JP2018058915A - 粘着剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】紫外線吸収性能に優れ、使用時の外観変化が少なく、剥がした際のリワーク性にも優れる粘着剤組成物を提供する。【解決手段】(a)単量体組成におけるアミド基を有する単量体の割合が1〜25重量%であるアクリルポリマー、(b)トリアジン構造を有する化合物、(c)ベンゾトリアゾール構造を有する化合物を含有し、前記(a)成分100重量部に対して、前記(b)成分および前記(c)成分の合計が10〜40重量部であることを特徴とする粘着剤組成物。【選択図】なし
Description
本発明は粘着剤組成物に関するものであり、より詳しくは紫外線吸収性能に優れ、外観変化が少なく、リワーク性にも優れる粘着剤組成物に関する。
ウインドウガラスを加飾する方法として、粘着剤が塗布されたフィルムを貼り合わせる方法が用いられている。従来、このような粘着剤には、粘着剤中の成分がブリードすることによる外見変化などが生じないこと、フィルムを剥がした際にウインドウガラス面に粘着剤が残らないこと(リワーク性)などが要求されてきた。それに加えて、近年では粘着剤層で紫外線透過を低減できることが要求されるようになっている。
紫外線透過を低減する方法としては、粘着剤に紫外線吸収剤を添加する方法が検討されてきたが、紫外線吸収性能を上げるために紫外線吸収剤の添加量を多くすると、紫外線吸収剤のブリードによる外見変化が生じたり、粘着力やリワーク性が低下するなどの問題があった。
特許文献1には、紫外線遮断能を有する粘着剤が開示されている。しかしながら、想定されている用途は有機EL部材やLED部材などであるため、リワーク性は考慮されていない。また、ウインドウフィルムは大面積でかつ垂直面に用いられるケースも多いため、高い粘着力が要求されるが、このような評価は行われていない。
特開2007-284516号公報
本発明の課題は、紫外線吸収性能に優れ、使用時の外観変化が少なく、剥がした際のリワーク性にも優れる粘着剤組成物を提供することである。
本発明は、(a)単量体組成におけるアミド基を有する単量体の割合が1〜25重量%であるアクリルポリマー、(b)トリアジン構造を有する化合物、(c)ベンゾトリアゾール構造を有する化合物を含有し、前記(a)成分100重量部に対して、前記(b)成分および前記(c)成分の合計が10〜40重量部であることを特徴とする粘着剤組成物である。
本発明の粘着剤組成物は紫外線吸収性能に優れ、使用時の外観変化が少なく、剥がした際のリワーク性にも優れるため、太陽光に曝されるガラスウインドウの加飾フィルムの粘着剤として適する。
本発明の粘着剤組成物は、(a)単量体組成におけるアミド基を有する単量体の割合が1〜25重量%であるアクリルポリマーを含有する。このアクリルポリマーは粘着剤組成物における主成分となる。
アクリルポリマーを構成する単量体としては、公知のアクリル系単量体およびアクリル系単量体と共重合可能な単量体を用いることができる。
炭素数が9以下であるアルキル基を有する単量体を用いることにより、基本的な粘着力が得られる。具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
炭素数が9以下であるアルキル基を有する単量体を用いることにより、基本的な粘着力が得られる。具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
アミド基を有する単量体を用いることにより、紫外線吸収剤を添加した場合であっても、良好なリワーク性を確保できる。具体例としては、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N,N−ジプロピル(メタ)アクリルアミド、アクリルロイルモルホリン、N−n−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ビニルピロリドンなどが挙げられる。
アクリルポリマーを構成する単量体組成において、アミド基を有する単量体の割合を1〜25重量%とすることが好ましい。
アクリルポリマーを構成する単量体組成において、アミド基を有する単量体の割合を1〜25重量%とすることが好ましい。
