JP2018053355A - 含炭塊成鉱の製造方法及び含炭塊成鉱 - Google Patents

含炭塊成鉱の製造方法及び含炭塊成鉱 Download PDF

Info

Publication number
JP2018053355A
JP2018053355A JP2017075898A JP2017075898A JP2018053355A JP 2018053355 A JP2018053355 A JP 2018053355A JP 2017075898 A JP2017075898 A JP 2017075898A JP 2017075898 A JP2017075898 A JP 2017075898A JP 2018053355 A JP2018053355 A JP 2018053355A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbon
iron
strength
hydraulic binder
less
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017075898A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6880951B2 (ja
Inventor
岳之 藤坂
Takeyuki Fujisaka
岳之 藤坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel and Sumitomo Metal Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel and Sumitomo Metal Corp filed Critical Nippon Steel and Sumitomo Metal Corp
Publication of JP2018053355A publication Critical patent/JP2018053355A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6880951B2 publication Critical patent/JP6880951B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】含炭塊成鉱の炭材量及び養生後強度を維持しつつ、水硬性バインダ量を低減することが可能な、新規かつ改良された含炭塊成鉱の製造方法及び含炭塊成鉱を提供する。【解決手段】上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、炭材を、粒子径がメジアン径以上の炭材粒子を含む粗粒部と、粒子径がメジアン径未満の炭材粒子を含む細粒部の2区分に分級し、粗粒部、含鉄物質、及び水硬性バインダを含む配合原料を用いて含炭塊成鉱を作製することを特徴とする、含炭塊成鉱の製造方法が提供される。【選択図】図1

