JP2018051555A - 吸着剤組成物及びそれを用いた有害物質の吸着方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】一般式(1)で示される環状ポリエーテルエステル(A)を含む吸着剤組成物である。一般式(1)中、R1は炭素数2〜21の2価の炭化水素基である。R1の水素原子は、少なくとも1つがハロゲノ基、アセチル基、アルコキシ基又はフェノキシ基で置換されていてもよい。R2は炭素数2〜8の2価の炭化水素基であり、mは1〜3の整数であり、nは1〜500の整数であり、m個あるR1は同じであっても異なっていてもよく、m×n個あるR2は同じであっても異なっていてもよい。
【選択図】 なし
Description
例えば、シクロデキストリンはその環状構造の内部に、悪臭物質等の分子を包接できることから、室内大気雰囲気中の吸着対象化合物を効率的に吸着することができる浄化方法として、被処理で満たされた室内大気雰囲気をシクロデキストリン水溶液と接触させ、有害物質を吸着する方法が知られている(特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献2に記載のシクロデキストリン誘導体及びその重合体は、水に含まれるフェノール化合物は良好に吸着できるものの、悪臭物質であるアミン等の吸着効率が十分でないという課題があった。
mは1〜3の整数であり、好ましくは1である。
nは1〜500の整数であり、環状ポリエーテルエステル(A)のオキシアルキレン基の付加モル数(n)は、吸着対象に応じて調整することができるが、吸着効率等の観点から、好ましくは1〜500、更に好ましくは5〜100、特に好ましくは5〜20の整数である。
なお、mが2又は3である場合、m個あるR1は同じであっても異なっていてもよく、同じであることが好ましい。また、mが2若しくは3、及び/又はnが2以上の整数である場合、m×n個あるR2は同じであっても異なっていてもよく、同じであることが好ましい。
一般式(1)においてnで表されるオキシアルキレン基の付加モル数の値(n)が異なる複数の環状ポリエーテルエステル(A)を併用する場合、使用する環状ポリエーテルエステル(A)のオキシアルキレン基の付加モル数の値と比率は、吸着対象の種類等に応じて調整することができる。
なお、後述の合成方法等で得られる環状ポリエーテルエステルは、異なるmと異なるnを有する環状ポリエーテルエステルの混合物であるが、混合物中に含まれる特定のnを有する環状ポリエーテルエステル(A)の含有量は、アルキレンオキサイドの付加方法を変えることで調整することができ、例えば活性水素含有基を有さないラクトンに反応するアルキレンオキサイドを段階的に反応すると特定の値のnを有する環状ポリエーテルエステル(A)の含有量を増やすことができる。
なお、環状ポリエーテルエステル(A)のmの値、及びnの値は、Polym. Chem., 2014,5, 6905.に記載のMALDI−TOF MSにより分析し、確認することが出来る。
・装置:「Waters Alliance 2695」[Waters社製]
・カラム:「Guardcolumn Super H−L」(1本)、「TSKgel SuperH2000、TSKgel SuperH3000、TSKgel SuperH4000を各1本連結したもの」[いずれも東ソー(株)製]
・試料溶液:0.25重量%のテトラヒドロフラン溶液
・溶液注入量:10μL
・流量:0.6mL/分
・測定温度:40℃
・検出装置:屈折率検出器
・基準物質:標準ポリエチレングリコール
なお、前記活性水素含有基はアルキレンオキサイドが開環付加し得る官能基を意味し、水酸基、カルボキシル基、メルカプト基及びアミノ基等が挙げられる。
そのため、前記のアルコキシル化反応で得られた反応生成物には、一般式(1)においてm=1である環状ポリエーテルエステル(A)の他に、一般式(1)において[R1CO(OR2)nO]で表される単位を一分子中に2個有する環状ポリエーテルエステル(すなわちm=2)及び/又は3個有する環状ポリエーテルエステル(すなわちm=3)を含み、反応生成物は、一般式(1)において[R1CO(OR2)nO]で表される単位を1〜3個有する環状ポリエーテルエステルを主成分とするポリエーテル組成物となる。
