JP2018065109A - 洗浄装置および洗浄方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】矩形の板状体の周縁部および端面を首尾よく洗浄することができる新規な洗浄装置を実現する。【解決手段】矩形の板状体(P)の周縁部および端面を洗浄する洗浄装置であって、板状体(P)に対して相対的に移動可能な噴射ノズル(13)を有している洗浄部(10)を備え、噴射ノズル(13)は、相対移動方向に直交する方向の板状体(P)の周縁部および端面に洗浄液を噴射する。【選択図】図1

Description

本発明は洗浄装置および洗浄方法に関する。
基板の周縁部を洗浄液等の処理液で処理する方法が知られている。例えば、特許文献1および2には、溶剤貯留部内の溶剤中に基板の端縁の一部を所定時間浸漬して基板端部被膜の余分な付着物を除去する方法が記載されている。特許文献3には、基板の周縁部を処理するための周縁処理機構に対して、基板を相対的に回転させながら、洗浄液やエッチング液などの処理液に基板の周縁部の一部を浸漬して基板の周縁部を処理液で処理する方法が記載されている。
特許文献4には、円形の基板が回転している状態で、基板の周縁部に溶剤ノズルから溶剤を供給する方法が記載されている。
特開平8−102434号公報(1996年 4月16日公開) 特開平9−308868号公報(1997年12月 2日公開) 特開2012−99833号公報(2012年 5月24日公開) 特開2014−11420号公報(2014年 1月20日公開)
しかしながら、特許文献1〜4は、ファンアウト型PLP(Fan-out Panel Level Package)技術によって製造されたパネル型積層体の周縁部および端面を洗浄する方法を開示していない。特に、特許文献3および4に記載の従来技術は、円形の基板の周縁部を処理するための方法であり、上述したパネル型積層体のような矩形の板状体を処理するには適していない。
本発明は、前記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、矩形の板状体の周縁部および端面を首尾よく洗浄することができる新規な洗浄装置を実現することにある。
上記の課題を解決するために、本発明に係る洗浄装置は、矩形の板状体の周縁部および端面を洗浄する洗浄装置であって、上記板状体に対して相対的に移動可能な噴射ノズルを有している洗浄部を備え、上記噴射ノズルは、相対移動方向に直交する方向の板状体の周縁部および端面に洗浄液を噴射する構成である。
上記の課題を解決するために、本発明に係る洗浄方法は、矩形の板状体の周縁部および端面を洗浄する洗浄方法であって、噴射ノズルを上記板状体に対して相対的に移動させながら、相対移動方向に直交する方向の板状体の周縁部および端面に洗浄液を噴射する第一工程を含んでいる方法である。
本発明によれば、矩形の板状体の周縁部および端面を洗浄することができるという効果を奏する。
本発明の第1の実施形態に係る洗浄装置の洗浄部の概略の構成を説明する上面図である。 図1に示す切断線A−A’における矢視断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る洗浄装置の動作を説明する図である。 本発明の洗浄対象となる矩形の板状体の一形態を示した側面図である。 本発明の第1の実施形態に係る洗浄装置の乾燥部の概略の構成を説明する上面図である。 本発明の第1の実施形態に係る洗浄装置の乾燥部の概略の構成を説明する側面図である。 本発明の第1の実施形態に係る洗浄装置を模式的に示した図である。 本発明の第2の実施形態に係る洗浄装置の洗浄部の概略の構成を説明する上面図である。 本発明の第2の実施形態に係る洗浄装置の洗浄部の第一の噴射ノズルの動作(第一工程)および第二の噴射ノズルの動作(第三工程)を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではなく、記述した範囲内で種々の変形を加えた態様で実施できるものである。尚、本明細書において特記しない限り、数値範囲を表す「A〜B」は、「A以上、B以下」を意味する。
〔1.洗浄装置〕
本発明に係る洗浄装置は、矩形の板状体の周縁部および端面を洗浄する洗浄装置であって、上記板状体に対して相対的に移動可能な噴射ノズルを有している洗浄部を備えている構成である。
ここで、本明細書において、「矩形の板状体の周縁部および端面を洗浄する」とは、矩形の板状体の周縁部および端面に洗浄液を接触させることをいう。洗浄液の種類は、目的に応じて適宜選択することができる。矩形の板状体および洗浄液については、後に詳述する。
一実施形態において、矩形の板状体の周縁部および端面に被膜が形成されている場合は、矩形の板状体の周縁部および端面を洗浄することによって、被膜を除去してもよい。「被膜を除去」するとは、矩形の板状体の周縁部および端面に形成された被膜と洗浄液とを接触させることによって、洗浄液と接触した領域において、洗浄液と接触した後の被膜の面積が、洗浄液と接触する前の被膜の面積を100%とした場合に、10%以下、好ましくは6%以下、より好ましくは4%以下、さらに好ましくは1%以下となることをいう。
本発明の一実施形態に係る洗浄装置は、少なくとも、洗浄対象面である板状体の上面の周縁部および端面を洗浄するように構成されていればよく、洗浄対象面の裏面(すなわち、板状体の下面)の周縁部をさらに洗浄するように構成されていてもよい。
(1.第1の実施形態)
ここで、図7を用いて、本発明の第1の実施形態に係る洗浄装置100について詳細に説明する。図7は、本発明の第1の実施形態に係る洗浄装置100を模式的に示した図である。尚、説明の便宜上、図7には、洗浄対象である矩形の板状体Pも併せて図示している。また、説明の便宜上、板状体Pの搬送方向に沿った軸をX軸と定め、板状体Pの表裏面内においてX軸に垂直な軸をY軸と定め、当該表裏面に垂直な方向をZ軸と定めたXYZ座標系を図7に併せて図示している。
図7に示すように、本発明の第1の実施形態に係る洗浄装置100は、ローダー部60と、洗浄部10と、乾燥部50と、アンローダー部70とを備えている。本発明の第1の実施形態に係る洗浄装置100は、ローダー部60に、板状体Pを、板状体Pの面内方向に回転させる回転部17を有している。本発明の第1の実施形態に係る洗浄装置100は、矩形の板状体P(以下、単に「板状体P」と称する場合がある。)の搬送方向(図7の矢印方向(紙面に向かって右方向))に沿って、ローダー部60、洗浄部10、乾燥部50、アンローダー部70の順に配置されている。ローダー部60に搭載された板状体Pは、搬送機構12によって、洗浄部10、乾燥部50の順に搬送される。その後に、板状体Pは、搬送機構12によって、ローダー部60に向かって負方向(図7の紙面に向かって左方向)に搬送される。板状体Pは、ローダー部60に設けられた回転部17によって、板状体Pの面内方向に90°回転させられる。その後、再び、搬送機構12によって、板状体Pは、洗浄部10に搬送され、その後、乾燥部50、アンローダー部70の順に搬送される。
〔洗浄部10〕
図1は、本発明の第1の実施形態に係る洗浄装置100の洗浄部10の概略の構成を説明する上面図である。尚、説明の便宜上、図1には、洗浄対象である板状体Pも併せて図示している。また、説明の便宜上、板状体Pの搬送方向に沿った軸をX軸と定め、板状体Pの表裏面内においてX軸に垂直な軸をY軸と定め、当該表裏面に垂直な方向をZ軸と定めたXYZ座標系を図1に併せて図示している。
洗浄部10は、噴射ノズル13を有している。噴射ノズル13は、相対移動方向に直交する方向の板状体P(パネル型積層体)の周縁部および端面に洗浄液を噴射するように構成されている。
ここで、本明細書において、上記「相対移動方向」とは、板状体Pに対して噴射ノズル13が相対的に移動する方向をいう。
