JP2018067894A - アンテナ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】共通のケース5に複数のアンテナを備える場合においてアンテナ同士の相互干渉を低減してアンテナ性能の良好に維持しつつ小型化を図る。【解決手段】共通のケース内に設けられた互いに周波数帯が異なる第1アンテナとしてのAM/FMアンテナ30と、第2アンテナとしてのSDARSアンテナ40若しくはGPSアンテナ50とを備える場合に、容量エレメント35の導体本体部36から付加導体部37が延出されており、付加導体部37は、第2アンテナの周波数帯における実効波長の1/4の長さの、導体本体部36と平行に延びる平行帯状部37aを有している。【選択図】図1

Description

本発明は、共通のケース内に2つ以上のアンテナを備える車載用に適したアンテナ装置に関する。
従来の車載用アンテナ装置のケース内に収納されるメディアとしては、AM/FM用アンテナ(AM及びFM放送用アンテナ)や、電話用アンテナ(3Gや4G)、GNSS(全世界的航法衛星システム:GPSやGLONASSやGALILEOなどを含めた総称)、SDARS(北米衛星デジタルオーディオ・ラジオサービス:XMやSiriusを含めた総称)、DAB(欧州圏を中心に採用されているデジタル音声放送)、ITSやDSRCといった高度道路交通システム用アンテナが採用されており、今後は、更に増えてくることが予測される。
移動体用アンテナに求められる性能は、水平面内において無指向性であることが一般的であり、上記の各アンテナは、ケース内の限られた空間内に構成しなければならない為、組み込まれるアンテナ素子の構造(波長によるサイズ)やアンテナ同士の干渉の影響を考慮した内部構成(レイアウト)とする必要がある。
特にGNSSやSDARSアンテナといった衛星系受信用アンテナには、仰角方向への指向性が必要となることと、アンテナ装置の外観デザインで規定された空間内にアンテナを配置する為に、小型化に適したアンテナとする必要があり、平面アンテナ(パッチアンテナ)が用いられている。このパッチアンテナの指向特性には、無指向性(指向性に歪みや偏差がないこと)が望まれており、他のアンテナと複合化する上では、このパッチアンテナの指向特性に影響が無いよう、限られた空間内で他のメディアと共存出来るようなアンテナレイアウトが課題である。この時、他メディアの特性が劣化しないことは必須である。
現状は、他のメディアとのアンテナ同士の距離を離した(一定の距離を設けた)レイアウトが必要であり、特にAM/FM用アンテナとの統合が必要となるシャークフィン形状のアンテナ装置では、統合化における小型化に対し問題があった。
一般的にシャークフィン形状のアンテナ装置内のメディア配列は、アンテナ装置前方から高さの低いSDARSやGNSSといった衛星系受信用アンテナ、次にアンテナの高さが必要となるAM/FM用アンテナとなることから、アンテナ装置の長さ方向のサイズが必要となってくる。AM/FM用エレメントの真下にSDARSやGNSSアンテナを配置しない理由は、SDARSやGNSSアンテナは衛星系受信用である為、高仰角(特に天頂)方向に利得が良好となるアンテナ特性が必要となるからである。
図36Aから図36Eは、AM/FMアンテナ前方にSDARSアンテナ又はGPSアンテナ(GNSSアンテナの1例)を配置した場合のシャークフィン形状のアンテナ装置の従来例を示す。ここで、後述する容量エレメントとしての容量装荷板31が細くなっている方をアンテナ装置の前側とし、便宜上アンテナ装置を後側からみた状態を正面とし、後側よりアンテナ装置をみて左側の側面を左側面、右側の側面を右側面とする。また、前後方向を長さ方向、上下方向を高さ方向、左右方向を幅方向と表現する場合もある。図36Aは上記従来例の左側面図、図36Bは上記従来例のAM/FMアンテナと、SDARSアンテナ又はGPSアンテナとをグラウンドプレーン(Ground Plane;アース導体)上に配置した基準モデルの斜視図、図36Cは基準モデルの背面図(アンテナ装置を前側から見た図)、図36Dは基準モデルの右側面図、図36Eは基準モデルの各部の寸法(単位mm)を示す説明図である。なお、図36A及び図36Cでアンテナ装置の前後、上下、左右を示している。
これらの図に示すように、アンテナ装置の従来例は、ベース10とベース10上に被せられるシャークフィン形状のカバー20とで外装ケース5が構成され、ベース10とカバー20とで囲まれた内部空間にAM/FMアンテナ30と、その前方に位置するSDARSアンテナ40又はGPSアンテナ50とを収容したものである。ベース10上にはAM/FMアンテナ30の受信信号を増幅する増幅器等を搭載した回路基板60が固定されている。
AM/FMアンテナ30は容量装荷板31とこれに一端(上端)が接続されたコイルエレメント32とを有し、容量装荷板31はカバー20の天井近傍に支持され、コイルエレメント32の他端(下端)は回路基板60に接続されている。
SDARSアンテナ40又はGPSアンテナ50はAM/FMアンテナ30の前方のベース10上に固定されている。SDARSアンテナ40はパッチアンテナであり、その外形は縦横18mm×18mm、厚み4mmである。GPSアンテナ50はパッチアンテナであり、その外形は縦横20mm×20mm、厚み4mmである。
AM/FMアンテナ30の容量装荷板31の長さをL1、最大高さをT、最大幅をW1としたとき、図36Eに記載の通り、L1:89mm、T:24mm、W1:21mmである。後述の測定データは図36Bから図36Dのように車体ルーフに相当するグラウンドプレーン70上にAM/FMアンテナ30と、SDARSアンテナ40又はGPSアンテナ50とを配置した基準モデルで測定しており、容量装荷板31のグラウンドプレーン70上の高さH:34.9mm、容量装荷板31とSDARSアンテナ40(又はGPSアンテナ50)間のグラウンドプレーン70に沿った前後方向(水平方向)の離間距離G1:10.3mm、容量装荷板31とSDARSアンテナ40(又はGPSアンテナ50)間のグラウンドプレーン70に垂直な高さ方向の離間距離G2:26.2mmである。
図37はアンテナ測定系の説明図であり、測定対象のアンテナを中心としてXYZ直交3軸を規定し、XY平面が水平面、これに垂直な軸がZ軸となり、測定ポイントPの方位角φは、X軸を0°として、測定ポイントPからXY平面に下ろした垂線のXY平面上の位置P’をX軸を基準とした反時計回りの角度で規定する。仰角θは、XY平面と測定ポイントPとの成す角でありXY平面上で0°、Z軸方向のときに90°とする。SDARS及びGPSアンテナでは、所定の角度θ(仰角)毎における水平面(XY平面)内の方位角φ=0〜360°の特性が必要となる。
図36Bの基準モデルにおいては、グラウンドプレーン70上に、パッチアンテナであるSDARSアンテナ40(又はGPSアンテナ50)、容量装荷板31及びコイルエレメント32を設け、図示のようにXYZ直交3軸を規定した場合を示す。XY平面はグラウンドプレーン70上にあり、X軸は容量装荷板31の前後方向(後方向きが+)、Y軸は容量装荷板31の左右方向、Z軸はグラウンドプレーン70に垂直な方向である。
