JP2018070032A - シートスライド装置 - Google Patents

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皓一 村瀬
Koichi Murase
皓一 村瀬
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Abstract

【課題】ロック状態におけるロアレール部材の変形を抑制し、ロック状態を安定的に維持し得る構成を提供する。【解決手段】ロアレール30の複数の係合用凹部36は、長手方向に沿って等間隔に同じ幅で形成され、ロック部材40の複数の係合用片部53a〜53fは、所定の配列方向に沿い配列されて隣り合う係合用片部間の距離が一定となるように形成されている。また、複数の係合用片部53a〜53fのうちその配列方向の前方の端部を構成する係合用片部53aは、配列方向の内側に位置する係合用片部53b〜53eに対して、配列方向における幅が小さくなるように形成される構成となっている。【選択図】図10

Description

本発明は、シートスライド装置に関するものである。
車両用のシートを前後に調整するためのシートスライド装置として、下記特許文献1に示すシートスライド装置が知られている。このシートスライド装置は、車体に固定されるロアレール部材と、シートに固定されるとともにロアレール部材に対し摺動自在に設けられるアッパーレール部材と、を備えている。また、シートスライド装置は、アッパーレール部材に固定され、ロアレール部材に係合することでスライド状態をロックするロック部材と、ロック部材を傾動させることでロック状態およびロック解除状態を切り替える操作レバーと、を備えている。そして、ロック状態では、ロック部材に形成された複数の係合用凸部が、ロアレール部材において長手方向に沿って並ぶように形成された複数の係合用凹部に係合することで、アッパーレール部材のロアレール部材に対する摺動を規制する。
特開2015−116998号公報
特許文献1に開示されるようなシートスライド装置では、例えば車体が後面衝突してシートが前方に向かうような力を受けた場合に、アッパーレール部材も前方に向かうような荷重を受けることになる。それに伴い、アッパーレール部材に固定されるロック部材も前方に向かうような荷重を受けることになる。そのため、ロック部材の係合用凸部がロアレール部材の係合用凹部を構成する壁部を前方に押圧する状態となり、当該壁部が係合用凸部からの押圧力に耐え切れず変形等する場合には、係合用凸部が係合用凹部から抜け出ることになる。そして、ロック部材とロアレール部材との係合が解除され、ロック状態が強制的に解除される虞がある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、ロック状態におけるロアレール部材の変形を抑制し、ロック状態を安定的に維持し得る構成を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、特許請求の範囲に記載の請求項1の発明は、車体に固定され、長手方向に沿って等間隔に同じ幅で複数の係合用凹部(36,36a,36b,36c)が形成されるロアレール部材(30)と、
シート(S)に固定されるとともに前記ロアレール部材に対して前記長手方向に摺動自在に設けられるアッパーレール部材(20)と、
前記アッパーレール部材に支持され、前記複数の係合用凹部の一部のそれぞれに係脱可能な複数の係合用片部(53a〜53f)を有し、所定の配列方向に沿い配列されて隣り合う前記係合用片部間の距離が一定となるように形成されるロック部材(40)と、
前記係合用片部および前記係合用凹部の係脱を制御する操作部材(70)と、
を備えるシートスライド装置(10)であって、
複数の前記係合用片部のうち前記配列方向の両端に位置する一対の端部側係合用片部(53a,153f)の少なくとも一方は、他の前記配列方向の内側に位置する内側係合用片部(53b〜53e)に対して、前記配列方向における幅が小さくなるように形成されることを特徴とする。
なお、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
