JP2018058087A - 減圧鋳造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】製品不良の発生を抑えることが可能な減圧鋳造装置を提供する。【解決手段】本発明に係る減圧鋳造装置100は、キャビティ10内を注湯時に減圧状態にして鋳造を行う減圧鋳造装置100であって、キャビティ10を形成する固定型1に、キャビティ10内から外へ一方向に通気可能なワンウェイバルブ30を設けたことを特徴とする。これにより、キャビティ内に閉じ込められた空気をバルブから逃すことができるため、製品不良の発生を抑制することができる。【選択図】図1
Description
本発明は、減圧鋳造装置に関し、特に、キャビティ内を減圧状態にして鋳造を行う減圧鋳造装置に関する。
製品となる鋳物を鋳造する金型鋳造法として、減圧ダイカスト鋳造法が知られている。減圧ダイカスト鋳造法は、減圧(真空)鋳造法とも呼ばれ、金型で形成されたキャビティ内に溶湯を注湯し、キャビティ内を減圧状態にすることで、高品質の製品を高速に製造することが可能である。例えば、特許文献1に、関連する減圧鋳造装置が記載されている。
図3は、特許文献1などの同様の関連する減圧鋳造装置の構成例を示す概略断面図である。図3に示すように、関連する減圧鋳造装置90は、主に、固定型1、可動型2、スリーブ3を備えている。
固定型1は、減圧鋳造装置90に固定されており、可動型2が固定型1に当接されることにより、固定型1と可動型2との間に鋳造する製品形状に応じたキャビティ(製品形状部)10が形成される。また、固定型1と可動型2との間には、スリーブ3からキャビティ10へ溶湯Mを充填するゲート11が形成されている。可動型2には、キャビティ10内を減圧するため、減圧口12を介して減圧バルブ4が配置され、減圧バルブ4には真空ポンプ等の減圧装置5が接続されている。
スリーブ3は、溶湯Mを注湯する注湯口3aを備え、内部にブランジャ6が配置されている。ブランジャ6は、ロッド62の先端部にブランジャチップ61を有し、ロッド62の操作に応じてブランジャチップ61がスリーブ3内を摺動可能である。
関連する減圧鋳造装置90において、鋳造を行う場合、まず、図4に示すように、溶湯Mを注湯口3aに注ぎ、スリーブ3内のブランジャ6をキャビティ10側へ押し込む。ブランジャチップ61が注湯口3aを通過すると、減圧バルブ4を開き、キャビティ10内のガス(空気)を減圧口12及び減圧バルブ4を介して排出し、キャビティ10内の圧力を下げる。そうすると、キャビティ10内の負圧によって、溶湯Mがゲート11を介してキャビティ10内へ高速に射出される。さらに、キャビティ10内に溶湯Mの充填が進み、キャビティ10の上壁10a及び減圧口12まで溶湯Mが到達する。
しかし、図4に示すように、この時、減圧口12から離れた溶湯Mが入り込みにくい部分に空気が閉じ込められてしまう。すなわち、ゲート11から溶湯Mが射出されると、キャビティ10の下壁10dから上壁10aへ溶湯Mが充填されていく。減圧口12から空気が吸い出されているため、減圧口12に近い側壁10cの付近では空気が溜まらずに、溶湯Mが下壁10dから上壁10aまで充填される。一方、減圧口12から遠い側壁10bの付近では空気が抜けずに溜まってしまい、溶湯Mを下壁10dから上壁10aまで充填することができない。この空気が閉じ込められる部分を、閉ループが発生する閉ループ部20と呼ぶ。
この閉ループ部20では、減圧鋳造を実施していても充填の妨げとなるため、鋳巣、湯じわなどの不良が起きる原因となる。このため、関連する減圧鋳造装置では、製品不良が発生する恐れがあるという問題がある。
また、例えば、図5に示すように、関連する減圧鋳造装置90において、閉ループ部20内の空気を抜くため、ガス抜き孔13を設置する参考例が考えられる。参考例では、キャビティ10内の閉ループ部20から固定型1の外へ貫通するように、固定型1にガス抜き孔13が形成されている。この場合、キャビティ10内の減圧時に、外部から内部へ空気を吸い上げることになるため、減圧の効果を損なう。したがって、この場合でも、製品不良の発生を抑えることは困難である。