洗浄部10は、噴射ノズル13を、板状体Pに対して相対的に移動させることができるように構成されている。例えば、(i)噴射ノズル13の位置を固定して、板状体Pを噴射ノズル13に対して移動させてもよく、(ii)板状体Pの位置を固定して、噴射ノズル13を板状体Pに対して移動させてもよく、または(iii)噴射ノズル13と、板状体Pとの両方を移動させてもよい。図1では、噴射ノズル13の位置を固定して、板状体Pを噴射ノズル13に対して移動させながら、板状体Pの周縁部および端面を洗浄する構成について説明する。
図1では、X軸方向を相対移動方向とした例を説明する。噴射ノズル13は、相対移動方向(X軸方向)に直交する方向(Y軸方向)の板状体Pの周縁部および端面に洗浄液を噴射する。
図1では、相対移動方向(X軸方向)に直交する方向(Y軸方向)と、板状体Pの短辺方向とが一致するように、噴射ノズル13に対して板状体Pを配置しているが、他の実施形態において、相対移動方向(X軸方向)に直交する方向(Y軸方向)と、板状体Pの長辺方向とが一致するように、噴射ノズル13に対して板状体Pを配置することも可能である。また、矩形の板状体は、正方形であってもよい。すなわち、板状体Pの端辺の長短に関わらず、噴射ノズル13は、相対移動方向に対して直交する方向の板状体Pの周縁部および端面に対して洗浄液を噴射する。
以下に、噴射ノズル13について説明する。
(噴射ノズル13)
噴射ノズル13の構成は、相対移動方向に直交する方向の板状体Pの周縁部および端面に洗浄液を噴射可能なものであれば特に限定されない。例えば、噴射ノズル13は、スリットノズル、スプレーノズル等であり得る。噴射ノズル13は、流体噴射口13cが、相対移動方向(X軸方向)に直交する方向(Y軸方向)に沿うように配置されている。
噴射ノズル13がスリットノズルである場合、流体噴射口13cとして、図1に示すような、複数個の噴射孔13aおよび13bを有していてもよい。また、他の実施形態において、噴射ノズル13がスリットノズルである場合、流体噴射口13cとして、スリットを有していてもよい。噴射孔13aおよび13bの大きさ(直径)、並びにスリット幅は、適宜設定することができる。
噴射ノズル13は、流体噴射口13cの長さが、相対移動方向に直交する方向の板状体Pの端辺の長さと同じかそれよりも長くなるように構成されていることが好ましい。例えば、噴射ノズル13が、流体噴射口13cとして複数個の噴射孔13aおよび13bを有している場合は、複数個の噴射孔13aおよび13bの列の長さが、相対移動方向に直交する方向の板状体Pの端辺の長さと同じかそれよりも長くなるように構成されていることが好ましい。また、例えば、噴射ノズル13が、流体噴射口13cとしてスリットを有している場合は、当該スリットの長さが、相対移動方向に直交する方向の板状体Pの端辺の長さと同じかそれよりも長くなるように構成されていることが好ましい。
一実施形態において、噴射ノズル13は、二流体ノズルであり得る。例えば、図1に示す二流体ノズルは、噴射孔13aおよび13bの一方から洗浄液を下方に向かって噴射し、噴射孔13aおよび13bの残りの一方から下方に向かって気体を噴射するようになっている。また、他の実施形態において、例えば、二流体ノズルは、洗浄液と気体との混合物を、噴射孔13aおよび13bから噴射するようになっていてもよい。噴射孔13aおよび13bが異なる流体を噴射する場合は、噴射孔13aおよび13bは交互に配列されていることが好ましい。
他の実施形態において、噴射ノズル13は、一流体ノズルであり得る。一流体ノズルは、例えば、噴射孔13aおよび13bの両方から洗浄液を下方に向かって噴射するようになっている。
噴射ノズル13は、鉛直方向に対して0〜45°の傾きで下方に洗浄液を噴射可能となっていることが好ましい。これにより、洗浄液のミストが拡散しないように、洗浄液の噴射方向を調節することができる。
(洗浄部10のその他の構成)
洗浄部10は、噴射ノズル13の相対移動方向の上流側に排気口(図示しない)を有していてもよい。これにより、洗浄液のミストを洗浄部10の外部に首尾よく排出(排液)することができる。その結果、洗浄液のミストが拡散することによって、洗浄部10内部および洗浄後の板状体Pが汚染されることを防止することができる。
また、洗浄部10は、板状体Pの中央部から周縁部に向かう気流を発生させる気流発生部(図示しない)を有していてもよい。これにより、洗浄液のミストによって、洗浄後の板状体Pが汚染されることを防止することができる。
また、洗浄部10には、ドレインパン40(図2)が設けられていてもよい。これにより、噴射ノズル13から噴射された洗浄液は、板状体Pの周縁部および端面と接触した後に、ドレインパン40の内部に落下するため、洗浄液を洗浄部10の外部に首尾よく排出(排液)することができる。ドレインパン40には、落下した洗浄液を排出するための傾斜面等の排出機構が設けられていることが好ましい。
〔乾燥部50〕
乾燥部50は、洗浄部10において洗浄した後の板状体Pを乾燥させるものである。従って、図7に示した本発明の第1の実施形態に係る洗浄装置100において、乾燥部50は、洗浄部10よりも、板状体Pの搬送方向(図7中の矢印方向)の下流側に設けられていることが好ましい。
図5は、本発明の第1の実施形態に係る洗浄装置100の乾燥部50の概略の構成を説明する上面図である。尚、説明の便宜上、図5には、乾燥対象である板状体Pも併せて図示している。また、説明の便宜上、板状体Pの搬送方向に沿った軸をX軸と定め、板状体Pの表裏面内においてX軸に垂直な軸をY軸と定め、当該表裏面に垂直な方向をZ軸と定めたXYZ座標系を図5に併せて図示している。図6は、本発明の第1の実施形態に係る洗浄装置100の乾燥部50の概略の構成を説明する側面図である。尚、説明の便宜上、乾燥部50の構成を部分的に図示し、搬送機構12は図示を省略している。
乾燥部50としては、気体を板状体Pの被洗浄面に向かって噴射する一対の気体噴射ノズル15を備えている。上記「被洗浄面」とは、洗浄部10において洗浄された面をいう。乾燥部50は、一対の気体噴射ノズル15を、板状体Pに対して相対的に移動させることができるように構成されている。例えば、(i) 一対の気体噴射ノズル15の位置を固定して、板状体Pを一対の気体噴射ノズル15に対して移動させてもよく、(ii)板状体Pの位置を固定して、気体噴射ノズル15を板状体Pに対して移動させてもよく、または(iii)気体噴射ノズル15と、板状体Pとの両方を移動させてもよい。図5および図6では、気体噴射ノズル15に対して板状体Pを移動させながら、気体噴射ノズル15が板状体Pの上面(被洗浄面)および板状体Pの裏面に気体を噴射する構成について説明する。なお、本実施形態において、乾燥部50では、図6に示すように、一対の気体噴射ノズル15は、板状体Pを両面から挟むように設けられている。ここで、図5に示すように、乾燥部50では、一対の噴射ノズル15に挟まれる位置においては、補助シャフト23aが設けられていない構成である。これにより、下側に位置する噴射ノズル15を、板状体Pの裏面側に対して首尾よく近接させることができる。
図5および図6に示すように、一対の気体噴射ノズル15が板状体Pに対して相対的に移動しながら、気体噴射口15aから下方(板状体Pの被洗浄面)に向かって気体を噴射するようになっていることで、板状体Pの上面(被洗浄面)の全体を液切りおよび乾燥させることができる。また、同時に、図6のZ方向における下側に位置する気体噴射ノズル15から上方に向かって気体を噴射するようになっていることで、板状体Pの裏面の全体を液切りおよび乾燥させることができる。なお、図6では、X軸方向に沿って板状体Pを矢印b方向に移動させており、これにより、洗浄液は、板状体Pの移動方向の上流側に液切れされる。
以下に、気体噴射ノズル15について説明する。
(気体噴射ノズル15)
気体噴射ノズル15は、例えば、エアナイフ等であり得る。
気体噴射ノズル15は、鉛直方向に対して0〜45°の傾きで下方に気体を噴射可能となっていることが好ましい。これにより、板状体Pの被洗浄面を、首尾よく液切りおよび乾燥させることができる。
