JP2018030835A - 抗菌組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】硬水中での抗菌性に優れた抗菌組成物を提供する。【解決手段】一般式(1)で示される環状ポリエーテルエステル(A)と抗菌成分(B)とを含む抗菌組成物。R1は水素原子の少なくとも1つがハロゲノ基、アセチル基、アルコキシ基又はフェノキシ基で置換されていてもよい炭素数2〜21の2価の炭化水素基であり、R2は炭素数2〜8の2価の炭化水素基であり、mは1〜3の整数であり、nは1〜500の整数であり、m個あるR1は同じであっても異なっていてもよく、m×n個あるR2は同じであっても異なっていてもよい。【選択図】なし

Description

本発明は抗菌組成物に関する。更に詳しくは環状ポリエーテルエステルと抗菌成分(B)とを含む抗菌組成物に関する。
抗菌剤には優れた殺菌性と菌体の増殖抑制の効果が求められている。従来、カチオン性殺菌剤を主剤とする抗菌剤は、抗菌スペクトルが広く、即効性があり、また低濃度で効力が発揮されるという特徴を有することから、幅広い分野で使用されている。カチオン性殺菌剤を主剤とする抗菌剤は、水で希釈して使用されることが多い。しかしながら、希釈に用いられる水にナトリウムイオン、カルシウムイオンおよびマグネシウムイオン等の金属イオンが含まれている場合にはカチオン性殺菌剤成分の析出による、抗菌性能の低下が起こることが知られている。そのため、カチオン性殺菌剤を主剤とする抗菌剤を衣類等の洗浄剤に混合して用いる場合には、洗浄液中に溶出した衣類等の汗等汚れに起因する金属イオンによってカチオン性殺菌剤成分の析出や、抗菌性能の低下が起こることが知られている。ナトリウムイオン、カルシウムイオンおよびマグネシウムイオン等の金属イオンが多く含まれている環境下であっても、優れた抗菌性能を示し、金属イオンの影響を受けない殺菌剤成分としては、カチオン系殺菌剤、ソルビトール及び水を含有する殺菌剤組成物が知られている(特許文献1)。
しかしながら、特許文献1に記載の殺菌剤を主剤とする抗菌剤を用いても、硬水等の金属イオンの多く存在する環境下での抗菌性能の低下を完全に抑えることは困難であり、硬水等中での抗菌性能の更なる向上が望まれている。また、抗菌性能の重要な効果である菌体の増殖抑制についても実用上の観点から優れたものが求められる。
特開2008−56595号公報
本発明は、硬水中等の金属イオンの多く存在する環境下での抗菌性に優れた抗菌組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記の目的を達成すべく検討を行った結果、本発明に到達した。すなわち、本発明は、一般式(1)で示される環状ポリエーテルエステル(A)と抗菌成分(B)とを含む抗菌組成物である。
Figure 2018030835
(1)
式中、Rは水素原子の少なくとも1つがハロゲノ基、アセチル基、アルコキシ基又はフェノキシ基で置換されていてもよい炭素数2〜21の2価の炭化水素基であり、Rは炭素数2〜8の2価の炭化水素基であり、mは1〜3の整数であり、nは1〜500の整数であり、m個あるRは同じであっても異なっていてもよく、m×n個あるRは同じであっても異なっていてもよい。
本発明の抗菌組成物は、硬水で希釈した場合等、硬水中等の金属イオンの多く存在する環境下で優れた抗菌性を有する。
本発明の抗菌組成物は一般式(1)で示される環状ポリエーテルエステル(A)と抗菌成分(B)とを含む。
Figure 2018030835
(1)
一般式(1)において、Rは水素原子の少なくとも1つがハロゲノ基、アセチル基、アルコキシ基又はフェノキシ基で置換されていてもよい炭素数2〜21の炭化水素基である。
炭素数2〜21の炭化水素基としては、炭素数2〜21のアルキレン基、炭素数2〜21のアルケニレン基、炭素数6〜21のアリーレン基及び炭素数7〜21のアラルキレン基等が挙げられる。
炭素数2〜21のアルキレン基としては、炭素数2〜21の直鎖アルキレン基(エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基及びn−ヘンイコサニレン基)及び炭素数3〜21の分岐アルキレン基(1−メチルエチレン基、2−メチルエチレン基、1−エチルエチレン基、2−エチルエチレン基、1−メチルトリメチレン基、2−メチルトリメチレン基、1,1−ジメチルトリメチレン基、1−n−ブチルトリメチレン基、1−n−ヘキシルトリメチレン基、1−n−プロピルトリメチレン基、1−n−ヘプチルトリメチレン基、1−n−オクチルトリメチレン基、1−n−ヘプチルテトラメチレン基及び1−n−オクチルエチレン基等)及び炭素数4〜21のシクロアルキレン基(シクロブチレン基、シクロペンチレン基、2−メチルシクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、1,3−ジメチルシクロヘキシレン基、シクロヘプチレン基、1−エチルシクロペンチレン基、シクロオクチレン基、シクロノニレン基、シクロデシレン基、シクロウンデシレン基、シクロドデシレン基、シクロトリデレン基、シクロテトラデシレン基、シクロペンタデシレン基、シクロヘキサデシレン基、シクロヘプタデシレン基、シクロオクタデシレン基、シクロノナデシレン基、シクロエイコシレン基、ノルボルニレン基、ジシクロペンチレン基、イソプロピリデンジシクロヘキシレン基及びシクロヘキサンジメチレン基等)等が挙げられる。
炭素数2〜21のアルケニレン基としては、炭素数2〜21の直鎖アルケニレン基(エテニレン基、プロペニレン基及びヘンイコセニレン基等)及び炭素数3〜21の分岐アルケニレン基(1−エチルエテニレン基、1,2−ジメチルエテニレン基、1−ブチルエテニレン基、1−ヘキシルエテニレン基及び1−オクチルエテニレン基等)等が挙げられる。
炭素数6〜21のアリーレン基としては、o−、p−又はm−フェニレン基、2,4−ナフチレン基、ビフェニレン基、ターフェニレン基、アントリレン基、フェナントリレン基、フルオレニレン基、ピレニレン基及び基等が挙げられる。
炭素数7〜21のアラルキレン基としては、フェニルメチレン基、ジフェニルメチン基、1−フェニルエチレン基、o−フェニレンエチル基及びナフチルメチレン基等が挙げられる。
これらの基の有する水素原子の少なくとも1つがハロゲノ基、アセチル基、アルコキシ基又はフェノキシ基で置換された基としては、1−ブロモ−トリメチレン基、1−アセチル−トリメチレン基、1−メトキシ−トリメチレン基及び1−フェノキシ−トリメチレン基等が挙げられる。
これらのうち、Rとしては、好ましく は炭素数3〜16の直鎖又は分岐アルキレン基であり、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、テトラデカメチレン基、メチルエチレン基、1−n−プロピルトリメチレン基、1−n−ヘプチルトリメチレン基、1−n−オクチルトリメチレン基、1−n−ヘプチルテトラメチレン基、1−n−ヘキシルトリメチレン基、1−n−ヘキシルテトラメチレン基、1−n−ウンデシルトリメチレン基及び1−n−ウンデシルテトラメチレン基が更に好ましい。
一般式(1)において、Rは炭素数2〜8の2価の炭化水素基である。炭素数2〜8の2価の炭化水素基のうち好ましいものとしては、フェニルエチレン基、炭素数2〜4のアルキレン基が挙げられ、更に好ましくは炭素数2〜4の直鎖アルキレン基(エチレン基、プロピレン基及びブチレン基等)及び炭素数3又は4の分岐アルキレン基(メチルエチレン基、エチルエチレン基、メチルプロピレン基及び2−メチルプロピレン等)が挙げられ、特に好ましくは炭素数2〜4の直鎖アルキレン基及び炭素数3〜4の分岐アルキレン基であり、最も好ましくはエチレン基及びプロピレン基である。
一般式(1)において、mは1〜3の整数であり、好ましくは1である。mが2又は3である場合、m個あるR、及びn×m個あるORは同じであっても異なっていてもよいが、同じであることが好ましい。
一般式(1)において、nは(OR)で表されるオキシアルキレン基の付加モル数を意味し、nは1〜500の整数であり、抗菌成分(B)の析出を防止し抗菌性能を維持させる観点から、好ましくは1〜350、更に好ましくは2〜100の整数である。なお、環状ポリエーテルエステル(A)のオキシアルキレン基の付加モル数(n)は、抗菌成分(B)の種類に応じて調整することができる。
