JP2018079709A - エアバッグ - Google Patents

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Abstract

【課題】展開初期の第1の気室部での反力を低減しつつ、第2の気室部を迅速に展開させることが可能な小型のエアバッグを提供する。【解決手段】展開状態で乗員を拘束する拘束面部36を後端部に備えた第1の気室部31を設ける。第1の気室部31と連通する連通口58を備えるとともに、前端部が第1の気室部31の前端部よりも後方に位置し、かつ、後端部が展開状態で拘束面部36よりも後方に延びる第2の気室部32を第1の気室部31の側部に設ける。第1及び第2の気室部31,32よりも小容量で、連通口58よりも前方に位置し第1の気室部31の前端部と連通してインフレータ22からのガスを受け入れる受入口66と、第2の気室部32と連通して第2の気室部32にガスを流通する流通口67とを備えた第3の気室部33を第1の気室部31の側部にて第2の気室部32の前方に配置する。【選択図】図1

Description

本発明は、インフレータから供給されるガスにより膨張展開するエアバッグに関する。
従来、例えば、自動車のインストルメントパネル部などの被設置部に備えられる助手席乗員用のエアバッグ装置が知られている。このエアバッグ装置は、ガスを供給するインフレータと、所定の形状に折り畳まれた袋状のエアバッグ本体部を有するエアバッグとを備えている。そして、自動車の衝突などの際には、インフレータからガスを供給して、助手席に着いた乗員の前方にエアバッグ本体部を膨張展開させ、乗員に加わる衝撃を緩和するようになっている。
このようなエアバッグにおいて、近年、正面衝突に加えて、車両の一部が障害物に対して斜め方向から衝突する斜め衝突(オブリーク衝突)時の乗員の拘束性能が要求される。例えば、乗員の前方に展開する第1の気室部の側部に第2の気室部を連結し、第1の気室部の後端部の乗員拘束面部が乗員に衝突する際に、第2の気室部の後端部が乗員の後頭部の側方まで伸びることで、斜め衝突時の乗員の頭部回転を抑制した構成が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
国際公開第2015/156088号 (第6−10頁、図1−13)
上記の構成の場合、インフレータからのガスはエアバッグの展開初期において第1の気室部のみに供給されることから、乗員が例えばエアバッグ本体部に対して接近した、非定常着座状態(いわゆるアウトオブポジション(OOP)状態)など、第1の気室部が膨張展開する途中で乗員を拘束する場合に、第1の気室部から第2の気室部へと膨張力をバイパスさせる機能がない。そのため、第1の気室部によって乗員が押し切られないように、例えば複数のインフレータを用い、着座センサにより検出した乗員の着座位置に応じて1または複数のインフレータからのガスをカットオフするなどの制御が追加で必要となり、著しいコスト増を招く。また、展開初期挙動時には、第1の気室部のガスの排出量が少ないことにより、乗員への反力が高くなることから、この反力を低減するための通気口(ベントホール)を多数設ける必要があり、ガスを有効に使えなくなる。
さらに、乗員の頭部の移動軌跡によっては、第2の気室部を第1の気室部の側部下側に備える必要がある。その場合、第1の気室部から第2の気室部へとガスを流通させるための流路からインフレータまでの距離が遠くなるため、第2の気室部の展開が遅れないようにインフレータの出力を増大させるなどの対応が必要となり、コスト増となる。
この点、第2の気室部の前端部を第1の気室部の前端部近傍まで伸ばすことも考えられるものの、この場合には第2の気室部の大型化に伴いエアバッグ全体が大型化する。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、展開初期の第1の気室部での反力を低減しつつ、第2の気室部を迅速に展開させることが可能な小型のエアバッグを提供することを目的とする。
