JP2018051920A - 転写用ハードコートフィルム及びハードコート積層体 - Google Patents

転写用ハードコートフィルム及びハードコート積層体 Download PDF

Info

Publication number
JP2018051920A
JP2018051920A JP2016190440A JP2016190440A JP2018051920A JP 2018051920 A JP2018051920 A JP 2018051920A JP 2016190440 A JP2016190440 A JP 2016190440A JP 2016190440 A JP2016190440 A JP 2016190440A JP 2018051920 A JP2018051920 A JP 2018051920A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hard coat
layer
resin
film
transfer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016190440A
Other languages
English (en)
Inventor
美里 龜井
Misato Kamei
美里 龜井
一樹 滝沢
Kazuki Takizawa
一樹 滝沢
松岡 雅尚
Masanao Matsuoka
雅尚 松岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2016190440A priority Critical patent/JP2018051920A/ja
Publication of JP2018051920A publication Critical patent/JP2018051920A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】防汚性を長期に亘って維持可能な転写用ハードコートフィルム及びハードコート積層体を提供する。【解決手段】この転写用ハードコートフィルム10は、基材フィルム11上に、少なくとも、ハードコート層12とプライマー層13とヒートシール層14とがこの順に配置されており、ハードコート層12はワックス成分を含有し、ハードコート層12はSi元素を有する成分を実質的に含有しない。ワックス成分は、ポリエチレンワックスが好ましい。ハードコート層12は、Si元素を含有しない粒子を更に含有する、または、Si元素を含有しないレベリング剤を更に含有することが好ましい。【選択図】図1

