JP2018077413A - 画像表示装置およびスクリーン - Google Patents

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Abstract

【課題】スクリーンを容易に構成でき、且つ、画像全体の明るさを均一に近づけることが可能な画像表示装置、および当該画像表示装置に用いるスクリーンを提供する。【解決手段】画像表示装置20は、レーザ光を出射する光源と、レーザ光が走査されることにより画像が描画されるスクリーン108と、光源から出射されたレーザ光をスクリーン108に対し走査させる走査部と、スクリーン108を透過したレーザ光により、スクリーン108に描画された画像の虚像を生成する光学系と、を備える。スクリーン108は、画像が描画される描画領域D10のうち、走査方向(X軸方向)中央の所定範囲W0において、発散角が一定で、且つ、所定範囲W0を除いた両側の範囲W1において、発散角が、端に向かって徐々に大きくなるよう構成されている。【選択図】図6

Description

本発明は、スクリーン上の画像を表示する画像表示装置、および当該画像表示装置に用いるスクリーンに関する。
近年、ヘッドアップディスプレイと称される画像表示装置の開発が進められ、乗用車等の移動体に搭載されている。たとえば、乗用車に搭載されるヘッドアップディスプレイでは、映像信号により変調された光がウインドシールド(フロントガラス)に投射され、その反射光が運転者の目に入射する。これにより、運転者は、ウインドシールド前方に、画像の虚像を見ることができる。たとえば、車速や外気温等が、虚像として表示される。
上記ヘッドアップディスプレイでは、光源として、レーザ光源が用いられ得る。この場合、レーザ光は、映像信号に応じて変調されつつ、スクリーンを走査する。その後、レーザ光は、スクリーンで拡散され、運転者の目付近のアイボックスへと導かれる。これにより、運転者は、多少頭を動かしても、良好かつ安定的に画像(虚像)を見ることができる。アイボックスは、たとえば、横長の矩形形状である。
以下の特許文献1には、複数のマイクロレンズが配列されたマイクロレンズアレイによってスクリーンが構成された画像表示装置が記載されている。ここでは、比較的重要な情報が表示される画像の内側部分を、輝度が高い状態で、観察者に明確に視認させるために、マイクロレンズアレイの中心から離れるほど、マイクロレンズの曲率半径が小さく設定されている。
国際公開第2013/153655号
上記のように、レーザ光がスクリーンを走査する構成では、スクリーンの中央から端に向かうに従ってレーザ光の走査速度が低下する。このため、スクリーン上の画像は、中央よりも走査方向の端の領域が明るくなる。このように画像の明るさが不均一であると、画像を見た観察者に違和感を与えかねない。観察者が視認する画像は、なるべく全体の明るさが均一であることが好ましい。
かかる課題に鑑み、本発明は、スクリーンを容易に構成でき、且つ、画像全体の明るさを均一に近づけることが可能な画像表示装置、および当該画像表示装置に用いるスクリーンを提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、画像表示装置に関する。本態様に係る画像表示装置は、レーザ光を出射する光源と、前記レーザ光が走査されることにより画像が描画されるスクリーンと、前記光源から出射された前記レーザ光を前記スクリーンに対し走査させる走査部と、前記スクリーンを透過した前記レーザ光により、前記スクリーンに描画された画像の虚像を生成する光学系と、を備える。ここで、前記スクリーンは、画像が描画される描画領域のうち、走査方向中央の所定範囲において、発散角が一定で、且つ、前記所定範囲を除いた両側の範囲において、発散角が、端に向かって徐々に大きくなるよう構成されている。
本態様に係る画像表示装置によれば、画像が描画される描画領域のうち、走査方向中央の所定範囲を除いた両側の範囲において、発散角が、端に向かって徐々に大きくなるよう、スクリーンが構成されているため、アイボックス内における両側部分の光の光量が、端に向かうほど、中央部分に比べて弱められる。このため、アイボックス内における画像全体の明るさを均一に近づけることができる。また、スクリーンは、走査方向中央の所定範囲において発散角が一定であるため、走査方向全範囲において発散角を精緻に調整する必要がない。よって、スクリーンを容易に構成することができる。
本発明の第2の態様は、レーザ光が走査されることにより画像が描画されるスクリーンに関する。本態様に係るスクリーンは、画像が描画される描画領域のうち、走査方向中央の所定範囲において、発散角が一定で、且つ、前記所定範囲を除いた両側の範囲において、発散角が、端に向かって徐々に大きくなるよう構成されている。
本態様に係るスクリーンを画像表示装置に用いることにより、上記第1の態様と同様の効果が奏され得る。
以上のとおり、本発明によれば、スクリーンを容易に構成でき、且つ、画像全体の明るさを均一に近づけることが可能な画像表示装置、および当該画像表示装置に用いるスクリーンを提供することができる。
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下に示す実施の形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施の形態に記載されたものに何ら制限されるものではない。
