以下、本開示に係る燃料供給システムの第1の実施の形態について、添付図面に従って詳細に説明する。
図1に示すように、燃料供給システム1は、燃料供給所(給油所)2の敷地内に設けられた燃料供給装置3と、後述する外部設定装置18と、携帯端末31と、管理コンピュータ35とを含んで構成されている。なお、図1,図2には1台の燃料供給装置3を示しているが、実際には燃料供給所2内には複数台の燃料供給装置3が設けられている。
ここで、燃料供給所2の地下には、例えばレギュラーガソリン、オクタン価の高いガソリン(以下、ハイオクガソリンという)、軽油等の種類の異なる燃料が貯溜された複数の貯油タンク(図示せず)が埋設されている。燃料供給所2には、敷地の地面から隆起したアイランド2Aが設けられ、このアイランド2Aを挟む2箇所には、燃料供給エリア2B,2Cが形成されている(図2参照)。これら燃料供給エリア2B,2Cは、燃料供給対象としての車両101が停車し、燃料の供給作業を受けるための領域として設定されている。
燃料供給装置3は、燃料供給所2のアイランド2A上に設けられ、燃料供給対象(例えば車両101)に燃料を供給(給油)するものである。燃料供給装置3は、レギュラーガソリン、ハイオクガソリン、軽油からなる3種類の燃料を選択的に車両に供給するために、互いに独立した3種類の給油系統を有している。
燃料供給装置3は上,下方向に延びる箱状の筺体4を有し、筺体4内には、3種類の給油系統ごとに固定配管5、給油ポンプ6、流量計7等が設けられている。ここで、レギュラーガソリンの給油系統について説明すると、固定配管5の一端側は、レギュラーガソリンを貯留した貯油タンク(図示せず)に接続され、固定配管5の他端側は、後述の給油ホース8に接続されている。給油ポンプ6は、固定配管5の途中に設けられ、モータ6Aによって駆動されることにより貯油タンク内のレギュラーガソリンを吸上げ、固定配管5を介して給油ホース8に供給する。流量計7は、給油ポンプ6と給油ホース8との間に位置して固定配管5の途中に設けられている。流量計7は、給油ホース8を通じて車両に供給されたレギュラーガソリンの流量(供給量)を計測するものである。なお、図1中の固定配管5、給油ポンプ6、流量計7は、レギュラーガソリンの給油系統を構成するものであるが、ハイオクガソリン、軽油の給油系統についても、レギュラーガソリンの給油系統と同様に固定配管5、給油ポンプ6、流量計7等を含んで構成されている。
燃料供給装置3の筺体4のうち、燃料供給エリア2Bに面した正面4A側の上部には、複数(例えば3本)の給油ホース8,9,10が取付けられている。給油ホース8の一端側は、例えばレギュラーガソリンの給油系統を構成する固定配管5に接続され、給油ホース8の他端側には給油ノズル8Aが設けられている。給油ホース9の一端側は、例えばハイオクガソリンの給油系統を構成する固定配管(図示せず)が接続され、給油ホース9の他端側には給油ノズル9Aが設けられている。給油ホース10の一端側は、例えば軽油の給油系統を構成する固定配管(図示せず)が接続され、給油ホース10の他端側には給油ノズル10Aが設けられている。各給油ノズル8A,9A,10Aは、係員102によって操作され、車両の燃料タンク(図示せず)内に燃料を供給するものである。
筺体4の正面4Aには、ノズル掛け8B,9B,10Bが設けられている。これら各ノズル掛け8B,9B,10Bは、給油作業を行わないときに各給油ノズル8A,9A,10Aを掛止めするためのものである。また、筺体4の正面4Aには、車両に供給された燃料の供給量(給油量)を表示する給油量表示装置11、給油量に応じた金額を表示する給油金額表示装置12、後述の静電気除去シート13、除電センサ14、人検出センサ15、案内装置16等が配置されている。
一方、燃料供給装置3の筺体4のうち燃料供給エリア2Cに面した背面4B側にも、正面4A側と同様に、それぞれ給油ノズルが設けられた複数(例えば3本)の給油ホース、各給油ノズルを掛止めする複数のノズル掛け、給油量表示装置、給油金額表示装置、静電気除去シート、除電センサ、係員検出機構、案内装置等が配置されている(いずれも図示せず)。
ここで、図3に示すように、燃料供給装置3は制御部3Aを有している。この制御部3Aは、後述する管理コンピュータ35から燃料供給を許可する許可信号が送信されることにより、給油ポンプ6、流量計7等の燃料供給に係る機器類の動作を制御する。また、制御部3Aは、管理コンピュータ35に搭載されたPOS(Point Of Sales)システムとの間で、燃料供給に関する種々の情報(給油情報)の授受を行う。
静電気除去部としての静電気除去シート13は、燃料供給装置3の筺体4の正面4Aに設けられている。図4に示すように、静電気除去シート13は、導電性材料を用いて円形に形成され、その周囲には手のひら型のマークが配置されている。静電気除去シート13は、燃料の供給作業を行う係員(人)102が手を触れることにより、当該係員102に帯電した静電気をアース(ゼロ電位)に流して除去するものである。