Description

本発明は、含炭塊成鉱の製造方法及び含炭塊成鉱に関する。
高炉においては、炉頂から鉄系原料(酸化鉄を含む原料。主として、焼結鉱)及びコークスを層状に装入し、高炉下部の羽口から熱風を送風する。これにより、高炉内を降下する酸化鉄を加熱するともに、主としてCOからなる還元ガスにより還元する。すなわち、銑鉄を製造する。
このような高炉操業において、省エネルギーなどの観点から還元材比を低減する技術について検討が重ねられている。ここで、還元材比は、例えば高炉に導入される全ての還元材の原単位、代表的には、コークスの原単位及び羽口から吹き込まれる微粉炭の原単位の総和として示される。
特許文献1〜3には、このような技術の一例として、含炭塊成鉱が開示されている。含炭塊成鉱は、含鉄物質、炭材、及び水硬性バインダを含む配合原料を水とともに造粒し、その後造粒物を養生することで作製される。養生時に水硬性バインダが水和し、固化する。したがって、水硬性バインダは含炭塊成鉱のバインダとして機能する。すなわち、含炭塊成鉱が高炉への輸送中、あるいは高炉への投入時に粉化すると、高炉内でガスの流動性が低下する可能性がある。粉化した含炭塊成鉱が高炉内で目詰りを起こす可能性があるからである。そこで、水硬性バインダを用いて含炭塊成鉱の強度(具体的には、養生後強度)を維持し、粉化を抑制している。
特開2008−95177号公報 特開2012−211363号公報 特開2014−25135号公報
ところで、このような水硬性バインダは、高炉からスラグとして排出される。このため、スラグ量低減、及び含炭塊成鉱製造コスト削減の観点から、含炭塊成鉱中の水硬性バインダ量を低減することが求められていた。
この点、含炭塊成鉱中の水硬性バインダ量を単に減らしただけでは、含炭塊成鉱の養生後強度が低下してしまうという問題があった。含炭塊成鉱の養生後強度が低下すると、含炭塊成鉱が高炉への移送中、あるいは高炉への投入時に粉化する可能性が高くなってしまう。
一方、含炭塊成鉱中に含まれる炭材の量を減らすと、含炭塊成鉱の養生後強度が高まることが知られている。したがって、含炭塊成鉱中の炭材量を減らすことも考えられるが、この方法では、含炭塊成鉱の本来の目的である還元材比低減という目的を十分に達成することができない。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、含炭塊成鉱の炭材量及び養生後強度を維持しつつ、水硬性バインダ量を低減することが可能な、新規かつ改良された含炭塊成鉱の製造方法及び含炭塊成鉱を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、炭材を、粒子径がメジアン径以上の炭材粒子を含む粗粒部と、粒子径がメジアン径未満の炭材粒子を含む細粒部の2区分に分級し、粗粒部、含鉄物質、及び水硬性バインダを含む配合原料を用いて含炭塊成鉱を作製することを特徴とする、含炭塊成鉱の製造方法が提供される。
ここで、粗粒部は、粒子径が150μm以下の炭材粒子を42質量%以下の割合で含んでいてもよい。
また、含鉄物質が、粒子径が44μm以下の粒子を60質量%以上の割合で含んでいても良い。
本発明の他の観点によれば、含鉄物質、炭材、及び水硬性バインダの水和物を含む含炭塊成鉱であって、炭材は、粒子径が150μm以下の炭材粒子を42質量%以下の割合で含むことを特徴とする、含炭塊成鉱が提供される。
以上説明したように本発明によれば、炭材を粗粒部及び細粒部に分級し、粗粒部を用いて含炭塊成鉱を作製する。したがって、含炭塊成鉱中の炭材の表面積、言い換えれば結合強度の弱い炭材/水硬性バインダの水和物の界面の面積を小さくすることができる。したがって、含炭塊成鉱の養生後強度を高めることができる。このため、含炭塊成鉱の養生後強度をある目標値にするために必要な水硬性バインダ量を低減することができる。また、含炭塊成鉱の養生後強度を目標値にするために含炭塊成鉱中の炭材量を低減する必要がない。したがって、含炭塊成鉱の炭材量及び養生後強度を維持しつつ、水硬性バインダ量を低減することができる。
本発明の実施形態に係る含炭塊成鉱の製造方法の処理手順を示すフローチャートである。 各材料の粒子径分布を示すグラフである。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.本発明者による検討>
本発明者は、含炭塊成鉱に含まれる各成分の特性について鋭意検討し、この結果、本実施形態に係る含炭塊成鉱の製造方法に想到した。以下、本発明者による検討内容について説明する。