そこで、本発明は、製品不良の発生を抑えることが可能な減圧鋳造装置を提供するものである。
本発明に係る減圧鋳造装置は、キャビティ内を注湯時に減圧状態にして鋳造を行う減圧鋳造装置であって、前記キャビティを形成する製品型に、前記キャビティ内から外へ一方向に通気可能なワンウェイバルブを設けたことを特徴とするものである。製品型にキャビティ内から外へ通気可能なワンウェイバルブを設けることで、キャビティ内に閉じ込められた空気をバルブから逃すことができるため、空気の閉じ込めを抑制でき、製品不良の発生を抑制することができる。
本発明によれば、製品不良の発生を抑えることが可能な減圧鋳造装置を提供することができる。
(実施の形態1)
以下、図面を参照して実施の形態1について説明する。
以下、図面を参照して実施の形態1について説明する。
上記図4を用いて説明したように、通常、減圧鋳造装置では、まずキャビティ内を負圧(減圧状態)にして溶湯を高速射出するが、その際、キャビティの各部では型内に残存した空気の圧縮により、背圧が立ち、溶湯の充填に悪影響を与える。すなわち、減圧ダイカスト法においては、減圧効率をあげるためキャビティ内の気密性をあげていることから、射出/充填時においてガス抜き路から外れた部位(閉ループ)は、残存した空気による背圧が発生する。
この対策として、図5のように、ガス抜き孔を設けた場合でも、減圧の効果を損なう。閉ループ部にガス抜き構造を配置すると、キャビティ内減圧時に同部位からの空気や隙間に入り込んだ離型剤の吸い上げ(湯まわり、加工面鋳巣、外観変色不良の原因)が発生する。この問題により、減圧ダイカスト法では、通常ガス抜き構造を配置しない。そこで、本実施の形態では、キャビティ内の背圧低減するガス抜きを、ワンウェイバルブにより実現する。ガス抜き構造をワンウェイバルブにすることにより、上記したような減圧時の不具合を発生させず射出/充填過程の背圧を抑制することが可能となる。
図1は、本実施の形態に係る減圧鋳造装置の構成例を示す概略断面図である。図1に示すように、本実施の形態に係る減圧鋳造装置100は、固定型1、可動型2、スリーブ3を備えており、さらに、固定型1にワンウェイバルブ30を備えている。ワンウェイバルブ30以外については、図3の関連する減圧鋳造装置と同様である。本実施の形態では、キャビティ10内の閉ループ部20から固定型1の外へ貫通するように、固定型1にワンウェイバルブ30が形成されている。閉ループ部20は、減圧時に空気が溜まる部分であり、例えば、固定型1の側壁10bと可動型2の上壁10aとが接する接触部近傍である。
ワンウェイバルブ30は、減圧ダイカスト鋳造において射出/充填時の型内背圧を低減するための手段であり、減圧(真空)におけるガス抜き構造である。ワンウェイバルブ30は、キャビティ10内から固定型1の外へ一方向にのみ通気可能であり、逆に固定型1の外からキャビティ10内の方向へは通気不可能である。
図2は、図1のワンウェイバルブ30の具体的な構成例を示す拡大断面図である。図2に示すように、ワンウェイバルブ30は、主要な構成として、ガス抜きピン(または鋳抜きピン)31を備えている。ガス抜きピン31は、固定型1の固定型本体1aを貫通するピン孔40に挿入された状態で、シート33及びシート押さえカラー32を介して固定型1の後ろ板1bによってキャビティ外側から押圧され保持されている。
ガス抜きピン31は、円筒状に伸びるピン本体部31a、ピン本体部31aより径の大きいピン頭部31cを備え、ピン本体部31aとピン頭部31cの間に、ピン本体部31a及びピン頭部31cより径の大きい環状部31bを備える。ピン孔40は、ガス抜きピン31を保持可能に、キャビティ外側へ段階的に開口している。すなわち、ピン孔40は、ピン本体部31aを収容する開口部40a、開口部40aより広がる溝部40b、溝部40bより広がる溝部40cを備える。
ピン本体部31aの外面と開口部40aの内面との間に空間が形成され、この空間がガス抜き路となる。溝部40bは、ガス抜きピン31の環状部31bを係止する係止部である。一方向に空気が抜ける際に、ガス抜きピン31の環状部31bの外面と溝部40bの内面との間に空間が形成され、この空間を空気が流れる。