一般式(1)において、nが2〜500の整数である場合、n×m個あるRは同じであっても異なっていてもよく、抗菌成分(B)の種類に応じて調整することができる。なお、n×m個あるRの組成は、Polym. Chem., 2014, 5, 6905.に記載のマトリックス支援レーザー脱離イオン化法による飛行時間型質量分析(MALDI−TOF MSともいう)により測定分析することができる。
本発明の抗菌組成物に含まれる環状ポリエーテルエステル(A)としては、mが1〜3であれば、一般式(1)においてnで表されるオキシアルキレン基の付加モル数が特定の値である環状ポリエーテルエステル(A)を用いてもよく、nの値が異なる複数の環状ポリエーテルエステル(A)を併用してもよい。一般式(1)においてnで表されるオキシアルキレン基の付加モル数の値(n)が異なる複数の環状ポリエーテルエステル(A)を併用する場合、使用する環状ポリエーテルエステル(A)のオキシアルキレン基の付加モル数の値と比率は、抗菌成分(B)の種類等に応じて調整することができる。
一般式(1)中のm及びnの値の調整及び特定の範囲のnを有する環状ポリエーテルエステル(A)の含有量の調整は、後述のアルコキシル化反応において用いる活性水素含有基を有さないラクトンと炭素数2〜8のアルキレンオキサイドとの比率の調整及びアルキレンオキサイドの付加方法を変えること等で行うことができ、例えば活性水素含有基を有さないラクトンにアルキレンオキサイドを段階的に反応させると特定の値のnを有する環状ポリエーテルエステル(A)の含有量を多くすることができ、nが一定範囲の値をとる環状ポリエーテルエステル(A)の合計割合を増やすことができる。なお、環状ポリエーテルエステル(A)のmの値、及びnの値は、Polym. Chem., 2014, 5, 6905.に記載のMALDI−TOF MSにより分析し、確認することが出来る。
本発明の抗菌組成物に含まれる環状ポリエーテルエステル(A)の数平均分子量(以下、Mnと略記する)は、抗菌成分(B)の種類に応じて調整することができるが、抗菌成分(B)を溶解させ、抗菌機能を効率よく発揮させる観点から200〜4000が好ましく、環状ポリエーテルエステル(A)のMnはオキシアルキレン基の付加モル数を調整すること等によって好ましい範囲にすることができる。
環状ポリエーテルエステル(A)のMnは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、GPCと略記)を用いて以下の条件で測定することができる。
・装置:「Waters Alliance 2695」[Waters社製]
・カラム:「Guardcolumn Super H−L」(1本)、「TSKgel SuperH2000、TSKgel SuperH3000、TSKgel SuperH4000を各1本連結したもの」[いずれも東ソー(株)製]
・試料溶液:0.25重量%のテトラヒドロフラン溶液
・溶液注入量:10μL
・流量:0.6mL/分
・測定温度:40℃
・検出装置:屈折率検出器
・基準物質:標準ポリエチレングリコール
本発明の抗菌組成物に用いる環状ポリエーテルエステル(A)として、合成の容易性と、抗菌成分(B)との相溶性を向上させることによって貯蔵安定を向上させるために、好ましいものとしては、Rがテトラデカメチレン基、ヘキサメチレン基、プロピレン基であり、Rがエチレン基及びプロピレン基であり、mが1〜3、nが1〜500である環状ポリエーテルエステルが挙げられる。環状ポリエーテルエステル(A)の平均付加モル数nは、抗菌剤組成物の粘度上昇を抑え、取り扱いを容易にする観点から、好ましくは1〜350、更に好ましくは2〜100である。
本発明の抗菌組成物に用いる環状ポリエーテルエステル(A)は、活性水素含有基を有さないラクトンと炭素数2〜8のアルキレンオキサイドとを用いて、前記の活性水素含有基を有さないラクトンのオキシカルボニル基が有するカルボニルと酸素原子との間にオキシアルキレン基を挿入する反応(アルコキシル化反応ともいう)を行うことで得ることができる。前記のアルコキシル化反応は、活性水素含有基を有さないラクトンと炭素数2〜8のアルキレンオキサイドとを、アルキレンオキサイドの開環付加反応及びアルコキシル化反応等に用いられる触媒をアルコキシル化反応の触媒として用いて行ってもよい。
なお、前記活性水素含有基はアルキレンオキサイドが開環付加し得る官能基を意味し、水酸基、カルボキシル基、メルカプト基及びアミノ基等が挙げられる。
前記のアルコキシル化反応では、アルコキシル化反応で生成した一般式(1)で表される環状ポリエーテルエステル(A)に対して、更に他の一般式(1)で表される環状ポリエーテルエステルが挿入付加する副反応がおこる。そのため、前記のアルコキシル化反応で得られた反応生成物には、一般式(1)においてm=1である環状ポリエーテルエステル(A)の他に、一般式(1)において[RCO(ORO]で表される単位を一分子中に2個有する環状ポリエーテルエステル(すなわちm=2)及び/又は3個有する環状ポリエーテルエステル(すなわちm=3)を含み、反応生成物は、一般式(1)において[RCO(ORO]で表される単位を1〜3個有する環状ポリエーテルエステルを主成分とするポリエーテル組成物となり、そのうち、mが1である環状ポリエーテルエステル(A)とmが2である環状ポリエーテルエステル(A)とmが3である環状ポリエーテルエステル(A)の重量比率は、概ね6:3:1である。
なお、反応生成物に含まれる環状ポリエーテルの組成は、Polym. Chem., 2014, 5, 6905.に記載のMALDI−TOF MSにより分析し、確認することが出来る。
前記のアルコキシル化反応の反応生成物は、環状ポリエーテルエステル(A)を含む混合物であり、更にゲル透過法及びシリカゲルカラムクロマトグラフィー等の公知の方法により分画、精製を行うことで特定のmとnを有する環状ポリエーテルエステル(A)を得ることができる。なお、本発明の抗菌組成物に含まれる環状ポリエーテルエステル(A)としては、前記のアルコキシル化反応の反応生成物をそのまま用いても、反応生成物を分画、精製して得られた環状ポリエーテルエステル(A)を用いてもよい。
環状ポリエーテルエステル(A)を得るために用いる活性水素含有基を有さないラクトンとしては、1つの水酸基と1つのカルボキシル基とを有し、前記の1つの水酸基と1つのカルボキシル基とを除く他の活性水素含有基を有していない炭素数4〜22のモノヒドロキシカルボン酸について水酸基とカルボキシル基とを分子内脱水することで得られる環状エステルを用いることができる。分子内脱水してラクトンを合成する方法としては、公知の方法で加熱脱水する方法、J.S.Nimitz,R.H.Wollemberg,Terahedron Lett.1978,19,3523に記載方法、及びリパーゼ等の酵素を用いる方法の公知の合成方法を用いることができる。
1つの水酸基と1つのカルボキシル基とを除く他の活性水素含有基を有していない炭素数4〜22のモノヒドロキシカルボン酸としては、炭素数4〜22の直鎖ヒドロキシカルボン酸(3−ヒドロキシプロパン酸、4−ヒドロキシ酪酸、5−ヒドロキシペンタン酸、6−ヒドロキシヘキサン酸、15−ヒドロキシペンタデカン酸、16−ヒドロキシヘキサデカン酸及び4−ヒドロキシ−2−ブテン酸等)及び炭素数3〜22の分岐ヒドロキシカルボン酸(3−ヒドロキシブタン酸、5−ヒドロキシトリデカン酸、2−メチレン−4−ヒドロキシ酪酸、4−フェニル−4−ヒドロキシ酪酸、2,2−ジメチル−4−ヒドロキシ酪酸、4−ヘキシル−4−ヒドロキシ酪酸及び4−ヒドロキシ−2−メチル−2−ブテン酸等)等が挙げられる。
活性水素含有基を有さないラクトンとしては、前記の炭素数4〜22のヒドロキシカルボン酸の炭素原子に結合した水素原子のうち、少なくとも1つの水素原子がハロゲノ基、アセチル基、アルコキシ基又はフェノキシ基で置換されたヒドロキシカルボン酸が分子内脱水した構造を有するラクトンも用いることもできる。
前記の炭素数4〜22のモノヒドロキシカルボン酸のうち、炭素原子に結合した水素原子の少なくとも1つがハロゲノ基で置換されたヒドロキシカルボン酸としては、2−ブロモ−4−ヒドロキシ酪酸等が挙げられ、アセチル基で置換されたヒドロキシカルボン酸としては、2−アセチル−4−ヒドロキシブタン酸等が挙げられ、アルコキシ基で置換されたヒドロキシカルボン酸としては、2−メトキシ−4−ヒドロキシ酪酸等が挙げられ、フェノキシ基で置換されたヒドロキシカルボン酸としては、2−フェニル−4−ヒドロキシ酪酸等が挙げられる。