なお、反応生成物に含まれる環状ポリエーテルの組成は、Polym. Chem., 2014,5,6905.に記載のMALDI−TOF MSにより分析し、確認することが出来る。
前記の炭素数4〜22のモノヒドロキシカルボン酸のうち、炭素原子に結合した水素原子の少なくとも1つがハロゲノ基で置換されたヒドロキシカルボン酸としては、2−ブロモ−4−ヒドロキシ酪酸等が挙げられ、アセチル基で置換されたヒドロキシカルボン酸としては、2−アセチル−4−ヒドロキシブタン酸等が挙げられ、アルコキシ基で置換されたヒドロキシカルボン酸としては、2−メトキシ−4−ヒドロキシ酪酸等が挙げられ、フェノキシ基で置換されたヒドロキシカルボン酸としては、2−フェニル−4−ヒドロキシ酪酸等が挙げられる。
これらのラクトンは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
アルキレンオキサイドは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。2種以上を併用する場合、その結合形式はランダムであっても、ブロックであっても、その両方であってもよい。
アルキレンオキサイドとして2種以上を併用する場合、得られる環状ポリエーテルエステル(A)は、一般式(1)においてn個あるR2として、使用したアルキレンオキサイドの種類に対応した異なる種類のR2を有する環状ポリエーテルエステルである。
反応工程で用いる触媒としては、金属(ホウ素、錫、ニッケル、亜鉛及びアルミニウム等)のハロゲン化物、無機酸(硫酸及びリン酸等)、アルカリ金属(リチウム、ナトリウム、カリウム及びセシウム等)の水酸化物、アミン化合物(ジエチルアミン及びトリエチルアミン等)、ホスファゼン、複合金属シアン化物錯体触媒(特開2005−53952号公報及び特開2016−6203号公報等に記載された亜鉛ヘキサシアノコバルテート等の2種類の金属を分子内に含有する金属錯体触媒等)、特開2000−354763号公報に記載された酸化物複合体、AlとMgとの複合酸化物(B1)及び層状複水酸化物(B2)並びにそれらの焼成物(B3)等を用いて行うことができる。
〔aMgO・Al2 O3 ・bH2O〕 (2)
〔MgsAltOu〕 (3)
一般式(2)において、a及びbは、それぞれ独立の正数である。一般式(3)において、s、t及びuは、それぞれ独立の正数である。反応性の観点から、s/tは0.1以上5未満であることが好ましい。
複合酸化物(B1)としては、2.5MgO・Al2 O3 ・bH2O及びMg0.7Al0.3O1.15等が挙げられ、それぞれキョーワード300[協和化学工業(株)製]及びキョーワード2000[協和化学工業(株)製]等として市場から入手することができる。
〔Mg1-cAlc(OH)2 〕c+ 〔CO3c/2 ・dH2 O〕c- (4)
これらの内、反応性の観点から好ましいのは複合酸化物(B1)であり、更に好ましいのは2.5MgO・Al2 O3 ・nH2O(nは正数)及びMg0.7Al0.3O1.15である。
溶剤としては、トルエン、キシレン、ベンゼン、ジメチルスルホキシド、ジグリム、トリグリム、1,4−ジオキサン、シクロヘキサン、ヘキサン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、四塩化炭素、N−メチルピロリドン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジクロロエタン及びクロロホルム等が挙げられる。溶剤は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの内、ラクトン及びアルキレンオキサイド等との混和性の観点から、トルエン及びキシレンが好ましい。
アルコキシル化反応に用いる溶剤の重量は、反応速度等の観点から、環状化合物と環状エーテルと触媒との合計重量に対して、0〜99重量%が好ましく、更に好ましくは0〜90重量%である。
また、上記の温度とする時間は、1〜200時間が好ましい。
反応装置としては撹拌装置及び加熱装置の付属した混合容器(スターラー付きフラスコ及びオートクレーブ等)等の公知の反応装置を用いることができる。
上記の精製工程により、特定の構造を有する環状ポリエステル組成物を抽出することができる。
また、ろ過速度を向上させる観点から、珪藻土を使用することが好ましく、触媒の除去効率を向上させるために、ケイ酸マグネシウムを用いることが好ましい。
