JP2010208107A - カール抑制方法及びカール抑制装置並びに画像形成装置 - Google Patents

カール抑制方法及びカール抑制装置並びに画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】水性インクを用いてインクジェット記録方法によって記録が行われた記録紙のカールを効果的に抑制する。
【解決手段】水性インクを用いてインクジェット記録方法によって記録が行われた記録紙に所定の曲率を付与した状態で乾燥を行う乾燥工程と、平らな面上で乾燥を行った後の記録紙に生じる平面乾燥後曲率と打滴率に応じて、乾燥時に記録紙に付与される実乾燥時曲率を決定し、当該決定された実乾燥時曲率で記録紙の乾燥を制御する制御工程と、を含むことを特徴とするカール抑制方法を提供することにより、前記課題を解決する。
【選択図】図2

Description

本発明はカール抑制方法及びカール抑制装置並びに画像形成装置に係り、特に、水性インクを用いてインクジェット記録方法によって記録が行われた記録紙のカールを抑制する技術に関する。
従来より、画像形成装置として、多数のノズルを具備したインクジェットヘッド(液体吐出ヘッド)を備え、このインジェットヘッドと記録媒体を相対的に移動させながら、ノズルからインクを吐出することにより、記録媒体上に画像を記録するインクジェット記録装置(インクジェットプリンタ)が知られている。
インクジェット記録装置で用いられるインクは、水を主成分とし、染料、顔料等の色材及び水溶性溶剤、少量の添加剤等から成る水性インクが汎用される。水性インクは、一般のオフセット印刷に用いられる油性インクに比べ、非毒性、環境影響度が少ない等が長所として挙げられ、一般家庭、オフィス内で使用するのに好適である。
しかしながら、水を主成分とするため、ホーム、オフィスで多用される普通紙への記録に対しては、水により紙中のセルロースの水素結合が切られ、紙がカールする現象を引き起こし、プリント物(印刷物)としての品位を大きく損ねてしまう欠点がある。
このような水性インク特有の欠点を解決するカール抑制方法としてこれまでに各種技術が提案されている(例えば、特許文献1〜5参照)。
特許文献1には、紙などの基材のカールを低減すべく、画像形成面(像面)に水性インクが付加された基材の反対面に透明水性液又は水性インクを付加して、基材の両面における応力緩和を均一にするようにすることが記載されている。
特許文献2及び3には、記録紙のカール方向(巻き癖方向)と逆方向に加熱ドラムで記録紙に熱を与えることによってデカール処理を行うことが記載されている。
特許文献4には、キャリッジの走行方向に対応して記録紙押え部材が揺動し、常に印字ヘッドの移動方向前方側の記録紙を押えることにより、カールクセのついた記録紙の印字時における浮き上がりを防止して平坦性を確保することが記載されている。
特許文献5には、記録媒体の搬送をガイドするプラテン上に複数の凹凸を設け、少なくともこの凹部に記録媒体をプラテン側へ変位させる紙押え板を配し、記録媒体に波打ち形状を付与することによって、記録媒体に腰の強さを与えてカールを抑制することが記載されている。
特開平9−216389号公報 特開2005−288905号公報 特開2007−268803号公報 特開平8−216469号公報 特開平9−48161号公報
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、基材の両面に水性インク或いは透明水性液を付加するための手段を備えなければならず、しかも基材に付加される液体量も多くなり、全体的にコストアップとなる問題がある。
また、特許文献2及び3に記載された技術では、描画以前の状態でそもそも変形しまっている紙に対する処理であり、描画後の記録紙に生じるカールを抑制することはできない問題がある。
また、特許文献4に記載された技術では、描画時に記録紙の浮き上がりを一次的に抑えることができるものの、描画後の記録紙のカールを抑制することは難しい。
また、特許文献5に記載された技術では、記録紙に凹凸をつけてしまうため、記録紙そのものの形状を変えてしまう問題がある。
このように特許文献1〜5に記載された技術では、描画後の記録紙のカールを効果的に抑制することはできない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、水性インクを用いてインクジェット記録方法によって記録が行われた記録紙のカールを効果的に抑制することのできるカール抑制方法及びカール抑制装置並びに画像形成装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明によるカール抑制方法は、水性インクを用いてインクジェット記録方法によって記録が行われた記録紙に所定の曲率を付与した状態で乾燥を行う乾燥工程と、平らな面上で乾燥を行った後の記録紙に生じる平面乾燥後曲率と打滴率に応じて、乾燥時に記録紙に付与される実乾燥時曲率を決定し、当該決定された実乾燥時曲率で記録紙の乾燥を制御する制御工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、平面乾燥後曲率と打滴率に応じて決定される実乾燥時曲率が記録紙に付与された状態で乾燥が行われるので、描画後の記録紙のカールを効果的に抑制することができる。
本発明の好ましい態様として、記録紙の記録面が内側にカールしている場合の曲率をプラス値とし、記録紙の非記録面が内側にカールしている場合の曲率をマイナス値とするとき、前記平面乾燥後曲率がプラス値である場合には前記実乾燥時曲率をマイナス値として記録紙の乾燥を行い、前記平面乾燥後曲率がマイナス値である場合には前記実乾燥時曲率をプラス値として記録紙の乾燥を行うことを特徴とする。また、より好ましくは、前記実乾燥時曲率の絶対値は1/(4×10-3×打滴率[%])×前記平面乾燥後曲率の絶対値と略等しいことを特徴とする。
本態様によれば、平らな面上で乾燥を行った後の記録紙に生じるカールとは逆向きに略同程度カールした状態で記録紙の乾燥が行われるので、乾燥後の記録紙は略平坦な状態となり、記録紙のカールを効果的に抑制することができる。
本発明の一態様は、複数の媒体支持面のうち、前記実乾燥時曲率又はそれに最も近い曲率を記録紙に付与可能な媒体支持面を選択し、当該選択された媒体支持面上で記録紙の乾燥を行うことを特徴とする。
本態様において、前記媒体支持面は、ドラム状部材の外周面で構成されていてもよいし、板状部材の少なくとも片面で構成されていてもよい。
このように選択された媒体支持面上に記録紙を密着保持させることにより、記録紙に実乾燥時曲率が付与された状態で乾燥を行うことができ、記録紙のカールを効果的に抑制することができる。
