JP2018065900A - 表面処理が施されたポリエステルフィルムおよび透明ガスバリア性蒸着フィルムの製造方法 - Google Patents
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ΔT(%):ポリエステルフィルム10枚の波長400nmにおける光線透過率のイオン照射前後の差。
ΔE*:ポリエステルフィルム10枚のイオン照射前後のCIE1976L*a*b*表色系における色差。
ΔT(%):ポリエステルフィルム10枚の波長400nmにおける光線透過率のイオン照射前後の差
2.5≦ΔE*≦18.5・・・(2)
ΔE*:ポリエステルフィルム10枚のイオン照射前後のCIE1976L*a*b*表色系における色差。
また、本発明は、上記の表面処理が施されたポリエステルフィルムを用い、表面処理が施された面上に真空蒸着により金属酸化物を形成することを特徴とする透明ガスバリア性蒸着フィルムの製造方法である。すなわち、イオン照射により表面処理が施され、大気中に取り出されたポリエステルフィルムロールを、真空蒸着装置に装填し、表面処理が施された面に真空蒸着で金属酸化物を形成する。
イオン照射前のポリエステルフィルム、およびイオン照射して巻き取り大気中に取り出したポリエステルフィルムをそれぞれ10枚積層し、波長400nmの光線透過率を、紫外可視近赤外分光光度計(島津製作所製UV−3600)で測定してそれぞれT0(%)、T(%)とし、その差ΔT=(T0―T)(%)を計算した。
色差は、CIE1976L*a*b*表色系を使用して、下式ΔE*で表すことができ、上記(1)同様イオン照射前後のポリエステルフィルムをそれぞれ10枚積層し、色を、分光測色計(コニカミノルタ社製CM−2600)でL*a*b*測定し、それぞれの変化量から計算した。
なお測定は、正反射光条件(SCE)で実施した。C光源をポリエステルフィルムに当てて、観察視野10°(CIE1964)で測定を行った。
透明ガスバリア性蒸着フィルムと厚さ60μmのポリプロピレンフィルム(東レフィルム加工(株)製ZK100)をラミネートした。接着剤の主剤としてポリエステルポリオール(東洋モートン(株)製、AD−503)50重量部に対して、硬化剤としてポリイソシアネート(東洋モートン(株)製、CAT−10)2.5重量部、溶剤として酢酸エチル50重量部を室温で撹拌しながら混合し、バーコーターで透明ガスバリア性蒸着フィルムの蒸着面に塗布し、熱風オーブンで乾燥後ポリプロピレンフィルムと積層し、72時間エージングした。その積層品を15mm幅にカットし、135℃の条件下で40分間のハイレトルト処理を行い、24時間40℃の条件下で保管後、引っ張り試験器((株)エー・アンド・デイ製“テンシロン”)で剥離角度をポリプロピレンフィルムのみ180度に曲げて、クロスヘッドスピードを50mm/minでポリエステルフィルムと蒸着膜間の密着強度を測定した。
連続巻取り式蒸着機((株)アルバック製)内において、フィルム繰出し部と蒸着部の間に有効幅3mのリニア型アノードレイヤータイプのイオン源(米Veeco社製)をフィルム走行面から50mmの距離に設置し、厚さ12μm、原反幅2300mm、長さ60000mのPETフィルム(東レ(株)製、“ルミラー”(登録商標)、P60)を速度12m/sで搬送しながら、酸素をイオン源内のアノードとカソード間隙間に0.18L/min、幅方向に均等に導入し、圧力2×10―2Paの条件下、米グラスマン・ハイボルテージ社製直流高圧電源SHタイプを用いてアノード電圧2.0kVを印加し、アノード電流1350mAの条件でイオン照射処理をした。イオン照射して巻き取ったロールを大気中に取り出した後、光線透過率差ΔTと色差ΔE*を評価した。ΔTは3.5%、ΔE*は5.8であった。
実施例1において、イオン照射時の酸素導入量を0.17L/min、圧力を1×10−2Paに変更し、アノード印加電圧を2.0kV、アノード電流を960mAとしてイオン照射を行った。ΔTは2.2%、ΔE*は4.1であった。
実施例1において、イオン照射時の酸素導入量を0.21L/min、圧力を4×10−2Paに変更し、アノード印加電圧を2.0kV、アノード電流を1880mAとしてイオン照射を行った。ΔTは5.2%、ΔE*は6.5であった。
実施例1において、イオン照射時の酸素導入量を0.18L/min、圧力を2×10−2Paと同じにし、アノード印加電圧を1.5kV、アノード電流を1020mAとしてイオン照射を行った。ΔTは1.5%、ΔE*は4.2であった。
実施例1において、イオン照射時の酸素導入量を0.18L/min、圧力を2×10−2Paと同じにし、アノード印加電圧を2.5kV、アノード電流を1520mAとしてイオン照射を行った。ΔTは9.1%、ΔE*は10.2であった。
実施例1において、イオン照射時の酸素導入量を0.17L/min、圧力を1×10−2Paに変更し、アノード印加電圧を1.5kV、アノード電流を750mAとしてイオン照射を行った。ΔTは1.4%、ΔE*は2.8であった。
