JP2018069405A - 動力工具 - Google Patents

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靖仁 川合
Yasuhito Kawai
靖仁 川合
治樹 手島
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Abstract

【課題】例えば回転打撃機構を備えたねじ締め機では、モータ軸線方向の振動が発生する等、電力の一部がねじ締め作業に直接寄与せず、エネルギー損失を生ずる。本発明では、ねじ締め機等の動力工具のエネルギー効率を高めることを目的とする。【解決手段】電磁誘導の原理を利用した電力回生機構30を備えた動力工具1とする。電力回生機構30は、外周に回生コイル33を巻き回した円筒形の回生ケース31に移動体(磁石)32を移動可能に収容した構成とする。回生ケース31の端部には、N極とS極の固定磁石34N,34Sが固定されている。固定磁石34N,34Sの吸引、反発力を受けて磁石32が移動することにより回生コイル33に電流が流れ、これを電力として回生することができる。【選択図】図4

Description

この発明は、例えばねじ締め作業に用いられるねじ締め機等の動力工具に関する。
下記の特許文献には、例えば建築現場等で用いるインパクト式のねじ締め機に関する技術が開示されている。このねじ締め機は、ねじ締め込み方向に打撃を与えるためのインパクト機構を内装するもので、強固なねじ締めを迅速に行うことができる。インパクト機構は、電動モータを駆動源として作動する。電動モータは、例えばバッテリパックを電源として作動する。
特開2014−113664号公報
上記例示したインパクト式のねじ締め機等の電動工具、あるいは電動工具に限らず圧縮エア駆動式の打ち込み工具等を含む動力工具については、ねじ締め方向の回転動力や打ち込み方向の打撃力に寄与しない振動が発生して、エネルギー効率低下の原因となっている。
本発明は、動力工具の出力以外の主として振動等に浪費されるエネルギーを少なくすることにより当該動力工具のエネルギー効率を高めることを目的とする。
上記の課題は、以下の各発明により解決される。第1の発明は、磁石とコイルとの相対移動によりコイルに電流を発生させて電力を回生する電力回生機構を備えた動力工具である。
第1の発明によれば、動力工具の振動等により磁石がコイルの内周側を相対移動すると、コイルに電流が発生する(電磁誘導)。コイルに発生した電流を照明具等の電源として利用することにより電源のエネルギー効率(浪費された電力の回生)を高めることができる。
第2の発明は、第1の発明において、出力軸線回りに間欠的に打撃を与える回転打撃機構を備えた動力工具である。
第2の発明によれば、回転打撃機構により発生する振動により磁石を相対移動させてコイルに電流を発生させることができる。この場合、磁石の移動方向ひいてはコイルの配置については、回転打撃方向に揃えることが望ましい。これにより磁石を効率よく相対移動させてコイルに効率よく電流を発生させることができる。
第3の発明は、第2の発明において、回転打撃機構の周囲を覆うハンマケースを備えた動力工具である。第3の発明では、ハンマケースに電力回生機構を備えた構成となっている。
第3の発明によれば、振動源としての回転打撃機構に接近させて電力回生機構が配置されることから、振動減衰の影響を極力回避しつつ磁石を効率よく相対移動させてコイルに電流を発生させることができる。
第4の発明は、第2の発明において、回転打撃機構の周囲を覆うハンマケースを備えた動力工具である。第4の発明では、ハンマケースの径方向外側に電力回生機構を備えた構成となっている。
第4の発明によれば、ハンマケースの近傍に電力回生機構を設けることで磁石を効率よく相対移動させてコイルに電流を発生させることができる。また、ハンマーケースに電力回生機構を取り付けるための取り付け部を設けることなく、従来のハンマーケース及び回転打撃機構を用いることができる。ここで、ハンマケースの「径方向外側」とは、ハンマケースの軸線方向全長の範囲内においてその側方の意味で用いており、径方向に一部オーバーラップする(径方向で見て重なる)状態を含む意味で用いている。
