以下、図1〜図12を用いて、本発明に係る穿孔装置1及び穿孔装置1を含む後処理装置2、画像形成装置を説明する。画像形成装置として複合機100を例に挙げて説明する。但し、本実施の形態に記載されている構成、配置等の各要素は、発明の範囲を限定するものではなく単なる説明例にすぎない。
(画像形成装置の概要)
まず、図1に基づき、実施形態に係る複合機100を説明する。図1は、実施形態に係る複合機100の一例を示す図である。
複合機100は、主制御部3と記憶部3aを含む。主制御部3は、装置全体の動作を統括し複合機100の各部を制御する。主制御部3は、CPU31、画像処理部32を含む。CPU31は制御に関する演算、制御を行う。画像処理部32はジョブに必要な画像処理を画像データに施す。記憶部3aはROM、RAM、HDDのような記憶装置を含む。記憶部3aは制御用プログラムやデータを記憶する。
主制御部3は、原稿搬送部4a、画像読取部4bと通信可能に接続される。原稿搬送部4aは、セットされた原稿を読み取り位置に向けて搬送する。画像読取部4bは、原稿搬送部4aが搬送する原稿と、原稿台(コンタクトガラス、不図示)にセットされた原稿を読み取れる。画像読取部4bは画像データを生成する。主制御部3は、原稿搬送部4aと画像読取部4bの動作を制御する。主制御部3は操作パネル5と通信可能に接続される。操作パネル5は表示パネル51、タッチパネル52、ハードキー53を含む。操作パネル5は使用者の操作を受け付ける。
複合機100は、印刷部6を含む。印刷部6は、エンジン制御部60、給紙部6a、搬送部6b、画像形成部6c、定着部6dを含む。エンジン制御部60は、主制御部3と通信可能に接続される。主制御部3は、印刷指示、印刷ジョブの内容、印刷に用いる画像データをエンジン制御部60に与える。主制御部3の指示に基づき、エンジン制御部60は、給紙部6a、搬送部6b、画像形成部6c、定着部6dの動作を制御する。具体的に、エンジン制御部60は、用紙を一枚ずつ給紙部6aに供給させる。エンジン制御部60は、供給された用紙を搬送部6bに搬送させる。エンジン制御部60は、トナー像を画像形成部6cに形成させる。画像形成部6cはトナー像を用紙に転写する。エンジン制御部60は、用紙に転写されたトナー像を定着部6dに定着させる。
又、主制御部3は、通信部33を含む。通信部33は、PCやサーバーのようなコンピューター200と通信するためのインターフェイスである。通信部33は、画像データのような印刷内容を示すデータ(印刷用データ)を受信する。主制御部3は、印刷用データに基づく印刷を印刷部6に行わせる。
(後処理装置2)
次に、図1、図2を用いて、実施形態に係る後処理装置2の概要を説明する。図2は、実施形態に係る後処理装置2が取り付けられた複合機100の一例を示す図である。
後処理装置2は、印刷済用紙に各種後処理を施す。後処理装置2は複合機100の本体に取り付けられる。図2に示すように、後処理装置2は、複合機100の胴内排出部101に取り付けられる(嵌め込まれる)。装置側面に後処理装置2を取り付けるタイプの画像形成装置もある。
定着部6dを通過した印刷済用紙は、搬入口102から後処理装置2に送り込まれる。後処理装置2は、パンチ部10、用紙搬送部21、ステープル部22、処理トレイ部23、排出トレイ24を含む。また、図1に示すように、後処理装置2は後処理制御部20(制御部に相当)を含む。後処理制御部20は、CPUのような処理回路2a、メモリー2b、計時回路2cを含む基板である。後処理制御部20は各部の動作を制御する。なお、後処理装置2内に後処理制御部20を設けず、主制御部3又はエンジン制御部60が後処理装置2の動作を制御してもよい。
複合機100(後処理装置2)は、穿孔装置1を含む。図1に示すように、穿孔装置1は、後処理制御部20とパンチ部10を含む。操作パネル5で穿孔処理する設定がなされているとき、後処理制御部20は、用紙への穿孔処理をパンチ部10に行わせる。操作パネル5で穿孔処理する設定がなされていないとき、後処理制御部20は、パンチ部10に用紙への穿孔処理を行わせない。
用紙搬送部21は、パンチ部10を通過した用紙を搬送する。用紙搬送部21は、用紙を処理トレイ部23に搬送する。用紙搬送部21は、第1搬送ローラー対21a、第2搬送ローラー対21b、用紙搬送ガイド21cを含む。処理トレイ部23は、処理トレイ23a、第1排出ローラー23b、第2排出ローラー23c、ストッパー23d、幅規制板23eを含む。後処理制御部20は、用紙束の整合、排出を処理トレイ部23におこなわせる。操作パネル5でステープル処理が設定されているとき、後処理制御部20は排出前の用紙束へのステープル処理をステープル部22に行わせる。
(穿孔装置1)
