JP6593609B2 - 鋼帯の冷間圧延方法及び冷間圧延設備 - Google Patents

鋼帯の冷間圧延方法及び冷間圧延設備 Download PDF

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本発明は、連続ライン内で先行鋼帯と後行鋼帯を接合し、接合された鋼帯を連続的に圧延する鋼帯の冷間圧延方法及び冷間圧延設備に関するものであり、先行鋼帯と後行鋼帯を接合した後、その鋼帯接合部の板幅両端部を円弧形状に切断加工する方法及び装置に特徴を有する発明である。
自動車や電機製品、建材などの幅広い用途に冷延鋼板が用いられている。一般に冷間圧延された鋼板は、その用途に応じて、めっき処理、焼鈍熱処理、レベラー矯正、プレス加工等の工程を経て最終製品となる。
鋼板の冷間圧延は、生産性の向上や歩留改善を図るために複数の圧延機を直列に配置したタンデム式冷間圧延機を用いる場合が多い。タンデム式冷間圧延機では、連続して圧延を行うために先行鋼帯と後行鋼帯を溶接で接合するが、このとき鋼帯接合部(溶接部を含む両鋼帯端)の板幅両端部は、金型によるせん断加工によって、図1に示すようなノッチャー部と呼ばれる円弧形状に切断除去される。このように鋼帯接合部の板幅両端部を切断加工するのは、異なる板幅の鋼帯を接合した場合に生じる切欠き形状(板幅の違いによる段付きの平面形状)を除去することによって応力集中を緩和し、圧延時に接合端部からの破断が生じるのを防止するためである。
ここで、普通鋼板の冷間圧延においては、上記ノッチャー部を圧延しても何ら問題は生じない。しかし、近年増加してきた高張力鋼板をはじめとする難圧延材の冷間圧延では、ノッチャー部を圧延すると耳割れや板破断が生じる恐れがある。高張力鋼板やステンレス鋼板などは、材料の変形抵抗が高く、延性が乏しい。これらの材料をせん断加工した場合、導入されたせん断ひずみによってエッジ部に大きな加工硬化が生じる。特に、加工誘起マルテンサイト変態が生じる、オーステナイト系ステンレス鋼や準安定オーステナイト相を室温まで保持させたTRIP(Transformation Induced Plasticity)鋼では、せん断加工によってエッジ部のみが急激に硬化し、延性が低下する。そのため、圧延中にエッジ部が延伸せず、張力圧延によって両エッジ部に大きな張力が作用し、耳割れや板破断が生じてしまう。
このような鋼帯のせん断加工に伴う問題を解決する方法として、特許文献1には、鋼板エッジ部をせん断加工した後、グラインダーやバイトによる機械加工によってせん断変形による加工硬化部分を除去する方法が示されている。また、特許文献2には、せん断加工時のクリアランスを一定の範囲に管理し、かつその後のタンデム圧延においてエッジ部の板厚プロフィルを上手く制御することによって、圧延中にエッジ部に大きな張力を作用させない方法が示されている。したがって、これらの方法を、上述したようなノッチャー部のせん断加工に適用することが考えられる。
特開昭54−124857号公報 特開2012−81482号公報
しかし、特許文献1の方法では、鋼帯をせん断加工した後、さらにグラインダーやバイトなどによる機械加工によって加工硬化部分を除去する工程が必要となる。また、グラインダーやバイトなどの機械加工によって、エッジ部の一部を除去した場合には、除去部分が切り屑として発生するため、この切り屑の処理も課題となる。
また、特許文献2の方法は、対象となる鋼が合金添加量の少ない炭素鋼であり、炭素鋼では一定の効果はあるものの、添加合金元素量が多く、加工誘起マルテンサイト変態が問題となる高張力鋼やステンレス鋼では、十分な破断抑制効果を得ることができない。
また、従来、ノッチャー部のせん断加工は一定形状の金型(せん断刃)を用いて行われているが、図1に示すように先行鋼帯と後行鋼帯の板幅が異なる場合、板幅が大きい方の鋼帯では、定常部と接合部(溶接部)の板幅変化が大きくなる。この板幅変化量が大きく、かつ急激に変化する場合には、圧延中に急激な荷重変動が生じ、その結果、圧延材の形状が大きく乱れ、板破断などが発生する。
また、従来法では、先行鋼帯と後行鋼帯の板幅差に関わりなく一定形状の金型(せん断刃)を用いてせん断加工が行われるが、先行鋼帯と後行鋼帯の板幅差が大きくなると、設置された形状の金型では適正な円弧形状にせん断加工できない場合がある。このため、接合する先行鋼帯と後行鋼帯の板幅に制約が生じることがある。
