JP2018051954A - インクジェット印刷装置、及び、その乾燥強度設定方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】水性インクを用いて用紙にインクジェット方式で印刷する印刷部と、印刷後の用紙を加熱して、インクを乾燥させるインク乾燥部と、UVニスを用いてインク乾燥後の用紙をニスコートするニスコート部と、を備えたインクジェット印刷装置において、用紙の到達温度が規定範囲内に収まるように、インク乾燥部の乾燥強度を設定する。乾燥強度は、印刷する画像から同じ描画条件の領域を抽出し、その中で占有面積が最大となる描画条件を基準にして設定する。
【選択図】 図13
Description
《インクジェット印刷装置の全体構成》
図1は、インクジェット印刷装置の一実施形態を示す全体構成図である。
給紙部10は、用紙を1枚ずつ給紙する。図1に示すように、給紙部10は、主として、給紙装置11と、フィーダーボード12と、給紙ドラム13と、を備える。
プレコート部20は、用紙Pをプレコートする。プレコートは、インク滴を着弾位置に確実に保持するために行われる。このため、プレコート液は、インク滴を着弾位置に保持する機能を有する液体で構成される。具体的には、インク中の色材成分を凝集、不溶化ないし増粘させる機能を備えた液体で構成される。このようなプレコート液を用紙Pに塗布することにより、水性インクを使用して汎用の印刷用紙に画像を印刷する場合であっても、高品位な画像を印刷できる。
プレコート液乾燥部30は、プレコートされた用紙Pを加熱して、プレコート液を乾燥させる。図1に示すように、プレコート液乾燥部30は、用紙Pを搬送するプレコート液乾燥ドラム31と、用紙Pの搬送をガイドするプレコート液乾燥部用紙ガイド32と、用紙Pに熱風を吹き当てるドライヤー33と、を備える。
印刷部40は、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4色のインクを用いて用紙Pに画像を印刷する。
インク乾燥部50は、印刷後の用紙Pを加熱して、インクを乾燥させる。図1に示すように、インク乾燥部50は、用紙Pを搬送するインク乾燥部チェーンデリバリー51と、インク乾燥部チェーンデリバリー51によって搬送される用紙Pをガイドするインク乾燥部用紙ガイド52と、インク乾燥部チェーンデリバリー51によって搬送される用紙Pを加熱する加熱装置53と、を備える。
ニスコート部60は、用紙Pの画像表面にニスを塗布してニスコートする。特に、本実施の形態のインクジェット印刷装置1では、UVニスを塗布してVUニスコートする。図1に示すように、ニスコート部60は、用紙Pを搬送するニスコートドラム61と、ニスコートドラム61によって搬送される用紙Pの画像表面にニスを塗布するニスコーター90と、を備える。
UV照射部70は、ニスコート部60でUVニスが塗布された用紙PにUVを照射して、UVニスを硬化させる。図1に示すように、UV照射部70は、用紙Pを搬送するUV照射部チェーンデリバリー71と、UV照射部チェーンデリバリー71によって搬送される用紙PをガイドするUV照射部用紙ガイド72と、UV照射部チェーンデリバリー71によって搬送される用紙Pの画像表面にUVを照射して、UVニスを硬化させるUV照射装置73と、を備える。
集積部80は、印刷後の用紙Pの回収部であり、順次排紙される用紙Pを積み重ねて回収する。集積部80は、スタッカー81を備える。スタッカー81は、順次排紙される用紙Pをトレーの上に揃えて積み重ねる。
本実施の形態のインクジェット印刷装置1では、プレコート、プレコート液の乾燥、印刷、インクの乾燥、UVニスコート、UV照射の順で用紙Pが処理される。
図3は、インクジェット印刷装置の制御系の概略構成を示すブロック図である。
図4は、コンピューターが実現する機能のブロック図である。
図4に示すように、コンピューター100は、所定のプログラムを実行することにより、画像処理部130としても機能する。
色変換処理部131は、印刷するために外部機器等から取得した画像データを印刷部40で使用する各色のインク量データに変換する処理を行う。