次に、図3〜図8を用いて、実施形態に係る穿孔装置1の一例を説明する。図3は、実施形態に係る穿孔装置1の一例を示す図である。図4、図5は実施形態に係る穿孔装置1の一例を示す斜視図である。図6は実施形態に係るカム14を拡大した図ある。図7は、実施形態に係るパンチモーター11を拡大した図である。図8は、実施形態に係る角度センサー7と速度センサー8を拡大した図である。図4〜図8には、方向を示す矢印を付す。矢印で示す方向は、穿孔装置1(複合機100、後処理装置2)の前後、上下、左右と対応する。図3、図4は、穿孔装置1を用紙搬送方向上流側から見た斜視図である。図3、4では、破線で用紙の進入方向を示している。
穿孔装置1は、図3に示すように、後処理制御部20とパンチ部10を含む。パンチ部10は、パンチモーター11、シャフト12、モーター駆動部13(モータードライバー)、カム14、穿孔部15、角度センサー7、速度センサー8を含む。穿孔部15は穿孔刃9を含む。図3の白抜矢印は、パンチモーター11の力の伝達経路である。
パンチモーター11は、穿孔刃9を往復運動させる。例えば、パンチモーター11には、DCブラシモーターを用いることができる。モーター駆動部13は、複数のスイッチング素子131を含む。スイッチング素子131はパンチモーター11への電流の供給のON/OFFを行う。後処理装置2は、各スイッチング素子131を制御する。後処理装置2は、モーター駆動部13を制御し、パンチモーター11のブレーキをかけ得る。ブレーキの詳細は後述する。
図4、図5に示すように、穿孔装置1は、上ガイド部16、下ガイド部17を含む。上ガイド部16と下ガイド部17は用紙を案内する。用紙は、上ガイド部16と下ガイド部17の間に進入し、通過する。上ガイド部16の上方に穿孔部15が設けられる。穿孔部15の上方にシャフト12とカム14が設けられる。パンチモーター11はシャフト12を回転させる。カム14はシャフト12に取り付けられる。
穿孔部15は、穿孔刃9、当接部材18、弾性部材19を含む。穿孔部15は、複数設けられる。穿孔刃9は用紙に孔をあける。穿孔刃9の上方に当接部材18が設けられる。穿孔刃9の上端は当接部材18の下面と接する。穿孔刃9は、例えば、金属製のパイプである。刃が下方の先端に設けられる。上ガイド部16と下ガイド部17には、穿孔刃9に対応する位置に孔(不図示)が開いている。穿孔刃9が下方に移動し、穿孔刃9の下方の先端が用紙に突き当たる。さらに穿孔刃9が下方に移動することにより、用紙に穴があけられる。次に来る用紙の妨げにならないように、穿孔後、穿孔刃9は退避する。
シャフト12は、各穿孔部15の上方に設けられる。シャフト12はパンチモーター11の回転軸に取り付けられる。パンチモーター11を回転させることにより、シャフト12が回転する。例えば、パンチモーター11を1回転させると、シャフト12が1回転する。シャフト12は支軸部材12aに支持される。シャフト12には、穿孔部15に対応する位置にカム14が取り付けられる。図4、図5は、シャフト12に4つのカム14を取り付ける例を示す。各カム14の取り付け角度は同じである。図4はカムカバー14aを取り付けた状態を示す。図5はカムカバー14aを取り外した状態を示す。
シャフト12(カム14)の下方に当接部材18が設けられる。カム14はシャフト12の軸方向からみて楕円(卵)形状である。カム14と当接部材18の上面が接する。シャフト12の回転角度に応じ、当接部材18と接する部分のカム14の肉厚が変化する。つまり、シャフト12の回転角度に応じ、カム14が当接部材18を下側に(穿孔刃9の方向に)押す量が変化する。これにより、カム14の回転に応じ、穿孔刃9が往復運動する。シャフト12とカム14は、パンチモーター11の駆動力を利用して、穿孔刃9を上下動させる。
図4、図5では、4つの穿孔部15を設ける例を示している(4穴方式に対応)。ここで、2穴の穿孔と4穴の穿孔を切り替えられるように、穿孔装置1は、シャフト12を前後方向でシフトさせる機構を含む。図5に示すように、4つの穿孔部15のうち内側の2つに対応するカム14は2列(2枚)とされる。カム14が2枚なので、シャフト12を前後のどちらにシフトさせても、内側の2つのカム14は、対応する当接部材18と接する。つまり、2穴、4穴のいずれの場合でも、内側の2つの穿孔部15は、穿孔する。図5に示すように、4つの穿孔部15のうち外側の2つに対応するカム14は1列(1枚)とされる。シャフト12をシフトさせることで、外側の2つのカム14と対応する当接部材18との接触、非接触を選択することができる。非接触状態ではカム14が空振りする。そのため、穿孔刃9は上下動しない。図6は、非接触状態の一例を示す。