ろ過操作は公知の方法で行うことができるが、珪藻土とケイ酸マグネシウムを層状に積層させた濾層に環状ポリエーテルエステル組成物またはその溶液を通過させる方法が挙げられる。ろ過に用いる溶剤は環状ポリエーテルエステル組成物を溶解させるものであれば限定されないが、溶解効率の観点から、THF,DMF、酢酸エチル、トルエン等が好ましい。
本発明の吸着剤組成物が水を含む場合、水としては、水道水、蒸留水、イオン交換水、純水等が挙げられ、なかでも、貯蔵安定性の点から、イオン交換水が好ましい。
バブリングする方法、及び吹き付ける方法に用いる装置は、特開昭64−46466号公報等に記載の公知の装置を用いることができる。
また、無機粒子等に前記の吸着剤組成物を担持したものを被処理対象で満たされた室内に置く方法等も用いることができる。
撹拌装置及び温度調節機能の付いたステンレス製のオートクレーブに、15−ペンタデカノラクトン240部(1モル)、「キョーワード500」[協和化学工業(株)製:Mg6 Al2 (OH)16 CO3 ・4H2 O]24.2部(0.04モル)及び過塩素酸アルミニウム九水和物1部(0.002モル)を入れて密閉した後、減圧下で160℃にて3時間加熱し、脱水処理した。次いで180℃まで昇温し、180℃でゲージ圧が0.1〜0.5MPa の範囲に入るように調整しながらエチレンオキサイド(以下、EOと略記する)88部(2モル)をオートクレーブ内に導入した。EO全量を導入した後、圧力が0.1MPaになるまで撹拌を継続した。その後、水酸化カリウム0.3部を追加して、さらにEO176部(4モル)を180℃でゲージ圧が0.1〜0.5MPa となるように導入した。EO全量を導入した後、圧力が0.01MPaになるまで撹拌を継続して15−ペンタデカノラクトンとEOとの反応を行った。EOの付加反応に要した合計時間は8時間であった。その後、EOの付加反応で得られた反応混合物から触媒をろ別して、環状ポリエーテルエステル組成物(A1)を得た。
得られた環状ポリエーテルエステル組成物(A1)についてMALDI−TOF MSによる分析を行った。
環状ポリエーテルエステル組成物(A1)は、mが1〜3であり、nが1〜30である一般式(1)で表される環状ポリエーテルエステルを合計して90重量%含む環状ポリエーテルエステルの混合物であり、環状ポリエーテルエステル組成物(A1)のnの平均値(すなわちEOの平均付加モル数)は6であり、nが5〜10である環状ポリエーテルエステルの合計重量が、環状ポリエーテルエステル(A1)の合計重量に対して85重量%であった。
撹拌装置及び温度調節機能の付いたステンレス製のオートクレーブに、15−ペンタデカノラクトン240部(1モル)、「キョーワード500」24.2部(0.04モル)、及び過塩素酸アルミニウム九水和物1部(0.002モル)を入れて密閉した後、減圧下で160℃にて3時間加熱し、脱水処理した。次いで150℃に温調し、150℃でゲージ圧が1〜3kgf/cm2Gとなるように調整しながらプロピレンオキサイド(以下、POと略記する)61部(1.05モル)をオートクレーブ内に導入した。PO全量を導入した後、圧力が0.01MPaになるまで撹拌を継続して15−ペンタデカノラクトンとPOとの反応を行った。POの付加反応に要した時間は12時間であった。次いで180℃に温調し、180℃でゲージ圧が0.1−0.5MPa となるように調整しながらEO220部(5モル)をオートクレーブ内に導入した。EO全量を導入した後、さらに圧力が0.01MPaになるまで撹拌を継続してEOの反応を行った。EOの付加反応に要した時間は7時間であった。EOの付加反応を終えて得られた反応混合物から触媒をろ別し、環状ポリエーテルエステル組成物(A2)を得た。得られた環状ポリエーテルエステル組成物(A1)についてMALDI−TOF MSによる分析を行った。
環状ポリエーテルエステル組成物(A2)は、mが1〜3であり、nがそれぞれ1〜30である前記の一般式(1)で表される環状ポリエーテルエステルを合計して90重量%含む混合物であり、環状ポリエーテルエステル組成物(A2)のnの平均値は6であり、そのうちPOの平均付加モル数は1であり、EOの平均付加モル数は5であり、nが5〜10である一般式(1)で表される環状ポリエーテルエステルの合計重量が、環状ポリエーテルエステル(A2)の合計重量に対して90重量%であった。
