JP2014172118A - 電動工具 - Google Patents

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Takuya Teranishi
卓也 寺西
Keita Saito
圭太 齊藤
Masanori Watanabe
雅範 渡邊
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Abstract

【課題】
ノイズ対策用のフェライトコアの配置を工夫することにより、リードワイヤの断線効果をも持たせるようにした電動工具を提供する。
【解決手段】
前方ハウジングの後端部と後方ハウジングの前端部で回動可能に接続する回動軸10が設けられて折り曲げ可能な電動工具において、前方ハウジング2の軸方向に見て、回動軸10とモータ4の間の空間にフェライトコア35を設け、後方ハウジング3側からモータ4への電力線41、42を、回動軸10の上下方向の一方側からフェライトコア35の入線側に配線する。
電力線41、42をフェライトコア35に所定回数巻いた後に、その出線側から、一方の電力線を直接モータ4の第一端子5aに直接接続し、他方を回動軸10の外周を巻くように配線した後にモータ4の第二端子5bに接続する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、電気モータ等により回転駆動され、モータによる回転力でネジやボルト等を締め付ける電動工具に関し、特に前方ハウジングと後方ハウジングから構成され、これらがストレート状に配置される形状と、折り曲げてガンタイプにした形状のいずれにおいても使用することができる電動工具に関する。
従来のいわゆる折り曲げ可能な電動工具のスイッチ構造としては、工具保持部の回転軸を中心として回動可能なスイッチ(SW)で、回動角度に応じて変速する機能を備えている特許文献1の技術が知られている。特許文献1では、モータ部とモータ部で発生させた回転力を伝達する減速機構部等を収納した樹脂製の二つ割りの前方ハウジング(メインハウジング)と、前方ハウジングに回動可能に接続され内部空間にバッテリを収容する後方ハウジング(バッテリハウジング)により構成され、モータのオン又はオフをするためのスイッチが前方ハウジングの後端側に設けられる。
図10は、従来技術における折曲式の電動工具(ドライバドリル)のストレート時の縦断面図である。電動工具101は、前方ハウジング103と後方ハウジング102が回動軸110を中心に回動させてことができるように構成される。前方ハウジング103内には、モータ104と、モータ104の回転を減速する減速機構118と、減速機構118の出力を出力軸126に伝達すると共に、所定の締め付けトルク以上となったときに動力を遮断させるクラッチ機構120が収容される。ここでは減速機構118とクラッチ機構120がモータ104の回転力を出力軸126に伝達する動力伝達機構となる。前方ハウジング103のモータ104の後方側であって回動軸110の前方の空間内にはモータ104の回転をオン又はオフさせるスイッチ107が設けられる。スイッチ107は、円筒状の前方ハウジング103の周方向に移動させるレバー部106が接続され、レバー部106を一方向に移動させるとモータ104が正方向(先端工具にてネジを締める方向)に回転し、他方向に移動させるとモータ104が逆方向(先端工具にてネジを緩める方向)に回転する。スイッチ107は、ON又はOFFのいずれかの設定を行うもので、ON状態にすることにより定められた速度でモータ104が回転するが、モータ104の回転速度を調整することはできない。
後方ハウジング102は、後端に開口部102cを有する略円筒形状に形成され、プラスチック等の高分子樹脂製の一体成形により左右分割式にて製造される。前方ハウジング103と後方ハウジング102は、回動軸110を中心に約70度程度回動可能である。後方ハウジング102は作業者が片手で把持するグリップ部となるものであって、その内部には着脱可能な電池パック130が収容される。電池パック130の後面は後方ハウジング102の外縁部分の一部を形成し、前端の略四角形の角部には端子132が設けられる。後方ハウジング102の内部にはターミナル基台111が設けられ複数の金属製のターミナル112が固定される。ターミナル基台111からスイッチ107には電力線141にて電池パック130からの電力が供給される。電池パック130を後方ハウジング102内に装着することにより端子132が電動工具101側の複数のターミナル112と接触することにより、電池パック130からモータ104に電力を供給できる状態となる。回動軸110の下側付近は、ターミナル112からモータ104への電力供給線たる電力線141、LED113へ電力を供給するリードワイヤ143a、143bを通すための空間となっており、その空間を覆うためにカバー115が設けられる。カバー115は回動軸116によって前方ハウジング103側に固定されるプレート状の部材である。後方ハウジング102のターミナル基台111の前方にはハウジングの折り曲げ時にカバー115が収容されるための収容空間117が形成される。
図11は、従来技術における電動工具101の折り曲げ時(ガンタイプ時)の縦断面図であり、図10の状態から回動軸110を中心に後方ハウジング102を前方ハウジング103に対して相対的に約70度回動させた状態を示す。本図から理解できるように後方ハウジング102を回動させると、回動軸116とターミナル基台111の間隔が狭くなるためカバー115は機能的には不要となるので、カバー115を収容空間117に収容するようにして折り曲げ動作に影響しないように構成した。このような構造により従来技術なる折り曲げ式の電動工具は、工具本体をストレート/ガンタイプの2通りの形態での使用が可能である。