図38はパッチアンテナであるSDARSアンテナ単体の参考モデル(アンテナ特性の目標となる)の説明図であり、グラウンドプレーン70上に、パッチアンテナであるSDARSアンテナ40を単独で設け、図示のようにXYZ直交3軸を規定した場合を示す。XY平面はグラウンドプレーン70上にあり、Z軸はグラウンドプレーン70に垂直な方向である。
図39は図38の参考モデルの場合であって、SDARS周波数帯の周波数2332.5MHz〜2345MHzでの仰角20°のときの方位角(φ=0〜360°)と円偏波利得(dBic)との関係を示す指向特性図である。図40は同じく仰角40°の場合の指向特性図、図41は同じく仰角60°の場合の指向特性図である。
図42は図36Bの基準モデル(寸法関係は図36Eの通り)の場合であって、SDARS周波数帯の周波数2332.5MHz〜2345MHzでの仰角20°のときの方位角と円偏波利得(dBic)との関係を示す指向特性図である。図43は同じく仰角40°の場合の指向特性図、図44は同じく仰角60°の場合の指向特性図である。図39から図41の参考モデルと比較して、図42から図44の基準モデルでは水平面内指向性に歪みが生じて悪化し、利得(dBic)の変動が大きくなっている。
図45はSDARSアンテナ単体の参考モデル、及びAM/FMアンテナの容量装荷板とSDARSアンテナとの水平方向の距離(図36A,図36EのG1)が0mm〜64mm{64mm≒λ/2、但し、ここではλ=λSDARS(2332.5MHzのときの波長≒128mm)}である基準モデルの場合の、周波数2332.5MHzでの仰角と平均利得との関係を示すグラフであり、仰角0°はSDARS地上波に対する直線偏波平均利得、仰角20°から60°はSDARS衛星波に対する円偏波平均利得を表している。ここで、平均利得は、対象となる測定面内における方位角φ=0°〜360°で測定された利得値の平均値である。なお、SDARSアンテナの地上波に要求される仰角は、「仰角0°」であり、SDARSアンテナの衛星波に要求される仰角は「仰角20°〜60°」である。図46は同じく周波数2338.75MHzでの仰角と平均利得との関係を示すグラフであり、図47は同じく周波数2345MHzでの仰角と平均利得との関係を示すグラフである。図45から図47に示されるように、仰角が大きくなると参考モデルと比較して基準モデルの平均利得の低下が目立ってくる。
図48はSDARSアンテナ単体の参考モデル、及びAM/FMアンテナの容量装荷板とSDARSアンテナとの水平方向の距離G1が0mm〜64mmである基準モデルの場合の、周波数2332.5MHzでの仰角と最小円偏波利得(dBic)との関係を示すグラフであり、仰角20°〜60°の範囲の衛星波に対する最小利得を測定している。ここで、最小利得は対象となる測定面内における方位角φ=0°〜360°で測定された利得値の最小値である。図49は同じく周波数2338.75MHzでの仰角と最小利得との関係を示すグラフ、図50は同じく周波数2345MHzでの仰角と最小利得との関係を示すグラフである。図48から図50に示されるように、SDARSアンテナ単体の参考モデルが最も最小利得が高く、容量装荷板とSDARSアンテナと間の距離G1が0mmで最小利得が最も小さく、距離G1が大きくなるほど参考モデルと比べた利得低下は小さくなる。
図51は2332.50MHz〜2345.00MHzのそれぞれの周波数帯における仰角0°(地上波受信)のときのリップル(最大利得−最小利得)を示すグラフである。SDARSアンテナ単体の参考モデルが最もリップルが小さく、容量装荷板とSDARSアンテナと間の距離G1が0mmでリップルが最も大きく、容量装荷板とSDARSアンテナと間の距離G1が大きくなるほどリップルは小さくなり、参考モデルに近づく。
図52はGPSアンテナ単体の参考モデル及び図36Bの基準モデル(GPSアンテナを配置したもの)における、周波数1575.42MHzでの仰角と平均利得との関係を示すものであり、GPSアンテナ単体の参考モデル、及び容量装荷板とGPSアンテナとの水平方向距離G1が0mm〜95mm{95mm≒λ/2、但し、ここではλ=λGPS(1575.42MHzのときの波長≒190mm)}である基準モデルとを対比している。GPSアンテナに要求される仰角は「仰角10°〜90°」である。この場合も、GPSアンテナ単体の参考モデルが最も平均利得が高く、容量装荷板とGPSアンテナと間の距離G1が0mmで平均利得が最も小さく、距離G1が大きくなるほど参考モデルと比べた利得低下は小さくなる。
図45〜図52の測定結果からみると、特にSDARSアンテナでは、衛星波の最小利得の低下が顕著で、これは指向性に歪みが生じてしまっているといえる。SDARS及びGPSアンテナ共に単体である参考モデルの性能を目標とした場合、参考モデル性能同等とする為には、アンテナ間距離をSDARSアンテナでは64mm(λSDARS/2)以上、GPSアンテナでは95mm(λGPS/2)以上設ける必要があり、アンテナ間距離(波長)にアンテナ特性が依存していることがわかる。
図53Aから図53Cは、AM/FMアンテナ30とSDARSアンテナ40とを組み合わせた基準モデルにおいて、SDARSアンテナ40からSDARS帯の電波(左旋円偏波)を送信した場合の、AM/FMアンテナの容量装荷板31の電界分布を示す。図53Aの右側面図の枠内、図53Bの正面図の枠内の明度の高い所(色が薄い部分)が電界の高い所である。このように容量装荷板31に電界の高い所が存在すると、SDARSアンテナ40の放射に影響を及ぼす。すなわち、アンテナの放射源が複数存在することになることから、指向性に偏差が生じる原因となる。この電界分布の強弱はアンテナ間距離(波長λ)に依存する為、距離をλ/2以上離すことで参考モデルと同等性能が得られることは、この分布が弱くなるからである。なお、図53Cの左側面図においては、電界の高い所は存在していない。
また、AM/FMアンテナ30とGPSアンテナ50とを組み合わせた基準モデルにおいて、GPSアンテナ50からGPS帯の電波(右旋円偏波)を送信した場合の、AM/FMアンテナの容量装荷板31の電界分布を図54Aから図54Cに示す。図54Cの左側面図の枠内の明度の高い所(色が薄い部分)が電界の高い所である。この場合も容量装荷板31に電界の高い所が存在すると、GPSアンテナ40の放射に影響を及ぼす。すなわち、アンテナの放射源が複数存在することになることから。指向性に偏差が生じる原因となる。なお、図54Aの背面図(アンテナ装置を前側から見た図)及び図54Bの右側面図においては、電界の高い所は存在していない。
特許4992762号公報 特許文献1は互いに異なる周波数帯域を有する複数のアンテナを有する車載統合アンテナを示す。
近年、シャークフィンアンテナと呼ばれる車載用アンテナ装置が開発されている。このような車載用アンテナ装置は、ケース内の限られた空間内に複数種のアンテナを組み込む必要があり、そのような場合でも組み込まれたアンテナ同士の干渉によるアンテナ電気特性の劣化が少なく、良好なアンテナ電気特性を維持できるようにすることが要望されている。
しかしながら、上記従来例の構成では、限られたケース内の空間に複数のアンテナを設けると、アンテナ同士の距離が十分に取れず、指向性等のアンテナ性能に悪影響が出るという問題があり、一方、ケース内においてアンテナ同士の距離を大きくしようとすると、ケースが大きくなり、小型化できないという問題が生じ、上記要望を満たすことができない。
