JP2018073177A - 画像処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電界効果トランジスタの発熱に起因する突入電流防止回路での不具合の発生を抑制可能な画像処理装置を提供する。
【解決手段】画像処理装置は、突入電流防止回路8を有する電源部7及び電源部を制御する制御部5を備える。突入電流防止回路8は、電界効果トランジスタ81及びスイッチング素子83を有する。スイッチング素子は、オン状態とオフ状態との切り替えにより、電界効果トランジスタの駆動状態と駆動停止状態とを選択する。制御部は、ゲート電圧検出部55、異常判定部56及び切替制御部54を有する。ゲート電圧検出部は、電界効果トランジスタのゲート電圧を検出する。異常判定部は、ゲート電圧が異常低電圧であるか否かを判定する。切替制御部は、ゲート電圧が異常低電圧であると判定された場合に、スイッチング素子オン状態とオフ状態とを切り替えて、電界効果トランジスタを駆動停止状態にする。
【選択図】図3

Description

本発明は、突入電流防止回路を備える画像処理装置に関する。
プリンターなどの画像処理装置の電源装置には、突入電流防止回路が設けられることがある。例えばスイッチング素子や突入電流防止素子としての電界効果トランジスタを用いた突入電流防止回路が知られている(例えば、特許文献1及び2参照)。
特開2000−224845号公報 特開2004−129419号公報
ところで、電界効果トランジスタは、ゲート電圧がゲート閾値電圧よりも大きい場合にソースとドレインとの間に電流が流れる。電界効果トランジスタでは、ゲート電圧とゲート閾値電圧との差が小さいほどソースとドレインとの間のチャネル抵抗が大きい。
一方、電界効果トランジスタを用いた突入電流防止回路では、実装部品の入出力異常などが発生した場合、電界効果トランジスタのゲート電圧が小さくなることがある。そのため、前記突入電流防止回路では、ゲート電圧が小さくなることで電界効果トランジスタが発熱し、電界効果トランジスタ及びその周辺の実装部品にオープン不良、焼損などの不具合が生じ得る。
本発明の目的は、電界効果トランジスタの発熱に起因する突入電流防止回路での不具合の発生を抑制可能な画像処理装置を提供することにある。
本発明の一の局面に係る画像処理装置は、突入電流防止回路を有する電源部、及び前記電源部を制御する制御部を備える。前記突入電流防止回路は電界効果トランジスタ及びスイッチング素子を有する。前記スイッチング素子は、オン状態とオフ状態との切り替えにより前記電界効果トランジスタの駆動状態と駆動停止状態とを選択する。前記制御部は、ゲート電圧検出部、異常判定部及び切替制御部を有する。前記ゲート電圧検出部は、前記電界効果トランジスタのゲート電圧を検出する。前記異常判定部は、前記ゲート電圧検出部により検出される前記電界効果トランジスタのゲート電圧が予め定められる異常低電圧であるか否かを判定する。前記切替制御部は、前記異常判定部により前記電界効果トランジスタのゲート電圧が前記異常低電圧であると判定された場合に、前記スイッチング素子のオン状態とオフ状態とを切り替えて前記電界効果トランジスタを駆動停止状態にする。
本発明によれば、電界効果トランジスタの発熱に起因する突入電流防止回路での不具合の発生を抑制可能な画像処理装置が提供される。
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置を模式的に示す断面図である。 図2は、図1に示される画像形成装置のシステム構成を示すブロック図である。 図3は、画像形成装置の電源部を制御部と共に示す回路図である。 図4は、画像形成装置の制御部により実行されるFET監視処理の一例を示すフローチャートである。 図5は、図4に示されるFET監視処理における温度監視処理の一例を示すフローチャートである。 図6は、図5に示される温度監視処理における温度正常時処理の一例を示すフローチャートである。 図7は、図5に示される温度監視処理における警告処理の一例を示すフローチャートである。 図8は、図5に示される温度監視処理における画像処理の停止処理の一例を示すフローチャートである。 図9は、図4に示されるFET監視処理における電圧監視処理の一例を示すフローチャートである。 図10は、図9に示される電圧監視処理における電圧正常時処理の一例を示すフローチャートである。 図11は、図9に示される電圧監視処理における警告処理の一例を示すフローチャートである。 図12は、本発明の第2実施形態における電源部及び制御部を示す回路図である。 図13は、図12に示される制御部によるFET監視処理の一例を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明し、本発明の理解に供する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
[第1実施形態]
まず、図1〜図3を参照しつつ、本発明の一実施形態に係る画像形成装置10の構成について説明する。
図1及び図2に示されるように、画像形成装置10は、ADF1、画像読取部2、画像形成部3、給紙部4、制御部5、操作表示部6、及び電源部7を備える。画像形成装置10は、原稿から画像データを読み取るスキャン機能、及び画像データに基づいて画像を形成するプリント機能と共に、ファクシミリ機能、及びコピー機能などの複数の機能を有する複合機である。ここに、画像形成装置10は、本発明における画像処理装置の一例である。また、本発明は、スキャナー装置、プリンター装置、ファクシミリ装置、コピー機などの画像処理装置にも適用可能である。
ADF1は、原稿セット部、複数の搬送ローラー、原稿押さえ、及び排紙部を備え、画像読取部2によって読み取られる原稿を搬送する自動原稿搬送装置である。画像読取部2は、原稿台、光源、複数のミラー、光学レンズ、及びCCD(Charge Coupled Device)を備え、原稿から画像データを読み取ることが可能である。
画像形成部3は、画像読取部2で読み取られた画像データ又は外部のパーソナルコンピューターなどの情報処理装置から入力された画像データに基づいて、電子写真方式で画像を形成する画像形成処理を実行可能である。具体的に、画像形成部3は、図1に示されるように、感光体ドラム31、帯電器32、光走査部33、現像器34、転写ローラー35、クリーニング装置36、定着部37、及び排紙トレイ38を備える。
給紙部4は、給紙カセット、及び複数の搬送ローラーを備え、前記給紙カセットに収容されるシートを画像形成部3に供給する。なお、前記シートは、紙、コート紙、ハガキ、封筒、及びOHPシートなどである。
画像形成部3では、給紙部4から供給される前記シートに以下の手順で画像が形成され、画像形成後の前記シートが排紙トレイ38に排出される。
まず、帯電器32によって感光体ドラム31の表面が所定の電位に一様に帯電される。次に、光走査部33により感光体ドラム31の表面に画像データに基づく光が照射される。これにより、感光体ドラム31の表面に画像データに対応する静電潜像が形成される。そして、感光体ドラム31上の静電潜像は現像器34によってトナー像として現像される。なお、現像器34には、画像形成部3に着脱可能なトナーコンテナ34Aからトナーが補給される。
続いて、感光体ドラム31に形成されたトナー像は、転写ローラー35によってシートに転写される。その後、シートに転写されたトナー像は、そのシートが定着部37の定着ローラー及び加圧ローラーの間を通過する際に前記定着ローラーで加熱されて溶融定着される。なお、感光体ドラム31の表面に残存したトナーはクリーニング装置36で除去される。
制御部5は、不図示のCPU、ROM、RAM、EEPROM(登録商標)などの制御機器を備える。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるための制御プログラムなどの情報が予め記憶される不揮発性の記憶部である。前記RAMは揮発性の記憶部であり、前記EEPROMは不揮発性の記憶部である。前記RAM及び前記EEPROMは、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリーとして使用される。制御部5では、前記CPUにより前記ROMに予め記憶された各種の制御プログラムが実行される。これにより、画像形成装置10が制御部5により統括的に制御される。なお、制御部5は、集積回路などの電子回路で構成されたものであってもよく、画像形成装置10を統括的に制御するメイン制御部とは別に設けられたエンジン制御部であってもよい。なお、制御部5の詳細は後述する。