活性水素含有基を有さないラクトンとして、抗菌成分(B)との親和性を高め、貯蔵安定性を向上させるため、好ましいものとしては、β−ラクトン(β−プロピオラクトン、β−ブチロラクトン等)、γ−ラクトン(γ−ブチロラクトン等)、δ−ラクトン(δ−バレロラクトン等)、ε−ラクトン(ε−カプロラクトン等)、長鎖アルキル基を有するラクトン(γ−エナントラクトン、γ−ウンデカノラクトン、γ−ドデカラクトン及びδ-ドデカノラクトン等)、大環状ラクトン(15−ペンタデカノラクトン)及び芳香族ラクトン(3,4−ジヒドロクマリン)等が挙げられる。これらのラクトンは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
アルコキシル化反応に用いる炭素数2〜8のアルキレンオキサイド(以下、AOと略記する場合がある)としては、エチレンオキサイド、1,2−プロピレンオキサイド、オキセタン、1,2−、1,3−、1,4−又は2,3−ブチレンオキサイド及びスチレンオキサイド等が挙げられ、炭素数2〜3のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、1,2−プロピレンオキサイド及びオキセタン)が好ましく、エチレンオキサイド及び1,2−プロピレンオキサイドが更に好ましい。
アルキレンオキサイドは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。2種以上を併用する場合、その結合形式はランダムであっても、ブロックであっても、その両方であってもよい。
アルキレンオキサイドとして2種以上を併用する場合、得られる環状ポリエーテルエステル(A)は、一般式(1)においてn個あるRとして、使用したアルキレンオキサイドの種類に対応した異なる種類のRを有する環状ポリエーテルエステルである。
前記アルコキシル化反応は、触媒の存在下で行うことが好ましい。反応工程で用いる触媒としては、金属(ホウ素、錫、ニッケル、亜鉛及びアルミニウム等)のハロゲン化物、無機酸(硫酸及びリン酸等)、アルカリ金属(リチウム、ナトリウム、カリウム及びセシウム等)の水酸化物、アミン化合物(ジエチルアミン及びトリエチルアミン等)、ホスファゼン、複合金属シアン化物錯体触媒(特開2005−53952号公報及び特開2016−6203号公報等に記載された亜鉛ヘキサシアノコバルテート等の2種類の金属を分子内に含有する金属錯体触媒等)、特開2000−354763号公報に記載された酸化物複合体、AlとMgとの複合酸化物(C1)及び層状複水酸化物(C2)並びにそれらの焼成物(C3)等を用いて行うことができる。
本発明の製造方法で用いる層状複水酸化物とは、2価の金属(Mg、Fe、Zn、Ca、Li、Ni、Co及びCu等)と3価の金属(Al、Fe及びMn等)の水酸化物とが複合して積層構造を形成した無機の層状化合物を意味し、一般式が[M2+ 1−h3+ (OH)][(Wi−h/i・jHO][ここで、M2+は2価の金属、M3+は3価の金属、Wi−はi価の陰イオン(HCO 、CO 2−、PO 3−、SO 2−、Cl、NO 及びNO 等)、h、i及びjはそれぞれ独立の正数である。]で表さる化合物であり、ハイドロタルサイト、モツコレアイト、マナセイト、スティッヒタイト、パイロアウライト、タコバイト、イヤードライト及びメイキセネライト等が含まれる。これらの層状複水酸化物は、粘土鉱物として知られており、天然に産する鉱物に含まれたものであっても、合成によって得られたものであってもよく、そのまま用いても、これを400〜950℃(好ましくは400〜700℃)で焼成したものを用いてもよい。
アルコキシル化反応に用いることができる層状複水酸化物として市場から入手できるものとしては、一般式
(2)で示される層状複水酸化物が挙げられ、キョーワード500(Mgl2(OH)16CO・4HO)(協
和化学工業株式会社製、「キョーワード」は同社の登録商標である。以下、「キョーワード」を含む名称の製品について同じ。)、キョーワード1000(Mg4.5l2(OH)13CO・3.5HO)等が挙げられる。
〔Mg1−xAl(OH)x+ 〔CO3x/2 ・yH O〕x− (2)
一般式(2)中、x及びyは0<x≦0.5、0<y≦1.0である。
触媒は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの内、反応効率の観点から好ましいのは、AlとMgとの複合酸化物(C1)及びAlとMgを有するハイドロタルサイト(C2−1)並びにそれらの焼成物(C3)である。
本発明において用いられる複合酸化物(C1)は、AlとMgを有する酸化物であれば、特に限定されないが、好ましい複合酸化物としては下記一般式(3)又は(4)で示される化合物等が挙げられる。
〔aMgO・Al ・bHO〕 (3)
〔MgAl〕 (4)
一般式(3)において、a及びbは、それぞれ独立の正数である。一般式(4)において、s、t及びuは、それぞれ独立の正数である。 反応性の観点から、s/tは0.1以上0.9未満であることが好ましい。
複合酸化物(C1)としては、2.5MgO・Al ・bHO及びMg0.7Al0.31.15等が挙げられ、それぞれキョーワード300[協和化学工業(株)製]及びキョーワード2000[協和化学工業(株)製]等として市場から入手することができる。
本発明に用いるハイドロタルサイト(C2−1)としては、下記一般式(5)で示される化合物等が挙げられる。
〔Mg1−cAl(OH)c+ 〔CO3c/2 ・dH O〕c− (5)
また、一般式(4)において、cは0<c≦0.33を満たす数であり、dは0<d≦1.0を満たす数である。
ハイドロタルサイト(C2−1)としては、MgAl (OH)16 CO ・4H O及びMg4.5Al (OH)13 CO ・3.5H O等が挙げられ、それぞれキョーワード500[協和化学工業(株)製]及びキョーワード1000[協和化学工業(株)製]等として市場から入手することができる。
本発明に用いるハイドロタルサイト(C2−1)としては、上記の化合物以外にも、西ドイツ特許公告第1592126号及びヨーロッパ特許公開第0207811号等に記載の既知の鉱物も使用することができる。
(C1)及び(C2−1)は、それぞれ1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
これらの内、反応性の観点から好ましいのは複合酸化物(C1)であり、更に好ましいのは2.5MgO・Al ・nHO(nは正数)及びMg0.7Al0.31.15である。
AlとMgとの複合酸化物(C1)の焼成物又はAlとMgを有するハイドロタルサイト(C2−1)の焼成物である(C3)は、AlとMgとの複合酸化物(C1)又はハイドロタルサイト(C2−1)を空気雰囲気下、好ましくは窒素気流下で、水分を完全に除去し、触媒活性を発現させるため、好ましくは400〜1500℃(更に好ましくは600〜1000℃)にて1〜24時間加熱処理する方法等で得ることができる。
アルコキシル化の反応工程において、触媒の含有量は特に限定されないが、反応速度を維持しかつ、濾過効率の低下を抑える観点から、ラクトンとアルキレンオキサイドとの合計重量に対して0.0001〜10重量%が好ましく、更に好ましくは0.01〜1.0重量%である。
また、ラクトンのアルコキシル化反応工程において、溶質を溶解させるため、反応中の粘度を低下させ、化学種の拡散速度を維持させる目的等の観点から、ラクトン、アルキレンオキサイド及び触媒以外に、溶剤を添加してもよい。
溶剤としては、トルエン、キシレン、ベンゼン、ジメチルスルホキシド、ジグリム、トリグリム、1,4−ジオキサン、シクロヘキサン、ヘキサン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、四塩化炭素、N−メチルピロリドン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジクロロエタン及びクロロホルム等が挙げられる。
溶剤は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの内、ラクトン及びアルキレンオキサイド等との混和性の観点から、トルエン及びキシレンが好ましい。
アルコキシル化反応に用いる溶剤の重量は、反応速度を維持する観点から、環状化合物と環状エーテルと触媒との合計重量に対して、0〜99重量%が好ましく、更に好ましくは0〜50重量%である。
アルコキシル化反応においては、ラクトン及びラクトン、アルキレンオキサイド並びに必要に応じて、触媒及び溶媒の混合物の温度が反応速度を維持し、副生物を抑える観点から、90〜250℃となることが好ましく、更に好ましくは100〜190℃である。
