JP2018070230A - 二剤混合容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】混合させる内容物の選択の幅を広げることができ、2種類の内容物が使用者の意図しないタイミングで混合されることを抑制できる二剤混合容器を提供する。【解決手段】本発明の二剤混合容器の一つの態様において、第1容器(10)および第2容器(20)の連結部(32a,22a)は、第1容器と第2容器とが相対的に回転されることで、第1容器と第2容器とを連結させ、第1容器の口部(13)を閉塞するとともに、第1容器内に連通する第1連通孔(35c)が形成された第1閉塞部(30)が配設され、第2容器の底部(25)には、第1連通孔に連通可能な第2連通孔(25a)が形成され、第2連通孔を閉塞する第2閉塞部(50)が、破断可能な弱化部を介して連結され、第1閉塞部および第2閉塞部には、互いに係合することで、第1容器に対する第2閉塞部の容器軸周りの相対的な回転移動を規制する係合部(39,53)が各別に形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、二剤混合容器に関する。
2種類の内容物を、注出時において混合した状態で注出することができる混合容器が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の混合容器では、容器本体の内部に、仕切り壁を介して区画された2つの空間が形成されており、各空間にはそれぞれ異なる内容物が充填されている。使用者は、容器本体を折り曲げることで容器本体内の仕切り壁の一部を破断させ、2つの空間内に充填された異なる内容物同士を混合させる。
特開2005−153945号公報
上記のような混合容器の場合、予め容器本体内に混合させる2種類の内容物が充填されている。そのため、混合させる内容物の種類を選択する余地がない。また、容器本体を取り扱う際に、容器本体に力が加えられて仕切り壁の一部が破断し、使用者が意図しないタイミングで、異なる内容物同士が混合される虞があった。
本発明は、上記問題点に鑑みて、混合させる内容物の選択の幅を広げることができ、2種類の内容物が使用者の意図しないタイミングで混合されることを抑制できる二剤混合容器を提供することを目的の一つとする。
本発明の二剤混合容器の一つの態様は、第1剤が収容される第1容器と、前記第1剤と異なる第2剤が収容される第2容器と、を備え、前記第1容器および前記第2容器には、前記第1容器の口部と前記第2容器の底部とを容器軸方向に互いに対向させた状態で、前記第1容器と前記第2容器とを互いに連結する連結部が各別に設けられ、前記連結部は、前記第1容器と前記第2容器とが前記容器軸周りに相対的に回転されることで、前記第1容器と前記第2容器とを連結させ、前記第1容器の口部には、前記第1容器の口部を閉塞するとともに、前記第1容器内に連通する第1連通孔が形成された第1閉塞部が配設され、前記第2容器の底部には、前記第1連通孔に連通可能な第2連通孔が形成されるとともに、前記第2連通孔を閉塞する第2閉塞部が、破断可能な弱化部を介して連結され、前記第1閉塞部および前記第2閉塞部には、互いに係合することで、前記第1容器に対する前記第2閉塞部の前記容器軸周りの相対的な回転移動を規制する係合部が各別に形成されていることを特徴とする。
本発明の二剤混合容器の一つの態様によれば、異なる内容物が収容された第1容器と第2容器とを、連結させない状態で保存しておき、使用する直前に連結させて異なる内容物同士を混合させることができる。そのため、第1容器に収容される第1剤の種類と第2容器に収容される第2剤の種類とを適宜変更することで、任意の2種類の内容物同士を混合させることができる。また、例えば、収容される第1剤が異なる複数種類の第1容器と、収容される第2剤が異なる複数種類の第2容器と、を予め用意しておき、複数の第1容器と複数の第2容器との中から、それぞれ1つずつ任意の容器を選択することで、任意の第1剤と第2剤とを混合させることができる。すなわち、使用者が意図して選んだ2種類の内容物を混合させることができる。したがって、本発明の二剤混合容器の一つの態様によれば、混合させる内容物の選択の幅を広げることができる。