水酸基含有(メタ)アクリル系単量体を用いることにより、イソシアネート化合物を添加した際にアクリルポリマーと架橋反応が進行することにより凝集力が高まり、粘着力を向上することができる。具体例としては、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸3−ヒドロキシプロピル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、メタクリル酸4−ヒドロキシブチル、アクリル酸2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル、アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルなどが挙げられる。
水酸基含有(メタ)アクリル系単量体を用いることにより、イソシアネート化合物を添加した際にアクリルポリマーと架橋反応が進行することにより凝集力が高まり、粘着力を向上することができる。
水酸基含有(メタ)アクリル系単量体を用いることにより、イソシアネート化合物を添加した際にアクリルポリマーと架橋反応が進行することにより凝集力が高まり、粘着力を向上することができる。
(メタ)アクリル酸アルコキシエステルとしては、メタクリル酸2−メトキシエチル、メタクリル酸2−エトキシエチル、メタクリル酸2−メトキシプロピル、メタクリル酸3−メトキシプロピル、メタクリル酸2−メトキシブチル、メタクリル酸4−メトキシブチルなどが挙げられる。
(メタ)アクリル酸アルキレングリコールとしては、アクリル酸エチレングリコール、アクリル酸ポリエチレングリコール、アクリル酸プロピレングリコール、アクリル酸ポリプロピレングリコール、メタクリル酸エチレングリコール、メタクリル酸ポリエチレングリコール、メタクリル酸プロピレングリコール、メタクリル酸ポリプロピレングリコールなどが挙げられる。
(メタ)アクリル酸アリールとしては、アクリル酸ベンジル、アクリル酸フェノキシエチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸フェノキシエチル、メタクリル酸フェニルなどが挙げられる。
さらに、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、エチルビニルベンゼンなどの芳香族ビニル系単量体、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニルなどの飽和脂肪酸ビニル系単量体、エチレン、プロピレン、ブタジエンなどのオレフィン系単量体、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸などのカルボキシル基含有単量体、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、ジアリルフタレートなどの多官能単量体が挙げられる。
前記単量体を例えば溶媒中で重合開始剤とともに加熱することによってアクリルポリマーを合成できる。
アクリルポリマー合成時に用いる溶媒としては酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ベンゼン、トルエン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、n−ヘキサン、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレンカーボネートなど有機溶剤が挙げられる。ただし、これら以外の溶媒を使用しても何ら差し支えなく、また、2種以上の溶媒を併用してもよい。
重合開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カーボニトリル)、2,2’−アゾビス[N−(2−プロペニル)−2−メトキシプロピオンアミド]、1−[(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ]ホルムアミド、2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(N−シクロヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)、[1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)]、などのアゾ系化合物、ラウロイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、エチルメチルケトンパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クミルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジクミルパーオキサイド、イソブチルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノイルパーオキサイド等の有機化酸化物系化合物等を使用することができる。
