JP2018057065A - 電動アクチュエータ制御装置及び電動パーキングブレーキ装置 - Google Patents

電動アクチュエータ制御装置及び電動パーキングブレーキ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】荷重センサ等の推力測定手段を使用せずに電動アクチュエータ装置の出力を高精度に制御することができる新規な電動アクチュエータ制御装置及び電動パーキングブレーキ装置を提供することにある。【解決手段】セルフロック機能部を有する動力伝達機構を正方向に動作させた際の電動モータに流れる正方向電流と、これに続いて動力伝達機構を逆方向に動作させた際の電動モータに流れる逆方向電流の比率を求め、この比率に応じて次回以降に動力伝達機構を正方向に動作させる際の目標電流を変化させる。セルフロック機能部を有する動力伝達機構の正方向動作及び逆方向動作の際のモータ電流の比率によって機械効率の推定が可能となるので、荷重センサ等の推力測定手段を使用せずに電動アクチュエータ装置の出力を高精度に制御することができるようになる。【選択図】図7

Description

本発明は電動アクチュエータ制御装置及びこれを用いた電動パーキングブレーキ装置に係り、特に、電動機の回転トルクを螺旋状のねじ面を利用した動力伝達機構を介して他の被駆動機器に伝達する電動アクチュエータ装置を制御する電動アクチュエータ制御装置及びこれを用いた電動パーキングブレーキ装置に関するものである。
近年では電動機(以下、電動モータと表記する)によって駆動される電動アクチュエータ装置の適用範囲が拡大している。この代表的な例として、自動車のブレーキキャリパが挙げられる。ブレーキキャリパは、車輪に固定されたディスクロータを掴むような形態で自動車にとりつけられており、一般的なブレーキキャリパは油圧系統と接続されている。そして、ブレーキ操作によって油圧が高まると、キャリパに取り付けられたピストンを押し出す構造となっており、更にこのピストンがブレーキパッドをディスクロータに押し付けることで、制動力を発生させる構成である。
このように従来のブレーキキャリパは、油圧によって駆動されるものが一般的である。しかしながら、近年では自動車の電動化や、自動運転への要求の高まりから、より電子的な制御を行いやすい、電動モータ駆動型のブレーキキャリパが提案されている。
電動モータ駆動型のブレーキキャリパは、キャリパに取り付けられた電動モータによって発生させられた回転トルクを減速機構によって増幅し、更にこの回転トルクを送りねじ機構等の回転/直動変換機構によって直動運動に変換し、この直動運動の推力によってキャリパのピストンを押し出して、ブレーキパッドをディスクロータに押し付けることで制動力を発生させる構成である。
このような電動ブレーキキャリパは、例えば、特開2016−22814号公報(特許文献1)に記載されているように良く知られている。また、この構成を利用して、特に、駐停車時に必要な制動力を電動モータから得る電動モータ駆動とし、走行中の制動力は従来通り油圧駆動とする電動パーキングブレーキ装置(EPB)も知られている。この電動パーキングブレーキ装置は最近では量産車への採用が広がりつつある。
特開2016−22814号公報
ところで、駐停車時に必要な制動力を電動モータから得る電動モータ駆動とする電動パーキングブレーキ装置は、大まかに電動モータ、減速機構、回転/直動変換機構、及び電子制御手段によって構成されている。この電動パーキングブレーキ装置では、電動モータへの電力供給が停止する自動車の駐停車中も推力を保持することが求められるため、減速機構或いは回転/直動変換機構に、逆作動性のないセルフロック機能部を有する機械要素を用いている。そして、駐停車する場合は電動モータに所定の電流を流してピストンを押し出し、この押し出されたピストンによってブレーキパッドを所定の推力(押付力)でディスクロータに押し付けて制動をかけ、その後に電動モータへの通電を遮断すると、セルフロック機能部でこの所定の推力を保持しているものである。
ここで、この電動パーキングブレーキ装置に求められる重要な機能の1つは、駐停車時にディスクロータを制動、保持しておくため、ブレーキパッドに与えられる推力が所定の安定した値に制御されていることである。所定の推力を安定して発生させることは、すなわち必要な制動力を発生させることと等価であり、パーキングブレーキの安全性に関わる重要な機能である。
例えば、電動パーキングブレーキ装置の機械効率等のばらつきや機構部品の劣化によって、ブレーキパッドに与えられる推力が小さい側にばらつくと、坂道等での駐停車で自動車が動き出す恐れがある。このため、電動モータにはこの推力のばらつき(特に下限側へのばらつき)を補償するため必要以上の大きな電流を流すように設定している。
しかしながら、大きな電流を流すとバッテリ等の電源が早期に放電するといった課題や、大きな電流を流すことによって大きな推力が発生するので、電動パーキングブレーキ装置の機構系の強度を大きくせねばならず、製品単価が高騰するという課題がある。したがって、電動パーキングブレーキ装置においては、このブレーキパッドに与えられる推力を高精度に管理することが重要である。
そして、所定の適切な推力を発生させるためには、一般的にはロードセルなどの荷重センサを用いて制御することが考えられる。つまり、荷重センサによってブレーキパッドに与えられる推力を直接計測し、荷重センサの出力を電子制御手段にフィードバックして電動モータのモータ電流を制御すれば、ブレーキパッドに与えられる推力を所定の適切な値に制御することができる。
しかしながら、一方で、新たに荷重センサを追加する必要があるため、システムの複雑化は避けられず、また、荷重センサに依存した制御方式となるため、荷重センサ自身のドリフトや感度変化を十分に考慮した制御を行う必要がある。そのため、追加の荷重センサを用いずに、高精度な推力制御を行うことが要請されている。
電子制御手段は、一般的には電動モータに流れる電流値を計測しながら、電動モータへの電圧の印加状態を制御する機能を有している。換言すれば、電子制御手段によって計測できる物理量は、基本的には電流値である。
