JP2018059619A - 車両用駆動装置の油圧制御装置 - Google Patents

車両用駆動装置の油圧制御装置 Download PDF

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永吉 城所
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Abstract

【課題】油路に要求されるシール性を確保しながらも、バルブボディの大型化を抑制できる車両用駆動装置の油圧制御装置を提供する。【解決手段】第5面515と第1の溝515a,515c,と凸部515bとを有する第4ブロック51と、第6面526と第2の溝526a,526cと凹部526bとを有すると共に、第6面526が第5面515に対して積層して接合状態にあることで、第1の溝515a,515c及び第2の溝526a,526cにより油路81,82を形成した状態にある第5ブロック52と、を備え、凸部515bは凹部526bに向けて突出し、凹部526bは凸部515bが嵌合されて、凸部515bと凹部526bとは、互いに接合した状態で、第5面515及び第6面526の両面内に位置する油路81,82を囲んでシールした状態にある。【選択図】図7

Description

本発明は、例えば車両に搭載される車両用駆動装置の油圧制御装置に関する。
従来、車両用駆動装置の油圧制御装置としては、複数のリニアソレノイドバルブや切換えバルブ等の各種バルブ(以下、単にバルブという)と、これらのバルブ同士を連通する油路とを有するバルブボディを備えたものが普及している。バルブボディはアルミダイカスト等、金属製のものが主流であるが、近年では、射出成形により半割の油路を形成した合成樹脂製のブロックを数段積層し、これらを溶着等により一体化して1つのバルブボディとして形成したものが開発されている(特許文献1参照)。
このバルブボディでは、積層されたブロック同士の間に板状発熱体を挟み込み、マイクロ波を照射して板状発熱体及びブロックの接触面を溶融することによりブロック同士を溶着により接合している。ブロックの積層により対向する対向面同士は密着し、各対向面に形成された半割の油路同士が合せられて油路が形成される。
特開2012−82917号公報
しかしながら、上述したバルブボディでは、形成された油路からの油漏れを抑制するシールの構成については考慮されていない。このため、このような油路にライン圧やレンジ圧のような高圧の作動油が流通される際に油路からの油漏れを防止するために、積層されるブロックの対向面同士の間にガスケット等のシール材を挟み込むことが考えられる。この際、溶融した樹脂が油路に浸み出して、異物とならないように、対向面同士の間に板状発熱体を挟み込んで溶着する接合部以外に同一平面上にシール部を設けなければならず、バルブボディの大型化を招いてしまうという課題があった。
そこで、油路に要求されるシール性を確保しながらも、バルブボディの大型化を抑制できる車両用駆動装置の油圧制御装置を提供することを目的とする。
本開示に係る車両用駆動装置の油圧制御装置は、
第1の対向面と、前記第1の対向面に形成された第1の溝と、前記第1の対向面に形成され、前記第1の溝を囲う第1の接合部と、を有する第1層と、前記第1の対向面に対向して設けられた第2の対向面と、前記第1の溝に対向して設けられると共に、前記第2の対向面に形成された第2の溝と、前記第1の接合部に対向して設けられると共に、前記第2の溝を囲い、前記第1の接合部と接合状態にある第2の接合部と、を有すると共に、前記第2の対向面が前記第1の対向面に対して積層して接合状態にあることで、前記第1の溝及び前記第2の溝により第1の油路を形成した状態にある第2層と、を備え、前記第1の接合部は、前記第2の接合部に向けて突出した凸部であり、前記第2の接合部は、前記凸部が嵌合された凹部であり、前記第1の接合部と前記第2の接合部とは、互いに接合した状態で、前記第1の対向面及び前記第2の対向面の両面内に位置する前記第1の油路を囲んでシールした状態にある。
本車両用駆動装置の油圧制御装置によると、凸部の第1の接合部と凹部の第2の接合部とは、互いに嵌合されて接合した状態で、第1の対向面及び第2の対向面の両面内に位置する第1の油路を囲んでシールしている。このため、第1層と第2層とを接合する第1の接合部及び第2の接合部が第1の油路のシールも行っているので、接合部とシール部とを平面部で接合する場合に比べて、油路に要求されるシール性を確保しながらも、バルブボディの大型化を抑制することができる。
第1の実施形態に係る車両用駆動装置の油圧制御装置を搭載した車両を示す概略図である。 第1の実施形態に係る油圧制御装置を示す斜視図である。 第1の実施形態に係る油圧制御装置を示す分解斜視図である。 第1の実施形態に係る油圧制御装置のバルブボディの第3ブロックの第4面を示す平面図である。 第1の実施形態に係る油圧制御装置のバルブボディの第5ブロックの第6面を示す平面図である。 第1の実施形態に係る油圧制御装置のバルブボディの第6ブロックの第7面を示す平面図である。 第1の実施形態に係る油圧制御装置の断面図である。 第1の実施形態に係る油圧制御装置の油路及び接合部の断面図であり、(a)は接合部の嵌合前、(b)は接合部の嵌合後の状態である。 第1の実施形態に係る油圧制御装置を図4及び図5のA−A線で切断した断面図である。 第2の実施形態に係る油圧制御装置の断面図である。
<第1の実施形態>
以下、車両用駆動装置の油圧制御装置の第1の実施形態を、図1〜図9を参照しながら説明する。まず、車両用駆動装置の一例として自動変速機3が搭載される車両1の概略構成について、図1に沿って説明する。図1に示すように、本実施形態の車両1は、例えば、内燃エンジン2と、自動変速機3と、自動変速機3を制御する油圧制御装置4及びECU(制御装置)5と、車輪6とを備えている。内燃エンジン2は、例えばガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関であり、自動変速機3に連結されている。また、本実施形態では、自動変速機3は、所謂FR(フロントエンジン・リアドライブ)型としている。但し、自動変速機3は、FR型には限られず、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)型であってもよい。また、同一の油圧制御装置4をFR型の自動変速機3とFF型の自動変速機とに共用可能としてもよい。また、本実施形態では、車両用駆動装置を適用した車両の一例として駆動源として内燃エンジンのみを利用する車両の場合について説明しているが、これには限られず、駆動源として、例えば内燃エンジンと電動モータとを利用するハイブリッド車両に適用してもよい。
自動変速機3は、トルクコンバータ30と、変速機構31と、これらを収容するミッションケース32とを有している。トルクコンバータ30は、内燃エンジン2及び変速機構31の間に介在され、作動流体を介して内燃エンジン2の駆動力を変速機構31に伝達可能である。また、トルクコンバータ30には、不図示のロックアップクラッチが設けられ、ロックアップクラッチの係合により内燃エンジン2の駆動力を変速機構31に直接伝達可能である。
変速機構31は、第1クラッチ(摩擦係合要素)C1を含む複数のクラッチやブレーキの係脱により複数の変速段を形成可能な多段変速機構としている。また、変速機構31は、油圧の給排により第1クラッチC1を係脱可能な油圧サーボ33を有している。但し、変速機構31としては、多段変速機には限られず、ベルト式無段自動変速機構等のような無段変速機構であってもよい。
油圧制御装置4は、例えばバルブボディにより構成されており、不図示のオイルポンプから供給された油圧からライン圧やモジュレータ圧等を生成し、ECU5からの制御信号に基づいて変速機構31のクラッチやブレーキをそれぞれ制御するための油圧を給排可能である。油圧制御装置4の詳細な構成については、後述する。
ECU5は、例えば、CPUと、処理プログラムを記憶するROMと、データを一時的に記憶するRAMと、入出力ポートと、通信ポートとを備えており、油圧制御装置4への制御信号等、各種の信号を出力ポートから出力する。
