JP2018075600A - 表面処理鋼板の端面の構成、表面処理鋼板の部材、および表面処理鋼板の部材の製造方法 - Google Patents

表面処理鋼板の端面の構成、表面処理鋼板の部材、および表面処理鋼板の部材の製造方法 Download PDF

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正仁 榊
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Abstract

【課題】表面処理鋼板の切断端面にめっき金属を回りこませることができ、低コストで作業環境にも配慮した表面処理鋼板の端面構成、表面処理鋼板の部材並びにその製造方法を提供する。【解決手段】表面処理鋼板の両面に円盤状の回転刃を配し、前記回転刃を前記表面処理鋼板に押し当てて表面処理鋼板を切断加工し、その後、凹部に所定の曲率半径を持った円弧状角部を有する成形ロールにより、表面処理鋼板の表面を被覆している金属を切断端面へ回りこませることにより切断端面を被覆した表面処理鋼板の端面の構成であって、切断端面のうち、表面処理鋼板を被覆している金属で被覆されていない部分の長さは板厚の40%未満である。表面処理鋼板は、亜鉛系めっき鋼板であることが好ましい。【選択図】図1

Description

本発明は、自動車や家電および建築部材等に用いられている切断加工された表面処理鋼板の切断端面の構成、その構成を有する表面処理鋼板の部材、およびその表面処理鋼板の部材の製造方法に関する。
亜鉛系めっき鋼板は、冷延鋼板と比較して優れた耐食性を有することから、家電製品、建築部材などに広く用いられている。しかし、亜鉛系めっき鋼板の帯鋼や切板の被めっき面は耐食性に優れているものの、帯鋼のスリット加工を施した切断面や切板をプレス打ち抜き加工を施した切断面は、鉄地が露出するため、赤錆が発生する場合がある。これらの切断面の赤錆は、外観上の不良を起こし、更に赤錆の侵食が進むと部材としての強度低下を招く可能性もある。
亜鉛系めっき鋼板の切断面における赤錆を抑制する手段としては、種々の方法が提案されており、その多くは切断面へめっき金属を回り込ませる方法や切断面への防錆処理があげられる。特許文献1では、板厚2mm以下の亜鉛系めっき鋼板をプレスでの打抜き加工において、パンチかダイの何れかの肩部に亜鉛系めっき鋼板の板厚の0.1〜0.5倍の曲率半径を持たせた金型を用いて打ち抜き加工を行い、打抜き加工後の打抜き端面のせん断面比率が90%以上で、且つせん断面への亜鉛被覆率が50%以上とする方法が提案されている。
特許文献2に開示されている鋼板の切断方法は、めっき層を有する鋼帯の条切りにおいて、条切りした切断面をめっき層により被覆する切断方法である。具体的には、めっき層を有する鋼板の、条切りしようとする部分の表裏面にあらかじめ押圧ロールにより押圧して鋼板の板厚の80%以上となる溝を形成し、その溝に沿って鋼板を切断する加工方法である。この切断方法によれば、切断面の断面積の80%以上をめっき層により被覆することができるとされている。
特許文献3に開示されている防錆処理鋼板の縁処理構造は、防錆処理された鋼板を所定形状に打抜き、その縁部に成形型により面取り部を形成してなる防錆処理鋼板の縁処理構造が提案されている。
その他、一般的な亜鉛系めっき鋼板の切断面への防錆処理として、ジンキー(亜鉛粉末塗料)を切断面へ塗布する方法が行われている。
特許第5272518号公報 特開2004−034183号公報 特許第2911772号公報
特許文献1で提案されている方法は、切断面の全体にめっき金属が残存した状態であれば、防錆効果を発揮できるが、せん断面へのめっき金属の被覆率が50%では、十分な防錆効果を得ることができない。また、めっき金属の切断面への回り込みを促進させるために、金型の肩部に最大で板厚の0.5倍の曲率半径を持たせることでせん断荷重が増加し、金型磨耗が著しくなる場合が出てくる。
特許文献2で提案されている切断加工方法は、あらかじめ押圧により形成した溝と、実際の切断位置とのマッチング不良が起こりやすいことと、あらかじめ溝を形成することにより、その溝に沿って実際の切断加工を行う場合の鋼板と刃物のクリアランスが不均一になってしまうことにより、切断端面の状態が一定に保てないという問題がある。また、板厚の80%以上となる溝を押圧ロールにより形成するため、押圧ロールの寿命が短く、条切りに掛かるコストの増大が懸念される。