ハーフトーン処理部132は、色変換処理部131で生成された各色のインク量データをドットのON/OFFで表現されたドット配置データに変換する処理を行う。ハーフトーン処理部132は、色変換処理部131で生成された各色のインク量データをハーフトーン処理することにより、各色のドット配置データに変換する。
図4に示すように、コンピューター100は、所定のプログラムを実行することにより、乾燥強度設定部140としても機能する。
領域抽出部141は、用紙に印刷する画像(ここでは、印刷用データ)を解析し、描画条件が同じ領域を抽出する。ここでは、印刷用データを解析して、描画条件が同じ領域を抽出する。描画条件は、色及びインク量で規定される。すなわち、描画条件が同じ領域とは、色及びインク量が同じ領域のことである。したがって、領域抽出部141は、色及びインク量が同じ領域を抽出する。
描画条件別占有面積算出部142は、領域抽出部141で抽出された描画条件ごとの占有面積を算出する。描画条件ごとの占有面積であるので、同じ描画条件の領域が複数抽出されている場合は、1つにまとめて占有面積が算出される。すなわち、抽出された領域が非連続(いわゆる飛び地)で2個以上存在する場合は合算し、1個(=1条件)の画像領域とみなして、占有面積を算出する。
最大占有面積描画条件選出部143は、描画条件別占有面積算出部142で算出される描画条件ごとの占有面積に基づいて、占有面積が最大となる描画条件を選出する。
乾燥強度算出部144は、最大占有面積描画条件選出部143で選出された描画条件に基づいて、インク乾燥部50に設定する乾燥強度を算出する。具体的には、描画条件ごとに定められた補正条件を参照して、最大占有面積描画条件選出部143で選出された描画条件に対応する補正条件を求め、求めた補正条件で基準乾燥強度を補正して乾燥強度を算出する。すなわち、占有面積が最大となる描画条件に対応した補正条件で基準となる乾燥強度(基準乾燥強度)を補正し、インク乾燥部50に設定する乾燥強度を算出する。
基準乾燥強度は、所定の画像を所定の印刷条件で印刷した場合に用紙Pの到達温度が規定範囲(T1≦T≦T2)に収まる強度として設定される。印刷条件が変われば、基準乾燥強度も変わる。したがって、印刷条件に応じて基準乾燥強度を設定することが好ましい。
乾燥強度算出部144は、基準乾燥強度を占有面積が最大となる描画条件に対応した補正条件で補正して、インク乾燥部50に設定する乾燥強度を算出する。補正条件は、基準乾燥強度の補正量として規定される。
ここで、N0は、非吐出のドット数、N1は、小滴の吐出ドット数、N2は、大滴の吐出ドット数である。N1及びN2は、目標画像濃度に対してハーフトーン設計によって決定される。
乾燥強度算出部144は、補正条件を定めたテーブルを参照して、最大占有面積描画条件選出部143で選出された描画条件に対応する補正条件を求め、求めた補正条件で基準乾燥強度を補正して乾燥強度を算出する。
図13は、インク乾燥部の乾燥強度の設定手順を示すフローチャートである。
占有面積が最大となる描画条件を選出する際、画像によっては、複数の描画条件が選出される場合がある。この場合は、次のように取り扱うことが好ましい。すなわち、選出された複数の描画条件のそれぞれについて、乾燥強度を算出する。算出された乾燥強度が、すべて同じ場合は、算出された乾燥強度をインク乾燥部50の乾燥強度に設定する。一方、算出された乾燥強度が異なる場合、最も強い強度で算出された乾燥強度をインク乾燥部50の乾燥強度に設定する。膜強度を確保した方が、リスクが少ない場合が多いと考えられるからである。
上記第1の実施の形態のインクジェット印刷装置では、画像を描画条件ごとに分けた場合に、最も大きな割合を占める領域に合わせて、インク乾燥部50の乾燥強度を設定している。
インク乾燥部50の乾燥強度の設定は、乾燥強度設定部140が行う。乾燥強度設定部140の機能は、コンピューターが所定のプログラムを実行することにより実現される。
