JP6335741B2 - 粘着剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は光学用透明粘着剤に関するものであり、より詳しくは厚膜塗布が可能であり、段差追従性に優れる光学用透明粘着剤に関する。
電子デバイスのディスプレイのような光学部材は多くの材料から構成されており、各材料の組立てには粘着剤が多用されている。このような用途に用いられる粘着剤には粘着性能以外にも様々な特性が要求されている。例えば、貼り合わせ材料に段差がある場合、粘着剤が段差に追従できずに隙間を生じると、屈折率が異なる空気層が混入して視認性が低下するため、段差追従性が要求されている。
段差追従性を高める方法の一つとして、粘着剤層を厚くすることにより、粘着剤層の厚みに対する解消すべき段差の比率を相対的小さくする方法が挙げられる。しかしながら、粘着剤を厚く塗布すると平滑に塗布することが難しくなり、溶剤を乾燥させる際に気泡が発生しやすくなるなど外観上の問題が生じる。また、揮発溶剤量を低減させるために粘着剤組成物を高固形分化した場合、流動性が低下するため一定の膜厚で塗布することが難しくなる。さらに、粘着剤組成物の粘度を下げるため、粘着剤を構成する樹脂を低分子量化すると、粘着剤の耐久性が低下するという問題があった。
特許文献1および2には、ポリカーボネートなどの基材に使用した際、高温下でも透明性を維持できる粘着剤が開示されている。一方、段差追従性や塗布性については改良の余地があった。
特開2011-157458号公報 特表2011-162593号公報
本発明の課題は、厚膜塗布しても塗布性が良好であり、段差を有する部位に塗布しても追従性に優れ、高い耐久性を有する粘着剤組成物を提供することである。
本発明は、分子内にチオール基を3以上有する化合物の存在下において、アミド基含有単量体を含むアクリル系単量体を重合することによって得られるアクリルポリマーと、イソシアネート化合物と、沸点が100℃以上である有機溶剤を含有することを特徴とする粘着剤組成物である。
本発明の粘着剤組成物は、塗布性に優れるため膜厚が厚くなるように塗布した場合であっても平滑に塗布でき、泡が発生しにくいため外観に優れる。また、このように厚膜塗布が可能なため段差追従性に優れ、耐久性にも優れる。よって、本発明の粘着剤組成物は各種用途の他、特に光学用途に適する。
本発明の粘着剤組成物は、分子内にチオール基を3以上有する化合物の存在下において、アミド基含有単量体を含むアクリル系単量体を重合することによって得られるポリマーを含有する。アミド基含有単量体以外のアクリル系単量体としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステルおよび水酸基含有単量体を含有することが好ましく、その他アクリル系単量体をさらに用いてもよい。
アミド基含有単量体としては、アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ブトキシメチルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアミド、N−メチロールアクリルアミドなどが挙げられる。アミド基含有単量体は、分子量を小さくした場合でも凝集力を向上させて粘着力の確保し、耐湿白化を防止して耐久性を向上させる点から、アクリル系単量体全体に対して0.1〜30重量%となるように用いることが好ましい。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、具体的には、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、イソノニルアクリレート、イソデシルアクリレート、ラウリルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、sec−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、イソオクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソノニルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、ラウリルメタクリレートなどが挙げられる。
