JP2018068140A - Abl遺伝子増幅用プライマー、核酸増幅方法及び核酸増幅用キット - Google Patents
Abl遺伝子増幅用プライマー、核酸増幅方法及び核酸増幅用キット Download PDFInfo
- Publication number
- JP2018068140A JP2018068140A JP2016208695A JP2016208695A JP2018068140A JP 2018068140 A JP2018068140 A JP 2018068140A JP 2016208695 A JP2016208695 A JP 2016208695A JP 2016208695 A JP2016208695 A JP 2016208695A JP 2018068140 A JP2018068140 A JP 2018068140A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- nucleic acid
- amplification
- abl
- gene
- primer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
Abstract
Description
内部標準として用いるハウスキーピング遺伝子としては、特許文献1において用いられているGAPDH(glyceraldehyde−3−phosphate dehydrogenase)遺伝子の他、ベータアクチン遺伝子等が多く用いられている。特許文献1においては、ウィルムス腫瘍−1(WT1)遺伝子mRNAの発現量定量の内部標準としてGAPDHが用いられている。
そこで、より発現量の変動が少ない内部標準が求められていた。
そこで、本発明は、ゲノムDNA上のABL遺伝子の増幅が少なく、かつ、ABL遺伝子mRNAのcDNAを効率良く増幅するABL遺伝子増幅用プライマーを提供することを課題とする。
<1> 下記(a)又は(b)から選択されるいずれか1つのABL遺伝子増幅用フォワードプライマー:
(a)配列番号1の(21−m)位〜35位の塩基配列からなり、mは0〜20の整数であるオリゴヌクレオチド、
(b)配列番号2の(18−n)位〜32位の塩基配列からなり、nは0〜17の整数であるオリゴヌクレオチド。
<2> mが10〜20の整数であり、nが7〜17の整数である、<1>に記載のABL遺伝子増幅用フォワードプライマー。
<3> 配列番号1〜配列番号6のいずれか1つの塩基配列からなるオリゴヌクレオチドである、<1>又は<2>に記載のABL遺伝子増幅用フォワードプライマー。
<4> <1>〜<3>のいずれか1つに記載のABL遺伝子増幅用フォワードプライマーを用いて、ABL遺伝子のmRNAを鋳型として逆転写反応によって得られた核酸を増幅することを含む、核酸増幅方法。
<5> (1)<1>〜<3>のいずれか一項に記載のABL遺伝子増幅用フォワードプライマーを用いて核酸増幅を行うこと、及び、
(2)(1)により得られる増幅産物とは異なる増幅産物を得るためのプライマーセットを用いて核酸増幅を行うこと、
を含む核酸増幅方法。
<6> 前記(1)に記載の核酸増幅が、前記(2)に記載の核酸増幅の内部標準として行われる、<5>に記載の核酸増幅方法。
<7> 前記(1)及び(2)に記載の核酸増幅を一反応液中で行う、<5>又は<6>に記載の核酸増幅方法。
<8> 前記(2)に記載の核酸増幅が、WT遺伝子のmRNAを鋳型として逆転写反応によって得られた核酸を増幅するものである、<5>〜<7>のいずれか1つに記載の核酸増幅方法。
<9> <1>〜<3>のいずれか1つに記載のABL遺伝子増幅用フォワードプライマーを含む、キット。
<10>(1)<1>〜<3>のいずれか1つに記載のABL遺伝子増幅用フォワードプライマー、及び、
(2)(1)により得られる増幅産物とは異なる増幅産物を得るためのプライマー、
を含む<9>に記載のキット。
<11> 前記(2)のプライマーが、WT遺伝子のmRNAを鋳型として逆転写反応によって得られた核酸を増幅するためのものである、<10>に記載のキット。
<12> 前記(2)のプライマーが、配列番号17の塩基配列からなるオリゴヌクレオチドであるフォワードプライマー、及び/又は、配列番号18〜配列番号20のいずれか1つに記載の塩基配列からなるオリゴヌクレオチドであるリバースプライマーを含む、<11>に記載のキット。
また、本明細書において組成物中のある成分の量について言及する場合、組成物中に当該成分に該当する物質が複数存在する場合には、特に別途定義しない限り、当該量は、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
また、本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
本発明の一実施形態にかかるABL遺伝子増幅用フォワードプライマーは、(a)配列番号1の(21−m)位〜35位の塩基配列からなり、mが0〜20の整数であるオリゴヌクレオチド、及び、(b)配列番号2の(18−n)位〜32位の塩基配列からなり、nが0〜17の整数である塩基配列からなるオリゴヌクレオチド、から選択されるいずれか1つのABL遺伝子増幅用フォワードプライマーである。
