JP2018065109A - 洗浄装置および洗浄方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明に係る洗浄装置は、矩形の板状体の周縁部および端面を洗浄する洗浄装置であって、上記板状体に対して相対的に移動可能な噴射ノズルを有している洗浄部を備えている構成である。
ここで、図7を用いて、本発明の第1の実施形態に係る洗浄装置100について詳細に説明する。図7は、本発明の第1の実施形態に係る洗浄装置100を模式的に示した図である。尚、説明の便宜上、図7には、洗浄対象である矩形の板状体Pも併せて図示している。また、説明の便宜上、板状体Pの搬送方向に沿った軸をX軸と定め、板状体Pの表裏面内においてX軸に垂直な軸をY軸と定め、当該表裏面に垂直な方向をZ軸と定めたXYZ座標系を図7に併せて図示している。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る洗浄装置100の洗浄部10の概略の構成を説明する上面図である。尚、説明の便宜上、図1には、洗浄対象である板状体Pも併せて図示している。また、説明の便宜上、板状体Pの搬送方向に沿った軸をX軸と定め、板状体Pの表裏面内においてX軸に垂直な軸をY軸と定め、当該表裏面に垂直な方向をZ軸と定めたXYZ座標系を図1に併せて図示している。
噴射ノズル13の構成は、相対移動方向に直交する方向の板状体Pの周縁部および端面に洗浄液を噴射可能なものであれば特に限定されない。例えば、噴射ノズル13は、スリットノズル、スプレーノズル等であり得る。噴射ノズル13は、流体噴射口13cが、相対移動方向(X軸方向)に直交する方向(Y軸方向)に沿うように配置されている。
洗浄部10は、噴射ノズル13の相対移動方向の上流側に排気口(図示しない)を有していてもよい。これにより、洗浄液のミストを洗浄部10の外部に首尾よく排出(排液)することができる。その結果、洗浄液のミストが拡散することによって、洗浄部10内部および洗浄後の板状体Pが汚染されることを防止することができる。
乾燥部50は、洗浄部10において洗浄した後の板状体Pを乾燥させるものである。従って、図7に示した本発明の第1の実施形態に係る洗浄装置100において、乾燥部50は、洗浄部10よりも、板状体Pの搬送方向(図7中の矢印方向)の下流側に設けられていることが好ましい。
気体噴射ノズル15は、例えば、エアナイフ等であり得る。
乾燥部50は、気体噴射ノズル15の相対移動方向の上流側に排気口(図示しない)を有していてもよい。これにより、気体噴射ノズル15から噴出された気体を、乾燥部50の外部に首尾よく排出(排気)することができる。
一変形例において、乾燥部50は、図6のZ方向における上側の気体噴射ノズル15のみを備えている構成である。当該構成によれば、気体噴射口15aから下方(板状体Pの被洗浄面)に向かって気体を噴射することで、板状体Pの上面(被洗浄面)の全体を液切りおよび乾燥させることができる。なお、本変形例では、図6のZ方向における下側の気体噴射ノズル15を備えていないため、気体噴射ノズル15の直下においても、板状体Pを支持するように補助シャフトを配置するとよい。
搬送機構12は、板状体Pを搬送するためのものである。板状体Pの洗浄対象面(被洗浄面)を上にして搬送することができれば、搬送機構12の構成は特に限定されない。例えば、搬送機構12としては、ローラー等を挙げることができる。搬送機構12は、後述する回転部17を有していることが好ましい。これにより、板状体Pを、板状体Pの面内方向に回転させて、噴射ノズル13に対する板状体Pの向きを変えることができる。
保持部20は、板状体Pの洗浄対象面の裏面(以下、単に「裏面」という。)における中心点を挟んで位置する両端部分を保持する。具体的には、保持部20は、長方形の板状体Pの裏面における四つの端辺のうち、中心点を挟んで位置する二つの長辺(X軸に平行な辺)に沿った領域において、板状体Pを保持する。以下、板状体Pにおける保持部20の保持箇所のことを単に板状体Pの裏面における両端部分と記載することがある。
駆動部22は、保持部20をX軸に沿って移動させ、保持部20および接触部21によって保持されている板状体Pを搬送する。
補助部23は、図1および図2に示すように、保持部20によって保持されている板状体Pの中央領域を支持する。具体的には、補助部23は、図2に示すように、搬送方向(X軸)に対して垂直に且つ板状体Pの面方向(XY方向)に伸びた補助シャフト23aと、補助シャフト23aの軸方向に嵌合され、板状体Pの裏面における両端部分に挟まれている領域に接触する補助ローラー23b(補助回転体)とを有している。