図1(a)、(b)は、実施の形態に係る画像表示装置の使用形態を模式的に示す図、図1(c)は、実施の形態に係る画像表示装置の構成を模式的に示す図である。 図2は、実施の形態に係る画像表示装置の照射光生成部および照射光生成部に用いる回路の構成を示す図である。 図3(a)、(b)は、それぞれ、実施の形態に係るスクリーンをレーザ光の入射側および出射側から見た状態を模式的に示す図である。 図4(a)〜(c)は、それぞれ、実施の形態に係る非レンズ領域の構成例を示す図である。 図5(a)は、実施の形態に係るスクリーンの構成を模式的に示す斜視図、図5(b)は、スクリーンに対するレーザ光の走査方法を模式的に示す図である。 図6(a)は、実施の形態に係るスクリーンの領域設定方法を示す図、図6(b)は、実施の形態に係るスクリーンの発散角の設定方法を示す図である。 図7(a)は、比較例に係るアイボックス内の光量分布を示すグラフ、図7(b)は、実施の形態に係るアイボックス内の光量分布を示すグラフである。 図8(a)〜(c)は、それぞれ、実施の形態に係るスクリーンの位置調整方法を示す図である。 図9(a)は、変更例1に係るスクリーンをレーザ光の入射側から見た状態を模式的に示す図、図9(b)は、変更例に係るスクリーンの一部拡大図である。 図10は、変更例2に係る画像表示装置の照射光生成部および照射光生成部に用いる回路の構成を示す図である。 図11(a)は、変更例2に係るスクリーンの移動工程の一例を示す図、図11(b)は、変更例2に係る画像表示装置においてスクリーンを移動させることにより表示される画像の一例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。便宜上、各図には、適宜、互いに直交するX、Y、Z軸が付記されている。
図1(a)、(b)は、画像表示装置20の使用形態を模式的に示す図である。図1(a)は、乗用車1の側方から乗用車1の内部を透視した模式図、図1(b)は、乗用車1の内部から走行方向前方を見た図である。
本実施の形態は、車載用のヘッドアップディスプレイに本発明を適用したものである。図1(a)に示すように、画像表示装置20は、乗用車1のダッシュボード11の内部に設置される。
図1(a)、(b)に示すように、画像表示装置20は、映像信号により変調されたレーザ光を、ウインドシールド12下側の運転席寄りの投射領域13に投射する。レーザ光は、投射領域13で反射され、運転者2の目の位置周辺の横長の領域(アイボックス領域)に照射される。これにより、運転者2の前方の視界に、虚像として所定の画像30が表示される。運転者2は、ウインドシールド12の前方の景色上に、虚像である画像30を重ね合わせて見ることができる。すなわち、画像表示装置20は、虚像である画像30をウインドシールド12の投射領域13の前方の空間に結像させる。
図1(c)は、画像表示装置20の構成を模式的に示す図である。
画像表示装置20は、照射光生成部21と、ミラー22とを備える。照射光生成部21は、映像信号により変調されたレーザ光を出射する。ミラー22は曲面状の反射面を有し、照射光生成部21から出射されたレーザ光をウインドシールド12に向けて反射する。ウインドシールド12で反射されたレーザ光は、運転者2の目2aに照射される。照射光生成部21の光学系とミラー22は、ウインドシールド12の前方に虚像による画像30が所定の大きさで表示されるように設計されている。
図2は、画像表示装置20の照射光生成部21の構成および照射光生成部21に用いる回路の構成を示す図である。
照射光生成部21は、光源101と、コリメータレンズ102a〜102cと、ミラー103と、ダイクロイックミラー104、105と、走査部106と、補正レンズ107と、スクリーン108とを備える。
光源101は、3つのレーザ光源101a〜101cを備える。レーザ光源101a〜101cは、それぞれ、赤色波長帯、緑色波長帯および青色波長帯のレーザ光を出射する。本実施の形態では、画像30としてカラー画像を表示するために、光源101が3つのレーザ光源101a〜101cを備えている。画像30として単色の画像を表示する場合、光源101は、画像の色に対応する1つのレーザ光源のみを備えていてもよい。レーザ光源101a〜101cは、たとえば、半導体レーザからなっている。
レーザ光源101a〜101cから出射されたレーザ光は、それぞれ、コリメータレンズ102a〜102cによって平行光に変換される。このとき、レーザ光源101a〜101cから出射されたレーザ光は、それぞれ、図示しないアパーチャによって、円形のビーム形状に整形される。なお、コリメータレンズ102a〜102cに代えて、レーザ光を円形のビーム形状に整形し且つ平行光化する整形レンズを用いてもよい。この場合、アパーチャは省略され得る。
その後、レーザ光源101a〜101cから出射された各色のレーザ光は、ミラー103と2つのダイクロイックミラー104、105によって光軸が整合される。ミラー103は、コリメータレンズ102aを透過した赤色レーザ光を略全反射する。ダイクロイックミラー104は、コリメータレンズ102bを透過した緑色レーザ光を反射し、ミラー103で反射された赤色レーザ光を透過する。ダイクロイックミラー105は、コリメータレンズ102cを透過した青レーザ光を反射し、ダイクロイックミラー104を経由した赤色レーザ光および緑色レーザ光を透過する。ミラー103と2つのダイクロイックミラー104、105は、レーザ光源101a〜101cから出射された各色のレーザ光の光軸を整合させるように配置されている。