含炭塊成鉱は、含鉄物質及び炭材の粒子間に水硬性バインダの水和物が充填された構造を有する。したがって、含炭塊成鉱の養生後強度は、水硬性バインダの水和物自体の強度(すなわち、基質強度)、水硬性バインダの水和物/含鉄物質界面の結合力、及び水硬性バインダの水和物/炭材界面の結合力に依存すると考えられる。
ところで、炭材は疎水性を示すことが多い。このため、含鉄物質、炭材、及び水硬性バインダを含む配合原料を水とともに造粒した場合、造粒物中の炭材粒子の表面に存在する水は、含鉄物質粒子の表面に存在する水よりも少ないと考えられる。そして、水硬性バインダの水和反応は、水硬性バインダと水が存在する箇所で起こる。したがって、炭素の表面に形成される水硬性バインダの水和物の量は、含鉄物質の表面に形成される水硬性バインダの水和物の量よりも少ないと考えられる。したがって、水硬性バインダの水和物/炭材界面の結合力は、水硬性バインダの水和物/含鉄物質界面の結合力よりも弱いと考えられる。この理由により、含炭塊成鉱中に含まれる炭材の量を減らすと、含炭塊成鉱の養生後強度が高まると考えられる。
そこで、本発明者は、含炭塊成鉱中の炭材粒子の表面積を低減させることができれば、含炭塊成鉱の養生後強度を高めることができると考えた。そして、本発明者は、含炭塊成鉱中の炭材粒子の表面積を低減させる手段として、予め細粒部を除去した炭材を用いて含炭塊成鉱を作製することに想到した。本発明者は、このような知見に基づいて、本発明を完成させた。
<2.含炭塊成鉱の製造方法>
つぎに、図1に基づいて、本実施形態に係る含炭塊成鉱の製造方法について説明する。ステップS10において、炭材を、粒子径がメジアン径以上の炭材粒子を含む粗粒部と、粒子径がメジアン径未満の炭材粒子を含む細粒部の2区分に分級する。
ここで、含炭塊成鉱の原料となる炭材の種類は特に制限されず、従来の含炭塊成鉱に使用される炭材を本実施形態でも好適に使用することができる。例えば、炭材としては、コークス、石炭、無煙炭、コークスダスト(コークスの製造過程で生じるダスト)、石炭チャー等が挙げられる。
炭材を分級する方法も特に制限されず、微細な粉体を分級する方法であれば本実施形態でも好適に使用することができる。炭材を分級する方法としては、例えば、湿式篩、乾式篩、風力分級、液体サイクロン分級等が挙げられる。湿式篩は、液体(例えば水)を用いて炭材を流動させながら篩に掛ける方法である。乾式篩は、このような流体を用いずに炭材を篩に掛ける方法である。乾式篩の例としては、電熱篩、ロータップ式篩等が挙げられる。電熱篩は、炭材を電気エネルギーで熱しながら篩に掛ける方法である。この方法では、炭材を熱して炭材中の水分を除去しながら炭材を分級するので、篩の目詰まりを防止できる。ロータップ式篩では、篩をハンマーによりタップしながら炭材を篩に掛ける。風力分級は、風力を用いて石炭粒子を分級する方法である。この方法では、石炭粒子の比重差により石炭粒子が分級される。液体サイクロン分級は、液体(例えば水)を用いた風力分級である。
粗粒部は、粒子径がメジアン径以上の炭材粒子を含み、細粒部は、粒子径がメジアン径未満の炭材粒子を含む。炭材のメジアン径は、炭材の粒子径分布から算出可能である。炭材の粒子径分布は、例えば、レーザ回折散乱法により測定することができる。例えば炭材を篩に掛けた場合、篩に残る炭材粒子は粗粒部となり、篩から落ちた炭材粒子は細粒部となる。篩の目開きは、分級する前の炭材粒子の最大粒子径よりも小さければ良い。篩の目開きがこの条件を満たす場合、篩には、メジアン径以上の粒子径を有する石炭が必ず残り、細粒部には、メジアン径未満の粒子径を有する炭材粒子が必ず含まれる。また、本実施形態では、粒子径は、いわゆる球相当直径を意味するものとする。また、粗粒部の最大粒子径は特に制限されないが、1mm未満であってもよい。このときの篩の目開きは、0.1mm〜0.5mmの範囲であってもよい。
ここで、粗粒部は、粒子径が150μm以下(以下、「150μm以下」を「−150μm」とも称する)の炭材粒子を42質量%以下の割合で含むことが好ましい。さらに好ましくは、粗粒部は、−150μmの炭材粒子を36質量%以下の割合で含む。後述する実施例に示される通り、この条件が満たされる場合に、含炭塊成鉱の養生後強度がより向上する。なお、篩の目開き、風力分級の設定条件等を調整することで、粗粒部の粒子径分布を調整することができる。ここに、分級操作の特性上、用いる篩の篩目が小さいほど、また、時間当たりの処理量が多いほど分級後の篩上(粗粒部)の粒度は大きくなる。