図4、図5、図7、図8に示すように、穿孔装置1は角度センサー7を含む。角度センサー7は、シャフト12(パンチモーター11)の回転角度が予め定められた基準角度になったことを検知する。角度センサー7は、第1パルス板71と第1光センサー72を含む。第1光センサー72は透過型の光センサーである。第1光センサー72は発光部73と受光部74を含む。第1パルス板71がシャフト12に取り付けられる。発光部73と受光部74は、第1パルス板71を挟む。発光部73と受光部74の間で第1パルス板71が回転する。第1光センサー72は、第1パルス板71を読み取る。シャフト12の角度が基準角度になったとき、第1光センサー72(受光部74)の出力が変化するように、第1パルス板71に切り欠きが設けられる。受光部74の出力が角度センサー7の出力である。受光部74の出力は、後処理制御部20に入力される。後処理制御部20は、角度センサー7の出力に基づき、シャフト12の角度が基準角度になったことを認識する。
また、図4、図5、図7、図8に示すように、穿孔装置1は速度センサー8を含む。速度センサー8はシャフト12(パンチモーター11)の回転速度を検知するためのセンサーである。速度センサー8は、第2パルス板81と第2光センサー82(センサー部に相当)を含む。第2光センサー82は、透過型の光センサーである。第2光センサー82は発光部83と受光部84を含む。第2パルス板81がシャフト12に取り付けられる。発光部83と受光部84は、第2パルス板81を挟む。発光部83と受光部84の間で第2パルス板81が回転する。
第2パルス板81には、複数の溝81a(スリット)が設けられる。例えば、スリットの本数は、数十〜数百とできる(例えば、40〜50本)。スリットは、発光部83と受光部84に挟まれる位置に設けられる。一定角度ごとにスリットが掘られる。そのため、シャフト12が一定角度回転するごとに、第2光センサー82(受光部84)の出力2が変化する。受光部84の出力が速度センサー8の出力である。つまり、受光部84はシャフト12(パンチモーター11)が一定角度回転するごとに、立ち上がる、又は、立ち下がるパルス信号を出力する。
受光部84の出力は、後処理制御部20に入力される。後処理制御部20は、第2光センサー82の出力に基づき、シャフト12が一定角度回転したことを認識できる。また、後処理制御部20は、パルス信号のパルスの周期に基づき、シャフト12(パンチモーター11)の回転速度を認識できる。言い換えると、後処理制御部20は、パルス信号の立ち上がりエッジ又は立ち下がりエッジの時間的な間隔に基づき、シャフト12の回転速度を認識できる。そのため、後処理制御部20は、各パルス信号の周期(エッジの間隔)を測る。例えば、後処理制御部20内の計時回路2cが周期を計る。
1秒あたりのシャフト12の回転速度(rps)を求める場合を説明する。この場合、後処理制御部20は、1(秒)を1パルスの周期で除す。これにより、現周期での1秒間あたりのパルス数Aが求まる。そして、後処理制御部20は、パルス数Aを、シャフト12を1周させたときに生ずるパルス数B(第2パルス板81のスリット数)で除す。これにより、シャフト12のrpsを求めることができる。rpmを求める場合、60を乗じる。例えば、1パルスの周期が10ミリ秒のとき、パルス数A=100となる。パルス数Bが50のとき、1秒間の回転数=100/50=2[rps]となる。
ここで、搬送される用紙と穿孔刃9が接しない位置のうち、何れかの位置が穿孔刃9のホームポジション範囲とされる。言い換えると、穿孔刃9がホームポジション範囲内にあるとき、穿孔刃9は用紙から退避している位置となる。穿孔装置1では、穿孔刃9を最も上方に持ち上げたときの位置は、ホームポジション範囲内である。
具体的に、ホームポジション範囲は、シャフト12が基準角度になったことを角度センサー7が検知した後、速度センサー8の出力が予め定められた位置合わせパルス数、変化するだけシャフト12を正方向に回転させたときに穿孔刃9が取り得る位置の範囲である。なお、穿孔装置1では、位置合わせパルス数は2である(2以外でもよい)。そのため、基準角度は、穿孔刃9がホームポジション範囲となる位置から速度センサー8の2パルス分逆回転したときのシャフト12の角度となる。例えば、1パルス、3パルスでは範囲外となる。穿孔後、後処理制御部20は、穿孔刃9がホームポジション範囲内となる位置でパンチモーター11を停止させる。
なお、複合機100や後処理装置2の主電源が投入されたとき、後処理制御部20は、起動処理を行う。穿孔刃9をホームポジション範囲内とする処理が起動処理に含まれる。この場合、後処理制御部20は、パンチモーター11を低速で正回転させる。シャフト12が基準角度になったことを角度センサー7が検知した後、速度センサー8の出力が位置合わせパルス数、変化した時点で後処理制御部20はパンチモーター11を停止させる。
