JP2018048670A - 車両駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】この発明は、歯車から発生する摩耗粉が転がり軸受の内部に浸入することを摩擦抵抗が増えることなく抑制する車両駆動装置を提供することを課題とする。【解決手段】車輪を駆動する電動モータと、この電動モータの動力を減速して駆動輪に伝達する減速機とを備え、減速機は、出力側大径歯車24bを備えた中間歯車軸24L、24Rを有し、中間歯車軸24L、24Rは、その両端部において減速機を収容する減速機ケーシングに設けられた軸受嵌合穴に嵌合された転がり軸受を介して支持され、出力側小径歯車24bと転がり軸受34aの間に中間歯車軸24L、24Rの回転と一体に回転するシールド50を、転がり軸受34aとの間に潤滑油が流れる隙間50gを空けて配置した。【選択図】図2
Description
この発明は、電動モータと、この電動モータの動力を減速して駆動輪に伝達する減速機とを備えた車両駆動装置、特に、減速機がケーシング内に複数の歯車軸を平行に配置した平行軸歯車減速機である車両駆動装置に関するものである。
車両駆動装置として、左右の駆動輪をそれぞれ独立して駆動させる2基の電動モータと減速機を備えるものが特許文献1に開示されている。
この従来の車両駆動装置は、図16に示すように、左右の駆動輪を個別に駆動する左右の電動モータ101L、101Rと電動モータ101L、101Rの回転を減速する2基の減速機102L、102Rを備え、左右の電動モータ101L、101Rの中央に2基の減速機102L、102Rを配置している。
減速機102は、図16に示すように、モータ軸112から動力が伝達される入力歯車を有する入力歯車軸123と、この入力歯車軸123の入力歯車に噛み合う大径歯車と出力歯車に噛み合う小径歯車を有する複数の中間歯車軸124と、出力歯車を有し、減速機ケーシング128から引き出されて等速ジョイント126、中間シャフト127を介して駆動輪に駆動力を伝達する出力歯車軸125とを備える平行軸歯車減速機である。各歯車は、はすば歯車であり、各歯車軸は両端部を転がり軸受により回転自在に減速機ケーシング128に支持されている。また、左右の各歯車軸は各歯車軸123、124、125同士が同軸上に配置されている。
このような減速機の各歯車軸を支持する転がり軸受に対しては、焼き付き等の損傷を防ぎ、且つ転動疲労寿命の要求を満足させるために、軸受軌道面並びに転動体と保持器の接触部に適切な量の潤滑油を供給することが必要である。
また、上記した減速機の構造の場合、小型軽量化の設計のため、軸方向寸法を極力短くする必要があり、図16の円で囲んでいるように、歯車の真横に転がり軸受を配置している。この場合、歯車の噛み合いにより発生する摩耗粉を含んだ潤滑油が、歯車の噛み合いによるポンプ作用で歯車歯底を回転軸方向に押し出され、すぐ隣に配置された転がり軸受の方に流れてくる。また、はずば歯車であれば、ねじれ角分ずれるが、おおよそ軸方向に押し出され、同様に、転がり軸受の方に流れてくる。
歯車減速機の場合、内部に潤滑油を封入し、歯車によりはね掛けで転がり軸受の潤滑をするものが多く、内部に配置される転がり軸受は開放型であることが多いため、歯車からの摩耗粉を含んだ潤滑油が転がり軸受の転走面に流れ込む可能性が高い。はね掛け式の潤滑方法を採用している以上、転がり軸受へ摩耗粉が流入することを回避することは難しいが、転がり軸受の寿命の観点からすれば、摩耗粉の流入は極力避けることが望ましい。
特許文献2には、動力伝達用歯車を装着した歯車軸の支持軸受において、軸受の軸受側にヘリックスリブを形成した密封シールを取り付けた円すいころ軸受が提案されている。この特許文献2のものでは、ヘリックスリブにより軸受側へ潤滑油の引き込みを可能にし、異物の侵入を防止している。
しかしながら、特許文献2のものは、密封シールを一方の軌道輪に固定し、他方の軌道輪に密封シールのリップ部を摺動接触させているので、摩擦抵抗が発生するという問題がある。
この発明は、歯車から発生する摩耗粉が転がり軸受の内部に浸入することを摩擦抵抗が増えることなく抑制する車両駆動装置を提供することを課題とするものである。