操作表示部6は、制御部5からの制御指示に応じて各種の情報を表示する液晶ディスプレーなどの表示部、及びユーザーの操作に応じて制御部5に各種の情報を入力する操作キー又はタッチパネルなどの操作部を有する。
操作表示部6の表示部は、後述の電界効果トランジスタ81(図3参照)が警戒状態であること、異常状態であること、画像処理が行えないことなどを報知する。なお、操作表示部6の表示部は、本発明の報知部の一例である。本発明の報知部の他の例としてはスピーカー(不図示)が挙げられる。報知部がスピーカーの場合には、例えば報知内容に対応させて予め定められる警告音やメッセージを出力することで電界効果トランジスタ81が警戒温度状態であること、異常状態であること、画像処理が行えないことなどが報知される。
図3に示されるように、電源部7は、第1電源71、第2電源72、第3電源73、インターロックスイッチ74、及び突入電流防止回路8を備える。電源部7は、例えば画像形成装置10に対し独立して取り外し可能である。
第1電源71は、外部電源91から供給される交流電圧(例え100V)を予め定められた第1電圧V1(例えば24V)の直流電圧に変換して出力するAC−DCコンバーターである。第1電源71は、負荷92、第3電源73、及び後述の突入電流防止回路8に第1電圧V1を供給する。負荷92は、例えばADF1、画像読取部2、画像形成部3、給紙部4、制御部5、操作表示部6である。
第2電源72は、後述の突入電流防止回路8に第2電圧V2を供給する直流電源である。第2電源72は、突入電流防止回路8及び負荷93に接続されている。
第3電源73は、第1電源71から供給される直流電圧を予め定められた第3電圧V3に変換して出力するDC−DCコンバーターである。第3電源73は、後述の突入電流防止回路8の電界効果トランジスタ81のゲートに第3電圧V3を供給する。また、第3電源73は、後述の制御部5の第3電源制御部52からの電圧指定信号により第3電圧V3を特定範囲(例えば0V〜5V)内で変更して出力可能である。
インターロックスイッチ74は、後述の制御部5の選択処理部51によりオン状態とオフ状態とが選択され、オン状態とオフ状態とに応じて電源部7を駆動状態又は停止状態にする。一方、突入電流防止回路8は、電源部7の駆動状態又は停止状態に応じて駆動状態又は停止状態が選択される。インターロックスイッチ74は、後述の電界効果トランジスタ81が正常状態又は警戒状態である場合にオン状態にされ、電源部7及び突入電流防止回路8を駆動状態にする。なお、インターロックスイッチ74は、本発明の回路駆動選択部の一例である。また、本発明の回路駆動選択部は、インターロックスイッチ74とは別に設けられたスイッチング部であってもよい。
突入電流防止回路8は、電界効果トランジスタ81、サーミスター82及びスイッチング素子83を備える。突入電流防止回路8は、第1電源71及びインターロックスイッチ74に定格電流を超える電流が供給されることを防止する。
電界効果トランジスタ81は、PチャネルMOSFET(metal oxide semiconductor field effect transistor)である。なお、電界効果トランジスタ81は、NチャネルMOSFETであってもよい。
電界効果トランジスタ81は、ゲートが第3電源73の出力ライン731に接続され、ソースが第1電源71の出力ライン711に接続され、ドレインが第2電源72の出力ライン721に接続されている。電界効果トランジスタ81は、ゲート電圧VGSがゲート閾値電圧以上であることでソースとドレインとの間が導通され、駆動状態になる。一方、電界効果トランジスタ81は、ゲート電圧VGSがゲート閾値電圧未満であることでソースとドレインとの間が遮断され、停止状態になる。
そして、突入電流防止回路8では、電界効果トランジスタ81が駆動状態になった場合に、第1電源71の出力電流を負荷93に分流できる。これにより、電界効果トランジスタ81は、突入電流が第1電源71、インターロックスイッチ74に流入することを防止し、第1電源71及びインターロックスイッチ74に定格電流を超える電流が供給されることを防止する。
サーミスター82は、電界効果トランジスタ81の近傍に配置され、電界効果トランジスタ81の温度Tを測定する。サーミスター82は、第1電源71の出力ライン711及びグランド(GND)に接続されている。そのため、サーミスター82には第1電圧V1が印加される。また、サーミスター82は、制御部5の温度検出部53に接続されており、電界効果トランジスタ81の温度Tに応じた電圧を温度検出部53に出力する。なお、サーミスター82に代えて、熱電対などの温度センサーを使用してもよい。
スイッチング素子83は、オン状態とオフ状態との切り替えにより電界効果トランジスタ81のゲートに第3電圧V3が印加される状態と印加されない状態とを選択する。即ち、スイッチング素子83は、オン状態とオフ状態との切り替えにより電界効果トランジスタ81の駆動状態と駆動停止状態とを選択する。スイッチング素子83は、電界効果トランジスタ81が正常状態又は警戒状態である場合にオン状態にされ、電界効果トランジスタ81を駆動状態にされる。一方、スイッチング素子83は、電界効果トランジスタ81が異常状態である場合にオフ状態にされ、電界効果トランジスタ81を駆動停止状態にされる。
本実施形態では、スイッチング素子83は、NチャネルMOSFETである。この場合のスイッチング素子83は、ゲートが切替制御部54に接続され、ソースが第3電源73の出力ライン731に接続され、ドレインが電界効果トランジスタ81のゲートに接続される。スイッチング素子83は、ゲート電圧VGSがゲート閾値電圧以上である場合にソースとドレインとが導通したオン状態になる。これにより、電界効果トランジスタ81のゲートに第3電圧V3が印加される。一方、ゲート電圧VGSがゲート閾値電圧未満である場合にソースとドレインとが遮断されたオフ状態になる。これにより、電界効果トランジスタ81のゲートに第3電圧V3が印加されない。
なお、スイッチング素子83としては、PチャネルMOSFET、PNP型トランジスタ、NPN型トランジスタなどの一般にスイッチング素子として使用されている他の種類のトランジスタが挙げられる。
また、制御部5は、電源部7を制御する。具体的には、制御部5は、電界効果トランジスタ81の温度T及びゲート電圧VGSを監視し、第3電源73、インターロックスイッチ74及びスイッチング素子83を制御する。制御部5は、選択処理部51、第3電源制御部52、温度検出部53、切替制御部54、ゲート電圧検出部55、異常判定部56、及び報知制御部57を備える。
選択処理部51は、インターロックスイッチ74のオン状態とオフ状態との切替を制御し、突入電流防止回路8に第1電圧V1が入力される状態と入力されない状態とを選択する。具体的には、選択処理部51は、インターロックスイッチ74をオン状態にすることで、突入電流防止回路8に第1電圧V1を入力させ、突入電流防止回路8を駆動状態にする。一方、選択処理部51は、インターロックスイッチ74をオフ状態にすることで、突入電流防止回路8に第1電圧V1が入力されないようにし、突入電流防止回路8を停止状態にする。
第3電源制御部52は、スイッチング素子83の温度T及び/又はゲート電圧VGSに応じて、第3電源73から出力される第3電圧V3を調整する。また、第3電源制御部52は、第3電源73から出力される第3電圧V3を調整することで、スイッチング素子83のゲート電圧VGSを調整する。例えば、第3電源制御部52は、異常判定部56により電界効果トランジスタ81の温度T又はゲート電圧VGSが警戒温度又は警戒電圧であると判定された場合、電界効果トランジスタ81の温度Tを正常温度で維持できるように第3電圧V3を調整する。即ち、電界効果トランジスタ81は、第3電圧V3が小さくされることでゲート電圧VGSが大きくされるため、チャネル抵抗が小さくされる。これにより、電界効果トランジスタ81における温度上昇が抑制される。