得られる粘着剤組成物の粘着力の点から、炭素数4〜9の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましく、特にn−ブチルアクリレートおよび/または2−エチルヘキシルアクリレートを用いることが好ましい。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルは粘着力の点から、アクリル系単量体全体に対して40〜99重量%となるように用いることが好ましい。
水酸基含有単量体としては、アクリル酸2ーヒドロキシエチル、メタクリル酸2ーヒドロキシエチル、アクリル酸2ーヒドロキシプロピル、メタクリル酸2ーヒドロキシプロピル、アクリル酸3ーヒドロキシプロピル、メタクリル酸3ーヒドロキシプロピル、アクリル酸4ーヒドロキシブチル、メタクリル酸4ーヒドロキシブチル、アクリル酸2ーヒドロキシー3ークロロプロピル、メタクリル酸2ーヒドロキシー3ークロロプロピル、アクリル酸2ーヒドロキシー3ーフェノキシプロピル、メタクリル酸2ーヒドロキシー3ーフェノキシプロピルなどが挙げられる。
水酸基含有単量体はイソシアネート化合物との架橋点となったり、その親水性による白化防止の効果の点から、アクリル系単量体全体に対して1〜15重量%となるように用いることが好ましい。
その他、公知のアクリル系単量体やアクリル系単量体と共重合可能な単量体を用いることができる。
(メタ)アクリル酸アルコキシエステルとしては、メタクリル酸2−メトキシエチル、メタクリル酸2−エトキシエチル、メタクリル酸2−メトキシプロピル、メタクリル酸3−メトキシプロピル、メタクリル酸2−メトキシブチル、メタクリル酸4−メトキシブチルなどが挙げられる。
(メタ)アクリル酸アルキレングリコールとしては、アクリル酸エチレングリコール、アクリル酸ポリエチレングリコール、アクリル酸プロピレングリコール、アクリル酸ポリプロピレングリコール、メタクリル酸エチレングリコール、メタクリル酸ポリエチレングリコール、メタクリル酸プロピレングリコール、メタクリル酸ポリプロピレングリコールなどが挙げられる。
(メタ)アクリル酸アリールとしては、アクリル酸ベンジル、アクリル酸フェノキシエチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸フェノキシエチル、メタクリル酸フェニルなどが挙げられる。
さらに、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、エチルビニルベンゼンなどの芳香族ビニル系単量体、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニルなどの飽和脂肪酸ビニル系単量体、エチレン、プロピレン、ブタジエンなどのオレフィン系単量体、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸などのカルボキシル基含有単量体、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、ジアリルフタレートなどの多官能単量体が挙げられる。
前記アクリル系単量体を例えば溶剤中で重合開始剤とともに加熱することによってアクリルポリマーを合成できる。また、本願発明の粘着剤組成物は沸点が100℃以上の有機溶剤を含有する必要があり、組成物中の有機溶剤における沸点が100℃以上である有機溶剤の割合が40重量%以上であることが好ましい。これにより、厚膜塗布した粘着剤組成物を乾燥させる際の発泡を抑制できる。
沸点が100℃以上である溶媒としては酢酸プロピル、酢酸ブチル、トルエン、キシレン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、n−ブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレンカーボネートなどが挙げられる。
また、酢酸メチル、酢酸エチル、ベンゼン、アセトン、メチルエチルケトン、n−ヘキサン、イソプロピルアルコールなどを併用してもよい。
重合開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カーボニトリル)、2,2’−アゾビス[N−(2−プロペニル)−2−メトキシプロピオンアミド]、1−[(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ]ホルムアミド、2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(N−シクロヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)、[1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