荷重センサを使用しない制御方式を採用する場合においては、計測された電流値を用いて、ブレーキパッドに与えられる推力を高精度に推定して制御する機能が電子制御手段に求められている。ここで、計測できる物理量であるモータ電流とブレーキパッドに与えられる推力の関係は、モータ電流と電動モータの出力トルクの関係を定義づけるトルク定数や、減速機構や回転/直動変換機構等の動力伝達機構の機械効率によって変化するものである。そして、特にこの動力伝達機構の機械効率を正確に求めることができれば、ブレーキパッドに与えられる推力の管理を高精度に行うことが可能となる。
上述したように、電動パーキングブレーキ装置では、減速機構或いは回転/直動変換機構にセルフロック機能部を有している。ここで、減速機構のセルフロック機能部としてはウォームギヤが知られ、回転/直動変換機構のセルフロック機能部としては滑りねじが知られている。両者とも、滑り接触を介した動力伝達機構であるが、滑り接触は転がり接触と比較すると、種々の要因によって摩擦係数が比較的大きく変化しやすい接触形態である。
この摩擦係数は例えば、機差、温度、経年変化によって変動し、動力伝達機構の機械効率に大きく影響するため、電動パーキングブレーキ装置の全体としてのモータ電流と推力の関係にも大きく影響するものである。つまり、機械効率がばらつくことによって、ブレーキパッドに与えられる推力もばらつくことになる。
したがって、特に電動パーキングブレーキ装置においては、セルフロック機能部を備えた動力伝達機構の機械効率を、モータ電流の計測値から推定し、この推定値を基にしてブレーキパッドに与えられる推力を高精度に制御する技術が必要である。
このように、電動パーキングブレーキ装置に代表される電動アクチュエータ装置においては、セルフロック機能部を有する動力伝達機構の機械効率の推定が、推力を安定して制御する上で重要である。しかしながら、推力を安定して制御するためには、電動モータのモータ電流の計測値を単に使用するのみでは実現できず、荷重センサによって直接的に推力を計測し、これをフィードバックして制御する方式に頼らざるを得なかった。
しかしながら、荷重センサを利用したフィードバック方式を採用すると上述したように、システムの複雑化は避けられず、また、荷重センサに依存した制御方式となるため、荷重センサ自身のドリフトや感度変化を十分に考慮した制御方式を構築することが必要となり、製品競争力の観点から好ましいものでない。
本発明の目的は、荷重センサ等の推力測定手段を使用せず、計測可能なモータ電流からセルフロック機能部を備えた動力伝達機構の機械効率を推定し、この機械効率を用いて電動アクチュエータ装置の出力を高精度に制御することができる新規な電動アクチュエータ制御装置及び電動パーキングブレーキ装置を提供することにある。
尚、以下の説明では電動パーキングブレーキ装置を例に説明しているが、本発明はこれに限らず、電動機の回転トルクがねじ面を利用した動力伝達機構を介して他の機器に伝達される電動アクチュエータ装置に適用可能である。
本発明の特徴は、セルフロック機能部を有する動力伝達機構を正方向(出力を与える方向)に動作させた際の電動モータに流れる正方向電流の電流値と、動力伝達機構を逆方向(出力を解除する方向)に動作させた際の電動モータに流れる逆方向電流の電流値とを求め、正方向電流の電流値と逆方向電流の電流値、或いは逆方向電流の電流値に基づいて、動力伝達機構を正方向に動作させる際の目標電流値を調整する、ところにある。
本発明によれば、セルフロック機能部を有する動力伝達機構の正方向動作及び逆方向動作の際のモータ電流の電流値によって機械効率の推定が可能となるので、荷重センサ等の推力測定手段を使用せずに電動アクチュエータ装置の出力を高精度に制御することができるようになる。
本発明が適用される電動パーキングブレーキ装置の概略構成を示す構成図である。 電動パーキングブレーキ装置の動作時における推力とモータ電流の関係を示す特性図である。 電動パーキングブレーキ装置の動作時における推力とモータ電流の時間的な変化を示す特性図である。 電動パーキングブレーキ装置に使用される回転/直動変換機構のセルフロック機能部を有するねじ面の出力増加(アプライ動作)時における力の伝達を説明する説明図である。 電動パーキングブレーキ装置に使用される回転/直動変換機構のセルフロック機能部を有するねじ面の出力減少(リリース動作)時における力の伝達を説明する説明図である。 本発明の実施形態になる電動パーキングブレーキ装置の動作時における推力とモータ電流の関係を示す特性図である。 本発明の実施形態になる電動パーキングブレーキ装置の電動機制御機能部の機能ブロックを示した構成図である。 本発明の実施形態になる電動パーキングブレーキ装置の制御フローチャートである。
本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や応用例をもその範囲に含むものである。
先ず、電動アクチュエータ装置の一例として電動パーキングブレーキ装置の構成を説明する。図1において、参照番号10は電動パーキングブレーキ装置としてのブレーキキャリパであり、このブレーキキャリパ10を構成するキャリパ本体11の内部には油圧室12が形成されている。油圧室12にはピストン13が配置され、このピストン13には第1ブレーキパッド14が取り付けられている。また、キャリパ本体11の一端には第2ブレーキパッド15が取り付けられており、第1ブレーキパッド14と第2ブレーキパッド15の間には、車軸に固定されたディスクロータ16が配置されている。このディスクロータ16は第1ブレーキパッド14と第2ブレーキパッド15に挟まれて制動されるものである。
油圧室12に配置されたピストン13は、油圧系統からの油圧によって駆動されるものであり、通常の走行中にブレーキ操作が行われると、油圧室11に油圧が供給されてピストン13が図1で左側に移動して、第1ブレーキパッド14をディスクロータ16に押し付けて制動動作を行うものである。尚、この油圧による制動動作は駐停車中には作動しないものである。