また、気体噴射ノズル15は、スリット状の気体噴射口15aの長さが、板状体Pに対する気体噴射ノズル15の相対移動方向(X軸方向)に直交する方向(Y軸方向)の板状体Pの端辺の長さと同じかそれよりも長くなるように構成されていることが好ましい。
また、気体噴射ノズル15は、相対移動方向(X軸方向)に直交する方向(Y軸方向)の板状体Pの端辺に対して0〜45°傾けた状態で、下方に気体を噴射可能となっていることが好ましい。これにより、板状体Pの被洗浄面を、首尾よく液切りおよび乾燥させることができる。
気体噴射ノズル15が噴射する気体は、例えば、空気、ドライエアー、窒素、アルゴン等である。これらは1種類を単独で用いてもよく、複数種類を混合して用いてもよい。
(乾燥部50のその他の構成)
乾燥部50は、気体噴射ノズル15の相対移動方向の上流側に排気口(図示しない)を有していてもよい。これにより、気体噴射ノズル15から噴出された気体を、乾燥部50の外部に首尾よく排出(排気)することができる。
また、乾燥部50には、ドレインパン(図示しない)が設けられていてもよい。これにより、気体噴射ノズル15によって液切りされた洗浄液がドレインパンの内部に落下するため、洗浄液を乾燥部50の外部に首尾よく排出(排液)することができる。ドレインパンには、落下した洗浄液を排出するための傾斜面等の排出機構が設けられていることが好ましい。
〔変形例〕
一変形例において、乾燥部50は、図6のZ方向における上側の気体噴射ノズル15のみを備えている構成である。当該構成によれば、気体噴射口15aから下方(板状体Pの被洗浄面)に向かって気体を噴射することで、板状体Pの上面(被洗浄面)の全体を液切りおよび乾燥させることができる。なお、本変形例では、図6のZ方向における下側の気体噴射ノズル15を備えていないため、気体噴射ノズル15の直下においても、板状体Pを支持するように補助シャフトを配置するとよい。
〔搬送機構12〕
搬送機構12は、板状体Pを搬送するためのものである。板状体Pの洗浄対象面(被洗浄面)を上にして搬送することができれば、搬送機構12の構成は特に限定されない。例えば、搬送機構12としては、ローラー等を挙げることができる。搬送機構12は、後述する回転部17を有していることが好ましい。これにより、板状体Pを、板状体Pの面内方向に回転させて、噴射ノズル13に対する板状体Pの向きを変えることができる。
本発明の第1の実施形態に係る洗浄装置100が搬送機構12を備えていることにより、図7に示した洗浄装置100のような、板状体Pを連続的に処理するシステムにおいては、搬送機構12によって、ローダー部60、洗浄部10、乾燥部50、アンローダー部70等の各処理部の間で、板状体Pを移動させることが可能となる。これによって、板状体Pを搬送しながら連続的に処理することが可能となる。
また、洗浄部10においては、搬送機構12によって、噴射ノズル13に対して板状体Pを相対的に移動させることが可能となる。また、乾燥部50においては、搬送機構12によって、気体噴射ノズル15に対して板状体Pを相対的に移動させることが可能となる。
ここで、搬送機構12の構成の一例を図1および図2を参照して以下に説明する。図1および図2に示す搬送機構12は、保持部20と、駆動部22と、補助部23とを有している。搬送機構12をかかる構成とすることにより、搬送機構12は、板状体Pの洗浄対象面(被洗浄面)を上にして安定的に保持しつつ搬送することができる。
(保持部20)
保持部20は、板状体Pの洗浄対象面の裏面(以下、単に「裏面」という。)における中心点を挟んで位置する両端部分を保持する。具体的には、保持部20は、長方形の板状体Pの裏面における四つの端辺のうち、中心点を挟んで位置する二つの長辺(X軸に平行な辺)に沿った領域において、板状体Pを保持する。以下、板状体Pにおける保持部20の保持箇所のことを単に板状体Pの裏面における両端部分と記載することがある。
保持部20の具体的な構成を説明すると、保持部20は、X軸方向に沿って延設された帯状の保持面20cが設けられた第一保持体20aおよび第二保持体20bを有している。第一保持体20aと第二保持体20bとは、X軸方向に沿って平行に、且つY軸方向に離間して対峙している。第一保持体20aの保持面20cは、板状体Pの裏面における一対の長辺のうちの一方の長辺に沿った領域と接し、第二保持体20bの保持面20cは、板状体Pの裏面における一対の長辺のうちの他方の長辺に沿った領域と接する。
各保持面20cには、図示しない吸引器に連結された複数の吸引口20d(吸引部)がX軸方向に沿って配列して設けられている。この吸引口20dが、保持面20cに接した板状体Pの裏面における両端部分を吸引することにより、保持面20cに板状体Pが吸着固定された状態となる。これにより、板状体Pは、第一保持体20aおよび第二保持体20bによって安定的に保持されることになる。
帯状の保持面20cの長さ(X軸方向の長さ)は、板状体Pの長辺の長さと同じかそれより長く構成することができる。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、板状体Pの長辺が撓まない程度であれば、帯状の保持面20cの長さ(X軸方向の長さ)は板状体Pの長辺の長さよりも短くても良い。
また、帯状の保持面20cの幅(Y軸方向の長さ)は、特に限定されるものではなく、板状体Pの裏面における両端部分を吸着固定することができる範囲において適宜設定することができる。
(駆動部22)
駆動部22は、保持部20をX軸に沿って移動させ、保持部20および接触部21によって保持されている板状体Pを搬送する。
駆動部22は、保持部20をX軸に沿って往復移動させることができる。これにより、保持部20をX軸に沿って正方向に移動させて板状体Pの周縁部および端面を洗浄した後、保持部20をX軸に沿って負方向に移動させて再び板状体Pの周縁部および端面をするように構成することができる。
(補助部23)
補助部23は、図1および図2に示すように、保持部20によって保持されている板状体Pの中央領域を支持する。具体的には、補助部23は、図2に示すように、搬送方向(X軸)に対して垂直に且つ板状体Pの面方向(XY方向)に伸びた補助シャフト23aと、補助シャフト23aの軸方向に嵌合され、板状体Pの裏面における両端部分に挟まれている領域に接触する補助ローラー23b(補助回転体)とを有している。
補助シャフト23aは、保持部20の第一保持体20aおよび第二保持体20bの下側に配置されており、補助ローラー23bを嵌合させている。また、補助シャフト23aは、洗浄部10および乾燥部50のそれぞれにおいて回動可動に固定されており、駆動部22によって、板状体Pを保持した保持部20が、各補助シャフト23aの上を通過するようになっている。
補助ローラー23bは、板状体Pの裏面に接触しており、搬送される板状体Pをその裏面側から支持している。補助シャフト23aは、図1に示すように、X軸に沿って三箇所にあり、それぞれにおいて三箇所の補助ローラー23bが設けられており、板状体Pを裏面側から広範囲に渡って支持することができる。
このように、本実施形態によれば、保持部20による、板状体Pの裏面における両端部分の保持を、吸引口20dによる吸引が補助することにより、板状体Pを保持部20によって安定的に保持することを実現することができる。
〔回転部17〕
本発明の第1の実施形態に係る洗浄装置100のローダー部60は、搬送機構12の一部として、回転部17を有している。回転部17は、板状体Pを、板状体Pの面内方向に90°回転させることにより、噴射ノズル13に対する板状体Pの向きを変えることができる。これにより、板状体Pの周縁部および端部の全周を、噴射ノズル13によって洗浄することが可能となる。回転部17の構成としては、板状体Pを、板状体Pの面内方向に回転可能であれば特に限定されない。
〔搬送治具〕
一実施形態に係る洗浄装置100は、板状体Pを保持するための搬送治具(図示しない)をさらに有していてもよい。板状体Pを、搬送治具に載置した状態で、搬送機構12によって洗浄装置100内を搬送することができる。
