本発明に係る遊技機を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。以下の実施の形態では、本発明が遊技機のうちのスロットマシンに適用された場合の一例を説明する。
[スロットマシンの全体構造]
まず、本実施の形態に用いたスロットマシン1の全体構造について、図1を用いて説明する。図1は、スロットマシンの正面図である。スロットマシン1は、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bとから構成されている。
前面扉1bの中央上部には、液晶表示器51が設けられている。液晶表示器51の下部には、透視窓3が設けられており、透視窓3を介して筐体1a内部に並設されているリール2L、2C、2R(以下、左リール2L、中リール2C、右リール2Rとも称する)が視認可能となる。透視窓3の下部には、メダルを投入可能なメダル投入部4、演出に用いるための演出用スイッチ56、リール2L,2C,2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L,8C,8R、賭数を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、遊技に関する情報を報知する遊技用表示部13、および精算する際に操作される精算スイッチ10が設けられている。また、前面扉1bの下部には、メダルが払い出されるメダル払出口9、スピーカ53、54が設けられている。
なお、図示は省略するが、透視窓3の周囲(たとえば、透視窓3の上部)には、後述する内部抽選で当選した役(当選役)に対応する点灯態様で点灯可能な複数のLEDが設けられている。また、演出用スイッチ56は、その内部において、演出用スイッチLED56a(図4参照)と接続されている。演出用スイッチLED56aが点灯すると、演出用スイッチ56が内部から光が照射され、あたかも演出用スイッチ56が点灯しているかのように遊技者に見せることができる。
ここで、MAXBETスイッチ6は、賭数の設定に使用可能な遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数であるクレジットを用いて、クレジットの範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(上限数:本実施の形態ではいずれの遊技状態においても3)を設定する際に操作される。また、精算とは、クレジットとして記憶されているメダルおよび賭数の設定に用いたメダルを返却させることをいう。
遊技用表示部13には、クレジット表示器11、遊技補助表示器12、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウエイト中LED19、リプレイ中LED20、並びに、1BETLED14、2BETLED15および3BETLED16が設けられている。クレジット表示器11には、クレジットとして記憶されているメダル数が表示される。遊技補助表示器12には、メダルの払出枚数やエラー時のエラーコードなどが表示される。投入要求LED17が点灯することで、メダル投入が可能であることが報知される。スタート有効LED18が点灯することで、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が可能であることが報知される。ウエイト中LED19が点灯することで、スタートスイッチ7の操作後において前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリール2L、2C、2Rの回転開始を待機しているウエイト中であることが報知される。リプレイ中LED20が点灯することで、再遊技役に入賞した後のリプレイゲーム中であることが報知される。また、1BETLED14、2BETLED15および3BETLED16のうちのいずれのLEDが点灯しているかによって、設定されている賭数が報知される。
ここで、再遊技役(リプレイ)は、再遊技を付与する役である。再遊技とは、遊技者所有の遊技用価値(たとえば、クレジット)を用いることなく次の遊技を行うことが可能な遊技のことをいう。換言すると、再遊技とは、遊技者所有の遊技用価値を用いることなくリール2L〜2R(可変表示部)が変動表示可能となる遊技である。
[スロットマシンの内部構造]
図2はスロットマシンの内部構造図である。図2に示すように、スロットマシン1の筐体1aの内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L,2C,2R(以下、左リール2L、中リール2C、右リール2Rとも称する)が水平方向に並設されている。また、各リール2L,2C,2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L,33C,33R(図4参照)からなるリールユニットと、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000と、ホッパーユニット34と、電源ボックス100とが設けられている。
ホッパーユニット34は、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34aと、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34bと、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cとからなる。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37と、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率、払出率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38と、電源をON/OFFする際に操作される電源スイッチ39とが設けられている。なお、設定変更状態とは、入賞役の当選率の設定値を変更することができる状態をいい、設定確認状態とは、設定値を確認可能な状態をいう。スロットマシン1では、設定キースイッチ37(図2参照)を操作することによって、当選率の設定値を変更可能となる。
[リールの図柄配列]
図3はリールの図柄配列を示す図である。リール2L,2C,2Rの外周部には、それぞれ「ベル」、「リプレイ」、「オレンジ」、「スイカ」、「チェリー」、「プラム」、「BAR」、「黒7」、「白7」、および「網7」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。
前面扉1bにおける各リール2L,2C,2Rに対応する位置には、リール2L,2C,2Rを前面側から透視可能とする横長長方形状の透視窓3(図1参照)が設けられており、該透視窓3を介して遊技者側から各リール2L,2C,2Rが視認できるようになっている。リール2L,2C,2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。各リール2L,2C,2Rは、各々対応して設けられたリールモータ32L,32C,32R(図4参照)によって回転させることで、各リール2L,2C,2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L,2C,2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L,2C,2Rの内側には、リール2L,2C,2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L,33C,33Rと、リール2L,2C,2Rを背面から照射するリールLED55(図4参照)とが設けられている。また、リールLED55は、リール2L,2C,2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
[スロットマシンの構成]
図4は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、および電源基板101が設けられている。遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、ホッパーモータ34bと、払出センサ34cと、満タンセンサ35aと、設定キースイッチ37と、リセット/設定スイッチ38と、電源スイッチ39とが接続されている。
遊技制御基板40には、MAXBETスイッチ6と、スタートスイッチ7と、ストップスイッチ8L,8C,8Rと、精算スイッチ10と、リセットスイッチ23と、打止スイッチ36aと、自動精算スイッチ36bと、投入メダルセンサ31と、ドア開放検出スイッチ25と、リールセンサ33L,33C,33Rとが接続されている。また、遊技制御基板40には、電源基板101を介して払出センサ34cと、満タンセンサ35aと、設定キースイッチ37と、リセット/設定スイッチ38とが接続されている。遊技制御基板40には、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
遊技制御基板40には、クレジット表示器11と、遊技補助表示器12と、1〜3BETLED14〜16と、投入要求LED17と、スタート有効LED18と、ウエイト中LED19と、リプレイ中LED20と、BETスイッチ有効LED21と、左,中,右停止有効LED22L,22C,22Rと、設定値表示器24と、流路切替ソレノイド30と、リールモータ32L,32C,32Rとが接続されているとともに、電源基板101を介してホッパーモータ34bが接続されている。これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、遊技の制御を行うメイン制御部41と、所定範囲(本実施の形態では0〜65535)の乱数を発生させる乱数回路42と、乱数回路42に一定周波数のクロック信号を供給するパルス発振器43と、スイッチ検出回路44と、リールモータ32L,32C,32Rの駆動制御を行うモータ駆動回路45と、流路切替ソレノイド30の駆動制御を行うソレノイド駆動回路46と、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行うLED駆動回路47と、電断検出回路48と、リセット回路49と、その他各種デバイスおよび回路とが搭載されている。
メイン制御部41は、メインCPU41a、ROM41b、RAM41c、およびI/Oポート41dを備えたマイクロコンピュータである。スイッチ検出回路44は、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出する回路である。電断検出回路48は、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する回路である。リセット回路49は、電源投入時またはメインCPU41aからの初期化命令が入力されないときにメインCPU41aにリセット信号を与える回路である。
メインCPU41aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41bに記憶されたプログラムを実行して、遊技の進行に関する処理を行うとともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM41bは、メインCPU41aが実行するプログラムや各種テーブルなどの固定的なデータを記憶する。RAM41cは、メインCPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域などとして使用される。I/Oポート41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
また、メイン制御部41には、停電時においてもバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM41cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53,54、リールLED55、および演出用スイッチLED56aなどの電気部品が接続されており、これら電気部品は、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。また、演出制御基板90には、演出用スイッチ56が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力されるようになっている。
本実施の形態では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53,54、リールLED55、および演出用スイッチLED56aなどの演出装置の出力制御が行われる構成である。なお、演出装置は、これに限らず、たとえば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用してもよい。
演出制御基板90には、演出の制御を行うサブ制御部91、表示手段の表示制御を行う表示制御回路92、点灯手段の駆動制御を行うLED駆動回路93、音出力手段の音声出力制御を行う音声出力回路94、リセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続された操作手段から入力された検出信号を検出するスイッチ回路96、および電断検出回路98等が搭載されている。サブ制御部91は、メイン制御部41と同様にサブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成されている。ここで、表示手段とは演出制御基板90に接続された液晶表示器51であり、点灯手段とは演出効果LED52、リールLED55、および演出用スイッチLED56aであり、音出力手段とはスピーカ53,54であり、操作手段とは演出用スイッチ56である。リセット信号は、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aに与える信号である。電断検出回路98は、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視して電圧低下を検出したときにその旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する回路である。
サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を実行するための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
[スロットマシンにおけるゲームの概要]
スロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すればよい。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLN(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施の形態では、規定数の賭数として遊技状態に関わらず3枚が定められて規定数の賭数が設定されると入賞ラインLNが有効となる。遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L,2C,2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが後述する小役や再遊技役などの図柄組合せであるかを判定するために設定されるラインである。本実施の形態においては、これらの役を「入賞役」や「入賞」ともいい、いずれかの役を構成する図柄の組合せが入賞ライン上に停止することを、入賞する、入賞が発生するなどともいう。たとえば、再遊技役を構成する図柄組合せが入賞ライン上に導出されたときには、遊技者がメダルを用いて賭数を設定することなく次のゲームを行うことが可能なリプレイゲームが作動するが、当該再遊技役を構成する図柄組合せが入賞ライン上に導出されることを再遊技入賞(リプレイ入賞)が発生するともいう。
なお、本実施形態では、図1に示すように、左リール2Lの中段、中リール2Cの中段、右リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄を結ぶ入賞ラインLNのみが定められているが、これに限らない。たとえば、左リール2Lの上段、中リール2Cの上段、右リール2Rの上段、すなわち上段に並んだ図柄を結ぶラインを入賞ラインとしてもよく、複数のラインを入賞ラインとして設定してもよい。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L,2C,2Rが回転し、各リール2L,2C,2Rの図柄が変動表示する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L,8C,8Rを操作すると、対応するリール2L,2C,2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして、全てのリール2L,2C,2Rが停止されたときにおいて、有効化された入賞ラインLN上に役と呼ばれる図柄の組合せが揃うと入賞となる。有効化された入賞ラインLN上に小役を発生させる図柄の組合せが停止していないときには、当該停止時に1ゲームが終了する。一方、有効化された入賞ラインLN上に小役の入賞を発生させる図柄の組合せが停止しているときには、その小役の入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与されて、クレジット加算か、クレジットが上限数(本実施の形態では50)に達した場合にはメダル払出口9(図1参照)からメダル払い出されて、1ゲームが終了する。
ここで、スロットマシン1における“ゲーム”とは、狭義には、スタートスイッチ7が操作されてからリール2L〜2Rが停止するまでをいうが、ゲームを行う際にスタートスイッチ7の操作前の賭数設定や、リール2L〜2Rの停止後にメダルの払い出しや遊技状態の移行も行われるので、これらの付随的な処理も広義には“ゲーム”に含まれる。
また、本実施の形態では、3つのリールを用いた構成を例示しているが、リールを1つのみ用いた構成、2つのリールを用いた構成、4つ以上のリールを用いた構成としてもよく、2以上のリールを用いた構成においては、2以上の全てのリールに導出された表示結果の組合せに基づいて入賞を判定する構成とすればよい。また、本実施の形態では、物理的なリールにて可変表示部が構成されているが、液晶表示器51などの画像表示装置にて可変表示部が構成されていてもよい。
[入賞役]
図5〜図7を用いて入賞役について説明する。入賞役には、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、遊技用価値(メダル、クレジットなど)を用いた賭数の設定を行わずとも入賞したゲームで設定されていた賭数を自動設定(自動BET)させることにより次のゲームを行うことが可能な再遊技役と、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を伴う特別役(ビッグボーナス、レギュラーボーナスなど)とがある。これら入賞役は、スタート操作と同時に行われる内部抽選に当選したことを条件に入賞可能となる。つまり、内部抽選とは、入賞の発生を許容するか否かを決定する抽選である。内部抽選に当選すると、当該役の当選フラグがRAM41cに設定され、これにより、入賞の発生が許容される。ここで、役に当選するとは、内部抽選により、当該役への入賞の発生が許容されたことをいう。なお、小役および再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となる。特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組合せが揃うまで有効とされ、許容された役の組合せが揃ったゲームにおいて無効となる。図5は、特別役について説明するための図である。図6は、小役について説明するための図である。図7は、再遊技役について説明するための図である。
図5〜図7中の名称欄には、入賞役の名称を示し、図柄の組合せ欄には、その入賞役が入賞となる図柄の組合せを示し、作動欄、払出枚数欄および備考欄には、その入賞役に関連する技術事項を示す。また、無効ラインに揃う図柄に揃う図柄の組合せ欄には、入賞となる図柄の組合せが入賞ラインに停止したときに無効ラインLM1〜LM4(図1参照)に停止する図柄の組合せであって遊技者が認識しやすい図柄の組合せを示している。ここで、無効ラインLM1〜LM4とは、入賞判定されるラインではなく、入賞ラインLNに特定の入賞図柄の組合せ(いわゆるばらけ目)が揃った際に、無効ラインLM1〜LM4のいずれかに所定の図柄の組合せ(例えば、ベル−ベル−ベル)を揃えることで、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするものである。また、図中の「/」は「または」を意味する。
図5に示すBB1〜BB4はビッグボーナスという有利な状態への移行を伴う特別役である。また、RB1およびRB2は、レギュラーボーナスという有利な状態への移行を伴う特別役である。ビッグボーナスとは、毎ゲームレギュラーボーナスに制御される遊技状態である。なお、ビッグボーナスをBBと称し、レギュラーボーナスをRBとも称する。ビッグボーナス、レギュラーボーナスを単にボーナスとも称する。図5に示すように、BB1〜BB4、RB1、およびRB2の6種類のボーナスが含まれる。各々の特別役については、対応する図柄組合せが揃ったときに入賞となる。図5中の備考欄には、入賞により移行されるボーナスの終了条件が示されている。たとえば、BBは、各々、予め定められたメダル枚数を超えてメダルが払出されることにより終了する。具体的に、BB1に当選・入賞して制御されるボーナスは、当該ボーナス中に払出されたメダル枚数が351枚を超えたゲームにおいて終了する。