次に、上述した油圧制御装置4の構成について、図2乃至図9に沿って詳細に説明する。図2及び図3に示すように、油圧制御装置4は、バルブボディであり、リニアソレノイドバルブ70の調圧部71を収容するソレノイド設置部40と、切換えバルブ66(図7参照)などのバルブを収容するバルブ設置部60と、これらソレノイド設置部40とバルブ設置部60との間に介在された油路設置部50と、が積層されて形成されている。本実施形態では、積層方向Lを上下方向とし、ソレノイド設置部40を下方(第1の方向D1)に向けると共に、バルブ設置部60を上方(第2の方向D2)に向けて、バルブ設置部60をミッションケース32に取り付けて設けられている。即ち、積層方向Lのうち、油路設置部50からソレノイド設置部40への方向を第1の方向D1とし、その反対方向を第2の方向D2としている。
図2、図3、図7、図8(a)(b)に示すように、ソレノイド設置部40は、第1ブロック41と、第2ブロック42と、第3ブロック43(図4参照)との3層の合成樹脂製の略板状ブロックを有しており、これら3層を積層して、例えば射出成形により互いに一体化して構成されている。
第1ブロック41は、ソレノイド設置部40を構成する3層の中心に配置され、積層方向Lに直交する方向の一側端部及びその反対側の他側端部から交互に内部に向けて複数の穴部44が形成されている。本実施形態では、第1ブロック41は、DSI法の一次射出成形において、有底円筒形状の金属製のスリーブ73がインサート成形されることで形成されており、スリーブ73の内部が穴部44とされている。尚、本実施形態では、穴部44の形成方向を幅方向Wとする。
各スリーブ73には、リニアソレノイドバルブ70又はソレノイドバルブ79が設けられている。リニアソレノイドバルブ70及びソレノイドバルブ79は、中心線を平行かつ同一平面上に配置して設けられている。リニアソレノイドバルブ70は、スリーブ73に収容され、スプール70pにより油圧を調圧する調圧部71と、電気信号により調圧部71を駆動させるソレノイド部72とを有している。調圧部71は、油圧を調圧するための摺動可能なスプール70pと、スプール70pを一方向に押圧する圧縮コイルばねからなる付勢ばね70sとを有している。各スリーブ73には、周側面において、多数の貫通孔からなるポートが形成されている。各ポートは、略全周に亘って形成され、開口部分以外は第1ブロック41を構成する合成樹脂により閉じられている。尚、ここでのリニアソレノイドバルブ70は、例えば、第1クラッチC1を係脱可能な油圧サーボ33等に油圧を供給可能である。
第1ブロック41は、第1の方向D1側に設けられた第1面411と、第1面411に形成された断面半円形状の複数の溝411aと、第1面411に形成された凸部411bと、を有している。複数の溝411aは、リニアソレノイドバルブ70又はソレノイドバルブ79の複数のポートのうちの一部のポートに連通している。凸部411bは、第2ブロック42に向けて突出している。また、第1ブロック41は、第2の方向D2側に設けられた第2面412と、第2面412に形成された断面半円形状の複数の溝412aと、第2面412に形成された凸部412bと、を有している。複数の溝412aは、リニアソレノイドバルブ70又はソレノイドバルブ79の複数のポートのうちの一部のポートに連通している。凸部412bは、第3ブロック43に向けて突出している。更に、第1ブロック41は、第1面411及び第2面412の間に、第1面411及び第2面412に沿って形成され、調圧部71を収容する複数の穴部44を有する。
第2ブロック42は、第1ブロック41の第1面411に対向して設けられた第3面423と、第3面423に形成された断面半円形状の複数の溝423aと、第3面423に形成された凹部423bとを有している。複数の溝423aは、複数の溝411aに対向して設けられている。また、第1ブロック41の第1面411に対して第3面423を対向させて積層することで、複数の溝411a及び複数の溝423aにより複数の油路80を形成する。凹部423bは、第1面411の凸部411bの突出方向と同方向に窪むと共に、凸部411bが積層方向Lに隙間を有して嵌合される。第1ブロック41及び第2ブロック42は、隣り合う油路80の間で凸部411bと凹部423bとを嵌合して積層され、凸部411bと凹部423bとの隙間をキャビティとする射出成形により一体化されている。
第3ブロック43は、第1ブロック41に対して第2ブロック42とは反対側に積層されている。第3ブロック43は、第1ブロック41の第2面412に対向する第4面434と、第4面434に形成された断面半円形状の複数の溝434aと、第4面434に形成された凹部434bとを有している。複数の溝434aは、複数の溝412aに対向して設けられている。また、第1ブロック41の第2面412に対して第4面434を対向させて積層することで、複数の溝412a及び複数の溝434aにより複数の油路80を形成する。凹部434bは、第2面412の凸部412bの突出方向と同方向に窪むと共に、凸部412bが積層方向Lに隙間を有して嵌合される。第1ブロック41及び第3ブロック43は、隣り合う油路80の間で凸部412bと凹部434bとを嵌合して積層され、凸部412bと凹部434bとの隙間をキャビティとする射出成形により一体化されている。
第1ブロック41と第3ブロック43とにより形成された油路80は、油路設置部50を介してバルブ設置部60に連通されたり、あるいは、リニアソレノイドバルブ70のポートやソレノイドバルブ79のポート同士を連通する。第1ブロック41と第2ブロック42とにより形成された油路80は、リニアソレノイドバルブ70のポートやソレノイドバルブ79のポート同士を連通する。
次に、油路設置部50は、第4ブロック51と、第5ブロック(第1層)52(図5参照)との2層の合成樹脂製の略板状ブロックを有しており、これら2層を積層して、例えば射出成形により互いに一体化して構成されている。本実施形態では、第4ブロック51は第3ブロック43の第2の方向D2側に配置され、第4ブロック51と第3ブロック43とは単一部材により構成されている。但し、第4ブロック51と第3ブロック43とは単一部材であることには限られず、別部材により形成し、射出成形、接着、溶着等により一体化してもよい。
第4ブロック51は、第2の方向D2側に設けられた第5面(第1の対向面)515と、第5面515に形成された断面半円形状の複数の大径の溝515a及び複数の小径の溝515cと、第5面515に形成された凸部(第1の接合部,第3の接合部)515bと、を有している(図8(a)参照)。凸部515bは、第2の方向D2に向けて突出しており、第5面515において複数の溝(第1の溝,第3の溝)515a,515cを囲うように配置されている。複数の大径の溝515aは、積層方向Lから視て、リニアソレノイドバルブ70の調圧部71に重なって配置されている。また、複数の小径の溝515cは、積層方向Lから視て、リニアソレノイドバルブ70のソレノイド部72に重なって配置されている。即ち、第5ブロック52は、第5面515と、第5面515に形成された複数の溝515a,515cと、第5面515に形成され、複数の溝515a,515cを囲う凸部515bと、を有している。
図5、図7、図8(a)(b)に示すように、第5ブロック52は、第4ブロック51の第5面515に対向して設けられた第6面(第2の対向面)526と、第6面526に形成された断面半円形状の複数の大径の溝526a及び複数の小径の溝526cと、第6面526に形成された凹部(第2の接合部,第4の接合部)526bと、を有している(図8(a)参照)。複数の大径の溝526aは、複数の大径の溝515aに対向して設けられている。複数の小径の溝526cは、複数の小径の溝515cに対向して設けられている。また、第4ブロック51の接合面515に対して第6面526を対向させて積層することで、複数の大径の溝526a及び複数の大径の溝515aにより複数の大径油路(第1の油路,第2の油路)81を形成すると共に、複数の小径の溝526c及び複数の小径の溝515cにより複数の小径油路(第1の油路,第2の油路)82を形成する(図8(b)参照)。凹部526bは、第5面515の凸部515bの突出方向と同方向に窪むと共に、凸部515bが積層方向Lに隙間を有して嵌合される。即ち、凹部526bは、第6面526において複数の溝(第2の溝,第4の溝)526a,526cを囲うように配置されている。第4ブロック51及び第5ブロック52は、隣り合う油路81,82の間で凸部515bと凹部526bとを嵌合して積層され、凸部515bと凹部526bとの隙間をキャビティとする射出成形により一体化されている。