搬送治具の大きさおよび形状は、板状体Pを保持できる限りにおいて、保持対象となる板状体Pの大きさおよび形状に応じて適宜設定することができる。搬送治具の大きさおよび形状を、保持対象となる板状体Pの大きさおよび形状と一致させてもよく、搬送治具の大きさを、板状体Pの大きさよりも大きくすることも可能である。搬送治具は、板状体Pを搬送する場合に、板状体Pの各構成要素の破損または変形を防ぐために必要な強度を有していればよい。よって、搬送治具の厚さは、下限値が2mm以上であることが好ましく、10mm以上であることがより好ましい。また、搬送治具の厚さは、上限値が6mm以下であることが好ましい。
搬送治具は、アルミニウム、ステンレススチール等で形成することができる。搬送治具がアルミニウムで形成されている場合、少なくとも搬送治具の板状体Pを載置する側の面がアルマイト処理されていてもよい。
なお、搬送治具にて板状体Pを搬送する場合、洗浄装置100は、板状体Pの裏面を支持した搬送治具を保持部20に保持して、洗浄部10および乾燥部50に当該板状体Pを搬送する。このため、搬送治具を用いる場合、一実施形態に係る洗浄装置は、洗浄部10および乾燥部50において、該板状体Pの裏面を支持する補助シャフト23を省略してもよい。
〔矩形の板状体P〕
本発明に係る洗浄装置の洗浄対象である「矩形の板状体P」は、特に限定されず、例えば、矩形の積層体、矩形の液晶パネル等であり得る。上記積層体としては、被膜を介して少なくとも2層以上が積層されているものが意図される。
以下に矩形の板状体Pの一例として、矩形の積層体について、図4を参照して説明する。
(矩形の積層体5)
図4は、本発明の洗浄対象となる矩形の板状体Pの一形態を示した側面図である。図4の(a)は、洗浄前の板状体P(積層体5)の周縁部および端面の様子を表しており、図4の(b)は、洗浄後の板状体P(積層体5)の周縁部および端面の様子を表している。
図4に示すように、板状体Pとしての矩形の積層体5は、支持体51上に、光を吸収することにより変質する分離層52(被膜)と、接着層53(被膜)と、基板54とが、この順に形成されている。このような矩形の積層体5としては、例えば、ファンアウト型PLP技術によって製造されたパネル型の積層体を挙げることができる。
(支持体51)
支持体51は、支持体51上に形成された分離層52を変質させることができる波長の光を透過させる材料によって形成されていればよい。支持体51の材料としては、例えば、ガラス、シリコン、アクリル系樹脂等を用いることができるが、これらに限定されない。一実施形態において、支持体51は、長手方向が515mm、短手方向が510mm、厚さ1.3mmの矩形のガラス製パネルである。
(分離層52)
分離層52は、支持体51を介して照射される光を吸収することにより変質する層である。分離層52は、光を吸収する構造を有する材料のみから形成されていることが好ましいが、分離層の本質的な特性を損なわない範囲において、光を吸収する構造を有していない材料を添加して、分離層52を形成してもよい。
一実施形態において、分離層52は、フルオロカーボンからなっていてもよい。分離層52は、フルオロカーボンによって構成されることにより、光を吸収することによって変質するようになっており、その結果として、光の照射を受ける前の強度または接着性を失う。よって、わずかな外力を加える(例えば、支持体51を持ち上げる等)ことによって、分離層52が破壊されて、支持体51と基板54とを分離し易くすることができる。分離層52を構成するフルオロカーボンは、プラズマCVD(化学気相堆積)法によって好適に成膜することができる。
また、他の実施形態において、例えば、分離層52は、光吸収性を有している構造をその繰り返し単位に含んでいる重合体、無機物、赤外線吸収性の構造を有する化合物、および反応性ポリシルセスキオキサン等を用いて形成されてもよい。尚、分離層52における光の吸収率は80%以上であることが好ましい。
分離層52の厚さは、0.05μm〜50μmの範囲であることが好ましい。分離層52の厚さがこの範囲に収まっていれば、短時間の光の照射および低エネルギーの光の照射によって、分離層52に所望の変質を生じさせることができる。
本明細書において、分離層が「変質する」とは、分離層がわずかな外力を受けて破壊され得る状態、または分離層52と接する層との接着力が低下した状態にさせる現象を意味する。光を吸収することによって生じる分離層52の変質の結果として、分離層52は、光の照射を受ける前の強度または接着性を失う。つまり、光を吸収することによって、分離層52は脆くなる。分離層52の変質とは、分離層52が、吸収した光のエネルギーによる分解、立体配置の変化または官能基の解離等を生じることであり得る。分離層52の変質は、光を吸収した結果として生じる。よって、例えば、支持体51を持ち上げるだけで分離層52が破壊されるように変質させて、支持体51と基板54とを容易に分離することができる。
(接着層53)
接着層53は、基板54を支持体51上に固定するために用いられる。接着層53は、例えば、スピンコート、ディッピング、ローラーブレード、スプレー塗布、スリット塗布等の方法によって、分離層52上に接着剤を塗布することによって形成することができる。接着層53の厚さは、支持体51および基板54の種類等に応じて適宜設定することができる。接着層53の厚さは、例えば、10μm〜150μmの範囲であることが好ましい。
また、接着剤が含有する樹脂、つまり、接着層53が含有する樹脂としては、接着性を備えたものであればよい。例えば、炭化水素樹脂、アクリル−スチレン系樹脂、マレイミド系樹脂、エラストマー樹脂、ポリサルホン系樹脂等、またはこれらを組み合わせたもの等を接着層53が含有する樹脂としてより好ましく用いることができる。また、接着剤は、塗布作業性を調整するための希釈溶剤が含まれていることが好ましい。ここで、希釈溶剤は、接着層が含有する樹脂との相溶性を考慮して、適宜選択すればよい。
接着層53を構成する接着剤は、本質的な特性を損なわない範囲において、混和性のある他の物質をさらに含んでいてもよい。例えば、接着剤の性能を改良するための付加的樹脂、可塑剤、接着補助剤、安定剤、着色剤、熱重合禁止剤および界面活性剤等、慣用されている各種添加剤をさらに用いることができる。
(基板54)
基板54は、例えば、封止体基板であり得る。封止体基板は、素子(図示しない)と、素子を封止している封止材(図示しない)と、素子上に形成された再配線層(図示しない)とを備えている。素子(図示しない)は、半導体素子またはその他の素子であり、単層または複数層の構造を有し得る。
再配線層(図示しない)は、RDL(Redistribution Layer)とも呼ばれ、素子に接続する配線を構成する薄膜の配線体であり、単層または複数層の構造を有し得る。一実施形態において、再配線層は、誘電体(例えば、酸化シリコン(SiO)、感光性エポキシ等の感光性樹脂等)に、導電体(例えば、アルミニウム、銅、チタン、ニッケル、金等の金属等)によって配線が形成されたものであり得るが、これに限定されない。
封止材(図示しない)としては、例えば、エポキシ系の樹脂、シリコン系の樹脂等を用いることができる。
基板54は、封止体基板に限定されず、シリコンウエハ基板、セラミックス基板、薄いフィルム基板、フレキシブル基板等の任意の基板とすることができる。
(積層体5のその他の態様)
積層体5の他の態様として、積層体5は、分離層52と基板54との間に接着層53を有していないものであり得る。例えば、接着層を有していない積層体には、接着性を有している分離層を介して、基板と支持体とを貼り付けてなる積層体を挙げることができる。ここで、接着性を有している分離層には、例えば、硬化型樹脂または熱可塑性樹脂であって光吸収性を備えている樹脂を用いて形成される分離層、および、接着性を有している樹脂に光を吸収する材料を配合してなる分離層等を挙げることができる。硬化型樹脂または熱可塑性樹脂であって光吸収性を備えている樹脂を用いて形成される分離層には、例えば、ポリイミド樹脂を用いて形成される分離層を挙げることができる。また、接着性を有している樹脂に光を吸収する材料を配合してなる分離層には、例えば、アクリル系紫外線硬化型樹脂にカーボンブラック等を配合してなる分離層、および粘着性樹脂にグラスバブルスの赤外線吸収材料等を配合してなる分離層等を挙げることができる。尚、これら分離層も、接着性の有無によらず、光を吸収することで変質する分離層の範疇である。
