JP2018066246A - 地盤補強工法 - Google Patents

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【課題】小規模の基礎杭を想定し、簡単な施工にて大きな支持力を効率的に得ることができるコンクリート柱状補強体を構築可能な地盤補強工法を得る。【解決手段】ケーシング鋼管2の先端面に、直径D0がケーシング鋼管の直径dの1.5〜3.2倍で、かつ中央部に直径D1の円形輪郭の凹部8を形成した端面板3を、端面板に固定した継手部材12にて係脱可能に取り付ける。端面板3の鍔部4に互いに上下逆向きに傾斜した傾斜面部6、7を持つ。端面板付きケーシング鋼管11を地中に回転貫入し、ケーシング鋼管内に杭体用セメント系注入材を注入し、ケーシング鋼管を貫入時の回転方向と逆方向に回転させて、端面板を残した状態で引き抜くことで、コンクリート柱状補強体を構築する。【選択図】図1

Description

この発明は、ケーシング鋼管を地中に回転貫入し、コンクリート等の杭体用セメント系注入材を注入した後、前記ケーシング鋼管を引き抜いてコンクリート柱状補強体を構築する地盤補強工法に関する。
この種の地盤補強工法として、特許文献1に記載の杭埋設工法がある。引用文献1中の符号を用いて説明すると、この工法は、筒状のケーシング10の下端部に、外方に拡がる翼体3を有する先端ヘッド1を着脱自在に装着させた状態で、前記ケーシング及び前記先端ヘッドを回転させつつ地中に埋め込み、次に、前記ケーシングの内部に補強部材(鉄筋かごR)を挿入し、次いで、前記ケーシングの内部に硬化前のコンクリート(生コンクリートC)を投入し、その後、前記先端ヘッドの装着を解除した状態で、前記ケーシングを地中より引き抜くという工法である。
この工法は、地中に埋め込んだケーシング内に鉄筋を挿入しコンクリートを注入する工法であり、鉄筋コンクリート杭を施工する工法である。
また、先端ヘッド1は、筒状の本体2の下端面に単なる平坦な円板(底部壁2a)を溶接固定し、本体2の外周面に2枚の分割板3a、3bによる翼体3を溶接固定した構成である。
特開2006−77388
特許文献1の工法は上述の通り、鉄筋コンクリート杭を施工する工法であり、また、使用する先端ヘッド1は、その下端面が筒状の本体2の下端面の単なる平坦な円板(底部壁2a)であり、また、翼体3は筒状の本体2の外周面に別部材として固定されたものである。
特許文献1の工法は、強固な支持力を発揮し得る基礎杭を得ようとするものであるが、煩雑な工法であり、また、鉄筋かごRを挿入するものであるから比較的規模の大きな基礎杭を施工することを想定していると言える。
本発明は、小規模の基礎杭を想定し、簡単な施工にて大きな支持力を効率的に得ることができるコンクリート柱状補強体を構築可能な地盤補強工法を得ることを目的とする。
上記課題を解決する請求項1の発明の地盤補強工法は、ケーシング鋼管の先端面に、直径Dが前記ケーシング鋼管の内径dの1.5〜3.2倍で、かつ中央部に、
下面側から見て杭頭側にへこんだ直径Dの円形輪郭の凹部が形成された端面板であって前記凹部より外側に張り出した鍔部に、前記端面板周縁から中央に向かう切欠き部を有し、前記切欠き部の端面板周方向両側に、互いに上下逆向きに傾斜した傾斜面部が形成された端面板を、
ケーシング鋼管の貫入時の回転方向では互いに係合しそれと逆の回転方向では外れる態様で係脱可能に取り付けて、この端面板装着のケーシング鋼管を地中に回転貫入し、
次いで、ケーシング鋼管内に杭体用セメント系注入材を注入し、
次いで前記ケーシング鋼管を貫入時の回転方向と逆方向に回転させて前記端面板を残した状態で引き抜くことで、コンクリート柱状補強体を構築することを特徴とする。
請求項2は、請求項1の地盤補強工法において、前記端面板の凹部に、その中心側から前記切欠き部の近傍に向かって延びる細長部材が溶接固定されていることを特徴とする。
請求項3は、請求項1又は2の地盤補強工法において、前記端面板は、その下面に溶接固定され、かつ、前記下向きに傾斜した傾斜面部における端面板中心側の側端面に溶接固定された傾斜面部補強部材を有することを特徴とする。