前記の課題を解決するために、この発明は、車輪を駆動する電動モータと、この電動モータの動力を減速して駆動輪に伝達する減速機とを備え、減速機は、歯車が配置された歯車軸を有し、前記歯車軸は、その両端部において減速機を収容する減速機ケーシングに設けられた軸受嵌合穴に嵌合された転がり軸受を介して支持され、前記歯車と前記転がり軸受の間に歯車軸の回転と一体に回転するシールドを、前記転がり軸受との間に潤滑油が流れる隙間を空けて配置したことを特徴とする。
また、前記減速機は、前記電動モータと連結し、入力歯車を備える入力歯車軸と、駆動輪に連結する出力歯車を備える出力歯車軸と、入力歯車軸と出力歯車軸との間に設けられる、入力側大径歯車と出力側小径歯車を備える中間歯車軸とを有し、前記出力側小径歯車と転がり軸受との間に前記シールドを配置すればよい。
また、前記シールドは歯車軸に設けられた段部と歯車軸が圧入された転がり軸受の内輪に挟んで軸方向に固定すればよい。
また、前記シールドは、転がり軸受の内輪に取り付けることができる。
また、前記シールドは、歯車に対向する面が歯車側に傾斜するように構成できる。
また、前記シールドの外径は転がり軸受の外輪の内径以上にすればよい。
また、この発明の車両駆動装置は、左右の駆動輪をそれぞれ独立に駆動させる2基の電動モータと、この2基の電動モータの動力を個別に減速して左右の駆動輪に伝達する2基の減速機とを備えて構成することができる。
以上のように、この発明によれば、歯車からの摩耗粉を含んだ潤滑油はシールドに当たり、転がり軸受内に流入することが阻止される。そして、シールドに当たった摩耗粉は、シールドが歯車軸と一体に回転するので、遠心力により飛ばされ、シールド内に摩耗粉が溜まることはない。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1に示す車両駆動装置Aは、2基の減速機2L、2Rを左右並列に収容する減速機ケーシング20を中央にし、その減速機ケーシング20の左右に2基の電動モータ1L、1Rのモータケーシング3L、3Rを固定配置したものである。
図1に示す車両駆動装置Aは、2基の減速機2L、2Rを左右並列に収容する減速機ケーシング20を中央にし、その減速機ケーシング20の左右に2基の電動モータ1L、1Rのモータケーシング3L、3Rを固定配置したものである。
図15に示す電気自動車Cは、前輪駆動方式であり、シャーシ61と、駆動輪としての前輪62と、後輪63と、左右の駆動輪をそれぞれに独立に駆動する2モータ式の車両駆動装置Aとを備え、2モータ式の車両駆動装置Aは、駆動輪である左右の前輪62の中央位置のシャーシ61上に搭載され、2モータ式の車両駆動装置Aの駆動力は、等速ジョイント15と中間シャフト16を介して左右の駆動輪である前輪62に伝達される。
なお、2モータ式の車両駆動装置Aの搭載形態としては、図15に示す前輪駆動方式の他、後輪駆動方式、四輪駆動方式でもよい。
2モータ式の車両駆動装置Aにおける左右の電動モータ1L、1Rは、図1に示すように、モータケーシング3L、3R内に収容されている。
モータケーシング3L、3Rは、円筒形のモータケーシング本体3aL、3aRと、このモータケーシング本体3aL、3aRの外側面を閉塞する外側壁3bL、3bRと、モータケーシング本体3aL、3aRの内側面に減速機2L、2Rと隔てる内側壁3cL、3cRとからなる。モータケーシング本体3aL、3aRの内側壁3cL、3cRには、モータ軸12aを引き出す開口部が設けられている。
電動モータ1L、1Rは、図1に示すように、モータケーシング本体3aL、3aRの内周面にステータ11を設け、このステータ11の内周に間隔をおいてロータ12を設けたラジアルギャップタイプのものを使用している。なお、電動モータ1L、1Rは、アキシャルギャップタイプのものを使用してもよい。
ロータ12は、モータ軸12aを中心部に有し、そのモータ軸12aはモータケーシング本体3aL、3aRの内側壁3cL、3cRの開口部からそれぞれ減速機2L、2R側に引き出されている。モータケーシング本体3aL、3aRの内側壁3cL、3cRの開口部とモータ軸12aとの間にはシール部材13が設けられている。
モータ軸12aは、モータケーシング本体3aL、3aRの内側壁3cL、3cRと外側壁3bL、3bRとに転がり軸受14a、14bによって回転自在に支持されている(図1)。
