JP2014122417A - 還元鉄の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】酸化鉄含有物質および炭素質還元剤を含む塊成物を加熱して還元鉄を製造するにあたり、揮発分を25%以上含有する炭素質還元剤を用いても加熱中におけるフォーミングの発生を抑制し、還元鉄と副生するスラグとを良好に分離できる還元鉄の製造方法を提供する。
【解決手段】酸化鉄含有物質および炭素質還元剤を含む塊成物を加熱し、該塊成物中の酸化鉄を還元して還元鉄を製造する方法において、前記炭素質還元剤として揮発分を25%(質量%の意味。以下同じ。)以上含むものを用いると共に、前記塊成物中の炭素質還元剤に含まれる炭素量[T.C(p)]に対する、前記塊成物中の酸化鉄含有物質にFeOxとして含まれる酸素量[O(p)]の比[O(p)/T.C(p)]を1.30以下(0を含まない)とする還元鉄の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、鉄鉱石や酸化鉄等の酸化鉄源(以下、酸化鉄含有物質ということがある。)と、炭材等の炭素を含む還元剤(以下、炭素質還元剤ということがある。)を含む塊成物を加熱し、該塊成物中の酸化鉄を還元して還元鉄を製造する方法に関するものである。
酸化鉄含有物質および炭素質還元剤を含む原料混合物を加熱し、酸化鉄含有物質に含まれる酸化鉄を還元して還元鉄を製造する直接還元製鉄法が開発されている。この直接還元製鉄法では、高炉法では使用し難かった石炭を炭素質還元剤として用いることができ、これに鉄鉱石などの酸化鉄含有物質を加えた混合物よりなるペレットを原料として用いている。そしてこのペレットを加熱することによって、ペレット中の炭素質還元剤に由来して生成する還元性ガスにより酸化鉄を還元し、該ペレットの外側には、金属鉄外皮を生成且つ成長させ、ペレットの内側には、酸化鉄が実質的に存在しなくなるまで固体状態で還元を進める。更に加熱を続けると、酸化鉄の還元時に副生したスラグが、ペレットの内側から金属鉄外皮の外側へ流出する。こうして得られた還元鉄とスラグを冷却固化し、スラグを破砕すると共に粒状に固まった還元鉄を磁選や篩によって選別し、あるいは加熱溶融して比重差により溶銑とスラグに分離すると、鉄の純度が95質量%以上、更には98質量%以上の還元鉄製品を得ることができる。
こうした直接還元製鉄法について、炭素質還元剤の消費量と加熱還元に要する熱エネルギーを必要最小限に抑え、酸化鉄の還元を実用規模でより低コストで効率よく遂行できる方法が特許文献1に提案されている。この文献には、炭素質還元剤と酸化鉄を含む成形体を加熱還元して金属鉄を製造するにあたり、成形体中の有効炭素量を、該成形体中の酸化鉄を還元するのに必要な化学量論量CAに対し、CA〜{CA+[(0.043)/(1−0.043)]×T.Fe}の範囲に調整することが記載されている。
ところで、上記炭素質還元剤に関し、近年では揮発分の含有量が25%未満の良質な石炭が枯渇しつつある。そのため、揮発分を多く含む褐炭等の劣質石炭を使用せざるを得ない状況となっている。揮発分を多く含む劣質石炭を使用すると、昇温速度によっては還元反応初期に揮発分に起因してH2やCH4等の還元性ガスが生成し、この生成した還元性ガスによって酸化鉄が還元される。
揮発分を多く含む炭素質還元剤を用いて金属鉄を製造する方法としては、特許文献2の技術が知られている。この特許文献2には、炭素質還元剤の揮発分を調整することにより原料混合物からFe3Cを効率よく生成させ、そのFe3Cを介して還元鉄への浸炭速度を向上させることが記載されている。この方法によれば、従来の方法に比べてより多様な炭素質物質の使用が可能になると共に、従来よりも低い操業温度で還元操業が可能となり、酸化鉄を金属鉄にまで効率よく還元すると共に浸炭を進め、生成する高炭素含有金属鉄を、より低温側でスラグから効率良く分離して炭素濃度の制御された金属鉄を高収率で製造し得る様に改善している。そしてこの文献には、炭素質還元剤として20〜60質量%の揮発分を含有するものを用いること、酸化鉄含有物質から固体Fe3Cを生成させるために、300〜1147℃の温度領域に加熱する必要があること、この温度領域で保持する時間は、揮発分の気化完了を目安として5分以上、生産効率の面から、例えば60分以下とすることが記載されている。