走査部106は、ダイクロイックミラー105を経由した各色のレーザ光を反射する。走査部106は、たとえば、MEMS(micro electro mechanical system)ミラーからなっており、ダイクロイックミラー105を経由した各色のレーザ光が入射されるミラー106aを、駆動信号に応じて、Y軸に平行な軸とX軸に平行な軸の周りに回転させる構成を備える。このようにミラー106aを回転することにより、レーザ光の反射方向が、X−Z平面の面内方向およびY−Z平面の面内方向において変化する。これにより、後述のように、各色のレーザ光によってスクリーン108が走査される。
なお、ここでは、走査部106が、2軸駆動方式のMEMSミラーにより構成されたが、走査部106は、他の構成であってもよい。たとえば、Y軸に平行な軸の周りに回転駆動されるミラーと、X軸に平行な軸の周りに回転駆動されるミラーとを組み合わせて走査部106が構成されてもよい。
補正レンズ107は、走査部106によるレーザ光の振り角に拘わらず、各色のレーザ光をZ軸正方向に向かわせるように設計されている。
スクリーン108は、レーザ光が走査されることにより画像が形成され、入射したレーザ光を運転者2の目2aの位置周辺の領域(アイボックス領域)に拡散させる作用を有する。スクリーン108は、PET(ポリエチレンテレフタレート)等の透明な樹脂からなっている。スクリーン108の構成は、追って、図3(a)ないし図6(b)を参照して説明する。
画像処理回路201は、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理ユニットやメモリを備え、入力された映像信号を処理してレーザ駆動回路202およびミラー駆動回路203を制御する。レーザ駆動回路202は、画像処理回路201からの制御信号に応じて、レーザ光源101a〜101cの出射強度を変化させる。ミラー駆動回路203は、画像処理回路201からの制御信号に応じて、走査部106のミラー106aを駆動する。画像表示動作時における画像処理回路201における制御については、追って、図5(b)を参照して説明する。
図3(a)、(b)は、それぞれ、スクリーン108をレーザ光の入射側および出射側から見た状態を模式的に示す図である。図3(a)の上側に、スクリーン108のX軸正側かつY軸正側の角付近をY軸正側から見た拡大図が模式的に示されている。また、図3(b)の右側に、スクリーン108のX軸負側かつY軸正側の角付近をX軸負側から見た拡大図が模式的に示されている。
図3(a)に示すように、スクリーン108のレーザ光入射側の面(Z軸負側の面)には、レーザ光をX軸方向に発散させるための複数の第1のレンズ部108aが、X軸方向に並ぶように形成されている。Y軸方向に見たときの第1のレンズ部108aの形状は略円弧形状である。第1のレンズ部108aのX軸方向の幅は、たとえば、50μmである。
図3(b)に示すように、スクリーン108のレーザ光出射側の面(Z軸正側の面)には、レーザ光をY軸方向に発散させるための複数の第2のレンズ部108bが、Y軸方向に並ぶように形成されている。X軸方向に見たときの第2のレンズ部108bの形状は略円弧形状である。第2のレンズ部108bのY軸方向の幅は、たとえば、70μmである。
第1のレンズ部108aの曲率半径Rxと第2のレンズ部108bの曲率半径Ryは、互いに異なっている。ここで、曲率半径Rxは曲率半径Ryよりも小さく設定される。従って、第1のレンズ部108aの曲率は、第2のレンズ部108bの曲率よりも大きくなっている。このように第1のレンズ部108aおよび第2のレンズ部108bの曲率を設定することにより、スクリーン108を透過するレーザ光を、効率良く、運転者2の目2aの位置周辺の横長の領域(アイボックス領域)に導くことができる。第1のレンズ部108aおよび第2のレンズ部108bの曲率は、アイボックス領域の形状に応じて決定される。
図3(a)に示すD10は、スクリーン108の描画領域である。すなわち、スクリーン108は、描画領域D10においてレーザ光により走査され、画像が形成される。描画領域D10よりも上側および下側の位置に、それぞれ、入射した光を発散させることなく通過させる所定サイズの非レンズ領域108c、108dが形成されている。非レンズ領域108c、108dのサイズは、互いに等しく設定される。非レンズ領域108c、108dのX軸方向の幅は、たとえば、50〜100μmであり、Y軸方向の幅は、たとえば、100〜200μmである。
非レンズ領域108c、108dは、それぞれ、スクリーン108のX軸方向の幅の中間位置に配置されている。非レンズ領域108c、108dの配置位置は、スクリーン108のX軸方向の幅の中間位置に限らず、他の位置であってもよい。また、非レンズ領域108c、108dの数は、1つずつでなくともよく、たとえば、非レンズ領域108c、108dの組が描画領域D10を挟んで2つ以上配置されてもよい。
図4(a)〜(c)は、非レンズ領域108cの構成例を示す図である。
図4(a)の構成例では、第1のレンズ部108aおよび第2のレンズ部108bを省略することにより、非レンズ領域108cが構成されている。すなわち、スクリーン108のレーザ光入射側(Z軸負側)の面およびレーザ光出射側(Z軸正側)の面は、非レンズ領域108cにおいて、X−Y平面に平行な平面となっている。
図4(b)の構成例では、スクリーン108のレーザ光入射側(Z軸負側)の面からレーザ光出射側(Z軸正側)の面へと貫通する孔を形成することにより、非レンズ領域108cが構成されている。また、図4(c)の構成例では、スクリーン108のY軸正側の端縁からY軸負方向に凹んだ矩形の凹部を形成することにより、非レンズ領域108cが構成されている。
非レンズ領域108cの構成は、図4(a)〜(c)の構成に限らず、入射した光を発散させることなく通過させる構成であれば、他の構成であってもよい。たとえば、Z軸方向に見たときの非レンズ領域108cの形状は、正方形に限られるものではなく、円形などの他の形状であってもよい。
