JP2022172302A - 光源装置 - Google Patents

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Tadaaki Miyata
圭宏 木村
Yoshihiro Kimura
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Abstract

【課題】半導体レーザが載置された基板の上面に対して傾斜した反射面を備える光源装置を提供する。【解決手段】基板4と、基板の上面4Aに載置された半導体レーザと、基板の上面に対向する下面8C及び半導体レーザから出射された光を反射する面で、下面と下端部Q2で繋がり基板の上面に対して傾斜した反射面20Aを有する側壁部8と、基板の上面で側壁部の下面8Cに対向する領域に形成された第1の接合膜30と、非金属面である側壁部の下面に形成された第2の接合膜32と、第1の接合膜及び第2の接合膜の間を溶融接合する金属接合材34と、を備え、第1の接合膜及び第2の接合膜の反射面側の端部30A、32Aが、それぞれ反射面の下端部から離間して配置され、第1の接合膜の反射面側の端部及び反射面の下端部の間の距離X1と、第2の接合膜の反射面側の端部及び反射面の下端部の間の距離X2とが異なる箇所を有する光源装置2を提供する。【選択図】図4

Description

本発明は、光源装置に関し、特に半導体レーザを備える光源装置に関する。
半導体レーザを備えた光源装置の中には、半導体レーザが載置された基板の上面に対して傾斜した反射面を有し、半導体レーザから出射された光を基板の上面に対して略垂直方向に出射する光源装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この光源装置では、傾斜した反射面を有するスペーサの下面に形成された金属膜からなる接合膜、及び基板の上面に形成された金属膜からなる接合膜の間を溶融金属で繋げて、スペーサを基板に取り付けている。
国際公開2016/103547号
特許文献1に記載の光源装置では、スペーサを基板に取り付けるとき、スペーサの下面に形成された接合膜及び基板の上面に形成された接合膜の間から押し出された溶融金属が、スペーサの反射面に付着するのを防ぐため、スペーサの下面及び基板の上面に形成された接合膜の端部が、反射面の下端部から離間して配置されている。しかし、上側のスペーサに形成された接合膜及び下側の基板に形成された接合膜の端部が上下に揃って配置されているので、両方の接合層の間から押し出された溶融金属が接合膜の側方に飛び出して、所謂半田ボールが形成される虞がある。
このとき、金属溶融時に溶融金属の一部が反射面の下端部に接触した場合には、溶融金属が反射面を這いあがって、反射面の機能を阻害することになる。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、半導体レーザが載置された基板の上面に対して傾斜した反射面を備えた光源装置であって、高い反射率の反射面を備える光源装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る光源装置は、
基板と、
前記基板の上面に載置された半導体レーザと、
前記基板の上面に対向する下面、及び前記半導体レーザから出射された光を反射する面であって、該下面と下端部で繋がり前記基板の上面に対して傾斜した反射面を有する側壁部と、
前記基板の上面であって前記側壁部の下面に対向する領域に形成された金属膜である第1の接合膜と、
非金属面である前記側壁部の下面に形成された金属膜である第2の接合膜と、
前記第1の接合膜及び前記第2の接合膜の間を溶融接合する金属接合材と、
を備え、
前記第1の接合膜及び前記第2の接合膜の反射面側の端部が、それぞれ前記反射面の下端部から離間して配置され、
前記第1の接合膜の反射面側の端部及び前記反射面の下端部の間の距離と、前記第2の接合膜の反射面側の端部及び前記反射面の下端部の間の距離とが異なる箇所を有するようになっている。
上記の態様によれば、半導体レーザが載置された基板の上面に対して傾斜した反射面を備えた光源装置であって、高い反射率の反射面を備える光源装置を提供することができる。
本発明の1つの実施形態に係る光源装置の概要を示す模式的な側面断面図である。 図1のII-II矢視図(平面図)である。 図1のAで示す領域を拡大して示した側面断面図であって、1つの実施形態に係る光源装置における本発明の第1の実施形態に係る側壁部の接合構造を示す図である。 図1のAで示す領域を拡大して示した側面断面図であって、1つの実施形態に係る光源装置における本発明の第2の実施形態に係る側壁部の接合構造を示す図である。 第1の実施形態に係る側壁部の接合構造における、形成された金属接合材の形状を模式的に示す側面断面図である。 第2の実施形態に係る側壁部の接合構造における、形成された金属接合材の形状を模式的に示す側面断面図である。 比較例として示された側壁部の接合構造における、形成された金属接合材の形状を模式的に示す側面断面図である。 1つの実施形態に係る光源装置の製造方法の一例における1つの工程を示す模式図である。 1つの実施形態に係る光源装置の製造方法の一例における1つの工程を示す模式図である。 1つの実施形態に係る光源装置の製造方法の一例における1つの工程を示す模式図である。 1つの実施形態に係る光源装置の製造方法の一例における1つの工程を示す模式図である。 1つの実施形態に係る光源装置の製造方法の一例における1つの工程を示す模式図である。 本発明のその他の実施形態に係る光源装置の概要を示す模式的な側面断面図である。 図9のX-X矢視図(平面図)である。 図9のBで示す領域を拡大して示した側面断面図であって、その他の実施形態に係る光源装置における第1の実施形態に係る側壁部の接合構造を示す図である。 図9のBで示す領域を拡大して示した側面断面図であって、その他の実施形態に係る光源装置における第2の実施形態に係る側壁部の接合構造を示す図である。 その他の実施形態に係る光源装置の製造方法の一例における1つの工程を示す模式図である。 その他の実施形態に係る光源装置の製造方法の一例における1つの工程を示す模式図である。 その他の実施形態に係る光源装置の製造方法の一例における1つの工程を示す模式図である。 その他の実施形態に係る光源装置の製造方法の一例における1つの工程を示す模式図である。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための様々な実施形態を説明する。各図面中、同一の機能を有する対応する部材には、同一符号を付している。要点の説明または理解の容易性を考慮して、便宜上実施形態を分けて示すが、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換または組み合わせは可能である。第2実施形態(その他の実施形態)以降では第1実施形態(1つの実施形態)と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については、実施形態ごとには逐次言及しないものとする。
基板が水平面上に載置され、基板が下側、リッドが上側に配置された前提で下記の記載を行う。特に、水平で図面左から右の方向をX軸+方向、垂直で図面下から上方向をY軸+方向として示す。