第5の発明は、第2の発明において、駆動源としての電動モータを備え、電動モータの径方向外側に電力回生機構を備えた動力工具である。
第5の発明によれば、ハンマケースよりも小径である電動モータの周囲(径方向外側)に電力回生機構を配置することにより、当該動力工具の径方向のコンパクト化を図ることができる。ここで、電動モータの「径方向外側」とは、電動モータの軸線方向全長の範囲内においてその側部若しくは側方の意味で用いており、径方向に一部オーバーラップする(径方向で見て重なる)状態を含む意味で用いている。
第6の発明は、第1〜第5の何れか一つの発明において、磁石はコイルの内周側を軸線方向に相対移動する構成とした動力工具である。
第6の発明によれば、コイルに効率よく電流を発生させて回生効率を高めることができる。
第7の発明は、制振用コイルと、磁石と、制振用コイルに電力供給して磁石を、振動方向とは逆方向に移動させる制御部を有する制振機構を備えた動力工具である。
第7の発明によれば、制御部により制振用コイルに電力が供給されることにより、磁石が振動方向とは逆方向に移動して振動が吸収(制振)される。磁石が振動方向とは逆方向に移動して制振がなされることにより、当該動力工具の作業性(使い勝手)を高めることができる。第6の発明では、制振用コイルに電流が流れることにより発生する電磁力により、磁石が軸線方向に変位する現象(電磁誘導)が利用される。振動方向に合わせて制振用コイルに供給される電流の流れる方向を制御部により適切に制御することにより、磁石を振動方向とは逆方向に変位させることができる。
第8の発明は、第7の発明において、制振用コイルに加えて電力回生用コイルを備え、制振用コイルに電流を流して磁石を振動方向とは逆に移動させるとともに、当該磁石の移動により電力回生用コイルに電流を発生させる構成とした動力工具である。
第8の発明によれば、電力回生機能と制振機能を併せ持たった動力工具とすることができる。制振用コイルに電力供給して発生する電磁石により磁石を当該動力工具の振動方向とは逆方向に移動させて当該動力工具の振動を吸収する(制振機能)とともに、当該磁石の移動により電力回生用コイルに電流が発生して、駆動力に直接寄与せず浪費された電力(エネルギー)が回生される(電力回生機能)。
本発明の実施形態に係る動力工具の全体斜視図である。本図では、動力工具の一例として充電式のインパクトドライバが示されている。 動力工具の工具本体部の縦断面図である。 第1実施形態に係る電力回生機構の側面図である。 第1実施形態に係る電力回生機構の縦断面図である。 第2実施形態に係る電力回生機構の動作状態を示す側面図である。本図では、移動体が中立位置に位置する状態を示している。 第2実施形態に係る電力回生機構の動作状態を示す側面図である。本図では、移動体が前側へ移動する状態を示している。 第2実施形態に係る電力回生機構の動作状態を示す側面図である。本図では、移動体が後側へ移動する状態を示している。 工具本体部の縦断面図であって、第2実施形態に係る制振機構について、ハンマ位置検知用の磁気センサ及びその周辺の断面図である。
次に、本発明の実施形態を図1〜図8に基づいて説明する。図1に示すように本実施形態では、動力工具1の一例として、充電式のインパクトドライバ(ねじ締め工具)を例示する。この動力工具1は、駆動源としての電動モータを内装した工具本体部2と、工具本体部2の側部から下方へ延びるグリップ部3と、グリップ部3の下部に側方へ張り出すように設けられた電源部4を備えている。電源部4の下面側にスライド取り付け形式のバッテリパック5が取り付けられている。使用者は動力工具1の後ろ側に位置して片手でグリップ部3を把持して当該動力工具1を用いることができる。部材及び構成の左右方向についてはグリップ部3を把持した使用者を基準にして用いる。