また、本発明の二剤混合容器の一つの態様によれば、各連結部によって第1容器と第2容器とを相対的に回転させて連結させる際に、各係合部によって、第2閉塞部の第1容器に対する回転を規制することができる。これにより、第1容器と第2容器とを相対的に回転させることで、弱化部にせん断応力を加えて、弱化部をねじ切ることができる。したがって、第1容器と第2容器とを連結させると同時に、第2閉塞部を第2容器の底部から切り離し、第2連通孔を開放させて第1連通孔と連通させることができる。これにより、本発明の二剤混合容器の一つの態様によれば、第1容器と第2容器とを連結させる操作を行うことによって、第1容器と第2容器とを連結できるとともに、第1連通孔と第2連通孔とを連通させて、第1剤と第2剤とを混合させることが可能となる。したがって、第1容器と第2容器とを連結させることで、容易に2種類の内容物を混合できる。
このように、本発明の二剤混合容器の一つの態様では、2種類の内容物の混合操作が、2つの容器の連結操作である。そのため、使用者は、第1剤と第2剤とを混合させない場合には第1容器と第2容器とを互いに分離された状態で取り扱い、第1剤と第2剤とを混合させる場合に第1容器と第2容器とを連結させる。すなわち、使用者が第1剤と第2剤とを混合させることを意図しない場合には、第1容器と第2容器とは連結されず、第1剤と第2剤とは混合されない。したがって、本発明の二剤混合容器の一つの態様によれば、第1剤と第2剤とが使用者の意図しないタイミングで混合されることを抑制できる。 以上に説明したように、本発明の二剤混合容器の一つの態様によれば、混合させる内容物の選択の幅を広げることができ、2種類の内容物が使用者の意図しないタイミングで混合されることを抑制できる二剤混合容器が得られる。
前記第1閉塞部は、前記第2閉塞部を保持する保持部を有する構成としてもよい。
この構成によれば、第2閉塞部が第2容器の底部から切り離された後に、第2閉塞部を第1閉塞部に保持しておくことができる。これにより、切り離された第2閉塞部が第2容器内で移動することを抑制できる。したがって、例えば、切り離された第2閉塞部が第1剤と第2剤との混合物が注出される注出口を閉塞すること等がなく、混合物の注出が阻害されることを抑制できる。
前記第1閉塞部は、前記第2容器側に開口する有底筒状の第1筒部を有し、前記第1筒部の底壁部には、前記第1連通孔が形成され、前記第2容器の底部には、前記第2連通孔の開口周縁部から前記第1容器側に向かって延び、前記第1容器側に開口する筒状の第2筒部が配設され、前記第2筒部は、前記第1筒部の内側に嵌合される構成としてもよい。
この構成によれば、第2連通孔が開放された後に第2連通孔から流出する第2剤を、第2筒部内を通して第1筒部内に確実に流入させやすい。そのため、第2剤が第1容器の外部に漏れることを抑制できる。また、第1筒部と第2筒部との間から第1剤、第2剤あるいは混合物が漏れることを抑制できる。
本発明の一つの態様によれば、混合させる内容物の選択の幅を広げることができ、2種類の内容物が使用者の意図しないタイミングで混合されることを抑制できる二剤混合容器が提供される。
図1は、本実施形態の二剤混合容器を示す部分断面図である。 図2は、本実施形態の第1容器の部分を示す断面図である。 図3は、本実施形態の第2容器の部分を示す断面図である。 図4は、本実施形態の第1容器と第2容器との連結途中の状態を示す断面図である。 図5は、本実施形態の第1容器と第2容器との連結途中の状態を示す断面図である。 図6は、本実施形態の第1容器と第2容器とが連結された状態を示す断面図である。 図7は、本実施形態の第1容器と第2容器とが連結された連結体を示す部分断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る二剤混合容器について説明する。なお、本発明の範囲は、以下の実施の形態に限定されず、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、各構造における縮尺および数等を、実際の構造における縮尺および数等と異ならせる場合がある。
本実施形態の二剤混合容器1は、図1に示すように、内容物として第1剤C1が収容される第1容器10と、内容物として第1剤C1と異なる第2剤C2が収容される第2容器20と、を備える。第1剤C1と第2剤C2とは、流動性を有していれば、特に限定されない。第1剤C1と第2剤C2とは、液体であってもよいし、粉体であってもよい。また、第1剤C1と第2剤C2とは、互いに状態が異なっていてもよい。例えば、第1剤C1と第2剤C2とのうちの一方が液体で、他方が粉体であってもよい。また、第1剤C1の種類および第2剤C2の種類は、互いに異なっていれば、特に限定されない。