特開平11−241111号公報 特開2010−261101号公報
上記特許文献2には、炭素質還元剤として20〜60質量%の揮発分を含有するものを用いることが開示されているが、この文献に開示されている方法では、固体Fe3Cを積極的に生成させるため、炭素質還元剤に含まれる炭素が消費されると考えられる。そのため、酸化鉄を還元するには、塊成物に配合する炭素質還元剤の量は、固体Fe3Cを生成させることに消費される炭素量を考慮して設定する必要がある。しかしながら、この文献には、炭素質還元剤の配合量を固体Fe3Cを生成させることに消費される炭素量を考慮して調整することについては記載されていない。
また、塊成物の内部に存在している溶融スラグに含まれるFeOxが還元されると、COガスまたはCO2ガスが発生し、塊成物の表層付近に存在している溶融スラグが塊成物の外側に押し出されることがある(以下、この現象をフォーミングということがある。)。フォーミングが発生すると、還元鉄の凝集が阻害されるため、還元鉄と、酸化鉄の還元時に副生するスラグとの分離性が悪くなる。また、フォーミングが発生すると、加熱に要する時間が長くなり、生産性が悪くなる。
本発明は上記の様な事情に着目してなされたものであって、その目的は、酸化鉄含有物質および炭素質還元剤を含む塊成物を加熱して還元鉄を製造するにあたり、揮発分を25%以上含有する炭素質還元剤を用いても、加熱中におけるフォーミングの発生を抑制し、還元鉄と副生するスラグとを良好に分離できる還元鉄の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決することのできた本発明に係る還元鉄の製造方法とは、酸化鉄含有物質および炭素質還元剤を含む塊成物を加熱し、該塊成物中の酸化鉄を還元して還元鉄を製造する方法であって、前記炭素質還元剤として、揮発分を25%(質量%の意味。以下同じ。)以上含むものを用いると共に、前記塊成物中の炭素質還元剤に含まれる炭素量[T.C(p)]に対する、前記塊成物中の酸化鉄含有物質にFeOxとして含まれる酸素量[O(p)]の比[O(p)/T.C(p)]を1.30以下(0を含まない)とする点に要旨を有している。
前記炭素量に対する前記酸素量の比[O(p)/T.C(p)]は、0.90〜1.30とすることが好ましい。前記塊成物は、例えば、1300〜1500℃に加熱した炉内で加熱すればよい。
本発明によれば、塊成物中の炭素質還元剤に含まれる炭素量[T.C(p)]と、該塊成物中の酸化鉄含有物質にFeOxとして含まれる酸素量[O(p)]の比[O(p)/T.C(p)]を適切な範囲に制御しているため、揮発分を25%以上含有する炭素質還元剤を用いても、加熱中にフォーミングが発生することを抑制できる。その結果、還元鉄と副生するスラグとを良好に分離でき、還元鉄の歩留まりを向上させることができる。
図1は、炉内の温度を1450℃とした炉にペレットを装入して加熱したときにおけるペレット内部のヒートパターンを示す。 図2は、パラメータXの値と、炉内温度との関係を示すグラフである。
本発明者らは、酸化鉄含有物質および炭素質還元剤を含む塊成物を加熱して還元鉄を製造するにあたり、揮発分を25%以上含有する炭素質還元剤を用いても加熱中におけるフォーミングの発生を抑制し、還元鉄と、酸化鉄の還元時に副生するスラグとを良好に分離して還元鉄の歩留まりを向上できる還元鉄の製造方法を提供することを目指して、鋭意検討を重ねてきた。その結果、塊成物中の炭素質還元剤に含まれる炭素量[T.C(p)]と、該塊成物中の酸化鉄含有物質にFeOxとして含まれる酸素量[O(p)]の比[O(p)/T.C(p)]を適切な範囲に制御すれば、揮発分を25%以上含有する炭素質還元剤を用いても加熱中にフォーミングが発生することを抑制でき、還元鉄とスラグは良好に分離し、還元鉄の歩留まりが向上することを見出し、本発明を完成した。以下、本発明について詳述する。