領域抽出部141は、用紙Pに印刷する画像を解析し、描画条件が同じ領域を抽出する。領域抽出部141の機能は、上記第1の実施の形態のインクジェット印刷装置における領域抽出部141の機能と同じである。したがって、その説明は省略する。描画条件が同じ領域として抽出される領域は、色及びインク量が同じ領域である。
描画条件別占有面積算出部142は、描画条件ごとの占有面積を算出する。描画条件別占有面積算出部142の機能は、上記第1の実施の形態のインクジェット印刷装置における描画条件別占有面積算出部142の機能と同じである。したがって、その説明は省略する。
個別乾燥強度算出部145は、描画条件ごとに定められた補正条件で基準乾燥強度を補正し、描画条件ごとに乾燥強度を算出する。算出される乾燥強度は、領域抽出部141で領域が抽出された描画条件についてのみである。
乾燥強度別占有面積算出部146は、乾燥強度が同じ描画条件同士でグループ分けし、乾燥強度ごとに占有面積を算出する。すなわち、個別乾燥強度が同じ描画条件の占有面積を足し合わせて、乾燥強度ごとの占有面積を算出する。
最大占有面積乾燥強度選出部147は、乾燥強度別占有面積算出部146の算出結果に基づいて、占有面積が最大となる乾燥強度を選出する。
図17は、インク乾燥部の乾燥強度の設定手順を示すフローチャートである。
本実施の形態のインクジェット印刷装置では、上記第1の実施の形態の方法で乾燥強度を求め、求めた乾燥強度を必要に応じて補正する。補正は、次のように行われる。すなわち、上記第2の実施の形態の方法で乾燥強度を求め、求めた乾燥強度が、上記第1の実施の形態の方法で求めた乾燥強度と異なる場合、上記第2の実施の形態の方法で求めた乾燥強度に変更する。
図18は、補正機能を備えた乾燥強度設定部のブロック図である。
図19は、インク乾燥部の乾燥強度の設定手順を示すフローチャートである。
図20は、印刷する画像の一例を示す図である。図21は、図20に示す画像に基づいて抽出、算出等される描画条件、占有面積、個別乾燥強度等の一覧を示す表である。
上記第1から第3の実施の形態のインクジェット印刷装置では、インク乾燥部50に設定する乾燥強度が、印刷する画像に基づいて自動的に設定される。本実施の形態のインクジェット印刷装置は、自動的に設定された乾燥強度をユーザーがマニュアルで補正する機能を有する。
本実施の形態のインクジェット印刷装置は、自動設定された乾燥強度を補正する機能として、ユーザーからの指示に応じて、画像中、最も弱い乾燥強度が要求される領域の乾燥強度に強制的に変更する機能と、ユーザーからの指示に応じて、画像中、最も強い乾燥強度が要求される領域の乾燥強度に強制的に変更する機能と、ユーザーからの指示された乾燥強度に補正する機能と、を有する。
最弱乾燥強度選出部160は、描画条件ごとに算出された乾燥強度の中で最弱の乾燥強度を選出する。すなわち、印刷する画像の中で最も弱い乾燥強度が要求される領域の乾燥強度を最弱の乾燥強度として求める。描画条件ごとの乾燥強度は、個別乾燥強度として取得されるので、最弱乾燥強度選出部160は、個別乾燥強度の中で最も弱い乾燥強度を選出して、最弱の乾燥強度を選出する。選出した乾燥強度の情報は、乾燥強度強制変更部163に出力される。最弱乾燥強度選出部160の機能は、コンピューター100が、所定のプログラムを実行することにより実現される。
最強乾燥強度選出部161は、描画条件ごとに算出された乾燥強度の中で最強の乾燥強度を選出する。すなわち、印刷する画像の中で最も強い乾燥強度が要求される領域の乾燥強度を最強の乾燥強度として求める。最強乾燥強度選出部161は、個別乾燥強度の中で最も強い乾燥強度を選出して、最強の乾燥強度を選出する。選出した乾燥強度の情報は、乾燥強度強制変更部163に出力される。最強乾燥強度選出部161の機能は、コンピューター100が、所定のプログラムを実行することにより実現される。
乾燥強度変更指示受付部162は、最弱の乾燥強度又は最強の乾燥強度への変更の指示を受け付ける。乾燥強度変更指示受付部162は、操作部102を介して指示を受け付ける。たとえば、タッチパネルから指示を受け付ける。
