JP2018054006A - 軸受用保持器 - Google Patents
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Abstract
【課題】円筒ころの端面とポケット内面との潤滑性を維持する。
【解決手段】一対の環状部11と、一対の環状部11を連結し、周方向に複数配置される柱部12とを有し、隣り合う柱部12および一対の環状部11、11の間にポケット13が形成され、内輪2と外輪3との間に転動可能に配置される複数のころ4をポケット13内に周方向に間隔をおいて保持する。ポケット13は、その軸方向に向く内面の両方に油溝14を有する。油溝14は、一対の環状部11内周面から径方向外向きに延び出しており、軸方向外向きに凹み、一対の環状部11の内周面に開口する導入口14aと、ポケット13の軸方向を向く内面に開口する導出口14bとを有する。
【選択図】図2
【解決手段】一対の環状部11と、一対の環状部11を連結し、周方向に複数配置される柱部12とを有し、隣り合う柱部12および一対の環状部11、11の間にポケット13が形成され、内輪2と外輪3との間に転動可能に配置される複数のころ4をポケット13内に周方向に間隔をおいて保持する。ポケット13は、その軸方向に向く内面の両方に油溝14を有する。油溝14は、一対の環状部11内周面から径方向外向きに延び出しており、軸方向外向きに凹み、一対の環状部11の内周面に開口する導入口14aと、ポケット13の軸方向を向く内面に開口する導出口14bとを有する。
【選択図】図2
Description
本発明は、各種機械装置の回転支持部に組み込まれるころ軸受に用いる保持器に関する。
各種機械装置の回転支持部を支持する円筒ころ軸受は、内輪と外輪との間に複数の円筒ころが転動可能に配置されており、これらの円筒ころが内輪と外輪との間に配置される保持器によって、周方向に所定の間隔をおいて保持されている。
この円筒ころ軸受の保持器としては、軸方向に所定間隔で離間する一対の環状部と、一対の環状部を連結し、周方向に複数配置される柱部とを有し、一対の環状部と隣り合う柱部とで形成されたポケット内に円筒ころを保持するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された保持器は、各ポケットの周方向を向く内面および軸方向を向く内面に凹部または空洞が形成されている。このポケットの内面の凹部または空洞内にグリースを溜めることで、円筒ころと保持器との間の潤滑性を確保している。
ところで、特許文献1に記載の円筒ころ軸受は、内輪が回転する場合、内輪の軌道面上に入れられたグリースが、円筒ころの転動によって、内輪の軌道面から軸方向外側に押し出される。
内輪の軌道面の軸方向外側に押し出されたグリースは、内輪の回転に伴う遠心力により径方向外向きに飛散し、保持器の一対の環状体の内周部、あるいは、外輪の軌道面の軸方向外側に移動することとなる。
しかし、特許文献1に記載された円筒ころ軸受の保持器は、ポケット内面にグリースを溜める凹部または空洞を有しているのみであるので、上述のように遠心力により径方向外向きに飛散するグリースをポケット内面へ導くことができない。
その結果、特許文献1に記載の円筒ころ軸受は、運転に伴って、グリースが内輪の軌道面から軸方向外側に押し出され、円筒ころとポケット内面との間のグリースが不足する。このため、ポケット内面の凹部または空洞内に溜められたグリースでは潤滑性を維持することが難しいという問題があった。
そこで、この発明の課題としては、円筒ころの端面とポケット内面との潤滑性を維持することができる転がり軸受用保持器を提供することである。
上記の課題を解決するために、この発明は、軸方向に離間する一対の環状部と、その一対の環状部を連結し、周方向に複数配置される柱部とを有し、隣り合う前記柱部および一対の環状部の間にポケットが形成され、内輪と外輪との間に転動可能に配置される複数のころを前記ポケット内に周方向に間隔をおいて保持するころ軸受用保持器において、前記一対の環状部は、その内周面に形成された導入口から、前記ころの端面に対向する前記ポケットの軸方向内面に形成された導出口に至るオイル流路を有する構成を採用することができる。