また、上記の温度とする時間は、生産性の観点から1〜200時間が好ましく、更に好ましくは1〜50時間である。
アルコキシル化反応は、ラクトン、アルキレンオキサイド並びに必要に応じて、触媒及び溶媒を反応装置へ入れ不活性ガス(窒素及びアルゴン等)により系内を置換・密閉し、前記の反応温度と反応時間とで撹拌混合することで行うことができる。
反応装置としては撹拌装置及び加熱装置の付属した混合容器(スターラー付きフラスコ及びオートクレーブ等)等の公知の反応装置を用いることができる。
本発明の製造方法は、アルコキシル化反応で得られる生成物[すなわち環状ポリエーテルエステル化合物(A)を含む混合物]を、更に濾過操作(特開2011−213864号公報に記載の方法等)、ゲル透過法及びシリカゲルカラムクロマトグラフィー等の公知の方法により精製する工程(以下精製工程と略記する)を含んでいてもよい。上記の精製工程により、特定の構造を有する環状ポリエーテルエステル(A)のみを抽出することができる。
本発明の抗菌組成物が含む抗菌成分(B)としては、動植物から抽出又は菌類等が分泌する天然抗菌成分[トリクロサン、イソプロピルメチルフェノール、オフロキサシン、アレキシジン、ヘキセチジン、ヨウ素、ポピドンヨ−ド、フッカナトリウムやフッカスズ、モノフルオロリン酸ナトリウムなどのフッカ物、チモール、メントール、オイゲノール、タンニン、ポリフェノール、ラタニア、カミツレ、ミルレ、セージ、茶エキス、ヒノキエキス、油溶性甘草エキス、桑白皮エキス、アロエエキス、プロタミン、プロポリス、リゾチーム及び抗生物質(ミノサイクリン及びテトラサイクリン等)等]及び合成抗菌成分を用いることができる。
抗菌成分(B)として好ましく用いることができる抗菌成分としては、ビグアナイド系抗菌成分、水溶性銀塩、酸素系抗菌成分、パラオキシ安息香酸エステル、フェノール性抗菌成分、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。
ビグアナイド系抗菌成分としては、ポリヘキサメチレンビグアナイド及びグルコン酸クロルヘキシジン等が挙げられる。
水溶性銀塩としては、硫酸銀、硝酸銀及び酢酸銀等が挙げられる。
酸素系抗菌成分としては、過酸化水素、過炭酸ナトリウム及び過ホウ酸ナトリウム等が挙げられる。
パラオキシ安息香酸エステルとしては、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、イソプロピルパラベン、ブチルパラベン、イソブチルパラベン及びベンジルパラベン等が挙げられる。
フェノール性抗菌成分としては、トリクロサン、クロルチモール、カルバクロル、クロロフェン、ジクロロフェン、ヘキサクロロフェン、クロロキシレノール、クロロクレゾール、o−フェニルフェノール及びイソプロピルメチルフェノール等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、第1級アミン塩型カチオン性界面活性剤、第2級アミン塩型カチオン性界面活性剤、第3級アミン塩型カチオン性界面活性剤及び第4級アンモニウム塩型カチオン性界面活性剤が挙げられる。
第1級アミン塩型カチオン性界面活性剤としては、第1級アミンを無機酸(塩酸、硝酸、硫酸及びヨウ化水素酸等)又は有機酸(酢酸、ギ酸、シュウ酸、乳酸、グルコン酸、アジピン酸及びアルキルリン酸等)で中和することにより得られる化合物が使用でき、第1級アミンとしては、炭素数2〜21であるモノアルキルアミン(エチルアミン、ラウリルアミン、ステアリルアミン、セチルアミン及びヘンイコシルアミン等)等が挙げられる。
第2級アミン塩型カチオン性界面活性剤としては、第2級アミンを無機酸(塩酸、硝酸、硫酸及びヨウ化水素酸等)又は有機酸(酢酸、ギ酸、シュウ酸、乳酸、グルコン酸、アジピン酸及びアルキルリン酸等)で中和することにより得られる化合物が使用でき、第2級アミンとしては、炭素数2〜20の脂肪族2級アミン(ジメチルアミン、ジエチルアミン、エチルプロピルアミン、メチルペンチルアミン及びエチルオクタデシルアミン)及び前記のモノアルキルアミンが有する窒素原子に結合した1つの水素原子にアルキレンオキサイドを付加したアミン等が挙げられる。
第3級アミン塩型カチオン性界面活性剤としては、第3級アミンを無機酸(塩酸、硝酸、硫酸及びヨウ化水素酸等)又は有機酸(酢酸、ギ酸、シュウ酸、乳酸、グルコン酸、アジピン酸及びアルキルリン酸等)で中和することにより得られる化合物が使用でき、第3級アミンとしては、炭素数6〜20の脂肪族3級アミン(トリエチルアミン、エチルジメチルアミン及びN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン等)、脂環式アミン[N−メチルピロリジン、N−メチルピペリジン、N−メチルヘキサメチレンイミン、N−メチルモルホリン及び1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)−7−ウンデセン等]、含窒素ヘテロ環芳香族アミン(4−ジメチルアミノピリジン、N−メチルイミダゾール及び4,4’−ジピリジル等)、水酸基含有第3級アミン(トリエタノールアミンモノステアレート等)及び前記の第2級アミンが有する窒素原子に結合した1つの水素原子にアルキレンオキサイドを付加したアミン等が挙げられる。
第4級アンモニウム塩型カチオン性界面活性剤としては、前記の第3級アミンを公知の4級化剤[ハロゲン化アルキル(メチルクロライド、メチルブロマイド、エチルクロライド及びベンジルクロライド等)、ジメチル硫酸、ジメチルカーボネート及びアルキレンオキサイド等]を用いて4級化したアミン等があげられ、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ジデシルジメチルアンモニウム、臭化ジオクチルジメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルジメチルベンジルアンモニウム(塩化ベンザルコニウム)、塩化セチルピリジニウム及びポリオキシエチレントリメチルアンモニウムクロライド、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム及びエチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム等が挙げられる。
なお、第1級〜第3級アミン塩型カチオン性界面活性剤としては、上記の他に「新・界面活性剤入門」[藤本武彦著、三洋化成工業(株)発行(1992年)、P71−74]に記載のソロミンA型カチオン界面活性剤、サパミンA型界面活性剤、アーコベルA型界面活性剤及びイミダゾリン型界面活性剤等も用いることができ、第4級アンモニウム塩型カチオン性界面活性剤としては、上記の他に「新・界面活性剤入門」[藤本武彦著、三洋化成工業(株)発行(1992年)、P76−78]に記載のソロミンA型4級アンモニウム塩及びピリジニウム塩等も用いることができる。
両性界面活性剤としては、アミノ酸型両性界面活性剤およびベタイン型界面活性剤、及びアミンオキシド型界面活性剤を各種カチオン性界面活性剤と併用することができる。これらの両性界面活性剤のうち抗菌性の観点から、アミノ酸型両性界面活性剤が好ましい。
アミノ酸型両性界面活性剤としては、アルキルジアミノエチルグリシンまたはその塩、ミリスチルジアミノエチルグリシンまたはその塩、ラウリルジアミノエチルグリシン、高級アルキル(炭素数12〜18)アミノプロピオン酸またはその塩等が挙げられる。これらの内、抗菌性の観点からアルキルジアミノエチルグリシンまたはその塩が好ましく、レボンLAG−40[三洋化成工業(株)製]40%ドテシルアミノエチルアミノエチルグリシン塩酸塩を用いることができる。
ベタイン型両性界面活性剤としては、アルキルベタイン型活性剤(ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタインなど)、アミドプロピルベタイン型界面活性剤(椰子油脂肪酸アミドプロピルベタイン)、イミダゾリニウムベタイン型界面活性剤(2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインなど)、スルホベタイン型界面活性剤(ラウリルヒドロキシスルホベタインなど)、ホスホベタイン型界面活性剤(ラウロイルアミドエチルヒドロキシエチルカルボキシメチルベタインヒドロキシプロピルリン酸ナトリウムなど)があげられる。