また、過酸化物系化合物はN,N−ジメチルトルイジン、N,N−ジエチルトルイジン等の還元剤を併用することによりレドックス重合を行うことも可能である。
重合開始剤は、通常アクリル系単量体100重量部に対して0.05〜3重量部使用される。重合開始剤の使用量を増加させれば得られるポリマーの分子量が小さくなり、重合開始剤の使用量を減少させれば得られるポリマーの分子量は大きくなる傾向にある。
また、過酸化物系化合物はN,N−ジメチルトルイジン、N,N−ジエチルトルイジン等の還元剤を併用することによりレドックス重合を行うことも可能である。
重合開始剤は、通常アクリル系単量体100重量部に対して0.05〜3重量部使用される。重合開始剤の使用量を増加させれば得られるポリマーの分子量が小さくなり、重合開始剤の使用量を減少させれば得られるポリマーの分子量は大きくなる傾向にある。
本発明の粘着剤組成物は、紫外線吸収剤として(b)トリアジン構造を有する化合物および(c)ベンゾトリアゾール構造を有する化合物を含有する。両者を併用することにより、優れた紫外線吸収性能が得られ、かつ紫外線吸収剤のブリードによる顕著な外見変化を生じない。
トリアジン構造を有する化合物の具体例として、TINUVIN400(BASF製、製品名)、TINUVIN405(BASF製、製品名)、TINUVIN460(BASF製、製品名)、アデカスタブLA−46(ADEKA製、製品名)、アデカスタブLA−F70(ADEKA製、製品名)などが挙げられる。ベンゾトリアゾール構造を有する化合物の具体例として、SEESORB701(シプロ化成製、製品名)、SEESORB703(シプロ化成製、製品名)、SEESORB704(シプロ化成製、製品名)、SEESORB706(シプロ化成製、製品名)、SEESORB707(シプロ化成製、製品名)、SEESORB709(シプロ化成製、製品名)、TINUVINPS(BASF製、製品名)、TINUVIN99−2(BASF製、製品名)、TINUVIN384−2(BASF製、製品名)、TINUVIN900(BASF製、製品名)、TINUVIN928(BASF製、製品名)、TINUVIN1130(BASF製、製品名)、アデカスタブLA−F70(ADEKA製、製品名)、アデカスタブLA−24(ADEKA製、製品名)、アデカスタブLA−29(ADEKA製、製品名)、アデカスタブLA−31(ADEKA製、製品名)、アデカスタブLA−32(ADEKA製、製品名)、アデカスタブLA−36(ADEKA製、製品名)などが挙げられる。
トリアジン構造を有する化合物の具体例として、TINUVIN400(BASF製、製品名)、TINUVIN405(BASF製、製品名)、TINUVIN460(BASF製、製品名)、アデカスタブLA−46(ADEKA製、製品名)、アデカスタブLA−F70(ADEKA製、製品名)などが挙げられる。ベンゾトリアゾール構造を有する化合物の具体例として、SEESORB701(シプロ化成製、製品名)、SEESORB703(シプロ化成製、製品名)、SEESORB704(シプロ化成製、製品名)、SEESORB706(シプロ化成製、製品名)、SEESORB707(シプロ化成製、製品名)、SEESORB709(シプロ化成製、製品名)、TINUVINPS(BASF製、製品名)、TINUVIN99−2(BASF製、製品名)、TINUVIN384−2(BASF製、製品名)、TINUVIN900(BASF製、製品名)、TINUVIN928(BASF製、製品名)、TINUVIN1130(BASF製、製品名)、アデカスタブLA−F70(ADEKA製、製品名)、アデカスタブLA−24(ADEKA製、製品名)、アデカスタブLA−29(ADEKA製、製品名)、アデカスタブLA−31(ADEKA製、製品名)、アデカスタブLA−32(ADEKA製、製品名)、アデカスタブLA−36(ADEKA製、製品名)などが挙げられる。
前記(a)成分100重量部に対して、トリアジン構造を有する化合物およびベンゾトリアゾール構造を有する化合物の合計が10〜40重量部となるように配合することが好ましい。10重量部未満では十分な紫外線吸収性能が得られず、40重量部を超えるとリワーク性が低下する。また、トリアジン構造を有する化合物またはベンゾトリアゾール構造のいずれか一方のみを添加した場合、紫外線吸収性能が十分でなかったり、ブリードによる外見変化が生じたりするため好ましくない。