)]、などのアゾ系化合物、ラウロイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、エチルメチルケトンパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クミルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジクミルパーオキサイド、イソブチルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノイルパーオキサイド等の有機化酸化物系化合物等を使用することができる。
また、過酸化物系化合物はN,N−ジメチルトルイジン、N,N−ジエチルトルイジン等の還元剤を併用することによりレドックス重合を行うことも可能である。
重合開始剤は、通常アクリル系単量体100重量部に対して0.05〜3重量部使用される。重合開始剤の使用量を増加させれば得られるポリマーの分子量を小さくなり、重合開始剤の使用量を減少させれば得られるポリマーの分子量は大きくなる傾向にある。
また、アクリルポリマーの重量平均分子量が30万以下であると、厚膜塗工性や段差追従性に優れるため、30万以下であることが好ましい。
なお、本願発明における重量平均分子量とは、GPC(ゲルパーミネーション・クロマトグラフィー)により測定し、ポリスチレン換算により算出された値を言う。サンプルは、試料をテトラヒドロフランに溶解して0.1重量%の溶液とし、水を加えた超音波洗浄装置に10分間放置した後、0.20μmのメンブレンフィルターで濾過した濾液を用いた。
分析装置:SHIMADZU社製、LC20AD
カラム:SHIMADZU社製 GPC−80M ×2
カラムサイズ:各8.0mmφ×300mm 計600mm
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:1.0ml/min
入口圧:10kgf
検出器:示差屈折計(RI)
カラム温度:40℃
注入量:50μl
溶離液:テトラヒドロフラン
検出器:示差屈折計
標準試料:ポリスチレン
本発明では、分子内にチオール基を3以上有する化合物の存在下において、アクリル系単量体を重合することを特徴とする。このような化合物を用いることにより、得られるアクリルポリマーが分岐鎖状となることが予想される。これによってアクリルポリマーの柔軟性や流動性が向上し、段差追従性が向上したり、低粘度化により希釈割合を下げられるため固形分が高くなり、厚く塗布した際の塗布性が良好になっているものと推測される。
分子内にチオール基を3以上有する化合物としては、トリス-[(3-メルカプトプロピオ
ニルオキシ)-エチル]-イソシアヌレート(SC有機化学社製、商品名TEMPIC)、ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトプロピオネート)(SC有機化学社製、商品名PEMP)、1,3,5-トリス(3-メルカブトブチルオキシエチル-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-
トリオン(昭和電工社製、商品名カレンズNR1)、ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトブチレート)(昭和電工社製、商品名カレンズPE1)などが挙げられ、チオール基を3または4有する化合物を用いることが好ましい。
分子内にチオール基を3以上有する化合物は、アクリル系単量体全体に対して0.1〜2.0重量%用いることが好ましい。0.1重量%以上用いることにより、アクリルポリマーの分子量が低下して厚膜塗布性や段差追従性が顕著に向上し、2.0重量%以下とすることで、耐久性の低下を抑えることができる。
なお、分子内にチオール基を1または2有する化合物のみを用いた場合、本願発明の効果は発現しない。
本発明の粘着剤組成物は、さらにイソシアネート化合物を含有する。イソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネートなどの芳香族イソシアネート系、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ノボルネンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートなどの脂肪族イソシアネート系、イソホロンジイソシアネート、水素添加キシレンジイソシアネート等の上記芳香族ジイソシアネートの水添物などが挙げられる。また、これらのアダクト型、イソシアヌレート型、ビウレット型など多官能化したポリイソシアネート構造物や、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、ポリエステルポリイソシアネート、ポリエーテルポリイソシアネート、トリメチロールプロパン変性ポリイソシアネート等の反応生成物であってもよい。イソシアネート化合物は、前記アクリルポリマー100重量部に対して0.1〜10重量配合することが好ましく、0.5〜2.5重量部用いることがより好ましい。