また本発明の好ましい態様として、前記平面乾燥後曲率は、水性インク及び記録紙の種類に基づいて特定されることを特徴とする。また、より好ましくは、前記水性インク及び前記記録紙の種類と前記平面乾燥後曲率との対応関係がデータテーブル化されて記憶手段に記憶されており、前記水性インク及び前記記録紙の種類が入力手段から入力されると、前記記憶手段に記憶される内容が参照され、前記平面乾燥後曲率が特定されることを特徴とする。
本態様によれば、水性インク及び記録紙の種類に基づいて平面乾燥後曲率が特定され、その特定された平面乾燥後曲率に応じて実乾燥時曲率が特定される。よって、記録紙のカールを効果的に抑制することができる。
また前記目的を達成するために、本発明によるカール抑制装置は、水性インクを用いてインクジェット記録方法によって記録が行われた記録紙に所定の曲率を付与した状態で乾燥を行う乾燥部と、平らな面上で乾燥を行った後の記録紙に生じる平面乾燥後曲率と打滴率に応じて、乾燥時に記録紙に付与される実乾燥時曲率を決定し、当該決定された実乾燥時曲率で記録紙の乾燥を行うように前記乾燥部を制御する乾燥制御部と、を備えたことを特徴とする。
本発明の好ましい態様として、前記乾燥制御部は、記録紙の記録面が内側にカールしている場合の曲率をプラス値とし、記録紙の非記録面が内側にカールしている場合の曲率をマイナス値とするとき、前記平面乾燥後曲率がプラス値である場合には前記実乾燥時曲率をマイナス値とし、前記平面乾燥後曲率がマイナス値である場合には前記実乾燥時曲率をプラス値とすることを特徴とする。また、より好ましい態様として、前記乾燥制御部は、前記実乾燥時曲率の絶対値が1/(4×10-3×打滴率[%])×前記平面乾燥後曲率の絶対値と略等しくなるように決定することを特徴とする。
本発明の一態様は、前記乾燥部は、前記乾燥制御部の制御に基づいて、複数の媒体支持面のうち、前記実乾燥時曲率又はそれに最も近い曲率を記録紙に付与可能な媒体支持面を選択し、当該選択された媒体支持面上で記録紙の乾燥を行うことを特徴とする。
本態様において、前記媒体支持面は、ドラム状部材の外周面で構成されていてもよいし、板状部材の少なくとも片面で構成されていてもよい。
また本発明の好ましい態様として、水性インク及び記録紙の種類に基づいて前記平面乾燥後曲率を特定する平面乾燥後曲率特定手段を備えたことを特徴とする。また、より好ましくは、前記水性インク及び前記記録紙の種類と前記平面乾燥後曲率との対応関係をデータテーブル化して記憶する記憶手段と、前記水性インク及び前記記録紙の種類を入力する入力手段と、を備え、平面乾燥後曲率特定手段は、前記入力手段から前記水性インク及び前記記録紙の種類が入力されると、前記記憶手段に記憶される内容を参照して前記平面乾燥後曲率を特定することを特徴とする。
更に前記目的を達成するために、本発明による画像形成装置は、水性インクを用いてインクジェット記録方法によって記録紙に記録を行う記録手段と、本発明によるカール抑制装置と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、描画後の記録紙のカールが効果的に抑制されるので、記録品質の更なる向上を期待することができる。
本発明によれば、平面乾燥後曲率と打滴率に応じて決定される実乾燥時曲率が記録紙に付与された状態で乾燥が行われるので、描画後の記録紙のカールを効果的に抑制することができる。
評価実験の結果を示したグラフ 評価実験の結果を示したグラフ 評価実験の結果を示したグラフ 本発明に係るカール抑制方法の一例を示した説明図 本発明に係るカール抑制方法の一例を示した説明図 本発明に係るカール抑止方法が適用されたカール抑制装置の要部構成を示したブロック図 カール抑制装置の第1の実施形態を示した概略図 カール抑制装置の第2の実施形態を示した概略図 カール抑制装置の第3の実施形態を示した概略図 カール抑制装置の第4の実施形態を示した概略図 カール抑制装置の第5の実施形態を示した概略図 本発明に係る画像形成装置の一実施形態であるインクジェット記録装置の概略構成図 記録紙のカール状態を説明するための補足説明図
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
〔カール抑制方法〕
本発明者は、鋭意検討した結果、記録紙のカールを決める要因として、描画後乾燥時に付与される記録紙の曲率の寄与が大きいことを突き止めた。そして更に検討を重ねた結果、平らな面上で乾燥させた場合の記録紙に生じる曲率(即ち、カール値)に応じて、実際の乾燥時に付与される記録紙の曲率を変化させることで、記録紙のカールを効果的に低減できることを見出した。
まず、本発明者が行った評価実験の結果を図1a、図1b、図1cに示す。この評価実験では、水性インクを用いてインクジェット記録方法によって所定の記録紙(坪量104.7gsm)に描画を行った後、乾燥時に記録紙に付与する曲率を複数変化させて記録紙の指触乾燥を行い、1日経過した後の記録紙の曲率を測定したものである。
なお、指触乾燥とは、インクの乾燥状態の一つであって、画像形成面に触れてみて、インクで指先が汚れない状態になったときをいう。また、記録紙が配置される面(以下、「媒体支持面」という。)の曲率を適宜変更し、その面形状に沿って記録紙を密着させることによって、乾燥時に記録紙に付与する曲率を変化させた。また、曲率の測定については、記録紙を所定サイズ(5mm×50mm)に切り出し、自重の影響を受けないように記録紙の面方向が略鉛直方向となるようにした状態で測定を行った。
図1aにおいて、横軸は乾燥時に記録紙に付与した曲率X[1/mm]を表し、縦軸は乾燥後に測定された記録紙の曲率Y[1/mm]を表している。また、符号100で示した直線は各測定値から得られた線形近似直線を表しており、その傾きはほぼ1となっている。ここで、図1aの打滴率は1200dpi*1200dpi*2.4plの描画率を100%とした場合で、250% 打滴に相当する。
なお、本明細書では、記録紙の記録面(画像形成面)が内側にカールしている場合(即ち、記録面側に曲率半径の中心が存在する場合)の曲率をプラス値とし、非記録面(画像形成面の反対側の面)が内側にカールしている場合(即ち、非記録面側に曲率半径の中心が存在する場合)の曲率をマイナス値とする。
図1a(250%打滴時)から分かるように、乾燥後の曲率Yは乾燥時の曲率Xと相関関係があり、具体的には、乾燥時の曲率Xが大きくなるに従って乾燥後の曲率Yも増加する比例関係にある。
また、乾燥時の曲率Xが0である場合には、乾燥後の曲率Yは+0.6程度となっている。これは、描画後の記録紙に対して何の曲率も与えない状態で乾燥させた場合(即ち、平らな面上で記録紙の乾燥を行った場合)、記録紙は記録面が内側を向くようにプラスの曲率+0.6でカールすることを意味している。そして、この記録紙では乾燥時の曲率Xが−0.6となるようにして乾燥を行ったとき、乾燥後の曲率Yを0にすることができる。
また、描画時にインクジェットヘッドの打滴率等を変更して記録紙に付与するインク量を変化させると、図1aに示した線形近似直線100は、例えば図1b、図1cのように傾きが変化する。