工具本体部2の詳細が図2に示されている。工具本体部2は、概ね円筒形の本体ケース10を備えている。本体ケース10の後面側は、後部ケース11で塞がれている。後部ケース11は2本のねじ11aによって本体ケース10の後面側を塞ぐ状態にねじ止めされている。本体ケース10内には、後ろ側から順に駆動源としての電動モータ20、減速ギヤ列21、回転打撃機構22が内装されている。電動モータ20はモータ軸線J方向(前後方向)にコンパクトで出力が大きなDCブラシレスモータが用いられている。電動モータ20は、本体ケース10側に固定された固定子20aと、固定子20aの内周側に回転自在に支持された回転子20bを備えている。固定子20aの前面にセンサ基板20cが結合されている。センサ基板20cの後面側に取り付けた磁気センサにより回転子20bの回転位置が検出される。回転子20bを回転自在に支持するモータ軸20dの後部側には冷却ファン20eが取り付けられている。
モータ軸20dの前部に駆動ギヤ21aが取り付けられている。減速ギヤ列21は遊星歯車列で、駆動ギヤ21aはその太陽ギヤに該当する。駆動ギヤ21aには2つの遊星ギヤ21bが噛み合わされている。2つの遊星ギヤ21bは、インターナルギヤ21cに噛み合わされている。2つの遊星ギヤ21bを回転支持するキャリア21dは、軸受13を介してモータ軸と同軸で回転可能に支持されている。軸受13は、アルミニウム鋳物製のハンマケース12の後部を閉塞するケース蓋16に保持されている。ケース蓋16は、ハンマケース12の後部開口に設けた雌ねじ部にねじ結合されて一体化されている。インターナルギヤ21cは、ハンマケース12とケース蓋16との間でモータ軸線J方向に挟み込まれて固定されている。ハンマケース12とケース蓋16は、本体ケース10の前部側に同軸に結合されている。
キャリア21dの前面中心には、駆動軸22aが同軸かつ一体に設けられている。駆動軸22aを介して減速ギヤ列21の前側に回転打撃機構22が連結されている。駆動軸22a上にはハンマ22bが軸方向移動かつ軸回りに回転可能に支持されている。ハンマ22bとキャリア21dとの間に圧縮ばね22cが介装されている。圧縮ばね22cによりハンマ22bは前方へ付勢されている。図では省略されているが駆動軸22aの外周面とハンマ22bの内周面との間には、カム溝と鋼球が介装されている。カム溝は駆動軸22aの外周面に軸線(モータ軸線J)に対して傾斜する方向に沿って設けられている。このカム溝内に一つの鋼球が転動可能に嵌め込まれている。カム溝内を変位する鋼球により、ハンマ22bは駆動軸22a上を軸線方向(モータ軸線J方向)に変位しつつ軸線回りに回転する。ハンマ22bの前側にアンビル22dが駆動軸22aと同軸かつ相対回転可能に支持されている。アンビル22dには、径方向に張り出す係合アームが設けられている。
ハンマ22bが駆動軸22a上を進退しつつ回転することによりアンビル22dがねじ締め方向に間欠的に打撃される。アンビル22dの前面中心に、出力軸23が同軸かつ一体に設けられている。出力軸23は軸受24を介してハンマケース12の前部に回転可能に支持されている。出力軸23の前部は、ハンマケース12の前部から前方へ突き出されている。出力軸23の前面には、ねじ締めビット26を差し込むためのビット装着孔23aが設けられている。ビット装着孔23aの周囲であって出力軸23の突き出し部分にビット脱着用の操作スリーブ25が設けられている。
電動モータ20の回転動力が減速ギヤ列21で減速されて回転打撃機構22の駆動軸22aに伝達される。ねじ締め抵抗が小さきねじ締め初期の段階では、ハンマ22bとアンビル22dが駆動軸22aに噛み合って一体で回転して、駆動軸22aの回転動力が出力軸23にそのまま出力される。ねじ締め抵抗が大きくなったねじ締め最終段階では、出力軸23に大きな外部トルク(ねじ締め抵抗)が付加されるため、ハンマ22bが圧縮ばね22cに抗して駆動軸22a上を進退しつつアンビル22dをねじ締め方向に間欠的に打撃する。アンビル22dがねじ締め方向に間欠的に打撃されることにより、強固なねじ締め(増し締め)がなされる。
ハンマケース12の外面であって、本体ケース10の前部から張り出す範囲には、樹脂製のハンマケースカバー14が装着されている。ハンマケースカバー14の前部は、衝撃吸収用のゴム製のバンパ15が装着されている。