BB1およびBB2とBB3およびBB4とを比較すると、BB1およびBB2の方がBB終了契機となるメダルの払出枚数が多い。そのため、BB1およびBB2の方がBB3およびBB4に比べて遊技者にとって有利な特典である。また、ビッグボーナスとは、毎ゲームレギュラーボーナスに制御される遊技状態であり、かつ終了枚数を考慮するとそのゲーム数もレギュラーボーナスより多い。このため、BBはRBに比べて遊技者にとって有利な特典である。
図6に示す入賞役は、入賞時にメダルの払出が生じる小役である。払出枚数欄には、その入賞役が入賞したときに払い出されるメダルの枚数が示されている。たとえば、右下がりスイカには、2通りの図柄組合せが設定されており、いずれかの図柄組合せが入賞ラインLN上に導出されたときに右下がりスイカが入賞する。右下がりスイカの図柄組合せが導出されたときには、左リール2Lの上段、中リール2Cの中段、および右リール2Rの下段に亘ってスイカ図柄が揃う。
図7中の入賞役は、再遊技役である。図7中の作動欄には、その入賞役に入賞したときに作動する技術事項を示す。たとえば、通常リプレイに入賞した場合は、リプレイゲームが付与される。
ここで、図6および図7に示すように、特別リプレイの図柄組合せ(ベル−ベル−リプレイ)と中段ベルの図柄組合せ(ベル−ベル−ベル)とは、左リール2Lおよび中リール2Cのそれぞれに導出される図柄が共通している。そのため、特別リプレイと中段ベルとのうちいずれかに当選している場合、遊技者は、左リール2Lから右に向かって中リール2C、右リール2Rの順で停止させた場合は、右リール2Rが停止するまで特別リプレイと中段ベルとのうちいずれの入賞役に当選したかを認識することができないようになっている。また、遊技者が右リール2Rから停止させた場合において、右リール2Rにおける入賞ラインLN上にベルが停止すると、特別リプレイに当選している可能性がなくなる。一方、遊技者が右リール2Rから停止させた場合において、右リール2Rにおける入賞ラインLN上にリプレイが停止すると、中段ベルではなく特別リプレイに当選している可能性がある。
[遊技状態の遷移]
図8を参照しながら、本実施の形態におけるスロットマシン1が制御する遊技状態の遷移について説明する。図8は、遊技状態の遷移について説明するための図である。本実施の形態においては、一般遊技中であるRT0、一般遊技中でありかつRT0よりも再遊技役(たとえば、通常リプレイ、特別リプレイ)の当選確率が高まるRT1、ボーナス内部中(特別役の当選中)であるRT2、BB(ビッグボーナス)、およびRB(レギュラーボーナス)のいずれかに制御されながら遊技が進行する。これら複数種類の遊技状態のうち、開始条件が成立してから終了条件が成立するまで対応するいずれかの遊技状態に制御される(図8の矢印に沿って示した入賞役、およびゲーム数参照)。以下では、RT0を「不利RT」といい、RT1を「有利RT」という場合もある。また、図中のBBとは、BB1〜4の総称であり、RBとは、RB1およびRB2の総称である。
たとえば、RT0において、BB1に当選して、当選したゲームにおいてBB1に入賞した場合は、次ゲームから遊技状態がBB1に移行する。BB1に移行してから払出されたメダル枚数が316枚を超えたゲームまでBB1に制御され、次ゲームから遊技状態がRT1に移行する。RT1に30ゲームに亘って制御された後、RT0に移行する。また、RT0において、BB1に当選したゲームでBB1に入賞しなかった場合は、RT2に移行し、RT2中にBB1に入賞した場合にBB1に移行する。BB2〜4、RB1およびRB2に当選したときも同様に、当選したゲームでボーナスに入賞した場合は、次ゲームからボーナス状態に移行するものの、ボーナスに入賞しなかった場合は、RT2に移行した後、ボーナスに入賞したことを契機にボーナス状態に移行する。
RBとBBとを比較すると、BB終了後は有利RTに30ゲームに亘って制御された後RT0に移行する。つまり、BB1〜4のうちのいずれかに当選した場合は、BBに制御される権利に加えて有利RTに制御される権利も付与される。一方、RB1またはRB2に当選した場合は、RBに制御される権利が付与されるに過ぎないため、有利RTに制御される権利が付与されるか否かという点で、BB1〜4の方がRB1およびRB2に比べて遊技者にとって有利な入賞役(特典)である。
[内部抽選]
内部抽選について詳細に説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L,2C,2Rの表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)決定するものである。内部抽選では、まず、スタートスイッチ7の検出時に内部抽選用の乱数値(0〜65535の整数)を取得する。詳しくは、RAM41cに割り当てられた乱数値格納ワークの値を同じくRAM41cに割り当てられた抽選用ワークに設定する。そして、遊技状態に応じて定められた各役について、抽選用ワークに格納された数値データと、遊技状態を特定するための遊技状態フラグの値、賭数および設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて行われる。
乱数値格納ワークは、スタートスイッチ7の操作と同時にラッチされた数値データが格納される記憶領域であり、新たな数値データがラッチされるごとにラッチされた数値データがその後のタイマ割込処理(メイン)において読み出され、乱数値格納ワークに格納された数値データが新たにラッチされた最新の数値データに更新されるようになっている。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態フラグ値および設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数値(抽選用ワークに格納された数値データ)に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。そして、いずれかの役の当選が判定された場合には、当選が判定された役に対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。たとえば、BB1に当選したときには、BB1当選フラグが設定され、BB1と特別リプレイに同時当選したときには、BB1当選フラグと特別リプレイ当選フラグとが設定される。BB1〜4、RB1およびRB2の当選フラグは、当選したBBまたはRBに入賞するまで持ち越される一方、BB1〜4、RB1およびRB2以外の入賞役に対応する当選フラグは、入賞の発生の有無に関わらず、当選したゲームが終了したときに消去される。
[抽選対象役]
抽選対象役は、内部抽選の対象となる役である。スロットマシン1は内部抽選を行うことで、発生を許容する入賞役を決定する。ここで、内部抽選においていずれの抽選対象役にも当選しなかったことを、内部抽選にハズレたともいう。
図9〜11は、遊技状態ごとに抽選対象役として読みだされる抽選対象役の組合せを説明するための図である。抽選対象役欄には、その名称を示し、遊技状態欄には、RTの種類ごとに、丸印でその抽選対象役が抽選対象であることを示し、丸印の下の数値により当選確率にかかわる判定値数を示している。
たとえば、図11に示すように、中段ベルは、RT0〜2いずれの状態においても、5853/65536で当選する抽選対象役である。RT2中は、ボーナス抽選されないが、ボーナスと同時当選する入賞役(以下では、BB同時当選役ともいう)の当選確率が他のRT中と同確率となるように、BB同時当選役である右下がりスイカや上段スイカについては内部抽選が行われる。抽選対象役欄のうち、入賞役の間に表記された「+」は、同時当選していることを示している。たとえば、「BB1+特別リプレイ」とは、BB1と特別リプレイに同時に当選していることを示す。
ここで、BBおよびRBのいずれかと同時当選する入賞役である、特別リプレイ、右下がりスイカ、上段スイカ、中段スイカ、中段スイカ、下段チェリーおよび中段チェリーを総称してボーナス同時当選役と称する。ボーナスに当選したときは、特別リプレイと同時当選している確率が最も高くなるように設計されている。また、ボーナス同時当選役のうち特別リプレイは、他のボーナス同時当選役に比べてボーナスと同時当選する確率が高くなるように設計されている。
具体的には、RT0およびRT1のそれぞれにおいて特別リプレイに当選したときにボーナスと同時当選している確率は約88%(=(172−20)÷172×100)である。一方、RT0およびRT1において右下がりスイカに当選したときにボーナスと同時当選している確率(期待度とも称する)は約1.5%(=(660−650)/660×100)である。
つまり、遊技者は、RT0またはRT1において特別リプレイに当選した場合は、約88%の確率でボーナスに同時当選していると判断することができる。ボーナス同時当選役に当選したときにボーナスに同時当選している期待度は「特別リプレイ>>中段チェリー>>中段スイカ>下段チェリー>上段スイカ>右下がりスイカ」となるように設計されている。そのため、遊技者はボーナス同時当選役のうちいずれの役に当選したかに注目することでボーナスに当選しているか否かを推測することができる。
また、再遊技役(通常リプレイまたは特別リプレイ)に当選する確率はボーナス内部中であるRT2において最も高くなるように設計されている。そのため、遊技者は、再遊技役への当選状況に注目することで、RT2に制御されているか否かを推測することができる。
図9〜11における判定値数は、設定値が1であるときの数値である。スロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わる。詳しくは、設定値に応じて、内部抽選で用いる当選確率を決定することにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値に応じて当選確率が変化することを設定差あり、設定値に応じて当選確率が変化しないことを設定差なしとも言う。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も当選確率の有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど当選確率の有利度が段階的に低くなる。
[設定値の設定]
ここで、図4を参照して、設定値の変更操作を説明する。設定値を変更するためには、スロットマシン1の前面扉1bを開放し、内部に設けられた設定キースイッチ37を店員などの管理者がon状態としてからスロットマシン1の電源をonする。すると、設定値表示器24に設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更状態となる。ここで、リセット/設定スイッチ38を操作することで、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新される。所望の設定値とした後に、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。設定キースイッチ37がoffされると、確定した設定値がメイン制御部41のRAM41cに格納され、前面扉1bを閉鎖すると遊技の進行が可能な状態に移行する。
このように、「電源ON」+「設定キースイッチON」+「前面扉開放検出」を条件として、設定変更状態に移行させるようにすることで、前面扉が開放されていない状態での不正な設定変更を防ぐことができる。また、一旦設定変更状態に移行された後は、設定変更状態を終了させる終了条件(設定値確定後に設定キースイッチがOFF操作)が成立するまで前面扉の開閉状態に関わらず設定変更状態が維持される。これにより、設定変更状態中に前面扉が閉まっても設定変更状態を終了させないため、再度設定変更状態へ移行させる手間を生じさせてしまうことを防ぐことができる。
[ゲーム処理]
メイン制御部41は、ゲーム制御処理を行って1回のゲームを制御する。ゲーム制御処理では、まず、賭数設定やクレジット精算・賭数精算するためのBET処理が行われる。
賭数設定後、スタートスイッチ7が操作されると、内部抽選処理によって内部抽選が行われる。内部抽選処理が終了すると、リール回転処理が行われる。リール回転処理では、前回ゲームのリール回転開始から所定時間(たとえば、4.1秒)経過していることを条件に、リール2L〜2Rの回転を開始させた後、ストップスイッチ8L〜8Rを有効化し、停止操作に応じてリールの回転を停止させる。リール回転処理では、所定のフリーズ条件が成立しているときに、ゲームの進行を所定期間に亘って遅延(ストップスイッチ8L〜8R各々の停止操作の有効化を遅延)させるフリーズ演出を実行するためのフリーズ演出処理を実行した後に、ストップスイッチ8L〜8Rを有効化して通常ゲームに移行させる。
ストップスイッチ8L,8C,8Rの操作から対応するリール2L,2C,2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。リール2L,2C,2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、たとえば、ストップスイッチ8L,8C,8Rのいずれかが所定のタイミングで操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの中段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を中段に表示させることができる。したがって、リール2L,2C,2R各々において、ストップスイッチ8L、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの中段に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ラインLN上に表示させることができる。
リール回転処理では、当選している入賞役が入賞するようにリール2L〜2Rの停止制御を行う。また、他の入賞役と同時当選している場合は、優先して入賞するように予め定められた入賞役が入賞するようにリール2L〜2Rの停止制御が行わる。本実施の形態においては、特別役のみ他の役(ボーナス同時当選役)と同時当選するように設計されており、特別役とボーナス同時当選役とでは、ボーナス同時当選役の方が優先して入賞するようにリール2L〜2Rの停止制御が行われる。また、ボーナス内部中(RT2中)においては、特別役よりも小役または再遊技役が優先して入賞するようにリール2L〜2Rの停止制御が行われる。
リール2L〜2Rが停止してリール回転処理が終了すると、入賞ライン上の図柄組合せに基づいて入賞などが発生したか否かを判定する入賞判定処理(図5〜図7など参照)が行われる。また、入賞ライン上の図柄組合せに応じて、図8で示した状態に制御する。
入賞判定処理が終了すると、払出処理が行われる。払出処理では、入賞の発生に応じてメダルの払出しまたはクレジット加算や、入賞に関わらない各種の処理(たとえば、ボーナス中のメダル払出枚数を計数してボーナスの終了制御に関する処理や、持ち越しのない当選フラグ(小役・再遊技役などの当選フラグ)の消去など)が行われる。また、BB1〜4、RB1およびRB2のうちのいずれかに入賞したと判定されたときには、入賞したボーナスの当選フラグを消去する。ゲーム終了時処理では、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理(図8など参照)を実行する。これにより、1ゲーム分のゲーム制御処理が終了し、次の1ゲーム分のゲーム制御処理が開始する。
[各種コマンドについて]
メイン制御部41は、上記に例示した処理の実行に応じた遊技の進行状況および処理結果を特定可能なコマンドをサブ制御部91に送信する。サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドに基づいて、各種処理を行う。
本実施形態では、メイン制御部41がサブ制御部91に対して、内部当選コマンド、ストップスイッチやスタートスイッチの操作コマンド、遊技状態コマンド、などを含む複数種類のコマンドを送信する。
内部当選コマンドは、内部抽選の結果に応じて当選した抽選対象役が属するグループを特定可能なコマンドである。内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始されたときに送信される。サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信することにより、スタートスイッチ7の操作、および当選した抽選対象役が属するグループを特定可能である。
ストップスイッチやスタートスイッチの操作コマンドはストップスイッチやスタートスイッチが操作されたことを示すコマンドであり、各操作時に送信される。遊技状態コマンドは遊技状態が移行したときに送信される。具体的にはRTが移行したときやボーナスに制御されたときに送信される。
[サブ制御部91が行う演出の概要]
サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドに基づいて各種演出を実行する。ボーナスに関連するサブ制御部91が実行する演出について、図12を用いて説明する。図12は、BB1に当選してからBB1に当選したことを報知するまでに実行される演出の一例を説明するためのタイミングチャートである。図12に示すタイミングチャートにおいては、上から順に、発生した事象を示すラインと、遊技状態の遷移を示すラインと、液晶表示器51を用いた演出の態様を示すラインと、演出用スイッチLED56aを用いた演出の態様を示すラインとが示されている。
BBに当選してからBBに当選したことを報知するボーナス報知演出が行われるまで(タイミングt1からタイミングt15まで)には、図12に示すように、ボーナス当選示唆演出、報知前演出、報知演出、前兆演出、連続演出、特別演出、および促進演出が行われる。また、図12には示していないものの、ボーナス当選示唆演出に代わって当選役報知演出が行われることもある。なお、図12に示した演出は一例であって、各種演出を図12とは異なる組合わせで実行してもよい。また、図12においては、ボーナスに当選した場合における演出を示したが、たとえば、ボーナス同時当選役に単独入賞した場合に図12に示した各種演出を実行してもよい。
ボーナス当選示唆演出は、ボーナスに当選した当該ゲームの間(タイミングt1からタイミングt4までの間)に実行される演出であって、ボーナスに当選したことを示唆する演出である。ボーナス当選示唆演出は、たとえば、ボーナス同時当選役に当選したゲームにおいて実行される演出であって、ボーナス同時当選役に当選したことにより得られるボーナスに当選したことに対する期待感をさらに高める演出である。本実施の形態においては、ボーナス当選示唆演出として、金色のキャラクタと銀色のキャラクタとが闘うバトル演出が液晶表示器51を用いて行われ(図13参照)、金色のキャラクタが勝利することでボーナスに当選していることに対する期待感を遊技者に与える。金色のキャラクタが勝利するか否かの態様の変化は、第3停止操作がされたタイミングt3において行われる。
報知前演出、報知演出、前兆演出および連続演出は一連の演出である。連続演出を含む一連の演出を煽り演出とも称する。煽り演出は、ボーナスに当選していることに対する期待感を煽る演出である。煽り演出としては、連続演出のみで構成された第1煽り演出、または連続演出および前兆演出から構成された第2煽り演出が行われる。第2煽り演出は、連続演出のみで構成された第1煽り演出が行われた後に前兆演出が行われるように構成されている。報知演出は、第1煽り演出および第2煽り演出のうちいずれの煽り演出が行われるかを事前に報知する演出である。報知前演出は、報知演出を実行するまでの前段階に行われる演出である。つまり、本実施の形態においては、報知前演出、報知演出、煽り演出(第1煽り演出または第2煽り演出)の順に一連の演出が行われる場合がある。
報知演出は、煽り演出が開始するゲームの前のゲームにおける第3停止操作がされたタイミングt5から、煽り演出が開始するタイミングt6までの間に実行され、図12においては、第2煽り演出が行われることを示す「第2煽り演出」という文字が記されたアイコンが液晶表示器51に表示される。
報知前演出は、ボーナス同時当選役に当選したゲームにおいて第2停止操作がされたタイミングt2から報知演出が開始するタイミングt5までの間に実行される。図12に示すように、ボーナス当選示唆演出と報知前演出とが重なる期間(t2からt4の間)があり、2つの演出が重なる期間において、金色のキャラクタが勝利するか否かの態様の変化が行われるタイミング(t3)が訪れるものの、この態様の変化を遊技者が認識できる態様で2つの演出は実行される。
図12においては、前兆演出が行われた後に連続演出が行われるという第2煽り演出が行われたものとする。前兆演出は、連続演出が行われることを期待させる演出であって、報知演出が行われた後のタイミングt6からタイミングt7までの間の3ゲームに亘って行われる。前兆演出としては、具体的には、ボーナス内部中(RT4中)であることを示唆する背景画像を液晶表示器51に表示させる背景演出が行われる。背景演出とは、遊技状態を示唆する背景画像を液晶表示器51に表示させる演出である。
