JP2018053589A - 建具 - Google Patents

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岳宏 柳沢
Takehiro Yanagisawa
岳宏 柳沢
順也 酒井
Junya Sakai
順也 酒井
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Abstract

【課題】製造コストが増大する事態を招来することなく、障子や付属部品を共用化すること。
【解決手段】互いに異なる複数種類の枠体10から、要求される性能に応じたものを選択して構成される建具であって、複数種類の枠体10は、上下の横枠11A,12A及び左右の縦枠13A,14Aを備えて構成したものであり、横枠11A,12A及び縦枠13A,14Aは、それぞれが枠体10の内周側と外周側とを仕切るように配置される基枠部11a,12a,13a,14aを有し、少なくとも横枠11A,12Aは、基枠部11a,12aの内周側については互いに共通となるように構成されている一方、基枠部11a,12aの外周側については個々の要求性能を満たすように互いに異なる構成を有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、建具に関するもので、特に、互いに異なる複数種類の枠体から、要求される性能に応じたものを選択して構成される建具に関する。
互いに異なる複数種類の枠体から、要求される性能に応じたものを選択して構成される建具では、基本となる構成を共通化するようにしたものが提供されている。この種の建具では、例えば断熱性能が互いに異なる枠体に対しても障子や付属部品を共用化することが可能となり、製造コストの点で有利となる(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−127903号公報
ところで、建具には、断熱性能や防火性能を考慮しない標準タイプの枠体を備えたものも存在する。こうした標準枠体についても、基本となる構成を他の枠体と共通化すれば、障子や付属部品の共用範囲が広がることになり、部品共用化の点からすれば、製造コストをさらに低減することが期待できる。しかしながら、標準枠体を含めて断熱性能や防火性能を有した枠体との基本構成を共通化した場合には、標準枠体によって構成した建具の性能が過剰となり、却って製造コストが増大する事態を招来するおそれがある。
本発明は、上記実情に鑑みて、製造コストが増大する事態を招来することなく、障子や付属部品を共用化することのできる建具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る建具は、互いに異なる複数種類の枠体から、要求される性能に応じたものを選択して構成される建具であって、前記複数種類の枠体は、上下の横枠及び左右の縦枠を備えて構成したものであり、前記横枠及び前記縦枠は、それぞれが枠体の内周側と外周側とを仕切るように配置される基枠部を有し、少なくとも前記横枠は、前記基枠部の内周側については互いに共通となるように構成されている一方、前記基枠部の外周側については個々の要求性能を満たすように互いに異なる構成を有していることを特徴とする。
この発明によれば、個々に要求される性能に応じた部分を基枠部の外周側に構成するようにし、かつ基枠部の内周側については互いに共通となるように構成しているため、いずれの枠体についても過剰性能となることがなく、製造コストが増大する事態を招来することなく、複数種類の枠体の間で障子や付属部品の共用化を図ることができる。
また本発明は、上述した建具において、標準となる標準枠体において上方に配置される横枠は、前記基枠部が単一の基枠ヒレ部によって構成され、比較的高い防火性能が要求される防火枠体において上方に配置される横枠の基枠部には、外周側に突出するように中空部が設けられていることを特徴とする。
この発明によれば、標準枠体において上方に配置される横枠の基枠部を単一の基枠ヒレ部によって構成しているため、製造コストを抑えることができる。一方、防火枠体において上方に配置される横枠については、基枠部が中空部を有するように構成しているため、加熱による基枠部の変形を抑えることができ、貫通口が生じる事態を防止できる等、防火性能を向上させることができる。
また本発明は、上述した建具において、前記標準枠体の横枠及び前記防火枠体の横枠には、それぞれ前記基枠部の内周側に障子を左右方向に沿ってスライド可能に支持する2本のレールが設けられ、前記2本のレールは、前記基枠部の互いに共通となる位置にほぼ同一の高さを有するように構成されており、前記防火枠体の中空部には、室外側に設けられたレールの延長上となる位置に当該中空部を分断するようにリブが設けられていることを特徴とする。
この発明によれば、防火枠体の横枠においてレールの延長上となる位置にリブが設けてあるため、加熱による障子の延びに対抗して基枠部の変形を抑えることができ、貫通口が生じる事態を防止できる等、防火性能を向上させることができる。
また本発明は、上述した建具において、標準となる標準枠体の横枠及び比較的高い断熱性能が要求される断熱枠体の横枠には、前記基枠部の内周側となる部位に障子を左右方向に沿ってスライド可能に支持する2本のレールが設けられ、前記2本のレールは、前記基枠部の互いに共通となる位置にほぼ同一の高さを有するように構成されており、前記標準枠体において上方に配置される横枠は、前記基枠部が単一の基枠ヒレ部によって構成され、前記断熱枠体の横枠は、前記基枠部において前記2本のレールの間となる部位に断熱材が介在されていることを特徴とする。
この発明によれば、標準枠体において上方に配置される横枠の基枠部を単一の基枠ヒレ部によって構成しているため、製造コストを抑えることができる。一方、断熱枠体の横枠については、2本のレールの間となる部位に断熱材が介在するため、室内側と室外側との間の熱伝達を抑えることができる。