本発明の粘着剤組成物にはさらにエポキシ化合物や金属錯体化合物などの架橋剤を添加してもよい。エポキシ化合物としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ビスフェノールA・エピクロロヒドリン型エポキシ樹脂、N,N,N’N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジルトルイジン等が挙がられる。
金属錯体化合物としては、アルミニウム、鉄、銅、亜鉛、スズ、チタン、ニッケル、アンチモン、マグネシウム、バナジウム、クロム、ジルコニウム等の多価金属にアセチルアセトン、アセト酢酸エチル等が配位した化合物等が挙げられる。具体例としては、アルミニウムにアセチルアセトンが配位したナーセムアルミ(日本化学産業社製、商品名)が挙げられる。
本発明の粘着剤組成物には、紫外線吸収剤、近赤外吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防黴剤、粘着付与樹脂、可塑剤、消泡剤及び濡れ性調製剤等の各種添加剤が含まれていても良い。
以下、本発明について実施例及び比較例を挙げてより詳細に説明するが、具体例を示すものであって、特にこれらに限定するものではない。
実施例1
ブチルアクリレート(BA)74部、メチルメタクリレート(MMA)5部、2−ヒドロキシエチルアクリレート(2−HEA)1部、ジアセトンアクリルアミド(DAAM)20部、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)(SC有機化学社製、商品名PEMP)0.2部、アゾビスイソブチロニトリル0.05部、トルエン23部を混合溶解して(a)液を調製した。撹拌機、還流冷却機を備えたセパラブルフラスコにトルエン47部を入れ75℃に昇温し、30分以上窒素ガスを導入し、重合系内の酸素を除去した。次いで75±1℃に保ったまま3時間かけて前記(a)液を滴下し、滴下終了後に反応温度を80℃に昇温し3時間80±1℃を保ち熟成した。反応終了後、トルエン(沸点111℃)にて反応液を希釈し、淡黄色透明の粘性液体である実施例1のポリマーを得た。粘度は8000mPa・s、固形分は55%、重量平均分子量は180,000であった。
実施例1のポリマー溶液の固形分100重量部に対し、架橋剤として多官能イソシアネート化合物であるコロネートHX(日本ポリウレタン工業社製、商品名)1.5重量部を加え、実施例1の粘着剤組成物を調製した。
実施例2〜7
実施例1で用いた材料の他、単量体として2EHA(2−エチルヘキシルアクリレート)、MA(メチルアクリレート)、4HBA(4−ヒドロキシブチルアクリレート)、DMAAm(N,N−ジメチルアクリルアミド)、ACMO(アクリロイルモルホリン)、IBMA(イソブトキシメチルアクリルアミド)、NVP(N−ビニルピロリドン)、アクリルアミド(AAm)、分子内にチオール基を3以上有する化合物としてトリス-[(3-メルカプトプロピオニルオキシ)-エチル]-イソシアヌレート(SC有機化学社製、商品名TEMPIC)、1,3,5-トリス(3-メルカブトブチルオキシエチル-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン(昭和電工社製、商品名カレンズMT NR−1)、ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトブチレート)(昭和電工社製、商品名カレンズMT PE−1)、有機溶剤として酢酸ブチル(沸点126℃)、酢酸プロピル(沸点102℃)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(MMPG、沸点121℃)を用いて表1記載の配合にてポリマーの重合を行った他は実施例1と同様に行い、実施例5、6,7は反応終了後の希釈溶剤に酢酸エチル(沸点 77℃)、メチルエチルケトン(沸点80℃)、イソプロピルアセテート(沸点85℃)をそれぞれ用いて固形分55%のポリマー溶液に調整した。各ポリマー溶液の固形分100重量部に対し、架橋剤としてコロネートHXおよび多官能イソシアネート化合物であるコロネートL(日本ポリウレタン工業社製、商品名)、コロネートHL(日本ポリウレタン工業社製、商品名)を表1記載の配合にて加え、各粘着剤組成物を調製した。なお、有機溶剤については最終的な組成比である。