例えば、図1bに示すように打滴率100% の場合には、乾燥時の曲率Xが0であるときは乾燥後の曲率Yは+0.5程度であり、線形近似曲線100′の傾きは 0.4となっている。即ち、描画後の記録紙に対して何の曲率も与えない状態で乾燥させたとき、記録紙はプラスの曲率+0.5でカールすることから、この記録紙では乾燥時の曲率Xが−1.25となるようにして乾燥を行ったとき、乾燥後の曲率Yを0にすることができる。
一方、図1cに示すように打滴率0% (描画無し) の場合には、線形近似曲線100″の傾きはほぼ0となっており、乾燥時の曲率Xを変化させてもカール抑制効果はほとんど得られない。しかしながら、乾燥時の曲率Xが0であるときの乾燥後の曲率Yは+0.2程度であり、品位に影響がなく、許容範囲のカールであるため、カールを強制できなくとも問題はない。
以上より、乾燥時の曲率Xが0であるときの乾燥後の曲率(以下、「平面乾燥後曲率」という。)Yの値(以下、符号Pで表す。)と打滴率W[%]に応じて、実際の乾燥時に記録紙に付与する曲率(以下、「実乾燥時曲率」という。)Xの値(以下、符号Qで表す。)を決定し、当該決定された実乾燥時曲率Qで記録紙の乾燥を行うことによって、記録紙のカールを効果的に低減することができる。
具体的には、図2(a)に示すように、平面乾燥後に記録紙110に生じる平面乾燥後曲率Pがプラス値である場合には、実際の乾燥時に記録紙110に付与される実乾燥時曲率Qをマイナス値とする。一方、図2(b)に示すように、平面乾燥後曲率Pがマイナス値である場合には、実乾燥時曲率Qをプラス値とする。また、図2(c)に示すように、平面乾燥後曲率Pが0である場合には、実乾燥時曲率Qを0とする。
なお、記録紙110に付与される実乾燥時曲率Qを変化させる方法としては、実際の乾燥時に記録紙110を支持する媒体支持面112の曲率を変化させる方法が挙げられる。媒体支持面112には記録紙110の非記録面側が接するように配置されていてもよいし、記録面側が接するように配置されていてもよい。図2では、記録紙110の非記録面側が媒体支持面112に接するように配置されている(後述する図3も同様である。)。
このように平面乾燥後曲率Pと実乾燥時曲率Qを異なる符号にすることで、平面乾燥後に記録紙110に生じるカールとは逆向きにカールさせた状態で乾燥が行われるようになり、記録紙のカールを効果的に低減することができるようになる。
しかしながら、図2(a)や図2(b)に示した場合において、平面乾燥後曲率P(絶対値)に比べて実乾燥時曲率Q(絶対値)が小さすぎると記録紙110のカールの抑制効果が十分に得られない一方で、平面乾燥後曲率P(絶対値)に比べて実乾燥時曲率Q(絶対値)が大きすぎると平面乾燥後のカールとは逆向きに記録紙110が大きくカールしてしまうことが懸念される。
そこで、記録紙110のカールをより効果的に抑制する観点から、平面乾燥後曲率Pと実乾燥時曲率Qを異なる符号にするだけでなく、実乾燥時曲率Q(絶対値)が1/(4×10-3×打滴率W)×平面乾燥後曲率P(絶対値)と略等しくなるようにして記録紙110の乾燥を行う態様が好ましく、より好ましくは、実乾燥時曲率Q(絶対値)を1/(4×10-3×打滴率W)×平面乾燥後曲率P(絶対値)と等しくなるようにする。
例えば、図3(a)〜(c)に示すように、平面乾燥後曲率Pが互いに異なるプラスの曲率C1,C2,C3(但し、0<C1<C2<C3とする。)、且つ、打滴率がそれぞれW1,W2,W3である場合には、それぞれに対応する実乾燥時曲率Qは−1/(4×10-3×W1)×C1,−1/(4×10-3×W2)×C2,−1/(4×10-3×W3)×C3となる。また、図示は省略したが、平面乾燥後曲率Pがマイナスの曲率である場合についても同様である。
なお、前述した式(実乾燥時曲率Q(絶対値)≒1/(4×10-3×打滴率W)×平面乾燥後曲率(絶対値))に従うと、打滴率Wが0[%] のときは実乾燥時曲率Qが無限大になる。これは、打滴率Wが0[%]である場合には、実際の乾燥時に平面(曲率無限大)上で乾燥すればよいことを意味する。
本態様における実乾燥時曲率Q(絶対値)の好ましい範囲としては、平面乾燥後曲率P(絶対値)に対して±0.2[1/mm]の範囲である。この範囲が好ましい理由としては、以下に述べるとおりである。
まず1つ目の理由として、紙そのものの繊維のばらつきなどにより、カール値が±0.2[1/mm]程度ばらつく傾向があることによる。本発明者が行った実験によれば、プロセス上のN数を10程度まで増やしても、カール値のばらつきがこれ以上小さくならないことが確認されている。また、描画など一切のプロセス条件無しで,紙のみのカールを調べても0.2 以上のばらつきがあることから、紙を用いる上でこれ以上の精度は実質的に意味がないためである。
次に2つ目の理由として、カール対策における最大の目標値は当然カール値が0である状態(即ち、カールが発生しない状態)であるが、±0.2[1/mm]の振れ幅を考えると、カール値は ±0.2となる。そこで、一般的な A4サイズの原稿の短辺およそ 200[mm] に対して カール値0.2 の状況を考えてみる(図11参照)。平らに紙を置いた場合,200[mm] に対して左右均等にカールすると、カールした紙が描く孤の長さは 100[mm] となる。また、カール値 0.2 のときの曲率半径は 500[mm] に相当するため、カールが描く紙の孤がつくる角度は、 500 * θ = 100 より、θ=0.2 となる。よって、紙の浮き上がり高さを h [mm] とすると、h = 500(1-cosθ) より、 h = 10 [mm] となる。紙の端が 10mm 浮くと品位が悪く感じられる。また、オフセット印刷物でも通常環境に保管した場合,通常10[mm] 同サイズの紙で通常10[mm] 以下の浮き上がり高さであることを確認した。以上から、紙の浮き上がり高さをA4短辺相当で 10 [mm] 以下にするためにも、曲率の幅 (カール対策に許される許容幅) として、0.2 [1/mm] が望ましいとした。
このように平面乾燥後に記録紙110に生じるカールとは逆向きに同程度カールさせた状態で記録紙110の乾燥を行うことによって、乾燥後の記録紙110を略平坦な状態とすることができ、記録紙110のカールをより効果的に抑制することが可能となる。
また他の態様として、平面乾燥後に記録紙110に生じる平面乾燥後曲率Pがプラス値である場合には、実際の乾燥時に記録紙110に付与される実乾燥時曲率Qをマイナス値として次式−1/(4×10-3×W)×P≦Q<0を満たすようにする一方で、平面乾燥後曲率Pがマイナス値である場合には、実乾燥時曲率Qをプラス値として次式0<Q≦−1/(4×10-3×W)×Pを満たすようにしてもよい。本態様によれば、実乾燥時曲率Q(絶対値)を平面乾燥後曲率1/(4×10-3×W)×P(絶対値)と略等しくする態様に比べて若干劣るものの、記録紙110のカールを抑制する効果を得ることができる。