(周縁部および端面)
矩形の板状体Pの「周縁部」とは、矩形の板状体Pの主面(上面または下面)における、端辺から10mm以内の領域、好ましくは6mm以内の領域をいう。また、矩形の板状体Pの「端面」とは、矩形の板状体Pの厚さ方向の面、すなわち、主面(上面または下面)以外の面をいう。図4の(a)では、端面を破線の四角で囲っている。
しかし、例外的に、矩形の板状体Pが、図4の(a)に示すような、矩形の第一層(支持体51)と、当該第一層(支持体51)よりも小さい矩形の第二層(基板54)とが積層された積層体5である場合は、第二層(基板54)の端辺よりも外側である第一層(支持体51)の主面上の領域全体を積層体5の周縁部とし、第一層(支持体51)の端面を積層体5の端面とする場合もある。
矩形の板状体Pの周縁部および端面には、被膜が形成されていてもよい。積層体5において、支持体51と基板54とは、被膜(接着層53および分離層52)を介して積層されていてもよい。
(被膜)
本発明の第1の実施形態に係る洗浄装置100では、洗浄によって被膜を除去してもよい。除去対象となる被膜の種類は、特に限定されない。例えば、上述した接着層53、分離層52、液晶パネルの製造に通常使用される各種レジスト等が被膜の範疇に含まれる。
洗浄によって被膜を除去する場合、被膜の種類に応じて、適切な洗浄液を選択すればよい。
図4の(a)および(b)に示すように、矩形の板状体Pとしての積層体5の周縁部および端面を洗浄することによって、周縁部および端面の被膜(図4の場合は、接着層53)を除去することができる。
〔洗浄液〕
洗浄液の種類は、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、純水やイオン交換水等の水、接着層を溶解する溶剤、分離層を溶解する溶剤、レジストを溶解する溶剤等を挙げることができる。
接着層を溶解する溶剤としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、イソノナン、メチルオクタン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン等の直鎖状の炭化水素、炭素数4から15の分岐鎖状の炭化水素、例えば、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、ナフタレン、デカヒドロナフタレン、テトラヒドロナフタレン等の環状炭化水素、p−メンタン、o−メンタン、m−メンタン、ジフェニルメンタン、1,4−テルピン、1,8−テルピン、ボルナン、ノルボルナン、ピナン、ツジャン、カラン、ロンギホレン、ゲラニオール、ネロール、リナロール、シトラール、シトロネロール、メントール、イソメントール、ネオメントール、α−テルピネオール、β−テルピネオール、γ−テルピネオール、テルピネン−1−オール、テルピネン−4−オール、ジヒドロターピニルアセテート、1,4−シネオール、1,8−シネオール、ボルネオール、カルボン、ヨノン、ツヨン、カンファー、d−リモネン、l−リモネン、ジペンテン等のテルペン系溶剤;γ−ブチロラクトン等のラクトン類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン(CH)、メチル−n−ペンチルケトン、メチルイソペンチルケトン、2−ヘプタノン等のケトン類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等の多価アルコール類;エチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールモノアセテート、又はジプロピレングリコールモノアセテート等のエステル結合を有する化合物、前記多価アルコール類又は前記エステル結合を有する化合物のモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテル等のモノアルキルエーテル又はモノフェニルエーテル等のエーテル結合を有する化合物等の多価アルコール類の誘導体(これらの中では、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)が好ましい);ジオキサンのような環式エーテル類や、乳酸メチル、乳酸エチル(EL)、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、メトキシブチルアセテート、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル等のエステル類;アニソール、エチルベンジルエーテル、クレジルメチルエーテル、ジフェニルエーテル、ジベンジルエーテル、フェネトール、ブチルフェニルエーテル等の芳香族系有機溶剤等を挙げることができる。
また、分離層を溶解する溶剤としては、例えば、第一級、第二級、第三級の脂肪族アミン、脂環式アミン、芳香族アミン、複素環式アミン等のアミン系化合物を挙げることができる。
また、レジストを溶解する溶剤としては、例えば、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)、シクロヘキサノン、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、PGME等を挙げることができる。また、上述した接着剤層を溶解する溶剤も、レジストを溶解する溶剤として使用することができる。
洗浄液が2流体ノズルから噴射される場合は、洗浄液は、気体と共に噴射されるか、または気体との混合物として噴射される。
気体は、例えば、空気、ドライエアー、窒素、アルゴン等である。これらは1種類を単独で用いてもよく、複数種類を混合して用いてもよい。
<洗浄装置100の動作>
洗浄装置100の動作の一例を、図3および図7を参照して説明する。図3の(a)〜(e)は、本発明の第1の実施形態に係る洗浄装置100の動作を説明する図である。尚、説明の便宜上、図3の(a)〜(e)には、搬送機構は図示を省略している。また、図3の(a)〜(e)は、噴射ノズル13に対して、板状体Pが紙面に向かって右方向(矢印b方向)に移動する場合を説明する。
図3では、説明の便宜上、板状体Pの四辺の洗浄対象領域(すなわち、四辺の周縁部および端面)を、それぞれ、洗浄対象領域A、洗浄対象領域B、洗浄対象領域Cおよび洗浄対象領域Dと称して説明する。洗浄対象領域Aは洗浄対象領域Bに対向しており、洗浄対象領域Cは洗浄対象領域Dに対向している。
(i)第一工程
まず、洗浄部10(図7)において、搬送機構12(図7)によって板状体Pを紙面に向かって右方向(矢印b方向)に移動させながら、板状体Pの洗浄対象領域Aの上方に噴射ノズル13の流体噴射口が重なるタイミングで、噴射ノズル13は、洗浄対象領域Aに対して洗浄液を噴射する(図3の(a))。噴射ノズル13の流体噴射口が、洗浄対象領域Aの上方を通り過ぎると、噴射ノズル13は、洗浄液の噴射を停止する。
そして、板状体Pを紙面に向かって右方向(矢印b方向)にさらに移動させながら、板状体Pの洗浄対象領域Bの上方に噴射ノズル13の流体噴射口が重なるタイミングで、噴射ノズル13は、洗浄対象領域Bに対して洗浄液を再び噴射する(図3の(b))。これによって、相対移動方向に直交する方向の板状体Pの周縁部および端面(すなわち、対抗する2つの洗浄対象領域AおよびB)を洗浄することができる。
(ii)乾燥工程