静電気除去検出部としての除電センサ14は、静電気除去シート13の上方に隣接した位置で筺体4の正面4Aに設けられている。この除電センサ14は、外部設定装置18に電気的に接続されている(図3参照)。除電センサ14は、係員102が静電気除去シート13に手を触れたことを検出し、静電気除去シート13によって係員102から静電気が除去されたことを検出するものである。ここで、除電センサ14としては、静電容量センサ、超音波センサ等の各種無接点スイッチ、または特許文献1(特開2004−196373号公報)に示された有接点スイッチ等を用いることができる。なお、静電気除去シート13と除電センサ14は、必ずしも燃料供給装置3に設ける必要はなく、燃料供給装置3の近傍に配置しても良い。
人検出センサ15は、除電センサ14の右側に隣接した位置で筺体4の正面4Aに設けられ、外部設定装置18に電気的に接続されている。人検出センサ15は、係員102等の人が燃料供給装置3の近くに接近したことを検出するものである。この場合、人検出センサ15の検出範囲(受信範囲)は、例えば当該人検出センサ15を中心とした半径1〜2mの範囲に設定されている。即ち、係員検出機構15を中心とした半径1〜2mの範囲は、係員102が燃料供給装置3の近傍に到着する前に、係員102以外の人物が不用意に給油ノズル(8A,9A,10A)をノズル掛け(8B,9B,10B)から外してしまうことがない距離として設定されている。なお、人検出センサ15は外部設定装置18に接続されているが、後述する管理コンピュータ35に接続される構成としてもよい。また、人検出センサ15は、必ずしも燃料供給装置3に設ける必要はなく、係員102等の人が燃料供給装置3に接近したことを検出できれば良いものである。
案内装置16は、人検出センサ15の下側に隣接した位置で筺体4の正面4Aに設けられ、外部設定装置18に電気的に接続されている。案内装置16は、燃料供給装置3を操作する係員102に対し、次に行うべき操作について音声による案内(ガイダンス)を行うものである。なお、案内装置16は、音声による案内に限るものではなく、例えば画像、動画、ランプ等を用いた案内としてもよい。また、案内装置16は、必ずしも燃料供給装置3に設ける必要はなく、燃料供給装置3の近傍に設ける構成としても良い。
車両検出機構17は、燃料供給所2の敷地内に形成された燃料供給エリア2B,2Cに1台ずつ設けられ、外部設定装置18に電気的に接続されている。車両検出機構17は、例えば監視カメラ等により構成され、燃料供給エリア2B,2C内に燃料供給対象である車両101が入場したことを検出し、この情報を外部設定装置18に送信する。なお、車両検出機構17は監視カメラに限るものではなく、例えば赤外線センサ等のセンサ類を用いて構成してもよい。
外部設定装置18は、燃料供給装置3の側方に隣接して燃料供給所2のアイランド2A上に設けられている。外部設定装置18は、上,下方向に延びる箱状の筺体18Aを有し、この筺体18A内には、後述する通信手段19、係員検知装置20、燃料供給装置選択機構21、支払方法選択機構23、油種選択機構24、給油方法選択機構25、指定量設定機構26、許可ボタン27、カードリーダ28、伝票出力機構29、キャッシュドロワ30等が設けられている。
通信手段19は、外部設定装置18(筺体18A)の上側部位に配置され、係員102が所持する携帯端末31の通信手段32との間で無線通信を行うものである。この通信手段19は、車両検出機構17によって燃料供給エリア2B,2Cへの車両101の入場が検出されたときに、この情報を係員102が所持する携帯端末31に向けて送信するものである。
係員検知手段としての係員検知装置20は、燃料供給所2の敷地内で燃料供給装置3の近傍に配置された外部設定装置18に設けられている。即ち係員検知装置20は、通信手段19の上側に隣接して外部設定装置18に配置され、係員102が所持する携帯端末31のICタグ34との間で無線通信を行うものである。この係員認証装置20は、携帯端末31のICタグ34に記録された情報(例えば登録されたIDコード)を読取り、この情報が予め登録された情報と一致した場合に、携帯端末31を所持した者を正規の係員102とし、この係員102に対して外部設定装置18の使用を許可するものである。具体的には、例えば携帯端末31の通信手段32が、係員認証装置20から送信されたリクエスト信号を受信すると、携帯端末31は、ICタグ34に設定された認証用のIDコードを送信(返信)する。係員認証装置20は、携帯端末31から送信されたIDコードが予め登録されたIDコードと一致した場合に、携帯端末31を所持した者を正規の係員102として検知(認証)する。なお、係員検知装置20は、携帯端末31のICタグ34を検知したときに、この携帯端末31を所持した者を正規の係員102として検知する構成としても良い。
燃料供給装置選択機構21は、通信手段19および係員検知装置20の左側に隣接して外部設定装置18の上側部位に配置されている。この燃料供給装置選択機構21は、燃料供給所2に設けられた複数の燃料供給装置3のうち、車両101への燃料供給に使用される燃料供給装置3、即ち管理コンピュータ35が燃料供給の許可を出す対象となる燃料供給装置3を選択するものである。