本実施形態において、第1剤C1は、例えば、調味油であり、第2剤C2は、例えば、フレーバーである。本実施形態では、第1剤C1と第2剤C2とが混合された混合物C3は、例えば、ドレッシングである。なお、第1剤C1と第2剤C2とが混合された混合物C3は、ドレッシング以外の食品であってもよい。また、混合物C3としては、化粧品や薬品などを用いることもできる。混合物C3として薬品を用いる場合、混合物C3としては、例えば、混合させることで二酸化塩素を発生させる除菌剤などが挙げられる。
第1容器10と第2容器20とは、それぞれの中心軸を共通軸上に位置させた状態で、互いに連結可能である。以下の説明においては、この共通軸を容器軸Oと呼び、容器軸Oに沿う方向を上下方向と呼ぶ。上下方向に沿って第1容器10側を下側と呼び、第2容器20側を上側と呼ぶ。また、上下方向から視た平面視において、容器軸Oに直交する方向を径方向と呼び、容器軸O周りに周回する方向を周方向と呼ぶ。
なお、図1から図3においては、第1容器10と第2容器20とを連結させる前の二剤混合容器1の状態を示している。図4および図5においては、第1容器10と第2容器20とを連結させる途中の二剤混合容器1の状態を示している。図6および図7においては、第1容器10と第2容器20とを連結させた後の二剤混合容器1の状態を示している。
第1容器10は、図1に示すように、第1容器本体11と、第1閉塞部30と、第1蓋体60と、を有する。
第1容器本体11は、第1剤C1を収容し上端部に口部13を有する第1収容部12と、口部13の外周面から径方向外側に突出するフランジ部14と、を有する。
第1収容部12は、容器軸Oと同軸に配置された有底の円筒状である。口部13の外径は、第1収容部12のうちの口部13よりも下側に位置する部分の外径よりも小さい。口部13は、上側に開口する。
図2に示すように、口部13の外周面には、径方向外側に突出した係合突起13aが形成されている。係合突起13aは、例えば、口部13の全周に亘って設けられた円環状である。
フランジ部14は、容器軸Oと同軸に配置された円環板状である。フランジ部14は、口部13の外周面のうち係合突起13aよりも下側の部分から径方向外側に突出している。フランジ部14の径方向外端は、係合突起13aの径方向外端よりも径方向外側に配置されている。
第1閉塞部30は、第1容器10の口部13に配設されている。第1閉塞部30は、第1容器10の口部13を閉塞する。第1閉塞部30は、蓋板部31と、連結筒部32と、外側装着筒部33と、内側装着筒部34と、第1筒部35と、中央筒部36と、保持部38と、を有する。
蓋板部31は、容器軸Oと同軸に配置された円環板状である。蓋板部31は、口部13の上側に配置され、口部13の上端と接触している。
連結筒部32は、蓋板部31の径方向外縁から下側に延びた円筒状である。連結筒部32の下端は、フランジ部14の上面と上下方向に対向している。連結筒部32の外周面には、雄ネジ部(連結部)32aが形成されている。
外側装着筒部33は、連結筒部32よりも径方向内側において蓋板部31から下側に延びた円筒状である。外側装着筒部33は、容器軸Oと同軸に配置されている。外側装着筒部33は、第1容器本体11の口部13に外嵌されている。外側装着筒部33の下端は、外側装着筒部33の下端よりも上側に配置されている。外側装着筒部33の下端の内周面には、径方向内側に突出する係合突起33aが形成されている。係合突起33aは、外側装着筒部33の内周面の全周に亘って設けられている。係合突起33aは、口部13の係合突起13aに下側から係合している。
内側装着筒部34は、外側装着筒部33よりも径方向内側において蓋板部31から下側に延びた円筒状である。内側装着筒部34は、容器軸Oと同軸に配置されている。内側装着筒部34は、第1容器本体11の口部13の内側に嵌合されている。これにより、口部13の上端部が外側装着筒部33と内側装着筒部34との径方向の間に嵌合され、口部13に第1閉塞部30が装着されている。内側装着筒部34の下端は、外側装着筒部33の下端よりも上側に配置されている。
第1筒部35は、上側(第2容器20側)に開口する有底筒状である。第1筒部35は、蓋板部31の内縁から下側に延びた円筒状の筒壁部35aと、筒壁部35aの下端に接続された底壁部35bと、を有する。筒壁部35aは、第1容器本体11の口部13の径方向内側に配置されている。筒壁部35aの下端は、内側装着筒部34の下端よりも下側で、外側装着筒部33の下端よりも上側に配置されている。底壁部35bは、容器軸Oと同軸に配置された円環板状である。底壁部35bには、底壁部35bを上下方向に貫通する第1連通孔35cが形成されている。第1連通孔35cは、第1容器10内、すなわち第1容器本体11内に連通する。図示は省略するが、第1連通孔35cは、例えば、円形状である。第1連通孔35cは、例えば、周方向に沿って並んで複数形成されている。