Description

本発明は、転写用ハードコートフィルム及びハードコート積層体に関するものである。
従来より、電車等の車体の表面は、所定の間隔で洗浄されているが、洗浄水に含まれるミネラル成分が水垢として窓に堆積し、外観を損ねていた。窓がケイ酸塩を主成分とするガラス窓である場合には、研磨やミネラル除去用洗浄剤(HF含有洗浄剤等)により除去することができる。
一方、樹脂基体の表面にハードコート層を形成した樹脂成型品により構成される樹脂ガラス窓の導入も進められている。樹脂ガラス窓は、軽量化や飛散防止の点で有利である。しかし、樹脂ガラス窓には、水垢が付着しやすいにもかかわらず、その特性から研磨やミネラル除去用洗浄剤を用いることができない。洗浄水からミネラル成分を除去するシステムを導入することも考えられるが、莫大は費用がかかり、現実的ではない。
特許文献1には、樹脂基体の表面に、ケイ素原子を含む有機基を含むハードコート層を形成することにより、ハードコート層の表面に水垢等のミネラル成分や汚れが付着しにくい又は除去しやすくした、樹脂成型品が開示されている。
特開2005−319661号公報
しかしながら、窓として使用される樹脂成型品は、日々直射日光や風雨に晒される。そのような屋外環境下においても、高い防汚性を長期に亘って維持することが求められる。
特許文献1に開示される樹脂成型品においては、ケイ素原子を含む有機基を含むハードコート層を有しているものの、防汚性について改良の余地があり、屋外環境下においては、長期に亘って高い防汚性を維持することが難しかった。
これは、以下のように考えられる。ケイ素原子(Si)を有する有機基を含むハードコート層には、水に含まれるミネラル成分(SiOH、CaCO等)が付着しやすい。また、ハードコート層の表面には、光劣化等により、OH基やCOOH基が生成され、これら基に水に含まれるミネラルが付着しやすくなる。例えば、Si元素を有する有機基SiR、OH基、COOH基に、水に含まれるミネラル成分が付着しやすい。そのため、ハードコート層の表面には、Si−O−Si−、−O−Si−、−C−O−Ca−が生成され、これら基が空気中の埃や有機物の汚れも更に巻き込み、水垢や汚れとなって、ハードコート層表面に固着する。
本発明は、防汚性を長期に亘って維持可能な転写用ハードコートフィルム及びハードコート積層体を提供することを目的とする。
本発明者らが前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、ハードコート層からSi素原子を除くとともに、ハードコート層にワックス成分を含有させることにより、屋外の環境下においても防汚性を長期に亘って維持できることを見出した。より具体的には、本発明は、以下のものを提供する。
(1)基材フィルム上に、少なくとも、ハードコート層とプライマー層とヒートシール層とがこの順に配置されており、
前記ハードコート層はワックス成分を含有し、
前記ハードコート層はSi元素を有する成分を実質的に含有しない、転写用ハードコートフィルム。
(2)前記ワックス成分がポリエチレンワックスである(1)に記載の転写用ハードコートフィルム。
(3)前記ハードコート層は、Si元素を含有しない粒子を更に含有する、(1)又は(2)に記載の転写用ハードコートフィルム。
(4) 前記ハードコート層は、Si元素を含有しないレベリング剤を更に含有する、(1)から(3)のいずれかに記載の転写用ハードコートフィルム。
(5) 前記ハードコート層における前記ワックス成分の含有量は、前記ハードコート層を形成する硬化性樹脂組成物100質量部に対して2.0質量部以上8質量部以下である、(1)から(4)のいずれかに記載の転写用ハードコートフィルム。
(6) 樹脂基体上に、少なくとも、ヒートシール層とプライマー層とハードコート層とがこの順に配置されており、
前記ハードコート層はワックス成分を含有し、
前記ハードコート層はSi元素を実質的に含有しない、ハードコート積層体。
(7) 前記ハードコート層におけるハードコート層が露出する面には、前記ワックス成分を含有するワックス層が存在する(6)に記載のハードコート積層体。
(8) 窓として使用され、前記ハードコート層が外気に露出する側に配置される(6)又は(7)に記載のハードコート積層体。
(9)(1)から(5)のいずれかに記載の転写用ハードコートフィルムを、前記ヒートシール層が樹脂基体に接するように貼り合わせた後に、前記基材フィルムを剥離する、ハードコート積層体の製造方法。
(10)(1)から(5)のいずれかに記載の転写用ハードコートフィルムを、予め成形された樹脂基体に貼り合わせた後に、前記基材フィルムを剥離する、(9)に記載のハードコート体の製造方法。
(11)(1)から(5)のいずれかに記載の転写用ハードコートフィルムに対して樹脂を射出させて一体化させた後に、前記基材フィルムを剥離する、(9)に記載のハードコート体の製造方法。
本発明は、防汚性を長期に亘って維持可能な転写用ハードコートフィルム及びハードコート積層体を提供することができる。
本発明の転写用ハードコートフィルムの一例を示す、断面模式図である。 本発明のハードコート積層体の一例であって、(a)基材フィルムを剥離する前の状態の形態、及び、(b)基材フィルムを剥離した状態の形態、をそれぞれ表す断面模式図である。 ハードコート積層体表面の様子を撮影した撮影像であり、(a)は拭き取り前の様子を撮影した撮影像、(b)は拭き取り後に水垢が除去できた様子を撮影した撮影像、(c)は拭き取り後に水垢が残っている様子を撮影した撮影像である。
以下、本発明の実施形態について、詳細に説明する。但し、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではない。本発明は、その目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
<転写用ハードコートフィルム>
本発明の転写用ハードコートフィルム10は、図1に示すように、基材フィルム11上に、少なくとも、ハードコート層12とプライマー層13とヒートシール層14とがこの順に配置されてなる転写層15が積層されている。本発明における「この順に配置」とは、基材フィルム11とハードコート層12とプライマー層13とヒートシール層14のみが積層されている構成に限定されない意味である。例えば、転写用ハードコートフィルム10は、本発明の効果を妨げない範囲で、その他の層が積層されていてもよい。その他の層の例としては、基材フィルム11とハードコート層12との間、ハードコート層12とプライマー層13との間、プライマー層13とヒートシール層14との間、及びヒートシール層14のプライマー層13側とは反対側の面上のいずれか少なくとも一つに、隠蔽、情報表示、意匠性の付与等を目的として、部分的に形成された着色層(加飾層)が配置されていてもよい。
[基材フィルム]
基材フィルム11は、転写層15を支持する支持基材としての役割を果たし、転写層15を被転写体である樹脂基体に転写した後に剥離される層である。
基材フィルム11を構成する構成樹脂としては、支持基材として使用可能で、転写層15を剥離可能であれば、特に制限されないが、例えば、ポリエステル樹脂フィルム又はポリオレフィン樹脂フィルムにより構成されることが好ましい。また、上記フィルムのうち延伸フィルムであることがより好ましい。基材フィルム11をこれらの延伸フィルムにより構成することにより、転写用ハードコートフィルム10を製造する際の加熱処理や電離放射線の照射による架橋処理等に起因する収縮を抑制して、転写用ハードコートフィルム10及びハードコート積層体1の形状及び寸法の安定性を高めることができる。
ポリエステル樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリアリレート、ポリカーボネート、エチレンテレフタレート−イソフタレート共重合体等のポリエステル系樹脂を好ましい例として挙げることができる。これらの中でも、転写用ハードコートフィルム10を製造する際の熱収縮や、電離放射線の照射による収縮が生じにくいこと等を考慮すると、PET、PBTが好ましく、特にPETが好ましい。
ポリオレフィン樹脂フィルムとしては、転写用ハードコートフィルム10を製造する際の熱収縮や、電離放射線の照射による収縮が生じにくいこと等を考慮すると、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブテン樹脂、エチレン/プロピレン共重合体樹脂、エチレン/プロピレン/ブテン共重合体樹脂、オレフィン熱可塑性エラストマー等のポリオレフィン樹脂からなり、延伸された樹脂フィルムが好ましく挙げられる。また、これらの中でも、延伸ポリプロピレン樹脂フィルムであることが好ましい。
延伸ポリオレフィン樹脂は、一軸延伸されたもの、二軸延伸されたもののいずれでもよいが、転写用ハードコートフィルムを製造する際の熱収縮や、電離放射線の照射による収縮が生じにくいこと等を考慮すると、二軸延伸されたものであることが好ましい。二軸延伸ポリオレフィン樹脂のシートは、通常、長手方向延伸機を用いてガラス転移温度Tg以上に加熱して、好ましくは5倍以上30倍以下程度延伸し、次いで、幅方向延伸機を用いてガラス転移温度Tg以上に加熱して幅方向へ好ましくは5倍以上30倍以下延伸して得られる。また、延伸倍率が上記範囲内であると、転写用ハードコートフィルム10を製造する際の熱収縮や、電離放射線の照射による収縮が生じにくくなる。
基材フィルム11の厚さは、特に限定されないが、4μm以上200μm以下であればよい。4μm以上であればカールやシワが入りにくくなり、200μm以下であればコストを安価に抑えられ、熱伝導効率が低下することがなく、転写後に基材フィルム11を剥離する際に各層がとられることがないため、優れた転写性が得られる。基材フィルム11は、複層構成でもよい。その場合、複層構成全体で上記厚みの範囲にあることが好ましい。