特開2011−73087号公報
特許文献1による電動工具は、作業者が作業場所やねじ締め状態等に応じてストレート形状とガンタイプ形状に変更可能であるため、適宜形状を変化させながら作業を行う。この際、電力線141とリードワイヤ143a、143bは回動軸110とカバー115との間の空間に位置するため、形状を変更する際には電力線141やリードワイヤ143a、143b自体に、又は、その端部の半田付け部分に応力が発生する。ストレート形状とガンタイプ形状との変更を繰り返し行った場合、リードワイヤ自体、又は、その端部の半田付け部分等のどちらか一方が疲労により断線することにより導通不良を行う恐れがあるため、出願人らはそのような問題が起らないように、半田付け部分を樹脂で固める等の耐久性を持たせる様々な工夫をしてきた。
本発明は上記背景に鑑みてなされたもので、その目的は、ストレート形状とガンタイプ形状に変更可能な折り曲げ式の電動工具において、内部配線やその接続部分の断線や破損を防止して製品寿命を一層向上させることができる電動工具を提供することにある。
本発明の他の目的は、折り曲げ式の電動工具の回動機構付近に通されるリードワイヤの配線方法を工夫することによりリードワイヤの断線を効果的に防止できる電動工具を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、ノイズ対策用の雑防素子(フェライトコア等)の配置を工夫することにより、リードワイヤの断線効果をも持たせるようにした電動工具を提供することにある。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの特徴を説明すれば、次の通りである。
本発明の一つの特徴によれば、モータと、先端工具が装着される出力軸と、モータの回転力を出力軸に伝達する動力伝達機構と、これらを収容する前方ハウジングと、モータに電力を供給するバッテリを収容すると共にグリップ部を形成する後方ハウジングを有し、前方ハウジングの後端部と後方ハウジングの前端部で回動可能に接続する回動軸が設けられ、少なくとも前方ハウジングと後方ハウジングがストレートに配置される状態と、前方ハウジングに対して後方ハウジングを下方に回動させる折り曲げ配置状態で作業可能な電動工具において、バッテリからモータに電力を供給する電力線の一部又は全部を、回動軸の外周に巻くように構成した。また、後方ハウジングを前方ハウジングに対して下方に回動させると電力線が緩むよう、電力線を後方ハウジングから回動軸の下方を通って回動軸に巻いて、回動軸の下方を通って前方ハウジングの内部へと延びるよう構成した、さらに、回動軸とモータとの間に、電力線と係合する係合部材を設けた。係合部材は雑防素子で構成することができる。
本発明の他の特徴によれば、前方ハウジングの軸方向に見て、回動軸とモータの間の空間に雑防素子を設け、後方ハウジング側からモータへの電力線を、回動軸の上下の一方側(回動軸から見て侠角側)から雑防素子の入線側に配線し、雑防素子の出線側からの電力線のうち、一方を直接モータの第一端子に接続し、他方を回動軸の外周を巻くように配線した後にモータの第二端子に接続するようにした。雑防素子は、例えば円筒形のフェライトコアであり電力線のそれぞれをフェライトコアに通すようにし、フェライトコアのリング部に1回又は複数回巻くようにした。モータは、第一端子(プラス端子)と第二端子(マイナス端子)を有する直流モータで有り、フェライトコアは、軸方向がプラス端子とマイナス端子を接続する仮想線と略平行になるように配置される。
本発明の他の特徴によれば、仮想線が回動軸の軸線に対して直交する様にモータが配置される。また、前方ハウジングの先端付近に出力軸の先端方向を照射すLED等の照明装置を設け、照明装置への電力を供給する電力線を後方ハウジング側から回動軸を1回巻きつけた後に照明装置へ配線するようにした。さらに、モータのオンオフ制御をするスイッチ機構を、後方ハウジング内であって回動軸とバッテリの間に配置し、モータへの電力線はスイッチ機構から接続されるようにした。
請求項1の発明によれば、折り曲げタイプの電動工具においてバッテリからモータに電力を供給する電力線を、回動軸の外周に巻くように構成したので、後方ハウジングを回動させると電力線は回動軸の外周に巻かれた部分のほぼ全体で屈曲を吸収することができ、断線を効果的に防止することができる。
請求項2の発明によれば、電力線を後方ハウジングから回動軸の下方を通って回動軸に巻いて、回動軸の下方を通って前方ハウジングの内部へと延びるようにしたので、後方ハウジングを下方に回動させると電力線が緩むために電力線に引っ張り力が掛かりにくく、電力線が屈曲されて断線が生じやすいという問題の発生を効果的に回避でき、長時間使用しても断線の恐れが少なく無く信頼性の高い電動工具を実現できる。
請求項3の発明によれば、回動軸とモータとの間に、電力線と係合する係合部材を設けたので、モータ付近おいて電力線を束ねるか又は固定することにより電力線に加わる応力を低減させることが可能となる。
請求項4の発明によれば、雑防素子に係合部材の機能を持たせるので部品点数の削減を実現して省スペース化を図ることができる。