本発明は、酸化鉄含有物質および炭素質還元剤を含む塊成物を加熱し、該塊成物中の酸化鉄を還元して還元鉄を製造する方法にあたり、上記炭素質還元剤として、揮発分を25%以上含むものを用いるところに特徴がある。炭素質還元剤に含まれる揮発分が25%未満の場合には、上記塊成物を加熱してもフォーミングは殆ど発生しないため、後述する炭素量と酸素量の比[O(p)/T.C(p)]を適切な範囲に制御しなくても還元鉄とスラグは良好に分離する。従って本発明では、揮発分を25%以上含む炭素質還元剤を用いることとする。本発明では、揮発分を30%以上、または35%以上、或いは40%以上含有する炭素質還元剤であっても用いることができる。なお、炭素質還元剤に含まれる揮発分の上限は特に限定されないが、例えば、55%以下である。
上記炭素質還元剤に含まれる揮発分量は、JIS M8812に基づいて分析すればよい。
上記炭素質還元剤としては、石炭やコークスなどを用いることができる。
上記炭素質還元剤としては、粒径が2mm以下のものを用いることが好ましい。粒径を2mm以下とすることによって、炭素質還元剤の比表面積を大きくすることができるため、加熱還元反応を効率良く進行させることができる。炭素質還元剤の粒径は、より好ましくは1mm以下である。
本発明では、上記炭素質還元剤として、揮発分を25%以上含むものを用いたうえで、塊成物中の炭素質還元剤に含まれる炭素量[T.C(p)]に対する、塊成物中の酸化鉄含有物質にFeOxとして含まれる酸素量[O(p)]の比[O(p)/T.C(p)]を1.30以下(0を含まない)とすることが重要である。
まず、上記比[O(p)/T.C(p)]とは、酸化鉄含有物質に含まれる酸化鉄の還元に寄与し得る炭素量[T.C(p)]と、還元時に炭素と結合し、COガスまたはCO2ガスとなって放出される酸化鉄含有物質にFeOxとして含まれる酸素量[O(p)]の比(以下、この比をパラメータXと呼ぶことがある。)である。なお、本明細書において、FeOxとは、鉄の酸化物を意味し、具体的には、ヘマタイト(Fe23)、マグネタイト(Fe34)、ウスタイト(FeO)の総称である。
本発明では、上記パラメータXの値を1.30以下としている。パラメータXの値が大きいほど、塊成物中の炭素量が少ないことを意味しており、還元鉄の製造効率は高くなる。しかしながら、パラメータXの値が大きくなり過ぎると、フォーミングが発生する。フォーミングが発生すると、還元鉄とスラグの分離が困難となり、還元鉄の歩留まりが低下する。また、フォーミングが発生すると、加熱時間を長くする必要がある。従って上記パラメータXの値は、1.30以下とする必要がある。上記パラメータXの値は、好ましくは1.20以下であり、より好ましくは1.10以下である。
上記パラメータXの値は、フォーミングの発生を抑制する観点からはできるだけ小さい方が好ましい。また、上記パラメータXの値が小さいほど、鉄鉱石の還元および浸炭が進行するため、加熱時間を短縮できる。更に、上記パラメータXの値が小さいほど、通常の炉温(例えば、1450℃)より低くしても(例えば、1350℃)、酸化鉄の還元が進行し、還元鉄を製造できる。しかしパラメータXの値が小さ過ぎると、塊成物に含まれる炭素量が過剰になり、還元鉄の凝集が阻害され、微小な還元鉄しか得られなくなる。即ち、パラメータXの値が小さ過ぎると、取扱い性の良い粒径が3.35mm以上の還元鉄の生成量が少なくなるため、鉄の歩留まりが低下する。従って上記パラメータXの値は、0.90以上とすることが好ましく、より好ましくは0.95以上である。
上記炭素質還元剤に含まれる炭素量[T.C(p)]は、JIS G1211−3に基づいて分析すればよい。上記酸化鉄含有物質にFeOxとして含まれる酸素量[O(p)]は、T.FeをJIS M8212、FeOをJIS M8213に基づいて分析することで算出すればよい。なお、上記パラメータXの具体的な算出手順については、実施例の項で詳述する。
上記酸化鉄含有物質としては、具体的には、鉄鉱石、砂鉄、製鉄ダスト、非鉄精錬残渣、製鉄廃棄物などを用いることができる。
上記酸化鉄含有物質としては、粒径が2mm以下のものを用いることが好ましい。粒径を2mm以下とすることによって、酸化鉄含有物質の比表面積を大きくすることができるため、加熱還元反応を効率良く進行させることができる。酸化鉄含有物質の粒径は、より好ましくは1mm以下である。