(1つの実施形態に係る光源装置)
はじめに、図1及び図2を参照しながら、本発明の1つの実施形態に係る光源装置の概要を説明する。図1は、本発明の1つの実施形態に係る光源装置の概要を示す模式的な側面断面図である。図2は、図1のII-II矢視図(平面図)である。
本実施形態に係る光源装置2は、基板4と、基板4の上面に配置された半導体レーザ6と、半導体レーザ6を囲むように形成された側壁部8と、基板4及び側壁部8で囲まれた空間を覆う透光性を有するリッド10とを備える。側壁部8は、上面8Bと繋がった内側面8Aであって、半導体レーザ6から出射された光を、リッド10の方向に反射するように傾斜した反射面を有する(図1の点線の矢印参照)。後述するように、内側面8Aには、金属膜が形成されており、これにより反射面を形成している。なお、リッド10の方向に反射された光とは、リッドへ向かう垂直上向きのベクトル成分を含む任意の方向に進む反射光を意味する。
側壁部8の上面8Bの全周に渡って、側壁部8の上面8B及びリッド10の下面10Aの間を気密に接続するための接続部材12が配置されている。基板4及び側壁部8も気密に接合されており、基板4及び側壁部8から構成されるパッケージに実装された半導体レーザ6を、リッド10により気密に収納することができる。よって、半導体レーザ6を気密に収納して耐久性を高めた、リッド10から光を取り出すことが可能な光源装置2を提供できる。
図2に示すように、パッケージを上方から見た平面視において、パッケージを構成する基板4は略長方形の形状を有し、側壁部8には、基板4とともに、半導体レーザ6が収納される凹部を構成する4つの内側面8Aが形成されている。側壁部8の内側面8A及び上面8Bの境界となる4つの上辺が略長方形の形状を形成する。同様に、側壁部8の内側面8A及び基板4の境界である4つの下辺が略長方形の形状を形成する。よって、基板4及び側壁部8の4つの内側面(反射面)8Aにより、上辺よりも下辺が短い下側が狭まった略四角錐状の凹部が形成されている。
本実施形態では、側壁部8が半導体レーザ6を囲むように形成され、内側面8Aに形成された反射面が半導体レーザ6を囲むように形成されているので、反射面を有する側壁部8がパッケージの一部としても機能するため、光源装置を小型化することができる。ただし、これに限られるものではなく、後述するように、パッケージの構成部材とは別途に、立ち上げミラーとして機能する側壁部を備えるその他の実施形態に係る光源装置もあり得る(例えば、図9、10参照)。
本実施形態では、平面視が略長方形の基板4及び側壁部8の4つの内側面8Aにより略四角錐状の凹部が形成されているが、これに限られるものではなく、三角錐、五角錐以上の任意の多角錐状の凹部や円錐状の凹部の場合もあり得る。基板4の平面視形状も、正方形、三角形、五角形以上の多角形や円形であってもよい。また、本実施形態では、基板4の外縁側に側壁部8が形成され、基板4の外形と側壁部8の外形が一致しているが、これに限られるものではない。側壁部8が半導体レーザ6を囲むように形成されれば、基板4が側壁部8の外形の更に外側にまで伸びている場合もあり得る。また、1つの基板4に複数の側壁部8が形成されている場合もあり得る。
本実施形態では、基板4及び側壁部8が個別の部材で形成されているので、それぞれの用途に応じた最適な材料を採用することができる。基板4の材料として、本実施形態では、窒化アルミニウムが用いられている。ただし、これに限られるものではなく、アルミナ、アルミナジルコニア、窒化ケイ素等のその他のセラミック材料や、樹脂材料、シリコン等の単結晶、絶縁層を備えた金属材料等を用いることもできる。
側壁部8の材料として、本実施形態ではシリコンが用いられている。この場合、内側面8Aの角度をシリコンの結晶方位で画定することができるので、正確な傾斜角度を有する反射面を容易に形成することができる。例えば、異方性エッチングで単結晶シリコンの<100>面をエッチングすると、54.7°の角度をもった<111>面が現れ、これを内側面8Aとすることができる。
以上のように、本実施形態では、側壁部8がシリコンから構成されるので、高い精度で所望の傾斜角を有する反射面を形成できる。ただし、側壁部8の材料は、シリコンに限られるものではなく、樹脂材料やその他のセラミック材料、絶縁層を備えた金属、ガラス等を用いることもできる。
透光性を有するリッドの材料として、本実施形態では、透光性を有するガラスが用いられているが、これに限られるものではなく、石英やサファイア等を用いることもできる。
接続部材12の材料として、本実施形態では、アルミニウムまたはアルミニウム合金が用いられている。ただし、これに限られるものではなく、チタンをはじめとするその他の金属材料、樹脂材料、セラミック材料や共晶材等を用いることもできる。
半導体レーザ6の材料として、本実施形態では窒化物半導体レーザが用いられており、発振波長は紫外から緑色が挙げられる。ただし、これに限られるものではなく、赤色や赤外の半導体レーザを用いることもできる。
(第1の実施形態に係る側壁部の接合構造)
次に、図3を参照しながら、本発明の第1の実施形態に係る側壁部の接合構造を説明する。図3は、図1のAで示す領域を拡大して示した側面断面図であって、1つの実施形態に係る光源装置における本発明の第1の実施形態に係る側壁部の接合構造を示す図である。図3では、図1に比べ、更に、基板4及び側壁部8を気密に接合するために形成された接合膜30、32及び金属接合材34、並びに側壁部8の内側面8Aを反射面として機能させるために形成された反射膜20及び誘電体膜22が示されている。
<基板及び側壁部の接合>
本実施形態では、基板4の上面4Aであって側壁部8の下面8Cに対向する領域に形成された金属膜である第1の接合膜30と、非金属面である側壁部8の下面8Cに形成された金属膜である第2の接合膜32と、第1の接合膜30及び第2の接合膜32の間を溶融接合する金属接合材34とを備える。なお、仮に側壁部8の材料が金属であっても、表面に非金属膜が形成されていれば、非金属面である側壁部8の下面8Cが構成される。例えば、側壁部8の材料がアルミニウムのとき、その表面に非金属面である酸化膜を有する場合には、非金属面である側壁部8の下面8Cに該当する。
基板4の材料として、上記のように窒化アルミニウムが用いられている場合には、基板4の上面4Aであって側壁部8の下面8Cに対向する領域も非金属面となる。ただし、これに限られるものではなく、基板4の材料として、絶縁層を備えた金属材料を用いる場合には、基板4の上面4Aであって側壁部8の下面8Cに対向する領域が金属面の場合もあり得る。
接合膜30、32は、異なる金属膜からなる積層構造であってもよい。例えば、基板4及び側壁部8を接合するため、基板4の上面の側壁部8の取り付け領域に、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)及びクロム(Cr)の何れかを含む膜からなる第1層、及び白金(Pt)を含む膜からなる第2層(第2層がない場合もあり得る)から構成される層と、その上の金(Au)を含む膜からなる第3層(接合層)とで構成された接合膜30が形成されている。