したがって本発明の目的は、以上のような従来技術の課題を解決し、高張力鋼板やステンレス鋼板などの難圧延材を連続ラインで冷間圧延する場合であっても、鋼帯接合部の板幅両端部の切断加工による加工硬化に起因した耳割れや板破断などを適切に防止することができる冷間圧延方法及び冷間圧延設備を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく検討を重ねた結果、高張力鋼板やステンレス鋼板などの難圧延材を連続ラインで冷間圧延する場合に、鋼帯接合部の板幅両端部の切断加工手段として高圧水切断装置を用いることにより、切断加工部のエッジ部の加工硬化を抑えることができることを見出した。
また、従来の切断加工手段である金型(せん断刃)は、形状が一定であり且つ簡単に交換できるものではないため、事実上、鋼帯接合部の板幅などに応じて切断形状を変えることができない。これに対して、高圧水切断装置は、高圧水噴射ノズルの位置制御が容易であるため切断形状を任意に変えることができる。このため、先行鋼帯と後行鋼帯の板幅などに応じて、耳割れや板破断が生じにくい最適な円弧形状に切断加工することができる。具体的な加工形態として、板幅が異なる鋼帯を接合した場合、板幅が大きい鋼帯側の切断加工部の円弧形状の曲率半径が、板幅が小さい鋼帯側の切断加工部の円弧形状の曲率半径よりも大きくなるようにすることにより、圧延長手方向の単位長さあたりの板幅変化量が小さくなり、圧延中の急激な荷重変動を抑制することが可能となる結果、特に耳割れや板破断が生じにくくなることが判った。高圧水切断装置を用いることにより、このような切断加工を容易に行うことができる。
本発明は、以上のような知見に基づきなされたもので、以下を要旨とするものである。
[1]連続ライン内で先行鋼帯と後行鋼帯を接合し、接合された鋼帯を連続的に圧延する鋼帯の冷間圧延方法において、
先行鋼帯と後行鋼帯を接合した後、その鋼帯接合部の板幅両端部を、高圧水切断装置を用いて円弧形状に切断加工することを特徴とする鋼帯の冷間圧延方法。
[2]上記[1]の冷間圧延方法において、先行鋼帯と後行鋼帯の板幅に応じて、切断加工する円弧形状を選択して、鋼帯接合部の板幅両端部を切断加工することを特徴とする鋼帯の冷間圧延方法。
[3]上記[2]の冷間圧延方法において、板幅が異なる先行鋼帯と後行鋼帯を接合した後、その鋼帯接合部の板幅両端部を円弧形状に切断加工するにあたり、接合された先行鋼帯と後行鋼帯のうち、板幅が大きい鋼帯側の切断加工部の円弧形状の曲率半径Rと、板幅が小さい鋼帯側の切断加工部の円弧形状の曲率半径Rを、R>Rとすることを特徴とする鋼帯の冷間圧延方法。
[4]上記[2]又は[3]の冷間圧延方法において、板幅が異なる先行鋼帯と後行鋼帯を接合した後、その鋼帯接合部の板幅両端部を円弧形状に切断加工するにあたり、接合された先行鋼帯と後行鋼帯の板幅をそれぞれw、w、板幅両端部を円弧形状に切断加工した後の鋼帯接合部の溶接線位置での板幅をwとした場合、w−wがwの5%以上で、かつw−wがwの5%以上となるように、切断加工する円弧形状を選択することを特徴とする鋼帯の冷間圧延方法。
[5]上記[1]〜[4]のいずれかの冷間圧延方法において、冷間圧延設備の連続ライン内に、鋼帯接合部の板幅両端部を円弧形状に切断加工する切断加工装置として、高圧水切断装置からなる切断加工装置(A)とともに金型によるせん断加工を行う切断加工装置(B)が併設され、
冷間圧延による鋼帯接合部の板幅両端部の切断加工部における耳割れ又は/及び板破断の生じやすさの基準として、少なくとも鋼帯のせん断加工部の硬度又は鋼帯の残留オーステナイト量(体積率)に基づく基準を設け、該基準を満たす耳割れ又は/及び板破断の生じやすい鋼帯の鋼帯接合部については切断加工装置(A)で板幅両端部の切断加工を行い、前記基準を満たさない鋼帯の鋼帯接合部については切断加工装置(B)で板幅両端部の切断加工を行うことを特徴とする鋼帯の冷間圧延方法。
[6]上記[5]の冷間圧延方法において、残留オーステナイト量(体積率)が10%以上の鋼帯の鋼帯接合部については切断加工装置(A)で板幅両端部の切断加工を行い、残留オーステナイト量(体積率)が10%未満の鋼帯の鋼帯接合部については切断加工装置(B)で板幅両端部の切断加工を行うことを特徴とする鋼帯の冷間圧延方法。