請求項1記載のエアバッグは、車室内の座席の前方の被設置部に折り畳まれた状態で収納され、インフレータから供給されるガスにより乗員の前方に膨張展開するエアバッグであって、前記インフレータからのガスが前端部側から供給され、展開状態で乗員を拘束する拘束面部を後端部に備えた第1の気室部と、この第1の気室部の側部に配置され、この第1の気室部と連通する連通口を備えるとともに、前端部が前記第1の気室部の前端部よりも後方に位置し、かつ、後端部が展開状態で前記拘束面部よりも後方に延びる第2の気室部と、前記第1の気室部の側部にて前記第2の気室部の前方に配置され、前記第1及び第2の気室部よりも小容量で、前記連通口よりも前方に位置し前記第1の気室部の前端部と連通して前記インフレータからのガスを受け入れる受入口と、前記第2の気室部と連通してこの第2の気室部にガスを流通する流通口とを備えた第3の気室部とを具備したものである。
請求項2記載のエアバッグは、請求項1記載のエアバッグにおいて、第1及び第2の気室部は、ガスを排出するベントホールをそれぞれ備えたものである。
請求項1記載のエアバッグによれば、第1の気室部の前端部と連通する受入口と第2の気室部と連通する流通口とを備えた第3の気室部を、第1及び第2の気室部よりも小容量に形成し、第1の気室部の側部にて第2の気室部の前方に配置することにより、第3の気室部を介して第1の気室部から迅速に第2の気室部へとガスを導入できる。そのため、例えば乗員が定常着座状態よりも前方に位置している場合など、第1の気室部に対して乗員が展開初期に接触する際に、第1の気室部のガスを受入口から第3の気室部へと排出して、展開初期の第1の気室部での反力を低減できるとともに、流通口を介して第2の気室部にガスを流入させて第2の気室部を迅速に展開させることが可能となる。また、第2の気室部を拡大することなく第3の気室部の受入口を利用して第1の気室部の前端部寄りからガスを第2の気室部へと流入させることができるため、第2の気室部を小型化でき、エアバッグ全体を小型化できる。
請求項2記載のエアバッグによれば、請求項1記載のエアバッグの効果に加えて、第1及び第2の気室部にベントホールを備えることで、内部のガスを適切に排出して内圧を調整でき、適度な反力で乗員を確実に拘束できる。
本発明の一実施の形態のエアバッグを示す斜視図である。 同上エアバッグの展開初期の状態を示す平面図である。 同上エアバッグの展開初期の状態を示す側面図である。 同上エアバッグの被保護物が定常着座状態にあるときの展開状態を示す平面図である。 同上エアバッグの被保護物が定常着座状態にあるときの展開状態を示す側面図である。 同上エアバッグの被保護物が非定常着座状態にあるときの展開状態を示す平面図である。 同上エアバッグの被保護物が非定常着座状態にあるときの展開状態を示す側面図である。 同上エアバッグを備えた車両を模式的に示す平面図である。
以下、本発明の一実施の形態の構成を図1ないし図8を参照して説明する。
図8において、10はエアバッグ装置で、このエアバッグ装置10は、移動体である車両としての自動車11の車室内の座席Sに着座した被保護物である乗員Aの前方に位置する被設置部14の内側に配置されている。本実施の形態において、このエアバッグ装置10は、例えば助手席用のものとして説明する。なお、以下、前後方向、両側方向、及び上下方向は、それぞれエアバッグ装置10を自動車11に取り付けた状態における自動車11の直進方向を基準として説明する。また、エアバッグ装置10は、例えば左前席前方にハンドル(ステアリングホイール)Hを有する左ハンドル(LHD)仕様のものとして説明するが、右ハンドル仕様については、左右を反転することで対応できる。さらに、図4などにおいて、乗員Aはダミーにより示されている。
そして、被設置部14は、本実施の形態ではインストルメントパネル部であり、図3などに示すように、この被設置部14は、後側すなわち助手席側に向かって若干下降する曲面状などに形成され、内側に配置された被取付部材としての図示しないステアリングメンバに、エアバッグ装置10が正面側を上方から若干後側すなわち乗員A側に向けて傾斜した状態でねじ止めなどして固定されている。また、被設置部14の上方には、前側下方から上側後方に向かって傾斜したウインドシールドであるフロントガラス15が配置されている。