なお、基材フィルム11は、転写する際のハードコート層12との間の離型性を確保するために、必要に応じて基材フィルム11表面に公知の離型処理を施したり、シリコン樹脂等の離型層を設けたりしてもよい。また、逆にハードコート層12との密着性を向上させるためにコロナ放電処理、プラズマ処理、クロム酸化処理、火炎処理、熱風処理、オゾン/紫外線処理、易接着コート剤を塗布する等の表面処理を施してもよい。また、基材フィルム11は、上記の樹脂フィルムを単独で用いた単層でもよいし、複数種の樹脂フィルムを積層した複層構成であってよい。
[ハードコート層]
ハードコート層12は、硬化性樹脂組成物の硬化物からなる層であり、被転写体である樹脂基体に転写された後、最表面に位置して樹脂成型品となるハードコート積層体にハードコート性(耐傷性)を付与する役割を果たし、耐候性の向上、防汚性の向上にも寄与する層である。
そして、本発明のハードコート層12を構成する硬化性樹脂組成物としては、特に制限されるものではないが、例えば、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、尿素樹脂、熱硬化性アクリル樹脂、電離放射線硬化性樹脂等、の硬化物からなる層を好ましく挙げることができる。耐傷性や耐候性の観点から電離放射線硬化性樹脂の硬化物であることが好ましい。
電離放射線硬化性樹脂は、電離放射線を照射することにより硬化する硬化性樹脂であり、電離放射線としては、電磁波又は荷電粒子線のうち、分子を重合又は架橋し得るエネルギー量子を有するもの、例えば、紫外線(UV)又は電子線(EB)が用いられるほか、X線、γ線等の電磁波、α線、イオン線等の荷電粒子線も用いられる。
ハードコート層12に使用することができる電離放射線硬化性樹脂としては、従来から電離放射線硬化性を有する樹脂として慣用されている重合性オリゴマー(プレポリマー)や重合性ポリマーの中から適宜選択して用いることができる。良好な硬化特性を得る観点から、ブリードアウトしにくく、固形分基準として95%以上100%以下程度としても塗布性を有し、且つ、硬化させてハードコート層12を形成する際に硬化収縮を生じにくいものが好ましい。
重合性オリゴマーとしては、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つオリゴマー、例えば、エポキシ(メタ)アクリレート系、ウレタン(メタ)アクリレート系やポリエーテル系ウレタン(メタ)アクリレートやカプロラクトン系ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート系、ポリエーテル(メタ)アクリレート系のオリゴマー等が好ましく挙げられ、ウレタン(メタ)アクリレート系がより好ましい。なお、上記(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
これらのオリゴマーのうち、多官能の重合性オリゴマーが好ましく、官能基数としては、2以上15以下が高架橋密度による耐傷性付与の点で好ましく、硬化収縮を生じにくいという点から、2以上8以下がより好ましく、更に好ましくは2以上6以下である。また、単官能の重合性オリゴマーとしては、例えば、カプロラクトン系ポリオールと有機イソシアネートとヒドロキシ(メタ)アクリレートとの反応により得られるカプロラクトン系ウレタン(メタ)アクリレートや、ポリブタジエンオリゴマーの側鎖に(メタ)アクリレート基をもつ疎水性の高いポリブタジエン(メタ)アクリレート等のような高分子ウレタン(メタ)アクリレートを挙げることができる。
重合性ポリマーとしては、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つポリマー、例えば、エポキシ(メタ)アクリレート系、ウレタン(メタ)アクリレート系やポリエーテル系ウレタン(メタ)アクリレートやポリカプロラクトン系ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート系、ポリエーテル(メタ)アクリレート系のポリマー等が好ましく挙げられ、ポリカプロラクトン系ウレタン(メタ)アクリレート又はウレタン(メタ)アクリレート系がより好ましい。なお、上記(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。これらのポリマーを単独で、或いは複数を組み合せて用いてもよい。
ところで、本発明のハードコート層12を形成する硬化性樹脂組成物は、ワックス成分を含有し、Si元素を有する成分を実質的に含有しないことを特徴とする。これにより、ハードコート層12の表面には、水に含まれるミネラル成分や汚れが付着しにくい、又は除去しやすく、長期に亘って光に晒される屋外環境下おいても、防汚性を維持することができる。これは、以下のように考えられる。
ハードコート層12は、ワックス成分を含むことにより、その露出面にはワックス成分が染み出てワックス層が形成され、水に含まれるミネラル成分や埃塵等の汚れと結合しやすい基が露出しにくい状態になっていると考えられる。例えば、光劣化等により、ハードコート層12の表面にOH基やCOOH基が生成されても、これら基は、ワックス成分によって表面に露出しにくい。また、ワックス成分自体の劣化等により、ワックス成分にOH基やCOOH基が生成されても、これら基は微量なワックス成分とともに拭き取り等により除去されるため、ハードコート層12自体の除去性は維持される。なお、ハードコート層12がSi元素を有する成分を含有していると、Si元素の露出を抑制するためには、ワックス成分を必要以上に含有させなければいけなくなり、プライマー層13を転写しにくくなる転写不良や、ワックス成分による汚れが生じる。よって、ハードコート層12は、Si元素を有する成分を実質的に含有しないことにより、ミネラル成分や汚れを付着しにくくし、又は除去しやすくする。このように、ハードコート層12は、長期に亘って光に晒される等の屋外環境下においても、防汚性を長期に亘って維持できる。
なお、本発明において、「Si元素を有する成分を実質的に含有しない」とは、樹脂中、Si元素を有する成分を1質量%未満含有することを含み、X線光電子分光分析法(XPS)によって検出されないことが好ましい。
本発明において、「ワックス成分」とは、常温で固体、加熱すると液体となる重量平均分子量が10000未満の有機物であり、一般的に「ワックス」とされているものをいう。ワックスは、天然ワックスでも、合成ワックスでも差し支えない。ハードコート層12の透明性を得る点からは、低分子量ワックス(例えば、重量平均分子量が5000以下)であることが好ましい。
天然ワックスとしては、パラフィンワックス、マイクロクリスタンワックス、ペトロラタム等が挙げられる。
合成ワックスとしては、フィッシャートロプシュワックス、ポリオレフィンワックス(例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、ポリエチレン/ポリプロピレンワックス)等が例示される。
「フィッシャートロプシュワックス」とは、フィッシャートロプシュ法によって合成され、一般的にフィッシャートロプシュワックスとされているものをいう。フィッシャートロプシュワックスは、成分分子が比較的幅広い炭素数分布を持つワックスから成分分子が狭い炭素数分布を持つようにワックスを分取したものである。
上記中でも特性が安定するという観点において、合成ワックスが好ましく、その中でもポリエチレンワックスがより好ましい。ポリエチレンワックスは、エチレンの重合やポリエチレンの熱分解で作られる。ポリエチレンワックスの製品としては、例えば、CERAFLOUR 991(ビックケミー・ジャパン株式会社製)等が挙げられる。
上記ワックス成分の含有量は、ハードコート層12を形成する硬化性樹脂組成物100質量部に対して2.0質量部以上8質量部以下が好ましく、2.5質量部以上6質量部以下がより好ましい。上記含有量は、製造時に上記含有量が含有されることが好ましい。上記ワックス成分の含有量が上記範囲であることにより、ハードコート層12表面に水に含まれるミネラル成分や塵埃等の汚れが付着するのを抑制することができる。ワックス成分の含有量が過小であると、防汚性の効果が小さく、ワックス成分の含有量が過大になると、ハードコート層12上にプライマー層13を転写しにくくなったり、ハードコート層12の表面に染み出るワックス成分の量が多くなったり、ハードコート層12の表面に油膜のような汚れが残りやすくなる。なお、ハードコート層12に染み出たワックス成分は、ハードコート層12表面の拭き取り等により、僅かながら減少していく場合もあるが、少なくともハードコート層12を形成する硬化性樹脂組成物100質量部に対して2.0質量部以上あれば、防汚性の効果を期待できる。
また、ハードコート層12を形成する硬化性樹脂組成物には、耐傷粒子が含有されていてもよい。耐傷粒子としては、無機系と有機系の粒子があり、無機系粒子としては、例えば、アルミナ、酸化鉄、ダイヤモンド等の粒子が挙げられる。一方、有機系の粒子としては、架橋アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の合成樹脂ビーズが好ましく挙げられる。粒子形状は、球、楕円体、多面体、鱗片形等が挙げられ、特に制限はないが、硬度がより高くなり優れた耐傷性が得られる点で、球状が好ましい。ただし、ハードコート層12を形成する硬化性樹脂組成物は、一般に耐傷粒子として用いられる、シリカ、カオリナイト、炭化ケイ素等のSi元素を含まない。
耐傷粒子の粒子径としては特に制限されないが、ハードコート層12の硬度及び平滑性の観点から、0.1μm以上4μm以下であることが好ましく、0.5μm以上3μm以下であることがより好ましい。粒子の平均粒子径は、体積平均粒子径であるものとする。体積平均粒子径は、レーザー回折式、又はレーザー散乱式粒子径分布測定により測定することができる。