本発明の第1の実施形態に係る洗浄装置100のローダー部60は、搬送機構12の一部として、回転部17を有している。回転部17は、板状体Pを、板状体Pの面内方向に90°回転させることにより、噴射ノズル13に対する板状体Pの向きを変えることができる。これにより、板状体Pの周縁部および端部の全周を、噴射ノズル13によって洗浄することが可能となる。回転部17の構成としては、板状体Pを、板状体Pの面内方向に回転可能であれば特に限定されない。
一実施形態に係る洗浄装置100は、板状体Pを保持するための搬送治具(図示しない)をさらに有していてもよい。板状体Pを、搬送治具に載置した状態で、搬送機構12によって洗浄装置100内を搬送することができる。
本発明に係る洗浄装置の洗浄対象である「矩形の板状体P」は、特に限定されず、例えば、矩形の積層体、矩形の液晶パネル等であり得る。上記積層体としては、被膜を介して少なくとも2層以上が積層されているものが意図される。
図4は、本発明の洗浄対象となる矩形の板状体Pの一形態を示した側面図である。図4の(a)は、洗浄前の板状体P(積層体5)の周縁部および端面の様子を表しており、図4の(b)は、洗浄後の板状体P(積層体5)の周縁部および端面の様子を表している。
支持体51は、支持体51上に形成された分離層52を変質させることができる波長の光を透過させる材料によって形成されていればよい。支持体51の材料としては、例えば、ガラス、シリコン、アクリル系樹脂等を用いることができるが、これらに限定されない。一実施形態において、支持体51は、長手方向が515mm、短手方向が510mm、厚さ1.3mmの矩形のガラス製パネルである。
分離層52は、支持体51を介して照射される光を吸収することにより変質する層である。分離層52は、光を吸収する構造を有する材料のみから形成されていることが好ましいが、分離層の本質的な特性を損なわない範囲において、光を吸収する構造を有していない材料を添加して、分離層52を形成してもよい。
接着層53は、基板54を支持体51上に固定するために用いられる。接着層53は、例えば、スピンコート、ディッピング、ローラーブレード、スプレー塗布、スリット塗布等の方法によって、分離層52上に接着剤を塗布することによって形成することができる。接着層53の厚さは、支持体51および基板54の種類等に応じて適宜設定することができる。接着層53の厚さは、例えば、10μm〜150μmの範囲であることが好ましい。
基板54は、例えば、封止体基板であり得る。封止体基板は、素子(図示しない)と、素子を封止している封止材(図示しない)と、素子上に形成された再配線層(図示しない)とを備えている。素子(図示しない)は、半導体素子またはその他の素子であり、単層または複数層の構造を有し得る。
積層体5の他の態様として、積層体5は、分離層52と基板54との間に接着層53を有していないものであり得る。例えば、接着層を有していない積層体には、接着性を有している分離層を介して、基板と支持体とを貼り付けてなる積層体を挙げることができる。ここで、接着性を有している分離層には、例えば、硬化型樹脂または熱可塑性樹脂であって光吸収性を備えている樹脂を用いて形成される分離層、および、接着性を有している樹脂に光を吸収する材料を配合してなる分離層等を挙げることができる。硬化型樹脂または熱可塑性樹脂であって光吸収性を備えている樹脂を用いて形成される分離層には、例えば、ポリイミド樹脂を用いて形成される分離層を挙げることができる。また、接着性を有している樹脂に光を吸収する材料を配合してなる分離層には、例えば、アクリル系紫外線硬化型樹脂にカーボンブラック等を配合してなる分離層、および粘着性樹脂にグラスバブルスの赤外線吸収材料等を配合してなる分離層等を挙げることができる。尚、これら分離層も、接着性の有無によらず、光を吸収することで変質する分離層の範疇である。
矩形の板状体Pの「周縁部」とは、矩形の板状体Pの主面(上面または下面)における、端辺から10mm以内の領域、好ましくは6mm以内の領域をいう。また、矩形の板状体Pの「端面」とは、矩形の板状体Pの厚さ方向の面、すなわち、主面(上面または下面)以外の面をいう。図4の(a)では、端面を破線の四角で囲っている。
本発明の第1の実施形態に係る洗浄装置100では、洗浄によって被膜を除去してもよい。除去対象となる被膜の種類は、特に限定されない。例えば、上述した接着層53、分離層52、液晶パネルの製造に通常使用される各種レジスト等が被膜の範疇に含まれる。
