JP2018068048A - リニアモータシステム、移動体システム、及び電気角の推定方法 - Google Patents

リニアモータシステム、移動体システム、及び電気角の推定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電気角を高精度に推定する。【解決手段】リニアモータシステムは、極性が交互に異なるように磁石(6)が並ぶ界磁(5)と、界磁に対向配置された電機子(15)と、界磁に対する電機子の移動方向における電機子の範囲に配置されて界磁が発生する磁界を検出する第1ホール素子(29a)、第2ホール素子(29b)、及び第3ホール素子(29c)を含み、第2ホール素子の電気角の位相が第1ホール素子と90°ずれており、第3ホール素子の電気角の位相が第1ホール素子と180°ずれている磁気検出部(25)と、第1ホール素子の出力および第3ホール素子の出力から第1電気角を算出し、第2ホール素子の出力および第3ホール素子の出力から第2電気角を算出し、第1電気角と第2電気角とで振幅が大きい方に相対的に値が大きい係数を乗算する重み付けによって電気角の推定値を算出する演算部と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、リニアモータシステム、移動体システム、及び電気角の推定方法に関する。
リニアモータシステムは、搬送台車システムなどの移動体システムに利用されている(例えば、下記の特許文献1参照)。特許文献1の移動体システムは、移動体(搬送台車)と、搬送台車の移動経路(軌道)とを備える。軌道は、S極とN極とで極性が交互に異なるように配列された磁石を備え、搬送台車は、電機子(第1モータ、第2モータ)を備える。上記の磁石および電機子はリニアモータを構成する。また、搬送台車には、磁石が発生する磁界を検出する磁気検出部が設けられ、リニアモータは、磁気検出部の出力から算出される電気角を用いて駆動制御される。
上記の磁気検出部は、例えば、電機子に対して搬送台車の移動方向の前後に設けられる(例えば、下記の特許文献2参照)。しかしながら、このように配置された磁気検出部は、電機子から離れているので、高精度な駆動制御を行う上で不利である。例えば、搬送台車がカーブを曲がる際に、磁石と磁気検出部との位置関係において、磁石と電機子との位置関係のずれが大きくなり、結果として、磁気検出部の検出結果から算出される電気角に含まれる誤差が大きくなる。そこで、磁気検出部を電機子上に配置したリニアモータも提案されている(例えば、下記の特許文献3および4参照)。
特開2014−217077号公報 特開2008−271753号公報 特開2004−56872号公報 特開2012−175852号公報
上述のように磁気検出部を電機子上に配置する場合、磁気検出部が電機子の励磁の影響を受けてしまい、磁気検出部の検出結果から算出される電気角に含まれる誤差が大きくなる。本発明は、上述の事情に鑑みなされたものであり、電気角を高精度に推定可能なリニアモータシステム、移動体システム、及び電気角の推定方法を提供することを目的とする。
本発明のリニアモータシステムは、極性が交互に異なるように磁石が並ぶ界磁と、界磁に対向配置された電機子と、界磁に対する電機子の移動方向における電機子の範囲に配置されて界磁が発生する磁界を検出する第1ホール素子、第2ホール素子、及び第3ホール素子を含み、第3ホール素子の電気角の位相が第1ホール素子と90°ずれており、第2ホール素子の電気角の位相が第1ホール素子と180°ずれている磁気検出部と、第1ホール素子の出力および第3ホール素子の出力から第1電気角を算出し、第2ホール素子の出力および第3ホール素子の出力から第2電気角を算出し、第1電気角と第2電気角とで振幅が大きい方に相対的に値が大きい係数を乗算する重み付けによって電気角の推定値を算出する演算部と、を備える。
また、演算部は、第1電気角の振幅と第2電気角の振幅とを用いて重み付けの係数を算出し、その算出結果を用いて推定値を算出してもよい。また、第1電気角の振幅をW1、第2電気角の振幅をW2とし、第1電気角に対する重み付けの係数をC1、第2電気角に対する重み付けの係数をC2としたときに、演算部は、C1を下記の式(1)で算出し、C2を下記の式(2)で算出してもよい。
C1=W1/(W1+W2) ・・・(1)
C2=W2/(W1+W2) ・・・(2)
また、電機子は、一対の第1相の電機子と、一対の第1相の電機子の間に並んで配置される第2相の電機子と、一対の第2相の電機子の隣に並んで配置される第3相の電機子と、を備え、第1ホール素子は、一対の第1相の電機子のうち一方の電機子の位置に配置され、第2のホール素子は、一対の第1相の電機子のうち他方の電機子の位置に配置され、第3ホール素子は、一対の第2相の電機子と一対の第3相の電機子との間に配置されてもよい。また、第1ホール素子、第2ホール素子、及び第3ホール素子は、移動方向に垂直な方向において、電機子の端部に配置されていてもよい。