設定操作画面22は、燃料供給装置選択機構21の下側に隣接して外部設定装置18の上,下方向の中間部に設けられている。この設定操作画面22は、例えばタッチパネル式の画面からなり、係員検知装置20によって認証された係員102によって操作されるものである。図5に示すように、設定操作画面22には、支払方法選択機構23、油種選択機構24、給油方法選択機構25、指定量設定機構26、許可ボタン27等が配置されている。
支払方法選択機構23は、現金、クレジットカード、プリペイドカード等の燃料代金の支払方法を選択するものである。油種選択機構24は、燃料供給装置3によって供給される燃料の種類(油種)を、レギュラーガソリン、ハイオクガソリン、軽油の3種類から選択するものである。給油方法選択機構25は、給油客が所望する給油方法として、例えば車両101の燃料タンクを満タンにする満タン給油、定められた供給量だけ燃料を給油する定量給油、定められた金額分だけ燃料を給油する定額給油のうち、いずれか一の給油方法を選択するものである。指定量設定機構26は、給油方法選択機構25において定量給油または定額給油が選択されたときに操作される。例えば定量給油の場合には給油すべき給油量が入力され、定額給油の場合には給油すべき金額が入力されるものである。
許可ボタン27は、支払方法選択機構23により燃料の代金の支払方法が選択され、油種選択機構24により車両101に供給すべき油種が選択され、給油方法選択機構25により満タン給油、定量給油、定額給油のいずれかが選択され、指定量設定機構26により定量給油の場合の燃料供給量または定額給油の場合の金額が入力された後にON操作されるものである。これにより、燃料供給装置選択機構21によって選択された燃料供給装置3の制御部3Aに対し、燃料設定操作画面22によって設定された内容での燃料供給を行うことを許可する信号(許可信号)が送信される。
カードリーダ28は、係員検知装置20と燃料供給装置選択機構21との間に配置されている。このカードリーダ28は、支払方法選択機構23によってクレジットカード、プリペイドカード等による代金の支払方法が選択された場合に、このクレジットカード等を受取り、書込まれた情報(カードデータ)を読取って管理コンピュータ35に送信するものである。
伝票出力機構29は、カードリーダ28の下側に隣接して配置されている。この伝票出力機構29は、車両101に対する燃料供給が終了した後に、燃料供給量(給油量)、燃料代金等が記載された伝票を出力するものである。キャッシュドロワ30は、設定操作画面22の下側に配置されている。このキャッシュドロワ30は、支払方法選択機構23によって現金による燃料代金の支払いが選択された場合に、現金の入金および釣銭の返金を行うためのものである。
携帯端末31は、燃料供給所2内で車両に対する燃料供給を行うことができる正規の係員102が所持するものである。図3に示すように、携帯端末31は、通信手段32と、報知手段33と、ICタグ34とを有している。通信手段32は、車両検出機構17によって燃料供給エリア2B,2Cへの車両101の入場が検出されたときに、外部設定装置18に設けられた通信手段19との間で無線通信を行うものである。報知手段33は、燃料供給エリア2Bまたは燃料供給エリア2Cに車両101が入場したことを、警報音等を用いて係員102に報知するものである。ICタグ34は、例えば携帯端末31を所持する係員102に関する情報が記録され、外部設定装置18に設けられた係員検知装置20との間で無線通信による近距離通信を行うものである。なお、報知手段33は、必ずしも携帯端末31に設ける必要はなく、例えば燃料供給所2の敷地内で係員102が視認できる場所にランプ等を設け、このランプ等によって報知手段を構成しても良い。
制御手段としての管理コンピュータ35は、燃料供給所2の事務所(図示せず)内に設けられている。管理コンピュータ35は、燃料供給装置3および外部設定装置18と通信回線を接続されており、外部設定装置18により設定された内容に応じて燃料供給装置3の制御部3Aに指令信号を送信する。また、管理コンピュータ35はPOSシステムを搭載しており、POSシステムは、燃料供給装置3の制御部3Aとの間で、燃料供給に関する種々の情報(給油情報)の授受を行うと共に、外部設定装置18との間で、燃料供給が行われた際の各種の取引情報の授受を行う。
第1の実施の形態による燃料供給システム1は上述の如き構成を有するもので、以下、燃料供給システム1による燃料供給の手順について、図6ないし図8の流れ図を参照しつつ説明する。ここで、図6ないし図8に示す流れ図の各ステップは、それぞれ「S」という表記を用い、例えばステップ1を「S1」として示すものとする。
まず、S1において、車両検出機構17が、燃料供給対象となる車両101を検出したか否かを判定し、S1で「NO」と判定されている間、即ち車両101が検出されていない間はこの判定を繰返す。そして、S1で「YES」と判定された場合には、車両検出機構17によって、燃料供給所2の燃料供給エリア2Bに車両101が入場(来店)したことが検出されているので、S2に進む。
S2では、外部設定装置18の通信手段19が、係員102が所持する携帯端末31の通信手段32との間で無線通信を行い、携帯端末31に対し、燃料供給エリア2Bに車両101が入場したことを通知する。続くS3では、携帯端末31の報知手段33が、燃料供給エリア2Bに車両101が入場したことを、警報音等を用いて係員102に報知する。これにより、係員102は、車両101に対する燃料供給を行うために燃料供給装置3に向けて移動する。