アミンオキシド型界面活性剤としてはトリアルキルN−オキシド(ラウリルジメチルアミンN‐オキシド、オレイルジメチルアミンN‐オキシド)が挙げられる。
抗菌成分(B)としては、なかでも第4級アンモニウム塩型カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤が好ましく、塩化ベンザルコニウム(アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライド)が更に好ましい。
抗菌成分(B)は、市販されているものを用いても、公知の方法で合成して得られたものをもちいてもよい。なかでも、カチオン性界面活性剤は特開2003−306698号公報、特開2002−53893号公報、特開2001−316209号公報及び特開2002−47105号公報等に記載の公知方法で得ることができ、抗菌成分として市販されているもの、及び試薬として入手できるものを用いてもよい。
本発明の抗菌組成物は、取り扱い性等の観点から、更に水を含むことが好ましい。
水としては、水道水、蒸留水、イオン交換水、純水等が挙げられ、なかでも、貯蔵安定性の点から、イオン交換水が好ましい。本発明の抗菌組成物が水を含む場合、水の含有量は、本発明の抗菌組成物が抗菌性を損なわない範囲で、その使用方法に応じて調整することができるが、貯蔵安定性等の観点から、抗菌組成物の合計重量に基づいて5〜99重量%であることが好ましい。
本発明の抗菌組成物が硬水中等での抗菌性に優れる理由は明らかではないが、抗菌組成物に含まれる環状ポリエーテルエステル(A)が、金属イオンを多く含んだ硬水中での抗菌成分(B)の析出を抑制していると考えられ、それによって本発明の抗菌組成物の貯蔵安定性が優れているものと考えられる。
本発明の抗菌組成物に含まれる環状ポリエーテルエステル(A)は、抗菌成分(B)の析出を防止し、抗菌性能及び貯蔵安定性を維持する観点から、本発明の抗菌組成物の合計重量に基づいて0.1〜50重量%含有することが好ましい。
この範囲であると、抗菌成分(B)の析出を抑制でき好ましい。更に貯蔵安定性等の取り扱い性等の観点から0.5〜10重量%であることが更に好ましい。
本発明の抗菌組成物に含まれる抗菌成分(B)は、貯蔵安定性を維持する観点から、本発明の抗菌組成物の合計重量に基づいて0.1〜70重量%含有することが好ましく、特に好ましくは0.1〜30重量%である。本発明の抗菌組成物に含まれる抗菌成分(B)は、抗菌性および安全性の観点から、本発明の抗菌組成物の合計重量に基づいて0.01〜10重量%含有することが好ましく、特に好ましくは0.01〜1質量%である。抗菌成分として水溶性銀を用いる場合には、水溶性銀と他の抗菌成分(好ましくはカチオン性界面活性剤)とを併用することも好ましく、水溶性銀と他の抗菌成分とを併用する場合の水溶性銀の含有量は、抗菌組成物の合計重量に基づいて0.1〜1重量%であることが好ましい。
本発明の抗菌組成物に含まれる抗菌成分(B)に対する環状ポリエーテルエステル(A)の重量割合は抗菌成分の析出を抑え、抗菌性及び貯蔵安定性を維持する観点から、10〜500重量%であることが好ましく、特に好ましくは100〜300重量%である。
本発明の抗菌組成物のpHは環状化合物(A)の分解を抑制し、貯蔵安定性を維持させる観点から、3〜11であることが好ましく、特に好ましくは4〜9である。なお、pHはJIS−K2190(付属書F)に基づき測定した。
本発明の抗菌組成物には、更に水溶性の有機溶剤を含んでもよく、好ましい有機溶剤としては、エタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、3−メチル−1,3−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール等のアルコールが挙げられる。本発明の抗菌組成物が有機溶剤を含む場合、有機溶剤の含有率は、抗菌組成物の全重量に基づいて、好ましくは20重量%以下である。
本発明の抗菌組成物は、その機能を損なわない範囲で、更にカチオン性界面活性剤、両性界面活性剤を除く他の界面活性剤(以下、他の界面活性剤と記載する)を含有させてもよい。本発明の抗菌組成物に好ましく含有させることが出来る他の界面活性剤としては、特開2014−122331号公報、特開2016−37525号公報及び特開2014−9197号公報等に記載の非イオン性界面活性剤が挙げられる。
本発明の抗菌組成物は、抗菌組成物の用途に応じて、必要により、更に公知のその他の成分、例えば特開2004−27181号公報及び特開2014−9197号公報等に記載のビルダー、キレート剤、酵素、消泡剤、漂白剤、香料、pH調整剤、保湿剤、pH緩衝剤、防腐剤、粘度調整剤(増粘剤・減粘剤)、防黴剤、酸化防止剤、研磨剤及び着色剤等を含有してもよい。
公知のその他の成分を含む場合、好ましいその他の成分のうちビルダーとしては、ポリカルボン酸塩(アクリル酸塩ホモポリマー及びマレイン酸塩ホモポリマー等)、多価カルボン酸塩(クエン酸及びリンゴ酸等)、及びアルカリビルダー(苛性ソーダ、ソーダ灰、アンモニア、トリエタノールアミン、トリポリリン酸ソーダ及びケイ酸ソーダ等)等が、キレート剤としては、クエン酸塩、リンゴ酸塩、エチレンジアミン四酢酸及びニトリロ三酢酸ナトリウム等の多価カルボン酸塩が挙げられる。
本発明の抗菌組成物が他の界面活性剤及びその他の成分を含む場合、他の界面活性剤の含有率は、抗菌剤の含有率を高く保ち、抗菌性を維持させる観点から、抗菌組成物の合計重量に基づいて、好ましくは80重量%以下であり、更に好ましくは50重量%以下である。その他の成分のうち、キレート剤及びアルカリビルダーの含有率は、抗菌組成物の合計重量に基づいて、好ましくは10重量%以下である。その他の成分のうち、酵素、除菌剤、香料及び着色剤の含有率は、抗菌組成物の全重量に基づいて、好ましくは5重量%以下である。
本発明の抗菌組成物は、環状ポリエーテルエステル(A)及び抗菌成分(B)並びに必要により用いる公知のその他の界面活性剤、その他の成分、水及び有機溶剤を公知の混合装置で均一に混合することで得ることができ、混合の順番に制限はない。例えば、撹拌機及び加熱冷却装置を備えた混合槽で環状ポリエーテルエステル(A)、抗菌成分(B)、更に必要により用いる他の界面活性剤、その他の成分、水及び有機溶剤を、投入順序に特に制限なく投入し、10〜50℃で均一になるまで攪拌して製造することで得ることができる。
本発明の抗菌組成物は、そのまま用いても良く抗菌成分(B)の濃度が0.005〜10重量%の範囲になるよう更に水で希釈した抗菌組成物希釈液として用いてもよい。
本発明の抗菌組成物又は抗菌組成物希釈液は、スプレーまたはスポンジやブラシ等を用いて、食器、まな板、包丁、スライサーの刃、その他の食品加工機械器具およびその部品、調理器具、調理台、床、並びに衣類及びシーツ等の繊維類に付着させて使用することができる。
上記方法のほかに、本発明の抗菌組成物又は抗菌組成物希釈液に浸漬して使用することもできる。
本発明の抗菌組成物を歯磨き粉及びうがい薬等の口腔用薬剤に用いる場合、特開2014−189524号公報及び特開2014−189524号公報等に記載の公知の歯磨き粉及びうがい薬等に本発明の抗菌組成物を任意の割合で混合して用いることができる。
以下、実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、実施例中の部は重量部を示す。
<製造例1>
「キョーワード300」〔化学式:2.5MgO・Al ・nH O(nは正数)、協和化学工業(株)製〕を電気炉にて窒素気流下900℃で24時間加熱処理し、焼成物を調整した。
<製造例2>
攪拌装置及び温度調節機能の付いたステンレス製のオートクレーブに、15−ペンタデカノラクトン30部[東京化成工業(株)製]と製造例1で得られた焼成物1部を投入した。窒素通気を1時間行った後、減圧(ゲージ圧−0.1 MPa)した。次いで150℃に昇温し、エチレンオキサイド27.5部を150℃にて、10時間かけて圧入した。その後、10時間熟成し、環状ポリエーテルエステル組成物(A)を含有する混合物(PA−1)を得た。
得られた混合物(PA−1)を50℃まで冷却し、THF100部を加えて50℃に温調した後、濾過助剤であるラヂオライト#700[昭和化学工業(株)製]5部及びキョーワード600[協和化学工業(株)製]5部を層状に充填した吸引漏斗で濾過して触媒を濾別した。次いで、THFを減圧留去し、環状ポリエーテルエステル組成物(A−1)を得た。