請求項4は、請求項1〜3のいずれかの地盤補強工法において、前記端面板を前記ケーシング鋼管に係脱可能に取り付ける係合構造は、ケーシング鋼管の下端部外周面に固定した管長手方向に長い突出部と、ケーシング鋼管外周面に沿う円弧板部を有して前記端面板の上面に固定された継手部材とからなり、前記継手部材の円弧板部は、その上部にケーシング鋼管側の前記突出部を係合させるフック部及び前記突出部の抜け出しを可能にする開口を有して、前記突出部を収容する開口付き空所を形成してなり、前記突出部が、ケーシング鋼管貫入時の回転方向の回転では前記フック部により前記開口付き空所に係合し、逆方向の回転では前記開口にて開口付き空所から抜き出せるように構成されていることを特徴とする。
本発明の地盤補強工法は、ケーシング鋼管を地中に回転貫入し、コンクリート等の杭体用セメント系注入材を注入した後、前記ケーシング鋼管を引き抜くことで、現場打ちコンクリート柱状補強体を構築するものである。そして、ケーシング鋼管の先端面に係脱可能取り付けられた端面板は、ケーシング鋼管を回転貫入しコンクリート等を注入した後、ケーシング鋼管を引き抜いた時地中に残されて、コンクリート柱状補強体の下端部として一体化する。
本発明における端面板は、その直径Dがケーシング鋼管の直径dより顕著に大であるから、コンクリート柱状補強体の下端部として一体化したこの広い面積の端面板により、構築したコンクリート柱状補強体の支持力を高くすることができる。
さらに、本発明の端面板は、下面側から見て杭頭側にへこんだ凹部が形成された凹型の端面板なので、その凹部に土がつまることで地盤との接触面が有効に働き、同径の単なる円板の端面板である場合と比較して、構築したコンクリート柱状補強体の支持力が高いものとなる。
このように、簡単な構成でもって、コンクリート柱状補強体の地盤支持力を効率的に高くすることができる。
また、下面側から見て杭頭側にへこんだ凹型の端面板であるから、地中に貫入する際に土から受ける抵抗に対する撓み剛性が顕著に大となる。本発明では端面板の外径をかなり大きくしているので、平板状であれば十分厚板のものでないと撓んでしまう恐れがあるが、撓み剛性が大きいので無用に板厚を厚くする必要はない。
請求項2において、端面板の裏面の凹部に、その中心側から前記切欠き部の近傍に向かって延びる細長部材を溶接固定したことにより、鋼管杭の掘削推進に対する抵抗が大きくなることを抑制できる。
すなわち、回転貫入の際、特に下向き傾斜面部は掘削する土を凹部に囲い込み押し込むように作用するが、端面板の裏面の凹部に、その中心側から切欠き部の近傍に向かって延びる細長部材が掘削推進補助バーとして存在するので、この細長部材が凹部に囲い込まれ押し込まれる土を切欠き部より排出する作用をする。したがって、掘削推進中に土が凹部につまり過ぎることは抑制され、凹部につまった土からの下向き傾斜面部の回転に対する抵抗は軽減され、また、鉛直方向の抵抗が増すことも軽減される。
下向き傾斜面部には土を掘削する作用に対して大きな抵抗を受けるので、その大きな抵抗により変形する恐れがあるが、請求項3によれば、その下向き傾斜面部が傾斜面部補強部材を介して端面板に結合されているので、下向き傾斜面部が変形することは防止される。
請求項4によれば、端面板側の継手部材の開口付き空所に係合するケーシング鋼管側の突出部が管長手方向に長く、そしてその突出部を受ける部分が端面板に固定した継手部材の円弧板部にあるので、回転方向の大きな力を受けることができる。
また、簡単な構造で、ケーシング鋼管と端面板とを係合状態にする場合と係合解除状態にする場合との区別が明確になる係合構造を得ることができる