図4は、本発明に係るカール抑制方法が適用されたカール抑制装置の要部構成を示したブロック図である。同図に示すように、このカール抑制装置120は、描画後の記録紙110の乾燥(指触乾燥)を行う乾燥部122と、この乾燥部122を制御する乾燥制御部124と、乾燥制御部124による制御に必要な各種データをユーザが入力するための入力部126と、乾燥制御部124による制御に必要な各種データが保存されるメモリ部128とを備えている。
乾燥部122には、互いに異なる曲率を有する複数の媒体支持面112A〜112Eが設けられており、後述する乾燥制御部124(実乾燥時曲率決定手段132)の指示に従って複数の媒体支持面112A〜112Eの中から所望の実乾燥時曲率Qを記録紙110に付与可能な媒体支持面を選択して、その選択された媒体支持面上で記録紙110の乾燥を行うように構成されている。なお、各媒体支持面112A〜112Eは曲率が異なる以外は同一構成となっている。
また、記録紙110の乾燥方式としては特に限定されるものではないが、例えば、媒体支持面112をヒータ等の加熱手段で加熱して記録紙110の非記録面側から加熱を行う接触加熱方式や、熱風乾燥機などで記録紙110の記録面側から乾燥を行う非接触加熱方式などが好適である。また、接触加熱方式及び非接触加熱方式を組み合わせた態様がより好ましく、記録紙110の非記録面側から加熱しつつ、記録面側から温風を吹き付けることによって、描画後の記録紙110の乾燥促進を図ることができ、乾燥処理を含む全体プロセスの高速化が可能となる。
乾燥制御部124は、平面乾燥後曲率特定手段130、及び実乾燥時曲率決定手段132を含んで構成される。平面乾燥後曲率特定手段130は、後述する入力部126から入力されたデータ(使用されるインクや記録紙の種類等)に基づいて平面乾燥後曲率Pを特定し、その特定した平面乾燥後曲率Pを実乾燥時曲率決定手段132に通知する。
実乾燥時曲率決定手段132は、平面乾燥後曲率特定手段130から通知された平面乾燥後曲率Pと打滴率Wに基づいて実乾燥時曲率Qを決定する。打滴率Wは、不図示のプリント制御部において、入力画像データや描画モード等に基づいて算出され、実乾燥時曲率決定手段132に通知される。また、後述するように入力部126から打滴率Wを直接入力するようにしてもよい。
実乾燥時曲率Qの決定方法については上述のとおりである。また実乾燥時曲率決定手段132は、乾燥部122に対し、複数の媒体支持面112A〜112Eの中から前記実乾燥時曲率Qを記録紙110に付与可能な媒体支持面を選択して、その媒体支持面上で記録紙110の乾燥を行うように制御指示を行う。なお、複数の媒体支持面112A〜112Eの中に前記実乾燥時曲率Qを記録紙110に付与可能な媒体支持面がない場合には、実乾燥時曲率Qに最も近い曲率を記録紙110に付与可能な媒体支持面を選択するようにしてもよい。
入力部126は、平面乾燥後曲率特定手段130が平面乾燥後曲率Pを特定するのに必要なデータを入力するための手段として機能する。平面乾燥後曲率Pを特定するのに必要なデータとしては、例えば、使用されるインク(水性インク)や記録紙の種類等がある。更に、描画条件として打滴率を入力部126から入力するようにしてもよい。ユーザが平面乾燥後曲率Pを直接測定可能な場合、或いは、あらかじめユーザに提供された対応表などから平面乾燥後曲率Pをユーザが特定可能な場合には、ユーザが入力部126から平面乾燥後曲率Pを直接入力するようにしてもよい。
メモリ部128には、入力部126から入力されたデータから平面乾燥後曲率Pを特定するのに必要な情報が記憶される。例えば、使用される記録紙やインクの種類、描画条件ごとにあらかじめ実験などで求められた平面乾燥後曲率Pがデータテーブル化されてメモリ部128に記憶される。そして入力部126から所定のデータが入力されると、平面乾燥後曲率特定手段130はメモリ部128を参照することによって、平面乾燥後曲率Pが自動的に特定されるようになっている。また他の態様として、平面乾燥後曲率特定手段130は、入力部126から入力されたデータに基づいて平面乾燥後曲率Pを随時算出するようにしてもよい。
かかる構成により、入力部126から入力されたデータ(例えば、使用される記録紙やインクの種類等)に応じて、平面乾燥後曲率特定手段130で平面乾燥後曲率Pの特定が行われ、その特定された平面乾燥後曲率Pは実乾燥時曲率決定手段132に通知される。続いて、実乾燥時曲率決定手段132において、平面乾燥後曲率Pと打滴率Wに基づいて実乾燥時曲率Qが決定され、更に乾燥部122に対して、複数の媒体支持面112A〜112Eの中から所望の実乾燥時曲率Qを記録紙110に付与可能な媒体支持面を選択して、その媒体支持面上で記録紙110の乾燥を行うように制御指示が行われる。そして乾燥部122において、実乾燥時曲率決定手段132によって選択された媒体支持面112上で記録紙110の乾燥が行われる。
本発明に係るカール抑制方法が適用された装置(カール抑制装置)において、複数の媒体支持面の中から所望の曲率を有する媒体支持面を選択する態様については様々な形態が考えられる。以下、図5〜図9を参照しながら各形態(第1〜第5の実施形態)について説明する。
図5に示した第1の実施形態では、描画部140で記録紙110に描画が行われた後、紙搬送方向下流側に配置される乾燥部142で記録紙110の乾燥が行われるようになっている。
描画部140には、記録紙110を外周面に密着保持して回転搬送させる描画ドラム144と、描画ドラム144の外周面に対向する位置に配置される複数のインクジェットヘッド146K、146C、146M、146Yとが設けられており、描画ドラム144の外周面に保持された記録紙110を回転搬送しつつ、各インクジェットヘッド146K、146C、146M、146Yからインク吐出を行うことによって記録紙110上に所望の画像が記録される。そして、描画後の記録紙110は乾燥部142に送られる。
乾燥部142には、紙搬送方向上流側から順に、第1の乾燥ドラム148A、第2の乾燥ドラム148B、第3の乾燥ドラム148Cが直列的に設けられており、描画部140で描画が行われた記録紙110は、描画ドラム144から第1の乾燥ドラム148Aに受け渡されて回転搬送された後、第2の乾燥ドラム148B、及び第3の乾燥ドラム148Cに順次受け渡されて回転搬送される。そして、記録紙110は、第3の乾燥ドラム148Cから紙搬送方向下流側の排出部(不図示)などに排出される。
図示は省略したが、各乾燥ドラム148A〜148Cには、外周面(媒体支持面)を加熱する加熱手段(例えばヒータ等)が内蔵されるとともに、外周面に対向する位置に熱風乾燥機が設けられており、各乾燥ドラム148A〜148Cの外周面に保持された記録紙110を回転搬送しながら、記録紙110を非記録面側から加熱しつつ、記録面側から加熱を行うことが可能となっている。