側壁部8の下面にも、同様に、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)及びクロム(Cr)の何れかを含む膜からなる第1層、及び白金(Pt)を含む膜からなる第2層(第2層がない場合もあり得る)から構成された層と、その上の金(Au)を含む膜からなる第3層(接合層)とで構成された接合膜32が形成されている。接合膜30、32が白金(Pt)によるバリア層を有する場合には、基板及び側壁部の長期間安定した接合構造が得られる。
なお、これらの接合膜30、32の厚みとして、0.3~2μm程度を例示することができる。
そして、基板4側に形成された接合膜30及び側壁部8側に形成された接合膜32が、スズ(Sn)を含む半田材料から構成される金属接合材34により金属溶融接合されている。なお、金属接合材34として、金スズ(AuSn)を用いることもできる。これにより、基板4及び側壁部8の長期間安定した強固な接合構造が得られる。
<反射膜>
側壁部8の内側面8Aには、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)及びクロム(Cr)の何れかを含む膜からなる第1層、及び白金(Pt)を含む膜からなる第2層(第2層がない場合もあり得る)から構成される層と、その上の銀(Ag)を含む膜からなる第3層(反射層)とで構成された反射膜20が形成されている。つまり、側壁部8の内側面8Aに形成された反射膜20の外表面が反射面20Aとなる。反射膜20の厚みとして、0.3~2μm程度を例示することができる。
本実施形態では、反射膜20として銀を含む膜が形成されているので、高い反射率の反射面20Aが得られる。ただし、反射面を形成する第3層として、銀(Ag)に限られるものではなく、例えば、アルミニウム(Al)を含む金属膜を用いることもできる。
更に、反射膜20の反射面20Aの上に、二酸化ケイ素(SiO)や二酸化チタン(TiO)などからなる誘電体膜22が形成されている。誘電体膜22は、単層の場合もあり得るし、屈折率の異なる層を積層させた多層膜の場合もあり得る。誘電体膜22は、積層する材料及び膜厚を適切に設定することにより、優れた反射膜として機能させることができる。ここでは、反射膜として機能する誘電体膜22により、反射面の反射率を効果的に高めることができる。
以上のように、反射面に、銀(Ag)またはアルミニウム(Al)を含む膜20及び誘電体膜22が形成されているので、高い反射率の反射面が得られる。
<側壁部及びリッドの接合>
次に、側壁部8の上面8B及びリッド10の下面10Aの接合について説明する。
本実施形態では、シリコンからなる側壁部8の上面8Bに、スパッタリングや蒸着により、アルミニウムまたはアルミニウム合金から構成される接続部材12が形成されている。そして、形成された接続部材12の上面及びリッド10の下面10Aが、陽極接合で接合されている。なお、接続部材12は形成されなくてもよく、この場合はシリコンからなる側壁部8の上面8B及びリッド10の下面10Aが、陽極接合で接合される。
陽極接合は、ガラス及び金属またはガラス及びシリコンを接触させて加熱することでガラス内部に存在するイオンを活性化させた後に、金属またはシリコン側、つまりは側壁部8側を陽極として、両者の間に所定の電圧を加えることでイオンを移動させて接合を行うものである。この陽極接合により、ガラスと金属、ガラスとシリコンという大きく性質の異なる材料同士を、半田や接着剤のような介在物を用いることなく接合することができる。なお、接続部材12の材料として、アルミニウムやアルミニウム合金の代わりにチタンやチタン合金を用いて、陽極接合により接合することもできる。
以上のように、接続部材12及びリッド10が陽極接合で接合されるので、気密性の高い堅固な接続が可能になる。
<接合膜の端部及び反射面の下端部の距離>
次に、図3を参照しながら、第1の実施形態に係る側壁部の接合構造について説明する。本実施形態では、第1の接合膜30の反射面側の端部(端面)30A及び第2の接合膜32の反射面側の端部(端面)32Aが、それぞれ反射面20Aの下端部Q2から離間して配置されている。また、第1の接合膜30の反射面側の端部(端面)30A及び反射面20Aの下端部Q2の間の距離X1と、第2の接合膜32の反射面側の端部(端面)32A及び反射面20Aの下端部Q2の間の距離X2とが異なっている。
更に、第1の実施形態においては、第1の接合膜30の反射面側の端部(端面)30A及び反射面20Aの下端部Q2の間の距離X1が、第2の接合膜32の反射面側の端部(端面)32A及び反射面20Aの下端部Q2の間の距離X2より長くなっている。
次に、図5及び図7を参照しながら、第1の実施形態に係る側壁部の接合構造について更に詳細に述べる。図5は、第1の実施形態に係る側壁部の接合構造における、形成された金属接合材の形状を模式的に示す側面断面図である。図7は、比較例として示された側壁部の接合構造における、形成された金属接合材の形状を模式的に示す側面断面図である。
[比較例]
はじめに、図7に示す比較例について説明する。この比較例でも、基板104の上面104Aに形成された第1の接合膜130の反射面側の端部(端面)130Aが、反射面120Aの下端部q2から離間して配置され、側壁部108の下面108Cに形成された第2の接合膜132の反射面側の端部(端面)132Aも、反射面120Aの下端部q2から離間して配置されている。
しかし比較例では、第1の接合膜130の反射面側の端部(端面)130A及び反射面120Aの下端部q2の間の距離x1と、第2の接合膜132の反射面側の端部(端面)132A及び反射面120Aの下端部q2の間の距離x2とが一致している。つまり、第1の接合膜130の反射面側の端部(端面)130A及び第2の接合膜132の反射面側の端部(端面)132Aが、上下に揃った位置に配置されている。
このような場合、図7に示すように、基板104及び側壁部108の接合時に、第1の接合膜130及び第2の接合膜132の間からX軸+方向に押し出された溶融金属(金属接合材)134は、金属膜である第1の接合膜130の端部(端面)130AをY軸-方向へ流れ、金属膜である第2の接合膜132の端部(端面)132AをY軸+方向へ流れる。しかし、濡れ性により、溶融金属(金属接合材)134は、通常、非金属面である基板104の上面104A及び非金属面である側壁部108の下面108Cからはじかれるので、図7のp1及びq1で示す地点で流動は止まる。
第1の接合膜130及び第2の接合膜132の厚み寸法である端部(端面)130A、132Aの長さは非常に限られているので、押し出された溶融金属(金属接合材)134の多くは、図7に示すように、第1の接合膜130及び第2の接合膜132の側方に飛び出して固化し、所謂半田ボールを形成することになる。
よって、仮に、溶融金属の先端が反射面120Aの下端部q2に接触した場合には、溶融金属が反射面120Aまたは反射面120Aと側壁部108の間を上側に濡れ広がって、反射面120Aに機能を阻害することになる。また、固化した半田ボールも非常に不安定な片持ち支持構造であり、その後の光源装置の製造工程や、使用者による光源装置のハンドリング時に受ける衝撃や、光源装置稼働時の発熱等により、半田ボールが基板104の上面104Aに触れて短絡等が生じる虞がある。
[第1の実施形態]
