JP6762240B2 - エアバッグ - Google Patents

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本発明は、ガスの導入により膨張展開するエアバッグに関する。
従来、例えば、自動車のインストルメントパネル部などの被設置部に備えられる助手席乗員用のエアバッグ装置が知られている。このエアバッグ装置は、ガスを供給するインフレータと、所定の形状に折り畳まれた袋状のエアバッグ本体部を有するエアバッグとを備えている。そして、自動車の衝突などの際には、インフレータからガスを供給して、助手席に着いた乗員の前方にエアバッグ本体部を膨張展開させ、乗員に加わる衝撃を緩和するようになっている。
このようなエアバッグにおいて、近年、正面衝突に加えて、車両の一部が障害物に対して斜め方向から衝突する斜め衝突(オブリーク衝突)時の乗員の拘束性能が要求される。例えば、乗員の前方に展開する第1の気室部の側部に第2の気室部を連結し、第1の気室部の後端部の乗員拘束面部が乗員に衝突する際に、第2の気室部の後端部が乗員の後頭部の側方まで伸びることで、斜め衝突時の乗員の頭部回転を抑制した構成が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
国際公開第2015/156088号 (第6−10頁、図1−13)
上記の構成の場合、第2の気室部が乗員の頭部の側方のみに位置するため、乗員の上半身のエネルギを吸収しきれず、上半身の斜め移動が充分に止められない。そのため、乗員の頭部のみ移動が止まることで、上半身に引っ張られて頭部捻じれが発生しないように、別途追加の保護手段が必要になる。また、第2の気室部には排気穴(ベントホール)が設けられていないため、乗員進入後に第2の気室部が局所的に硬くなる。この結果、頭部がエアバッグ上を転がりやすく、同様に頭部捻じれが発生しないように、別途の保護手段が必要になる。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、斜め衝突時に乗員を効果的に保護できるエアバッグを提供することを目的とする。
請求項1記載のエアバッグは、車室内の座席の前方の被設置部に折り畳まれた状態で収納され、ガスの導入により膨張展開するエアバッグであって、展開状態で乗員の正面に位置する第1の膨張部と、上部膨張部と、この上部膨張部の下部に位置して前記第1の膨張部と一体の気室を構成する下部膨張部と、これら上部膨張部と下部膨張部とを上下に仕切る仕切部とを備え、展開状態で前記第1の膨張部に対して車幅方向内側に位置する第2の膨張部と、連通口を備え、前記第1の膨張部と前記上部膨張部との間に介在された仕切壁とを具備したものである。
請求項2記載のエアバッグは、請求項1記載のエアバッグにおいて、上部膨張部は、ガスを排出するベントホールを備えたものである。
請求項1記載のエアバッグによれば、展開状態で乗員の正面に位置する第1の膨張部に対して車幅方向内側に位置する第2の膨張部に、上部膨張部と、第1の膨張部と一体の気室を構成する下部膨張部とを仕切部によって上下に仕切るとともに、第1の膨張部と上部膨張部との間に連通口を備える仕切壁を介在させることで、斜め衝突時に上部膨張部により乗員の頭部を拘束して頭部角速度を抑制し、下部膨張部により乗員の上半身を拘束して乗員の斜め移動を抑制する。この結果、斜め衝突時に乗員を効果的に保護できる。
請求項2記載のエアバッグによれば、請求項1記載のエアバッグの効果に加えて、上部膨張部にガスを排出するベントホールを備えることで、斜め衝突時に上部膨張部に乗員の頭部が進入したときに、このベントホールから排気することにより上部膨張部の反力を最適に保ち、頭部角速度をより効果的に抑制できる。
本発明の一実施の形態のエアバッグを示す斜視図である。 (a)は図1のI−I相当位置の断面図、(b)は図1のII−II相当位置の断面図である。 (a)は図2(a)の位置での乗員の拘束状態を模式的に示す断面図、(b)は図2(b)の位置での乗員の拘束状態を模式的に示す断面図である。 同上エアバッグの展開状態を示す側面図である。 (a)はエアバッグの一部の一の例の展開図、(b)はエアバッグの一部の他の例の展開図である。 同上エアバッグを備えた車両を模式的に示す平面図である。
以下、本発明の一実施の形態の構成を、図面を参照して説明する。