グリップ部3は、使用者が当該動力工具1を使用する際に把持する部分であり、図1に示すようにその前面上部には使用者が指先で引き操作するトリガ形式のスイッチレバー6が設けられている。このスイッチレバー6を引き操作するとグリップ部3内に収容したメインスイッチがオンして駆動源としての電動モータ20が起動する。スイッチレバー6の上側には、照明具7が配置されている。照明具7の光は、ねじ締めビット26の先端部に向けられている。この照明具7が点灯してねじ締め部位が明るく照らされることにより、暗所等でのねじ締め作業を効率よく行うことができる。
グリップ部3の下部には、当該動力工具1の電源としてのバッテリパック5を装着するための電源部4が設けられている。この電源部4は、グリップ部3の下部から主として前方(図1において右側)へ張り出す状態に設けられている。この電源部4の下面側にバッテリパック5が装着される。電源部4の上面には、当該動力工具1の動作状態(例えば打撃力の切り替え状態、動作モード等)を視覚的に報知するための表示部8が設けられている。表示部8には、上記照明具7を点灯、消灯するための照明スイッチ8aやモード切替スイッチが設けられており、操作パネルとしても機能する。
電源部4の下面に対してバッテリパック5を前側から後ろ側へスライドさせることにより当該バッテリパック5を電源部4に取り付けることができる。バッテリパック5は、出力(公称)電圧18V仕様のリチウムイオンバッテリで、取り外して別途用意した充電器で充電することにより繰り返し使用することができる。
電源部4には、電源回路及び電動モータの動作を制御するための制御回路を含むコントローラ9が内装されている。コントローラ9は、底浅のケースに制御基板を収容して樹脂モールドしたもので、概ね矩形平板形状を有している。電源部4の張り出し方向に、その面方向を沿わせた水平姿勢でコントローラ9が収容されている。図では示されていないが、コントローラ9の制御基板には、蓄電用のコンデンサが搭載されている。
工具本体部2の右側部であって電動モータ20の側方には、電力回生機構30が設けられている。電力回生機構30は、電磁誘導の原理を利用して電力を発生(回生)する機能を有している。図3及び図4に本実施形態の電力回生機構30が示されている。電力回生機構30は、樹脂製で円筒形の回生ケース31と、回生ケース31内で軸線方向(モータ軸線J方向)に平行移動可能に収容された移動体32と、回生ケース31の外面に巻き回された回生コイル33を備えている。
図3に示すように回生ケース31は、その軸線方向をモータ軸線J方向(前後方向)に一致させた状態で本体ケース10の右側部に埋め込まれている。回生ケース31の両端側はそれぞれキャップ31aで塞がれている。回生ケース31の後側には、磁石のN極(固定磁石34N)が固定されている。回生ケース31の前側には、磁石のS極(固定磁石34S)が固定されている。移動体32は、それぞれ円板形を有する磁石のN極とS極を相互に結合した円柱体形状を有している。移動体32のN極側32Nは、後側(固定磁石34N側)に向けられている。移動体32のS極側32Sは、前側(固定磁石34S側)に向けられている。
回生コイル33は、回生ケース31の軸線方向中央において外周面に5回程度巻き回されている。回生コイル33の前側の接続部33aと後側の接続部33bは、リード線を経て後述するAC/DC変換回路に接続されている。回生コイル33に発生した電流は、AC/DC変換回路により交流から直流に変換される。直流に変換された後に、前記照明具7に電力として供給される。
グリップ部3を把持してスイッチレバー6を引き操作すると、電動モータ20が起動して出力軸23がねじ締め方向に回転する。ねじ締めが進行して出力軸23にねじ締め抵抗が負荷されると、ハンマ22bが圧縮ばね22cに抗して後退する。ハンマ22bが後退してアンビル22dに対する係合状態が解除されると、ハンマ22bは圧縮ばね22cの付勢力により前進しつつねじ締め方向に回転してアンビル22dがねじ締め方向に打撃される。このことから、回転打撃機構22による打撃動作では、ハンマ22bがモータ軸線J方向に進退することによる同方向の振動が発生する。