穿孔するとき、後処理制御部20は、穿孔刃9がホームポジション範囲内にある状態からシャフト12の回転を開始させる。シャフト12の回転にあわせ、カム14が回転する。カム14の回転により、カム14は当接部材18を押し下げる。その結果、各穿孔刃9が下方に移動する。後処理制御部20はシャフト12(パンチモーター11)を更に回転させる。やがて穿孔刃9は下限位置まで下降する。この過程で用紙に孔が空けられる。後処理制御部20はシャフト12をさらに回転させる。やがて、カム14が各当接部材18を押し下げる量が少なくなる。
これにより、穿孔刃9が上方に移動する。各穿孔刃9の外側には弾性部材19(スプリング)が設けられる。弾性部材19の上端は当接部材18の下面と接する。弾性部材19は当接部材18と穿孔刃9を上方に付勢する。シャフト12の回転が続くと、各穿孔刃9の下端は上ガイド部16の上方まで持ち上げられる。これにより、各穿孔刃9は、用紙搬送を遮らない位置に退避する。後処理制御部20は、パンチモーター11を駆動させ、用紙を突き抜く位置まで(下ガイド部17の下側まで)穿孔部15を下降させる。穿孔後、後処理制御部20は穿孔部15を上昇させてから、パンチモーター11を停止させる。
(パンチモーター11のブレーキ)
次に、図9を用いて、実施形態に係るパンチモーター11のブレーキの一例を説明する。図9は、実施形態に係る後処理制御部20のパンチモーター11制御の一例を示す図である。
モーター駆動部13は、パンチモーター11の電流供給のON/OFFを行う。ここで、パンチモーター11を逆回転させる場合がある。そのため、モーター駆動部13は、4つのスイッチング素子131を含む。各スイッチング素子131は、例えば、トランジスタである。4つのスイッチング素子131を用いてHブリッジ回路が形成される。モーター駆動部13は、Hブリッジ回路を含む。
後処理制御部20は、各スイッチのON/OFFを制御する。便宜上、図9に示すHブリッジ回路のうち、左上のスイッチを第1スイッチ13aと称する。右上のスイッチを第2スイッチ13bと称する。左下のスイッチを第3スイッチ13cと称する。右下のスイッチを第4スイッチ13dと称する。パンチモーター11を正回転させるとき、後処理制御部20は、第1スイッチ13aと第4スイッチ13dをONし、第2スイッチ13bと第3スイッチ13cをOFFする。パンチモーター11を逆回転させるとき、後処理制御部20は、第1スイッチ13aと第4スイッチ13dをOFFし、第2スイッチ13bと第3スイッチ13cをONする。
ブレーキをかけるとき、後処理制御部20は、第1スイッチ13aと第2スイッチ13bをOFFし、第3スイッチ13cと第4スイッチ13dをONする。これにより、パンチモーター11の両端子が短絡した状態となる。回転中と逆方向に電流が流れようとする。これにより、パンチモーター11にブレーキがかかる。つまり、後処理制御部20はショートブレーキによりパンチモーター11の回転速度を減速する。
(ブレーキ開始時点の設定の流れ)
次に、図10〜図12を用いて、実施形態に係る穿孔装置1のブレーキ開始時点の設定の流れの一例を説明する。図10は、実施形態に係る穿孔装置1の穿孔時の処理の流れの一例を示すフローチャートである。図11、図12は、実施形態に係る穿孔装置1のタイミングチャートの一例を示す図である。
図10のスタートは、穿孔処理を開始する時点である。まず、後処理制御部20は、パンチモーター11の回転を開始させる(ステップ♯1)。これにより、シャフト12、カム14が回転する。穿孔刃9が突出し、用紙が穿孔される。後処理制御部20(計時回路2c)は、パンチモーター11の回転開始から経過した時間を測る(ステップ♯2)。また、後処理制御部20は、複合機100や後処理装置2の主電源投入後、最初の穿孔か否かを確認する(ステップ♯3)。
最初の穿孔のとき(ステップ♯3のYes)、後処理制御部20は、パンチモーター11の回転開始後、基準待ち時間D1が経過した時点にパンチモーター11のブレーキを開始する(ステップ♯4)。2回目以降の穿孔のとき、後処理制御部20は、直前の穿孔処理での計測に基づき決定したタイミングでパンチモーター11のブレーキを開始する(ステップ♯5)。基準待ち時間D1は、パンチモーター11の回転開始後、ブレーキを開始するまでの時間の基準である。基準待ち時間D1は、メモリー2bに記憶される(図3参照)。基準待ち時間D1の詳細は後述する。