特許文献3で提案されている防錆処理鋼板の縁処理構造は、一般的な打抜き加工を実施するため、切断端面の破断面部分の比率が大きく、この部分に赤錆が発生しやすくなる。そのため、打抜き工程と、成形型による縁部の面取り工程とのタイムラグが生じると切断端面の赤錆により、意匠性が劣化する。また、成形型でのみで鋼板表面の防錆処理層(めっき金属)を打抜かれた端面部にまで被覆させるには、成形型への負担が大きく、型磨耗が著しくなる場合やめっき付着量が少ない鋼板は、表面から打抜き端面部まで被覆できないケースが出てくる。
ジンキーを亜鉛系めっき鋼板の切断面へ塗布する方法は、直接亜鉛系めっき鋼板の切断面へスプレー塗布する方法とローラーにジンキーを塗布し、ローラーから亜鉛系めっき鋼板の切断面へ間接的に塗布する方法があるが、ともに乾燥時間を必要とすることから、連続生産には不向きと言われている。また、ジンキー塗布後の次工程のライン内でジンキーの脱落を起こした場合のライントラブルのリスクも高まる等の課題が残っている。その他、ジンキーの飛散等の作業環境の悪化にも配慮が必要となる。
本発明は、上記に提案された先行技術よりも低コストで且つ作業環境にも配慮した表面処理鋼板の端面の構成および、その切断方法および表面処理鋼板を提供することを目的とする。
本発明者らは、上掲の目的を実現すべく実験、検討を行った結果、その目的を達成するため、表面処理鋼板の切断端面に曲率半径を形成した端面の構成とし、曲率半径は、表面処理鋼板の端面の表裏面の両面に形成され、金属板の表面に形成されためっきが、表面側と裏面側の曲率半径部の間のめっきが被覆されない領域が板厚の40%未満となるように曲率半径部にまで被覆されることを特徴とする切断端面の構成を発明するに至った。
また、表面処理鋼板の部材の製造方法は、表面処理鋼板を所定の寸法に切断加工し、その端面に成形ロールにより略円弧状の角部を形成する方法であって、成形ロールの凹部には円弧状角部が設けられており、その円弧状角部は表面処理鋼板の板厚の0.1〜0.5倍の曲率半径を有している表面処理鋼板の部材の製造方法である。
また、表面処理鋼板の部材であって、上記の表面処理亜鉛系めっき鋼板の切断加工品であって、切断端面の曲率半径部は、板厚の0.1〜0.5倍を有する表面処理鋼板の端面の構成も発明した。
以上の説明のように、本発明による表面処理鋼板の端面構成および切断加工方法を実施すれば、図1に示すような切断端面の構成となり、以下のような効果が得られる。
(1) 所定の寸法に切断した溶融亜鉛めっき鋼板等の表面処理鋼板の端部に曲率半径を形成して、端部がめっき金属で覆われるようにしたので、錆の発生領域を少なくでき、且つ錆の発生量を減少させることができる。
(2) 溶融亜鉛めっき鋼板等の表面処理鋼板を所定の寸法に切断し、成形ロールによる端面に曲率半径を付与する省工程であるため、安価で量産性に優れている。
本発明による表面処理鋼板の切断部の端面の構成(A製品)を示す断面の模式図 本発明の切断加工方法の実施の一形態で、上下のコーナー部にRおよびテーパを付与した切断方法を示す模式図 本発明の切断加工方法の実施の一形態で、下刃のコーナー部にRおよびテーパを付与した切断方法を示す模式図 本発明の切断加工方法の実施の一形態で、上刃と下刃の両方のコーナー部にRおよびテーパを付与した切断方法を示す模式図 従来の切断加工方法を示す模式図 刃のコーナー部に設けたテーパの勾配を説明する模式図 本発明の端面の曲率半径を付与する方法を示す模式図 (a)比較例1のB製品(b)比較例2のC製品(c)比較例3のD製品の切断部の端面の構成を示す模式図
以下に本発明の実施形態を説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