ピストン13は回転/直動変換機構17を介して減速機構18と連結されている。回転/直動変換機構17は滑りねじを使用したものであり、外周に形成した螺旋状のねじ面を有する回転軸19と、この回転軸19のねじ面に螺合するねじ面を内部に備えた直動部材20より構成されている。直動部材20はピストン13と固定されており、回転軸19の回転によって直動部材20とピストン13は回転軸19の軸方向に移動することができるものである。
また、本実施形態では回転/直動変換機構17にはセルフロック機能部が備えられており、回転軸19を回転させれば直動部材20は直動運動するが、回転軸19の回転を停止すれば、直動部材20に直動方向に力が作用しても直動部材20はその位置を保持するものである。すなわち、回転軸19と直動部材20は、摩擦角より進み角が小さい螺旋状のねじ面を有しており、これによってセルフロック機能を得ているものである。この種のねじ面を利用した回転/直動変換機構は良く知られているので、詳細な説明は省略する。
回転軸19は減速機構18の大径歯車21に固定されており、大径歯車21は小径歯車22と噛み合っている。小径歯車22は電動モータ23によって回転されるものであり、電動モータ23の回転は小径歯車22、大径歯車21に伝えられて減速されるものである。大径歯車21が回転されることによって、電動モータ23の回転トルクは増幅されて回転軸19に伝えられるものである。
電動モータ23への電力の供給は、電動機制御機能部を備える電子制御手段24によって制御されており、電子制御手段24は周知のマイクロコンピュータや出力回路等からなっている。尚、本実施形態では電動モータ23に供給される電流を検出して動力伝達機構の機械効率を推定するため、電流検出センサを備えているものである。電流検出センサの出力はA/D変換されてマイクロコンピュータに取り込まれ、所定の演算を実行して機械効率を推定している。この推定方法については後述する。
そして、駐停車する場合は電子制御手段24から電動モータ23に所定の電流を流して電動モータ23を回転し、この回転は減速機構18の各歯車22、21を介して回転軸19を回転させるものである。回転軸19が回転すると直動部材20及びピストン13が左側に移動してブレーキパッド14を所定の推力(押付力)でディスクロータ16に押し付けて制動(パーキングブレーキ)をかけるものである。
そして、電子制御手段24は電動モータ23に所定の電流値(=所定の推力)まで電流を流すと通電を停止するが、電動モータ23への通電が停止されると、回転軸19と直動部材20の間のセルフロック機能部でこの所定の推力を保持して、ディスクロータ16に制動をかけ続けるものである。
以上のような構成からなる電動パーキングブレーキ装置において、次にセルフロック機能部を備えた動力伝達機構の機械効率の推定の方法について説明する。
図2は、図1に示すセルフロック機能部(ここでは、摩擦角より進み角が小さい螺旋状のねじ面を有するねじ機構)を備えた電動パーキングブレーキ装置を動作させた場合の推力とモータ電流の関係をしたものである。
更に図3は、図2に示す動作を行なった際の推力及びモータ電流の時間的な変化を示したものである。尚、推力を与える動作時(以下でいう、アプライ動作時)は正電圧を印加し、推力を解除する動作時(以下でいう、リリース動作時)は負電圧を印加するが、電流値の変化は絶対値で示している。
先ず、セルフロック機能部を有する回転/直動変換機構を正方向(=推力を与える方向)に動作させた場合(以下、アプライ動作と表記する)を説明する。図3において、時刻t1で電子制御手段24からの指令によって電動モータ23に正電圧が印加されると、回転/直動変換機構17による推力の発生が開始されるまでの時刻t1〜t2の期間は、空走電流Iiaが流れる。尚、時刻t1のピーク電流は突入電流Icである。
そして、回転/直動変換機構17によって、ピストン13、ブレーキパッド14及びディスクロータ16の全てが接触する時刻t2になると推力の発生が開始され、ブレーキパッド14はディスクロータ16により強く押し付けられていく。このとき、推力の増大とともに電動モータ23のアプライ電流Iaも増加していくものである。
そして図2に示すように、推力が増加していくアプライ動作時の推力とアプライ電流Iaの関係の傾きを傾きθaとすると、傾きθaは電動モータ23のトルク定数や回転/直動変換機構17等の機械効率の積として表される。次に、図3の時刻t3でモータ電流が目標電流値Iasetに達した時点で、電動モータ23への電圧印加を遮断すると、更なる推力の増大は停止するが、セルフロック機能部が備わっているのでその推力Ffは保持された状態で電流値は「0」となる。
次に、推力Ffが保持された状態から回転/直動変換機構を逆方向(=推力を解除する方向)に動作させた場合(以下、リリース動作と表記する)を説明する。図3において、アプライ動作時とは逆方向に時刻t4で電動モータ23に負電圧を印加すると、リリース開始に必要なリリース開始電流値Irsrtが発生し、以降はリリース電流Irの減少と同時に推力も減少し、推力が「0」となった時刻t5でリリース動作が完了する。
そして図2に示すように、推力が減少していくリリース動作時の推力とリリース電流Irの傾きを傾きθbとすると、アプライ動作時と同様に傾きθbは、リリース動作時の電動モータ23のトルク定数や回転/直動変換機構17等の機械効率の積として表される。
このとき、図2にあるように傾きθaと傾きθbに差異が生じる場合、トルク定数や回転/直動変換機構17等の機械効率が、アプライ動作時とリリース動作時に差異を生じたものと考えることができる。そして、アプライ動作時とリリース動作時において、電動モータ23のトルク定数は同じであると見做せるので、推力とモータ電流(アプライ電流、リリース電流)の傾きが変動する要因はとしては、回転/直動変換機構17のセルフロック機能部に起因するものであると見做せるものである。つまり、セルフロック機能部以外の機構系は、アプライ動作時とリリース動作時では同じ挙動を行うためである。
したがって、回転/直動変換機構17のセルフロック機能部のアプライ動作時の機械効率を「ηa」及びリリース動作時の機械効率を「ηr」とすれば、以下の(1)式が成立する。
θb/θa=ηr/ηa ……(1)