請求項5の発明によれば、後方ハウジング側からモータへの電力線を、回動軸の上下の一方側から雑防素子の入線側に配線し、雑防素子の出線側からの電力線のうち、一方を直接モータの第一端子に接続し、他方を回動軸の外周を巻くように配線した後にモータの第二端子に接続したので、ストレート形状と折り曲げ形状の折り曲げ動作を繰り返し行った場合に、電力線自体の断線や、電力線と端子類との半田付け箇所の破損を効果的に防止することができ、信頼性が高くて寿命の長い折り曲げ式の電動工具を実現できる。
請求項6の発明によれば、雑防素子は円筒形のフェライトコアであるのでノイズを低減させることができる上に、フェライトコアに電力線の長寿命化の機能を持たせるようにしたので、信頼性が高くて寿命の長い折り曲げ式の電動工具を実現できる。
請求項7の発明によれば、電力線のそれぞれをフェライトコアのリング部に1回又は複数回巻くので、低減したい目的周波数付近のノイズを効果的に減衰させることができる。
請求項8の発明によれば、フェライトコアは、軸方向がプラス端子とマイナス端子を接続する仮想線と略平行になるように配置されるので、電力線を巻き付けるうえで都合が良い配置とできる上に、電力線を回動軸に巻き付けるにも都合の良い配置とすることができ、電動工具の組み立て性を向上させることができる。
請求項9の発明によれば、仮想線が回動軸の軸線に対して直交する様にモータが配置されるので、左右に延びる回動軸の軸線に対して効率良くモータとフェライトコアを配置することができる。
請求項10の発明によれば、照明装置への電力を供給する電力線を後方ハウジング側から回動軸を1回巻きつけた後に照明装置へ配線するので、照明装置への電力線に無理な応力が掛かって断線することを防止でき、信頼性が高くて寿命の長い折り曲げ式の電動工具を実現できる。
請求項11の発明によれば、モータのオンオフ制御をするスイッチ機構を、後方ハウジング内であって回動軸とバッテリの間に配置したので、限られた空間に回路基板を効率良く配置でき、全長が短くコンパクトな折り曲げ式の電動工具を実現できる。また、モータへの電力線はスイッチ機構から接続されるので、使用するリードワイヤやフラットケーブルの節約により電動工具の軽量化を図り、信頼性を向上させることができる。
本発明の上記及び他の目的ならびに新規な特徴は、以下の明細書の記載及び図面から明らかになるであろう。
本発明の実施例に係る電動工具1のストレート時の外観を示す側面図である。 本発明の実施例に係る電動工具1の折り曲げ時の外観を示す側面図である。 図1の電動工具1の内部構造を示す図であり、モータより前方側及びトリガ部分を縦断面で示した図である。 図3の回動軸10を含む回動機構とスイッチ7付近の部分拡大図であり、前方ハウジング2と後方ハウジング3の片側部分を取り外した状態を示している(ストレート形状時)。 図3の回動軸10を含む回動機構とスイッチ7付近の部分拡大図であり、前方ハウジング2と後方ハウジング3の片側部分を取り外した状態を示している(折り曲げ形状時)。 (1)はスイッチ7からフェライトコア35を接地する領域への配線状況を説明する概略図であり、(2)は、フェライトコア35からモータ4のプラス端子5aとマイナス端子5bへの配線状況を説明するための概略図である。 図6のフェライトコア設置領域36に配置されるフェライトコアの設置向きを説明するための図である。 図3の回動軸10を含む回動機構とスイッチ7付近の部分拡大図であり、リードワイヤ43の状態を示す図である(ストレート形状時)。 図3の回動軸10を含む回動機構とスイッチ7付近の部分拡大図であり、リードワイヤ43の状態を示す図である(折り曲げ形状時)。 従来技術の電動工具(ドライバドリル)の全体構成を示す縦断面図である(ストレート時)。 従来技術の電動工具(ドライバドリル)の全体構成を示す縦断面図である(折り曲げ時)。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。なお、以下の図において、同一の部分には同一の符号を付し、繰り返しの説明は省略する。また、本明細書においては、前後、上下の方向は図中に示す方向であるとして説明する。図1は本発明の実施例に係る電動工具の一例である電動工具1の全体を示す断面図である。
電動工具1は充電可能で着脱可能なバッテリ50を電源とし、図示しないモータを駆動源として動力伝達機構を介して出力軸に回転力と打撃力を与え、装着部40に覆われる装着穴に保持されるドライバビット等の先端工具に回転力や打撃力を伝達してねじ締めやボルト締め等の作業を行うものである。電動工具1のハウジングは、前方ハウジング(メインハウジング)2と後方ハウジング(ハンドルハウジング)3によって構成される。前方ハウジング2はプラスチック等の高分子樹脂の一体成形によって左右に2分割可能な略円筒形状又は筒状に構成され、図示しないネジによって左右部分が固定される。後方ハウジング3は後端に開口部3aを有する略円筒形状又は筒状に形成され、プラスチック等の高分子樹脂の一体成形により左右分割式にて製造される。前方ハウジング2と後方ハウジング3は、前後方向の中央付近において図示しない回動軸を有する回動機構によって連結され、回動軸を中心に約70度程度回動可能である。この回動する面は図1でみて前後及び上下方向を含む鉛直面(紙面と同じ面)であって、図1のように前方ハウジング2と後方ハウジング3が同軸上に並ぶ、いわゆるストレートタイプの形状から、後述する図2で示すように回動させた形状、いわゆるガンタイプの形状に変化させることができる。作業者は作業する場所や対象に応じてストレートタイプ又はガンタイプの形状のいずれかの形態にセットして作業を行うことができる。