本発明の対象となる表面処理鋼板の一例として、素地鋼板の表面にAlとMgを含有したZn合金をめっき金属として被覆したものをあげることができる。コーナー部に曲率半径Rを付与しないで切断加工した場合には、切断面の一部分にめっき金属が回り込んで被覆されるが、この被覆されためっき金属からZnとAlおよびMgがめっき金属の被覆されていない部分に溶出し、保護皮膜として形成される。これによって切断面の耐食性が他の亜鉛系めっき鋼板よりも耐食性に優れた特長がある。このZn‐Al‐Mg系めっき鋼板の素地鋼板は、特に限定されず、例えば低炭素鋼、中炭素鋼、高炭素鋼および合金鋼などを使用することが可能である。また、Zn‐Al‐Mg系めっき鋼板をプレス成形して使用する場合には、低炭素Ti添加鋼、低炭素Nb添加鋼等の絞り加工性に優れる素地鋼板を用いることが好ましい。
本発明の対象となる表面処理鋼板は、先にあげたZn−Al−Mg系めっき鋼板以外にも、溶融亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛めっき鋼板、アルミニウムを5質量%含有する亜鉛合金による溶融5%アルミニウム−亜鉛めっき鋼板、溶融55%Al−Znめっき鋼板、溶融アルミニウムめっき鋼板であってもよい。また、電気銅めっき鋼板であってもよい。
本発明の切断加工方法において、重要なポイントは切断端面へめっき金属の回り込みを促進させることである。切断端面へのめっき金属の回り込みは、切断面の構成比として、せん断面の長さに対応していることを実験室的に把握した。そのため、クリアランスを10%とした通常の切断方法であれば、せん断面が短いためめっき金属の回り込みが不足する。クリアランスを縮小させ、せん断面の長さを調査した結果、クリアランスを縮小するほど、せん断面を拡張することができた。そのため、クリアランスは、せん断面長さの観点で0〜8%が適していることを見出した。
次に、更にせん断面を長くし、めっき金属を回り込ませるためには、回転刃からめっき金属への圧力の付加により、めっき金属が存在する表面から切断面へ塑性流動させることが必要である。めっき金属への圧力の付加は、回転刃からめっき金属に作用するせん断荷重を増加させるために、回転刃のコーナー部に曲率半径Rを付与することで、簡易的にめっき金属の回り込みが促進され、この曲率半径Rが大きくなるほどめっき金属の回り込みは、顕著となることを確認した。曲率半径Rは、表面処理鋼板の板厚毎の設定が必要であるが、本発明者が種々の条件を検討した結果、表面処理鋼板の板厚の40%以下の曲率半径Rが必要であることを見出した。板厚の40%を超えた曲率半径Rでの切断は、せん断荷重が増加し、切断不可となる場合や切断してもカエリが大きくなる等、切断面の品質に問題を期す可能性がある。
回転刃のコーナー部に曲率半径Rを表面処理鋼板の板厚の40%付与した場合、切断面のカエリを生じることなくめっき金属の切断面への回り込みが可能であるが、せん断荷重が増加し、それに伴いダレが大きくなる。また、せん断荷重の増加により回転刃の消耗も著しくなる。本発明では、切断面のダレおよび回転刃の磨耗を抑制するために、円盤状の回転刃において、せん断部分への荷重を集中させ、より切断効率をあげる刃物形状が必要となる。この刃物としては、45%〜90%の勾配のテーパを付与した刃物形状として、曲率半径Rによるせん断荷重の増加を抑制する鋼板の切断加工用刃物が有効である。
刃物に曲率半径と勾配を設ける場合、図2および図3に示すように上刃と下刃のどちらに設けてもよい。また、図4に示すように両方に設けても構わない。
刃物にテーパを付与する場合の勾配の説明を図6に示す。勾配Aは、図6(b)におけるAyとAxから、次の式により求めることができる。
勾配A(%)=Ay/Ax × 100 ・・・・(1)
更に切断端面へめっき金属の回り込みを促進させ、切断端面の機能を向上させるには、切断加工に続いて、切断面の角部を板厚の70未満%の曲率半径を形成させた成形ロールにより押圧して、切断端面へめっき金属を被覆させる方法が有効である。
本発明の特徴は、表面処理鋼板の切断面における耐食性を発現させるため、本来、切断加工だけではめっき金属が回り込まずに鋼板そのものが露出してしまう切断端面までめっき金属に覆われるように、所定条件の切断加工と塑性加工を行うことで切断端面まで覆われるようにする点にある。
切断端面の角部は、円弧状とすることが望ましい。そのような表面処理鋼板の端面構成の形成手段は適宜であるが、例えば、次のような要領で形成することができる。
板厚3.2mm、板幅40mm、めっき付着量190g/mのZn−6%Al−3%Mgめっき鋼板を、図2に示す方法により30mmの幅の部材へ切断加工(スリット加工)した。回転刃は、直径が最も大きい箇所でφ160mmであり、回転刃には所定の曲率半径と勾配を設けたものである。