第1及び第3の乾燥ドラム148A、148Cは、記録紙110の記録面が内側に向くように外周面に密着保持した状態で回転搬送するドラムであり、このときの記録紙110の曲率はプラス値となっている。本例では、第1及び第3の乾燥ドラム148A、148Cは、同一の曲率で記録紙110を保持できるように構成されている。一方、第2の乾燥ドラム148Bは、記録紙110の非記録面が内側を向くように外周面に密着保持した状態で回転搬送するドラムであり、このときの記録紙110の曲率はマイナス値となっている。
本例では、これらの乾燥ドラム148A〜148Cの中から所望の実乾燥時曲率Q(又はそれに最も近い曲率)を記録紙110に付加可能な乾燥ドラムが選択され、その乾燥ドラム上で記録紙110の乾燥が行われる。このとき、非選択の乾燥ドラムでは、記録紙110の乾燥は行われず、記録紙110の回転搬送だけが行われる。
例えば、図4に示した乾燥制御部124によって、実乾燥時曲率決定手段132で決定された実乾燥時曲率Qがマイナスの曲率である場合には、第2の乾燥ドラム148Bが選択され、第1の乾燥ドラム148Aでは記録紙110の乾燥を行わずに回転搬送して第2の乾燥ドラム148Bに受け渡される。そして、第2の乾燥ドラム148Bで回転搬送しながら乾燥が行われた後、第3の乾燥ドラム148Cに受け渡され後、第3の乾燥ドラム148Cでは記録紙110の乾燥を行わずに回転搬送だけが行われる。
一方、実乾燥時曲率決定手段132で決定された実乾燥時曲率Qがプラスの曲率である場合には、第1及び第3の乾燥ドラム148A、148Cが選択され、これらの乾燥ドラム148A、148C上で記録紙110を回転搬送しつつ乾燥が行われ、第2の乾燥ドラム148Bでは記録紙110の乾燥を行わず回転搬送だけが行われる。
なお、図5に示した例では、乾燥部142が3つの乾燥ドラム148A〜148Cを備える構成を示したが、乾燥ドラムの数は特に限定されるものではなく、少なくとも複数の乾燥ドラムが設けられていればよい。
また他の態様(第2の実施形態)として、図6に示すように、第1及び第3の乾燥ドラム148A、148Cの外周面(媒体支持面)の曲率を異ならせるようにしてもよい。本態様の場合、実乾燥時曲率決定手段132で決定された実乾燥時曲率Qがプラスの曲率である場合には、第1及び第3の乾燥ドラム148A、148Cのうち、実乾燥時曲率Q(又はそれに最も近い曲率)を記録紙110に付与可能な乾燥ドラムが選択され、その選択された乾燥ドラム上で記録紙110を回転搬送しつつ乾燥が行われ、他の乾燥ドラムでは記録紙110の乾燥を行わずに回転搬送だけが行われる。
更に他の態様(第3の実施形態)として、乾燥ドラムとして曲率の異なる複数の付け替え用ドラムを用意しておき、実乾燥時曲率決定手段132で決定された実乾燥時曲率Yに応じて乾燥ドラムを入れ替えるようにしてもよい。乾燥ドラムの入れ替えは自動でもよいし手動でもよい。
例えば、図7に示した例では、乾燥部142には、第2の乾燥ドラム148Bとして曲率の異なる3つの付け替え用ドラム150A、150B、150Cが用意されており、実乾燥時曲率決定手段132で決定された実乾燥時曲率Qに応じて付け替え用ドラムの入れ替えが行われる。なお、第1の乾燥ドラム148Aと第3の乾燥ドラム148Cの間隔を調節可能なドラム移動機構が設けられ、第2の乾燥ドラム148Bの配置スペースを適宜調整できるようになっている。
また図示は省略するが、第1及び第3の乾燥ドラム148A、148Cも同様に、曲率の異なる複数の付け替え用ドラムを用意しておき、実乾燥時曲率Qに応じて適宜入れ替える態様が好ましい。
更にまた他の態様(第4の実施形態)では、図8に示すように、記録紙110の搬送経路上に複数のドラム部材152A、152B、152Cが設けられ、各ドラム部材152A、152B、152Cの外周面(媒体支持面)の曲率が互いに異なるように構成されている。このとき、各ドラム部材152A、152B、152Cが互いに接していることは必ずしも必要でない。記録紙110は、各ドラム部材152A、152B、152Cの全てを通過するように構成されていてもよいし、その一部を通過するように構成されていてもよい。後者の場合には、記録紙110の経路を変更するための経路切替機構154が設けられていることが好ましい。各ドラム部材152A、152B、152Cのうち、所望の実乾燥時曲率Q(又はそれに最も近い曲率)を記録紙110に付与可能なドラム部材が選択され、その選択されたドラム部材上で記録紙110の乾燥が行われる。
また別の態様(第5の実施形態)では、図9に示すように、記録紙110の搬送経路上に複数の板状部材(プラテン部材)156A、156B、156Cが設けられ、各板状部材156A、156B、156Cの媒体支持面の曲率が互いに異なるように構成されている。図9に示した例では、各板状部材156A、156B、156Cの片面が媒体支持面として構成されているが、両面が媒体支持面となるように構成されていてもよい。また図8に示した例と同様に、記録紙110は、各板状部材156A、156B、156Cの全てを通過するように構成されていてもよいし、その一部を通過するように構成されていてもよい。後者の場合には、記録紙110の経路を変更する経路切替機構158が設けられていることが好ましい。各板状部材156A、156B、156Cのうち、所望の実乾燥時曲率Q(又はそれに最も近い曲率)を記録紙110に付与可能な板状部材が選択され、その選択された板状部材上で記録紙110の乾燥が行われる。
〔応用例〕
図10は、本発明に係るカール抑制装置が搭載された記録装置の一例としてインクジェット記録装置の全体構成を示した概略図である。同図に示すように、このインクジェット記録装置10は、インク(水性インク)と処理液(凝集処理液)を用いて記録媒体24の記録面に画像を形成する2液凝集方式の記録装置であり、主として、給紙部12、処理液付与部14、描画部16、乾燥部18、定着部20、及び排出部22を備えて構成される。給紙部12には、枚葉紙である記録媒体24が積層されており、この記録媒体24が給紙部12から処理液付与部14に送られ、処理液付与部14で記録面に処理液が付与された後、描画部16で記録面に色インクが付与される。インクが付与された記録媒体24は、定着部20で画像が堅牢化された後、排出部22によって搬送される。
また、インクジェット記録装置10は、各部の間に中間搬送部26、28、30を備え、この中間搬送部26、28、30によって記録媒体24の受け渡しが行われるようになっている。即ち、処理液付与部14と描画部16との間には、第1の中間搬送部26が設けられ、この第1の中間搬送部26によって処理液付与部14から描画部16への記録媒体24の受け渡しが行われる。同様に、描画部16と乾燥部18との間には、第2の中間搬送部28が設けられ、この第2の中間搬送部28によって描画部16から乾燥部18への記録媒体24の受け渡しが行われる。さらに、乾燥部18と定着部20との間には、第3の中間搬送部30が設けられ、この第3の中間搬送部30によって乾燥部18から定着部20への記録媒体24の受け渡しが行われる。