[7]連続ライン内で先行鋼帯と後行鋼帯を接合し、接合された鋼帯を連続的に圧延する冷間圧延設備であって、先行鋼帯と後行鋼帯を接合する溶接機と、該溶接機で接合された鋼帯接合部の板幅両端部を円弧形状に切断加工する切断加工装置を備えた鋼帯の冷間圧延設備において、
前記切断加工装置が高圧水切断装置からなることを特徴とする鋼帯の冷間圧延設備。
[8]上記[7]の冷間圧延設備において、切断加工装置は、高圧水噴射ノズルと、該高圧水噴射ノズルを保持する多軸制御可能なロボットアームを備え、該ロボットアームによる前記高圧水噴射ノズルの位置制御により、鋼帯接合部の板幅両端部を任意の円弧形状に切断加工可能としたことを特徴とする鋼帯の冷間圧延設備。
[9]上記[7]又は[8]の冷間圧延設備において、冷間圧延設備の連続ライン内に、溶接機で接合された鋼帯接合部の板幅両端部を円弧形状に切断加工する切断加工装置として、高圧水切断装置からなる切断加工装置(A)とともに金型によるせん断加工を行う切断加工装置(B)が併設され、切断加工される鋼帯に応じて切断加工装置(A)と切断加工装置(B)を選択的に使用できるように構成したことを特徴とする鋼帯の冷間圧延設備。
本発明によれば、高張力鋼板やステンレス鋼板などの難圧延材を連続ラインで冷間圧延する場合であっても、鋼帯接合部の板幅両端部の切断加工による加工硬化に起因した耳割れや板破断などを適切に防止することができる。このため冷延鋼帯の生産性を向上させることができる。
板幅両端部を切断加工した鋼帯接合部の平面形状を模式的に示す説明図 本発明の冷間圧延工程及び設備の一実施形態を示す全体説明図 図2の実施形態において鋼帯接合部の板幅両端部を切断加工する工程及び装置(切断加工装置)を示す説明図 TRIP鋼の鋼帯を対象として、鋼帯接合部の板幅両端部の切断加工を、従来法により金型(せん断刃)で行った場合と、本発明法により高圧水切断装置で行った場合について、切断加工端面(エッジ部)から板幅方向でのビッカース硬度分布を示すグラフ 図4に示した従来法を適用して切断加工を行った鋼帯の冷間圧延後のエッジ部板面(切断加工部のエッジ部板面)の拡大写真 図4に示した本発明法を適用して切断加工を行った鋼帯の冷間圧延後のエッジ部板面(切断加工部のエッジ部板面)の拡大写真 本発明の一実施形態において、板幅両端部が切断加工された鋼帯接合部の平面形状を模式的に示す説明図 本発明の冷間圧延工程及び設備の他の実施形態を部分的に示す説明図
本発明は、連続ライン内で先行鋼帯と後行鋼帯を接合し、接合された鋼帯を連続的に圧延する鋼帯の冷間圧延方法及び設備であり、その特徴は、ノッチャー部の切断加工において、切断端面での加工硬化が生じない高圧水を利用した切断加工手段を用いる点にある。すなわち、先行鋼帯と後行鋼帯を接合した後、その鋼帯接合部(溶接部を含む両鋼帯端)の板幅両端部を、高圧水切断装置を用いて円弧形状に切断加工するものである。
高圧水切断装置は、通常、高圧水噴射ノズルからガーネット粉末などの研磨剤を含む高圧水を鋼帯に噴射し、鋼帯接合部の板幅両端部を切断加工する。通常、使用する高圧水噴射ノズルのノズル径は、0.5〜5.0mm程度、高圧水の噴射圧力は100〜300MPa程度である。
図2及び図3は、本発明の一実施形態を示すもので、図2は冷間圧延工程及び設備の全体説明図、図3は鋼帯接合部の板幅両端部を切断加工する工程及び装置(切断加工装置)を示す説明図であり、この切断加工装置は高圧水切断装置で構成されている。
この実施形態では、5スタンドから構成される冷間タンデム圧延機6で鋼帯が圧延される。ペイオフリール1から払い出された鋼帯2は、溶接機3で先行材の尾端と後行材の先端が接合される。溶接機3の下流側には切断加工装置4が配置されており、この切断加工装置4で鋼帯接合部の板幅両端部が円弧形状に切断加工される。この切断加工が施された鋼帯2は連続的に冷間タンデム圧延機6に送られて冷間圧延されるが、切断加工装置4と冷間タンデム圧延機6との間にはルーパー5が設置されており、圧延速度の加減速が生じた場合においても材料を安定的に供給することができるようにしている。冷間タンデム圧延機6の各圧延スタンドによって所定の板厚に圧延された鋼帯2はテンションリール7に巻き取られる。