洗浄部10(図7)を通過した板状体Pを、搬送機構12(図7)によって、乾燥部50(図7)に搬送する。そして、乾燥部50(図7)において、搬送機構12(図7)によって板状体Pを紙面に向かって右方向(矢印b方向)に移動させながら、気体噴射ノズル15(図7)は、板状体Pの被洗浄面に対して気体を噴射する(図3には図示しない)。これにより、板状体Pの被洗浄面の洗浄液を液切れさせることができる。
(iii)回転工程
乾燥部50(図7)を通過した板状体Pを、搬送機構12(図7)によって、ローダー部60(図7)に向かって左方向(負方向)に搬送する。そして、ローダー部60(図7)において、回転部17(図7)によって、板状体Pを、板状体Pの面内方向に90°回転させる。これによって、噴射ノズル13に対する板状体Pの向きを変えることができる。その結果、相対移動方向に直交する方向の板状体Pの洗浄対象領域(周縁部および端面)が、対抗する2つの洗浄対象領域AおよびBから、対抗する2つの洗浄対象領域CおよびDに変わる(図3の(c))。
(iv)第二工程
回転工程後に、再び、洗浄部10(図7)において、搬送機構12(図7)によって板状体Pを紙面に向かって右方向(矢印b方向)に移動させながら、板状体Pの洗浄対象領域Cの上方に噴射ノズル13の流体噴射口が重なるタイミングで、噴射ノズル13は、洗浄対象領域Cに対して洗浄液を噴射する(図3の(d))。噴射ノズル13の流体噴射口が、洗浄対象領域Cの上方を通り過ぎると、噴射ノズル13は、洗浄液の噴射を停止する。
そして、板状体Pを紙面に向かって右方向(矢印b方向)にさらに移動させながら、板状体Pの洗浄対象領域Dの上方に噴射ノズル13の流体噴射口が重なるタイミングで、噴射ノズル13は、洗浄対象領域Dに対して洗浄液を再び噴射する(図3の(e))。これによって、相対移動方向に直交する方向の板状体Pの周縁部および端面(すなわち、対抗する2つの洗浄対象領域CおよびD)を洗浄することができる。その結果、板状体Pの板状体Pの全周(すなわち、洗浄対象領域A〜Dの全て)を洗浄することができる。洗浄部10では、噴射ノズル13を、板状体Pの搬送方向に沿うように相対的に移動させればよいので、板状体Pを搬送しながら連続的に洗浄することが可能となる。
(v)乾燥工程
洗浄部10(図7)を通過した板状体Pを、搬送機構12(図7)によって、乾燥部50(図7)に搬送する。そして、乾燥部50(図7)において、搬送機構12(図7)によって板状体Pを紙面に向かって右方向(矢印b方向)に移動させながら、気体噴射ノズル15(図7)は、板状体Pの被洗浄面に対して気体を噴射する(図3には図示しない)。これにより、板状体Pの被洗浄面の洗浄液を液切れさせることができる。乾燥部50(図7)を通過した板状体Pは、搬送機構12(図7)によってアンローダー部70(図7)に搬送される。
尚、図3では、噴射ノズル13に対して、板状体Pを紙面に向かって右方向(矢印b方向)に移動させる場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。また、図3の(a)〜(e)では、板状体Pを搬送治具16に載置した状態で搬送する構成を示したが、板状体Pは、搬送治具16に載置せずに搬送することも可能である。また、洗浄装置100の動作の一例として、第一工程と回転工程との間、および第二工程の後に乾燥工程を行う場合を説明したが、第一工程と回転工程との間の乾燥工程を省略して、第二工程の後に乾燥工程を行うことも可能である。
(2.第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係る洗浄装置は、図7に示した本発明の第1の実施形態に係る洗浄装置100の洗浄部10を、図8に示した洗浄部80に置き換えて、且つローダー部60が回転部17を有していない構成である。
〔洗浄部80〕
図8は、第2の実施形態に係る洗浄装置の洗浄部80の概略の構成を説明する上面図である。尚、説明の便宜上、図8には、洗浄対象である板状体Pも併せて図示している。また、説明の便宜上、板状体Pの搬送方向に沿った軸をX軸と定め、板状体Pの表裏面内においてX軸に垂直な軸をY軸と定め、当該表裏面に垂直な方向をZ軸と定めたXYZ座標系を図8に併せて図示している。
洗浄部80は、第一の噴射ノズル13および第二の噴射ノズル14を、板状体Pに対して相対的に移動させることができるように構成されている。例えば、(i)第一の噴射ノズル13および第二の噴射ノズル14の位置を固定して、板状体Pを第一の噴射ノズル13および第二の噴射ノズル14に対して移動させてもよく、(ii)板状体Pの位置を固定して、第一の噴射ノズル13および第二の噴射ノズル14を板状体Pに対して移動させてもよく、または(iii)第一の噴射ノズル13および第二の噴射ノズル14と、板状体Pとの両方を移動させてもよい。図8では、板状体Pに対して第一の噴射ノズル13および第二の噴射ノズル14を移動させながら、板状体Pの周縁部および端面を洗浄する構成について説明する。
洗浄部80は、第一の噴射ノズル13および第二の噴射ノズル14を有している。第一の噴射ノズル13は、相対移動方向に直交する方向の板状体P(パネル型積層体)の周縁部および端面に洗浄液を噴射するように構成されている。これに対して、第二の噴射ノズル14は、相対移動方向に平行な方向の板状体の周縁部および端面に洗浄液を噴射するように構成されている。
ここで、本明細書において、上記「相対移動方向」とは、板状体Pに対して第一の噴射ノズル13および第二の噴射ノズル14が相対的に移動する方向をいう。板状体Pに対する第一の噴射ノズル13の相対移動方向と、板状体Pに対する第二の噴射ノズル14の相対移動方向とが、互いに平行するように、第一の噴射ノズル13および第二の噴射ノズル14は板状体Pに対して相対的に移動する。
図8では、X軸方向を相対移動方向とした例を説明する。第一の噴射ノズル13は、相対移動方向(X軸方向)に直交する方向(Y軸方向)の板状体Pの周縁部および端面に洗浄液を噴射する。これに対して、第二の噴射ノズル14は、相対移動方向(X軸方向)に平行な方向(X軸方向)の板状体Pの周縁部および端面に洗浄液を噴射する。
図8では、相対移動方向(X軸方向)に直交する方向(Y軸方向)と、板状体Pの短辺方向とが一致するように、第一の噴射ノズル13および第二の噴射ノズル14に対して板状体Pを配置しているが、他の実施形態において、相対移動方向(X軸方向)に直交する方向(Y軸方向)と、板状体Pの長辺方向とが一致するように、第一の噴射ノズル13および第二の噴射ノズル14に対して板状体Pを配置することも可能である。また、矩形の板状体は、正方形であってもよい。すなわち、板状体Pの端辺の長短に関わらず、第一の噴射ノズル13は、相対移動方向に対して直交する方向の板状体Pの周縁部および端面に対して洗浄液を噴射する。同様に、第二の噴射ノズル14は、相対移動方向に対して平行な方向の板状体Pの周縁部および端面に対して洗浄液を噴射する。
第一の噴射ノズル13については、上記「1.第1の実施形態」の項で説明したとおりである。以下に、第二の噴射ノズル14について説明する。
(第二の噴射ノズル14)
第二の噴射ノズル14は、対になっており、それぞれが相対移動方向に平行な方向の板状体の周縁部および端面に洗浄液を噴射するように構成されている。第二の噴射ノズル14は、少なくとも一対設けられていればよく、複数対設けられていてもよい。
第二の噴射ノズル14としては、典型的には、スプレーノズルを用いることができる。
一実施形態において、第二の噴射ノズル14は、二流体ノズルであり得る。二流体ノズルは、流体噴射口14aから洗浄液と気体とを混合したものを下方に向かって噴射するようになっている。
他の実施形態において、第二の噴射ノズル14は、一流体ノズルであり得る。一流体ノズルは、流体噴射口14aから洗浄液を下方に向かって噴射するようになっている。
第二の噴射ノズル14は、鉛直方向に対して0〜45°の傾きで下方に洗浄液を噴射可能となっていることが好ましい。これにより、洗浄液のミストが拡散しないように、洗浄液の噴射方向を調節することができる。