なお、図4(a)〜(c)には、Y軸正側に配置される非レンズ領域108cの構成例を示したが、Y軸負側に配置される非レンズ領域108dも、図4(a)〜(c)と同様に形成され得る。
図5(a)は、スクリーン108の構成を模式的に示す斜視図である。図5(b)は、スクリーン108に対するレーザ光の走査方法を模式的に示す図である。
上記構成を有するスクリーン108の入射面(Z軸負側の面)が、各色のレーザ光が重ねられたビームB1によって、X軸正方向に走査される。スクリーン108の入射面に対して、予め、ビームB1が通る走査ラインL1〜Lnが、Y軸方向に一定間隔で設定されている。走査ラインL1〜Lnの開始位置と終了位置は、X軸方向において一致している。したがって、走査ラインL1〜Lnを囲む領域は長方形である。ビームB1の径は、たとえば、50μm程度に設定される。
映像信号により各色のレーザ光が変調されたビームB1により走査ラインL1〜Lnが高周波で走査されることにより、画像が構成される。こうして構成される画像が、スクリーン108と、ミラー22およびウインドシールド12(図1(c)参照)を介して、運転者2の目2aの位置周辺の領域(アイボックス)に投射される。これにより、運転者2は、ウインドシールド12の前方の空間に、虚像として画像30を視認する。
ところで、上記のように、MEMSを用いた走査部106によりレーザ光がスクリーン108を走査する構成では、スクリーン108の中央からX軸方向の両端に向かうに従ってレーザ光の走査速度が低下する。このため、スクリーン108上の画像は、中央よりも走査方向の両端の領域が明るくなる。このように画像の明るさが不均一であると、画像を見た観察者に違和感を与えかねない。観察者が視認する画像は、なるべく全体の明るさが均一であることが好ましい。
そこで、本実施の形態では、画像が描画される描画領域D10のうち、走査方向(X軸方向)中央の所定範囲において、X軸方向の発散角が一定で、且つ、当該所定範囲を除いた両側の範囲において、X軸方向の発散角が、X軸方向の端に向かって徐々に大きくなるよう、スクリーン108が構成されている。
図6(a)は、スクリーン108の領域設定方法を示す図、図6(b)は、スクリーン108の発散角の設定方法を示す図である。図6(b)のグラフにおいて、横軸は、スクリーン108のX軸方向の位置、縦軸は、X軸方向の発散角(度)である。横軸は、スクリーン108(描画領域D10)のX軸方向の幅の中間位置が0に設定されている。
図6(b)に示すように、スクリーン108は、描画領域D10のうち、走査方向(X軸方向)中央の所定範囲W0において、X軸方向の発散角が一定に設定されている。所定範囲W0は、描画領域D10のX軸方向の中間位置からX軸正負方向にそれぞれ幅Δwの範囲である。所定範囲W0は、走査方向(X軸方向)における描画領域D10の全範囲の40%以上50%以下の範囲に設定される。
また、スクリーン108は、所定範囲W0を除いた両側の範囲W1において、X軸方向の発散角が、X軸正負の端に向かって徐々に大きくなるように設定されている。より詳細には、両側の範囲W1に含まれる第1のレンズ部108aの曲率を変化させることにより、X軸方向の発散角が、両側の範囲W1の端に向かって徐々に大きくなるよう構成されている。
図6(b)に示す発散角の分布が得られるように、両側の範囲W1において、第1のレンズ部108aの曲率が、端に向かって段階的に変化している。具体的には、両側の範囲W1において、第1のレンズ部108aの曲率半径Rxが、端に向かって段階的に小さくなっている。これにより、両側の範囲W1において、X軸方向の発散角が、20度程度から50度程度まで段階的に変化している。
なお、両側の範囲W1において、第1のレンズ部108aの曲率は、X軸方向に隣り合う複数の第1のレンズ部108aを1つのグループとした場合に、グループ内では同一で、隣り合うグループ間において段階的に変化するように設定される。この他、隣り合う第1のレンズ部108a間で曲率が異なっていてもよい。
所定範囲W0における第1のレンズ部108aの曲率半径Rxは、X軸方向の発散角が20度程度になるように設定されている。所定範囲W0における第1のレンズ部108aの曲率半径Rxは、たとえば、50μmである。所定範囲W0における第1のレンズ部108aの曲率半径Rxと第2のレンズ部108bの曲率半径Ryは、たとえば、Rx:Ry=1:2に設定される。
図7(a)は、比較例に係るアイボックス内の光量分布を示すグラフ、図7(b)は、実施の形態に係るアイボックス内の光量分布を示すグラフである。
比較例では、第1のレンズ部108aの発散角が、描画領域D10の全ての範囲において一定に設定されている。比較例では、全ての第1のレンズ部108aの発散角が、図6(b)の所定範囲W0と同様、20度程度に設定されている。比較例において、第1のレンズ部108aの曲率半径Rxは、描画領域D10の全ての範囲において一定である。
図7(a)、(b)には、それぞれ、比較例に係るスクリーン108と、実施の形態に係るスクリーン108とを用いた場合のアイボックス内の光量分布(シミュレーション結果)が示されている。実施の形態に係るスクリーン108は、図6(b)に示すように発散角が調整されている。
図7(a)、(b)のグラフにおいて、横軸は、アイボックスの横方向の位置、縦軸は、単位時間当たりの光量である。横軸は、アイボックスの横方向の中間位置が0に設定されている。なお、アイボックスの横方向は、スクリーン108のX軸方向に対応する。縦軸は、X軸方向におけるアイボックスの横方向の中間位置における光量を1として規格化されている。図7(b)には、便宜上、図6(b)に示す所定範囲W0および両側の範囲W1に対応する範囲が、それぞれ、W0およびW1として示されている。