次いで、切断加工された表面処理鋼板の端面部を、図7に示す方法により、直径が最も大きい箇所でφ167mmの成形ロールを用いて表面処理鋼板の両面から押圧した。成形ロールには、成形ロールの幅中央から左右対称に、深さ1.5mmの凹部(8b、9b)が形成されており、その凹部の角部には曲率半径1.5mmの円弧部(8a、9a)が設けられている。この角部の曲率半径は、切断端面の角部に対応した円弧状に形成されている。切断加工された表面処理鋼板の両面から成形することにより面取りが行われ、図1に示すような表面処理鋼板の切断面の略円弧状の角部に曲率半径付与部が形成される。この曲率半径付与部の形成の際にめっき金属の端部は略円弧状の面取り部に沿って湾曲成形され、その湾曲成形されためっき金属によって切断面の端部を被覆することができる。
めっき金属は、表面処理鋼板の端面部の全面を完全に被覆させることが望ましいが、成形ロールの凹部の深さ、円弧状角部の半径および成形ロール間隙等を適正な寸法に設定する必要がある。成形ロール間隙は、上下成形ロールのギャップ(図7のh)であり、この上下成形ロールのギャップhをコントロールすることにより、成形ロールの凹部の角部に設けられた円弧部角部のプロフィールを表面処理鋼板の切断端面へ効率よく転写させることができる。
このように、切断加工(スリット加工)により切断端面にめっき金属を回り込ませた後、成形ロールにより、切断端面の表裏面の角部を円弧形状とすることにより、表面処理鋼板の母材の鉄地の露出範囲が極めて小さくなるため、単に切断加工した切断端面よりも赤錆の発生率を低減できる。
次にこれらの切断加工およびロール成形による切断端面の加工を施した試験片の端面の形状を測定した。また、切断面へのめっき金属の回り込みについて、顕微鏡にて観察し、切断端面へめっき金属が回り込んだ長さを測定し、めっき金属の被覆率(切断端面のめっき金属の被覆長さ/板厚×100%)を計算した。
表1に主なスリットと成形ロールでの端面加工条件を示す。表1には、本発明によるA製品とその比較例として、切断加工において回転刃のコーナー部に0.7mmの曲率半径を付与した刃物で切断したB製品と図5に示した従来の切断加工方法で、刃物の曲率半径が0で切断したC製品および刃物の曲率半径が0で切断した後、成形ロールにより、その切断端面の角部を円弧状としたD製品の加工条件を示し、これら製品の耐食性評価として、大気暴露試験を行い、切断端面の赤錆の発生状況を調査した。
また、各製品を用いて建築部材とした場合の施工性(組み付けた場合の寸法精度、周辺部品との接合具合および周辺部材への影響等)、取扱う上での安全性も合せて調査した。
これら一連の調査の結果を表2に示す。表2には、各製品の切断端面に占めるめっき金属の被覆率、カエリ高さを示し、耐食性評価は、切断端面の赤錆の発生率を1ヶ月毎に3ヶ月まで観察した結果を示した。赤錆の発生率は、単位面積あたりに赤錆が占める割合とした。また、建築部材への施工性および製品を取扱う上での安全性を○および×で評価した。
前記A製品の切断端面へのめっき金属の被覆率は、100%であった。すなわち、本発明の前記A製品では、切断端面の全域にわたってめっき金属が回り込んでいた。また、前記B製品は90%、前記D製品は45%のめっき金属の被覆率であり、前記C製品はめっき金属の回り込みが、ほとんどなく、鉄地が大きく露出していた。
カエリ高さは、本発明の前記A製品、D製品は0mmであり、成型ロールにより切断後のカエリが補正されている。前記C製品は、0.03mmの僅かなカエリが発生しており、B製品は0.4mmの非常に大きなカエリが発生していた。
大気暴露試験での耐食性評価は、前記A製品で試験開始から3ヶ月経過しても赤錆の発生率は認められなかったが、前記B製品では、10%以下の赤錆発生率となった。また、前記C製品は試験開始2ヶ月で全面赤錆、前記D製品では開始3ヶ月で80%以上のほぼ全面を赤錆で覆われた。
施工性および安全性については、前記A製品、C製品およびD製品では、問題なく○であった。しかし、前記B製品は、切断端面のカエリが大きく、他部材との接合不良や取扱い作業時の切創災害の原因になることから、安全上の問題となり、×の評価であった。