請求項1の発明では、ロアレール部材の複数の係合用凹部は、長手方向に沿って等間隔に同じ幅で形成され、ロック部材の複数の係合用片部は、所定の配列方向に沿い配列されて隣り合う係合用片部間の距離が一定となるように形成されている。また、複数の係合用片部のうちその配列方向の両端に位置する一対の端部側係合用片部の少なくとも一方は、他の配列方向の内側に位置する内側係合用片部に対して、配列方向における幅が小さくなるように形成される構成となっている。
このため、車体の衝突等によってロック部材に対して、配列方向における幅が小さくなる端部側係合用片部が隣の係合していない係合用凹部に向かうような荷重が加えられた場合、端部側係合用片部が、係合している係合用凹部(以下、端部側係合用凹部という)を押圧する前に、各内側係合用片部が、それぞれ係合している係合用凹部(以下、内側係合用凹部という)を押圧することになる。そして、各内側係合用片部がそれぞれ内側係合用凹部を押圧して変形させた後に、端部側係合用片部が端部側係合用凹部を押圧することになる。そのため、複数の係合用片部の配列方向における幅が一定に形成される構成に比べて、上述のように端部側係合用片部が端部側係合用凹部を押圧するタイミングを遅らせることができる。また、各内側係合用片部がそれぞれ内側係合用凹部を押圧することで当該内側係合用凹部に応力が生じた状態で、端部側係合用片部が端部側係合用凹部を押圧することで当該端部側係合用凹部に応力が生じるため、ロアレール部材に生じる応力を特定の係合用凹部に集中させることなく各内側係合用凹部を利用して分散させることができる。このように、係合用片部が係合していない係合用凹部が隣にあるために応力が集中し易い端部側係合用凹部に対して、応力が生じるタイミングを遅らせつつ当該応力を低減することでその変形を抑制することにより、端部側係合用片部が端部側係合用凹部から抜け出ることを防ぎ、さらにはその他の係合用片部が係合用凹部から抜け出ることを防ぎ、ロック状態を安定的に維持することができる。
請求項2の発明では、一対の端部側係合用片部の双方は、内側係合用片部に対して配列方向における幅が小さくなるように形成される構成となっている。これにより、車体の衝突等によってロック部材に対して上記長手方向の両側のどちらに向かうような荷重が加えられた場合であっても、端部側係合用片部が端部側係合用凹部から抜け出ることを防ぐことができ、ロック状態をより一層安定的に維持することができる。
本発明の第1実施形態に係るシートスライド装置が設置される車両用シートの構成概要を示す側面図である。 シートスライド装置を示す斜視図である。 シートスライド装置の分解斜視図である。 アッパーレールを示す平面図である。 アッパーレールの断面図である。 ロック部材を示す斜視図である。 ロック部材の平面図である。 ロック部材の側面図である。 図9(A)は、ロック状態におけるシートスライド装置の一部を示す断面図であり、図9(B)は、ロック解除状態におけるシートスライド装置の一部を示す断面図である。 図10(A)は、ロック状態においてロアレールの係合凹部とロックレバーの係合片部との係合状態を説明するための説明図であり、図10(B)は、ロック状態においてロック部材に前方に向かう荷重が加えられた状態を説明するための説明図である。 第1実施形態に係るシートスライド装置および従来技術に係るシートスライド装置のロック状態において、アッパーレールに前方に向かう荷重を加えた場合の経過時間と前方側の隣接係合用凹部に生じる応力の大きさとの関係を示す図である。 第1実施形態に係るシートスライド装置および従来技術に係るシートスライド装置のロック状態において、アッパーレールに前方に向かう荷重を加えた場合の経過時間とロック部材に掛かる荷重の大きさとの関係を示す図である。 図13(A)は、第2実施形態に係るシートスライド装置において、ロック状態におけるロアレールとロック部材の係合状態を説明するための説明図であり、図13(B)は、ロック状態においてロック部材に後方に向かう荷重が加えられた状態を説明するための説明図である。 他の実施形態に係るシートスライド装置において、ロック状態におけるロアレールとロック部材との係合状態を説明するための説明図である。 図15(A)は、従来技術に係るシートスライド装置において、ロック状態におけるロアレールとロック部材の係合状態を説明するための説明図であり、図15(B)は、ロック状態においてロック部材に前方に向かう力が加えられた状態を説明するための説明図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について図を参照して説明する。