図7(a)に示すように、比較例では、アイボックス内における光量がアイボックスの両端に向かうに伴い大きくなっている。これは、走査部106によるレーザ光の走査速度が、描画領域D10のX軸方向の両端に向かうに伴い遅くなるためである。比較例では、このように、アイボックス内における光量がアイボックスの両端に向かうに伴い大きくなるため、観察者が視認する画像の明るさが不均一となる。
図7(b)に示すように、実施の形態では、上記のように、走査方向(X軸方向)中央の所定範囲W0を除いた両側の範囲W1において、X軸方向の発散角が、端に向かって徐々に大きくなるよう、スクリーン108が構成されている。このため、アイボックス内における両側部分の光の光量が、端に向かうほど、中央部分に比べて弱められる。これにより、アイボックス内における画像全体の明るさが均一に近づけられている。その結果、実施の形態では、観察者が視認する画像の明るさが、アイボックス内の全領域において略均一となる。
なお、図7(a)、(b)に付記した破線は、光量が、アイボックスの横方向の中間位置の光量の1.2倍となるレベルを示している。光量が1.2倍程度である範囲においては、画像の輝度ムラが小さいため、人の目により明るさの変化が視認されにくい。よって、この範囲においては、特に、アイボックス内の光量を調節せずとも、観察者に違和感を与えることなく画像を表示できる。
所定範囲W0は、アイボックス内において、光量が、アイボックスの横方向の中間位置の光量の1.2倍以下となる範囲に対応している。具体的には、所定範囲W0は、スクリーン108を走査するレーザ光の強度が一定である場合に、単位時間当たりにスクリーン108を透過するレーザ光の光量が、走査方向(X軸方向)における描画領域D10の中間位置の1.2倍以下となる範囲に設定される。所定範囲W0は、この条件を満たすように設定されることが好ましい。
なお、所定範囲W0を、走査方向(X軸方向)における描画領域D10の全範囲の40%以上50%以下の範囲に設定した場合、所定範囲W0は、上述の条件を略満たし得る。したがって、所定範囲W0を、走査方向(X軸方向)における描画領域D10の全範囲の40%以上50%以下の範囲に設定することにより、観察者は、所定範囲W0において形成された画像を、輝度ムラによる違和感を持つことなく視認できる。
図8(a)〜(c)は、それぞれ、スクリーン108の位置調整の方法を示す図である。この位置調整は、画像表示装置20の製造工程において、所定の位置調製装置を用いて行われる。
図8(a)〜(c)には、それぞれ、左側にスクリーン108の状態が示され、右側に位置調整装置における撮像素子301の状態が示されている。位置調整装置は、X−Y平面に平行な方向におけるスクリーン108の位置調整を行うための機構部と、スクリーン108から出射された光を受光するための撮像素子301とを備えている。
位置調整工程において、図2に示す画像処理回路201は、Y軸方向に延びる直線画像R10がスクリーン108上に描画されるように、レーザ駆動回路202とミラー駆動回路203を制御する。直線画像R10のY軸方向の長さは、描画領域D10のY軸方向の長さよりも長く設定され、たとえば、スクリーン108のY軸方向の長さと略同じに設定される。直線画像R10のX軸方向の幅は、非レンズ領域108c、108dのX軸方向の幅と略同じに設定される。
図8(a)は、スクリーン108が、X−Y平面に平行な平面上の正規の位置に位置付けられた状態を示している。この場合、直線画像R10の上端部および下端部は、それぞれ、非レンズ領域108c、108dに位置づけられ、発散されることなく非レンズ領域108c、108dを通過する。これにより、撮像素子301には、直線画像R10の上端部および下端部に基づく光線部分R21、R22が投影される。直線画像R10の上端部および下端部以外の中央部分は、描画領域D10に配置された第1のレンズ部108a(図3(a)参照)によって、X軸方向に拡散される。これにより、撮像素子301には、直線画像R10の中央部分に基づく拡散光R23が投影される。
この場合、位置調整装置は、撮像素子301上に、光線部分R21、R22が同じ量だけ投影されていることを検出することにより、スクリーン108が、X−Y平面に平行な平面上の正規の位置に位置付けられていると判定する。
図8(b)は、スクリーン108が、X−Y平面に平行な平面上において、正規の位置から反時計方向に回転した位置にある状態を示している。この場合、直線画像R10の上端のみが非レンズ領域108cに位置づけられている。このため、撮像素子301上には、直線画像R10の上端部に基づく光線部分R21は投影されるが、直線画像R10の下端部に基づく光線部分R22は投影されない。位置調整装置は、光線部分R21、R22のうち光線部分R21のみが撮像素子301上に投影されていることに基づき、スクリーン108を、上側の非レンズ領域108cを中心に、図8(b)に矢印で示すように時計方向に回転させる。これにより、図8(c)に示すように、直線画像R10の下端部が非レンズ領域108dに位置づけられ、下端部に基づく光線部分R22が撮像素子301に投影される。