ステップ♯4、ステップ♯5の後、後処理制御部20(計時回路2c)は、計測期間内のパルス信号の各パルスの周期を測る(ステップ♯6)。計測期間は予め定められる。計測期間は適宜定めることができる。計測期間は、ブレーキ開始後、パンチモーター11停止までの間に設けられる期間である。穿孔装置1では、計測期間はブレーキ開始時点からパルス信号(速度センサー8の出力信号)の所定パルス数分の時間である。所定パルス数は、適宜定めることができる。例えば、所定パルス数は、5〜10パルスとすることができる。10パルスとする場合、後処理制御部20は、ブレーキの開始後、速度センサー8が出力する10個のパルスの各周期を測る。
また、後処理制御部20は、ブレーキ開始からブレーキ期間T5(図11、12参照)が経過するまで、角度センサー7と速度センサー8の出力を監視する(ステップ♯7)。は予め定められる。ブレーキ期間T5は、ブレーキ開始からパンチモーター11が確実に止まったと予測される時点までの期間である。なお、後処理制御部20は、パンチモーター11に流れる電流の大きさを検知してもよい。パンチモーター11の電流がゼロになったとき、後処理制御部20はブレーキ期間T5が終了したと認識してもよい。
そして、後処理制御部20は、各パルスの周期に基づき、シャフト12の回転速度の減速度を求める(ステップ♯8)。例えば、後処理制御部20(処理回路2a)は、各パルスの周期の合計(合計周期)を求める。また、後処理制御部20は、計測期間の最初のパルスの周期に基づき、シャフト12の回転速度(第1回転速度)を求める。また、後処理制御部20は、計測期間の最後のパルスの周期に基づき、シャフト12の回転速度(第2回転速度)を求める。また、後処理制御部20は、第1回転速度と第2回転速度の差の絶対値を求める。後処理制御部20は、差の絶対値を合計周期で除す。除して得られる値が減速度の絶対値となる。つまり、後処理制御部20は、速度を時間で微分する。減速度は単位時間あたりの速度の変化率を示す。後処理制御部20は、計測期間内のシャフト12の減速度の絶対値を認識する。なお、後処理制御部20は、各パルスの周期にもとづき、各周期に対応する回転速度を求めてもよい。そして、後処理制御部20は、求めた各回転速度の平均値を合計周期で除してもよい。除して得られた値を減速度としてもよい。
続いて、後処理制御部20は、求めた減速度と減速基準値D2の差が許容範囲D3か否かを確認する(ステップ♯9)。減速基準値D2と許容範囲D3は予め定められる。減速基準値D2と許容範囲D3は、メモリー2bに記憶される。許容範囲D3は適宜定めることができる。許容範囲D3はゼロとしてもよい。
減速基準値D2は、実験に基づき定めてもよい。また、減速基準値D2は、パンチモーター11の仕様上の減速度の絶対値としてもよい。また、パンチモーター11のブレーキのかかりやすさは温度にも関係する。例えば、パンチモーター11が室温のときの平均的な減速度の絶対値を減速基準値D2としてもよい。また、パンチモーター11の温度が室温程度(25度程度)のとき、基準待ち時間D1に基づきブレーキを開始した場合、穿孔刃9がホームポジション範囲で停止する減速度の絶対値を減速基準値D2としてもよい。
基準待ち時間D1は、パンチモーター11の回転開始からブレーキ開始までの待ち時間の基準の時間である。基準待ち時間D1は減速基準値D2とのかねあいを考慮して定めてもよい。基準待ち時間D1は、計測期間内の減速度の絶対値が減速基準値D2であるとき、穿孔刃9がホームポジション範囲で停止するような待ち時間としてもよい。また、パンチモーター11のブレーキのかかりやすさは温度にも関係する。そこで、パンチモーター11の温度を考慮して基準待ち時間D1を定めてもよい。例えば、基準待ち時間D1は、パンチモーター11の温度が室温程度であり、計測期間内の減速度の絶対値が減速基準値D2の場合、穿孔刃9がホームポジション範囲で停止するような待ち時間としてもよい。
差が許容範囲D3内のとき(ステップ♯9のYes)、後処理制御部20は、次の穿孔の設定をパンチモーター11の回転開始から基準待ち時間D1が経過した時点からブレーキを開始する設定とする(ステップ♯10)。言い換えると、後処理制御部20は、次の穿孔の待ち時間を基準待ち時間D1に設定する。
差が許容範囲D3外のとき(ステップ♯9のNo)、後処理制御部20は、減速度の絶対値が減速基準値D2よりも小さいか否かを確認する(ステップ♯11)。言い換えると、後処理制御部20は、ブレーキが効きづらい状態であるか否かを確認する。
許容範囲D3外、かつ、減速度の絶対値が減速基準値D2よりも小さいとき(ステップ♯11のYes)、ブレーキが効きづらい状態といえる。そこで、後処理制御部20は、次の穿孔の設定を、パンチモーター11の回転開始から基準待ち時間D1が経過前からブレーキをかけ始める設定とする(ステップ♯12)。言い換えると、後処理制御部20は、次の穿孔の待ち時間を基準待ち時間D1よりも短くする。