図1〜図3に示すように、シートスライド装置10は、車両用シートSを前後摺動可能に車両フロアBに固定するもので、主に、車両用シートSに固定されるアッパーレール20と、前後フット31を介して車体(車両フロアB)に固定されるロアレール30と、アッパーレール20とロアレール30とを相対移動不能に固定(ロック)可能なロック部材40と、をそれぞれ一対備えるとともに(図1〜図3には一方のみを記載する)、上記一対のロック部材40によるアッパーレール20とロアレール30とのロック状態とそのロック状態を解除するロック解除状態とを切り替えるために操作される操作レバー70とを備えている。以下、シートスライド装置10を構成する各要素について詳述する。
アッパーレール(アッパーレール部材)20は、ロアレール30に対して摺動自在に設けられる。また、アッパーレール20は、図3〜図5に示すように、アッパーレール20は車両フロアBに略水平で車両用シートSが図略のブラケット等を介して取り付けられる上壁21とこの上壁21の両端から垂設される側壁22と、各側壁22の下端からそれぞれ上方に屈曲して折れ曲がっている連結部23と、リテーナ(図示略)によって保持されるスチールボール(図示略)をロアレール30との間の空間に保持する傾斜部24と、を備えている。
また、図4、図5に示すように、一方の側壁22と、この側壁22に連結する連結部23とには、ロック部材40の一部が入り込むことが可能な長孔状の切欠き22aが形成されている。また、側壁22側の切欠き22aの一部には、ロック部材40のロック片50(後述する)が係合する係合用凹部22bが、アッパーレール20の長手方向に沿って等間隔に6つ設けられている。また、アッパーレール20の一端側において、一方の側壁22と連結部23とに、後述するロック部材40の突出部52b,52cがそれぞれ嵌合する略長孔状の切欠き22c,22dが形成されている。また、切欠き22cにおける上壁21側に、上壁21側とは反対側に突出する突出片22eが形成され、切欠き22cにおける上壁21側とは反対側に、他方の側壁22側に突出する突出片22fが形成されている。また、切欠き22dにおける上壁21側とは反対側に、他方の側壁22側に突出する突出片22gが形成されている。
ロアレール(ロアレール部材)30は、図3に示すように、車両フロアBに略水平でアッパーレール20の上壁21に対向し前後フット31を介して車両フロアBに固定される底壁32と、この底壁32の両端から上方に延出する第1側部33と、各第1側部33の上端から中央に向かい底壁32と略平行に設けられる鍔部34と、各鍔部34の端末から底壁32に向かい第1側部33と略平行に延出する第2側部35とを備えている。
また、図3に示すように、側壁22の各係合用凹部22bに対応する第2側部35には、係合用凹部22bと同様に形成される7つ以上の係合用凹部36が設けられている。
アッパーレール20はその上壁21がロアレール30の底壁32と対向し、ロアレール30の第1側部33と第2側部35の間の空間にアッパーレール20の傾斜部24が入り込むように配置されている。なお、図示を省略するが、例えば、ロアレール30の第1側部33から鍔部34との間のコーナー部分とアッパーレール20の傾斜部24の間と、ロアレール30の底壁32と第1側部33との間のコーナー部分とアッパーレールの連結部23の間には、リテーナ(図示略)によって保持されるスチールボール(図示略)が配置されている。このように、リテーナに保持されるスチールボールにより、アッパーレール20とロアレール30は車両前後方向に円滑に摺動できるようになる。
次に、ロック部材40について詳しく説明する。図6〜図8に示すように、ロック部材40は、略長手板状に形成され、アッパーレール20とロアレール30とを相対移動不能にロックするためのロック片50と、アッパーレール20に対してロック片50を支持する支持部60と、を備えている。このロック部材40は、全体が板状部材によって一体形成されてなる構成である。