この場合、位置調整装置は、撮像素子301上において、光線部分R21の方が、光線部分R22よりも多く投影されているため、光線部分R21、R22が互いに同じ量だけ投影されるように、スクリーン108を、図8(c)に矢印で示すようにY軸正方向に移動させる。これにより、スクリーン108に対して直線画像R10が図8(a)のように位置付けられる。位置調整装置は、撮像素子301上において、光線部分R21、R22が互いに同じ投影量となることにより、X−Y平面に平行な平面上の正規の位置に位置付けられていると判定する。こうして、位置調整が行われた後、スクリーン108が、接着剤等の固着手段によって、画像表示装置20内に固定される。
なお、図8(b)の例では、直線画像R10の上端部が非レンズ領域108cに位置付けられたが、直線画像R10の上端部および下端部の両方が、それぞれ、非レンズ領域108c、108dに位置付けられない場合も起こり得る。この場合、位置調整装置は、撮像素子301の撮像画像を参照しつつ、所定の調整ステップによりスクリーン108をX−Y平面に平行な方向に回転および移動させて、図8(a)に示すように、直線画像R10の上端部および下端部が、それぞれ、非レンズ領域108c、108dに等しく位置づけられるように、スクリーン108に対する位置調整を実行する。
<実施形態の効果>
以上、本実施の形態によれば、以下の効果が奏される。
画像が描画される描画領域D10のうち、走査方向(X軸方向)中央の所定範囲W0を除いた両側の範囲W1において、X軸方向の発散角が、端に向かって徐々に大きくなるよう、スクリーン108が構成されているため、アイボックス内における両側部分の光の光量が、端に向かうほど、中央部分に比べて弱められる。このため、アイボックス内における画像全体の明るさを均一に近づけることができる。また、スクリーン108は、走査方向(X軸方向)中央の所定範囲W0において発散角が一定であるため、走査方向全範囲において発散角を精緻に調整する必要がない。よって、スクリーン108を容易に構成することができる。
また、所定範囲W0は、走査方向(X軸方向)における描画領域D10の全範囲の40%以上50%以下の範囲に設定される。あるいは、所定範囲W0は、スクリーン108を走査するレーザ光の強度が一定である場合に、単位時間当たりにスクリーン108を透過するレーザ光の光量が、走査方向(X軸方向)における描画領域D10の中間位置の1.2倍以下となる範囲に設定される。このように所定範囲W0を設定することにより、特に、所定範囲W0においてX軸方向の発散角を調整せずとも、観察者に輝度ムラによる違和感なく、画像を視認させることができる。
また、本実施の形態では、スクリーン108の入射面と出射面に、それぞれ、第1のレンズ部108aと第2のレンズ部108bとが配置されているため、入射面側の第1のレンズ部108aに対してのみ、発散角の調整を施せばよい。よって、スクリーン108に対する発散角の調整を容易に行い得る。
さらに、本実施の形態では、描画領域D10よりも上側および下側の位置に、それぞれ、入射した光を発散させることなく通過させる所定サイズの非レンズ領域108c、108dが配置されている。これにより、図8(a)〜(c)を参照して説明したとおり、簡便な作業により、スクリーン108をX−Y平面に平行な平面上の所定の位置に位置付けることができる。
<変更例1>
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、また、本発明の適用例も、上記実施の形態の他に、種々の変更が可能である。
たとえば、上記実施の形態では、スクリーン108の入射面と出射面に、それぞれ、第1のレンズ部108aと第2のレンズ部108bとを配置したが、スクリーン108の入射面と出射面の何れか一方に、レーザ光をX軸方向およびY軸方向に発散させるためのレンズ群を配置する構成であってもよい。
図9(a)は、スクリーン108の入射面に、レーザ光を走査方向(X軸方向)および走査方向に垂直な方向(Y軸方向)に発散させるための複数のレンズ部108e(マイクロレンズアレイ)を配置した構成例を示す図である。図9(b)は、図9(a)の一部の領域をZ軸正側から見た拡大図である。
図9(a)、(b)に示すように、スクリーン108の入射面には、平面視において矩形のレンズ部108eが、X軸に平行な横方向とY軸に平行な縦方向に所定数ずつ並ぶように形成されている。各レンズ部108eの横方向の幅Wxは互いに同一であり、また、各レンズ部108eの縦方向の幅Wyも互いに同一である。幅Wx、Wyは、数50μm程度である。図9(b)の例では、幅Wxと幅Wyが互いに同一の寸法に設定されているが、幅Wxと幅Wyの寸法が異なっていてもよい。
各レンズ部108eは、X軸方向の曲率半径RxとY軸方向の曲率半径Ryが互いに異なっている。ここで、曲率半径Rxは曲率半径Ryよりも小さく設定される。従って、レンズ部108eは、X軸方向の曲率がY軸方向の曲率よりも大きくなっている。このようにレンズ部108eの曲率を設定することにより、各レンズ部108eを透過するレーザ光を、効率良く、運転者2の目2aの位置周辺の横長の領域(アイボックス領域)に導くことができる。レンズ部108eの曲率は、アイボックス領域の形状に応じて決定される。
この変更例では、図6(a)に示す所定範囲W0において、各レンズ部108eの曲率半径Rxが一定であり、且つ、両側の範囲W1において、各レンズ部108eの曲率半径RxがX軸正負の両端に向かうに伴い小さくなるように設定される。これにより、図6(b)に示すX軸方向の発散角の分布が実現される。なお、各レンズ部108eの曲率半径Ryは、全てのレンズ部108eにおいて同一である。所定範囲W0における曲率半径Rxと、曲率半径Ryとの関係は、たとえば、Rx:Ry=1:2に設定される。