第3電源制御部52による第3電圧V3の調整は、例えば温度検出部53により検出される温度T又はゲート電圧検出部55により検出されるゲート電圧VGSと、基準温度又は基準電圧との差分値に基づいて行われる。基準温度又は基準電圧は、例えば第1閾値温度Tth1又は第1閾値電圧Vth1である。そして、第3電源制御部52は、例えば前記差分値に応じて決定される制御量に対応する電圧指定信号を生成し、第3電源73に送信する。
なお、前記電圧指定信号は、電源部7の起動時にも生成される。電源部7の起動時における電圧指定信号は起動時ごとに同一になる。そのため、電源部7の起動時の第3電圧V3は起動時ごとに同一になる。以下において、起動時の第3電圧V3を初期設定値V30と称する。
なお、第3電源制御部52は、異常判定部56により電界効果トランジスタ81の温度T又はゲート電圧VGSが正常温度又は正常電圧であると判定される場合においても、第3電源73から出力される第3電圧V3を調整してもよい。これにより、電界効果トランジスタ81の温度T又はゲート電圧VGSは、最適範囲に制御される。
温度検出部53は、サーミスター82から出力される電圧に基づき、電界効果トランジスタ81の温度Tを検出する。
切替制御部54は、スイッチング素子83のオン状態とオフ状態との切り替えを制御する。切替制御部54は、スイッチング素子83のゲートに印加する電圧を調整し、ゲート電圧VGSをゲート閾値電圧以上にすることでスイッチング素子83をオン状態にする。これにより、電界効果トランジスタ81のゲートに第3電圧V3が印加され、電界効果トランジスタ81はソースとドレインとが導通したオン状態になる。一方、切替制御部54は、スイッチング素子83のゲートに電圧を印加しないことでゲート電圧VGSをゲート閾値電圧未満にし、スイッチング素子83をオン状態にする。これにより、電界効果トランジスタ81のゲートに第3電圧V3が印加されず、電界効果トランジスタ81はソースとドレインとが遮断されたオフ状態になる。
ゲート電圧検出部55は、電界効果トランジスタ81のゲート電圧VGSを検出する。ここで、ゲート電圧VGSは、ゲート閾値電圧を超える値であるとソースとドレインとの間を導通させる。一方、電界効果トランジスタ81のソースとドレインとの間のチャネル抵抗は、ゲート電圧VGSとゲート閾値電圧との差分が小さいほどが大きく、前記差分が0に近づくに従い急激に大きくなる傾向がある。そのため、前記差分が小さいと電界効果トランジスタ81の温度Tが上昇してしまい、突入電流防止回路8に復旧不可能な異常が発生しかねない。そこで、ゲート電圧検出部55は、電界効果トランジスタ81のゲート電圧VGSを検出することで、電界効果トランジスタ81の温度上昇及びその可能性を把握する。
ここで、PチャネルMOSFETでは、ゲートにソースよりも所定値以上小さい電圧を加えることでチャネル抵抗値が小さくなり、ソースからドレインに向かって電流が流れる。そのため、電界効果トランジスタ81としてPチャネルMOSFETを用いる場合、ゲート電圧VGSは、ソースに印加される第1電圧V1からゲートに印加される第3電圧V3を差分した値となる。従って、ゲート電圧検出部55は、第1電圧V1と第3電圧V3との差分(V1−V3)としてゲート電圧VGSを検出する。
異常判定部56は、電界効果トランジスタ81の温度Tが正常温度、警戒温度、及び異常過熱温度のいずれであるかを判定する。具体的には、異常判定部56は、温度検出部53により検出される電界効果トランジスタ81の温度Tを、第1閾値温度Tth1及び第2閾値温度Tth2と比較することで、正常温度であるか否か、警戒温度であるか否か、及び異常過熱温度であるか否かを判定する。
ここで、異常過熱温度は、突入電流防止回路8に重度の異常をもたらし得る温度として予め定められる。重度の異常とは、例えば電界効果トランジスタ81及びその周辺の実装部品にオープン不良、焼損などの不具合が生じることをいう。正常温度は、電界効果トランジスタ81及びその周辺の実装部品を問題なく駆動できる温度として予め定められる。正常温度は、例えば電界効果トランジスタ81の仕様により決定される。警戒温度は、正常温度と異常過熱温度との間の温度として定められる。
そして、第1閾値温度Tth1は正常温度と警戒温度との境界温度として設定され、第2閾値温度Tth2は警戒温度と異常過熱温度との境界温度として設定される。そのため、異常判定部56は、温度検出部53により検出される温度が第1閾値温度Tth1未満である場合、電界効果トランジスタ81の温度Tが正常温度であると判定する。異常判定部56は、温度検出部53により検出される温度が第1閾値温度Tth1以上で第2閾値温度Tth2未満である場合、電界効果トランジスタ81の温度Tが警戒温度であると判定する。異常判定部56は、温度検出部53により検出される温度が第2閾値温度Tth2以上の場合、電界効果トランジスタ81の温度Tが異常過熱温度であると判定する。
また、異常判定部56は、電界効果トランジスタ81のゲート電圧VGSが正常電圧、警戒電圧、及び異常低電圧のいずれであるかを判定する。具体的には、異常判定部56は、ゲート電圧検出部55により検出される電界効果トランジスタ81のゲート電圧VGSを、第1閾値電圧Vth1及び第2閾値電圧Vth2と比較することで、正常電圧であるか否か、警戒電圧であるか否か、及び異常低電圧であるか否かを判定する。
ここで、異常低電圧は、ソースとドレインとの間のチャネル抵抗が大きく、電界効果トランジスタ81の温度Tが異常過熱温度になり得る電圧として予め定められる。正常電圧は、ソースとドレインとの間のチャネル抵抗が小さく、電界効果トランジスタ81を問題なく駆動できる電圧として予め定められる。警戒電圧は、正常電圧と異常低電圧との間の温度として定められる。
そして、第1閾値電圧Vth1は正常電圧と警戒電圧との境界電圧として設定され、第2閾値電圧Vth2は警戒電圧と異常低電圧との境界電圧として設定される。そのため、異常判定部56は、電界効果トランジスタ81のゲート電圧VGSが第1閾値電圧Vth1を超える場合、電界効果トランジスタ81のゲート電圧VGSが正常電圧であると判定する。異常判定部56は、電界効果トランジスタ81のゲート電圧VGSが第2閾値電圧Vth2を超え第1閾値電圧Vth1以下である場合、電界効果トランジスタ81のゲート電圧VGSが警戒電圧であると判定する。異常判定部56は、電界効果トランジスタ81のゲート電圧VGSが第2閾値電圧Vth2以下の場合、電界効果トランジスタ81のゲート電圧VGSが異常低電圧であると判定する。
異常判定部56は、電界効果トランジスタ81の温度T及びゲート電圧VGSの異常の判定を所定時間ごとに繰り返し行う。前記所定時間については特に制限はなく、電界効果トランジスタ81の温度T又はゲート電圧VGSに異常が発生する頻度、電界効果トランジスタ81の温度上昇特性などを考慮して決定すればよい。
報知制御部57は、操作表示部6の表示部などの報知部に警告を行わせる。例えば、報知制御部57は、電界効果トランジスタ81の温度Tが警戒温度であること、電界効果トランジスタ81のゲート電圧VGSが警戒電圧であること、画像処理が行えないことのメッセージを操作表示部6の表示部に表示させる。また、報知制御部57は、スピーカー(不図示)などの報知部に前記警戒温度又は前記警戒電圧であることを報知する警告音やメッセージを出力させてもよい。
また、報知制御部57は、異常判定部56により電界効果トランジスタ81の温度Tが警戒温度であると判定された回数、及び/又は電界効果トランジスタ81のゲート電圧VGSが警戒電圧であると判定された回数をカウントする。以下において、前記警戒温度であると判定した回数を第1カウント値N1と称し、警戒電圧であると判定した回数を第2カウント値N2と称する。第1カウント値N1は、所定の起算点から所定時間経過後に異常判定部56により電界効果トランジスタ81の温度Tが正常温度であると判定された場合にリセットされる。第2カウント値N2は、所定の起算点から所定時間経過後に異常判定部56によりゲート電圧VGSが正常電圧であると判定された場合にリセットされる。例えば、報知制御部57は、第1カウント値N1又は第2カウント値N2がリセットされた後の最初に警戒温度又は警戒電圧であると判定されたときを起算点として所定時間が経過するまでの特定期間内に、警戒温度又は警戒電圧であると判定した回数をカウントする。