許容範囲D3外、かつ、減速度の絶対値が減速基準値D2よりも大きいとき(ステップ♯11のNo)、ブレーキが効きやすい状態といえる。そこで、後処理制御部20は、次の穿孔の設定を、パンチモーター11の回転開始から基準待ち時間D1が経過後にブレーキをかけ始める設定とする(ステップ♯13)。言い換えると、後処理制御部20は、次の穿孔の待ち時間を基準待ち時間D1よりも長くする。
後処理制御部20は、減速度の絶対値が小さいほど、次の穿孔時のブレーキ開始時点をより早くする。また、後処理制御部20は、減速度の絶対値が大きいほど、次の穿孔時のブレーキ開始時点を遅くする。例えば、ずらし量データD4をメモリー2bに記憶させる(図3参照)。ずらし量データD4には、減速度に応じ、基準待ち時間D1からずらす量が定められる。ずらし量データD4は、減速度の絶対値が小さいほど、次の穿孔時のブレーキ開始時点をより早くするように定義される。また、ずらし量データD4は、減速度の絶対値が大きいほど、次の穿孔時のブレーキ開始時点をより遅くするように定義される。
ブレーキ開始後、やがて、パンチモーター11(シャフト12、カム14、穿孔刃9)は停止する。そこで、後処理制御部20は、穿孔刃9がホームポジション範囲内で停止したか否かを確認する(ステップ♯14)。言い換えると、後処理制御部20は、穿孔刃9がホームポジション範囲内となる角度範囲でシャフト12が停止したか否かを確認する。後処理制御部20はステップ♯7での監視結果に基づき確認する。ブレーキ期間T5の終了後(ステップ♯10、12、13の後)、後処理制御部20はステップ♯14を行う。
具体的に、後処理制御部20は、角度センサー7の出力に基づきシャフト12が基準角度になったことを認識する。そして、基準角度の認識後、後処理制御部20は、センサー部の出力が位置合わせパルス数(2パルス)、変化したか否かを確認する。基準角度の認識後、センサー部の出力が位置合わせパルス数分変化しているとき、後処理制御部20は、穿孔刃9はホームポジション範囲内にあると判定する。穿孔刃9がホームポジション範囲内で停止したとき(ステップ♯14のYes)、本フローは終了する(エンド)。
一方、穿孔刃9がホームポジション範囲外で停止したとき(ステップ♯14のNo)、後処理制御部20は、穿孔刃9の位置の調整を行う(ステップ♯15)。調整後、本フローは終了する(エンド)。つまり、パンチモーター11の停止時の穿孔刃9の位置がホームポジションからずれているとき、後処理制御部20は、穿孔刃9の位置を調整する。後処理制御部20は、パンチモーター11を正転、又は、逆転させて穿孔刃9をホームポジション範囲内とする。
図11、図12での最上段のチャートは、パンチモーター11に流れる電流の一例を示す。2段目のチャートは、パンチモーター11の回転速度の変化を示す。回転速度は速度センサー8のパルスの周期に基づき求めている。3段目のチャートは速度センサー8のパルス信号の一例を示す。最下段のチャートは角度センサー7の出力の一例を示す。図11、図12では、シャフト12が基準角度になったことを検知したとき、角度センサー7の出力が立ち下がる例を示している。
また、図11、図12での時点T1は、パンチモーター11の回転を開始した時点である。時点T2は、ブレーキを開始した時点である。時点T3はブレーキ期間T5の終了時点である。時点T1から時点T2までの時間が回転開始からブレーキ開始までの待ち時間T4となる。時点T2から時点T3の期間がブレーキ期間T5となる。
そして、図11は、ブレーキ期間T5の終了時、穿孔刃9がホームポジション範囲となった場合のタイミングチャートの一例である。つまり、ステップ♯14がYesの場合のタイミングチャートの一例である。図11では、角度センサー7の出力が立ち下がった時点をT6で示している。そして、図11の例では、時点T6から速度センサー8のパルス信号が2回変化している。言い換えると、時点T6から速度センサー8のパルス信号が2回立ち上がっている。この場合、後処理制御部20は、穿孔刃9がホームポジション範囲で停止したと判断する。後処理制御部20は、次の穿孔時のブレーキ開始タイミングを正確に設定する。そのため、ブレーキのかかり具合によらず、ほぼ、穿孔刃9をホームポジション範囲内で停止させることができる。
一方、図12は、ブレーキ期間T5の終了時、穿孔刃9がホームポジション範囲外となった場合のタイミングチャートの一例である。ブレーキのかかり具合は、パンチモーター11の温度の影響をうける。連続して穿孔した場合、パンチモーター11の温度は次第に上昇する。穿孔しなければ、パンチモーター11の温度は室温程度まで下がっていく。パンチモーター11の温度変化の程度によっては、穿孔刃9がホームポジション範囲外で停止する場合はあり得る。例えば、前回の穿孔から時間が空いた場合が考えられる。ホームポジション範囲外で停止した場合、後処理制御部20は穿孔刃9の位置を調整する。