また、ハードコート層12を形成する硬化性樹脂組成物には、レべリング剤が含有されていてもよい。レべリング剤としては、例えば、アクリル系レべリング剤、フッ素系レべリング剤が挙げられる。ただし、ハードコート層12を形成する硬化性樹脂組成物は、シリコン粒子等のSi元素を含まない。
また、ハードコート層12を形成する硬化性樹脂組成物には、難燃剤が含有されてもよい。難燃剤としては、例えば、ハロゲン系化合物、リン系化合物、無機水酸化物が挙げられる。
ハロゲン系化合物は、ラジカルトラップ効果を有し、硬化性樹脂組成物の硬化物の熱分解生成物(気相)の活性ラジカルの安定化ならびに酸素との反応を遮断する機能を有する。ハロゲン系化合物として、塩素系化合物、臭素系化合物等が挙げられる。塩素系化合物として、塩化アンモニウム、デクロラン等が挙げられる。また、臭素系化合物として、テトラブロモビスフェノールA、ヘキサブロモシクロドデカン、ペンタブロモジフェニルエーテル、テトラブロモエタン、臭化アンモニウム等が挙げられる。
リン系化合物は、リン酸によるラジカルトラップ効果ならびに、脱水、炭化によってハードコート層12の表面にバリア層を形成する機能を有する。これにより、バリア層が断熱層として機能し、硬化物の熱分解を抑制するとともに、硬化性樹脂組成物の硬化物の熱分解生成物がハードコート層12の層外に拡散するのを防止できる。リン系化合物として、リン酸水素二アンモニウム、リン酸エステル、リン酸二水素アンモニウム、メタリン酸ナトリウム、リン酸グアニジン等が挙げられる。
無機水酸化物は、吸熱反応により、硬化性樹脂組成物の硬化物の熱分解を防ぐ機能を有する。無機水酸化物に熱が加わると、無機水酸化物は、脱水分解し、その際に大きな吸熱を伴う。そのため、硬化性樹脂組成物の硬化物に熱が加わるのを抑えることができ、結果として、硬化性樹脂組成物の硬化物の熱分解を防ぐことができる。無機水酸化物の例として、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等が挙げられる。
中でも、ハロゲン系リン酸エステルは、ハロゲン系化合物とリン系化合物の双方の難燃機能を有するため、同一添加量あたりの難燃効果が高い傾向にある。難燃剤のハードコート層12への添加箇所が特に限定されず、難燃剤の添加量も比較的少なく抑えられることから、難燃剤添加による、硬化層の物性低下ならびに難燃剤の揮発生成物による環境負荷を抑えることができる観点から、難燃剤は、ハロゲン系リン酸エステルであることが好ましい。
ハロゲン系リン酸エステルの例として、トリス(クロロエチル)ホスフェート、トリス(クロロプロピル)ホスフェート、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート、テトラキス(2−クロロエチル)エチレンジホスフェート、2,2−ビス(クロロメチル)−1,3−プロパンビス(クロロエチル)ホスフェート、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート、2,2−ビス(クロロメチル)トリメチレンビス(ビス(2−クロロエチル)ホスフェート)、ポリオキシアルキレンビスジクロロアルキルホスフェート等が挙げられる。
ハードコート層12の厚さは、特に限定されないが、1μm以上20μm以下程度であることが好ましい。優れた耐候性とその持続性、更には透明性を得る観点から、より好ましくは2μm以上20μm以下であり、更に好ましくは2μm以上10μm以下であり、最も好ましくは2μm以上6μm以下である。また、ハードコート層12の厚さをより薄くすることにより硬化収縮の発生を低減することができ、また、製造安定性や製造効率を向上させることができるため、特に2μm以上4μm以下とすることが好ましい。
[プライマー層]
プライマー層13は、バインダー樹脂及びブロッキング防止剤を含むプライマー層形成用樹脂組成物により構成され、ハードコート層12に対する応力緩和層として機能するとともに、ハードコート層12の密着性を向上させる役割を果たす層である。
プライマー層13を構成するバインダー樹脂は、主剤と硬化剤とからなる2液硬化型樹脂を含有することが好ましい。
プライマー層13を構成するバインダー樹脂の主剤は、特に限定はなく、例えば、ポリウレタン樹脂、(メタ)アクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、プチラール樹脂、塩素化ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン等が挙げられる。これらのバインダー樹脂は、1種単独で使用してもよく、また、2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらのバインダー樹脂の中でも、密着性及び耐候性の観点から、ポリウレタン樹脂が好ましい。
ポリウレタン樹脂としては、ポリウレタン樹脂の高分子鎖中に更にアクリル骨格を有するポリウレタン樹脂であることが、耐候性及び耐久性の観点からより好ましい。高分子鎖中にアクリル骨格を有するポリウレタン樹脂としては、例えば、ウレタン成分とアクリル成分との共重合体であるウレタンアクリル共重合体、ポリウレタンを構成するポリオール成分又はポリイソシアネート成分としてヒドロキシル基又はイソシアネート基を有するアクリル樹脂があり、なかでもウレタンアクリル共重合体が好ましい。ウレタンアクリル共重合体は、例えば、1分子中に少なくとも2個のヒドロキシル基を有するアクリル樹脂にポリオール化合物及びイソシアネート化合物を反応させる方法(特開平6−100653号公報等参照)や、不飽和二重結合を両末端に有するウレタンプレポリマーにアクリルモノマーを反応させる方法(特開平10−1524号公報等参照)等によって得ることができる。
上記の高分子鎖中にアクリル骨格を有するポリウレタン樹脂のなかでも、高分子鎖中に、更にポリカーボネート骨格又はポリエステル骨格を有するものが、ハードコート層との密着性の観点から好ましい。高分子鎖中にアクリル骨格を有し、更にポリカーボネート骨格又はポリエステル骨格を有するポリウレタンとしては、ポリカーボネート系ウレタン成分とアクリル成分の共重合体であるポリカーボネート系ウレタンアクリル共重合体、又は、ポリエステル系ウレタン成分とアクリル成分の共重合体であるポリエステル系ウレタンアクリル共重合体がより好ましく、より一層優れた耐候性を備えさせるという観点から、ポリカーボネート系ウレタンアクリル共重合体を用いることが特に好ましい。これらのポリウレタンは、1種単独で使用してもよく、また、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
上記ポリカーボネート系ウレタンアクリル共重合体は、例えば、カーボネートジオールとジイソシアネートを反応させて得られたポリカーボネート系ウレタンと、アクリル骨格を有するジオールを共重合させることにより得ることができる。また、ポリカーボネート系ウレタンアクリル共重合体は、アクリル骨格を有するジオールに、カーボネートジオールとジイソシアネートを反応させることによっても得ることができる。ここで、上記アクリル骨格を有するジオールとしては、具体的には、(メタ)アクリル酸、アルキル基の炭素数が1〜6程度の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、或いはこれらがラジカル重合したオリゴマー又はプレポリマー(重合度2以上10以下程度)に、2つの水酸基が導入されている化合物が挙げられる。
上記ジイソシアネートとしては、具体的には、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族系インシアネート;イソホロンジイソシアネート、水素転化キシリレンジイソシアネート等の脂環式系インシアネートが挙げられる。また、上記カーボネートジオールとしては、具体的には、下記一般式(1)に示される化合物(式中、Rは、同一又は異なって、置換基を有していてもよい炭素数1以上12以下のアルキレン基、置換基を有していてもよい炭素数1以上12以下の2価の複素環基、又は、置換基を有していてもよい炭素数1以上12以下の2価の脂環基であり、mは、1以上10以下の整数である)等が挙げられる。
HO−[R−O−(C=O)−O]m−R−OH (1)
また、ポリカーボネート系ウレタンアクリル共重合体は、ラジカル重合する基が導入されているポリカーボネート系ポリウレタンプレポリマーを、アクリルモノマーとラジカル重合させることによって得ることもできる。前記アクリルモノマーとしては、具体的には、(メタ)アクリル酸やアルキル基の炭素数が1以上6以下程度の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。
上記ポリエステル系ウレタンアクリル共重合体は、例えば、エステルジオールとジイソシアネートを反応させて得られたポリエステル系ウレタンと、アクリル骨格を有するジオールを共重合させることにより得ることができる。或いは、アクリル骨格を有するジオールに、エステルジオールとジイソシアネートを反応させることによっても得ることができる。ここで、アクリル骨格を有するジオール及びジイソシアネートは、前記ポリカーポネート系ウレタンアクリル共重合体の製造に使用されるものと同様である。また、エステルジオールとしては、具体的には、下記一般式(2)に示される化合物(式中、Rは、同一又は異なって、置換基を有していてもよい炭素数1以上12以下のアルキレン基、置換基を有していてもよい炭素数1以上12以下の2価の複素環基、又は、置換基を有していてもよい炭素数1以上12以下の2価の脂環基であり、mは、1以上10以下の整数である)等が挙げられる。
HO−[R−O−(C=O)]m−R−OH (2)