撹拌装置及び温度調節機能の付いたステンレス製のオートクレーブに、15−ペンタデカノラクトン240部(1モル)、及び「キョーワード500」〔協和化学工業(株)製:Mg6 Al2 (OH)16 CO3 ・4H2 O〕24.2部(0.04モル)を入れて密閉した後、減圧下で160℃にて3時間加熱し、脱水処理した。次いで180℃に温調し、180℃でゲージ圧が0.1〜0.5MPa の範囲に入るように調整しながらEO264部(6モル)をオートクレーブ内に導入した。EO全量を投入した後、圧力が0.01MPaになるまで撹拌を継続して15−ペンタデカノラクトンとEOとの反応を行った。EOの付加反応に要した時間は10時間であった。その後、EOの付加反応で得られた反応混合物から触媒をろ別して、環状ポリエーテルエステル組成物(A3)を得た。
得られた環状ポリエーテルエステル組成物(A3)についてMALDI−TOF MSによる分析を行った。
環状ポリエーテルエステル組成物(A3)は、mが1〜3であり、nがそれぞれ1〜30である前記の一般式(1)で表される環状ポリエーテルエステル(A3)を合計して85重量%含む混合物であり、環状ポリエーテルエステル組成物(A3)のnの平均値(すなわちEOの平均付加モル数)は10であり、nが5〜10である環状ポリエーテルエステルの合計重量は環状ポリエーテルエステル(A3)の合計重量に対して28重量%であった。
撹拌装置及び温度調節機能の付いたステンレス製のオートクレーブに、15−ペンタデカノラクトン240部(1モル)、「キョーワード500」[協和化学工業(株)製:Mg6 Al2 (OH)16 CO3 ・4H2 O]24.2部(0.04モル)及び過塩素酸アルミニウム九水和物1部(0.002モル)を入れて密閉した後、減圧下で160℃にて3時間加熱し、脱水処理した。次いで180℃まで昇温し、180℃でゲージ圧が0.1〜0.5MPaの範囲に入るように調整しながらエチレンオキサイド(以下、EOと略記する)88部(2モル)をオートクレーブ内に導入した。EO全量を導入した後、圧力が0.01MPaになるまで撹拌を継続した。その後、水酸化カリウム0.3部を追加して、さらにEO352部(8モル)を180℃でゲージ圧が0.1〜0.5MPaとなるように導入した。EO全量を導入した後、圧力が0.01MPaになるまで撹拌を継続して15−ペンタデカノラクトンとEOとの反応を行った。EOの付加反応に要した合計時間は8時間であった。その後、EOの付加反応で得られた反応混合物から触媒をろ別して、環状ポリエーテルエステル組成物(A4)を得た。得られた環状ポリエーテルエステル組成物(A4)についてMALDI−TOF MSによる分析を行った。
環状ポリエーテルエステル組成物(A4)は、mが1〜3であり、nが1〜30である一般式(1)で表される環状ポリエーテルエステル(A4)を合計して90重量%含む環状ポリエーテルエステルの混合物であり、環状ポリエーテルエステル組成物(A4)のnの平均値(すなわちEOの平均付加モル数)は10であり、nが8〜13である環状ポリエーテルエステルの合計重量が、環状ポリエーテルエステル組成物(A4)の合計重量に対して85重量%であった。
撹拌装置及び温度調節機能の付いたステンレス製のオートクレーブに、15−ペンタデカノラクトン240部(1モル)、「キョーワード500」[協和化学工業(株)製:Mg6 Al2 (OH)16 CO3 ・4H2 O]24.2部(0.04モル)及び過塩素酸アルミニウム九水和物1部(0.002モル)を入れて密閉した後、減圧下で160℃にて3時間加熱し、脱水処理した。次いで180℃まで昇温し、180℃でゲージ圧が0.1〜0.5MPaの範囲に入るように調整しながらエチレンオキサイド(以下、EOと略記する)88部(2モル)をオートクレーブ内に導入した。EO全量を導入した後、圧力が0.01になるまで撹拌を継続した。その後、水酸化カリウム0.3部を追加して、さらにEO1232部(28モル)を180℃でゲージ圧が0.1〜0.5MPaとなるように導入した。EO全量を導入した後、圧力が0.01MPaになるまで撹拌を継続して15−ペンタデカノラクトンとEOとの反応を行った。EOの付加反応に要した合計時間は8時間であった。その後、EOの付加反応で得られた反応混合物から触媒をろ別して、環状ポリエーテルエステル組成物(A5)を得た。得られた環状ポリエーテルエステル組成物(A5)についてMALDI−TOF MSによる分析を行った。