続くS4では、燃料供給装置3に設けられた人検出センサ15により、係員102等の人が人検出センサ15を中心とした半径1〜2mの範囲内まで燃料供給装置3に接近したか否かを判定する。S4で「NO」と判定されている間、即ち人が燃料供給装置3に接近するまでの間はこの判定を繰返す。一方、S4で「YES」と判定された場合には、係員102等の人が、人検出センサ15を中心とした半径1〜2mの範囲内まで燃料供給装置3に接近しているので、S5に進む。
S5では、給油許可済か否か、即ち管理コンピュータ35が燃料供給装置3による燃料供給を許可しているか否かを判定する。S5で「NO」と判定された場合、即ち管理コンピュータ35が燃料供給を許可していない場合には、図7に示すS6に進み、S5で「YES」と判定された場合、即ち管理コンピュータ35によって燃料供給が許可されている場合にはS12に進む。
S6では、燃料供給装置3に設けられた各給油ホース8,9,10の給油ノズル8A,9A,10Aが、それぞれノズル掛け8B,9B,10Bに掛止めされているか否かを判定する。S6で「NO」と判定された場合、即ち給油ノズル8A,9A,10Aの少なくとも1つのノズルが、ノズル掛け8B,9B,10Bから外れている場合には、S7に進む。S7では、燃料供給装置3に設けられた案内装置16により、外れている給油ノズルをノズル掛けに掛止めすることを音声等によって促し、S6に戻る。
一方、S6で「YES」と判定された場合には、給油ノズル8A,9A,10Aが、それぞれノズル掛け8B,9B,10Bに掛止めされているので、S8に進む。S8では、外部設定装置18に設けられた係員検知装置20が、係員102が所持する携帯端末31のICタグ34に記録された情報を読取り、この情報が予め登録された情報と一致するか否か、即ち燃料供給を行うべき正規の係員102であるか否かを判定する。S8で「NO」と判定されている間、即ち正規の係員102であることが検知(認証)されるまでの間はこの判定を繰返す。S8で「YES」と判定された場合は、正規の係員102であることが認証されているのでS9に進む。
S9では、給油設定操作が済んでいるか否か、即ち車両101に燃料を供給する燃料供給装置3の選択、供給すべき燃料の種類(油種)の選択、燃料代金の支払方法の選択、燃料の供給方法(給油方法)の選択、定量給油または定額給油の指定量の設定が行われた否かを判定する。
この場合、燃料供給装置3の選択は、外部設定装置18に設けられた燃料供給装置選択機構21を操作することによって行われ、燃料供給装置選択機構21を操作すると、例えば図5に示すように、外部設定装置18の設定操作画面22に、支払方法選択機構23、油種選択機構24、給油方法選択機構25、指定量設定機構26が表示される。係員102は、給油客の要望を確認した上で、支払方法選択機構23によって燃料代金の支払方法(現金、クレジットカード、プリペイドカード等)を選択し、カードによる支払方法を選択したときには、カードリーダ28によってクレジットカード等の情報を読込む。また、係員102は、油種選択機構24によって供給すべき燃料(レギュラーガソリン、ハイオクガソリン、軽油)を選択し、給油方法選択機構25によって給油方法(満タン給油、定量給油、定額給油)を選択し、指定量設定機構26によって定量給油の場合の給油量または定額給油の場合の金額を設定する。
そして、S9で「NO」と判定されている間はこの判定を繰返し、S9で「YES」と判定された場合は、燃料供給装置3の選択、供給すべき燃料の種類(油種)、燃料代金の支払方法、燃料の給油方法、定量給油または定額給油の指定量の設定が済んでいるのでS10に進む。
S10では、係員102が、設定操作画面22に表示された許可ボタン27をON操作したか否かを判定する。S10で「NO」と判定されている間はこの判定を繰返し、S10で「YES」と判定された場合には、係員102が許可ボタン27をON操作しているのでS11に進む。S11では、管理コンピュータ35から燃料供給装置3の制御部3Aに対し、燃料設定操作画面22によって設定された内容での燃料供給を行うことを許可する信号(許可信号)が送信される。
S11で燃料供給装置3に対して許可信号が送信された後には、再びS4に進み、係員102が燃料供給装置3に接近したか否かを判定する。S4で「YES」と判定された場合、即ち人検出センサ15によって係員102が燃料供給装置3に接近したことが検知された場合には、再びS5で管理コンピュータ35が燃料供給を許可しているか否かを判定する。S5で「YES」と判定された場合、即ち管理コンピュータ35が燃料供給を許可している場合にはS12に進み、燃料供給装置3に設けられた案内装置16により、係員102に対して静電気除去シート13に触れることを音声等によって促す。