得られた環状ポリエーテルエステル組成物(A−1)について、MALDI−TOF MS[MALDI質量分析装置AXIMA−Performance、(株)島津製作所製、以下同様]による分析を行った結果、環状ポリエーテルエステル組成物(A−1)は、一般式(1)において、Rがペンタメチレン基であり、Rがエチレン基であり、n=5である本発明の環状ポリエーテルエステル組成物と、更に[RCO(ORO]で表される繰り返し単位を2個有する環状ポリエーテルエステル組成物と3個有する環状ポリエーテルエステル組成物とを含有する混合物であった。
<製造例3>
攪拌装置及び温度調節機能の付いたステンレス製のオートクレーブに、製造例2で得られた環状ポリエーテルエステル組成物(A−1)5部と製造例1で得られた焼成物2部、及びキシレン25部を投入した。窒素通気を1時間行った後、減圧(ゲージ圧−0.1 MPa)した。次いで150℃に昇温し、エチレンオキサイド45.4部を150℃にて、10時間かけて圧入した。その後、10時間熟成し、環状化合物(A)を含有する混合物(A−2)を得た。
得られた混合物(PA−2)を50℃まで冷却し、THF100部を加えて50℃に温調した後、濾過助剤であるラヂオライト#700[昭和化学工業(株)製]5部及びキョーワード600[協和化学工業(株)製]5部を層状に充填した吸引漏斗で濾過して触媒を濾別した。次いで、THFを減圧留去し、環状ポリエーテルエステル組成物(A−2)を得た。
得られた環状ポリエーテルエステル組成物(A−2)について、MALDI−TOF MS[MALDI質量分析装置AXIMA−Performance、(株)島津製作所製、以下同様]による分析を行った結果、環状ポリエーテルエステル組成物(A−2)は、一般式(1)において、Rがペンタメチレン基であり、Rがエチレン基であり、n=100である本発明の環状組成物と、更に[RCO(ORO]で表される繰り返し単位を2個有する環状化合物と3個有する環状組成物とを含有する混合物(A−2)であった。
<製造例4>
攪拌装置及び温度調節機能の付いたステンレス製のオートクレーブに、製造例2で得られた環状ポリエーテルエステル化合物(A−1)30部と製造例1で得られた焼成物1部を投入した。窒素通気を1時間行った後、減圧(ゲージ圧−0.1 MPa)した。次いで150℃に昇温し、エチレンオキサイド28.7部を150℃にて、10時間かけて圧入した。その後、10時間熟成し、環状ポリエーテルエステル組成物を含有する混合物(PA−3)を得た。
得られた混合物(PA−3)を50℃まで冷却し、THF100部を加えて50℃に温調した後、濾過助剤であるラヂオライト#700[昭和化学工業(株)製]5部及びキョーワード600[協和化学工業(株)製]5部を層状に充填した吸引漏斗で濾過して触媒を濾別した。次いで、THFを減圧留去し、環状ポリエーテルエステル組成物(A−3)を得た。
得られた環状ポリエーテルエステル組成物(A−3)について、MALDI−TOF MS[MALDI質量分析装置AXIMA−Performance、(株)島津製作所製、以下同様]による分析を行った結果、環状ポリエーテルエステル組成物(A−3)は、一般式(1)において、Rがペンタメチレン基であり、Rがエチレン基であり、n=15である本発明の環状ポリエーテルエステル組成物と、更に[RCO(ORO]で表される繰り返し単位を2個有する環状ポリエーテルエステル組成物と3個有する環状ポリエーテルエステル組成物とを含有する混合物であった。
<製造例5>
攪拌装置及び温度調節機能の付いたステンレス製のオートクレーブに、製造例3で得られた環状ポリエーテルエステル組成物(A−2)10部と製造例1で得られた焼成物1部を投入した。窒素通気を1時間行った後、減圧(ゲージ圧−0.1 MPa)した。次いで150℃に昇温し、エチレンオキサイド37.9部を150℃にて、10時間かけて圧入した。その後、10時間熟成し、環状ポリエーテルエステル組成物を含有する混合物(PA−4)を得た。
得られた混合物(PA−4)を50℃まで冷却し、THF100部を加えて50℃に温調した後、濾過助剤であるラヂオライト#700[昭和化学工業(株)製]5部及びキョーワード600[協和化学工業(株)製]5部を層状に充填した吸引漏斗で濾過して触媒を濾別した。次いで、THFを減圧留去し、環状ポリエーテルエステル組成物(A−4)を得た。
得られた環状ポリエーテルエステル組成物(A−4)について、MALDI−TOF MS[MALDI質量分析装置AXIMA−Performance、(株)島津製作所製、以下同様]による分析を行った結果、環状ポリエーテルエステル組成物(A−4)は、一般式(1)において、Rがペンタメチレン基であり、Rがエチレン基であり、n=500である本発明の環状ポリエーテルエステル組成物と、更に[RCO(ORO]で表される繰り返し単位を2個有する環状ポリエーテルエステル組成物と3個有する環状化合物環状ポリエーテルエステル組成物とを含有する混合物であった。
<製造例6>
攪拌装置及び温度調節機能の付いたステンレス製のオートクレーブに、製造例4で得られた環状ポリエーテルエステル化合物(A−3)20部と製造例1で得られた焼成物3部を投入した。窒素通気を1時間行った後、減圧(ゲージ圧−0.1 MPa)した。次いで150℃に昇温し、エチレンオキサイド19.5部を150℃にて、5時間かけて圧入後、10時間熟成した。次いでプロピレンオキサイド25.7部を5時間かけて圧入後、10時間熟成した。その後、オートクレーブから反応混合物26.9部抜き取り、続けてエチレンオキサイド20.7部を10時間かけて圧入し、10時間熟成することで環状ポリエーテルエステル組成物を含有する混合物(PA−5)を得た。
得られた混合物(PA−5)を50℃まで冷却し、THF100部を加えて50℃に温調した後、濾過助剤であるラヂオライト#700[昭和化学工業(株)製]5部及びキョーワード600[協和化学工業(株)製]5部を層状に充填した吸引漏斗で濾過して触媒を濾別した。次いで、THFを減圧留去し、環状ポリエーテルエステル組成物(A−5)を得た。
得られた環状ポリエーテルエステル組成物(A−5)について、MALDI−TOF MS[MALDI質量分析装置AXIMA−Performance、(株)島津製作所製、以下同様]による分析を行った結果、環状ポリエーテルエステル組成物(A−5)は、一般式(1)において、Rがペンタメチレン基であり、Rがエチレン基及びメチルエチレン基であり、n=50(EO40モル,PO10モル)である本発明の環状ポリエーテルエステル組成物と、更に[RCO(ORO]で表される繰り返し単位を2個有する環状ポリエーテルエステル組成物と3個有する環状ポリエーテルエステル組成物とを含有する混合物であった。
<製造例7>
攪拌装置及び温度調節機能の付いたステンレス製のオートクレーブに、15−ペンタデカノラクトン20部[東京化成工業(株)製]と製造例1で得られた焼成物3部を投入した。窒素通気を1時間行った後、減圧(ゲージ圧−0.1 MPa)した。次いで150℃に昇温し、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド(モル比4/1)混合物39部を150℃にて、10時間かけて圧入後、10時間熟成した。次いでオートクレーブから反応混合物51.1部を抜き取り、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド(モル比4/1)混合物52.9部を10時間かけて圧入後、10時間熟成することで環状ポリエーテルエステル組成物を含有する混合物(PA−6)を得た。
得られた混合物(PA−6)を50℃まで冷却し、THF100部を加えて50℃に温調した後、濾過助剤であるラヂオライト#700[昭和化学工業(株)製]5部及びキョーワード600[協和化学工業(株)製]5部を層状に充填した吸引漏斗で濾過して触媒を濾別した。次いで、THFを減圧留去し、環状ポリエーテルエステル組成物(A−6)を得た。
得られた環状ポリエーテルエステル組成物(A−6)について、MALDI−TOF MS[MALDI質量分析装置AXIMA−Performance、(株)島津製作所製、以下同様]による分析を行った結果、環状ポリエーテルエステル組成物(A−6)は、一般式(1)において、Rがペンタメチレン基であり、Rがエチレン基及びメチルエチレン基であり、n=50(EO40モル,PO10モル)である本発明の環状ポリエーテルエステル組成物と、更に[RCO(ORO]で表される繰り返し単位を2個有する環状ポリエーテルエステル組成物と3個有する環状ポリエーテルエステル組成物とを含有する混合物であった。