本発明の一実施例の地盤補強工法において用いる端面板をケーシング鋼管の先端に取り付けた状態である端面板付きケーシング鋼管の正面図である。 (イ)は図1における端面板(継手部材付き端面板)の平面図、(ロ)は(イ)の正面図である。 図2(イ)のA−A断面図である。 図2(イ)の端面板の底面図である。 (イ)は図2のB矢印方向からみた要部の拡大図、(ロ)は(イ)の傾斜面部補強部材における下向き傾斜面部との接合部(砂地ハッチングの部分)を説明する図である。 上記端面板を製作する工程で、円板に傾斜面部を形成するために切りこみを入れた状態を示すもので、円板の底面図(図4に対応する図)である。 図2の端面板における、ケーシング鋼管とジョイントさせるための継手部を単独で示したもので、(イ)は継手部の正面図(但し、背面側のフック部を省略して示した図)、(ロ)は(イ)のC−C断面図である。 ケーシング鋼管と端面板の継手部との係合構造を説明するもので、(イ)はケーシング鋼管と端面板の継手部との係合部分の正面図、(ロ)は(イ)のD-D断面図である。 端面板のケーシング鋼管に対する継手部の他の実施例を示すもので、(イ)は継手部材付き端面板の平面図、(ロ)は(イ)の正面図である。 図9の端面板における、ケーシング鋼管とジョイントさせるための2つの継手部材を単独で示したもので、(イ)は奥側の継手部材の正面図、(ロ)は(イ)の平面図、(ハ)は手前側の継手部材の正面図、(ニ)は(ハ)の平面図である。 本発明の地盤補強工法の施工手順を説明する図である。 本発明の地盤補強工法を用いて家屋の基礎杭を施工する態様の一例を説明する図である。
以下、本発明の地盤補強工法を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
図1は本発明の一実施例の地盤補強工法において用いる端面板3をケーシング鋼管2の先端に取り付けた状態である端面板付きケーシング鋼管11の正面図、図2(イ)は図1における端面板3の平面図、図2(ロ)は(イ)の正面図、図3は図2(イ)のA−A断面図、図4は図2(イ)の端面板の底面図である。
前記端面板3は、詳細は後述する継手部材12を一体に固定しており、この継手部材12を介してケーシング鋼管2の先端部に係脱可能に取り付けられる。端面板3は、その直径Dとケーシング鋼管2の直径dとの比D/dが1.5〜3.2、好ましくはD/d=1.8〜2.5であり、かつ中央部に、下面側から見て杭頭側にへこんだ直径Dの円形輪郭の凹部8が形成されている。
図示例の凹部8はすり鉢状をなしている。凹部8の円形輪郭を図4にSで示す。凹部8の外側部分(上面部分)を8’で示す。凹部8の外側部分8’の上から見た円形輪郭をS’で示す。
前記端面板3における前記凹部8より外側に張り出した鍔部4に、前記端面板3の周縁から中央に向かう切欠き部5を有し、前記切欠き部5の端面板周方向両側に、互いに上下逆向きに傾斜した傾斜面部6、7(上向き傾斜面部6及び下向き傾斜面部7)が形成されている。
そして、前記凹部8に、その中心側から前記切欠き部5の近傍に向かって延びる掘削推進補助バーとして機能する細長部材10が溶接固定されている。実施例の細長部材10は、縦横18mmの正方形断面で長さが130mmの角棒(角形部材)である。
この実施例ではさらに、端面板3の下面に下向き傾斜面部7を補強する傾斜面部補強部材21を溶接固定している。
図示例の傾斜面部補強部材21は、縦横18mmの正方形断面で長さが40mmの角棒であり、図5(イ)に示すようにその下端を端面板3に、下向き傾斜面部7における端面板中心側の側端面に接するように位置させて溶接固定し、上部の側面を下向き傾斜面部7の端面板中心側の側端面に溶接固定している。図5(ロ)の砂地ハッチングで示した部分が傾斜面部補強部材21と下向き傾斜面部7の端面板中心側の側端面とが接合される領域である。溶接はその領域の周囲において行う。図2において溶接部をQで示す。
図示例の傾斜面部補強部材21が端面板3に固定される位置は、凹部8の円形輪郭Sと円弧状切りこみm(図6参照)との間の平坦な部分である。
なお、端面板3の直径が小径の場合は、傾斜面部補強部材21の位置が凹部8の傾斜面になる場合もあるが、その場合は傾斜面部補強部材21の下端面を傾斜面にする。
実施例の各部の寸法等については、ケーシング鋼管2は直径dが216.3mm、板厚が5.3mm又は8.2mm、材質STK400である。
