JP2015189938A - 粘着剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】誘電率が高く、耐発泡性があり、段差追従性に優れ、UV照射前における、粘着剤が未架橋の状態での部材の加工性にも優れた粘着剤組成物を提供する。【解決手段】(a)単量体組成における水酸基含有(メタ)アクリル系単量体の割合が30〜50重量%、アミド基含有単量体の割合が0.1〜10重量%であり、ガラス転移温度が0℃以下であるアクリルポリマー、(b)多官能(メタ)アクリレート化合物、(c)光重合開始剤、とを含有することを特徴とする粘着剤組成物。【選択図】なし
Description
本発明は、加工性に優れた粘着剤組成物に関する。
静電容量式タッチパネルでは感度向上が要求されているため、カバーガラスとインジウム酸化スズ(ITO)電極を貼り合わせる粘着剤についても高誘電率であることが求められている。また、額縁印刷を行うと印刷した箇所に段差が生じるため、粘着剤がこの段差を埋め合わせるように追従することが要求されている。さらには、軽量化などを目的としてカバーガラスがポリカーボネートなどの樹脂材料に移行しつつあるが、ポリカーボネートを粘着剤で貼り合せると粘着剤層に泡が発生して外観不良となる現象が生じるため、耐発泡性能も必要とされている。
これらの課題に対して、UV硬化型粘着剤を用いることによって粘着剤層の凝集力を高め、耐発泡性を向上させる試みがなされている。
これらの課題に対して、UV硬化型粘着剤を用いることによって粘着剤層の凝集力を高め、耐発泡性を向上させる試みがなされている。
特許文献1には、部材に対する充分な接着力を有し、透明性に優れ、高温高湿下でも白濁を生じず、耐金属腐食性、耐発泡性に優れたUV硬化型粘着剤が開示されている。
特開2013−166846号公報
一方、凝集力を高めると段差追従性は低下する傾向にあり、両者は両立させることは困難であった。また、UV硬化前の状態では部材から剥離する際に糊残りしやすく、加工作業性に問題があった。
本発明の目的は、誘電率が高く、ポリカーボネートなどの基材に対して使用した際にも発泡しにくく、段差追従性に優れ、UV照射前における粘着剤が未架橋の状態での部材の加工性にも優れた粘着剤組成物を提供することにある。
本発明は(a)単量体組成における水酸基含有(メタ)アクリル系単量体の割合が30〜50重量%、アミド基含有単量体の割合が0.1〜10重量%であり、ガラス転移温度が0℃以下であるアクリルポリマー、(b)多官能(メタ)アクリレート化合物、(c)光重合開始剤、とを含有することを特徴とする光硬化性粘着剤組成物である。
本発明のアクリル系粘着剤組成物は段差を有する部位に塗布しても追従性に優れると共に加工性にも優れ、更に被着体に貼り合わせて紫外線照射することによってポリカーボネートなどの基材に対して使用しても発泡を抑制することが可能な誘電率が高い粘着剤となるものである。よって、本発明の粘着剤組成物は各種用途の他、特に光学部材用途に適する。そして、本発明の粘着剤は、ディスプレイ用途、タッチパネル用途等に好適に用いられるものである。
本発明の粘着剤組成物は、(a)単量体組成における水酸基含有(メタ)アクリル系単量体の割合が30〜50重量%、アミド基含有単量体の割合が0.1〜10重量%であり、ガラス転移温度が0℃以下であるアクリルポリマーを含有する。
水酸基含有(メタ)アクリル系単量体としては、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸3−ヒドロキシプロピル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、メタクリル酸4−ヒドロキシブチル、アクリル酸2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル、アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルなどが挙げられる。
アクリルポリマーを構成する単量体全体に対して、これら水酸基含有(メタ)アクリル系単量体を30〜50重量%用いる必要があり、35〜45重量%用いることがより好ましい。30重量%未満であると紫外線照射前の加工性、および誘電率が低下し、50重量%を超えると段差追従性が得られず、また、UV照射後の接着力、および耐発泡性が低下する。
アミド基含有単量体としては、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、アクリルロイルモルホリン、N−ビニルピロリドン、ジアセトンアクリルアミドなどが挙げられる。
アクリルポリマーを構成する単量体全体に対して、これらアミド基含有単量体を0.1〜10重量%用いる必要があり、2〜8重量%用いることがより好ましい。0.1重量%未満であると加工性が得られず、10重量%を超えると段差追従性が得られず、また、紫外線照射後の接着力が低下する。
これらの単量体から合成されるアクリルポリマーのガラス転移温度(Tg)は0℃以下である必要がある。なお、ガラス転移温度は下記のFoxの式より算出されるものである。
