JP2017063519A - 電動駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 減速機入力軸とモータ軸との嵌合部の摺動特性を改善すると共に、この摺動特性の劣化を防止することができる電動駆動装置を提供する。
【解決手段】 この電動駆動装置Aは、電動モータ1L、1Rと、電動モータ1L、1Rの動力を減速して駆動輪に伝達する減速機2L、2Rとを備える。減速機2L、2Rは中空の減速機入力軸23L、23Rを有する。減速機入力軸23L、23Rの中空部50に、電動モータにおけるモータ軸の軸方向一端が回転伝達可能に嵌合した。電動モータに、モータケーシング3L、3Rの内部の圧力を調整する圧力調整機構52が設けられる。モータ軸12aに、減速機入力軸23L、23Rの中空部50およびモータケーシング3L、3Rの内部にわたって連通する連通路54が設けられた。
【選択図】 図1

Description

この発明は、電動駆動装置に関し、例えば、車両の左右の駆動輪をそれぞれ独立して駆動させる2モータオンボード形式の電動駆動装置に適用される技術に関する。
左右の駆動輪をそれぞれ独立して駆動させる2基の電動モータと減速機を備える2モータ車両駆動装置が開示されている(特許文献1)。この種の2モータ車両駆動装置は、一つの電動モータの駆動力を左右に振り分けるディファレンシャルギヤ等が不要になる。また、2モータ車両駆動装置は、左右の駆動輪のそれぞれについて独立に駆動用の電動モータを備えるので、左右の駆動輪の駆動力を異ならせることが容易であり、旋回時に旋回内側の車輪より旋回外側の車輪に大きな駆動力を発生させることで、旋回性能が向上する等の走行性能の向上が容易である。
本件出願人は、2モータ車両駆動装置において、等速ジョイントの常用角を小さくし、長寿命化を目的とした、電動モータおよび減速機の構成について提案している。
図7は、従来例の電動駆動装置100の断面図である。この従来例においては、減速機入力軸101は中空構造であり、この中空の減速機入力軸101にモータ軸102が挿入され、減速機入力軸101とモータ軸102は、スプライン嵌合されてトルク伝達が行われる。
特開平11−243664号公報
従来例の電動駆動装置100では、モータ軸102と減速機入力軸101の芯ずれがなくなるように組み立てることが難しく、減速機入力軸101とモータ軸102のスプライン嵌合部103は偏心した状態でトルク伝達が行われている。このようなスプライン嵌合部103が偏心した状態で回転した場合、スプライン嵌合部103の歯面の異常摩耗が生じ、寿命が短くなることがある。その対策としてスプライン嵌合部103に潤滑剤を封入し、摺動特性を改善する方法がある。潤滑剤には、グリースや潤滑油がある。
この対策において、電動機および減速機からなるユニットを動作させた場合、高速域においては、減速機入力軸は高速で回転するため、発熱する。減速機内には潤滑剤が封入され、その潤滑剤には減速機の歯車を冷却および潤滑する作用があり、減速機入力軸も同様に冷却されるが、ある程度発熱する。中空の減速機入力軸に対し、スプライン嵌合部に潤滑剤を塗布した状態でモータ軸が挿入された場合、減速機入力軸の発熱により、減速機入力軸の中空部に閉じ込められた空気は温度上昇と共に膨張し、スプライン嵌合部に封入した潤滑剤を摺動面以外へ押し出そうという作用が生じる。この作用により、潤滑剤が減少し、スプライン嵌合部の摺動特性が劣化するという課題がある。
この発明の目的は、減速機入力軸とモータ軸との嵌合部の摺動特性を改善すると共に、この摺動特性の劣化を防止することができる電動駆動装置を提供することである。
この発明の電動駆動装置は、電動モータと、この電動モータの動力を減速して駆動輪に伝達する減速機とを備え、
前記減速機は中空の減速機入力軸を有し、この減速機入力軸の中空部に、前記電動モータにおけるモータ軸の軸方向一端が回転伝達可能に嵌合した電動駆動装置において、
前記電動モータに、この電動モータにおけるモータケーシングの内部の圧力を調整する圧力調整機構が設けられ、
前記モータ軸に、前記減速機入力軸の前記中空部および前記モータケーシングの内部にわたって連通する連通路が設けられたことを特徴とする。