端面板3は、板厚Tが9mm又は12mm、直径Dが400mm又は500mm、凹部8の高さHが45mmである。材質はSS400又はSS490である。凹部外側部分8’の円形輪郭Sの直径は概ね220mm、
端面板3を製作する方法は特に限定されないが、鋼板の平坦な円板に凹部8を形成した後に傾斜面部6、7を形成してもよいし、平坦な円板に、傾斜面部6、7を形成するための切り込みを入れた段階で凹部8を形成してもよい。また、平坦な円板に、切り込みを入れかつ傾斜面部を形成した後に、凹部を形成することも考えられる。
図4に対応する底面図として示した図6では、円板9に凹部8を形成した後に傾斜面部を形成する場合として示している。同図において、傾斜面部が形成される前の段階の端面板を3’で示し、傾斜面部6、7となる部分を6’、7’で示す。
図示例では、凹部8の円形輪郭Sより若干半径方向外側の位置に円弧状の切込みmを入れ、その円弧状の切り込みmの中央位置から半径方向外側に延びる切込みnを入れた後、前記切込みnの円周方向両側をそれぞれ上下逆向きに傾斜させて、図1、図2(ロ)、図5のような互いに上下逆向きの傾斜面部6、7を形成する。底面図である図6において、傾斜面部6、7を形成する際の谷折り部を1点鎖線、山折り部を2点鎖線で示す。
なお、端面板3の直径Dと凹部8の円形輪郭Sの直径Dとの寸法差にも関係するが、前記円弧状の切り込みmと円形輪郭Sとの間に、前記傾斜面部補強部材21の下端を端面板3に溶接固定する平坦なスペースが確保されるようにするのが望ましい。
端面板3をケーシング鋼管2に係脱可能に取り付ける係合構造は、図1、図2(ロ)、図3にも示されているが、図7、図8に詳細を示すように、ケーシング鋼管2の下端部外周面の直径方向両側に固定した管長手方向に長い突出部14と、ケーシング鋼管外周面に沿う円弧板部12aを有して端面板3の上面に溶接固定された筒状の継手部材12とからなり、前記継手部材12の円弧板部12aは、その上部にケーシング鋼管2側の前記突出部14を係合させるフック部12c及び前記突出部14の抜け出しを可能にする開口14dを有する開口付き空所12bを形成してなる。端面板3に係合部材12を溶接固定した継手部材付き端面板を符号15で示す。なお、端面板3という場合、継手部材12を固定した継手部材付き端面板15も、端面板3そのものも単に端面板と呼ぶ場合がある。
これにより、ケーシング鋼管2側の管長手方向に長い突出部14が、ケーシング鋼管貫入時の回転方向の回転(図8(ロ)で反時計方向の回転)では前記フック部12cにより前記開口付き空所12bに係合(二点鎖線で示した図8(イ)で突出部14’)し、逆方向の回転(図8(ロ)で時計方向の回転)では図8(イ)で実線で示す突出部14の位置にきて、前記開口12dにて開口付き空所12bから抜き出せるようになる。
この構造によれば、端面板3側の継手部材12の開口付き空所12bに係合するケーシング鋼管2側の突出部14が管長手方向に長く、そしてその突出部14を受ける部分が端面板3に固定した継手部材12の円弧板部12aにあるので、回転方向の大きな力を受けることができる。
また、時計方向の回転させた時、突出部14が開口付き空所12bの開口12d側の壁面12fに当たるので、係合状態にする場合と抜け出し可能状態にする場合との区別が明確である。このように、簡単な構造で、ケーシング鋼管2と端面板3とを係合状態にする場合と係合解除状態にする場合との区別が明確になる係合構造を得ることができる
図11(イ)〜(ニ)は上述のケーシング鋼管2及び継手部材付き端面板15を用いて行う本発明の一実施例の地盤補強工法の施工手順を説明する図である。
ケーシング鋼管2の下端部に端面板3(継手部材付き端面板15)を係合させて、図1に示したような端面板付きケーシング鋼管11とする。
この端面板付きケーシング鋼管11の頭部に図11(イ)に示すように杭打ち機等の回転圧入駆動部22を取り付け、同図(ロ)に示すように回転圧入駆動部22により端面板付きケーシング鋼管11を所定深さまで地中に回転貫入する。