高圧水切断装置で構成される切断加工装置4は、図3に示すように高圧水噴射ノズル8と、この高圧水噴射ノズル8を保持する多軸制御可能なロボットアーム9を備え、これらを1組とする切断加工用ユニット7が鋼帯通板部の両側にそれぞれ設置されている。
高圧水噴射ノズル8は、配管によってポンプ10と水タンク11に接続されており、高圧水の噴射圧力を変更することができる。高圧水噴射ノズル8から噴射する高圧水には、切断能力を向上させるためにガーネット粉末などの研磨剤(砥粒)を混合する。このため高圧水噴射ノズル8には、研磨剤供給ユニット12が付設され、この研磨剤供給ユニット12から定量フィーダーで研磨剤を高圧水に混入させる。
ロボットアーム9は多軸ロボットアームであって多軸制御が可能であり、任意の鋼帯切断位置(予め設定された位置)に所定の速度で高圧水噴射ノズル8を移動させることが可能である。このため、ロボットアーム9による高圧水噴射ノズル8の位置制御により、鋼帯接合部の板幅両端部を任意の円弧形状に切断加工することができる。
また、噴射された高圧水は下方に設置された排水ピット13で回収され、フィルター14で切屑や研磨剤が除去された後、ポンプ15によりタンク11に戻されて循環使用される。
図4は、フェライトと残留オーステナイトの2相からなる板厚3mmのTRIP鋼の鋼帯を対象として、鋼帯接合部の板幅両端部の切断加工を、従来法により金型(せん断刃)で行った場合と、本発明法により高圧水切断装置で行った場合について、切断加工端面(エッジ部)から板幅方向でのビッカース硬度(板厚中心のビッカース硬度)の分布を測定した結果を示している。対象としたTRIP鋼の初期残留オーステナイトの体積率は30%である。また、高圧水切断装置の高圧水の噴射条件は、噴射ノズル径1mm、噴射圧力300MPaとし、高圧水に研磨剤としてガーネット粉末を混合した。
図4によれば、従来の金型(せん断刃)によるせん断加工では、切断加工端面近傍でビッカース硬度が母材に対して100ポイント近く上昇している。これは、せん断加工時に残留オーステナイトが加工誘起変態によって硬質なマルテンサイトに変態しているためである。これに対して本発明法による高圧水切断では、切断加工端面でのビッカース硬度の上昇が生じていないことが分かる。
上記の方法で切断加工したサンプルを、ロール径200mmの圧延機を用いて無張力の切板圧延で冷間圧延(圧下率30%)し、切断加工したエッジ部の状態を調べた。図5は、図4に示した従来法を適用して切断加工を行った鋼帯の冷間圧延後のエッジ部板面(切断加工部のエッジ部板面)の拡大写真であり、図6は、図4に示した本発明法を適用して切断加工を行った鋼帯の冷間圧延後のエッジ部板面(切断加工部のエッジ部板面)の拡大写真である。これらによると、従来法により金型(せん断刃)によるせん断加工を行ったものは、エッジ部に割れが生じているのに対して、本発明法により高圧水切断装置で切断加工を行ったものは、エッジ部に割れは全く発生しておらず、本発明の有効性が確認できる。
従来の切断加工手段である金型(せん断刃)は、形状が一定であり且つ簡単に交換できるものではないため、事実上、鋼帯接合部の板幅などに応じて切断形状を変えることができない。このため、図1に示すように先行鋼帯と後行鋼帯の板幅が異なる場合、板幅が大きい方の鋼帯では、定常部と接合部(溶接部)の板幅変化が大きくなる。この板幅変化量が大きく、かつ急激に変化する場合には、圧延中に急激な荷重変動が生じ、その結果、圧延材の形状が大きく乱れ、板破断などが発生する。また、従来法では、先行鋼帯と後行鋼帯の板幅差に関わりなく一定形状の金型(せん断刃)を用いてせん断加工が行われるが、先行鋼帯と後行鋼帯の板幅差が大きくなると、設置された形状の金型では適正な円弧形状にせん断加工できない場合がある。このため、接合する先行鋼帯と後行鋼帯の板幅に制約が生じることがある。
これに対して、本発明が用いる高圧水切断装置は、高圧水噴射ノズルの位置制御が容易であるため切断形状を任意に変えることができる。特に、図3に示すような高圧水噴射ノズル8を多軸制御可能なロボットアーム9が保持した高圧水切断装置を用いることにより、高圧水噴射ノズル8を任意の切断位置に移動させることができ、鋼帯接合部の板幅両端部を任意の円弧形状に切断加工することができる。このため、先行鋼帯と後行鋼帯の板幅などに応じて、耳割れや板破断が生じにくい最適な円弧形状に切断加工することができる。また、先行鋼帯と後行鋼帯の板幅差が相当程度大きくても、それに応じた円弧形状を選択して切断加工できるため、接合する先行鋼帯と後行鋼帯の板幅に制約が生じることもない。