<製造例8>
攪拌装置及び温度調節機能の付いたステンレス製のオートクレーブに、製造例4で得られた環状ポリエーテルエステル組成物(A−3)20部と製造例1で得られた焼成物5部を投入した。窒素通気を1時間行った後、減圧(ゲージ圧−0.1 MPa)した。次いで150℃に昇温し、エチレンオキサイド19.5部を150℃にて、10時間かけて圧入後10時間熟成し、プロピレンオキサイド25.7部を10時間かけて圧入した。10時間熟成させた後、オートクレーブから反応混合物26.9部抜き取り、続いでエチレンオキサイド20.7部を150℃にて、15時間かけて圧入後、10時間熟成することで環状ポリエーテルエステル組成物を含有する混合物(PA−7)を得た。
得られた混合物(PA−7)を50℃まで冷却し、THF100部を加えて50℃に温調した後、濾過助剤であるラヂオライト#700[昭和化学工業(株)製]5部及びキョーワード600[協和化学工業(株)製]5部を層状に充填した吸引漏斗で濾過して触媒を濾別した。次いで、THFを減圧留去し、環状ポリエーテルエステル組成物(A−7)を得た。
得られた環状ポリエーテルエステル組成物(A−7)について、MALDI−TOF MS[MALDI質量分析装置AXIMA−Performance、(株)島津製作所製、以下同様]による分析を行った結果、環状ポリエーテルエステル組成物(A−7)は、一般式(1)において、Rがペンタメチレン基であり、Rがエチレン基及びメチルエチレン基であり、n=90(EO70モル,PO20モル)である本発明の環状ポリエーテルエステル組成物と、更に[RCO(ORO]で表される繰り返し単位を2個有する環状ポリエーテルエステル組成物と3個有する環状ポリエーテルエステル組成物とを含有する混合物であった。
<製造例9>
攪拌装置及び温度調節機能の付いたステンレス製のオートクレーブに、γ−ブチロラクトン30部[東京化成工業(株)製]と製造例1で得られた焼成物1部を投入した。窒素通気を1時間行った後、減圧(ゲージ圧−0.1 MPa)した。次いで150℃に昇温し、プロピレンオキサイド40.5部を150℃にて、10時間かけて圧入後、10時間熟成した。次いでオートクレーブから反応混合物43.3部抜き取り、続いてプロピレンオキサイド53.5部を150℃にて、15時間かけて圧入後、10時間熟成した。その後、オートクレーブから反応混合物44.8部抜き取り、続いてエチレンオキサイド55.2部を150℃にて、15時間かけて圧入後、10時間熟成することで環状ポリエーテルエステル組成物を含有する混合物(PA−8)を得た。
得られた混合物(PA−8)を50℃まで冷却し、THF100部を加えて50℃に温調した後、濾過助剤であるラヂオライト#700[昭和化学工業(株)製]5部及びキョーワード600[協和化学工業(株)製]5部を層状に充填した吸引漏斗で濾過して触媒を濾別した。次いで、THFを減圧留去し、環状ポリエーテルエステル組成物(A−8)を得た。
得られた環状ポリエーテルエステル組成物(A−8)について、MALDI−TOF MS[MALDI質量分析装置AXIMA−Performance、(株)島津製作所製、以下同様]による分析を行った結果、環状ポリエーテルエステル組成物(A−8)は、一般式(1)において、Rがペンタメチレン基であり、Rがエチレン基及びメチルエチレン基であり、n=55(EO40モル,PO15モル)である本発明の環状ポリエーテルエステル組成物と、更に[RCO(ORO]で表される繰り返し単位を2個有する環状ポリエーテルエステル組成物と3個有する環状ポリエーテルエステル組成物とを含有する混合物であった。
<製造例10>
攪拌装置及び温度調節機能の付いたステンレス製のオートクレーブに、γ−ブチロラクトン30部[東京化成工業(株)製]と製造例1で得られた焼成物1部を投入した。窒素通気を1時間行った後、減圧(ゲージ圧−0.1 MPa)した。次いで150℃に昇温し、エチレンオキサイド30.6部を150℃にて、10時間かけて圧入した。その後、10時間熟成し、環状ポリエーテルエステル組成物(A)を含有する混合物(PA−9)を得た。得られた混合物(PA−9)を50℃まで冷却し、THF100部を加えて50℃に温調した後、濾過助剤であるラヂオライト#700[昭和化学工業(株)製]5部及びキョーワード600[協和化学工業(株)製]5部を層状に充填した吸引漏斗で濾過して触媒を濾別した。次いで、THFを減圧留去し、環状組成物(A−1)を得た。
得られた環状ポリエーテルエステル組成物(A−9)について、MALDI−TOF MS[MALDI質量分析装置AXIMA−Performance、(株)島津製作所製、以下同様]による分析を行った結果、環状ポリエーテルエステル化合物(A−9)は、一般式(1)において、Rがペンタメチレン基であり、Rがエチレン基であり、n=2である本発明の環状ポリエーテルエステル組成物と、更に[RCO(ORO]で表される繰り返し単位を2個有する環状ポリエーテルエステル組成物と3個有する環状ポリエーテルエステル組成物とを含有する混合物であった。
<製造例11>
撹拌装置及び温度調節機能の付いたステンレス製のオートクレーブに、15−ペンタデカノラクトン240部
(1モル)、「キョーワード500」[協和化学工業(株)製:MgAl(OH)16CO・4HO]24.2部(0.04モル)及び過塩素酸アルミニウム九水和物1部(0.002モル)を入れて密閉した後、減圧下で160℃にて3時間加熱し、脱水処理した。次いで180℃まで昇温し、180℃でゲージ圧が0.1〜0.5MPaの範囲に入るように調整しながらエチレンオキサイド(以下、EOと略記する)88部(2モル)をオートクレーブ内に導入した。EO全量を導入した後、圧力が0.01MPaになるまで撹拌を継続した。その後、水酸化カリウム0.3部を追加して、更にEO176部(4モル)を180℃でゲージ圧が0.1〜0.5MPaとなるように導入した。EO全量を導入した後、圧力が0.01MPaになるまで撹拌を継続して15−ペンタデカノラクトンとEOとの反応を行った。EOの付加反応に要した合計時間は8時間であった。その後、EOの付加反応で得られた反応混合物から触媒をろ別して、環状ポリエーテルエステル組成物(A−10)を得た。得られた環状ポリエーテルエステル化合物(A−10)について、MALDI−TOF MS[MALDI質量分析装置AXIMA−Performance、(株)島津製作所製、以下同様]による分析を行った結果、環状ポリエーテルエステル組成物(A−10)は、一般式(1)において、Rがペンタメチレン基であり、Rがエチレン基であり、n=6である本発明の環状ポリエーテルエステル組成物と、更に[RCO(ORO]で表される繰り返し単位を2個有する環状ポリエーテルエステル組成物と3個有する環状ポリエーテルエステル組成物とを含有する混合物であった。
<製造例12>
撹拌装置及び温度調節機能の付いたステンレス製のオートクレーブに、15−ペンタデカノラクトン240部(1モル)、「キョーワード500」24.2部(0.04モル)、及び過塩素酸アルミニウム九水和物1部(0.002モル)を入れて密閉した後、減圧下で160℃にて3時間加熱し、脱水処理した。次いで150℃に温調し、150℃でゲージ圧が0.1〜0.3MPaとなるように調整しながらプロピレンオキサイド61部(1.05モル)をオートクレーブ内に導入した。PO全量を導入した後、圧力が0.01MPaになるまで撹拌を継続して15−ペンタデカノラクトンとPOとの反応を行った。POの付加反応に要した時間は12時間であった。次いで180℃に温調し,
180℃でゲージ圧が0.1〜0.3MPaとなるように調整しながらエチレンオキサイド220部(5モル)をオートクレーブ内に導入した。EO全量を導入した後、更に圧力が0.01MPaになるまで撹拌を継続してEOの反応を行った。EOの付加反応に要した時間は7時間であった。EOの付加反応を終えて得られた反応混合物から触媒をろ別し、環状ポリエーテルエステル組成物(A−11)を得た。得られた環状ポリエーテルエステル組成物(A−11)について、MALDI−TOF MS[MALDI質量分析装置AXIMA−Performance、(株)島津製作所製、以下同様]による分析を行った結果、環状ポリエーテルエステル組成物(A−11)は、一般式(1)において、Rがペンタメチレン基であり、Rがエチレン基及びメチルエチレン基であり、n=6(EO5モル、PO1モル)である本発明の環状ポリエーテルエステル組成物と、更に[RCO(ORO]で表される繰り返し単位を2個有する環状ポリエーテルエステル組成物と3個有する環状ポリエーテルエステル組成物とを含有する混合物であった。