次いで、回転圧入駆動部22を外した後、同図(ハ)に示すようにケーシング鋼管2内に、コンクリートやモルタルや骨材混合セメントミルク等の杭体用セメント系注入材、例えばコンクリート23を注入する。
次いで、端面板付きケーシング鋼管11の頭部に再び回転圧入駆動部を取り付けて、同図(ニ)に示すように、ケーシング鋼管2を引き抜く。
これによりコンクリート柱23’の下端に継手部材付き端面板15が一体化したコンクリート柱状補強体1が得られる。
このコンクリート柱状補強体1における端面板3は、その直径Dがケーシング鋼管の直径dより顕著に大であるから、コンクリート柱状補強体1の下端部として一体化したこの広い面積の端面板3により、構築したコンクリート柱状補強体1の支持力を高くすることができる。
さらに、この端面板3は、下面側から見て杭頭側にへこんだ凹部8が形成された凹型の端面板なので、その凹部8に土がつまることで地盤との接触面が有効に働き、同径の単なる円板の端面板である場合と比較して、構築したコンクリート柱状補強体1の支持力が高いものとなる。
このように、簡単な構成でもって、コンクリート柱状補強体1の地盤支持力を効率的に高くすることができる。
また、下面側から見て杭頭側にへこんだ凹型の端面板3であるから、地中に貫入する際に土から受ける抵抗に対する撓み剛性が顕著に大である。したがって、端面板3の外径がかなり大きく土から受ける抵抗が大きいにも関わらず、無用に板厚を厚くする必要はない。
端面板3の中央部に凹部8を有するので、上述のように、地盤に貫入した時に凹部3に土がつまっていることで地盤との接触面が有効に働き、支持力を確実に確保できるものであるが、回転貫入の際には、特に下向き傾斜面部7で土が凹部8に囲い込まれ押し込まれることが、掘削推進に対する抵抗が大きく要因となる。
すなわち、回転貫入の際、土が特に下向き傾斜面部7で凹部8に強く押し込まれ過ぎると、凹部8につまった土からの下向き傾斜面部7の回転に対する抵抗が増し、また、鉛直方向の抵抗も増す。
しかし、上述した端面板付きケーシング鋼管11では、端面板3の裏面の凹部8に、その中心側から切欠き部5の近傍に向かって延びる細長部材10が存在するので、掘削推進中にこの細長部材10が凹部8に囲い込まれ押し込まれる土を排出する作用をする。したがって、土が凹部8につまり過ぎることは抑制され、凹部8につまった土からの下向き傾斜面部7の回転に対する抵抗は軽減され、また、鉛直方向の抵抗が増すことも軽減される。このように、細長部材10は掘削推進補助部材として機能する。
なお、実施例の細長部材10は、正方形断面の角形部材であるが、正方形断面に限らず長方形断面でもよいし、角形部材に限らず円形断面その他の断面でもよい。さらに、幅寸法より高さ寸法が顕著に大で板状をなす部材であってもよい。
また、凹部8における細長部材10の配置(位置)は、凹部の中心側から切欠き部5の近傍に向かって延びる態様で配置固定されるが、端面板3が回転して掘削推進してく際の土の挙動は複雑なので、厳格に位置が定められるものではない。したがって、種々の配置に対して実験を行って適切な細長部材の形状及び配置が得られるものである。
また、下向き傾斜面部7には土を掘削する作用に対して大きな抵抗を受けるので、その大きな抵抗により変形する恐れがあるが、その下向き傾斜面部7が傾斜面部補強部材21を介して端面板3に結合されているので、下向き傾斜面部7が変形することは防止される。
図9、図10に端面板3のケーシング鋼管2に対する他の実施例の継手部材12’を示す。図9(イ)は継手部材12’を設けた端面板(継手部材付き端面板15’)の平面図、(ロ)は(イ)の正面図である。図10は図9の奥側の継手部材12’の正面図、(ロ)は(イ)の平面図、(ハ)は手前側の継手部材12’の正面図、(ニ)は(ハ)の平面図である。
前述した実施例における継手部材12は、図1〜図3、図7、図8等に示したように、ケーシング鋼管2の外周に被さる筒状をなしており、ケーシング鋼管外周面に沿う円弧板部12aが筒の直径方向の両側に形成されているが、この実施例の継手部材12’は、前述の筒状の継手部材12における直径方向両側にある2か所の開口付き空所12bの近傍(円弧板部12a)をそれぞれ別個の継手部材12’として端面板3に溶接固定したものである。