通常、内輪が回転するころ軸受においては、内輪の軌道面上のグリースは、ころの転動により内輪の軌道面から軸方向外側に押し出され、内輪の回転に伴う遠心力により径方向外向きに飛散する。
上記構成によると、遠心力により径方向外向きに飛散するグリースは、一対の環状部の内周面の導入口からオイル流路を経て、一対の環状部の軸方向内面の導出口からポケット内部へ導かれる。
前記ポケットの軸方向を向く内面が前記一対の環状部の内周面から径方向外向きに延び出し、軸方向外向きに凹む油溝を有し、その油溝は、一対の前記環状部の内周面に形成された開口が前記オイル流路の導入口であり、前記ポケットの軸方向を向く内面に形成された開口が前記オイル流路の導出口である構成を採用することができる。
この構成によると、上述のように遠心力により径方向外向きに飛散するグリースは、オイル流路となる油溝内を径方向外向きに移動し、ポケット内部へ導かれる。
また、前記一対の環状部がその内周面と前記ポケットの軸方向内面との間に形成された油孔を有し、その油孔は、一対の前記環状部の内周面に形成された開口が前記オイル流路の導入口であり、前記ポケットの軸方向内面に形成された開口が前記オイル流路の導出口である構成を採用することができる。
この構成によると、上述のように遠心力により径方向外向きに飛散するグリースは、オイル流路となる油孔内を径方向外向きに移動し、ポケット内部へ導かれる。
前記油溝の径方向外側の溝内壁が、前記ころのPCDよりも径方向内側に位置するようにした構成や、前記油孔の前記ポケットの軸方向内面に形成された開口が、前記ころのPCDよりも径方向内側に位置するようにした構成を採用することができる。
この場合、PCDよりも径方向内側で流動するグリース量を確保できる。また、PCDよりも径方向外側へのグリースの飛散を抑えることができる。
この発明のころ軸受用保持器は、内輪の回転に伴う遠心力により径方向外向きに飛散するグリースを、環状部の内周面の導入口からオイル流路内を経てポケットの軸方向内面の導出口へ導くことができるので、円筒ころの端面とポケットの軸方向を向く内面との潤滑性を維持することができる
以下、この発明の第一実施形態に係る軸受用保持器を図1〜4に基づいて説明する。
この実施形態に係る軸受用保持器は、図1および図2に示すように、円筒ころ軸受1の保持器10として使用されている。
この実施形態に係る軸受用保持器は、図1および図2に示すように、円筒ころ軸受1の保持器10として使用されている。
円筒ころ軸受1は、外周に軌道面2aを有する内輪2と、内周に軌道面3aを有する外輪3と、内輪2の軌道面2aと外輪3の軌道面3aとの間に複数配置される円筒ころ4と、これらの円筒ころ4を周方向に所定間隔をおいて保持する保持器10と、内輪2と外輪3との間の軸方向両端部を閉塞するシールド5とを備えている。
円筒ころ軸受1は、内輪2が工作機械等の主軸(図示省略)外周に嵌め合わされ、外輪3がハウジング(図示省略)等の開口内周に嵌め合わされており、主軸が回転すると、これに従って内輪2が回転するものである。
内輪2は、その外周部において、軸方向中央部分に形成された軌道面2aと、軌道面2aの軸方向外側に形成された鍔部2b、2bとを有する。鍔部2bは、軌道面2aよりも大きな外径を有し、その軸方向外側の端面が円筒ころ軸受1の端面を形成している。
外輪3は、その内周部において、軸方向中央部分に形成された軌道面3aと、軌道面3aの軸方向外側に形成された肩部3bとを有する。肩部3bは、軌道面3aの軸方向外縁から軸方向外側へ向かって径方向外向きのテーパ面となっている。
円筒ころ4は、内輪2のそれぞれの鍔部2b、2bの間隔よりもわずかに小さいころ長さを有し、鍔部2bと円筒ころ4との間にわずかにすき間が生じている。
保持器10は、図3に示すように、対向する一対の環状部11と、環状部11間で軸方向に延び、環状部11同士を連結する複数の柱部12とを有する。一対の環状部11は、内輪2の鍔部2bに対して径方向外側に位置している。