ステップS20において、含鉄物質、粗粒部、及び水硬性バインダを含む配合原料を水と混合し、混練する。このように、本実施形態では、炭材を粗粒部及び細粒部に分級し、粗粒部を用いて含炭塊成鉱を作製する。したがって、含炭塊成鉱中の炭材の表面積、言い換えれば結合強度の弱い炭材/水硬性バインダの水和物の界面の面積を小さくすることができる。したがって、含炭塊成鉱の養生後強度を高めることができる。このため、含炭塊成鉱の養生後強度をある目標値にするために必要な水硬性バインダ量を低減することができる。また、含炭塊成鉱の養生後強度を目標値にするために含炭塊成鉱中の炭材量を低減する必要がない。したがって、含炭塊成鉱の炭材量及び養生後強度を維持しつつ、水硬性バインダ量を低減することができる。
含鉄物質の種類は特に制限されず、従来の含炭塊成鉱に使用される含鉄物質を本実施形態でも好適に使用することができる。このような含鉄物質としては、例えば、鉄鉱石、高炉ダスト、製鉄の過程で生じる含鉄ダスト、スラッジ、スケール等が挙げられる。また、含鉄物質の粒子径は特に制限されず、含炭塊成鉱に求められる特性等に応じて適宜調整すれば良い。例えば、含鉄物質の粒子径は0.1mm未満であってもよい。
ここで、含鉄物質は、粒子径が44μm以下の粒子を含鉄物質の総質量に対して60質量%以上の割合で含むことが好ましい。なお、含鉄物質の粒子径分布は、例えば、レーザ回折散乱法により測定することができる。使用予定の含鉄物質の44μm以下の粒子割合が60質量%未満の場合には、含鉄物質を予めボールミルなどを用いて所望の粒度まで粉砕すればよい。このように含鉄物質の粒子径分布を調整することによって、含炭塊成鉱の還元後強度をさらに改善できる。これは、含炭塊成鉱の還元後強度が還元時に生成する金属鉄および配合原料に含まれる金属鉄の結合状態に依存し、金属鉄が細かく分散しているほど還元後強度が向上することに起因する。
水硬性バインダの種類も特に制限されず、従来の含炭塊成鉱に使用される水硬性バインダを本実施形態でも好適に使用することができる。例えば、水硬性バインダは、ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、アルミナセメント、高炉セメント等であってもよい。水硬性バインダには高炉スラグの粉末が含まれていてもよい。
含鉄物質、粗粒部、及び水硬性バインダを含む配合原料は、水と混合され、混練される。ここで、含鉄物質、粗粒部、水硬性バインダ、及び水の配合比は特に制限されず、含炭塊成鉱に求められる特性等に応じて適宜決定すれば良い。例えば、粗粒部の配合比は、含鉄物質、粗粒部、及び水硬性バインダの総質量に対して5〜30質量%であってもよい。また、水硬性バインダは、含鉄物質、粗粒部、及び水硬性バインダの総質量に対して5〜10質量%であってもよい。配合原料の残部(粗粒部及び水硬性バインダ以外の部分)は全て含鉄物質であってもよい。水は配合原料の総質量に対して10質量%程度であってもよい。
ステップS30において、配合原料の混練物を造粒することで、配合原料の造粒物を作製する。ここで、造粒方法は特に問われず、従来の含炭塊成鉱の造粒に使用される方法であれば本実施形態でも好適に使用される。例えば、造粒物は、パンペレタイザ、ドラムペレタイザ、成型用の凹みを有する1対の成型ロールなどであっても良い。ペレタイザによって作製される造粒物はいわゆるペレットであり、成型ロールによって作製される造粒物は、いわゆるブリケットである。
ステップS40において、造粒物を養生する。これにより、水硬性バインダが水和反応を起こし、固化する。以上の工程により、含炭塊成鉱を作製する。
このように、本実施形態では、細粒部を除いた炭材を用いて含炭塊成鉱を作製するので、含炭塊成鉱中の炭材の表面積を小さくすることができる。したがって、含炭塊成鉱の養生後強度を高めることができる。言い換えれば、含炭塊成鉱の養生後強度をある目標値にするために必要な水硬性バインダ量を低減することができる。また、含炭塊成鉱の養生後強度を目標値にするために含炭塊成鉱中の炭材量を低減する必要がない。したがって、含炭塊成鉱の炭材量及び養生後強度を維持しつつ、水硬性バインダ量を低減することができる。
<3.含炭塊成鉱の構成>
上記工程の結果物として得られる含炭塊成鉱は、含鉄物質、炭材(具体的には、上述した粗粒部)、及び水硬性バインダの水和物を含む。炭材は、粒子径が150μm以下の炭材粒子を42質量%以下の割合で含むことが好ましい。さらに好ましくは、炭材は、粒子径が150μm以下の炭材粒子を36質量%以下の割合で含む。
(実験1)