左右並列に設けられた2基の減速機2L、2Rを収容する減速機ケーシング20は、図1に示すように、中央ケーシング20aとこの中央ケーシング20aの両側面に固定される左右の側面ケーシング20bL、20bRの3ピース構造になっている。左右の側面ケーシング20bL、20bRは、中央ケーシング20aの両側の開口部に複数のボルト(図示しない)によって固定されている。
減速機ケーシング20の側面ケーシング20bL、20bRのアウトボード側(車体外側)の側面と電動モータ1L、1Rのモータケーシング本体3aL、3aRの内側壁3cL、3cRとを、複数のボルト29によって固定することにより、減速機ケーシング20の左右に2基の電動モータ1L、1Rが固定配置される(図1)。
中央ケーシング20aには、図1に示すように、中央に仕切り壁21が設けられている。減速機ケーシング20は、この仕切り壁21によって左右に2分割され、2基の減速機2L、2Rを収容する左右の収容室が並列に設けられている。
減速機2L、2Rは、図1に示すように、左右対称形に設けられ、モータ軸12aから動力が伝達される入力歯車23aを有する入力歯車軸23L、23Rと、この入力歯車23aに噛み合う入力側大径歯車24aと出力歯車25aに噛み合う出力側小径歯車24bを有する中間歯車軸24L、24Rと、出力歯車25aを有し、減速機ケーシング20から引き出されて等速ジョイント15、中間シャフト16(図2)を介して駆動輪に駆動力を伝達する出力歯車軸25L、25Rとを備える平行軸歯車減速機である。左右2基の減速機2L、2Rの各入力歯車軸23L、23R、中間歯車軸24L、24R、出力歯車軸25L、25Rは、それぞれ同軸上に配置されている。
減速機2L、2Rの入力歯車軸23L、23Rの両端は、中央ケーシング20aの仕切り壁21の左右両面に形成した軸受嵌合穴27aと側面ケーシング20bL、20bRに形成した軸受嵌合穴27bに転がり軸受28a、28bを介して回転自在に支持されている。
入力歯車軸23L、23Rのアウトボード側の端部は、側面ケーシング20bL、20bRに設けた開口部27cから外側に引き出されており、開口部27cと入力歯車軸23L、23Rの外側端部との間にはオイルシール31を設け、減速機2L、2Rに封入された潤滑油の漏洩および外部からの泥水などの浸入を防止している。
入力歯車軸23L、23Rは中空構造であり、この中空の入力歯車軸23L、23Rに、モータ軸12aが挿入される。入力歯車軸23L、23Rとモータ軸12aとは、スプライン(セレーションも含む以下同じ)結合されている。
中間歯車軸24L、24Rは、外周面に入力歯車23aに噛み合う入力側大径歯車24aと出力歯車25aに噛み合う出力側小径歯車24bを有する段付き歯車軸である。この中間歯車軸24L、24Rの両端は、中央ケーシング20aの仕切り壁21の両面に形成した軸受嵌合穴32aと側面ケーシング20bL、20bRに形成した軸受嵌合穴32bとに転がり軸受34a、34bを介して支持されている。
出力歯車軸25L、25Rは、大径の出力歯車25aを有し、中央ケーシング20aの仕切り壁21の両面に形成した軸受嵌合穴35aと側面ケーシング20bL、20bRに形成した軸受嵌合穴35bに転がり軸受37a、37bによって支持されている。
出力歯車軸25L、25Rのアウトボード側の端部は、側面ケーシング20bL、20bRに形成した開口部35cから減速機ケーシング20の外側に引き出され、引き出された出力歯車軸25L、25Rのアウトボード側の端部の外周面に、等速ジョイント15の外側継手部15aがスプライン結合されている。
出力歯車軸25L、25Rに結合された等速ジョイント15は、中間シャフト16を介して駆動輪に接続される(図15)。
出力歯車軸25L、25Rのアウトボード側の端部と側面ケーシング20bL、20bRに形成した開口部35cとの間には、オイルシール39を設け、減速機2L、2Rに封入された潤滑油の漏洩および外部からの泥水などの侵入を防止している。
上記したように、減速機2L、2Rは、小型軽量化の設計のため、軸方向寸法を極力短くする必要があり、入力歯車軸23L、23Rに設けられた入力歯車23a、中間歯車軸24L、24Rに設けられた入力側大径歯車24a、出力側小径歯車24b、出力歯車軸25L、25Rに設けられた出力歯車25aのそれぞれ真横に転がり軸受を配置している。