続くS13では、除電センサ14からの検出信号により、係員102が静電気除去シート13に触れたか否か、即ち係員102から静電気が除去されたか否かを判定する。S13で「NO」と判定された場合には、S14に進む。S14では、燃料供給装置3の各給油ホース8,9,10の給油ノズル8A,9A,10Aが、それぞれノズル掛け8B,9B,10Bに掛止めされているか否かを判定する。S14で「NO」と判定された場合にはS15に進み、燃料供給装置3に設けられた案内装置16により、外れている給油ノズル(8A,9A,10A)をノズル掛け(8B,9B,10B)に掛止めすることを音声等によって促した後、S13に戻る。
S13で「YES」と判定された場合には、係員102から静電気が除去されているので、S16に進む。S16では、燃料供給装置3に設けられた案内装置16により、選択された油種(例えばレギュラーガソリン)を供給するための給油ホース8の給油ノズル8Aを、ノズル掛け8Bから取外すことを音声等によって促す。
続くS17では、給油ノズル8Aがノズル掛け8Bから取外されたか否かを判定する。S17で「NO」と判定されている間はこの判定を繰返し、S17で「YES」と判定された場合には、給油ホース8の給油ノズル8Aがノズル掛け8Bから取外されているので、S18に進む。S18では、燃料供給装置3に設けられた案内装置16により、係員102に対して給油を開始することを音声等によって促し、その後、図8に示すS19に進む。
S19では、給油ノズル8Aの操作によって給油が開始されたか否かを判定する。この場合、燃料供給装置3の制御部3Aは、S11において管理コンピュータ35から許可信号が送信されることにより燃料供給が可能となっているので、係員102が給油ノズル8Aを操作することにより、車両101に対する給油を開始することができる。
S19で「YES」と判定された場合には、車両101に対する燃料供給が開始されているので、続くS20で、燃料代金の支払方法としてクレジットカード、プリペイドカード等のカードによる支払方法(カード支払い)が選択されているかを判定する。S20で「YES」と判定された場合には、S9においてカードによる支払方法が選択され、カードリーダ28によってクレジットカード等を受取っているので、続くS21でクレジットカード等を返却する。
続くS22では、車両101に対する給油が終了したか否かを判定する。ここで、給油作業は、給油ホース8の給油ノズル8Aがノズル掛け8Bに掛止めされることにより終了する。そして、S22で「NO」と判定されている間はこの判定を繰返し、「YES」と判定されたときには、燃料供給装置3の制御部3Aから管理コンピュータ35に対し、給油の終了を示す信号が送信される。続くS23では、管理コンピュータ35のPOSシステムが、燃料供給量(給油量)、燃料代金等を記載した伝票(給油伝票)を発行し、この伝票が伝票出力機構29から出力される。
続くS24では、燃料代金の支払方法として現金による支払方法(現金支払い)が選択されているかを判定する。S24で「NO」と判定された場合には、燃料代金がカードによって支払われているので、車両101に対する燃料供給作業が終了する。一方、S24で「YES」と判定された場合には、現金による支払方法が選択されているので、係員102は給油客から現金を受領し、S25でキャッシュドロワ30に入金する。
S26では、入金された現金に対して釣銭があるか否かを判定する。S26で「YES」と判定された場合には、続くS27で、キャッシュドロワ30によって釣銭に相当する金額を返却することにより、車両101に対する燃料供給作業が完了する。
かくして、第1の実施の形態による燃料供給システム1は、燃料供給所2の敷地内で燃料供給装置3の近傍に、車両101に対する燃料供給を行うべき正規の係員102であることを認証する係員検知装置20が設けられ、管理コンピュータ35は、係員検知装置20によって正規の係員102であることが認証され、かつ、除電センサ14により係員102から静電気が除去されたことが検出されたときに、燃料供給装置3の制御部3Aに対して燃料供給を許可する許可信号を送信する。
これにより、係員検知装置20によって認証された正規の係員102が、静電気除去シート13によって確実に静電気を除去した状態で、燃料供給装置3の給油ノズル8A等を用いて燃料の供給作業を行うことができる。しかも、正規の係員102以外の人物が、燃料の供給作業を行うことを抑止することができる。
従って、例えば燃料供給所2がコンビニエンストア等の店舗に併設され、店舗に常駐する店員が、燃料供給所2に入場した車両に対する給油作業を行うときだけ燃料供給装置3を操作する場合でも、携帯端末31を所持した店員が、燃料供給装置3を操作すべき正規の係員として認証される。そして、正規の係員として認証された店員が静電気除去シート13に触れることにより、燃料供給装置3による燃料の供給が許可される。この結果、店舗に常駐する店員が給油作業を行う場合でも、店員から確実に静電気が除去された状態で燃料供給装置3を用いて安全に給油作業を行うことができる。
また、燃料供給装置3には、静電気の除去を促すための案内を行う案内装置16が設けられ、管理コンピュータ35は、係員102が係員検知装置20によって認証されたときに案内装置16による案内を行わせる構成としている。
これにより、係員検知装置20によって認証された正規の係員102に対してのみ、案内装置16によって静電気の除去を促すことができる。このため、正規の係員102以外の人物に対し、静電気の除去を促す案内がなされてしまうことを抑止することができる。