(1)式は、アプライ動作時とリリース動作時の夫々の推力とモータ電流(アプライ電流、リリース電流)の傾きの比をとっているので、上述したようにアプライ動作時とリリース動作時に変動しないと見做せる電動モータ23のトルク定数や、セルフロック機能部がない機構系の機械効率を無視して良いことを表している。
次に、回転/直動変換機構17に採用されている滑りねじのねじ面の斜面の原理に基づいて、アプライ動作時及びリリース動作時のセルフロック機能部の機械効率について説明する。
図4は、アプライ動作時のねじ面に作用する力を模式的に示したものである。入力Fによって斜面を押し上げながら、出力Fを発生させているモデルである。まず、斜面に平行な力のつり合いより、以下の(2)式が成り立つ。
cosα=Fsinα+μ(Fsinα+Fcosα) ……(2)
ここで、「α」はねじ面の進み角、「μ」は摩擦係数である。
よって、出力Fは以下の(3)式から求められる。
=F・{(cosα−μsinα)/(sinα+μcosα)} ……(3)
そして、図4に示すδとδの幾何学的な関係は以下の(4)式で表される。
δ=δtanα ……(4)
更に、アプライ動作時の機械効率ηaは以下の(5)式で表される。
ηa=F・δ/F・δ ……(5)
よって、(5)式に(3)式及び(4)式を代入し、tanαとμの積は十分小さく無視できるとすれば、機械効率ηaは以下の(6)式で表せる。
ηa=1/{1+(μ/tanα)} ……(6)
次に、リリース動作時のセルフロック機能部の機械効率について説明する。図5は、リリース動作時のねじ面に作用する力を模式的に示したものである。入力Fによって出力Fで押し戻されようとしている斜面を引き戻しているモデルである。
まず、斜面に平行な力のつり合いより、以下の(7)式が成り立つ。
cosα+Fsinα=μ(Fcosα−Fsinα) ……(7)
ここで、「α」はねじ面の進み角、「μ」は摩擦係数である。
よって、出力Fは以下の(8)式から求められる。
=F・{(cosα+μsinα)/(μcosα−sinα)} ……(8)
そして、アプライ動作時と同様に、(5)式に(8)式及び(4)式を代入すれば、リリース動作時の機械効率ηrは以下の(9)式で表せる。
ηr=1/{(μ/tanα)−1}=ηa/(1−2ηa) ……(9)
この(9)式のηr=ηa/(1−2ηa)は、リリース動作時の機械効率ηrがアプライ動作時の機械効率ηaで一意に決定されることを表している。したがって、(1)式に(9)式を代入すれば、以下の(10)式が得られることになる。
θb/θa=1/(1−2ηa) ……(10)
このように、アプライ動作時とリリース動作時の推力とモータ電流(アプライ電流、リリース電流)の傾きの比率θb/θaを計測することができれば、セルフロック機能部のアプライ動作時の機械効率ηaを推定することができる。ただし、図2の縦軸に相当する推力は、荷重センサを使用しないので、電動パーキングブレーキ装置では計測することができない。
そこで、モータ電流の計測値からアプライ動作時とリリース動作時の推力とモータ電流の傾きの比率θb/θaと等価な傾きの比率を求めればよい。そして、図2の幾何的関係から、以下の(11)式が成立することは明らかである。尚、Ia、Iiaはアプライ動作時の電流値、Ir、Iirはリリース動作時の電流値を表している。
θb/θa=(Ia−Iia)/(Ir−Iir) ……(11)
この(11)式は(10)式を考慮すると、モータ電流の計測値から、セルフロック機能部のアプライ動作時の機械効率ηaを直接推定することが可能であることを示している。
尚、以上の考え方は、摩擦角より進み角が小さい螺旋状のねじ面を有するセルフロック機能部を有する動力伝達機構であれば適用可能であり、電動パーキングブレーキ装置に限定されるものではないものである。
このように、(10)式及び(11)式からわかる通り、セルフロック機能部を有する動力伝達機構を正方向(推力を与える方向)に動作させた際の電動モータ23に流れる正方向電流(アプライ電流)の電流値と、これに続いて動力伝達機構を逆方向(推力を解除する方向)に動作させた際の電動モータ23に流れる逆方向電流(リリース電流)の電流値との比率を求めることで、セルフロック機能部のアプライ動作時の機械効率ηaを推定できるようになる。
次に、このような考え方を利用した電動パーキングブレーキ装置の推力制御方法について図6、図7、及び図8を用いて詳細に説明する。ここで、図6はモータ電流を計測する手順を説明するものであり、図7は電動パーキングブレーキ装置の機構部の動作と制御ロジックの機能ブロックを示したものであり、図8は電動パーキングブレーキ装置の制御フローチャートを示したものである。
図6において、電動モータ23の目標電流値Iapark(=Iaset)は最終的に制御される電流値であり、本実施形態ではこの目標電流値Iaparkを高精度に制御してやるものである。
図6からわかるように、本実施形態では先ず所定の診断目標電流値であるA点まで電流を増加していき、A点の電流値に達すると電流を遮断して直ちにB点に移行してリリース動作状態に遷移させ、リリース開始電流を検出した後にリリース動作させてC点に達すると再びD点に移行してアプライ動作状態に遷移させ、その後アプライ動作を継続して目標電流値まで電動モータ23を駆動するように制御している。
そして、上述したように(10)式及び(11)式から、θb/θa=1/(1−2ηa)=(Ia−Iia)/(Ir−Iir)が成立するので、A点の電流値、B点の電流値及び夫々の空走電流値を求めてやれば、セルフロック機能部のアプライ動作時の機械効率ηaを推定できることになる。ここで、説明を簡単にするため空走電流値を無視して(10)式と(11)式から機械効率ηaを求めると、機械効率ηaはηa=(1−Ir/Ia)/2の式で求められる。
したがって、この求められたアプライ動作時の機械効率ηa、言い換えれば、計測できるアプライ動作時のアプライ電流Iaとリリース開始電流Irを用い、(1−Ir/Ia)/2の式に基づいて目標電流値Iaparkを補正してやれば、荷重センサ等を使用したフィードバック制御方式を採用せずに、電動パーキングブレーキ装置の機械効率等のばらつきや機械効率の低下に基づく、ブレーキパッドに与えられる推力のばらつきを補償することができる。つまり、ブレーキパッドに与えられる推力を高精度に管理することが可能となる。