本実施例の電動工具1は動力伝達機構として後述する減速機構とインパクト機構を用いたインパクトドライバであるが、動力伝達機構の形態は任意であり、いわゆるドライバドリル、その他のコードレス方式の折り曲げ型の電動工具として実現しても良い。図示しないモータは、前方ハウジング2の内部に収容され、その回転軸は先端工具を回転させるための動力伝達機構に接続される。バッテリ50は後方ハウジング3の端部の開口部3aから内部空間に装着及び取り外しが可能な略円筒形の筐体を有するもので、いわゆるカセット式で容易に交換可能な電源である。バッテリ50の筐体には2箇所の図示しない掛止部が形成され、後方ハウジング3の内壁に形成された凹部(図示せず)と係合することによりバッテリ50が保持される。バッテリ50を取り外すには、左右に2箇所設けられたラッチ部51を押しながらバッテリ50を開口部3aから後方に引き出す。バッテリ50の後端部の形状は、後方ハウジング3の開口部3aを覆うように形成され、バッテリ50の後面が後方ハウジング3の外縁部分の一部を形成する。バッテリ50の内部には、18650又は14500等の複数のリチウムイオンセルが収容されるが、電池のサイズや種類、本数等は任意に設定すれば良い。
後方ハウジング3の内部であって回動機構に隣接した部分の空間には、モータへの電力の供給・停止を制御するスイッチ(メインスイッチ)を操作するトリガ6と、モータの回転方向を切り替えるための正逆切替レバー9が収容される。本実施例においてメインスイッチは、トリガ6の操作量によって抵抗値が変化する、いわゆる可変抵抗スイッチを採用し、トリガ6の操作量に応じてモータの回転数が変化するように構成される。トリガ6は、指が1本掛かる程度の幅の腹部6aを有し、前方側が軸点(後述する揺動軸6c)を中心に所定の角度だけ揺動(回動)することにより、トリガ6の後端が略上下方向に揺動可能な構成とされる。トリガ6の揺動軸のほぼ上側には正逆切替レバー9が設けられる。正逆切替レバー9は、モータの回転方向を“正回転方向(締め付け方向)”、“逆回転方向(緩め方向)”に切り替えるための切り替えスイッチであり、左右方向にスライドさせることによって操作可能である。
後方ハウジング3は作業者が主に把持するグリップ部となるもので、作業者が把持した際に手になじむような形状にされ、ハンドルハウジングの上側と下側部分に弾性体12a、12bが形成される。尚、本明細書で後方ハウジング3の方向をいう際には、特に断りが無い限り電動工具1が図1のようにストレート状にあるときを基準にするものとする(以下同じ)。弾性体12a、12bは、後方ハウジング3の構成材料(プラスチック)に比べて弾力性の高い構成材料であって、例えば二層成形の技術を用いて後方ハウジング3の構成材たる下層の上に弾力性の高い樹脂を薄い表層として形成したものである。後方ハウジング3の下側であって開口部3aの近傍には、つり下げ用の紐等を通すためのフック穴を兼用する突出部48が形成される。
前方ハウジング2は作業者が補助的に把持する場合があり、そのために前方ハウジング2側の表面にも弾性体11が形成される。弾性体11は前方ハウジング2の構成材料(プラスチック)に比べて弾力性の高い構成材料であって、例えば二層成形の技術を用いて前方ハウジング2の構成材たる下層の上に弾力性の高い樹脂を薄い表層として形成する。また、弾性体11の特定エリアの形状を工夫して、作業者が把持した際に把持する指を介して前方ハウジング2に力を作用させやすいように部分的に滑り止め加工11aと11bがなされる。滑り止め加工11aと11bは、例えば弾性体11に形成された複数の小さい凹部で形成される。
前方ハウジング2と後方ハウジング3の折れ曲がる回動中心の下側(挟角が形成される側)には、カバー45が配置される。カバー45はプレート状の部材であり、電動工具1を図1に示す形態、即ちストレート状で使用する際に、前方ハウジング2と後方ハウジング3の間の回動機構部付近の空間を塞ぐ外枠部品としての役割を果たす。
図2は図1の電動工具1の折り曲げ時の作業状況を示す側面図である。折り曲げ時には前方ハウジング2と後方ハウジング3が略70度程度の交差角をなすように配置され、いわゆるガンタイプ(ピストル形状)となっている。前方ハウジング2の下側には前方ハウジング2の基本形状部分から距離Hほど下側に突出する突出部2aが設けられ、突出部2aにより作業者の指を自然にトリガ6の腹部6aの中心に導くことができる。このようにトリガ6は作業者が人差し指の引き操作で容易に操作ができるので、モータの変速駆動を容易に行うことができる。
図3は電動工具1の内部構造を示す図である。バッテリ50は後方ハウジング3の端部の開口部3aから内部空間に装着及び取り外しが可能であって、いわゆるカセット式に構成される。バッテリ50には2箇所の掛止部51aが形成され、後方ハウジング3の内壁に形成された凹部(図示せず)と係合する。バッテリ50の内部には、例えば14500サイズのリチウムイオン電池セル(図示せず)が3本収容され、その定格電圧は直流10.8Vである。開口部3aに続くバッテリ50の装着空間の他端には基板54が設けられ、基板54から開口部3aに向かって複数のターミナル53が延びるように設けられる。バッテリ50の前端部(図では上側)には、複数の端子52が設けられ、バッテリ50を後方ハウジング3に装着することにより端子52は基板54側に形成されるターミナル53と接触する。