この構成によると、電動モータのモータ軸が回転すると、このモータ軸の軸方向一端が回転伝達可能に嵌合された減速機入力軸もモータ軸と一体に回転する。このモータ軸の回転により減速機入力軸が高速回転すると、減速機入力軸の中空部に閉じ込められた空気は、温度上昇と共に膨張する。この膨張した空気は、モータ軸の連通路を経由してモータケーシングの内部に導かれる。さらに圧力調整機構がモータケーシングの内部の圧力を調整する。これにより、前記減速機入力軸の中空部と前記モータ軸の軸方向一端とが嵌合された嵌合部に、潤滑剤が介在されていても、この潤滑剤は外部に押し出されることなく保持される。したがって、減速機入力軸とモータ軸との嵌合部の摺動特性を改善すると共に、この摺動特性の劣化を防止することができる。
前記モータ軸または前記減速機入力軸における、前記嵌合部の近傍に、前記潤滑剤を漏らすことを低減する環状のシール部材が設けられても良い。この場合、潤滑剤はシール部材により嵌合部に保持されたまま嵌合部の潤滑により確実に寄与される。
前記モータ軸は中空軸であり、前記連通路は、前記モータ軸における中空部と、この中空部から径方向外方に延び前記モータケーシングの内部に連通する径方向孔とを有するものとしても良い。この場合、前記膨張した空気は、モータ軸における中空部だけでなく径方向孔も経由してモータケーシングの内部に導かれる。このように積極的に通気する構成にしたため、嵌合部に潤滑剤を保持する効果を一層高めることができる。
この発明の電動駆動装置は、電動モータと、この電動モータの動力を減速して駆動輪に伝達する減速機とを備え、前記減速機は中空の減速機入力軸を有し、この減速機入力軸の中空部に、前記電動モータにおけるモータ軸の軸方向一端が回転伝達可能に嵌合した電動駆動装置において、前記電動モータに、この電動モータにおけるモータケーシングの内部の圧力を調整する圧力調整機構が設けられ、前記モータ軸に、前記減速機入力軸の前記中空部および前記モータケーシングの内部にわたって連通する連通路が設けられたため、減速機入力軸とモータ軸との嵌合部の摺動特性を改善すると共に、この摺動特性の劣化を防止することができる。
この発明の実施形態に係る電動駆動装置の断面図である。 同電動駆動装置を使用する電気自動車の一例を概略示す平面図である。 同電動駆動装置の歯車列を軸方向から見た端面図である。 同電動駆動装置の要部を部分的に拡大して示す断面図である。 この発明の他の実施形態に係る電動駆動装置の要部を部分的に拡大して示す断面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る電動駆動装置の要部を部分的に拡大して示す断面図である。 従来例の電動駆動装置の断面図である。
この発明の実施形態に係る電動駆動装置を図1ないし図4と共に説明する。
図1に示すように、この電動駆動装置Aは、2基の減速機2L、2Rを左右並列に収容する減速機ケーシング20を中央にし、その減速機ケーシング20の左右に2基の電動モータ1L、1Rのモータケーシング3L、3Rを固定配置した構造を採用する。
図2は、この電動駆動装置Aを使用する電気自動車Bの一例を概略示す平面図である。この電気自動車Bは、前輪駆動方式であり、シャーシ41と、駆動輪としての前輪42と、後輪43と、左右の駆動輪をそれぞれに独立に駆動する電動駆動装置Aとを備える。電動駆動装置Aは、左右の前輪42の中央位置のシャーシ41上に搭載され、電動駆動装置Aの駆動力は、等速ジョイント15とドライブシャフト16を介して左右の前輪42に伝達される。なお、電動駆動装置Aの搭載形態としては、図2に示す前輪駆動方式の他、後輪駆動方式、四輪駆動方式でも良い。
図1に示すように、電動駆動装置Aにおける左右の電動モータ1L、1Rは、モータケーシング3L、3R内に収容されている。モータケーシング3L、3Rは、円筒形のモータケーシング本体3aL、3aRと、外側壁3bL、3bRと、内側壁3cL、3cRとを有する。外側壁3bL、3bRは、モータケーシング本体3aL、3aRの外側面を閉塞する。内側壁3cL、3cRは、モータケーシング本体3aL、3aRの内側に設けられ、減速機2L、2Rと隔てる。内側壁3cL、3cRには、モータ軸12aの軸方向の一部を引き出す開口部が設けられている。
電動モータ1L、1Rは、モータケーシング本体3aL、3aRの内周面にステータ11を設け、このステータ11の内周に間隔をおいてロータ12を設けたラジアルギャップタイプのものを使用している。なお図示外のアキシャルギャップタイプの電動モータを使用してもよい。