図6〜図8に示すように、ロック片50は、ロック部材40の一端側において、角が丸みを帯びた略矩形板状に形成されている。また、ロック片50には、短手方向の両端部のそれぞれに沿って板厚方向に貫通するロック穴52が5つ形成されている。これにより、ロック片50の長手方向にて支持部60に対して離間するのもから係合用片部53a、係合用片部53b、係合用片部53c、係合用片部53d、係合用片部53e、係合用片部53fがそれぞれ構成されることとなる。また、これら係合用片部53a〜53fは、長板片状に形成され、所定の配列方向に沿い配列されて隣り合う係合用片部間の距離が一定となるように配列される構成である。具体的には、図10(A)に示すように、係合用片部53a〜53fにおいて上記配列方向にて隣り合う係合用片部間の距離はそれぞれL1で一定である。また、図10(A)に示すように、係合用片部53aは、係合用片部53a〜53fの配列方向における支持部60側の端部を構成している。この係合用片部53aの上記配列方向における幅L2は、係合用片部53b〜53fそれぞれの上記配列方向における幅L3よりも小さくなっている。なお、係合用片部53aは、「端部側係合用片部」の一例に相当し、係合用片部53b〜53eは、「内側係合用片部」の一例に相当し得る。
また、ロック片50の板面上における中心部分において、板厚方向に略矩形状で貫通する貫通孔54が形成されている。また、ロック片50には、貫通孔54を構成する壁部から板厚方向に立ち上がる突出片55が形成されている。また、ロック片50の支持部60側の端部には、ロック片50の一側における後述する連結部62の接続位置に隣接する位置から連結部62に沿って延出し、連結部62を挟むように連結部62と平行な一対の延出部56,56が形成されている。この延出部56は、操作レバー70からの押圧力を受ける部分である。
図6〜図8に示すように、ロック部材40の支持部60は、アッパーレール20に嵌合してロック片50を間接的に支持する一対の支持片61,61と、ロック片50と支持片61とを連結する連結部62と、一対の支持片61,61の間に形成されて支持片61の内側への変形を規制する規制部63と、を備えている。
図6〜図8に示すように、一対の支持片61,61は、それぞれ長手板状に形成され、一端が連結部62と接続されている。また、支持片61の他端側には、アッパーレール20に固定される固定部61aが形成されている。固定部61aは、支持片61の長手方向に対して僅かに傾斜する板状に形成され、アッパーレール20の切欠き22c,22dにそれぞれ入り込む突出部61b,61cを備えている。突出部61bは、支持部60の一端に位置し、支持片61の長手方向に直交する方向において、他方の固定部61aとは反対側に突出するように板状に形成されている。また、突出部61cは、突出部61bと離間した支持片61側の位置に、支持片61の長手方向に直交する方向において、他方の固定部61aとは反対側に突出するように略台形板状に形成されている。
図6〜図8に示すように、連結部62は、長手板状に形成され、ロック片50の一側の中心部分と一対の支持片61,61とに接続されている。また、連結部62は、延出部56と同様の厚さの長手板状に形成され、延出長さが延出部56の長さのよりも長くなっている。また、連結部62は、一対の延出部56,56のそれぞれと所定間隔をおいて並列するように形成されている。
図6〜図8に示すように、規制部63は、連結部62の一端に対して一対の支持片61,61と共に接続され、長手板状に形成されている。すなわち、規制部63、連結部62、及び一対の支持片61,61によって構成される部分がフォーク形状となっている。また、規制部63は、連結部62の一端に接続されて一対の支持片61,61に平行に延出する平板部63aと、平板部63aと連なる屈曲板部63bと、を備えている。平板部63aは、一対の支持片61,61の長手方向に対して異なる傾斜角度で傾くように形成され、連結部62から離れるにつれて一対の支持片61,61の間から離れるようになっている。屈曲板部63bは、図6、図8に示すように、略逆U字状に折り曲がった形状であり、一対の支持片61,61の間から離れて位置するようになっている。