本発明では、上記酸化鉄含有物質および炭素質還元剤を含む混合物に、更に融点調整剤やバインダーを配合し、塊成物を形成してもよい。
上記融点調整剤とは、酸化鉄含有物質中の脈石や、炭素質還元剤中の灰分の融点を下げる作用を有する物質を意味する。即ち、上記混合物に融点調整剤を配合することによって、塊成物に含まれる酸化鉄以外の成分(特に、脈石)の融点に影響を与え、例えばその融点を降下させることができる。それにより脈石は、溶融が促進され、溶融スラグを形成する。このとき酸化鉄の一部は溶融スラグに溶解し、溶融スラグ中で還元されて還元鉄となる。溶融スラグ中で生成した還元鉄は、固体のまま還元された還元鉄と接触することにより、固体の還元鉄として凝集する。
上記融点調整剤としては、例えば、CaO供給物質、MgO供給物質、Al23供給物質、SiO2供給物質、蛍石などを用いることができる。
上記CaO供給物質としては、例えば、CaO(生石灰)、Ca(OH)2(消石灰)、CaCO3(石灰石)、およびCaMg(CO32(ドロマイト)よりなる群から選ばれる少なくとも一つを用いることができる。上記MgO供給物質としては、例えば、MgO粉末、天然鉱石や海水などから抽出されるMg含有物質、MgCO3、およびCaMg(CO32(ドロマイト)よりなる群から選ばれる少なくとも一つを用いることができる。上記Al23供給物質としては、例えば、Al23粉末、ボーキサイト、ベーマイト、ギブサイト、ダイアスポアなどを用いることができる。上記SiO2供給物質としては、例えば、SiO2粉末や珪砂などを用いることができる。
上記バインダーとしては、例えば、多糖類など(例えば、コーンスターチや小麦粉等の澱粉など)を用いることができる。
上記酸化鉄含有物質および炭素質還元剤、更に必要に応じて融点調整剤およびバインダーを含む混合物は、回転容器形や固定容器形の混合機を用いて混合すればよい。混合機の型式としては、回転容器形としては、回転円筒形、二重円錐形、V形など、固定容器形としては、混合槽内に回転羽(例えば、鋤など)を設けたものがあるが、特にその方式には限定されない。
上記混合物を塊成化する塊成機としては、例えば、皿形造粒機(ディスク形造粒機)、円筒形造粒機(ドラム形造粒機)、双ロール型ブリケット成型機などを用いることができる。
上記塊成物の形状は特に限定されず、例えば、塊状、粒状、ペレット状、ブリケット状など任意の形状に成形すればよい。
上記塊成物は、加熱炉で加熱し、該塊成物中の酸化鉄を還元すれば、還元鉄を製造できる。
上記塊成物の加熱は、例えば、電気炉や移動炉床式加熱炉で行えばよい。
上記移動炉床式加熱炉とは、炉床がベルトコンベアのように炉内を移動する加熱炉であり、例えば、回転炉床炉やトンネル炉が挙げられる。
上記回転炉床炉は、炉床の始点と終点が同じ位置になるように、炉床の外観形状が円形(ドーナツ状)に設計されており、炉床上に装入された塊成物に含まれる酸化鉄は、炉内を一周する間に加熱還元されて還元鉄を生成する。従って、回転炉床炉には、回転方向の最上流側に塊成物を炉内に装入する装入手段が設けられ、回転方向の最下流側(回転構造であるため、実際には装入手段の直上流側になる)に排出手段が設けられる。
上記トンネル炉とは、炉床が直線方向に炉内を移動する加熱炉である。
上記塊成物は、例えば、1300〜1500℃に加熱した炉内で加熱することが好ましい。本発明によれば、塊成物のパラメータXを適切な範囲に調整しているため、該塊成物を従来に比べて低温で加熱しても酸化鉄を還元でき、しかも還元鉄とスラグが良好に分離するため、還元鉄を歩留まりよく製造できる。
なお、炉内の温度が1300℃を下回ると、金属鉄やスラグが溶融しにくく、高い生産性が得られ難くなる。一方、炉内の温度が1500℃を超えると、排ガス温度が高くなるため、排ガス処理設備が大掛かりなものとなって設備コストが増大する。
以上、本発明によれば、炭素質還元剤として揮発分を25%以上含むものを用いても、塊成物中の炭素質還元剤に含まれる炭素量と、塊成物中の酸化鉄含有物質にFeOxとして含まれる酸素量との比が適切な範囲になるように制御しているため、加熱時にフォーミングが発生するのを防止でき、還元鉄とスラグを良好に分離できる。よって、鉄の歩留まりを高めることができる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