また、ポリエステル系ウレタンアクリル共重合体は、ラジカル重合する基が導入されているポリエステル系ポリウレタンプレポリマーを、アクリルモノマーとラジカル重合させることによって得ることもできる。アクリルモノマーとしては、上記ポリカーボネート系ウレタンアクリル共重合体の製造に使用されるものと同様である。
上記プライマー層に用いられるポリウレタンは、優れた耐候性を備えさせるために、アクリル成分の含有量が1質量%以上30質量%以下であることが好ましい。ここで、ポリウレタンにおけるアクリル成分の含有量とは、ポリウレタンの総質量当たり、アクリル骨格を構成するモノマーが占める割合(質量%)である。より一層優れた耐候性を備えさせるという観点から、ポリウレタンにおけるアクリル成分の含有量として、好ましくは5質量%以上20質量%以下が挙げられる。ポリウレタンにおけるアクリル成分の含有量は、ポリウレタンのNMRスペクトルを測定し、全ピーク面積に対するアクリル成分に帰属されるピーク面積の割合を求めることによって算出される。
上記プライマー層において、上記ポリウレタンと他のバインダー樹脂を組み合わせて使用する場合、これらの混合比については、特に制限されないが、例えば、バインダー樹脂の総量100質量部当たり、上記ポリウレタンが50質量部以上、好ましくは70質量部以上、更に好ましくは85質量部以上となるように設定すればよい。
上記の主剤の硬化を促進する観点から、例えばトリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、シクロヘキサンフェニレンジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート等のイソシアネート硬化剤が挙げられる。硬化剤の使用量は、主剤となる樹脂100質量部に対して、1質量部以上40質量部以下が好ましく、10質量部以上30質量部以下がより好ましく、20質量部以上30質量部以下が更に好ましい。
プライマー層13は、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、上記以外の各種添加剤を含有していてもよい。このような添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤や光安定剤等の耐候性改善剤、耐摩耗性向上剤、赤外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、接着性向上剤、レベリング剤、チクソ性付与剤、カップリング剤、可塑剤、消泡剤、充填剤、溶剤、着色剤等が挙げられる。これらの添加剤は、常用されるものから適宜選択して用いることができる。
本実施形態に関するプライマー層13の厚さについては、特に制限されないが、例えば、0.1μm以上10μm以下、好ましくは0.1μm以上5μm以下、更に好ましくは1μm以上4μm以下が挙げられる。
(ヒートシール層)
本実施形態に関するヒートシール層14は、ハードコート層12を樹脂基体20に接着するために設けられる層であり、このようなハードコート層12を樹脂基体20に接着するという機能を有する。また、プライマー層13に粒子が含まれており、プライマー層13の表面に突き出す、いわゆる頭出しが発生している場合は、表面の平坦性を向上させて、透明性の低下を抑制し、優れた光学的性能を確保するという機能をも有する。
ヒートシール層14に使用できる接着性の樹脂としては、樹脂基体20の材質や転写の際の転写温度や圧力に応じて定められるものであるが、一般に、アクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、塩素化ポリプロピレン、塩素化ゴム、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、スチレン樹脂等の熱融着樹脂が好ましく、樹脂基体20の材質や転写製品の用途に応じて、上記樹脂の中から1種又は2種以上の樹脂が選定される。プライマー層13に含まれる粒子との屈折率差が小さく透明性に優れ、透明性と耐候性向上の点から、上記熱融着樹脂としては、アクリル樹脂を単体で用いることが特に好ましい。
上記ヒートシール層14の厚さについては、プライマー層13よりも厚いことが好ましいが、上記ハードコート層12を含む転写層を樹脂基体20に接着するという機能と、優れた透明性を確保するという観点から、1μm以上7μm以下であることが好ましく、より好ましくは1μm以上6μm以下である。
また、本実施形態の転写用ハードコートフィルム10は、ヒートシール層14の上にポリエチレン樹脂等の樹脂からなるカバーフィルム(保護フィルム)を貼り付けて表面を保護しておくことも可能である。本実施形態の転写用ハードコートフィルム10は、カバーフィルムを設ける場合、このカバーフィルムを剥がし、ヒートシール層14を露出し、このヒートシール層14の面を介して樹脂基体20に転写される。
(着色層)
ハードコート積層体1の意匠性を向上させるため、必要に応じて転写用ハードコートフィルムの一部又は全面に、更に着色層(加飾層)を設けてもよい。着色層の柄は任意であるが、例えば、木目、石目、布目、砂目、幾何学模様、文字等からなる柄や絵柄等を設けることもできる。
着色層は、例えばプライマー層13とヒートシール層14との間に積層されるが、これに限定されず、接着性を有する材料の場合にはヒートシール層14の上に形成されていてもよい。着色層の形成方法は、例えば、プライマー層13の上に、ポリビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、セルロース系樹脂等の樹脂をバインダーとし、適当な色の顔料又は染料を着色剤として含有する印刷インキによる印刷を行うことで形成することができる。印刷方法としては、グラビア印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷、転写シートからの転写印刷、昇華転写印刷、インクジェット印刷等の公知の印刷法が挙げられる。着色層の厚みは、意匠性の観点から5μm以上40μm以下が好ましく、5μm以上30μm以下がより好ましい。
<ハードコート積層体>
本発明のハードコート積層体1は、図2(a)に示すように、上述した転写用ハードコートフィルム10を用いて、転写層15を、ヒートシール層14を介して樹脂基体20に圧着し、その後、基材フィルム11については使用過程における任意の段階で転写層15から剥離することで使用することができる。
すなわち、本発明のハードコート積層体1は、図2(b)に示すように、樹脂基体20上に、少なくとも、ヒートシール層14とプライマー層13とハードコート層12とがこの順に配置されており、ハードコート層12はワックス成分を含有し、ハードコート層12はSi元素を実質的に含有しない。
ハードコート層12におけるハードコート層12が露出する面には、ワックス成分を含有するワックス層が存在する形態であって好適である。
なお、「樹脂基体上に積層」とは、転写用ハードコートフィルム10のうちハードコート層12を含む部分が、直接、樹脂基体20上に積層される形態はもちろん、印刷層等を介して間接的に積層される形態のものも含む。また、ハードコート層12の積層は、樹脂基体20の一方の面に行う形態に限定されず、ハードコート層12が樹脂基体20の両面に積層された形態であってもよい。このような層構成のハードコート積層体1とすることにより、樹脂基体20の両面に好ましい耐傷性及び防汚性を付与することができる。
[樹脂基体]
ハードコート積層体1を構成する樹脂基体20に用いる熱可塑性樹脂は、透明性に優れる非結晶性樹脂からなる有機ガラスであり、耐熱性の観点から、ガラス転移温度Tgが80℃を超え、且つ、融点が150℃を超えるものであればよく、ガラス転移温度Tgが120℃を超え、且つ、融点が200℃を超えるものであることが好ましい。耐熱性と透明性を求められる樹脂基体20を構成する樹脂として、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂等のアクリル系樹脂が好ましい樹脂の具体例として挙げられる。中でも、透明性と耐衝撃性に優れるポリカーボネート樹脂が、樹脂基体20を構成する樹脂として特に好ましい。上記樹脂を材料として押出成形や射出成形を行うことにより樹脂基体20を得ることができる。なお、ポリカーボネート樹脂のガラス転移温度Tgは150℃程度であり、融点は250℃程度、また、ABS樹脂については、ガラス転移温度Tgは100℃程度であり、融点は160℃程度である。
樹脂基体20の厚さは、通常1mm以上20mm以下であることが好ましく、2mm以上10mm以下であることがより好ましい。樹脂基体20が薄すぎると、面剛性等の実用的な強度が不十分となり、樹脂基体20が厚すぎると、樹脂基体20の加工性に影響する。樹脂基体20の形状は、板状のものには限られない。
本発明のハードコート積層体1によれば、ハードコート層12がワックス成分を含有し、ハードコート層12がSi元素を実質的に含有しないことから、上述したように、屋外環境下においても防汚性を長期に亘って維持することが可能である。
上述したように、本発明のハードコート積層体1は、屋外環境下においても防汚性を長期に亘って維持することが可能であることから、窓として使用され、ハードコート層12が外気に露出する側に配置されて、好適である。
<ハードコート積層体の製造方法>
本発明に係るハードコート積層体の製造方法は、上述した転写用ハードコートフィルム10を、ヒートシール層14が樹脂基体20に接するように貼り合わせた後に、離型用の基材フィルム11を剥離することによって、ハードコート積層体1を得る方法である。より具体的には、予め成形された樹脂基体20に転写用ハードコートフィルム10を貼付した後に基材フィルム11を剥離する方法(以下、第1法という);被転写体となる樹脂を射出成形する際に転写用ハードコートフィルム10と一体化させた後に、基材フィルム1を剥離する方法(以下、第2法という)等が挙げられる。