したがって、本発明では、先行鋼帯と後行鋼帯の板幅に応じて、切断加工する円弧形状を選択して、鋼帯接合部の板幅両端部を切断加工することが好ましい。特に、板幅が異なる先行鋼帯と後行鋼帯を接合した後、図7に示すように先行鋼帯と後行鋼帯の切断加工部の円弧形状を異なる曲率半径とすることが好ましい。具体的には、接合された先行鋼帯と後行鋼帯のうち、板幅が大きい鋼帯2a側の切断加工部20aの円弧形状の曲率半径Rと、板幅が小さい鋼帯2b側の切断加工部20bの円弧形状の曲率半径Rが、R>Rとなるように加工することが好ましい。
切断加工部をこのような形状とすることにより、鋼帯2a側の切断加工部20aの圧延長手方向の単位長さあたりの板幅変化量が小さくなり、圧延中の急激な荷重変動を抑制することが可能となり、特に耳割れや板破断が生じにくくなる。高圧水切断装置を用いることにより、このような切断加工を容易に行うことができる。
また、本発明では、板幅が異なる先行鋼帯と後行鋼帯を接合した場合において、接合された先行鋼帯と後行鋼帯の板幅をそれぞれw、w、板幅両端部を円弧形状に切断加工した後の鋼帯接合部の溶接線位置での板幅をwした場合、接合端部では接合不安定部が存在する可能性があるため、圧延時の破断防止の観点からはw−wがwの5%以上で、かつw−wがwの5%以上となるように、切断加工する円弧形状を選択することが好ましい。また、wは、w−wがwの5%以上で、かつw−wがwの5%以上となる範囲で、できるだけ大きい方が好ましい。これにより、ノッチ深さをより小さくし圧延長手方向の単位長さあたりの板幅変化量を小さくすることができる。したがって、この条件を上記R>Rの条件とともに満足することにより、圧延中の急激な荷重変動をより効果的に抑制することができる。また、wが板幅に対して小さすぎると、板張力やロールで曲げられた際の曲げ応力が狭くなった接合部に過度に集中し、接合部破断が起きやすくなるため、wは、w、wのいずれか小さい方の60%以上とすることが好ましい。
本発明が適用される鋼帯の種類に特に制限はないが、鋼帯接合部の板幅両端部の切断加工部(ノッチャー部)における耳割れや板破断は、高張力鋼板やステンレス鋼板などの難圧延材において特に問題となるので、本発明はこれらの鋼帯の冷間圧延に特に有用である。また、これらの難圧延材なかでもオーステナイト系ステンレス鋼やTRIP鋼は、特に切断加工部(ノッチャー部)での耳割れや板破断を生じやすいので、本発明はこれらの鋼帯の冷間圧延に最も有用である。ここで、TRIP鋼とは、オーステナイト組織が残留しており、マルテンサイト変態開始温度(Ms点)以上の温度で加工変形させると、応力によって残留オーステナイト(残留γ)がマルテンサイトに誘起変態して所要の大きな伸びが得られる鋼板を指す。TRIP鋼板には、母相の種類によって、ポリゴナルフェライトを母相とするTPF鋼、焼戻マルテンサイトを母相とするTAM鋼、ベイニティックフェライトを母相とするTBF鋼などがある。
本発明で行われる鋼帯接合部の板幅両端部の高圧水切断は、従来行われているせん断加工法と較べて切断加工時間が長くなり、その分、ルーパーなどの設備的負担が増大する。一方、鋼帯によっては、鋼帯接合部の板幅両端部の切断加工に従来行われているせん断加工法を適用しても、冷間圧延による切断加工部の耳割れや板破断が生じないものもある。したがって、冷間圧延設備の連続ライン内に、鋼帯接合部の板幅両端部を円弧形状に切断加工する切断加工装置として、高圧水切断装置からなる切断加工装置(A)とともに金型によるせん断加工を行う切断加工装置(B)を併設し、冷間圧延によりせん断加工部の耳割れや板破断が生じやすい鋼帯については切断加工装置(A)を用い、せん断加工部の耳割れや板破断が生じにくい鋼帯については切断加工装置(B)を用いるようにすれば、切断加工時間を最小限に抑えつつ、鋼帯接合部の板幅両端部の切断加工による加工硬化に起因した耳割れや板破断などを適切に防止することができる。