報知制御部57は、異常判定部56により警戒温度又は警戒電圧であると判定された場合、前記特定期間内での第1カウント値N1又は第2カウント値N2が予め定められる規定回数を超えることを条件に、警戒状態である旨の報知を操作表示部6の表示部などの報知部に行わせる。
[FET監視処理]
以下、図4〜図11を参照しつつ、画像形成装置10において制御部5により実行される電界効果トランジスタ81の監視処理(FET監視処理)の手順の一例について説明する。ここで、FET監視処理は、電界効果トランジスタ81の温度T及びゲート電圧VGSを監視し、突入電流防止回路8を制御する処理である。また、ステップS11、ステップS12などの表記は、制御部5により実行される処理手順(ステップ)の番号を表している。
<ステップS11>
まず、図4に示されるステップS11において、制御部5は、突入電流防止回路8に第1電圧V1の入力が開始されたか否かを判断する。即ち、制御部5は、突入電流防止回路8の駆動が開始されたか否かを判断する。具体的には、制御部5は、選択処理部51がインターロックスイッチ74をオフ状態からオン状態に切り替えたか否かに基づいて、ステップS11の判断を実行する。
なお、突入電流防止回路8の駆動開始は、画像形成装置10の主電源(不図示)がオン状態にされたとき、又は電源部7が再起動されたときに行われる。
ここで、制御部5は、突入電流防止回路8に第1電圧V1の入力が開始されたと判断すると(ステップS11:Yes)、ステップS12に処理を移行させる。一方、制御部5は、突入電流防止回路8に第1電圧V1の入力が開始されていないと判断すると(ステップS11:No)、FET監視処理を終了する。
<ステップS12>
ステップS12において、制御部5は、電界効果トランジスタ81のゲートに第3電圧V3を印加する。ここで、ステップS12の処理は、制御部5の切替制御部54によりスイッチング素子83をオン状態にすることで実行される。具体的には、切替制御部54は、スイッチング素子83にゲート閾値電圧以上のゲート電圧VGSを印加する。
<ステップS13>
ステップS13において、制御部5は、第3電源73から出力される第3電圧V3を初期設定値V30に調整する。ここで、制御部5の温度検出部53により検出される温度が警戒温度であるときには、後述のステップS1551(図7参照)において第3電源制御部52から出力される第3電圧V3が初期設定値V30よりも低く調整される。そのため、電界効果トランジスタ81の異常から復旧したときには、第3電源制御部52から出力される第3電圧V3が初期設定値V30よりも低くなっていることがある。そこで、ステップS13の処理を実行することで、突入電流防止回路8の駆動開始時の第3電圧V3を常に初期設定値V30とすることができる。これにより、電界効果トランジスタ81の異常からの復旧による突入電流防止回路8の駆動開始時に、第3電圧V3が低すぎるという事態が発生することを防止できる。
<ステップS14>
ステップS14において、制御部5は、ステップS14の処理を開始してから所定時間が経過したか否かを判断する。なお、ステップS14における所定時間が経過したか否かの起算点は、後述のステップS15の温度監視処理の開始時点若しくは終了時点、又はステップS16の電圧監視処理の開始時点若しくは終了時点であってもよい。
ここで、制御部5は、ステップS14の処理を開始してから所定時間が経過したと判断すると(ステップS14:Yes)、ステップS15に処理を移行させる。一方、制御部5は、ステップS14の処理を開始してから所定時間が経過していないと判断すると(ステップS14:No)、ステップS14の処理を開始してから所定時間が経過したと判断するまで(ステップS14:Yes)、ステップS14の判断を繰り返し行う。
<ステップS15>
ステップS15において、制御部5は、温度監視処理を実行する。ここで、ステップS15の処理は、制御部5の温度検出部53及び異常判定部56により実行される。なお、温度監視処理の詳細は後述する。
<ステップS16>
ステップS16において、制御部5は、電圧監視処理を実行する。ここで、ステップS16の処理は、制御部5のゲート電圧検出部55及び異常判定部56により実行される。なお、電圧監視処理の詳細は後述する。また、電圧監視処理は、ステップS15の温度監視処理よりも先に実行してもよい。
<ステップS17>
ステップS17において、制御部5は、突入電流防止回路8への第1電圧V1の入力が停止されたか否かを判断する。即ち、制御部5は、突入電流防止回路8の駆動が停止されたか否かを判断する。
なお、突入電流防止回路8の駆動停止は、画像形成装置10の主電源(不図示)がオフ状態にされたとき、又は突入電流防止回路8に異常が発生したとき(図8のステップ1562)に行われる。
ここで、制御部5は、突入電流防止回路8への第1電圧V1の入力が停止されていると判断すると(ステップS17:Yes)、FET監視処理を終了する。一方、制御部5は、突入電流防止回路8への第1電圧V1の入力が停止されていないと判断すると(ステップS17:No)、ステップS14に処理を移行させ、所定時間が経過することを条件に(ステップS14:Yes)、ステップS15の温度監視処理及びステップS16の電圧監視処理を引き続き実行する。
〔温度監視処理〕
次に、図5〜図8を参照しつつ、図4に示されるFET監視処理のステップS15で実行される温度監視処理の詳細を説明する。
<ステップS151>
まず、図5に示されるステップS151において、制御部5の温度検出部53は、サーミスターから出力される電圧に基づき、電界効果トランジスタ81の温度Tを検出する。電界効果トランジスタ81の温度Tの検出は、FET監視処理の実行中において所定時間ごとに繰り返し行われる。
<ステップS152>
ステップS152において、制御部5の異常判定部56は、温度検出部53により検出される温度が第1閾値温度Tth1以上であるか否かを判断する。即ち、異常判定部56は、電界効果トランジスタ81の温度Tが正常温度であるか、警戒温度以上であるかを判断する。
ここで、制御部5は、温度検出部53により検出される温度が第1閾値温度Tth1以上であると判断すると(ステップS152:Yes)、ステップS154に処理を移行させる。一方、制御部5は、温度検出部53により検出される温度が第1閾値温度Tth1未満であると判断すると(ステップS152:No)、ステップS153に処理を移行させる。
<ステップS153>
制御部5は、異常判定部56が温度検出部53により検出される温度が第1閾値温度Tth1以上でない場合(ステップS152:No)、電界効果トランジスタ81の温度Tが正常であると判断できる。そのため、ステップS153において、制御部5は、温度正常時処理を実行する。なお、温度正常時処理の詳細は後述する。
<ステップS154>
ステップS154において、制御部5の異常判定部56は、温度検出部53により検出される温度が第2閾値温度Tth2以上であるか否かを判断する。即ち、異常判定部56は、電界効果トランジスタ81の温度Tが異常過熱温度であるか、警戒温度であるかを判断する。
ここで、制御部5は、温度検出部53により検出される温度が第2閾値温度Tth2以上であると判断されると(ステップS154:Yes)、ステップS156に処理を移行させる。一方、制御部5は、温度検出部53において検出される温度が第2閾値温度Tth2未満であると判断すると(ステップS154:No)、ステップS155に処理を移行させる。
<ステップS155>
温度検出部53により検出される温度が第1閾値温度Tth1以上であり(ステップS152:Yes)、第2閾値温度Tth2以上でない場合(ステップS154:No)、制御部5は電界効果トランジスタ81の温度Tが警戒温度であると判断できる。そのため、ステップS155において、制御部5は警告処理を実行する。なお、警告処理の詳細は後述する。