そして、エアバッグ装置10は、エアバッグモジュールとも呼び得るもので、基布にて構成されたエアバッグ21、このエアバッグ21にガスを供給するインフレータ22、これらエアバッグ21とインフレータ22となどが取り付けられるケース体23、リテーナプレート、展開前のエアバッグ21を覆うカバー体、及びインフレータ22の動作を制御する制御手段などを備えている。
ケース体23は、略箱状に形成され、正面側あるいはフロントガラス15に向かう上側を開口部である矩形状の突出口とし、内側が、折り畳んだエアバッグ21を収納するエアバッグ収納部とされている。そして、この突出口は、通常時は、カバー体により覆われている。
また、インフレータ22は、内部に点火器及び薬剤が収納され、接続されたコネクタを介して伝えられる制御手段からの電気信号により、点火器が薬剤を燃焼させ、ガス噴射口からガスを急速に供給する既知のものが用いられる。本実施の形態では、インフレータ22は、ケース体23に取り付けられる円柱状のものとするが、例えば円盤状のものなど、種々のものを用いることができる。
また、カバー体は、樹脂にて被設置部14(インストルメントパネル部)と一体あるいは別体をなして形成され、他の部分より薄肉で容易に破断するテアラインが形成されている。
そして、図1ないし図8に示すエアバッグ21は、単数あるいは複数の基布を組み合わせて形成されている。このエアバッグ21は、袋状に形成されている。また、このエアバッグ21は、第1の気室部31と、第2の気室部32と、第3の気室部33とを備えている。
第1の気室部31は、主として乗員Aを正面から拘束する部分である。この第1の気室部31は、インフレータ取付口であるガス導入部35を基端部である前端部に備えている。また、この第1の気室部31は、展開時に乗員Aを拘束する拘束面部36を先端部である後端部に備えている。さらに、この第1の気室部31は、前端部から後端部に向かい、幅寸法は略一定で厚さ寸法が拡大する袋状に形成されている。また、この第1の気室部31は、第2及び第3の気室部32,33よりも容量が大きく、エアバッグ21中で最大容量の大容量エアバッグ部である。そして、この第1の気室部31は、拘束面部36の他に、展開時にフロントガラス15の下部に対向する(第1の)上面部41、被設置部14の上部に対向する(第1の)下面部42、及びこれらの両側に位置する(第1の)側面部43,43を備えている。すなわち、この第1の気室部31は、前端部において上面部41と下面部42とが連続し、拘束面部36の上部に上面部41が連続し、拘束面部36の下部に下面部42が連続するとともに、拘束面部36、上面部41及び下面部42の両側部に側面部43,43が連続している。また、この第1の気室部31は、(第1の)排気口である(第1の)ベントホール45を備えている。
ガス導入部35は、第1の気室部31の最前部に位置している。このガス導入部35の側方には、例えば第3の気室部33が位置している。このガス導入部35の周囲が、リテーナプレートを介してケース体23に固定される。
拘束面部36は、主として前方に投げ出されてくる乗員Aを拘束するものである。この拘束面部36は、エアバッグ21(第1の気室部31)の展開状態で乗員Aの頭部A1ないし胸部及び腹部などに亘って対向するように上下左右に延びて形成されている。
一方の側面部43(本実施の形態では左側の側面部43)は、第1の気室部31と第2及び第3の気室部32,33とを仕切る仕切壁となっている。
ベントホール45は、第1の気室部31内に供給されたガスをエアバッグ21の外部へと排出して第1の気室部31の内圧を調整するものである。このベントホール45は、例えば両側面部43にそれぞれ円孔状に開口されている。また、このベントホール45は、両側面部43の後端部寄りの位置に配置されている。