ηa=(1−Ir/Ia)/2の式からわかるように、電流比率Ir/Iaの値が大きくなるにしたがってアプライ動作時の機械効率ηaが低下するので、機械効率ηaと電流比率Ir/Iaに相関関係があると見做すことができる。したがって、検出可能な電流比率Ir/Iaの値が大きくなるにしたがって、アプライ動作時の目標電流値Iaparkの値を大きくしていけば、電動パーキングブレーキ装置の機械効率等のばらつきや機械効率の低下等による、ブレーキパッドに与えられる推力のばらつきを補償することができるようになる。
例えば、機械効率ηaが低下して小さくなると、電動モータ23によるブレーキパッドに与えられる推力が小さくなるが、目標電流値Iaparkの値が大きく再設定されるので、推力の低下を補償することが可能となるものである。
また、アプライ動作時の機械効率ηaは、主たる要因としてリリース開始電流の電流値Irが大きいほど低下する傾向にあることから、機械効率ηaとリリース開始電流の電流値Irに相関関係があると見做すことができる。このため、リリース開始電流の電流値Irが大きくなるにしたがって、アプライ動作時の目標電流値Iaparkの値を大きくしていけば、電動パーキングブレーキ装置の機械効率等のばらつきや機械効率の低下等による、ブレーキパッドに与えられる推力のばらつきを補償することができるようになる。
このような手順による目標電流値Iaparkの補正方法の具体的な例を、図7に示す電動機制御機能部の機能ブロックに基づき更に説明する。
図7において、まず、機能ブロックB1によって比較的低い値の診断目標電流値Iadiagを設定する。この診断目標電流値Iadiagは機能ブロックB2に与えられ、機能ブロックB2で電動モータ23に流れる電流が図6のA点で示す診断目標電流値Iadiagに達したことを検出する。このように、機能ブロックB2は電流検出機能部として機能する。
機能ブロックB2で診断目標電流値Iadiagを検出すると、機能ブロックB3に送られ、診断用アプライ完了電流として機能ブロックB3によって検出、記憶される。このとき、空走電流値Iiaと、診断目標電流値Iadiagとしての実際のアプライ動作が終了した際の実測値Iadiagは、電子制御手段24を構成するマイクロコンピュータのRAM等の記憶領域に保持される。尚、診断目標電流値Iadiagとこの時の実測値は、実際は同じ値であるので実測値を記憶することを省略しても良いものである。また、空走電流値も予め求めておいて記憶されていても良いものである。
次に、機能ブロックB2では、図6のA点からB点に遷移して直ちに逆方向に電圧を印加し、リリース動作へ移行する。このとき、機能ブロックB2では、B点の診断リリース開始電流を流し、リリース動作へ移行し、推力が減少し始めた時点の電流を診断用リリース開始電流値Irdiagとして検出する。
機能ブロックB2の診断用リリース開始電流値Irdiagは、機能ブロックB4に送られて記憶される。この場合もマイクロコンピュータのRAM等の記憶領域に保持する。このとき、リリース開始電流Irdiagが、突入電流Icに埋もれて検出し難くなる可能性もあるが、その場合は図3にあるようにリリース動作時の突入電流が生じる時間が経過した後にリリース開始電流Irdiagを検出するアルゴリズムを追加することで、精度よくリリース開始電流を捉えることができる。
この後、必ずしも推力が「0」になるまでリリース動作を行う必要はなく、診断用リリース開始電流値Irdiagを取得した後に、図6のC点からD点に遷移して直ちにアプライ動作方向の電圧を印加してリリース動作を終了しても良いものである。但し、この場合はリリース動作時の空走電流値Iirの取得が難しくなるため、空走電流値Iir =空走電流Iiaと見做して、空走電流値Iirを空走電流Iiaで代用しても良いものである。
リリース動作完了後は、図6のD点からE点に向けて直ちに再度アプライ動作に移行するが、この時、機能ブロックB5によって、機能ブロックB3、B4で検出された各電流値Iadiag、Irdiag、Iia、Iirを用いて、(10)式及び(11)式の演算を行って、セルフロック機能部のアプライ動作時の機械効率ηaを推定する。つまり、各電流値によって機械効率ηaを求めることができる。本実施形態では、機械効率ηaとして、上述したように正方向電流の電流値(Iadiag−Iia)と逆方向電流の電流値(Irdiag−Iir)との比率、或いは逆方向電流の電流値(Irdiag−Iir)が電流補正パラメータとして使用されるものである。
機能ブロックB5で機械効率ηaが求まると、機械効率ηaは機能ブロックB6に送られ、機能ブロックB6では目標電流値であるアプライ動作完了電流Iaparkが求められる。アプライ動作完了電流Iaparkは、現在のアプライ動作完了電流Iaparkに対して、正方向電流の電流値(Iadiag−Iia)と逆方向電流の電流値(Irdiag−Iir)との電流比率にしたがって補正されるものである。
例えば、電流比率の値が大きくなるにしたがって、大きくなる補正電流値をマップピングしておき、検出された電流比率に対応した補正電流値を読み出し、現在のアプライ動作完了電流Iaparkに加算して補正することができる。また、補正電流値ではなく、補正係数Kiとしてマッピングしておくことも可能であり、この場合は、(1+Ki)として現在のアプライ動作完了電流Iaparkに乗算して補正することができる。
更には、電流比率ではなく、逆方向電流の電流値(Irdiag−Iir)を用いることもできる。この場合も、逆方向電流の電流値が大きくなるにしたがって、大きくなる補正電流値をマップピングしておき、検出された逆方向電流の電流値に対応した補正電流値を読み出し、現在のアプライ動作完了電流値Iaparkに加算して補正することができる。また、補正電流値ではなく、補正係数Kiとしてマッピングしておくことも可能であり、この場合は、(1+Ki)として現在のアプライ動作完了電流値Iaparkに乗算して補正することができる。