つぎに、本実施形態の実施例を説明する。実験1では、まず、表1に示す原料を準備した。具体的には、コークス粉をロータップ式ふるい振とう機(回転数300rpm、ハンマー打数150tpm)により20分間乾式ふるい分けすることで、粒子径分布の異なる5種類のコークス粉を調製した。コークス粉Aは篩目開き106μmで篩分けした際の篩下で、コークス粉Dはその篩上である。コークス粉Bは粒子径調製していないものである。コークス粉Cは、コークス粉AおよびDを1:9の質量比で混合したものである。コークス粉Eは篩目開き125μmで篩分けした際の篩上である。図2に、各原料の粒子径分布をレーザ回折散乱法により測定したデータを示す。横軸は粒子径、縦軸は積算分布(質量%)を示す
Figure 2018053355
ついで、早強ポルトランドセメント:炭材(コークス粉A〜Eのいずれか):含鉄物質を7:10:83の質量比で混合することで、配合原料を作製した。ここで、含鉄物質は、カナダ産鉱石Aとブラジル産鉱石Bを質量比で3:1に混合したものを用いた。
ついで、配合原料に水を8質量%添加した後、混合攪拌機で混練することで、混練物を得た。ついで、この混練物をパンペレタイザで造粒することで、生ペレットを製造した。生ペレットは密閉容器に入れ、50℃で2日間、養生した。これにより、含炭塊成鉱を作製した。
得られた含炭塊成鉱を、9.5〜11.2mm(9.5mm以上11.2mm未満)のの粒子径を有する含炭塊成鉱にふるい分けた。ついで、この範囲内の粒子径を有する含炭塊成鉱を10個取得し、これらの圧潰強度を測定した。そして、測定値の平均値を養生後強度として採用した。圧潰強度試験方法はJIS M8718に準拠した。すなわち、含炭塊成鉱1個に規定の加圧盤速度で圧縮荷重をかけ、ペレットが破壊した時点の圧縮荷重の最大値を圧潰強度とした。なお、加圧盤速度は12mm/minとした。また、各含炭塊成鉱のT.Fe(全鉄の質量%)を蛍光X線分析、T.C(炭素原子の質量%)を燃焼赤外線吸収法により測定した。表2に含炭塊成鉱の評価結果を示す。
Figure 2018053355
比較例1は、コークス粉A(炭材中の粗粒部を除去)を用いたもので、養生後強度が非常に低くなった。比較例2は、炭材を粒子径調製せずそのまま用いたもので、比較例1より養生後強度が向上しているものの依然として養生後強度が低かった。実施例1では、細粒部を除去しており、かつ、粒子径が−150μmとなる炭材粒子の比率が36質量%以下であった。したがって、養生後強度が非常に高くなった。実施例2では、実施例1よりも粒子径が−150μmとなる炭材粒子の比率をさらに低下させた。このため、さらに養生後強度が大きくなった。実施例3では、粒子径が−150μmとなる炭材粒子の比率が42質量%以下であった。実施例3でも、細粒部を除去しているので、比較例1、2に比べて養生後強度が高くなった。しかし、−150μmとなる炭材粒子の比率が36質量%を超えているので、養生後強度が実施例1、2よりも低下した。
(実験2)
つぎに、実施例1において含炭塊成鉱の還元後強度を向上させるため、含鉄物質の粒度を調整した。含鉄物質の粒度はカナダ産鉱石Aとブラジル産鉱石Bの配合比を変化させることで調整した。粒度分布は、レーザ回折散乱法により測定した。還元後強度測定は、特許文献3に記載の鉱石の荷重軟化試験方法に準じて行い、900℃における還元後圧潰強度で評価した。圧潰強度は前記と同様の方法で測定した。結果を表3に示す。
Figure 2018053355
実施例1は、カナダ産鉱石Aとブラジル産鉱石Bを3:1の質量比で配合した含鉄物質を用いたもので、前述の(実験1)の実施例1に同じである。実施例1の含鉄物質中の−44μm(44μm以下)となる粒子の比率は概ね21質量%であった。
実施例4は、カナダ産鉱石Aとブラジル産鉱石Bを1:2の質量比で配合した含鉄物質を用いたもので、含鉄物質中の−44μmとなる粒子の比率が概ね54質量%であった。還元後強度は実施例1の3.9daNからやや改善し、4.4daNだった。
実施例5は、カナダ産鉱石Aとブラジル産鉱石Bを1:3の質量比で配合した含鉄物質を用いたもので、含鉄物質中の−44μmとなる粒子の比率が概ね60質量%であった。還元後強度は実施例4の4.4daNから大幅に改善し、7.9daNに達した。
実施例6は、含鉄物質としてブラジル産鉱石Bのみを用いたもので、実施例5よりも含鉄物質中の−44μmとなる粒子の比率をさらに増加させた。このため、さらに還元後強度が向上した。尚、実験2において、含鉄物質の微細化にともなって、養生後強度も改善傾向であった。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。