乾燥強度強制変更部163は、乾燥強度変更指示受付部162が変更の指示を受け付けた場合に、受け付けた指示に従ってインク乾燥部50に設定する乾燥強度を強制的に変更する。たとえば、最弱の乾燥強度への変更が指示された場合、自動的に設定された乾燥強度を最弱乾燥強度選出部160で選出された乾燥強度に変更する。また、たとえば、最強の乾燥強度への変更が指示された場合、自動的に設定された乾燥強度を最強乾燥強度選出部161で選出された乾燥強度に変更する。乾燥強度強制変更部163の機能は、コンピューター100が、所定のプログラムを実行することにより実現される。
乾燥強度補正指示受付部164は、インク乾燥部50に設定する乾燥強度の補正の指示を受け付ける。乾燥強度補正指示受付部164は、操作部102を介して指示を受け付ける。たとえば、タッチパネルから指示を受け付ける。補正の指示は、現在設定されている乾燥強度に対する補正量を入力することにより行われる。たとえば、+1、−1等の指示が行われる。
乾燥強度補正部165は、乾燥強度補正指示受付部164が補正の指示を受け付けた場合に、受け付けた指示に従ってインク乾燥部50に設定する乾燥強度を補正する。乾燥強度補正部165の機能は、コンピューター100が、所定のプログラムを実行することにより実現される。
設定強度表示部166は、インク乾燥部50に設定する乾燥強度を表示する。設定強度表示部166は、表示部103と兼用できる。また、タッチパネルで構成し、乾燥強度変更指示受付部162及び乾燥強度補正指示受付部164と兼用する構成にすることもできる。
図23は、乾燥強度の補正処理の手順を示すフローチャートである。
画像によっては、設定される乾燥強度で乾燥させると、到達温度が規定範囲を超える領域が発生する場合がある。このような場合は、用紙Pの搬送速度、及び、乾燥強度を調整することで、到達温度が規定範囲を超える領域が発生するのを抑制できる。具体的には、乾燥強度を弱め、かつ、用紙Pの搬送速度を遅くする。この際、変更前と同じ乾燥量が与えられるように、乾燥強度及び搬送速度を設定する。
図24は、乾燥強度及び搬送速度の修正に関わる機能のブロック図である。
判定部171は、設定された乾燥強度でインク乾燥部50を作動させた場合に、用紙Pの到達温度が規定範囲を超える領域が存在するか否か判定する。判定部171は、領域抽出部141で抽出された各領域の描画条件の情報、及び、設定された乾燥強度の情報に基づいて、用紙Pの到達温度が規定範囲を超える領域が存在するか否か判定する。たとえば、描画条件ごとに到達温度を推定し、規定範囲を超えるものが存在するか否か判定する。
修正部172は、用紙Pの到達温度が規定範囲を超える領域が存在する場合に、用紙Pの到達温度が規定範囲に収まるように、用紙Pの搬送速度、及び、乾燥強度を修正する。この際、修正前の乾燥量と前と同じ乾燥量となるように、乾燥強度及び搬送速度を修正する。具体的には、乾燥強度を弱くし、かつ、搬送速度を遅くする。これにより、用紙Pの到達温度の上昇を抑制できる。
修正処理は、印刷の開始前に実施される。
UVニスは、インク乾燥時における用紙の到達温度が低すぎると、用紙に十分浸透しなかったインクの溶剤がニス膜に混入し、光沢が低下する。光沢の低下は、印刷物の品位を低下させる。また、UVニスは、インクの溶剤が混入すると、硬化不良が生じる。UVニスの硬化不良は、ブロッキングを発生させる。
乾燥強度を変えてインクを乾燥させ、UVニスを塗布し、画像品質に及ぼす影響を確認する実験を行った。
〔ニスの密着性についての評価方法〕
50[mm]幅の4Cとブルーのストライプ画像を片面印刷し、画像表面をUVニスでニスコートする。ニス塗布面に幅18[mm]のセロハンテープ(株式会社ニチバン製)を約40[mm]の長さで貼り付ける。貼り付けたセロハンテープを垂直方向に引っ張り、インク層の表面からのニス層の剥離状態を確認して、3段階で評価する。評価基準は、次のとおりである。
B:部分的に剥離する
C:全面に剥離する
評価Aが、密着性に関して良好と判断できる評価である。評価B及びCは、密着性に関して許容できない評価である。
50[mm]幅の4Cとブルーのストライプ画像を片面印刷し、画像表面をUVニスでニスコートする。ニス塗布面の光沢を60°の測定角度で測定し、光沢性を3段階で評価する。評価基準は、次のとおりである。