Tg:重合体のガラス転移温度(K)
Tga:モノマーAのホモポリマーのガラス転移温度(K) Wa:モノマーAの重量分率
Tgb:モノマーBのホモポリマーのガラス転移温度(K) Wb:モノマーBの重量分率
Tgn:モノマーNのホモポリマーのガラス転移温度(K) Wn:モノマーNの重量分率
(Wa+Wb+・・・+Wn=1)
アクリルポリマーのTgを0℃以下にすることで、段差追従性、および紫外線照射後の接着力、ポリカーボネート基材に用いた際の耐発泡性が得られる。
Tg:重合体のガラス転移温度(K)
Tga:モノマーAのホモポリマーのガラス転移温度(K) Wa:モノマーAの重量分率
Tgb:モノマーBのホモポリマーのガラス転移温度(K) Wb:モノマーBの重量分率
Tgn:モノマーNのホモポリマーのガラス転移温度(K) Wn:モノマーNの重量分率
(Wa+Wb+・・・+Wn=1)
アクリルポリマーのTgを0℃以下にすることで、段差追従性、および紫外線照射後の接着力、ポリカーボネート基材に用いた際の耐発泡性が得られる。
アクリルポリマーを構成する単量体として、その他、公知の(メタ)アクリル系単量体や(メタ)アクリル系単量体と共重合可能な単量体を用いることができる。
公知の(メタ)アクリル系単量体として、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、イソノニルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、sec−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、イソオクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソノニルメタクリレートなどが挙げられる。
公知の(メタ)アクリル系単量体として、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、イソノニルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、sec−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、イソオクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソノニルメタクリレートなどが挙げられる。
(メタ)アクリル酸アルコキシエステルとしては、メタクリル酸2−メトキシエチル、メタクリル酸2−エトキシエチル、メタクリル酸2−メトキシプロピル、メタクリル酸3−メトキシプロピル、メタクリル酸2−メトキシブチル、メタクリル酸4−メトキシブチルなどが挙げられる。
(メタ)アクリル酸アルキレングリコールとしては、アクリル酸エチレングリコール、アクリル酸ポリエチレングリコール、アクリル酸プロピレングリコール、アクリル酸ポリプロピレングリコール、メタクリル酸エチレングリコール、メタクリル酸ポリエチレングリコール、メタクリル酸プロピレングリコール、メタクリル酸ポリプロピレングリコールなどが挙げられる。
(メタ)アクリル酸アリールとしては、アクリル酸ベンジル、アクリル酸フェノキシエチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸フェノキシエチル、メタクリル酸フェニルなどが挙げられる。
さらに、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、エチルビニルベンゼンなどの芳香族ビニル系単量体、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニルなどの飽和脂肪酸ビニル系単量体、エチレン、プロピレン、ブタジエンなどのオレフィン系単量体、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸などのカルボキシル基含有単量体、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、ジアリルフタレートなどの多官能単量体が挙げられる。
アクリルポリマー合成時に用いる溶媒としては酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ベンゼン、トルエン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、n−ヘキサン、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレンカーボネートなど有機溶剤が挙げられる。ただし、これら以外の溶媒を使用しても何ら差し支えなく、また、2種以上の溶媒を併用してもよい。