連続演出は、ボーナスに当選したか否かの報知が行われるまでの3ゲーム(タイミングt7からタイミングt14までの間)に亘って行われる。本実施の形態においては、連続演出として、キャラクタが城にいる悪魔を倒すための冒険をしているような物語が数ゲームに亘って流れる物語演出が行われる。
連続演出中には、演出用スイッチLED56aを点灯させることで実行される特別演出と促進演出とが行われる。特別演出は演出用スイッチLED56aを遊技者が認識できる程度の短い間点灯させる演出であって、連続演出が行われるゲーム中のスタートスイッチ7が操作されたタイミングt7、t9、t12で行われる。特別演出が行われたゲームであって、第1停止操作がされる前のタイミングt8で演出用スイッチ56が操作されると、当該ゲームにおいていずれの抽選対象役に当選したかを示唆する当選役示唆の演出(以下、単に当選役示唆という)が行われる。本実施の形態においては、透視窓3の周囲に取り付けられたLED(図示は省略)を当選役に対応する点灯態様で点灯させることで当選役示唆が行われる(図16(B)参照)。ここで、特別演出が行われたゲームであって、第1停止操作がされた以降のタイミングt11で演出用スイッチ56が操作されても当選役示唆は行われない。
促進演出は、演出用スイッチ56が操作されるまで演出用スイッチLED56aを点灯させる演出であって、演出用スイッチ56への操作を直接的に促す演出である。促進演出は、連続演出が行われる最終ゲーム中に第3停止操作がされたタイミングt13から演出用スイッチ56が操作されるタイミングt14までの間で行われる。演出用スイッチ56が操作されると、ボーナスに当選したか否かを報知するボーナス報知演出が行われる。図12においては、BB1に当選している状況であるため、演出用スイッチ56が操作されたタイミングt14で「ボーナス確定!!」という文字画像が液晶表示器51に表示される。そして、スタートスイッチ7が操作されたタイミングt15からボーナスに当選中であることを示すボーナス内部中演出が、ボーナスに入賞するまで行われる。
[ボーナス当選示唆演出および報知前演出]
図12に示すように、ボーナス当選時のゲームにおいて、ボーナス当選示唆演出と報知前演出とが行われる。図13および図14を用いて、ボーナス当選示唆演出と報知前演出とが重なって実行されている様子を説明する。図13は、ボーナス当選示唆演出および報知前演出を説明するための図である。図14は、ボーナス当選示唆演出と報知前演出とが同時に実行されているときにおける各種画像を表示させる具体的な設定の一例を示す図である。
スタートスイッチ7が操作されて、内部抽選により、BB1と特別リプレイに同時当選すると(タイミングT1)、図13(A)に示すように、液晶表示器51に金色のキャラクタと銀色のキャラクタとが対峙している様子を示す画像が表示される。その後、第1停止操作をして左リール2Lが停止してベルが入賞ラインLN上に導出されると(タイミングT2)、図13(B)に示すように、銀色のキャラクタが優勢である様子を示す画像が液晶表示器51に表示される。その後、第2停止操作をして中リール2Cが停止してベルが入賞ラインLN上に導出されると(タイミングT3)、図13(C)に示すように、金色のキャラクタと銀色のキャラクタとが対峙している様子を示す画像と1組の男女がテーブルの前に座って外の景色を眺めている様子を示す画像とが液晶表示器51に表示される。このとき、外の景色が表示される領域に金色のキャラクタと銀色のキャラクタとが対峙している様子を示す画像が表示される。その後、第3停止操作をして右リール2Rが停止してリプが入賞ラインLN上に導出されて特別リプレイに入賞すると(タイミングT4)、図13(D)に示すように、カーテンによって覆われる窓枠内の外の風景が表示されるべき領域に金色のキャラクタが勝利したボーナス当選示唆演出の画像が表示される。
図13中の金色のキャラクタと銀色のキャラクタとが対戦する演出はボーナス当選示唆演出であって、1組の男女がテーブルの前に座って外の景色を眺めている演出は報知前演出に相当する。2つの演出は重なっているものの、いずれの演出についても遊技者が認識できるように実行される。
ここで、図14を用いて、サブ制御部91がボーナス当選示唆演出と報知前演出とを同時に実行する場合における具体的な制御方法について説明する。サブ制御部91は、複数の表示レイヤに演出画像をそれぞれ表示させて、全ての表示レイヤを重ねて液晶表示器51に表示することで、各種演出を実行する。ボーナス当選示唆演出と報知前演出とを同時に実行する場合において、サブ制御部91はボーナス当選示唆演出を表示する示唆演出表示レイヤ51aに報知前演出を表示する報知前演出表示レイヤ51bを重ねて配置することで、図13(C)および(D)に示すような演出画像を液晶表示器51に表示する。
報知前演出を表示する報知前演出表示レイヤ51bのうち、カーテンによって覆われ得る窓枠内の領域の明度は、ボーナス当選示唆演出を表示する示唆演出表示レイヤ51aの明度よりも低く設定されている。このため、示唆演出表示レイヤ51aに報知前演出表示レイヤ51bが重なったとしても、遊技者は窓と重なる部分に表示されるボーナス当選示唆演出を見ることができるようになっている。
ここで、報知前演出は単独で行われることがあり、単独で行われる場合は窓枠内に外の風景が表示されるようにしてもよく、また、窓をカーテンで覆った様子を現す画像を表示させてもよい。また、ボーナス当選示唆演出が実行される場合と同様、窓枠内に何も表示させないようにしてもよい。
[報知前演出および報知演出]
図15を用いて、報知演出が実行されるゲーム中の報知前演出および報知演出について詳しく説明する。図15は、報知前演出および報知演出を説明するための図である。ここで、図15に示した演出は、図12中のタイミングt4からタイミングt6の間に実行される演出である。
図12に示すように、ボーナス当選時のゲームの次のゲームにおいてスタートスイッチ7が操作されたタイミングt4で、ボーナス当選示唆演出は終了するものの、報知前演出は継続する。図15(A)に示すように、スタートスイッチ7が操作されたタイミングt4において、ボーナス当選示唆演出が表示されていた領域である、外の風景が表示される領域には、カーテンがかかっている様子が表された画像が液晶表示器51に表示される。次に第1停止操作がされると、図15(B)に示すように、カーテンのかけられた窓をアップにした画像が液晶表示器51表示器51に表示される。第2停止操作がされると、図15(C)に示すように、カーテンが少し上がって、下の窓の枠が少し見えている画像が表示される。その後、第3停止操作がされると、図15(D)および(E)に示すように、カーテンが上まで上がり、カーテンによって覆われていた窓が全て見えるようになる。このとき、第1煽り演出を実行する場合は、図15(D)に示すように、報知演出として、「第1煽り演出」と白色を背景に黒文字で書かれたアイコンが窓枠内に表示される。一方、第2煽り演出を実行する場合は、報知演出として、「第2煽り演出」と黒色を背景に白文字で書かれたアイコンが窓枠内に表示される。
ここで、アイコンとは、外形の形状が同じ画像をいう。外形の形状は同じであって、構成する色や、画像に記された文字や文字の書体を変えることで複数種類のアイコンが設定されている。本実施の形態においては、文字の色と、文字とを変えることで2種類のアイコンが設定されている。このアイコンによって、第1煽り演出が実行されるか、第2煽り演出が実行されるかが報知される。なお、アイコンに表示される文字は、発展する演出を直接示すものでなくてもよく、「First Stage」や「1st」のように、間接的に発展する演出を示唆する表記であってもよい。
[特別演出]
図16は特別演出について説明するための図である。特別演出は連続演出中に実行される。図16(A)に示すように、特別演出は、演出用スイッチLED56aを遊技者が認識できる程度の短い間で点灯させる演出であって、連続演出が行われるゲーム中のスタートスイッチ7が操作されたタイミングで行われる。第1停止操作がされる前に演出用スイッチ56が操作されると、図16(B)に示すように、当選役示唆が行われ、透視窓3の周囲に取り付けられたLEDが当選役に対応する点灯態様で点灯する。図16(B)においては、透視窓3の周囲に取り付けられたLEDは、特別リプレイに当選していることを示唆する青色に点灯する。当選役と透視窓3の周囲に取り付けられたLEDの点灯態様との関係は、たとえば、中段ベルは黄色、通常リプレイは白色、中段スイカ等のスイカは緑色、中段チェリー等のチェリーは赤色、というように設定されている。
図16(C)および(D)に示すように、特別演出が行われたゲームにおいて、第1停止操作が行われた以降のタイミングで演出用スイッチ56が操作されても、リール2L,2C,2Rのうちひとつでも停止していると、当選している入賞役を予測することができてしまうため当選役示唆は行われず、何も起こらない。当選役示唆は、特別演出を実行した場合に演出用スイッチ56が操作されたことに応じて実行されるものではなく、連続演出中のスタートスイッチ7が操作されてから第1停止操作がされるまでの特定の期間に演出用スイッチ56が操作された場合は、常に実行される。特定の期間においては、演出用スイッチ56は、演出用スイッチ56を操作すれば当選役示唆が実行されることを知っている遊技者のみが操作する所謂裏ボタンに相当する。特別演出は、この裏ボタンへの操作を促す演出であって、所謂裏ボタン演出に相当し、裏ボタンへの操作を間接的に目立たない態様で促す演出である。
なお、特別演出が行われたゲームにおいて、第1停止操作が行われた以降のタイミングで演出用スイッチ56が操作された場合は、当選役示唆は行わないものとしたが、当選した入賞役を認識することができるまでは当選役示唆を行うことができるようにしてもよい。
[ボーナス報知演出]
図17はボーナス報知演出について説明するための図である。ボーナス報知演出は連続演出の最終ゲームに実行される。連続演出の最終ゲームにおいてスタートスイッチ7が操作されると、図17(A)に示すように、キャラクタが城に着いた様子を示す画像が液晶表示器51に表示される。第1停止操作がされると、図17(B)に示すように、城にいる悪魔とキャラクタとが対峙する様子を示す画像が液晶表示器51に表示される。第2停止操作がされると、図17(C)に示すように、悪魔とキャラクタとが対戦している様子を示す画像が液晶表示器51に表示される。第3停止操作がされると、17(C)に示すように、演出用スイッチ56への操作を直接的に促す促進演出が実行され、液晶表示器51に「押せ!」という文字画像とボタンを押す様子を示す画像が液晶表示器51に表示されるとともに、演出用スイッチLED56aが点灯する。また、スピーカ53,54から「ボタンを押せ」という音声が出力される。演出用スイッチ56が操作されると、図17(D)に示すように、ボーナス報知演出が実行され、キャラクタが勝利した様子を示す画像とともに「ボーナス確定!」という文字画像が液晶表示器51に表示される。このように、促進演出は、直接的に演出用スイッチ56への操作を促す演出であるのに対して、特別演出は、間接的に演出用スイッチ56への操作を促す演出である。特に、特別演出においては液晶表示器51に演出用スイッチ56への操作を促す表示はされないのに対して、促進演出においては液晶表示器51に演出用スイッチ56への操作を促す表示はされる点で2つの演出は異なる。
なお、液晶表示器51と、演出用スイッチLED56aと、スピーカ53,54とを用いて促進演出を行うものとしたが、このうちの一の報知手段のみを用いて実行するようにしてもよいし、組合わせて実行してもよい。
[当選役報知演出]
図18および図19を用いて、当選役報知演出について詳細に説明する。図18は特別リプレイに当選したときの当選役報知演出について説明するための図である。図19は中段ベルに当選したときの当選役報知演出について説明するための図である。ボーナス当選時のゲームにおいて、ボーナス当選示唆演出に代わって当選役報知演出が行われることもある。当選役報知演出とは、ボーナス同時当選役のうち、ボーナスと同時当選している期待度が最も高い特別リプレイに当選しているか否かを煽る演出であって、全てのリールが停止するタイミングで、いずれの入賞役に当選しているかを報知する演出である。
図6および図7に示すように、特別リプレイの図柄組合せ(ベル−ベル−リプレイ)と中段ベルの図柄組合せ(ベル−ベル−ベル)とは、左リール2Lおよび中リール2Cのそれぞれに導出される図柄が共通している。そのため、特別リプレイと中段ベルとのうちいずれかに当選している場合、遊技者は、左リール2Lから右に向かって中リール2C、右リール2Rの順で停止させた場合は、右リール2Rが停止するまで特別リプレイと中段ベルとのうちいずれの入賞役に当選したかを認識することができないようになっている。当選役報知演出は、右リール2Rが停止するまで、特別リプレイおよび中段ベルのうち、いずれの入賞役に当選しているかを入賞役に見立てたキャラクタ同士が戦う演出により示唆することで、特別リプレイに当選しているか否かを煽っている。
図18および図19においては、青色のキャラクタが特別リプレイに対応し、黄色のキャラクタが中段ベルに対応する。また、図18および図19に示すように、入賞役の当選を報知する演出としては、途中で当選している役とは異なる入賞役に当選していることを示唆することなく入賞役の当選を報知するパターン(第1パターン、第3パターン)と、途中で当選している役とは異なる入賞役に当選していることを報知してから入賞役の当選を報知するパターン(第2パターン、第4パターン)とがある。
具体的に、図18(A)〜(D)を用いて、特別リプレイに当選しているときに、途中で当選している役とは異なる入賞役に当選していることを示唆することなく入賞役の当選を報知する第1パターンの演出について説明する。スタートスイッチ7が操作されると(タイミングTa)、図18(A)に示すように、青色のキャラクタと黄色のキャラクタとが対峙する様子を示す画像が液晶表示器51に表示される。遊技者は、この演出から特別リプレイと中段ベルのうち、いずれかに当選していることを予想することができる。Taにおいては、キャラクタ同士が単に対峙しているだけで、この段階では特別リプレイに見立てた青色のキャラクタが勝利する可能性は五分五分であると判断できる。次に、左ストップスイッチ8Lが操作されると(タイミングTb)、図18(B)に示すように、左リール2Lが停止してベルが入賞ラインLN上に導出表示されるとともに、青色のキャラクタが勝ちそうな様子を示す画像が液晶表示器51に表示される。遊技者は、この演出から特別リプレイに見立てた青色のキャラクタが勝利する可能性が高いことを予想することができる。
次に、中ストップスイッチ8Cが操作されると(タイミングTc)、図18(C)に示すように、青色のキャラクタが勝ちそうな様子はそのままに、報知演出が開始される。このとき、前述のように当選役報知演出と報知前演出とが重なって実行されるものの、いずれの演出も遊技者が視認できるような態様で2つの演出は実行される。次に、右ストップスイッチ8Rが操作されると(タイミングTd)、図18(D)に示すように、右リール2Rが停止してリプレイが入賞ラインLN上に導出表示されて特別リプレイに入賞するとともに、青色のキャラクタが勝利する様子を示す画像が液晶表示器51に表示される。
第2パターンは、第1パターンとは異なり、図18(ア)〜(エ)に示すように、途中で当選している役とは異なる入賞役に当選していることを報知してから入賞役の当選を報知するパターンである。具体的には、図18(イ)に示すように、左ストップスイッチ8Lが操作されたタイミングTbにおいて、青色のキャラクタが負けそうな様子を示す画像が液晶表示器51に表示される。遊技者は、この演出から中段ベルに見立てた黄色のキャラクタが勝利する可能性が高いことを予想することができ、当該ゲームにおいては、特別リプレイではなく中段ベルに当選したと予想することができる。中ストップスイッチ8Cが操作されたタイミングTcにおいては、図18(ウ)に示すように、黄色のキャラクタが勝ちそうな様子はそのままに、報知演出が開始される。そして、図18(エ)に示すように、右ストップスイッチ8Rが操作されると(タイミングTd)、図18(D)に示すように、右リール2Rが停止してリプレイが入賞ラインLN上に導出表示されて特別リプレイに入賞するとともに、青色のキャラクタが勝利する様子を示す画像が液晶表示器51に表示される。
中段ベルに当選しているときは、当選示唆演出として、図19に示す第3パターンまたは第4パターンの当選示唆演出が実行される。中段ベルに当選しているときに当選示唆演出を実行する場合は、黄色のキャラクタが勝ちそうな様子を示す画像(図19(B),(C))が表示されてから、黄色が勝利する様子を示す画像(図19(D))が表示される、第3パターンがほぼ100%の確率で実行される(図23参照)。一方、青色のキャラクタが勝ちそうな様子を示す画像(図19(イ)、(ウ))が表示されてから、黄色が勝利する様子を示す画像(図19(エ))が表示される第4パターンは殆ど実行されない。そのため、遊技者は、黄色のキャラクタが勝ちそうな様子を示す画像が表示されることで、中段ベルに当選している可能性が高いことを推測することができる。また、青色のキャラクタが勝ちそうな様子を示す画像が表示されることで、特別リプレイに当選している可能性が高いことを推測することができる。
図18(ア)〜(エ)および図19(ア)〜(エ)に示すように、一度当選している入賞役に当選していないことを示唆してから当選していることを報知することで、当選している入賞役に当選していないことを示唆しない場合に比べて、特定の入賞役に当選しているか否かということに対する期待感を煽ることができる。特に、特別リプレイと中段ベルとを比べると、特別リプレイはボーナスと同時当選している可能性が高い入賞役である。そのため、特別リプレイに当選しているか否かの期待感を煽ることで、遊技の興趣が向上する。
[サブ制御部91の処理]
サブ制御部91は、図12から図18に示した演出を実行するため、演出設定処理を行う。演出設定処理は、内部抽選コマンドが送信された以降に実行され、遊技中に実行する演出を設定する処理である。
サブ制御部91は、煽り状態であるか否かを判定する(S100)。煽り状態とは、煽り演出を実行すると決定してから、ボーナス報知演出が行われるまで制御する状態であって、報知前演出、報知演出および煽り演出のうちのいずれかが実行される状態である。煽り状態であると判定したときは(S100でYes)、S108に移行する。煽り状態ではないと判断したときは(S100でNo)、S101で特定役に当選したか否かを判定する。特定役とは、ボーナス当選示唆演出、当選役報知演出、および煽り演出について、実行するか否かを決定する契機となる入賞役である。具体的には、BB1〜4,RB1,2,ボーナス同時当選役、および中段ベルである。特定役に当選したか否かは内部抽選コマンドに基づいて判定することができ、特定役に当選していないと判定したときは(S101でNo)、処理を終了する。
特定役に当選していると判定したときは(S101でYes)、S102において特定役当選時演出決定処理を行う。特定役当選時演出決定処理とは、特定役に当選した当該ゲームで完結する演出について決定する処理である。具体的には、図13、図18および図19に示した、ボーナス当選示唆演出および当選役報知演出に関して決定する処理である。特定役当選時演出決定処理を行ったのち、S103において煽り演出決定処理を行う。煽り演出決定処理は、煽り演出を実行するか否かと煽り演出を実行するタイミングを決定する処理である。S103において煽り演出を実行すると決定した場合は、その決定に伴って報知前演出および報知演出を実行することも決定する。煽り演出決定処理を行ったのち、煽り演出を実行すると決定したか否かが判定され(S104)、煽り演出を実行しない場合は、処理を終了する。煽り演出を実行する場合は(S104でYes)、S105で煽り状態に移行する。煽り状態に移行する場合は、煽り状態フラグをセットし、煽り状態を終了する場合は、煽り状態フラグをリセットする。
S100において、煽り状態に移行していると判定した場合は、S108に移行し、報知演出が既に実行されているか否かを判定する。報知演出をまだ実行していない場合はS106に移行する。煽り状態に移行したのち、または報知演出をまだ実行していないと判定した場合は、S106において、当該ゲームで報知演出を実行するか否かを判定する。当該ゲームで報知演出を実行しないと判定した場合は(S106でNo)、処理を終了し、当該ゲームで報知演出を実行すると判定した場合は(S106でYes)、S107で煽り演出種別決定処理を行ってから処理を終了する。煽り演出種別決定処理は、第1煽り演出と第2煽り演出とのうち、いずれの演出を実行するかを決定する処理である。S107において決定した煽り演出の種別に基づいて報知演出において実行する報知内容も決定される。
S108において、報知演出を既に実行している場合は煽り演出中であるため、煽り演出中に実行する演出についてS109〜S113で決定する。まず、S109において連続演出中であるか否かを判定し、連続演出中ではないと判定された場合は(S109でNo)そのまま処理を終了し、連続演出中であると判定された場合は(S109でYes)、S110において特別演出決定処理を行う。特別演出決定処理は、特別演出を実行するか否かを決定するとともに、演出用スイッチ56が操作されたときに当選役示唆を実行することを決定する処理である。特別演出決定処理を行ったのち、S111で当該ゲームで連続演出が終了するか否かを判定し、当該ゲームで連続演出が終了しないと判定した場合は(S111でNo)、そのまま処理を終了する。当該ゲームで連続演出が終了すると判定した場合は(S111でYes)、S112で促進演出およびボーナス報知演出の実行を決定し、S113で当該ゲームで煽り状態を終了することを決定して処理を終了する。