第二の噴射ノズル14は、図8に示すように、第一の噴射ノズル13と別々に設けられていてもよいが、第一の噴射ノズル13と一体に設けられていてもよい。また、図8では、第二の噴射ノズル14は、第一の噴射ノズル13の相対移動方向の前方(下流側)に設けられているが、第一の噴射ノズル13の相対移動方向の後方(上流側)に設けられていてもよい。
<洗浄部80における噴射ノズル13および第二の噴射ノズル14の動作>
図9の(a)〜(c)は、本発明の第2の実施形態に係る洗浄部80の第一の噴射ノズル13の動作(第一工程)および第二の噴射ノズル14の動作(第三工程)を説明する図である。尚、説明の便宜上、図9の(a)〜(c)には、洗浄部80の構成を部分的に図示し、搬送機構12は図示を省略している。また、図9の(a)〜(c)は、第一の噴射ノズル13および第二の噴射ノズル14が紙面に向かって右方向(矢印a方向)に移動し、板状体Pが紙面に向かって左方向(矢印b方向)に移動する場合を説明する。
図9では、第二の噴射ノズル14は、第一の噴射ノズル13よりも移動方向前方に設けられている。ここでは、説明の便宜上、相対移動方向に直交する方向の板状体Pの周縁部および端面を、「第一の噴射ノズル13の洗浄対象領域」とし、相対移動方向に平行な方向の板状体Pの周縁部および端面を、「第二の噴射ノズル14の洗浄対象領域」として説明する。また、「第一の噴射ノズル13の洗浄対象領域」の内、板状体Pの移動方向前方の領域を、「第一の噴射ノズル13の洗浄対象領域A」とし、板状体Pの移動方向後方の領域を、「第一の噴射ノズル13の洗浄対象領域B」とする。
まず、第一の噴射ノズル13の動作(第一工程)について説明する。第一の噴射ノズル13は、紙面に向かって右方向(矢印a方向)に移動しながら、第一の噴射ノズル13の洗浄対象領域Aの上方に流体噴射口13cが重なるタイミングで、第一の噴射ノズル13の洗浄対象領域Aに対して洗浄液f1を噴射する(図9の(a))。流体噴射口13cが、第一の噴射ノズル13の洗浄対象領域Aの上方を通り過ぎると、第一の噴射ノズル13は、洗浄液f1の噴射を停止する(図9の(b))。そして、第一の噴射ノズル13は、紙面に向かって右方向(矢印a方向)にさらに移動しながら、第一の噴射ノズル13の洗浄対象領域Bの上方に流体噴射口13cが重なるタイミングで、第一の噴射ノズル13の洗浄対象領域Bに対して洗浄液f1を再び噴射する(図9の(c))。
次いで、第二の噴射ノズル14の動作(第三工程)について説明する。一対の第二の噴射ノズル14は、紙面に向かって右方向(矢印a方向)に移動しながら、第二の噴射ノズル14の洗浄対象領域の上方に流体噴射口14aが重なるタイミングで、第二の噴射ノズル14の洗浄対象領域に対して、それぞれが洗浄液f2の噴射を開始する(図9の(a))。一対の第二の噴射ノズル14は、第二の噴射ノズル14の洗浄対象領域に対して洗浄液f2を噴射し続けながら、第二の噴射ノズル14の洗浄対象領域に沿ってさらに移動する(図9の(b))。そして、第二の噴射ノズル14は、流体噴射口14aが、第二の噴射ノズル14の洗浄対象領域の上方を通り過ぎると、洗浄液f2の噴射を停止する(図9の(c))。
図9では、第二の噴射ノズル14は、第一の噴射ノズル13の流体噴射口13cの両端部近傍に、第一の噴射ノズル13と一体となるように設けられているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、他の実施形態において、第二の噴射ノズル14は、第一の噴射ノズル13とは独立して設けられていてもよい。
また、図9では、第一の噴射ノズル13および第二の噴射ノズル14を、同じ速度で移動させる場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、他の実施形態において、第一の噴射ノズル13および第二の噴射ノズル14を、異なる速度で移動させることも可能である。
また、図9では、第一の噴射ノズル13および第二の噴射ノズル14を、紙面に向かって右方向(矢印a方向)に移動させる場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、他の実施形態において、第一の噴射ノズル13および第二の噴射ノズル14を、紙面に向かって右側に配置した場合は、紙面に向かって左方向に移動させることも可能である。
また、図9では、第二の噴射ノズル14を、第二の噴射ノズル14の洗浄対象領域に沿って一方向のみに移動させる場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、他の実施形態において、第二の噴射ノズル14を、第二の噴射ノズル14の洗浄対象領域に沿って紙面に向かって右方向(矢印a方向;正方向)に移動させた後に、紙面に向かって左方向(負方向)に逆移動させて、第二の噴射ノズル14の洗浄対象領域上を正方向および負方向に複数回往復しながら洗浄液f2を噴射させることも可能である。
洗浄部80では、第一の噴射ノズル13および第二の噴射ノズル14を上述したとおり移動させながら洗浄液を噴射させるので、洗浄対象である板状体Pを、第一の噴射ノズル13および第二の噴射ノズル14に対して、板状体Pの面内方向(水平方向)に相対的に回転移動させることなく、板状体Pの四辺の周縁部および端面を洗浄することができる。つまり、洗浄部80では、板状体Pの周縁部の全周およびすべての端面を洗浄するために、板状体Pを板状体Pの面内方向(水平方向)に回転させる必要がない。また、洗浄部80では、第一の噴射ノズル13および第二の噴射ノズル14を、板状体Pの搬送方向に沿うように移動させればよいので、板状体Pを搬送しながら連続的に洗浄することが可能となる。
(3.洗浄装置のその他の実施形態)
本発明の他の実施形態に係る洗浄装置は、図7に示した本発明の第1の実施形態に係る洗浄装置100のアンローダー部70に回転部17を設け、アンローダー部70の搬送方向下流(図7の矢印方向(紙面に向かって右方向))に、さらに、洗浄部と乾燥部とが設けられていてもよい。これにより、板状体Pを一方向(図7の矢印方向(紙面に向かって右方向))に搬送しながら、板状体Pの四辺の周縁部および端面を洗浄することができる。
〔2.洗浄方法〕
本発明に係る洗浄方法は、矩形の板状体の周縁部および端面を洗浄する洗浄方法であって、噴射ノズルを上記板状体に対して相対的に移動させながら、相対移動方向に直交する方向の板状体の周縁部および端面に洗浄液を噴射する第一工程を含んでいる。
本発明の第1の実施態様に係る洗浄方法では、上記第一工程後に、上記板状体を面内方向に90°回転させる回転工程と、上記回転工程後に、噴射ノズルを上記板状体に対して相対的に移動させながら、相対移動方向に直交する方向の板状体の周縁部および端面に洗浄液を噴射する第二工程と、を含んでいる方法としてもよい。
また、本発明の第2の実施態様に係る洗浄方法では、上記第一工程に加えて、一対の第二の噴射ノズルを上記板状体に対して相対的に移動させながら、相対移動方向に平行な方向の板状体の周縁部および端面に洗浄液を噴射する第三工程をさらに含んでいる方法としてもよい。
本発明の第1の実施態様に係る洗浄方法では、上記第一工程および上記第二工程は、上記板状体の周縁部および端面に洗浄液を噴射することによって、上記板状体の周縁部および端面に形成された被膜を除去する工程であってもよい。
本発明の第2の実施態様に係る洗浄方法では、上記第一工程は、上記相対移動方向に直交する方向の板状体の周縁部および端面に形成された被膜を除去する工程であり、上記第三工程は、上記相対移動方向に平行な方向の板状体の周縁部および端面に形成された被膜を除去する工程であってもよい。
本発明の第1の実施形態に係る洗浄方法は、上述した洗浄装置100の第1の実施形態に対応しており、第一工程および第二工程については、上記「洗浄装置100の動作」の項で説明したとおりである。
本発明の第2の実施形態に係る洗浄方法は、上述した洗浄装置100の第2の実施形態に対応しており、第一工程および第三工程については、上記「洗浄部80における噴射ノズル13および第二の噴射ノズル14の動作」の項で説明したとおりである。