アクリルポリマー合成時に用いる重合開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カーボニトリル)、2,2’−アゾビス[N−(2−プロペニル)−2−メトキシプロピオンアミド]、1−[(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ]ホルムアミド、2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(N−シクロヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)、[1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)]、などのアゾ系化合物、ラウロイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、エチルメチルケトンパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クミルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジクミルパーオキサイド、イソブチルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノイルパーオキサイド等の有機化酸化物系化合物等を使用することができる。
また、過酸化物系化合物はN,N−ジメチルトルイジン、N,N−ジエチルトルイジン等の還元剤を併用することによりレドックス重合を行うことも可能である。
重合開始剤は、通常アクリル系単量体100重量部に対して0.05〜3重量部使用される。重合開始剤の使用量を増加させれば得られるポリマーの分子量を小さくなり、重合開始剤の使用量を減少させれば得られるポリマーの分子量は大きくなる傾向にある。
また、過酸化物系化合物はN,N−ジメチルトルイジン、N,N−ジエチルトルイジン等の還元剤を併用することによりレドックス重合を行うことも可能である。
重合開始剤は、通常アクリル系単量体100重量部に対して0.05〜3重量部使用される。重合開始剤の使用量を増加させれば得られるポリマーの分子量を小さくなり、重合開始剤の使用量を減少させれば得られるポリマーの分子量は大きくなる傾向にある。
また、アクリルポリマーは分子内に不飽和基を含有するものでもよく、例えば、アクリルポリマー分子内の官能基に対して、当該官能基と反応性を有する官能基を有する不飽和化合物を反応させることにより得られる。
アクリルポリマーに不飽和基を導入する効率的な方法として、水酸基および/またはカ
ルボキシル基を含有するアクリルポリマーと、イソシアネート基及び/またはエポキシ基を含有する(メタ)アクリル系単量体とを反応させる方法が挙げられ、特に水酸基を含有したアクリルポリマーと、イソシアネート基を含有する(メタ)アクリル系単量体とを反応させる方法が好ましい。
また、反応にあたっては、上記アクリルポリマー100重量部に対して、反応させる(メタ)アクリル系単量体を0.001〜10重量部反応させることが好ましく、特に好ましくは0.001〜3重量部、更に好ましくは0.001〜1.5重量部である。反応させる(メタ)アクリル系単量体が多すぎると、アクリルポリマー中の不飽和基が過剰となり、硬化後の架橋密度が上がりすぎて粘着性が低下する傾向がある。
ルボキシル基を含有するアクリルポリマーと、イソシアネート基及び/またはエポキシ基を含有する(メタ)アクリル系単量体とを反応させる方法が挙げられ、特に水酸基を含有したアクリルポリマーと、イソシアネート基を含有する(メタ)アクリル系単量体とを反応させる方法が好ましい。
また、反応にあたっては、上記アクリルポリマー100重量部に対して、反応させる(メタ)アクリル系単量体を0.001〜10重量部反応させることが好ましく、特に好ましくは0.001〜3重量部、更に好ましくは0.001〜1.5重量部である。反応させる(メタ)アクリル系単量体が多すぎると、アクリルポリマー中の不飽和基が過剰となり、硬化後の架橋密度が上がりすぎて粘着性が低下する傾向がある。
本発明の粘着剤組成物は、(b)多官能(メタ)アクリレート化合物を含有することにより、紫外線硬化性及び/又は熱硬化性を有する。多官能(メタ)アクリレート化合物としては、(メタ)アクリロイル基を2以上有する種々の化合物が挙げられるが、中でも2つ以上の(メタ)アクリロイル部位を繋ぐスペーサー部分の炭素数が連続で7以上の置換基を有する多官能(メタ)アクリレート化合物を用いる場合、前記(a)アクリルポリマーとの相溶性に優れるため好ましい。スペーサー部分は直鎖アルキル基、分岐アルキル基、環状アルキル基が挙げられる。
また、(b)多官能(メタ)アクリレート化合物は前記(a)アクリルポリマーの固形分100重量部に対して5〜20重量部配合する必要があり、7〜15重量部配合することが好ましい。これにより、ポリカーボネートなどの基材に対して使用した際にも発泡しにくくなり、また、段差追従性も向上する。
また、(b)多官能(メタ)アクリレート化合物は前記(a)アクリルポリマーの固形分100重量部に対して5〜20重量部配合する必要があり、7〜15重量部配合することが好ましい。これにより、ポリカーボネートなどの基材に対して使用した際にも発泡しにくくなり、また、段差追従性も向上する。