本発明の移動体システムは、上記のリニアモータシステムと、界磁が設けられる移動経路と、電機子が設けられ、リニアモータシステムによって移動経路に沿って移動する移動体と、を備える。
本発明の電気角の推定方法は、極性が交互に異なるように磁石が並ぶ界磁と、界磁に対向配置された電機子と、界磁に対する電機子の移動方向における電機子の範囲に配置されて界磁が発生する磁界を検出する第1ホール素子、第2ホール素子、及び第3ホール素子を含み、第3ホール素子の電気角の位相が第1ホール素子と90°ずれており、第2ホール素子の電気角の位相が第1ホール素子と180°ずれている磁気検出部と、を備えるリニアモータシステムにおける電気角の推定方法であって、第1ホール素子の出力および第3ホール素子の出力から第1電気角を算出することと、第2ホール素子の出力および第3ホール素子の出力から第2電気角を算出することと、第1電気角と第2電気角とで振幅が大きい方に相対的に値が大きい係数を乗算する重み付けによって電気角の推定値を算出することと、を含む。
本願発明者は、鋭意研究開発を行った結果、電機子の励磁に起因する上記の第1電気角の誤差および第2電気角の誤差は、正負が反転する関係にあり、かつ第1電気角の振幅および第2電気角の振幅と対応関係があることを見出した。この知見によれば、第1電気角および第2電気角は、それぞれ、振幅が大きいほど誤差が小さく、振幅が小さいほど誤差が大きい。
本発明において、各ホール素子は、電機子の移動方向における電機子の範囲に配置されているので、各ホール素子は、電機子が感じる磁界を高精度に検出することができる。また、第1電気角と第2電気角とで振幅が大きい方に相対的に値が大きい係数を乗算する重み付けによって電気角の推定値を算出するので、第1電気角と第2電気角とで電機子の励磁に起因する誤差が相殺され、誤差の少ない電気角の推定値が算出される。このように、本発明によれば、各ホール素子と電機子との位置ずれによる誤差を低減することができ、かつ電機子の励磁に起因する誤差を低減することができるので、電気角を高精度に推定可能である。
また、演算部が第1電気角の振幅と第2電気角の振幅とを用いて重み付けの係数を算出するリニアモータシステムは、振幅に応じた値の重み付け係数を用いるので、電機子の励磁に起因する誤差を格段に低減することができる。また、演算部が上記の式(1)および式(2)で重み付けの係数を算出するリニアモータシステムは、振幅に応じた値の重み付け係数を簡便に算出することができる。また、上記の各ホール素子と各相電機子とが上記の位置関係で配置されたリニアモータシステムは、電機子の励磁に起因する誤差を格段に低減することができる。また、上記の各ホール素子が電機子の端部に配置されたリニアモータシステムは、各ホール素子が電機子の中央部に配置されている場合と比較して、電機子の励磁によるホール素子への影響を低減することができ、電機子の励磁に起因する誤差を低減することができる。
実施形態に係るリニアモータシステム、移動体システムを示す図である。 実施形態に係るモータ部を示す図である。 電機子の配置および接続関係を示す図である。 励磁の状態に応じた磁気検出部の出力を示す図である。 磁気検出部の出力から算出される電気角を示す図である。 磁気検出部の出力から算出される電気角の相対誤差を示す図である。 実施形態に係る電気角の推定方法を示すフローチャートである。
以下、実施形態について図面を参照しながら説明する。以下の各図において、XYZ座標系を用いて図中の方向を説明する。このXYZ座標系においては、鉛直方向をZ方向とし、水平方向をX方向、Y方向とする。また、X方向、Y方向、及びZ方向のそれぞれについて、適宜、矢印の先の側を+側(例、+X側)と称し、その反対側を−側(例、−X側)と称する。
図1は、実施形態に係るリニアモータシステムを適用した移動体システムを示す図である。移動体システム1は、例えば、半導体デバイスの製造工場に設置され、半導体デバイスの製造に用いられる半導体ウエハを収容したFOUP、あるいはレチクルなどの加工用部材を収容したレチクルポッドなどの物品を搬送する。なお、移動体システム1は、半導体分野以外の設備に適用可能であり、搬送される物品は、移動体システム1が設置される設備で扱われる各種の物品でもよい。ここでは、移動体システム1が天井走行車によって物品を搬送する搬送システムであるとして説明する。
移動体システム1は、軌道2と、搬送台車3と、リニアモータシステム4とを備える。搬送台車3は、例えば、OHT(Overhead Hoist Transport)、あるいはOHV(Overhead Hoist Vehicle)などの天井走行車である。軌道2は、例えば走行レールなどであり、設備の天井に設けられる。リニアモータシステム4は、搬送台車3を走行させる駆動力を供給する。搬送台車3は、リニアモータシステム4によって軌道2に沿って移動(走行)する。以下、移動体システム1の各部について、より詳しく説明する。