第1の実施形態では、図5に示すように、第1の接合膜30の反射面側の端部(端面)30A及び第2の接合膜32の反射面側の端部(端面)32Aが、それぞれ反射面20Aの下端部Q2から離間して配置されている。更に、第1の接合膜30の反射面側の端部(端面)30A及び反射面20Aの下端部Q2の間の距離X1と、第2の接合膜32の反射面側の端部(端面)32A及び反射面20Aの下端部Q2の間の距離X2とが異なる。特に、第1の実施形態では、第1の接合膜30の反射面側の端部(端面)30A及び反射面20Aの下端部Q2の間の距離X1の方が、第2の接合膜32の反射面側の端部(端面)32A及び反射面20Aの下端部Q2の間の距離X2より長くなっている。つまり、上側の第2の接合膜32の方が、下側の第1の接合膜30よりも反射面20A側に長く伸びている。
基板4及び側壁部8の接合時に、第1の接合膜30及び第2の接合膜32の間から押し出された溶融金属(金属接合材)34は、金属膜である第1の接合膜30の端部(端面)30AをY軸-方向へ流れ、濡れ性により、通常、非金属面である基板4の上面4Aからはじかれるので、図5のP1で示す地点で流動が止まる。
一方、上側の第2の接合膜32側に流れる溶融金属(金属接合材)34は、金属膜である第2の接合膜32の水平な下面32Bの上をX軸+方向へ流れ、続いて、第2の接合膜32の端部(端面)32AをY軸+方向へ流れる。そして、濡れ性により、非金属面である側壁部8の下面8Cからはじかれるので、図5のQ1で示す地点で流動が止まる
第1の実施形態によれば、水平面である第2の接合膜32の下面32Bの上に、押し出された溶融金属(金属接合材)34の多くを収容することができる。よって、半田ボールを形成することなく、第1の接合膜30の端部(端面)30A並びに第2の接合膜32の下面32B及び端部(端面)32Aに沿ってフィレット形状を形成することができる。
仮に、地点P1で第1の接合膜30と繋がる基板4の上面4Aが金属面であった場合には、溶融金属(金属接合材)34が基板4の上面4Aへも流れる可能性がある。しかし、基板4の上面4Aに設けられた絶縁領域との境界で流動が止まるので、短絡等の不具合は生じる虞はない。
以上のように、第1の実施形態では、第1の接合膜30の反射面側の端部(端面)30A及び反射面20Aの下端部Q2の間の距離X1と、第2の接合膜32の反射面側の端部(端面)32A及び反射面20Aの下端部Q2の間の距離X2とが異なるので、基板4及び側壁部8の接合時に、第1の接合膜30及び第2の接合膜32の間から押し出された溶融金属(金属接合材)34の多くを、第2の接合膜32の下面32Bで収容することができる。よって、不安定な片持ち支持構造の半田ボールは形成されず、基板4及び側壁部8をフィレット構造で強固に接合することができる。
また、第1の接合膜30及び第2の接合膜32の反射面側の端部(端面)30A、32Aが、それぞれ反射面20Aの下端部Q2から離間して配置されているので、溶融金属(金属接合材)34が反射面20Aに回り込むことがなく、反射面20Aの反射率を低下させる虞もない。
以上のように、第1の実施形態によれば、半導体レーザ6が載置された基板4の上面4Aに対して傾斜した反射面20Aを備えた光源装置2であって、高い反射率の反射面20Aを備えるとともに、信頼性の高い構造を有する光源装置2を提供することができる。
なお、上面から見た平面視において、全ての領域で、第1の接合膜30の反射面側の端部(端面)30A及び反射面20Aの下端部Q2の間の距離X1と、第2の接合膜32の反射面側の端部(端面)32A及び反射面20Aの下端部Q2の間の距離X2とが異なる必要はない。第1の接合膜30及び第2の接合膜32の間から押し出された溶融金属(金属接合材)34を収容する十分なエリアを、第2の接合膜32の下面32Bで確保できれば、一部の領域で距離X1及び距離X2が同じであってもよい。
<距離X1及び距離X2の差>
第1の接合膜30の反射面側の端部(端面)30A及び反射面20Aの下端部Q2の間の距離X1と、第2の接合膜32の反射面側の端部(端面)32A及び反射面20Aの下端部Q2の間の距離X2との差、つまり押し出される溶融金属(金属接合材)34の多くを収容する第2の接合膜32の下面32Cの長さは、接合時に第1の接合膜30及び第2の接合膜32の間に充填される溶融金属(金属接合材)34の量に応じて定められることが好ましい。
第1の接合膜30及び第2の接合膜32の間から押し出された溶融金属(金属接合材)34の多くを収容する第2の接合膜32の下面32Bの長さを、充填される溶融金属(金属接合材)34の量に応じて定めるので、半田ボールの生じないフィレット構造を形成できる。
更に詳細に検討すれば、第1の接合膜30及び第2の接合膜32の間に配置されて両者を接合する金属接合材34の量は、側壁部8の下面8Cの長さL(図3、4、11、12参照)に対応するといえる。よって、押し出された溶融金属(金属接合材)34の多くを収容する第2の接合膜32の下面32Bの長さ(つまりX1-X2の値)は、側壁部8の下面8Cの長さL(図3参照)に応じて定めるのが好ましい。
具体的には、第1の接合膜30の反射面側の端部(端面)30A及び反射面20Aの下端部Q2の間の距離X1と、第2の接合膜32の反射面側の端部(端面)32A及び反射面20Aの下端部Q2の間の距離X2との差(X1-X2)が、側壁部8の下面8Cの長さL(図3参照)の5~20%程度であるのが好ましく、10~15%程度であるのがより好ましい。
(第2の実施形態に係るリッドの接合構造の説明)
次に、図4を参照しながら、本発明の第2の実施形態に係る側壁部の接合構造を説明する。図4は、図1のBで示す領域を拡大して示した側面断面図であって、1つの実施形態に係る光源装置における本発明の第2の実施形態に係る側壁部の接合構造を示す図である。
第2の実施形態でも、上記の第1の実施形態と同様に、第1の接合膜30の反射面側の端部(端面)30A及び第2の接合膜32の反射面側の端部(端面)32Aが、それぞれ反射面20Aの下端部Q2から離間して配置されている。また、第1の接合膜30の反射面側の端部(端面)30A及び反射面20Aの下端部Q2の間の距離X1と、第2の接合膜32の反射面側の端部(端面)32A及び反射面20Aの下端部Q2の間の距離X2とが異なっている。
一方、第2の実施形態では、第2の接合膜32の反射面側の端部(端面)32A及び反射面20Aの下端部Q2の間の距離X2が、第1の接合膜30の反射面側の端部(端面)30A及び反射面20Aの下端部Q2の間の距離X1より長くなっている。つまり、第1の実施形態ではX1>X2となっているが、第2の実施形態ではX2>X1となっている点で異なる。
次に、図6を参照しながら、第2の実施形態に係る側壁部の接合構造について更に詳細に述べる。図6は、第2の実施形態に係る側壁部の接合構造における、形成された金属接合材の形状を模式的に示す側面断面図である。なお、上記の図7に示す比較例を参照しながら、以下の説明を行う。
[第2の実施形態]
第2の実施形態でも、図6に示すように、第1の接合膜30の反射面側の端部(端面)30A及び第2の接合膜32の反射面側の端部(端面)32Aが、それぞれ反射面20Aの下端部Q2から離間して配置されている。更に、第1の接合膜30の反射面側の端部(端面)30A及び反射面20Aの下端部Q2の間の距離X1と、第2の接合膜32の反射面側の端部(端面)32A及び反射面20Aの下端部Q2の間の距離X2とが異なる。特に、第2の実施形態では、X2の方がX1より長くなっており、つまり下側の第1の接合膜30の方が、上側の第2の接合膜32よりも反射面20A側に長く伸びている。