中央筒部36は、第1筒部35の底壁部35bの内縁から上側に延びた筒状である。中央筒部36は、上側に開口する円筒状である。中央筒部36の上端部は、上下方向において第1筒部35の上端部とほぼ同じ位置に配置されている。中央筒部36の内側には、中央筒部36の内部を上下方向に分断する仕切板部37が配設されている。仕切板部37は、容器軸Oと同軸に配置された円板状である。仕切板部37は、中央筒部36の内部の下部に配置されている。
中央筒部36の内周面には、径方向内側に突出する第1係合部(係合部)39が形成されている。第1係合部39は、上下方向に延び、表裏面が周方向と直交する板状である。第1係合部39は、仕切板部37の上面から中央筒部36の上端部まで延びている。第1係合部39は、周方向に沿って複数並んで形成されている。
保持部38は、仕切板部37の上面から上側に突出する略円柱状である。保持部38は、容器軸Oと同軸に配置されている。保持部38の上端は、第1係合部39の上端よりも下側に配置されている。保持部38の上端部には、径方向外側に突出する保持凸部38aが形成されている。保持凸部38aは、保持部38の全周に亘って設けられた円環状である。保持部38は、後述する第2閉塞部50を保持する。
第1蓋体60は、第1容器10を第2容器20と連結させずに保存しておく際に、第1容器本体11に装着しておく部材である。以下の第1蓋体60の各部の説明は、第1蓋体60が第1容器本体11に装着された状態について行う。第1蓋体60は、下側に開口し、容器軸Oと同軸に配置された有蓋の円筒状である。第1蓋体60は、天板部61と、外筒部62と、内筒部63と、を有する。
天板部61は、容器軸Oと同軸に配置された円板状である。天板部61は、第1閉塞部30の上側を覆っている。天板部61には、天板部61の下面から下側に突出するシール部61aが設けられている。シール部61aは、容器軸Oと同軸に配置された円環状であり、第1閉塞部30の蓋板部31の上面と接触する。シール部61aによって第1閉塞部30と第1蓋体60との間がシールされ、第1剤C1が外部に漏れることが抑制される。
外筒部62は、天板部61の外周縁から下側に延びた円筒状である。外筒部62の内周面には、第1閉塞部30の雄ネジ部32aと螺合される雌ネジ部が形成されている。外筒部62の雌ネジ部と第1閉塞部30の雄ネジ部32aとが螺合されることで、第1蓋体60は、第1閉塞部30を介して第1容器本体11に装着される。
内筒部63は、シール部61aよりも径方向内側において、天板部61から下側に延びた円筒状である。内筒部63は、容器軸Oと同軸に配置されている。内筒部63は、第1閉塞部30の第1筒部35の内側に嵌合されている。
第1蓋体60を装着することで、第1容器本体11内が密閉される。第1蓋体60は、第1容器10と第2容器20とが連結される直前において第1容器本体11から取り外される。
第2容器20は、図1に示すように、第2容器本体21と、第2閉塞部50と、第2蓋体40と、底蓋70と、を有する。第2容器本体21は、第2剤C2を収容する第2収容部23と、第2収容部23の径方向外側に配置された連結外筒部22と、を有する。
第2収容部23は、容器軸Oと同軸に配置された有底の円筒状である。第2収容部23は、容器軸Oと同軸に配置された円筒状の筒状部24と、筒状部24の下部に接続された底部25と、を有する。筒状部24は、上端部に口部24aを有する。筒状部24の内径は、上下方向の全体に亘って同じである。
底部25は、筒状部24の下部の内周面うち、筒状部24の下端よりも上側に位置する部分から径方向内側斜め下方に延びた円環板状である。図3に示すように、第2容器20の底部25には、底部25を上下方向に貫通する第2連通孔25aが形成されている。第2連通孔25aは、例えば、容器軸Oと同軸に配置された円形状である。本実施形態において第2連通孔25aの開口周縁部は、底部25の内縁部である。第2連通孔25aは、第1容器10の第1連通孔35cと連通可能である。
第2容器20の底部25には、第2連通孔25aの開口周縁部から下側(第1容器10側)に向かって延び、下側に開口する筒状の第2筒部26が配設されている。第2筒部26の下端は、筒状部24の下端よりも下側に配置されている。