回転打撃動作に伴うモータ軸線J方向の振動により、電力回生機構30において移動体32が前後に移動する。移動体32のN極側32Nが後側の固定磁石34Nに対向し、S極側32Sが前側の固定磁石34Sに対向して配置されている。このため、回転打撃動作に伴うモータ軸線J方向の振動により、移動体32は固定磁石34N及び固定磁石34Sの反発を受けて前後に往復動する。
こうして移動体32が回生コイル33の内周側をモータ軸線J方向(前後方向)に往復動することにより、回生コイル33に電流が流れる(電磁誘導)。回生コイル33に発生した電流は、その前側の接続部33aと後側の接続部33bにリード線を経て接続された照明具7に電力として供給される。このように電力回生機構30における電磁誘導により回生コイル33に発生した電流が照明具7に電力として供給され、これにより照明具7が点灯してねじ締め部位が明るく照らされる。
電磁誘導により回生コイル33に発生した電流は、交流を直流に変換する変換回路(AC/DC変換回路)により直流電流に変換された後に、照明具7に電力として供給される。変換回路は、電源部4に収容したコントローラ9の制御回路に含まれている。電力回生装置30により回生された電力は、変換回路で直流に変換された後、一旦コンデンサに蓄電される。コンデンサは、コントローラ9に設けられていてよい。
ねじ締め最終段階において回転打撃機構22の動作により当該動力工具1にモータ軸線J方向の振動が発生する。係るモータ軸線J方向の振動は、ねじ締め方向の回転打撃力に直接寄与しない無駄なエネルギー消費と捉えることができる。本実施形態の電力回生機構30によれば、ねじ締めに直接寄与せずモータ軸線J方向の振動に消費されるエネルギー(電力)を回生して照明具7を点灯させるエネルギーとして有効活用することができる。このことから、電力回生機構30により、当該動力工具1のエネルギー効率(省エネ効果)を高めることができる。
以上説明した電力回生機構30では、回生した電力を照明具7の電力として用いる構成を例示したが、照明具7に代えて若しくは加えて例えば表示パネルや警報音等のその他の電気デバイスの電力として利用する構成としてもよい。
また、本体ケース10の右側部に電力回生機構30を配置する構成を例示したが、右側部に代えて若しくは加えて左側部や上部であって、当該本体ケース10の周囲複数個所にに同様の電力回生機構30を配置する構成としてもよい。さらに、本体ケース10に限らず、ハンマケース12あるいはグリップ部3や電源部4に電力回生機構を配置することもできる。また、工具本体部2の右側部であって電動モータ20の側方に、電力回生機構30を配置した構成を例示したが、工具本体部2の内部であって電動モータ20と回転打撃機構22との間に電力回生機構を組み込む構成としてもよい。
また、モータ軸線J方向の振動により移動体32を移動させて電力を回生する構成を例示したが、モータ軸線J回りの振動であって例えばハンマ22bによる回転打撃動作によるモータ軸線J回りの振動により移動体を移動させて電力を回生する構成としてもよい。
さらに、円筒形の回生ケース31に移動体32を収容したユニット形の電力回生機構30を例示したが、例えばハンマ22bの外面複数個所に移動体(N極とS極)を取り付け、ハンマケース12の内面にコイルを配置して、ハンマ22bのモータ軸線J方向の進退動作(回転打撃動作)によりコイルに電流を発生させて電力を回生する構成とすることもできる。
また、回生コイル33の内周側に移動体32を配置する構成に限らず、回生コイルの側方(外周側)に移動体を配置して軸線方向に移動させることにより、回生コイルに電流を発生させて回生する構成としてもよい。
さらに、回生電力を蓄電するためのコンデンサとしては、コントローラ9のコンデンサを用いる構成とする他、例えばグリップ部3に別途専用かつ大容量のコンデンサを内装する構成としてもよい。また、AC/DC変換回路についても、コントローラ9の制御基板に含める構成とする他、グリップ部3等に当該変換回路を有する専用の制御基板を内装する構成としてもよい。