[第1法]
第1法によってハードコート体を製造する方法としては、押出し成形等により樹脂基体20を成形し、その直後又は冷却後に、ロール等を用いて転写用ハードコートフィルム10のヒートシール層14の面を、樹脂基体20に圧着して積層する方法が挙げられる。樹脂基体20に転写用ハードコートフィルム10のヒートシール層14の面を圧着する際に、必要に応じてヒートシール層14が少なくとも1部が溶融する程度に加熱してもよい。転写用ハードコートフィルム10の加熱は、圧着前の転写用ハードコートフィルム10の予備加熱、熱圧ロールによる圧着と同時の加熱等によって行うことができる。また、転写前に樹脂基体20を予備加熱してもよい。樹脂基体20に転写用ハードコートフィルム10を貼付した後に、基材フィルム11を剥離して除去すればよい。また、樹脂基体20に転写用ハードコートフィルム10を貼付した後に、更に、これを曲げ加工等の成形処理に供してもよい。このような成形加工は、基材フィルム11の剥離前又は後のいずれで行ってもよい。
[第2法]
第2法によるハードコート体の製造は、転写用ハードコートフィルムを使用した公知の射出成型法によって行うことができる。具体的には、第2法によるハードコート体の製造方法の一態様として、下記第I〜II工程を実施する方法が挙げられる。
第I工程:転写用ハードコートフィルム10を射出成形型に挿入(ヒートシール層14が射出される樹脂側に配置)し、射出成形型を閉じ、流動状態の樹脂を型内に射出して樹脂と転写用ハードコートフィルム10を一体化する。
第II工程:樹脂基体20と一体化された転写用ハードコートフィルム10から基材フィルム11を剥離する。
第I工程において、転写用ハードコートフィルム10が射出された樹脂と一体化し易くするために、転写用ハードコートフィルム10を射出成形型に挿入する前に、必要に応じて、転写用ハードコートフィルム10を備加熱してもよい。また、転写用ハードコートフィルム10の予備加熱を行わなくても、射出された樹脂の余熱によって射出された樹脂と転写用ハードコートフィルム10を一体化することもできる。また、第I工程において、射出成形型に挿入した転写用ハードコートフィルム10は、樹脂を射出する前に真空吸引等によって射出成形型に添わせてもよい。
また、第II工程において、基材フィルム11の剥離は、射出成形型の離間と同時に行ってもよく、射出成形型の離間後に行ってもよい。また、第II工程において基材フィルム11を剥離した後、ハードコート層2の面に保護フィルムを設置してもよい。また、ハードコート積層体の使用時まで基材フィルム11の剥離を行わず、基材フィルム11が付した状態を維持してもよい。
また、第2法によるハードコート体の製造方法の他の態様として、下記第1〜3工程を実施する方法が挙げられる。
第1工程:型開き状態の雌雄一対の金型の間に、転写用ハードコートフィルム10を、ヒートシール層14面がキャビティ側に向くように供給して、固定する。更に、転写用ハードコートフィルム10のヒートシール層14を加熱、軟化させるとともに、基材フィルム11と対面している金型側から真空吸引して、転写用ハードコートフィルム10を当該可動金型の形状に沿って密着させることにより、転写用ハードコートフィルム10を予備成形する。
第2工程:両金型を型締めした後、両金型で形成されるキャビティ内に、流動状態の樹脂を射出、充填して固化させることにより、樹脂基体20と転写用ハードコートフィルム10を積層一体化させる。
第3工程:可動金型を固定金型から離間させて、転写用ハードコートフィルム10が一体化された樹脂基体20を取り出し、転写用ハードコートフィルム10から基材フィルム11を剥離する。
また、第3工程において、基材フィルム1の剥離は、金型の離間と同時に行ってもよく、金型の離間後に行ってもよい。また、第3工程において基材フィルム1を剥離した後、ハードコート層2の面に保護フィルムを設置してもよい。また、ハードコート積層体の使用時まで基材フィルム1の剥離を行わず、基材フィルム1が付した状態を維持してもよい。
以下、実施例及び比較例を示して、本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に何ら限定されるものではない。
<実施例1>
基材フィルムとして厚50μmのポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)からなるフィルム(「コスモシャインA4100(商品名)」,東洋紡株式会社製)を用い、基材フィルムの高平滑面に、以下のハードコート層形成用の硬化性樹脂組成物(材料1)を塗布して未硬化樹脂層を形成し、90kV及び7Mrad(70kGy)の条件で電子線を照射して、該未硬化樹脂層を架橋硬化させることにより、ハードコート層(層厚:3μm)を形成した。次いで、ハードコート層の面にコロナ放電処理をした上に、以下のプライマー層形成用樹脂組成物を塗布して、プライマー層(層厚:3μm)を形成し、更に、熱融着樹脂(アクリル樹脂・ガラス転移温度Tg105℃)を用いてヒートシール層(層厚:4μm)を、順次積層して、基材フィルム、ハードコート層、プライマー層、及びヒートシール層を順に有する、転写用ハードコートフィルムを得た。
厚み2mmのポリカーボネート板からなる樹脂基体を、150℃のホットプレートを用いて加熱した。加熱した樹脂基体20の片面に、転写用ハードコートフィルムをヒートシール層と樹脂基体とが接触するように配置した上で、190℃の熱ラミロールにて3回加熱ラミネート加工した後、基材フィルムを剥離して、樹脂基体と転写層とが一体化されたハードコート積層体を作製した。
[ハードコート層形成用の硬化性樹脂組成物(材料1)]
6官能ウレタンアクリレート:50質量部
カプロラクトン系ウレタンアクリレート:50質量部
ポリエチレンワックス(CERAFLOUR 991(ビックケミー・ジャパン株式会社製):1.0質量部
溶剤 メチルエチルケトン:100質量部
[プライマー層形成用樹脂組成物]
ポリカーボネート系ウレタンアクリル共重合体(ポリカーボネート系ウレタンアクリル共重合体におけるウレタン成分とアクリル成分の質量比は70/30である。):100質量部
ブロッキング防止剤(シリカ粒子(平均粒子径2μm)):3質量部
硬化剤:ヘキサンメチレンジイソシアネート:25質量部
[実施例2〜4]
ハードコート層に、表1に示す含量のポリエチレンワックスを含有させる以外は、実施例1と同様にしてハードコート積層体を得た。
[比較例1]
ハードコート層に、ポリエチレンワックスを含有させない以外は、実施例1と同様にしてハードコート積層体を得た。
[比較例2]
ハードコート層に、ポリエチレンワックスを含有させず、レベリング剤としてシリコン粒子、耐傷粒子としてシリカ粒子を添加した以外は、実施例1と同様にしてハードコート積層体を得た。
[比較例3]
ハードコート層に、ポリエチレンワックスと、レベリング剤としてシリコン粒子、耐傷粒子としてシリカ粒子を添加した以外は、実施例3と同様にしてハードコート積層体を得た。
[ミネラル除去性の評価]
実施例1〜4及び比較例1〜3のハードコート積層体に対して、以下に示す方法でミネラル除去性を評価した。表1と図3にその結果を示す。
(ミネラル除去性(初期)の評価方法)
ハードコート積層体のハードコート層上にミネラル水(Na、Ca2+等を含む地下水)を滴下し、40℃オーブンで15時間乾燥させて、水垢を形成した(図3(a)参照)。そして、純水を含ませ4つ折りにしたコットン布(商品名;ベンコット、旭化成(株)製)を配置して500g荷重で水垢形成部分を3往復させた後、外観を目視で観察した。
(ミネラル除去性(耐候試験)の評価方法)
岩崎電気株式会社製、メタルハライドランプ式アイスーパーUVテスター(SUV−W161)にて、照度60mW/cm、温度63度、湿度50%RHの環境下にて20時間保持した後、温度30℃、湿度98%の結露環境下にて4時間保持するサイクル1サイクルとし、これを4サイクル(合計96時間)繰り返す耐候性試験を実施した。そして、純水を含ませたコットン布(商品名;ベンコット、旭化成(株)製)で表面を3往復させて、表面に白く残った水垢(ミネラル成分)を拭き取り、外観を目視で観察した。
表1中の評価基準は、以下の通りである。
(評価基準)
〇:完全に水垢を除去できた(図3(b)参照)。
△:ほぼ、水垢を除去できた。
×:目視で、水垢が確認できた。(図3(c)参照)
表1及び図3の結果から、ハードコート層がワックス成分を含み、Si元素を実質的に含有しない実施例1〜5のハードコート積層体は、ミネラル成分を主成分とする水垢が付着しにくく、付着しても除去性に優れることがわかった。特に、ワックスの含有量が、硬化性樹脂組成物100質量部に対して2質量部以上8質量部以下であるハードコート積層体は、耐候試験後も特に優れた除去性能を示した。なお、ワックスの含有量が1.0質量部である実施例1では、比較例1、2に比べ、防汚性に優れるものの、効果が小さかった。ワックスの含有量が10.0質量部となる実施例4では、水垢は完全に除去できたものの、拭き取り後に油膜のような汚れが確認された(表中〇※で示す)。
これに対し、ハードコート層にワックスもSi元素も実質的に含有しない比較例1では、初期の除去性に優れるものの、光照射後の除去性能が悪化した。また、ハードコート層にワックスを含有せず、Si元素を含有する比較例2では、ミネラル成分を主成分とする水垢が固着し、除去が難しかった。また、ハードコート層に、ワックス、Si元素を含有する比較例3では、初期の除去性に優れるものの、光照射後の除去性能が悪化した。
1 ハードコート積層体
10 転写用ハードコートフィルム
11 基材フィルム
12 ハードコート層
13 プライマー層
14 ヒートシール層
15 転写層
20 樹脂基体