洗浄液の種類は、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、純水やイオン交換水等の水、接着層を溶解する溶剤、分離層を溶解する溶剤、レジストを溶解する溶剤等を挙げることができる。
洗浄装置100の動作の一例を、図3および図7を参照して説明する。図3の(a)〜(e)は、本発明の第1の実施形態に係る洗浄装置100の動作を説明する図である。尚、説明の便宜上、図3の(a)〜(e)には、搬送機構は図示を省略している。また、図3の(a)〜(e)は、噴射ノズル13に対して、板状体Pが紙面に向かって右方向(矢印b方向)に移動する場合を説明する。
まず、洗浄部10(図7)において、搬送機構12(図7)によって板状体Pを紙面に向かって右方向(矢印b方向)に移動させながら、板状体Pの洗浄対象領域Aの上方に噴射ノズル13の流体噴射口が重なるタイミングで、噴射ノズル13は、洗浄対象領域Aに対して洗浄液を噴射する(図3の(a))。噴射ノズル13の流体噴射口が、洗浄対象領域Aの上方を通り過ぎると、噴射ノズル13は、洗浄液の噴射を停止する。
洗浄部10(図7)を通過した板状体Pを、搬送機構12(図7)によって、乾燥部50(図7)に搬送する。そして、乾燥部50(図7)において、搬送機構12(図7)によって板状体Pを紙面に向かって右方向(矢印b方向)に移動させながら、気体噴射ノズル15(図7)は、板状体Pの被洗浄面に対して気体を噴射する(図3には図示しない)。これにより、板状体Pの被洗浄面の洗浄液を液切れさせることができる。
乾燥部50(図7)を通過した板状体Pを、搬送機構12(図7)によって、ローダー部60(図7)に向かって左方向(負方向)に搬送する。そして、ローダー部60(図7)において、回転部17(図7)によって、板状体Pを、板状体Pの面内方向に90°回転させる。これによって、噴射ノズル13に対する板状体Pの向きを変えることができる。その結果、相対移動方向に直交する方向の板状体Pの洗浄対象領域(周縁部および端面)が、対抗する2つの洗浄対象領域AおよびBから、対抗する2つの洗浄対象領域CおよびDに変わる(図3の(c))。
回転工程後に、再び、洗浄部10(図7)において、搬送機構12(図7)によって板状体Pを紙面に向かって右方向(矢印b方向)に移動させながら、板状体Pの洗浄対象領域Cの上方に噴射ノズル13の流体噴射口が重なるタイミングで、噴射ノズル13は、洗浄対象領域Cに対して洗浄液を噴射する(図3の(d))。噴射ノズル13の流体噴射口が、洗浄対象領域Cの上方を通り過ぎると、噴射ノズル13は、洗浄液の噴射を停止する。
洗浄部10(図7)を通過した板状体Pを、搬送機構12(図7)によって、乾燥部50(図7)に搬送する。そして、乾燥部50(図7)において、搬送機構12(図7)によって板状体Pを紙面に向かって右方向(矢印b方向)に移動させながら、気体噴射ノズル15(図7)は、板状体Pの被洗浄面に対して気体を噴射する(図3には図示しない)。これにより、板状体Pの被洗浄面の洗浄液を液切れさせることができる。乾燥部50(図7)を通過した板状体Pは、搬送機構12(図7)によってアンローダー部70(図7)に搬送される。
本発明の第2の実施形態に係る洗浄装置は、図7に示した本発明の第1の実施形態に係る洗浄装置100の洗浄部10を、図8に示した洗浄部80に置き換えて、且つローダー部60が回転部17を有していない構成である。
図8は、第2の実施形態に係る洗浄装置の洗浄部80の概略の構成を説明する上面図である。尚、説明の便宜上、図8には、洗浄対象である板状体Pも併せて図示している。また、説明の便宜上、板状体Pの搬送方向に沿った軸をX軸と定め、板状体Pの表裏面内においてX軸に垂直な軸をY軸と定め、当該表裏面に垂直な方向をZ軸と定めたXYZ座標系を図8に併せて図示している。
第二の噴射ノズル14は、対になっており、それぞれが相対移動方向に平行な方向の板状体の周縁部および端面に洗浄液を噴射するように構成されている。第二の噴射ノズル14は、少なくとも一対設けられていればよく、複数対設けられていてもよい。
図9の(a)〜(c)は、本発明の第2の実施形態に係る洗浄部80の第一の噴射ノズル13の動作(第一工程)および第二の噴射ノズル14の動作(第三工程)を説明する図である。尚、説明の便宜上、図9の(a)〜(c)には、洗浄部80の構成を部分的に図示し、搬送機構12は図示を省略している。また、図9の(a)〜(c)は、第一の噴射ノズル13および第二の噴射ノズル14が紙面に向かって右方向(矢印a方向)に移動し、板状体Pが紙面に向かって左方向(矢印b方向)に移動する場合を説明する。