アプライ動作完了電流値Iaparkが求まると、このアプライ動作完了電流値Iaparkが機能ブロックB7に送られる。機能ブロックB7では実際のモータ電流とアプライ動作完了電流値Iaparkを比較し、アプライ動作完了電流値Iaparkに達するまでモータ電流を増加していくものである。そして、実際のモータ電流とアプライ動作完了電流値Iaparkとが一致すると、機能ブロックB8でモータ電流を遮断するものである。
このようにして、荷重センサを使用しないで電動パーキングブレーキ装置の機械効率等のばらつきによるブレーキパッドに与えられる推力のばらつきを補償することができる。つまり、ブレーキパッドに与えられる推力を高精度に管理することが可能となる。
以上の図7の説明は機能ブロックとして説明したが、実際には電子制御手段24を構成するマイクロコンピュータの制御プログラムで実行されるものであり、以下その制御フローについて図8を用いて簡単に説明する。図8の制御フローは所定時間毎に起動されるものであり、例えば、本実施形態では10ms毎に起動されている。この起動タイミングはマイクロコンピュータの内部タイマーによるコンペアマッチ割り込みを利用することができる。そして起動タイミングが到来するとアプライ動作が開始される。
ステップS10においては、電動モータ23にアプライ動作を行うために正電圧を印加する。電動モータ23に電流が流れ始めるとステップS11に進み、診断目標電流値Iadiagに達したかどうかを判断する。電動モータ23に流れる電流が診断目標電流値Iadiagを超えていないと判断されると再びステップS10に戻り、同じ動作を繰り返すものである。一方、電動モータ23に流れる電流が診断目標電流値Iadiagを超えたと判断されるとステップS12に移行する。
ステップS12では、診断目標電流値Iadiagを超えたと判断された時点で診断目標電流値Iadiagの実測値を検出して記憶する。同時に空走電流値Iiaも検出されて記憶されるものである。尚、設定された診断目標電流値Iadiagと実測された診断目標電流値Iadiagは同じ値なので、設定された診断目標電流値Iadiagを記憶しても良いものである。この診断目標電流値Iadiagが検出されるとステップS13に移行する。
ステップS13では、リリース動作を行うために負電圧を印加する。電動モータ23に負電圧が印加されるとリリース動作が行われ、ステップS14に移行する。
ステップS14では、電動モータ23によるリリース動作が行われ、推力が減少し始めた時点の電流をリリース開始電流とし、この時の電流値Irdiagを検出して記憶する。尚、この時の空走電流値Iirは測定するのが困難なので、空走電流値Iir =空走電流Iiaと見做して、空走電流値Iirを空走電流Iiaで代用している。ステップS14でリリース開始電流値Irdiagが検出されるとステップS15に移行する。
ステップS15では、検出された各電流値Iadiag、Irdiag、Iia、Iirを用いて、(10)式及び(11)式の演算を行って、セルフロック機能部のアプライ動作時の機械効率ηaを推定する。この場合、上述したようにアプライ動作での電流値(Iadiag−Iia)とリリース動作での電流値(Irdiag−Iir)との電流比率、或いはリリース動作での電流値(Irdiag−Iir)が電流補正パラメータとして使用される。セルフロック機能部のアプライ動作時の機械効率ηaが求まるとステップS16に移行する。
ステップS16では、目標電流値であるアプライ動作完了電流値Iaparkが求められる。アプライ動作完了電流値Iaparkは、現在のアプライ動作完了電流値Iaparkに対して、アプライ動作時の電流値(Iadiag−Iia)とリリース動作時の電流値(Irdiag−Iir)との電流比率にしたがって補正され、或いはリリース動作時の電流値(Irdiag−Iir)にしたがって補正される。この補正のやり方は図7に示した方法を採用して行うことができる。
尚、演算時間等を考慮すると、リリース動作時の電流値(Irdiag−Iir)を使用して補正すると、演算が簡略化できるので電動パーキングブレーキ装置として使い勝手が良くなるものである。アプライ動作完了電流値Iaparkが求まるとステップS17に移行する。
ステップS17では、アプライ動作を再開するため再び電動モータ23に正電圧を印加する。これによって、電動モータ23はディスクロータに推力を付与していくが、これに伴ってモータ電流の電流値も増加していくものである。正電圧の印加が実行されるとステップS18に移行する。
ステップS18では、実際のモータ電流値とアプライ動作完了電流値Iaparkを比較し、実際のモータ電流がアプライ動作完了電流値Iaparkに達していないと判断されるとステップS17に戻りアプライ動作完了電流値Iaparkに達するまでモータ電流を増加する。そして、ステップS18で実際のモータ電流値とアプライ動作完了電流値Iaparkとが一致したと判断されるとモータ電流が遮断されてアプライ動作が終了するものである。
このようにして、荷重センサを使用しないで電動パーキングブレーキ装置の機械効率等のばらつきによるブレーキパッドに与えられる推力のばらつきを補償することができる。つまり、ブレーキパッドに与えられる推力を高精度に管理することが可能となる。
本実施形態では、図7の機能ブロックB1〜B4、図8のステップS10〜ステップS14にある通り、自己診断モードを実行する機能を設定しているので、自己診断の結果に対応してアプライ動作時の目標電流値を決定する方式としている。これによって、電動パーキングブレーキ装置を動作させる時点のセルフロック機能部の機械効率を高精度に推定できるものである。
また、自己診断モードでは、比較的小さい推力が発生する範囲内で診断を行うことにより、各機構部品の疲労寿命の消費を抑制することができる。更に、自己診断モードの所要時間も少なくすることができる。
尚、これとは反対に診断目標電流値Iadiagを目標電流値Iaparkに近い電流値に設定すれば、実際に必要な推力が発生する領域により近い領域でアプライ動作時の機械効率ηaを推定することが可能となり、結果としてより高精度に推力を制御することが可能となる。
したがって、診断目標電流値Iadiagは、必要とされる推力制御の精度と、自己診断モードの実施頻度に基づいて決定されるのが重要である。例えば、アプライ動作時に毎回自己診断モードを実行する場合には、診断目標電流値Iadiagを目標電流値Iaparkの概ね50%以下とするのが望ましい。