即ち、第5ブロック52は、第5面515に対向して設けられた第6面526と、複数の溝515a,515cに対向して設けられた複数の溝526a,526cと、凸部515bに対向して接合状態にある凹部526bと、を有している。また、第5ブロック52は、第6面526が第5面515に対して積層して密着状態にあることで、複数の溝515a,515c及び複数の溝526a,526cにより油路81,82を形成した状態にある。凸部515bと凹部526bとは、互いに接合した状態で、第5面515及び第6面526の両面内に位置する油路81,82を囲んでシールした状態にある。
ここで、大径油路81は、第4ブロック51及び第5ブロック52の少なくとも一方の内部に形成された大径連通油路(連通油路)91に連通している。大径連通油路91は、例えば、第2面412と第4面434との間に形成される大径の油路80や、第7面617と第9面629との間に形成される大径の油路80等に連通している。また、小径油路82は、第4ブロック51及び第5ブロック52の少なくとも一方の内部に形成された小径連通油路(連通油路)92に連通している。小径連通油路92は、例えば、第2面412と第4面434との間に形成される小径の油路や、第7面617と第9面629との間に形成される小径の油路等に連通している。これにより、油路81,82は、例えば、第4ブロック51及び第5ブロック52との間で、あるいは第4ブロック51から第4ブロック51、または第5ブロック52から第5ブロック52へ作動油を流通させることができる。また、油路81,82は、例えば第1クラッチC1の油圧サーボ33と、リニアソレノイドバルブ70と、切換えバルブ66の入力ポートと、のうちの2つを連通している。
図8(a)(b)に示すように、第1の接合部は、第2の接合部に向けて突出した凸部515bであり、第2の接合部は、凸部515bの突出方向と同方向に窪んで凸部515bが嵌合された凹部526bとしている。凸部515bの高さは、凹部526bの深さよりも小さい。また、凸部515bの先端面と凹部526bの底面との間には、シール部材Sが充填されており、シール部材Sにより凸部515bと凹部526bとが接合状態にある。更に、シール部材Sは射出成形材であり、凸部515bと凹部526bとは射出成形により接合状態にある。このとき、凸部515bと凹部526bとのシール幅は、凸部515bの側面及び端面の3面分の長さになる(図8(b)の一点鎖線で示す部分(515s))。これにより、凸部515b及び凹部526bを設けない場合に比べて、ブロックの幅方向Wの長さに対するシール幅を長くすることができ、バルブボディを大型化することなくシール性を向上することができる。尚、シール部材Sとしては、各ブロックと同じ材質であってもよく、あるいは各ブロックと接合できる材質であれば各ブロックと異なる材質であっても良い。
また、本実施形態では、図5に示すように、第1の油路及び第2の油路として2つの大径油路81,81が互いに隣接して配置された個所では、第6面526に形成される隣り合う凹部526bを共通化している(例えば、図5中の凹部526d)。同様に、第1の油路及び第2の油路として2つの小径油路82,82が互いに隣接して配置された個所では、第6面526に形成される隣り合う凹部526bを共通化している(例えば、図5中の凹部526e)。これらに合わせて、第5面515に形成される隣り合う凸部515bもまた共通化している。即ち、例えば、2つの大径油路81,81の間隔が、接合した凸部515b及び凹部526bの幅と、隣接して接合した凸部515b及び凹部526bの幅と、の合計未満である領域において、接合した凸部515b及び凹部526bは一体化して共通化されている。これにより、凸部515b及び凹部526bの共通化により設置個所を最小限に抑えることができ、バルブボディの構造を簡素化し、小型化を図ることができる。
また、例えば、2つの大径油路81,81の間隔が、接合した凸部515b及び凹部526bの幅と、隣接して接合した凸部515b及び凹部526bの幅と、の合計以上である領域においては、以下のような構成にすることができる。例えば、2組の凸部515b及び凹部526bを、独立させて隣り合わせて配置することができる(例えば、図5中の凹部526f,526g)。また、例えば、2組の凸部515b及び凹部526bの間に、中実状の第4ブロック51及び第5ブロック52を配置するようにできる(例えば、図5中の凹部526h,526i)。このとき、2組の凸部515b及び凹部526bの間には、ドレン油路等の他の油路が設けられていてもよい。即ち、この場合は、2組の凸部515b及び凹部526bの間には、後述する空隙部10のような空間は存在しない。
更に、例えば、2組の凸部515b及び凹部526bの間に、空隙部10が設けられるようにできる(例えば、図5中の凹部526j,526k)。ここで、図9に示すように、空隙部10は、第6面526において、少なくとも一部にはバルブボディの外部に連通する連通部52e(図5参照)を有する第4ブロック51の外周側面に形成された壁面51wに周囲を囲まれて形成されている。ここでは、空隙部10は、第4ブロック51に形成された壁面51wと、第5ブロック52の第6面526と、により囲われた空間としている。より詳細には、図4及び図9に示すように、第4ブロック51の一部には肉抜きされて積層方向Lに貫通した空間51sが設けられており、周囲を壁面51wにより仕切られている。また、図5及び図9に示すように、第5ブロック52の一部には、空間51sに合わせて第6面526が凹んで成る空間52sが設けられている。そして、図9に示すように、第4ブロック51の空間51sの壁面51wと第5ブロック52の空間52sの凹んだ第6面526とにより、空隙部10が形成されている。これにより、空隙部10は大気に開放されているので、空隙部10から作動油をドレンすることができる。また、空隙部10を有することにより、何らかの理由で油圧に脈動が発生した場合に空隙部10において脈動を吸収することができ、積層されるブロックを全面で溶着する場合と異なり、脈動が他の油路に伝播することを抑制できる。
また、図5に示すように、例えば、第6面526において、同一平面上で周囲を凹部526bで囲まれ、かつドレン油路や息抜き孔等の外部との連通が無い場合に、閉じられた閉塞空間52fが形成される。この場合、閉塞空間52fが中空であると、空気の膨張又は圧縮で第4ブロック51及び第5ブロック52を引き剥がす方向の力が生じてしまい、好ましくない。そこで、本実施形態では、閉塞空間52fを中実とすることにより、空気の膨張又は圧縮に起因する第4ブロック51及び第5ブロック52を引き剥がす方向の力の発生を抑制することができる。また、閉塞空間52fにおいては、第5面515と第6面526とは全面では接合されておらず、接しているのみになっている。
複数の大径の溝515a及び大径の溝526aは、積層方向Lから視て、リニアソレノイドバルブ70の調圧部71に重なって配置され、複数の小径の溝515c及び小径の溝526cは、積層方向Lから視て、リニアソレノイドバルブ70のソレノイド部72に重なって配置されている。このため、油路設置部50は、ソレノイド設置部40に対して、スプール70pの中心線方向と交差する方向である積層方向Lに積層され、内部に大径油路81と大径油路81よりも小径の小径油路82とを含む複数の油路81,82を有している。本実施形態では、積層方向Lは、スプール70pの中心線方向と直交している。