<ステップS156>
異常判定部56が温度検出部53により検出される温度が第2閾値温度Tth2以上である場合(ステップS154:Yes)、制御部5は電界効果トランジスタ81の温度Tが異常過熱温度であると判断できる。そのため、ステップS156において、制御部5は画像処理の停止処理を実行する。なお、画像処理の停止処理の詳細は後述する。
(温度正常時処理)
次に、図6を参照しつつ、図5のステップ153で実行される温度正常時処理の詳細を説明する。
<ステップS1530>
まず、図6に示されるステップS1530において、制御部5の異常判定部56は、前回第1カウント値をリセットしてから所定時間が経過したか否かを判定する。即ち、異常判定部56は、警戒温度であると判定された回数をカウントすべき前記特定期間が経過したか否かを判定する。
ここで、制御部5は、前回第1カウント値をリセットしてから所定時間が経過したと判断すると(ステップS1530:Yes)、ステップS1531に処理を移行させる。一方、制御部5は、前回第1カウント値をリセットしてから所定時間が経過していないと判断すると(ステップS1530:No)、ステップS1532に処理を移行させる。
<ステップS1531>
ステップS1531において、制御部5の異常判定部56は、第1カウント値N1をリセットする。第1カウント値N1は、電界効果トランジスタ81の温度Tが前回正常温度であると判定されてから今回警戒温度であると判定されるまでの特定期間に、異常判定部56により電界効果トランジスタ81の温度Tが警戒温度であると判定された回数に相当する。第1カウント値N1は、後述の警告処理のステップ1553において加算される(図7参照)。
<ステップS1532>
ステップS1532において、制御部5は、第3電圧V3が初期設定値V30であるか否かを判断する。この判断は、制御部5によって第1電圧V1からゲート電圧検出部55において検出されるゲート電圧VGSを差分して算出される第3電圧V3を初期設定値V30と比較することで実行される。
ここで、制御部5は、第3電圧V3が初期設定値V30であると判断すると(ステップS1532:Yes)、ステップS1534に処理を移行させる。一方、制御部5は、第3電圧V3が初期設定値V30でないと判断すると(ステップS1532:No)、ステップS1533に処理を移行させる。
<ステップS1533>
ステップS1533において、制御部5は、第3電圧V3を初期設定値V30に調整する。ステップS1533における第3電圧V3の調整は、上述のステップS13(図4参照)と同様の手順で実行される。
<ステップS1534>
ステップS1534において、制御部5の異常判定部56は、警告中であるか否かを判断する。具体的には、異常判定部56は、後述のステップS1556(図7参照)又はステップS1666(図11参照)において、警告フラグがセットされているか否かにより警告中であるか否かを判断する。
ここで、制御部5は、警告中であると判断すると(ステップS1534:Yes)、ステップS1535に処理を移行させる。一方、制御部5は、警告中でないと判断すると(ステップS1534:No)、温度正常時処理を終了し、ステップS16(図4参照)に処理を移行させる。
<ステップS1535及びS1536>
ステップS1535及びS1536において、制御部5の異常判定部56は、警告の解除を指示し、警告フラグをクリアする。ステップS1536の処理を終了すると、制御部5は、温度正常時処理を終了し、ステップS16(図4参照)に処理を移行させる。
(警告処理)
次に、図7を参照しつつ、図5のステップ155で実行される警告処理の詳細を説明する。
<ステップS1551>
まず、図7に示されるステップS1551において、制御部5の第3電源制御部52は、第3電圧V3を調整する。具体的には、まず第3電源制御部52は、温度検出部53により検出される温度と、第1閾値温度Tth1などの基準値との差分値に応じて制御量を決定する。次いで、第3電源制御部52は、前記差分値に基づき前記制御量に対応する電圧指定信号を生成する。そして、第3電源制御部52は、前記電圧指定信号を第3電源73に送信することで、第3電源73から出力される第3電圧V3を調整する。第3電圧V3は、0Vと初期設定値V30との間の範囲で調整され、前記差分値が大きいほど小さくされる。即ち、第3電圧V3は、電界効果トランジスタ81の温度Tが警戒温度である場合に、その温度Tが高いほど電界効果トランジスタ81のチャネル抵抗が小さくなる電圧値に調整される。
<ステップS1552>
ステップS1552において、制御部5の異常判定部56は、警告中であるか否かを判断する。この判断は、温度正常時処理のステップS1534(図6参照)と同様の手順に従い実行される。
ここで、制御部5は、警告中であると判断すると(ステップS1552:Yes)、警告処理を終了し、ステップS16(図4参照)に処理を移行させる。一方、制御部5は、警告中でないと判断すると(ステップS1552:No)、ステップS1553に処理を移行させる。
<ステップS1553>
ステップS1553において、制御部5の異常判定部56は、第1カウント値N1に1を加算する。即ち、ステップS1553では、異常判定部56により電界効果トランジスタ81の温度Tが前回正常温度であると判定されてから今回警戒温度であると判定されるまでの特定期間に警戒温度であると判定された回数をカウントする。
<ステップS1554>
ステップS1554において、異常判定部56は前記第1カウント値N1が予め定められた基準回数N1αであるか否かを判断する。即ち、異常判定部56は、電界効果トランジスタ81の温度Tが警戒温度であることが一時的なものか継続的なものかを判断する。
ここで、制御部5は、第1カウント値N1が基準回数N1αであると判断すると(ステップS1554:Yes)、ステップS1555に処理を移行させる。一方、制御部5は、第1カウント値N1が基準回数N1αでないと判断すると(ステップS1554:No)、警告処理を終了し、ステップS16(図4参照)に処理を移行させる。
<ステップS1555>
ステップS1555において、制御部5の報知制御部57は、電界効果トランジスタ81の温度Tが警戒温度である旨の警告を操作表示部6、スピーカー(不図示)などの報知部に行わせる。これにより、警戒状態であることをユーザーに認識させ、ユーザーに対して電界効果トランジスタ81の温度Tが警戒温度よりも高くならないような措置を講じさせることができる。
<ステップS1556>
ステップS1556において、異常判定部56は警告中であることを示す警告フラグをセットする。この警告フラグにより、異常判定部56は警告中であることを把握することが可能となる。なお、警告フラグは制御部5のレジスタ(不図示)などにセットされる。
(画像処理の停止処理)
次に、図8を参照しつつ、図5のステップ156で実行される画像処理の停止処理の詳細を説明する。
<ステップS1561>
まず、図8に示されるステップS1561において、制御部5の切替制御部54は、電界効果トランジスタ81のゲートへの第3電圧V3の印加を停止する。即ち、切替制御部54は、スイッチング素子83のゲートへの電圧の印加を停止することで、電界効果トランジスタ81のゲートへの第3電圧V3の印加を停止する。これにより、電界効果トランジスタ81のゲート電圧VGSがゲート閾値電圧よりも小さくなり、電界効果トランジスタ81は駆動が停止される。その結果、電界効果トランジスタ81の温度上昇が抑制される。
<ステップS1562>
ステップS1562において、制御部5の選択処理部51は、突入電流防止回路8への第1電圧V1の入力を停止する。即ち、切替制御部54は、インターロックスイッチ74をオフ状態にすることで電源部7の駆動を停止させ、突入電流防止回路8への第1電圧V1の入力を停止させる。このことによっても、突入電流防止回路8の駆動が停止される。その結果、電界効果トランジスタ81の駆動をより確実に停止することができ、電界効果トランジスタ81の温度上昇がより確実に抑制される。
<ステップS1563>