このように、レンズ部108eの曲率半径Rx、Ryを設定することにより、本変更例においても、図7(b)に示す光量分布を実現できる。これにより、アイボックス内における画像全体の明るさを均一に近づけることができる。
なお、本変更例においても、描画領域D10よりも上側および下側の位置に、非レンズ領域108c、108dが設けられている。これにより、図8(a)〜(c)を参照して説明した簡便な作業により、スクリーン108を、X−Y平面の所定の位置に位置付けることができる。
<変更例2>
上記実施の形態では、スクリーン108の位置が固定であったが、画像の表示動作において、スクリーン108がZ軸方向に移動されてもよい。
図10は、変更例2に係る画像表示装置20の照射光生成部21および照射光生成部21に用いる回路の構成を示す図である。
図10に示すように、本変更例では、図2の構成に比べて、駆動部109と、スクリーン駆動回路204が追加されている。駆動部109は、スクリーン108をレーザ光の進行方向に平行な方向(Z軸方向)に往復移動させる。駆動部109は、たとえば、コイルと磁石を用いたアクチュエータにより構成される。たとえば、スクリーン108を保持するホルダが、板バネを介して、レーザ光の進行方向に平行な方向(Z軸方向)に移動可能に、ベースに支持される。コイルは、ホルダ側に設置され、磁石はベース側に設置される。スクリーン駆動回路204は、画像処理回路201からの制御信号に応じて、スクリーン108を駆動する。
図11(a)は、変更例2に係るスクリーン108の移動工程の一例を示す図であり、図11(b)は、変更例2に係る画像表示装置20においてスクリーン108を移動させることにより表示される画像の一例を示す図である。
図11(a)に示すように、スクリーン108は、時刻t0〜t4を1サイクルとして移動が繰り返される。時刻t0〜t1の間に、スクリーン108は、初期位置Ps0から最遠位置Ps1へと移動され、時刻t1〜t4の間に、スクリーン108は、最遠位置Ps1から初期位置Ps0へと戻される。スクリーン108の移動周期、すなわち、時刻t0〜t4の時間は、たとえば、1/60秒である。
時刻t0〜t1は、図11(b)において、奥行き方向に広がる奥行き画像M1を表示するための期間であり、時刻t1〜t4は、図11(b)において、鉛直方向に広がる鉛直画像M2を表示するための期間である。図11(b)の例において、奥行き画像M1は、ナビゲーション機能により乗用車1が道路R1を曲がるべき方向を運転者2に示唆するための矢印であり、鉛直画像M2は、歩行者H1が居ることを運転者2に注意喚起するためのマーキングである。たとえば、奥行き画像M1と鉛直画像M2は、互いに異なる色で表示される。
時刻t0〜t1において、スクリーン108は、初期位置Ps0から最遠位置Ps1まで線形に移動される。スクリーン108が移動すると、これに伴い、ウインドシールド12前方の虚像が結像する位置が奥行き方向に移動する。したがって、奥行き画像M1の奥行き方向の各位置にスクリーン108が在るときに、奥行き画像M1に対応する走査ライン上の、奥行き画像M1に対応するタイミングにおいて、レーザ光源101a〜101cを発光させることにより、ウインドシールド12の投射領域13の前方に、図11(b)に示すような奥行き画像M1を虚像として表示させることができる。
一方、鉛直画像M2は、奥行き方向には変化せず、鉛直方向のみに広がっているため、スクリーン108を、鉛直画像M2に対応する位置に固定して、虚像の生成を行う必要がある。図11(a)の停止位置Ps2は、鉛直画像M2の奥行き位置に対応するスクリーン108の位置である。スクリーン108は、最遠位置Ps1から初期位置Ps0に戻る間に、停止位置Ps2において、時刻t2〜時刻t3の間、停止される。この間に、鉛直画像M2に対応する走査ライン上の、鉛直画像M2に対応するタイミングにおいて、レーザ光源101a〜101cを発光させることにより、ウインドシールド12の投射領域13の前方に、図11(b)に示すような鉛直画像M2を虚像として表示させることができる。
以上の制御は、図10に示す画像処理回路201によって行われる。この制御により、時刻t0〜時刻t4の間に、奥行き画像M1と鉛直画像M2が虚像として表示される。上記の制御では、奥行き画像M1の表示タイミングと鉛直画像M2の表示タイミングにずれが生じるが、このずれは極めて短時間であるため、運転者2は、奥行き画像M1と鉛直画像M2を重ねた画像を認識する。こうして、運転者2は、投射領域13の前方に、映像信号に基づく画像(奥行き画像M1、鉛直画像M2)を、道路R1および歩行者H1を含む風景に重ねて見ることができる。
なお、図11(b)では、鉛直画像M2が1つであったため、図11(a)の工程において、スクリーン108の停止位置Ps2が1つに設定されたが、鉛直画像M2が複数あれば、それに応じて、図11(a)の工程において、停止位置が複数設定される。ただし、図11(a)の工程において、時刻t0〜t4の時間は一定であり、時刻t4は不変であるため、停止位置の数の増減に応じて、停止位置前後のスクリーン108の移動速度(図11(a)の波形の傾き)が変更されることになる。
<その他の変更例>
上記実施の形態では、本発明を乗用車1に搭載されるヘッドアップディスプレイに適用した例を示したが、本発明は、車載用に限らず、他の種類の画像表示装置にも適用可能である。
また、画像表示装置20および照射光生成部21の構成は、図1(c)および図2、図10に記載された構成に限られるものではなく、適宜、変更可能である。また、第1のレンズ部108aや第2のレンズ部108b、レンズ部108eは、スクリーン108に一体形成されてもよく、あるいは、これらレンズ部を有する透明なシートをスクリーン108の基材に貼りつける構成であってもよい。