以下、インクジェット記録装置10の各部(給紙部12、処理液付与部14、描画部16、乾燥部18、定着部20、排出部22)について説明する。
(給紙部)
給紙部12は、記録媒体24を処理液付与部14に供給する機構である。給紙部12には、給紙トレイ50が設けられ、この給紙トレイ50から記録媒体24が一枚ずつ処理液付与部14に給紙される。
(処理液付与部)
処理液付与部14は、記録媒体24の記録面に処理液を付与する機構である。処理液は、描画部16で付与されるインク中の色材(顔料)を凝集させる色材凝集剤を含んでおり、この処理液とインクとが接触することによって、インクは色材と溶媒との分離が促進される。
図10に示すように、処理液付与部14は、給紙胴52、処理液ドラム54、及び処理液塗布装置56を備えている。給紙胴52は、給紙部12の給紙トレイ50と処理液ドラム54の間に配置され、モータドライバ(不図示)によってその回転が駆動制御される。給紙部12から給紙された記録媒体24は、この給紙胴52によって受け取られ、処理液ドラム54に受け渡される。
処理液ドラム54は、記録媒体24を保持し、回転搬送させるドラムであり、モータドライバ(不図示)によってその回転が駆動制御される。また、処理液ドラム54は、その外周面に爪形状の保持手段を備え、この保持手段によって記録媒体24の先端を保持できるようになっている。記録媒体24は、保持手段によって先端が保持された状態で、処理液ドラム54を回転させることによって回転搬送される。その際、記録媒体24の記録面が外側を向くようにして搬送されるようになっている。なお、処理液ドラム54は、その外周面に吸引孔を設けるとともに、吸引孔から吸引を行う吸引手段を接続してもよい。これにより記録媒体24を処理液ドラム54の周面に密着保持することができる。
処理液ドラム54の外側には、その周面に対向して処理液塗布装置56が設けられる。処理液塗布装置56は、記録媒体24の記録面に処理液を塗布する装置であり、塗布される処理液が貯留された処理液容器と、この処理液容器の処理液に一部が浸漬されたアニックスローラと、アニックスローラと処理液ドラム54上の記録媒体24に圧接されて計量後の処理液を記録媒体24に転移するゴムローラとで構成される。この処理液塗布装置56によれば、処理液を計量しながら記録媒体24に塗布することができる。処理液の膜厚は、描画部16のインクジェットヘッド72M,72K,72C,72Yから打滴されるインクの液滴径より十分に小さいことが望ましい。例えば、インクの打滴量が2plのときには、液滴の平均直径は15.6μmである。このとき、処理液の膜厚が大きい場合には、インクドットが記録媒体24の表面に接触することなく、処理液内で浮遊する。そこで、インクの打滴量が2plのときに着弾ドット径を30μm以上得るためには、処理液の膜厚を3μm以下にすることが望ましい。
なお、本実施形態では、記録媒体24の記録面に処理液を付与する方式として、ローラによる塗布方式を適用した構成を例示したが、これに限定されず、例えば、スプレー方式、インクジェット方式などの各種方式を適用することも可能である。
(描画部)
描画部16は、インクジェット方式でインクを打滴することによって入力画像に対応した画像を描画する機構であり、描画ドラム70、用紙抑えローラ74、及びインクジェットヘッド72M,72K,72C,72Yを備えている。インクジェットヘッド72M,72K,72C,72Yはそれぞれ、マゼンダ(M)、黒(K)、シアン(C)、イエロー(Y)の4色のインクに対応しており、描画ドラム70の回転方向に上流側から順に配置される。
描画ドラム70は、その外周面に記録媒体24を保持し、回転搬送させるドラムであり、モータドライバ(不図示)によってその回転が駆動制御される。また、描画ドラム70は、その外周面に爪形状の保持手段を備え、この保持手段によって記録媒体24の先端を保持できるようになっている。記録媒体24は、保持手段によって先端が保持された状態で、描画ドラム70を回転させることによって回転搬送される。その際、記録媒体24の記録面が外側を向くようにして搬送され、この記録面にインクジェットヘッド72M,72C,72Y,72Kからインクが付与される。
用紙抑えローラ74は、描画ドラム70の外周面に記録媒体24を密着させるためのガイド部材であり、描画ドラム70の外周面に対向する位置に配置されている。具体的には、中間搬送部26からの記録媒体24の受渡位置よりも記録媒体24の搬送方向(描画ドラム70の回転方向)下流側であり、且つ、インクジェットヘッド72M,72K,72C,72Yよりも記録媒体24の搬送方向上流側に配置される。
中間搬送部26から描画ドラム70に受け渡された記録媒体24は、上述の保持手段によって先端が保持された状態で回転搬送される際、用紙抑えローラ74によって押圧され、描画ドラム70の外周面に密着されられる。このようにして、記録媒体24を描画ドラム70の外周面に密着させた後に、描画ドラム70の外周面から浮き上がりのない状態で、インクジェットヘッド72M,72K,72C,72Yの直下の印字領域に送られる。
インクジェットヘッド72M,72K,72C,72Yはそれぞれ、記録媒体24における画像形成領域の最大幅に対応する長さを有するフルライン型のインクジェット方式の記録ヘッド(インクジェットヘッド)であり、そのインク吐出面には、画像形成領域の全幅にわたってインク吐出用のノズルが複数配列されたノズル列が形成されている。各インクジェットヘッド72M,72K,72C,72Yは、記録媒体24の搬送方向(描画ドラム70の回転方向)と直交する方向に延在するように固定設置される。
上記の如く構成された各インクジェットヘッド72M,72K,72C,72Yから、対応する色インクの液滴が、描画ドラム70の外周面に保持された記録媒体24の記録面に向かって吐出される。これにより、処理液付与部14で予め記録面に付与された処理液にインクが接触し、インク中に分散する色材(顔料)が凝集され、色材凝集体が形成される。これにより、記録媒体24上での色材流れなどが防止され、記録媒体24の記録面に画像が形成される。その際、描画部16の描画ドラム70は、処理液付与部14の処理液ドラム54に対して構造上分離しているので、インクジェットヘッド72M,72K,72C,72Yに処理液が付着することがなく、インクの不吐出要因を低減することができる。