本実施形態では、リニアソレノイドバルブ70のソレノイド部72は、積層方向Lから視て、油路設置部50の小径油路82に重なって配置されると共に、大径油路81に重ならずに配置されている。また、リニアソレノイドバルブ70の調圧部71は、積層方向Lから視て、油路設置部50の大径油路81に重なって配置されている。尚、ソレノイドバルブ79のソレノイド部は、積層方向Lから視て、油路設置部50の大径油路81に重なって配置されるが、ソレノイドバルブ79のソレノイド部は、リニアソレノイドバルブ70のソレノイド部72よりも小径であるため、ソレノイドバルブ79のソレノイド部が油路設置部50の大径油路81と干渉することはない。大径油路81は、例えば、ライン圧やレンジ圧、摩擦係合要素を制御するための油圧等、大流量の作動油を流通するために使用される。小径油路82は、例えば、切換えバルブ66の信号圧等、小流量の作動油を流通させるために使用される。
次に、図2乃至図9に示すように、バルブ設置部60は、第6ブロック61と、第7ブロック62と、第8ブロック63との3層の合成樹脂製の略板状ブロックを有しており、これら3層を積層して、例えば射出成形により互いに一体化して構成されている。バルブ設置部60は、油路設置部50に対して、ソレノイド設置部40とは積層方向Lの反対側に積層され、切換えバルブ66を収容する。本実施形態では、第7ブロック62は第5ブロック52の第2の方向D2側に配置され、第7ブロック62と第5ブロック52とは単一部材により構成されている。但し、第7ブロック62と第5ブロック52とは単一部材であることには限られず、別部材により形成し、射出成形、接着、溶着等により一体化してもよい。
第6ブロック61は、バルブ設置部60を構成する3層の中心に配置され、積層方向Lに直交する方向の一側端部及びその反対側の他側端部から内部に向けて複数の穴部64が形成されている。本実施形態では、第6ブロック61は、DSI法の一次射出成形において、有底円筒形状の金属製のスリーブ65がインサート成形されることで形成されており、スリーブ65の内部が穴部64とされている。
各スリーブ65には、スプールバルブである切換えバルブ66が形成されている。各スリーブ65には、摺動可能なスプール66pと、スプール66pを一方向に押圧する圧縮コイルばねからなる付勢ばね66sと、付勢ばね66sがスプール66pを押圧した状態にするストッパ67とが収容され、これらにより切換えバルブ66が形成されている。ストッパ67は、留め具68によりスリーブ65の開口部の近傍に固定されている。各スリーブ65には、周側面において、多数の貫通孔からなるポートが形成されている。各ポートは、略全周に亘って形成され、開口部分以外は第6ブロック61を構成する合成樹脂により閉じられている。尚、切換えバルブ66は、例えば油路を切換え又は油圧を調圧可能である。
第6ブロック(第3層)61は、第7面(第4の対向面)617と、第7面617に形成された断面半円形状の複数の溝(第6の溝)617aと、第7面617に形成された凸部(第6の接合部)617bと、を有している(図6参照)。複数の溝617aは、切換えバルブ66の複数のポートのうちの一部のポートに連通している。凸部617bは、第7面617において隣り合う溝617aの間に形成され、第7ブロック62に向けて突出している。また、第6ブロック61は、第7面617の反対側に設けられた第8面618と、第8面618に形成された断面半円形状の複数の溝618aと、第8面618に形成された凸部618bと、を有している。複数の溝618aは、切換えバルブ66の複数のポートのうちの一部のポートに連通している。凸部618bは、第8面618において隣り合う溝618aの間に形成され、第8ブロック63に向けて突出している。更に、第6ブロック61は、第7面617及び第8面618の間に、第7面617及び第8面618に沿って形成され、切換えバルブ66を収容する複数の穴部64を有する。
第7ブロック62は、第6ブロック61に対して、ミッションケース32とは反対側に積層されている。第7ブロック62は、第9面(第3の対向面)629と、第9面629に形成された断面半円形状の複数の溝(第5の溝)629aと、第9面629に形成された凹部(第5の接合部)629bと、を有している。複数の溝629aは、複数の溝617aに対向して設けられている。また、第6ブロック61の第7面617に対して第9面629を対向させて積層方向Lに積層することで、複数の第7の溝617a及び複数の溝629aが複数の油路(第3の油路)83を形成する。油路81,82及び油路83は、第7面617及び第9面629等の対向面に交差、例えば直交する方向に連通した状態にある。
凹部629bは、第7面617の凸部617bの突出方向と同方向に窪むと共に、凸部617bが積層方向Lに隙間を有して嵌合される。本実施形態では、第6ブロック61及び第7ブロック62は、隣り合う油路80の間で凸部617bと凹部629bとを嵌合して積層され、凸部617bと凹部629bとの隙間にシール部材Sとして射出成形材が注入され、隙間をキャビティとする射出成形により一体化されている。
第8ブロック63は、第6ブロック61に対して第7ブロック62とは反対側に積層されており、ミッションケース32に取り付けられている。第8ブロック63は、第10面630と、第10面630に形成された断面半円形状の複数の溝630aと、第10面630に形成された凹部630bと、を有している。複数の溝630aは、複数の溝618aに対向して設けられている。また、第6ブロック61の第8面618に対して第10面630を対向させて積層することで、複数の溝630a及び複数の溝618aが複数の油路80を形成する。
凹部630bは、第8面618の凸部618bの突出方向と同方向に窪むと共に、凸部618bが積層方向Lに隙間を有して嵌合される。第6ブロック61及び第8ブロック63は、隣り合う油路80の間で凸部618bと凹部630bとを嵌合して積層され、凸部618bと凹部630bとの隙間をキャビティとする射出成形により一体化されている。
また、本実施形態では、図3に示すように、例えば、第6ブロック(第1層)61と第7ブロック(第2層)62との間に、ドレン油路84が設けられている。第6ブロック61は、第7面617に形成された第1のドレン溝84aを有し、第7ブロック62は、第1のドレン溝84aに対向して設けられると共に、第9面629に形成された第2のドレン溝84bを有している。ドレン油路84は、第9面629が第7面617に対して積層して接合状態にあることで、第1のドレン溝84a及び第2のドレン溝84bにより第6ブロック61及び第7ブロック62の外部に連通して作動油をドレンする。そして、このドレン油路84の周囲には、凸部及び凹部の接合部が設けられていない。即ち、接合部は、ドレン油路84を囲わない状態にある。ここで、ドレン油路84に流通される油は比較的低圧でドレン油路84から第7面617及び第9面629の間に漏れ出しにくく、また、仮にドレン油路84から第7面617及び第9面629の間に漏れ出たとしても影響は小さいので、接合部を省略することができる。これにより、接合部の設置個所を最小限に抑えることができる。これにより、バルブボディの構造を簡素化し、小型化を図ることができる。尚、ここでは、ドレン油路84は第6ブロック61及び第7ブロック62の間のみで示しているが、実際には他のブロックにも連通しており、他のブロックにおいても周囲に接合部が設けられていないようになっている。
ここで、バルブ設置部60において切換えバルブ66に連通された油路80のうち、大流量の作動油を流通する大径の油路は、例えば、バルブ設置部60の中で他の切換えバルブ66に連通されたり、あるいは油路設置部50の大径油路81を経由してバルブ設置部60の他の切換えバルブ66に連通されたり、あるいは油路設置部50の大径油路81を経由してソレノイド設置部40のリニアソレノイドバルブ70又はソレノイドバルブ79に連通される。また、バルブ設置部60において切換えバルブ66に連通された油路80のうち、小流量の作動油を流通する小径の油路は、例えば、バルブ設置部60の中で他の切換えバルブ66に連通されたり、あるいは油路設置部50の小径油路82を経由してバルブ設置部60の他の切換えバルブ66に連通されたり、あるいは油路設置部50の小径油路82を経由してソレノイド設置部40のソレノイドバルブ79に連通される。即ち、油路設置部50の油路81,82の少なくとも一部は、ソレノイド設置部40のリニアソレノイドバルブ70とバルブ設置部60の切換えバルブ66とを連通する。