また、本発明は、上述した建具において、前記断熱枠体において上方に配置される横枠の基枠部には、外周側に突出するように中空部が設けられていることを特徴とする。
この発明によれば、上方に配置される横枠については、基枠部に設けられた中空部が断熱空間として機能するため、断熱性の点で有利となる。
本発明によれば、個々に要求される性能に応じた部分を基枠部の外周側に構成するようにし、かつ基枠部の内周側については互いに共通となるように構成しているため、いずれの枠体についても過剰性能となることがなく、製造コストが増大する事態を招来することなく、複数種類の枠体の間で障子や付属部品の共用化を図ることができる。
図1は、本発明の実施の形態である建具に適用する標準仕様の枠体を示したもので、(a)は上枠の端面図、(b)は下枠の端面図、(c)は左縦枠の端面図、(d)は右縦枠の端面図である。 図2は、本発明の実施の形態である建具に適用する断熱仕様の枠体を示したもので、(a)は上枠の端面図、(b)は下枠の端面図、(c)は左縦枠の端面図、(d)は右縦枠の端面図である。 図3は、本発明の実施の形態である建具に適用する防火仕様の枠体を示したもので、(a)は上枠の端面図、(b)は下枠の端面図、(c)は左縦枠の端面図、(d)は右縦枠の端面図である。 図4は、図1に示した枠体を適用して構成した建具の縦断面図である。 図5は、図1に示した枠体を適用して構成した建具の横断面図である。 図6は、図1に示した枠体と、障子との組み合わせ例を示した説明図である。 図7は、図2に示した枠体を適用して構成した建具の縦断面図である。 図8は、図2に示した枠体を適用して構成した建具の横断面図である。 図9は、図2に示した枠体と、障子との組み合せ例を示した説明図である。 図10は、図3に示した枠体を適用して構成した建具の縦断面図である。 図11は、図3に示した枠体を適用して構成した建具の横断面図である。 図12は、図3に示した枠体と、障子との組み合わせ例を示した説明図である。 図13は、図3に示した枠体を適用して構成した段窓の縦断面図である。 図14は、図3に示した枠体を適用して構成した連窓の横断面図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明に係る建具の好適な実施の形態について詳細に説明する。
図1〜図3は、それぞれ本発明の実施の形態である建具に適用する枠体の上枠、下枠、左右の縦枠を示したものである。ここで例示する上枠11A,11B,11C、下枠12A,12B,12C、左右の縦枠13A,13B,13C,14A,14B,14Cは、互いに異なる性能を有した3種類の枠体10A,10B,10Cを構成するためのものである。図1に示す上枠11A、下枠12A、左右の縦枠13A,14Aは、図4及び図5に示す標準仕様となる建具の枠体10Aを構成するためのものである。図2に示す上枠11B、下枠12B、左右の縦枠13B,14Bは、図7及び図8に示す断熱仕様となる建具の枠体10Bを構成するためのものである。図3に示す上枠11C、下枠12C、左右の縦枠13C,14Cは、図10及び図11に示す防火仕様となる建具の枠体10Cを構成するためのものである。本実施の形態では、いずれの仕様においても、枠体10A,10B,10Cに対して2枚の障子20を左右方向に沿ってスライド可能に配設した引き違い窓を例示している。図5、図8及び図11に示すように、2枚の障子20は、閉じた状態において室内側から見た場合、いずれも右側に配置されるものが室内側となり(内障子20R)、左側に配置されるものが室外側(外障子20L)となるように構成してある。外障子20Lよりもさらに室外側となる部位には、1枚の網戸30が左右方向に沿ってスライド可能に配設してある。また、いずれの仕様においても、上枠11A,11B,11C、下枠12A,12B,12C、左右の縦枠13A,13B,13C,14A,14B,14Cとしては、アルミニウム合金等の金属によって成形した押し出し形材からなるものを適用している。
以下、それぞれの建具について詳述する。なお、以下の説明においては便宜上、見込み方向及び見付け方向等の用語を用いる。見込み方向とは、図中の矢印Aで示すように、建具の奥行きに沿った方向である。見込み方向に沿った面については、見込み面と称する場合がある。見付け方向とは、上枠11A,11B,11Cや下枠12A,12B,12C等のように水平に沿った部材の場合、見込み方向に直交した上下に沿う方向であり、縦枠13A,13B,13C,14A,14B,14C等のように上下に沿った部材の場合、見込み方向に直交した水平に沿う方向である。見付け方向に沿った平面については、見付け面と称する場合がある。また、左右の縦枠を区別する場合には、室内側から見て左側に配置されるものを左縦枠13A,13B,13C、右側に配置されるものを右縦枠14A,14B,14Cと称することとする。
(標準仕様の建具について)
図1の(a)、図4及び図5に示すように、標準仕様の建具に適用する枠体10Aの上枠11Aは、基枠部11a、内レール11b、外レール11c、網戸レール11d、突当ヒレ部11e及び連結ヒレ部11fを有している。基枠部11aは、枠体10Aの内周側と外周側とを仕切るように配置される部分、すなわち、見込み方向に沿ってほぼ水平に配置される部分であり、単一のプレート状を成す基枠ヒレ部11a1によって構成してある。内レール11b及び外レール11cは、障子20の左右へのスライドを案内するヒレ状部分であり、基枠部11aの内周側となる見込み面11a2において互いに間隔を確保した位置からそれぞれ下方に向けて互いにほぼ平行となるように突出している。内レール11b及び外レール11cの基枠部11aからの突出寸法は、互いにほぼ同じに設定してある。網戸レール11dは、網戸30の左右へのスライドを案内するヒレ状部分であり、基枠部11aにおいて最も室外側となる端縁部から下方に向けて外レール11cとほぼ平行となるように突出している。網戸レール11dの基枠部11aからの突出寸法は、外レール11cよりもわずかに小さい。突当ヒレ部11eは、基枠部11aにおいて最も室内側となる端縁部から内レール11bとほぼ平行となるように上下に向けて突出したヒレ状部分である。突当ヒレ部11eの基枠部11aからの上方への突出寸法は、網戸レール11dよりも小さく、下方への突出寸法は、上方への突出寸法よりもさらに小さく設定してある。連結ヒレ部11fは、家屋の躯体(図示せず)に連結される部分であり、基枠部11aの外周側となる見込み面11a3において内レール11bよりもわずかに室外側となる位置から内レール11bとほぼ平行となるように上方に向けて突出している。