[特定役当選時演出決定処理]
図21、図22および図23を用いて、特定役当選時演出決定処理を詳細に説明する。図21は、特定役当選時演出決定テーブルである。図22は、ボーナス当選示唆演出種別決定テーブルである。図23は当選役報知演出決定テーブルである。特定役当選時演出決定テーブルは、ボーナス当選示唆演出を実行するか否か、当選役報知演出を実行するか否かを決定するためのテーブルである。特定役当選時演出決定テーブルは、BB当選時、RB当選時、およびボーナス非当選時ごとに設けられている。ボーナス当選示唆演出種別決定テーブルは、ボーナス当選示唆演出を実行する場合に、演出パターンを、Aパターンにするのか、Bパターンにするのかを決定するためのテーブルである。Aパターンは、金色のキャラクタと銀色のキャラクタとが闘う演出態様から金色のキャラクタが銀色のキャラクタに勝利する演出態様へと変化可能する演出パターンである。Bパターンは、金色のキャラクタと銀色のキャラクタとが闘う演出態様から銀色のキャラクタが金色のキャラクタに勝利する演出態様へと変化可能する演出パターンである。当選役報知演出決定テーブルは、当選役報知演出を実行する場合に、演出パターンを第1パターンから第4パターンのうちのいずれにするのかを決定するためのテーブルである。第1パターンと第2パターンとは、特別リプレイに当選しているときに選択されるパターンであって、第3パターンと第4パターンは中段ベルに当選しているときに選択されるパターンである。
特定役当選時演出決定処理において、図21の特定役当選時演出決定テーブルに基づいて、ボーナス当選示唆演出を実行するか否か、当選役報知演出を実行するか否かを決定し、ボーナス当選示唆演出を実行すると決定した場合に、図22のボーナス当選示唆演出種別決定テーブルに基づいて、AパターンおよびBパターンのうち、いずれのパターンでボーナス当選示唆演出を実行するかを決定する。また、当選役報知演出を実行すると決定した場合に、図23の当選役報知演出決定テーブルに基づいて、演出パターンを決定する。
図21(A)および図21(B)に示すように、ボーナスに単独で当選している場合は、当選役報知演出は行われることはなく、かつ、ボーナス当選示唆演出が実行される確率も低く設定されている。つまり、高い確率でボーナス当選示唆演出も当選役報知演出も実行されない。
RT0またはRT1に制御されている間は、ボーナスに当選したか否かが遊技者の関心事である。遊技者は、ボーナス同時当選役に当選しているか否かを確認するため、RT0またはRT1中は、スイカまたはチェリー図柄が引き込まれるタイミングで左ストップスイッチ8Lを操作する。スイカまたはチェリー図柄が引き込まれるタイミングでチェリーまたはスイカが導出された場合は、ボーナス同時当選役に当選している可能性が高い。また、ベルとリプレイ図柄はそれぞれが5コマ以内に必ず1つ配置されているため、どのタイミングでストップスイッチを操作しても必ず引き込まれる。スイカまたはチェリー図柄が引き込まれるタイミングで左ストップスイッチ8Lが操作されたときに、いずれの入賞役も当選していないと判断できるような表示結果が導出された場合に、遊技者は、ハズレか、或いはボーナスに単独当選していると判断できる。このような場合に、ハズレのときには実行されない、ボーナス当選示唆演出が実行されると、ボーナスに当選していると判断することができる。ボーナスに単独当選しているときにボーナス当選示唆演出を実行する確率を極めて低く設定することで、導出表示結果がハズレの場合に実行されるボーナス当選示唆演出のレア感を高めることができ、遊技の興趣が向上する。
図21(A)〜(C)に示すように、当選役報知演出は特別リプレイまたは中段ベルに当選したときにのみ実行され、特別リプレイが当選したときに当選役報知演出が実行される確率は、「BB当選時<RB当選時<ボーナス非当選時」という関係になるように設定されている。また、特別リプレイが当選したときにボーナス当選示唆演出が実行される確率は「BB当選時>RB当選時>ボーナス非当選時」という関係になるように設定されている。特別リプレイに当選した場合、RBに比べて遊技者にとって有利なBBに同時当選したときの方が、RBに同時当選したときに比べてボーナス当選示唆演出が実行されやすく、ボーナス非当選時に比べてRBに同時当選したときの方がボーナス当選示唆演出が実行されやすい。この特別リプレイ以外のボーナス同時当選役に当選した場合も同様である。そのため、遊技者は当選役報知演出に比べて、ボーナス当選示唆演出の方が、遊技者にとって有利な演出である。また、特別リプレイに当選したときは、他のボーナス同時当選役に当選したときと比べてボーナスと同時当選している期待度が高いため、ボーナス当選示唆演出を実行する確率が高くなるように設定されている。
図22に示すように、ボーナス当選示唆演出が実行される場合に、金のキャラクタが勝利するAパターンが選択される確率は「BB当選時>RB当選時>ボーナス非当選時」という関係になるように設定されている。一方、銀のキャラクタが勝利するBパターンが選択される確率は「BB当選時<RB当選時<ボーナス非当選時」という関係になるように設定されている。そのため、遊技者は金および銀のキャラクタのうちいずれのキャラクタが勝利したかによって、ボーナスに当選したか否かを推測することができ、金のキャラクタが勝利するのか、銀のキャラクタが勝利するかに注目させることができる。
図23に示すように、特別リプレイに当選しているときは、最終的に青色のキャラクタが勝利する第1パターンまたは第2パターンが選択される。高い確率で青色のキャラクタが優勢のまま青色のキャラクタが勝利する第1パターンが選択されるものの、20%の確率で、一旦黄色のキャラクタが優勢になってから青色のキャラクタが勝利する第2パターンが選択される。一方、中段ベルに当選しているときは、最終的に黄色のキャラクタが勝利する第3パターンまたは第4パターンが選択される。ほぼ100%(具体的には99%)の確率で、黄色のキャラクタが優勢のまま黄色のキャラクタが勝利する第3パターンが選択される。
なお、中段ベルに当選している場合は100%の確率で第3パターンが選択されるものとし、第4パターンは実行されないものとしてもよい。第4パターンは、ボーナスと同時当選している確率が高い特別リプレイに当選していることを示唆してから中段ベルに当選していることを報知するものであるから、このようなパターンの演出は、遊技者の期待感を煽った上で、その期待を裏切る演出でもある。そこで、このような演出を行わないようにすることで、遊技者の期待を無駄に煽ることを防止することできる。また、ボーナス内部中であるRT2中に、当選役報知演出が行われる場合は、RT2中以外で当選役報知演出が実行されるときに比べて第4パターンが選択される確率が高くなるようにしてもよい。このようにすることで、第4パターンが選択されることで、ボーナス内部中であることが示唆され、遊技の興趣が向上する。
[煽り演出決定処理]
図24および図25を用いて煽り演出決定処理を詳細に説明する。図24は煽り演出決定テーブルである。図25は開始タイミング決定テーブルである。煽り演出決定テーブルは、煽り演出を実行するか否かを決定するためのテーブルである。開始タイミング決定テーブルは、煽り演出を実行する場合に、いつから煽り演出を開始するかを決定するテーブルである。図25中の「0ゲーム目」とは、煽り演出決定処理を実行したゲームで報知演出を実行し、次のゲームから煽り演出を実行することを意味し、「1ゲーム目」とは、煽り演出決定処理を実行した次のゲームで報知演出を実行し、その次のゲームから煽り演出を実行することを意味する。
煽り演出決定処理において、図24の煽り演出決定テーブルに基づいて煽り演出を実行するか否かを決定し、煽り演出を実行すると決定した場合に、図25の開始タイミング決定テーブルに基づいて、煽り演出を開始するタイミングを決定する。煽り演出を実行する場合は、必ず報知前演出と報知演出とが実行されるものとし、煽り演出が開始される前のゲームで報知演出が実行され、報知前演出は煽り演出を実行すると決定した遊技から報知演出が実行されるまで実行されるものとする。そのため、煽り演出決定処理において、煽り演出を開始するタイミングが決定したことに基づいて、報知演出と報知前演出の実行タイミングと実行期間が決定する。
図24に示すように、煽り演出を実行する確率は、「BB当選時>RB当選時>特別リプレイ単独当選時>特別リプレイ以外のボーナス同時当選役単独当選時」という関係になるように設定されている。また、図25に示すように、煽り演出を開始するタイミングは、BB当選時、RB当選時、およびボーナス非当選時のいずれの場合であっても1ゲーム目を開始タイミングとする確率が高くなるように設定されている。また、0ゲーム目または2ゲーム目を開始タイミングとする確率は、「BB当選時>RB当選時>ボーナス非当選時」という関係になるように設定されている。このように設定されているため、報知前演出が実行されるか否か、煽り演出がいつから実行されるかに注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
サブ制御部91は、特定役当選時演出決定処理および煽り演出決定処理の結果に基づいて、報知前演出の演出態様を決定する。ボーナス当選示唆演出または当選役報知演出を実行すると決定した場合に、煽り演出を実行すると決定したときは、報知前演出を実行する期間のうち、ボーナス当選示唆演出または当選役報知演出と重なる期間においては、ボーナス当選示唆演出または当選役報知演出の演出態様を視認できるような態様となるように報知前演出の演出態様を設定する。
[煽り演出種別決定処理]
図26を用いて煽り演出種別決定処理を詳細に説明する。図26は煽り演出種別決定テーブルである。煽り演出種別決定処理は第1煽り演出と第2煽り演出のうちいずれの演出を実行するかを決定する処理であって、報知演出を実行するゲームにおいて実行される処理である。つまり、煽り演出を実行するか否かを決定する煽り演出決定処理を行うゲームと、煽り演出種別決定処理を行うゲームとは異なる場合がある。具体的には、煽り演出決定処理で煽り演出を開始するタイミングが0ゲーム目と決定した場合は、煽り演出決定処理と煽り演出種別決定処理とは同じゲーム内で行われるが、煽り演出を開始するタイミングが1ゲーム目または2ゲーム目と決定した場合は、煽り演出決定処理と煽り演出種別決定処理とは異なるゲーム内で行われる。
図26中の当選状況欄には、煽り演出種別決定処理を実行するゲームにおいて当選している入賞役を示す。第1煽り演出および第2煽り演出の欄には、当選状況欄の入賞役に当選している場合に各演出が実行される確率が示されている。また、煽り演出種別決定テーブルは、BB内部中、RB内部中、RT0またはRT1中ごとに設けられている。図26(A)および(B)に示すように、ボーナスに当選している場合は、いずれの入賞役に当選している場合であっても第2煽り演出を実行する確率が高くなるように設定されている。また、図26(C)に示すように、RT0またはRT1中であっても、ボーナスに当選した場合は、第1煽り演出よりも第2煽り演出の方が高い確率で実行されるように設定されている。つまり、第2煽り演出が実行されることで、ボーナスに当選していることに対する期待感を遊技者に与えることができる。そのため、ボーナスに当選している期待度が高い点で第1煽り演出に比べて、第2煽り演出の方が遊技者にとって有利度が高い演出であるといえる。
図26(A)〜(C)に示すように、第2煽り演出が実行される確率は、「ボーナス同時当選役=通常リプレイ=中段ベル>はずれ」という関係になるように設定されている。ボーナス同時当選役に当選した場合は、ボーナスに当選している可能性がある。また、ボーナス内部中(RT2中)は、図11に示すように通常リプレイに当選する確率が他の遊技状態に比べて極めて高くなるように設定されている。そのため、報知前演出、報知演出が実行されている場合に通常リプレイに当選すると、遊技者はボーナス内部中かもしれないという期待感を中段ベルやはずれのときに比べて抱く。また、ボーナス内部中においては、小役または再遊技役に優先して入賞するように停止制御が行われる。報知前演出、報知演出が実行されている場合に、ボーナスに当選していることを期待して、ボーナスを構成する図柄が入賞ラインLN上に停止するタイミングでストップスイッチ8L,8C,8Rを操作したにも関わらず、いずれの役にも入賞しなかった場合(はずれの場合)は、ボーナスに当選していない可能性が高い。そのため、はずれのときに比べてボーナス同時当選役や通常リプレイといったボーナスに当選していることを期待させる入賞役に当選している場合は、第2煽り演出が選択される確率が高くなるように設定されている。また、入賞しても、ボーナスの当選を否定しない中段ベルに当選しているときは、はずれのときに比べて、第2煽り演出が選択される確率が高くなるように設定されている。ここで、中段ベル、通常リプレイ、特別リプレイは、当選したときに、いずれのタイミングでストップスイッチ8L,8C,8Rを操作しても入賞する抽選対象役である(これらの抽選対象役を構成する図柄は、すべて各リールにそれぞれ5コマ以内に配置されているため)。そのため、ボーナス当選を否定しない抽選対象役に入賞したときは、ボーナス当選を否定するはずれの結果となったときに比べて、高い確率で第2煽り演出に発展する。
[特別演出決定処理]
図27を用いて、特別演出決定処理を詳細に説明する。図27は特別演出決定テーブルである。特別演出決定テーブルは、特別演出を実行するか否かを決定するためのテーブルである。特別演出決定処理は、連続演出中であると決定された場合に実行され、演出用スイッチ56が操作されたときに当選役示唆を実行することを決定するとともに、特別演出を実行するか否かを図27に示した特別演出決定テーブルに基づいて決定する処理である。図27中の当選役欄には、特別演出決定処理を実行するゲームにおいて当選している入賞役を示す。特別演出実行する欄には、当選役欄の入賞役に当選している場合に特別演出を実行する確率が示されている。特別演出実行しない欄には、当選役欄の入賞役に当選している場合に特別演出を実行しない確率が示されている。また、特別演出決定テーブルは、BB内部中、RB内部中、RT0またはRT1中ごとに設けられている。
図27(A)および(B)に示すように、ボーナスに当選している場合は、いずれの入賞役に当選している場合であっても特別演出を実行する確率が高くなるように設定されている。また、図26(C)に示すように、RT0またはRT1中であっても、ボーナスに当選した場合は、特別演出が高い確率で実行されるように設定されている。つまり、連続演出中に高い頻度で特別演出が実行されることで、ボーナスに当選していることに対する期待感を遊技者に与えることができる。
図27(A)〜(C)に示すように、特別演出が実行される確率は、「ボーナス同時当選役=通常リプレイ>中段ベル=はずれ」という関係になるように設定されている。ボーナス同時当選役に当選した場合は、ボーナスに当選している可能性がある。また、ボーナス内部中(RT2中)は、図11に示すように通常リプレイに当選する確率が他の遊技状態に比べて極めて高くなるように設定されている。そのため、連続演出中に通常リプレイに当選すると、遊技者はボーナス内部中かもしれないという期待感を抱く。中段ベルやはずれのときに比べて、ボーナス同時当選役や通常リプレイといったボーナスに当選していることを期待させる入賞役に当選している場合は、特別演出を実行する確率が高くなるように設定されている。
[ストップスイッチの操作態様が異なる場合の当選役報知演出]
図28および図29を用いて、図18における操作態様とは異なる態様でストップスイッチ8L,8C,8Rを操作したときの当選役報知演出を説明する。図28はストップスイッチを長押ししたときの当選役報知演出を説明するための図である。図29は、右リールから停止させたときの当選役報知演出を説明するための図である。図28中の透視窓3の下に描かれた3つの丸はそれぞれ左ストップスイッチ8L、中ストップスイッチ8C、右ストップスイッチ8Rである。また、ストップスイッチ8L,8C,8Rのうち、遊技者により操作されたスイッチにはハッチングを付している。また、図28(A)および29(A)の記載は、図18(A)の記載と同一である。
図28(B)に示すように、左ストップスイッチ8Lを操作すると、青色のキャラクタが劣勢である様子を示す画像が液晶表示器51に表示される。そのまま、左ストップスイッチ8Lへの操作を継続すると(左ストップスイッチ8Lを長押しすると)、図28(C)〜(D)に示すように、青色のキャラクタがまだ戦えることを意図する「まだまだ!」という文字画像が表示され、その後、青色のキャラクタが優勢である様子を示す画像が表示された後に青色のキャラクタが勝利する様子を示す画像が表示される。このように、当選役報知演出の実行が決定されている場合に、第1停止操作をしたときに入賞ライン上に導出表示される図柄から特別リプレイと中段ベルのうちいずれの入賞役に当選しているかわからないときであっても、ストップスイッチ8L,8C,8Rを長押しすることで、当選している入賞役が報知される。
図29(B)に示すように、当選役報知演出の実行中に、右リール2Rから停止させたときに、入賞ラインLN上にリプレイが導出表示された場合は、右リール2Rが停止したときに、青色のキャラクタが勝利する様子を示す画像が液晶表示器51に表示されて、特別リプレイに当選していることが報知される。特別リプレイの図柄組合せ(ベル−ベル−リプレイ)と中段ベルの図柄組合せ(ベル−ベル−ベル)とは、右リール2Rに導出される図柄は共通していない。そのため、当選役報知演出の実行中に、右リール2Rから停止させた場合は、入賞ラインLN上に導出された図柄に基づいて、特別リプレイと中段ベルとのうちいずれの入賞役に当選しているかを認識することができる。つまり、図29(B)において、遊技者は、右リール2Rが停止したときに透視窓3に表示される表示結果を確認することで、当選している入賞役を認識することができる。なお、図29(B)においては、右リール2Rが停止したときに中段ベルを構成する「ベル」が下段に導出表示されているものの、入賞ラインLN上には導出表示されていないため、遊技者は、中段ベルは当選していないと判断することができる。
なお、当選役報知演出の実行中に、右リール2Rから停止させたときに、入賞ラインLN上にリプレイが導出表示された場合の演出としては、他の演出を実行してもよい。図30は、右リールから停止させたときの当選役報知演出の変形例を説明するための図である。図30(B)に示すように、一旦、青色のキャラクタが勝ちそうな演出をした後、図30(C)に示すように、青色のキャラクタが勝利する演出をしてもよい。
[主な効果]
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1)図13(D)に示すように、ボーナス当選示唆演出は、第3停止操作がされたタイミングT4で金色のキャラクタが勝利するか否かが表示される演出である。言い換えると、ボーナス当選示唆演出はT4で演出態様が分岐する演出である。また、報知前演出は第2停止操作という遊技者の操作に基づいて実行される演出であって、ボーナス当選示唆演出に重なって実行される。しかし、図13(D)に示すように、演出態様が分岐するT4において、ボーナス当選示唆演出の演出態様を遊技者が認識できる態様で実行される。そのため、ボーナス当選示唆演出に重なって報知前演出が実行中であっても、演出態様が分岐するT4においては、遊技者がボーナス当選示唆演出の演出態様を認識可能であるため、ボーナス当選示唆演出と報知前演出とが重なる場合であっても多彩な演出表現が可能である。
(2) 図22に示すように、ボーナス当選示唆演出が実行される場合に、金のキャラクタが勝利するAパターンが実行される確率はボーナスに当選している場合の方が高い。つまり、特別リプレイに当選している場合であっても、ボーナスに同時当選している場合と、ボーナスに当選していない場合とでは、ボーナスに当選している場合の方が高い確率でAパターンが実行される。言い換えると、内部抽選でボーナス同時当選役に当選した場合であっても、ボーナスに同時当選しているか否かによって、ボーナス当選示唆演出の演出態様が分岐するタイミングにおける演出態様を変えることができる。また、図13(D)に示すように、ボーナス当選示唆演出の演出態様が分岐するT4において、ボーナス当選示唆演出の演出態様を遊技者が認識できる態様で実行される。そのため、ボーナス当選示唆演出に重なって報知前演出が実行中であっても、演出態様が分岐するT4において遊技者がボーナス当選示唆演出の演出態様を認識可能であるため、ボーナスに当選したか否かについて遊技者が注目することができる。
(3) 図13(D)に示すように、ボーナス示唆演出と報知前演出とは同じ液晶表示器51を用いて実行される。同じ液晶表示器51を用いて実行される場合であっても、ボーナス報知演出の演出態様が変化することがある第3停止操作タイミングT4においては、遊技者がボーナス当選示唆演出の演出態様を認識可能であるため、ボーナス当選示唆演出と報知前演出とが重なる場合であっても多彩な演出表現が可能である。
(4) 図13(D)に示すように、サブ制御部91は、ボーナス当選示唆演出の実行中の第3停止操作タイミング(T4)において、報知前演出を行う。つまり、第3停止操作タイミング(T4)においてボーナス当選示唆演出に重なって報知前演出が実行中であっても、第3停止操作タイミング(T4)において遊技者がボーナス当選示唆演出の演出態様を認識可能であるため、ボーナス当選示唆演出と報知前演出とが重なる場合であっても多彩な演出表現が可能である。