Claims (4)

  1. 炭材を、粒子径がメジアン径以上の炭材粒子を含む粗粒部と、粒子径がメジアン径未満の炭材粒子を含む細粒部の2区分に分級し、
    前記粗粒部、含鉄物質、及び水硬性バインダを含む配合原料を用いて含炭塊成鉱を作製することを特徴とする、含炭塊成鉱の製造方法。
  2. 前記粗粒部は、粒子径が150μm以下の炭材粒子を42質量%以下の割合で含むことを特徴とする、請求項1記載の含炭塊成鉱の製造方法。
  3. 前記含鉄物質が、粒子径が44μm以下の粒子を60質量%以上の割合で含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の含炭塊成鉱の製造方法。
  4. 含鉄物質、炭材、及び水硬性バインダの水和物を含む含炭塊成鉱であって、
    前記炭材は、粒子径が150μm以下の炭材粒子を42質量%以下の割合で含むことを特徴とする、含炭塊成鉱。

JP2017075898A 2016-09-21 2017-04-06 含炭塊成鉱の製造方法及び含炭塊成鉱 Active JP6880951B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016184137 2016-09-21
JP2016184137 2016-09-21

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018053355A true JP2018053355A (ja) 2018-04-05
JP6880951B2 JP6880951B2 (ja) 2021-06-02

Family

ID=61835728

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017075898A Active JP6880951B2 (ja) 2016-09-21 2017-04-06 含炭塊成鉱の製造方法及び含炭塊成鉱

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6880951B2 (ja)

Citations (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5218403A (en) * 1975-08-04 1977-02-12 Nippon Steel Corp Process for production of non-fired lump ores
JPH04210433A (ja) * 1990-08-10 1992-07-31 Nippon Steel Corp 粉コークス、無煙炭の造粒方法及び焼結鉱の製造方法
JP2002060851A (ja) * 2000-08-14 2002-02-28 Nkk Corp 冶金ダスト類から有価金属成分の回収方法
JP2004360002A (ja) * 2003-06-04 2004-12-24 Sumitomo Metal Ind Ltd 焼結原料の造粒方法
JP2005154825A (ja) * 2003-11-25 2005-06-16 Nippon Steel Corp 製鉄用原料の造粒処理方法
JP2005290456A (ja) * 2004-03-31 2005-10-20 Nippon Steel Corp 焼結用高燃焼性石炭およびその製造方法並びにその石炭を用いた焼結鉱の製造方法
JP2011214147A (ja) * 2010-03-18 2011-10-27 Jfe Steel Corp 鉄分及び水分を含有する粉状物の塊成化方法
JP2012172206A (ja) * 2011-02-22 2012-09-10 Nippon Steel Corp 焼結鉱の製造方法
JP2012207256A (ja) * 2011-03-29 2012-10-25 Nippon Steel Corp 炭材の改質処理設備
JP2013216938A (ja) * 2012-04-06 2013-10-24 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp 微粉造粒炭材を用いた焼結鉱の製造方法
JP2014122417A (ja) * 2012-11-22 2014-07-03 Kobe Steel Ltd 還元鉄の製造方法
JP2014136818A (ja) * 2013-01-16 2014-07-28 Nippon Steel & Sumitomo Metal 高炉用非焼成含炭塊成鉱の製造方法
JP2014196548A (ja) * 2013-03-29 2014-10-16 株式会社神戸製鋼所 製鉄用焼結鉱の製造方法
JP2016104901A (ja) * 2014-11-21 2016-06-09 新日鐵住金株式会社 焼結鉱製造用改質炭材およびそれを用いた焼結鉱の製造方法