本発明はこうした状況を認識してなされたものであり、その目的は、共通のケース内に複数のアンテナを設ける場合に、アンテナ同士の相互干渉を低減してアンテナ性能を良好に維持しつつ小型化を図ることの可能なアンテナ装置を提供することにある。
本発明のある態様はアンテナ装置である。このアンテナ装置は、共通のケース内に設けられた互いに周波数帯が異なる第1及び第2アンテナを備え、
前記第1アンテナの導体本体部から付加導体部が延出され、前記付加導体部は、前記導体本体部の縁に沿って間隔をあけて延びる、前記第2アンテナの周波数帯に応じた所定長の部分を有する。
前記態様において、前記第2アンテナの周波数帯における前記導体本体部の電界が高い領域に対応させて前記付加導体部の所定長の部分を配置するとよい。
前記態様において、前記付加導体部の所定長の部分が、前記第2アンテナの周波数帯における実効波長の略1/4の長さであるとよい。
前記態様において、水平方向における前記第1及び第2アンテナの離間距離が、前記第2アンテナの周波数帯における波長の略1/2以内であるとよい。
前記態様において、前記第2アンテナが水平面内で無指向性であり、前記付加導体部が存在しない場合と比較して、所定の仰角における前記第2アンテナの最大利得と最小利得の差が小さいとよい。
前記態様において、前記ケース内に第3アンテナを備え、前記第3アンテナは、前記第1アンテナ及び前記第2アンテナと周波数帯が異なり、前記導体本体部から別の付加導体部が延出され、前記別の付加導体部は、前記導体本体部の縁に沿って間隔をあけて延びる、前記第3アンテナの周波数帯に応じた所定長の部分を有する構成であるとよい。
前記第3アンテナの周波数帯における前記導体本体部の電界が高い領域に対応させて前記別の付加導体部の所定長の部分を配置するとよい。
前記別の付加導体部の所定長の部分が、前記第3アンテナの周波数帯における実効波長の略1/4の長さであるとよい。
水平方向における前記第1及び第3アンテナの離間距離が、前記第3アンテナの周波数帯における波長の略1/2以内であるとよい。
前記第3アンテナが水平面内で無指向性であり、前記付加導体部が存在しない場合と比較して、所定の仰角における前記第3アンテナの最大利得と最小利得の差が小さいとよい。
前記態様において、前記付加導体部が、前記導体本体部とは別部品であって前記導体本体部に固定ないし一体化されているとよい。
前記態様において、前記第1アンテナがAM/FMアンテナであって、前記AM/FMアンテナの容量エレメントが前記導体本体部と前記付加導体部とを有しているとよい。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法やシステムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明に係るアンテナ装置によれば、共通のケース内に複数のアンテナを備える場合において、アンテナ同士が近接することによる干渉の影響を低減可能である。このため、良好なアンテナ特性(指向性及び利得)を維持しつつアンテナ相互間隔を小さくして小型化することが可能である。
本発明に係るアンテナ装置の実施の形態1(AM/FMアンテナ前方にSDARSアンテナを配置する場合)の構造を示す右側断面図。 実施の形態1において、AM/FMアンテナが有する容量エレメントとしての容量装荷板の導体本体部に、別体の付加導体部を付加する場合の分解右側面図。 実施の形態1において、容量装荷板の導体本体部に、別体の導体部を接続、固定した状態の右側面図。 実施の形態1の主要構成部分の配置を示す背面図(アンテナ装置を前側から見た図)。 同じく右側面図。 実施の形態1の主要構成部分の寸法関係を示す説明図。 実施の形態1において、SDARSアンテナでSDARS帯の電波を送信した場合の容量装荷板の導体本体部及びこれに一体化された付加導体部の電界分布を示す右側面図。 同じく背面図。 同じく左側面図。 実施の形態1において、容量装荷板の導体本体部及び付加導体部の右側面の電流状態(位相0°)を示す説明図。 同じく導体部の右側面の電流状態(位相180°)を示す説明図。 実施の形態1の効果を確認するための測定モデルを示す説明図。 実施の形態1の効果を確認するための測定モデルにおいて、パッチアンテナであるSDARSアンテナの水平面(XY面)内指向性であって、仰角20°の場合の方位と利得(dBic)との関係を示す指向特性図。 同じく仰角40°の場合の指向特性図。 同じく仰角60°の場合の指向特性図。 前記SDARSアンテナ単体、導体部の付加がない基準モデル(従来例)、及び実施の形態1(測定モデル)の場合の、仰角20°のときの平均利得(Average Gain;単位dBic)の比較を示す説明図。 同じく仰角30°のときの説明図。 同じく仰角40°のときの説明図。 同じく仰角50°のときの説明図。 同じく仰角60°のときの説明図。 前記SDARSアンテナ単体、導体部の付加がない基準モデル(従来例)、及び実施の形態1(測定モデル)の場合の、仰角20°のときの最小利得(minimum Gain;単位dBic)の比較を示す説明図。 同じく仰角30°のときの説明図。 同じく仰角40°のときの説明図。 同じく仰角50°のときの説明図。 同じく仰角60°のときの説明図。 前記SDARSアンテナ単体、導体部の付加がない基準モデル(従来例)、及び実施の形態1(測定モデル)の場合の、仰角20°のときのリップル(最大利得−最小利得)の比較を示す説明図。 同じく仰角30°のときのリップルの比較を示す説明図。 同じく仰角40°のときのリップルの比較を示す説明図。 同じく仰角50°のときのリップルの比較を示す説明図。 同じく仰角60°のときのリップルの比較を示す説明図。 本発明に係る実施の形態2(AM/FMアンテナ前方にGPSアンテナを配置する場合)の主要構成部分をグラウンドプレーン上に配置した測定モデルにおいて、GPSアンテナの周波数帯の電波を送信した場合の容量装荷板の導体本体部及びこれに一体化された付加導体部の電界分布を示す背面図。 同じく右側面図。 同じく左側面図。 実施の形態2において、容量装荷板及びこれに一体化された付加導体部の左側面の電流状態(位相0°)を示す説明図。 同じく導体部の左側面の電流状態(位相180°)を示す説明図。 パッチアンテナであるGPSアンテナ単体、導体部の付加がない基準モデル(従来例)、及び実施の形態2の測定モデルの場合の、仰角10°〜90°と平均利得との関係を示すグラフ。 実施の形態3(AM/FMアンテナ後方にSDARSアンテナを配置する場合)の主要構成部分の背面図。 同じく右側面図。 同じく左側面図。 実施の形態4(AM/FMアンテナ後方にGPSアンテナを配置する場合)の主要構成部分の背面図。 同じく右側面図。 同じく左側面図。 実施の形態5(AM/FMアンテナ前方にSDARSアンテナとGPSアンテナを配置する場合)の主要構成部分の背面図。 同じく右側面図。 同じく左側面図。 実施の形態6(AM/FMアンテナ前方にSDARSアンテナ、後方にGPSアンテナを配置する場合)の主要構成部分の背面図。 同じく右側面図。 同じく左側面図。 実施の形態7(AM/FMアンテナ前方にGPSアンテナ、後方にSDARSアンテナを配置する場合)の主要構成部分の背面図。 