比較例1
ブチルアクリレート(BA)84部、メチルメタクリレート(MMA)5部、2−ヒドロキシエチルアクリレート(2−HEA)1部、ジアセトンアクリルアミド(DAAM)10部、アゾビスイソブチロニトリル0.4部、トルエン23部を混合溶解して(a)液を調製した。撹拌機、還流冷却機を備えたセパラブルフラスコにトルエン47部を入れ75℃に昇温し、30分以上窒素ガスを導入し、重合系内の酸素を除去した。次いで75±1℃に保ったまま3時間かけて前記(a)液を滴下し、滴下終了後に反応温度を80℃に昇温し3時間80±1℃を保ち熟成した。反応終了後、トルエンにて反応液を希釈し、淡黄色透明の粘性液体である比較例1のポリマーを得た。粘度は8000mPa・s、固形分は45%、重量平均分子量は350,000であった。
比較例1のポリマー溶液の固形分100重量部に対し、架橋剤として多官能イソシアネート化合物であるコロネートHX(日本ポリウレタン工業社製、商品名)1.5重量部を加え、比較例1の粘着剤組成物を調製した。
比較例2
2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)79部、メチルメタクリレート(MMA)5部、2−ヒドロキシエチルアクリレート(2−HEA)1部、N,N−ジメチルアクリルアミド(DMAAm)15部、アゾビスイソブチロニトリル0.05部、n−ドデシルメルカプタン0.2部、酢酸ブチル23部を混合溶解して(a)液を調製した。撹拌機、還流冷却機を備えたセパラブルフラスコに酢酸ブチル47部を入れ75℃に昇温し、30分以上窒素ガスを導入し、重合系内の酸素を除去した。次いで75±1℃に保ったまま3時間かけて前記(a)液を滴下し、滴下終了後に反応温度を80℃に昇温し3時間80±1℃を保ち熟成した。反応終了後、酢酸ブチルにて反応液を希釈し、淡黄色透明の粘性液体である比較例2のポリマーを得た。粘度は7700mPa・s、固形分は55%、重量平均分子量は180,000であった。
比較例3
ブチルアクリレート(BA)89部、メチルアクリレート(MA)10部、2−ヒドロキシエチルアクリレート(2−HEA)1部、アゾビスイソブチロニトリル0.05部、トリス-[(3-メルカプトプロピオニルオキシ)-エチル]-イソシアヌレート(TEMPIC)0.3部、酢酸プロピル23部を混合溶解して(a)液を調製した。撹拌機、還流冷却機を備えたセパラブルフラスコに酢酸ブチル47部を入れ75℃に昇温し、30分以上窒素ガスを導入し、重合系内の酸素を除去した。次いで75±1℃に保ったまま3時間かけて前記(a)液を滴下し、滴下終了後に反応温度を80℃に昇温し3時間80±1℃を保ち熟成した。反応終了後、酢酸プロピルにて反応液を希釈し、淡黄色透明の粘性液体である比較例3のポリマーを得た。粘度は7500mPa・s、固形分は55%、重量平均分子量は170,000であった。
比較例4
ブチルアクリレート(BA)74部、メチルアクリレート(MA)5部、2−ヒドロキシエチルアクリレート(2−HEA)1部、アクリロイルモルホリン(ACMO)20部、アゾビスイソブチロニトリル0.05部、アゾビスイソブチロニトリル0.05部、ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトプロピオネート)(PEMP)0.2部、酢酸エチル23部を混合溶解して(a)液を調製した。撹拌機、還流冷却機を備えたセパラブルフラスコに酢酸ブチル47部を入れ75℃に昇温し、30分以上窒素ガスを導入し、重合系内の酸素を除去した。次いで75±1℃に保ったまま3時間かけて前記(a)液を滴下し、滴下終了後に反応温度を80℃に昇温し3時間80±1℃を保ち熟成した。反応終了後、酢酸エチルにて反応液を希釈し、淡黄色透明の粘性液体である比較例4のポリマーを得た。粘度は7500mPa・s、固形分は55%、重量平均分子量は180,000であった。
比較例2−4の各ポリマー溶液の固形分100重量部に対し、架橋剤としてコロネートHXおよび多官能イソシアネート化合物であるコロネートL(日本ポリウレタン工業社製、商品名)を表1記載の配合にて加え、各粘着剤組成物を調製した。