ステップS1563において、制御部5の報知制御部57は、操作表示部6の表示部などの報知部に画像処理が行えないことを報知するメッセージの表示を指示する。一方、前記指示を受けた操作表示部6の表示部などの報知部は、前記メッセージを表示する。これにより、画像形成装置10は、ユーザーに対して画像処理が行えない状態であることを報知する。また、前記メッセージを確認したユーザーは、画像処理が行えないことを理解でき、画像形成装置10のメンテナンスを行うなどの対策を講じることができる。なお、制御部5は、操作表示部6の表示部に前記メッセージを表示させることに加えて、画像形成装置10の再起動及び/又は画像形成装置10のメンテナンスを行うべき旨のメッセージを表示させてもよい。
〔電圧監視処理〕
次に、図9〜図11を参照しつつ、図4のステップ16で実行される電圧監視処理の詳細を説明する。
<ステップS161>
まず、図9に示されるステップS161において、制御部5は、突入電流防止回路8に第1電圧V1が入力されているか否かを判断する。具体的には、制御部5は、切替制御部54によりインターロックスイッチ74がオン状態であるか否かを判断する。
ここで、制御部5は、突入電流防止回路8に第1電圧V1が入力されていると判断すると(ステップS161:Yes)、ステップS162に処理を移行させる。一方、制御部5は、突入電流防止回路8に第1電圧V1が入力されていないと判断すると(ステップS161:No)、電圧監視処理を終了し、ステップS17(図4参照)に処理を移行させる。即ち、制御部5は、突入電流防止回路8の駆動が停止されていると判断できるため、電圧監視処理を終了する。
<ステップS162>
ステップS162において、制御部5のゲート電圧検出部55は、ゲート電圧VGSを検出する。具体的には、ゲート電圧検出部55は、上述のように第1電圧V1と第3電圧V3との差分としてゲート電圧VGSを検出する。電界効果トランジスタ81のゲート電圧VGSの検出は、FET監視処理の実行中において所定時間ごとに繰り返し行われる。
<ステップS163>
ステップS163において、制御部5の異常判定部56は、ゲート電圧検出部55により検出されるゲート電圧VGSが第1閾値電圧Vth1以下であるか否かを判断する。即ち、異常判定部56は、ゲート電圧VGSが正常電圧であるか、警戒電圧以上であるかを判断する。
ここで、制御部5は、ゲート電圧VGSが第1閾値電圧Vth1以下であると判断すると(ステップS163:Yes)、ステップS165に処理を移行させる。一方、制御部5は、ゲート電圧VGSが第1閾値電圧Vth1以下でないと判断すると(ステップS163:No)、ステップS164に処理を移行させる。
<ステップS164>
制御部は、ゲート電圧VGSが第1閾値電圧Vth1以下でない場合(ステップS163:Yes)、ゲート電圧VGSが正常であると判断できる。そのため、ステップS164において、制御部5は、電圧正常時処理を実行する。なお、電圧正常時処理の詳細は後述する。
<ステップS165>
ステップS165において、異常判定部56は、ゲート電圧VGSが第2閾値電圧Vth2以下であるか否かを判断する。即ち、ゲート電圧検出部55は、ゲート電圧VGSが異常低電圧であるか、警戒電圧であるかを判断する。
ここで、制御部5は、ゲート電圧VGSが第2閾値電圧Vth2以下であると判断すると(ステップS165:Yes)、ステップS167に処理を移行させる。一方、制御部5は、ゲート電圧VGSが第2閾値電圧Vth2以下でないと判断すると(ステップS165:No)、ステップS166に処理を移行させる。
<ステップS166>
ゲート電圧VGSが第1閾値電圧Vth1以下であり(ステップS163:Yes)、第2閾値電圧Vth2以下でない場合(ステップS165:No)、制御部5は電界効果トランジスタ81のゲート電圧VGSが警戒電圧であると判断できる。そのため、ステップS166において、制御部5は警告処理を実行する。なお、警告処理の詳細は後述する。
<ステップS167>
ゲート電圧VGSが第2閾値電圧Vth2以下である場合(ステップS165:Yes)、制御部5は電界効果トランジスタ81のゲート電圧VGSが異常低電圧であると判断できる。そのため、ステップS167において、制御部5は画像処理の停止処理を実行する。なお、ステップS167の画像処理の停止処理は、先に説明した温度監視処理の画像処理の停止処理(図8参照)と同様であるため説明を省略する。
(ゲート電圧正常時処理)
次に、図10を参照しつつ、図9のステップ164で実行されるゲート電圧正常時処理の詳細を説明する。
<ステップS1640>
まず、図10に示されるステップS1640において、制御部5の第3電源制御部52は、第3電圧V3を初期設定値V30に調整する。ステップS1641は、FET監視処理のステップS13(図4参照)と同様の手順に従い実行される。
<ステップS1641>
ステップS1641において、制御部5の異常判定部56は、前回第2カウント値をリセットしてから所定時間が経過したか否かを判定する。即ち、異常判定部56は、警戒電圧であると判定された回数をカウントすべき前記特定期間が経過したか否かを判定する。
ここで、制御部5は、前回第2カウント値をリセットしてから所定時間が経過したと判断すると(ステップS1641:Yes)、ステップS1642に処理を移行させる。一方、制御部5は、前回第1カウント値をリセットしてから所定時間が経過していないと判断すると(ステップS1641:No)、ステップS1643に処理を移行させる。
<ステップS1642>
ステップS1642において、制御部5の異常判定部56は、第2カウント値N2をリセットする。第2カウント値N2は、ゲート電圧VGSが前回正常電圧であると判定されてから今回警戒電圧であると判定されるまでの特定期間に、異常判定部56によりゲート電圧VGSが警戒電圧であると判定された回数に相当する。
<ステップS1643>
ステップS1643において、制御部5の異常判定部56は、警告中であるか否かを判断する。この判断は、上述の温度正常時処理のステップS1534(図6参照)と同様の手順に従い実行される。
ここで、制御部5は、警告中であると判断すると(ステップS1643:Yes)、ステップS1644に処理を移行させる。一方、制御部5は、警告中でないと判断すると(ステップS1643:No)、ゲート電圧正常時処理を終了し、ステップS17(図4参照)に処理を移行させる。
<ステップS1644及びS1645>
ステップS1644及びS1645において、制御部5の異常判定部56は、警告の解除を指示し、警告フラグをクリアする。ステップS1645の処理が終了すると、制御部5はゲート電圧正常時処理を終了し、ステップS17(図4参照)に処理を移行させる。
(警告処理)
次に、図11を参照しつつ、図9のステップ166で実行される警告処理の詳細を説明する。
<ステップS1661>
まず、図11に示されるステップS1661において、制御部5の第3電源制御部52は、第3電圧V3を調整する。具体的には、まず第3電源制御部52は、ゲート電圧検出部55により検出されるゲート電圧VGSと、第1閾値電圧Vth1などの基準値との差分値に応じて制御量を決定する。次いで、第3電源制御部52は、前記差分値に基づき前記制御量に対応する電圧指定信号を生成する。そして、第3電源制御部52は、前記電圧指定信号を第3電源73に送信することで、第3電源73から出力される第3電圧V3を調整する。第3電圧V3は、0Vと初期設定値V30との間の範囲で調整され、前記差分値の絶対値が大きいほど小さくされる。即ち、第3電圧V3は、電界効果トランジスタ81のゲート電圧VGSが警戒電圧である場合に、そのゲート電圧VGSが小さいほど電界効果トランジスタ81のチャネル抵抗が小さくなるように電圧値が調整される。
<ステップS1662>
ステップS1662において、制御部5の異常判定部56は、警告中であるか否かを判断する。この判断は、ステップS1534(図6参照)と同様の手順に従い実行される。
ここで、制御部5は、警告中であると判断すると(ステップS1662:Yes)、警告処理を終了し、ステップS17(図4参照)に処理を移行させる。一方、制御部5は、警告中でないと判断すると(ステップS1662:No)、ステップS1663に処理を移行させる。