すなわち、この実施例の継手部材12’は、前述の実施例の継手部材12における2か所の開口付き空所12bの近傍(円弧板部12a)をそれぞれ単独の継手部材12’としたものである。この継手部材12’の開口付き空所12b、フック部12c、開口12dは前述の実施例の継手部材12のものと同じである。
図12は図11で説明した地盤補強工法により、家屋等の建築物の基礎コンクリート20を支持する杭としてコンクリート柱状補強体1を施工する一例を簡単に示したものである。
本発明によるコンクリート柱状補強体1によれば、地盤支持力が向上するので、従来より少ない本数の杭(コンクリート柱状補強体1)にて、所望の支持力を確保することができる。
また、端面板付きケーシング鋼管11を地盤に貫入する際には、上述の通り、端面板3の下面に固定した細長部材10により、端面板3の掘削推進に対する抵抗が軽減される。
1 コンクリート柱状補強体
2 ケーシング鋼管
3 端面板
3’ 傾斜面部が形成される前の段階の端面板
4 鍔部
5 切欠き部
6 上向き傾斜面部
6’ 上向きの傾斜面部となる部分
7 下向き傾斜面部
7’ 下向きの傾斜面部となる部分
8 凹部
8’凹部の外側部分
10 細長部材(掘削推進補助バー)
11 端面板付きケーシング鋼管
12。12’ 継手部材
12a 円弧板部
12b 開口付き空所
12c フック部
12d 開口
14 突出部
15 継手部材付き端面板
21 傾斜面部補強部材
S 凹部の円形輪郭
S’ 凹部の外側部分を上から見た円形輪郭
T (端面板の)板厚
d ケーシング鋼管の直径
端面板の直径
凹部の円形輪郭の直径
H 凹部の高さ

Claims (4)

  1. ケーシング鋼管の先端面に、直径Dが前記ケーシング鋼管の直径dの1.5〜3.2倍で、かつ中央部に、
    下面側から見て杭頭側にへこんだ直径Dの円形輪郭の凹部が形成された端面板であって前記凹部より外側に張り出した鍔部に、前記端面板周縁から中央に向かう切欠き部を有し、前記切欠き部の端面板周方向両側に、互いに上下逆向きに傾斜した傾斜面部が形成された端面板を、
    ケーシング鋼管の貫入時の回転方向では互いに係合しそれと逆の回転方向では外れる態様で係脱可能に取り付けて、この端面板装着のケーシング鋼管を地中に回転貫入し、次いで、ケーシング鋼管内に杭体用セメント系注入材を注入し、次いで前記ケーシング鋼管を貫入時の回転方向と逆方向に回転させて、前記端面板を残した状態で引き抜くことで、コンクリート柱状補強体を構築することを特徴とする地盤補強工法。
  2. 前記端面板の凹部に、その中心側から前記切欠き部の近傍に向かって延びる細長部材が溶接固定されていることを特徴とする請求項1記載の地盤補強工法。
  3. 前記端面板は、その下面に溶接固定され、かつ、前記下向きに傾斜した傾斜面部における端面板中心側の側端面に溶接固定された傾斜面部補強部材を有することを特徴とする請求項1又は2記載の地盤補強工法。
  4. 前記端面板を前記ケーシング鋼管に係脱可能に取り付ける係合構造は、ケーシング鋼管の下端部外周面に固定した管長手方向に長い突出部と、ケーシング鋼管外周面に沿う円弧板部を有して前記端面板の上面に固定された継手部材とからなり、前記継手部材の円弧板部は、その上部にケーシング鋼管側の前記突出部を係合させるフック部及び前記突出部の抜け出しを可能にする開口を有して、前記突出部を収容する開口付き空所を形成してなり、前記突出部が、ケーシング鋼管貫入時の回転方向の回転では前記フック部により前記開口付き空所に係合し、逆方向の回転では前記開口にて開口付き空所から抜き出せるように構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の地盤補強工法。
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