Patent Citations (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5218403A (en) * 1975-08-04 1977-02-12 Nippon Steel Corp Process for production of non-fired lump ores
JPH04210433A (ja) * 1990-08-10 1992-07-31 Nippon Steel Corp 粉コークス、無煙炭の造粒方法及び焼結鉱の製造方法
JP2002060851A (ja) * 2000-08-14 2002-02-28 Nkk Corp 冶金ダスト類から有価金属成分の回収方法
JP2004360002A (ja) * 2003-06-04 2004-12-24 Sumitomo Metal Ind Ltd 焼結原料の造粒方法
JP2005154825A (ja) * 2003-11-25 2005-06-16 Nippon Steel Corp 製鉄用原料の造粒処理方法
JP2005290456A (ja) * 2004-03-31 2005-10-20 Nippon Steel Corp 焼結用高燃焼性石炭およびその製造方法並びにその石炭を用いた焼結鉱の製造方法
JP2011214147A (ja) * 2010-03-18 2011-10-27 Jfe Steel Corp 鉄分及び水分を含有する粉状物の塊成化方法
JP2012172206A (ja) * 2011-02-22 2012-09-10 Nippon Steel Corp 焼結鉱の製造方法
JP2012207256A (ja) * 2011-03-29 2012-10-25 Nippon Steel Corp 炭材の改質処理設備
JP2013216938A (ja) * 2012-04-06 2013-10-24 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp 微粉造粒炭材を用いた焼結鉱の製造方法
JP2014122417A (ja) * 2012-11-22 2014-07-03 Kobe Steel Ltd 還元鉄の製造方法
JP2014136818A (ja) * 2013-01-16 2014-07-28 Nippon Steel & Sumitomo Metal 高炉用非焼成含炭塊成鉱の製造方法
JP2014196548A (ja) * 2013-03-29 2014-10-16 株式会社神戸製鋼所 製鉄用焼結鉱の製造方法
JP2016104901A (ja) * 2014-11-21 2016-06-09 新日鐵住金株式会社 焼結鉱製造用改質炭材およびそれを用いた焼結鉱の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6880951B2 (ja) 2021-06-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101644785B1 (ko) 미세한 미립자 철 캐리어의 괴상체 제조 방법
JP5464317B2 (ja) 焼結鉱製造用成形原料の製造方法
JP6633781B2 (ja) カルシウム−マグネシウム化合物および鉄ベースの化合物を含むブリケットを製造するための方法、並びに、それにより得られるブリケット
JP5705726B2 (ja) 非か焼マンガン鉱石からマンガンペレットを製造する方法およびこの方法により得られた凝集物
JP6075231B2 (ja) 焼結鉱の製造方法
JP2008261016A (ja) 焼結鉱の製造方法
JP2008214715A (ja) 製鉄用非焼成塊成鉱の製造方法
JP4627236B2 (ja) 炭材内装塊成化物の製造方法
JP6460531B2 (ja) 還元鉄の製造方法
JP6056492B2 (ja) 高炉用非焼成含炭塊成鉱の製造方法
JP6236163B2 (ja) マンガン含有合金鉄の生産方法
JP2022532002A (ja) 鉄鉱石微粉凝集体の製造方法及びその凝集体生成物
JP5786668B2 (ja) 非焼成含炭塊成鉱の製造方法
JP6880951B2 (ja) 含炭塊成鉱の製造方法及び含炭塊成鉱
JPWO2018194014A1 (ja) 焼結鉱の製造方法
JP2007063605A (ja) 炭材内装塊成化物の製造方法
JP5454505B2 (ja) 高炉用非焼成含炭塊成鉱の製造方法
JP6887717B2 (ja) 焼結鉱製造用の炭材内装造粒粒子およびそれを用いた焼結鉱の製造方法
JP7188033B2 (ja) 含炭塊成鉱の製造方法
JP6384598B2 (ja) フェロコークスの製造方法
JP6458609B2 (ja) 炭素高反応性装入物の装入量決定方法および高炉操業方法
Sivrikaya Use of boron based binders in pelletization of iron ores
RU2466196C1 (ru) Способ переработки железосодержащего материала
JP2007302956A (ja) 製鉄用非焼成塊成鉱
JP2014227567A (ja) 焼結用造粒原料の製造方法およびその製造設備

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20190208

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20190419

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20190422

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20190426

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191204

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200924

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201013

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201113

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210406

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210419

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6880951

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151