操作レバー70は、係合用片部53a〜53fおよび係合用凹部36の係脱を制御する操作部材として機能するもので、図3に示すように、棒状に形成される把持部71と、この把持部71の両端から互いに平行に略直線状にそれぞれ延出する連結部72と、両連結部72にそれぞれ連結されてアッパーレール20とロック部材40との間に配置される操作部73とを備えている。また、操作部73は、略長板状に形成され、この操作部73の先端部分には、板面の一方側に突出する凸部73aが形成されている。また、操作部73における長手方向の中心付近には当該長手方向に直交する方向に貫通する切欠き73bが形成されている。また、操作部73には、凸部73aが形成される側とは反対側において、切欠き73bを挟むように、凸部73aの突出方向とは反対方向に突出する凸部73c,73dが形成されている。
次に、ロック部材40のアッパーレール20への組み付けについて説明する。ロック部材40の一対の支持片61を外側から挟み押圧することで、一対の支持片61がそれぞれ他方の支持片61側に弾性変形することになる。この状態で、ロック部材40をアッパーレール20の一対の側壁22,22の間に入り込ませ、支持片61の押圧状態を解除することで、図9(A)に示すように、一対の突出部61b,61bがそれぞれ一対の切欠き22c,22cに向けて付勢されるように当該切欠き22c,22cに圧入されて嵌合する。具体的には、突出部61bは、切欠き22cから側壁22と連結部23との間に入り込んで、突出片22eと突出片22fとに挟まれる状態となる。また、突出部61cは、切欠き22dから側壁22と連結部23との間に入り込んで、突出片22gの側面に当接する状態となる。これにより、ロック部材40は、アッパーレール20に傾動可能に支持されることになる。
次に、アッパーレール20及びロック部材40への操作レバー70の組み付けについて説明する。ロック部材40をアッパーレール20に組み付けた状態において、図9(A)に示すように、操作レバー70の操作部73をアッパーレール20とロック部材40との間に差し込むようにして、操作レバー70を組み付ける。このとき、操作部73の先端がロック部材40の突出片55の近傍に位置し、凸部73aが延出部56と対向するように位置する。また、図9(A)に示すように、ロック部材40の屈曲板部63bが操作レバー70の切欠き73bに入り込む状態となる。また、図9(A)に示すように、操作レバー70の凸部73c,73dが、アッパーレール20の上壁21に形成された突起部21a,21bにそれぞれ当接する。
次に、シートスライド装置10における操作レバー70によるロック状態とロック解除状態の切り替え操作について説明する。操作レバー70が操作されない場合には、図9(A)に示すように、操作レバー70及びロック部材が一定の姿勢を保持している。また、操作レバー70はロック部材40の延出部56を押圧することなく、支持片61などが弾性変形せず、ロック片50は変位することがない。そして、ロック片50の係合用片部53a〜53fは、図9(A)に示すようにアッパーレール20の係合用凹部22bに係合するとともに、ロアレール30の係合用凹部36に係合している。具体的には、図10(A)に示すように、複数の係合用凹部36のうち、係合用凹部36aに対して係合用片部53aが係合し、両隣の係合用凹部36が係合している係合用凹部36bに対して係合用片部53b〜53dがそれぞれ係合している。なお、隣接する係合用凹部に係合用片部が係合しており自らには係合用片部が係合していない係合用凹部を隣接係合用凹部ともいい、係合用凹部36aに隣接する係合用凹部を隣接係合用凹部36cともいう。これにより、アッパーレール20とロアレール30とが相対移動不能なロック状態となる。
このようなロック部材40によるロック状態において、操作レバー70の把持部71が上方向に移動するように操作されると、図9(B)に示すように、操作レバー70の操作部73は、先端側が下方に向かうように傾動する。具体的には、操作レバー70の凸部73dがアッパーレール20の突起部21bに支持され、切欠き73bを構成する壁部がロック部材40の規制部63に支持された状態で操作部73が下方に傾動することになる。そして、このように傾動する操作部73の凸部73aがロック部材40の延出部56を下方に押圧することにより、支持片61は、ロック片50を介してロック片50側が下方に向かうように弾性変形することになる。また、このように支持片61が弾性変形することによって、図9(B)に示すように、ロック片50が下方に移動することになり、ロック片50と、アッパーレール20の係合用凹部22b、及びロアレール30の係合用凹部36との係合が解除されて、アッパーレール20とロアレール30とが相対移動可能なロック解除状態になる。