配列番号1の21位〜35位の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド又は配列番号2の18位〜32位の塩基配列からなるオリゴヌクレオチドを少なくとも含むことによって、ABL遺伝子mRNAのcDNAへの特異性が高く、ゲノムDNA上のABL遺伝子の増幅を少なく抑えつつ、ABL遺伝子mRNAのcDNAの効率的な増幅を可能とするフォワードプライマーが得られる。
本発明の一実施形態にかかる核酸増幅方法は、(a)配列番号1の(21−m)位〜35位に示され、mが0〜20の整数である塩基配列からなるオリゴヌクレオチド、及び、(b)配列番号2の(18−n)位〜32位に示され、nが0〜17の整数である塩基配列からなるオリゴヌクレオチド、から選択されるいずれか1つのABL遺伝子増幅用フォワードプライマーを用いて核酸増幅を行うことを少なくとも含む、核酸増幅方法である。
本発明の一実施形態にかかる核酸増幅方法によれば、ゲノムDNA上のABL遺伝子の増幅を少なく、かつ、ABL遺伝子mRNAのcDNAを効率良く増幅することができる。
cDNAの調製は公知の方法、例えば、Cleveland, D.L. and Ihle, J.H. (1995) Cell 81, 479.又はTartaglia, L.A. and Goeddel, D.V. (1992) Immunol. Today 13,151.に記載の方法によって行うことができる。
逆転写反応の条件は、例えば、40℃〜80℃、1分間〜120分間が好ましく、50℃〜70℃、5分〜30分間がより好ましい。また、逆転写PCR法を行う場合には、耐熱性の逆転写酵素活性を有するDNAポリメラーゼを用いてホットスタート法を採用してもよい。ホットスタート法においては、逆転写反応の直前に、例えば、55℃〜99℃、1秒間〜10分間のような、プライマーの非特異的なアニーリングを抑制する温度での処理条件が付加される。ホットスタート法においては、予め不活性化したDNAポリメラーゼを用いることが好ましい。DNAポリメラーゼを不活性化するためには、一般に、DNAポリメラーゼの中和抗体やアプタマーを加える方法、DNAポリメラーゼを化学修飾する方法などが行われる。DNAポリメラーゼを予め不活性化することにより、ホットスタートの温度条件でのポリメラーゼ活性によるプライマーダイマーや非特異的な増幅産物の生成を抑制し、良好なリアルタイム定量PCR結果を得ることができる。
ポリメラーゼの使用量としては、通常用いられている濃度であれば特に制限はない。例えば、Taqポリメラーゼを用いる場合、例えば、反応溶液量50μLに対して0.01U〜100Uの濃度とすることができる。これにより、検出感度が高まるなどの傾向がある。
上記反応液におけるアルブミンの添加割合は、例えば、0.01質量%〜2質量%であり、好ましくは0.1質量%〜1質量%であり、より好ましくは0.2質量%〜0.8質量%である。アルブミンとしては、ウシ血清アルブミン(BSA)、ヒト血清アルブミン、ラット血清アルブミン、ウマ血清アルブミン等が挙げられ、特に制限されない。これらのアルブミンはいずれか1種類を使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。
PCR反応液における各種プライマーの添加割合は、特に制限されない。例えば、フォワードプライマー及びリバースプライマーの添加割合は、0.01μmol/L〜50μmol/Lであることが好ましく、0.02μmol/L〜5μmol/Lであることがより好ましく、0.05μmol/L〜1μmol/Lであることがさらに好ましい。
溶媒としては、Tris−HCl、Tricine、MES(2-morpholinoethanesulfonic acid)、MOPS(3-morpholinopropanesulfonic acid)、HEPES(4-(2-hydroxyethyl)-1-piperazineethanesulfonic acid)、CAPS(N-cyclohexyl-3-aminopropanesulfonic acid)、Bicine buffer等の緩衝液が挙げられ、市販のPCR用緩衝液やPCRキットに付属の緩衝液等をそのまま使用すればよい。
また、PCR又は逆転写PCR反応液には、グリセロール、ヘパリン、ベタイン、NaN3、KCl、MgCl2、MgSO4、酢酸マンガン(II)、酢酸カリウム等が含まれていてもよい。
サイクル数は特に制限されない。3工程を1サイクルとして、例えば、30サイクル以上が好ましい。上限は特に制限されないが、例えば、合計100サイクル以下、好ましくは70サイクル以下、より好ましくは50サイクル以下である。各工程の温度変化は、例えば、サーマルサイクラー等を用いて自動的に制御すればよい。なお、アニーリング工程と伸長工程とを同じ温度条件とし、2工程でPCRを行ってもよい。
以上のようにして、ゲノムDNA上のABL遺伝子の誤増幅が少ない増幅産物を得ることができる。
増幅産物の塩基長は特に制限されないが、例えば、50mer〜1000mer、又は80mer〜200merに設定することができる。
−フォワードプライマー−
・配列番号1の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド(名称:ABL−F5+10mer)
・配列番号2の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド(名称:ABL−F6+10mer)