それぞれの柱部12は、環状部11の円周方向に等間隔を置いて配列されており、一対の環状部11、11および隣り合う柱部12の間にポケット13が形成されている。
ポケット13は、その内部に円筒ころ4がそれぞれ収納されている。隣り合う柱部12の対向面は平坦形状、もしくは、円筒ころ4の外周面に沿って径方向の断面形状が円弧状に凹んでいる。保持器案内形式は、転動体案内と鍔(軌道輪)案内のいずれでもよい。
また、ポケット13は、図3に示すように、その軸方向を向く内面の両方に油溝14を有する。油溝14は、一対の環状部11内周面から径方向外向きに延び出しており、軸方向外向きに凹んでいる。
油溝14は、一対の環状部11の内周面に開口する導入口14aと、ポケット13の軸方向を向く内面に開口する導出口14bと有する。また、油溝14は、径方向外側の溝内壁14cが複数の円筒ころ4のPCD(ピッチ円半径)よりも内側に位置している(図2参照)。油溝14の環状部11における周方向位置は、ポケット13の周方向幅の中央に位置している(図3参照)。
シールド5は、円環状の金属板から形成され、外輪3の軸方向端部の内部に圧入固定されるフランジ状の係止部5aと、内輪2の鍔部2bの外周面との間で非接触シールを形成するフランジ状の内周部5bとを有する。
シールド5は、外輪3の軸方向両側の端部に係止部5aがそれぞれ圧入固定されて、内輪2と外輪3との間の両端部を覆う状態とすることができる。また、シールド5により、内輪2と外輪3との間に形成された軸受空間内に入れたグリースが外部に漏出することを防止する。
この実施形態に係る軸受用保持器は、以上のように形成され、円筒ころ軸受1に用いられる。この円筒ころ軸受1の運転中、内輪2の軌道面2a上のグリースは、円筒ころ4の転動によって、円筒ころ4と鍔部2bとの間を通り、鍔部2bの外周部の軸方向外側に押し出される。
鍔部2bの外周部の軸方向外側に押し出されたグリースは、内輪2の回転に伴う遠心力により径方向外向きに飛散する。ここで、保持器10の環状部11は、内輪2の鍔部2bに対して径方向外側に位置し、その内周面に開口する油溝14の導入口14aを有している。
このため、径方向外向きに飛散するグリースが油溝14の導入口14aに入り込む。油溝14の導入口14aに入り込んだグリースは、後続のグリースにより押し出され、油溝14内を通り径方向外向きに移動して、油溝14の導出口14bからポケット13の軸方向内面へ送り出される。
このように、円筒ころ軸受1の運転により、油溝14はグリースが径方向外向きに移動するオイル流路となる。そして、油溝14からポケット13の内部に導かれるグリースによって、円筒ころ4の端面とポケット13内面との潤滑を維持することができる。
また、油溝14は、溝内壁14cが複数の円筒ころ4のPCD(ピッチ円半径)よりも内側に位置している。これにより、PCDよりも径方向内側で流動するグリース量を確保できる。また、PCDよりも径方向外側へのグリースの飛散を抑えることができる。
次に、この発明の第二実施形態に係る軸受用保持器を図5〜7に基づいて説明する。この第二実施形態に係る軸受用保持器は、一対の環状部11に形成された油溝14の代わりに油孔15が形成されている点において、上述の第一実施形態と相違する。その他の構成においては、第一実施形態と同じと考えられるものは、同じ符号を付してその説明を省略する。
この実施形態に係る軸受用保持器10(以下、保持器10という)は、図5に示すように、一対の環状部11が、その内周面とポケット13の軸方向内面との間に形成された油孔15を有する。油孔15は、一対の環状部11の内周面に開口する導入口15aと、ポケット13の軸方向を向く内面に開口する導出口15bとを有する。
図6に示すように、同じ油孔15での導入口15aと導出口15bとは、環状部11における周方向位置が合致している。また、油孔15は、環状部11における周方向位置がポケット13の周方向の幅の中央に位置している。
保持器10の環状部11は、その内周面に開口する油孔15の導入口15aを有している。これにより、第一実施形態の場合と同様に、径方向外向きに飛散するグリースが油孔15の導入口15aに入り込む。