図からも明らかなように、上枠11Aには、係合突条11g及びビスホール11hが設けてある。係合突条11gは、基枠部11aとの間に後述する付属部品を保持するための突出部である。上枠11Aの係合突条11gは、突当ヒレ部11eと内レール11bとの互いに対向する見付け面及び内レール11bと外レール11cとの互いに対向する見付け面から互いに突出するように形成してある。ビスホール11hは、縦枠13A,14Aとの間を連結する連結ネジ(図示せず)が螺合される部分である。上枠11Aのビスホール11hは、基枠部11aの内周側となる見込み面11a2と外レール11cの室外に臨む見付け面との入隅部、及び基枠部11aの外周側となる見込み面11a3において突当ヒレ部11eと連結ヒレ部11fとの間となる部位に設けてある。
標準仕様の建具に適用する枠体10Aの下枠12Aは、図1の(b)、図4及び図5に示すように、基枠部12a、内レール12b、外レール12c、網戸レール12d、突当ヒレ部12e、支持ヒレ部12f及び連結ヒレ部12gを有している。基枠部12aは、枠体10Aの内周側と外周側とを仕切るように見込み方向に沿って配置される部分であり、プレート状を成す基枠ヒレ部12a1の外周側となる部分に外方縦ヒレ部12a2、下方横ヒレ部12a3及び内方縦ヒレ部12a4を有している。外方縦ヒレ部12a2は、基枠ヒレ部12a1の室外側に位置する縁部から下方に向けて突出した部分である。下方横ヒレ部12a3は、外方縦ヒレ部12a2の下端縁部から基枠ヒレ部12a1とほぼ平行となるように室内側に向けて延在した部分である。下方横ヒレ部12a3の延在端縁部は、基枠ヒレ部12a1のほぼ中央となる位置まで延在している。内方縦ヒレ部12a4は、下方横ヒレ部12a3の延在端縁部から上方に向けて漸次室内側となるように傾斜延在した部分であり、延在端縁部が基枠ヒレ部12a1の外周側となる見込み面12a5に連結している。すなわち、下枠12Aの基枠部12aには、外方縦ヒレ部12a2、下方横ヒレ部12a3及び内方縦ヒレ部12a4によって基枠ヒレ部12a1の外周側に突出するように中空部12hが構成してある。
内レール12b及び外レール12cは、障子20の左右へのスライドを案内するヒレ状部分であり、基枠ヒレ部12a1の内周側となる見込み面12a6において互いに間隔を確保した位置からそれぞれ上方に向けて互いにほぼ平行となるように突出している。網戸レール12dは、網戸30の左右へのスライドを案内するヒレ状部分であり、基枠ヒレ部12a1において最も室外側となる端縁部から外レール12cとほぼ平行となるように上方に向けて突出している。網戸レール12dの基枠ヒレ部12a1からの突出寸法は、外レール12cよりも小さい。突当ヒレ部12eは、基枠ヒレ部12a1において最も室内側となる端縁部から外レール12cとほぼ平行となるように上方に向けて突出したヒレ状部分である。突当ヒレ部12eの基枠ヒレ部12a1からの上方への突出寸法は、網戸レール12dよりも大きく、内レール12bよりもわずかに小さく設定してある。支持ヒレ部12fは、基枠ヒレ部12a1の外周側となる見込み面12a5において突当ヒレ部12eと内レール12bとの間となる位置から内レール12bとほぼ平行となるように下方に向けて突出している。連結ヒレ部12gは、家屋の躯体(図示せず)に連結される部分であり、内方縦ヒレ部12a4の下端縁部において室内に臨む面から下方に向けて突出した部分である。
図からも明らかなように、下枠12Aには、フック部12j、段部12k、係合突条12m及びビスホール12nが設けてある。フック部12jは、基枠ヒレ部12a1の内周側となる見込み面12a6において突当ヒレ部12eと内レール12bとの間となる部位から上方に突出した後、突出端縁部が突当ヒレ部12eに向けてほぼ直角に屈曲したものである。段部12kは、基枠ヒレ部12a1において内レール12bと外レール12cとの間に設けたもので、外レール12c側が一段低くなるように構成してある。段部12kの上縁部には、室外側に向けて係合突条12pが設けてある。係合突条12mは、フック部12j及び段部12kの係合突条12pとの協働により基枠ヒレ部12a1との間に後述する付属部品を保持するための突出部である。すなわち、下枠12Aの係合突条12mは、突当ヒレ部12eにおいてフック部12jに対向する見付け面からフック部12jに向けて突出するように形成してあり、外レール12cにおいて段部12kに対向する見付け面から段部12kの係合突条12pに向けて突出するように形成してある。ビスホール12nは、縦枠13A,14Aとの間を連結する連結ネジ(図示せず)が螺合される部分である。下枠12Aのビスホール12nは、基枠ヒレ部12a1の外周側となる見込み面12a5と外レール12cの室外に臨む見付け面との出隅部、内方縦ヒレ部12a4と連結ヒレ部12gとの入隅部、及び基枠ヒレ部12a1の外周側となる見込み面12a5において支持ヒレ部12fとの入隅部に設けてある。