本発明の粘着剤組成物に対して、イソシアネート化合物を配合することにより、アクリルポリマーの水酸基と架橋反応が進行して凝集力が高まり、粘着力を向上することができる。イソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネートなどの芳香族イソシアネート系、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ノボルネンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートなどの脂肪族イソシアネート系、イソホロンジイソシアネート、水素添加キシレンジイソシアネート等の上記芳香族ジイソシアネートの水添物などが挙げられる。また、これらのアダクト型、イソシアヌレート型、ビウレット型など多官能化したポリイソシアネート構造物や、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、ポリエステルポリイソシアネート、ポリエーテルポリイソシアネート、トリメチロールプロパン変性ポリイソシアネート等の反応生成物であってもよい。
イソシアネート化合物の配合量としては、前記アクリルポリマー100重量部に対して、0.01〜0.5重量部が好ましい。
イソシアネート化合物の配合量としては、前記アクリルポリマー100重量部に対して、0.01〜0.5重量部が好ましい。
その他、金属錯体化合物を加えてもよい。金属錯体化合物は、アルミニウム、鉄、銅、亜鉛、スズ、チタン、ニッケル、アンチモン、マグネシウム、バナジウム、クロム、ジルコニウム等の多価金属にアセチルアセトン、アセト酢酸エチル等が配位した化合物等が挙げられる。具体例としては、アルミニウムにアセチルセトンが配位したナーセムアルミ(日本化学産業社製、商品名)が挙げられる。
本発明の粘着剤組成物には、酸化防止剤、防腐剤、防黴剤、可塑剤、消泡剤及び濡れ性調製剤等の各種添加剤が含まれていても良い。
本発明の粘着剤組成物は、各種用途に用いることができるが、太陽光に曝されるガラスウインドウの加飾フィルムの粘着剤として特に有用である。
以下、本発明について実施例及び比較例を挙げてより詳細に説明するが、具体例を示すものであって、特にこれらに限定するものではない。
実施例1
単量体としてブチルアクリレート(BA)74重量部、メチルメタクリレート(MMA)19重量部、アクリル酸(AA)3重量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(2−HEMA)3重量部およびアクリルアミド(AAm)1重量部、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.6重量部、溶剤として酢酸エチル90部を添加してモノマー溶液を調整した。撹拌機、還流冷却機を備えたセパラブルフラスコに溶剤として酢酸エチル50重量部を入れ、30分以上窒素ガスを導入して重合系内の酸素を除去した。1℃/1minの速度で70℃まで昇温し、70±1℃に保った状態で前記モノマー溶液を3時間かけて添加し、その後78±1℃にて3時間維持した。反応終了後、酢酸エチルにて反応液を希釈し、淡黄色透明の粘性液体であるアクリルポリマー溶液を得た。粘度は4000mPa・s、固形分は35%、重量平均分子量は330,000であった。
このポリマー溶液の固形分100重量部に対して、紫外線吸収剤としてトリアジン構造を有する化合物であるSEESORB709(シプロ化成社製、商品名)7重量部およびベンゾトリアゾール構造を有する化合物であるTINUVIN400(BASF社製、商品名)3重量部を加え、架橋剤として多官能エポキシ化合物であるTETRAD−C、(三菱ガス化学社製、商品名)1重量部を加えることにより、実施例1の粘着剤組成物を調製した。
単量体としてブチルアクリレート(BA)74重量部、メチルメタクリレート(MMA)19重量部、アクリル酸(AA)3重量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(2−HEMA)3重量部およびアクリルアミド(AAm)1重量部、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.6重量部、溶剤として酢酸エチル90部を添加してモノマー溶液を調整した。撹拌機、還流冷却機を備えたセパラブルフラスコに溶剤として酢酸エチル50重量部を入れ、30分以上窒素ガスを導入して重合系内の酸素を除去した。1℃/1minの速度で70℃まで昇温し、70±1℃に保った状態で前記モノマー溶液を3時間かけて添加し、その後78±1℃にて3時間維持した。反応終了後、酢酸エチルにて反応液を希釈し、淡黄色透明の粘性液体であるアクリルポリマー溶液を得た。粘度は4000mPa・s、固形分は35%、重量平均分子量は330,000であった。