<ステップS1663>
ステップS1663において、制御部5の異常判定部56は、第2カウント値N2に1を加算する。即ち、ステップS1663では、ゲート電圧VGSが前回正常電圧であると判定されてから今回警戒電圧であると判定されるまでの特定期間に警戒電圧であると判定された回数をカウントする。
<ステップS1664>
ステップS1664において、異常判定部56は、第2カウント値N2が予め定められた基準回数N2αであるか否かを判断する。即ち、ステップS1664では、ゲート電圧VGSが警戒電圧であることが一時的なものか継続的なものかを判断する。
ここで、制御部5は、第2カウント値N2が基準回数N2αであると判断すると(ステップS1664:Yes)、ステップS1665に処理を移行させる。一方、制御部5は、第2カウント値N2が基準回数N2αでないと判断すると(ステップS1664:No)、警告処理を終了し、ステップS17(図4参照)に処理を移行させる。
<ステップS1665>
ステップS1665において、制御部5の報知制御部57は、電界効果トランジスタ81のゲート電圧VGSが警戒電圧である旨の警告を操作表示部6の表示部、スピーカー(不図示)などの報知部に行わせる。これにより、警戒状態であることをユーザーに認識させ、ユーザーに対してゲート電圧VGSが警戒電圧よりも低くならないような措置を講じさせることができる。
<ステップS1666>
ステップS1666において、異常判定部56は警告中であることを示す警告フラグをセットする。この警告フラグにより、異常判定部56は警告中であることを把握することが可能となる。なお、警告フラグは制御部5のレジスタ(不図示)などにセットされる。
このように画像形成装置10では、FET監視処理の実行中に制御部5のゲート電圧検出部55及び温度検出部53により、突入電流防止回路8の電界効果トランジスタ81の温度T及びゲート電圧VGSが所定時間ごとに繰り返し検出される。これにより、電界効果トランジスタ81の状態は、リアルタイムで監視可能である。また、電界効果トランジスタ81に対しては、リアルタイムでの監視下で制御部5の異常判定部56により電界効果トランジスタ81の温度T及びゲート電圧VGSの異常が判定される。これにより、突入電流防止回路8における電界効果トランジスタ81の温度T又はゲート電圧VGSの異常が、異常発生時から即座に発見可能になる。
そして、突入電流防止回路8では、電界効果トランジスタ81が異常過熱温度又は異常低電圧となった場合に、制御部5の切替制御部54によりスイッチング素子83がオフ状態にされる。一方、電界効果トランジスタ81は、スイッチング素子83がオフ状態にされることで、ゲート電圧VGSがゲート閾値電圧未満となり停止状態になる。これにより、電界効果トランジスタ81の温度上昇が抑制され、電界効果トランジスタ81及びその周辺の実装部品などにオープン不良、焼損などの不具合が生じることが抑制される。
加えて、突入電流防止回路8では、電界効果トランジスタ81が異常過熱温度又は異常低電圧となった場合に、制御部5の選択処理部51によりインターロックスイッチ74がオフ状態にされる。これにより、突入電流防止回路8への第1電圧V1の入力が停止され、突入電流防止回路8の駆動が停止される。そのため、突入電流防止回路8では、電界効果トランジスタ81のソースとドレインとの間の通電が確実に遮断され、電界効果トランジスタ81及びその周辺の実装部品などに不具合が生じることがより確実に抑制される。
また、画像形成装置10では、突入電流防止回路8における電界効果トランジスタ81の状態をリアルタイムで監視しつつ、制御部5の異常判定部56により電界効果トランジスタ81の温度T又はゲート電圧VGSが警戒電圧又は警戒温度であるか否かが判定される。これにより、電界効果トランジスタ81が異常過熱温度及び異常低電圧になることを未然に防ぐことが可能になる。
一方、電源部7では、突入電流防止回路8における電界効果トランジスタ81のゲートに対し、可変電圧電源である第3電源73により電圧が印加される。そのため、電界効果トランジスタ81のゲート電圧VGSは、第3電源73の出力により調整可能である。そして、電源部7では、電界効果トランジスタ81が警戒電圧又は警戒温度である場合に電界効果トランジスタ81のゲートに印加する電圧が小さくされる。これにより、電界効果トランジスタ81のチャネル抵抗を小さくできるため、電界効果トランジスタ81が異常低電圧及び異常過熱温度になることが未然に防止される。
[第2実施形態]
以下、図12及び図13を参照しつつ、本発明の第2実施形態について説明する。但し、以下の説明においては、第2実施形態のうち第1実施形態と共通する構成については、第1実施形態の構成と同じ符号を付すことによりその詳細な説明を省略する。
図12に示されるように、第2実施形態に係る画像形成装置は、突入電流防止回路8A及び制御部5Aを備える。
突入電流防止回路8Aは、電界効果トランジスタ81及びスイッチング素子88Aを備える。
電界効果トランジスタ81は、PチャネルMOSFETである。電界効果トランジスタ81は、ゲートがスイッチング素子88Aを介してグランドに接続され、ソースが第1電源71の出力ライン711に接続され、ドレインが第2電源72の出力ライン721に接続されている。
スイッチング素子88Aは、オン状態とオフ状態とを切り替えることで、電界効果トランジスタ81のゲートに第1電圧V1が印加される状態と印加されない状態とを選択する。即ち、スイッチング素子88Aは、オン状態とオフ状態との切り替えにより電界効果トランジスタ81の駆動状態と駆動停止状態とを選択する。本実施形態では、スイッチング素子84Aは、電界効果トランジスタ81の温度Tが正常である場合にはオン状態になり、電界効果トランジスタ81のゲートが接地されている。一方、スイッチング素子84Aは、電界効果トランジスタ81の温度Tが異常過熱温度である場合にはオフ状態になり、電界効果トランジスタ81のゲートに第1電圧V1が印加される。ここで、スイッチング素子88AはNチャネルMOSFETである。スイッチング素子88Aは、ゲートが切替制御部54に接続され、ソースがグランドに接続され、ドレインが電界効果トランジスタ81のゲートに接続されている。そして、スイッチング素子88Aは、オン状態とオフ状態との切替が切替制御部54Aにより行われる。
なお、スイッチング素子88Aの他の例としては、NチャネルMOSFET、PNP型トランジスタ、NPN型トランジスタなどの一般にスイッチング素子として使用される他の種類のトランジスタが挙げられる。
制御部5Aは、選択処理部51、切替制御部54A、ゲート電圧検出部55、異常判定部56A及び報知制御部57を備える。
ゲート電圧検出部55は、電界効果トランジスタ81のゲート電圧VGSを監視する。ゲート電圧検出部55は、電界効果トランジスタ81がPチャネルMOSFETであるため、ゲート電圧VGSをV1電圧とグランド(0V)との差分(V1)として監視する。
選択処理部51は、インターロックスイッチ74のオン状態とオフ状態との切替を制御する。そして、選択処理部51は、電界効果トランジスタ81の温度Tが正常である場合にインターロックスイッチ74をオン状態にする。一方、選択処理部51は、電界効果トランジスタ81の温度Tが異常過熱温度である場合にインターロックスイッチ74をオフ状態にし、突入電流防止回路8Aへの第1電圧V1の入力を停止する。
切替制御部54Aは、スイッチング素子88Aのオン状態とオフ状態とを選択する。具体的には、切替制御部54Aは、ゲート閾値電圧を超える電圧をスイッチング素子88Aのゲートに印加することでスイッチング素子88Aのオン状態にする。一方、切替制御部54Aは、スイッチング素子88Aのゲートに電圧を印加しないことでスイッチング素子88Aのオフ状態にする。
ゲート電圧検出部55は、電界効果トランジスタ81のゲート電圧VGSを検出する。
異常判定部56Aは、ゲート電圧検出部55により検出されるゲート電圧VGSと、第1閾値電圧Vth1又は第2閾値電圧Vth2とを比較し、電界効果トランジスタ81のゲート電圧VGSの異常判定を行う。