本発明の粘着剤組成物は、電子線や紫外線などの活性エネルギー線の照射によって硬化させることができ、光重合開始剤(c)を添加することによって感度良く紫外線硬化させることが可能となる。光重合開始剤は、例えば、アセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアセトフェノン、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、ベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテルなどのカルボニル化合物、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、テトラメチルチウラムジスルフィドなどの硫黄化合物などを用いることができる。これらの光重合開始剤の市販品としてはIrgacure184、369、651、500、2959、LucirinLR8728、TPO、Darocure1116、1173(BASFジャパン社製)、ユベクリルP36(UCB社製)などが挙げられる。
本発明の粘着剤組成物は、周波数1MHzにおける比誘電率が4.0以上である必要があり、4.3以上であることが好ましい。比誘電率の測定方法としては、粘着剤層(粘着シートからシリコーン処理を施したPETフィルムを剥離したもの)を積層して、約300μmの積層粘着剤層を形成し、当該積層粘着剤層を以下の装置により比誘電率を測定する。3サンプルの測定値の平均を誘電率とした。
測定方法:LCRメータ(装置名:Wayne Kerr 6440B インピーダンスアナライザ)
周波数:1MHz
バイアス電圧:2V
測定環境:23±1℃、50±1%RH
測定方法:LCRメータ(装置名:Wayne Kerr 6440B インピーダンスアナライザ)
周波数:1MHz
バイアス電圧:2V
測定環境:23±1℃、50±1%RH
本発明の粘着剤組成物には、さらに熱架橋剤を加えることができる。熱架橋剤としては、イソシアネート化合物やエポキシ化合物が挙げられる。イソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネートなどの芳香族イソシアネート系、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ノボルネンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートなどの脂肪族
イソシアネート系、イソホロンジイソシアネート、水素添加キシレンジイソシアネート等の上記芳香族ジイソシアネートの水添物などが挙げられる。
また、これらのアダクト型、イソシアヌレート型、ビウレット型など多官能化したポリイソシアネート構造物や、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、ポリエステルポリイソシアネート、ポリエーテルポリイソシアネート、トリメチロールプロパン変性ポリイソシアネート等の反応生成物であってもよい。
イソシアネート系、イソホロンジイソシアネート、水素添加キシレンジイソシアネート等の上記芳香族ジイソシアネートの水添物などが挙げられる。
また、これらのアダクト型、イソシアヌレート型、ビウレット型など多官能化したポリイソシアネート構造物や、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、ポリエステルポリイソシアネート、ポリエーテルポリイソシアネート、トリメチロールプロパン変性ポリイソシアネート等の反応生成物であってもよい。
エポキシ化合物としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ビスフェノールA・エピクロロヒドリン型エポキシ樹脂、N,N,N’N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジルトルイジン等が挙がられる。
その他、金属錯体化合物を加えてもよい。金属錯体化合物は、アルミニウム、鉄、銅、亜鉛、スズ、チタン、ニッケル、アンチモン、マグネシウム、バナジウム、クロム、ジルコニウム等の多価金属にアセチルアセトン、アセト酢酸エチル等が配位した化合物等が挙げられる。具体例としては、アルミニウムにアセチルアセトンが配位したナーセムアルミ(日本化学産業社製、商品名)が挙げられる。
本発明の粘着剤組成物には、紫外線吸収剤、近赤外吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防黴剤、粘着付与樹脂、可塑剤、消泡剤及び濡れ性調製剤等の各種添加剤が含まれていても良い。
粘着剤層付き光学部材の製造方法としては、〔1〕離型シート上に粘着剤組成物を塗布、乾燥し、さらに活性エネルギー線照射および加熱の少なくとも一方による処理を行なった後、光学部材を貼合する方法、〔2〕離型シート上に粘着剤組成物を塗布、乾燥し、光学部材を貼合した後、活性エネルギー線照射および加熱の少なくとも一方による処理を行なう方法がある。これらの中でも、〔2〕の光学部材を貼合した後に活性エネルギー線照射のみを行なう方法が基材との密着性の点で好ましい。