さらに、本実施の形態による燃料供給の手順では、人検出センサ15によって係員102が燃料供給装置3に接近したことが検出され、係員検知装置20によって正規の係員102であることが認証された後、係員102から静電気が除去されたか否かを検出するように順番が設定されている。これにより、認証された正規の係員102から静電気を確実に除去することができるので、静電気が除去された係員102によって安全な給油作業を行うことができる。
次に、図9ないし図12は、本開示にかかる第2の実施の形態を示している。第2の実施の形態の特徴は、燃料の供給が終了した時点からの経過時間を計測する計時装置を設け、燃料の供給が終了した時点からの経過時間が予め設定された設定時間内では、燃料供給装置による連続給油を可能としたことにある。なお、第2の実施の形態では、第1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとする。
また、第2の実施の形態では、管理コンピュータ35が、燃料の供給が終了した時点からの経過時間を計測する計時装置(図示せず)を有し、管理コンピュータ35には、図12に示す計時装置の制御処理(計時処理)を実行するためのプログラム等が格納されている。
以下、第2の実施の形態による燃料供給の手順について、図9ないし図11の流れ図を参照しつつ説明する。ここで、図9ないし図11に示す流れ図の各ステップは、それぞれ「S」という表記を用い、例えばステップ31を「S31」として示すものとする。
まず、S31において、車両検出機構17が、燃料供給対象となる車両101を検出したか否かを判定する。S31で「YES」と判定された場合には、車両検出機構17によって、燃料供給所2の燃料供給エリア2Bに車両101が入場(来店)したことが検出されているので、S32に進む。S32では、給油作業を開始する場合の初期設定として、係員102が静電気除去シート13に触れていない状態、即ち係員102が静電気の除去を済ませていない未除電の状態に設定する。
続くS33では、外部設定装置18の通信手段19が、係員102が所持する携帯端末31の通信手段32との間で無線通信を行い、携帯端末31に対し、燃料供給エリア2Bに車両101が入場したことを通知する。続くS34では、携帯端末31の報知手段33が、燃料供給エリア2Bに車両101が入場したことを、警報音等を用いて係員102に報知する。これにより、係員102は、車両101に対する燃料供給を行うために燃料供給装置3に向けて移動する。
続くS35では、燃料供給装置3に設けられた人検出センサ15により、人が燃料供給装置3に接近したか否かを判定する。S35で「YES」と判定された場合には、係員102等の人が、人検出センサ15を中心とした半径1〜2mの範囲内まで燃料供給装置3に接近しているので、S36に進む。
S36では、給油許可済か否か、即ち管理コンピュータ35が燃料供給装置3による燃料供給を許可しているか否かを判定する。S36で「NO」と判定された場合、即ち管理コンピュータ35が燃料供給を許可していない場合には、図10に示すS37に進み、S36で「YES」と判定された場合、即ち管理コンピュータ35によって燃料供給が許可されている場合には、S43に進む。
S37では、燃料供給装置3に設けられた各給油ホース8,9,10の給油ノズル8A,9A,10Aが、それぞれノズル掛け8B,9B,10Bに掛止めされているか否かを判定する。S37で「NO」と判定された場合には、S38に進む。S38では、案内装置16により、外れている給油ノズルをノズル掛けに掛止めすることを音声等によって促し、S37に戻る。
一方、S37で「YES」と判定された場合には、S39に進む。S39では、外部設定装置18に設けられた係員検知装置20が、係員102が所持する携帯端末31のICタグ34に記録された情報を読取り、この情報が予め登録された情報と一致するか否か、即ち燃料供給を行うべき正規の係員102であるか否かを判定する。S39で「YES」と判定された場合は、正規の係員102であることが認証されているのでS40に進む。
S40では、給油設定操作が済んでいるか否か、即ち車両101に燃料を供給する燃料供給装置3の選択、供給すべき燃料の種類(油種)の選択、燃料代金の支払方法の選択、燃料の供給方法(給油方法)の選択、定量給油または定額給油の指定量の設定が行われた否かを判定する。
この場合、係員102は、外部設定装置18に設けられた燃料供給装置選択機構21を操作することにより、燃料供給装置3を選択する。また、例えば図5に示すように、外部設定装置18の設定操作画面22には、支払方法選択機構23、油種選択機構24、給油方法選択機構25、指定量設定機構26が表示され、係員102は、支払方法選択機構23によって燃料代金の支払方法を選択し、油種選択機構24によって供給すべき燃料を選択し、給油方法選択機構25によって給油方法を選択し、指定量設定機構26によって定量給油の場合の給油量または定額給油の場合の金額を設定する。そして、S40で「YES」と判定された場合は、燃料供給装置3の選択、供給すべき燃料の種類(油種)、燃料代金の支払方法、燃料の給油方法、定量給油または定額給油の指定量の設定が済んでいるのでS41に進む。