モータ4の回転は減速機構14によって減速されて、インパクト機構19に伝達される。本実施例では減速機構14とインパクト機構19により動力伝達機構が構成され、モータ4の回転力はスピンドル28に伝達される。左右分割式の前方ハウジング2の一方側には複数のねじボス30a〜30dが形成され、図示しない他方側のハウジングには複数のねじ穴が形成される。同様にして後方ハウジング3にも複数のねじボス31a、31bが形成される。尚、本実施例の電動工具では、インパクト機構19や減速機構14を合成樹脂製の前方ハウジング2の内部に直接収容したが、これらを金属製の一体成形によって形成された略カップ状のケース(ハンマケース)に収容して、そのケースを前方ハウジング2に収容又は接続するように構成しても良い。
スイッチ7は、作業者がトリガ6を引くことによりオン又はオフにすることができるもので、前方側に形成される揺動軸6cを中心にトリガ6が揺動する。スイッチ7は回転切替スイッチ機構を有しており、正逆切替レバー9の操作により、出力軸の回転方向を正方向(締め付け方向)又は逆方向(緩め方向)に切り替えることができる。尚、スイッチ7はトリガ6の引き量に応じてモータ4の回転数を調整する可変スイッチで構成されるが、これを単なるON又はOFFのスイッチとしても良い。装着部40の下方には、被締付け材を含む前方部分を照射するための照明装置が設けられる。本実施例の照明装置はLED(発光ダイオード)13で実現され、LED13にはスイッチ7から電力がリードワイヤ43を介して供給される。リードワイヤ43は回動軸10の下側であってカバー45との間を通して、モータ4の左側側部を通して減速機構14とインパクト機構19の下側を通すようにして配線される。同様にしてスイッチ7からモータ4への電力供給用の配線もされるが、その配線方法については後述する。
減速機構14は、モータ4の回転軸4aが太陽歯車15に接続される複数の遊星歯車16を有し、遊星歯車16は、その外周側に位置する内歯車17との間において、自転しながら太陽歯車15の周りを公転する。スピンドル28はハンマ22を回転させるための部材であって、スピンドル28の後端側は複数の遊星歯車の回転軸に接続され、遊星キャリアとしての機能を果たす。この結果、遊星歯車16の公転運動がスピンドル28の回転運動に変換される。スピンドル28は、ハンマ22とカム機構によって連結され、このカム機構は、スピンドル28の外周面に形成されたV字状のカム溝26と、ハンマ22の内周面に形成されたハンマカム溝24と、これらのカム溝に係合するスチールボール25によって構成される。
ハンマ22は、スプリング27によって常に前方に付勢されており、静止時にはスチールボール25とカム溝24、26との係合によって打撃アーム21の端面とは隙間を隔てた位置にある。そして、ハンマ22とアンビル20の相対向する回転平面上の2箇所には突起部たるハンマ爪23と打撃アーム21がそれぞれ対称的に形成される。スピンドル28が回転駆動されると、その回転は前記カム機構を介してハンマ22に伝達され、ハンマ22が半回転しないうちにハンマ22のハンマ爪23がアンビル20の打撃アーム21に係合してアンビル20を回転させるが、そのときの係合反力によってスピンドル28とハンマ22との間に相対回転が生ずると、ハンマ22はカム機構のカム溝26に沿ってスプリング27を圧縮しながらモータ4側へと後退を始める。
ハンマ22の後退動によってハンマ爪23が打撃アーム21を乗り越えて両者の係合が解除されると、ハンマ22は、スピンドル28の回転力に加え、スプリング27に蓄積されていた弾性エネルギーとカム機構の作用によって回転方向及び前方に急速に加速されつつ、スプリング27の付勢力によって前方へ移動し、そのハンマ爪23が打撃アーム21を強く打撃することによりアンビル20を回転させる。アンビル20の前方側は出力軸と一体に形成されており、アンビル20先端の取付穴に装着される先端工具(図示せず)を介してネジに回転打撃力が伝達される。以後、同様の回転及び打撃動作が繰り返され、例えば、ネジ等の締結部材が木材等の図示しない被締結材にねじ込まれる。
次に図4、図5を用いてモータ4へ電力を供給するための電力線41、42の配線方法について説明する。図4は回動軸10を含む回動機構とスイッチ7付近の部分拡大図であり、前方ハウジング2と後方ハウジング3の片側部分を取り外した状態を示している。モータ4はブラシ付きの直流モータであるため、2つの電極たる第一端子(プラス端子5a)と第二端子(マイナス端子5b)が上下方向に位置するように設けられる。それぞれの端子にはスイッチ7から2本の電力線41、42が接続される。また、本実施例では雑音の発生を防止するための素子(雑防素子)として、リング形状又は円筒形状のフェライトコア35が1つ介在され、電力線41、42のそれぞれがフェライトコア35のリング部分を1回巻くようにしている。このように電動工具1に雑防素子を配置する場合には、それをハウジング内部のどの位置に配置するかが重要であるが、本実施例ではフェライトコア35はモータ4と回動軸10の間に、特にはプラス端子5aとマイナス端子5bの根元と回動軸10の軸心を結ぶ3角形の範囲内に配置した。さらに、雑防素子たるフェライトコア35に電力線41、42を巻くことから、電動工具1の折り曲げ時に電力線41、42の曲げ部分に繰り返しかかる応力を低減させる役割を持たせるようにした。本実施例ではフェライトコア35の軸線が上下方向になり、半径方向がほぼ水平になるように配置した。