酸化鉄含有物質および炭素質還元剤を含む塊成物を電気炉で加熱し、該塊成物中の酸化鉄を還元して還元鉄を製造した。
上記酸化鉄含有物質としては、下記表1に示す成分組成の鉄鉱石を用いた。なお、鉄鉱石の成分組成のうち、T.FeはJIS M8212、FeOはJIS M8213に基づいて分析した。
上記炭素質還元剤としては、下記表2に示す成分組成の石炭を用いた。なお、石炭の成分組成のうち、揮発分、灰分、水分についてはJIS M8812、T.CについてはJIS G1211−3に基づいて分析した。
上記酸化鉄含有物質および炭素質還元剤に、融点調整剤として石灰石と蛍石を配合し、バインダーとして有機物系のものを配合した。鉄鉱石、石炭、石灰石、蛍石、およびバインダーを下記表3に示す割合で配合し、パラメータXの異なるペレット(塊成物)A〜Fを製造した。ペレットは、大きさがφ19mmとなるように造粒して作製した。
ここで、パラメータXの算出方法について説明する。
パラメータXは、ペレット中(塊成物中)の石炭(炭素質還元剤)に含まれる炭素量[T.C(p)]に対する、ペレット中(塊成物中)の鉄鉱石(酸化鉄含有物質)にFeOxとして含まれる酸素量[O(p)]の比を意味し、下記式(1)で表される。
パラメータX=O(p)/T.C(p) ・・・(1)
具体的に、下記表3に示したペレットCについて、パラメータXを算出する手順を示す。
まず、T.C(p)について説明する。
ペレットCに含まれる石炭の質量は、下記表3によれば27.64%であり、この石炭に含まれるT.Cの質量は、下記表2によれば62.48%であるから、T.C(p)は、下記式(2)により17.27%となる。
T.C(p)=(62.48×27.64)/100=17.27 ・・・(2)
次に、O(p)について説明する。
本発明では、酸化鉄含有物質としてマグネタイト系鉄鉱石(鉄鉱石1)またはヘマタイト系鉄鉱石(鉄鉱石2、3)を用いているため、鉄鉱石に含まれる鉄(T.Fe)のうち、FeOは、マグネタイト(Fe34)として存在し、それ以外の鉄は、ヘマタイト(Fe23)として存在していると仮定できる。そしてペレットCに含まれる鉄鉱石の質量は、下記表3によれば63.96%であり、この鉄鉱石に含まれるT.Feの質量は、下記表1によれば68.36%であり、この鉄鉱石に含まれるFeOの質量は、下記表1によれば28.53%であり、Feの原子量は55.85、Oの原子量は16であるから、O(p)は次のように算出できる。
O(p)=Fe34中の酸素量+Fe23中の酸素量
=[28.53/(55.85+16)×16×4+{68.36−(28.53/(55.85+16)×55.85×3)}/(55.85×2)×16×3]×63.96/100
=16.76
よって、パラメータXは、
X=O(p)/T.C(p)
=16.76/17.27
=0.97
となる。
下記表3に示したペレットA、B、D〜Fについて、同様の手順で算出したパラメータXの値を下記表3に示す。
次に、ペレットA〜Fを、夫々、30個ずつ準備し、N2ガス雰囲気下で、1350℃または1450℃に加熱されている加熱炉に投入して加熱した。加熱炉内の温度は、炉内に熱電対を挿入することによって測定し、炉内が狙いの温度となるように制御した。ペレットの加熱時間は、炉内の温度が1350℃の場合は15分間、炉内の温度が1450℃の場合は10分間とした。
図1に、炉内の温度を1450℃とした炉にペレットBを装入して加熱したときにおけるペレット内部のヒートパターンを示す。図1から明らかなように、ペレットBを炉内に装入すると、ペレット内部の温度は上昇し、特に、ペレット内部の温度が300〜1147℃となる時間は4.4分であることが読み取れる。従って本発明によれば、上述した特許文献2に比べて、生産性が高くなることが分かる。
次に、加熱したペレットを炉内から取り出し、還元鉄とスラグの分離性(銑滓分離の可否)を評価すると共に、鉄の歩留まりを算出した。
[銑滓分離の可否]