環状部31bと溝部40cに跨ってシート33が配置される。シート33は、シート押さえカラー32を介して、後ろ板1bによって押さえつけられている。キャビティ内減圧時、シート33が固定型に張り付き、ガス抜きピン31の環状部31bと溝部40bの間の空間が閉じるため、空気の吸い上げを抑える。キャビティ内からの射出時は、シート33が固定型から浮上し、ガス抜きピン31の環状部31bと溝部40bの間の空間が開くため、空気の吐き出しが可能となる。
以上のように、本実施の形態では、ダイカスト金型であるキャビティにワンウェイバルブのガス抜きを設置する。このため、減圧の際にはキャビティ外から空気を吸い込まず、ガスを逃す際は解放されてガス抜きが可能となる。射出前のキャビティ内減圧を確保しつつ射出/充填時の背圧を解放することができる。したがって、キャビティ内の背圧をなくし、製品の品質を向上することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
1 固定型
1a 固定型本体
1b 後ろ板
2 可動型
3 スリーブ
3a 注湯口
4 減圧バルブ
5 減圧装置
6 ブランジャ
10 キャビティ
10a 上壁
10b 側壁
10c 側壁
10d 下壁
11 ゲート
12 減圧口
13 ガス抜き孔
20 閉ループ部
30 ワンウェイバルブ
31 ガス抜きピン
31a ピン本体部
31b 環状部
31c ピン頭部
32 シート押さえカラー
33 シート
40 ピン孔
40a 開口部
40b 溝部
40c 溝部
61 ブランジャチップ
62 ロッド
100 減圧鋳造装置
1a 固定型本体
1b 後ろ板
2 可動型
3 スリーブ
3a 注湯口
4 減圧バルブ
5 減圧装置
6 ブランジャ
10 キャビティ
10a 上壁
10b 側壁
10c 側壁
10d 下壁
11 ゲート
12 減圧口
13 ガス抜き孔
20 閉ループ部
30 ワンウェイバルブ
31 ガス抜きピン
31a ピン本体部
31b 環状部
31c ピン頭部
32 シート押さえカラー
33 シート
40 ピン孔
40a 開口部
40b 溝部
40c 溝部
61 ブランジャチップ
62 ロッド
100 減圧鋳造装置
Claims (1)
- キャビティ内を注湯時に減圧状態にして鋳造を行う減圧鋳造装置であって、
前記キャビティを形成する製品型に、前記キャビティ内から外へ一方向に通気可能なワンウェイバルブを設けたことを特徴とする、
減圧鋳造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016197397A JP2018058087A (ja) | 2016-10-05 | 2016-10-05 | 減圧鋳造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016197397A JP2018058087A (ja) | 2016-10-05 | 2016-10-05 | 減圧鋳造装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018058087A true JP2018058087A (ja) | 2018-04-12 |
Family
ID=61909292
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016197397A Pending JP2018058087A (ja) | 2016-10-05 | 2016-10-05 | 減圧鋳造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2018058087A (ja) |
-
2016
- 2016-10-05 JP JP2016197397A patent/JP2018058087A/ja active Pending
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