尚、上述の説明では、第5面515に形成された凸部515bと、第6面526に形成された凹部526bと、が接合して、第5面515及び第6面526の両面内に位置する油路81,82を囲んでシールした状態にあることを説明したが、これは凸部515b及び凹部526bには限られない。即ち、他の面の凸部及び凹部も同様に、隣り合う油路80を囲むように設けることで、凸部及び凹部の接合により油路80をシールすることができる。本実施形態では、凸部411b及び凹部423bは接合して油路80を囲んでシールし、凸部412b及び凹部434bは接合して油路80を囲んでシールし、凸部617b及び凹部629bは接合して油路80を囲んでシールし、凸部618b及び凹部630bは接合して油路80を囲んでシールする。
上述した自動変速機3の油圧制御装置4のバルブボディは、本実施形態ではDSI法により製造される。このため、油圧制御装置4のバルブボディを製造する際は、第1ブロック41〜第8ブロック63を、それぞれ射出成形により形成し、金型から取り外されずに、対向するダイを相対移動させる。ダイスライドにより、一部の層同士を凸部と凹部とを嵌合して積層し、キャビティに合成樹脂を射出することにより射出成形して、積層した層を一体化する。そして、このダイスライド及び積層を第1ブロック41〜第8ブロック63の全ての接合面で行い、バルブボディを形成する。尚、本実施形態では、積層したブロックを一体化するシール部材Sを射出成形材としたが、これには限られず、例えば接着剤としてもよい。即ち、各層の凸部と凹部とを接着により一体化してもよい。この場合、バルブボディの組立を安価に行うことができる。
次に、上述した自動変速機3の油圧制御装置4の動作について、図1乃至図9に沿って説明する。
内燃エンジン2の始動後、オイルポンプが駆動して油圧が供給されると、レギュレータバルブ及びモジュレータバルブによりライン圧やモジュレータ圧が生成される。生成されたライン圧やモジュレータ圧は、ソレノイド設置部40の油路80を流通して、リニアソレノイドバルブ70やソレノイドバルブ79に供給される。リニアソレノイドバルブ70は、ECU5からの電気信号によって動作し、ライン圧やモジュレータ圧に基づいて、所望の油圧を生成して出力する。ソレノイドバルブ79は、ECU5からの電気信号によって動作し、ライン圧やモジュレータ圧に基づいて、油圧の供給をオンオフする。
リニアソレノイドバルブ70やソレノイドバルブ79から供給された油圧の一部は、油路設置部50及びバルブ設置部60を貫通して、自動変速機3に供給される。また、リニアソレノイドバルブ70やソレノイドバルブ79から供給された油圧の他の一部は、油路設置部50を通過して切換えバルブ66に供給される。これにより、切換えバルブ66のスプール66pの位置が切り換えられ、あるいは、ポート同士が連通あるいは遮断され、自動変速機3に供給される。自動変速機3に油圧が供給されることにより、自動変速機3のクラッチやブレーキ等が係脱されて所望の変速段が形成されたり、あるいは自動変速機3の各部の潤滑が行われる。
以上説明したように、本実施形態の自動変速機3の油圧制御装置4によると、凸部515bと凹部526bとは、互いに嵌合されて接合した状態で、第5面515及び第6面526の両面内に位置する油路81,82を囲んでシールしている。このため、第4ブロック51と第5ブロック52とを接合する凸部515bと凹部526bが油路81,82のシールも行っているので、接合部とシール部とを別個に設ける場合に比べて、油路81,82に要求されるシール性を確保しながらも、バルブボディの大型化を抑制することができる。
また、本実施形態の自動変速機3の油圧制御装置4によると、第1の接合部は、凹部526bに向けて突出した凸部515bであり、第2の接合部は、凸部515bの突出方向と同方向に窪んで凸部515bが嵌合された凹部526bである。このため、凸部515b及び凹部526bを設けずに第5面515及び第6面526を直接接合する場合に比べて、接合部における接合の強度を向上することができるので、所望の強度を得るために必要な油路81,82の間隔を狭めることができる。また、凸部515bが凹部526bに嵌合することで、油路81,82から視て第5面515及び第6面526に沿った方向に油漏れを抑制する隔壁を形成するようになる。これにより、凸部515b及び凹部526bを設けない場合に比べて、油路81,82に要求されるシール性を確保しながらも、バルブボディの大型化を抑制することができる。
また、本実施形態の自動変速機3の油圧制御装置4によると、凸部515bの高さは凹部526bの深さよりも小さく、凸部515bの先端面と凹部526bの底面との間にシール部材Sが充填されており、シール部材Sにより凸部515bと凹部526bとが接合状態にある。このため、凸部515b及び凹部526bを隙間なく設ける場合に比べて、シール部材Sを全域に対して効果的に注入することができ、油路81,82に要求されるシール性を確保することができる。
また、本実施形態の自動変速機3の油圧制御装置4によると、シール部材Sは射出成形材であり、凸部515bと凹部526bとは射出成形により接合状態にある。このため、バルブボディの製造時にDSI法を採用することができ、良好な生産性を実現することができる。
また、本実施形態の自動変速機3の油圧制御装置4によると、ソレノイド設置部40に設けられたリニアソレノイドバルブ70のソレノイド部72は、積層方向Lから視て、油路設置部50の小径油路82に重なって配置される。このため、ソレノイド部72が、小径油路82よりも大径の大径油路81と重なって配置される場合に比べて、積層方向Lの厚さを薄くすることができ、油圧制御装置4のバルブボディの大型化を抑制できる。
また、本実施形態の自動変速機3の油圧制御装置4によると、2組の凸部515b及び凹部526bの間に空隙部10が設けられている。このため、空隙部10は大気に開放されているので、空隙部10から作動油をドレンすることができる。また、空隙部10を有することにより、何らかの理由で油圧に脈動が発生した場合に空隙部10において脈動を吸収することができ、積層されるブロックを全面で溶着する場合と異なり、脈動が他の油路に伝播することを抑制できる。
上述した本実施形態の自動変速機3の油圧制御装置4では、凸部515bの高さは凹部526bの深さよりも小さい場合について説明しているが、これには限られず、凸部515bの高さと凹部526bの深さとを同じにしてもよい。この場合、凸部515bと凹部526bとは、接着あるいは圧着などにより接合する。
また、本実施形態の自動変速機3では、第1ブロック41〜第8ブロック63の全ての層を合成樹脂製とした場合について説明したが、これには限られず、少なくとも一部の層が例えばアルミダイカストなどの金属製であってもよい。
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態を、図10を参照しながら詳細に説明する。本実施形態の油圧制御装置104では、例えば、第5面515の第1の接合部は平面であり、第6面526の第2の接合部は凹部526bとしている。即ち、第1の接合部と第2の接合部との少なくとも一方は凹部であり、凹部526bにシール部材Sが充填されており、シール部材Sにより第5面515と凹部526bとが接合状態にある。同様に、第1面411の接合部は平面であり、第3面423の接合部は凹部423bとし、第2面412の接合部は平面であり、第4面434の接合部は凹部434bとし、第7面617の接合部は平面であり、第9面629の接合部は凹部629bとし、第8面618の接合部は平面であり、第10面630の接合部は凹部630bとしている。これら以外の点は、第2の実施形態の構成は第1の実施形態と同様であるので、詳細な説明を省略する。
本実施形態でも、第5面515と凹部526bの底面との間には、シール部材Sが充填されており、シール部材Sにより第5面515と凹部526bとが接合状態にある。更に、シール部材Sは射出成形材であり、第5面515と凹部526bとは射出成形により接合状態にある。シール部材Sとしては、射出成形材には限られず、接着剤などであってもよい。