環状ポリエーテルエステル組成物(A5)は、mが1〜3であり、nが1〜30である一般式(1)で表される環状ポリエーテルエステル(A5)を合計して90重量%含む環状ポリエーテルエステルの混合物であり、環状ポリエーテルエステル組成物(A5)のnの平均値(すなわちEOの平均付加モル数)は30であり、nが28〜33である環状ポリエーテルエステルの合計重量が、環状ポリエーテルエステル組成物(A5)の合計重量に対して85重量%であった。
「キョーワード300」〔化学式:2.5MgO・Al2 O3 ・nH2 O(nは正数)、協和化学工業(株)製〕を電気炉にて窒素気流下900℃で24時間加熱処理し、焼成物を調整した。
攪拌装置及び温度調節機能の付いたステンレス製のオートクレーブに、15−ペンタデカノラクトン30部[東京化成工業(株)製]と製造例6で得られた焼成物1部を投入した。窒素通気を1時間行った後、減圧(ゲージ圧−0.1 MPa)した。次いで150℃に昇温し、エチレンオキサイド27.5部を150℃にて、10時間かけて圧入した。その後、10時間熟成し、環状ポリエーテルエステル化合物(A)を含有する混合物(PA6−1)を得た。
得られた混合物(PA6−1)を50℃まで冷却し、エタノール100部を加えて50℃に温調した後、濾過助剤であるラヂオライト#700[昭和化学工業(株)製]5部及びキョーワード600[協和化学工業(株)製]5部を層状に充填した吸引漏斗で濾過して触媒を濾別した。次いで、エタノールを減圧留去し、環状ポリエーテルエステル化合物(PA6−2)を得た。
攪拌装置及び温度調節機能の付いたステンレス製のオートクレーブに、環状ポリエーテルエステル化合物(A)を含有する混合物(PA6−2)5部と製造例1で得られた環状ポリエステル焼成物(A1)2部、及びキシレン25部を投入した。窒素通気を1時間行った後、減圧(ゲージ圧−0.1 MPa)した。次いで150℃に昇温し、エチレンオキサイド45.4部を150℃にて、10時間かけて圧入した。その後、10時間熟成し、環状化合物(A)を含有する混合物(PA6−3)を得た。
攪拌装置及び温度調節機能の付いたステンレス製のオートクレーブに、環状化合物(A1)を含有する混合物(PA6−3)10部と製造例1で得られた上記焼成物(A1)1部を投入した。窒素通気を1時間行った後、減圧(ゲージ圧−0.1 MPa)した。次いで150℃に昇温し、エチレンオキサイド37.9部を150℃にて、10時間かけて圧入した。その後、10時間熟成し、環状ポリエーテルエステル化合物を含有する混合物(PA6−4)を得た。
得られた混合物(PA6−4)を50℃まで冷却し、エタノール100部を加えて50℃に温調した後、濾過助剤であるラヂオライト#700[昭和化学工業(株)製]5部及びキョーワード600[協和化学工業(株)製]5部を層状に充填した吸引漏斗で濾過して触媒を濾別した。次いで、エタノールを減圧留去し、環状ポリエーテルエステル化合物(A6)を得た。
得られた環状ポリエーテルエステル化合物(A6)について、MALDI−TOF MS[MALDI質量分析装置AXIMA−Performance、(株)島津製作所製、以下同様]による分析を行った結果、環状ポリエーテルエステル化合物(A6)は、一般式(1)において、R1がペンタメチレン基であり、R2がエチレン基であり、n=500である本発明の環状ポリエーテルエステル化合物と、更に[R1CO(OR2)nO]で表される繰り返し単位を2個有する環状ポリエーテルエステル化合物と3個有する環状化合物環状ポリエーテルエステル化合物とを含有する混合物であった。
攪拌装置及び温度調節機能の付いたステンレス製のオートクレーブに、製造例6で得られた環状ポリエーテルエステル化合物(PA6−1)30部と製造例1で得られた焼成物1部を投入した。窒素通気を1時間行った後、減圧(ゲージ圧−0.1 MPa)した。次いで150℃に昇温し、エチレンオキサイド28.7部を150℃にて、10時間かけて圧入した。その後、10時間熟成し、環状ポリエーテルエステル化合物を含有する混合物(PA7−1)を得た。
得られた混合物(PA7−1)を50℃まで冷却し、エタノール100部を加えて50℃に温調した後、濾過助剤であるラヂオライト#700[昭和化学工業(株)製]5部及びキョーワード600[協和化学工業(株)製]5部を層状に充填した吸引漏斗で濾過して触媒を濾別した。次いで、エタノールを減圧留去し、環状ポリエーテルエステル化合物(PA7−2)を得た。