なお、本例では、CMYKの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組み合わせについては本実施形態に限定されず、必要に応じて淡インク、濃インク、特別色インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタなどのライト系インクを吐出するインクジェットヘッドを追加する構成も可能であり、各色ヘッドの配置順序も特に限定はない。
(乾燥部)
乾燥部18は、色材凝集作用により分離された溶媒に含まれる水分を乾燥させる機構であり、図10に示すように、乾燥ドラム76、及び溶媒乾燥装置78を備えている。また、後述するように、乾燥ドラム76の前後に配置される第2及び第3の中間搬送部28、30も乾燥部18の一部として機能する。
乾燥ドラム76は、その外周面に記録媒体24を保持して回転搬送させるドラムであり、モータドライバ(不図示)によってその回転が駆動制御される。また、乾燥ドラム76は、その外周面に爪形状の保持手段を備え、この保持手段によって記録媒体24の先端を保持できるようになっている。記録媒体24は、保持手段によって先端が保持された状態で、乾燥ドラム76を回転させることによって回転搬送される。その際、記録媒体24の記録面が外側を向くようにして搬送され、この記録面に対して溶媒乾燥装置78による乾燥処理が行われる。なお、乾燥ドラム76は、その外周面に吸引孔を設けるとともに、吸引孔から吸引を行う吸引手段を接続してもよい。これにより記録媒体24を乾燥ドラム76の周面に密着保持することができる。
溶媒乾燥装置78は、乾燥ドラム76の外周面に対向する位置に配置され、第1〜第4のハロゲンヒータ80A〜80Dと、各ハロゲンヒータ80A〜80Dの間にそれぞれ配置された第1〜第3の温風噴出しノズル82A〜82Cとで構成される。即ち、乾燥ドラム76の外周面に対向する位置には、乾燥ドラム76の回転方向(図10において反時計回り方向)の上流側から順に、第1のハロゲンヒータ80A、第1の温風噴出しノズル82A、第2のハロゲンヒータ80B、第2の温風噴出しノズル82B、第3のハロゲンヒータ80C、第3の温風噴出しノズル82C、及び第4のハロゲンヒータ80Dが設けられる。
各温風噴出しノズル82A〜82Cは、所定の温度(たとえば50℃〜70℃)に制御された温風を一定の風量(12m/分)で記録媒体24に向けて吹き付けるように構成され、各ハロゲンヒータ80A〜80Dはそれぞれ所定の温度(たとえば180℃)に制御される。
このように構成される溶媒乾燥装置78によって、乾燥ドラム76に保持された記録媒体24の記録面のインク溶媒に含まれる水分が蒸発され、乾燥処理が行われる。その際、乾燥部18の乾燥ドラム76は、描画部16の描画ドラム70に対して構造上分離しているので、インクジェットヘッド72M,72K,72C,72Yにおいて、熱乾燥によるヘッドメニスカス部の乾燥によるインクの不吐出を低減することができる。また、乾燥部18の温度設定に自由度があり、最適な乾燥温度を設定することができる。
また、乾燥ドラム76の前後には、第2及び第3の中間搬送部28、30として、所定の曲率の外周面(媒体支持面)を有するドラム部材32、34が設けられている。各ドラム部材32、34にはヒータ等の加熱手段が内蔵されており、描画部16によって画像形成が行われた後の記録媒体24を前段のドラムから後段のドラムに受け渡す際に、記録媒体24の乾燥が行われるようになっている。
即ち、第1のドラム部材32、乾燥ドラム76、及び第2のドラム部材34は、本発明に係るカール抑制装置の構成要素となっており、これらのうち、平面乾燥後曲率Pと打滴率Wに応じて決定された実乾燥時曲率Q(又はそれに最も近い曲率)を記録媒体24に付与可能なドラム上で記録媒体24の乾燥が選択的に行われるようになっており、記録媒体24のカールを効果的に抑制することができる。
(定着部)
定着部20は、定着ドラム84、ハロゲンヒータ86、定着ローラ88、及びインラインセンサ90で構成される。ハロゲンヒータ86、定着ローラ88、及びインラインセンサ90は、定着ドラム84の外周面に対向する位置に配置され、定着ドラム84の回転方向(図10において反時計回り方向)の上流側から順に配置される。
定着ドラム84は、その外周面に記録媒体24を保持して回転搬送させるドラムであり、モータドライバ(不図示)によってその回転が駆動制御される。また、定着ドラム84は、その外周面に爪形状の保持手段を備え、この保持手段によって記録媒体24の先端を保持できるようになっている。記録媒体24は、保持手段によって先端が保持された状態で定着ドラム84を回転させることによって、回転搬送される。その際、記録媒体24の記録面が外側を向くようにして搬送され、この記録面に対して、ハロゲンヒータ86による予備加熱と、定着ローラ88による定着処理と、インラインセンサ90による検査が行われる。なお、上記の定着ドラム84は、その外周面に吸引孔を設けるとともに、吸引孔から吸引を行う吸引手段を接続してもよい。これにより記録媒体24を定着ドラム84の周面に密着保持することができる。
ハロゲンヒータ86は、所定の温度(たとえば180℃)に制御される。これにより、記録媒体24の予備加熱が行われる。
定着ローラ88は、乾燥させたインクを加熱加圧することによってインク中の自己分散性ポリマー微粒子を溶着し、インクを被膜化させるためのローラ部材であり、記録媒体24を加熱加圧するように構成される。具体的には、定着ローラ88は、定着ドラム84に対して圧接するように配置されており、定着ドラム84との間でニップローラを構成するようになっている。これにより、記録媒体24は、定着ローラ88と定着ドラム84との間に挟まれ、所定のニップ圧(たとえば0.15MPa)でニップされ、定着処理が行われる。
また、定着ローラ88は、熱伝導性の良いアルミなどの金属パイプ内にハロゲンランプを組み込んだ加熱ローラによって構成され、所定の温度(たとえば60〜80℃)に制御される。この加熱ローラで記録媒体24を加熱することによって、インクに含まれるラテックスのTg温度(ガラス転移点温度)以上の熱エネルギーが付与され、ラテックス粒子が溶融される。これにより、記録媒体24の凹凸に押し込み定着が行なわれるとともに、画像表面の凹凸がレベリングされ、光沢性が得られる。
なお、上記の実施形態では、定着ローラ88を1つだけ設けた構成となっているが、画像層厚みやラテックス粒子のTg特性に応じて、複数段設けた構成でもよい。また、定着ドラム84の表面を所定の温度(たとえば60℃)に制御するようにしてもよい。
一方、インラインセンサ90は、記録媒体24に定着された画像について、チェックパターンや水分量、表面温度、光沢度などを計測するための計測手段であり、CCDラインセンサなどが適用される。
上記の如く構成された定着部20によれば、乾燥部18で形成された薄層の画像層内のラテックス粒子が定着ローラ88によって加熱加圧されて溶融されるので、記録媒体24に固定定着させることができる。また、定着部20によれば、定着ドラム84が他のドラムに対して構造上分離されているので、定着部20の温度設定を、描画部16や乾燥部18と分離して自由に設定することができる。