以上例示した第1実施形態の電力回生機構30は、モータ軸線J方向の振動により電力を回生する機能のみを備えるものであるが、以下説明する第2実施形態の電力回生機構40は、振動エネルギーを電力に回生する機能に加えて、当該動力工具1の振動を吸収する機能(制振機構50)を併せ持った構成となっている。
図5〜図7に示すように、第2実施形態の電力回生機構40は、樹脂製円筒形の回生ケース41に、移動体43をモータ軸線J方向に移動可能に内装した構成を備えている。回生ケース41の一端側(図では左側)にはN極の固定磁石42Nが固定されている。回生ケース41の他端側(図では右側)にはS極の固定磁石42Sが固定されている。回生ケース41の両端はキャップ41aで塞がれている。
移動体43は、それぞれ円板形を有する磁石のN極とS極を相互に結合した円柱体形状を有している。移動体43のN極側43Nは、固定磁石42N側に向けられている。移動体43のS極側43Sは、固定磁石42S側に向けられている。
回生ケース41の外周には、1つの回生コイル44と2つの制振コイル45,46が巻き回されている。回生ケース41の中央に巻き回された1つの回生コイル44は電力回生用のコイルで、第1実施形態と同じく5回程度巻き回されている。回生コイル44の両端部は接続部44a,44bにそれぞれ電気的に接続されている。
回生ケース41の後側に巻き回された制振コイル45と、回生ケース41の前側に巻き回された制振コイル46は、制振機構50を構成するもので、それぞれ5回程度巻き回されている。後側の制振コイル45の前端部は接続部45bに電気的に接続されている。後側の制振コイル45の後端部は接続部45aに電気的に接続されている。前側の制振コイル46の前端部は接続部46aに電気的に接続されている。前側の制振コイル46の後端部は接続部46bに電気的に接続されている。
回生コイル44の両端部は、接続部44a,44bを経てコントローラ9のAC/DC変換回路に接続されている。直流に変換された回生電流はコンデンサに蓄電される。前後の制振コイル46,45は、接続部46a,46b,45a,45bを経て制振コントローラ51に接続されている。制振コントローラ51は、コントローラ9と一体とされていてよい。制振コントローラ51を経て前側の制振コイル46と後側の制振コイル45に電力が供給される。前側の制振コイル46と後側の制振コイル45には、コントローラ9の電源回路からバッテリパック5の電力が供給される。
図6に示すように制振コントローラ51を経て前側の制振コイル46に後ろ向きの電流が流されることにより、当該前側の制振コイル46の後端部がN極に帯磁する。また、制振コントローラ51を経て後側の制振コイル45に前向きの電流が流されると、当該後側の制振コイル45の前端部がN極に帯磁する。移動体43の前部がS極であることから、この場合移動体43と前側の制振コイル46との間に吸引力が発生する。また、移動体の43の後部がN極であることから、移動体43と後側の制振コイル45との間に反発力が発生する。このため、移動体が43が前側へ変位する。移動体43が前側へ変位することにより、回生コイル44に電流が流れる。
これに対して図7に示すように制振コントローラ51を経て前側の制振コイル46に前向きの電流が流されることにより、当該前側の制振コイル46の後端部がS極に帯磁する。また、制振コントローラ51を経て後側の制振コイル45に後ろ向きの電流が流されると、当該後側の制振コイル45の前端部がS極に帯磁する。移動体43の前部がS極であることから、この場合は移動体43と前側の制振コイル46との間に反発力が発生する。また、移動体43の後部がN極であることから、移動体43と後側の制振コイル45との間に吸引力が発生する。このため、移動体43が後側へ変位する。移動体43が後側へ変位することによりことにより、回生コイル44に電流が流れる。
制振コントローラ51を経て前側の制振コイル46と後側の制振コイル45に相互に向きが反対の電流を流すことにより、移動体43を前側若しくは後側に変位させることができる。移動体43の移動方向は、制振コントローラ51から供給される電流の向きを変更することにより任意に制御することができる。また、第1実施形態と同じく、移動体43が回生ケース41内を移動することにより回生コイル44に電流が流れて電力が回生される。