S41では、係員102が、設定操作画面22に表示された許可ボタン27をON操作したか否かを判定する。S41で「YES」と判定された場合には、係員102が許可ボタン27をON操作しているのでS42に進む。S42では、管理コンピュータ35から燃料供給装置3の制御部3Aに対し、燃料設定操作画面22によって設定された内容での燃料供給を行うことを許可する信号(許可信号)が送信される。
S42で燃料供給装置3に対して許可信号が送信された後には、再びS35に進み、係員102が燃料供給装置3に接近したか否かを判定する。S35で「YES」と判定された場合、即ち人検出センサ15によって係員102が燃料供給装置3に接近したことが検知された場合には、再びS36で管理コンピュータ35が燃料供給を許可しているか否かを判定する。そして、S36で「YES」と判定された場合、即ち管理コンピュータ35が燃料供給を許可している場合には、S43に進む。
S43では、係員102が静電気の除去を済ませているか否か、即ち係員102が静電気除去シート13に触れる動作によって静電気が除去されているか否かを判定する。S43で「NO」と判定された場合、即ち係員102が静電気の除去を済ませていない場合には、S44に進む。S44では、案内装置16により、係員102に対して静電気除去シート13に触れることを促す。
続くS45では、除電センサ14からの検出信号により、係員102が静電気除去シート13に触れたか否か、即ち係員102から静電気が除去されたか否かを判定する。S45で「NO」と判定された場合には、S46で燃料供給装置3の各給油ホース8,9,10の給油ノズル8A,9A,10Aが、それぞれノズル掛け8B,9B,10Bに掛止めされているか否かを判定する。S46で「NO」と判定された場合にはS47に進み、燃料供給装置3に設けられた案内装置16により、外れている給油ノズルをノズル掛けに掛止めすることを音声等によって促した後、S45に戻る。
一方、S45で「YES」と判定された場合には、係員102から静電気が除去されているので、S48に進み、係員102が静電気の除去を済ませた除電済の状態に設定する。続くS49では、後述する計時装置(タイマ)を停止させる。
続くS50では、案内装置16により、選択された油種(例えばレギュラーガソリン)を供給するための給油ホース8の給油ノズル8Aを、ノズル掛け8Bから取外すことを促した後、S51に進む。S51では、給油ノズル8Aがノズル掛け8Bから取外されたか否かを判定する。S51で「YES」と判定された場合には、給油ホース8の給油ノズル8Aがノズル掛け8Bから取外されているので、S52に進む。S52では、案内装置16により、係員102に対して給油を開始することを促し、その後、図11に示すS53に進む。
S53では、給油ノズル8Aの操作によって給油が開始されたか否かを判定する。S53で「YES」と判定された場合には、車両101に対する燃料供給が開始されているので、続くS54で、燃料代金の支払方法としてカード支払いが選択されているかを判定する。S54で「YES」と判定された場合には、S40においてカードによる支払方法が選択され、カードリーダ28によってクレジットカード等を受取っているので、続くS55でクレジットカード等を返却する。
続くS56では、車両101に対する給油が終了したか否かを判定する。ここで、給油作業は、給油ホース8の給油ノズル8Aがノズル掛け8Bに掛止めされることにより終了する。そして、S56で「YES」と判定されたときには、燃料供給装置3の制御部3Aから管理コンピュータ35に対し、給油の終了を示す信号が送信される。
続くS57では、管理コンピュータ35に内蔵された計時装置を始動させる。この計時装置は、車両101に対する給油が終了した時点からの経過時間を計測するものである。そして、管理コンピュータ35は、例えば図12に示す計時装置に関する制御処理(計時処理)をサブルーチンとして実行する。
ここで、図12に示す制御処理は、例えば燃料供給システム1の管理コンピュータ35が始動するとスタートし、S71において、計時装置の始動を読込んだ後、続くS72において、計時装置が始動したか否かを判定する。S72で「NO」と判定された場合にはS71に戻り、「YES」と判定された場合には、計時装置が始動しているのでS73に進み、計時装置の停止を読込んでS74に進む。
S74では、計時装置が停止されたか否かを判定する。S74で「YES」と判定された場合には、計時装置が停止されているので計時処理を終了する。一方、S74で「NO」と判定された場合には、S75に進む。S75では、車両101に対する給油が終了した時点からの経過時間が、予め設定された設定時間を経過したか否かを判定する。
S75で「NO」と判定された場合には、S73に戻り、S75で「YES」と判定された場合には、車両101に対する給油が終了した時点から設定時間が経過しているので、S76に進む。S76では、給油作業が終了した時点からの経過時間が設定時間を超えており、係員102から静電気を除去する必要があるため、係員102が静電気の除去を済ませていない未除電の状態に設定し、計時処理を終了する。