油孔15の導入口15aに入り込んだグリースは、その後、後続のグリースにより押し出され、油孔15内を通り径方向外向きに移動して、油孔15の導出口15bからポケット13の軸方向内面へ送り出される。
このように、円筒ころ軸受1の運転により、油孔15はグリースが径方向外向きに移動するオイル流路となる。そして、油孔15からポケット13内部に導かれるグリースによって、円筒ころ4の端面とポケット13内面との潤滑を維持することができる。
1 円筒ころ軸受
2 内輪
2a、3a 軌道面
2b 鍔部
3 外輪
3b 肩部
4 円筒ころ
5 シールド
5a 係止部
5b 内周部
10 軸受用保持器(保持器)
11 環状部
12 柱部
13 ポケット
14 油溝
14a、15a 導入口
14b、15b 導出口
14c 溝内壁
15 油孔
2 内輪
2a、3a 軌道面
2b 鍔部
3 外輪
3b 肩部
4 円筒ころ
5 シールド
5a 係止部
5b 内周部
10 軸受用保持器(保持器)
11 環状部
12 柱部
13 ポケット
14 油溝
14a、15a 導入口
14b、15b 導出口
14c 溝内壁
15 油孔
Claims (5)
- 軸方向に離間する一対の環状部と、その一対の環状部を連結し、周方向に複数配置される柱部とを有し、隣り合う前記柱部および一対の環状部の間にポケットが形成され、内輪と外輪との間に転動可能に配置される複数のころを前記ポケット内に周方向に間隔をおいて保持するころ軸受用保持器において、
前記一対の環状部は、その内周面に形成された導入口から、前記ころの端面に対向する前記ポケットの軸方向内面に形成された導出口に至るオイル流路を有することを特徴とする軸受用保持器。 - 前記ポケットの軸方向を向く内面が前記一対の環状部の内周面から径方向外向きに延び出し、軸方向外向きに凹む油溝を有し、その油溝は、一対の前記環状部の内周面に形成された開口が前記オイル流路の導入口であり、前記ポケットの軸方向を向く内面に形成された開口が前記オイル流路の導出口であることを特徴とする請求項1に記載された軸受用保持器。
- 前記一対の環状部がその内周面と前記ポケットの軸方向内面との間に形成された油孔を有し、その油孔は、一対の前記環状部の内周面に形成された開口が前記オイル流路の導入口であり、前記ポケットの軸方向内面に形成された開口が前記オイル流路の導出口であることを特徴とする請求項1に記載された軸受用保持器。
- 前記油溝の径方向外側の溝内壁が、前記ころのPCDよりも径方向内側に位置するようにしたことを特徴とする請求項2に記載された軸受用保持器。
- 前記油孔の前記ポケットの軸方向内面に形成された開口が、前記ころのPCDよりも径方向内側に位置するようにしたことを特徴とする請求項3に記載された軸受用保持器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016189940A JP2018054006A (ja) | 2016-09-28 | 2016-09-28 | 軸受用保持器 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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ID=61836328
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016189940A Pending JP2018054006A (ja) | 2016-09-28 | 2016-09-28 | 軸受用保持器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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-
2016
- 2016-09-28 JP JP2016189940A patent/JP2018054006A/ja active Pending
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