第2の気室部32は、主として乗員Aの頭部A1を側方から拘束する部分である。すなわち、この第2の気室部32は、第1の気室部31の側部に位置している。具体的に、この第2の気室部32は、第1の気室部31に対して、この第1の気室部31によって拘束する乗員Aが着座している座席S(本実施の形態では助手席)とは左右反対側の座席S側(本実施の形態では運転席側である左側)に位置している。この第2の気室部32は、第1の気室部31よりも容量が小さく、第3の気室部33よりも容量が大きい、中容量エアバッグ部である。また、この第2の気室部32は、前端側が第3の気室部33の後部に連続し、インフレータ22(ガス導入部35)よりも後方に位置している。さらに、この第2の気室部32は、展開状態での後端部の側部に乗員Aの頭部A1を拘束する(第1の)側部拘束面部51を備えている。そして、この第2の気室部32は、前端部から後端部に向かい幅寸法及び上下寸法が略一定で長手状に延びる袋状に形成されている。すなわち、この第2の気室部32は、前端部が第1の気室部31の前端部よりも後方に位置し、かつ、後端部が展開状態で拘束面部36よりも後方に延びて形成されている。また、この第2の気室部32は、展開状態で前端部から後端部に向かい下方から上方に向けて傾斜するように形成されている。さらに、この第2の気室部32は、側部拘束面部51の他に、(第2の)上面部53、(第2の)下面部54、前面部55、後面部56及び(第2の)側部拘束面部57を備えている。すなわち、この第2の気室部32は、前端部において前面部55の上下に上面部53と下面部54とが連続し、後端部において後面部56の上下に上面部53と下面部54とが連続するとともに、前面部55と、上面部53及び下面部54のそれぞれの前端側との第1の気室部31側(本実施の形態では右側)に第1の気室部31の一方の側面部43(本実施の形態では左側の側面部43)が連続し、後面部56と、上面部53及び下面部54のそれぞれの後端側との第1の気室部31側(本実施の形態では右側)に側部拘束面部51が連続し、かつ、前面部55、後面部56、上面部53及び下面部54の第1の気室部31と反対側(本実施の形態では左側)に側部拘束面部57が連続している。また、この第2の気室部32は、第1の気室部31と連通する連通口58を備えている。さらに、この第2の気室部32は、(第2の)排気口である(第2の)ベントホール59を備えている。
側部拘束面部51は、主として例えば斜め衝突時などに横方向に投げ出されてくる乗員A(助手席の乗員A)の頭部A1を拘束するものである。この側部拘束面部51は、第1の気室部31の一方の側面部43(本実施の形態では左側の側面部43)と連続し、この側面部43に対して後方に延出している。この側部拘束面部51は、連通口58の後方の位置で側面部43に対して分岐されている。また、この側部拘束面部51は、展開状態で第1の気室部31の拘束面部36よりも後方に突出し、乗員Aの頭部A1の側部に展開するようになっている。
側部拘束面部57は、主として例えば斜め衝突時などに横方向に投げ出されてくる乗員A(運転席の乗員A)の頭部A1を拘束するものである。
連通口58は、第1の気室部31が所定以上展開した(展開中期以降の)状態で、この第1の気室部31内のガスの一部を第2の気室部32へと導入するものである。すなわち、この連通口58は、第1の気室部31を展開させたガスの一部が導入される、間接導入口となっている。この連通口58は、第1の気室部31と第2の気室部32との仕切壁である一方の側面部43(本実施の形態では左側の側面部43)に、例えば円孔状に開口されている。したがって、この連通口58は、エアバッグ21(第1の気室部31)の展開方向である前後方向に対して交差(直交)する左右方向に沿って開口されている。また、この連通口58は、第1の気室部31の後端側に配置されている。さらに、この連通口58は、第1の気室部31のベントホール45よりも前方に位置している。本実施の形態では、この連通口58は、第1の気室部31のベントホール45よりも下方に位置している。
ベントホール59は、第2の気室部32内に供給されたガスをエアバッグ21の外部へと排出して第2の気室部32の内圧を調整するものである。このベントホール59は、側部拘束面部57に円孔状に開口されている。また、このベントホール59は、例えば第2の気室部32(側部拘束面部57)の前端部寄りの位置に配置されている。このベントホール59は、第1の気室部31のベントホール45及び連通口58よりも前方に位置している。また、このベントホール59は、第3の気室部33の下方に位置している。