あるいは、診断目標電流値Iadiagの目標値は定めず、推力の発生によってモータ電流が増加し始めた時点から、ある所定の設定時間が経過した時点での電流値を診断目標電流値Iadiagの実測値として用いる方式としてもよいものである。この方法を採用すれば、その時点の推定対象の機械効率の値に依存することなく、自己診断モードの時間を一定に保つことができる。
尚、ここで説明した自己診断モードは、必ずしも毎回のアプライ動作時に行う必要はなく、適宜行うような方式を採用しても良いものである。例えば、自動車の出荷検査時や定期点検時に行う場合でも良く、セルフロック機能部の機械効率の個体間ばらつきや経年変化を考慮した制御を行う上で十分な効果を発揮することができる。
また、推力とモータ電流の関係は、セルフロック機能部の機械効率だけによって決定されるものではなく、その他の機構部品の機械効率や損失、電動モータのトルク定数が変化すれば、必然的に推力−電流関係も変化する。本実施形態では、セルフロック機能部の機械効率を推定するものであるが、その他の推力-電流関係に影響を及ぼす因子を推定するアルゴリズムと組み合わせれば、さらに高精度な推力制御が可能となるものである。
上述した実施形態では、図6から図8に示されるようにアプライ動作に対応して、自己診断モードを実行してセルフロック機能部の機械効率を推定している。この方式によれば、アプライ動作の際に機械効率の推定が可能であるが、通常のアプライ動作時よりもアプライ動作に掛かる所要時間が長くなる傾向にある。
そこで、アプライ動作の所要時間を短くする方法として、通常のアプライ動作時とリリース動作時に得られる電流値(Iaset、Irsrt)を利用してセルフロック機能部の機械効率を推定することが有効である。
図6に示しているように、通常のアプライ動作を行う前提で目標電流値(=アプライ完了電流値)Iasetを検出して電子制御手段24の記憶領域に記憶させ、その後、自動車を再発進させる際に通常通りリリース動作を行い、このときのリリース開始電流値Irsrtを検出するものである。この場合は、この時のアプライ完了電流値Iasetとリリース開始電流値Irsrtは目標電流値には反映されないものである。そして、実施例1に記載の方法と同様の方法でセルフロック機能部の機械効率を推定して電子制御手段24の記憶領域に記憶させる。
次に、この記憶された機械効率を用いて、次の駐車時の目標電流値Iasetを実施例1と同様の方法によって補正する方式とすれば、アプライ動作に掛かる所要時間を大きく変えることなく、推力の制御が可能になる。この方法によれば、セルフロック機能部の機械効率について、温度等の比較的短い時間での変動に対する依存性よりも、電動パーキングブレーキ装置の個体間ばらつきや経年変化といった長い時間での変動に対する依存性が顕著な場合に有効な方法である。
ここで、この方法では通常の電動パーキングブレーキ装置の使用状況を考慮すると、アプライ動作からリリース動作までの時間は駐車時間に対応した経過時間が発生することになる。
このため、アプライ動作からリリース動作までの経過時間が長期化した場合、ブレーキパッドをはじめとした各機構部品の応力緩和現象等によって、アプライ動作完了直後から推力が低下する恐れがある。この場合は、予め、経過時間に対応して応力緩和現象等による推力低下量をテーブル等で記憶しておき、アプライ動作完了からリリース動作開始までの経過時間から推力低下量を補償するように目標電流値Iasetを補正すれば良いものである。
以上説明した実施例1及び実施例2は、電動パーキングブレーキ装置を対象とした実施例として説明したが、図4、図5に示すような斜面の原理を用いたセルフロック機能部を有する動力伝達機構を有する電動アクチュエータ装置にも応用が可能である。
例えば、内燃機関のバルブタイミングを制御する電動式のバルブタイミング制御装置等に使用することができる。また、実施形態では回転/直動変換機構を基に説明しているので、出力として推力という表現を用いているが、ウォームギヤのような斜面の原理を用いた減速機構にも適用可能であり、その場合は推力を出力トルクと読み替えれば良いものである。
以上述べた通り、本発明によればセルフロック機能部を有する動力伝達機構を正方向(出力を与える方向)に動作させた際の電動モータに流れる正方向電流の電流値と、動力伝達機構を逆方向(出力を解除する方向)に動作させた際の電動モータに流れる逆方向電流の電流値とを求め、正方向電流の電流値と逆方向電流の電流値、或いは逆方向電流の電流値に基づいて、動力伝達機構を正方向に動作させる際の目標電流値を調整する、ように構成した。
これによれば、セルフロック機能部を有する動力伝達機構の正方向動作及び逆方向動作の際のモータ電流の電流値によって機械効率の推定が可能となるので、荷重センサ等の推力測定手段を使用せずに電動アクチュエータ装置の出力を高精度に制御することができるようになる。
尚、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
10…ブレーキキャリパ、11…減速機機構、12…回転/直動変換機構、13…ピストン、14、15…ブレーキパッド、16…ディスクロータ、17…減速機機構、18…回転/直動変換機構、19…回転軸、20…ピストン、21…大径歯車、22…小径歯車、23…電動モータ、24…電子制御手段。

Claims (10)

  1. 電動機と、不可逆性を有する動力伝達機構を介して前記電動機の回転による出力を非駆動部材に伝達する電動アクチュエータ装置に使用され、前記電動機を回転させるための電流値を制御する電動機制御機能部を備えた電動アクチュエータ制御装置において、
    前記電動機制御機能部は、
    前記動力伝達機構を正方向(出力を与える方向)に動作させた際の前記電動機に流れる正方向電流の電流値(Ia)と、前記動力伝達機構を逆方向(出力を解除する方向)に動作させた際の前記電動機に流れる逆方向電流の電流値(Ir)とを検出する電流検出機能部と、
    前記正方向電流の電流値(Ia)と前記逆方向電流の電流値(Ir)、或いは前記逆方向電流の電流値(Ir)に基づいて、前記動力伝達機構を正方向に動作させる際の目標電流値を調整する目標電流値補正部と