(5) 図21および図24に示すように、ボーナス当選示唆演出の実行の有無は、煽り演出(報知前演出)の実行の有無にかかわらず決定される。そのため、ボーナス当選示唆演出を実行する場合であっても、報知前演出が実行されない場合がある。また、図22に示すように、ボーナス当選示唆演出の演出態様は、報知前演出の実行の有無にかかわらず決定される。つまり、ボーナス当選示唆演出の演出期間は報知前演出の実行の有無によっては変わらない。そのため、ボーナス当選示唆演出の実行中に報知前演出が実行されることでボーナス当選示唆演出と報知前演出とが重なる場合と、ボーナス当選示唆演出の実行中に報知前演出が実行されないことでボーナス当選示唆演出と報知前演出とが重ならない場合とがあるため、多彩な演出表現が可能である。
(6) 図13(D)に示すように、報知前演出の一部である外の風景が表示される領域(カーテンで覆われる領域、窓枠内の領域)に、ボーナス当選示唆演出が表示される。図15(A)に示すように、ボーナス当選示唆演出が開始したゲームの次のゲームが開始された場合に、ボーナス当選示唆演出は終了する一方、報知前演出は継続されるとともに、ボーナス当選示唆演出が表示される窓枠内の領域は、カーテンによって覆われる。つまり、報知前演出とボーナス当選示唆演出とが重なる場合と重ならない場合とがあるため、多彩な演出表現が可能である。なお、本実施の形態においては、次のゲームが開始されたときをスタートスイッチ7が操作されたときとしたが、再遊技役に入賞した場合はスタートスイッチ7が操作されたときとし、再遊技役に入賞しなかった場合は賭け数を設定するためにメダルを投入するか或いはMAXBETスイッチを操作したときとしてもよい。つまり、次の遊技を開始するために、遊技者がスロットマシン1の操作手段を操作したときを遊技の開始としてもよい。また、自動BETがされたときや、ゲーム処理が終了したときとしてもよい。
(7) 図20のS106およびS107に示すように、当該ゲームで報知演出を実行すると判定した場合は、第1煽り演出と第2煽り演出とのうちのいずれの演出を実行するかを、報知演出を実行するゲームの内部抽選結果に応じて決定する煽り演出種別決定処理を行う。また、図26(A)〜(C)に示すように、ボーナス同時当選役に当選している場合は、第2煽り演出が実行される確率が高い。そのため、報知演出が実行される遊技における内部抽選結果に応じて第2煽り演出に発展するか、第1煽り演出に発展するかの確率が変化するため、演出が発展することについて遊技の興趣が向上する。
(8) 図11に示すように、RT2中(ボーナス内部中)は他の遊技状態に比べて通常リプレイの当選確率が高くなるように設定されている。また、図26(A)〜(C)に示すように、通常リプレイに当選している場合は、第2煽り演出が実行される確率が高い。そのため、報知演出が実行される遊技における内部抽選結果に応じて第2煽り演出に発展するか、第1煽り演出に発展するかの確率が変化するため、演出が発展することについて遊技の興趣が向上する。
(9) 図26(A)〜(C)に示すように、ボーナス当選を否定しない抽選対象役に入賞したときは、ボーナス当選を否定するはずれの結果となったときに比べて、高い確率で第2煽り演出に発展する。そのため、報知演出が実行される遊技において導出された表示結果に応じて第2複数遊技演出に演出が発展する確率が変化するため、遊技の興趣を向上させることができる。
(10) 図15(D),(E)に示すように、報知演出においては、第1煽り演出が選択された場合は「第1煽り演出」という文字が書かれたアイコンが液晶表示器51に表示され、第2煽り演出が選択された場合は「第2煽り演出」という文字が書かれたアイコンが液晶表示器51に表示される。そのため、遊技者は、液晶表示器51に表示されたアイコンを手掛かりに第1煽り演出および第2煽り演出のいずれに演出が発展するのかを認識することができる。
(11) 第1煽り演出は連続演出からなる演出である。これに対して、第2煽り演出は、連続演出と、連続演出に至るまでの前兆演出とからなる演出である。つまり、報知演出から第2煽り演出に演出が発展したときには前兆演出を経由して第1煽り演出が実行されるため、第2煽り演出が実行される場合は、第1煽り演出が実行される場合よりも煽り演出の演出期間が長くなる。そのため、遊技者は、煽り演出の演出期間を手掛かりに、第1煽り演出および第2煽り演出のいずれに報知演出から演出が発展したのかを認識することができる。
(12) 煽り演出決定処理では、ボーナス同時当選役に当選したときに煽り演出を実行するか否かを決定するとともに、煽り演出を開始するタイミングを決定する。また、煽り演出を開始する一つ前の遊技で報知演出を実行するとともに煽り演出種別決定処理を行う。煽り演出種別決定処理においては、ボーナスに当選しているか否かと、報知演出を実行する遊技における内部抽選の結果とに基づいて煽り演出の種別を決定する。そのため、煽り演出が実行される以前の遊技においてボーナスに当選しているか否かと、当該遊技における内部抽選の結果とに基づいて、煽り演出の種類が決定されるため、ボーナスに制御されるか否かに関連して煽り演出を実行することができる。
(13) 連続演出が行われるゲーム中のスタートスイッチ7が操作されたタイミングで、演出用スイッチ56への操作が行われると当選役示唆が行われるが、このタイミングでは演出用スイッチLED56aが一瞬点灯するか、あるいは何も生じないため、演出用スイッチ56を操作すれば当選役示唆が実行されることを知っている遊技者だけが操作する。そのため、このタイミングにおける演出用スイッチ56は所謂裏ボタンに相当し、特別演出は、この裏ボタンへの操作を促す演出であって、所謂裏ボタン演出に相当する。図27に示すように、中段ベルやはずれのときに比べて、ボーナス同時当選役や通常リプレイといったボーナスに当選していることを期待させる入賞役に当選している場合は、特別演出を実行する確率が高くなるように設定されている。つまり、特別演出が実行されたときの方が遊技者にとっての有利度合が高い。そのため、連続演出が行われるゲーム中のスタートスイッチ7が操作されたタイミングで、所謂裏ボタン演出である特別演出が実行されるか否かについて遊技者が注目することができるため、所謂裏ボタン演出によって遊技の興趣を向上させることができる。
(14) 図17(D)に示すように、促進演出は、演出用スイッチ56が操作されるまで演出用スイッチLED56aを点灯させるとともに、液晶表示器51に「ボタンを押せ!」という文字画像を表示する演出であって、直接的に演出用スイッチ56への操作を促す演出である。これに対して、特別演出は、演出用スイッチLED56aを一瞬点灯させる演出であって、間接的に演出用スイッチ56への操作を促す演出である。そのため、特別演出は促進演出とは異なり間接的に遊技者に演出用スイッチ56への操作を促す演出であるため、遊技者に違和感を与えつつ演出用スイッチ56への操作を促すことができる。
(15) 促進演出は、液晶表示器51に「ボタンを押せ!」という演出用スイッチ56への操作を促す文字画像を表示する演出である。そのため、促進演出が実行されたときには、液晶表示器51に表示された画像によって分かり易く遊技者に演出用スイッチ56への操作を促すことができる。
(16) 特別演出は、液晶表示器51において遊技者に演出用スイッチ56への操作を促す画像を表示することなく、演出用スイッチLED56aを点灯させる演出である。そのため、特別演出の内容と遊技者が行うべき操作とを関連付けることができる。
(17) 当選役示唆は、連続演出中のスタートスイッチ7が操作されてから第1停止操作がされるまでの特定の期間に演出用スイッチ56が操作された場合に行われる。しかし、第1停止操作がされ、表示結果が導出された以降では、演出用スイッチ56が操作されても当選役示唆は行われない。表示結果が導出されるまでは、当選した入賞役を予測する手がかりがないが、一つでも表示結果が導出された場合は、入賞役を予測することができる。つまり、当選役示唆が実行される場合に、当選した入賞役を予測する材料が少ない最適なタイミングで演出用スイッチ56の操作が行われたときに限り、当選役示唆を行うことができる。なお、本実施の形態においては、第1停止操作がされた以降は演出用スイッチ56の操作が行われても当選役示唆を行わないとしたが、当選した入賞役を特定可能な状況より前であれば、当選役示唆を行ってもよい。
(18) 特別リプレイに当選したゲームにおいては、最後のリールが停止するまでに、一旦、図18(B)に示すような青色のキャラクタが負けそうな演出がされることで、特別リプレイよりも中段ベルに当選している確率が高いことが示唆される。その後、最後のリールを停止する操作が行われたときに青色のキャラクタが勝利する演出がされることで、特別リプレイに当選していたことが報知される。このような意外性のある演出によって遊技の興趣を向上させることができる。
(19) 図29(B)に示すように、特別リプレイに当選しているときに、右ストップスイッチ8Rから操作したときは、右ストップスイッチ8Rを操作したときに青色のキャラクタが勝利する様子を示す画像が液晶表示器51に表示されて、特別リプレイに当選していることが報知される。特別リプレイの図柄組合せ(ベル−ベル−リプレイ)と中段ベルの図柄組合せ(ベル−ベル−ベル)とは、右リール2Rに導出される図柄は共通していない。そのため、当選役報知演出の実行中に、右リール2Rから停止させた場合は、入賞ラインLN上に導出された図柄に基づいて、特別リプレイと中段ベルとのうちいずれの入賞役に当選しているかを認識することができる。よって、右リール2Rから停止されたときには、中段ベルに当選する可能性が高い旨を示唆することなく、特別リプレイに当選したことを報知することで、演出による煩わしさを遊技者に感じさせることがない。なお、いずれの入賞役に当選しているかを認識できるタイミングで、当選している入賞役を報知すればよく、たとえば、第2停止操作をしたタイミングで、はじめて、いずれの入賞役に当選しているかを認識することができるのであれば、第2停止操作をしたタイミングで当選している入賞役を報知すればよい。
(20) 図30に示すように、当選役報知演出の実行中に、右リール2Rから停止され、入賞ラインLN上に導出された図柄に基づいて、特別リプレイと中段ベルとのうちいずれの入賞役に当選しているかを認識することができるような場合に、青色のキャラクタが勝ちそうな演出をした後、青色のキャラクタが勝利する演出を行うことで、演出による煩わしさを遊技者に感じさせることなく演出も多彩なものとすることができ、遊技者を飽きさせることがない。
(21) 図28に示すように、左ストップスイッチ8Lから操作されたときは、左ストップスイッチ8Lを長押しすることによって、当選した入賞役が報知される。このようにすることで、ストップスイッチ8L,8C,8Rの操作態様に多様性を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
[主な変形例]
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の主な変形例を説明する。
[ボーナス当選示唆演出の演出態様が分岐するタイミング]
本実施の形態においては、ボーナス当選示唆演出の演出態様が分岐するタイミングを遊技者の操作である第3停止操作時としたが、遊技者の操作に起因したタイミングではなく、ボーナス当選示唆演出が開始してから所定期間経過したタイミングとしてもよい。たとえば、ボーナス当選示唆演出がスタートスイッチ7が操作されたことに基づいて開始され、ボーナス当選示唆演出が開始してから4秒経過したタイミングでボーナス当選示唆演出の演出態様が第1態様または第2態様に分岐するような場合を考える。このとき、第2停止操作に基づいて実行される報知前演出とボーナス当選示唆演出とを同じゲーム内で実行する場合に、スタートスイッチ7が操作されてから4秒経過する前に第2停止操作が行われる場合と4秒経過した後に第2停止操作が行われる場合とがある。第2停止操作が4秒経過した後に実行された場合は、ボーナス当選示唆演出の演出態様が分岐するタイミングにおいてボーナス当選示唆演出の演出態様を遊技者が認識した後に報知前演出が実行される。一方、第2停止操作が4秒経過する前に実行された場合は、ボーナス当選示唆演出の演出態様が分岐するタイミングにボーナス当選示唆演出に重なって報知前演出が実行されるものの、ボーナス当選示唆演出の演出態様を遊技者が認識できるように2つの演出は行われる。
そのため、遊技者が第2停止操作をするタイミングによっては、ボーナス当選示唆演出の演出態様が分岐するスタートスイッチ7を操作してから4秒経過したタイミングでボーナス当選示唆演出に重なって報知前演出が実行されることがあるが、この場合でも、スタートスイッチ7を操作してから4秒経過したタイミングにおいては、ボーナス当選示唆演出の演出態様を遊技者が認識できる。よって、ボーナス当選示唆演出と報知前演出とが重なる場合であっても、多彩な演出表現が可能である。
なお、ボーナス当選示唆演出の演出態様が第1態様または第2態様に分岐するタイミングとなる前に次の遊技を開始するための操作が行われた場合に、第1態様となるか第2態様となるかを表示せずに次遊技に基づいた演出を開始してもよい。また、第1態様となるか第2態様となるかを表示するまで、次遊技の開始を遅延させてもよい。
[煽り演出の種類を決定する方法]
本実施の形態においては、報知演出を実行するゲームにおける内部抽選の抽選結果に基づいて煽り演出として第1煽り演出と第2煽り演出とのうちいずれの演出を実行するかを決定したが、内部抽選の抽選結果ではなく、RT2中に入賞し得る抽選対象役に入賞したか否かによって決定してもよい。たとえば、RT2中に右上がりスイカが高確率で当選する場合に、右上がりスイカに入賞した場合は入賞しなかった場合に比べて高い確率で第2煽り演出を実行するように決定してもよい。このように、報知演出が実行される遊技における入賞結果に応じて第2煽り演出に発展するか、第1煽り演出に発展するかの確率が変化するため、演出が発展することについて遊技の興趣が向上する。なお、所定の操作態様でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作された場合において導出表示される表示結果が導出されたか否かに基づいて第2煽り演出に発展するか、第1煽り演出に発展するかを決定してもよい。
また、RT2中のときにだけ入賞する特殊役を設け、この特殊役に当選した場合には、第1煽り演出よりも第2煽り演出を実行する確率が高くなるようにしてもよい。また、この特殊役に入賞した場合は、必ず第2煽り演出を実行するようにしてもよい。特殊役に入賞したことで、遊技者はボーナスに確定していることを認識することができ、このような状況で不利な態様の第1演出が行われると遊技者は煽り演出に対して不信感を抱いてしまう。そこで、ボーナスに確定していることを遊技者が認識できるような状況にある場合は必ず第2煽り演出を行うようにすることで、煽り演出に対する信頼感を保つことができる。
[特別演出]
本実施の形態においては、特別演出を演出用スイッチLED56aを一瞬点灯させる演出としたが、これに限ったものではなく、促進演出よりも目立たない態様で演出用スイッチ56への操作を促すものであればよい。たとえば、演出用スイッチ56を操作したときに態様が変化する透視窓3の周囲に取り付けられたLEDの態様を変化させる演出であってもよい。たとえば、特別演出を実行すると決定した場合には、透視窓3の周囲に取り付けられたLEDを点灯させるようにしてもよい。これにより、特別演出の内容と遊技者が演出用スイッチ56を操作したときの演出とを関連付けることができる。
[特別演出および促進演出によって促される操作対象]
本実施の形態においては、特別演出および促進演出によって演出用スイッチ56への操作を促すものとしたが、操作を促す対象は、演出用スイッチ56に限られない。たとえば、演出用に用いられるスイッチとして、大きさの異なる複数のスイッチをスロットマシンが備えている場合であっても、特別演出は、操作対象への操作を間接的にまたは、促進演出に比べて控え目な、操作すべきことを強調しない演出である。具体的には、大きなスイッチへの操作についても、小さなスイッチへの操作についても、いずれのスイッチへの操作に対しても、その操作を促す場合には、促進演出は液晶表示器に「大ボタンを押せ!」または「小ボタンを押せ!」といった、操作を直接的に促進させる演出であって、特別演出は、スイッチそのものが一瞬点灯するような操作を間接的に示す演出である。
[当選役報知演出の変形例]
本実施の形態においては、中段ベルが当選する確率が高い旨を一旦示した後に、特別リプレイに当選している旨を報知する例について説明したが、特別リプレイに当選しているときに実行される当選役報知演出としては、他の演出であってもよい。図31および図32は当選役示唆演出の変形例を説明するための図である。
たとえば、図31に示すように、特別リプレイに当選している遊技において、第1停止操作がされたタイミングで特別リプレイが当選していることを報知するときに行われる青色のキャラクタが勝利した様子を示す演出を実行したあと(図31(B))、第2停止操作がされたタイミングで黄色のキャラクタが復活して(図31(C))、中段ベルが当選していることを報知するときに行われる黄色のキャラクタが勝利した様子を示す演出を実行してもよい(図31(D))。その後、第3停止操作がされたタイミングで、青色のキャラクタが復活して(図31(E))、青色のキャラクタが勝利した様子を示す演出を実行して、特別リプレイに当選していることを報知してもよい(図31(F))。
このように、一旦中段ベルが当選していることを報知するときに行われる演出を実行した後に特別リプレイに当選していることを報知することで、意外性のある演出によって遊技の興趣を向上させることができる。また、第1停止操作、第2停止操作、および最後の第3停止操作のそれぞれが行われることで、特別リプレイおよび中段ベルのうちいずれに当選しているかを示唆することができるため、最後の停止操作が行われるまで、遊技者を飽きさせることがない。
図32に示すように、演出用スイッチ56を用いて当選示唆演出を行ってもよい。具体的には、スタートスイッチ7が操作されて、全てのリール2L,2C,2Rが回転を開始され、遊技が開始したタイミングで、演出用スイッチ56への操作が受付可能となる。図32(A)に示すように、演出用スイッチ56への操作が可能であることを報知するため、遊技が開始したタイミングで演出用スイッチLED56aが点灯する。その後、演出用スイッチ56が操作されることなく、遊技が進む場合は、図30(B),(C)に示すように、青色のキャラクタと黄色のキャラクタとが対峙した様子のまま、第3停止操作がされて特別リプレイに入賞したタイミングで、図30(D)に示すように、青色のキャラクタが勝利した様子を示す画像が表示され、特別リプレイに当選している旨が報知される。一方、第1停止操作がされるよりも前に演出用スイッチ56が操作された場合は、図32(E)に示すように、黄色のキャラクタが優勢である様子を示す画像が表示される。図32(E)においては、第1停止操作がされている状況を示しているものの、演出用スイッチ56が操作されたタイミングで黄色のキャラクタが優勢である様子を示す画像が表示される。その後、第2停止操作タイミングで、図32(F)に示すように、青色のキャラクタが優勢である様子を示す画像が表示され、第3停止操作がされて特別リプレイに入賞したタイミングで、図32(G)に示すように、青色のキャラクタが勝利した様子を示す画像が表示され、特別リプレイに当選している旨が報知される。
図32においては、演出用スイッチ56が第1停止操作がされる前に操作されたものとしたが、演出用スイッチ56は第3停止操作がされる前までであれば操作可能である。そのため、図32(B)および(C)に示すように、第3停止操作がされる前までは演出用スイッチLED56aは点灯したままとなる。
このように、演出用スイッチ56を操作することで、黄色のキャラクタが優勢で、中段リプレイに当選している可能性の方が高い演出が実行されるため、中段リプレイに当選している可能性の方が高い演出を実行するタイミングを遊技者に委ねることができる。そのため、演出用スイッチ56に対する操作について遊技者に注目させることができる。さらに、中段リプレイに当選している可能性の方が高い演出を実行するか否かを遊技者に委ねることもできるため、このような演出を実行させたくない遊技者に対しても配慮することができる。
[有効ラインが複数ある場合の当選役報知演出の変形例]
本実施の形態においては、有効ラインは中段を通る入賞ラインLNだけであったが、入賞ラインLNが複数設定されている場合であっても当選役報知演出を実行してもよい。図33は、有効ラインが複数ある場合の当選役報知演出を説明するための図である。図33(A)は複数ある有効ラインを説明するための図であって、有効ラインとしては、真ん中を横に跨るLN1と、左リール2Lの上段と中リール2Cの中段と右リール2Rの下段とを跨るLN2とが設定されている。また、本実施の形態と同様、特別リプレイと中段ベルとは、右リール2Rに導出表示される図柄だけが異なり、他のリール2L,2Cに導出される図柄は共通している。なお、リールに表示されている図柄配列は、図3に示された配列とは異なるものであるとする。
このような場合に、特別リプレイに当選しているか、中段ベルに当選しているかによって、入賞ライン上に導出される図柄配列が異なる右リール2Rを停止させるために右ストップスイッチ8Rから操作したとする。このときに、図33(B)に示すように、ベルがLN1上にもLN2上にも導出されず、リプレイがLN1上に導出されると、右ストップスイッチ8Rを操作したタイミングで特別リプレイに当選していることを報知する演出が実行される。ベルがLN1上にもLN2上にも導出されず、リプレイがLN1上に導出されたことにより、遊技者は中段ベルに当選しておらず、特別リプレイに当選していることを認識することができる。このため、右リール2Rから停止されたときには、中段ベルに当選する可能性が高い旨を示唆することなく、特別リプレイに当選したことを報知することで、演出による煩わしさを遊技者に感じさせることがない。