そして、アッパーレール20とロアレール30との相対位置を調整した後に操作レバー70の把持部71を解放すると、支持片61の弾性変形が元に戻り、ロック片50が上方に移動することになる。そして、ロック片50と、アッパーレール20の係合用凹部22b、及びロアレール30の係合用凹部36とが係合されて、アッパーレール20とロアレール30とが再び相対移動不能なロック状態になる(図9(A)、図10(A)参照)。
次に、シートスライド装置10のロック状態におけるロック部材40とロアレール30との係合状態について、従来技術の構成と比較し、図10〜図13、図15を用いて説明する。図10は、本第1実施形態に係るシートスライド装置10におけるロック状態を説明する説明図であり、図15は、従来技術に係るシートスライド装置におけるロック状態を説明する説明図である。図11は、シートスライド装置10および従来技術に係るシートスライド装置のロック状態において、アッパーレールに前方に向かう荷重を加えた場合の経過時間と前方側の隣接係合用凹部に生じる応力の大きさとの関係を示す図である。図12は、シートスライド装置10および従来技術に係るシートスライド装置のロック状態において、アッパーレールに前方に向かう荷重を加えた場合の経過時間とロック部材に掛かる荷重の大きさとの関係を示す図である。
図15に示す従来技術のシートスライド装置は、本第1実施形態に係るシートスライド装置10とは異なり、ロック部材4における複数の係合用片部5の配列方向における幅L6が同一となっている。また、ロック部材4以外の構成は、本第1実施形態に係るシートスライド装置10と同様である。このような構成において、車体が後面衝突した場合など車両用シートSが前方に向かうような荷重を受けた際に、アッパーレール20は車両用シートSから前方に向かう荷重を受け、アッパーレール20に固定されるロック部材4も前方に向かう荷重を受けることになる。そして、ロック部材4はロアレール30に対して前方に移動しようとするため、図15(B)に示すように、それぞれの係合用片部5が、係合する係合用凹部3を前方に押圧することになる。このとき、複数の係合用片部5の配列方向の前側端部を構成する端部側係合用片部5aが係合する係合用凹部3aの前側に隣接する隣接係合用凹部3b(より具体的には、隣接係合用凹部3bを構成する上側の壁部)に応力が生じ、この応力の時間変化が実験データとして図11の破線で示される。ここで、図11に示す実験データは、車体が後面衝突する際にアッパーレール20に加わることが想定される荷重の時間変化(衝突後、所定時間経過後に最大荷重が加わるような変化)に基づいて実測されたものである。
また、図12に示す破線の実験データは、図11の実験データに用いる荷重の時間変化に対するロック部材に掛かる荷重の変化を実測したものである。図12に示すように、最大荷重P1が計測された後、ロック部材4に加わる荷重が急激に減少しており、ロック部材4が破損等してロアレール30から離脱した状態(以下、ロック破損状態ともいう)となっていることが分かる。
一方で、図10に示す本第1実施形態に係るシートスライド装置10においても、車体が後面衝突した場合など車両用シートSが前方に向かうような荷重を受けた際に、アッパーレール20は車両用シートSから前方に向かう荷重を受け、アッパーレール20に固定されるロック部材40も前方に向かう荷重(係合用片部53aが隣の係合していない係合用凹部36に向かうような荷重)を受けることになる。ここで、係合用片部53aの上記配列方向における幅L2が、係合用片部53b〜53fそれぞれの上記配列方向における幅L3よりも小さくなっているため、図10(B)に示すように、係合用片部53aが、係合している係合用凹部36aを前方に押圧する前に、係合用片部53b〜53fが、係合している係合用凹部36(36b)を前方に押圧することになる。そして、各係合用片部53b〜53fが、係合用凹部36(36b)を押圧して変形させた後に、係合用片部53aが、係合用凹部36aを押圧することになる。そのため、ロック部材40に荷重が加えられた後に、係合用片部53aによる係合用凹部36aを押圧するタイミングが遅くなり、図11の実線で示すように、従来技術のシートスライド装置に比べて、隣接係合用凹部36c(より具体的には、隣接係合用凹部36cを構成する上側の壁部)に生じる応力が増大していく時間が遅くなっている。