以下、本発明について実施例及び比較例を挙げてより詳細に説明するが、具体例を示すものであって、特にこれらに限定するものではない。
実施例1
ブチルアクリレート(BA)40重量部、2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)23重量部および2−ヒドロキシエチルアクリレート(2HEA)35重量部、アクリルアミド(AAm)2重量部、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.23重量部、溶剤としてメチルエチルケトン50重量部を混合溶解して(a)液を調製した。
撹拌機、還流冷却機を備えたセパラブルフラスコに酢酸エチル50重量部を入れ75℃に昇温し、30分以上窒素ガスを導入し、重合系内の酸素を除去した。次いで75±1℃に保ったまま3時間かけて前記(a)液を滴下し、滴下終了後に反応温度を80℃に昇温した後3時間79±1℃を保ち熟成した。
反応終了後、酢酸エチルにて反応液を希釈し、淡黄色透明の粘性液体である実施例1のアクリルポリマー溶液(粘度4,800mPa・s、固形分45%、重量平均分子量370,000)を得た。
ブチルアクリレート(BA)40重量部、2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)23重量部および2−ヒドロキシエチルアクリレート(2HEA)35重量部、アクリルアミド(AAm)2重量部、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.23重量部、溶剤としてメチルエチルケトン50重量部を混合溶解して(a)液を調製した。
撹拌機、還流冷却機を備えたセパラブルフラスコに酢酸エチル50重量部を入れ75℃に昇温し、30分以上窒素ガスを導入し、重合系内の酸素を除去した。次いで75±1℃に保ったまま3時間かけて前記(a)液を滴下し、滴下終了後に反応温度を80℃に昇温した後3時間79±1℃を保ち熟成した。
反応終了後、酢酸エチルにて反応液を希釈し、淡黄色透明の粘性液体である実施例1のアクリルポリマー溶液(粘度4,800mPa・s、固形分45%、重量平均分子量370,000)を得た。
実施例1のアクリルポリマー溶液の固形分100重量部に対し、多官能(メタ)アクリレート化合物としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレートであるDPHA(日本化薬製、商品名)10重量部、光重合開始剤であるLucirinTPO(BASFジャパン社製、商品名)0.5重量、さらに酢酸エチルを加えて固形分45%に調製し、実施例1の粘着剤組成物を調製した。
実施例2〜5、比較例1、2、4、5
実施例1で用いた材料の他、単量体としてEA(エチルアクリレート)、MA(メチルアクリレート)、MMA(メチルメタクリレート)、水酸基含有単量体として4−HBA(4−ヒドロキシブチルアクリレート)、HPA(ヒドロキシプロピルアクリレート)、2−HEMA(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、アミド基含有単量体としてNVP(N−ビニルピロリドン)、DMAAm(ジメチルアクリルアミド)、DAAM(ジアセトンアクリルアミド)、多官能(メタ)アクリレート化合物としてトリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA、日本化薬社製)、光重合開始剤としてIrgacure2959(BASFジャパン社製、商品名)を用いて、アクリルポリマーの単量体組成および当該アクリルポリマー溶液の固形分100重量部に対する多官能(メタ)アクリレート化合物ならびに光重合開始剤の配合量を表1記載の配合に変更した他は実施例1と同様に行い、実施例2〜5、比較例1、2、4、5の各粘着剤組成物を調製した。
実施例1で用いた材料の他、単量体としてEA(エチルアクリレート)、MA(メチルアクリレート)、MMA(メチルメタクリレート)、水酸基含有単量体として4−HBA(4−ヒドロキシブチルアクリレート)、HPA(ヒドロキシプロピルアクリレート)、2−HEMA(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、アミド基含有単量体としてNVP(N−ビニルピロリドン)、DMAAm(ジメチルアクリルアミド)、DAAM(ジアセトンアクリルアミド)、多官能(メタ)アクリレート化合物としてトリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA、日本化薬社製)、光重合開始剤としてIrgacure2959(BASFジャパン社製、商品名)を用いて、アクリルポリマーの単量体組成および当該アクリルポリマー溶液の固形分100重量部に対する多官能(メタ)アクリレート化合物ならびに光重合開始剤の配合量を表1記載の配合に変更した他は実施例1と同様に行い、実施例2〜5、比較例1、2、4、5の各粘着剤組成物を調製した。
実施例6