同じく右側面図。 同じく左側面図。 実施の形態8におけるAM/FMアンテナの容量装荷板の構成を示す右側面図。 同じく左側面図。 実施の形態9におけるAM/FMアンテナの容量装荷板の構成を示す右側面図。 同じく左側面図。 実施の形態10におけるAM/FMアンテナの容量装荷板の構成を示す右側面図。 同じく左側面図。 AM/FMアンテナ前方にSDARSアンテナ又はGPSアンテナを配置した場合のアンテナ装置の従来例を示す左側面図。 上記従来例のAM/FMアンテナと、SDARSアンテナ又はGPSアンテナとをグラウンドプレーン上に配置した基準モデルの斜視図。 同じく背面図。 同じく右側面図。 基準モデルの各部の寸法を示す説明図。 アンテナ測定系の説明図。 パッチアンテナであるSDARSアンテナ単体の参考モデルの説明図。 参考モデルの水平面内指向性であって、仰角20°の場合の方位と利得との関係を示す指向特性図。 同じく仰角40°の場合の指向特性図。 同じく仰角60°の場合の指向特性図。 図33Bの基準モデルの場合のSDARSアンテナの水平面内指向性であって、仰角20°の場合の方位と利得との関係を示す指向特性図。 同じく仰角40°の場合の指向特性図。 同じく仰角60°の場合の指向特性図。 SDARSアンテナ単体の参考モデル、及びAM/FMアンテナの容量装荷板とSDARSアンテナとの距離が0mm〜64mm(略λ/2)となった場合の、周波数2332.5MHzでの仰角と平均利得との関係を示すグラフ。 同じく周波数2338.75MHzでの仰角と平均利得との関係を示すグラフ。 同じく周波数2345MHzでの仰角と平均利得との関係を示すグラフ。 SDARSアンテナ単体の参考モデル、及びAM/FMアンテナの容量装荷板とSDARSアンテナとの距離が0mm〜64mmとなった場合の、周波数2332.5MHzでの仰角と最小利得との関係を示すグラフ。 同じく周波数2338.75MHzでの仰角と最小利得との関係を示すグラフ。 同じく周波数2345MHzでの仰角と最小利得との関係を示すグラフ。 2332.50MHz〜2345.00MHzのそれぞれの周波数帯における仰角0°のときのリップル(最大利得−最小利得)を示すグラフ。 GPSアンテナ単体の参考モデル、及び容量装荷板とGPSアンテナとの距離が0mm〜95mm(略λ/2)となった場合の、周波数1575.42MHzでの仰角と平均利得との関係を示すグラフ。 AM/FMアンテナとSDARSアンテナとを組み合わせた基準モデルにおいて、容量装荷板の電界分布を示す右側面図。 同じく背面図。 同じく左側面図。 AM/FMアンテナとGPSアンテナとを組み合わせた基準モデルにおいて、容量装荷板の電界分布を示す背面図。 同じく右側面図。 同じく左側面図。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態を詳述する。なお、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理等には同一の符号を付し、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は発明を限定するものではなく例示であり、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
実施の形態1
図1は第1アンテナとしてのAM/FMアンテナの前方に第2アンテナとしてのSDARSアンテナを配置した本発明に係るアンテナ装置の実施の形態1を示す。このアンテナ装置1は、外装ケース5となるベース10とベース上に被せられるカバー20(例えばシャークフィン形状)で囲まれた内部空間にAM/FMアンテナ30とSDARSアンテナ40とを収容したものである。ベース10上にはAM/FMアンテナ30の受信信号を増幅する増幅器等を搭載した回路基板60が固定されている。AM/FMアンテナ30は容量エレメントとしての容量装荷板35とこれに一端(上端)が接続されたコイルエレメント32とを有し、容量装荷板35はカバー20の天井近傍に支持され、コイルエレメント32の他端(下端)は回路基板60に接続されている。SDARSアンテナ40はAM/FMアンテナ30の前方のベース10上に固定されている。SDARSアンテナ40はパッチアンテナである。なお、ベース10の底面には車体ルーフを貫通して取り付けられる中空の取付金具7が固定されており、AM/FMアンテナ30、SDARSアンテナ40の受信/送信信号を車体側に導くためのケーブル(図示省略)が取付金具7を貫通して車体内に引き込まれている。
なお、図1において、紙面の左右方向の右側がアンテナ装置の前側、左側が後側であり、紙面の上下方向がアンテナ装置の上下方向である。また、図3Aで紙面の左右方向の右側がアンテナ装置の左側、右側がアンテナ装置の左側である。ここでは、容量装荷板35が細くなっている方をアンテナ装置の前側とし、便宜上前側からアンテナ装置をみた状態を背面図とし、後側よりアンテナ装置をみて左側の側面を左側面、右側の側面を右側面とする。また、前後方向を長さ方向、上下方向を高さ方向、左右方向を幅方向と表現する場合もある。
従来例と異なる所は、図2A及び図2Bに示すように、導体板で形成される容量装荷板35が、従来の容量装荷板31に相当する導体本体部36と、所定の幅で帯状に形成されて導体本体部36の右側面の下縁36aに対向して平行に延びる平行帯状部37aを有する付加導体部37とを備えることにある。導体本体部36はカバー20の天井面に沿うように断面略U字状に導体板で形成されたものである。付加導体部37は平行帯状部37aの一端を導体本体部36に接続すると共に平行帯状部37aを導体本体部36の右側面の前側下縁36aに小間隔で対向させる連絡接続部37bを有する。平行帯状部37aの導体本体部36の下縁36aに沿った長さは、SDARSアンテナ40の周波数帯に応じて所定長に設定される。具体的には、SDARSアンテナ40の周波数帯における実効波長の1/4の長さに設定される(実効波長の略1/4の長さであってもよい)。また、SDARSアンテナ40の周波数帯における導体本体部36の電界が高い領域に対応させて、付加導体部37の所定長の部分、つまり平行帯状部37aを配置する必要があり、後述のように導体本体部36の右側面の前側下縁部が電界の高い領域となるので、平行帯状部37aを導体本体部36の右側面の前側下縁36aに対向させている。
容量装荷板35は、図2Aのように、導体本体部36とは別体の付加導体部37を用意し、図2Bのように導体本体部36と付加導体部37との接続部位39を溶接、ハンダ付け、リベット止め、バネ接触等で電気的に接続する。但し、導体本体部36と付加導体部37とを予め一体品として形成、加工したものでもよい。