一方、S57で計時装置を始動させた後には、S58において、管理コンピュータ35のPOSシステムが、燃料供給量(給油量)、燃料代金等を記載した伝票(給油伝票)を発行し、この給油伝票が伝票出力機構29から出力される。
S59では、燃料代金の支払方法として現金による支払方法(現金支払い)が選択されているかを判定する。S59で「NO」と判定された場合には、S63に進む。一方、S59で「YES」と判定された場合には、現金による支払方法が選択されているので、係員102は給油客から現金を受領し、S60でキャッシュドロワ30に入金する。S61では、入金された現金に対して釣銭があるか否かを判定し、S61で「YES」と判定された場合には、続くS62で、キャッシュドロワ30によって釣銭に相当する金額を返却する。
続くS63では、車両101に続く給油車両(燃料供給対象)がないか否かを判定する。S63で「YES」と判定された場合、即ち車両検出機構17によって、燃料供給所2の燃料供給エリア2B,2Cに新たな車両が入場したことが検出されていない場合には、続くS64で計時装置を停止し、連続給油を行うことなく燃料供給作業が完了する。
一方、S63で「NO」と判定された場合、即ち車両検出機構17によって、燃料供給所2の燃料供給エリア2B,2Cに新たな車両が入場したことが検出された場合には、図9に示すS35に進む。S35で「YES」と判定された場合、即ち人検出センサ15によって燃料供給装置3への係員102の接近が検出された場合には、S36に進む。そして、S36で「YES」と判定された場合、即ち燃料供給装置3による燃料供給が許可されている場合には、S43に進み、係員102が静電気の除電を済ませているか否かを判定する。
ここで、図12に示すように、車両101に対する給油作業が終了した時点から設定時間が経過するまでの間は、係員102による静電気の除去動作が免除される。このため、S57で計時装置が始動した時点から、S36で「YES」と判定される時点までの時間が設定時間内であれば、S43で「YES」、即ち係員102が静電気の除去を済ませていると判定され、S48に進む。S48では、係員102が静電気の除去を済ませた除電済の状態に設定され、続くS49では、計時装置を停止させる。その後、S50以降の手順を繰返すことにより、同一の係員102による連続給油を行うことができる。
このように、車両101に対する給油作業が終了しても、計時装置によって計測された経過時間が予め設定された設定時間内であれば、係員102による静電気の除去が免除される。従って、係員102は、車両101に続く新たな給油車両に対する給油作業を行うに際して、静電気除去シート13に触れる煩雑な動作を繰返す必要がなく、複数の給油車両に対する連続給油を円滑に行うことができる。
かくして、第2の実施の形態によれば、燃料供給装置3による燃料の供給が終了した時点からの経過時間を計測する計時装置が設けられ、管理コンピュータ35は、燃料供給装置3による燃料の供給作業が終了しても、前記計時装置によって計測された経過時間が予め設定された設定時間内では、燃料供給装置3による連続供給を可能としている。
これにより、燃料供給対象である車両101への給油作業が終了した後、設定時間が経過するまでの間に次の給油車両に対する給油作業を行うときには、係員102が静電気の除去動作(静電気除去シート13に触れる動作)を行う必要がない。この結果、同一の係員102による連続給油を行うことができ、給油作業の作業性を高めることができる。
なお、第2の実施の形態では、管理コンピュータ35の計時装置が、給油作業が終了した時点からの経過時間を計測する場合を例示している。しかし、本開示はこれに限るものではなく、例えば係員102が静電気除去シート13に触れたことが除電センサ14によって検出された時点からの経過時間を計測する構成としても良い。
また、実施の形態では、係員検知装置20を、燃料供給装置3の近傍に位置する外部設定装置18に設けた場合を例示している。しかし、本開示はこれに限らず、例えば燃料供給装置3に係員検知装置20を設ける構成としても良い。また、実施の形態では、外部設定装置18を燃料供給装置3の側方に隣接して配置した場合を例示している。しかし、本開示はこれに限らず、例えば外部設定装置18を燃料供給装置3に内蔵する構成としても良い。
また、実施の形態では、燃料供給装置3の制御部3Aに許可信号を送信することにより、燃料供給装置3による燃料の供給を許可する場合を例示している。しかし、本開示はこれに限るものではなく、例えば外部設定装置18の操作を有効にすることにより、燃料の供給を許可する構成としても良く、燃料供給装置3の給油ポンプ6を駆動することにより、燃料の供給を許可する構成としてもよい。
また、実施の形態では、係員検知装置20として、係員102が所持する携帯端末31のICタグ34を利用する場合を例示している。しかし、本開示はこれに限らず、例えば係員102が所持する専用の磁気カード、非接触式のICカード等の認証カードを利用しても良く、さらに係員102の指紋認証、声紋認証、静脈認証等を利用しても良い。
また、本開示の燃料供給システムで供給される燃料は、ガソリンやLNG等の液化燃料ガスに限らず、CNG等の気体燃料ガス等の種々の燃料を含むことはもちろんである。