第3の気室部33は、第1の気室部31と第2の気室部32とを連結するものである。この第3の気室部33は、第1の気室部31の側部に位置している。この第3の気室部33は、第1の気室部31に対して、第2の気室部32と同側に位置している。また、この第3の気室部33は、第1及び第2の気室部31,33よりも容量が小さく、エアバッグ21中で最小容量の小容量エアバッグ部である。さらに、この第3の気室部33は、前端部が第1の気室部31の前端部、すなわちインフレータ22(ガス導入部35)の側部に位置している。また、この第3の気室部33は、後端部が第2の気室部32と連続している。そして、この第3の気室部33は、前端部から後端部に向かい幅寸法及び上下寸法が略一定で長手状に延びる袋状に形成されている。また、この第3の気室部33は、展開状態で前端部から後端部に向かい上方から下方に向けて傾斜するように形成されている。したがって、この第3の気室部33は、第2の気室部32に対して交差する方向に沿って延びている。さらに、この第3の気室部33は、(第3の)上面部61、(第3の)下面部62、前側面部63及び(第3の)側面部64を備えている。すなわち、この第3の気室部33は、前端部において前側面部63の上下に上面部61と下面部62とが連続し、後端部において上面部61と下面部62とがそれぞれ第2の気室部32の上面部53と連続し、上面部61、下面部62及び前側面部63の第1の気室部31側(本実施の形態では右側)が第1の気室部31の一方の側面部43(本実施の形態では左側の側面部43)と連続するとともに、上面部61、下面部62及び前側面部63の第1の気室部31と反対側(本実施の形態では左側)に側面部64が連続している。また、この第3の気室部33は、第1の気室部31と連通する受入口66を備えている。さらに、この第3の気室部33は、第2の気室部32と連通する流通口67を備えている。
受入口66は、連通口58よりも前方に位置し第1の気室部31の前端部と連通してインフレータ22からのガスを受け入れるものである。また、この受入口66は、第1の気室部31の展開初期の状態で、この第1の気室部31内に供給されたガスの一部を第3の気室部33へと導入するものである。すなわち、この受入口66は、被設置部14から突出した第1の気室部31の展開に実質的に寄与しないガスの一部が直接導入される、直接導入口となっている。換言すれば、この受入口66は、展開初期の第1の気室部31内のガスを第3の気室部33へとバイパスさせるものである。この受入口66は、第1の気室部31と第3の気室部33との仕切壁である一方の側面部43(本実施の形態では左側の側面部43)に、例えば円孔状に開口されている。したがって、この受入口66は、エアバッグ21(第3の気室部33)の展開方向である前後方向に対して交差(直交)する左右方向に沿って開口されている。また、この受入口66は、第3の気室部33の前端部寄りに配置されている。さらに、この受入口66は、第1の気室部31の前端部にて、インフレータ22(ガス導入部35)の側部に対向して配置されている。したがって、この受入口66は、インフレータ22付近に配置されている。また、この受入口66は、流通口67及び第2の気室部32のベントホール59よりも前方に位置している。本実施の形態では、この受入口66は、連通口58、流通口67、及びベントホール45,59よりも上方に位置している。
流通口67は、第2の気室部32と連通して第3の気室部33内に供給されたガスを第2の気室部32に流通するものである。この流通口67は、第3の気室部33と第2の気室部32との仕切壁部である上面部53に、例えば円孔状に開口されている。したがって、この流通口67は、第3の気室部33の後端部に開口されている。また、この流通口67は、連通口58及び受入口66とは交差(直交)する方向である略上下方向に沿って開口されている。さらに、この流通口67は、連通口58よりも前方に位置している。本実施の形態では、この流通口67は、第2の気室部32のベントホール59よりも後方に位置している。また、この流通口67は、流通口67と略等しい上下位置、または、流通口67よりも上方に位置している。本実施の形態では、この流通口67は、第1の気室部31のベントホール45よりも下方に位置している。