連結外筒部22は、図1に示すように、第2収容部23の径方向外側において第2収容部23を囲む筒状である。連結外筒部22は、容器軸Oと同軸に配置された円筒状である。連結外筒部22の上端部は、第2収容部23における筒状部24の上部に接続されている。連結外筒部22と第2収容部23の筒状部24との径方向の間には、隙間が設けられている。連結外筒部22の下端は、第2筒部26の下端よりも下側に配置されている。図3に示すように、連結外筒部22の下端部の内周面には、雌ネジ部(連結部)22aが形成されている。
第2閉塞部50は、第2連通孔25aを閉塞する。第2閉塞部50は、第2筒部26の径方向内側に配置されている。第2閉塞部50は、第2連通孔25aを閉塞する閉塞蓋部51と、閉塞蓋部51から下側に延びた被保持部52と、を有する。
閉塞蓋部51は、上側に開口する有底筒状の基部51bと、基部51bの上端から径方向外側斜め上方に拡がる円環板状の円環板部51aと、を有する。基部51bは、容器軸Oと同軸に配置された円筒状である。円環板部51aの外周縁は、弱化部27を介して底部25と連結されている。これにより、底部25に、第2閉塞部50が弱化部27を介して連結されている。弱化部27は、薄厚で破断可能な部分である。弱化部27は、例えば、樹脂製である。
被保持部52は、容器軸Oと同軸に配置された円柱状である。被保持部52の下端面には、被保持部52の下端面から上側に窪む穴部52aが形成されている。穴部52aの内周面は、容器軸Oと同軸に配置された円筒状である。穴部52aの内周面のうちの下部には、穴部52aの内周面から径方向外側に窪む被保持凹部52bが形成されている。被保持凹部52bは、穴部52aの内周面の全周に亘って設けられた円環状である。
被保持部52の外周面には、径方向外側に突出する第2係合部(係合部)53が形成されている。第2係合部53は、上下方向に延び、表裏面が周方向と直交する板状である。第2係合部53は、閉塞蓋部51における基部51bの下面から被保持部52の下部まで延びている。第2係合部53は、周方向に沿って複数並んで形成されている。
第2蓋体40は、図1に示すように、第2容器本体21の口部24aに開閉可能に装着されている。第2蓋体40は、閉じた状態において第2容器本体21内を密閉する。第2蓋体40は、下側蓋部41と、上側蓋部42と、を有する。
下側蓋部41は、口部24aに装着された装着筒部43と、装着筒部43の径方向内側に連設された注出筒部44と、を有する。装着筒部43と注出筒部44とは、容器軸Oと同軸に配置されている。
注出筒部44内には、注出筒部44を閉塞する抜栓部45が弱化部を介して破断可能に連結されている。抜栓部45には、抜栓部45の離脱時に操作するプルリング46が配設されている。プルリング46は、抜栓部45から上方に向けて突設された支柱部を介して、抜栓部45に連結されている。
上側蓋部42は、下側蓋部41の装着筒部43にヒンジ部42aを介して連結されている。上側蓋部42は、ヒンジ部42aを中心として開閉可能である。上側蓋部42は、閉じた状態において、下側蓋部41の注出筒部44の上端開口を閉塞する。
底蓋70は、第2容器20を第1容器10と連結させずに保存しておく際に、第2容器本体21に装着しておく部材である。以下の底蓋70の各部の説明は、底蓋70が第2容器本体21に装着された状態について行う。底蓋70は、図3に示すように、下側に開口する筒状である。底蓋70は、容器軸Oと同軸に配置された円筒状である。底蓋70は、装着筒部71と、底板部72と、を有する。
装着筒部71の外周面には、第2容器本体21の雌ネジ部22aと螺合される雄ネジ部が形成されている。装着筒部71の雄ネジ部と第2容器本体21の雌ネジ部22aとが螺合されることで、底蓋70は、第2容器本体21に装着される。装着筒部71の下端には、外径が大きくなる拡径部71aが設けられている。拡径部71aは、第2容器本体21における連結外筒部22の下端と上下方向に対向する。
底板部72は、装着筒部71の上端に接続されており、第2収容部23の下側を覆っている。底板部72には、下側に膨出する膨出部73が設けられている。膨出部73は、容器軸Oと同軸に配置された有底の円筒状である。膨出部73の下端は、装着筒部71の下端よりも上側に配置されている。膨出部73の径方向内側には、第2筒部26が配置されている。底蓋70は、第1容器10と第2容器20とが連結される直前において第2容器本体21から取り外される。
以下、第1容器10と第2容器20とを連結する手順について説明する。
まず、使用者は、第1容器10から第1蓋体60を取り外して除去し、第2容器20から底蓋70を取り外して除去する。これにより、第1容器10において第1連通孔35cは、第1筒部35の上端開口を介して一時的に外部と連通した状態となる。また、第2容器20においては、第2収容部23および第2閉塞部50が一時的に外部に露出した状態となる。