・配列番号3の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド(名称:ABL−F5)
・配列番号4の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド(名称:ABL−F5+5mer)
・配列番号5の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド(名称:ABL−F6)
・配列番号6の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド(名称:ABL−F6+5mer)
−リバースプライマー−
・配列番号14の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド(名称:EAC−ABL−R1)
・配列番号15の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド(名称:ABL−R9)
・配列番号16の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド(名称:ABL−R10)
プローブの標識は、通常の方法に従って行うことができる。Merker Gene Technologies社製のOliGro(登録商標)等の市販のラベリングキットを用いて行うこともできる。
・ABL遺伝子の増幅産物を検出するためのプローブの一例(配列番号21)
TAMRA-CCATTTTTGGTTTGGGCTTCACACCATT-BHQ2
probe−ABLは、逆転写リアルタイム定量PCR法においても好適に使用し得るプローブである。
補正方法は当業者に周知である。例えば、簡易な補正方法の一例として、他の核酸増幅で得られたコピー数を、ABLの核酸増幅で得られたコピー数で除する方法を挙げることができる。
−フォワードプライマー−
・配列番号17の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド(名称:WT1−F10)
−リバースプライマー−
・配列番号18の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド(名称:WT1−R11)
・配列番号19の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド(名称:WT1−R15)
・配列番号20の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド(名称:WT1−R16)
・WT1遺伝子の増幅産物を検出するためのプローブの一例(配列番号22)
FAM−AGCACGGTCACCTTCGACGGGA−BHQ1
前述のABL遺伝子増幅用プライマー及びWT1遺伝子増幅用プライマーは、いずれもABL遺伝子とWT1遺伝子の逆転写反応、核酸増幅及び増幅産物の検出を一反応液中で行う場合にも好適に使用することができる。
複数のプローブに使用する蛍光色素の組み合わせは特に制限されないが、例えば、FAM(検出波長:505nm〜515nm)、Pacific Blue(検出波長:450nm〜480nm)、TAMRA(検出波長:585nm〜700nm)、及びBODIPY FL(検出波長:515nm〜555nm)の組み合わせ等が挙げられる。
本発明の一実施形態にかかる核酸増幅用キットは、本発明の一実施形態にかかるABL遺伝子増幅用フォワードプライマーを含む、核酸増幅用キットである。
本発明の一実施形態にかかるABL遺伝子増幅用フォワードプライマーを含むことにより、ゲノム上のABL遺伝子の誤増幅が少ないキットとすることができる。加えて、本発明の一実施形態にかかるABL遺伝子増幅用フォワードプライマーによる核酸増幅と、前記ABL遺伝子増幅用フォワードプライマーとは異なる領域を対象とする核酸増幅とを一反応液中で行い得られたABL遺伝子発現量を補正に用いれば、ゲノム上のABL遺伝子の誤増幅が少ないことによって、より正確な補正を行うことができる。このため、前記核酸増幅用キットを用いることによって、核酸増幅についてのより正確な内部標準が得られる。
また、内部標準としては、本発明の一実施形態にかかるABL遺伝子増幅用フォワードプライマーによる核酸増幅だけではなく、例えば、従来知られるハウスキーピング遺伝子等の、他の遺伝子を対象とする核酸増幅を組み合わせて行ってもよい。
また、本発明の一実施形態にかかる核酸増幅用キットは、前記ABL遺伝子増幅用フォワードプライマーを用いる核酸増幅の増幅産物を検出するためのプローブをさらに含んでいてもよい。増幅産物の検出を行うためのキットであっても、本発明の一実施形態にかかるABL遺伝子増幅用フォワードプライマーを用いて核酸増幅を行う限りは、本発明の核酸増幅キットに包含される。
プローブ及びプライマーについては、プローブ及びプライマーについて前述した事項をそのまま適用することができる。
本発明の一実施形態にかかる核酸増幅用キットは、本発明の一実施形態にかかるABL遺伝子増幅用フォワードプライマーとは異なる領域を対象とする核酸増幅の増幅産物を検出するためのプローブをさらに含んでいてもよい。