具体的には、冷間圧延による鋼帯接合部の板幅両端部の切断加工部における耳割れ又は/及び板破断の生じやすさの基準として、少なくとも「鋼帯のせん断加工部の硬度又は鋼帯の残留オーステナイト量(体積率)」に基づく基準を設け、この基準を満たす耳割れ又は/及び板破断の生じやすい鋼帯の鋼帯接合部については切断加工装置(A)で板幅両端部の切断加工を行い、前記基準を満たさない鋼帯の鋼帯接合部については切断加工装置(B)で板幅両端部の切断加工を行う。ここで、鋼帯のせん断加工部の硬度とは、鋼帯を金型などで一定の条件でせん断加工した場合の当該加工部の硬度であり、せん断加工による加工硬化によって一定以上の硬度になると耳割れや板破断が生じやすくなる。また、残留オーステナイトを含む鋼帯は、いわゆる加工誘起マルテンサイト変態によりせん断加工部が加工硬化するが、残留オーステナイト量が多いほど加工硬化量が増加するため、一定量以上の残留オーステナイトを含む鋼帯は、せん断加工部での耳割れや板破断が生じやすくなる。
上記基準には鋼帯の他の条件(例えば、板厚など)、鋼帯接合部の条件(例えば、先行鋼帯・後行鋼帯の板幅差など)、切断加工部の条件(例えば、円弧形状の曲率半径など)なども加味することができるが、板幅両端部の切断加工部における耳割れや板破断の主因はせん断加工による加工硬化であるので、少なくとも「鋼帯のせん断加工部の硬度又は鋼帯の残留オーステナイト量」に基づくものである必要がある。
鋼帯のせん断加工部の硬度(例えば、図4に示すような切断加工端面近傍の位置でのビッカース硬度)や鋼帯の残留オーステナイト量は、鋼種ごとに事前に測定しておき、例えば、鋼帯のせん断加工部の所定の硬度又は鋼帯の所定の残留オーステナイト量(体積率)を基準値とし、この基準値以上のせん断加工部の硬度又は残留オーステナイト量の鋼帯については切断加工装置(A)で切断加工を行い、基準値未満のせん断加工部の硬度又は残留オーステナイト量の鋼帯については切断加工装置(B)で切断加工を行う。
鋼帯の残留オーステナイト量に基づく基準を設ける場合、概ね残留オーステナイト量(体積率)10%を基準とすることができ、例えば、残留オーステナイト量(体積率)が10%以上の鋼帯の鋼帯接合部については切断加工装置(A)で板幅両端部の切断加工を行い、残留オーステナイト量(体積率)が10%未満の鋼帯の鋼帯接合部については切断加工装置(B)で板幅両端部の切断加工を行うようにすることができる。
なお、残留オーステナイトの体積率は、例えば、鋼板を板厚方向の1/4面まで研磨し、この板厚1/4面の回折X線強度により求める。入射X線にはMoKα線を使用し、残留オーステナイト相の{111}、{200}、{220}、{311}面とフェライト相の{110}、{200}、{211}面のピークの積分強度の全ての組み合わせについて強度比を求め、これらの平均値を残留オーステナイトの体積率とする。
以上のような本発明法の実施形態のための冷間圧延設備としては、図8に示すように、冷間圧延設備の連続ライン内に、溶接機3で接合された鋼帯接合部の板幅両端部を円弧形状に切断加工する切断加工装置として、高圧水切断装置からなる切断加工装置A(図2の切断加工装置4)とともに金型によるせん断加工を行う切断加工装置Bを併設し、鋼帯に応じて切断加工装置Aと切断加工装置Bを選択的に使用できるように構成する。
[実施例1]
図2に示すような冷間タンデム圧延機を備えた冷間圧延設備において、TRIP鋼の圧延を行った。TRIP鋼の成分は、質量%でC:0.15%、Si:0.5%、Mn:3.0%である。熱間圧延で板厚2.4mmとし、酸洗でスケールを除去した後、無酸化雰囲気の箱型焼鈍炉にて650℃で2時間の熱処理を行った熱延鋼帯を素材とし、圧下率33.3%で仕上げ板厚1.6mmまで冷間圧延を行った。連続ライン内での先行鋼帯と後行鋼帯の接合はレーザー溶接で行った。本実施例において、耳割れや板破断の有無を調査した先行鋼帯と後行鋼帯の鋼帯接合部は、先行鋼帯の板幅が950mm、後行鋼帯の板幅が1100mmであった。
鋼帯接合部の板幅両端部の切断加工は、金型(せん断刃)でせん断加工を行う従来法と、高圧水切断装置を用いる本発明法で行った。従来例では、切断加工部(ノッチャー部)の円弧形状は曲率半径780mmであり、板幅が狭い先行鋼帯の板端部から60mmの深さ(ノッチ深さ)に切断加工を行った。