銑滓分離の可否は、ペレットが溶融したときに還元鉄とスラグが分離する性質を利用して評価した。即ち、加熱して得られた還元鉄のうち、最大粒径が3.35mm以上の還元鉄の質量が、投入した鉄の質量に対して、50質量%以上である場合に、銑滓分離した(合格)と判断した。
[鉄の歩留まり]
鉄の歩留まりは、下記式に基づいて算出した。
鉄の歩留まり(%)=100×最大粒径が3.35mm以上の還元鉄の質量(g)/投入した鉄の質量(g)
銑滓分離の可否を評価した結果、および鉄の歩留まりを算出した結果を、下記表4に示す。なお、下記表4には、ペレットの種類、炭素質還元剤の種類とその量、炉内温度、パラメータXの値も併せて示した。
また、図2に、パラメータXの値と、炉内温度との関係を示すグラフを示す。図2において、●はフォーミングが発生せず、銑滓分離でき、且つ鉄の歩留まりが95%以上であることを示しており、▲はフォーミングが発生せず、銑滓分離できたが、鉄の歩留まりは95%未満であったことを示しており、×はフォーミングが発生し、銑滓分離できなかったことを示している。
下記表4および図2から次のように考察できる。No.1、4は、本発明で規定している要件を満足していない例であり、ペレットAのパラメータXの値は1.40であった。従って、ペレット中の石炭に含まれる炭素量は、ペレット中の鉄鉱石にFeOxとして含まれる酸素量に対して少ないため、スラグ中に残存したFeOが還元する際にガスが発生した(フォーミング発生)。その結果、還元鉄の凝集が阻害されるため、1350℃の炉内にて15分間保持した場合であっても、得られた生成物を粉砕、磁選すると、磁着物のうち、最大粒径が3.35mm以上のものの割合は、50質量%未満となり、銑滓分離はできなかった。
No.2、3、5〜9は、いずれも本発明で規定している要件を満足する例である。これらのうち、No.2、6のペレットは、パラメータXの値が0.97、No.5のペレットは、パラメータXの値が1.05、No.8のペレットは、パラメータXの値が1.16、No.9のペレットは、パラメータXの値が1.25であった。従って、ペレット中の石炭に含まれる炭素量と、ペレット中の鉄鉱石にFeOxとして含まれる酸素量との配合バランスが適切に調整されているため、スラグ中にはFeOが殆ど残存せず、還元する際にガスは発生せず(フォーミングは発生せず)、酸化鉄の還元、浸炭が進んだ。これらの例は、過剰炭素が少なく、還元鉄の凝集が阻害されなかったため、得られた生成物を粉砕、磁選すると、磁着物のうち、最大粒径が3.35mm以上のものの割合は、50質量%以上となり、銑滓分離できた。また、鉄の歩留まりは、95%以上となった。
No.3、7も本発明例であるが、ペレットのパラメータXの値が0.88であったため、還元する際にガスは発生しなかったが(フォーミングは発生せず)、過剰炭素が存在し、還元鉄の凝集が若干阻害された。従って得られた生成物を粉砕、磁選すると、磁着物のうち、最大粒径が3.35mm以上のものの割合は、50質量%以上となり、銑滓分離できたが、鉄の歩留まりは、95%未満となり、若干悪かった。
Figure 2014122417
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Claims (3)

  1. 酸化鉄含有物質および炭素質還元剤を含む塊成物を加熱し、該塊成物中の酸化鉄を還元して還元鉄を製造する方法において、
    前記炭素質還元剤として揮発分を25%(質量%の意味。以下同じ。)以上含むものを用いると共に、前記塊成物中の炭素質還元剤に含まれる炭素量[T.C(p)]に対する、前記塊成物中の酸化鉄含有物質にFeOxとして含まれる酸素量[O(p)]の比[O(p)/T.C(p)]を1.30以下(0を含まない)とすることを特徴とする還元鉄の製造方法。
  2. 前記炭素量に対する前記酸素量の比[O(p)/T.C(p)]を、0.90〜1.30とする請求項1に記載の還元鉄の製造方法。
  3. 前記塊成物は、1300〜1500℃に加熱した炉内で加熱する請求項1または2に記載の還元鉄の製造方法。
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