Claims (11)

  1. 基材フィルム上に、少なくとも、ハードコート層とプライマー層とヒートシール層とがこの順に配置されており、
    前記ハードコート層はワックス成分を含有し、
    前記ハードコート層はSi元素を有する成分を実質的に含有しない、転写用ハードコートフィルム。
  2. 前記ワックス成分がポリエチレンワックスである請求項1に記載の転写用ハードコートフィルム。
  3. 前記ハードコート層は、Si元素を含有しない粒子を更に含有する、請求項1又は2に記載の転写用ハードコートフィルム。
  4. 前記ハードコート層は、Si元素を含有しないレベリング剤を更に含有する、請求項1から3のいずれかに記載の転写用ハードコートフィルム。
  5. 前記ハードコート層における前記ワックス成分の含有量は、前記ハードコート層を形成する硬化性樹脂組成物100質量部に対して2質量部以上8質量部以下である、請求項1から4のいずれかに記載の転写用ハードコートフィルム。
  6. 樹脂基体上に、少なくとも、ヒートシール層とプライマー層とハードコート層とがこの順に配置されており、
    前記ハードコート層はワックス成分を含有し、
    前記ハードコート層はSi元素を実質的に含有しない、ハードコート積層体。
  7. 前記ハードコート層におけるハードコート層が露出する面には、前記ワックス成分を含有するワックス層が存在する請求項6に記載のハードコート積層体。
  8. 窓として使用され、前記ハードコート層が外気に露出する側に配置される請求項6又は7に記載のハードコート積層体。
  9. 請求項1から5のいずれかに記載の転写用ハードコートフィルムを、前記ヒートシール層が樹脂基体に接するように貼り合わせた後に、前記基材フィルムを剥離する、ハードコート積層体の製造方法。
  10. 請求項1から5のいずれかに記載の転写用ハードコートフィルムを、予め成形された樹脂基体に貼り合わせた後に、前記基材フィルムを剥離する、請求項9に記載のハードコート体の製造方法。
  11. 請求項1から5のいずれかに記載の転写用ハードコートフィルムに対して樹脂を射出させて一体化させた後に、前記基材フィルムを剥離する、請求項9に記載のハードコート体の製造方法。
JP2016190440A 2016-09-28 2016-09-28 転写用ハードコートフィルム及びハードコート積層体 Pending JP2018051920A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016190440A JP2018051920A (ja) 2016-09-28 2016-09-28 転写用ハードコートフィルム及びハードコート積層体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016190440A JP2018051920A (ja) 2016-09-28 2016-09-28 転写用ハードコートフィルム及びハードコート積層体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018051920A true JP2018051920A (ja) 2018-04-05