本発明の一実施形態にかかるABL遺伝子増幅用フォワードプライマーとは異なる領域を対象として核酸増幅を行うためのプライマー、及び、前記異なる領域の増幅産物を検出するためのプローブについては、前述した事項をそのまま適用することができる。
なお、「別個に収容」とは、各試薬が非接触状態を維持できるように区分けされたものであればよく、必ずしも独立して取り扱い可能な個別の容器に収容される必要はない。
試薬類は、例えば、緩衝液中に溶解された状態で含まれていてもよいし、凍結乾燥品として含まれていてもよい。試薬類を収容する容器としては、例えば、ガラス製やプラスチック製のバイアル等を用いることができる。
本発明の一実施形態において、複数のプライマー及び/又はプローブを含む場合、それらは混合された状態で含まれていても、それぞれ別個に含まれていてもよい。
ABL遺伝子増幅用の各フォワードプライマーの評価は、WT1遺伝子とABL遺伝子について、逆転写から検出までの一連の操作を一反応液中で行うマルチプレックス系の逆転写リアルタイム定量PCRで行った。表1に示す反応液を用いた。
使用したABL遺伝子増幅用フォワードプライマー(ABL-F-Primer)を表2、ABL遺伝子増幅用リバースプライマー(ABL-R-Primer)を表3に示す。
使用したWT1遺伝子増幅用フォワードプライマー(WT1-F-Primer)及びWT1遺伝子増幅用リバースプライマー(WT1-R-Primer)を表4に示す
使用したABL遺伝子検出用プローブ及びWT1遺伝子検出用プローブを表5に示す。これらのプローブは全ての実験において使用された。
また、表1においてtemplateは遺伝子増幅が行われ得るRNA又はDNAを示す。
非特許文献1及び2で用いられたABL遺伝子増幅用フォワードプライマーである、EAC−ABL−F1と、新たに調製したフォワードプライマーABL−F2、ABL−F3及びABL−F4のABL遺伝子について、ゲノム上のABL遺伝子の誤増幅を評価した。
ABL遺伝子増幅用リバースプライマーとして、非特許文献1及び2で用いられたEAC−ABL−R1を使用した。WT1遺伝子増幅用フォワードプライマーはWT1−F10、WT1遺伝子増幅用リバースプライマーはWT1−R11を使用した。
参考例1において、RT-qPCR条件(1)に代えてRT-qPCR条件(2)としたこと以外は、実験例1と同様にしてゲノムDNA上のABL遺伝子の誤増幅を評価した。また、#1ゲノムの他に、ヒト白血球より定法により抽出したゲノムDNAである1テスト当たり3000コピーの#2ゲノム及び1テスト当たり7000コピーの#3ゲノムについても、#1ゲノムと同じ条件でABL遺伝子の誤増幅を評価した。#2ゲノムと#3ゲノムは別の個人から由来する検体である。結果を表9に示す。
#1ゲノムの検出結果はいずれのABL遺伝子増幅用フォワードプライマーを用いた場合にも参考例1より誤増幅の程度が改善したが、さらに改善の余地があると考えられた。
ABL遺伝子増幅用フォワードプライマーABL−F5、ABL−F6及びABL−F7を作製し、EAC−ABL−F1との比較を行った。ABL遺伝子増幅用フォワードプライマーとしてABL−F5、ABL−F6及びABL−F7を用いたこと以外は、参考例2と同様にしてABL遺伝子の誤増幅を評価した。
ABL−F5及びABL−F6の5’側に、ABL遺伝子のcDNAに相補性を有する5塩基又は10塩基を付加したフォワードプライマーである、ABL−F5+5mer、ABL−F5+10mer、ABL−F6+5mer及びABL−F6+10merを作製した。
ABL遺伝子増幅用フォワードプライマーとしてABL−F5+10mer、ABL−F6+5mer又はABL−F6+10merを用いた以外は、参考例2と同様にしてゲノムDNA上のABL遺伝子の誤増幅について評価した。
ABL遺伝子増幅用リバースプライマーを、EAC−ABL−R1に代えてABL−R9又はABL−R10を用いた以外は、実施例1と同様にしてゲノムDNA上のABL遺伝子の誤増幅について評価した。
WT1遺伝子のmRNAとABL遺伝子のmRNAとを同時に定量するための検量線を作成した。ABL遺伝子増幅用フォワードプライマーとしてABL-F5のみを用いたこと、テンプレート(template)として検量線作成用の検量物質を変更したこと、及び、WT1遺伝子増幅用のプライマーセットを変更したこと、以外は実施例1と同様にRT-qPCRを行った。プライマーの組み合わせは、表13に示す通りセットA〜Cの3通りで試験した。検量線作成用の検量物質は、WT1遺伝子及びABL遺伝子それぞれから転写されたmRNAをクローニングして得たcDNAから転写して得られたRNAを用いた。cDNAのクローニングおよびインビトロでの転写は定法に従って行った。ネガティブコントロールとして、検量物質の代わりに蒸留水を用いてRT-qPCRを行った。
Claims (12)
- 下記(a)又は(b)から選択されるいずれか1つのABL遺伝子増幅用フォワードプライマー:
(a)配列番号1の(21−m)位〜35位の塩基配列からなり、mは0〜20の整数であるオリゴヌクレオチド、
(b)配列番号2の(18−n)位〜32位の塩基配列からなり、nは0〜17の整数であるオリゴヌクレオチド。 - mが10〜20の整数であり、nが7〜17の整数である、請求項1に記載のABL遺伝子増幅用フォワードプライマー。
- 配列番号1〜配列番号6のいずれか1つの塩基配列からなるオリゴヌクレオチドである、請求項1又は2に記載のABL遺伝子増幅用フォワードプライマー。