基板4及び側壁部8の接合時に、第1の接合膜30及び第2の接合膜32の間から押し出された溶融金属(金属接合材)34は、金属膜である第1の接合膜30の水平な上面30Bの上をX軸+方向へ流れ、続いて、第1の接合膜30の端部(端面)30AをY軸-方向へ流れる。そして、濡れ性により、通常非金属面である基板4の上面4Aからはじかれるので、図6のP1で示す地点で流動が止まる。
一方、上側の第2の接合膜32側に流れる溶融金属(金属接合材)34は、金属膜である第2の接合膜32の端部(端面)30AをY軸+方向へ流れ、濡れ性により、非金属面である側壁部8の下面8Cからはじかれるので、図6のQ1で示す地点で流動が止まる。
第2の実施形態によれば、水平面である第1の接合膜30の上面30Bの上に、押し出された溶融金属(金属接合材)34の多くを収容することができる。よって、不安定な片持ち支持構造の半田ボールを形成することなく、第1の接合膜30の上面30B及び端部(端面)30A並びに第2の接合膜32の端部(端面)32Aに沿ってフィレット形状を形成することができる。
仮に、地点P1で第1の接合膜30と繋がる基板4の上面4Aが金属面であった場合には、溶融金属(金属接合材)34が基板4の上面4Aへも流れる可能性がある。しかし、基板4の上面4Aに設けられた絶縁領域との境界で流動が止まるので、短絡等の不具合は生じる虞はない。
以上のように、第2の実施形態でも、第1の接合膜30の反射面側の端部(端面)30A及び反射面20Aの下端部Q2の間の距離X1と、第2の接合膜32の反射面側の端部(端面)32A及び反射面20Aの下端部Q2の間の距離X2とが異なるので、基板4及び側壁部8の接合時に、第1の接合膜30及び第2の接合膜32の間から押し出された溶融金属(金属接合材)34の多くを、第1の接合膜30の上面30Bで収容することができる。よって、不安定な片持ち支持構造の半田ボールは形成されず、基板4及び側壁部8をフィレット構造で強固に接合することができる。
また、第1の接合膜30及び第2の接合膜32の反射面側の端部(端面)30A、32Aが、それぞれ反射面20Aの下端部Q2から離間して配置されているので、溶融金属(金属接合材)34が反射面20A側に回り込むことがなく、反射面20Aの反射率を低下させる虞もない。
以上のように、本実施形態においても、半導体レーザ6が載置された基板4の上面4Aに対して傾斜した反射面20Aを備えた光源装置2であって、高い反射率の反射面20Aを備えるとともに、信頼性の高い構造を有する光源装置2を提供することができる。
なお、上面から見た平面視において、全ての領域で、第1の接合膜30の反射面側の端部(端面)30A及び反射面20Aの下端部Q2の間の距離X1と、第2の接合膜32の反射面側の端部(端面)32A及び反射面20Aの下端部Q2の間の距離X2とが異なる必要はない。第1の接合膜30及び第2の接合膜32の間から押し出された溶融金属(金属接合材)34を収容する十分なエリアを、第1の接合膜30の上面30Bで確保できれば、一部の領域で距離X1及び距離X2が同じであってもよい。
<距離X1及び距離X2の差>
第2の実施形態においても、第1の接合膜30の反射面側の端部(端面)30A及び反射面20Aの下端部Q2の間の距離X1と、第2の接合膜32の反射面側の端部(端面)32A及び反射面20Aの下端部Q2の間の距離X2との差、つまり押し出される溶融金属(金属接合材)34の多くを収容する第1の接合膜30の上面30Bの長さは、接合時に第1の接合膜30及び第2の接合膜32の間に充填される溶融金属(金属接合材)34の量に応じて定められることが好ましい。
第1の接合膜30及び第2の接合膜32の間から押し出された溶融金属(金属接合材)34の多くを収容する第1の接合膜30の上面30Bの長さを、充填される溶融金属(金属接合材)34の量に応じて定めるので、確実に半田ボールの生じないフィレット構造を形成できる。
第2の実施形態においても、第1の接合膜30の反射面側の端部(端面)30A及び反射面20Aの下端部Q2の間の距離X1と、第2の接合膜32の反射面側の端部(端面)32A及び反射面20Aの下端部Q2の間の距離X2との差(X2-X1)が、側壁部8の下面8Cの長さL(図4参照)の5~20%程度であるのが好ましく、10~15%程度であるのがより好ましい。
更に、第2の実施形態では、第2の接合膜32の反射面側の端部(端面)32A及び反射面20Aの下端部Q2の間の距離X2が、第1の接合膜30の反射面側の端部(端面)30A及び反射面20Aの下端部Q2の間の距離X1より長い。つまり、下側に配置された第1の接合膜30の方が、上側に配置された第2の接合膜32よりも反射面20A側に長く形成されている。よって、接合領域をより大きくとることができ、基板4及び側壁部8の接合位置のばらつきに対する許容範囲を広げることができる。更に、上側の第2の接合膜32の反射面側の端部(端面)32A及び反射面20Aの下端部Q2の間の距離X2を長くとることができるので、溶融金属が反射面20A側へ回り込むことをより確実に防ぐことができる。
(1つの実施形態に係る光源装置の製造方法)
次に、図8A~図8Eを参照しながら、上記の1つの実施形態に係る光源装置の製造方法の一例を示す。図8A~図8Eは、1つの実施形態に係る光源装置の製造方法の一例における各工程を示す模式図である。図8A~図8Eでは、図4に示す第2の実施形態に係る側壁部の接合構造を有する場合を例にとって説明するが、図3に示す第1の実施形態に係る側壁部の接合構造の場合も同様である。
図8Aに示すように、窒化アルミニウムからなる基板にパターニング等で配線層が形成された、半導体レーザの正極及び負極と電気的に繋がる配線層を有する基板4を準備する。そして、基板4の上面4Aの側壁部8の取り付け領域を除く領域にマスクを施して、スパッタリングまたは蒸着で、チタン(Ti)等を含む膜からなる第1層を形成し、その上に白金(Pt)を含む膜からなる第2層を積層し、その上に金(Au)を含む膜からなる第3層を積層する。これにより、第1層及び第2層からなる層と、接合層である第3層とから構成される第1の接合膜30を形成することができる。
ただし、上記のプロセスに限られるものではなく、第2層の層を形成せず、スパッタリングまたは蒸着により、金(Au)を含む膜からなる第3層だけを第1層上に形成することもできる。また、形成方法も、スパッタリングや蒸着だけではなく、メッキや印刷などの方法も使用することができる。
次に、図8Bに示すように、シリコンの異方性エッチングにより、傾斜した内側面8Aを有する側壁部8を準備する。なお、傾斜面は異方性エッチング以外の方法によって形成されていてもよい。そして、側壁部8の内側面8Aを除く領域にマスクを施して、スパッタリングまたは蒸着で、チタン(Ti)等を含む膜からなる第1層を形成し、その上に白金(Pt)を含む膜からなる第2層を積層し、その上に銀(Ag)を含む膜からなる第3層を積層する。これにより、第1層及び第2層からなる層と、反射層である第3層とから構成される反射膜20を形成することができる。
ただし、上記のプロセスに限られるものではなく、第2層の層を形成せず、スパッタリングまたは蒸着により、銀(Ag)を含む膜からなる第3層だけを第1層上に形成することもできる。
更に、側壁部8の内側面8Aを除く領域にマスクを施して、スパッタリングまたは蒸着で、誘電体膜を形成する。これにより、側壁部8の内側面Aに形成された反射膜20に反射率を向上させる誘電体膜22を形成することができる。