(排出部)
図10に示すように、定着部20に続いて排出部22が設けられている。排出部22は、排出トレイ92を備えており、この排出トレイ92と定着部20の定着ドラム84との間に、これらに対接するように渡し胴94、搬送ベルト96、張架ローラ98が設けられている。記録媒体24は、渡し胴94により搬送ベルト96に送られ、排出トレイ92に排出される。
以上、本発明のカール抑制方法及びカール抑制装置並びに画像形成装置について詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。
10…インクジェット記録装置、12…給紙部、14…処理液付与部、16…描画部、18…乾燥部、20…定着部、22…排出部、24…記録媒体、26,28,30…中間搬送部、54…処理液ドラム、70…描画ドラム、72M,72K,72C,72Y…インクジェットヘッド、76…乾燥ドラム、84…定着ドラム、110…記録紙、112…媒体支持面、120…カール抑制装置、122…乾燥部、124…乾燥制御部、126…入力部、128…メモリ部、130…平面乾燥後曲率特定手段、132…実乾燥時曲率決定手段、140…描画部、142…乾燥部、148…乾燥ドラム

Claims (17)

  1. 水性インクを用いてインクジェット記録方法によって記録が行われた記録紙に所定の曲率を付与した状態で乾燥を行う乾燥工程と、
    平らな面上で乾燥を行った後の記録紙に生じる平面乾燥後曲率と打滴率に応じて、乾燥時に記録紙に付与される実乾燥時曲率を決定し、当該決定された実乾燥時曲率で記録紙の乾燥を制御する制御工程と、
    を含むことを特徴とするカール抑制方法。
  2. 請求項1に記載のカール抑制方法において、
    記録紙の記録面が内側にカールしている場合の曲率をプラス値とし、記録紙の非記録面が内側にカールしている場合の曲率をマイナス値とするとき、
    前記平面乾燥後曲率がプラス値である場合には前記実乾燥時曲率をマイナス値として記録紙の乾燥を行い、
    前記平面乾燥後曲率がマイナス値である場合には前記実乾燥時曲率をプラス値として記録紙の乾燥を行うことを特徴とするカール抑制方法。
  3. 請求項2に記載のカール抑制方法において、
    前記実乾燥時曲率の絶対値は、1/(4×10-3×打滴率[%])×前記平面乾燥後曲率の絶対値と略等しいことを特徴とするカール抑制方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のカール抑制方法において、
    複数の媒体支持面のうち、前記実乾燥時曲率又はそれに最も近い曲率を記録紙に付与可能な媒体支持面を選択し、当該選択された媒体支持面上で記録紙の乾燥を行うことを特徴とするカール抑制方法。
  5. 請求項4に記載のカール抑制方法において、
    前記媒体支持面は、ドラム状部材の外周面であることを特徴とするカール抑制方法。
  6. 請求項4に記載のカール抑制方法において、
    前記媒体支持面は、板状部材の少なくとも片面であることを特徴とするカール抑制方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載のカール抑制方法において、
    前記平面乾燥後曲率は、水性インク及び記録紙の種類に基づいて特定されることを特徴とするカール抑制方法。
  8. 請求項7に記載のカール抑制方法において、
    前記水性インク及び前記記録紙の種類と前記平面乾燥後曲率との対応関係がデータテーブル化されて記憶手段に記憶されており、
    前記水性インク及び前記記録紙の種類が入力手段から入力されると、前記記憶手段に記憶される内容が参照され、前記平面乾燥後曲率が特定されることを特徴とするカール抑制方法。
  9. 水性インクを用いてインクジェット記録方法によって記録が行われた記録紙に所定の曲率を付与した状態で乾燥を行う乾燥部と、
    平らな面上で乾燥を行った後の記録紙に生じる平面乾燥後曲率と打滴率に応じて、乾燥時に記録紙に付与される実乾燥時曲率を決定し、当該決定された実乾燥時曲率で記録紙の乾燥を行うように前記乾燥部を制御する乾燥制御部と、
    を備えたことを特徴とするカール抑制装置。
  10. 請求項9に記載のカール抑制装置において、
    前記乾燥制御部は、記録紙の記録面が内側にカールしている場合の曲率をプラス値とし、記録紙の非記録面が内側にカールしている場合の曲率をマイナス値とするとき、前記平面乾燥後曲率がプラス値である場合には前記実乾燥時曲率をマイナス値とし、前記平面乾燥後曲率がマイナス値である場合には前記実乾燥時曲率をプラス値とすることを特徴とするカール抑制装置。
  11. 請求項10に記載のカール抑制装置において、
    前記乾燥制御部は、前記実乾燥時曲率の絶対値が、1/(4×10-3×打滴率[%])×前記平面乾燥後曲率の絶対値と略等しくなるように決定することを特徴とするカール抑制装置。
  12. 請求項9乃至11のいずれか1項に記載のカール抑制装置において、
    前記乾燥部は、前記乾燥制御部の制御に基づいて、複数の媒体支持面のうち、前記実乾燥時曲率又はそれに最も近い曲率を記録紙に付与可能な媒体支持面を選択し、当該選択された媒体支持面上で記録紙の乾燥を行うことを特徴とするカール抑制装置。
  13. 請求項12に記載のカール抑制装置において、
    前記媒体支持面は、ドラム状部材の外周面であることを特徴とするカール抑制装置。
  14. 請求項12に記載のカール抑制装置において、
    前記媒体支持面は、板状部材の少なくとも片面であることを特徴とするカール抑制装置。
  15. 請求項9乃至14のいずれか1項に記載のカール抑制装置において、
    水性インク及び記録紙の種類に基づいて前記平面乾燥後曲率を特定する平面乾燥後曲率特定手段を備えたことを特徴とするカール抑制装置。
  16. 請求項15に記載のカール抑制装置において、
    前記水性インク及び前記記録紙の種類と前記平面乾燥後曲率との対応関係をデータテーブル化して記憶する記憶手段と、
    前記水性インク及び前記記録紙の種類を入力する入力手段と、を備え、
    平面乾燥後曲率特定手段は、前記入力手段から前記水性インク及び前記記録紙の種類と打滴率が入力されると、前記記憶手段に記憶される内容を参照して前記平面乾燥後曲率を特定することを特徴とするカール抑制装置。
  17. 水性インクを用いてインクジェット記録方法によって記録紙に記録を行う記録手段と、
    請求項9乃至16のいずれか1項に記載のカール抑制装置と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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