    を備えることを特徴とする電動アクチュエータ制御装置。
  2. 請求項1に記載の電動アクチュエータ制御装置において、
    目標電流値補正部は、前記正方向電流の電流値(Ia)と前記逆方向電流の電流値(Ir)から電流比率(Ir/Ia)を求め、前記電流比率(Ir/Ia)、或いは前記逆方向電流の電流値(Ir)が大きいほど、前記目標電流値を大きくなるように調整することを特徴とする電動アクチュエータ制御装置。
  3. 電動機と、前記電動機の回転トルクを増幅する減速機構と、前記減速機構より出力される回転運動を直動運動に変換し、逆作動性のないセルフロック機能部を有する回転/直動変換機構と、前記回転/直動変換機構によって移動されるピストンと、前記ピストンによってディスクロータに押し付けられるブレーキバッドと、前記電動機の回転を制御する電動機制御機能部を備えた電動パーキングブレーキ装置において、
    前記電動機制御機能部は、
    前記回転/直動変換機構を正方向(推力を与える方向)に動作させた際の前記電動機に流れる正方向電流の電流値(Ia)と、これに引き続いて前記回転/直動変換機構を逆方向(推力を解除する方向)に動作させた際の前記電動機に流れる逆方向電流の電流値(Ir)とを検出する電流検出機能部と、
    前記正方向電流の電流値(Ia)と前記逆方向電流の電流値(Ir)、或いは前記逆方向電流の電流値(Ir)に基づいて、前記回転/直動変換機構を正方向に動作させる際の目標電流値を調整する目標電流値補正部と
    を備えることを特徴とする電動パーキングブレーキ装置。
  4. 請求項3に記載の電動パーキングブレーキ装置において、
    前記目標電流値補正部は、前記正方向電流の電流値(Ia)と前記逆方向電流の電流値(Ir)から電流比率(Ir/Ia)を求め、前記電流比率(Ir/Ia)、或いは前記逆方向電流の電流値(Ir)が大きいほど、前記目標電流値を大きくなるように調整することを特徴とする電動パーキングブレーキ装置。
  5. 電動機と、前記電動機の回転トルクを増幅する減速機構と、前記減速機構より出力される回転運動を直動運動に変換し、逆作動性のないセルフロック機能部を有する回転/直動変換機構と、前記回転/直動変換機構によって移動されるピストンと、前記ピストンによってディスクロータに押し付けられるブレーキバッドと、前記電動機の回転を制御する電動機制御機能部を備えた電動パーキングブレーキ装置において、
    前記電動機制御機能部は、
    前記回転/直動変換機構を正方向(推力を与える方向)に動作させて前記電動機に流れる正方向電流が所定の目標電流値に達した時の目標電流値(Iaset)と、前記目標電流値(Iaset)に達してモータ電流が遮断された後に前記回転/直動変換機構を逆方向(推力を解除する方向)に動作させた時の前記電動機に流れる逆方向電流の電流値(Irsrt)とを検出する電流検出機能部と、
    前記正方向電流の目標電流値(Iaset)と前記逆方向電流の電流値(Irsrt)、或いは前記逆方向電流の電流値(Irsrt)に基づいて、次回の前記回転/直動変換機構を正方向に動作させる際の目標電流値を調整する目標電流値補正部と
    を備えることを特徴とする電動パーキングブレーキ装置。
  6. 請求項5に記載の電動パーキングブレーキ装置において、
    前記目標電流値補正部は、前記正方向電流の目標電流値(Iaset)と前記逆方向電流の電流値(Irsrt)から電流比率(Irsrt/Iaset)を求め、前記電流比率(Irsrt/Iaset)、或いは前記逆方向電流の電流値(Irsrt)が大きいほど、次回の前記回転/直動変換機構を正方向に動作させる際の前記目標電流値を大きくなるように調整することを特徴とする電動パーキングブレーキ装置。
  7. 電動機と、前記電動機の回転トルクを増幅する減速機構と、前記減速機構より出力される回転運動を直動運動に変換し、逆作動性のないセルフロック機能部を有する回転/直動変換機構と、前記回転/直動変換機構によって移動されるピストンと、前記ピストンによってディスクロータに押し付けられるブレーキバッドと、前記電動機の回転を制御する電動機制御機能部を備えた電動パーキングブレーキ装置において、
    前記電動機制御機能部は、
    前記回転/直動変換機構を正方向(推力を与える方向)に動作させた際の前記電動機に流れる正方向電流の電流値(Ia)と、これに続いて前記回転/直動変換機構を逆方向(推力を解除する方向)に動作させた際の前記電動機に流れる逆方向電流の電流値(Ir)とを検出する診断モードと、
    前記診断モードで計測された、前記正方向電流の電流値(Ia)と前記逆方向電流の電流値(Ir)、或いは前記逆方向電流の電流値(Ir)に基づいて、前記回転/直動変換機構を正方向に動作させる際の目標電流値を調整する補正動作モードと
    を実行することを特徴とする電動パーキングブレーキ装置。
  8. 請求項7に記載の電動パーキングブレーキ装置において、
    前記補正動作モードは、前記正方向電流の電流値(Ia)と前記逆方向電流の電流値(Ir)から電流比率(Ir/Ia)を求め、前記電流比率(Ir/Ia)、或いは前記逆方向電流の電流値(Ir)が大きいほど、前記目標電流値を大きくなるように調整することを特徴とする電動パーキングブレーキ装置。
  9. 請求項3乃至請求項7のいずれか1項に記載の電動パーキングブレーキ装置において、
    前記回転/直動変換機構は、前記減速機構によって回転され、外周面に螺旋状のねじ面を有する回転軸と、前記回転軸の前記ねじ面に螺合するねじ面を内部に備え前記ピストンと連結された直動部材より構成され、前記回転軸と前記直動部材の前記ねじ面の進み角は前記ねじ面の摩擦角より小さく形成されていることを特徴とする電動パーキングブレーキ装置。
  10. 請求項9に記載の電動パーキングブレーキ装置において、
    前記回転/直動変換機構は、滑りねじ機構であることを特徴とした電動パーキングブレーキ装置。
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