また、異常判定部56Aは、電界効果トランジスタ81のゲート電圧VGSが警戒電圧であると判定した回数をカウントする。さらに、異常判定部56Aは、電界効果トランジスタ81のゲート電圧VGSが警戒電圧であることをユーザーに警告するための指示、及び電界効果トランジスタ81のゲート電圧VGSが異常低電圧のために画像形成処理が実行できないことを報知するための指示を、例えば操作表示部6、スピーカー(不図示)などの報知部に与える。
報知制御部57は、操作表示部6の表示部、スピーカー(不図示)などの報知部に警告を行わせる。例えば、報知制御部57は、操作表示部6の表示部に電界効果トランジスタ81のゲート電圧VGSが警戒電圧であること、画像処理が行えないことなどのメッセージを表示させる。また、報知制御部57は、スピーカー(不図示)に前記警戒温度であること、画像処理が行えないことなどを報知させてもよい。
[FET監視処理]
以下、図13を参照しつつ、制御部5Aにより実行されるFET監視処理の手順の一例について説明する。ここで、FET監視処理は、電界効果トランジスタ81のゲート電圧VGSの異常を監視する処理である。以下において、前述の第1実施形態のFET監視処理と同様のステップについては詳細な説明は省略する。
<ステップS21>
まず、図13に示されるステップS21において、制御部5Aは、突入電流防止回路8Aへの第1電圧V1の入力が開始されたか否かを判断する。
ここで、制御部5Aは、突入電流防止回路8Aへの第1電圧V1の入力が開始されたと判断すると(ステップS21:Yes)、ステップS22に処理を移行させる。一方、制御部5Aは、突入電流防止回路8Aへの第1電圧V1の入力が開始されていないと判断すると(ステップS21:No)、突入電流防止回路8Aが駆動停止状態であると判断できるためFET監視処理を終了する。
<ステップS22>
制御部5Aは、突入電流防止回路8Aへの第1電圧V1の入力が開始された場合(ステップS21:Yes)、突入電流防止回路8Aの駆動状態になったと判断できる。そのため、ステップS22において、制御部5Aは、ステップS22の処理を開始してから所定時間が経過したか否かを判断する。即ち、後述するステップS23の電圧監視処理は、所定時間ごとに繰り返し行われる。なお、ステップS22における所定時間が経過したか否かの起算点は、後述のステップS23の電圧監視処理の開始時点又は終了時点であってもよい。
ここで、制御部5Aは、ステップS22の処理を開始してから所定時間が経過したと判断すると(ステップS22:Yes)、ステップS23に処理を移行させる。一方、制御部5Aは、ステップS22の処理を開始してから所定時間が経過していないと判断すると(ステップS22:No)、ステップS22の処理を開始してから所定時間が経過したと判断するまで(ステップS22:Yes)、ステップS22の判断を繰り返し行う。
<ステップS23>
ステップS23において、制御部5Aは、電圧監視処理を実行する。ここで、ステップS23の処理は、制御部5Aのゲート電圧検出部55及び異常判定部56により、前述の第1実施形態の電圧監視処理(図9参照)と基本的に同様の手順に従い実行される。
<ステップS24>
ステップS24において、制御部5Aは、突入電流防止回路8Aへの第1電圧V1の入力が停止されたか否かを判断する。ステップS24の判断は、図4に示されるFET監視処理のステップS17と同様な手順に従い実行される。
ここで、制御部5Aは、突入電流防止回路8Aへの第1電圧V1の入力が停止されていると判断すると(ステップS24:Yes)、FET監視処理を終了する。一方、制御部5Aは、突入電流防止回路8Aへの第1電圧V1の入力が停止されていないと判断すると(ステップS24:No)、ステップS22に処理を移行させ、所定時間が経過することを条件に(ステップS22:Yes)、ステップS23の電圧監視処理を引き続き実行する。
このように画像形成装置10の突入電流防止回路8Aでは、ゲート電圧検出部55により電界効果トランジスタ81のゲート電圧VGSが所定時間ごとに検出される。そして、電界効果トランジスタ81のゲート電圧VGSが異常低電圧であるときには、スイッチング素子88Aがオフ状態になる。これにより、電界効果トランジスタ81が異常過熱温度であるときに電界効果トランジスタ81が駆動停止状態になる。そのため、突入電流防止回路8Aは、電界効果トランジスタ81の発熱に起因し、電界効果トランジスタ81及びその周辺の実装部品などにオープン不良、焼損などの不具合が生じることが抑制される。加えて、突入電流防止回路8Aでは、電界効果トランジスタ81が異常過熱温度となった場合に、インターロックスイッチ74がオフ状態になる。これにより、突入電流防止回路8Aへの第1電圧V1の入力が停止され、電界効果トランジスタ81及びその周辺の実装部品などにオープン不良、焼損などの不具合が生じることがより確実に抑制される。
本実施形態では、電界効果トランジスタ81が突入電流防止素子として使用される場合を説明したが、本発明は電界効果トランジスタ81がスイッチング素子として使用される場合にも適用できる。
10 画像形成装置
5 制御部
51 選択処理部
54 切替制御部
55 ゲート電圧検出部
56 異常判定部
57 報知制御部
6 操作表示部
7 電源部
74 インターロックスイッチ
8 突入電流防止回路
81 電界効果トランジスタ
83 スイッチング素子

Claims (5)

  1. 突入電流防止回路を有する電源部と、前記電源部を制御する制御部と、を備える画像処理装置であって、
    前記突入電流防止回路は、電界効果トランジスタと、オン状態とオフ状態との切り替えにより前記電界効果トランジスタの駆動状態と駆動停止状態とを選択するスイッチング素子と、を有し、
    前記制御部は、前記電界効果トランジスタのゲート電圧を検出するゲート電圧検出部と、前記ゲート電圧検出部により検出される前記電界効果トランジスタのゲート電圧が予め定められる異常低電圧であるか否かを判定する異常判定部と、前記異常判定部により前記電界効果トランジスタのゲート電圧が前記異常低電圧であると判定された場合に、前記スイッチング素子のオン状態とオフ状態とを切り替えて前記電界効果トランジスタを駆動停止状態にする切替制御部と、を有する画像処理装置。
  2. 前記電源部は、前記突入電流防止回路の駆動状態と駆動停止状態とを選択する回路駆動選択部を有し、
    前記制御部は、前記異常判定部により前記電界効果トランジスタのゲート電圧が前記異常低電圧であると判定された場合に、前記突入電流防止回路の駆動停止状態を前記回路駆動選択部に選択させる選択処理部を有する請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記異常判定部は、前記電界効果トランジスタのゲート電圧が、前記異常低電圧、予め定められる正常電圧、及び前記正常電圧と前記異常低電圧との間の警戒電圧のいずれであるかの判定を行い、
    前記電界効果トランジスタのゲート電圧が前記警戒電圧であることを報知する報知部をさらに備え、
    前記制御部は、前記異常判定部により前記電界効果トランジスタのゲート電圧が前記警戒電圧であると判定された場合に、前記電界効果トランジスタのゲート電圧が前記警戒電圧であることの報知を前記報知部に行わせる報知制御部を有する請求項1又は2に記載の画像処理装置。
  4. 前記報知制御部は、前記電界効果トランジスタのゲート電圧が前記警戒電圧であると判定した回数をカウントし、予め定められる特定期間内に前記電界効果トランジスタのゲート電圧が前記警戒電圧であると判定した回数が予め定められる規定回数を超える場合に、前記電界効果トランジスタのゲート電圧が前記警戒電圧であることの報知を前記報知部に行わせる請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記報知制御部は、前記異常判定部により前記電界効果トランジスタのゲート電圧が前記異常低電圧であると判定された場合に、画像処理が行えない状態であることの報知を前記報知部に行わせる請求項3又は4に記載の画像処理装置。
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