<製造例13>
撹拌装置及び温度調節機能の付いたステンレス製のオートクレーブに、15−ペンタデカノラクトン240部(1モル)、「キョーワード500」〔協和化学工業(株)製:MgAl(OH16CO・4HO〕24.2部(0.04モル)を入れて密閉した後、減圧下で160℃にて3時間加熱し、脱水処理した。次いで180℃に温調し,
180℃でゲージ圧が0.1〜0.5MPaの範囲に入るように調整しながらEO264部(6モル)をオートクレーブ内に導入した。EO全量を投入した後、圧力が0.01MPaになるまで撹拌を継続して15−ペンタデカノラクトンとEOとの反応を行った。EOの付加反応に要した時間は10時間であった。その後、EOの付加反応で得られた反応混合物から触媒をろ別して、環状ポリエーテルエステル組成物(A−12)を得た。得られた環状ポリエーテルエステル組成物(A−12)について、MALDI−TOF MS[MALDI質量分析装置AXIMA−Performance、(株)島津製作所製、以下同様]による分析を行った結果、環状ポリエーテルエステル化合物(A−12)は、一般式(1)において、Rがペンタメチレン基であり、Rがエチレン基であり、n=6である本発明の環状ポリエーテルエステル組成物と、更に[RCO(ORO]で表される繰り返し単位を2個有する環状ポリエーテルエステル組成物と3個有する環状
ポリエーテルエステル組成物とを含有する混合物であった。
<製造例14>
撹拌装置及び温度調節機能の付いたステンレス製のオートクレーブに1−テトラデカノール73.6部及び水酸化カリウム2.0部を投入し、窒素置換後密閉し、140℃に昇温した。撹拌した、140℃にて圧力が0.5MPa以下になるように調整しながら、プロピレンオキサイド229.6部を10時間かけて滴下し、3時間熟成後、エチレンオキサイド696.8部を15時間かけて滴下し、5時間熟成することで、鎖状ポリエーテルエステル組成物である、非イオン性界面活性剤1−テトラデカノールプロピレンオキサイド・エチレンオキサイド付加物(D−1)を得た。
<実施例1〜45、比較例1〜5>
抗菌剤組成物を構成する原料を、表1に記載した量で撹拌機と温度調節機能とを備えた混合槽に投入し、20〜30℃で10分間撹拌して抗菌剤組成物(実施例1〜45、比較例1〜5)を作製した。なお、表1に記載のカチオン性界面活性剤(B−1)としては、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド[三洋化成工業(株)製]を用い、ベタイン型両性界面活性剤(B−2)としては、レボン105[三洋化成工業(株)製、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインを34重量%含む]をそれぞれ用いた。硝酸銀としては、関東化学社製の試薬を使用し、比較例に用いたソルビトールとしては、日研化成社製のソルビトール[商品名:ソルビトールS(純分70%)]を用いた。
実施例1〜45及び比較例1〜5の抗菌剤組成物について、以下の方法で硬水中での抗菌性及び貯蔵安定性を評価し、その結果を表1に示した。
表1に記載の人工硬水は以下の方法で調整したものを用いた。
<人工硬水の調整>
塩化マグネシウム6水和物[関東化学(株)社製]67.77g及び塩化カルシウム2水和物[関東化学(株)社製]98.00gを所定量の蒸留水に溶かし、さらに蒸留水を加えて1Lにする。これを高圧蒸気滅菌したものを溶液−1とする。次いで、重炭酸ナトリウム[関東化学(株)社製]56.03gを所定量の蒸留水に溶かしたあとに、さらに蒸留水を加えて1Lにする。この溶液をフィルター滅菌したものを溶液−2とする。そして、これら溶液−1及び溶液−2のそれぞれが0.2%の濃度となるように滅菌蒸留水で希釈して200mg/L(CaCO換算)抗菌剤組成物水溶液(C−1)〜(C−45)を作製した。
Figure 2018030835
(硬水中での殺菌力)
特開2008−056595に記載の方法に基づき、不活化剤をレシチンとして殺菌力を評価した。
実施例1〜46及び比較例1〜5の抗菌組成物のそれぞれを人工硬水でカチオン性抗菌剤(B)の濃度が100ppmとなる濃度に希釈して評価用希釈液を作成し、その評価用希釈液99mLに、菌数を10cfu/mLに調整した大腸菌溶液1mLを加え混合して薬剤と菌を接触させた。30秒後、混合後の液から1mLを取り出し、不活化剤(レシチン)の入ったリン酸緩衝液9mLに加え、そのうち1mLを別の不活化剤(レシチン)入りリン酸緩衝液9mLに加えて段階的に希釈した。さらに希釈溶液を不活化剤(レシチン)入りリン酸緩衝液を加えたTGEA培地[メルク(株)社製]に入れ、37〜40℃で48時間培養した後に生存菌数を測定した。
大腸菌溶液と混合した混合液中の菌数(接触菌数)と生存菌数により菌数の対数減少値を算出し、以下の判定基準で評価した。
対数減少値 = −Log(生存菌数/接触菌数)
なお、対数減少値はその値が大きいほど菌の残存率が低く、優れた抗菌性を有することを意味する。
〔判定基準〕
◎:対数減少値が4以上、
○:対数減少値が3.5以上4未満、
△:対数減少値が3以上3.5未満、
×:対数減少値が3未満
(硬水中での菌体の増殖抑制能 )
特開平10−036884に記載の方法を用いて菌体の増殖抑制能を評価した。90mm径のシャーレ中で固化させたポテトデキストロース寒天培地上に、Staphylococcus aureus(黄色ブドウ球菌)の胞子懸濁液(1.0×105個/ml)100μlを塗布した。この培地上に、各抗菌剤を染み込ませた濾紙を中央に置き、28℃にて7日間培養を行った。培養終了後の菌の生育状況を観察し、各菌の生育状況により抗菌性を評価した。抗菌性の評価方法は、菌の生育阻止帯の大きさで行った。
○:生育阻止帯5mm以上
△:生育阻止帯0mm以上5mm未満
×:濾紙上にも菌が生育
(硬水中での抗菌力 )
硬水中での殺菌力及び菌体の増殖抑制能の試験結果に基づき、次の基準で評価した。
〇:殺菌力及び菌体の増殖抑制能が共に〇以上の評価結果
×:殺菌力及び菌体の増殖抑制能が共に△以下の評価結果
(貯蔵安定性)
100mL容量のポリ容器に実施例1〜11又は比較例1で得られた抗菌組成物10mL、人工硬水90mLをそれぞれ入れて容器を密閉し、手で30秒間上下に振って均一混合し、次いで、密閉したまま室温で2週間保管した。その後、2週間後の各抗菌組成物水溶液の外観を目視により観察し、以下の判定基準で評価した。
〔判定基準〕
◎:組成物を、2,000rpmの回転数で、10分間の遠心分離を行った後も、沈殿、分離が見られない。
○:組成物中に、沈殿、分離が見られない。
×:組成物中に、沈殿、分離が見られた。
本発明の抗菌組成物を硬水で希釈して評価した実施例1〜45の抗菌力は、比較例に比べて優れ、更に貯蔵安定性等にも優れていた。
本発明の抗菌組成物は、硬水などの金属イオンが溶解した水中での抗菌性抗菌に優れる。そのため、皮膚抗菌剤、衣料用抗菌剤、食器洗い用抗菌剤及び工業用の抗菌剤(例えば繊維用精錬剤及び金属脱脂剤等の抗菌剤、半導体用抗菌剤)等に添加して用いる抗菌剤として使用できる。また、歯磨き粉及びうがい薬等の口腔用薬剤に用いる抗菌剤としても有用である。

Claims (4)

  1. 一般式(1)で示される環状ポリエーテルエステル(A)と抗菌成分(B)とを含む抗菌組成物。
    Figure 2018030835
    (1)
    [式中、Rは水素原子の少なくとも1つがハロゲノ基、アセチル基、アルコキシ基又はフェノキシ基で置換されていてもよい炭素数2〜21の2価の炭化水素基であり、Rは炭素数2〜8の2価の炭化水素基であり、mは1〜3の整数であり、nは1〜500の整数であり、m個あるRは同じであっても異なっていてもよく、m×n個あるRは同じであっても異なっていてもよい。]
  2. 一般式(1)におけるRが炭素数3〜16の直鎖又は分岐アルキレン基であり、Rが炭素数2〜4のアルキレン基である請求項1に記載の抗菌組成物。
  3. 抗菌成分(B)に対する環状ポリエーテルエステル(A)の重量割合が、0.01〜500重量%である請求項1又は2のいずれかに記載の抗菌組成物。
  4. 抗菌成分(B)が第4級アンモニウム塩型カチオン性界面活性剤及び/又は両性界面活性剤である請求項1〜3のいずれかに記載の抗菌組成物。

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