ブチルアクリレート(BA)40重量部、エチルアクリレート(EA)15重量部および4−ヒドロキシブチルアクリレート(4HBA)40重量部、アクリルアミド(AAm)5重量部、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.23重量部、溶剤としてメチルエチルケトン50重量部を混合溶解して(a)液を調製した。撹拌機、還流冷却機を備えたセパラブルフラスコに酢酸エチル50重量部を入れ75℃に昇温し、30分以上窒素ガスを導入し、重合系内の酸素を除去した。次いで75±1℃に保ったまま3時間かけて前記(a)液を滴下し、滴下終了後に反応温度を80℃に昇温し3時間79±1℃を保ち熟成した。
得られたアクリル系樹脂溶液に、ジ−n−ブチル錫ラウレート0.01重量部及び2−アクリロイルオキシエチルイソシアネートであるカレンズAOI(昭和電工社製、商品名)0.5重量部を仕込み、60℃で3時間反応させた。反応終了後、酢酸エチルにて反応液を希釈し、側鎖に不飽和基を有する実施例6のアクリルポリマー溶液(粘度3,500mPa・s、固形分45%、重量平均分子量320,000)を得た。
ブチルアクリレート(BA)40重量部、エチルアクリレート(EA)15重量部および4−ヒドロキシブチルアクリレート(4HBA)40重量部、アクリルアミド(AAm)5重量部、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.23重量部、溶剤としてメチルエチルケトン50重量部を混合溶解して(a)液を調製した。撹拌機、還流冷却機を備えたセパラブルフラスコに酢酸エチル50重量部を入れ75℃に昇温し、30分以上窒素ガスを導入し、重合系内の酸素を除去した。次いで75±1℃に保ったまま3時間かけて前記(a)液を滴下し、滴下終了後に反応温度を80℃に昇温し3時間79±1℃を保ち熟成した。
得られたアクリル系樹脂溶液に、ジ−n−ブチル錫ラウレート0.01重量部及び2−アクリロイルオキシエチルイソシアネートであるカレンズAOI(昭和電工社製、商品名)0.5重量部を仕込み、60℃で3時間反応させた。反応終了後、酢酸エチルにて反応液を希釈し、側鎖に不飽和基を有する実施例6のアクリルポリマー溶液(粘度3,500mPa・s、固形分45%、重量平均分子量320,000)を得た。
実施例6のアクリルポリマー溶液の固形分100重量部に対し、多官能(メタ)アクリレート化合物としてトリメチロールプロパントリアクリレートであるTMPTA(日本化薬製、商品名)7重量部、LucirinTPO(BASFジャパン社製、商品名)0.5重量、さらに酢酸エチルを加えて固形分45%に調製し、実施例6の粘着剤組成物を調製した。
実施例7、比較例3、6
実施例6で用いた材料の他、単量体としてEA(エチルアクリレート)、MMA(メチルメタクリレート)、水酸基含有単量体として、2−HEA(4−ヒドロキシエチルアクリレート)、HPA(ヒドロキシプロピルアクリレート)、アミド基含有単量体として、NVP(N−ビニルピロリドン)、エチレン性不飽和化合物としてメタクリロイルオキシエチルイソシアネートであるカレンズMOI(昭和電工製、商品名)、多官能(メタ)アクリレート化合物として、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートであるDPHA(日本化薬製)、光重合開始剤としてIrgacure2959(BASFジャパン製、商品名)を用いて、アクリルポリマーの単量体組成および当該アクリルポリマー溶液の固形分100重量部に対する多官能(メタ)アクリレート化合物ならびに光重合開始剤の配合量を表1記載の配合に変更した他は実施例6と同様に行い、実施例7、比較例3、6の各粘着剤組成物を調製した。
実施例6で用いた材料の他、単量体としてEA(エチルアクリレート)、MMA(メチルメタクリレート)、水酸基含有単量体として、2−HEA(4−ヒドロキシエチルアクリレート)、HPA(ヒドロキシプロピルアクリレート)、アミド基含有単量体として、NVP(N−ビニルピロリドン)、エチレン性不飽和化合物としてメタクリロイルオキシエチルイソシアネートであるカレンズMOI(昭和電工製、商品名)、多官能(メタ)アクリレート化合物として、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートであるDPHA(日本化薬製)、光重合開始剤としてIrgacure2959(BASFジャパン製、商品名)を用いて、アクリルポリマーの単量体組成および当該アクリルポリマー溶液の固形分100重量部に対する多官能(メタ)アクリレート化合物ならびに光重合開始剤の配合量を表1記載の配合に変更した他は実施例6と同様に行い、実施例7、比較例3、6の各粘着剤組成物を調製した。
なお、本願発明における重量平均分子量とは、GPC(ゲルパーミネーション・クロマトグラフィー)により測定し、ポリスチレン換算により算出された値である。サンプルは、試料をテトラヒドロフランに溶解して0.1重量%の溶液とし、水を加えた超音波洗浄装置に10分間放置した後、0.20μmのメンブレンフィルターで濾過した濾液を用いた。
分析装置:SHIMADZU社製、LC20AD