次に、使用者は、図4に示すように、第1容器10の上端部に対して、上側から第2容器20の下端部を近づけ、第1容器10の口部13と第2容器20の底部25とを容器軸O方向に互いに対向させた状態とする。そして、使用者は、第2容器20を容器軸O周りに回転させて、第2容器20の雌ネジ部22aを第1容器10の雄ネジ部32aに螺合させていく。雌ネジ部22aと雄ネジ部32aとが螺合されていくに従って、第2容器20は、下側に移動し、第1容器10に近づいていく。このとき、第2容器20の第2筒部26は、第1筒部35の内側に挿入されていき、被保持部52は、中央筒部36の内側に挿入されていく。
雌ネジ部22aと雄ネジ部32aとが螺合されていき、ある程度、第1容器10と第2容器20とが近づくと、図5に示すように、第1容器10の第1係合部39と第2容器20の第2係合部53とが、周方向に対向し、互いに係合する。これにより、第1容器10に対する第2閉塞部50の容器軸O周りの相対的な回転移動が規制される。この状態で、第2容器20を第1容器10に対して容器軸O周りに回転させると、第2容器20の底部25が容器軸O周りに回転するのに対して、第2閉塞部50の回転が規制されるため、弱化部27に周方向に沿ったせん断応力が加えられる。
また、第1容器10と第2容器20とがさらに近づくと、図6に示すように、第1容器10の中央筒部36の上端が、第2閉塞部50における閉塞蓋部51の基部51bの下面に接触する。これにより、第2閉塞部50の下側への移動が規制される。この状態で、第1容器10と第2容器20とがさらに近づくと、第2容器20の底部25が下側に移動するのに対して、第2閉塞部50の下側への移動が規制されるため、弱化部27に上下方向に沿ったせん断応力が加えられる。
以上のように、雌ネジ部22aと雄ネジ部32aとを螺合させていくと、弱化部27に周方向および上下方向に沿ったせん断応力がそれぞれ加えられ、弱化部27が破断する。これにより、第2容器20の第2連通孔25aが開放されて、第1容器10の第1連通孔35cと連通する。したがって、第2容器20内の第2剤C2が、第2連通孔25a、第2筒部26の内部、第1筒部35の内部および第1連通孔35cを介して、第1容器10内に流入する。これにより、第1剤C1と第2剤C2とが混合される。
また、第1容器10の中央筒部36の上端が、第2閉塞部50における閉塞蓋部51の基部51bの下面に接触した状態においては、第2容器20における被保持部52の穴部52aに、第1容器10における保持部38が挿入される。保持部38の保持凸部38aは、穴部52aの被保持凹部52bに係合される。これにより、保持部38に被保持部52が保持され、第2閉塞部50が第1閉塞部30に保持される。
使用者は、第2容器20の筒状部24の下端が第1容器10の蓋板部31の上面と接触するまで、第2容器20を第1容器10に対して回転させる。これにより、第1容器10と第2容器20とが完全に連結される。この状態において、第2筒部26は、第1筒部35の内側に嵌合される。第2容器20の連結外筒部22の下端は、第1容器10のフランジ部14と上下方向に対向する。
以上のように、連結部としての雌ネジ部22aと雄ネジ部32aとは、第1容器10と第2容器20とが容器軸O周りに相対的に回転されることで、第1容器10と第2容器20とを連結させる。
使用者は、連結させた第1容器10と第2容器20との連結体を振ることによって、第1剤C1と第2剤C2との混合を促進することができる。ここで、本実施形態では、第1容器10内と第2容器20内とは、第1連通孔35cと第2連通孔25aとを介して連通した状態となっているため、各連通孔の周辺部に第1剤C1および第2剤C2が当たり、第1剤C1と第2剤C2とを攪拌しやすい。より具体的には、第1連通孔35cおよび第2連通孔25aを介して移動する第1剤C1および第2剤C2は、第1閉塞部30における第1筒部35の底壁部35bのうちの第1連通孔35cが設けられていない部分、および第2閉塞部50における閉塞蓋部51の円環板部51a等に当たることで、互いに攪拌される。これにより、第1剤C1と第2剤C2とを混合させることが容易である。
以上のようにして第1剤C1と第2剤C2とを混合させることで、図7に示すように、第1容器10と第2容器20との連結体内には、第1剤C1と第2剤C2とが混合された混合物C3が収容された状態となる。使用者は、この状態において第1容器10の第2蓋体40の上側蓋部42を開いた状態とすることで、注出筒部44の上端開口から混合物C3を注出することができる。なお、本実施形態の第2蓋体40の場合、初めて使用する際には、使用者は、第2蓋体40の上側蓋部42を開いた状態とした後に、プルリング46を引張して抜栓部45を除去する。これにより、注出筒部44が開放され、混合物C3を注出することが可能となる。