実施例1において、イオン照射時の酸素導入量を0.21L/min、圧力を4×10−2Paに変更し、アノード印加電圧を2.5kV、アノード電流を2300mAとしてイオン照射を行った。ΔTは12.0%、ΔE*は15.1であった。
実施例1において、イオン照射時の酸素導入量を0.25L/min、圧力を6×10−2Paに変更し、アノード印加電圧を2.0kV、アノード電流を860mAとしてイオン照射を行った。イオン束が発散し、イオン照射が効率よく行われず、ΔTは0.5%、ΔE*は1.5であった。
実施例1において、イオン照射時の酸素導入量を0.18L/min、圧力を2×10−2Paに変更し、アノード印加電圧を1.0kV、アノード電流を530mAとしてイオン照射を行った。ΔTは0.8%、ΔE*は2.3であった。
実施例1において、イオン照射時の酸素導入量を0.21L/min、圧力を4×10−2Paに変更し、アノード印加電圧を3.0kV、アノード電流を2580mAとしてイオン照射を行った。ΔTは15.6%、ΔE*は19.0であった。
実施例と同じ連続巻取り式蒸着機を用い、イオン照射と反応性蒸着を同時に連続的に行った。PETフィルムを速度10m/sで搬送しながら、酸素をイオン源内のアノードとカソード間隙間に0.18L/min幅方向に均等に導入し、圧力を2×10―2Paに設定した。蒸着部に酸素を8L/min導入したところ、イオン源の圧力は4×10―2Paまで上昇した。アノード電圧1.5kVを印加しイオン照射処理を行いながら、透過率モニターの設定値80%で投入電力を調節して蒸発量を設定し蒸着を開始した。蒸着開始後、長さ20000メートル付近ではイオン源の圧力は7×10―2Paまで上昇し、蒸着の最後には4×10−2Paまで戻った。
イオン照射を実施せず、実施例1における蒸着のみを行った。密着強度は0.2N/15mmであり、不十分な結果であった。
Claims (4)
- 真空装置内において、アノードレイヤー型のイオン源によりイオン照射が行われ、ロール状に巻き取られた後に大気中に取り出された長尺のポリエステルフィルムであり、下記(1)式を満足する表面処理が施されたポリエステルフィルム。
1%≦ΔT≦15%・・・(1)
ΔT(%):ポリエステルフィルム10枚の波長400nmにおける光線透過率のイオン照射前後の差 - 真空装置内において、アノードレイヤー型のイオン源によりイオン照射が行われ、ロール状に巻き取られた後に大気中に取り出された長尺のポリエステルフィルムであり、下記(2)式を満足する表面処理が施されたポリエステルフィルム。
2.5≦ΔE*≦18.5・・・(2)
ΔE*:ポリエステルフィルム10枚のイオン照射前後のCIE1976L*a*b*表色系における色差 - 真空装置内において、アノードレイヤー型のイオン源によりイオン照射が行われ、ロール状に巻き取られた後に大気中に取り出された長尺のポリエステルフィルムであり、下記(1)式、および(2)式を満足する表面処理が施されたポリエステルフィルム。
1%≦ΔT≦15%・・・(1)
ΔT(%):ポリエステルフィルム10枚の波長400nmにおける光線透過率のイオン照射前後の差
2.5≦ΔE*≦18.5・・・(2)
ΔE*:ポリエステルフィルム10枚のイオン照射前後のCIE1976L*a*b*表色系における色差 - 請求項1〜3のいずれかに記載のポリエステルフィルムの表面処理が施された面上に真空蒸着により金属酸化物を形成することを特徴とする透明ガスバリア性蒸着フィルムの製造方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023195414A1 (ja) * | 2022-04-05 | 2023-10-12 | 東洋紡株式会社 | 透明ガスバリアフィルム |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013103373A (ja) * | 2011-11-11 | 2013-05-30 | Toyobo Co Ltd | 封止フィルム |
JP2015157918A (ja) * | 2014-02-25 | 2015-09-03 | 東レフィルム加工株式会社 | 低オリゴマー性ポリエステルフィルムの製造方法、低オリゴマー性ポリエステルフィルム及びその低オリゴマー性ポリエステルフィルムを用いた離型フィルム |
JP2016084494A (ja) * | 2014-10-24 | 2016-05-19 | 東レフィルム加工株式会社 | 薄膜形成装置および薄膜形成方法 |
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2016
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