また、特別リプレイに当選しているか、中段ベルに当選しているかによって、入賞ライン上に導出される図柄配列が異なる右リール2Rを停止させるために右ストップスイッチ8Rから操作したとする。このときに、図33(C)に示すように、リプレイおよびベルがどちらも入賞ラインLN上に導出されている場合は、右ストップスイッチ8Rを操作したタイミングでは、特別リプレイが当選している確率と中段ベルが当選している確率とは五分五分である旨が示唆される演出が行われる。次に中ストップスイッチ8Cを操作したときに中リール2Rの中段にベルが導出表示され、LN1上には特別リプレイにかかる図柄組合せが導出され、LN2上には中段ベルにかかる図柄組合せが導出されたとする。この場合においては、まだどちらの入賞役に当選しているかを遊技者は認識することができない。このときに、中段ベルが当選している確率が高い旨の演出が実行される。その後、左ストップスイッチ8Lが操作されてLN2上に赤7、LN1上にベルが導出すると、特別リプレイの入賞が確定し、特別リプレイに当選した旨が報知される。ここで、テンパイとは、あと一つの図柄が入賞ラインLN上に揃えば入賞が確定するような状況をいう。
このような場合は、最終停止操作にあたる右ストップスイッチが操作される前の状況においては、特別リプレイおよび中段ベルのうち、いずれの入賞役に当選しているかを遊技者は認識することができない。このため、最終停止操作がされるまでに、一旦、特別リプレイよりも中段ベルに当選している確率が高いことが示唆することで、遊技に意外性を与えることができる。
[他の報知手段を用いた場合の当選役報知演出]
本実施の形態においては、当選役報知演出を液晶表示器51を用いて実行する例について説明したが、スロットマシン1に設けられたランプやLEDを用いた演出や、音声を用いた演出であってもよい。図33を用いて、液晶表示器51とは異なる報知手段である音や光を用いた場合の当選役報知演出について説明する。図33は他の報知手段を用いた場合の当選役報知演出を説明するための図である。
図33(A)を用いて、当選役報知演出をLEDを用いて実行した場合の例を説明する。入賞役とLEDの色とが対応しているものとする。たとえば、スロットマシンに設けられたLEDが黄色に点灯した場合は中段ベルに当選していることを示唆し、青色に点灯した場合は特別リプレイに当選していることを示唆する。また、図33(A)に示す入賞役のうち、遊技者にとっての有利度合いは「中段ベル>特別リプレイ>RB>BBという関係である。ゲームを開始したタイミングでは、黄色に点灯しているものの、1ゲームの終了が近づくにつれ、徐々に遊技者にとって有利な当選役を示唆する色のLEDを点灯させるようにしてもよい。具体的には、黄色、青色、赤色、虹色の順番で点灯していき、最終停止操作をしたときのLEDの色によって、当選した入賞役を報知するようにしてもよい。また、入賞役を示唆する色でLEDを点滅させることで、当選した入賞役を報知するようにしてもよい。また、ゲームを開始したタイミングでは、中段ベルと特別リプレイのうち、いずれに入賞しているか分からないように、黄色と青色と両方の色を点灯させてもよい。このようにすることで、LEDを用いて、いずれの入賞役に当選しているかについて遊技者に注目させることができ、遊技者をあきさせることがない。
図33(B)を用いて、当選役報知演出を音を用いて実行した場合の例を説明する。入賞役とストップスイッチ8L,8C,8Rやスタートスイッチ7を操作したときの停止音とが対応しているものとする。たとえば、スロットマシンに設けられたスピーカ53,54からスタートスイッチ7またはストップスイッチ8L,8C,8Rを操作したときにA音が出力された場合は中段ベルに当選していることを示唆し、B音が出力された場合は特別リプレイに当選していることを示唆する。また、図33(B)に示す入賞役のうち、遊技者にとっての有利度合いは「中段ベル>特別リプレイ>RB>BBという関係である。スタートスイッチ7を操作したタイミングでは、A音が出力されるものの、1ゲームの終了が近づくにつれ、徐々に遊技者にとって有利な当選役を示唆する音が出力されるようにしてもよい。具体的には、スタートスイッチ7が操作されたタイミングではA音が出力され、第1停止操作がされたタイミングでB音が出力され、最終停止操作時に出力された音によって、当選した入賞役を報知するようにしてもよい。また、音を出力する期間を長くすることで、当該音に対応する入賞役に当選していることを報知するようにしてもよい。このようにすることで、音声を用いて、いずれの入賞役に当選しているかについて遊技者に注目させることができ、遊技者をあきさせることがない。
また、当選役示唆演出を、液晶表示器51、LEDおよびスピーカ53,54すべてを用いて実行してもよいし、これらを組合わせて実行してもよい。このように、液晶表示器51による演出に加えて、他の報知手段を用いた演出によっても当選役示唆演出を実行することによって、注目度の高い演出を実現することができるため、遊技者を飽きさせることがない。
[ボーナス当選示唆演出の演出態様を認識可能にする方法]
本実施の形態において、ボーナス当選示唆演出の演出態様が2つ以上に分岐するタイミングでボーナス当選示唆演出の演出態様を認識可能にする方法として、報知前演出を構成する表示領域にボーナス当選示唆演出を表示させるものとしたが、ボーナス当選示唆演出の演出態様が2つ以上分岐するタイミングよりも前のタイミングで報知前演出を終了するようにしてもよい。
[2つの演出を重ねて実行する方法]
本実施の形態において、図13(D)に示すように、重なって実行されるボーナス当選示唆演出と報知前演出とは同じ液晶表示器51を用いて実行される。しかし、2つの演出を異なる報知手段を用いて実行してもよい。たとえば、液晶表示器とは別の表示手段(以下、サブ液晶表示器とも称する。)を備えるスロットマシンにおいて、液晶表示器を用いてボーナス当選示唆演出が行われ、サブ液晶表示器を用いて報知前演出が行われるようにしてもよい。サブ液晶表示器は、可動式の表示手段であり、サブ液晶表示器を用いた演出を実行しない期間においては液晶表示器と重ならないところに配置され、報知前演出の開始契機となる遊技者の操作に応じて液晶表示器の前方に位置するように配置される。
このような場合に、液晶表示器に表示されているボーナス当選示唆演出はサブ液晶表示器に重なっているものの、ボーナス当選示唆演出の演出態様が2つ以上に分岐するタイミングでは、ボーナス当選示唆演出の演出態様を遊技者が認識できるような態様で2つの演出は実行される。遊技者が認識できるような態様としては、たとえば、ボーナス当選示唆演出が表示されている領域のうち、演出態様を認識できる程度の領域は見えるような位置にサブ液晶表示器を配置させる方法がある。また、サブ液晶表示器が透明度を変えることが可能な液晶パネルで構成するような場合は、サブ液晶表示器の透明度を上げて、サブ液晶表示器の背後に位置する液晶表示器の表示を視認できるようにする方法がある。
このように、液晶表示器を2つ以上用いて演出を実行することにより遊技の興趣が向上する。また、2つ以上の液晶表示器を用いた場合であっても、遊技者に注目して見せたい演出を遊技者が認識可能な態様で複数の演出が実行されるため、2つ以上の液晶表示器を用いることで他の液晶表示器が重なって演出を十分に見せることができなくなるような不具合をなくすことができる。
[ボーナス当選示唆演出について]
本実施の形態において、ボーナス当選示唆演出は、金色のキャラクタと銀色のキャラクタとが対戦する演出としたが、これに限ったものではない。特定のタイミングで2つ以上に演出態様が分岐する演出であればよく、たとえば、卵が孵化する様子の演出であって、特定タイミングで卵が孵化して殻からヒヨコが出てくる演出態様と、何も変化しないという演出態様とに分岐するようにしてもよい。また、本実施の形態において、特定のタイミングで2つ以上に演出態様が分岐する演出をボーナス当選を示唆する演出としたが、演出態様の分岐によって、遊技者に所定の情報を与えるものであればよい。たとえば、演出態様が一の態様となったときの方が、当該一の態様となったときに比べて遊技者にとって有利なRTに制御されている可能性が高いような演出であってもよい。
[煽り演出について]
本実施の形態において、第1煽り演出は連続演出からなり、第2煽り演出は前兆演出と連続演出とからなるとしたが、これに限ったものではない。遊技者にとって有利な第2煽り演出のほうが第1煽り演出よりも演出期間が長い方が好ましいものの、第1煽り演出および第2煽り演出の演出期間はそれぞれ同じであってもよい。
[煽り演出の演出内容の決定方法について]
本実施の形態においては、煽り演出を実行するか否かを決定した遊技で煽り演出の開始タイミングを決定し、煽り演出が開始する一つ前の遊技で煽り演出の種類を決定するものとした。しかし、煽り演出の演出内容を決定する方法はこれに限るものではなく、たとえば、煽り演出を実行するか否かを決定するタイミングで煽り演出の開始タイミングと煽り演出の種類とを決定してもよい。
また、本実施の形態において、第2煽り演出は第1煽り演出に比べてボーナス当選時に高い確率で選択される点で有利度合いが高いとしたが、有利度合いを高くする方法はこれに限られない。たとえば、ボーナス当選時とボーナス非当選時とを比較したときに、第1煽り演出が選択される確率は、「ボーナス当選時<ボーナス非当選時」であるのに対して、第2煽り演出が選択される確率は、「ボーナス当選時>ボーナス非当選時」となるように各演出が選択される割合を設定することによって、ボーナス当選時に選択されやすい点で第2煽り演出の方が有利度合いが高くなるようにしてもよい。なお、この場合に、ボーナス当選時であっても、第1煽り演出の方が第2煽り演出に比べて選択されやすくてもよい。
[報知演出について]
本実施の形態において、第1煽り演出となるか第2煽り演出となるかを液晶表示器51に表示される文字画像によって報知するものとしたが、報知手段は液晶表示器51に限ったものではない。たとえば、スロットマシン1に第1煽り演出への発展を示す第1装置と、第2煽り演出への発展を示す第2装置とを設け、いずれの煽り演出に発展するかを対応する装置をLED等によって照らすことで報知してもよい。また、可動部材を2つ設け、発展する煽り演出に対応する可動部材を動かすことで報知してもよい。
[連続演出中に演出用スイッチを操作したときの演出]
本実施の形態においては、特別演出が実行されることがあるタイミングTxに演出用スイッチ56が操作された場合と、促進演出が実行されるタイミングTyに演出用スイッチ56が操作された場合とで、異なる演出が行われる。しかし、いずれのタイミングであっても同じ演出を行うようにしてもよい。たとえば、いずれのタイミングで演出用スイッチ56が操作されても、ボーナス報知演出が行われるようにしてもよい。
このような場合に、Txで演出用スイッチ56が操作された場合には、Tyで演出用スイッチ56が操作されてもボーナス報知演出は実行されないようにしてもよい。このようにすることで、すでに報知している内容を再度報知されることがなく、同じ演出が2回以上行われることによって感じる煩わしさを遊技者に感じさせることを防止することができる。
また、Txで演出用スイッチ56が操作されたか否かに関わらず、Tyで演出用スイッチ56が操作されたときはボーナス報知演出を実行するようにしてもよい。Txにおいて演出用スイッチ56が操作される機会は、その操作によって演出が実行されることを知っている遊技者しか操作しないため少なく、その少ない機会のために、Tyにおいて実行される演出を変える制御をすると、スロットマシン1の制御負担を上げてしまう。よって、Txで演出用スイッチ56が操作されたか否かに関わらず、Tyで演出用スイッチ56が操作されたときはボーナス報知演出を実行するようにすることで、スロットマシン1にかかる負担を低減することができる。
[当選役示唆の実行の有無]
本実施の形態においては、連続演出中のスタートスイッチ7が操作されてから第1停止操作がされるまでの特定の期間に演出用スイッチ56が操作された場合にのみ当選役示唆が行われるものとしたが、第1停止操作がされた以降であっても演出用スイッチ56への操作を受付可能としてもよい。たとえば、透視窓3に導出された表示結果に基づいて、当選している入賞役が確定する第3停止操作が行われる前までであれば、演出用スイッチ56への操作を受付可能としてもよい。
[当選役報知演出中のリール制御]
本実施の形態においては、当選役報知演出中はフリーズ演出は実行されないものとしたが、ストップスイッチ8L,8C,8Rを早く操作する遊技者もいるため、一つ一つの遊技を遊技者に見てもらうためにストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されてから所定期間に亘って遅延(ストップスイッチ8L〜8R各々の停止操作の有効化を遅延)させるフリーズ演出を行ってもよい。このようにすることで、遊技者に一つ一つの遊技を最後まで見てもらうことができる。
また、フリーズを実行するか否かについては、ボーナスに当選しているか否かに基づいて決定してもよい。ボーナスに当選していない場合は殆どフリーズを実行しないようにすることで、遊技が遅延したにも関わらず、ボーナスに当選していなかった場合に感じる不快感を遊技者に与えることを防止できる。
[特典について]
前述した例では、特典として、特別役への当選を例示した。しかし、メダルやパチンコ玉の払出率に直接影響を及ぼす価値や、遊技者にとっての有利度合いを向上させる価値であればよく、たとえば、メダルの払出率に直接影響を及ぼすものではない価値であってもよい。具体的に、遊技者にとって有利な図柄の組合せを入賞ラインLN上に停止させるための操作態様(押し順)を特定可能なナビ演出が実行されるアシストタイム(AT)に制御可能なスロットマシンにおいては、ATに制御するか否かのAT抽選におけるAT当選、ATに制御可能にするATゲーム数などであってもよい。また、ATに制御するか否かを決定するAT抽選において通常時よりも高確率でAT当選する高確率状態が設けられている場合において、現在の状態が高確率状態であるか否かを示唆するための確率示唆演出の実行、液晶表示器51に音声とともにプレミア演出の実行(特別キャラクタ出現、次回発生したボーナス中において特別なボーナス中演出実行など)、設定されている設定値を示唆するための設定値示唆演出の実行、一定数を集めることでスロットマシン1が設置された遊技店において定めたサービスと交換可能なポイント付与、特典映像や特典情報を所定のWebサイトにてダウンロードすることが可能な2次元コードを液晶表示器51において表示などであってもよい。
また、ATに関する特典としては、たとえば、ATゲーム数やATに所定ゲーム数(たとえば50ゲーム)制御可能にする権利(ナビストック)を特典としてもよい。また、ナビ演出を実行可能なナビ演出実行可能回数を決定し、当該決定されたナビ演出実行可能回数分、ナビ演出が実行されるまでATに制御する場合、ナビ演出実行可能回数を特典としてもよい。また、たとえば、上限付与量を決定し、付与された遊技用価値(メダル払出枚数)が決定された上限付与量に到達するまでATに制御する場合、上限付与量を特典としてもよい。また、所定のAT開始条件が成立してから所定のAT終了条件が成立するまでATに制御され、AT終了条件が成立したときに当該ATを継続するか否かの継続抽選を行う場合、継続抽選において継続すると決定される継続確率を特典としてもよい。
前述した例では、特典としてBB当選という小役の当選確率が所定状態であるときよりも高確率となる有利な状態であるボーナス状態への移行に関する権利としたが、その他の有利な状態への移行を特典としてもよい。有利な状態としては、これに限るものではない。
有利な状態は、たとえば、ATや、所定の入賞役の当選確率が高確率となるレギュラーボーナス(RB)やリプレイタイム(RT)、小役の集中状態や、少なくとも1のリールの引き込み可能範囲が通常よりも狭くなるとともに毎ゲームにおいてすべての小役の発生が許容された状態となるチャレンジタイム(CT)、入賞役の当選確率などを変化させるものではなく当選した小役を入賞させるための操作手順を所定期間(たとえば50ゲーム消化するまでの間)に亘って報知する擬似ボーナスなどであってもよい。また、これらの有利な状態に制御される確率が高確率となる状態であってもよく、また、フリーズ状態に制御される確率が高確率の状態、ATゲーム数などのゲーム数が高確率で上乗せされる状態、ATの上乗せゲーム数が増加されやすくなる状態など、上記実施形態と異なる態様の有利状態を設定してもよい。また、通信回線網上で特典を得るための条件や、プレミアム感のある演出(フリーズ演出、プレミアム演出など)を実行する条件の成立確率が高確率となる状態等、遊技者にとって間接的に有利な特典や、遊技の興趣を向上させる状態などであってもよい。また、有利な状態への移行を許容するか否かを決定する許容決定手段は、内部抽選処理に限らず、入賞役とは無関係に決定する手段であってもよい。
また、有利な状態とは、たとえば、特典を付与するか否かを決定する特典付与抽選において、「特典が付与される確率」、および「特典が付与されることが決定されたときに付与される特典の価値(または特典量の期待値)」のうちの少なくとも一方が、通常の状態(有利な状態とは異なる状態)よりも高い状態としてもよい。また、有利な状態とは、特典付与抽選の実行契機の数が、該通常の状態よりも多いものとしてもよい。また、有利な状態とは、特典を付与させるために消化することが必要な消化必要ゲーム数が、通常の状態よりも少なくなる状態としてもよい。
たとえば、特典をATゲーム数とした場合には、有利な状態とは、通常の状態よりも、「AT抽選でのAT当選確率」、および「AT抽選でのAT当選した場合に付与されるATゲーム数の価値」のうちの少なくとも一方が、通常の状態よりも高い状態としてもよい。また、有利な状態とは、AT抽選の実行契機の数が、該通常の状態よりも多いものとしてもよい。たとえば、通常の状態でのAT抽選の実行契機が、第1役当選および第2役当選とした場合には、有利な状態でのAT抽選の実行契機は、第1役当選および第2役当選に加えて第3役当選としてもよい。
[ATについて]
上記ATに係る制御はメイン制御部41が実行し、メイン制御部41が実行するATに係る制御としては、AT抽選の実行が挙げられる。AT抽選には、AT抽選の当選または非当選の決定、ATゲーム数をストックするか否かの決定、ATゲーム数の決定、ATゲーム数の上乗せ抽選などが含まれるものであってもよい。また、ATに係る制御としてAT抽選の高確率状態の制御が挙げられる。AT抽選の高確率状態の制御には、AT抽選の当選確率が高確率になる制御、内部抽選の結果に応じてATに制御されるまでの期間を短縮する制御、上乗せ抽選の当選確率やゲーム数を優遇する制御などが含まれる。また、ATに係る制御として、規定ゲーム数のゲームが消化されたときにATに制御することが挙げられる。規定ゲーム数のゲームが消化されたときとして、天井ゲーム数に到達したとき、抽選で決定されたゲーム数に到達したときが含まれる。また、ATに係る制御として、前兆期間を設定する制御が挙げられる。前兆期間を設定する制御には、ATの開始前の前兆期間にたとえば0〜32ゲームの演出を実行する制御が含まれる。また、ATに係る制御として、ペナルティを付与する制御が挙げられる。ペナルティを付与する制御には、ペナルティ内容の決定、ペナルティ期間の決定または設定が含まれる。また、ATに係る制御として、AT中である旨のランプやLEDの点灯制御をメイン制御部41が行うことが挙げられる。
また、ATに係る制御として、ナビ演出を実行するためのランプやLEDの点灯制御をメイン制御部41が行うことが挙げられる。さらに、メイン制御部41がナビ演出を実行することに連動してサブ制御部91がナビ演出を実行するようにしてもよい。さらに、メイン制御部41は、たとえばAT抽選の高確率状態に制御するときなど抽選確率を向上させるときに、その旨をランプやLED(たとえば、遊技補助表示器12など)の点灯制御によって報知するようにしてもよい。より具体的に、メイン制御部41は、遊技補助表示器12によりナビ演出を所定回数実行することによりAT抽選の高確率状態に制御する旨を報知するようにしてもよい。あるいは、メイン制御部41は、サブ制御部91にナビ演出を所定回数実行させることによりAT抽選の高確率状態に制御する旨を報知するようにしてもよい。
なお、ATに係る制御をメイン制御部41が実行する場合には、メイン制御部41の処理を、メイン制御部41に従属し、メイン制御部41の下位となる制御部に実行させることが好ましい。たとえば、リールの停止制御を遊技制御基板以外の基板に設けた制御部が実行するようにし、メイン制御部41はストップスイッチの操作信号を当該制御部に転送することが挙げられる。このように、メイン制御部41の制御を下位となる制御部に行わせることにより、ATに係る制御を行うときのROM41bやRAM41cの容量不足やメインCPU41aの処理能力不足を防止することができる。
また、ATに係る制御は、サブ制御部91が実行するようにしてもよい。サブ制御部91は、たとえば、メイン制御部41からの内部当選コマンドに基づいてAT抽選処理や上乗せ抽選処理を行い、その結果に応じてATに制御するための処理やナビ演出を実行するための処理などを行うようにしてもよい。
[演出や報知について]
前述した例では、液晶表示器51を用いて演出や報知を行う例を挙げたが、たとえば、スピーカ53,54、リールの背面側(内側)に配置されたバックランプ(上記実施形態のリールLED55)、リールの前面側に配置された透過液晶表示器(リールを目視できるように構成された液晶表示器)、前面扉1bなどに取り付けられたランプやLED、ストップスイッチの振動、ストップスイッチの周囲からの送風、ストップスイッチの温度の変化など、上記の実施形態と異なる手段で演出を実行してもよい。