制振コントローラ51から供給される電力により、前側の制振コイル46と後側の制振コイル45に流される電流の向きは、当該動力工具1の振動方向に合わせて適切に制御される。第2実施形態では、回転打撃機構22のハンマ22bのモータ軸線J方向への移動に伴って発生する振動に合わせて電流の向きが制御される。ハンマ22bのモータ軸線J方向の位置が位置検知センサにより検知される。第2実施形態では、磁気センサを用いてハンマ22bのモータ軸線J方向の位置が検知される。磁気センサは、ハンマ22bの側方であって本体ケース10の内面に配置されている。
図8に示すように第2実施形態では、モータ軸線J方向に沿って3個の磁気センサ52,53,54が配置されている。3個の磁気センサ52,53,54によりハンマ22bの位置が検知される順序により、ハンマ22bの移動方向が判定される。磁気センサ52によりハンマ22bの位置が検知された状態(オン状態)で、その後磁気センサ53、磁気センサ54の順序で検知(オン)されると、ハンマ22bの移動方向は後ろ向き(後退)と判定される。3つの磁気センサ52,53,54がいずれもオン状態でハンマ22bが図中二点鎖線で示すように後退端に位置することが検知された状態で、その後磁気センサ54、磁気センサ53の順序でハンマ22bの位置が検知されない状態(オフ)に変化した場合に、ハンマ22bの移動方向は前向き(前進)と判定される。磁気センサ52,53,54のオンオフ信号は制振コントローラ51に入力される。
制振コントローラ51では、3つの磁気センサ52,53,54のオンオフ状態に基づいて制振機構50の前側の制振コイル46と後側の制振コイル45に対する電力供給(供給される電流の向き)が制御される。ハンマ22bが後退する段階では、図6に示すように前側の制振コイル46に後向きの電流が流され、後側の制振コイル45に前向きの電流が流されて移動体43が前側に移動するよう制御される。逆に、ハンマ22bが前進する段階では、図7に示すように前側の制振コイル46に前向きの電流が流され、後側の制振コイル45に後ろ向きの電流が流されて移動体43が後側に移動するよう制御される。
このように、回転打撃動作に伴うハンマ22bの移動方向とは逆方向に移動体43が移動して当該移動体43がカウンタウエイトとして機能することにより、当該動力工具1のモータ軸線J方向の振動が吸収される。また、この振動吸収機能に加えて、回生コイル44に対して移動体43が移動することにより、回生コイル44に電流が発生し(電磁誘導)、これがコントローラ9のAC/DC変換回路で直流に変換された後、コンデンサに蓄電される。蓄電された回生電力は、照明具7等の電力として利用される。
以上のように構成した第2実施形態の電力回生機構40によっても、移動体43の移動により電力が回生されることから、ねじ締めに直接寄与しない消費エネルギー(電力)を回生して有効活用することができ、これにより当該動力工具1のエネルギー効率(省エネ効果)を高めることができる。
また、第2実施形態の場合、制振機構50によりモータ軸線J方向の振動が吸収されて当該動力工具の作業性(使い勝手)が高められる。特に第2実施形態の場合、前側の制振コイル46と後側の制振コイル45により移動体43が強制的に移動させられることから、モータ軸線J方向の振動を抑制しつつ、電力の回生を効率よく行うことができる。
以上説明した第2実施形態についても種々変更を加えることができる。例えば、ハンマ22bの位置を検知する磁気センサ52,53,54を本体ケース10に設けた構成を例示したが、ハンマケース12に設ける構成としてもよい。ハンマ位置検知用の磁気センサをハンマ22bにより接近させて配置することにより、その検知感度をより高めることができる。
磁気センサを複数設けることにより、ハンマ22bの位置を正確に検知できるため、制振コイルに対する電力供給の制御を適確に行うことで効率よく振動を減衰することができる。