各粘着剤組成物を離型フィルム上に乾燥後の厚さが200μmとなるように塗布し、9
0℃で60分間加熱乾燥後、離型フィルムと貼り合わせ、オートクレーブ内で50℃−0.5MPaで20分間処理した後、23℃で7日間エージングを行い、基材レスの粘着シートを作成した。
塗工性
粘着剤組成物塗工時の、塗工スジや塗工ムラの有無を目視で観察し、スジ、ムラは確認されなければ塗工性良好(○)とし、スジ、ムラが確認されていれば塗工性不良(×)とした。さらに、乾燥時に発泡の有無を目視で観察し、発泡が確認されなければ、塗工性良好(○)とし、発泡が確認されていれば塗工性不良(×)とした。
剥離強度
各粘着シートをPETフィルム(東洋紡績社製、商品名A4100、厚さ50μm)に貼り合わせ、幅25mm、長さ100mmのフィルム片を作成した。フィルム片の離型フィルムを剥がし、23℃、50%RH雰囲気にてガラス上に、ラミネーターを用いて貼着し、23℃、相対湿度50%RHの雰囲気中に1日放置した後、試験用粘着テープを引張り速度300mm/分で180°方向に引張り、その中心値を180°剥離接着強度とした。この際、糊残りが見られなかったものはリワーク性良好(○)、糊残りが見られたものは(×)と評価した。リワーク性良好で剥離接着強度が10N/25mm以上であれば使用中に剥がれることがなく、十分な接着力を有している。
耐湿熱白化性
各粘着シートをPETフィルム(東洋紡績社製、商品名A4100、厚さ50μm)に貼り合わせ、幅25mm、長さ100mmのフィルム片を作成した。フィルム片の離型フィルムを剥がし、23℃、50%RH雰囲気にてガラス上に、ラミネーターを用いて貼着した。これを60℃、95%RH環境下で400時間放置し、23℃、50%RHにて1時間冷却した後のヘーズの測定および発泡の有無を確認した。なお、ヘーズは東洋精機製作所(株)製HAZE−GARDIIを用いて測定した。評価基準は以下の通りである。
○:ヘーズが1.5未満(ほとんど白化が確認されず、耐湿熱白化性良好)
×:ヘーズが1.5以上(白化性不良で使用できない)
段差追従性
PETフィルム上に、銀インキを用いてシルクスクリーンコーターにて幅1cmで段差が80μmになるように印刷した。23℃−50%RH雰囲気でこの試験用粘着テープの剥離ライナーを剥がし、当該印刷フィルム(サイズ40mm×長さ100mm)の印刷面にラミネーターを用いて貼着した。これをオートクレーブ内で50℃−0.5MPaで20分間処理した後、23℃−50%RH環境下にて24時間放置した後、段差が埋まっているか以下の基準で目視評価した。ラミネーター貼着しオートクレーブ処理直後に段差が埋まっていれば段差追従性良好(○)とし、段差が埋まっていなければ段差追従性不良(×)とした。
実施例の各粘着剤組成物を用いた粘着シートは、厚膜塗工性、剥離試験、リワーク性、段差追従性のいずれも良好であった。一方、比較例の各粘着剤組成物を用いた粘着シートにおいては、いずれの性能を満たすものはなかった。したがって、分子内にチオール基を3以上有する化合物の存在下で重合したポリマー、イソシアネート化合物、沸点が100℃以上である有機溶剤での場合のみ、本願発明の効果が確認された。

Claims (6)

  1. 分子内にチオール基を3以上有する化合物の存在下において、アミド基含有単量体を含むアクリル系単量体を重合することによって得られるアクリルポリマーと、イソシアネート化合物と、沸点が100℃以上である有機溶剤を含有することを特徴とする粘着剤組成物。
  2. 前記アクリルポリマーの重量平均分子量が30万以下であることを特徴とする請求項1記載の粘着剤組成物。
  3. 前記アクリルポリマーを構成するアクリル系単量体全体に対するアミド基含有単量体の割合が0.1〜30重量%であることを特徴とする請求項1または2記載の粘着剤組成物。
  4. 前記アクリルポリマーを構成するアクリル系単量体がカルボキシル基含有単量体を実質的に含有しないことを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の粘着剤組成物。
  5. 組成物中の有機溶剤における沸点が100℃以上である有機溶剤の割合が40重量%以上であることを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の粘着剤組成物。
  6. 光学用途に使用され、乾燥後の膜厚が200μm以上となるように塗布されることを特徴とする請求項1〜5いずれかに記載の粘着剤組成物。
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