この実施形態の自動変速機3の油圧制御装置4によっても、第5面515と凹部526bとは、互いに接合した状態で、第5面515及び第6面526の両面内に位置する油路81,82を囲んでシールしている。このため、第4ブロック51と第5ブロック52とを接合する第5面515及び凹部526bが油路81,82のシールも行っているので、接合部とシール部とを別個に設ける場合に比べて、油路81,82に要求されるシール性を確保しながらも、バルブボディの大型化を抑制することができる。
また、この実施形態の自動変速機3の油圧制御装置4では、第1の接合部は平面状であり、第2の接合部は凹部526bである。このため、凹部526bを設けずに第5面515及び第6面526を直接接合する場合に比べて、接合部における接合の強度を向上することができるので、所望の強度を得るために必要な油路81,82の間隔を狭めることができる。これにより、凹部526bを設けない場合に比べて、油路81,82に要求されるシール性を確保しながらも、バルブボディの大型化を抑制することができる。
上述した本実施形態の自動変速機3の油圧制御装置4では、例えば、第5面515の第1の接合部は平面であり、第6面526の第2の接合部は凹部526bとしているが、これには限られない。例えば、第5面515の第1の接合部を凹部として、第6面526の第2の接合部を平面としたり、あるいは、第5面515の第1の接合部及び第6面526の第2の接合部の両方を凹部としてもよい。
尚、本実施形態は、以下の構成を少なくとも備える。本実施形態の車両用駆動装置(3)の油圧制御装置(4)は、第1の対向面(515)と、前記第1の対向面(515)に形成された第1の溝(515a,515c)と、前記第1の対向面(515)に形成され、前記第1の溝(515a,515c)を囲う第1の接合部(515b)と、を有する第1層(51)と、前記第1の対向面(515)に対向して設けられた第2の対向面(526)と、前記第1の溝(515a,515c)に対向して設けられると共に、前記第2の対向面(526)に形成された第2の溝(526a,526c)と、前記第1の接合部(515b)に対向して設けられると共に、前記第2の溝(526a,526c)を囲い、前記第1の接合部(515b)と接合状態にある第2の接合部(526b)と、を有すると共に、前記第2の対向面(526)が前記第1の対向面(515)に対して積層して接合状態にあることで、前記第1の溝(515a,515c)及び前記第2の溝(526a,526c)により第1の油路(81,82)を形成した状態にある第2層(52)と、を備え、前記第1の接合部(515b)は、前記第2の接合部(526b)に向けて突出した凸部(515b)であり、前記第2の接合部(526b)は、前記凸部(515b)が嵌合された凹部(526b)であり、前記第1の接合部(515b)と前記第2の接合部(526b)とは、互いに接合した状態で、前記第1の対向面(515)及び前記第2の対向面(526)の両面内に位置する前記第1の油路(81,82)を囲んでシールした状態にある。この構成によれば、凸部の第1の接合部(515b)と凹部の第2の接合部(526b)とは、互いに嵌合されて接合した状態で、第1の対向面(515)及び第2の対向面(526)の両面内に位置する第1の油路(81,82)を囲んでシールしている。このため、第1層(51)と第2層(52)とを接合する第1の接合部(515b)及び第2の接合部(526b)が第1の油路(81,82)のシールも行っているので、接合部とシール部とを別個に設ける場合に比べて、第1の油路(81,82)に要求されるシール性を確保しながらも、バルブボディの大型化を抑制することができる。
また、凸部及び凹部を設けずに第1の対向面(515)及び第2の対向面(526)を直接接合する場合に比べて、接合部における接合の強度を向上することができるので、所望の強度を得るために必要な第1の油路(81,82)の間隔を狭めることができる。また、凸部(515b)が凹部(526b)に嵌合することで、第1の油路(81,82)から視て第1の対向面(515)及び第2の対向面(526)に沿った方向に油漏れを抑制する隔壁を形成するようになる。これにより、凸部及び凹部を設けない場合に比べて、第1の油路(81,82)に要求されるシール性を確保しながらも、バルブボディの大型化を抑制することができる。
また、本実施形態の車両用駆動装置(3)の油圧制御装置(4)では、前記凸部(515b)の高さは前記凹部(526b)の深さよりも小さく、前記凸部(515b)の先端面と前記凹部(526b)の底面との間にシール部材(S)が充填されており、前記シール部材(S)により前記凸部(515b)と前記凹部(526b)とが接合状態にある。この構成によれば、凸部及び凹部を隙間なく設ける場合に比べて、シール部材(S)を全域に対して効果的に注入することができ、第1の油路(81,82)に要求されるシール性を確保することができる。
また、本実施形態の車両用駆動装置(3)の油圧制御装置(4)では、前記第1層(51)は、前記第1の対向面(515)において前記第1の溝(515a,515c)に隣接して形成された第3の溝(515a,515c)と、前記第3の溝(515a,515c)を囲う第3の接合部(515b)と、を有し、前記第2層(52)は、前記第2の対向面(526)において前記第3の溝(515a,515c)に対向して設けられた第4の溝(526a,526c)と、前記第4の溝(526a,526c)を囲う第4の接合部(526b)と、を有し、前記第3の溝(515a,515c)及び前記第4の溝(526a,526c)は、前記第1の油路(81,82)に隣接した第2の油路(81,82)を形成し、前記第1の油路(81,82)と前記第2の油路(81,82)との間において、接合した前記第1及び第2の接合部(515b,526b)と接合した前記第3及び第4の接合部(515b,526b)との一部は、一体化して共通化されている。この構成によれば、第1の接合部(515b)と第3の接合部(515b)との共通化、並びに第2の接合部(526b)と第4の接合部(526b)との共通化により設置個所を最小限に抑えることができ、バルブボディの構造を簡素化し、小型化を図ることができる。
また、本実施形態の車両用駆動装置(3)の油圧制御装置(4)では、前記第3の接合部(515b)は、前記第4の接合部(526b)に向けて突出した凸部(515b)であり、前記第4の接合部(526b)は、前記凸部(515b)が嵌合された凹部(526b)であり、前記共通化された接合部は、前記第1の油路(81,82)の前記第2の油路(81,82)側の前記第2の接合部(526b)の前記第1の油路側端部と、前記第2の油路(81,82)の前記第1の油路(81,82)側の前記第4の接合部(526b)の前記第2の油路側端部との間隔が、接合した前記第1及び第2の接合部(515b,526b)の幅と接合した前記第3及び第4の接合部(515b,526b)の幅との合計未満である領域に設けられている。この構成によれば、第2の接合部(526b)と第4の接合部(526b)とは、いずれも凹部であるので、隣接する凹部の両外側の壁部同士の間隔に基づいて、第1の接合部(515b)と第3の接合部(515b)との共通化、並びに第2の接合部(526b)と第4の接合部(526b)との共通化により設置個所を最小限に抑えることができ、バルブボディの構造を簡素化し、小型化を図ることができる。