- 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のABL遺伝子増幅用フォワードプライマーを用いて、ABL遺伝子のmRNAを鋳型として逆転写反応によって得られた核酸を増幅することを含む、核酸増幅方法。
- (1)請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のABL遺伝子増幅用フォワードプライマーを用いて核酸増幅を行うこと、及び、
(2)(1)により得られる増幅産物とは異なる増幅産物を得るためのプライマーセットを用いて核酸増幅を行うこと、
を含む核酸増幅方法。 - 前記(1)に記載の核酸増幅が、前記(2)に記載の核酸増幅の内部標準として行われる、請求項5に記載の核酸増幅方法。
- 前記(1)及び(2)に記載の核酸増幅を一反応液中で行う、請求項5又は請求項6に記載の核酸増幅方法。
- 前記(2)に記載の核酸増幅が、WT遺伝子のmRNAを鋳型として逆転写反応によって得られた核酸を増幅するものである、請求項5〜請求項7のいずれか一項に記載の核酸増幅方法。
- 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のABL遺伝子増幅用フォワードプライマーを含む、キット。
- (1)請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のABL遺伝子増幅用フォワードプライマー、及び、
(2)(1)により得られる増幅産物とは異なる増幅産物を得るためのプライマー、
を含む請求項9に記載のキット。 - 前記(2)のプライマーが、WT遺伝子のmRNAを鋳型として逆転写反応によって得られた核酸を増幅するためのものである、請求項10に記載のキット。
- 前記(2)のプライマーが、配列番号17の塩基配列からなるオリゴヌクレオチドであるフォワードプライマー、及び/又は、配列番号18〜配列番号20のいずれか1つに記載の塩基配列からなるオリゴヌクレオチドであるリバースプライマーを含む、請求項11に記載のキット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016208695A JP7007796B2 (ja) | 2016-10-25 | 2016-10-25 | Abl遺伝子増幅用プライマー、核酸増幅方法及び核酸増幅用キット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016208695A JP7007796B2 (ja) | 2016-10-25 | 2016-10-25 | Abl遺伝子増幅用プライマー、核酸増幅方法及び核酸増幅用キット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018068140A true JP2018068140A (ja) | 2018-05-10 |
JP7007796B2 JP7007796B2 (ja) | 2022-02-10 |
Family
ID=62111357
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016208695A Active JP7007796B2 (ja) | 2016-10-25 | 2016-10-25 | Abl遺伝子増幅用プライマー、核酸増幅方法及び核酸増幅用キット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7007796B2 (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101624623A (zh) * | 2008-07-11 | 2010-01-13 | 秦亚溱 | 一种定量检测ABL mRNA水平的试剂盒 |
CN102827935A (zh) * | 2012-08-29 | 2012-12-19 | 北京大学人民医院 | 定量检测FIP1L1-PDGFRA融合基因mRNA水平的试剂盒 |
WO2014115779A1 (ja) * | 2013-01-22 | 2014-07-31 | 大塚製薬株式会社 | WT1 mRNAの発現量定量方法 |
-
2016
- 2016-10-25 JP JP2016208695A patent/JP7007796B2/ja active Active
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101624623A (zh) * | 2008-07-11 | 2010-01-13 | 秦亚溱 | 一种定量检测ABL mRNA水平的试剂盒 |
CN102827935A (zh) * | 2012-08-29 | 2012-12-19 | 北京大学人民医院 | 定量检测FIP1L1-PDGFRA融合基因mRNA水平的试剂盒 |
