JP2018070242A - インモールドラベル付きブロー容器及びインモールドラベル及び並びにインモールドラベル付きブロー容器の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1は、容器1の胴部4の正面や背面に、装飾模様、商品名又は説明文等を印刷表示したいインモールドラベル11をブロー金型23の内壁に配置し、容器1のダイレクトブロー成形と同時に貼着するというものである。
しかし、単に金型の内壁に凹凸部を形成し、成形後の胴部表面に形成される凹凸模様の上にラベルを貼着しただけの構成では、加飾性に優れた容器とすることは困難である。
またインモールドラベルをブロー成形と共に熱融着することにより成形する場合であっても、凹凸模様の形状によっては製造中にインモールドラベルと凹凸模様を形成する樹脂との間やインモールドラベルとブロー金型との間に空気が入り込むと、特に一つの凹凸模様において最も突出高の大きい部分に位置する平面に空気溜りが形成され、凹凸模様の形状が大きく変形してしまうことから、結果として加飾性が損なわれてしまうという問題がある。
容器本体にインモールドラベルが熱融着されたインモールド付きブロー容器であって、
容器本体の彫刻部にインモールドラベルに形成された平面模様部が位置合わせされ且つ融合することで加飾が現出されていることを特徴とする、と云うものである。
彫刻部を有する容器本体の外表面に熱融着されるインモールドラベルであって、
彫刻部を構成する凹凸模様に対応する平面模様部が設けられると共に、平面模様部の一部に積層方向に貫通する貫通部が形成されていることを特徴とするインモールドラベル。
インモールドラベルに形成された平面模様部が、彫刻部に対して位置決めされた状態で熱融着されることより、立体的な凹凸模様と平面模様部を構成する模様とが融合する状態で加飾されていることを特徴とする、と云うものである。
一対の割金型の一方の内壁に設けられ、且つ彫刻部を形成する凹凸部に、インモールドラベルの平面模様部が対向するように位置決めされた状態で取り付ける第1工程と、
左右に分かれた割金型の間に、押出成形機でチューブ状に押し出された合成樹脂製のパリソンを挿入して挟み込む第2工程と、
内部に入り込んだ空気を貫通部を介して抜きながらパリソン内に空気を吹き込んでパリソンを膨張させて容器本体を成形する第3工程と、
成形後に割金型を開いて容器本体を取り出す第4工程と、を有しことを特徴とする、と云うものである。
また本発明のインモールドラベルでは、インモールドラベルと容器本体の樹脂との間に侵入した空気を排除することができる。
先ず、インモールドラベルについて説明する。
図1は本発明の実施例としてインモールドラベルの平面図、図2はインモールドラベルの概略の構成を示す断面図、図3はインモールドラベル上の平面模様部の一例を示す平面図であり、Aは唐草模様2a、Bは多角形状模様2cを示している。
このインモールドラベル1は、図2に示すように最下層の基材層1aと、最上層の保護層1dとの間に、印刷又は蒸着などの手段により形成されたホログラム層1bと着色層1cとを有して成るシート状の樹脂製フィルムとして形成され、保護層1dは透明な樹脂をコーティングすることにより形成されている。なお、各層間には必要に応じて公知の接着層が配置されるが、ここではその詳細については省略する。
また例えば多角形状模様2cや略ベース状模様2dはホログラム層1bが多角形状や略ベース形状に形成されている。この場合、ホログラム層1bが表面側に表れるようにするために、ホログラム層1bの上には着色層1cの印刷を行わずにホログラム層1bの上に直接保護層1dが形成されている。あるいは、ホログラム層1bの上に透明色からなる着色層1cを印刷し、その上に保護層1dが形成される構成としても良い。前者の場合は透明な保護層1dを介して、また後者の場合は透明な着色層1c及び保護層1dを介して、ホログラム層1bが外部に表出される。
図4は本発明の実施例としてのインモールドラベル付きブロー容器を示す正面図、図5は立体的な加飾の一例として、Aは図3Aの唐草模様によって加飾された様子を示す斜視図、BはAのa−a線における断面図、図6は立体的な加飾の他の一例として、Aは図3Bの多角形状模様によって加飾された様子を示す斜視図、BはAのb−b線における断面図である。
胴部13にはインモールドラベル1が熱融着されている。そして、この胴部13には、表面側に突出することで立体的に構成される複数の凹凸模様15Aが設けられており、これら複数の凹凸模様15Aがデザインに合わせて配置されることにより彫刻部15が構成されている。個々の凹凸模様15Aの平面形状は、上述のインモールドラベル1に形成されている平面模様部2の個々の模様(上記唐草模様2a、葉身模様2b、多角形状模様2c又は略ベース状模様2d等)と同形状であり、その配置も一対一となるように対応している。すなわち、インモールドラベル1は胴部13に対し、インモールドラベル1側の平面模様部2を構成する個々の模様(上記唐草模様2a、葉身模様2b、多角形状模様2c又は略ベース状模様2d等)が、胴部13側の彫刻部15を構成する個々の立体的な凹凸模様15Aに夫々重なるように高精度に位置決めされた状態で熱融着されている。これにより、胴部13の表面に設けられた立体的な凹凸模様15Aが、インモールドラベル1の個々の模様(上記唐草模様2a、葉身模様2b、多角形状模様2c又は略ベース状模様2d等)が有する様々なホログラム層1bや着色層1cによって立体的に加飾される。特に、図4又は図6Aに示すように、多角形状模様2cや略ベース状模様2dによって立体的に加飾された凹凸模様15Aは、ダイヤモンド等の宝石に見えることから、高級感に優れたブロー容器とすることができる。すなわち、本発明のブロー容器は、胴部13に形成された彫刻部15とインモールドラベル1に設けられた平面模様部2とが融合して立体的に加飾されることにより、外観的に優れた美感が付与されている。