そして、このエアバッグ21は、所定の形状に折り畳まれ、ガス導入部35にインフレータ22のガス噴射口の部分が挿入され、このガス導入部35の周囲をリテーナプレートで保持してケース体23の底部に押圧した状態で、ケース体23の内側に収納される。そして、リテーナプレートを介して、エアバッグ21、ケース体23、及びインフレータ22が一体的に固定される。
そして、このように構成されたエアバッグ装置10は、自動車の衝突などの際に、制御装置がインフレータ22を作動させ、このインフレータ22からガスを噴射させる。すると、このエアバッグ21は、ガス導入部35からのガスの流入に伴い膨張展開し、カバー体のテアラインを破断して突出口から正面側へと突出する。
より詳細に、図2及び図3に示すように、展開初期には、ガス導入部35から導入されたガスにより第1の気室部31が膨張して突出口から突出すると同時に、このガスの一部が受入口66から第3の気室部33へとバイパスされてこの第3の気室部33から流通口67を介して第2の気室部32へとガスを流通させ、この第2の気室部32を第1の気室部31とは別個に膨張させる。すなわち、エアバッグ21の展開過程の中盤以降となる前に、インフレータ22の直近から第3の気室部33を介して第2の気室部32へとガスを送ることにより、第2の気室部32を予備的に膨張させ、すなわち第2の気室部32の基布どうしが密に接した状態を解消させ、第2の気室部32を、よりガスが迅速に流入可能な状態として、第2の気室部32の初動展開動作の発生を助長する。
そして、乗員Aが正規の位置に着座した定常着座状態である場合には、図4及び図5に示すように、第1の気室部31がガスによりさらに後方へと膨張展開し、展開中期に連通口58の位置まで展開すると、この連通口58からさらに第2の気室部32へとガスの一部がバイパスされ、展開終期には拘束面部36を乗員Aの前部に対向して上下左右に展開させる。このため、例えば正面衝突時など、前方に投げ出されてくる乗員Aを拘束面部36によって確実に拘束する。第2の気室部32は、展開初期には第3の気室部33の受入口66から流通口67を介して流入したガスにより後方へと膨張展開し、展開中期に連通口58から流入するガスによりさらに後方へと展開が加速され、展開後期には側部拘束面部51を乗員Aの頭部A1の側方に展開させるように拘束面部36に対して後端部が後方に延出する。このため、例えば斜め衝突(オブリーク衝突)時など、横方向(センタコンソールなど)に向かって投げ出されてくる乗員A(本実施の形態では助手席の乗員A)の主として頭部A1を側部拘束面部51によって拘束するとともに、横方向(センタコンソールなど)に向かって投げ出されてくる乗員A(本実施の形態では運転席の乗員A)の主として頭部A1を側部拘束面部57によって拘束し、これら頭部A1の回転を抑制する。そして、第1及び第2の気室部31,32は、乗員Aとの接触によりベントホール45,59からそれぞれガスが外部へと排出されて内圧が適切に調整され、適度な反力で乗員Aを保護する。
一方、乗員Aが非正規の位置、例えば通常の着座位置よりも前方などに位置する非定常着座状態(OOP状態)である場合には、図6及び図7に示すように、第1の気室部31がガスによりさらに後方へと膨張展開する前に乗員Aと接触する。このとき、乗員Aの位置によっては連通口58が開口されないが、第1の気室部31は、ガスが受入口66から第3の気室部33へとバイパスされることにより、内圧が適切に調整され、適度な反力で乗員Aを拘束する。また、第2の気室部32は、連通口58が開口されているか否かに拘らず、第3の気室部33の受入口66から流通口67を介して流入したガスにより後方へと膨張展開し、第1の気室部31の乗員Aを拘束する後端部よりも後方へと第2の気室部32が延出する。このため、例えば斜め衝突(オブリーク衝突)時など、横方向(センタコンソールなど)に向かって投げ出されてくる乗員A(本実施の形態では助手席の乗員A)の主として頭部A1を側部拘束面部51によって拘束するとともに、横方向(センタコンソールなど)に向かって投げ出されてくる乗員A(本実施の形態では運転席の乗員A)の主として頭部A1を側部拘束面部57によって拘束し、これら頭部A1の回転を抑制する。