図3Aは実施の形態1の主要構成部分である容量装荷板35及びSDARSアンテナ40のグラウンドプレーン70上の配置を示す背面図(アンテナ装置を前側から見た図)、図3Bは同じく右側面図、図3Cは実施の形態1の容量装荷板35が有する付加導体部37の寸法関係を示す説明図である。なお、容量装荷板35に接続しているコイルエレメントの図示は省略している。グラウンドプレーン70は車体ルーフに相当する金属板である。容量装荷板35の導体本体部36の寸法及びグラウンドプレーン70からの高さ位置は、従来例における容量装荷板31と同じであり、図3Cのように付加導体部37の平行帯状部37aの長さL2は28mm、幅W2は3mm、連絡接続部37bの長さ(導体本体部36と平行帯状部37a間の対向間隔)Gは3mmである。自由空間で考えた場合、平行帯状部37aの長さL2はSDARS周波数の波長の1/4(≒32mm)であればよいが、実施の形態1の場合、ベース10と樹脂で形成されるカバー20からなる外装ケース5内に収容されていることから、波長の短縮効果により、L2は実効波長の略1/4で28mmとなり、自由空間の場合よりも短くなっている。なお、付加導体部37以外の構成部品の寸法関係は従来例の図36Eに示されたものと同じである。
図3Aから図3Cの配置及び寸法関係において、SDARSアンテナ40からSDARS帯の電波(左旋円偏波)を送信した場合の、AM/FMアンテナの容量装荷板35(導体本体部36及び付加導体部37)の電界分布を図4Aから図4Cに示す。図4Aは右側面図、図4Bは背面図、図4Cは左側面図である。図4Aから図4Cにおいて、明度の高い所(色が薄い部分)が電界の高い所である。図4Aから導体本体部36の右側面前側の下縁部の電界が高く、また、その部分に対向する付加導体部37の電界も高くなっていることがわかる(図4A,図4Bの枠内参照)。
また、図5Aに容量装荷板35(導体本体部36及び付加導体部37)の右側面の電流分布(位相0°)を示し、図5Bは容量装荷板の右側面の電流分布(位相180°)を示す。矢印のサイズが電流の大きさを表し、矢印の向きが電流の流れる向きを表している。また、矢印の密集度合が電流の強さを表している。これらの図から、容量装荷板35における導体本体部36の右側面前側の下縁部(図5A,図5Bの方形枠P1内)の導体本体部表面に流れる電流の向きに対して、これと逆向きの電流が付加導体部37の部分(方形枠P2内)に生じていることがわかる。つまり、導体本体部36の右側面前側の下縁部(方形枠P1内)の電流の向きと、それに対向する付加導体部37の部分(方形枠P2内)の表面に流れる電流の向きは逆向きとなり、方形枠P1内の電流と方形枠P1内の電流とが打ち消し合い、導体本体部36の右側面前側の下縁部の電界が高くなっていることに起因する指向特性の乱れ(偏差)を少なくすることができる。この実証データは図7から図24で後述する。
図6は実施の形態1の効果を確認するための測定モデルを示す説明図であり、グラウンドプレーン70上に、パッチアンテナであるSDARSアンテナ40、容量装荷板35(導体本体部36と付加導体部37とからなる)、及びコイルエレメント(図示省略)を設け、図示のようにXYZ直交3軸を規定した場合を示す。XY平面はグラウンドプレーン70上にあり、X軸は容量装荷板35の前後方向(後方向きが+)、Y軸は容量装荷板35の左右方向、Z軸はグラウンドプレーン70に垂直な方向である。なお、図6の測定モデルの付加導体部37以外の各部材の寸法及び位置関係(相互距離)は図36Eの基準モデルと同じである。
図7は、図6の測定モデルにおいて、パッチアンテナであるSDARSアンテナの水平面(XY面)内における指向性であって、仰角20°の場合の方位と円偏波利得(dBic)との関係を示す指向特性図、図8は同じく仰角40°の場合の指向特性図、図9は同じく仰角60°の場合の指向特性図である。特に図9の仰角60°の場合は周波数2332.5MHz〜2345MHzの間において水平面内指向特性が円に近くなっていることがわかる。つまり、SDARSアンテナ単体の指向性と同等まで改善できていることが確認できる。
図10は前記SDARSアンテナ単体、導体部の付加がない基準モデル(従来例)、及び実施の形態1(測定モデル)の場合の、仰角20°のときの円偏波平均利得(Average Gain;単位dBic)の比較を示す説明図、図11は同じく仰角30°のときの説明図、図12は同じく仰角40°のときの説明図、図13は同じく仰角50°のときの説明図、図14は同じく仰角60°のときの説明図である。図10から図14のように、円偏波平均利得については、周波数2332.5MHz〜2345MHzの間においてアンテナ単体、基準モデル、及び実施の形態1(測定モデル)の三者の間に大きな差異は見られない。
図15は前記SDARSアンテナ単体、導体部の付加がない基準モデル(従来例)、及び実施の形態1(測定モデル)の場合の、仰角20°のときの円偏波最小利得(minimum Gain;単位dBic)の比較を示す説明図、図16は同じく仰角30°のときの説明図、図17は同じく仰角40°のときの説明図、図18は同じく仰角50°のときの説明図、図19は同じく仰角60°のときの説明図である。図15から図19のように、円偏波最小利得については、周波数2332.5MHz〜2345MHzの間において実施の形態1(測定モデル)は基準モデルよりも大幅に改善し、SDARSアンテナ単体と同等レベルとなっている。
図20は前記SDARSアンテナ単体、導体部の付加がない基準モデル(従来例)、及び実施の形態1(測定モデル)の場合の、仰角20°のときのリップル(最大利得−最小利得)の比較を示す説明図、図21は同じく仰角30°のときのリップルの比較を示す説明図、図22は同じく仰角40°のときのリップルの比較を示す説明図、図23は同じく仰角50°のときのリップルの比較を示す説明図、図24は同じく仰角60°のときのリップルの比較を示す説明図である。図20から図24のように、リップルについては、周波数2332.5MHz〜2345MHzの間において実施の形態1(測定モデル)は基準モデルよりも大幅に改善し、SDARSアンテナ単体と同等レベルとなっている。つまり、容量装荷板35の存在がSDARSアンテナの指向特性に悪影響を及ぼさないように構成できている。
本実施の形態によれば、下記の効果を奏することができる。
(1) 図1から図5A,図5Bに示すように、共通の外装ケース5内に設けられた互いに周波数帯が異なる第1アンテナ(AM/FMアンテナ30)及び第2アンテナ(SDARSアンテナ40)を備える場合において、AM/FMアンテナ30の容量装荷板となる導体本体部36から付加導体部37を延出し、SDARSアンテナ40の周波数帯における導体本体部36の電界が高い領域に対応させて付加導体部37の平行帯状部37aを配置し、かつ平行帯状部37aの長さをSDARSアンテナ40の周波数帯における実効波長の略1/4の長さに設定することで、SDARSアンテナ40の水平面内指向性を理想的な無指向性に近づけることができる。すなわち、導体本体部36の電界が高い領域における電流方向と逆向きの電流が平行帯状部37aに誘起することで、導体本体部36の電界が高い領域における電流を打ち消し、その領域に起因する指向性の変動を抑制できる。
(2) 従って、AM/FMアンテナ30とSDARSアンテナ40との離間距離が十分大きくとれない場合でも、SDARSアンテナ40の最大利得と最小利得の差が小さい無指向性に近い良好な指向特性が得られる。例えば、AM/FMアンテナ30とSDARSアンテナ40との離間距離がSDARSアンテナ40の周波数帯における波長λSDARSの略1/2以内であっても無指向性に近い良好な指向特性を確保でき、ひいては外装ケース5の小型化が可能である。図6の測定モデルでは、図36Aで規定しているAM/FMアンテナの容量装荷板とSDARSアンテナとの距離G1が10.3mm(λSDARS/8未満)であり、SDARS帯の1/2波長に比べて大幅に短いがSDARSアンテナ単体の参考モデルと同等のアンテナ特性が得られている。