。軌道2は、界磁5が設けられる移動経路である。軌道2は、移動体システム1が設けられる設備(例、工場)の天井などに固定されている。界磁5は、極性(S極、N極)が交互に異なるように配列された磁石6が並ぶ構造の固定子である。磁石6は、永久磁石であり、軌道2に固定されている。
搬送台車3は、モータ11、駆動制御部12、モータ13、及び駆動制御部14を備える。モータ11およびモータ13は、それぞれ、搬送台車3において軌道2の磁石6と対向し、磁石6に近接する位置に固定されている。図1において、搬送台車3の移動方向(白抜きの矢印で示す)は、X方向と平行である。モータ部11は、搬送台車3において移動方向の前方側(+X側)に設けられる。モータ部13は、搬送台車3において移動方向の後方側(−X側)に設けられる。
モータ11およびモータ13は、それぞれ、界磁5(固定子)に対して移動する可動子である。モータ11および界磁5、並びにモータ13および界磁5は、それぞれ、交流3相のリニアモータを構成する。モータ11およびモータ13は、それぞれ、自装置の電気角と界磁5の磁極とが同期するように、磁界を変化させる。駆動制御部12および駆動制御部14は、それぞれサーボアンプである。駆動制御部12は、モータ11に対して、磁界の発生に使われる電流を供給する。駆動制御部14は、モータ13に対して、磁界の発生に使われる電流を供給する。
図2は、実施形態に係るモータを示す図である。図1に示したモータ11およびモータ13は、いずれも同様の構成であり、ここでは、モータ11を代表的に説明し、モータ13の説明を適宜省略する。図2(A)はモータ11を−Y側(側面側)から見た図であり、図2(B)はモータ11を−Z側(底面側)から見た図であり、図2(C)はモータ11を+X側(正面側)から見た図である。
モータ11は、界磁5に対向配置された複数の電機子15、保持部16、ヨーク17、及び配線18を備える。複数の電機子15は、X方向にほぼ等間隔で周期的に並んでいる。複数の電機子15は、第1相の電機子15a、15b、第2相の電機子15c、15d、及び第3相の電機子15e、15fを含む。ここでは、一対の第1相の電機子15a、15bがU相の電機子であり、一対の第2相の電機子15c、15dがW相であり、一対の第3相の電機子15e、15fがV相であるとする。また、各相の電機子を区別しない場合に、各電機子を符号15で表す。
一対のU相の電機子15a、15bのうち、一方のU相の電機子15aは、複数の電機子15のうち最も−X側に配置されている。一対のU相の電機子15a、15bのうち、他方のU相の電機子15bは、複数の電機子15のうち最も+X側に配置されている。W相の電機子15c、15dは、一対のU相の電機子15a、15bの間に並んで配置される。W相の電機子15c(図中にWで示す)は、U相の電機子15aの+X側の隣に配置される。W相の電機子15d(図中にバー付きのWで示す)は、W相の電機子15cの+X側の隣に配置される。V相の電機子15e、15fは、一対のW相の電機子15c、15dの隣に並んで配置される。V相の電機子15e(図中にVで示す)は、W相の電機子15dの+X側の隣に配置される。V相の電機子15f(図中にバー付きのVで示す)は、V相の電機子15eの+X側の隣に、すなわちU相の電機子15bの−X側の隣に配置される。
複数の電機子15は、それぞれ、コイル21およびコア22を備える。コイル21は、コア22の外側に巻き回されている。コア22は、コイル21よりも+Z側へ突出しており、その先端部は、コイル21よりも磁石6に接近している。コア22の先端部は、磁石6に近づくにつれて外形が広がるテーパ状である。複数の電機子15は、いずれも保持部16に固定され、保持部16に保持されている。
ヨーク17は、複数の電機子15の上方を開放し、複数の電機子15の側方を囲むように設けられる。Z方向において、ヨーク17の上端はモータ11の上端に相当し、電機子15は、その上端がヨーク17よりも上方に突出しないように配置される。また、ヨーク17は、Y方向において保持部16よりも幅が広く、保持部16に対して−Y側および+Y側のそれぞれにおいて、保持部16から張り出している。配線18は、複数の電機子15と電気的に接続されており(図3で説明する)、モータ11のY方向の端部において下方に引き出されて、図1に示した駆動制御部12と電気的に接続される。