本発明の他の実施形態に係る洗浄装置は、図7に示した本発明の第1の実施形態に係る洗浄装置100のアンローダー部70に回転部17を設け、アンローダー部70の搬送方向下流(図7の矢印方向(紙面に向かって右方向))に、さらに、洗浄部と乾燥部とが設けられていてもよい。これにより、板状体Pを一方向(図7の矢印方向(紙面に向かって右方向))に搬送しながら、板状体Pの四辺の周縁部および端面を洗浄することができる。
本発明に係る洗浄方法は、矩形の板状体の周縁部および端面を洗浄する洗浄方法であって、噴射ノズルを上記板状体に対して相対的に移動させながら、相対移動方向に直交する方向の板状体の周縁部および端面に洗浄液を噴射する第一工程を含んでいる。
本発明を以下のように表現することもできる。
10 洗浄部
12 搬送機構
13 第一の噴射ノズル
13a 噴射孔
13c 流体噴射口
14 第二の噴射ノズル
14a 流体噴射口
15 エアナイフ(気体噴射ノズル)
15a 気体噴射口
16 搬送治具
17 回転部
50 乾燥部
51 支持体
52 分離層
53 接着層
54 基板
60 ローダー部
70 アンローダー部
100 洗浄装置
P 矩形の板状体
Claims (14)
- 矩形の板状体の周縁部および端面を洗浄する洗浄装置であって、
上記板状体に対して相対的に移動可能な噴射ノズルを有している洗浄部を備え、
上記噴射ノズルは、相対移動方向に直交する方向の板状体の周縁部および端面に洗浄液を噴射することを特徴とする洗浄装置。 - 一対の気体噴射ノズルを有している乾燥部をさらに備え、
上記一対の気体噴射ノズルは、上記板状体を両面から挟むように設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の洗浄装置。 - 上記板状体を搬送する搬送機構をさらに備え、
上記乾燥部は、上記洗浄部よりも上記板状体の搬送方向の下流側に設けられていることを特徴とする、請求項2に記載の洗浄装置。 - 上記矩形の板状体を載置して搬送するための搬送治具をさらに有していることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の洗浄装置。
- 上記噴射ノズルは、スリット状のノズルであることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載の洗浄装置。
- 上記噴射ノズルは、鉛直方向に対して0〜45°の傾きで洗浄液を噴射可能となっていることを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載の洗浄装置。
- 上記搬送機構は、上記板状体を、板状体の面内方向に回転させる回転部を有していることを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載の洗浄装置。
- 上記洗浄部は、上記噴射ノズルの相対移動方向の上流側に排気口を有していることを特徴とする、請求項1から7のいずれか1項に記載の洗浄装置。
- 上記洗浄部は、上記板状体の中央部から周縁部に向かう気流を発生させる気流発生部を有していることを特徴とする、請求項1から8のいずれか1項に記載の洗浄装置。
- 上記洗浄部は、上記板状体に対して相対的に移動可能な第二の噴射ノズルを有し、
上記第二の噴射ノズルは、一対の噴射ノズルであり、それぞれが相対移動方向に平行な方向の板状体の周縁部および端面に洗浄液を噴射することを特徴とする、請求項1から9のいずれか1項に記載の洗浄装置。 - 矩形の板状体の周縁部および端面を洗浄する洗浄方法であって、
噴射ノズルを上記板状体に対して相対的に移動させながら、相対移動方向に直交する方向の板状体の周縁部および端面に洗浄液を噴射する第一工程を含んでいることを特徴とする洗浄方法。 - 上記第一工程後に、上記板状体を面内方向に90°回転させる回転工程と、
上記回転工程後に、噴射ノズルを上記板状体に対して相対的に移動させながら、相対移動方向に直交する方向の板状体の周縁部および端面に洗浄液を噴射する第二工程と、を含んでいることを特徴とする、請求項11に記載の洗浄方法。 - 上記第一工程および上記第二工程は、上記板状体の周縁部および端面に洗浄液を噴射することによって、上記板状体の周縁部および端面に形成された被膜を除去する工程であることを特徴とする、請求項12に記載の洗浄方法。
- 一対の第二の噴射ノズルを上記板状体に対して相対的に移動させながら、相対移動方向に平行な方向の板状体の周縁部および端面に洗浄液を噴射する第三工程をさらに含んでいることを特徴とする、請求項11に記載の洗浄方法。
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