[スロットマシンについて]
上記実施形態として、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すスロットマシンを説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式のスロットマシンを採用してもよい。基盤とドラムとが流通可能で、筺体が共通なもので基盤のみあるいは基盤とドラムとを遊技機と称する。また、遊技玉を発射して遊技を行うことが可能な遊技領域を備え、遊技領域に設けられた所定領域を遊技玉が通過することに応じて賭数の設定が可能となるスロットマシンであってもよい。
また、上記実施形態においては、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能なリールを複数備え、リールを変動表示した後、リールの変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数のリールの表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能なスロットマシンについて説明した。すなわち、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を複数備え、前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の可変表示部の表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能なスロットマシンについて説明した。しかし、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンであれば、3つのリールを備えるものに限らず、1のリールしか備えないものや、3以外の複数のリールを備えるスロットマシンであってもよい。
[遊技機の変形例]
本実施の形態においては、遊技機としてスロットマシン1を用いた場合について説明したが、これに限らず、遊技を行うことが可能な遊技機であればよく、たとえば、いわゆるパチンコ遊技機に適用することもできる。たとえば、所定の遊技領域に遊技媒体(パチンコ玉)を打込んで遊技を行うパチンコ遊技機において、打込んだパチンコ玉が遊技領域に設けられた始動領域を通過することにより抽出した乱数に基づいて、大当りを発生させるか否か、大当りを発生させるときには当該大当り終了後において、大当りとなる確率が通常時よりも向上する確変状態に変動表示が所定回数(いわゆるST回数)行なわれるまで制御するか否かなどについて決定するものであってもよい。パチンコ遊技機に設けられた演出用の操作ボタンを操作することで第1の演出を開始させることができるパチンコ遊技機であって、リーチとなるか否かが第1態様となるか第2態様となるかによって示唆する示唆演出を実行しているときに、演出用の操作ボタンを遊技者が操作して第1の演出が開始して、示唆演出に第1の演出が重なった場合でも、第1態様となるか第2態様となるかを遊技者は認識することができる。
また、操作ボタンへの操作が可能なタイミングとして、リーチ前のタイミングと、リーチ後のタイミングとが設けられているパチンコ遊技機において、リーチ前のタイミングで操作した場合はリーチとなるか否かが報知され、リーチ後のタイミングで操作した場合は大当りとなるか否かを報知してもよい。この場合に、リーチ後のタイミングでは操作ボタンへの操作を促す演出を実行可能であって、リーチ前のタイミングではリーチ後のタイミングではで実行される操作ボタンへの操作を促す演出よりも目立たない態様で操作ボタンへの操作を促す演出が実行されることがある。リーチ前のタイミングでは、リーチに発展するときの方が高い確率で操作ボタンへの操作を促す演出が実行されるようにしてもよい。
このように、スロットマシンとは異なる遊技機や、各種の遊技用装置に適用した場合であっても、前述した実施の形態と同様の効果を奏する。
[設定変更状態および設定確認状態について]
設定確認状態に関して、「設定キースイッチON」+「前面扉開放検出」を条件として、設定確認状態に移行させるようにしてもよい。これにより、前面扉が開放されていない状態での不正な設定確認を防ぐことができる。また、一旦設定確認状態に移行された後は、設定確認状態を終了させる終了条件(設定キースイッチがOFF操作)が成立するまで前面扉の開閉状態に関わらず設定確認状態を維持するようにしてもよい。これにより、設定確認状態中に前面扉が閉まっても設定確認状態を終了させないため、再度設定確認状態へ移行させる手間を生じさせてしまうことを防ぐことができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
[実施の形態および変形例のまとめ]
上記実施の形態および変形例に記載した遊技機は、以下のような構成を備えるものである。
[第1の構成]
(1) 遊技を行う遊技機(スロットマシン1)において、
特定タイミング(図13のタイミングT4)で演出態様が変化可能(図13に示すように、金色のキャラクタと銀色のキャラクタとが闘う演出態様から金色のキャラクタが銀色のキャラクタに勝利する演出態様へと変化可能)な第1演出(ボーナス当選示唆演出)を実行する第1演出手段(サブ制御部91)と、
遊技者の所定操作(第2停止操作)に基づき第2演出(図13に示すように1組の男女がテーブルの前に座って外の風景を眺めている演出となる報知前演出)を実行する第2演出手段(サブ制御部91)とを備え、
前記第1演出に重なって前記第2演出が実行中であっても(図13(D)に示すようにタイミングT4においてボーナス当選示唆演出に重なって報知前演出が実行されていても)、前記特定タイミングにおいて遊技者が当該第1演出の演出態様を認識可能である(図13(D)に示すように、金色のキャラクタが勝利している様子を遊技者が認識できる態様でボーナス当選示唆演出と報知前演出とが実行される)。
このような構成によれば、第1演出に重なって第2演出が実行中であっても、第1演出の演出態様が変化することがある特定タイミングにおいては遊技者が第1演出の演出態様を認識可能であるため、第1演出と第2演出とが重なる場合であっても多彩な演出表現が可能である。
(2) 上記(1)の遊技機において、
前記遊技機は、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンであって、
所定表示結果(ボーナス同時当選役の図柄の組合せ)の導出を許容するか否かを決定する事前決定手段(メイン制御部41が行う内部抽選処理)をさらに備え、
前記第1演出手段は、前記事前決定手段によって前記所定表示結果の導出が許容されたときに特典(ボーナス)が付与されたか否かに応じて前記第1演出の演出態様を変化させる(図22に示すように、ボーナスに当選しているか否かに応じてボーナス当選示唆演出の演出態様を決定する)。
このような構成によれば、第1演出に重なって第2演出が実行中であっても、特定タイミングにおいて遊技者が第1演出の演出態様を認識可能であるため、特典が付与されたか否かについて遊技者が注目することができる。
(3) 上記(1)または(2)の遊技機において、
画像を表示する表示装置(液晶表示器51)をさらに備え、
前記第1演出手段は、前記表示装置に画像を表示することで前記第1演出を実行し、
前記第2演出手段は、前記表示装置に画像を表示することで前記第2演出を実行する(図13に示すように、ボーナス当選示唆演出および報知前演出はいずれも液晶表示器51の画面上に画像が表示される)。
このような構成によれば、第1演出と第2演出とが同じ表示装置を用いて実行される場合であっても、特定タイミングにおいて遊技者が第1演出の演出態様を認識可能であるため、第1演出と第2演出とが重なる場合であっても多彩な演出表現が可能である。
(4) 上記(1)〜(3)のいずれかの遊技機において、
前記第2演出手段は、前記第1演出の実行中の前記特定タイミングにおいて、前記第2演出を実行可能である(図13(D)に示すように、ボーナス当選示唆演出の実行中の第3停止操作タイミング(T4)において、報知前演出が行われる)。
このような構成によれば、特定タイミングにおいて第1演出に重なって第2演出が実行中であっても、特定タイミングにおいて遊技者が第1演出の演出態様を認識可能であるため、第1演出と第2演出とが重なる場合であっても多彩な演出表現が可能である。
(5) 上記(1)〜(4)のいずれかの遊技機において、
前記第1演出の実行中に前記第2演出が実行されない場合があり(ボーナス当選示唆演出の実行の有無は、報知前演出の実行の有無にかかわらず決定されるため、ボーナス当選示唆演出を実行する場合であっても、報知前演出が実行されない場合がある)、
前記第1演出の実行期間は、前記第2演出が実行されるか否かにかかわらず変化しない(図22に示すように、ボーナス当選示唆演出の演出パターンは、報知前演出の実行の有無にかかわらず決定されるため、ボーナス当選示唆演出の演出期間は報知前演出の実行の有無によっては変わらない)。
このような構成によれば、第1演出の実行中に第2演出が実行されることで第1演出と第2演出とが重なる場合と、第1演出の実行中に第2演出が実行されないことで第1演出と第2演出とが重ならない場合とがあるため、多彩な演出表現が可能である。また、第1演出の実行期間は第2演出が実行されるか否かにかかわらず変化しないため、遊技者の所定操作のタイミングによっては第1演出に重なって第2演出が実行されることがあるが、この場合でも、特定タイミングにおいては遊技者が第1演出の演出態様を認識可能であるため、第1演出と第2演出とが重なる場合であっても多彩な演出表現が可能である。
(6) 上記(1)〜(5)のいずれかの遊技機において、
画像を表示する表示装置をさらに備え、
前記第1演出手段は、前記表示装置に第1画像(図14の示唆演出表示レイヤ51aに表示される画像)を表示することで前記第1演出を実行し、
前記第2演出手段は、前記表示装置に第2画像(図14の報知前演出表示レイヤ51bに表示される画像)を表示することで前記第2演出を実行し、
前記第1演出に重なって前記第2演出が実行される特定遊技においては、前記第2画像が表示される一部の領域(報知前演出が単独で行われた場合にカーテンで覆われるか、あるいは外の風景が表示される領域)に前記第1画像が表示され、
前記特定遊技の次の遊技が開始された場合(図12のタイミングt4)、前記第1演出の実行は終了する一方で前記第2演出の実行は継続されるとともに、前記一部の領域には、前記第2画像が表示される(図15(A)に示すように、ボーナス当選示唆演出の画像が表示されていた領域には、カーテンで覆われた様子が表示される。)。
このような構成によれば、第1演出と第2演出とが重なる場合と重ならない場合とがあるため、多彩な演出表現が可能である。
[第2の構成]
また、上記実施の形態および変形例に記載した遊技機は、以下のような構成を備えるものでもある。
(1) 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシン(スロットマシン1)において、
導出を許容する表示結果を決定する事前決定手段(メイン制御部41が行う内部抽選処理)と、
演出を実行する演出手段(サブ制御部91)とを備え、
前記事前決定手段は、特別状態(ボーナス)への制御を伴う特別表示結果(BB1〜4、RB1またはRB2の入賞を伴う表示結果)の導出を許容するとともに特定表示結果(ボーナス同時当選役の入賞を伴う表示結果)の導出を許容するときと、前記特別表示結果の導出を許容することなく前記特定表示結果の導出を許容するときとがあり、
前記演出手段は、
複数遊技に亘って実行されかつ前記特別表示結果の導出が許容されているか否かを煽る第1複数遊技演出(連続演出のみで構成された第1煽り演出)と、複数遊技に亘って実行されかつ前記特別表示結果の導出が許容されているか否かを煽る第2複数遊技演出(連続演出および前兆演出から構成された第2煽り演出)とのうちのいずれかを実行する複数遊技演出手段(サブ制御部91)と、
前記第1複数遊技演出および前記第2複数遊技演出のいずれに演出が発展するかを報知する報知演出(図15に示す報知演出)を実行する報知演出手段とを含み、
前記第2複数遊技演出は、前記第1複数遊技演出よりも遊技者にとっての有利度合いが高い演出であり(第2煽り演出が実行されたときには、第1煽り演出が実行されたときよりも、ボーナス当選の期待度が高い)、
前記報知演出が実行される遊技において、前記事前決定手段によって前記特定表示結果の導出が許容されたときには当該特定表示結果の導出が許容されなかったときよりも、前記第2複数遊技演出に演出が発展する確率が高い(図26(A)〜(C)に示すように、ボーナス当選を否定しない抽選対象役(中段ベルや通常リプレイ)に入賞したときは、ボーナス当選を否定するはずれの結果となったときに比べて、高い確率で第2煽り演出に発展する)。
このような構成によれば、報知演出が実行される遊技における事前決定手段の決定結果に応じて第2複数遊技演出に演出が発展する確率が変化するため、演出が発展することについて遊技の興趣を向上させることができる。
(2) 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシン(スロットマシン1)において、
導出を許容する表示結果を決定する事前決定手段(メイン制御部41が行う内部抽選処理)と、
演出を実行する演出手段(サブ制御部91)とを備え、
前記事前決定手段は、
特別状態(ボーナス)への制御を伴う特別表示結果(BB1〜4、RB1またはRB2の入賞を伴う表示結果)と、遊技用価値を用いることなく次の遊技を行うことが可能な再遊技表示結果(通常リプレイの入賞を伴う表示結果)とを含む複数種類の表示結果のうちから導出を許容する表示結果を決定し、
前記特別表示結果の導出が許容された許容状態(図8のRT2(内部中))において、当該許容状態以外の状態(図8のRT0(不利RT))よりも高い確率で前記再遊技表示結果の導出を許容し(図11に示すように、RT2中はRT0に比べて通常リプレイの当選確率が高くなるように設定されている)、
前記演出手段は、
複数遊技に亘って実行されかつ前記特別表示結果の導出が許容されているか否かを煽る第1複数遊技演出(連続演出のみで構成された第1煽り演出)と、複数遊技に亘って実行されかつ前記特別表示結果の導出が許容されているか否かを煽る第2複数遊技演出(連続演出および前兆演出から構成された第2煽り演出)とのうちのいずれかを実行する複数遊技演出手段(サブ制御部91)と、
前記第1複数遊技演出および前記第2複数遊技演出のいずれに演出が発展するかを報知する報知演出(図15に示す報知演出)を実行する報知演出手段とを含み、
前記第2複数遊技演出は、前記第1複数遊技演出よりも遊技者にとっての有利度合いが高い演出であり(第2煽り演出が実行されたときには、第1煽り演出が実行されたときよりも、ボーナス当選の期待度が高い)、
前記報知演出が実行される遊技において、前記事前決定手段によって前記再遊技表示結果の導出が許容されたときには当該再遊技表示結果の導出が許容されなかったときよりも、前記第2複数遊技演出に演出が発展する確率が高い(図26(A)〜(C)に示すように、通常リプレイに当選している場合は、通常リプレイに当選していない場合よりも、第2煽り演出が実行される確率が高い)。
このような構成によれば、報知演出が実行される遊技における事前決定手段の決定結果に応じて第2複数遊技演出に演出が発展する確率が変化するため、演出が発展することについて遊技の興趣を向上させることができる。
(3) 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシン(スロットマシン1)において、
導出を許容する表示結果を決定する事前決定手段(メイン制御部41が行う内部抽選処理)と、
前記事前決定手段の決定結果に応じて、表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段と、
演出を実行する演出手段(サブ制御部91)とを備え、
前記事前決定手段は、特別状態(ボーナス)への制御を伴う特別表示結果(BB1〜4、RB1またはRB2の入賞を伴う表示結果)と、特定表示結果(中段ベルの入賞を伴う表示結果,通常リプレイの入賞を伴う表示結果)とを含む複数種類の表示結果のうちから導出を許容する表示結果を決定し、
前記導出制御手段は、前記特別表示結果の導出が許容された許容状態(図8のRT2(内部中))において前記特定表示結果の導出が許容されたときには、当該特別表示結果よりも優先的に当該特定表示結果を導出させる制御を行い(内部中において中段ベルや通常リプレイに当選したときには、中段ベルや通常リプレイに対応する図柄がボーナスに対応する図柄よりも優先的に入賞ラインLN上に引き込まれる)、
前記演出手段は、
複数遊技に亘って実行されかつ前記特別表示結果の導出が許容されているか否かを煽る第1複数遊技演出(連続演出のみで構成された第1煽り演出)と、複数遊技に亘って実行されかつ前記特別表示結果の導出が許容されているか否かを煽る第2複数遊技演出(連続演出および前兆演出から構成された第2煽り演出)とのうちのいずれかを実行する複数遊技演出手段(サブ制御部91)と、
前記第1複数遊技演出および前記第2複数遊技演出のいずれに演出が発展するかを報知する報知演出(図15に示す報知演出)を実行する報知演出手段とを含み、
前記第2複数遊技演出は、前記第1複数遊技演出よりも遊技者にとっての有利度合いが高い演出であり(第2煽り演出が実行されたときには、第1煽り演出が実行されたときよりも、ボーナス当選の期待度が高い)、
前記報知演出が実行される遊技において、前記特定表示結果が導出されたときには当該特定表示結果が導出されなかったときよりも、前記第2複数遊技演出に演出が発展する確率が高い(変形例の[煽り演出の種類を決定する方法]欄に記載されているように、右上がりスイカに入賞した場合は、右上がりスイカに入賞しなかった場合よりも、高い確率で第2煽り演出を実行するように決定される)。
このような構成によれば、報知演出が実行される遊技において導出された表示結果に応じて第2複数遊技演出に演出が発展する確率が変化するため、遊技の興趣を向上させることができる。
(4) 上記(1)〜(3)のいずれかのスロットマシンにおいて、
画像を表示する表示装置(液晶表示器51)をさらに備え、
前記表示装置によって表示される画像には、前記第1複数遊技演出を示す第1画像(図15(D)に示す「第1煽り演出」という文字が書かれたアイコン)と、前記第2複数遊技演出を示す第2画像(図15(E)に示す「第2煽り演出」という文字が書かれたアイコン)とが含まれる。
このような構成によれば、遊技者は、表示装置によって表示された画像を手掛かりに、第1複数遊技演出および第2複数遊技演出のいずれに演出が発展したのかを認識することができる。
(5) 上記(1)〜(4)のいずれかのスロットマシンにおいて、
前記第2複数遊技演出(連続演出および前兆演出から構成された第2煽り演出)には、前記第1複数遊技演出(連続演出のみで構成された第1煽り演出)と、当該第1複数遊技演出に至るまでの前兆演出とが含まれる。
このような構成によれば、第2複数遊技演出に演出が発展したときには前兆演出を経由して第1複数遊技演出が実行されるため、第2複数遊技演出に演出が発展したときには第1複数遊技演出に演出が発展したときよりも、複数遊技演出の演出期間が長くなる。このため、遊技者は、複数遊技演出の演出期間を手掛かりに、第1複数遊技演出および第2複数遊技演出のいずれに演出が発展したのかを認識することができる。
(6) 上記(1)〜(5)のいずれかのスロットマシンにおいて、
前記複数遊技演出手段は、
前記特別表示結果とともに導出が許容され得る表示結果の導出が許容されたときに前記複数遊技演出の実行タイミングを決定し(図20のS101およびS103に示すように、特定役に当選したゲームで煽り演出を開始するタイミングを決定する)、
前記複数遊技演出の実行タイミング以前の遊技(煽り演出を開始する一つ前のゲーム)において、前記事前決定手段によって前記特別表示結果の導出が許容されているか否かと、当該遊技における前記事前決定手段の決定結果とに基づいて、前記第1複数遊技演出および前記第2複数遊技演出のうちから実行する前記複数遊技演出を決定する(図26(A)〜(C)に示すように、ボーナスに当選しているか否かと、煽り演出が実行される遊技の内部抽選結果とに基づいて煽り演出種別決定処理を行う)。
このような構成によれば、複数遊技演出の実行タイミング以前の遊技における、特別表示結果の導出が許容されているか否かと当該遊技における事前決定手段の決定結果とに基づいて、複数遊技演出の種類が決定されるため、特別状態への制御の有無と関連した複数遊技演出へと演出を発展させることができる。
[第3の構成]
また、上記実施の形態および変形例に記載した遊技機は、以下のような構成を備えるものでもある。
(1) 遊技を行う遊技機において、
第1タイミング(連続演出が行われる最終ゲーム中に第3停止操作がされたタイミング)と第2タイミング(連続演出が行われるゲーム中のスタートスイッチが操作されたタイミング)とを含む複数種類のタイミングのうちのいずれかで遊技者による所定動作(演出用スイッチ56への操作)が行われたときに演出(当選役示唆の演出またはボーナス報知演出)を実行する演出手段(サブ制御部91)と、
前記第1タイミングで遊技者に前記所定動作を促す第1演出(促進演出)を実行する第1演出手段(サブ制御部91)と、