図4及び図6において、10はエアバッグ装置で、このエアバッグ装置10は、移動体である車両としての自動車11の車室内の座席Sに着座した被保護物である乗員Aの前方に位置する被設置部14の内側に配置されている。本実施の形態において、このエアバッグ装置10は、例えば助手席用のものとして説明する。なお、以下、前後方向、両側方向、及び上下方向は、それぞれエアバッグ装置10を自動車11に取り付けた状態における自動車11の直進方向を基準として説明する。また、エアバッグ装置10は、例えば左前席前方にハンドル(ステアリングホイール)Hを有する左ハンドル(LHD)仕様のものとして説明するが、右ハンドル仕様については、左右を反転することで対応できる。さらに、図4などにおいて、乗員Aはダミーにより示されている。
そして、図4に示す被設置部14は、本実施の形態ではインストルメントパネル部であり、この被設置部14は、後側すなわち助手席側に向かって若干下降する曲面状などに形成され、内側に配置された被取付部材としての図示しないステアリングメンバに、エアバッグ装置10が正面側を上方から若干後側すなわち乗員A側に向けて傾斜した状態でねじ止めなどして固定されている。また、被設置部14の上方には、前側下方から上側後方に向かって傾斜したウインドシールドであるフロントガラス15が配置されている。
そして、エアバッグ装置10は、エアバッグモジュールとも呼び得るもので、基布にて構成されたエアバッグ21、このエアバッグ21にガスを供給するインフレータ22、これらエアバッグ21とインフレータ22となどが取り付けられるケース体23、リテーナプレート、展開前のエアバッグ21を覆うカバー体、及びインフレータ22の動作を制御する制御手段などを備えている。
ケース体23は、略箱状に形成され、正面側あるいはフロントガラス15に向かう上側を開口部である矩形状の突出口とし、内側が、折り畳んだエアバッグ21を収納するエアバッグ収納部とされている。そして、この突出口は、通常時は、カバー体により覆われている。
また、インフレータ22は、内部に点火器及び薬剤が収納され、接続されたコネクタを介して伝えられる制御手段からの電気信号により、点火器が薬剤を燃焼させ、ガス噴射口からガスを急速に供給する既知のものが用いられる。本実施の形態では、インフレータ22は、ケース体23に取り付けられる円柱状のものとするが、例えば円盤状のものなど、種々のものを用いることができる。
また、カバー体は、樹脂にて被設置部14(インストルメントパネル部)と一体あるいは別体をなして形成され、他の部分より薄肉で容易に破断するテアラインが形成されている。
そして、図1ないし図6に示すエアバッグ21は、袋状に形成されている。また、このエアバッグ21は、第1の膨張部31と、第2の膨張部32と、仕切壁33とを備えている。そして、第2の膨張部32は、仕切部34により上部膨張部35と下部膨張部36とに仕切られ、下部膨張部36が第1の膨張部31と連通して一体の気室(主室(メインチャンバ))を構成するとともに、仕切壁33に設けられた連通口37により第1の膨張部31と上部膨張部35とが互いに連通するようになっている。
第1の膨張部31は、主として乗員Aを正面から拘束する部分である。この第1の膨張部31は、展開時に乗員Aを正面から拘束する(第1の)拘束面部41を先端部である後端部に備えている。また、この第1の膨張部31は、インフレータ取付口であるガス導入部42を備えている。すなわち、この第1の膨張部31は、インフレータ22から噴射されたガスが直接導入されるように構成されている。さらに、この第1の膨張部31は、第2の膨張部32よりも容量が大きい。そして、この第1の膨張部31は、拘束面部41の他に、展開時にフロントガラス15の下部に対向する(第1の)上面部44、被設置部14の上部に対向する(第1の)下面部45、第2の膨張部32と反対側を構成する(第1の)側面部46、及び、拘束面部41の反対側である基端部に位置する前面部47を備えている。すなわち、この第1の膨張部31は、前端部において前面部47の上下に上面部44と下面部45とが連続し、拘束面部41の上部に上面部44が連続し、拘束面部41の下部に下面部45が連続するとともに、拘束面部41、上面部44、下面部45及び前面部47の両側部に側面部46と仕切壁33とが連続している。また、この第1の膨張部31は、(第1の)排気口である(第1の)ベントホール49を側面部46に備えている。