上述したように、上記の一実施の形態によれば、第1の気室部31の前端部と連通する受入口66と第2の気室部32と連通する流通口67とを備えた第3の気室部33を、第1及び第2の気室部31,32よりも小容量に形成し、第1の気室部31の側部にて第2の気室部32の前方に配置することにより、第3の気室部33を介して第1の気室部31から展開初期の段階で迅速に第2の気室部32へとガスを導入できる。例えば乗員Aが定常着座状態よりも前方に位置している非定常着座状態である場合など、第1の気室部31に対して乗員Aが展開初期に接触する際、例えば第1の気室部と第2の気室部とを第1の気室部の前後方向の中央位置以降で連通するなどの従来の構成では、第1の気室部からガスを排出できず、反力が高くなるおそれがあり、また、ガスを排出するためにはベントホールなどを多数設ける必要があるのに対して、本実施の形態では、第1の気室部31のガスを受入口66から第3の気室部33へと排出するので、展開初期の第1の気室部31での反力を低減できる。しかも、第1の気室部31から受入口66を介して排出したガスは、流通口67を介して第2の気室部32に流入させることができ、ガスを有効に利用して第2の気室部32を迅速に展開させることが可能となる。
また、第2の気室部32を拡大することなく第3の気室部33の受入口66を利用して第1の気室部31の前端部寄りからガスを第2の気室部32へと流入させることができるため、第2の気室部32を小型化でき、エアバッグ21全体を小型化できる。
さらに、第1及び第2の気室部31,32にベントホール45,59を備えることで、それぞれの内部のガスを適切に排出して内圧を調整でき、適度な反力で乗員Aを確実に拘束できる。
そして、第3の気室部33を備えることにより、第2の気室部32の位置に拘らず早期に第2の気室部32を展開させることができ、エアバッグ21のレイアウトの自由度が向上する。
なお、上記の一実施の形態において、エアバッグ装置10は、被設置部14をインストルメントパネル部として助手席用とする代わりに、例えば被設置部14をハンドルHの回転しない中央パッドとして運転席用とすることもできる。また、例えば2列目以降の座席用に設置する場合には、例えば前席のシートバックや線コンソールの後部などを被設置部とすることもできる。
また、インフレータ22の配置は特定されず、例えばエアバッグ21と直結されていてもよいし、パイプなどを用いてエアバッグ21に対して離れた位置からガスを供給してもよい。
さらに、第3の気室部33は、上面部53に対して流通口67を設けて第2の気室部32と連通させたが、第3の気室部33の後端部全体を流通口67として開口してもよい。すなわち、第3の気室部33の後端部は、第2の気室部32に対して仕切壁部を有していなくてもよい。
本発明は、例えば助手席用、あるいは運転席用のエアバッグ装置のエアバッグとして好適に用いることができる。
14 被設置部
21 エアバッグ
22 インフレータ
31 第1の気室部
32 第2の気室部
33 第3の気室部
36 拘束面部
45,59 ベントホール
58 連通口
66 受入口
67 流通口
A 乗員
S 座席

Claims (2)

  1. 車室内の座席の前方の被設置部に折り畳まれた状態で収納され、インフレータから供給されるガスにより乗員の前方に膨張展開するエアバッグであって、
    前記インフレータからのガスが前端部側から供給され、展開状態で乗員を拘束する拘束面部を後端部に備えた第1の気室部と、
    この第1の気室部の側部に配置され、この第1の気室部と連通する連通口を備えるとともに、前端部が前記第1の気室部の前端部よりも後方に位置し、かつ、後端部が展開状態で前記拘束面部よりも後方に延びる第2の気室部と、
    前記第1の気室部の側部にて前記第2の気室部の前方に配置され、前記第1及び第2の気室部よりも小容量で、前記連通口よりも前方に位置し前記第1の気室部の前端部と連通して前記インフレータからのガスを受け入れる受入口と、前記第2の気室部と連通してこの第2の気室部にガスを流通する流通口とを備えた第3の気室部と
    を具備したことを特徴とするエアバッグ。
  2. 第1及び第2の気室部は、ガスを排出するベントホールをそれぞれ備えた
    ことを特徴とする請求項1記載のエアバッグ。
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