実施の形態2
本発明に係るアンテナ装置の実施の形態2は、図1に示した実施の形態1のSDARSアンテナの代わりに第2アンテナとしてのGPSアンテナ50を設置(つまりAM/FMアンテナ前方にGPSアンテナ50を配置)する構成である。この場合、図25Aから図25Cに示すように、容量装荷板35は、導体本体部36と、導体本体部36の左側面の前側下縁36bに対向して平行に延びる平行帯状部38aを有する付加導体部38とを備えるが、平行帯状部38aの導体本体部36の前側下縁36bに沿った長さは、GPSアンテナ50の周波数帯における実効波長の1/4の長さ(≒45mm)に設定される(実効波長の略1/4の長さであってもよい)。また、GPSアンテナ50の周波数帯における導体本体部36の電界が高い領域に対応させて平行帯状部38aを配置する必要がある。
図25Aは、実施の形態2の主要構成部分をグラウンドプレーン70上に配置した測定モデルにおいて、GPSアンテナの周波数帯の電波(右旋円偏波)を送信した場合の容量装荷板(導体本体部及び導体部)の電界分布を示す背面図(アンテナ装置を前側から見た図)、図25Bは同じく右側面図、図25Cは同じく左側面図である。図25Aから図25Cにおいて、明度の高い所(色が薄い部分)が電界の高い所である。図25Aから図25Cによって導体本体部36の左側面前側の下縁部の電界が高く、また、その部分に対向する付加導体部38の電界も高くなっていることがわかる。
また、図26Aに容量装荷板35(導体本体部36及び付加導体部38)の左側面の電流分布(位相0°)を示し、図26Bは容量装荷板35の左側面の電流分布(位相180°)を示す。これらの図から、容量装荷板35における導体本体部36の左側面前側の下縁部(図26A,図26Bの方形枠P3内)の電流(導体本体部表面を流れる電流)の向きと、それに対向する付加導体部38の部分(図26A,図26Bの方形枠P4内)の電流(付加導体部表面に流れる電流)の向きは逆向きとなっていることがわかり、方形枠P3内の電流と方形枠P4内の電流とが打ち消し合い、導体本体部36の左側面前側の下縁部の電界が高くなっていることに起因する指向特性の乱れ(偏差)を少なくすることができる。
図27はパッチアンテナであるGPSアンテナ単体、導体部の付加がない基準モデル(従来例)、及び実施の形態2(測定モデル)の場合の、仰角10°〜90°と円偏波平均利得(dBic)との関係を示すグラフである。この図から、基準モデルよりも実施の形態2の測定モデルの方が円偏波平均利得が高く、GPSアンテナ単体に近い値が得られていることがわかる。とくに、仰角が高い方の改善度が顕著で、仰角90°で1.9dBic、仰角80°で1.5dBic、仰角70°で0.8dBic、仰角60°で0.3dBic改善されていることが確認できる。また、仰角90°軸比において、目標となるGPSアンテナ単体モデルで1.5dBであるのに対し、基準モデルで7.7dB、実施の形態2で2.0dBと改善していることを確認している。
上記のように、実施の形態2によれば、図27より、AM/FMアンテナ30とGPSアンテナ50との離間距離がλGPSの略1/2以下でもGPSアンテナとしての良好なアンテナ特性が得られる。
実施の形態3
本発明に係るアンテナ装置の実施の形態3は、図1に示した実施の形態1のAM/FMアンテナ前方に配置したSDARSアンテナを、AM/FMアンテナ後方に配置する構成である。
図28AはAM/FMアンテナ後方にSDARSアンテナを配置した本発明に係るアンテナ装置の実施の形態3の主要構成部分をグラウンドプレーン70上に配置したモデルの背面図(アンテナ装置を前側から見た図)であり、図28Bは同じく右側面図、図28Cは同じく左側面図である。このアンテナ装置は、図1に示されたような、外装ケース5となるベース10とベース上に被せられるカバー20(例えばシャークフィン形状)で囲まれた内部空間に、AM/FMアンテナ30、及びその後方にSDARSアンテナ40を収容したものである。
この場合、導体板で形成される容量装荷板35が、導体本体部36と、導体本体部36の後側下縁36cと平行に延びる平行帯状部37aを有する付加導体部37とを備える。導体本体部36の電界が高い領域が導体本体部36の右側面の後側下縁部となるため、付加導体部37は平行帯状部37aは導体本体部36の右側面の後側下縁36cに小間隔で対向するように配置される。平行帯状部37aの導体本体部36の後側下縁36cに沿った長さは、SDARSアンテナ40の周波数帯における実効波長の1/4の長さに設定される(実効波長の略1/4の長さであってもよい)。
その他の構成は実施の形態1と同様でよく、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
実施の形態4
本発明に係るアンテナ装置の実施の形態4は、図25Aから図25Cに示した実施の形態2のAM/FMアンテナ前方に配置したGPSアンテナを、AM/FMアンテナ後方に配置する構成である。
図29AはAM/FMアンテナ後方にGPSアンテナを配置した本発明に係るアンテナ装置の実施の形態4の主要構成部分をグラウンドプレーン70上に配置したモデルの背面図(アンテナ装置を前側から見た図)であり、図29Bは同じく右側面図、図29Cは同じく左側面図である。このアンテナ装置は、図1に示されたような、外装ケース5となるベース10とベース上に被せられるカバー20(例えばシャークフィン形状)で囲まれた内部空間に、AM/FMアンテナ30、及びその後方にGPSアンテナ50を収容したものである。
この場合、導体板で形成される容量装荷板35が、導体本体部36と、導体本体部36の後側下縁36cと平行に延びる平行帯状部38aを有する付加導体部38とを備えるが、導体本体部36の電界が高い領域が導体本体部36の右側面の後側下縁部となるため、付加導体部38の平行帯状部38aは導体本体部36の右側面の後側下縁36cに小間隔で対向するように配置される。平行帯状部38aの導体本体部36の後側下縁36cに沿った長さは、GPSアンテナ50の周波数帯における実効波長の1/4の長さに設定される(実効波長の略1/4の長さであってもよい)。
その他の構成は実施の形態2と同様でよく、実施の形態2と同様の効果を得ることができる。
実施の形態5
本発明に係るアンテナ装置の実施の形態5は、図1に示した実施の形態1のSDARSアンテナをAM/FMアンテナ前方に設置し、さらに、AM/FMアンテナ前方であり、かつ、SDARSアンテナ後方にGPSアンテナを追加して設置する構成である。
図30AはAM/FMアンテナ前方にSDARSアンテナとGPSアンテナを配置した本発明に係るアンテナ装置の実施の形態5の主要構成部分をグラウンドプレーン70上に配置したモデルの背面図(アンテナ装置を前側から見た図)であり、図30Bは同じく右側面図、図30Cは同じく左側面図である。このアンテナ装置は、図1に示されたような、外装ケース5となるベース10とベース上に被せられるカバー20(例えばシャークフィン形状)で囲まれた内部空間に、AM/FMアンテナ30、及びその前方にSDARSアンテナ40とGPSアンテナ50を収容したものである。ここでは、AM/FMアンテナ30が第1アンテナ、SDARSアンテナ40が第2アンテナ、及びGPSアンテナ50が第3アンテナに対応する。実施の形態5においては、前からSDARSアンテナ40、GPSアンテナ50、AM/FMアンテナ30の順に配列されているが、SDARSアンテナ40とGPSアンテナ50の配置が逆になってもよい。