本発明例では、高圧水噴射ノズルを保持したロボットアームをNC制御して、高圧水噴射ノズルによる切断加工を行った。本発明例1では、切断加工の円弧形状を上述した従来例と同じとした。一方、本発明例2では、板幅が小さい先行鋼帯側の切断加工部の円弧形状の曲率半径を780mm、板幅が大きい後行鋼帯側の切断加工部の円弧形状の曲率半径を2000mmとした。また、本発明例1、2ともに、板幅が狭い先行鋼帯の板端部から60mmの深さ(ノッチ深さ)に切断加工を行った。
本発明例における高圧水切断装置の高圧水の噴射条件は、噴射ノズル径1mm、噴射圧力300MPaとし、高圧水に研磨剤として平均粒径80μmのガーネット粉末を混合した。
各条件でそれぞれ10回の冷間圧延を実施し、圧延後における鋼帯接合部の板幅両端部の切断加工部(ノッチャー部)の耳割れ発生と板破断発生の有無及び回数を調べた。その結果を表1に示す。
表1によれば、従来例では全ての圧延材(鋼帯接合部)において切断加工部(ノッチャー部)に耳割れが発生し、また40%割合で板破断も発生した。一方、本発明例1では、耳割れの発生は完全に抑制できたが、板幅が大きい後行鋼帯側の切断加工部の円弧形状の曲率半径が小さいため、鋼帯接合部の荷重変動に起因する通板トラブルによる板破断が発生した。一方、板幅が大きい後行鋼帯側の切断加工部の円弧形状の曲率半径を大きくし、長手方向での急激な荷重変動を小さくした本発明例2では、全ての圧延材(鋼帯接合部)において切断加工部(ノッチャー部)で耳割れも板破断も発生しなかった。
[実施例2]
図2に示すような冷間タンデム圧延機を備えた冷間圧延設備において、TRIP鋼の圧延を行った。TRIP鋼の成分は、質量%でC:0.15%、Si:0.5%をベースに、Mn量を0.5〜10%の範囲で変更した。熱間圧延で板厚2.4mmとし、酸洗でスケールを除去した後、無酸化雰囲気の箱型焼鈍炉にて650℃で2時間の熱処理を行った熱延鋼帯を素材とし、圧下率33.3%で仕上げ板厚1.6mmまで冷間圧延を行った。箱型焼鈍炉での熱処理終了後の各熱延鋼帯の残留オーステナイト量(体積率)をさきに述べたX線回折法(回折X線強度)によって定量した。連続ライン内での先行鋼帯と後行鋼帯の接合はレーザー溶接で行った。本実施例において、耳割れや板破断の有無を調査した先行鋼帯と後行鋼帯の板幅は、先行鋼帯の板幅が950mm、後行鋼帯の板幅が1100mmであった。
鋼帯接合部の板幅両端部の切断加工は、金型(せん断刃)でせん断加工を行う従来法と、高圧水切断装置を用いる本発明法で行った。従来例では、切断加工部(ノッチャー部)の円弧形状は曲率半径780mmであり、板幅が狭い先行鋼帯の板端部から60mmの深さ(ノッチ深さ)に切断加工を行った。
本発明例では、高圧水噴射ノズルを保持したロボットアームをNC制御して、高圧水噴射ノズルによる切断加工を行った。本発明例における高圧水切断装置の高圧水の噴射条件は、噴射ノズル径1mm、噴射圧力300MPaとし、高圧水に研磨剤として平均粒径80μmのガーネット粉末を混合した。
本発明例では、板幅が小さい先行鋼帯側の切断加工部の円弧形状の曲率半径を780mm、板幅が大きい後行鋼帯側の切断加工部の円弧形状の曲率半径を2000mmとした。板幅が狭い先行鋼帯の板端部から60mmの深さ(ノッチ深さ)に切断加工を行った。
各条件でそれぞれ10回の冷間圧延を実施し、圧延後における鋼帯接合部の板幅両端部の切断加工部(ノッチャー部)の耳割れ発生と板破断発生の有無及び回数を調べた。その結果を、鋼帯のMn含有量及び残留オーステナイト量、鋼帯接合部の板幅両端部の切断加工条件、切断加工時間とともに表2に示す。
表2によれば、圧延前素材である箱型焼鈍炉での熱処理後の熱延鋼帯の残留オーステナイト量(体積率)は、Mn含有量が多いほど多くなっている。ここで、残留オーステナイト量(体積率)が10%未満と少ない場合には、従来例のせん断加工においても耳割れや板破断は発生していない。したがって、本発明例での高圧水切断は切断加工時間が従来例のせん断加工法と較べて長い(表2参照)ことを考えれば、残留オーステナイト量(体積率)が少ない鋼帯には従来例のせん断加工法を適用する方が好ましいと言える。一方、残留オーステナイト量(体積率)が10%以上になると、従来例のせん断加工法では、冷間圧延により鋼帯接合部の切断加工部で耳割れや板破断が発生しているが、本発明例はいずれの条件でも耳割れや板破断の発生は無く、破断トラブル等の削減に大きな効果が得られることが判る。