ロータ12は、モータ軸12aを中心部に有する。モータ軸12aは、軸方向の一部がモータケーシング本体3aL、3aRの内側壁3cL、3cRの開口部からそれぞれ減速機2L、2R側に引き出されている。モータケーシング本体3aL、3aRの内側壁3cL、3cRの開口部とモータ軸12aとの間にはシール部材13が設けられている。モータ軸12aは、内側壁3cL、3cRと外側壁3bL、3bRとに嵌合固定された転がり軸受14a、14bによって回転自在に支持されている。
減速機ケーシング20は、中央ケーシング20aと、この中央ケーシング20aの両側面に固定される左右の側面ケーシング20bL、20bRの3ピース構造になっている。側面ケーシング20bL、20bRのアウトボード側の側面と、モータケーシング本体3aL、3aRの内側壁3cL、3cRとを、複数のボルト29によって固定することにより、減速機ケーシング20の左右に2基の電動モータ1L、1Rが固定される。なお、アウトボード側とは、この電動駆動装置Aを車両に搭載した状態(図2)で、車両の車幅方向外側をアウトボード側といい、車両の車幅方向中央側をインボード側という。
中央ケーシング20aには、中央に仕切り壁21が設けられている。減速機ケーシング20は、この仕切り壁21によって左右に2分割され、2基の減速機2L、2Rを収容する独立した左右の収容室が並列に設けられている。
減速機2L、2Rは、略左右対称形に設けられる。減速機2L、2Rは、入力歯車23aを有する減速機入力軸23L、23R(単に「入力軸」23L、23Rという場合がある)と、大径歯車24aおよび小径歯車24bを有する中間軸24L、24Rと、出力歯車25aを有する減速機出力軸25L、25R(単に「出力軸」25L、25Rという場合がある)とを備える平行軸歯車減速機である。
減速機入力軸23L、23Rは、モータ軸12aから動力が伝達される。大径歯車24aは入力歯車23aに噛み合い、小径歯車24bは出力歯車25aに噛み合う。出力軸25L、25Rは、軸方向の一部が減速機ケーシング20から引き出されて等速ジョイント15、ドライブシャフト16(図2)を介して駆動輪に駆動力を伝達する。
減速機入力軸23L、23Rの両端は、仕切り壁21の左右両面に形成した軸受嵌合穴27aと側面ケーシング20bL、20bRに形成した軸受嵌合穴27bに転がり軸受28a、28bを介して回転自在に支持されている。
減速機入力軸23L、23Rのアウトボード側の端部は、側面ケーシング20bL、20bRに設けた開口部から外側に引き出されている。入力軸23L、23Rのアウトボード側の端部における外周面と前記開口部との間には、シール部材31が設けられる。このシール部材31は、減速機2L、2Rに封入された潤滑油の漏洩および外部からの泥水などの侵入を防止している。
入力軸23L、23Rは中空構造であり、この入力軸23L、23Rの中空部50に、モータ軸12aの軸方向一端が回転伝達可能にスプライン(セレーションも含む。以下同じ。)嵌合されている。この「スプライン嵌合」は「スプライン結合」とも称される。また入力軸23L、23Rの中空部50のうち、インボード側端には、前記中空部50を塞ぐキャップ51がそれぞれ設けられている。
中間軸24L、24Rは、外周面に入力歯車23aに噛み合う大径歯車24aと、出力歯車25aに噛み合う小径歯車24bとを有する段付き歯車である。この中間軸24L、24Rの両端は、仕切り壁21の両面に形成した軸受嵌合穴32aと、側面ケーシング20bL、20bRに形成した軸受嵌合穴32bとに、転がり軸受34a、34bを介して回転自在に支持されている。
出力軸25L、25Rは、大径の出力歯車25aを有し、中央ケーシング20aの仕切り壁21の両面に形成した軸受嵌合穴35aと、側面ケーシング20bL、20bRに形成した軸受嵌合穴35bに転がり軸受37a、37bによって支持されている。
出力軸25L、25Rのアウトボード側の端部は、側面ケーシング20bL、20bRに形成した開口部から減速機ケーシング20の外側に引き出されている。引き出された出力軸25L、25Rのアウトボード側の端部の外周面に、等速ジョイント15の外輪部材15aがスプライン結合されている。なお、図1では等速ジョイント15の内部構造の図示を省略している。
出力軸25L、25Rに結合された等速ジョイント15は、ドライブシャフト16(図2)を介して前輪42(図2)に接続される。