具体的に、ブレーキによって、穿孔刃9がホームポジション範囲に到る前にパンチモーター11が停止した場合、後処理制御部20は、パンチモーター11を正回転させる。そして、後処理制御部20は、角度センサー7によるシャフト12の基準角度到達検知後、速度センサー8の出力が位置合わせパルス数分変化した時点でパンチモーター11を停止させる。ブレーキによって、穿孔刃9がホームポジション範囲に到達した後にパンチモーター11が停止した場合、後処理制御部20は、パンチモーター11を逆回転させる。後処理制御部20は、速度センサー8の出力が位置合わせパルス数分変化してからさらに変化したパルス数分だけパンチモーター11を逆回転させる。
図12は、穿孔刃9がホームポジション範囲に到る前にパンチモーター11が停止した場合の一例を示す。図12では、角度センサー7の出力が立ち下がった時点をT7で示している。そして、図12の例では、時点T7から時点T3までの間にパルス信号は1回も立ち上がっていない。この場合、後処理制御部20は、穿孔刃9がホームポジション範囲外で停止したと判断する。図12の例は、位置合わせパルス数(2パルス)分、パンチモーター11を低速で回転させる例を示している。
このようにして、実施形態に係る穿孔装置1は、シャフト12、パンチモーター11、カム14、穿孔部15、速度センサー8、角度センサー7、制御部(後処理制御部20)を含む。パンチモーター11は、シャフト12を回転させる。カム14はシャフト12に取り付けられる。穿孔部15は穿孔刃9を含む。穿孔部15はカム14と接する。穿孔部15はカム14の回転に応じて穿孔刃9を往復運動させ、突出時に用紙を穿孔する。速度センサー8はシャフト12の回転速度を検知する。角度センサー7はシャフト12の回転角度が予め定められた基準角度になったことを検知する。制御部は速度センサー8の出力に基づきシャフト12の回転速度を認識する。制御部はパンチモーター11にブレーキをかけて停止させる。制御部は速度センサー8の出力に基づき予め定められた計測期間内のシャフト12の減速度の絶対値を認識する。計測期間は、ブレーキ開始後、パンチモーター11が停止するまでの間に設けられる期間である。パンチモーター11の回転開始からブレーキを開始するまでの待ち時間の基準である基準待ち時間D1が予め定められる。制御部は、絶対値が予め定められた減速基準値D2よりも小さいとき、次の穿孔では、パンチモーター11の回転開始から基準待ち時間D1が経過する前にブレーキをかけ始める。制御部は、絶対値が減速基準値D2よりも大きいとき、次の穿孔では、パンチモーター11の回転開始から基準待ち時間D1が経過した後にブレーキを開始する。
ブレーキ期間T5のシャフト12(モーター)の減速度の絶対値と減速基準値D2を比較することにより、ブレーキの状態を確認することができる。ブレーキがかかりにくい状態のとき、ブレーキ開始時点を早めることができる。また、ブレーキがよくかかる状態のとき、ブレーキ開始時点を遅くすることができる。このように、現在のブレーキのかかり具合に応じ、ブレーキ開始時点を調整することができる。その結果、ブレーキ期間T5の回転量のばらつきが小さくなる。そのため、シャフト12(カム14)を一定、または、ほぼ一定の角度で停止させることができる。また、一定、または、ほぼ一定の位置で穿孔刃9を停止させることができる。ブレーキ期間T5の回転量のばらつきが小さいので、モーター(シャフト12)の停止後、穿孔刃9の位置調整をする必要がなくなる。また、穿孔刃9の位置がずれても、ずれ量は小さい。そのため、穿孔刃9の位置調整に要する時間を従来よりも短くすることができる。従って、穿孔装置1の処理速度(生産性)を高めることができる。
また、基準待ち時間D1は、絶対値が減速基準値D2であるとき、穿孔刃9が予め定められたホームポジション範囲の範囲内となる位置でパンチモーター11が停止するように定められる。ホームポジション範囲内の穿孔刃9は、用紙から退避した状態である。これにより、穿孔刃9をホームポジション範囲内で停止させることができる。言い換えると、穿孔刃9がホームポジション範囲内に収まる角度でシャフト12(カム14、パンチモーター11)を停止させることができる。