以上のように本発明による表面処理鋼板の端面の構成、切断加工方法および端面部に成形ロールにより曲率半径を形成することにより、問題なく建築部材等へ使用できた。
表1の共通条件 めっき鋼板の板厚 : 3.2mm
クリアランスは、板厚に対する%である。勾配は、式(1)に示した勾配Aをパーセントにより表記したものである。
1 Zn−6%Al−3%Mg系めっき鋼板
2 上刃
3 下刃
4 曲率半径
5 テーパ
6 スリッター上アーバ
7 スリッター下アーバ
A 勾配
8 上成形ロール
9 下成形ロール
8a、9a 曲率半径
8b、9b 成形ロールの凹部の深さ
h ロール間隙










Claims (9)

  1. 両方の表面が金属で被覆されている表面処理鋼板を切断加工した表面処理鋼板の端面の構成であって、
    前記端面の構成は、
    表面処理鋼板の一方の表面から続いている略円弧状の角部と、
    表面処理鋼板の表面を被覆している金属により被覆されている部分と、
    表面処理鋼板の表面を被覆している金属により被覆されていない部分と、
    表面処理鋼板の表面を被覆している金属により被覆されている部分と、
    表面処理鋼板の他方の表面に続く円弧状の角部と、
    をこの順序で有し、
    前記表面処理鋼板の表面を被覆している金属により被覆されていない部分の長さが前記表面処理鋼板の板厚の40%未満であることを特徴とする、
    表面処理鋼板の端面の構成。
  2. 両方の表面が金属で被覆されている表面処理鋼板を切断加工した切断端面を有する表面処理鋼板の部材であって、
    前記切断端面の構成は、
    表面処理鋼板の一方の表面から続いている略円弧状の角部と、
    表面処理鋼板の表面を被覆している金属により被覆されている部分と、
    表面処理鋼板の表面を被覆している金属により被覆されていない部分と、
    表面処理鋼板の表面を被覆している金属により被覆されている部分と、
    表面処理鋼板の他方の表面に続く円弧状の角部と、
    をこの順序で有し、
    前記表面処理鋼板の表面を被覆している金属により被覆されていない部分の長さが前記表面処理鋼板の板厚の40%未満であることを特徴とする、
    表面処理鋼板の部材。
  3. 請求項2に記載の表面処理鋼板の部材であって、
    前記略円弧状の角部の曲率半径は、前記表面処理鋼板の板厚の0.1〜0.5倍である、
    表面処理鋼板の部材。
  4. 前記表面処理鋼板は亜鉛系めっき鋼板である、
    請求項2または3に記載の表面処理鋼板の部材。
  5. 前記表面処理鋼板の板厚は2.0mm〜6.0mmである、
    請求項2〜4に記載の表面処理鋼板の部材。
  6. 両方の表面が金属で被覆されている表面処理鋼板のそれぞれの表面に円盤状の回転刃を押し当てつつ、回転刃に対して表面処理鋼板を相対的に移動させて前記表面処理鋼板を切断加工する工程と、
    前記切断加工する工程の後に行われる前記表面処理鋼板のそれぞれの表面に成形ロールを押し当てる工程と、
    を有する表面処理鋼板の部材の製造方法であって、
    前記成形ロールを押し当てる工程は、
    成形ロールに対して表面処理鋼板が相対的に移動するものであり、
    成形ロールは、円弧状角部が設けられた凹部を備えており、
    前記円弧状角部の円弧は、前記表面処理鋼板の板厚の0.1〜0.5倍の曲率半径を有することを特徴とする表面処理鋼板の部材の製造方法。
  7. 請求項6に記載の表面処理鋼板を切断加工する工程は、
    回転刃のクリアランスが、前記表面処理鋼板の板厚の0%〜10%であり、
    前記回転刃の少なくともいずれか一方のコーナー部は、前記表面処理鋼板の板厚の5%〜40%にあたる曲率半径と、45%〜90%にあたる勾配のテーパを有することを特徴とする、
    請求項6に記載の表面処理鋼板の部材の製造方法。
  8. 前記表面処理鋼板は亜鉛系めっき鋼板である、
    請求項6〜7に記載の表面処理鋼板の部材の製造方法。
  9. 前記表面処理鋼板の板厚は2.0mm〜6.0mmである、
    請求項6〜8に記載の表面処理鋼板の部材の製造方法。





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