拘束面部41は、主として例えば正面衝突時に前方に投げ出されてくる乗員Aを拘束するものである。この拘束面部41は、エアバッグ21(第1の膨張部31)の展開状態で乗員Aの頭部A1ないし胴体部(上半身)A2などに亘って対向するように上下左右に延びて形成されている。
ガス導入部42は、例えば第1の膨張部31の前側寄りに位置している。そして、このガス導入部42の周囲が、リテーナプレートを介してケース体23に固定される。
ベントホール49は、第1の膨張部31内に供給されたガスをエアバッグ21の外部へと排出して第1の膨張部31の内圧を調整する、いわゆるアウタベントホールである。このベントホール49は、例えば側面部46に円孔状に開口されている。
一方、第2の膨張部32は、主として乗員Aを側方から拘束する部分である。この第2の膨張部32は、第1の膨張部31と上下方向に略等しい大きさで、かつ、左右幅方向に第1の膨張部31よりも小さい大きさに展開するようになっている。この第2の膨張部32は、第1の膨張部31に対して、この第1の膨張部31によって拘束する乗員Aが着座している座席S(本実施の形態では助手席)とは左右反対側の座席S側(本実施の形態では運転席側である左側)に位置している。
仕切壁33は、第1の膨張部31と上部膨張部35との共用のパネルであり、本実施の形態において、第1の膨張部31の上側のみに位置し下部膨張部36に隣接する下側には位置しないように形成されている。なお、この仕切壁33は、第1の膨張部31と第2の膨張部32との全体の間に介在されていてもよいが、この場合には、第1の膨張部31と下部膨張部36とを連通する連通口37よりも大きい開口を備え、実質的に第1の膨張部31と下部膨張部36との仕切りとなっていないことが望ましい。例えば、第1の膨張部31と第2の膨張部32との全体の間に介在される仕切壁33の下部の位置を下部膨張部36の周長に合わせてくり貫き、この位置に下部膨張部36を接続してもよい。
仕切部34は、仕切壁33の上下方向の中央付近の位置に連続し、この仕切壁33に対して交差する方向に突出するように設けられている。
上部膨張部35は、主として乗員Aの頭部A1を側方から拘束する部分(副室(サブチャンバ))である。すなわち、この上部膨張部35は、展開状態で第1の膨張部31の車幅方向内側、すなわち車両の車幅方向中央(中心軸)側(本実施の形態では左側)の上部に仕切壁33を介して隣接して位置するとともに、下部膨張部36の上部に仕切部34を介して隣接して位置している。また、この上部膨張部35は、展開状態での後端部の側部に乗員Aの頭部A1を拘束する上側の(第2の)拘束面部である側部上側拘束面部51を備えている。さらに、この第2の膨張部32は、側部上側拘束面部51の他に、(第2の)上面部52、及び、(第2の)側面部53を備えている。すなわち、この上部膨張部35は、前端部において上面部52と側面部53とが第1の膨張部31に前面部47の側部に連続し、側部上側拘束面部51の上部に上面部52が連続し、側部上側拘束面部51の下部に仕切部34が連続するとともに、側部上側拘束面部51、上面部52、仕切部34の両側部に側面部53と仕切壁33とが連続している。また、この上部膨張部35は、(第2の)排気口である(第2の)ベントホール54を側面部53に備えている。そして、この上部膨張部35は、第1の膨張部31及び下部膨張部36と別袋となっている。
側部上側拘束面部51は、主として例えば斜め衝突時などに斜め前方に投げ出されてくる乗員A(助手席の乗員A)の頭部A1を拘束するものである。この側部上側拘束面部51は、仕切壁33から側方(左側方)に突出している。そして、この側部上側拘束面部51は、上部膨張部35の展開状態で、拘束面部41よりも後方に延びて形成されている。より詳細に、この側部上側拘束面部51は、上部膨張部35の展開状態で、仕切壁33から車幅方向内側に向かって後方に突出するように傾斜している。
上面部52は、仕切壁33に対して交差する方向である側方(左側方)に突出している。また、この上面部52は、仕切部34に対して上方に離れて位置している。この上面部52は、第1の膨張部31の上面部44と連続的に設けられていてもよい。
側面部53は、仕切壁33に対して離れて位置し、例えば側部上側拘束面部51と前面部47とを連続するように設けられている。
ベントホール54は、上部膨張部35内に供給されたガスをエアバッグ21の外部へと排出して上部膨張部35の内圧を調整する、いわゆるアウタベントホールである。このベントホール54は、側面部53に例えば円孔状に開口されている。このベントホール54は、例えばベントホール49と略等しい大きさ(開口径)に設定されている。