また、係合用片部53aが、係合する係合用凹部36aを前方に押圧するまでロック部材40に対して荷重が加えられた場合に、係合用片部53b〜53fが係合用凹部36bを押圧することで当該係合用凹部36bに応力が生じた状態で、係合用片部53aが、係合用凹部36aを押圧することで当該係合用凹部36aに応力が生じるため、ロアレール部材30に生じる応力を係合用凹部36aや隣接係合用凹部36cに集中させることなく係合用片部53b〜53fがそれぞれ係合する各係合用凹部36を利用して分散させることができる。すなわち、係合用凹部36aや隣接係合用凹部36cに生じる応力を低減することができ、係合用凹部36aと隣接係合用凹部36cとの間の壁部37の前方への変形を抑制することができる。これにより、係合用片部53aが係合用凹部36aから抜け出難くなり、ひいては係合用片部53aが係合用凹部36aから抜け出ることによってそれより後方側の係合用片部53b〜53fが係合用凹部36bから抜け出ることを抑制することができる。したがって、本実施形態に係るシートスライド装置10では、図12の実線で示すように、従来技術のシートスライド装置がロック破損状態となる最大荷重P1よりも、大きい最大荷重P2でロック破損状態になる。
以上説明したように、本第1実施形態に係るシートスライド装置10では、ロアレール30の複数の係合用凹部36は、長手方向に沿って等間隔に同じ幅で形成され、ロック部材40の複数の係合用片部53a〜53fは、所定の配列方向に沿い配列されて隣り合う係合用片部間の距離が一定となるように形成されている。また、複数の係合用片部53a〜53fのうちその配列方向の前方の端部を構成する係合用片部53aは、配列方向の内側に位置する係合用片部53b〜53eに対して、配列方向における幅が小さくなるように形成される構成となっている。
このため、車体の衝突等によってロック部材に対して上記長手方向に向かうような荷重が加えられた場合に、係合用片部53aが、係合している係合用凹部36aを押圧する前に、各係合用片部53b〜53eが、それぞれ係合している係合用凹部36bを押圧することになる。そして、係合用片部53b〜53eがそれぞれ係合用凹部36bを押圧して変形させた後に、係合用片部53aが係合用凹部36aを押圧することになる。そのため、複数の係合用片部の配列方向における幅が一定に形成される構成に比べて、上述のように係合用片部53aが係合用凹部36aを押圧するタイミングを遅らせることができる。また、各係合用片部53b〜53eがそれぞれ係合用凹部36bを押圧することで当該各係合用凹部36bに応力が生じた状態で、係合用片部53aが係合用凹部36aを押圧することで当該係合用凹部36aに応力が生じるため、ロアレール30に生じる応力を係合用凹部36aに集中させることなく各係合用凹部36bを利用して分散させることができる。このように、係合用片部が係合していない隣接係合用凹部36cが隣にあるために応力が集中し易い係合用凹部36aに対して、応力が生じるタイミングを遅らせつつ当該応力を低減することでその変形を抑制することにより、係合用片部53aが係合用凹部36aから抜け出ることを防ぎ、さらにはその他の係合用片部53b〜53eが係合用凹部36bから抜け出ることを防ぎ、ロック状態を安定的に維持することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係るシートスライド装置10について図を参照して説明する。図13は、第2実施形態に係るシートスライド装置10において、ロック状態におけるロアレール30とロック部材40の係合状態を説明するための説明図である。本第2実施形態に係るシートスライド装置10は、複数の係合用片部53a〜53fにおいてその配列方向の後方側の端部を構成する係合用片部153fの配列方向における幅も、配列方向の内側に位置する係合用片部53b〜53eの幅よりも小さい構成である点が、上記第1実施形態に係るシートスライド装置10と異なる。したがって、第1実施形態のシートスライド装置10と実質的に同一の構成部分には、同一符号を付し、その説明を省略する。