また、本実施形態の車両用駆動装置(3)の油圧制御装置(4)では、前記第1層(51)は、前記第1の対向面(515)において前記第1の溝(515a,515c)に隣接して形成された第3の溝(515a,515c)と、前記第3の溝(515a,515c)を囲う第3の接合部(515b)と、を有し、前記第2層(52)は、前記第2の対向面(526)において前記第3の溝(515a,515c)に対向して設けられた第4の溝(526a,526c)と、前記第4の溝(526a,526c)を囲う第4の接合部(526b)と、を有し、前記第3の溝(515a,515c)及び前記第4の溝(526a,526c)は、前記第1の油路(81,82)に隣接した第2の油路(81,82)を形成し、前記第3の接合部(515b)は、前記第4の接合部(526b)に向けて突出した凸部(515b)であり、前記第4の接合部(526b)は、前記凸部(515b)が嵌合された凹部(526b)であり、前記第1の油路(81,82)の前記第2の油路(81,82)側の前記第2の接合部(526b)の前記第1の油路側端部と、前記第2の油路(81,82)の前記第1の油路(81,82)側の前記第4の接合部(526b)の前記第2の油路側端部との間隔が、接合した前記第1及び第2の接合部(515b,526b)の幅と接合した前記第3及び第4の接合部(515b,526b)の幅との合計以上である領域において、接合した前記第1及び第2の接合部(515b,526b)と接合した前記第3及び第4の接合部(515b,526b)とは独立して設けられ、接合した前記第1及び第2の接合部(515b,526b)と接合した前記第3及び第4の接合部(515b,526b)との間の少なくとも一部には、前記第2の対向面(526)において、少なくとも一部には前記油圧制御装置(4)の外部に連通する連通部(52e)を有する前記第1層(51)の外周側面に形成された壁面(51w)に周囲を囲まれた空隙部(10)が設けられている。この構成によれば、空隙部(10)は連通部(52e)を介して大気に開放されているので、空隙部(10)から作動油をドレンすることができる。また、空隙部(10)を有することにより、何らかの理由で油圧に脈動が発生した場合に空隙部(10)において脈動を吸収することができ、積層されるブロックを全面で溶着する場合と異なり、脈動が他の油路に伝播することを抑制できる。
また、本実施形態の車両用駆動装置(3)の油圧制御装置(4)では、前記第1層(51)は、前記第1の対向面(515)において前記第1の溝(515a,515c)に隣接して形成された第3の溝(515a,515c)と、前記第3の溝(515a,515c)を囲う第3の接合部(515b)と、を有し、前記第2層(52)は、前記第2の対向面(526)において前記第3の溝(515a,515c)に対向して設けられた第4の溝(526a,526c)と、前記第4の溝(526a,526c)を囲う第4の接合部(526b)と、を有し、前記第3の溝(515a,515c)及び前記第4の溝(526a,526c)は、前記第1の油路(81,82)に隣接した第2の油路(81,82)を形成し、前記第3の接合部(515b)は、前記第4の接合部(526b)に向けて突出した凸部(515b)であり、前記第4の接合部(526b)は、前記凸部(515b)が嵌合された凹部(526b)であり、前記第1の油路(81,82)の前記第2の油路(81,82)側の前記第2の接合部(526b)の前記第1の油路側端部と、前記第2の油路(81,82)の前記第1の油路(81,82)側の前記第4の接合部(526b)の前記第2の油路側端部との間隔が、接合した前記第1及び第2の接合部(515b,526b)の幅と接合した前記第3及び第4の接合部(515b,526b)の幅との合計以上である領域において、接合した前記第1及び第2の接合部(515b,526b)と接合した前記第3及び第4の接合部(515b,526b)とは独立して設けられ、接合した前記第1及び第2の接合部(515b,526b)と接合した前記第3及び第4の接合部(515b,526b)との間は、閉塞された閉塞空間(52f)であって、前記閉塞空間(52f)は中実状である。ここで、例えば、第2の対向面(526)において、同一平面上で周囲を接合部(526b)で囲まれ、かつドレン油路や息抜き孔等の外部との連通が無い場合に、閉じられた空間が形成される。この場合、閉じられた空間が中空であると、空気の膨張又は圧縮で第1層(51)及び第2層(52)を引き剥がす方向の力が生じてしまい、好ましくない。そこで、本実施形態では、閉塞空間(52f)を中実とすることにより、空気の膨張又は圧縮に起因する第1層(51)及び第2層(52)を引き剥がす方向の力の発生を抑制することができる。
また、本実施形態の車両用駆動装置(3)の油圧制御装置(4)では、前記第1層(61)は、前記第1の対向面(617)に形成された第1のドレン溝(84a)を有し、前記第2層(62)は、前記第1のドレン溝(84a)に対向して設けられると共に、前記第2の対向面(629)に形成された第2のドレン溝(84b)を有し、前記第2の対向面(617)が前記第1の対向面(629)に対して積層して接合状態にあることで、前記第1のドレン溝(84a)及び前記第2のドレン溝(84b)により前記第1層(51)及び前記第2層(52)の外部に連通して作動油をドレンするドレン油路(84)を形成し、前記ドレン油路(84)は、前記第1の対向面(617)及び前記第2の対向面(629)が積層されて形成される接合面により囲まれた状態にある。この構成によれば、ドレン油路(84)に流通される油は比較的低圧でドレン油路(84)から周りに漏れ出しにくいことと、仮にドレン油路(84)から周りに漏れ出たとしても影響は小さいので、第1の接合部(617b)及び第2の接合部(629b)の設置個所を最小限に抑えることができる。これにより、バルブボディの構造を簡素化し、小型化を図ることができる。
また、本実施形態の車両用駆動装置(3)の油圧制御装置(4)では、前記第2層(52,62)に対して前記第1層(51)の反対側に積層される第3層(61)を備え、前記第2層(52,62)は、前記第2の対向面(526)の反対側に設けられた第3の対向面(629)と、前記第3の対向面(629)に形成された第5の溝(629a)と、前記第3の対向面(629)に形成され、前記第5の溝(629a)を囲う第5の接合部(629b)と、を有し、前記第3層(61)は、前記第3の対向面(629)に対向して設けられた第4の対向面(617)と、前記第4の対向面(617)に形成され前記第5の溝(629a)に対向する第6の溝(617a)と、前記第4の対向面(617)に形成され、前記第6の溝(617a)を囲う第6の接合部(617b)と、を有すると共に、前記第4の対向面(617)が前記第3の対向面(629)に対して積層して密着状態にあることで、前記第5の溝(629a)及び前記第6の溝(617a)により第3の油路(83)を形成し、前記第2層(52)は、前記第1層(51)と前記第2層(52)と前記第3層(61)との積層方向(L)に延伸して、前記第1の油路(81,82)と前記第3の油路(83)とを連通する連通油路(91,92)を有し、前記第1の油路(81,82)及び前記第3の油路(83)は、前記連通油路により各対向面(515,526,629,617)に直交する方向に連通した状態にある。この構成によれば、第1の油路(81,82)は連通油路(91,92)により第3の油路(83)に連通することで、第1層(51)及び第2層(52,62)の間とそれ以外の箇所とで作動油を流通させることができる。
また、本実施形態の車両用駆動装置(3)の油圧制御装置(4)では、前記シール部材(S)は射出成形材であり、前記第1の接合部(515b)と前記第2の接合部(526b)とは射出成形により前記接合状態にある。この構成によれば、バルブボディの製造時にDSI法を採用することができ、良好な生産性を実現することができる。
また、本実施形態の車両用駆動装置(3)の油圧制御装置(4)では、前記第1の油路(81,82)は、油圧の給排により摩擦係合要素(C1)を係脱可能な油圧サーボ(33)と、前記油圧サーボ(33)に油圧を供給可能なリニアソレノイドバルブ(70)と、油路を切換え又は油圧を調圧可能な切換えバルブ(66)の入力ポートと、のうちの2つを連通する。この構成によれば、車両用駆動装置(3)として、複数の摩擦係合要素(C1)を同時係合する組み合わせにより複数の変速段を形成可能な自動変速機(3)を適用することができ、自動変速機(3)においてバルブボディの小型化を図ることができる。
3 自動変速機(車両用駆動装置)
4 油圧制御装置
10 空隙部
33 油圧サーボ
51 第4ブロック(第1層)
51w 壁面
52 第5ブロック(第2層)
52e 連通部
61 第6ブロック(第1層、第3層)
62 第7ブロック(第2層)
66 切換えバルブ
70 リニアソレノイドバルブ
81 大径油路(第1の油路,第2の油路)