B:56以上69以下
C:55以下
なお、光沢性の測定には、オーウェル株式会社製の光沢計「マイクロ・トリグロス」を使用した。
50[mm]幅の4Cとブルーのストライプ画像を片面印刷し、画像表面をUVニスでニスコートする。印刷された用紙を3.5[cm]×4.0[cm]のサイズでカットする。カットした用紙をサンプルとし、サンプルを10枚重ねてアクリルプレートで挟み込む。この際、各サンプルは、すべてニス塗布面を上にして重ね合わせる。アクリルプレートを水平な台に置き、アクリルプレートの上に7[kg]の錘を置いて加重し、温度50[℃]、湿度80%の環境下で24時間放置する。その後、更に、温度23[℃]、湿度50%の環境で24時間放置する。サンプルを引き剥がし、ブロッキングの発生状況を確認して、3段階で評価する。評価基準は、次のとおりである。
B:目視でわずかにブロッキングが発生している
C:目視で明らかにブロッキングが発生している
評価Aが、保管時のブロッキング性に関して良好と判断できる評価である。評価B及びCは、保管時のブロッキング性に関して許容できない評価である。
すなわち、許容範囲の評価である。
4Cとブルーの全ベタ画像を片面印刷し、画像表面をUVニスでニスコートする。印刷した用紙を1枚、平台に置き、4隅の浮き量を測定し、その平均をカール量として、3段階で評価する。評価基準は、次のとおりである。
B:10[mm]以上、20[mm]未満
C:20[mm]以上
評価Aが、カールに関して良好と判断できる評価である。評価B及びCは、カールに関して許容できない評価である。
実験に使用した用紙は、北越紀州製紙株式会社製の「newDV 310gsm」である。用紙の厚さは、0.38[mm]である。用紙サイズは、750[mm]×530[mm]である。
図25から図28は、実験結果の表である。ここで、図25は、ワックスを含むインクを使用して4Cの画像を印刷した場合の実験結果である。図26は、ワックスを含むインクを使用してブルーの画像を印刷した場合の実験結果である。図27は、ワックスを含まないインクを使用して4Cの画像を印刷した場合の実験結果である。図28は、ワックスを含まないインクを使用してブルーの画像を印刷した場合の実験結果である。
乾燥強度及び搬送速度を変えた場合の画像品質の変化を確認する実験を行った。
10 給紙部
11 給紙装置
12 フィーダーボード
13 給紙ドラム
20 プレコート部
21 プレコートドラム
22 プレコート液塗布装置
30 プレコート液乾燥部
31 プレコート液乾燥ドラム
32 プレコート液乾燥部用紙ガイド
33 ドライヤー
40 印刷部
41 印刷ドラム
42 用紙押さえローラー
43 印刷ユニット
44C インクジェットヘッド
44K インクジェットヘッド
44M インクジェットヘッド
44Y インクジェットヘッド
45 画像読取装置
50 インク乾燥部
51 インク乾燥部チェーンデリバリー
52 インク乾燥部用紙ガイド
53 加熱装置
60 ニスコート部
61 ニスコートドラム
70 UV照射部
71 UV照射部チェーンデリバリー
72 UV照射部用紙ガイド
73 UV照射装置
80 集積部
81 スタッカー
90 ニスコーター
91 ニス槽
92 汲み上げローラー
93 計量ブレード
94 第1の中間転写ローラー
95 第2の中間転写ローラー
96 ニス塗布ローラー
100 コンピューター
101 インターフェース部
102 操作部
103 表示部
104 記憶部
111 給紙制御部
112 プレコート制御部
113 プレコート液乾燥制御部
114 印刷制御部
115 インク乾燥制御部
116 ニスコート制御部
117 UV照射制御部
118 集積制御部
130 画像処理部
131 色変換処理部
132 ハーフトーン処理部
140 乾燥強度設定部
141 領域抽出部
142 描画条件別占有面積算出部
143 最大占有面積描画条件選出部
144 乾燥強度算出部
145 個別乾燥強度算出部
146 乾燥強度別占有面積算出部
147 最大占有面積乾燥強度選出部
148 乾燥強度変更部
150 基準乾燥強度設定部
160 最弱乾燥強度選出部
161 最強乾燥強度選出部
162 乾燥強度変更指示受付部
163 乾燥強度強制変更部
164 乾燥強度補正指示受付部
165 乾燥強度補正部
166 設定強度表示部
171 判定部
172 修正部
P 用紙
S11〜S18 インク乾燥部の乾燥強度の設定手順
S21〜S28 インク乾燥部の乾燥強度の設定手順
S31〜S45 インク乾燥部の乾燥強度の設定手順
S51〜S56 乾燥強度の補正処理の手順
Claims (13)
- 水性インクを用いて用紙にインクジェット方式で印刷する印刷部と、
印刷後の前記用紙を加熱して、インクを乾燥させるインク乾燥部と、
前記インク乾燥部の乾燥強度を設定する乾燥強度設定部であって、前記用紙の到達温度が規定範囲内に収まる強度に設定する乾燥強度設定部と、
UVニスを用いてインク乾燥後の前記用紙をニスコートするニスコート部と、
を備え、
前記乾燥強度設定部は、
前記用紙に印刷する画像を解析し、色及びインク量で規定される描画条件が同じ領域を抽出する領域抽出部と、
描画条件ごとの占有面積を算出する描画条件別占有面積算出部と、
占有面積が最大となる描画条件を選出する最大占有面積描画条件選出部と、
描画条件ごとに定められた補正条件を参照して、前記最大占有面積描画条件選出部で選出された描画条件に対応する補正条件を求め、求めた補正条件で基準乾燥強度を補正して乾燥強度を算出する乾燥強度算出部と、
を備え、前記乾燥強度算出部で算出された乾燥強度を前記インク乾燥部の乾燥強度に設定する、
インクジェット印刷装置。 - 前記乾燥強度設定部は、
描画条件ごとに定められた補正条件で基準乾燥強度を補正し、描画条件ごとに乾燥強度を算出する個別乾燥強度算出部と、
乾燥強度が同じ描画条件同士でグループ分けし、乾燥強度ごとに占有面積を算出する乾燥強度別占有面積算出部と、
占有面積が最大となる乾燥強度を選出する最大占有面積乾燥強度選出部と、
前記乾燥強度算出部で算出された乾燥強度と前記最大占有面積乾燥強度選出部で選出された乾燥強度とを比較し、前記乾燥強度算出部で算出された乾燥強度が、前記最大占有面積乾燥強度選出部で選出された乾燥強度と異なる場合に、前記インク乾燥部に設定する乾燥強度を前記最大占有面積乾燥強度選出部で選出された乾燥強度に変更する乾燥強度変更部と、
を更に備える請求項1に記載のインクジェット印刷装置。 - 水性インクを用いて用紙にインクジェット方式で印刷する印刷部と、
印刷後の前記用紙を加熱して、インクを乾燥させるインク乾燥部と、
前記インク乾燥部の乾燥強度を設定する乾燥強度設定部であって、前記用紙の到達温度が規定範囲内に収まる強度に設定する乾燥強度設定部と、
UVニスを用いてインク乾燥後の前記用紙をニスコートするニスコート部と、
を備え、
前記乾燥強度設定部は、
前記用紙に印刷する画像を解析し、色及びインク量で規定される描画条件が同じ領域を抽出する領域抽出部と、
描画条件ごとの占有面積を算出する描画条件別占有面積算出部と、
描画条件ごとに定められた補正条件で基準乾燥強度を補正し、描画条件ごとに乾燥強度を算出する個別乾燥強度算出部と、
乾燥強度が同じ描画条件同士でグループ分けし、乾燥強度ごとに占有面積を算出する乾燥強度別占有面積算出部と、
占有面積が最大となる乾燥強度を選出する最大占有面積乾燥強度選出部と、
を備え、前記最大占有面積乾燥強度選出部で選出された乾燥強度を前記インク乾燥部の乾燥強度に設定する、
インクジェット印刷装置。 - 描画条件ごとに算出された乾燥強度の中で最弱の乾燥強度を選出する最弱乾燥強度選出部と、
描画条件ごとに算出された乾燥強度の中で最強の乾燥強度を選出する最強乾燥強度選出部と、
最弱の乾燥強度又は最強の乾燥強度への変更の指示を受け付ける乾燥強度変更指示受付部と、
前記乾燥強度変更指示受付部が変更の指示を受け付けた場合に、受け付けた指示に従って前記インク乾燥部に設定する乾燥強度を強制的に変更する乾燥強度強制変更部と、
を更に備える請求項2又は3に記載のインクジェット印刷装置。 - 前記インク乾燥部に設定する乾燥強度を表示する設定強度表示部と、