出力軸25L、25Rのアウトボード側の端部と側面ケーシング20bL、20bRに形成した開口部との間には、オイルシール39を設け、減速機2L、2Rに封入された潤滑油の漏洩および外部からの泥水などの侵入を防止している。
図1および図3に示すように、左右2基の減速機2L、2Rの入力軸23L、23Rの軸心は、互いに同軸上に配置されている。
電動駆動装置Aは、電動モータ1L、1Rと、ドライブシャフトがつながる出力軸25L、25Rと、電動モータ1L、1Rと出力軸25L、25Rとを駆動連結する駆動伝達系が、左右の駆動輪のそれぞれについて互いに独立している。
電動駆動装置Aは、電動モータ1L、1Rと駆動伝達系と出力軸25L、25Rの各軸が平行に配置され、各軸が軸受により支持される。
図4は、この電動駆動装置Aの要部(図1の右上半部)を部分的に拡大して示す断面図である。図1も参照しつつ説明する。この電動駆動装置Aでは、電動モータ1L、1Rのモータケーシング3L、3Rに、これらモータケーシング3L、3Rの内部の圧力をそれぞれ調整する圧力調整機構52が設けられている。
各圧力調整機構52は、外側壁3bL、3bRに設けられる。圧力調整機構52として、例えば、ブリーザが適用される。外側壁3bL、3bRに、例えば、モータケーシング内外に貫通する雌ねじ53がそれぞれ形成され、この雌ねじ53に、前記ブリーザにおけるブリーザ本体52aの雄ねじが螺合される。さらに、このブリーザにおけるフランジを兼ねるナット部52bを、外側壁3bL、3bRの外表面に当接させることで前記ブリーザがモータケーシング3L、3Rに固定される。
また圧力調整機構52は、内側壁3cR,3cLに設けてもよい。その場合、モータ内側壁3cR,3cLと減速機2R、2Lの側面ケーシング20bR,20bLのアウトボード側の側面とを複数のボルトによって固定する面のどちらかもしくは両方に、切欠きが形成されていてもよい。これにより、モータ内側壁3cR,3cLと減速機2R、2Lの側面ケーシング20bR,20bLのアウトボード側の側面とから形成される空間と外気とが連通することになる。
モータケーシング3L、3Rは、モータ内側壁3cL、3cRに形成された圧力調整機構52により、モータ内とモータ内側壁3cL、3cRと減速機2L、2Rの側面ケーシング20bL、20bRとから形成される空間とが連通し、さらに、外気と連通することになり、モータ内の圧力調整が可能となる。また、モータ内側壁3cL、3cRと減速機2L、2Rの側面ケーシング20bL、20bRとから形成される空間に、モータ内とを連通することにより、車両に搭載された場合に、泥水の跳ね掛かりや風圧の影響を小さくすことが可能となったり、モータ内と外気とが呼吸する際に、直接泥水や風圧の影響を受ける面に形成された場合と比べて、清浄度の高い空気で呼吸することができる。
前記切欠きは、接合面のどこに形成されていてもよいが、本発明の電動駆動装置Aが車両に搭載された場合に、地面と向き合う面に形成されていることが好ましい。地面と向き合う面に切欠きが形成されることにより、電動駆動装置Aが水没した場合に外部からの浸水を防ぐ効果となるため、さらに外部からの浸水を防ぐ効果が高くなる。
各モータ軸12aには、減速機入力軸23L、23Rの中空部50およびモータケーシング3L、3Rの内部にわたって連通する連通路54が設けられている。モータ軸12aは中空軸であり、前記連通路54は、主にモータ軸12aにおける中空部54aと、切欠き57aとを含む。減速機入力軸23L、23Rが高速回転すると、減速機入力軸23L、23Rの中空部50に閉じ込められた空気は、温度上昇と共に膨張する。この膨張した空気は、モータ軸12aにおける中空部54a、切欠き57aを経由してモータケーシング3L、3Rの内部に導かれる。
モータ外側壁3aR、3aLと転がり軸受14bとが嵌合する部分は円筒状のボス部57に、数か所の切欠き57aが形成されており、中空部54aとモータ内部空間とが連通することができる。切欠き57aは1カ所でもいいが、複数形成されることにより空気の流れが形成され、より空気の流通性能が高くなる。
減速機入力軸23L、23Rの中空部50とモータ軸12aの軸方向一端とがスプライン嵌合された嵌合部55には、潤滑剤が介在されている。この潤滑剤は、グリースまたは潤滑油である。前述のようにモータケーシング3L、3Rに圧力調整機構52が設けられると共に、モータ軸12aに減速機入力軸23L、23Rの中空部50およびモータケーシング3L、3Rの内部にわたって連通する連通路54が設けられている。