カラム:SHIMADZU社製 GPC−80M ×2
カラムサイズ:各8.0mmφ×300mm 計600mm
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:1.0ml/min
入口圧:10kgf
検出器:示差屈折計(RI)
カラム温度:40℃
注入量:50μl
溶離液:テトラヒドロフラン
検出器:示差屈折計
標準試料:ポリスチレン
分析装置:SHIMADZU社製、LC20AD
カラム:SHIMADZU社製 GPC−80M ×2
カラムサイズ:各8.0mmφ×300mm 計600mm
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:1.0ml/min
入口圧:10kgf
検出器:示差屈折計(RI)
カラム温度:40℃
注入量:50μl
溶離液:テトラヒドロフラン
検出器:示差屈折計
標準試料:ポリスチレン
粘着シートの作製
各粘着剤組成物を離型フィルム(シリコーン処理を施したPETフィルム)上に乾燥後の厚さが150μmとなるように塗布し、90℃で20分間加熱乾燥後、別の離型フィルムと貼り合わせて基材レスの粘着シートを作成した。
各粘着剤組成物を離型フィルム(シリコーン処理を施したPETフィルム)上に乾燥後の厚さが150μmとなるように塗布し、90℃で20分間加熱乾燥後、別の離型フィルムと貼り合わせて基材レスの粘着シートを作成した。
比誘電率
各粘着シートを高圧水銀UV照射装置を用いてピーク照度1300mW/cm2,積算露光量200mJ/cm2にて紫外線照射を行い架橋させた後、粘着剤層(粘着シートから離型フィルムを剥離したもの)を積層して約300μmの積層粘着剤層を形成し、当該積層粘着剤層の1MHzにおける比誘電率を測定した。
各粘着シートを高圧水銀UV照射装置を用いてピーク照度1300mW/cm2,積算露光量200mJ/cm2にて紫外線照射を行い架橋させた後、粘着剤層(粘着シートから離型フィルムを剥離したもの)を積層して約300μmの積層粘着剤層を形成し、当該積層粘着剤層の1MHzにおける比誘電率を測定した。
耐発泡性
各粘着シートをPETフィルム(東洋紡績社製、商品名A4300、厚さ50μm)に貼り合わせ、幅4cm、長さ4cmのフィルム片を作成した。このフィルム片から離型フィルムを剥離し、ポリカーボネート板(三菱ガス化学社製、商品名ユーピロンMR−58、厚さ1mm)に貼り合わせ、23℃、50%RH雰囲気下で1日間放置した後、これを高圧水銀UV照射装置を用いてピーク照度1300mW/cm2,積算露光量200mJ/cm2にて紫外線照射を行なった。試験片を80℃オーブン中で24時間熱処理を行い、熱処理後に試験片を目視にて観察し、ポリカーボネート板と粘着剤層界面に気泡が見られなければ耐発泡性良好(○)とし、気泡が見られた場合には耐発泡性不良(×)とした。
各粘着シートをPETフィルム(東洋紡績社製、商品名A4300、厚さ50μm)に貼り合わせ、幅4cm、長さ4cmのフィルム片を作成した。このフィルム片から離型フィルムを剥離し、ポリカーボネート板(三菱ガス化学社製、商品名ユーピロンMR−58、厚さ1mm)に貼り合わせ、23℃、50%RH雰囲気下で1日間放置した後、これを高圧水銀UV照射装置を用いてピーク照度1300mW/cm2,積算露光量200mJ/cm2にて紫外線照射を行なった。試験片を80℃オーブン中で24時間熱処理を行い、熱処理後に試験片を目視にて観察し、ポリカーボネート板と粘着剤層界面に気泡が見られなければ耐発泡性良好(○)とし、気泡が見られた場合には耐発泡性不良(×)とした。
段差追従性
PETフィルム上に、銀インキを用いてシルクスクリーンコーターにて幅1cmで段差が40μmになるように印刷した。23℃、50%RH雰囲気で各粘着テープの離型フィルムを剥がし、当該印刷フィルム(サイズ40mm×長さ100mm)の印刷面(段差)を跨ぐようにラミネーターを用いて貼着した。これをオートクレーブ内で50℃、0.5MPaで20分間処理した後、23℃、50%RH環境下にて24時間放置した後、以下の基準で目視評価した。段差が埋まっていれば段差追従性良好(○)とし、段差が埋まっていなければ段差追従性不良(×)とした。
PETフィルム上に、銀インキを用いてシルクスクリーンコーターにて幅1cmで段差が40μmになるように印刷した。23℃、50%RH雰囲気で各粘着テープの離型フィルムを剥がし、当該印刷フィルム(サイズ40mm×長さ100mm)の印刷面(段差)を跨ぐようにラミネーターを用いて貼着した。これをオートクレーブ内で50℃、0.5MPaで20分間処理した後、23℃、50%RH環境下にて24時間放置した後、以下の基準で目視評価した。段差が埋まっていれば段差追従性良好(○)とし、段差が埋まっていなければ段差追従性不良(×)とした。
加工性