下部膨張部36は、主として乗員Aの胴体部A2、すなわち座席Sに着いた乗員Aの頭部A1よりも下側の部分を側方から拘束する部分である。この下部膨張部36は、展開状態で第1の膨張部31の車幅方向内側(本実施の形態では左側)の下部、及び、第2の膨張部32の下部に隣接して位置している。また、この下部膨張部36は、展開状態での後端部の側部に乗員Aの胴体部A2を拘束する下側の(第2の)拘束面部である側部下側拘束面部61を先端部である後端部に備えている。また、この下部膨張部36は、側部下側拘束面部61の他に、被設置部14の上部に対向する(第2の)下面部62、及び、側部下側拘束面部61及び下面部62の一側に位置する(第3の)側面部63を備えている。すなわち、この下部膨張部36は、前端部において下面部62と側面部63とが第1の膨張部31に前面部47の側部に連続し、側部下側拘束面部61の下部に下面部62が連続し、側部下側拘束面部61の上部に仕切部34が連続するとともに、側部下側拘束面部61、下面部62、仕切部34の一側部に側面部63が連続し、他側部が第1の膨張部31と一体的に連続している。
側部下側拘束面部61は、主として例えば斜め衝突時に斜め前方に投げ出されてくる乗員Aの胴体部A2を、乗員Aの腕部A3を介して拘束する部分である。この側部下側拘束面部61は、拘束面部41の車幅方向内側(本実施の形態では左側)の下部に、例えば第1の膨張部31の拘束面部41と連続して(略面一に)設けられている。
下面部62は、例えば第1の膨張部31の下面部45と連続して(略面一に)設けられている。
側面部63は、仕切壁33に対して離れて位置し、例えば側部下側拘束面部61と前面部47とを連続するように設けられている。
連通口37は、第1の膨張部31から上部膨張部35へとガスを流入させることで、第1の膨張部31及び上部膨張部35の内圧を調整する、いわゆるインナベントホールである。この連通口37は、例えば仕切壁33に円孔状に開口されている。また、この連通口37は、ベントホール49よりも大きい開口(開口径)となっている。
ここで、エアバッグ21を製造する際には、単数、または複数の基布を所定の形状に裁断し、縫製などによって接合して袋状とする。
このとき、本実施の形態のエアバッグ21は、第1の膨張部31と下部膨張部36とが一体の気室を構成するため、例えば図5(a)に例を示すように、例えば拘束面部41に対して側部下側拘束面部61及び側面部63を順次連続するように基布71を裁断することで、少ない接合(縫製)でエアバッグ21を容易に構成できる。一方、製造時の歩留まりを向上するためには、例えば図5(b)に例を示すように、第1の膨張部31の下面部45、拘束面部41、上面部44及び前面部47を構成する基布72と、下部膨張部36の側部下側拘束面部61及び側面部63を構成する基布73とを別個に裁断することで、それぞれの基布72,73の裁断形状が単純形状となり、裁断時の歩留まりが向上し、用尺が削減でき、製造コストを抑制できる。
そして、上記のエアバッグ21は、所定の形状に折り畳まれ、ガス導入部42にインフレータ22のガス噴射口の部分が挿入され、このガス導入部42の周囲をリテーナプレートで保持してケース体23の底部に押圧した状態で、ケース体23の内側に収納される。そして、リテーナプレートを介して、エアバッグ21、ケース体23、及びインフレータ22が一体的に固定される。
そして、このように構成されたエアバッグ装置10は、自動車の衝突などの際に、制御装置がインフレータ22を作動させ、このインフレータ22からガスを噴射させる。すると、このエアバッグ21は、ガス導入部42からのガスの流入に伴い膨張展開し、カバー体のテアラインを破断して突出口から正面側へと突出する。
そして、着座した乗員Aの前方に第1の膨張部31の拘束面部41が上下左右に展開するとともに、第1の膨張部31の車幅方向内側に第2の膨張部32の側部上側拘束面部51及び側部下側拘束面部61が展開する。このため、例えば正面衝突時など、乗員Aが前方に投げ出されてくる場合には、この乗員Aを拘束面部41によって確実に拘束する。
一方、例えば斜め衝突(オブリーク衝突)時など、横方向(センタコンソールなど)に向かって乗員A(本実施の形態では助手席の乗員A)が投げ出されてくる場合には、この乗員Aの頭部A1を側部上側拘束面部51によって拘束し、この乗員Aの腕部A3を介して胴体部A2を側部下側拘束面部61によって拘束する。