そして、油浴方式で潤滑油が各歯車及び転がり軸受にはね掛けられ供給される。特に、中間歯車軸24L、24Rに設けられた出力側小径歯車24bは熱が持ちやすく、この出力側小径歯車24bとこの真横に配置される転がり軸受34aには潤滑油が多く供給することが望まれる。
図2に示すように、中間歯車軸24L、24Rの一端部には、転がり軸受34aの内輪40が嵌め込まれ、そして、転がり軸受34aの外輪41は中央ケーシング20aの軸受嵌合穴32aに嵌め込まれている。同様に、中間歯車軸24L、24Rの他端部には、転がり軸受34bの内輪が嵌め込まれ、そして、転がり軸受34bの外輪は側面ケーシング24bL、24bRの軸受嵌合穴32bに嵌め込まれている。
そして、減速機2L、2Rの中間歯車軸24L、24Rの出力側小径歯車24b側に配置される転がり軸受34aに対しては、焼き付き等の損傷を防ぎ、且つ転動疲労寿命の要求を満足させるために、軸受軌道面並びに転動体と保持器の接触部に適切な量の潤滑油を供給する。
そこで、この実施形態では、軸受内部に、軸方向に貫通する油の流れを生じさせるために、転がり軸受34aが嵌合する軸受嵌合穴32aの内周面に、減速機を収容するケーシング20内の空間と軸受嵌合穴32aの内部空間とを連通する溝33が設けられている。
図2の実線の矢印で示すように、溝33から流入した油が内部空間を経由して転がり軸受34aの内部空間を通り排出される潤滑油の流れができ、転がり軸受34aに潤滑油が供給される。また、転がり軸受34aの内輪40と外輪41との間からも潤滑油が供給される。このように、転がり軸受34aに適切な量の潤滑油を供給することができる。
図14に示すように、出力側小径歯車24bの真横に転がり軸受34aを配置した場合、出力側小径歯車24bと出力歯車25aとの噛み合いにより発生する摩耗粉を含む潤滑油が、歯車の噛み合いによるポンプ作用で歯車歯底を回転軸方向に押し出され、すぐ隣に配置された転がり軸受34aの方に流れてくる。
この結果、出力側小径歯車24bからの摩耗粉を含んだ潤滑油が転がり軸受34aの転走面に流れ込むことになる。
そこで、この実施形態においては、図2に示すように、出力側小径歯車24bと転がり軸受34aの間に中間歯車軸24L、24Rの回転と一体に回転する円板状のシールド50を配置している。このシールド50は、図3及び図4に示すように、中央部に中間歯車軸24L、24Rが挿入される穴51とこの穴51か外径方向に延びる座金部52とこの座金部52から斜めに延びる傾斜部53と有している。
中間歯車軸24L、24Rは、転がり軸受34aの内輪40に嵌め込むために、端部に小径の挿入部24cが設けられている。中間歯車軸24L、24Rの挿入部24cにシールド50の穴51を嵌め込む。そして、挿入部24cと中間歯車軸24L、24Rとで形成される段部24dと転がり軸受34aの内輪40との間に座金部52を挟み込み、軸方向に固定する。シールド50は、中間歯車軸24L、24Rとの間の段部24dと転がり軸受34aの内輪40との間に挟み込んで固定され、中間歯車軸24L、24Rの回転と一体に回転する。
シールド50は、転がり軸受34aとの間に潤滑油が流れる隙間50gを空けて配置され、転がり軸受34aとシールド50は非接触状態が保たれ、この隙間50gから傾斜部53に沿って潤滑油が転がり軸受34aに供給される。そして、シールド50の外径部は転がり軸受34aとは非接触状態が保たれ、摩擦抵抗が増加することが無いように構成している。
シールド50は、出力側小径歯車24bに対向する面である傾斜部53が歯車側に傾斜しており、出力側小径歯車24bからの摩耗粉を含んだ潤滑油が転がり軸受34a側へ流れ込むのを防止している。また、この傾斜部53は、転がり軸受34a側から見ると、シールド50の外径端から内輪40側に向かって徐々に狭くなる。このように、徐々に狭くなることにより、ロート状に潤滑油を転がり軸受34a側へ案内することができる。
シールド50の外径寸法L2は転がり軸受34aの外輪41の内径寸法L1以上としている。シールド50の外径寸法L2をこのように規定することで、転がり軸受34aの開放部をシールド50で覆うことになり、摩耗粉を含んだ潤滑油が直接流入することを阻止することができる。