電力線41はモータ4のプラス端子5aに半田付けされる導線であって、他端がスイッチ7の端子8cに半田付け等により接続される。電力線41は回動軸10の下側を通って、フェライトコア35の下側から入線されて、フェライトコア35のリング部分を1回巻いたあとにフェライトコア35から上方に出線されてプラス端子5aに半田付けされる。電力線42はモータ4のマイナス端子5bに半田付けされる導線であって、一端が図では見えないスイッチ7の他の端子に接続され、フェライトコア35の下側から通されて、フェライトコア35のリング部分を1回巻いたあとにフェライトコア35から上方に出て、回動軸10の周りを図のように見たときに反時計回りにほぼ1回巻いてからマイナス端子5bに接続され、半田付けされる。ここでフェライトコア35から上方に出た電力線42を回動軸10の周りを図で見て反時計回りに沿うように配線したので、フェライトコア35の入線部分(巻き始め)と出線部分(巻き終わり)に過大な応力が掛かることを防止できる。また、電力線42が回動軸10を巻いてからマイナス端子5bに半田付けされるのでマイナス端子5bに過大な力が掛かることを効果的に防止できる。さらに、本実施例のように配置及び配線することによりフェライトコア35を安定して保持でき、この結果、プラス端子5aの半田付け部分に過大な力が掛かることも防止できる。
図5は電動工具1を折り曲げた状態の回動軸10を含む回動機構とスイッチ7付近の部分拡大図である。折り曲げた状態においては、スイッチ7の端子群とフェライトコア35との距離が変わるために、電力線41、42に応力が掛かる。電力線41は矢印41aにおいて端子8cの半田付け部分から延びて、矢印41bで大きく曲がって矢印41cのように回動軸10の下側を延びて、矢印41dでほぼ90度上方に曲がってフェライトコア35に通される。ここで、電動工具1を折り曲げ時には特に矢印41c、41dの部分に曲げの力が掛かるが、矢印41c、41dの部分はほぼ直線状であって曲げ具合が少なくてすむので、曲げ疲労による断線の恐れを少なくすることができる。また矢印41dの部分は図4と図5で比較してもほとんど形状が変わらないので、この部分に掛かる応力も少なくてもすむ。図示しないスイッチ7のもう一つの端子に接続される電力線42は、矢印42bで大きく曲がって回動軸10の下側を通り矢印42cの部分でほぼ90度上方に曲がってフェライトコア35に入線される。電力線42においても回動軸10の下側部分(矢印41c付近)はほぼ直線状であって曲げ具合が少なくてすむ。所定回数(ここでは1回)フェライトコア35を巻かれた電力線42は、矢印42dのようにフェライトコア35の上側から回動軸10の方向に延びて矢印42eのように回動軸10の周りを回って再び回動軸10の下側を通ってから矢印42f部分にした方に曲げられてからマイナス端子5bに接続される。ここで、フェライトコア35、回動軸10、モータ4の位置関係は不変であるため矢印42d、42e、42f付近には電動工具1の折り曲げ時の応力が掛かることはほとんど無い。また電動工具1を折り曲げた状態では電力線41、42が等しく緩むように構成されているので、その状態で長時間使用しても断線の発生を防止できる。
次に図6を用いて本実施例のおける電力線41、42の配線方法を説明する。図6(1)はスイッチ7からフェライトコア35を接地する領域への配線状況を説明する概略図である。本実施例ではフェライトコア35を雑防素子としての機能だけでなく、電力線41、42を束ねてその動きを抑制する係合部材としての機能も持たせた。スイッチ7から延びる電力線41、42は回動軸10の下側を通してフェライトコア設置領域36の下側から入線される。ここで回動軸10の下側は、電動工具1からみると挟角(挟まれる側の角。内角側)に相当し、折り曲げ時には電力線41、42に引っ張られる方向で無く緩む方向の応力に作用する。本実施例ではこのように回動機構の挟角側を利用して電力線41、42をフェライトコア設置領域36に接続されるので、電動工具1のストレート形状と折り曲げ形状の操作を繰り返し行ったとしても電力線41、42が疲労によって断線することを効果的に低減できる。また、フェライトコア35を介在させたために、フェライトコア設置領域36からスイッチ7側の電力線41、42の引っ張り方向又は緩み方向の力が加わったとしても、その力がモータ4のプラス端子5aとマイナス端子5bに直接伝わらないので、フェライトコア35によって電力線41、42の断線防止を図ることができる。
本実施例では、プラス端子5aの根元部分とマイナス端子5bの根元部分を接続する仮想線Aと、回転軸10の軸心であって左右方向中心位置からプラス端子5aの先端中央部分を結ぶ直線たる仮想線Bと、回転軸10の軸心であって左右方向中心位置からマイナス端子5bの先端中央部分を結ぶ仮想線Cとによって囲まれる三角形の部分に、フェライトコア設置領域36の全体又は大部分が含まれるように配置される。