より詳細に、側部上側拘束面部51では、進入してきた乗員Aの頭部A1の側面を抑え込むことで、頭部角速度を抑制する機能を有する。ここで、乗員Aの頭部A1の持つ運動エネルギは小さいため、上部膨張部35の潰れ量は少ないことから、上部膨張部35の内圧が高いと頭部A1がエアバッグ21に沿って転がることで頭部角速度が大きくなるので、ベントホール54から適切に排気することで、上部膨張部35は最適な反力を保ち、頭部A1の転がり、すなわち頭部角速度を抑制できる。
一方、側部下側拘束面部61では、進入してきた乗員Aの腕部(腕から肩に掛けた部分)A3を積極的に拘束することで、乗員Aの斜め移動を抑制する機能を有する。すなわち、移動方向側の部位を積極的に拘束することで、斜め移動を効率よく抑制できる。ここで、乗員Aの胴体部(上半身)A2の持つ運動エネルギは大きいため、下部膨張部36の潰れ量は多いことから、下部膨張部36では、高い内圧で拘束するほど抑制効果が高まる。そのため、下部膨張部36にはベントホールを設定しておらず、進入してきた乗員Aの胴体部(上半身)A2により下部膨張部36が変形して第1の膨張部31との通気路が狭まることで、乗員Aの拘束中は下部膨張部36と第1の膨張部31とのガスの往来が抑制される。すなわち、下部膨張部36は、乗員Aの拘束中にのみ第1の膨張部31に対して略独立した気室となるため、局所的に内圧を高めることができる。
上述したように、上記の一実施の形態によれば、展開状態で乗員Aの正面に位置する第1の膨張部31に対して車幅方向内側に位置する第2の膨張部32に、上部膨張部35と、第1の膨張部31と一体の気室を構成する下部膨張部36とを仕切部34によって上下に仕切るとともに、第1の膨張部31と上部膨張部35との間に連通口37を備える仕切壁33を介在させることで、斜め衝突時に上部膨張部35により乗員Aの頭部A1を拘束して頭部角速度を抑制し、下部膨張部36により乗員Aの胴体部(上半身)A2を拘束して乗員Aの斜め移動を抑制する。この結果、斜め衝突時に乗員Aを効果的に保護できる。
上部膨張部35にガスを排出するベントホール54を備えることで、斜め衝突時に上部膨張部35に乗員Aの頭部A1が進入したときに、このベントホール54から排気することにより上部膨張部35の反力を最適に保ち、頭部A1の転がり、すなわち頭部角速度をより効果的に抑制できる。
この結果、乗員Aを適切に拘束し、乗員Aがインストルメントパネル部などに進入することを抑制できる。
なお、上記の一実施の形態において、エアバッグ装置10は、被設置部14をインストルメントパネル部として助手席用とする代わりに、例えば被設置部14をハンドルHの回転しない中央パッドとして運転席用とすることもできる。また、例えば2列目以降の座席用に設置する場合には、例えば前席のシートバックやセンタコンソールの後部などを被設置部とすることもできる。
また、インフレータ22の配置は特定されず、例えばエアバッグ21と直結されていてもよいし、パイプなどを用いてエアバッグ21に対して離れた位置からガスを供給してもよい。
本発明は、例えば助手席用のエアバッグ装置のエアバッグとして好適に用いることができる。
14 被設置部
21 エアバッグ
31 第1の膨張部
32 第2の膨張部
33 仕切壁
34 仕切部
35 上部膨張部
36 下部膨張部
37 連通口
54 ベントホール
A 乗員
S 座席

Claims (2)

  1. 車室内の座席の前方の被設置部に折り畳まれた状態で収納され、ガスの導入により膨張展開するエアバッグであって、
    展開状態で乗員の正面に位置する第1の膨張部と、
    上部膨張部と、この上部膨張部の下部に位置して前記第1の膨張部と一体の気室を構成する下部膨張部と、これら上部膨張部と下部膨張部とを上下に仕切る仕切部とを備え、展開状態で前記第1の膨張部に対して車幅方向内側に位置する第2の膨張部と、
    連通口を備え、前記第1の膨張部と前記上部膨張部との間に介在された仕切壁と
    を具備したことを特徴とするエアバッグ。
  2. 上部膨張部は、ガスを排出するベントホールを備えた
    ことを特徴とする請求項1記載のエアバッグ。
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