前記インク乾燥部に設定する乾燥強度の補正の指示を受け付ける乾燥強度補正指示受付部と、
前記乾燥強度補正指示受付部が補正の指示を受け付けた場合、受け付けた指示に従って前記インク乾燥部に設定する乾燥強度を補正する乾燥強度補正部と、
を更に備える請求項1から4のいずれか1項に記載のインクジェット印刷装置。 - 前記領域抽出部は、一定面積未満の領域を対象から除外して、描画条件が同じ領域を抽出する、
請求項1から5のいずれか1項に記載のインクジェット印刷装置。 - 前記インク乾燥部は、
前記用紙を搬送する用紙搬送部と、
前記用紙搬送部によって搬送される前記用紙の搬送経路上に配置される加熱部と、
を備える、
請求項1から6のいずれか1項に記載のインクジェット印刷装置。 - 設定された乾燥強度で前記インク乾燥部を作動させた場合に、前記用紙の到達温度が規定範囲を超える領域が存在するか否かを判定する判定部と、
前記用紙の到達温度が規定範囲を超える領域が存在する場合、前記用紙の搬送速度、及び、前記加熱部による乾燥強度を修正する修正部と、
を更に備えた請求項7に記載のインクジェット印刷装置。 - UVニスの光沢の低下を防止でき、かつ、ブロッキングを防止できる温度の下限値をT1、UVニスの密着性の低下を防止でき、かつ、前記用紙の変形を防止できる温度の上限値をT2とした場合に、前記用紙の到達温度の規定範囲が、T1以上、かつ、T2以下に設定される、
請求項1から8のいずれか1項に記載のインクジェット印刷装置。 - 印刷条件に基づいて基準乾燥強度を設定する基準乾燥強度設定部を更に備える、
請求項1から9のいずれか1項に記載のインクジェット印刷装置。 - 水性インクを用いて用紙にインクジェット方式で印刷する印刷部と、印刷後の前記用紙を加熱して、インクを乾燥させるインク乾燥部と、UVニスを用いてインク乾燥後の前記用紙をニスコートするニスコート部と、を備えたインクジェット印刷装置において、前記インク乾燥部の乾燥強度を設定する乾燥強度設定方法であって、
前記用紙に印刷する画像を解析し、色及びインク量で規定される描画条件が同じ領域を抽出する工程と、
描画条件ごとの占有面積を算出する工程と、
占有面積が最大となる描画条件を選出する工程と、
描画条件ごとに定められた補正条件を参照して、占有面積が最大となる描画条件に対応する補正条件を求め、求めた補正条件で基準乾燥強度を補正して乾燥強度を算出する工程と、
算出された乾燥強度を前記インク乾燥部の乾燥強度に設定する工程と、
を備え、算出された乾燥強度を前記インク乾燥部の乾燥強度に設定する、
インクジェット印刷装置の乾燥強度設定方法。 - 描画条件ごとに定められた補正条件で基準乾燥強度を補正し、描画条件ごとに乾燥強度を算出する工程と、
乾燥強度が同じ描画条件同士でグループ分けし、乾燥強度ごとに占有面積を算出する工程と、
占有面積が最大となる乾燥強度を選出する工程と、
を更に備え、算出された乾燥強度が、占有面積が最大となる乾燥強度と異なる場合に、前記インク乾燥部に設定する乾燥強度を占有面積が最大となる乾燥強度に補正する、
請求項11に記載のインクジェット印刷装置の乾燥強度設定方法。 - 水性インクを用いて用紙にインクジェット方式で印刷する印刷部と、印刷後の前記用紙を加熱して、インクを乾燥させるインク乾燥部と、UVニスを用いてインク乾燥後の前記用紙をニスコートするニスコート部と、を備えたインクジェット印刷装置において、前記インク乾燥部の乾燥強度を設定する乾燥強度設定方法であって、
前記用紙に印刷する画像を解析し、色及びインク量で規定される描画条件が同じ領域を抽出する工程と、
描画条件ごとの占有面積を算出する工程と、
描画条件ごとに定められた補正条件で基準乾燥強度を補正し、描画条件ごとに乾燥強度を算出する工程と、
乾燥強度が同じ描画条件同士でグループ分けし、乾燥強度ごとに占有面積を算出する工程と、
占有面積が最大となる乾燥強度を選出する工程と、
を備え、選出された乾燥強度を前記インク乾燥部の乾燥強度に設定する、
インクジェット印刷装置の乾燥強度設定方法。
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