本実施形態によれば、異なる内容物が収容された第1容器10と第2容器20とを、連結させない状態で保存しておき、使用する直前に連結させて異なる内容物同士を混合させることができる。そのため、第1容器10に収容される第1剤C1の種類と第2容器20に収容される第2剤C2の種類とを適宜変更することで、任意の2種類の内容物同士を混合させることができる。また、例えば、収容される第1剤C1が異なる複数種類の第1容器10と、収容される第2剤C2が異なる複数種類の第2容器20と、を予め用意しておき、複数の第1容器10と複数の第2容器20との中から、それぞれ1つずつ任意の容器を選択することで、任意の第1剤C1と第2剤C2とを混合させることができる。すなわち、使用者が意図して選んだ2種類の内容物を混合させることができる。したがって、本実施形態によれば、混合させる内容物の選択の幅を広げることができる。
また、本実施形態によれば、第1容器10および第2容器20には、第1容器10の口部13と第2容器20の底部25とを上下方向(容器軸O方向)に互いに対向させた状態で、第1容器10と第2容器20とを互いに連結する連結部(雄ネジ部32a,雌ネジ部22a)が各別に設けられている。各連結部は、第1容器10と第2容器20とを容器軸O周りに相対的に回転させることで、第1容器10と第2容器20とを連結させる。そして、第1閉塞部30および第2閉塞部50には、互いに係合して第1容器10に対する第2閉塞部50の容器軸O周りの相対的な回転移動を規制する係合部(第1係合部39,第2係合部53)が各別に形成されている。第2閉塞部50は、第1容器10の第1連通孔35cと連通可能な第2連通孔25aを閉塞し、破断可能な弱化部27を介して第2容器20の底部25に連結されている。
そのため、各連結部によって第1容器10と第2容器20とを相対的に回転させて連結させる際に、各係合部によって、第2閉塞部50の第1容器10に対する回転を規制することができる。これにより、第1容器10と第2容器20とを相対的に回転させることで、弱化部27にせん断応力を加えて、弱化部27をねじ切ることができる。したがって、第1容器10と第2容器20とを連結させると同時に、第2閉塞部50を底部25から切り離し、第2連通孔25aを開放させて第1連通孔35cと連通させることができる。これにより、本実施形態によれば、第1容器10と第2容器20とを連結させる操作を行うことによって、第1容器10と第2容器20とを連結できるとともに、第1連通孔35cと第2連通孔25aとを連通させて、第1剤C1と第2剤C2とを混合させることが可能となる。したがって、第1容器10と第2容器20とを連結させることで、容易に2種類の内容物を混合できる。
このように、本実施形態では、2種類の内容物の混合操作が、2つの容器の連結操作である。そのため、使用者は、第1剤C1と第2剤C2とを混合させない場合には第1容器10と第2容器20とを互いに分離された状態で取り扱い、第1剤C1と第2剤C2とを混合させる場合に第1容器10と第2容器20とを連結させる。すなわち、使用者が第1剤C1と第2剤C2とを混合させることを意図しない場合には、第1容器10と第2容器20とは連結されず、第1剤C1と第2剤C2とは混合されない。したがって、本実施形態によれば、第1剤C1と第2剤C2とが使用者の意図しないタイミングで混合されることを抑制できる。
以上に説明したように、本実施形態によれば、混合させる内容物の選択の幅を広げることができ、2種類の内容物が使用者の意図しないタイミングで混合されることを抑制できる二剤混合容器1が得られる。
本実施形態においては、第1容器10と第2容器20とを相対回転させて連結していく際に、第1筒部35の上端によって第2閉塞部50の下側の移動が規制されて、弱化部27に上下方向に沿ったせん断応力が加えられる。そのため、弱化部27をより容易に破断させることができる。これにより、第1容器10と第2容器20とを相対回転させる力が小さい場合であっても、第1容器10と第2容器20とを連結して第2閉塞部50を底部25から切り離すことが容易である。
また、本実施形態によれば、第1閉塞部30には、第2閉塞部50を保持する保持部38が設けられている。そのため、第2閉塞部50が底部25から切り離された後に、第2閉塞部50を第1閉塞部30に保持しておくことができる。これにより、切り離された第2閉塞部50が第2容器20内で移動することを抑制できる。したがって、例えば、切り離された第2閉塞部50が第2蓋体40における注出筒部44を閉塞すること等がなく、混合した混合物C3の注出が阻害されることを抑制できる。