導体板で形成される容量装荷板35は、導体本体部36と、導体本体部36の右側面の前側下縁36aに対し平行に延びる平行帯状部37aを有する付加導体部37(SDARSアンテナ40に対応)と、導体本体部36の左側面の前側下縁36bに対し平行に延びる平行帯状部38aを有する付加導体部38(GPSアンテナ50に対応)とを備える。導体本体部36の前側下縁36aに沿った平行帯状部37aの長さは、SDARSアンテナ40の周波数帯における実効波長の1/4の長さに設定される(実効波長の略1/4の長さであってもよい)。導体本体部36の前側下縁36bに沿った平行帯状部38aの長さは、GPSアンテナ50の周波数帯における実効波長の1/4の長さに設定される(実効波長の略1/4の長さであってもよい)。
その他の構成は実施の形態1と同様と考えてよい。この実施の形態5では、AM/FMアンテナ30の前方にSDARSアンテナ40とGPSアンテナ50を配置した場合であっても、SDARSアンテナ40とGPSアンテナ50の両者がAM/FMアンテナ30の近傍に存在することに起因する各アンテナ40,50の指向特性の乱れを軽減し、無指向性に近い良好な指向特性を確保でき、ひいてはケース5の小型化が可能である。
実施の形態6
本発明に係るアンテナ装置の実施の形態6は、図1に示した実施の形態1のSDARSアンテナをAM/FMアンテナ前方に設置し、さらに、AM/FMアンテナ後方にGPSアンテナを追加して設置する構成である。
図31AはAM/FMアンテナ前方にSDARSアンテナを、AM/FMアンテナ後方にGPSアンテナを配置した本発明に係るアンテナ装置の実施の形態6の主要構成部分をグラウンドプレーン70上に配置したモデルの背面図(アンテナ装置を前側から見た図)であり、図31Bは同じく右側面図、図31Cは同じく左側面図である。このアンテナ装置は、図1に示されたような、外装ケース5となるベース10とベース上に被せられるカバー20(例えばシャークフィン形状)で囲まれた内部空間に、AM/FMアンテナ30、その前方にSDARSアンテナ40、及びAM/FMアンテナ30の後方にGPSアンテナ50を収容したものである。つまり、前からSDARSアンテナ40、AM/FMアンテナ30、GPSアンテナ50の順に配列されている。ここでは、AM/FMアンテナ30が第1アンテナ、SDARSアンテナ40が第2アンテナ、及びGPSアンテナ50が第3アンテナに対応する。
導体板で形成される容量装荷板35は、導体本体部36と、導体本体部36の右側面の前側下縁36aに対し平行に延びる平行帯状部37aを有する付加導体部37(SDARSアンテナ40に対応)と、導体本体部36の右側面の後側下縁36cに対し平行に延びる平行帯状部38aを有する付加導体部38(GPSアンテナ50に対応)とを備える。導体本体部36の右側面の前側下縁36aに沿った平行帯状部37aの長さは、SDARSアンテナ40の周波数帯における実効波長の1/4の長さに設定される(実効波長の略1/4の長さであってもよい)。導体本体部36の右側面の後側下縁36cに沿った平行帯状部38aの長さは、GPSアンテナ50の周波数帯における実効波長の1/4の長さに設定される(実効波長の略1/4の長さであってもよい)。
その他の構成は実施の形態1と同様と考えてよい。この実施の形態6では、AM/FMアンテナ30の前方にSDARSアンテナ40、AM/FMアンテナ30の後方にGPSアンテナ50を配置した場合であっても、SDARSアンテナ40とGPSアンテナ50の両者がAM/FMアンテナ30の近傍に存在することに起因する各アンテナ40,50の指向特性の乱れを軽減し、両アンテナ40,50共に無指向性に近い良好な指向特性を確保でき、ひいてはケース5の小型化が可能である。
実施の形態7
本発明に係るアンテナ装置の実施の形態7は、図1に示した実施の形態1のSDARSアンテナをAM/FMアンテナ後方に設置し、さらに、AM/FMアンテナ前方にGPSアンテナを追加して設置する構成である。
図32AはAM/FMアンテナ前方にGPSアンテナを、AM/FMアンテナ後方にSDARSアンテナを配置した本発明に係るアンテナ装置の実施の形態7の主要構成部分をグラウンドプレーン70上に配置したモデルの背面図(アンテナ装置を前側から見た図)であり、図32Bは同じく右側面図、図32Cは同じく左側面図である。このアンテナ装置は、図1に示されたような、外装ケース5となるベース10とベース上に被せられるカバー20(例えばシャークフィン形状)で囲まれた内部空間に、AM/FMアンテナ30、その前方にGPSアンテナ50、及びAM/FMアンテナ30の後方にSDARSアンテナ40を収容したものである。つまり、前からGPSアンテナ50、AM/FMアンテナ30、SDARSアンテナ40の順に配列されている。ここでは、AM/FMアンテナ30が第1アンテナ、SDARSアンテナ40が第2アンテナ、及びGPSアンテナ50が第3アンテナに対応する。
導体板で形成される容量装荷板35は、導体本体部36と、左側面の前側下縁36bに対向して平行に延びる平行帯状部38aを有する付加導体部38(GPSアンテナ50に対応)と、導体本体部36の右側面の後側下縁36cに対し平行に延びる平行帯状部37aを有する付加導体部37(SDARSアンテナ40に対応)とを備える。導体本体部36の左側面の前側下縁36bに沿った平行帯状部38aの長さは、GPSアンテナ50の周波数帯における実効波長の1/4の長さに設定される(実効波長の略1/4の長さであってもよい)。また、導体本体部36の右側面の後側下縁36cに沿った平行帯状部37aの長さは、SDARSアンテナ40の周波数帯における実効波長の1/4の長さに設定される(実効波長の略1/4の長さであってもよい)。
その他の構成は実施の形態1と同様と考えてよい。この実施の形態7では、AM/FMアンテナ30の前方にGPSアンテナ50、AM/FMアンテナ30の後方にSDARSアンテナ40を配置した場合であっても、SDARSアンテナ40とGPSアンテナ50の両者がAM/FMアンテナ30の近傍に存在することに起因するアンテナ40,50の指向特性の乱れを軽減し、無指向性に近い良好な指向特性を確保でき、ひいてはケース5の小型化が可能である。
実施の形態8
図33Aは実施の形態8におけるAM/FMアンテナ(第1アンテナ)の容量装荷板の構成を示す右側面図、図33Bは同じく左側面図である。この場合、導体板で形成される容量装荷板35は、導体本体部36と、右側面の後縁36dに対向して平行に延びる平行帯状部371aを有する付加導体部371(SDARSアンテナやGPSアンテナ等の第2アンテナに対応)とを備える。導体本体部36の右側面の後縁36dに沿った平行帯状部371aの長さは、第2アンテナの周波数帯における実効波長の1/4の長さに設定される(実効波長の略1/4の長さであってもよい)。容量装荷板の構成以外は前述の実施の形態1と同様である。