図2の破線矢印に示すように、出力側小径歯車24bからの摩耗粉を含んだ潤滑油はシールド50に当たり、転がり軸受34a内に流入することが阻止される。そして、シールド50に当たった摩耗粉は、シールド50が中間歯車軸24L、24Rと一体に回転するので、遠心力により飛ばされ、シールド50内に摩耗粉が溜まることはない。
溝33を通った潤滑油は、シールド50と転がり軸受34aとの間を抜けて放出される。また、シールド50と転がり軸受34aとの隙間50gは潤滑油を流すために数mm程度設けられており、この隙間50gから潤滑油が出入りする。
次に、この発明の第2の実施形態につき、図5から図7を参照して説明する。この第2の実施形態は、出力側小径歯車24bと転がり軸受34aの間に中間歯車軸24L、24Rの回転と一体に回転する皿状のシールド50が設けられている。このシールド50は、図6及び図7に示すように、中央部に中間歯車軸24L、24Rが挿入される穴51とこの穴51か外径方向に延びる座金部52とこの座金部52から円弧状に斜めに延びる傾斜部53と有している。
シールド50の形状が直線状の傾斜部53か円弧状の傾斜部53である以外は、第1の実施形態と同様であるので、説明の重複を避けるために同一部分は同一符号を付し説明を割愛する。
次に、この発明の第3の実施形態につき、図8から図10を参照して説明する。図8に示すように、出力側小径歯車24bと転がり軸受34aの間に中間歯車軸24L、24Rの回転と一体に回転する皿状のシールド50aが設けられている。このシールド50aは、図9及び図10に示すように、中央部に転がり軸受34aの内輪40の外径より少し小さい大きさの穴51aとこの穴51aから外径方向に延びる座金部52aとこの座金部52aから斜めに延びる傾斜部53aと有している。
図8に示すように、座金部52aのエッジ54aが転がり軸受34aの内輪40に設けた溝44に嵌め込まれ、内輪40にシールド50が取り付けられ、中間歯車軸24L、24Rの回転と共に、シールド50が一体に回転する。
この第3の実施形態は、シールド50を取り付ける位置が第1の実施形態と異なる以外は同様であるので、説明の重複を避けるために同一部分は同一符号を付し説明を割愛する。
次に、この発明の第4の実施形態につき、図11から図13を参照して説明する。この第4の実施形態は、出力側小径歯車24bと転がり軸受34aの間に中間歯車軸24L、24Rの回転と一体に回転する皿状のシールド50aが設けられている。このシールド50aは、図12及び図13に示すように、中央部に転がり軸受34aの内輪40の外径より少し小さい大きさの穴51aとこの穴51aから外径方向に延びる座金部52aとこの座金部52aから円弧状に斜めに延びる傾斜部53aと有している。座金部52aのエッジ部54aが転がり軸受34aの内輪40に設けた溝44に嵌め込まれて取り付けられる。
シールド50aの形状が直線状の傾斜部53aか円弧状の傾斜部53aの違い以外、第3の実施形態と同様であるので、説明の重複を避けるために同一部分は同一符号を付し説明を割愛する。
上記した実施形態においては、転がり軸受34aと中間歯車軸24L、24Rの間にシールド50を設けているが、歯車の真横に転がり軸受が配置される他の転がり軸受と歯車の間にシールドを設けてもよい。
この発明は前述した実施形態に何ら限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲において、さらに種々の形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内の全ての変更を含む。
1L、1R :電動モータ
2L、2R :減速機
3L、3R :モータケーシング
3aL、3aR :モータケーシング本体
3bL、3bR :外側壁
3cL、3cR :内側壁
11 :ステータ
12 :ロータ
12a :モータ軸
13 :シール部材
14a、14b :転がり軸受
15 :等速ジョイント
15a :外側継手部
16 :中間シャフト
20 :減速機ケーシング
20a :中央ケーシング
20bL、20bR :側面ケーシング
21 :仕切り壁
23L、23R :入力歯車軸
23a :入力歯車
24L、24R :中間歯車軸
24a :大径歯車
24b :小径歯車
25L、25R :出力歯車軸
25a :出力歯車
26L、26R :ボルト