また、本実施形態によれば、底壁部35bに第1連通孔35cが形成された第1筒部35が設けられ、第2容器20の底部25には、第2連通孔25aの開口周縁部から下側(第1容器10側)に延び、下側に開口する第2筒部26が配設されている。そして、第2筒部26は、第1筒部35の内側に嵌合される。これにより、第2連通孔25aが開放された後に第2連通孔25aから流出する第2剤C2を、第2筒部26内を通して第1筒部35内に確実に流入させやすい。そのため、第2剤C2が第1容器10の外部に漏れることを抑制できる。また、第1筒部35と第2筒部26との間から第1剤C1、第2剤C2あるいは混合された混合物C3が漏れることを抑制できる。
なお、本発明は上述の実施形態に限られず、下記の構成を採用することもできる。
上述した実施形態では、第1容器10と第2容器20とに各別に設けられた連結部は、それぞれネジ部である構成としたが、これに限られない。連結部は、第1容器10と第2容器20とを相対回転させることで連結できるならば、特に限定されない。例えば、連結部は、周方向に沿って螺旋状に延びる溝と、その溝に挿入される突起とであってもよい。この場合、例えば、第1容器10と第2容器20との1回転未満の相対回転で、第1容器10と第2容器20とが連結される構成であってもよい。
また、上述した実施形態では、第1閉塞部30は、第1容器本体11と別部材としたが、これに限られない。第1閉塞部30は、第1容器本体11と一体の部材として設けられてもよい。
また、保持部38の構成は、第2閉塞部50を保持できるならば、特に限定されない。保持部38は、設けられていなくてもよい。
また、上述した実施形態では、弱化部27に対して、周方向に沿ったせん断応力に加えて、上下方向に沿ったせん断応力も加えられる構成としたが、これに限られない。弱化部27は、周方向に沿ったせん断応力が加えられることのみによって破断されてもよい。
また、上記説明した実施形態の二剤混合容器1の用途は、特に限定されない。
また、上記説明した各構成は、相互に矛盾しない範囲内において、適宜組み合わせることができる。
1…二剤混合容器、10…第1容器、13…口部、20…第2容器、22a…雌ネジ部(連結部)、25…底部、25a…第2連通孔、26…第2筒部、27…弱化部、30…第1閉塞部、32a…雄ネジ部(連結部)、35…第1筒部、35b…底壁部、35c…第1連通孔、38…保持部、39…第1係合部(係合部)、50…第2閉塞部、53…第2係合部(係合部)、C1…第1剤、C2…第2剤、O…容器軸

Claims (3)

  1. 第1剤が収容される第1容器と、
    前記第1剤と異なる第2剤が収容される第2容器と、
    を備え、
    前記第1容器および前記第2容器には、前記第1容器の口部と前記第2容器の底部とを容器軸方向に互いに対向させた状態で、前記第1容器と前記第2容器とを互いに連結する連結部が各別に設けられ、
    前記連結部は、前記第1容器と前記第2容器とが前記容器軸周りに相対的に回転されることで、前記第1容器と前記第2容器とを連結させ、
    前記第1容器の口部には、前記第1容器の口部を閉塞するとともに、前記第1容器内に連通する第1連通孔が形成された第1閉塞部が配設され、
    前記第2容器の底部には、前記第1連通孔に連通可能な第2連通孔が形成されるとともに、前記第2連通孔を閉塞する第2閉塞部が、破断可能な弱化部を介して連結され、
    前記第1閉塞部および前記第2閉塞部には、互いに係合することで、前記第1容器に対する前記第2閉塞部の前記容器軸周りの相対的な回転移動を規制する係合部が各別に形成されていることを特徴とする二剤混合容器。
  2. 前記第1閉塞部は、前記第2閉塞部を保持する保持部を有することを特徴とする請求項1に記載の二剤混合容器。
  3. 前記第1閉塞部は、前記第2容器側に開口する有底筒状の第1筒部を有し、
    前記第1筒部の底壁部には、前記第1連通孔が形成され、
    前記第2容器の底部には、前記第2連通孔の開口周縁部から前記第1容器側に向かって延び、前記第1容器側に開口する筒状の第2筒部が配設され、
    前記第2筒部は、前記第1筒部の内側に嵌合されることを特徴とする請求項1または2に記載の二剤混合容器。
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