このポリマー溶液の固形分100重量部に対して、紫外線吸収剤としてトリアジン構造を有する化合物であるSEESORB709(シプロ化成社製、商品名)7重量部およびベンゾトリアゾール構造を有する化合物であるTINUVIN400(BASF社製、商品名)3重量部を加え、架橋剤として多官能エポキシ化合物であるTETRAD−C、(三菱ガス化学社製、商品名)1重量部を加えることにより、実施例1の粘着剤組成物を調製した。
実施例2〜4、比較例1〜6
実施例1記載の単量体の他、2−エチルヘキシルアクリレート(2−EHA)、ラウリルメタクリレート(LMA)、メタクリル酸(MAA)、2−ヒドロキシエチルアクリレート(2−HEA)、ジメチルアクリルアミド(DMAA)を用いて、表1記載の単量体組成とした他は実施例1と同様に行い、各アクリルポリマー溶液を調製した。各アクリルポリマー溶液の固形物100重量部に対して、表1記載の配合にて各材料を添加することにより、実施例2〜4、比較例1〜6の各粘着剤組成物を調製した。
なお、実施例1で用いた材料の他、紫外線吸収剤としてベンゾトリアゾール構造を有する化合物であるTINUVIN477(BASF社製、商品名)およびベンゾフェノン構造を有する化合物であるアデカスタブ1413(ADEKA社製、商品名)、架橋剤として多官能イソシアネート化合物であるコロネートHX(日本ポリウレタン工業社製、商品名)ならびに多官能エポキシ化合物であるTETRAD−X、(三菱ガス化学社製、商品名)を用いた。
実施例1記載の単量体の他、2−エチルヘキシルアクリレート(2−EHA)、ラウリルメタクリレート(LMA)、メタクリル酸(MAA)、2−ヒドロキシエチルアクリレート(2−HEA)、ジメチルアクリルアミド(DMAA)を用いて、表1記載の単量体組成とした他は実施例1と同様に行い、各アクリルポリマー溶液を調製した。各アクリルポリマー溶液の固形物100重量部に対して、表1記載の配合にて各材料を添加することにより、実施例2〜4、比較例1〜6の各粘着剤組成物を調製した。
なお、実施例1で用いた材料の他、紫外線吸収剤としてベンゾトリアゾール構造を有する化合物であるTINUVIN477(BASF社製、商品名)およびベンゾフェノン構造を有する化合物であるアデカスタブ1413(ADEKA社製、商品名)、架橋剤として多官能イソシアネート化合物であるコロネートHX(日本ポリウレタン工業社製、商品名)ならびに多官能エポキシ化合物であるTETRAD−X、(三菱ガス化学社製、商品名)を用いた。
粘着シートの作製
各粘着剤組成物をPETフィルム(東洋紡績社製、商品名A4100、厚さ50μm)に乾燥後の厚さが20μmとなるように塗布し、100℃で2分間加熱乾燥後、離型フィルムと貼り合わせ、さらに23℃で7日間エージングを行い、粘着シートを作成した。
各粘着剤組成物をPETフィルム(東洋紡績社製、商品名A4100、厚さ50μm)に乾燥後の厚さが20μmとなるように塗布し、100℃で2分間加熱乾燥後、離型フィルムと貼り合わせ、さらに23℃で7日間エージングを行い、粘着シートを作成した。
常態剥離強度
各粘着シートを幅25mm、長さ100mmにカットしフィルム片を作製した。フィルム片の離型フィルムを剥がし、23℃、50%RH雰囲気にてガラス上に、ラミネーターを用いて貼着し、23℃、50%RH雰囲気中に1日間放置した後、試験用粘着テープを引張り速度300mm/分で180°方向に引張り、その中心値を180°剥離接着強度とした。剥離接着強度が10N/25mm以上であれば使用中に剥がれることがなく、十分な接着力を有している。
各粘着シートを幅25mm、長さ100mmにカットしフィルム片を作製した。フィルム片の離型フィルムを剥がし、23℃、50%RH雰囲気にてガラス上に、ラミネーターを用いて貼着し、23℃、50%RH雰囲気中に1日間放置した後、試験用粘着テープを引張り速度300mm/分で180°方向に引張り、その中心値を180°剥離接着強度とした。剥離接着強度が10N/25mm以上であれば使用中に剥がれることがなく、十分な接着力を有している。
リワーク性
各粘着シートを幅25mm、長さ100mmにカットしフィルム片を作製した。フィルム片の離型フィルムを剥がし、23℃、50%RH雰囲気にてガラス上に、ラミネーターを用いて貼着し、23℃、50%RH雰囲気中に1日間放置した後、試験用粘着テープを剥離した。その後、協和界面科学株式会社製接触角計DMs−400を用いて、粘着シート剥離後のガラス表面の対水接触角を測定し、その中心値を接触角とした。粘着シートを貼着する前のガラスの接触角(60〜70°)と比較し、接触角の変化が10°以下であれば○、10°を超えていれば×とした。