標準仕様の建具に適用する枠体10Aの縦枠13A,14Aは、図1の(c)、図1の(d)、図4及び図5に示すように、基枠部13a,14a、障子引寄ヒレ部13b,14b、網戸引寄ヒレ部13c,14c、突当ヒレ部13d,14d及び連結ヒレ部13e,14eを有している。基枠部13a,14aは、枠体10Aの内周側と外周側とを仕切るように配置される部分、すなわち、見込み方向に沿ってほぼ鉛直に配置される部分であり、単一のプレート状を成す基枠ヒレ部13a1,14a1によって構成してある。障子引寄ヒレ部13b,14bは、基枠部13a,14aの内周側となる見込み面13a2,14a2からほぼ直角となるように突出した部分である。左縦枠13Aにおいては、室外側となる部位に障子引寄ヒレ部13bが設けてあり、右縦枠14Aにおいては、室内側となる部位に障子引寄ヒレ部14bが設けてある。網戸引寄ヒレ部13c,14cは、基枠部13a,14aにおいて最も室外側となる端縁部から障子引寄ヒレ部13b,14bとほぼ平行となるように左右に向けて突出した部分である。網戸引寄ヒレ部13c,14cの基枠部13a,14aからの内方側への突出寸法は、障子引寄ヒレ部13b,14bとほぼ同じであり、外方側への突出寸法は内方側への突出寸法よりも小さい。突当ヒレ部13d,14dは、基枠部13a,14aにおいて最も室内側となる端縁部から障子引寄ヒレ部13b,14bとほぼ平行となるように左右に向けて突出したヒレ状部分である。突当ヒレ部13d,14dの基枠部13a,14aからの外方側への突出寸法は、障子引寄ヒレ部13b,14bよりもわずかに小さく、内方側への突出寸法は、外方側への突出寸法よりもさらに小さく設定してある。連結ヒレ部13e,14eは、家屋の躯体(図示せず)に連結される部分であり、基枠部13a,14aの外周側となる見込み面13a3,14a3において室内側となる部位から障子引寄ヒレ部13b,14bとほぼ平行となるように外周側に向けて突出している。連結ヒレ部13e,14eの基枠部13a,14aからの突出寸法は、障子引寄ヒレ部13b,14bよりも大きく設定してある。
図1の(c)に示すように、左縦枠13Aには、基枠部13aの内周側となる見込み面13a2に2つのフック部13f及び位置決めヒレ部13gが設けてあり、図1の(d)に示すように、右縦枠14Aには、基枠部14aの内周側となる見込み面14a2にフック部14fが1つ設けてある。左縦枠13Aのフック部13f及び右縦枠14Aのフック部14fは、それぞれ基枠部13a,14aから内周側に突出した後、突出端縁部が室内側に向けてほぼ直角に屈曲したものである。左縦枠13Aのフック部13fは、障子引寄ヒレ部13bと連結ヒレ部13eとの間となる部位、及び連結ヒレ部13eと突当ヒレ部13dとの間となる部位にそれぞれ設けてある。右縦枠14Aのフック部14fは、障子引寄ヒレ部14bと突当ヒレ部14dとの間となる部位に設けてある。なお、突当ヒレ部13d,14dにおいてフック部13f,14fに対応する部分の延在端縁部には、フック部13f,14fに向けてほぼ直角に屈曲した係合突条13h、14hが設けてある。位置決めヒレ部13gは、基枠部13aから内周側に突出したもので、室外側に設けたフック部13fと連結ヒレ部13eとの間においてフック部13fに近接した部分に設けてある。
上記のように構成した上枠11A、下枠12A、左縦枠13A及び右縦枠14Aは、四周枠組みするとともに、それぞれに樹脂によって成形した付属部品を装着することによって標準仕様の枠体10Aを構成する。例えば、図4及び図5に示す建具では、図6の(b)に示すように、上枠11Aにおいて内レール11bと突当ヒレ部11eとの間に付属部品として上部カバー部材31を装着している。下枠12Aには外レール12cと内レール12bとの間に付属部品として下部第1カバー部材32を装着し、内レール12bと突当ヒレ部12eとの間に付属部品として下部第2カバー部材33を装着している。左縦枠13Aには、付属部品として左部カバー部材34を装着し、右縦枠14Aには、付属部品として右部カバー部材35を装着している。
上部カバー部材31は、内レール11bの室内に臨む見付け面を覆うレールカバー部31aと、基枠部11aの内周側となる見込み面11a2において内レール11bと突当ヒレ部11eとの間となる部位を覆う基枠カバー部31bと、基枠カバー部31bの室内側に位置する縁部から突当ヒレ部11eに沿って下方に延在した後、室内側に向けてほぼ直角に屈曲する額縁カバー部31cとを一体に成形したものである。この上部カバー部材31は、上枠11Aの内レール11b及び突当ヒレ部11eに設けた係合突条11gによって係合され、上枠11Aに保持された状態に維持される。
下部第1カバー部材32は、外レール12cと内レール12bとの間に配置される平板状の基枠カバー部32aと、基枠カバー部32aにおいて基枠部12aに対向する部位から突出した2つの係合脚部32bとを一体に成形したものである。この下部第1カバー部材32は、係合脚部32bを段部12kの係合突条12p及び外レール12cの係合突条12mに係合させることにより、基枠カバー部32aが基枠部12aとの間に隙間を確保した状態で外レール12cと内レール12bとの間を覆うように配置される。
下部第2カバー部材33は、内レール12bと突当ヒレ部12eとの間に配置される平板状の基枠カバー部33aと、基枠カバー部33aにおいて基枠部12aに対向する部位から突出した2つの係合脚部33bと、基枠カバー部33aの室内側に位置する縁部から突当ヒレ部12eに沿って上方に延在した後、室内側に向けてほぼ直角に屈曲する額縁カバー部33cとを一体に成形したものである。この下部第2カバー部材33は、係合脚部33bをフック部12j及び突当ヒレ部12eの係合突条12mに係合させることにより、基枠カバー部33aが基枠部12aとの間に隙間を確保した状態で内レール12bと突当ヒレ部12eとの間を覆うように配置される。