82 小径油路(第1の油路,第2の油路)
83 油路(第3の油路)
84 ドレン油路
91 大径連通油路(連通油路)
92 小径連通油路(連通油路)
515 第5面(第1の対向面)
515a 溝(第1の溝,第3の溝)
515b 凸部(第1の接合部,第3の接合部)
515c 溝(第1の溝,第3の溝)
526 第6面(第2の対向面)
526a 溝(第2の溝,第4の溝)
526b 凹部(第2の接合部,第4の接合部)
526c 溝(第2の溝,第4の溝)
617 第7面(第4の対向面)
617a 溝(第6の溝)
617b 凸部(第6の接合部)
629 第9面(第3の対向面)
629a 溝(第5の溝)
629b 凹部(第5の接合部)
C1 クラッチ(摩擦係合要素)
S シール部材

Claims (10)

  1. 第1の対向面と、前記第1の対向面に形成された第1の溝と、前記第1の対向面に形成され、前記第1の溝を囲う第1の接合部と、を有する第1層と、
    前記第1の対向面に対向して設けられた第2の対向面と、前記第1の溝に対向して設けられると共に、前記第2の対向面に形成された第2の溝と、前記第1の接合部に対向して設けられると共に、前記第2の溝を囲い、前記第1の接合部と接合状態にある第2の接合部と、を有すると共に、前記第2の対向面が前記第1の対向面に対して積層して接合状態にあることで、前記第1の溝及び前記第2の溝により第1の油路を形成した状態にある第2層と、を備え、
    前記第1の接合部は、前記第2の接合部に向けて突出した凸部であり、
    前記第2の接合部は、前記凸部が嵌合された凹部であり、
    前記第1の接合部と前記第2の接合部とは、互いに接合した状態で、前記第1の対向面及び前記第2の対向面の両面内に位置する前記第1の油路を囲んでシールした状態にある車両用駆動装置の油圧制御装置。
  2. 前記凸部の高さは前記凹部の深さよりも小さく、前記凸部の先端面と前記凹部の底面との間にシール部材が充填されており、前記シール部材により前記凸部と前記凹部とが接合状態にある請求項1に記載の車両用駆動装置の油圧制御装置。
  3. 前記第1層は、前記第1の対向面において前記第1の溝に隣接して形成された第3の溝と、前記第3の溝を囲う第3の接合部と、を有し、
    前記第2層は、前記第2の対向面において前記第3の溝に対向して設けられた第4の溝と、前記第4の溝を囲う第4の接合部と、を有し、
    前記第3の溝及び前記第4の溝は、前記第1の油路に隣接した第2の油路を形成し、
    前記第1の油路と前記第2の油路との間において、接合した前記第1及び第2の接合部と接合した前記第3及び第4の接合部との一部は、一体化して共通化された請求項1又は2に記載の車両用駆動装置の油圧制御装置。
  4. 前記第3の接合部は、前記第4の接合部に向けて突出した凸部であり、
    前記第4の接合部は、前記凸部が嵌合された凹部であり、
    前記共通化された接合部は、
    前記第1の油路の前記第2の油路側の前記第2の接合部の前記第1の油路側端部と、前記第2の油路の前記第1の油路側の前記第4の接合部の前記第2の油路側端部との間隔が、接合した前記第1及び第2の接合部の幅と接合した前記第3及び第4の接合部の幅との合計未満である領域に設けられた請求項3に記載の車両用駆動装置の油圧制御装置。
  5. 前記第1層は、前記第1の対向面において前記第1の溝に隣接して形成された第3の溝と、前記第3の溝を囲う第3の接合部と、を有し、
    前記第2層は、前記第2の対向面において前記第3の溝に対向して設けられた第4の溝と、前記第4の溝を囲う第4の接合部と、を有し、
    前記第3の溝及び前記第4の溝は、前記第1の油路に隣接した第2の油路を形成し、
    前記第3の接合部は、前記第4の接合部に向けて突出した凸部であり、
    前記第4の接合部は、前記凸部が嵌合された凹部であり、
    前記第1の油路の前記第2の油路側の前記第2の接合部の前記第1の油路側端部と、前記第2の油路の前記第1の油路側の前記第4の接合部の前記第2の油路側端部との間隔が、接合した前記第1及び第2の接合部の幅と接合した前記第3及び第4の接合部の幅との合計以上である領域において、接合した前記第1及び第2の接合部と接合した前記第3及び第4の接合部とは独立して設けられ、接合した前記第1及び第2の接合部と接合した前記第3及び第4の接合部との間の少なくとも一部には、前記第2の対向面において、少なくとも一部には前記油圧制御装置の外部に連通する連通部を有する前記第1層の外周側面に形成された壁面に周囲を囲まれた空隙部が設けられた請求項1又は2に記載の車両用駆動装置の油圧制御装置。
  6. 前記第1層は、前記第1の対向面において前記第1の溝に隣接して形成された第3の溝と、前記第3の溝を囲う第3の接合部と、を有し、
    前記第2層は、前記第2の対向面において前記第3の溝に対向して設けられた第4の溝と、前記第4の溝を囲う第4の接合部と、を有し、
    前記第3の溝及び前記第4の溝は、前記第1の油路に隣接した第2の油路を形成し、
    前記第3の接合部は、前記第4の接合部に向けて突出した凸部であり、
    前記第4の接合部は、前記凸部が嵌合された凹部であり、
    前記第1の油路の前記第2の油路側の前記第2の接合部の前記第1の油路側端部と、前記第2の油路の前記第1の油路側の前記第4の接合部の前記第2の油路側端部との間隔が、接合した前記第1及び第2の接合部の幅と接合した前記第3及び第4の接合部の幅との合計以上である領域において、接合した前記第1及び第2の接合部と接合した前記第3及び第4の接合部とは独立して設けられ、接合した前記第1及び第2の接合部と接合した前記第3及び第4の接合部との間は、閉塞された閉塞空間であって、前記閉塞空間は中実状である請求項1又は2に記載の車両用駆動装置の油圧制御装置。
  7. 前記第1層は、前記第1の対向面に形成された第1のドレン溝を有し、
    前記第2層は、前記第1のドレン溝に対向して設けられると共に、前記第2の対向面に形成された第2のドレン溝を有し、
    前記第2の対向面が前記第1の対向面に対して積層して接合状態にあることで、前記第1のドレン溝及び前記第2のドレン溝により前記第1層及び前記第2層の外部に連通して作動油をドレンするドレン油路を形成し、
    前記ドレン油路は、前記第1の対向面及び前記第2の対向面が積層されて形成される接合面により囲まれた状態にある請求項1乃至6のいずれか1項に記載の車両用駆動装置の油圧制御装置。
  8. 前記第2層に対して前記第1層の反対側に積層される第3層を備え、
    前記第2層は、前記第2の対向面の反対側に設けられた第3の対向面と、前記第3の対向面に形成された第5の溝と、前記第3の対向面に形成され、前記第5の溝を囲う第5の接合部と、を有し、
    前記第3層は、前記第3の対向面に対向して設けられた第4の対向面と、前記第4の対向面に形成され前記第5の溝に対向する第6の溝と、前記第4の対向面に形成され、前記第6の溝を囲う第6の接合部と、を有すると共に、前記第4の対向面が前記第3の対向面に対して積層して接合状態にあることで、前記第5の溝及び前記第6の溝により第3の油路を形成し、
    前記第2層は、前記第1層と前記第2層と前記第3層との積層方向に延伸して、前記第1の油路と前記第3の油路とを連通する連通油路を有し、
    前記第1の油路及び前記第3の油路は、前記連通油路により各対向面に直交する方向に連通した状態にある請求項1乃至7のいずれか1項に記載の車両用駆動装置の油圧制御装置。
  9. 前記シール部材は射出成形材であり、前記第1の接合部と前記第2の接合部とは射出成形により前記接合状態にある請求項2に記載の車両用駆動装置の油圧制御装置。
  10. 前記第1の油路は、油圧の給排により摩擦係合要素を係脱可能な油圧サーボと、前記油圧サーボに油圧を供給可能なリニアソレノイドバルブと、油路を切換え又は油圧を調圧可能な切換えバルブの入力ポートと、のうちの2つを連通する請求項1乃至9のいずれか1項に記載の車両用駆動装置の油圧制御装置。
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