図6(2)は、フェライトコア35からモータ4のプラス端子5aとマイナス端子5bへの配線状況を説明するための模式図である。フェライトコア設置領域36から出線される2本の電力線41、42は、1本(電力線41)が直接プラス端子5aに接続される。他方の線(電力線42)はフェライトコア設置領域36から上側に延びて回動軸10の外周を上側から下側まで半周以上(ほぼ1周)取り巻くように巻いて、回動軸10の下側を通り、マイナス端子5bに接続される。ここでは、電力線42のフェライトコア設置領域36からの出線方向が上側であり、回動軸10を取り巻くことにより電力線42の延びる方向を上方向から下方向に方向転換させるようにした。従来例ではフェライトコア35を設けずに電力線41、42を回動軸10の下側から直接モータ4の端子に接続すると、下方に位置するマイナス端子5bに接続する側の電力線42の方がより局所的に屈曲しやすかったので、そちらの電力線42を回動軸10に巻くことようにした。この結果、フェライトコア設置領域36への2本の電力線41、42の入線方向と出線方向を同じに設定することができるので、フェライトコア35に対する電力線41、42の入線方向と出線方向を反対にする必要が無い。また、電力線42を回動軸10に巻くようにしたのでフェライトコア35を回動軸10に保持させることができるので、フェライトコア35の振動を防止することができる。さらに、フェライトコア35のための設置スペースの確保を最小ですむという利点がある。電力線42を回動軸10の周りを取り巻くことにより電力線42の長さが長くなってしまうが、このように配線することによりモータ4のプラス端子5a、マイナス端子5bに対して、折り曲げ時にかかる電力線41、42の応力が掛からなくなる。
以上説明したように、後方ハウジング3を上下方向に繰り返し回動させたときに電力線が回動軸の付近で局所的に屈曲を繰り返す現象を防止できるので、断線の恐れを効果的に回避できる。また、本実施例では後方ハウジング3を回動させると電力線は回動軸の外周に巻かれた部分のほぼ全体で屈曲を吸収するので、断線防止効果を一層高めることができ、プラス端子5a、マイナス端子5bにおける半田付け部分に加わる局所的な力によって、半田付け部分が疲労破損することも防止でき、寿命の長い電動工具1を実現できる。
図7は、図6のフェライトコア設置領域36に配置されるフェライトコア35の具体的な設置向きを説明するための図である。本実施例では図7(1)のようにフェライトコア35の軸線がほぼ上下方向に一致するようにして、電力線41、42の巻き始め側(入線側)が下側、巻き終わり側(出線側)が上側になるように配置したが、この配置だけに限られずに図7(2)のように軸線が斜めになっても実質的な巻き始め側が下向きになって、巻き終わり側が上側になるように配置しても良い。この軸線を斜めにするのは図7(1)から(2)のように前後方向に斜めにするだけでなく、軸線が左右方向に斜めになるように配置しても良い。このようにフェライトコア35を斜めに配置することによりフェライトコア35を配置するためのスペースが前後方向に少なくてすみ、省スペース化を図ることができる。尚、使用するフェライトコア35の種類、大きさ、材質、使用個数や、フェライトコア35に巻く回数、巻き線間の間隔などは要求されるノイズ低減周波数を考慮して適宜設定すれば良い。
次に図8、図9を用いて本実施例におけるLED13への電力供給用のリードワイヤ43の配線状況を説明する。図8はストレート形状の際のリードワイヤ43の状態を示す図である。本実施例ではリードワイヤ43と、前述した電力線41、43は左右方向に並べるように配置され、図4、図5では電力線41、42に隠れてリードワイヤ43が見えていなかったが、この図では理解を容易にするために電力線41、43とフェライトコア35の図示は省略している。通常、モータ4への電力供給に比べてLED13に供給される電力は大幅に少なくてすむので、リードワイヤ43は細めの線で良く、例えばプラスとマイナスの2本を平行に配置した平型ケーブルを用いることができる。本実施例においてはLED13の為の独立したスイッチを設けるのでは無くて、トリガ6をわずかに引いた状態でLED13がまず点灯し、トリガ6をさらに引くとモータ4が起動する。トリガ6を戻すとモータ4が停止すると共にLED13が同時に又はわずかに遅れて消灯する。このように本実施例ではLED13の点灯はトリガ6と連動するように構成した。従って、リードワイヤ43の一端はスイッチ7の端子に接続され、矢印43cのように回動軸10の下側を通り後方ハウジング3側から前方ハウジング2側に配置され、図8のように見た際に反時計回りに回動軸10を1回取り巻いてから矢印43eのように再び回動軸10の下側を通り、矢印43fのようにモータ4の左側側方を通りLED13へ接続される。
図9は電動工具1を折り曲げた状態の回動軸10を含む回動機構とスイッチ7付近の部分拡大図である。折り曲げた状態においては、スイッチ7の端子群と矢印43f付近の中間点との距離が変わるために、リードワイヤ43に応力が掛かる。スイッチ7から延びるリードワイヤ43は回動軸10の下側を通すために、折り曲げ時に応力が掛かる部分は主に矢印43bと43c付近である。しかしながら、この付近の屈曲率が比較的大きいために電動工具1のストレート形状と折り曲げ形状の操作を繰り返し行ったとしても電力線41、42が疲労によって断線することを効果的に防止できる。尚、回動軸10の上側である矢印43dから矢印43e、43fに至る部分では距離が折り曲げ動作によって距離がほとんど変わらないので応力がほとんど加わることがない。
以上説明したように本実施例においては、回動軸10の周囲にフェライトコアを配置し、そのフェライトコアを結束手段としても活用したので、電動工具をストレート形状と折曲形状との変更を繰り返し行った場合でも、電力線やリードワイヤに加わる応力や端部の半田付け部分に加わる力を効果的に低減させることができるので、疲労による断線することで導通不良が発生することを効果的防止でき、電動工具の動作不良の発生を抑制して寿命の長い電動工具を実現できる。また、電力線やリードワイヤに加わる応力が低減したために、半田付け部分の強化のためにシリコン等を塗布することを省くことができ、さらに電力線やリードワイヤの中間位置においてホットメルト(接着剤)によってハウジングの内壁等への固定もそれを省くか又は固定箇所を削減することができる。さらに、モータに電力を供給する電力線をフェライトコアを通して接続するようにしたので、ノイズの発生を抑えた電動工具を実現できる。