左部カバー部材34は、室外側のフック部13f及び位置決めヒレ部13gと室内側のフック部13fとの間にアーチ状に架け渡されるアーチカバー部34aと、基枠部13aの内周側となる見込み面13a2において室内側のフック部13fと突当ヒレ部13dとの間となる部位を覆う基枠カバー部34bと、基枠カバー部34bの室内側に位置する縁部から突当ヒレ部13dに沿って内方に延在した後、室内側に向けてほぼ直角に屈曲する額縁カバー部34cとを一体に成形したものである。この左部カバー部材34は、室外側のフック部13f及び位置決めヒレ部13gと、室内側のフック部13fと、突当ヒレ部13dに設けた係合突条13hとによって係合され、左縦枠13Aに保持された状態に維持される。
右部カバー部材35は、基枠部14aの内周側となる見込み面14a2においてフック部14fと突当ヒレ部14dとの間となる部位を覆う基枠カバー部35aと、基枠カバー部35aの室内側に位置する縁部から突当ヒレ部14dに沿って内方に延在した後、室内側に向けてほぼ直角に屈曲する額縁カバー部35bとを一体に成形したものである。この右部カバー部材35は、フック部14fと、突当ヒレ部14dに設けた係合突条14hとによって係合され、右縦枠14Aに保持された状態に維持される。
上記のように構成した標準仕様の枠体10Aに対しては、図4及び図5に示すように、上枠11Aの外レール11cと下枠12Aの外レール12cとの間に外障子20Lを配設し、かつ上枠11Aの内レール11bと下枠12Aの内レール12bとの間に内障子20Rを配設することで標準仕様の建具が構成される。障子20は、矩形状を成す面材21(複層ガラス)の四周に上框22、下框23及び左右の縦框24,25を装着することによって構成したものである。例えば、図4及び図5に示す建具では、図6の(e)に示すように、アルミニウム合金等の金属によって成形した室外側部材22a,23a,24a,25aと、樹脂によって成形した室内側部材22b,23b,24b、25bとによって構成した複合タイプの框22,23,24,25を備えた障子20を適用している。なお、外障子20Lの召合せとなる縦框25については、アルミニウム合金等の金属によって一体に成形してある。
上記のように構成した標準仕様の建具では、枠体10Aを構成する上枠11A、左縦枠13A及右縦枠14Aがいずれも単一のプレート状を成す基枠ヒレ部11a1,13a1,14a1を有して構成してある。つまり、上述した建具は、断熱性能や防火性能については必ずしも十分とはいえないものの、引き違い窓としての基本的な機能は備えたものであり、コストを抑えて製造することができる。
(断熱仕様の建具について)
図2の(a)、図7及び図8に示すように、断熱仕様の建具に適用する枠体10Bの上枠11Bは、基枠部11a、内レール11b、外レール11c、網戸レール11d、突当ヒレ部11e及び連結ヒレ部11fを有している点で標準仕様の上枠11Aと共通であり、基枠部11aの途中に断熱材11jを備える点及び基枠部11aが中空部11kを備えて構成されている点でのみ標準仕様の上枠11Aと相違している。すなわち、断熱仕様となる上枠11Bの基枠部11aは、プレート状を成す基枠ヒレ部11a1を有するとともに、基枠ヒレ部11a1の外周側となる部分において連結ヒレ部11fよりも室外側となる部位に外方縦ヒレ部11a4、上方横ヒレ部11a5、内方縦ヒレ部11a6及び補強リブ11a7を有したものである。外方縦ヒレ部11a4は、基枠ヒレ部11a1の室外側に位置する縁部から上方に向けて突出した部分である。上方横ヒレ部11a5は、外方縦ヒレ部11a4の上端縁部から基枠ヒレ部11a1に沿うように室内側に向けて延在した部分である。上方横ヒレ部11a5の延在端縁部は、連結ヒレ部11fの位置まで延在している。内方縦ヒレ部11a6は、上方横ヒレ部11a5の延在端縁部から下方に向けて延在した部分であり、延在端縁部が基枠ヒレ部11a1の外周側となる見込み面に連結している。すなわち、上枠11Bの基枠部11aには、外方縦ヒレ部11a4、上方横ヒレ部11a5及び内方縦ヒレ部11a6によって基枠ヒレ部11a1の外周側に突出するように中空部11kが構成してある。補強リブ11a7は、中空部11kにおいて基枠ヒレ部11a1と上方横ヒレ部11a5との間を連結するもので、外レール11cの延長上となる位置に設けてある。基枠ヒレ部11a1には、外レール11cと内レール11bとの間となる部分に断熱材11jが介在してある。従って、断熱仕様の上枠11Bでは、断熱材11jを境界として室内側の部分と室外側の部分とが熱的に遮断されている。上述の相違点を除き、断熱仕様の上枠11Bは、基枠部11aの内周側となる構成、つまり内レール11b、外レール11c、網戸レール11d、突当ヒレ部11e、係合突条11gの構成については、標準仕様の上枠11Aと共通である。なお、基枠部11aの外周側についても、連結ヒレ部11f等、躯体(図示せず)との取り付けに関する構成については標準仕様のものと同様である。断熱仕様の上枠11Bにおいて標準仕様の上枠11Aと同様の構成については、同一の符号を付して詳細説明を省略している。
断熱仕様の建具に適用する枠体10Bの下枠12Bは、図2の(b)、図7及び図8に示すように、基枠部12a、内レール12b、外レール12c、網戸レール12d、突当ヒレ部12e、支持ヒレ部12f及び連結ヒレ部12gを有している点で標準仕様の下枠12Aと共通であり、基枠部12aの途中に断熱材12qを備える点及び支持ヒレ部12fの詳細構成のみが標準仕様の下枠12Aと相違している。すなわち、断熱仕様となる下枠12Bの基枠部12aは、基枠ヒレ部12a1において外レール12cと内レール12bとの間となる部分に断熱材12qが介在してある。従って、断熱仕様の下枠12Bでは、断熱材12qを境界として室内側の部分と室外側の部分とが熱的に遮断されている。支持ヒレ部12fは、標準仕様の支持ヒレ部12fよりも室外側となる部位から下方に向けて延在した第1支持ヒレ部12f1と、基枠ヒレ部12a1の最も室内側となる端縁部から下方に向けて延在した第2支持ヒレ部12f2とを有している。第2支持ヒレ部12f2の下端縁部には、室内側に向けて漸次下方となるように傾斜ヒレ部12f3が設けてある。上述の相違点を除き、断熱仕様の下枠12Bは、基枠部12aの内周側となる構成、つまり内レール12b、外レール12c、網戸レール12d、突当ヒレ部12e、フック部12j、係合突条12mの構成については、標準仕様の下枠12Aと共通である。なお、上枠11Bと同様、基枠部12aの外周側についても、連結ヒレ部12g等、躯体(図示せず)との取り付けに関する構成については標準仕様のものと同様である。断熱仕様の下枠12Bにおいて標準仕様の下枠12Aと同様の構成については、同一の符号を付して詳細説明を省略している。