このため、高速回転時に中空部50に閉じ込められた空気は、温度上昇と共に膨張し、この膨張した空気は、モータ軸12aの連通路54を経由してモータケーシング3L、3Rの内部に導かれる。さらに圧力調整機構52がモータケーシング3L、3Rの内部の圧力を低減するように調整する。これにより、嵌合部55に介在されている潤滑剤は外部に押し出されることなく保持される。したがって、減速機入力軸23L、23Rとモータ軸12aとの嵌合部55の摺動特性を改善すると共に、この摺動特性の劣化を防止することができる。
他の実施形態について説明する。
以下の説明においては、各形態で先行する形態で説明している事項に対応している部分には同一の参照符号を付し、重複する説明を略する。構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分は、特に記載のない限り先行して説明している形態と同様とする。同一の構成から同一の作用効果を奏する。実施の各形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施の形態同士を部分的に組合せることも可能である。
図5に示すように、モータ軸12aにおけるインボード側の外周面のうち、前記嵌合部55の近傍に環状溝を設け、この環状溝に環状のシール部材56を設けても良い。このシール部材56により、嵌合部55に介在された潤滑剤が、嵌合部55を伝って、側面ケーシング20bL、20bRと内側壁3cL、3cRとの間の空間(外部)に漏れることを低減することができる。なお環状のシール部材56は、減速機入力軸23L、23Rの内周面に設けても良い。
図6に示すように、連通路54は、モータ軸12aにおける中空部54aと、この中空部54aから径方向外方に延びモータケーシング3L、3Rの内部に連通する径方向孔54b、54bとを有するものとしても良い。径方向孔54b、54bは、モータ軸12aのインボード側とアウトボード側とに離隔して形成される。この構成によると、前記膨張した空気は、モータ軸12aにおける中空部54aだけでなく径方向孔54b、54bも経由してモータケーシング3L、3Rの内部に導かれる。このように積極的に通気する構成にしたため、嵌合部55に潤滑剤を保持する効果を一層高めることができる。
以上、実施形態に基づいてこの発明を実施するための形態を説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1L、1R…電動モータ
2L、2R…減速機
3L、3R…モータケーシング
12a…モータ軸
23L、23R…減速機入力軸
42…前輪(駆動輪)
52…圧力調整機構
54…連通路
54a…中空部
54b…径方向孔
56…環状のシール部材

Claims (4)

  1. 電動モータと、この電動モータの動力を減速して駆動輪に伝達する減速機とを備え、
    前記減速機は中空の減速機入力軸を有し、この減速機入力軸の中空部に、前記電動モータにおけるモータ軸の軸方向一端が回転伝達可能に嵌合した電動駆動装置において、
    前記電動モータに、この電動モータにおけるモータケーシングの内部の圧力を調整する圧力調整機構が設けられ、
    前記モータ軸に、前記減速機入力軸の前記中空部および前記モータケーシングの内部にわたって連通する連通路が設けられたことを特徴とする電動駆動装置。
  2. 請求項1に記載の電動駆動装置において、前記減速機入力軸の中空部と前記モータ軸の軸方向一端とが嵌合された嵌合部に、潤滑剤が介在されている電動駆動装置。
  3. 請求項2に記載の電動駆動装置において、前記モータ軸または前記減速機入力軸における、前記嵌合部の近傍に、前記潤滑剤を漏らすことを低減する環状のシール部材が設けられた電動駆動装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の電動駆動装置において、前記モータ軸は中空軸であり、前記連通路は、前記モータ軸における中空部と、この中空部から径方向外方に延び前記モータケーシングの内部に連通する径方向孔とを有する電動駆動装置。
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