以上、本発明を実施例に基づき説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。例えば上記の実施例では電動工具の例としてメカニカル方式のインパクト工具を用いて説明したが、オイルパルス式のインパクト工具にも同様に適用できる。また、上述のモータ4は仮想線Aと回転軸10の軸線は直交するような位置関係に配置したが、モータ4の仮想線Aが鉛直方向で無いように配置しても良い。さらに、インパクト工具だけに限られず、回動機構部分を介して一端側のハウジング側から他端側のハウジング側へ電力線やリードワイヤ等を接続する接続機構においても適用することができる。
1 電動工具 2 前方ハウジング
2a 突出部 3 後方ハウジング
3a 開口部 4 モータ
4a 回転軸 5a プラス端子(第一端子)
5b マイナス端子(第二端子) 6 トリガ
6a 腹部 6c 揺動軸
7 スイッチ 8c 端子
9 正逆切替レバー 10 回動軸
11 弾性体 11a、11b 滑り止め加工
12a、12b 弾性体 13 LED
14 減速機構 15 太陽歯車
16 遊星歯車 17 内歯車
19 インパクト機構 20 アンビル
21 打撃アーム 22 ハンマ
23 ハンマ爪 24 ハンマカム溝
25 スチールボール 26 カム溝
27 スプリング 28 スピンドル
30a〜30d ねじボス 31a、31b ねじボス
35 フェライトコア 36 フェライトコア設置領域
40 装着部 41、42 電力線
43 リードワイヤ 45 カバー
48 突出部 50 バッテリ
51 ラッチ部 51a 掛止部
52 端子 53 ターミナル
54 基板 101 電動工具
102 後方ハウジング 102c 開口部
103 前方ハウジング 104 モータ
106 レバー部 107 スイッチ
110 回動軸 111 ターミナル基台
112 ターミナル 113 LED
115 カバー 116 回動軸
117 収容空間 118 減速機構
120 クラッチ機構 126 出力軸
130 電池パック 132 端子
141 電力線 143a リードワイヤ

Claims (11)

  1. モータを収容した前方ハウジングと、前記モータに電力を供給するバッテリを収容し、前記前方ハウジングに対して回動軸を介してほぼ上下方向に回動可能に接続された後方ハウジングと、を有する電動工具において、
    前記バッテリから前記モータに電力を供給する電力線を、前記回動軸の外周に巻くように構成したことを特徴とする電動工具。
  2. 前記後方ハウジングを前記前方ハウジングに対して下方に回動させると前記電力線が緩むよう、前記電力線を前記後方ハウジングから前記回動軸の下方を通って前記回動軸に巻いて、前記回動軸の下方を通って前記前方ハウジングの内部へと延びるよう構成したことを特徴とする請求項1に記載の電動工具。
  3. 前記回動軸と前記モータとの間に、前記電力線と係合する係合部材を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の電動工具。
  4. 前記係合部材を雑防素子で構成したことを特徴とする請求項3に記載の電動工具。
  5. 前記前方ハウジングの軸方向に見て、前記回動軸と前記モータの間の空間に前記雑防素子を設け、
    前記後方ハウジング側から前記モータへの電力線を、前記回動軸の上下の一方側から前記雑防素子の入線側に配線し、
    前記雑防素子の出線側からの電力線のうち、一方を直接前記モータの第一端子に接続し、他方を前記回動軸の外周を巻くように配線した後に前記モータの第二端子に接続することを特徴とする請求項4に記載の電動工具。
  6. 前記雑防素子は円筒形のフェライトコアであり、前記電力線のそれぞれを前記フェライトコアに通すことを特徴とする請求項5に記載の電動工具。
  7. 前記電力線のそれぞれを前記フェライトコアのリング部に1回又は複数回巻くようにしたことを特徴とする請求項6に記載の電動工具。
  8. 前記モータはプラス端子とマイナス端子を有する直流モータで有り、
    前記フェライトコアは、軸方向が前記プラス端子とマイナス端子を接続する仮想線と略平行になるように配置されることを特徴とする請求項7に記載の電動工具。
  9. 前記仮想線が前記回動軸の軸線に対して直交する様に前記モータが配置されることを特徴とする請求項8に記載の電動工具。
  10. 前記前方ハウジングの先端付近に出力軸の先端方向を照射する照明装置を設け、
    前記照明装置への電力を供給する電力線を後方ハウジング側から前記回動軸を1回巻きつけた後に前記照明装置へ配線することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の電動工具。
  11. 前記モータのオンオフ制御をするスイッチ機構を、前記後方ハウジング内であって前記回動軸と前記バッテリの間に配置し、前記モータへの電力線は前記スイッチ機構から接続されることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の電動工具。
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