断熱仕様の建具に適用する枠体10Bの縦枠13B,14Bは、図2の(c)、図2の(d)、図7及び図8に示すように、基枠部13a,14a、障子引寄ヒレ部13b,14b、網戸引寄ヒレ部13c,14c、突当ヒレ部13d,14d及び連結ヒレ部13e,14eを有している点で標準仕様の縦枠13A,14Aと共通であり、網戸引寄ヒレ部13c,14cの外周側に突出する部分に連結突条13j,14jを備える点及び突当ヒレ部13d,14dの外周側に突出する部分にフック部13k,14kを備える点でのみ相違している。網戸引寄ヒレ部13c,14cの連結突条13j,14jは、外周側に突出した部分の端縁部から室内側に向けて直角に屈曲した部分である。突当ヒレ部13d,14dのフック部13k,14kは、外周側に突出した部分の端縁部から室外側に向けて屈曲した後、外周側に向けて屈曲し、さらに室内側に向けて屈曲した部分である。上述の相違点を除き、断熱仕様の縦枠13B,14Bは、基枠部13a,14aが単一のプレート状を成す基枠ヒレ部13a1,14a1によって構成されている点及び基枠部13a,14aの内周側となる構成、つまり障子引寄ヒレ部13b,14b、網戸引寄ヒレ部13c,14c、突当ヒレ部13d,14dの構成については標準仕様の縦枠13A,14Aと共通である。なお、上枠11Bと同様、基枠部13a,14aの外周側についても、連結ヒレ部13e,14e等、躯体(図示せず)との取り付けに関する構成については標準仕様のものと同様である。断熱仕様の縦枠13B,14Bにおいて標準仕様の縦枠13A,14Aと同様の構成については、同一の符号を付して詳細説明を省略している。
上記のように構成した上枠11B、下枠12B、左縦枠13B及び右縦枠14Bは、四周枠組みするとともに、それぞれに樹脂によって成形した付属部品を装着することによって断熱仕様の枠体10Bを構成する。例えば、図7及び図8に示す建具では、図9の(a)に示すように、上枠11Bにおいて内レール11bと突当ヒレ部11eとの間に上部カバー部材31を装着している。また、上枠11Bにおいて外レール11cと内レール11bとの間には、上部サブカバー部材36を装着している。下枠12Bには外レール12cと内レール12bとの間に下部第1カバー部材32を装着し、内レール12bと突当ヒレ部12eとの間に下部第2カバー部材33を装着している。左縦枠13Bには、第2左部カバー部材34′を装着し、右縦枠14Bには、右部カバー部材35を装着している。
上部サブカバー部材36は、基枠部11aの内周側となる見込み面において外レール11cと内レール11bとの間となる部位を覆うもので、両側縁部が上方に向けて湾曲するとともに、湾曲端縁部が下方に向けて屈曲している。この上部サブカバー部材36は、外レール11cの係合突条11gと内レール11bの係合突条11gとによって係合され、上枠11Bに保持された状態に維持される。第2左部カバー部材34′は、上述した左部カバー部材34と比較して、アーチカバー部34a′が拡大して構成されたものである。この第2左部カバー部材34′は、室外側のフック部13f及び位置決めヒレ部13gと、室内側のフック部13fと、突当ヒレ部13dに設けた係合突条13hとによって係合され、左縦枠13Bに保持された状態に維持される。この第2左部カバー部材34′には、ネジを螺合するためのネジ溝34d′が設けてあり、さらにこのネジ溝34d′には溝カバー34e′が着脱可能に装着してある。なお、上部カバー部材31、下部第1カバー部材32、下部第2カバー部材33及び右部カバー部材35については、いずれも標準仕様の枠体10Bに装着したものと同一のものである。
上記のように構成した断熱仕様の枠体10Bに対しては、上枠11Bの外レール11cと下枠12Bの外レール12cとの間に外障子20Lを配設し、かつ上枠11Bの内レール11bと下枠12Bの内レール12bとの間に内障子20Rを配設することで断熱仕様の建具が構成される。適用する障子20は、図9の(c)に示すように、標準仕様のものと同一のものである。
上記のように構成した断熱仕様の建具では、枠体10Bを構成する上枠11Bの基枠部11aが中空部11kを有した構成であるため、上枠11Bの室外側部分と室内側部分との間に断熱空間が確保されることになる。また、左縦枠13Bの基枠ヒレ部13aにおいて室内側に位置する見付け面にも、第2左部カバー部材34′のアーチカバー部34a′及び溝カバー34e′との間に、より大きな断熱空間が確保されることになる。従って、この断熱仕様の建具によれば、標準仕様の建具に比べて断熱性能を向上させることができる。
しかも、それぞれの枠11B,12B,13B,14Bにおいて基枠部11a,12a,13a,14aよりも内周側となる構成については標準仕様の枠11A,12A,13A,14Aと共通の構成を有するように構成してある。従って、断熱仕様の建具によれば、障子20や付属部品を標準仕様の建具と共用することができ、製造コストの点で有利となる。
(防火仕様の建具について)