この実施の形態8の構成は、第2アンテナの周波数帯における導体本体部36の電界が高い領域が導体本体部36の右側面の後縁36d近傍であって、これに平行帯状部371aが対向する配置となったときに、有効である。すなわち、第2アンテナがAM/FMアンテナの近傍に存在することに起因する指向特性の乱れを軽減できる。
実施の形態9
図34Aは実施の形態9におけるAM/FMアンテナ(第1アンテナ)の容量装荷板の構成を示す右側面図、図34Bは同じく左側面図である。この場合、導体板で形成される容量装荷板35は、導体本体部36と、右側面の後側下縁36cに対向して平行に延びる平行帯状部372aを有する付加導体部372(SDARSアンテナやGPSアンテナ等の第2アンテナに対応)とを備える。ここで、付加導体部372は導体本体部36の下縁よりも内側に入り込むように形成されている。例えば、導体本体部36の一部を逆L字状切欠370で分離することで、導体本体部36と一体の付加導体部372を形成できる。導体本体部36の右側面の後側下縁36cに沿った平行帯状部372aの長さは、第2アンテナの周波数帯における実効波長の1/4の長さに設定される(実効波長の略1/4の長さであってもよい)。容量装荷板の構成以外は前述の実施の形態1と同様である。
この実施の形態9の構成は、第2アンテナの周波数帯における導体本体部36の電界が高い領域が導体本体部36の右側面の後側下縁36c近傍であって、これに平行帯状部372aが対向する配置となったときに有効である。すなわち、第2アンテナがAM/FMアンテナの近傍に存在することに起因する指向特性の乱れを軽減できる。
実施の形態10
図35Aは実施の形態10におけるAM/FMアンテナ(第1アンテナ)の容量装荷板の構成を示す右側面図、図35Bは同じく左側面図である。この場合、導体板で形成される容量装荷板35は、導体本体部36と、右側面の前側下縁36aに対向して平行に延びる平行帯状部373aを有する付加導体部373(SDARSアンテナやGPSアンテナ等の第2アンテナに対応)とを備える。ここで、付加導体部373は導体本体部36の下縁よりも内側に入り込むように形成されている。例えば、導体本体部36の一部を逆L字状切欠371で分離することで、導体本体部36と一体の付加導体部373を形成できる。導体本体部36の右側面の前側下縁36aに沿った平行帯状部373aの長さは、第2アンテナの周波数帯における実効波長の1/4の長さに設定される(実効波長の略1/4の長さであってもよい)。容量装荷板の構成以外は前述の実施の形態1と同様である。
この実施の形態10の構成は、第2アンテナの周波数帯における導体本体部36の電界が高い領域が導体本体部36の右側面の前側下縁36a近傍であって、これに平行帯状部373aが対向する配置となったときに有効である。すなわち、第2アンテナがAM/FMアンテナの近傍に存在することに起因する指向特性の乱れを軽減できる。
以上、実施の形態を例に本発明を説明したが、実施の形態の各構成要素や各処理プロセスには請求項に記載の範囲で種々の変形が可能であることは当業者に理解されるところである。以下、変形例について触れる。
本発明の各実施の形態において、第1アンテナとしてAM/FMアンテナを、これと周波数帯が異なる第2アンテナとしてSDARSアンテナ又はGPSアンテナを例示したが、互いに周波数帯が異なるアンテナ同士の組合せの場合にも本発明は適用可能である。
第1アンテナの導体本体部から付加導体部が延出される位置は、第1及び第2アンテナの位置関係に応じて適宜変更可能であり、各実施の形態に図示した配置に限定されない。
1 アンテナ装置
5 外装ケース
7 取付金具
10 ベース
20 カバー
30 AM/FMアンテナ
31,35 容量装荷板
32 コイルエレメント
36 導体本体部
37,38,371,372,373 付加導体部
37a,38a,371a,372a,373a 平行帯状部
39 接続部位
40 SDARSアンテナ
50 GPSアンテナ
60 回路基板
70 グラウンドプレーン

Claims (12)

  1. 共通のケース内に設けられた互いに周波数帯が異なる第1及び第2アンテナを備え、
    前記第1アンテナの導体本体部から付加導体部が延出され、
    前記付加導体部は、前記導体本体部の縁に沿って間隔をあけて延びる、前記第2アンテナの周波数帯に応じた所定長の部分を有する、アンテナ装置。
  2. 前記第2アンテナの周波数帯における前記導体本体部の電界が高い領域に対応させて前記付加導体部の所定長の部分を配置する、請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記付加導体部の所定長の部分が、前記第2アンテナの周波数帯における実効波長の略1/4の長さである請求項1又は2に記載のアンテナ装置。
  4. 水平方向における前記第1及び第2アンテナの離間距離が、前記第2アンテナの周波数帯における波長の略1/2以内である、請求項1から3のいずれか一項に記載のアンテナ装
  5. 前記第2アンテナが水平面内で無指向性であり、前記付加導体部が存在しない場合と比較して、所定の仰角における前記第2アンテナの最大利得と最小利得の差が小さい、請求項1から4のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  6. 前記ケース内に第3アンテナを備え、
    前記第3アンテナは、前記第1アンテナ及び前記第2アンテナと周波数帯が異なり、前記導体本体部から別の付加導体部が延出され、
    前記別の付加導体部は、前記導体本体部の縁に沿って間隔をあけて延びる、前記第3アンテナの周波数帯に応じた所定長の部分を有する、請求項1から5のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  7. 前記第3アンテナの周波数帯における前記導体本体部の電界が高い領域に対応させて前記別の付加導体部の所定長の部分を配置する、請求項6に記載のアンテナ装置。
  8. 前記別の付加導体部の所定長の部分が、前記第3アンテナの周波数帯における実効波長の略1/4の長さである請求項6又は7に記載のアンテナ装置。
  9. 水平方向における前記第1及び第3アンテナの離間距離が、前記第3アンテナの周波数帯における波長の略1/2以内である、請求項6から8のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  10. 前記第3アンテナが水平面内で無指向性であり、前記付加導体部が存在しない場合と比較して、所定の仰角における前記第3アンテナの最大利得と最小利得の差が小さい、請求項6から9のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  11. 前記付加導体部が、前記導体本体部とは別部品であって前記導体本体部に固定ないし一体化されている、請求項1から10のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  12. 前記第1アンテナがAM/FMアンテナであって、前記AM/FMアンテナの容量エレメントが前記導体本体部と前記付加導体部とを有している、請求項1から11のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
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