本発明の第1の実施形態に係る洗浄方法において、第一工程および第二工程は、同時に行ってもよく、順次行ってもよい。また、第一工程および第二工程を順次行う場合は、第一工程および第二工程のいずれを先に行ってもよい。また、第一工程および第二工程を繰り返し複数回行ってもよい。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
〔まとめ〕
本発明を以下のように表現することもできる。
本発明の態様1に係る洗浄装置は、矩形の板状体の周縁部および端面を洗浄する洗浄装置であって、上記板状体に対して相対的に移動可能な噴射ノズルを有している洗浄部を備え、上記噴射ノズルは、相対移動方向に直交する方向の板状体の周縁部および端面に洗浄液を噴射する構成である。
本発明の態様2に係る洗浄装置は、上記の態様1において、一対の気体噴射ノズルを有している乾燥部をさらに備え、上記一対の気体噴射ノズルは、上記板状体を両面から挟むように設けられている構成としてもよい。
本発明の態様3に係る洗浄装置は、上記の態様2において、上記板状体を搬送する搬送機構をさらに備え、上記乾燥部は、上記洗浄部よりも上記板状体の搬送方向の下流側に設けられている構成としてもよい。
本発明の態様4に係る洗浄装置は、上記の態様1から3のいずれかにおいて、上記矩形の板状体を載置して搬送するための搬送治具をさらに有している構成としてもよい。
本発明の態様5に係る洗浄装置は、上記の態様1から4のいずれかにおいて、上記噴射ノズルは、スリット状のノズルである構成としてもよい。
本発明の態様6に係る洗浄装置は、上記の態様1から5のいずれかにおいて、上記噴射ノズルは、鉛直方向に対して0〜45°の傾きで洗浄液を噴射可能となっている構成としてもよい。
本発明の態様7に係る洗浄装置は、上記の態様1から6のいずれかにおいて、上記搬送機構は、上記板状体を、板状体の面内方向に回転させる回転部を有している構成としてもよい。
本発明の態様8に係る洗浄装置は、上記の態様1から7のいずれかにおいて、上記洗浄部は、上記噴射ノズルの相対移動方向の上流側に排気口を有している構成としてもよい。
本発明の態様9に係る洗浄装置は、上記の態様1から8のいずれかにおいて、上記洗浄部は、上記板状体の中央部から周縁部に向かう気流を発生させる気流発生部を有している構成としてもよい。
本発明の態様10に係る洗浄装置は、上記の態様1から9のいずれかにおいて、上記洗浄部は、上記板状体に対して相対的に移動可能な第二の噴射ノズルを有し、上記第二の噴射ノズルは、一対の噴射ノズルであり、それぞれが相対移動方向に平行な方向の板状体の周縁部および端面に洗浄液を噴射する構成としてもよい。
本発明の態様11に係る洗浄方法は、矩形の板状体の周縁部および端面を洗浄する洗浄方法であって、噴射ノズルを上記板状体に対して相対的に移動させながら、相対移動方向に直交する方向の板状体の周縁部および端面に洗浄液を噴射する第一工程を含んでいる方法である。
本発明の態様12に係る洗浄方法は、上記の態様11において、上記第一工程後に、上記板状体を面内方向に90°回転させる回転工程と、上記回転工程後に、噴射ノズルを上記板状体に対して相対的に移動させながら、相対移動方向に直交する方向の板状体の周縁部および端面に洗浄液を噴射する第二工程と、を含んでいる方法としてもよい。
本発明の態様13に係る洗浄方法は、上記の態様12において、上記第一工程および上記第二工程は、上記板状体の周縁部および端面に洗浄液を噴射することによって、上記板状体の周縁部および端面に形成された被膜を除去する工程である方法としてもよい。
本発明の態様14に係る洗浄方法は、上記の態様11において、一対の第二の噴射ノズルを上記板状体に対して相対的に移動させながら、相対移動方向に平行な方向の板状体の周縁部および端面に洗浄液を噴射する第三工程をさらに含んでいる方法としてもよい。
5 積層体(矩形の板状体P)
10 洗浄部
12 搬送機構
13 第一の噴射ノズル
13a 噴射孔
13c 流体噴射口
14 第二の噴射ノズル
14a 流体噴射口
15 エアナイフ(気体噴射ノズル)
15a 気体噴射口
16 搬送治具
17 回転部
50 乾燥部
51 支持体
52 分離層
53 接着層
54 基板
60 ローダー部
70 アンローダー部
100 洗浄装置
P 矩形の板状体

Claims (14)

  1. 矩形の板状体の周縁部および端面を洗浄する洗浄装置であって、
    上記板状体に対して相対的に移動可能な噴射ノズルを有している洗浄部を備え、
    上記噴射ノズルは、相対移動方向に直交する方向の板状体の周縁部および端面に洗浄液を噴射することを特徴とする洗浄装置。
  2. 一対の気体噴射ノズルを有している乾燥部をさらに備え、
    上記一対の気体噴射ノズルは、上記板状体を両面から挟むように設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の洗浄装置。
  3. 上記板状体を搬送する搬送機構をさらに備え、
    上記乾燥部は、上記洗浄部よりも上記板状体の搬送方向の下流側に設けられていることを特徴とする、請求項2に記載の洗浄装置。
  4. 上記矩形の板状体を載置して搬送するための搬送治具をさらに有していることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の洗浄装置。
  5. 上記噴射ノズルは、スリット状のノズルであることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載の洗浄装置。
  6. 上記噴射ノズルは、鉛直方向に対して0〜45°の傾きで洗浄液を噴射可能となっていることを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載の洗浄装置。
  7. 上記搬送機構は、上記板状体を、板状体の面内方向に回転させる回転部を有していることを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載の洗浄装置。
  8. 上記洗浄部は、上記噴射ノズルの相対移動方向の上流側に排気口を有していることを特徴とする、請求項1から7のいずれか1項に記載の洗浄装置。
  9. 上記洗浄部は、上記板状体の中央部から周縁部に向かう気流を発生させる気流発生部を有していることを特徴とする、請求項1から8のいずれか1項に記載の洗浄装置。
  10. 上記洗浄部は、上記板状体に対して相対的に移動可能な第二の噴射ノズルを有し、
    上記第二の噴射ノズルは、一対の噴射ノズルであり、それぞれが相対移動方向に平行な方向の板状体の周縁部および端面に洗浄液を噴射することを特徴とする、請求項1から9のいずれか1項に記載の洗浄装置。
  11. 矩形の板状体の周縁部および端面を洗浄する洗浄方法であって、
    噴射ノズルを上記板状体に対して相対的に移動させながら、相対移動方向に直交する方向の板状体の周縁部および端面に洗浄液を噴射する第一工程を含んでいることを特徴とする洗浄方法。
  12. 上記第一工程後に、上記板状体を面内方向に90°回転させる回転工程と、
    上記回転工程後に、噴射ノズルを上記板状体に対して相対的に移動させながら、相対移動方向に直交する方向の板状体の周縁部および端面に洗浄液を噴射する第二工程と、を含んでいることを特徴とする、請求項11に記載の洗浄方法。
  13. 上記第一工程および上記第二工程は、上記板状体の周縁部および端面に洗浄液を噴射することによって、上記板状体の周縁部および端面に形成された被膜を除去する工程であることを特徴とする、請求項12に記載の洗浄方法。
  14. 一対の第二の噴射ノズルを上記板状体に対して相対的に移動させながら、相対移動方向に平行な方向の板状体の周縁部および端面に洗浄液を噴射する第三工程をさらに含んでいることを特徴とする、請求項11に記載の洗浄方法。
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