図3の(a)、図10及び図11に示すように、防火仕様の建具に適用する枠体10Cの上枠11Cは、基枠部11a、内レール11b、外レール11c、網戸レール11d、突当ヒレ部11e及び連結ヒレ部11fを有している点で標準仕様の上枠11Aと共通であり、基枠部11aが中空部11kを備えて構成されている点でのみ標準仕様の上枠11Aと相違している。断熱仕様の上枠11Bと比較した場合、防火仕様の上枠11Cは、基枠部11aの途中に断熱材11jを備えておらず、基枠ヒレ部11a1が単一のプレート状を成す点でのみ相違したものである。上述の相違点を除き、防火仕様の上枠11Cは、基枠部11aの内周側となる構成、つまり内レール11b、外レール11c、網戸レール11d、突当ヒレ部11e、係合突条11gの構成については、標準仕様の上枠11Aと共通である。なお、基枠部11aの外周側についても、連結ヒレ部11f等、躯体(図示せず)との取り付けに関する構成については標準仕様のものと同様である。また、断熱仕様の上枠11Bと比較した場合、防火仕様の上枠11Cは、基枠部11aの外周側についても共通の構成となる。
防火仕様の建具に適用する枠体10Cの下枠12Cは、図3の(b)、図10及び図11に示すように、基枠部12a、内レール12b、外レール12c、網戸レール12d、突当ヒレ部12e、支持ヒレ部12f及び連結ヒレ部12gを有している点で標準仕様の下枠12Aと共通であり、支持ヒレ部12fの詳細構成のみが標準仕様の下枠12Aと相違している。断熱仕様の下枠12Bと比較した場合、防火仕様の下枠12Cは、基枠部12aの途中に断熱材12qを備えておらず、基枠ヒレ部12a1が単一のプレート状を成す点でのみ相違したものである。上述の相違点を除き、防火仕様の下枠12Cは、基枠部12aの内周側となる構成、つまり内レール12b、外レール12c、網戸レール12d、突当ヒレ部12e、フック部12j、係合突条12mの構成については、標準仕様の下枠12Aと共通である。なお、基枠部12aの外周側についても、連結ヒレ部12g等、躯体(図示せず)との取り付けに関する構成については標準仕様のものと同様である。また、断熱仕様の下枠12Bと比較した場合、防火仕様の下枠12Cは、基枠部12aの外周側についても共通の構成となる。
防火仕様の建具に適用する枠体10Cの縦枠13C,14Cは、図3の(c)、図3の(d)、図10及び図11に示すように、基枠部13a,14a、障子引寄ヒレ部13b,14b、網戸引寄ヒレ部13c,14c、突当ヒレ部13d,14d及び連結ヒレ部13e,14eを有している点で標準仕様の縦枠13A,14Aと共通であり、網戸引寄ヒレ部13c,14cの外周側に突出する部分に連結突条13j,14jを備える点及び突当ヒレ部13d,14dの外周側に突出する部分にフック部13k,14kを備える点でのみ相違している。断熱仕様の縦枠13B,14Bと比較した場合、防火仕様の縦枠13C,14Cは、同一に構成してある。上述の相違点を除き、防火仕様の縦枠13C,14Cは、基枠部13a,14aの内周側となる構成、つまり障子引寄ヒレ部13b,14b、網戸引寄ヒレ部13c,14c、突当ヒレ部13d,14dの構成については標準仕様の縦枠13A,14Aと共通である。なお、上枠11Cと同様、基枠部13a,14aの外周側についても、連結ヒレ部13e,14e等、躯体(図示せず)との取り付けに関する構成については標準仕様のものと同様である。また、断熱仕様の縦枠13B,14Bと比較した場合、防火仕様の縦枠13C,14Cは、基枠部13a,14aの外周側についても共通の構成となる。
上記のように構成した上枠11C、下枠12C、左縦枠13C及び右縦枠14Cは、四周枠組みするとともに、それぞれに樹脂によって成形した付属部品を装着することによって防火仕様の枠体10Cを構成する。例えば、図10及び図11に示す建具では、図12の(b)に示すように、上枠11Cにおいて内レール11bと突当ヒレ部11eとの間に上部カバー部材31を装着している。下枠12Cには外レール12cと内レール12bとの間に下部第1カバー部材32を装着し、内レール12bと突当ヒレ部12eとの間に下部第2カバー部材33を装着している。左縦枠13Cには、左部カバー部材34を装着し、右縦枠14Cには、右部カバー部材35を装着している。なお、上部カバー部材31、下部第1カバー部材32、下部第2カバー部材33、左部カバー部材34及び右部カバー部材35については、いずれも標準仕様の枠体10Aに装着したものと同一のものである。
上記のように構成した防火仕様の枠体10Cに対しては、上枠11Cの外レール11cと下枠12Cの外レール12cとの間に外障子20Lを配設し、かつ上枠11Cの内レール11bと下枠12Cの内レール12bとの間に内障子20Rを配設することで防火仕様の建具が構成される。適用する障子20は、図12の(e)に示すように、標準仕様のものと同一のものである。
上記のように構成した防火仕様の建具では、枠体10Cを構成する上枠11Cの基枠部11aが中空部11kを有した構成であるため、上枠11Cの室外側部分と室内側部分との間に断熱空間が確保されることになり、標準仕様の建具に比べて防火性能を向上させることができる。例えば、室外側から加熱された場合にも、この断熱空間によって基枠ヒレ部11a1が高温状態となる事態を抑えることができる。従って、この建具によれば、火災が発生した場合にも、基枠ヒレ部11a1に変形を来すおそれがなく、室外と室内との間に火炎の貫通口ができる事態を防止することが可能となる。さらに、この建具では、上枠11Cの中空部11kにおいて外レール11cの延長上となる位置に補強リブ11a7が設けてある。このため、加熱によって障子20が上下方向に熱延びしたとしても、補強リブ11a7によってこれに対抗することができ、基枠部11aに変形を来す事態を防止することができる。