WO2014115779A1 (ja) * | 2013-01-22 | 2014-07-31 | 大塚製薬株式会社 | WT1 mRNAの発現量定量方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP7007796B2 (ja) | 2022-02-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Fronhoffs et al. | A method for the rapid construction of cRNA standard curves in quantitative real-time reverse transcription polymerase chain reaction | |
JP2014155504A (ja) | ショートタンデムリピート遺伝子座のマルチプレックス増幅のための方法およびキット | |
NO339577B1 (no) | Oligonukleotid med dobbel spesifisitet, og fremgangsmåter som anvender samme | |
KR102295290B1 (ko) | Dna 증폭 기술 | |
JP7175326B2 (ja) | 標的核酸増幅方法及び標的核酸増幅用組成物 | |
JP5224526B2 (ja) | 遺伝子増幅用プライマーセット、それを含む遺伝子増幅用試薬およびその用途 | |
TW201908482A (zh) | 基因突變特異性擴增效率提高的dna聚合酶 | |
JP2021514651A (ja) | 単一分子配列決定のための一本鎖環状dna鋳型の作成 | |
JP5917144B2 (ja) | 疾患関連遺伝子の多型検出用プローブおよびその用途 | |
JP6007652B2 (ja) | メチシリン耐性黄色ブドウ球菌を検出するためのプライマーおよびプローブ、ならびに、それらを用いたメチシリン耐性黄色ブドウ球菌の検出方法 | |
KR20160106040A (ko) | cMET 핵산의 멀티모달 분석을 위한 조성물 및 방법 | |
JP6050820B2 (ja) | 改良された対立遺伝子特異的pcrのためのg−クランプの使用 | |
EP2450443B1 (en) | Target sequence amplification method, polymorphism detection method, and reagents for use in the methods | |
KR102293402B1 (ko) | 회전환 증폭을 이용한 표적핵산 검출 방법 및 표적핵산 검출용 조성물 | |
JP6153515B2 (ja) | Hla−a*24:02を検出する方法、及び検出キット | |
JP7007796B2 (ja) | Abl遺伝子増幅用プライマー、核酸増幅方法及び核酸増幅用キット | |
EP3397775B1 (en) | Generic method for the stabilization of specific rna | |
JP6980375B2 (ja) | 核酸増幅用試薬及び核酸増幅法 | |
KR101606530B1 (ko) | Hla-b*27 및 hla-b*51의 동시 검출 방법 및 이의 용도 | |
CN108949964A (zh) | 用于检测rs12041331的引物探针组及其应用 | |
JP7417985B2 (ja) | プライマーセット | |
JP2023098185A (ja) | 標的塩基配列の検出方法 | |
JP4658660B2 (ja) | 核酸検出法 | |
JP6533128B2 (ja) | Alk融合遺伝子を増幅するためのプライマー試薬、それを含むalk融合遺伝子の増幅試薬キット、それを用いたalk融合遺伝子の増幅方法および分析方法 | |
WO2024023510A1 (en) | Method and kit for detecting single nucleotide polymorphisms (snp) by loop-mediated isothermal amplification (lamp) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190509 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200519 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200720 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20201222 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210122 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210622 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210729 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220104 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220107 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7007796 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |