JP2018067906A - 原子発振器及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】量産性に優れた原子発振器を提供する。【解決手段】本原子発振器は、複数の部材を有し、前記複数の部材として、励起光を出射する光源、前記励起光により励起される原子を封入したガスセル、及び前記ガスセルを透過した前記励起光を検出する受光素子を含み、前記複数の部材のうち少なくとも一部の部材が積層された量子部を備えた原子発振器であって、前記量子部において、少なくとも1組の隣接する部材の各々の側面には導電膜が形成され、かつ、前記1組の隣接する部材の対向する接合面には、各々の前記導電膜から延伸した互いに対向する接合用パターンが形成され、互いに対向する前記接合用パターンは、接合材料で接合されている。【選択図】図2

Description

本発明は、原子発振器及びその製造方法に関する。
極めて正確な時間を計る時計として、原子時計(原子発振器)が知られている。原子時計とは、アルカリ金属等の原子を構成している電子の遷移エネルギー量を基準とする発振器であり、特に、アルカリ金属の原子における電子の遷移エネルギーは外乱がない状態では、非常に精密な値が得られるため、水晶発振器に比べて、数桁高い周波数安定性を得ることができる。
原子発振器は、例えば、光源、アルカリ金属を封入したガスセル、受光素子、ヒータ等を含む量子部を基板上に配置してケースに収容した構造とされている。量子部を備えた原子発振器としては、例えば、ガスセルを両方の側面側から2つの熱伝導の良好な金属製等の接続部材で嵌合し、ガスセルを嵌合した接続部材を基板にマウントし、接続部材がガスセルの支持と基板上のヒータの熱をガスセルに伝達する機能を有する構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上記の構造では、2つの接続部材とガスセルとを嵌合させる複雑な工程が必要である。又、各部材の接合には樹脂製接着剤を用いた接着工程を採用しているため、正確な位置合わせのための専用装置が必要である。従って、量産することが困難である。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、量産性に優れた原子発振器を提供することを課題とする。
本原子発振器は、複数の部材を有し、前記複数の部材として、励起光を出射する光源、前記励起光により励起される原子を封入したガスセル、及び前記ガスセルを透過した前記励起光を検出する受光素子を含み、前記複数の部材のうち少なくとも一部の部材が積層された量子部を備えた原子発振器であって、前記量子部において、少なくとも1組の隣接する部材の各々の側面には導電膜が形成され、かつ、前記1組の隣接する部材の対向する接合面には、各々の前記導電膜から延伸した互いに対向する接合用パターンが形成され、互いに対向する前記接合用パターンは、接合材料で接合されていることを要件とする。
開示の技術によれば、量産性に優れた原子発振器を提供できる。
原子発振器の基本構成について説明する図である。 第1の実施の形態に係る原子発振器を例示する断面図である。 第1の実施の形態に係る原子発振器を例示する分解図である。 第1の実施の形態に係る原子発振器の製造工程を例示する図(その1)である。 第1の実施の形態に係る原子発振器の製造工程を例示する図(その2)である。 第2の実施の形態に係る原子発振器を例示する分解図である。 第3の実施の形態に係る原子発振器を例示する分解図である。 第4の実施の形態に係る原子発振器を例示する断面図である。
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
〈第1の実施の形態〉
図1は、原子発振器の基本構成について説明する図である。図1を参照するに、原子発振器1は、CPT(Coherent Population Trapping)方式の原子発振器であり、量子部300と、変調器400とを有している。
量子部300は、例えば、光源310、4分の1波長板321、ND(Neutral Density)フィルタ322、アルカリ金属原子を封入したガスセル330、及び受光素子340を有している。ここでは、光源310として、励起光となるレーザ光を出射するレーザ素子を用いる例を示す。
原子発振器1において、光源310から出射されたレーザ光は、4分の1波長板321及びNDフィルタ322を介してガスセル330に照射され、ガスセル330を透過したレーザ光が受光素子340に入射する。なお、ガスセル330には、所定方向の磁場が印加されている。
光源310からのレーザ光は変調され、特定波長である搬送波の両側に出現するサイドバンド波長により、ガスセル330に封入されたアルカリ金属原子における電子の2つの遷移を同時に行い励起する。この遷移における遷移エネルギーは不変であり、レーザ光のサイドバンド波長と遷移エネルギーに対応する波長とが一致したときに、アルカリ金属原子における光の吸収率が低下する透明化現象が生じる。
原子発振器1では、ガスセル330を透過する透過光の光量に基づいて光源310が制御される。具体的には、アルカリ金属による光の吸収率が低下するように、搬送波の波長を調整するとともに、受光素子340において検出された信号を変調器400にフィードバックし、変調器400により光源310からのレーザ光の変調周波数を調整する。
図2は、第1の実施の形態に係る原子発振器を例示する断面図である。図3は、第1の実施の形態に係る原子発振器を例示する分解図である。
図2及び図3を参照するに、原子発振器1は、真空封止したパッケージ100に、量子部300が配置された架橋構造物200を収納した構造である。但し、変調器400は、パッケージ100の外部に設けることができる。パッケージ100は、例えば、セラミック等から形成されたキャビティ部110とセラミック等から形成された蓋120とが、はんだ等の接合部130により接合された構造とすることができる。
キャビティ部110の底面には、はんだ等の接合部140により、架橋構造物200が接合されている。架橋構造物200は、支持基板210と、絶縁膜220と、土台230とを有している。架橋構造物200の平面形状は、例えば、10mm×10mm程度とすることができる。
なお、本実施の形態では、便宜上、蓋120側を上側又は一方の側、キャビティ部110側を下側又は他方の側とする。又、各部位の蓋120側の面を一方の面又は上面、キャビティ部110側の面を他方の面又は下面とする。又、各部位の上面と下面とを接続する面を側面とする。但し、原子発振器1は天地逆の状態で用いることができ、又は任意の角度で配置することができる。又、平面視とは対象物を絶縁膜220の一方の面の法線方向から視ることを指し、平面形状とは対象物を絶縁膜220の一方の面の法線方向から視た形状を指すものとする。
支持基板210は、内側に矩形状の貫通部210xが形成された枠状(額縁状)の部材であり、例えば、シリコンから形成することができる。
絶縁膜220は、支持基板210の一方の側に設けられており、外周領域220oと、量子部配置領域220cと、架橋部220kとを備えている。絶縁膜220の材料としては、例えば、ポリイミド系樹脂等を用いることができる。絶縁膜220の膜厚は、例えば、5μm程度とすることができる。絶縁膜220の膜厚を5μm程度と薄くすることで、高い熱抵抗を実現することができる。
外周領域220oは、支持基板210の上面を被覆する枠状の領域である。量子部配置領域220cは、量子部300を固定するために確保されたスペースであり、支持基板210の貫通部210x上に位置する絶縁膜220の略中央に、外周領域220oと離間して配置されている。
架橋部220kは、外周領域220oと量子部配置領域220cとを貫通部210x上で架橋して量子部配置領域220cを支持している。架橋部220kの長さは例えば2mm程度、幅は例えば1mm程度とすることができる。
支持基板210の内側(貫通部210x上)に位置する絶縁膜220には複数の開口部220xが設けられており、開口部220xにより、量子部配置領域220cと各々の架橋部220kとが分割されている。本実施の形態では、8個の開口部220xにより8カ所の架橋部220kを設けているが、架橋部220kの個数は、搭載する量子部300の質量等を考慮して適宜決定することができる。
土台230は、量子部配置領域220cの下面に設けられている。土台230は、絶縁膜220の強度を補強する部材であり、例えば、シリコンから形成することができる。
外周領域220o上に配置したパッドとキャビティ部110のリード端子とは、ボンディングワイヤ190で接続されている。キャビティ部110のリード端子は、キャビティ部110を貫通する貫通電極等により、キャビティ部110の外側に設けられた外部端子と接続されている。外部端子は、パッケージ100の外部に設けられた変調器400と接続することができる。
量子部300は、架橋構造物200を構成する絶縁膜220の略中央に位置する量子部配置領域220cに配置されている。量子部300は、主要な構成要素として、光源310と、スペーサ320と、ガスセル330と、受光素子340とを有している。
光源310は、量子部配置領域220cの略中央に実装されている。光源310としては、例えば、VCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting LASER:垂直共振器面発光レーザ)等を用いることができる。受光素子340としては、例えば、フォトダイオード等を用いることができる。
又、量子部配置領域220cには、サーミスタや熱電対等の光源310の温度を検出するための温度センサ、光源310の温度を制御するためのヒータ、並びに光源310、温度センサ、及びヒータに接続される配線等を適宜設けることができる。光源310や温度センサの実装には、例えば、融点280℃のAuSnはんだ等を用いることができる。
又、量子部配置領域220cには、接合部150を介して、スペーサ320が接合されている。スペーサ320は、光学素子である4分の1波長板321及びNDフィルタ322を縦方向に収容した収容部材である。スペーサ320には、光源310から出射される励起光が通過する貫通孔320xが設けられている。スペーサ320は、例えば、ガラスやシリコン等により形成することができる。
4分の1波長板321は、光源310から出射される励起光を直線偏光から円偏光に変換する機能を有している。ガスセル330に所定方向の磁場を印加した状態でアルカリ金属原子に円偏光の励起光を照射することで、所望のエネルギー準位のアルカリ金属原子の数を他のエネルギー準位のアルカリ金属原子の数に対して相対的に多くすることが可能となる。その結果、原子発振器1の発振特性を向上させることができる。
NDフィルタ322は、光源310から出射される励起光の強度を調整(減光)する機能を有している。NDフィルタ322を設けることで、光源310から出射される励起光の強度が高い場合でも、ガスセル330に適切な強度の励起光を入射させることができる。但し、光源310から出射される励起光の強度によっては、NDフィルタ322を設けなくてよい場合もある。
なお、光源310とガスセル330との間には、4分の1波長板321及びNDフィルタ322以外の光学素子を配置してもよい。このような光学素子としては、例えば、コリメータレンズ等が挙げられる。
量子部配置領域220cには、スペーサ320を接合するために、4個の接合用パターン241が形成されている。4個の接合用パターン241のうち2個は外周領域220o上に形成された受光素子340のアノード端子及びカソード端子用のパッド242にそれぞれ接続されている。
スペーサ320の側面には、2領域に分割された導電膜320Aが形成されており、かつ、上下側に隣接する部材と対向する接合面(スペーサ320の上面及び下面)には、各々の導電膜320Aから延伸した接合用パターン320Bが形成されている。スペーサ320の下面に形成された各々の接合用パターン320Bは、接合部150を介して、接合用パターン241と接続されている。
接合部150の材料としては、接合材料(接合に適した導電材料等)を用いることができる。以降の実施の形態では、接合部150の材料として、はんだを用いる例を示す。接合部150の材料としては、例えば、融点280℃のAuSnはんだ、又はAuSnはんだより融点の低いはんだ(例えば、SnAgCuはんだ等)を用いることができる。
但し、接合部150の材料は、はんだには限定されず、低融点金属、例えばインジュウム、錫等の単体金属も用いることができる。後述の接合部160や接合部170等についても同様である。
スペーサ320の上部にはガスセル330が積層されている。ガスセル330は、例えば、対向する2枚のガラス基板331及び333の外縁部同士を、枠状のシリコン基板332を介して接合して気密空間を形成した中空構造とされている。ガラス基板331及び333とシリコン基板332に囲まれた気密空間には、アルカリ金属原子のガスが封入されている。アルカリ金属原子としては、例えば、セシウム、ルビジウム、ナトリウム等が挙げられる。
ガスセル330の近傍等にヒータを配置し、ヒータからの熱でガスセル330を加熱し、ガスセル330内を所望の温度に調節することができる。これにより、ガスセル330中のアルカリ金属原子が加熱され、ガスセル330中のアルカリ金属原子を所望の濃度のガス状に維持することができる。
加熱に伴うガスセル330での消費電力を抑えるために、ガスセル330を含む量子部300の熱抵抗を高くすることが好ましい。又、量子部300での消費電力を下げるためには、量子部300の熱抵抗を高くする以外に、輻射を抑える、真空封止する等の対策が必要である。
ガスセル330の側面には、2領域に分割された導電膜330Aが形成されており、かつ、上下側に隣接する部材と対向する接合面(ガスセル330の上面及び下面)には、各々の導電膜330Aから延伸した接合用パターン330Bが形成されている。ガスセル330の下面に形成された接合用パターン330Bは、接合部160を介して、スペーサ320の上面に形成された各々の接合用パターン320Bと接続されている。
接合部160の材料としては、接合材料(接合に適した導電材料等)を用いることができる。以降の実施の形態では、接合部160の材料として、はんだを用いる例を示す。接合部160の材料としては、例えば、融点280℃のAuSnはんだ、又はAuSnはんだより融点の低いはんだ(例えば、SnAgCuはんだ等)を用いることができる。
量子部300の最上部には、ガスセル330の上面に形成された接合用パターン330Bにフリップチップ実装された受光素子340が配置されている。具体的には、受光素子340のアノード端子及びカソード端子には金バンプ341が形成され、接合部170を介して、ガスセル330の上面に形成された各々の接合用パターン330Bにフリップチップ実装されている。
接合部170の材料としては、接合材料(接合に適した導電材料等)を用いることができる。以降の実施の形態では、接合部170の材料として、はんだを用いる例を示す。接合部170の材料としては、例えば、融点280℃のAuSnはんだ、又はAuSnはんだより融点の低いはんだ(例えば、SnAgCuはんだ等)を用いることができる。
なお、図3では、説明の便宜上、受光素子340の受光面側が示されているが、受光素子340は実際には矢印のように反転して(受光面をガスセル330の上面側に向けて)配置される。
受光素子340のアノード端子及びカソード端子は、接合部170、ガスセル330の上面に形成された接合用パターン330B、ガスセル330の側面に形成された導電膜330A、ガスセル330の下面に形成された接合用パターン330B、接合部160、スペーサ320の上面に形成された接合用パターン320B、スペーサ320の側面に形成された導電膜320A、スペーサ320の下面に形成された接合用パターン320B、接合部150、及び接合用パターン241を経由して、パッド242と接続されている。
各部材の側面に形成された導電膜は、ガスセル330の熱が輻射により逃げるのを抑制する効果を奏する。高温物体から低温物体に対して、電磁波によりエネルギーが伝搬する現象が熱輻射であり、真空中でも熱が移動できる。高温物体から輻射される電磁波の波長分布はシュテファン=ボルツマンの法則に従い、高温になるほど短波長の電磁波の割合が多くなるが、物体温度が100℃前後の低温の場合、輻射される電磁波は赤外領域から遠赤外領域が殆どである。
熱輻射による熱の移動を抑制するには、高温物体からの熱輻射量を減らし、かつ低温物体における熱の吸収を減らす必要がある。熱輻射の起こりやすさは物質の種類と表面状態に大きく依存し、輻射率(放射率)と呼ばれる数値で表される。輻射率が大きいほど輻射が起こりやすく、一般に金属材料は輻射率が低く、非金属は輻射率が高い。又、滑らかに研磨された表面は輻射率が低く、粗い面や酸化膜で覆われた金属は輻射率が高くなる。
ガスセル330を構成するガラス基板331及び333やシリコン基板332は、輻射率が高いため熱輻射の点では不利である。スペーサ320についても同様である。そこで、導電膜320Aや330Aとして、被被覆物を構成する材料よりも輻射率が低い金属材料を用い、例えばガスセル330やスペーサ320の表面、土台230の裏面及び受光素子340の裏面をコーティングすることにより、熱輻射を低減することができる。
導電膜320Aや330Aを構成する輻射率の小さい金属材料としては特に限定しないが、銅、銀、金、クロム、ニッケル、アルミニウム或いはこれらの合金等を用いることが可能であり、特に化学的に安定で酸化膜を作らない金を使うことが最も好ましい。
なお、本実施の形態では、各部材の側面に配置した導電膜を2領域に分割したが、これには限定されず、その他の電気配線が必要な場合には、必要に応じて3領域以上に分割してもよい。又、必要に応じて、導電膜の一部を延伸してガスセル330の加熱用のヒータ等と接続することもできる。
次に、図3に加え、図4及び図5を参照しながら、第1の実施の形態に係る原子発振器の製造工程について説明する。図4及び図5は、第1の実施の形態に係る原子発振器の製造工程を例示する図である。
まず、架橋構造物200を作製する。架橋構造物200の支持基板210は、例えば、シリコンを用いたMEMS技術等で形成することができる。又、絶縁膜220は、例えば、感光性のポリイミド系樹脂等を用いて、フォトリソグラフィ技術等で形成することができる。又、接合用パターン241やパッド242を含む配線は、例えば、蒸着法やスパッタ法によりTiとPtとAuとを順次積層した積層膜等を成膜し、リフトオフ法やスパッタエッチング法によりパターニングすることで形成できる。
次に、架橋構造物200の絶縁膜220の量子部配置領域220cの略中央に、はんだを用いて光源310を実装(ダイボンディング)する。ここでは、一例として、光源310の実装に、融点280℃のAuSnはんだを用いる。光源310を実装後、図4(a)に示すように、光源310が実装された架橋構造物200を組立治具510の凹部510xに収納する。なお、組立治具510には、複数の位置合わせピン515が設けられている。
次に、図4(b)に示すように、組立治具510の上に、位置合わせピン515を用いて、開口部520xを備えた組立治具520を配置する。次に、図4(c)に示すように、量子部配置領域220cに、量子部300の光源310以外の構成部品を組み立てる。量子部300は、以下のようにして組み立てることができる。
まず、架橋構造物200の接合用パターン241上にプロピレングリコールを塗布した後、接合部150となるはんだ箔150Pを仮置きする。はんだ箔150Pの材料としては、例えば、融点280℃のAuSnはんだ、又はAuSnはんだより融点の低いはんだ(例えば、SnAgCuはんだ等)を用いることができる。AuSnはんだ、又はAuSnはんだより低融点のはんだを用いると好適である理由は、先にダイボンディングされた光源310のダイボンド材のAuSnの再溶融による悪影響を避けるためである。なお、プロピレングリコールは、後工程の蟻酸熱処理プロセスにおいて除去される。
次に、量子部配置領域220cに、4分の1波長板321及びNDフィルタ322を縦方向に収容したスペーサ320を配置する。なお、スペーサ320の側面の2領域には導電膜320Aが形成され、スペーサ320の上下面には導電膜320Aが延伸された接合用パターン320Bが形成されている。スペーサ320は、下面に形成された接合用パターン320Bが、はんだ箔150Pを介して、接合用パターン241と対向するように配置される。
なお、導電膜320A及び接合用パターン320Bは、例えば、スパッタリング装置を用いて形成できる。下地の部材(この工程では、スペーサ320)が絶縁物でない場合には、導電膜320Aの下地として絶縁物(例えば、シリコン酸化物、シリコン窒化物等)を形成した後に、導電膜320A及び接合用パターン320Bを形成する。
導電膜320A及び接合用パターン320Bは、複数の膜が積層された積層膜としてもよい。この場合、導電膜320A及び接合用パターン320Bの最表面には、赤外線の輻射率が低い金属、例えば金をコートすることができる。又、半田による金食われによる断線を防止するため、金の下層に例えば白金を形成することができる。更に、白金と絶縁物との密着性を向上するため、白金の下層に例えばチタンやクロムを形成することができる。
具体的には、例えば、スパッタリング装置において、絶縁物を製膜し、次に導電膜を連続して成膜することができる。成膜の際に、コート不要な場所をメタルマスクで遮蔽することで、複数の導電膜320A及び接合用パターン320Bを形成することができる。導電膜320A及び接合用パターン320Bは、他の一般的な半導体フォトリソ技術や薄膜成膜技術を使って形成してもよい。
次に、スペーサ320の上面に形成された接合用パターン320B上に、プロピレングリコールの塗布、接合部160となるはんだ箔160Pの仮置、プロピレングリコールの塗布を順に行う。はんだ箔160Pの材料としては、例えば、融点280℃のAuSnはんだ、又はAuSnはんだより融点の低いはんだ(例えば、SnAgCuはんだ等)を用いることができる。なお、プロピレングリコールは、後工程の蟻酸熱処理プロセスにおいて除去される。
次に、スペーサ320の上面にガスセル330を配置する。ガスセル330は、例えば、対向する2枚のガラス基板331及び333の外縁部同士を、枠状のシリコン基板332を介して接合した構造とされ、ガラス基板331及び333とシリコン基板332に囲まれた領域に、アルカリ金属の原子のガスが封入されている。ガラス基板331及び333とシリコン基板332との接合は、例えば、陽極接合により行うことができる。
ガスセル330の側面の2領域には導電膜330Aが形成され、ガスセル330の上下面には導電膜330Aが延伸された接合用パターン330Bが形成されている。ガスセル330は、下面に形成された接合用パターン330Bが、はんだ箔160Pを介して、スペーサ320の上面に形成された接合用パターン320Bと対向するように配置される。なお、導電膜330A及び接合用パターン330Bは、例えば、導電膜320A及び接合用パターン320Bと同様な方法により形成できる。
次に、ガスセル330の上面に形成された接合用パターン330B上に、プロピレングリコールの塗布、接合部170となるはんだ箔170Pの仮置、プロピレングリコールの塗布を順に行う。はんだ箔170Pの材料としては、例えば、融点280℃のAuSnはんだ、又はAuSnはんだより融点の低いはんだ(例えば、SnAgCuはんだ等)を用いることができる。なお、プロピレングリコールは、後工程の蟻酸熱処理プロセスにおいて除去される。
次に、ガスセル330の上面に形成された接合用パターン330B上に、アノード端子及びカソード端子に金バンプ341が形成された受光素子340をフリップチップで配置する。受光素子340は、アノード端子及びカソード端子が、金バンプ341を介して、ガスセル330の上面に形成された接合用パターン330Bに仮置きされたはんだ箔170Pと対向するように配置される。
ここで、スペーサ320、ガスセル330、及び受光素子340の平面形状を略同一としておき、かつ、組立治具520の開口部520xの平面形状をスペーサ320、ガスセル330、及び受光素子340の平面形状よりも若干大きく形成しておく。これにより、接合用パターン241、スペーサ320、ガスセル330、及び受光素子340を容易に位置決めできる。
なお、スペーサ320、ガスセル330、及び受光素子340と、組立治具520の開口部520xとのクリアランスは、接合用パターンにより決定される位置合わせ精度に基づいて、適宜決定することができる。
次に、図4(c)に示す組立治具510及び520を蟻酸処理専用装置のチャンバー内に設置し、200℃程度の蟻酸還元雰囲気で酸化物を除去した後、はんだ箔150P、160P、及び170Pの融点以上の温度ではんだ付けを行う。はんだ付け工程では、はんだ箔150P、160P、及び170Pが溶けた際に発生する表面張力を利用したセルフアライメント作用を利用して、各部材の位置合わせが行われる。
ここで、セルフアライメントとは、溶融して液化したはんだ箔等の表面張力により生じる復元力により、各部材の位置ずれが修正され、各部材の位置合わせが自動的に行われることである。
なお、はんだで接合する工程を蟻酸還元雰囲気中で行うことにより、フラックスレスではんだ付けが可能となり、フラックスによる光学素子の特性劣化、フラックスからの脱ガスの影響を除去して、はんだ接合が可能になる。
次に、セラミック製等のキャビティ部110の内部の4隅の所定の場所に、プロピレングリコールの塗布、接合部140となるはんだ箔の仮置、プロピレングリコールの塗布を順に行う。
そして、図5(a)に示すように、図4(c)に示す組立治具510及び520から量子部300が配置された架橋構造物200を取出し、キャビティ部110の内部に配置する。架橋構造物200は、支持基板210の下面が接合部140となるはんだ箔と接するように配置される。
その後、キャビティ部110をホットプレート等で加熱して接合部140となるはんだ箔を溶融後凝固させ、キャビティ部110と支持基板210とをはんだ付けする。接合部140となるはんだ箔の材料としては、例えば、融点280℃のAuSnはんだ、又はAuSnはんだより融点の低いはんだ(例えば、SnAgCuはんだ等)を用いることができる。次に、外周領域220o上に配置した配線パッドとキャビティ部110のリード端子とを、ボンディングワイヤ190で接続する。
次に、図5(b)に示すように、キャビティ部110の外枠上に、接合部130となるはんだ箔を口型(額縁状)に形成し、蓋120を配置する。そして、真空中で加熱して接合部130となるはんだ箔を溶融後凝固させ、キャビティ部110と蓋120とを封止する。接合部130となるはんだ箔の材料としては、量子部300の組立の際に使用したはんだの中でも最も低融点のもの、或いはそれ以下の融点のはんだを使用する。以上の工程により、原子発振器1が完成する。
なお、以上の工程説明では、各部材を接合するはんだ箔の供給を組立工程の中で行っていたが、量子部300の組立前に、各部材の接合用パターン上に予めはんだ箔を形成することも可能である。
このように、原子発振器1では、量子部300において、隣接する部材であるスペーサ320とガスセル330の側面には、複数の領域に分割された導電膜が形成されている。そして、これら隣接する部材の対向する接合面には、各々の導電膜から延伸した互いに対向する接合用パターンが形成され、互いに対向する接合用パターンは、はんだで接合されている。
すなわち、原子発振器1の量子部300は、背景技術で説明した構造のように、2つの接続部材とガスセルとを嵌合させる複雑な構造を有していなく、又、隣接する部材の接合には、はんだを用いており、樹脂製接着剤は用いていない。
原子発振器1の製造工程では、隣接する部材の接合時に、はんだのセルフアライメント作用を使った位置合わせを行うため、従来のような正確な位置合わせのための専用装置(例えば、ダイボンダー等)が不要となり、安価な3次元構造の量子部300を作製できる。又、量子部300を構成する隣接する部材は、簡易な治具に接合用パターンの寸法程度の位置合わせ精度で積上げて熱処理するだけで接合できるため、量産性に優れた原子発振器1を実現できる。
又、隣接する部材の接合に樹脂製接着剤を用いていないことで、パッケージ100内で樹脂製接着剤がガス発生源となって原子発振器1の特性を劣化させるおそれを排除できる。
又、量子部300を構成する各部材の側面に導電膜を配置することで、輻射による熱の逃げを抑制することが可能となり、量子部300を適切な温度に保持し易くなるため、原子発振器1の消費電力を下げることができる。
更に、隣接する部材において、導電膜の一部を延伸して形成した対向する接合用パターン同士を、はんだを使って接合可能とした。そのため、最上部の受光素子340と絶縁膜220上のパッドとの電気的接続をボンディングワイヤを使わずに行うことができるため、量子部300の組立が容易となる。
なお、接合部に表面張力の大きな金を主成分としたAuSnはんだを用いることで、溶融して液化したはんだの表面張力により生じる復元力が大きくなるため、好適なセルフアライメントが可能となる。
〈第2の実施の形態〉
第2の実施の形態では、各々の接合面に、側面に形成された1つの導電膜から延伸した複数個の接合用パターンが形成される例を示す。なお、第2の実施の形態において、既に説明した実施の形態と同一構成部についての説明は省略する場合がある。
図6は、第2の実施の形態に係る原子発振器を例示する分解図である。図6を参照するに、原子発振器1Aにおいて、スペーサ320の側面の2領域には、原子発振器1と同様に、導電膜320Aが形成されている。
但し、原子発振器1とは異なり、スペーサ320の側面の各々の導電膜320Aは、上下側に隣接する部材との接合面にまで延伸され、1つの導電膜320Aについて、上面及び下面の角部に2領域ずつ接合用パターン320Cが形成されている。
言い換えれば、スペーサ320の上面には、一方の導電膜320Aから延伸した2領域の接合用パターン320Cと、他方の導電膜320Aから延伸した2領域の接合用パターン320Cとが、4つの角部に配置されている。
同様に、スペーサ320の下面には、一方の導電膜320Aから延伸した2領域の接合用パターン320Cと、他方の導電膜320Aから延伸した2領域の接合用パターン320Cとが、4つの角部に配置されている。各々の接合用パターン320Cの平面形状は、例えば、正方形とすることができる。
量子部配置領域220cには、スペーサ320を接合するために、4個の接合用パターン241Aが形成されている。4個の接合用パターン241Aのうち2個は外周領域220o上に形成された受光素子340のアノード及びカソード用のパッド242にそれぞれ接続されている。
各々の接合用パターン241Aの平面形状は、各々の接合用パターン320Cの平面形状に対応しており、例えば、正方形とすることができる。
このように、上下側に隣接する部材との接合面に延伸される接合用パターンを複数個に分けることで、上下側に隣接する部材との接合時のはんだ消費量を押さえることができる。又、上下側に隣接する部材との接合面に延伸される接合用パターンを複数個に分けて相対的にはんだ接合箇所同士を離すことで、セルフアライメント時の復元力を大きくすることができるため、上下側に隣接する部材とのより正確な位置合わせが可能になる。
〈第3の実施の形態〉
第3の実施の形態では、第2の実施の形態において、4分の1波長板及びNDフィルタにも導電膜及び接合用パターンを形成する例を示す。なお、第3の実施の形態において、既に説明した実施の形態と同一構成部についての説明は省略する場合がある。
図7は、第3の実施の形態に係る原子発振器を例示する分解図である。図7を参照するに、原子発振器1Bにおいて、4分の1波長板321の側面の2領域には、導電膜321Aが形成されている。又、4分の1波長板321の側面の各々の導電膜321Aは、上下側に隣接する部材との接合面にまで延伸され、1つの導電膜321Aについて、上面及び下面の角部に2領域ずつ接合用パターン321Bが形成されている。
言い換えれば、4分の1波長板321の上面には、一方の導電膜321Aから延伸した2領域の接合用パターン321Bと、他方の導電膜321Aから延伸した2領域の接合用パターン321Bとが、4つの角部に配置されている。
同様に、4分の1波長板321の下面には、一方の導電膜321Aから延伸した2領域の接合用パターン321Bと、他方の導電膜321Aから延伸した2領域の接合用パターン321Bとが、4つの角部に配置されている。各々の接合用パターン321Bの平面形状は、例えば、正方形とすることができる。
又、NDフィルタ322の側面の2領域には、導電膜322Aが形成されている。又、NDフィルタ322の側面の各々の導電膜322Aは、上下側に隣接する部材との接合面にまで延伸され、1つの導電膜322Aについて、上面及び下面の角部に2領域ずつ接合用パターン322Bが形成されている。
言い換えれば、NDフィルタ322の上面には、一方の導電膜322Aから延伸した2領域の接合用パターン322Bと、他方の導電膜322Aから延伸した2領域の接合用パターン322Bとが、4つの角部に配置されている。
同様に、NDフィルタ322の下面には、一方の導電膜322Aから延伸した2領域の接合用パターン322Bと、他方の導電膜322Aから延伸した2領域の接合用パターン322Bとが、4つの角部に配置されている。各々の接合用パターン322Bの平面形状は、例えば、正方形とすることができる。
スペーサ320の上面の接合用パターン320Cと4分の1波長板321の下面の接合用パターン321B、及び4分の1波長板321の上面の接合用パターン321BとNDフィルタ322の下面の接合用パターン322Bは、接合部160及び170と同様のはんだによりセルフアライメントで接合される。又、NDフィルタ322の上面の接合用パターン322Bとガスセル330の下面の接合用パターン330Bは、接合部170によりセルフアライメントで接合される。図7に示す各部材の組立は、図4と同様の組立治具により行うことができる。
このように、4分の1波長板及びNDフィルタに導電膜及び接合用パターンを形成してもよい。この場合には、4分の1波長板321及びNDフィルタ322をスペーサ320に収容した場合と比べて、単純な中空状スペーサ構造となり部品コストが低減できる点で好適である。
〈第4の実施の形態〉
第4の実施の形態では、第1の実施の形態とは受光素子の配置が異なる例を示す。なお、第4の実施の形態において、既に説明した実施の形態と同一構成部についての説明は省略する場合がある。
図8は、第4の実施の形態に係る原子発振器を例示する断面図である。図8を参照するに、原子発振器1Cにおいて、キャビティ部110の底面には、はんだ等の接合部140により、架橋構造物200Cが接合されている。架橋構造物200Cは、支持基板210と、絶縁膜220とを有している(土台230は有していない)。
又、原子発振器1Cでは、受光素子340を量子部300Cから分離し、キャビティ部110の底面に実装している。受光素子340は、絶縁膜220を挟んで量子部300Cとは反対側に配置されている。受光素子340は受光部を絶縁膜220側に向けて実装されており、受光素子340のアノード及びカソードは、ボンディングワイヤ195を介して、キャビティ部110の底面に形成されたパッド196にそれぞれ接続されている。
量子部300Cは、架橋構造物200Cを構成する絶縁膜220の略中央に位置する量子部配置領域220cに配置されている。量子部300Cは、主要な構成要素として、光源310と、スペーサ320と、ガスセル330とを有している。
量子部300Cでは、量子部300とは異なり、量子部配置領域220cには、接合部150を介してガスセル330が実装されている。そして、ガスセル330の上部には、接合部160を介して、4分の1波長板321及びNDフィルタ322を縦方向に収容したスペーサ320が、NDフィルタ322をガスセル330側に向けて接合されている。なお、スペーサ320及びガスセル330における導電膜及び接合用パターンの構造や、隣接する部材間の接合方法は、量子部300の場合と同様である。
スペーサ320の上部には、接合部170を介して、光源310が接合されている。光源310は発光部をスペーサ320側に向けて実装されている。スペーサ320には、光源310から出射される励起光が通過する貫通孔320yが設けられている。
光源310の接続端子は、接合部170、スペーサ320の上面に形成された接合用パターン320B、スペーサ320の側面に形成された導電膜320A、スペーサ320の下面に形成された接合用パターン320B、接合部160、ガスセル330の上面に形成された接合用パターン330B、ガスセル330の側面に形成された導電膜330A、ガスセル330の下面に形成された接合用パターン330B、接合部150を経由して、絶縁膜220上に形成された光源310用のパッドと接続されている。
光源310から出射された励起光は、スペーサ320に設けられた貫通孔320yを通って4分の1波長板321及びNDフィルタ322を経由し、ガスセル330に達する。ガスセル330を透過した光は、絶縁膜220に設けられた開口部220yを通過して受光素子340の受光部に入射する。
このように、受光素子340を量子部300Cから分離したことで、支持基板210の絶縁膜220上に形成していた受光素子用の配線が削減される。そのため、熱の逃げが抑えられ絶縁膜220の熱抵抗を更に増加させることが可能となり、より低消費電力な量子部を実現できる。
以上、好ましい実施の形態について詳説したが、上述した実施の形態に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態に種々の変形及び置換を加えることができる。
1、1A、1B、1C 原子発振器
100 パッケージ
110 キャビティ部
120 蓋
130、140、150、160、170 接合部
190、195 ボンディングワイヤ
196、242 パッド
200、200C 架橋構造物
210 支持基板
210x 貫通部
220 絶縁膜
220x、220y 開口部
230 土台
220o 外周領域
220c 量子部配置領域
220k 架橋部
241、241A 接合用パターン
300、300C 量子部
310 光源
320 スペーサ
320A、321A、322A、330A 導電膜
320B、321B、322B、330B、320C 接合用パターン
320x、320y 貫通孔
321 4分の1波長板
322 NDフィルタ
330 ガスセル
331、333 ガラス基板
332 シリコン基板
340 受光素子
341 金バンプ
400 変調器
特開2015−70474号公報

Claims (18)

  1. 複数の部材を有し、
    前記複数の部材として、励起光を出射する光源、前記励起光により励起される原子を封入したガスセル、及び前記ガスセルを透過した前記励起光を検出する受光素子を含み、
    前記複数の部材のうち少なくとも一部の部材が積層された量子部を備えた原子発振器であって、
    前記量子部において、少なくとも1組の隣接する部材の各々の側面には導電膜が形成され、かつ、前記1組の隣接する部材の対向する接合面には、各々の前記導電膜から延伸した互いに対向する接合用パターンが形成され、互いに対向する前記接合用パターンは、接合材料で接合されていることを特徴とする原子発振器。
  2. 前記受光素子は、接続端子としてアノード端子及びカソード端子を含み、
    前記導電膜は分割され、分割された前記導電膜の一方は前記アノード端子に接続され、他方は前記カソード端子に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の原子発振器。
  3. 分割された前記導電膜が形成される前記部材の一方に面には前記受光素子が接続され、他方の面には前記複数の部材に含まれる他の部材が接続されることを特徴とする請求項2に記載の原子発振器。
  4. 前記量子部は、前記光源、前記1組の隣接する部材の一方である前記ガスセル、及び前記受光素子、を含み、
    前記量子部は、絶縁膜上に配置され、
    前記量子部の最上部には、前記ガスセルの上面に形成された前記接合用パターンにフリップチップ実装された前記受光素子が配置され、
    前記ガスセルと前記絶縁膜との間には、前記1組の隣接する部材の他方が配置され、
    前記受光素子の接続端子は、少なくとも前記ガスセルの側面に形成された前記導電膜及び前記1組の隣接する部材の他方の側面に形成された前記導電膜を経由して、前記絶縁膜に形成されたパッドと接続されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の原子発振器。
  5. 前記1組の隣接する部材の他方は、前記光源と前記ガスセルとの間に配置された光学素子を収容する収容部材であることを特徴とする請求項4に記載の原子発振器。
  6. 前記1組の隣接する部材の他方は、前記光源と前記ガスセルとの間に配置された光学素子であることを特徴とする請求項4に記載の原子発振器。
  7. 前記絶縁膜は、枠状の外周領域と、前記外周領域の内側に前記外周領域と離間して配置された量子部配置領域と、前記外周領域と前記量子部配置領域とを架橋して前記量子部配置領域を支持する架橋部と、を備え、
    前記量子部は、前記量子部配置領域の上面側に配置され、
    前記複数の部材のうち少なくとも一部の部材は中空構造であり、
    前記量子部配置領域の下面側には、土台が設けられ、
    前記土台の裏面は、前記土台を構成する材料よりも輻射率の低い金属で被覆されていることを特徴とする請求項4乃至6の何れか一項に記載の原子発振器。
  8. 前記量子部は、前記光源及び前記ガスセルを含み、
    前記受光素子は、前記量子部と分離して配置されていることを特徴とする請求項1に記載の原子発振器。
  9. 前記量子部は、絶縁膜上に配置され、
    前記光源と前記ガスセルとの間に、前記1組の隣接する部材の一方である収容部材に収容された光学素子が配置され、
    前記量子部の最上部には、前記収容部材の上面に形成された前記接合用パターンに実装された前記光源が配置され、
    前記収容部材と前記絶縁膜との間には、前記1組の隣接する部材の他方である前記ガスセルが配置され、
    前記光源の接続端子は、少なくとも前記収容部材の側面に形成された前記導電膜及び前記ガスセルの側面に形成された前記導電膜を経由して、前記絶縁膜に形成されたパッドと接続されていることを特徴とする請求項8に記載の原子発振器。
  10. 前記受光素子は、前記絶縁膜を挟んで前記量子部とは反対側に配置され、
    前記光源から出射された前記励起光は、前記光学素子、前記ガスセルを経由し、前記絶縁膜に形成された開口部を通過して、前記受光素子に入射することを特徴とする請求項9に記載の原子発振器。
  11. 前記受光素子の接続端子は、アノード端子及びカソード端子を含み、
    前記受光素子のアノード端子及びカソード端子には金バンプが形成されていることを特徴とする請求項9又は10に記載の原子発振器。
  12. 各々の前記接合面には、前記側面に形成された1つの前記導電膜から延伸した複数個の前記接合用パターンが形成されていることを特徴とする請求項1乃至11の何れか一項に記載の原子発振器。
  13. 前記導電膜の材料は金を含むことを特徴とする請求項1乃至12の何れか一項に記載の原子発振器。
  14. 前記導電膜は下地に絶縁層を有していることを特徴とする請求項1乃至13の何れか一項に記載の原子発振器。
  15. 前記複数の部材のうちの第1の部材と第2の部材とを接合する第1の接合材料と、前記第2の部材と第3の部材とを接合する第2の接合材料とは融点が互いに異なることを特徴とする請求項1乃至14の何れか一項に記載の原子発振器。
  16. 前記第1の接合材料又は前記第2の接合材料は、AuSnはんだであることを特徴とする請求項15に記載の原子発振器。
  17. 複数の部材を有し、前記複数の部材として、励起光を出射する光源、前記励起光により励起される原子を封入したガスセル、及び前記ガスセルを透過した前記励起光を検出する受光素子を含み、前記複数の部材のうち少なくとも一部の部材が積層された量子部を備えた原子発振器の製造方法であって、
    前記量子部において、少なくとも1組の隣接する部材の各々の側面には導電膜が形成され、かつ、前記1組の隣接する部材の対向する接合面には、各々の前記導電膜から延伸した互いに対向する接合用パターンが形成され、
    前記互いに対向する接合用パターンを、接合材料で接合する工程を有することを特徴とする原子発振器の製造方法。
  18. 前記接合材料で接合する工程は、蟻酸還元雰囲気中で行われることを特徴とする請求項17に記載の原子発振器の製造方法。
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