Family

ID=61834858

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016190440A Pending JP2018051920A (ja) 2016-09-28 2016-09-28 転写用ハードコートフィルム及びハードコート積層体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018051920A (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008155440A (ja) * 2006-12-22 2008-07-10 Dainippon Printing Co Ltd ハードコート転写箔
JP2010044311A (ja) * 2008-08-18 2010-02-25 Dainippon Printing Co Ltd 光学フィルム、これを用いた偏光板および液晶表示装置
JP2014069446A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Dainippon Printing Co Ltd 加飾シート、及び加飾樹脂成型品
WO2015041334A1 (ja) * 2013-09-20 2015-03-26 大日本印刷株式会社 有機ガラス積層体

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008155440A (ja) * 2006-12-22 2008-07-10 Dainippon Printing Co Ltd ハードコート転写箔
JP2010044311A (ja) * 2008-08-18 2010-02-25 Dainippon Printing Co Ltd 光学フィルム、これを用いた偏光板および液晶表示装置
JP2014069446A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Dainippon Printing Co Ltd 加飾シート、及び加飾樹脂成型品
WO2015041334A1 (ja) * 2013-09-20 2015-03-26 大日本印刷株式会社 有機ガラス積層体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100889673B1 (ko) 화장 시트
WO2015147056A1 (ja) 三次元成形用転写フィルム
KR101014966B1 (ko) 건축재용 화장 시트 및 그 제조 방법
JP6558189B2 (ja) ハードコート層付ポリカーボネート成形品の製造方法
JP2006123536A (ja) 化粧シート
JP6870675B2 (ja) 三次元成形用転写フィルム
EP3047970A1 (en) Organic glass laminate
JP6919167B2 (ja) 三次元成形用転写フィルム、その製造方法、及び樹脂成形品の製造方法
JP6821936B2 (ja) ハードコート層積層体の製造方法
JP2018052024A (ja) シリコーンゴム複合体
JP6451185B2 (ja) 水圧転写フィルム及びこれを用いた加飾成形品
JP6728883B2 (ja) 転写用ハードコートフィルム及びその製造方法、ハードコート層積層体
JP6733465B2 (ja) 転写用ハードコートフィルム及びハードコート積層体
JP4272318B2 (ja) 建材用化粧シート
JP2017177613A (ja) 転写用ハードコートフィルム、基材フィルム付ハードコート層積層体、及びハードコート層積層体の製造方法
JP2018051920A (ja) 転写用ハードコートフィルム及びハードコート積層体
JP6834315B2 (ja) 加飾シート、加飾シートの製造方法、加飾樹脂成形品、及び加飾樹脂成形品の製造方法
JP6582833B2 (ja) 転写用ハードコートフィルム及びその製造方法、ハードコート層積層体
JP4723704B2 (ja) 建材用化粧シート
JP7155540B2 (ja) 三次元成形用転写フィルム及び樹脂成形品の製造方法
JP7119506B2 (ja) 三次元成形用転写フィルム、樹脂成形品、及びこれらの製造方法
JP7355099B2 (ja) 三次元成形用転写フィルム及び樹脂成形品の製造方法
JP6511723B2 (ja) 化粧シート、化粧材及びその製造方法
JP7354533B2 (ja) 加飾シート及び樹脂成形品の製造方法
JPH0858016A (ja) 耐擦傷性を有する艶消し化粧シート

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190729

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200427

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200609

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20200730

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201005

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20210316