また、制御部は、絶対値が減速基準値D2よりも小さいとき、絶対値が小さいほど、次の穿孔でのブレーキ開始時点をより早くする。制御部は、絶対値が減速基準値D2よりも大きいとき、絶対値が大きいほど、次の穿孔でのブレーキ開始時点をより遅くする。これにより、ブレーキがかかりにくいほど、ブレーキ開始時点をより早めることができる。また、ブレーキがかかりやすいほど、ブレーキ開始時点をより遅くすることができる。従って、ブレーキ期間T5の回転量のばらつきを小さくすることができる。その結果、シャフト12(カム14)の停止角度を一定又はほぼ一定とすることができる。また、穿孔刃9の停止位置を一定又はほぼ一定とすることができる。
また、絶対値と減速基準値D2の差が予め定められた許容範囲D3内のとき、制御部は、次の穿孔では、パンチモーター11の回転開始から基準待ち時間D1が経過した時点からブレーキを開始する。これにより、基準待ち時間D1でブレーキを開始すべき場合、ブレーキ開始時点を基準待ち時間D1とすることができる。
また、速度センサー8は、パルス板とセンサー部を含む。パルス板は、シャフト12に取り付けられ、一定角度ごとに設けられた溝81aを複数有する。センサー部は溝81aを読み取り、シャフト12が一定角度回転するごとに立ち上がる又は立ち下がるパルス信号を出力する。計測期間はブレーキ開始時点からパルス信号の所定パルス数分の時間である。制御部はパルス信号のパルスの周期に基づき絶対値を求める。これにより、速度センサー8にパルスエンコーダーを用いることができる。パルスに基づき、減速度の絶対値を求めることができる。また、パルスを基準に計測時間を定めることができる。ブレーキ開始から所定パルス分のシャフト12の回転期間中の速度変化を捉えることができる。
また、パンチモーター11の停止時の穿孔刃9の位置がホームポジション範囲からずれているとき、制御部は、穿孔刃9がホームポジション範囲になるように、パンチモーター11を正転、又は、逆転させる。これにより、穿孔刃9の停止位置がずれたとき、穿孔刃9の位置あわせを行うことができる。つまり、穿孔刃9の位置を補正することができる。言い換えると、シャフト12(カム14)の角度を、穿孔刃9がホームポジション範囲となる角度に補正することができる。従って、穿孔前の穿孔刃9の位置をホームポジション範囲内に常時収めることができる。また、常にシャフト12を同じ角度から回転させることができる。また、穿孔刃9がホームポジション範囲となる角度でシャフト12を停止させることができる。
また、速度センサー8は、パルス板とセンサー部(第2光センサー82)を含む。パルス板は、シャフト12に取り付けられ、一定角度ごとに設けられた溝81aを複数有する。センサー部は溝81aを読み取り、シャフト12が一定角度回転するごとに立ち上がる又は立ち下がるパルス信号を出力する。ホームポジション範囲は、シャフト12が基準角度になったことを角度センサー7が検知した後、センサー部の出力が予め定められた位置合わせパルス数、変化するだけシャフト12を正方向に回転させたときの穿孔刃9の位置範囲である。ブレーキによって、穿孔刃9がホームポジション範囲内に到る前にパンチモーター11が停止した場合、制御部は、パンチモーター11を正回転させ、シャフト12が基準角度になってからセンサー部の出力が位置合わせパルス数分変化した時点でパンチモーター11を停止させる。ブレーキによって、穿孔刃9がホームポジション範囲を過ぎてからパンチモーター11が停止した場合、制御部は、センサー部の出力が位置合わせパルス数分変化してからさらに変化したパルス数分だけパンチモーター11を逆回転させる。これにより、ホームポジション範囲からずれた穿孔刃9の位置を補正することができる。穿孔刃9がホームポジション範囲に到る前に停止した場合、パンチモーター11を正転させることができる。穿孔刃9がホームポジション範囲を過ぎて停止した場合、パンチモーター11を逆転させることができる。停止時の穿孔刃9の位置(シャフト12の角度)によらず、穿孔刃9の位置をホームポジション範囲とすることができる。従って、常に穿孔刃9をホームポジション範囲から回転させることができる。また、常に穿孔刃9をホームポジション範囲で停止させることができる。
また、制御部はショートブレーキによりパンチモーター11の回転速度を減速する。これにより、ブレーキ開始後、モーターを速やかに停止させることができる。また、画像形成装置(複合機100)は、上述の穿孔装置1を含む。これにより、現在のブレーキの掛かり具合に応じ、ブレーキ開始時点を調整することができる。その結果、ブレーキ期間T5の回転量のばらつきが小さくなる。そのため、穿孔刃9の停止位置のばらつきが小さくなる。穿孔刃9の位置の補正をせずにすむ。従って、処理速度(生産性)が高い画像形成装置を提供することができる。
本発明の範囲は実施形態の説明に限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。