各粘着シートをPETフィルム(東洋紡績社製、商品名A4300、厚さ50μm)に貼り合わせ、幅25mm、長さ100mmのフィルム片を作成した。フィルム片の離型フィルムを剥がし、23℃、50%RH雰囲気にてガラス上にラミネーターを用いて貼着し、23℃、50%RHの雰囲気中に1日放置して加工性試験用粘着テープを得た。試験用粘着テープを引張り速度300mm/分で180°方向に引張り、剥離した時の糊残りの有無を観察することにより、UV照射前の状態における加工性を評価した。糊残りが見られなかったものを加工性良好(○)、糊残りが見られたものを(×)と評価した。
各粘着シートをPETフィルム(東洋紡績社製、商品名A4300、厚さ50μm)に貼り合わせ、幅25mm、長さ100mmのフィルム片を作成した。フィルム片の離型フィルムを剥がし、23℃、50%RH雰囲気にてガラス上にラミネーターを用いて貼着し、23℃、50%RHの雰囲気中に1日放置して加工性試験用粘着テープを得た。試験用粘着テープを引張り速度300mm/分で180°方向に引張り、剥離した時の糊残りの有無を観察することにより、UV照射前の状態における加工性を評価した。糊残りが見られなかったものを加工性良好(○)、糊残りが見られたものを(×)と評価した。
剥離強度
各粘着シートをPETフィルム(東洋紡績社製、商品名A4300、厚さ50μm)に貼り合わせ、幅25mm、長さ100mmのフィルム片を作成した。フィルム片の離型フィルムを剥がし、23℃、50%RH雰囲気にてガラス上に、ラミネーターを用いて貼着し、23℃、相対湿度50%RHの雰囲気中に1日放置してこれを高圧水銀UV照射装置にてピーク照度:1300mW/cm2、積算露光量:200mJ/cm2で紫外線照射を行なった後、試験用粘着テープを引張り速度300mm/分で180°方向に引張り、その中心値を180°剥離接着強度とした。
各粘着シートをPETフィルム(東洋紡績社製、商品名A4300、厚さ50μm)に貼り合わせ、幅25mm、長さ100mmのフィルム片を作成した。フィルム片の離型フィルムを剥がし、23℃、50%RH雰囲気にてガラス上に、ラミネーターを用いて貼着し、23℃、相対湿度50%RHの雰囲気中に1日放置してこれを高圧水銀UV照射装置にてピーク照度:1300mW/cm2、積算露光量:200mJ/cm2で紫外線照射を行なった後、試験用粘着テープを引張り速度300mm/分で180°方向に引張り、その中心値を180°剥離接着強度とした。
実施例の各粘着剤組成物は加工性が良く、発泡が抑制され、誘電率が高く、段差追従性も良好であり、剥離強度も高かった。一方、比較例の各粘着剤組成物においては、加工性が悪かったり、気泡が発生したり、段差追従性が十分ではない等、本願発明に適さないものであった。
Claims (5)
- (a)単量体組成における水酸基含有(メタ)アクリル系単量体の割合が30〜50重量%、
アミド基含有単量体の割合が0.1〜10重量%であり、ガラス転移温度が0℃以下であるアクリルポリマー、
(b)多官能(メタ)アクリレート化合物、
(c)光重合開始剤、
とを含有することを特徴とする粘着剤組成物。 - 組成物全体における(b)多官能(メタ)アクリレート化合物の割合が7〜20重量%であることを特徴とする請求項1記載の粘着剤組成物。
- 比誘電率が4.0以上であることを特徴とする請求項1または2記載の粘着剤組成物。
- ガラスとPETフィルムを貼り合わせ、光硬化させた後の剥離強度が、引張り速度300mm/分において10N/25mm以上であることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の粘着剤組成物。
- 請求項1〜4いずれかに記載の光硬化性粘着剤組成物を用いてガラスとPETフィルムを貼り合わせ、光硬化することを特徴とする接着方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014070217A JP2015189938A (ja) | 2014-03-28 | 2014-03-28 | 粘着剤組成物 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017209257A1 (ja) * | 2016-06-02 | 2017-12-07 | ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社 | 粘着剤前駆体組成物、粘着シート、および光学部材の製造方法 |
JP2022553681A (ja) * | 2019-10-16 | 2022-12-26 | コザ・ノベル・マテリアルズ・コリア・カンパニー・リミテッド | 硬化性組成物 |
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2014
- 2014-03-28 JP JP2014070217A patent/JP2015189938A/ja active Pending
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JP7490765B2 (ja) | 2019-10-16 | 2024-05-27 | コザ・ノベル・マテリアルズ・コリア・カンパニー・リミテッド | 硬化性組成物 |
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