更に、側壁部8の下面8Cを除く領域にマスクを施して、スパッタリングまたは蒸着で、チタン(Ti)等を含む膜からなる第1層を形成し、その上に白金(Pt)を含む膜からなる第2層を積層し、その上に金(Au)を含む膜からなる第3層を積層する。これにより、側壁部8の下面に、第1層及び第2層からなる層と、接合層である3層とから構成される第2の接合膜32を形成することができる。
ただし、上記のプロセスに限られるものではなく、第2層の層を形成せず、スパッタリングまたは蒸着により、金(Au)を含む膜からなる第3層だけを第1層上に形成することもできる。
更に、側壁部8の上面8Bの接続部材取り付け領域を除く領域にマスクを施して、スパッタリングまたは蒸着で、アルミニウムまたはアルミニウム合金から構成される接続部材12を形成する。これにより、側壁部8の上面8Bに接続部材12を形成することができる。
ただし、上記のプロセスに限られるものではなく、接合膜30、32の製造プロセスと同様に、第1層を側壁部8の上面8Bに形成した後、その上に接続部材12を形成することもできる。
なお、図8A~図8Eでは、1つの光源装置の製造方法を示しているが、基板4や側壁部8が複数連結された状態で製造し、適当なところで分割してもよい。これにより複数の光源装置を効率よく製造することができる。この場合、図8Aに示すように、基板4の上面4Aの端部から一定の範囲で第1の接合膜30が形成されていない領域が設けられている。同様に、図8Bに示すように、側壁部8の下面8Cの端部から一定の範囲で第2の接合膜32が形成されていない領域が設けられ、側壁部8の上面8Bの端部から一定の範囲で接続部材12が形成されていない領域が設けられている。これは、後の個片化の工程で、ダイシング等により金属パターンである第1の接合膜30、第2の接合膜32、接続部材12等が損傷するのを防ぐために設けられている。
次に、図8Cに示すように、ガラスからなるリッド10を準備し、側壁部8に形成された接続部材12の上面12A及びリッド10の下面10Aを接触させた状態で加熱し、接続部材12側を陽極として、両者の間に所定の電圧を加えることにより、陽極接合を行う。これにより、接続部材12及びリッド10の気密性の高い接合構造が得られる。
次に、図8Dに示すように、このパッケージの基板4上に半導体レーザ6を実装する。実装方法の一例として、半導体レーザ6の底面側のn電極及び基板4に設けられた配線層をバンプ等の接合部材を介して接合し、半導体レーザ6の上面側のp電極及び基板4に設けられた配線層をワイヤボンディングすることが挙げられる。また、他の一例としては、同一面側にn電極及びp電極を有する半導体レーザ6を用いて、n電極及びp電極の双方と配線層とを接合部材を介して接合してもよい。
また、半導体レーザ6は、サブマウントを介して基板4上に実装することもできる。サブマウントは、典型的には、電気絶縁性が高く、熱伝導率の高い材質である。例えば、窒化アルミニウムや炭化ケイ素が挙げられる。
次に、図8Eに示すように、基板4に形成された接合膜30の接合面、及び側壁部8の下面に形成された接合膜32の接合面の間を、例えば、錫(Sn)、銀(Ag)、銅(Cu)、金(Au)、ニッケル(Ni)からなる金属接合材34を用いて、金属溶融接合で接合する。これにより、金属接合材34による、基板4及び側壁部8の気密性の高い接合構造が得られる。あらかじめ準備される金属接合材34は、接合膜30と同じ大きさであることが望ましい。こうすることで金属接合材34が接合時にはみ出した場合にも、接合面32の端32Bで止めることができる。
ただし、金属接合材34を用いた接合プロセスだけでなく、例えば、接合膜32の接合面及び接合膜32の接合面を加熱、加圧することにより、拡散接合で接合することもできる。
以上のような製造プロセスにより、図1に示すような、半導体レーザ6がパッケージ内に気密に収納された光源装置2を製造することができる。
なお、図8Dに示す工程は、図8Aに示す工程の後であって、図8Eに示す工程の前であれば、図8B、Cの工程とは個別に、任意のタイミングで行うことができる。更に、上記の製造プロセスの各工程の順番は任意に変更することができる。このとき、後の工程により先の工程の材料が溶融しないようにするため、融点の高いものを先につけるように各工程の順番を定めるのが好ましい。
上記の実施形態では、基板4及び側壁部8が別部材で構成されているが、これに限られるものではなく、基板と側壁部が一体的に形成されたパッケージ部材を用いることもできる。
上記の実施形態では、陽極接合を用いて、接続部材12及びリッド10を接合しているが、これに限られるものではなく、溶接、半田付け、接着をはじめとするその他の接合手段を用いることもできる。この場合には、接続部材12の材料として、アルミニウムやチタン以外の金属材料や、樹脂材料、セラミック材料等を用いることもできる。
また、半導体レーザ6が収納される凹部内に、フォトダイオードやツェナーダイオードが収納されていてもよい。
(その他の実施形態に係る光源装置)
次に、図9及び図10を参照しながら、本発明のその他の実施形態に係る光源装置の概要を説明する。図9は、本発明のその他の実施形態に係る光源装置の概要を示す模式的な側面断面図である。図10は、図9のX-X矢視図(平面図)である。
その他の実施形態に係る光源装置2’では、側壁部8’が半導体レーザ6を囲むように形成されておらず、図10に示す平面視において、半導体レーザ6の出射面と対向する一面側にだけ設けられている点で、上記の1つの実施形態に係る光源装置2とは異なる。つまり、側壁部8’が、パッケージの構成部材とは個別の立ち上げミラーとして形成されている。
本実施形態に係る光源装置2’では、パッケージ部材40が半導体レーザ6を囲むように形成されており、基板4及びパッケージ部材40で、半導体レーザ6及び側壁部8’を囲む空間を形成している。図9では、この空間を覆うリッドが示されていないが、上記の実施形態と同様に、空間を気密に覆うリッドを備えることもできるし、パッケージ部材40の上側にロッドインテグラのような光学部材を取り付けることもできる。
基板4への実装時に、側壁部8’の上面をコレットで吸引する場合を考慮すると、側壁部8’の上面はある程度の大きさを有することが好ましい。一方、平面視における光源装置2’の小型化の観点からは、側壁部8’の上面は小さい方が好ましい。よって、これら相反する事項のバランスを考慮して、側壁部8’の最適な形状を定めることが好ましい。
また、平面視における光源装置2’の小型化の観点から、パッケージ部材40は、垂直な側面を有することが好ましい。
基板4の材料として、本実施形態では、窒化アルミニウム、アルミナ、アルミナジルコニア、窒化ケイ素等のセラミック材料が用いられている。ただし、これに限られるものではなく、樹脂材料、シリコン等の単結晶、絶縁層を備えた金属材料等を用いることもできる。
側壁部8’の材料として、本実施形態ではガラスが用いられている。この場合、基板4の上面4Aに対して45°傾斜した反射面20A’を得ることもできる。この場合には、半導体レーザ6’から出射された光を略直交する方向へ反射させることができる。ただし、側壁部8’の材料として、ガラスに限られるものではなく、上記のようなシリコンや、樹脂材料やその他のセラミック材料等を用いることもできる。