図3は、電機子の配置および接続関係を示す図である。複数の電機子15は、コイル21の一端と電気的に接続される第1端子P1、及びコイル21の他端と電気的に接続される第2端子P2を備える。第1端子P1は、コイル21の巻き始め側の端子であり、第2端子P2は、コイル21の巻き終わり側の端子である。U相の電機子15aの第2端子P2、W相の電機子15cの第1端子P1、及びV相の電機子15dの第1端子P1は、配線を介してノードN1と電気的に接続される。ノードN1は、スター結線(Y結線、星形結線)、すなわち3相の各相をその一端の中性点で接続する結線である。ノードN1は、基準電位となる接地端子(図示せず)と電気的に接続される。
各相の一対の電機子(例、U相の電機子15a、15b)は、直列に接続されている。U相の電機子15aの第1端子P1は、ノードN2を介して、U相の電機子15bの第2端子P2と電気的に接続される。U相の電機子15bの第1端子P1は、ノードN3を介して、駆動制御部12のU相端子Puと電気的に接続される。W相の電機子15cの第2端子P2は、ノードN4を介して、W相の電機子15dの第2端子P2と電気的に接続される。W相の電機子15cの第1端子P1は、ノードN5を介して、駆動制御部12のW相端子Pwと電気的に接続される。V相の電機子15eの第2端子P2は、ノードN6を介して、V相の電機子15fの第2端子P2と電気的に接続される。V相の電機子15fの第1端子P1は、ノードN7を介して、駆動制御部12のV相端子Pvと電気的に接続される。
図1の説明に戻り、搬送台車3は、磁気検出部25、磁気検出部26、磁極センサ27、及び制御部28を備える。磁気検出部25は、モータ11に設けられ、界磁5が発生する磁界をモータ11の位置において検出する。磁気検出部26は、モータ13に設けられ、界磁5が発生する磁界をモータ13の位置において検出する。磁気検出部25および磁気検出部26は、それぞれ、制御部28と通信可能に接続され、その検出結果を制御部28に出力する。
磁気検出部25および磁気検出部26は、いずれも同様の構成である。ここでは、磁気検出部25の構成を代表的に説明し、磁気検出部26の説明を適宜省略する。磁気検出部25は、図2に示すように、第1ホール素子29a、第2ホール素子29b、及び第3ホール素子29cを備える。第1ホール素子29a、第2ホール素子29b、及び第3ホール素子29cは、それぞれ、磁気変換素子である。磁気変換素子は、その感磁面に対する磁界方向が変化すると、その変化した角度に対応した電気信号を出力する。第1ホール素子29a、第2ホール素子29b、及び第3ホール素子29cは、それぞれ、界磁5(磁石6)に対する電機子15(モータ部11)の移動方向(X方向)における電機子15の範囲に配置されている。第1ホール素子29a、第2ホール素子29b、及び第3ホール素子29cは、それぞれ、界磁5が発生する磁界を検出する。
図2(A)には、各ホール素子の位置におけるモータ部11の電気角の位相を併記した。ここでは、第1ホール素子29aの位置を基準(電気角の位相が0°)とする。第1ホール素子29aは、一対のU相の電機子15a、15bのうち一方(−X側)の電機子(Aa)の位置に配置されている。第2ホール素子29bは、電気角の位相が第1ホール素子29aと180°ずれた位置に配置されている。第2ホール素子29bは、一対のU相の電機子15a、15bのうち一方(+X側)の電機子(15b)の位置に配置されている。第3ホール素子29cは、一対のU相の電機子15a、15bのうち一方(+X側)の電機子(15b)の位置に配置されている。第3ホール素子29cは、一対のW相の電機子15c、15dと、一対のV相の電機子15e、15fとの間に配置されている。第3ホール素子29cは、電気角の位相が第1ホール素子29aと90°ずれた位置に配置されている。
また、第1ホール素子29a、第2ホール素子29b、及び第3ホール素子29cは、それぞれ、複数の電機子15のそれぞれのコイル21よりも磁石6に近い側(+Z側)に配置されている。第1ホール素子29a、第2ホール素子29b、及び第3ホール素子29cは、それぞれ、ヨーク17よりも上方に突出しないように、高さが調整されている。第1ホール素子29a、第2ホール素子29b、及び第3ホール素子29c(図2(B)参照)は、それぞれ、Z方向から見た場合にその少なくとも一部がコイル21と重なる位置に配置されている。また、第1ホール素子29a、第2ホール素子29b、及び第3ホール素子29cは、界磁5に対する電機子15の移動方向(X方向)に垂直な方向(Y方向)において、コイル21の端側に寄せて配置されている。図2(B)では、第1ホール素子29a、第2ホール素子29b、及び第3ホール素子29cは、いずれもコイル21の−Y側の端部上に配置されている。
図1の制御部28には、電気角を算出する演算部30が設けられる。演算部30は、磁気検出部25の出力結果を用いてモータ11(モータ13)の電気角を算出する。図4は、励磁の状態に応じた磁気検出部の出力を示す図である。図4の各グラフにおいて、横軸は、モータ電気角位置[°]であり、図2に示した界磁5と電機子15との相対位置によって定まる電気角の理論値に相当する。また、図4の各グラフにおいて、縦軸は、各ホール素子の出力値である。符号V1は第1ホール素子29aの出力値であり、符号V2は第2ホール素子29bの出力値であり、符号V3は第3ホール素子29cの出力値である。
図4(A)は、図2に示したコイル21に所定方向の電流を流した励磁状態であり、図4(B)は、コイル21に電流を流していない無励磁状態である。モータ電気角位置の各位置(例、90°)において図4(A)と図4(B)とを比較すると、図4(A)の第1ホール素子の出力値V1の振幅Wa1は、図4(B)の第1ホール素子の出力値V1の振幅Wa2よりも大きい。また、図4(A)の第2ホール素子の出力値V2の振幅Wb1は、図4(B)の第2ホール素子の出力値V2の振幅Wb2よりも小さい。このように、励磁状態では、無励磁状態と比較して、第1ホール素子の出力値V1の振幅が増加するのに対して、第2ホール素子の出力値V3の振幅が減少する。
図4(C)は、コイル21に図4(A)と同じ値の電流を逆向きに流した逆励磁状態である。モータ電気角位置の各位置(例、90°)において図4(C)と図4(B)とを比較すると、図4(C)の第1ホール素子の出力値V1の振幅Wa3は、図4(B)の第1ホール素子の出力値V1の振幅Wa2よりも小さい。また、図4(C)の第2ホール素子の出力値V2の振幅Wb3は、図4(B)の第2ホール素子の出力値V3の振幅Wb2よりも大きい。このように、逆励磁状態では、無励磁状態と比較して、第1ホール素子29aの出力値V1の振幅が減少するのに対して、第2ホール素子29bの出力値V2の振幅が増加する。
演算部30(図1参照)は、第1ホール素子29aの出力値V1および第3ホール素子29cの出力値V3から、下記の式(3)によって第1電気角(θ1)を算出する。
θ1=arctan(V1/V3)[°] ・・・(3)
また、演算部30(図1参照)は、第2ホール素子29bの出力値V2および第3ホール素子29cの出力値V3から、下記の式(4)によって第2電気角(θ2)を算出する。
θ2=arctan(V2/V3)[°] ・・・(4)
図5は、磁気検出部の出力から算出される電気角を示す図である。図5(A)は図4で説明した励磁状態であり、図5(B)は無励磁状態であり、図5(C)は逆励磁状態である。図5の各グラフにおいて、横軸はモータ電気角位置[°]であり、縦軸は電気角の算出値[°]である。なお、各グラフにおいて、符号θ3は、電気角の推定値の算出値(後述する)である。モータ電気角位置(真の値)をxとし、電気角の算出値をyとしたときに、算出値がy=xに近いほど算出値の誤差が小さい。
図5(A)に示すように、励磁状態に対応する第1電気角θ1の算出値、第2電気角θ2の算出値は、真の値(上記のy=xの直線)に対して振動している。例えば、第1電気角θ1、第2電気角θ2は、モータ電気角位置が0°から180°の範囲を1周期として、周期的に変動している。第1電気角θ1は、横軸が0°から約90°の範囲で真の値(y=x)よりもプラス側であり、横軸が90°から約180°の範囲で真の値(y=x)よりもマイナス側である。また、第2電気角θ2は、横軸が0°から約90°の範囲で真の値(y=x)よりもマイナス側であり、横軸が90°から約180°の範囲で真の値(y=x)よりもプラス側である。
また、図5(B)に示すように、無励磁状態における第1電気角θ1、第2電気角θ2は、それぞれ、モータ電気角位置(真の値)とほぼ同じ値(y=xの直線上)である。そのため、ここでは、無励磁状態における第1電気角θ1、第2電気角θ2をそれぞれ真の値と近似する。
また、図5(C)に示す逆励磁状態においても同様に、電気角の算出値は、真の値に対して振動するが、図5(A)の励磁状態と比較して真の値に対する正負の関係が反転する。例えば、第1電気角θ1は、横軸が0°から約90°の範囲で真の値(y=x)よりもマイナス側であり、横軸が90°から約180°の範囲で真の値(y=x)よりもプラス側である。また、第2電気角θ2は、横軸が0°から約90°の範囲で真の値(y=x)よりもプラス側であり、横軸が90°から約180°の範囲で真の値(y=x)よりもマイナス側である。
図6は、磁気検出部の出力から算出される電気角の相対誤差を示す図である。図6(A)において、符号Δθ1は、第1電気角θ1の誤差であり、励磁状態の第1電気角θ1から無励磁状態の第1電気角θ1を引いた値である。また、符号Δθ2は、第2電気角θ2の誤差であり、励磁状態の第2電気角θ2から無励磁状態の第2電気角θ2を引いた値である。第1電気角θ1の誤差Δθ1、第2電気角θ2の誤差Δθ2は、それぞれモータ電気角位置に対して正弦波状に変動しており、正負が互いに逆転した関係にある。また、第1電気角θ1の誤差Δθ1、第2電気角θ2の誤差Δθ2は、その振幅が互いに異なる。例えば、図6(A)では、第1電気角θ1の誤差Δθ1の振幅が約10°であり、第2電気角θ2の誤差Δθ2の振幅が約20°である。また、図6(B)の逆励磁状態においては、第1電気角θ1と第2電気角θ2との関係が図6(A)の励磁状態と入れ替わる。すなわち、第1電気角θ1の誤差Δθ1の振幅が約20°であり、第2電気角θ2の誤差Δθ2の振幅が約10°である。
各電気角の誤差の振幅は、各電気角の振幅と対応関係があることから、第1電気角θ1と第2電気角θ2とで、振幅が大きい方が誤差が大きいことになる。また、第1電気角θ1と第2電気角θ2とで誤差の正負が反転していることから、本願発明者は、第1電気角θ1と第2電気角θ2とに重み付けを行うことで、誤差を低減した電気角の推定値を算出可能であることを思い至った。
本実施形態において、演算部30(図1参照)は、第1ホール素子29aの出力値(V1)および第3ホール素子29cの出力値(V3)から、下記の式(5)によって第1電気角θ1の振幅(W1)を算出する。また、演算部30は、第2ホール素子29bの出力値(V2)および第3ホール素子29cの出力値(V3)から、下記の式(6)によって第2電気角θ2の振幅(W2)を算出する。
W1=√(V1+V3) ・・・(5)
W2=√(V2+V3) ・・・(6)
また、演算部30は、第1電気角θ1と第2電気角θ2とを用いた重み付け(加重平均)を行うことによって、電気角の推定値を算出する。この重み付けは、第1電気角θ1と第2電気角θ2とで、振幅が大きい方に対して相対的に大きな係数を乗算する。ここで、第1電気角θ1に対する重み付けの係数をC1とし、第2電気角θ2に対する重み付けの係数をC2とする。第1電気角θ1の振幅W1が第2電気角θ2の振幅W2よりも大きい場合、第1電気角θ1に対する係数C1は、第2電気角θ2に対する係数C2よりも大きな値に設定される。逆に、第1電気角θ1の振幅W1が第2電気角θ2の振幅W2よりも小さい場合、第1電気角θ1に対する係数C1は、第2電気角θ2に対する係数C2よりも小さな値に設定される。例えば、C1は下記の式(7)で表され、C2は下記の式(8)で表される。すなわち、演算部30は、電気角の推定値(θ3)を下記の式(9)によって、算出する。
C1=W1/(W1+W2) ・・・(7)
C2=W2/(W1+W2) ・・・(8)
θ3=W1/(W1+W2)×θ1+W2/(W1+W2)×θ2 ・・・(9)
図6の各グラフにおいて、符号Δθ3は、上記の式(9)によって算出された電気角の推定値の誤差である。図6(A)、(B)のそれぞれにおいて、電気角の推定値の誤差Δθ3は、その絶対値が約3°以下になっており、第1電気角θ1の誤差Δθ1および第2電気角θ2の誤差Δθ2のいずれよりも小さい。このように、本実施形態によれば、電機子15の励磁に起因する電気角の誤差を低減することができる。
制御部28は、演算部30が算出したモータ11の電気角の推定値θ3を用いて、軌道2上のモータ11の位置を特定する。また制御部28は、演算部30が算出したモータ13の電気角の推定値を用いて、軌道2上のモータ13の位置を特定する。制御部28は、特定したモータ11の位置およびモータ13の位置を用いて、搬送台車3の位置を特定する。上述のように電気角の誤差が低減されるので、制御部28は、搬送台車3の位置を高精度で特定することができる。
図1に戻り、磁極センサ27は、モータ11とモータ13との間に設けられる。磁極センサ27は、界磁5が発生する磁界を検出する。磁極センサ27は、制御部28と通信可能に接続され、その検出結果を制御部28へ出力する。磁極センサ27の検出結果は、例えば、軌道2上で磁石6が存在しない位置に磁気検出部25あるいは磁気検出部26が配置された際に、磁気検出部25の検出結果あるいは磁気検出部26の検出結果の代用として利用される。
制御部28は、上位制御装置(図示せず)と通信可能に接続され、この上位制御装置から走行指令等の各種指令を受信する。制御部28は、上位制御装置から受信した指令に基づいて、搬送台車3の各部を包括的に制御する。例えば、制御部28は、磁気検出部25、26の検出結果から特定される搬送台車3の位置および上記の走行指令に基づいて、搬送台車3の走行条件(例、目標位置、目標速度)を決定する。上述のように電気角の誤差が低減されることで、制御部28は、搬送台車3の位置を高精度で特定することができるので、搬送台車3の走行条件を適切な条件に決定することができる。
制御部28は、駆動制御部12および駆動制御部14のそれぞれと通信可能に接続され、決定した走行条件に応じた目標値を駆動制御部12および駆動制御部14へ供給する。駆動制御部12は、搬送台車3の走行状態を制御部28からの目標値に近づけるように、モータ11を駆動制御する。また、駆動制御部14は、搬送台車3の走行状態を制御部28からの目標値に近づけるように、モータ13を駆動制御する。
実施形態に係るリニアモータシステム4は、界磁5と、電機子15(モータ11およびモータ13)と、磁気検出部25と、磁気検出部26と、演算部30とを備える。なお、リニアモータシステム4は、モータ11またはモータ13を備えなくてもよい。また、リニアモータシステム4は、モータ11を備えない場合、磁気検出部25を備えなくてもよく、モータ13を備えない場合、磁気検出部26を備えなくてもよい。
また、図1において、演算部30は、制御部28に設けられるが、制御部28以外の部分に設けられてもよく、例えば、磁気検出部25または磁気検出部26とユニット化されていてもよい。また、演算部30は、磁気検出部25と磁気検出部26とにそれぞれ設けられてもよい。
次に、上述のリニアモータシステム4の構成に基づき、実施形態に係る電気角の推定方法について説明する。図7は、実施形態に係る電気角の推定方法を示すフローチャートである。ステップS1において、磁気検出部25の各ホール素子(第1ホール素子29a、第2ホール素子29b、第3ホール素子29c)は、界磁5が発生する磁界を検出する。ステップS2において、演算部30は、第1ホール素子29aの出力および第3ホール素子29cの出力から第1電気角θ1を算出する。また、ステップS3において、演算部30は、第2ホール素子29bの出力および第3ホール素子29cの出力から第2電気角θ2を算出する。なお、演算部30は、ステップS2の処理とステップS3の処理とでいずれの処理を先に行ってもよく、例えば、ステップS3の処理をステップS2の処理の前に行ってもよい。ステップS4において、演算部30は、第1電気角θ1と第2電気角θ2とで振幅が大きい方に相対的に値が大きい係数を乗算する重み付けによって、電気角の推定値θ3を算出する。例えば、演算部30は、上記の式(9)によって、電気角の推定値θ3を算出する。
上述の実施形態において、制御部28(演算部30)は、例えばコンピュータを含む。制御部28は、記憶部(図示せず)に記憶されているプログラムを読み出し、このプログラムに従って各種の処理を実行する。このプログラムは、例えば、極性が交互に異なるように磁石が並ぶ界磁と、界磁に対向配置された電機子と、界磁に対する電機子の移動方向における電機子の範囲に配置されて界磁が発生する磁界を検出する第1ホール素子、第2ホール素子、及び第3ホール素子を含み、第2ホール素子の電気角の位相が第1ホール素子と90°ずれており、第3ホール素子の電気角の位相が第1ホール素子と180°ずれている磁気検出部と、を備えるリニアモータシステムにおける電気角の推定プログラムであって、コンピュータに、第1ホール素子の出力および第3ホール素子の出力から第1電気角を算出することと、第2ホール素子の出力および第3ホール素子の出力から第2電気角を算出することと、第1電気角と第2電気角とで振幅が大きい方に相対的に値が大きい係数を乗算する重み付けによって電気角の推定値を算出することと、を実行させるこのプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記録されて提供されてもよい。
なお、実施形態に係る移動体システム1は、軌道2が設備の床面に設けられ、搬送台車3が床面上を走行するシステムでもよい。また、実施形態に係る移動体は、搬送台車3以外の車両等でもよいし、ロボットアームあるいはステージ等の可動の部材であってもよい。実施形態に係るリニアモータシステム4は、ライン状の移動経路に沿って移動体を1次元的に移動させるシステムでもよいし、平面モータのように2次元的に移動させるシステムでもよい。
なお、上述の実施形態において、演算部30は、式(9)によって電気角の推定値θ3を算出するが、式(9)と異なる式によって電気角の推定値を算出してもよい。例えば、第1電気角θ1に対する重み付けの係数C1が下記の式(10)で表され、第2電気角θ2に対する重み付けの係数C2が下記の式(11)で表されてもよい。この場合についても、第1電気角θ1と第2電気角θ2とで振幅が大きい方が重み付けの係数が大きくなる。このように、重み付けの係数C1、C2を表す関数は、任意に設定される。
C1=W1/(W1+W2) ・・・(10)
C2=W2/(W1+W2) ・・・(11)
また、上述の実施形態において、重み付けの係数(C1、C2)は、第1電気角θ1の振幅W1と第2電気角θ2の振幅W2とを変数とする可変値であるが、固定値でもよい。例えば、演算部30は、固定値の係数C3(例、1/3)と、係数C3よりも値が大きい固定値の係数C4(例、2/3)を持っており、第1電気角θ1と第2電気角θ2とで振幅が大きい方に係数C4を乗算し、振幅が小さい方に係数C3を乗算して、これらの乗算値の和をとることで、電気角の推定値を算出してもよい。