本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
20 … 画像表示装置
22 … ミラー(光学系)
101 … 光源
106 … 走査部
108 … スクリーン
108a … 第1のレンズ部
108b … 第2のレンズ部
108c、108d … 非レンズ領域
108e … レンズ部
W0 … 所定範囲
W1 … 両側の範囲

Claims (12)

  1. レーザ光を出射する光源と、
    前記レーザ光が走査されることにより画像が描画されるスクリーンと、
    前記光源から出射された前記レーザ光を前記スクリーンに対し走査させる走査部と、
    前記スクリーンを透過した前記レーザ光により、前記スクリーンに描画された画像の虚像を生成する光学系と、を備え、
    前記スクリーンは、画像が描画される描画領域のうち、走査方向中央の所定範囲において、発散角が一定で、且つ、前記所定範囲を除いた両側の範囲において、発散角が、端に向かって徐々に大きくなるよう構成されている、
    ことを特徴とする画像表示装置。
  2. 請求項1に記載の画像表示装置において、
    前記所定範囲は、前記走査方向における前記描画領域の全範囲の40%以上50%以下の範囲に設定されている、
    ことを特徴とする画像表示装置。
  3. 請求項1に記載の画像表示装置において、
    前記所定範囲は、前記スクリーンを走査する前記レーザ光の強度が一定である場合に、単位時間当たりに前記スクリーンを透過する前記レーザ光の光量が、前記走査方向における前記描画領域の中間位置の1.2倍以下となる範囲に設定されている、
    ことを特徴とする画像表示装置。
  4. 請求項1ないし3の何れか一項に記載の画像表示装置において、
    前記スクリーンは、前記レーザ光の入射側および出射側のうち、一方に、前記レーザ光を前記走査方向のみに発散させる複数の第1のレンズ部を備え、他方に、前記レーザ光を前記走査方向に垂直な方向のみに発散させる複数の第2のレンズ部を備え、
    前記両側の範囲に含まれる前記複数の第1のレンズ部の曲率を変化させることにより、前記発散角が、前記両側の範囲の端に向かって徐々に大きくなるよう構成されている、
    ことを特徴とする画像表示装置。
  5. 請求項1ないし3の何れか一項に記載の画像表示装置において、
    前記スクリーンは、前記レーザ光の入射側および出射側のうち、一方に、前記レーザ光を前記走査方向および前記走査方向に垂直な方向の両方にそれぞれ発散させる複数のレンズ部を備え、
    前記両側の範囲に含まれる前記複数のレンズ部に対し、前記走査方向における曲率を変化させることにより、前記発散角が、前記両側の範囲の端に向かって徐々に大きくなるよう構成されている、
    ことを特徴とする画像表示装置。
  6. 請求項4または5に記載の画像表示装置において、
    前記スクリーンは、前記描画領域よりも上側および下側の位置に、それぞれ、入射した光を発散させることなく通過させる所定サイズの非レンズ領域を備える、
    ことを特徴とする画像表示装置。
  7. レーザ光が走査されることにより画像が描画されるスクリーンであって、
    画像が描画される描画領域のうち、走査方向中央の所定範囲において、発散角が一定で、且つ、前記所定範囲を除いた両側の範囲において、発散角が、端に向かって徐々に大きくなるよう構成されている、
    ことを特徴とするスクリーン。
  8. 請求項7に記載のスクリーンにおいて、
    前記所定範囲は、前記走査方向における前記描画領域の全範囲の40%以上50%以下の範囲に設定されている、
    ことを特徴とするスクリーン。
  9. 請求項7に記載のスクリーンにおいて、
    前記所定範囲は、前記スクリーンを走査する前記レーザ光の強度が一定である場合に、単位時間当たりに前記スクリーンを透過する前記レーザ光の光量が、前記走査方向における前記描画領域の中間位置の1.2倍以下となる範囲に設定されている、
    ことを特徴とするスクリーン。
  10. 請求項7ないし9の何れか一項に記載のスクリーンにおいて、
    前記レーザ光の入射側および出射側のうち、一方に、前記レーザ光を前記走査方向のみに発散させる複数の第1のレンズ部を備え、他方に、前記レーザ光を前記走査方向に垂直な方向のみに発散させる複数の第2のレンズ部を備え、
    前記両側の範囲に含まれる前記複数の第1のレンズ部の曲率を変化させることにより、前記発散角が、前記両側の範囲の端に向かって徐々に大きくなるよう構成されている、
    ことを特徴とするスクリーン。
  11. 請求項7ないし9の何れか一項に記載のスクリーンにおいて、
    前記レーザ光の入射側および出射側のうち、一方に、前記レーザ光を前記走査方向および前記走査方向に垂直な方向の両方にそれぞれ発散させる複数のレンズ部を備え、
    前記両側の範囲に含まれる前記複数のレンズ部に対し、前記走査方向における曲率を変化させることにより、前記発散角が、前記両側の範囲の端に向かって徐々に大きくなるよう構成されている、
    ことを特徴とするスクリーン。
  12. 請求項10または11に記載のスクリーンにおいて、
    前記スクリーンは、前記描画領域よりも上側および下側の位置に、それぞれ、入射した光を発散させることなく通過させる所定サイズの非レンズ領域を備える、
    ことを特徴とするスクリーン。
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