本第2実施形態に係るシートスライド装置10は、図13に示すように、複数の係合用片部53a〜53fにおいてその配列方向の後方側の端部を構成する係合用片部153fの配列方向における幅L5が、配列方向の内側に位置する係合用片部53b〜53eの幅L2よりも小さい構成である。なお、係合用片部153fは、「端部側係合用片部」の一例に相当し得る。このような構成によって、本第2実施形態のシートスライド装置10は、車体が前面衝突等してロック部材40に対して後方に荷重が加えられる場合にも、係合用片部153fの配列方向における幅L5が、係合用片部53b〜53eそれぞれの配列方向における幅L3よりも小さくなっているため、図13(B)に示すように、係合用片部153fが、係合している係合用凹部36dを後方に押圧する前に、係合用片部53b〜53eが、それぞれ係合している係合用凹部36bを後方に押圧することになる。そのため、後方側の隣接係合用凹部36eに生じる応力が増大するタイミングを遅くすることができるとともに、ロック破損状態となる際にロック部材40に加えられる荷重を大きくすることができる。これにより、ロック部材40に対して後方に荷重が加えられる場合に応力が集中し易い隣接係合用凹部36eの変形を抑制することができ、係合用片部53fが係合用凹部36dから抜け出ることを防ぎ、さらにはその他の係合用片部53b〜53eが係合用凹部36bから抜け出ることを防ぎ、ロック状態を安定的に維持することができる。
このように、第2実施形態のシートスライド装置10では、車体の衝突等によってロック部材40に対してロアレール30の長手方向の両側のどちらに向かうような荷重が加えられた場合であっても、ロック部材40が向かう側に位置する係合用片部が係合用凹部から抜け出ることを防ぐことができ、ロック状態をより一層安定的に維持することができる。
なお、本発明は上記第1,2実施形態に限定されるものではなく、以下のように具体化してもよく、その場合でも、上記第1,2実施形態と同等の作用・効果が得られる。
(1)図14に示すように、複数の係合用片部53a〜53fにおいてその配列方向の後方側の端部を構成する係合用片部153fの配列方向における幅L5のみが、配列方向の内側に位置する係合用片部53b〜53eの幅L2よりも小さい構成であってもよい。
(2)ロック部材40の係合用片部の数は、6つに限らず、2つ以上であればその他の数であってもよい。
(3)ロック部材40の係合用片部は、ロック片50にロック穴52を設けることによって構成される以外の構成であってもよい。例えば、係合用片部がロック片50から突出する爪状の部分によって構成されてもよい。
10…シートスライド装置
20…アッパーレール(アッパーレール部材)
30…ロアレール(ロアレール部材)
36,36a,36b,36c,36d…係合用凹部
40…ロック部材
53a,153f…係合用片部(端部側係合用片部)
53b〜53e…係合用片部(内側係合用片部)
70…操作レバー(操作部材)

Claims (2)

  1. 車体に固定され、長手方向に沿って等間隔に同じ幅で複数の係合用凹部が形成されるロアレール部材と、
    シートに固定されるとともに前記ロアレール部材に対して前記長手方向に摺動自在に設けられるアッパーレール部材と、
    前記アッパーレール部材に支持され、前記複数の係合用凹部の一部のそれぞれに係脱可能な複数の係合用片部を有し、所定の配列方向に沿い配列されて隣り合う前記係合用片部間の距離が一定となるように形成されるロック部材と、
    前記係合用片部および前記係合用凹部の係脱を制御する操作部材と、
    を備えるシートスライド装置であって、
    複数の前記係合用片部のうち前記配列方向の両端に位置する一対の端部側係合用片部の少なくとも一方は、他の前記配列方向の内側に位置する内側係合用片部に対して、前記配列方向における幅が小さくなるように形成されることを特徴とするシートスライド装置。
  2. 前記一対の端部側係合用片部の双方は、前記内側係合用片部に対して前記配列方向における幅が小さくなるように形成されることを特徴とする請求項1に記載のシートスライド装置。
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