各粘着シートを幅25mm、長さ100mmにカットしフィルム片を作製した。フィルム片の離型フィルムを剥がし、23℃、50%RH雰囲気にてガラス上に、ラミネーターを用いて貼着し、23℃、50%RH雰囲気中に1日間放置した後、試験用粘着テープを剥離した。その後、協和界面科学株式会社製接触角計DMs−400を用いて、粘着シート剥離後のガラス表面の対水接触角を測定し、その中心値を接触角とした。粘着シートを貼着する前のガラスの接触角(60〜70°)と比較し、接触角の変化が10°以下であれば○、10°を超えていれば×とした。
ブリード性
各粘着シートを85℃、85%RH雰囲気中に1日間放置した後、フィルムの状態を目視で確認した。透明であるものを○、白濁が見られるものを×とした。
各粘着シートを85℃、85%RH雰囲気中に1日間放置した後、フィルムの状態を目視で確認した。透明であるものを○、白濁が見られるものを×とした。
透過率
各粘着シートの離型フィルムを剥がし、PETフィルム(東洋紡績社製、商品名A4100)に貼り合せて試験片とした。この試験片を日本分光製分光光度計V−650を用いて透過率を測定した。
各粘着シートの離型フィルムを剥がし、PETフィルム(東洋紡績社製、商品名A4100)に貼り合せて試験片とした。この試験片を日本分光製分光光度計V−650を用いて透過率を測定した。
実施例の各粘着剤組成物は、全ての評価結果が良好であった。一方、比較例の各粘着剤組成物は、いずれかの性能が劣っていた。
Claims (2)
- (a)単量体組成におけるアミド基を有する単量体の割合が1〜25重量%であるアクリルポリマー、(b)トリアジン構造を有する化合物、(c)ベンゾトリアゾール構造を有する化合物を含有し、前記(a)成分100重量部に対して、前記(b)成分および前記(c)成分の合計が10〜40重量部であることを特徴とする粘着剤組成物。
- 膜厚を10μmとした場合、波長380nmである紫外線の透過率が20%以下であることを特徴とする請求項1記載の粘着剤組成物。
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Cited By (3)
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JP7306560B1 (ja) | 2022-12-14 | 2023-07-11 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | 加飾シート用粘着剤組成物、およびそれを用いた加飾シート、該加飾シートを含む加飾構造体ならびにその製造方法。 |
JP7385796B1 (ja) | 2023-01-19 | 2023-11-24 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | 加飾シート用粘着剤組成物、加飾シート、加飾構造体およびその製造方法 |
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2016
- 2016-09-30 JP JP2016195071A patent/JP2018058915A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2019189030A1 (ja) | 2018-03-26 | 2019-10-03 | 住友建機株式会社 | ショベル |
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JP2024085204A (ja) * | 2022-12-14 | 2024-06-26 | artience株式会社 | 加飾シート用粘着剤組成物、およびそれを用いた加飾シート、該加飾シートを含む加飾構造体ならびにその製造方法。 |
JP7385796B1 (ja) | 2023-01-19 | 2023-11-24 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | 加飾シート用粘着剤組成物、加飾シート、加飾構造体およびその製造方法 |
JP2024102441A (ja) * | 2023-01-19 | 2024-07-31 | artience株式会社 | 加飾シート用粘着剤組成物、加飾シート、加飾構造体およびその製造方法 |
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