攪拌装置及び温度調節機能の付いたステンレス製のオートクレーブに、環状ポリエーテルエステル化合物を含有する混合物(PA7−2)20部と製造例1で得られた焼成物3部を投入した。窒素通気を1時間行った後、減圧(ゲージ圧−0.1 MPa)した。次いで150℃に昇温し、エチレンオキサイド24.4部を150℃にて、5時間かけて圧入後、10時間熟成した。次いでプロピレンオキサイド12.8部を5時間かけて圧入後、10時間熟成し環状ポリエーテルエステル化合物を含有する混合物(PA7−3)を得た。
得られた混合物(PA7−3)を50℃まで冷却し、エタノール100部を加えて50℃に温調した後、濾過助剤であるラヂオライト#700[昭和化学工業(株)製]5部及びキョーワード600[協和化学工業(株)製]5部を層状に充填した吸引漏斗で濾過して触媒を濾別した。次いで、エタノールを減圧留去し、環状ポリエーテルエステル化合物(A7)を得た。
得られた環状ポリエーテルエステル化合物(A7)について、MALDI−TOF MS[MALDI質量分析装置AXIMA−Performance、(株)島津製作所製、以下同様]による分析を行った結果、環状ポリエーテルエステル化合物(A7)は、一般式(1)において、R1がペンタメチレン基であり、R2がエチレン基及びメチルエチレン基であり、n=50(EO40モル,PO10モル)である本発明の環状ポリエーテルエステル化合物と、更に[R1CO(OR2)nO]で表される繰り返し単位を2個有する環状ポリエーテルエステル化合物と3個有する環状ポリエーテルエステル化合物とを含有する混合物であった。
特開2013−122047号公報の製造例1と同様にしてn−ヘキサデシルアミンにエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドが付加した比較用組成物に用いる非イオン性界面活性剤(C1)を得た。
特開2013−122047号公報の製造例8と同様にして比較用の組成物に用いる界面活性剤(直鎖のポリエーテルエステル)であるn−ドデシルアルコールのエチレンオキサイド付加物(HA1)を得た。
特開2016−069652号公報の実施例6−1と同様にして比較用の吸着組成物に用いるシクロデキストリン誘導体の重合体(HA2)を得た。
吸着剤組成物を構成する原料を、表1に記載した量で撹拌機と温度調節機能とを備えた混合槽に投入し、20〜30℃で10分間撹拌して実施例1〜12及び比較例1にかかる吸着剤組成物をそれぞれ作製した。
精製水(10g)に吸着対象物質であるアンモニア2.5mg、メチルメルカプタン2.5mg、硫化水素2.5mg及びトリメチルアミン2.5mgをそれぞれ加えて溶かし、さらに実施例7〜14、又は比較例1で得られた吸着剤組成物を1g加え、褐色ガラス容器に充填し、キャップを施栓し、25℃に温調した恒温器内に24時間保存した。保存後の液から1mgを検体として50mLのビーカーに入れ、5名(男性2名、女性3名)のパネラーによるにおいの官能評価試験を実施した。下記の評価基準に従って、においの点数付けをした。5人のパネラーの評価結果を平均して評点を求め、表1に結果を示す。
評価2:やっと不快臭を感知できる・・・4点
評価3:不快臭が弱い ・・・3点
評価4:不快臭を楽に感知できる ・・・2点
評価5:不快臭が強い ・・・1点
評価6:不快臭が強烈 ・・・0点
このうち、平均値が4点以上を◎、3点以上4点未満を○、2点以上3点未満を△、1点以下を×とした。
Claims (4)
- R1が炭素数3〜16の直鎖又は分岐アルキレン基であり、R2が炭素数2〜4のアルキレン基である請求項1に記載の吸着剤組成物。
- 請求項1又は2に記載の吸着剤組成物と被処理体とを接触させる工程を有する有害物質の吸着方法。
- 被処理体が水又は気体である請求項3に記載の有害物質の吸着方法。
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-
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Title |
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