前記第2タイミングで前記第1演出における演出態様を用いることなく第2演出(特別演出)を実行する第2演出手段(サブ制御部91)とを備え、
前記第2タイミングでは、前記第1演出は実行されない一方で、前記第2演出は実行されることがあり、
前記第2タイミングで前記第2演出が実行されたときには当該第2演出が実行されなかったときよりも、遊技者にとっての有利度合いが高い(図27に示すように、ボーナス同時当選役や通常リプレイといったボーナスに当選していることを期待させる入賞役に当選している場合は、特別演出が選択される確率が高い)。
このような構成によれば、所謂裏ボタン演出である第2演出が第2タイミングで実行されるか否かについて遊技者が注目することができるため、所謂裏ボタン演出によって遊技の興趣を向上させることができる。
(2) 上記(1)の遊技機において、
前記第1演出は、直接的に遊技者に前記所定動作を促す演出(図17(D)に示すように、演出用スイッチ56が操作されるまで演出用スイッチLED56aを点灯させるとともに、液晶表示器51に「ボタンを押せ!」という文字画像を表示する演出)であり、
前記第2演出は、関節的に遊技者に前記所定動作を促す演出(図16(A)に示すように、演出用スイッチLED56aを一瞬点灯させる演出)である。
このような構成によれば、第2演出は、第1演出とは異なり関節的に遊技者に所定動作を促す演出であるため、遊技者に違和感を与えつつ所定動作を促すことができる。
(3) 上記(1)または(2)の遊技機において、
画像を表示する表示装置(液晶表示器51)をさらに備え、
前記第1演出における演出態様は、前記表示装置において遊技者に前記所定動作を促す画像(図17(D)に示すような「ボタンを押せ!」という文字画像)を表示する演出態様である。
このような構成によれば、第1演出が実行されたときには、表示装置に表示された画像によって分かり易く遊技者に所定動作を促すことができる。
(4) 上記(1)〜(3)のいずれかの遊技機において、
画像を表示する表示装置(液晶表示器51)と、
遊技者が前記所定動作を行うための所定動作手段(演出用スイッチ56)とをさらに備え、
前記第2演出は、前記表示装置において遊技者に前記所定動作を促す画像を表示することなく、前記所定動作手段の態様を変化させる(演出用スイッチLED56aを点灯させる)演出である。
このような構成によれば、第2演出の内容と遊技者が行うべき所定動作とを関連付けることができる。
(5) 上記(1)〜(4)のいずれかの遊技機において、
画像を表示する表示装置と、
前記演出手段が演出を実行したときに態様が変化する演出用手段とをさらに備え、
前記第2演出は、前記表示装置において遊技者に前記所定動作を促す画像を表示することなく、前記演出用手段の態様を変化させる演出である(変形例の[特別演出]欄の透視窓3の周囲に取り付けられたLEDの態様を変化させる演出)。
このような構成によれば、第2演出の内容と遊技者が所定動作を行ったときの演出とを関連付けることができる。
(6) 上記(1)〜(5)のいずれかの遊技機において、
前記遊技機は、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシン(スロットマシン1)であって、
導出を許容する表示結果を決定する事前決定手段(メイン制御部41が行う内部抽選処理)をさらに備え、
前記第2タイミングは、前記可変表示部の変動表示が開始するタイミング(スタートスイッチ7が操作されリールが回転するタイミング)であり、
前記第2タイミングで前記所定動作が行われたときには、前記演出手段が実行する演出として、当該所定動作が行われた特定遊技における前記事前決定手段の決定結果が示唆され(当選役示唆が行われる)、
前記可変表示部の変動表示が停止した以降では、前記特定遊技において前記所定動作が行われても、前記事前決定手段の決定結果が示唆されない(第1停止操作がされた以降では、演出用スイッチ56が操作されても当選役示唆は行われない)。
このような構成によれば、最適なタイミングで所定動作を行ったときに限り、事前決定手段の決定結果を示唆することができる。
[第4の構成]
また、上記実施の形態および変形例に記載した遊技機は、以下のような構成を備えるものでもある。
(1) 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を複数備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の可変表示部の表示結果の組合せである表示結果組合せに応じて入賞が発生可能なスロットマシン(スロットマシン1)において、
第1表示結果組合せ(中段ベルの入賞を伴う「ベル−ベル−ベル」)と、当該第1表示結果組合せよりも遊技者にとって有利な第2表示結果組合せ(特別リプレイの入賞を伴う「ベル−ベル−リプレイ」)とを含む複数種類の表示結果組合せのうちから導出を許容する表示結果組合せを決定する事前決定手段(メイン制御部41が行う内部抽選処理)と、
前記複数の可変表示部のそれぞれに表示結果を導出させるために操作される導出操作手段(ストップスイッチ8L,8C,8R)と、
前記事前決定手段の決定結果と前記導出操作手段の操作とに応じて、表示結果組合せを導出させる制御を行う導出制御手段(メイン制御部41)と、
前記事前決定手段によって前記第1表示結果組合せの導出が許容された遊技において、前記第1表示結果組合せおよび前記第2表示結果組合せのいずれかの導出が許容された可能性を示唆した上で、当該遊技で表示結果組合せを導出させるための前記導出操作手段への最後の操作(第3停止操作)が行われたときに前記第1表示結果組合せの導出が許容された旨を報知する第1報知演出手段(青色のキャラクタと黄色のキャラクタとが対峙する画像を液晶表示器51に表示した上で、黄色のキャラクタが勝利する画像を液晶表示器51に表示する当選役報知演出)と、
前記事前決定手段によって前記第2表示結果組合せの導出が許容された遊技において、前記第1表示結果組合せおよび前記第2表示結果組合せのいずれかの導出が許容された可能性を示唆した上で、当該遊技で表示結果組合せを導出させるための前記導出操作手段への最後の操作(第3停止操作)が行われたときに前記第2表示結果組合せの導出が許容された旨を報知する第2報知演出手段(図18(A)および(D)に示すように、青色のキャラクタと黄色のキャラクタとが対峙する画像を液晶表示器51に表示した上で、青色のキャラクタが勝利する画像を液晶表示器51に表示する当選役報知演出)とを備え、
前記第1表示結果組合せと前記第2表示結果組合せとは、複数の前記可変表示部のうちの一部の可変表示部(左リール2L、中リール2C)における表示結果が同一(特別リプレイも中段ベルもいずれも「ベル」である)である一方で、当該一部の可変表示部以外の他の可変表示部(右リール2R)における表示結果が異なり(特別リプレイは「リプレイ」であるのに対して、中段ベルは「ベル」である)、
前記第2報知演出手段は、前記導出操作手段への最後の操作(第3停止操作)が行われるまでに、前記第2表示結果組合せの導出よりも前記第1表示結果組合せの導出が許容される確率が高い旨を示唆する示唆演出(図18(イ)に示す、青色のキャラクタが負けそうな画像が液晶表示器51に表示される演出)を実行する。
このような構成によれば、第2表示結果組合せの導出が許容された遊技においては、表示結果組合せを導出させるための導出操作手段への最後の操作が行われるまでに、一旦、第2表示結果組合せの導出よりも第1表示結果組合せの導出が許容される確率が高い旨が示唆され、その後、導出操作手段への最後の操作が行われたときに第2表示結果組合せの導出が許容された旨が報知される。これにより、意外性のある演出によって遊技の興趣を向上させることができる。
(2) 上記(1)に記載のスロットマシンにおいて、
前記導出操作手段への最後の操作は、前記他の可変表示部において表示結果を導出させる導出操作であり、
前記第2報知演出手段は、前記他の可変表示部において表示結果を導出させる導出操作が最初に行われたときには、当該導出操作が行われたタイミングで前記第2表示結果組合せの導出が許容された旨を報知する(図29(B)に示すように、特別リプレイに当選しているときに、右ストップスイッチ8Rから操作したときは、右ストップスイッチ8Rを操作したときに青色のキャラクタが勝利する画像が液晶表示器51に表示されて、特別リプレイに当選していることが報知される)。
このような構成によれば、第1表示結果組合せと第2表示結果組合せとは、他の可変表示部における表示結果が異なるため、他の可変表示部において表示結果を導出させる導出操作を最初に行うことで、遊技者は、第1表示結果組合せおよび第2表示結果組合せのうちの導出が許容されている表示結果組合せを認識することができる。このため、他の可変表示部において表示結果を導出させる導出操作が最初に行われたときには、第2表示結果組合せの導出よりも第1表示結果組合せの導出が許容される確率が高い旨を示唆することなく、第2表示結果組合せの導出が許容された旨を報知することで、演出による煩わしさを遊技者に感じさせることがない。
(3) 上記(1)に記載のスロットマシンにおいて、
前記第1表示結果組合せに対応する識別情報は、前記複数の可変表示部に跨るラインのうちの第1ライン(図33(A)のLN1)上に導出され、
前記第2表示結果組合せに対応する識別情報は、前記複数の可変表示部に跨るラインのうちの第2ライン(図33(A)のLN2)上に導出され、
前記事前決定手段によって前記第1表示結果組合せおよび前記第2表示結果組合せのいずれの導出が許容された遊技においても、当該遊技で前記他の可変表示部において表示結果を導出させる導出操作が最初に行われたときには、当該遊技で前記導出操作手段への最後の操作が行われるまで、前記第1ライン上には前記第1表示結果組合せに対応する識別情報が導出され、かつ前記第2ライン上には前記第2表示結果組合せに対応する識別情報が導出される(図33(C)に示すように、右リール、中リール、左リールの順に停止操作が行われた場合、最終停止操作にあたる左ストップスイッチが操作される前の状況において、LN1上には特別リプレイがテンパイし、LN2上には中段ベルがテンパイする)。
このような構成によれば、第1表示結果組合せおよび第2表示結果組合せのいずれの導出が許容された遊技においても、当該遊技で他の可変表示部において表示結果を導出させる導出操作が最初に行われたときには、当該遊技で最後の導出操作が行われるまで、遊技者は、第1表示結果組合せおよび第2表示結果組合せのうち、いずれの表示結果組合せの導出が許容されているかを認識することができない。このため、第2表示結果組合せの導出が許容された遊技において、表示結果組合せが導出される最後の導出操作が行われるまでに、一旦、第2表示結果組合せの導出よりも第1表示結果組合せの導出が許容される確率が高い旨を示唆することで、遊技に意外性を与えることができる。
(4) 上記(1)〜(3)のいずれかのスロットマシンにおいて、
前記第2報知演出手段は、前記示唆演出として前記導出操作手段への最後の操作が行われるまでに前記第1報知演出手段が実行する前記第1表示結果組合せの導出が許容された旨の報知を実行した上で、その後、前記導出操作手段への最後の操作が行われたときに前記第2表示結果組合せの導出が許容された旨を報知する(図31(D)に示すように、中段ベルが当選していることを報知するときに行われる黄色のキャラクタが勝利した様子の演出を実行した後、第3停止操作がされたタイミングで、図31(E)および(F)に示すように、青色のキャラクタが復活した後に青色のキャラクタが勝利した様子の演出を実行して、特別リプレイに当選していることを報知する)。
このような構成によれば、第2表示結果組合せの導出が許容された遊技においては、表示結果組合せが導出される最後の導出操作が行われるまでに、一旦、第1表示結果組合せの導出が許容された旨を示唆する演出が実行され、その後、最後の導出操作が行われたときに第2表示結果組合せの導出が許容された旨が報知される。これにより、意外性のある演出によって遊技の興趣を向上させることができる。
(5) 上記(1)〜(4)のいずれかのスロットマシンにおいて、
前記第1表示結果組合せの導出が許容された旨を点灯態様(黄色)で示す第1点灯手段(透視窓3の周囲に取り付けられたLED)と、
前記第2表示結果組合せの導出が許容された旨を点灯態様(青色)で示す第2点灯手段(透視窓3の周囲に取り付けられたLED)とをさらに備え、
前記第2報知演出手段は、前記示唆演出として前記導出操作手段への最後の操作が行われるまでに前記第1点灯手段の点灯態様によって前記第1表示結果組合せの導出が許容された旨を示唆した上で、その後、前記導出操作手段への最後の操作が行われたときに前記第2点灯手段の点灯態様によって前記第2表示結果組合せの導出が許容された旨を報知する(たとえば、LEDを黄色に点灯させることで中段ベルに入賞していることを示唆し、最終停止操作をしたときのLEDの色を青色にすることで、特別リプレイに当選していることを報知する)。
このような構成によれば、点灯手段を用いて、第1表示結果組合せおよび第2表示結果組合せのうちのいずれの導出が許容されているのかについて遊技者に注目させることができ、遊技者を飽きさせることがない。
(6) 上記(1)〜(5)のいずれかのスロットマシンにおいて、
遊技者が所定操作を行うための所定操作手段(演出用スイッチ56)をさらに備え、
前記所定操作手段は、遊技の開始後、当該遊技で前記導出操作手段への最後の操作が行われるまでに前記所定操作を受付可能であり(図32(A)〜(C)に示すように、第3停止操作がされるまでは演出用スイッチ56を操作可能である)、
前記示唆演出は、前記所定操作が行われたときに実行され(図32(E)に示すように、黄色のキャラクタが優勢である画像が表示される)、
前記第2報知演出手段は、前記導出操作手段への最後の操作が行われるまでに前記所定操作が行われなかったときには、前記示唆演出を実行することがない(図32(B)〜(D)に示すように、演出用スイッチ56が操作されることなく第3停止操作がされた場合は、黄色のキャラクタが優勢である画像が表示されることなく、青色のキャラクタが勝利する演出が実行される)。
このような構成によれば、示唆演出を実行するタイミングを遊技者に委ねることにより、所定操作手段に対する所定操作について遊技者に注目させることができる。さらに、示唆演出を実行するか否かを遊技者に委ねることもできるため、示唆演出を実行させたくない遊技者に対しても配慮することができる。
(7) 上記(1)〜(6)のいずれかのスロットマシンにおいて、
画像を表示する表示手段(液晶表示器51)と、
点灯手段(透視窓3の周囲に取り付けられたLED)と、
音を出力する音出力手段(スピーカ53,54)とをさらに備え、
前記示唆演出には、前記表示手段による演出と、前記点灯手段による演出と、前記音出力手段による演出(図18に示す液晶表示器51の画面上に表示された画像による演出、図34(A)に示すLEDによる演出、および図34(B)に示す停止音による演出)とが含まれる。
このような構成によれば、表示手段による演出に加えて、点灯手段による演出および音出力手段による演出によって、注目度の高い示唆演出を実現することができるため、遊技者を飽きさせることがない。
(8) 上記(1)〜(7)のいずれかのスロットマシンにおいて、
前記導出操作手段への最後の操作は、前記他の可変表示部において表示結果を導出させる導出操作(右ストップスイッチ8Rの操作)であり、
前記第2報知演出手段は、前記他の可変表示部において表示結果を導出させる導出操作が最初に行われたときには(図30(B)に示すように、右ストップスイッチ8Rへの操作が最初に行われたとき)、当該導出操作が行われてから次の導出操作が行われるまでに、前記第1表示結果組合せの導出よりも前記第2表示結果組合せの導出が許容される確率が高い旨を示唆した上で前記第2表示結果組合せの導出が許容された旨を報知する(図30(B)に示すように、一旦、青色のキャラクタが勝ちそうな演出をした後、図30(C)に示すように、青色のキャラクタが勝利する演出を行う)。
このような構成によれば、第1表示結果組合せと第2表示結果組合せとは、他の可変表示部における表示結果が異なるため、他の可変表示部において表示結果を導出させる導出操作を最初に行うことで、遊技者は、第1表示結果組合せおよび第2表示結果組合せのうちの導出が許容されている表示結果組合せを認識することができる。このため、他の可変表示部において表示結果を導出させる導出操作が最初に行われたときには、当該導出操作が行われてから次の導出操作が行われるまでの間に示唆演出を実行しかつ第2表示結果組合せの導出が許容された旨を報知することで、演出による煩わしさを遊技者に感じさせることなく演出も多彩なものとすることができ、遊技者を飽きさせることがない。
(9) 上記(1)〜(8)のいずれかのスロットマシンにおいて、
前記第2報知演出手段は、前記一部の可変表示部において表示結果を導出させる導出操作が前記導出操作手段の長押しによって行われたときには、前記第2表示結果組合せの導出が許容された旨を報知する(図28に示すように、左ストップスイッチ8Lから操作されたときは、左ストップスイッチ8Lを長押しすることによって、特別リプレイに当選していることが報知される)。
このような構成によれば、導出操作手段の長押しによって第2表示結果組合せの導出が許容された旨が報知されるため、導出操作手段の操作態様に多様性をもたせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(10) 上記(1)〜(9)のいずれかのスロットマシンにおいて、
前記第2報知演出手段は、最初に前記一部の可変表示部において表示結果を導出させる最初の導出操作が行われ、かつ最後に前記他の可変表示部において表示結果を導出させる前記導出操作手段への最後の操作が行われた場合、前記最初の導出操作が行われたタイミングで前記第2表示結果組合せの導出が許容された旨を示唆し(図31(B)に示すように、第1停止操作タイミングで、青色のキャラクタが勝利している画像を表示する)、次の導出操作が行われたタイミングで前記第1表示結果組合せの導出が許容された旨を示唆し(図31(C)および(D)に示すように、第2停止操作タイミングで、黄色のキャラクタが復活した後黄色のキャラクタが勝利している画像を表示する)、前記導出操作手段への最後の操作行われたタイミングで前記第2表示結果組合せの導出が許容された旨を報知する(図31(E)および(F)に示すように、青色のキャラクタが復活した後に青色のキャラクタが勝利した様子の演出を実行して、特別リプレイに当選していることを報知する)。
このような構成によれば、最初の導出操作、次の導出操作、および最後の導出操作のそれぞれが行われることで、第1表示結果組合せおよび第2表示結果組合せのいずれの導出が許容されているかを示唆することができるため、最後の導出操作が行われるまで、遊技者を飽きさせることがない。
(11) 上記(2)のスロットマシンにおいて、
前記第2報知演出手段は、前記他の可変表示部において表示結果を導出させる導出操作が最初に行われ、かつ前記第2表示結果組合せに対応する表示結果が導出される一方で前記第1表示結果組合せに対応する表示結果が導出されなかったときには、当該導出操作が行われたタイミングで前記第2表示結果組合せの導出が許容された旨を報知する(図30(B)に示すように、右ストップスイッチ8Rを操作したときに、リプレイが導出される一方で、ベルが導出されなかった場合は、図30(C)に示すように、右ストップスイッチ8Rを操作したタイミングで、特別リプレイに当選していることを報知する)。
このような構成によれば、第1表示結果組合せと第2表示結果組合せとは、他の可変表示部における表示結果が異なるため、他の可変表示部において表示結果を導出させる導出操作を最初に行うことで、遊技者は、第1表示結果組合せおよび第2表示結果組合せのうちの導出が許容されている表示結果組合せを認識することができる。このため、他の可変表示部において表示結果を導出させる導出操作が最初に行われたときには、第2表示結果組合せの導出よりも第1表示結果組合せの導出が許容される確率が高い旨を示唆することなく、第2表示結果組合せの導出が許容された旨を報知することで、演出による煩わしさを遊技者に感じさせることがない。
(12) 上記(2)のスロットマシンにおいて、
前記第2報知演出手段は、前記他の可変表示部において表示結果を導出させる導出操作が最初に行われ、かつ前記第2表示結果組合せに対応する第2識別情報が入賞ライン上に導出される一方で前記第1表示結果組合せに対応する第1識別情報が入賞ライン上に導出されないものの当該第1識別情報が当該他の可変表示部に導出されたとき(図29(B)に示すように、右ストップスイッチ8Rを操作して右リール2Rを停止した場合に、リプレイは入賞ラインLN上に導出表示される一方でベルは入賞ラインLN上に導出されないものの表示結果としては導出されたとき)には、当該導出操作が行われたタイミングで前記第2表示結果組合せの導出が許容された旨を報知する(右ストップスイッチ8Rを操作したタイミングで特別リプレイに当選したことが報知される)。
このような構成によれば、第1表示結果組合せと第2表示結果組合せとは、他の可変表示部における表示結果が異なるため、他の可変表示部において表示結果を導出させる導出操作を最初に行うことで、遊技者は、第1表示結果組合せおよび第2表示結果組合せのうち、いずれの表示結果組合せの導出が許容されているかを認識することができる。このため、他の可変表示部において表示結果を導出させる導出操作が最初に行われたときには、第2表示結果組合せの導出よりも第1表示結果組合せの導出が許容される確率が高い旨を示唆することなく、第2表示結果組合せの導出が許容された旨を報知することで、演出による煩わしさを遊技者に感じさせることがない。