パッケージ部材40の材料として、本実施形態では、窒化アルミニウム、アルミナ、アルミナジルコニア、窒化ケイ素等のセラミック材料が用いられている。ただしこれに限られるものではなく、シリコン等の単結晶、樹脂材料等を用いることもできる。なお、パッケージ部材40及び基板4の熱棒膨張係数を合わせるため、パッケージ部材40及び基板4で同様な材料を用いることも好ましい。また、セラミック材料等を用いて、パッケージ部材40及び基板4を一体的に形成することもできる。
(第1の実施形態に係る側壁部の接合構造)
次に、図11を参照しながら、その他の実施形態に係る光源装置における第1の実施形態に係る側壁部の接合構造を説明する。図11は、図9のBで示す領域を拡大して示した側面断面図であって、その他の実施形態に係る光源装置における第1の実施形態に係る側壁部の接合構造を示す図である。
基板4及び側壁部8’の接合構造は、上記の図3に示す場合と同様であり、基板4の上面4Aに形成された第1の接合膜30’と、側壁部8’の下面8C’に形成された第2の接合膜32’との間を金属接合材34’で接合している。第1の接合膜30’、第2の接合膜32’及び金属接合材34’の詳細については、上記の1つの実施形態に係る光源装置の場合と同様なので、更なる説明は省略する。
側壁部8’の傾斜した内側面8A’には、反射膜20’及び誘電体膜22’が形成され、高い反射率の反射面20Aを有している。反射膜20’及び誘電体膜22’ の詳細については、上記の1つの実施形態に係る光源装置の場合と同様なので、更なる説明は省略する。
基板4及びパッケージ部材40の接合構造は、基板4の上面4Aに形成された接合膜50と、パッケージ部材40の下面40Cに形成された接合膜52との間を金属接合材54で接合している。接合膜50、接合膜52及び金属接合材54の詳細については、上記の基板4及び側壁部8’の接合構造における第1の接合膜30’、第2の接合膜32’及び金属接合材34’と同様なので、更なる説明は省略する。
その他の実施形態に係る光源装置における第1の実施形態に係る側壁部の接合構造も、上記の1つの実施形態に係る光源装置における第1の実施形態に係る側壁部の接合構造と同様な作用効果を奏する。
つまり、第1の接合膜30’の反射面側の端部(端面)30A’及び反射面20A’の下端部Q2の間の距離X1’と、第2の接合膜32’の反射面側の端部(端面)32A’及び反射面20A’の下端部Q2’の間の距離X2’とが異なるので、基板4及び側壁部8’の接合時に、第1の接合膜30’及び第2の接合膜32’の間から押し出された溶融金属(金属接合材)34’の多くを、第2の接合膜32’の下面32B’で収容することができ、不安定な片持ち支持構造の半田ボールは形成されず、基板4及び側壁部8’をフィレット構造で強固に接合することができる。
また、第1の接合膜30’及び第2の接合膜32’の反射面側の端部(端面)30A’、32A’が、それぞれ反射面20A’の下端部Q2’から離間して配置されているので、溶融金属(金属接合材)34’が反射面20A’側に回り込むことがなく、反射面20A’の反射率を低下させる虞もない。
よって、その他の実施形態に係る光源装置における第1の実施形態においても、半導体レーザ6’が載置された基板4の上面4Aに対して傾斜した反射面20A’を備えた光源装置2’であって、高い反射率の反射面20A’を備えるとともに、信頼性の高い構造を有する光源装置2’を提供することができる。
また、第1の接合膜30’及び第2の接合膜32’の間から押し出された溶融金属(金属接合材)34’の多くを収容する第2の接合膜32’の下面32B’の長さを、充填される溶融金属(金属接合材)34’の量に応じて(特に、側壁部8’の下面8C’の長さL’(YES)図11参照)に応じて)定めるようにすれば、半田ボールの生じないフィレット構造を形成できる。
(第2の実施形態に係る側壁部の接合構造)
次に、図12を参照しながら、その他の実施形態に係る光源装置における第2の実施形態に係る側壁部の接合構造を説明する。図12は、図9のBで示す領域を拡大して示した側面断面図であって、その他の実施形態に係る光源装置における第2の実施形態に係る側壁部の接合構造を示す図である。
その他の実施形態に係る光源装置における第2の実施形態に係る側壁部の接合構造も、上記の1つの実施形態に係る光源装置における第2の実施形態に係る側壁部の接合構造と同様な作用効果を奏する。
つまり、第1の接合膜30’の反射面側の端部(端面)30A’及び反射面20A’の下端部Q2’の間の距離X1’と、第2の接合膜32’の反射面側の端部(端面)32A’及び反射面20A’の下端部Q2’の間の距離X2’とが異なるので、基板4’及び側壁部8’の接合時に、第1の接合膜30’及び第2の接合膜32’の間から押し出された溶融金属(金属接合材)34’の多くを、第1の接合膜30’の上面30B’で収容することができる。よって、不安定な半田ボールは形成されにくく、基板4’及び側壁部8’をフィレット構造で強固に接合することができる。
また、第1の接合膜30’及び第2の接合膜32’の反射面側の端部(端面)30A’、32A’が、それぞれ反射面20A’の下端部Q2’から離間して配置されているので、溶融金属(金属接合材)34’が反射面20A’側に回り込むことがなく、反射面20A’の反射率を低下させる虞もない。
よって、その他の実施形態に係る光源装置における第2の実施形態においても、半導体レーザ6から出射された光を反射する基板4に対して傾斜した反射面20A’を備えた光源装置2’であって、高い反射率の反射面20A’を備えるとともに、信頼性の高い構造を有する光源装置2’を提供することができる。
また、第1の接合膜30’及び第2の接合膜32’の間から押し出された溶融金属(金属接合材)34’の多くを収容する第1の接合膜30’の上面30Bの長さを、充填される溶融金属(金属接合材)34’の量に応じて(特に、側壁部8’の下面8C’の長さL’(図12参照)に応じて)定めるようにすれば、半田ボールの生じないフィレット構造を形成できる。
特に、第2の実施形態では、下側に配置された第1の接合膜30’の方が、上側に配置された第2の接合膜32’よりも反射面20A’側に長く形成されているので、接合領域をより大きくとることができ、基板4’及び側壁部8’の接合位置のばらつきに対する許容範囲を広げることができる。更に、上側の第2の接合膜32’の反射面側の端部(端面)30A’及び反射面20A’の下端部Q2’の間の距離X2’を長くとることができるので、溶融金属が反射面20A’側へ回り込むことをより防ぐことができる。
(その他の実施形態に係る光源装置の製造方法)
次に、図13A~図13Dを参照しながら、その他の実施形態に係る光源装置の製造方法の一例を示す。図13A~図13Dは、その他の実施形態に係る光源装置の製造方法の一例における各工程を示す模式図である。図13A~図13Dでは、図12に示す第2の実施形態に係る側壁部の接合構造を有する場合を例にとって説明するが、図11に示す第1の実施形態に係る側壁部の接合構造の場合も同様である。
図13Aに示すように、窒化アルミニウム等のセラミック材料からなる基板にパターニングして、半導体レーザの正極及び負極と電気的に繋がる配線層を有する基板4を準備する。なお、配線層が形成されている基板4を購入して使用してもよい。そして、基板4の上面4Aの側壁部8’の取り付け領域及びパッケージ部材40の取り付け領域を除く領域にマスクを施して、スパッタリングまたは蒸着で、チタン(Ti)等を含む膜からなる第1層を形成し、その上に白金(Pt)を含む膜からなる第2層を積層し、その上に金(Au)を含む膜からなる第3層を積層する。これにより、第1層及び第2層からなる層と、接合層である第3層とから構成される第1の接合膜30’及び接合膜50を形成することができる。