図7は本発明の実施例としてのインモールドラベル付きブロー容器の製造方法の一工程の概略を示す断面図である。なお、図7の拡大図はブロー成形後の状態を示している。
図7に示されるように、本発明のブロー容器は、左右に二分割可能な一対の割金型20を使用し、EBM法(所謂、押出しダイレクトブロー成形法)を用いて製造される。割金型20の内壁20aには、上記複数の立体的な凹凸模様15Aを含む彫刻部15を形成するための複数の凹凸部20bが刻設されている。
同時に第3工程では、内部に入り込んだ空気、すなわち容器本体10を形成する樹脂とインモールドラベル1との間に入り込んだ空気、又はインモールドラベル1と割金型20の内壁20aとの間に侵入した空気を、貫通部3を介して空気抜きされる。よって、彫刻部15を構成する立体的な凹凸模様15Aの外観上の美感が残留する空気溜りの影響によって損なわれることを防止することができる。
例えば上記実施例では、逆台形状のインモールドラベル1を示して説明したが、インモールドラベル1の平面形状はこれに限られるものではなく、その他の形状であって良い。
1a : 基材層
1b : ホログラム層
1c : 着色層
1d : 保護層
2 : 平面模様部
2a : 唐草模様
2b : 葉身模様
2c : 多角形状模様
2d : 略ベース状模様
3 : 貫通部
3a : スリット(貫通部)
10 : 容器本体
11 : 口筒部
12 : 肩部
13 : 胴部
14 : 底部
15 : 彫刻部
15A: 凹凸模様
16 : 稜線
20 : 割金型
20a: 内壁
20b: 凹凸部
P : パリソン
S : 領域
α : 平面
Claims (8)
- 容器本体(10)にインモールドラベル(1)が熱融着されたインモールド付きブロー容器であって、
前記容器本体(10)の彫刻部(15)にインモールドラベル(1)に形成された平面模様部(2)が位置合わせされ且つ融合することで加飾が現出されていることを特徴とするインモールド付きブロー容器。 - インモールドラベル(1)の平面模様部(2)を構成する模様に積層方向に貫通する貫通部(3)が形成されている請求項1記載のインモールド付きブロー容器。
- 彫刻部(15)を有する容器本体(10)の外表面に熱融着されるインモールドラベルであって、
前記彫刻部(15)を構成する凹凸模様(15A)に対応する平面模様部(2)が設けられると共に、該平面模様部(2)の一部に積層方向に貫通する貫通部(3)が形成されていることを特徴とするインモールドラベル。 - 貫通部(3)は、平面模様部(2)と凹凸模様(15A)とが熱融着により融合した状態において、一つの凹凸模様(15A)に形成される平面のうち、最も突出高が大きくなる平面(α)と該平面(α)を形成する稜線(16)を含む領域(S)内に、予め形成されたスリット(3a)又は小孔である請求項3記載のインモールドラベル。
- スリット(3a)又は小孔は、稜線(16)に沿うと共に該稜線(16)の長さ寸法の範囲内に形成されている請求項4記載のインモールドラベル。
- 基材層(1a)の上に順に形成されたホログラム層(1b)、着色層(1c)及び透明な保護層(1d)を有して構成され、前記ホログラム層(1b)及び前記着色層(1c)が立体的な凹凸模様(15A)の平面形状に合わせた形状で形成される請求項3乃至5のいずれか一項に記載のインモールドラベル。
- 請求項3乃至6のいずれか一項に記載のインモールドラベル(1)が、外表面に立体的な凹凸模様(15A)からなる彫刻部(15)を有する合成樹脂製の容器本体(10)の前記彫刻部(15)に熱融着されて成るインモールドラベル付きブロー容器であって、
前記インモールドラベル(1)に形成された平面模様部(2)が、前記彫刻部(15)に対して位置決めされた状態で熱融着されることより、前記立体的な凹凸模様(15A)と前記平面模様部(2)を構成する模様とが融合する状態で加飾されていることを特徴とするインモールドラベル付きブロー容器。 - 請求項1乃至6のいずれか一項に記載のインモールドラベル(1)を用いて、請求項7に記載のブロー容器を製造する方法であって、
一対の割金型(20)の一方の内壁(20a)に設けられ、且つ彫刻部(15)を形成する凹凸部(20b)に、インモールドラベル(1)の平面模様部(2)が対向するように位置決めされた状態で取り付ける第1工程と、
左右に分かれた前記割金型(20)の間に、押出成形機(21)でチューブ状に押し出された合成樹脂製のパリソン(P)を挿入して挟み込む第2工程と、
内部に入り込んだ空気を前記貫通部(3)を介して抜きながら前記パリソン(P)内に空気を吹き込んで該パリソン(P)を膨張させて容器本体(10)を成形する第3工程と、
成形後に前記割金型(20)を開いて前記容器本体(10)を取り出す第4工程と、を有しことを特徴とするブロー容器の製造方法。
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