また、3つの磁気センサ52,53,54によりハンマ22bの移動方向を検知する構成を例示したが、1つまたは2つの磁気センサにより検知する構成としてもよい。例えば、ハンマ22bの後方であって電動モータ20のセンサ基板20cの前面に設けた1つの磁気センサにより当該ハンマ22bの移動方向を検知することができる。さらに、ハンマ22bの移動方向を検知するための磁気センサは、ハンマ22bの前方であってバンパ15や照明具7の基板に設ける構成としてもよい。
以上説明した実施形態では、公称電圧18Vのバッテリパック5を電源とする動力工具1を例示したが、公称電圧10.8Vあるいは公称電圧14.4Vのバッテリパックを電源として取り付け可能な動力工具についても例示した電力回生機構を適用することができる。
また、動力工具1としてねじ締め機(インパクトドライバ)を例示したが、レシプロソー等の往復動切断機、あるいは電動工具に限らず、圧縮エア式駆動式の釘打ち機等の動力工具について、例示した電力回生機構30,40を広く適用することができる。
1…動力工具(インパクトドライバ)
2…工具本体部
3…グリップ部
4…電源部
5…バッテリパック
6…スイッチレバー
7…照明具
8…表示部
9…コントローラ
10…本体ケース
11…後部ケース、11a…ねじ
12…ハンマケース
13…軸受
14…ハンマケースカバー
15…バンパ
16…ケース蓋
20…電動モータ
20a…固定子、20b…回転子、20c…センサ基板、20d…モータ軸
20e…冷却ファン
J…モータ軸線
21…減速ギヤ列
21a…駆動ギヤ、21b…遊星ギヤ、21c…インターナルギヤ、21d…キャリア
22…回転打撃機構
22a…駆動軸、22b…ハンマ、22c…圧縮ばね、22d…アンビル
23…出力軸、23a…ビット装着孔
24…軸受
25…操作スリーブ
26…ねじ締めビット
30…電力回生機構(第1実施形態)
31…回生ケース
32…移動体、32N…N極側、32S…S極側
33…回生コイル、33a,33b…接続部
34N…固定磁石(N極)
34S…固定磁石(S極)
40…電力回生機構(第2実施形態)
41…回生ケース、41a…キャップ
42N…固定磁石(N極)
42S…固定磁石(S極)
43…移動体、43N…N極側、43S…S極側
44…回生コイル、44a,44b…接続部
45…制振コイル(後側)、45a,45b…接続部
46…制振コイル(前側)、46a,46b…接続部
50…制振機構
51…制振コントローラ
52,53,54…磁気センサ(ハンマ位置検知用)

Claims (8)

  1. 磁石とコイルとの相対移動により前記コイルに電流を発生させて電力を回生する電力回生機構を備えた動力工具。
  2. 請求項1記載の動力工具であって、出力軸線回りに間欠的に打撃を与える回転打撃機構を備えた動力工具。
  3. 請求項2記載の動力工具であって、前記回転打撃機構の周囲を覆うハンマケースを備えており、該ハンマケースに前記電力回生機構を備えた動力工具。
  4. 請求項2記載の動力工具であって、前記回転打撃機構の周囲を覆うハンマケースを備えており、該ハンマケースの径方向外側に前記電力回生機構を備えた動力工具。
  5. 請求項2記載の動力工具であって、駆動源としての電動モータを備え、該電動モータの径方向外側に前記電力回生機構を備えた動力工具。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載した動力工具であって、前記磁石は前記コイルの内周側を軸線方向に相対移動する構成とした動力工具。
  7. 制振用コイルと、磁石と、前記制振用コイルに電力供給して前記磁石を、振動方向とは逆方向に移動させる制御部を有する制振機構を備えた動力工具。
  8. 請求項7記載の動力工具であって、前記制振用コイルに加えて電力回生用コイルを備え、前記制振用コイルに電流を流して前記磁石を振動方向とは逆に移動させるとともに、該磁石の移動により前記電力回生用コイルに電流を発生させる構成とした動力工具。
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