1 ペイオフリール
2 鋼帯
3 溶接機
4 切断加工装置
5 ルーパー
6 冷間タンデム圧延機
7 切断加工用ユニット
8 高圧水噴射ノズル
9 ロボットアーム
10 ポンプ
11 タンク
12 研磨剤供給ユニット
13 排水ピット
14 フィルター
15 ポンプ
20a,20b 切断加工部
A,B 切断加工装置

Claims (7)

  1. 連続ライン内で先行鋼帯と後行鋼帯を接合し、接合された鋼帯を連続的に圧延する鋼帯の冷間圧延方法において、
    先行鋼帯と後行鋼帯を接合した後、その鋼帯接合部の板幅両端部を、高圧水切断装置を用いて円弧形状に切断加工する鋼帯の冷間圧延方法であって、
    前記高圧水切断装置として、高圧水噴射ノズルと、該高圧水噴射ノズルを保持する多軸制御可能なロボットアームを備え、該ロボットアームによる前記高圧水噴射ノズルの位置制御により、鋼帯接合部の板幅両端部を任意の円弧形状に切断加工可能とした高圧水切断装置を用いることを特徴とする鋼帯の冷間圧延方法。
  2. 板幅が異なる先行鋼帯と後行鋼帯を接合した後、その鋼帯接合部の板幅両端部を円弧形状に切断加工するにあたり、
    接合された先行鋼帯と後行鋼帯のうち、板幅が大きい鋼帯側の切断加工部の円弧形状の曲率半径Rと、板幅が小さい鋼帯側の切断加工部の円弧形状の曲率半径Rを、R>Rとすることを特徴とする請求項に記載の鋼帯の冷間圧延方法。
  3. 板幅が異なる先行鋼帯と後行鋼帯を接合した後、その鋼帯接合部の板幅両端部を円弧形状に切断加工するにあたり、
    接合された先行鋼帯と後行鋼帯の板幅をそれぞれw、w、板幅両端部を円弧形状に切断加工した後の鋼帯接合部の溶接線位置での板幅をwとした場合、w−wがwの5%以上で、かつw−wがwの5%以上となるように、切断加工する円弧形状を選択することを特徴とする請求項1又は2に記載の鋼帯の冷間圧延方法。
  4. 冷間圧延設備の連続ライン内に、鋼帯接合部の板幅両端部を円弧形状に切断加工する切断加工装置として、高圧水切断装置からなる切断加工装置(A)とともに金型によるせん断加工を行う切断加工装置(B)が併設され、
    冷間圧延による鋼帯接合部の板幅両端部の切断加工部における耳割れ又は/及び板破断の生じやすさの基準として、少なくとも鋼帯のせん断加工部の硬度又は鋼帯の残留オーステナイト量(体積率)に基づく基準を設け、該基準を満たす耳割れ又は/及び板破断の生じやすい鋼帯の鋼帯接合部については切断加工装置(A)で板幅両端部の切断加工を行い、前記基準を満たさない鋼帯の鋼帯接合部については切断加工装置(B)で板幅両端部の切断加工を行うことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の鋼帯の冷間圧延方法。
  5. 残留オーステナイト量(体積率)が10%以上の鋼帯の鋼帯接合部については切断加工装置(A)で板幅両端部の切断加工を行い、残留オーステナイト量(体積率)が10%未満の鋼帯の鋼帯接合部については切断加工装置(B)で板幅両端部の切断加工を行うことを特徴とする請求項に記載の鋼帯の冷間圧延方法。
  6. 連続ライン内で先行鋼帯と後行鋼帯を接合し、接合された鋼帯を連続的に圧延する冷間圧延設備であって、先行鋼帯と後行鋼帯を接合する溶接機と、該溶接機で接合された鋼帯接合部の板幅両端部を円弧形状に切断加工する切断加工装置を備えた鋼帯の冷間圧延設備において、
    前記切断加工装置が高圧水切断装置からなり、該高圧水切断装置は、高圧水噴射ノズルと、該高圧水噴射ノズルを保持する多軸制御可能なロボットアームを備え、該ロボットアームによる前記高圧水噴射ノズルの位置制御により、鋼帯接合部の板幅両端部を任意の円弧形状に切断加工可能としたことを特徴とする鋼帯の冷間圧延設備。
  7. 冷間圧延設備の連続ライン内に、溶接機で接合された鋼帯接合部の板幅両端部を円弧形状に切断加工する切断加工装置として、高圧水切断装置からなる切断加工装置(A)とともに金型によるせん断加工を行う切断加工装置(B)が併設され、切断加工される鋼帯に応じて切断加工装置(A)と切断加工装置(B)を選択的に使用できるように構成したことを特徴とする請求項に記載の鋼帯の冷間圧延設備。
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