ただし、上記のプロセスに限られるものではなく、第2層の層を形成せず、スパッタリングまたは蒸着により、金(Au)を含む膜からなる第3層だけを第1層上に形成することもできる。
次に、図13Bに示すように、中央が開口した窒化アルミニウム等のセラミック材料からなるパッケージ部材40を準備する。なお、所定の形状を有するパッケージ部材40を購入して使用してもよい。そして、パッケージ部材40の下面40Cを除く領域にマスクを施して、スパッタリングまたは蒸着で、チタン(Ti)等を含む膜からなる第1層を形成し、その上に白金(Pt)を含む膜からなる第2層を積層し、その上に金(Au)を含む膜からなる第3層を積層する。これにより、パッケージ部材40の下面40Cに、第1層及び第2層からなる層と、接合層である3層とから構成される接合膜52を形成することができる。
ただし、上記のプロセスに限られるものではなく、第2層の層を形成せず、スパッタリングまたは蒸着により、金(Au)を含む膜からなる第3層だけを第1層上に形成することもできる。
次に、図13Cに示すように、傾斜した内側面8A’を有するガラスからなる側壁部8’を準備する。なお、傾斜した内側面が形成された側壁部を購入して使用してもよい。そして、側壁部8’の内側面8A’を除く領域にマスクを施して、スパッタリングまたは蒸着で、チタン(Ti)等を含む膜からなる第1層を形成し、その上に白金(Pt)を含む膜からなる第2層を積層し、その上に銀(Ag)を含む膜からなる第3層を積層する。これにより、第1層及び第2層からなる層と、反射層である第3層とから構成される反射膜20’を形成することができる。
ただし、上記のプロセスに限られるものではなく、第2層の層を形成せず、スパッタリングまたは蒸着により、銀(Ag)を含む膜からなる第3層だけを第1層上に形成することもできる。
更に、側壁部8’の内側面8A’を除く領域にマスクを施して、スパッタリングまたは蒸着で、誘電体膜を形成する。これにより、側壁部8’の内側面8A’に形成された反射膜20’に反射率を向上させる誘電体膜22’を形成することができる。
次に、図13Cに示すように、側壁部8’の下面8C’を除く領域にマスクを施して、スパッタリングまたは蒸着で、チタン(Ti)等を含む膜からなる第1層を形成し、その上に白金(Pt)を含む膜からなる第2層を積層し、その上に金(Au)を含む膜からなる第3層を積層する。これにより、側壁部8’の下面8C’に、第1層及び第2層からなる層と、接合層である3層とから構成される第2の接合膜32’を形成することができる。
ただし、上記のプロセスに限られるものではなく、第2層の層を形成せず、スパッタリングまたは蒸着により、金(Au)を含む膜からなる第3層だけを第1層上に形成することもできる。
なお、図13A~図13Dでは、1つの光源装置の製造方法を示しているが、基板4やパッケージ部材40が複数連結された状態で製造し、適当なところで分割してもよい。同様に、複数連結された状態で側壁部8’を製造した後、個々に分割してもよい。これにより複数の光源装置や側壁部8’を効率よく製造することができる。この場合、図13Aに示すように、基板4の上面4Aの端部から一定の範囲で接合膜50が形成されていない領域が設けられている。同様に、図13Bに示すように、パッケージ部材40の下面40Cの端部から一定の範囲で、接合膜52が形成されていない領域が設けられている。図13Cに示すように、側壁部8’の下面8C’の端部から一定の範囲で第2の接合膜32’が形成されていない領域が設けられている。これは、後の個片化の工程で、ダイシング等により金属パターンである接合膜50、接合膜52、第2の接合膜32’等が損傷するのを防ぐために設けられている。
次に、図13Dに示すように、基板4の上面4Aに形成された接合膜30’及び側壁部8’の下面8C’に形成された接合膜32’の間、並びに基板4の上面4Aに形成された接合膜50及びパッケージ部材40の下面40Cに形成された接合膜52の間を、例えば、錫(Sn)、銀(Ag)、銅(Cu)、金(Au)、ニッケル(Ni)からなる金属接合材を用いて、金属溶融接合で接合する。これにより、金属接合材による、基板4及び側壁部8’ 並びに基板4及びパッケージ部材40の強固な接合構造が得られる。そして、半導体レーザ6を基板4の上面4Aに実装する。なお、半導体レーザ6の実装方法は、上記の1つの光源装置2の製造方法と同様なので、更なる説明は省略する。
基板4の上面4Aに、側壁部8’、パッケージ部材40を取り付け、半導体レーザ6を実装する工程を、同時に行うこともできるし、側壁部8’ 及びパッケージ部材40を先に基板4に取り付け、その後、半導体レーザ6を実装することもできる。上側に取り付けるリッドや光学部材の取り付けを含め、最適な手順で取り付け、実装を行うことが好ましい。
以上のような製造プロセスにより、図9に示すような、半導体レーザ6及び立ち上げミラーとして機能する側壁部8’を備えた光源装置2’を製造することができる。
なお、上記の製造プロセスの各工程の順番は任意に変更することができる。このとき、後の工程により先の工程の材料が溶融しないようにするため、融点の高いものを先につけるように各工程の順番を定めるのが好ましい。
本発明の実施の形態、実施の態様を説明したが、開示内容は構成の細部において変化してもよく、実施の形態、実施の態様における要素の組合せや順序の変化等は請求された本発明の範囲および思想を逸脱することなく実現し得るものである。
2、2’ 光源装置
4 基板
6 半導体レーザ
8、8’ 側壁部
8A、8A’ 内側面
8B、8B’ 上面
10 リッド
10A 下面
10B 上面
12 接続部材
12A 上面
20、20’ 反射膜
20A、20A’ 反射面
22、22’ 誘電体膜
30、30’ 接合膜
30A、30A’ 端部(端面)
30B、30B’ 上面
32、32’ 接合膜
32A、32A’ 端部(端面)
32B、32B’ 下面
34、34’ 金属接合材
Q2、Q2’ 反射面の下端部

Claims (1)

  1. 基板と、
    前記基板の上面に載置された半導体レーザと、
    前記基板の上面に対向する下面、及び前記半導体レーザから出射された光を反射する面であって、該下面と下端部で繋がり前記基板の上面に対して傾斜した反射面を有する側壁部と、
    前記基板の上面であって前記側壁部の下面に対向する領域に形成された金属膜である第1の接合膜と、
    非金属面である前記側壁部の下面に形成された金属膜である第2の接合膜と、
    前記第1の接合膜及び前記第2の接合膜の間を溶融接合する金属接合材と、
    を備え、
    前記第1の接合膜及び前記第2の接合膜の反射面側の端部が、それぞれ前記反射面の下端部から離間して配置され、
    前記第1の接合膜の反射面側の端部及び前記反射面の下端部の間の距離と、前記第2の接合膜の反射面側の端部及び前記反射面の下端部の間の距離とが異なる箇所を有することを特徴とする光源装置。
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