なお、本発明の技術範囲は、上述の実施形態などで説明した態様に限定されるものではない。上述の実施形態などで説明した要件の1つ以上は、省略されることがある。また、上述の実施形態などで説明した要件は、適宜組み合わせることができる。また、法令で許容される限りにおいて、上述の実施形態などで引用した全ての文献の開示を援用して本文の記載の一部とする。
1・・・移動体システム
2・・・軌道(移動経路)
3・・・搬送台車(移動体)
4・・・リニアモータシステム
5・・・界磁
6・・・磁石
15、15a〜15f・・・電機子
25、26・・・磁気検出部
29a・・・第1ホール素子
29b・・・第2ホール素子
29c・・・第3ホール素子
30・・・演算部
C1・・・係数
C2・・・係数

Claims (7)

  1. 極性が交互に異なるように磁石が並ぶ界磁と、
    前記界磁に対向配置された電機子と、
    前記界磁に対する前記の移動方向における前記電機子の範囲に配置されて前記界磁が発生する磁界を検出する第1ホール素子、第2ホール素子、及び第3ホール素子を含み、前記第3ホール素子の電気角の位相が前記第1ホール素子と90°ずれており、前記第2ホール素子の電気角の位相が前記第1ホール素子と180°ずれている磁気検出部と、
    前記第1ホール素子の出力および前記第3ホール素子の出力から第1電気角を算出し、前記第2ホール素子の出力および前記第3ホール素子の出力から第2電気角を算出し、前記第1電気角と前記第2電気角とで振幅が大きい方に相対的に値が大きい係数を乗算する重み付けによって電気角の推定値を算出する演算部と、を備えるリニアモータシステム。
  2. 前記演算部は、前記第1電気角の振幅と前記第2電気角の振幅とを用いて前記重み付けの係数を算出し、その算出結果を用いて前記推定値を算出する、請求項1に記載のリニアモータシステム。
  3. 前記第1電気角の振幅をW1、前記第2電気角の振幅をW2とし、前記第1電気角に対する前記重み付けの係数をC1、前記第2電気角に対する前記重み付けの係数をC2としたときに、
    前記演算部は、前記C1を下記の式(1)で算出し、前記C2を下記の式(2)で算出する、
    C1=W1/(W1+W2) ・・・(1)
    C2=W2/(W1+W2) ・・・(2)
    請求項2に記載のリニアモータシステム。
  4. 前記電機子は、
    一対の第1相の電機子と、
    前記一対の第1相の電機子の間に並んで配置される第2相の電機子と、
    前記一対の第2相の電機子の隣に並んで配置される第3相の電機子と、を備え、
    前記第1ホール素子は、前記一対の第1相の電機子のうち一方の電機子の位置に配置され、
    前記第2のホール素子は、前記一対の第1相の電機子のうち他方の電機子の位置に配置され、
    前記第3ホール素子は、前記一対の第2相の電機子と前記一対の第3相の電機子との間に配置される、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のリニアモータシステム。
  5. 前記第1ホール素子、前記第2ホール素子、及び前記第3ホール素子は、前記移動方向に垂直な方向において、前記電機子の端部に配置されている、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のリニアモータシステム。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のリニアモータシステムと、
    前記界磁が設けられる移動経路と、
    前記電機子が設けられ、前記リニアモータシステムによって前記移動経路に沿って移動する移動体と、を備える移動体システム。
  7. 極性が交互に異なるように磁石が並ぶ界磁と、前記界磁に対向配置された電機子と、前記界磁に対する前記電機子の移動方向における前記電機子の範囲に配置されて前記界磁が発生する磁界を検出する第1ホール素子、第2ホール素子、及び第3ホール素子を含み、前記第3ホール素子の電気角の位相が前記第1ホール素子と90°ずれており、前記第2ホール素子の電気角の位相が前記第1ホール素子と180°ずれている磁気検出部と、を備えるリニアモータシステムにおける電気角の推定方法であって、
    前記第1ホール素子の出力および前記第3ホール素子の出力から第1電気角を算出することと、
    前記第2ホール素子の出力および前記第3ホール素子の出力から第2電気角を算出することと、
    前記第1電気角と前記第2電気角とで振幅が大きい方に相対的に値が大きい係数を乗算する重み付けによって電気角の推定値を算出することと、を含む電気角の推定方法。
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