しかも、それぞれの枠11C,12C,13C,14Cにおいて基枠部11a,12a,13a,14aよりも内周側となる構成については標準仕様の枠11A,12A,13A,14Aと共通の構成を有するように構成してある。従って、防火仕様の建具によれば、障子20や付属部品を標準仕様の建具と共用することができ、製造コストの点で有利となる。
なお、上述した実施の形態では、断熱仕様となる枠体10Bの上枠11B及び下枠12Bと、防火仕様となる枠体10Cの上枠11C及び下枠12Cとが、基枠ヒレ部11a1,12a1に断熱材11j,12qが介在するか否かのみが相違するように構成している。また、断熱仕様の縦枠13B,14Bと、防火仕様の縦枠13C,14Cとを共通の構成を有するように構成している。従って、例えば図13に示すように、上枠11Cの上部に無目15を介して段窓用の建具(図示の例では嵌め殺し窓D)を連結する場合には、断熱仕様の枠体10Bと防火仕様の枠体10Cとで、同一の構成を有した無目15及び段窓用の建具Dを適用することができる。また、図14に示すように、右縦枠14Cの右側に方立16を介して連窓用の障子(図示の例では嵌め殺し窓E)を連結する場合にも、断熱仕様の枠体10Bと防火仕様の枠体10Cとで、同一の構成を有した方立16及び連窓用の建具Eを適用することができる。従って、製造コストを抑えた上で、要求される性能を有した段窓や連窓を構成することが可能となる。
また、上述した実施の形態では、それぞれの枠に対して付属部品が選択可能であるため、付属部品を変更することで、同一仕様の枠体10A,10B,10Cを適用した場合にも、異なる断熱性能を有した建具を構成することが可能である。
例えば、標準仕様では、図6の(b)に示す付属部品を適用した枠体10Aと図6の(e)に示す障子20を適用して建具を構成したが、図6の(a)に示すように、枠との間に板厚の小さい断熱空間を構成する付属部品を装着すれば、実施の形態よりも断熱性能が小さくなるように調整した標準仕様の建具を構成することができる。逆に、図6の(c)に示すように、枠との間に板厚の大きい断熱空間を構成する付属部品を装着すれば、実施の形態よりも断熱性能が大きくなるように調整した標準仕様の建具を構成することができる。この場合、適用する障子20についても、図6の(d)に示すように、単一のアルミニウム合金からなる框を有した障子20′を適用すれば、断熱性能を小さく調整して製造コストを抑えた標準仕様の建具を構成することが可能である。
同様に、図9に示す断熱仕様の建具や、図12に示す防火仕様の建具についても、付属部品や障子20′,20″を変更することで、様々な性能を有した建具を構成することが可能である。
なお、上述した実施の形態では、標準仕様の枠体と、断熱仕様の枠体と、防火仕様の枠体とを例示しているが、その他の異なる性能を有した枠体にも適用することが可能である。また、建具として、枠体10A,10B,10Cに対して2枚の障子20を左右方向に沿ってスライド可能に配設した引き違い窓を例示しているが、本発明はこれに限定されず、障子が1枚の片引き窓や、障子が3枚以上となる3枚建てや4枚建て等の建具に適用することが可能である。
10A,10B,10C 枠体、11A,11B,11C 上枠、11a,12a,13a,14a 基枠部、11a1,12a1,13a1,14a1 基枠ヒレ部、11a7 補強リブ、11b,12b 内レール、11c,12c 外レール、11j,12q 断熱材、11k,12h 中空部、12A,12B,12C 下枠、13A,13B,13C 左縦枠、14A,14B,14C 右縦枠、20,20′,20″ 障子

Claims (5)

  1. 互いに異なる複数種類の枠体から、要求される性能に応じたものを選択して構成される建具であって、
    前記複数種類の枠体は、上下の横枠及び左右の縦枠を備えて構成したものであり、
    前記横枠及び前記縦枠は、それぞれが枠体の内周側と外周側とを仕切るように配置される基枠部を有し、
    少なくとも前記横枠は、前記基枠部の内周側については互いに共通となるように構成されている一方、前記基枠部の外周側については個々の要求性能を満たすように互いに異なる構成を有していることを特徴とする建具。
  2. 標準となる標準枠体において上方に配置される横枠は、前記基枠部が単一の基枠ヒレ部によって構成され、
    比較的高い防火性能が要求される防火枠体において上方に配置される横枠の基枠部には、外周側に突出するように中空部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の建具。
  3. 前記標準枠体の横枠及び前記防火枠体の横枠には、それぞれ前記基枠部の内周側に障子を左右方向に沿ってスライド可能に支持する2本のレールが設けられ、前記2本のレールは、前記基枠部の互いに共通となる位置にほぼ同一の高さを有するように構成されており、
    前記防火枠体の中空部には、室外側に設けられたレールの延長上となる位置に当該中空部を分断するようにリブが設けられていることを特徴とする請求項2に記載の建具。
  4. 標準となる標準枠体の横枠及び比較的高い断熱性能が要求される断熱枠体の横枠には、前記基枠部の内周側となる部位に障子を左右方向に沿ってスライド可能に支持する2本のレールが設けられ、前記2本のレールは、前記基枠部の互いに共通となる位置にほぼ同一の高さを有するように構成されており、
    前記標準枠体において上方に配置される横枠は、前記基枠部が単一の基枠ヒレ部によって構成され、
    前記断熱枠体の横枠は、前記基枠部において前記2本のレールの間となる部位に断熱材が介在されていることを特徴とする請求項1に記載の建具。
  5. 前記断熱枠体において上方に配置される横枠の基枠部には、外周側に突出するように中空部が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の建具。
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