27a、27b :軸受嵌合穴
28a、28b :転がり軸受
29 :ボルト
31 :オイルシール
32a、32b、35a、35b :軸受嵌合穴
34a、34b、37a、37b :転がり軸受
39 :オイルシール
40 :内輪
41 :外輪
42 :転動体
45 :溝
50 :シールド
61 :シャーシ
62 :前輪
63 :後輪
A :車両駆動装置
C :電気自動車
2L、2R :減速機
3L、3R :モータケーシング
3aL、3aR :モータケーシング本体
3bL、3bR :外側壁
3cL、3cR :内側壁
11 :ステータ
12 :ロータ
12a :モータ軸
13 :シール部材
14a、14b :転がり軸受
15 :等速ジョイント
15a :外側継手部
16 :中間シャフト
20 :減速機ケーシング
20a :中央ケーシング
20bL、20bR :側面ケーシング
21 :仕切り壁
23L、23R :入力歯車軸
23a :入力歯車
24L、24R :中間歯車軸
24a :大径歯車
24b :小径歯車
25L、25R :出力歯車軸
25a :出力歯車
26L、26R :ボルト
27a、27b :軸受嵌合穴
28a、28b :転がり軸受
29 :ボルト
31 :オイルシール
32a、32b、35a、35b :軸受嵌合穴
34a、34b、37a、37b :転がり軸受
39 :オイルシール
40 :内輪
41 :外輪
42 :転動体
45 :溝
50 :シールド
61 :シャーシ
62 :前輪
63 :後輪
A :車両駆動装置
C :電気自動車
Claims (7)
- 車輪を駆動する電動モータと、この電動モータの動力を減速して駆動輪に伝達する減速機とを備え、減速機は、歯車が配置された歯車軸を有し、前記歯車軸は、その両端部において減速機を収容する減速機ケーシングに設けられた軸受嵌合穴に嵌合された転がり軸受を介して支持され、前記歯車と前記転がり軸受の間に歯車軸の回転と一体に回転する円板状のシールドを、前記転がり軸受との間に潤滑油が流れる隙間を開けて配置したことを特徴とする車両駆動装置。
- 前記減速機は、前記電動モータと連結し、入力歯車を備える入力歯車軸と、駆動輪に連結する出力歯車を備える出力歯車軸と、入力歯車軸と出力歯車軸との間に設けられる、入力側大径歯車と出力側小径歯車を備える中間歯車軸とを有し、
前記出力側小径歯車と転がり軸受との間に前記シールドを配置したことを特徴とする請求項1に記載の車両駆動装置。 - 前記シールドは歯車軸に設けられた段部と歯車軸が圧入された転がり軸受の内輪に挟まれ、軸方向に固定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両駆動装置。
- 前記シールドは、転がり軸受の内輪に取り付けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両駆動装置。
- 前記シールドは、歯車に対向する面が歯車側に傾斜していることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の車両駆動装置。
- 前記シールドの外径は転がり軸受の外輪の内径以上あることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の車両駆動装置。
- 左右の駆動輪をそれぞれ独立に駆動させる2基の電動モータと、この2基の電動モータの動力を個別に減速して左右の駆動輪に伝達する2基の減速機とを備える請求項1から6のいずれか1項に記載の車両駆動装置。
Priority Applications (1)
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JP2016182923A JP2018048670A (ja) | 2016-09-20 | 2016-09-20 | 車両駆動装置 |
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- 2016-09-20 JP JP2016182923A patent/JP2018048670A/ja active Pending
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