JP2018048570A - 冷却ファン制御装置 - Google Patents

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JP2018048570A JP2016183286A JP2016183286A JP2018048570A JP 2018048570 A JP2018048570 A JP 2018048570A JP 2016183286 A JP2016183286 A JP 2016183286A JP 2016183286 A JP2016183286 A JP 2016183286A JP 2018048570 A JP2018048570 A JP 2018048570A
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Yuji Azuma
祐司 東
泰典 太田
Taisuke Ota
泰典 太田
秀二 江川
Shuji Egawa
秀二 江川
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Abstract

【課題】高負荷作業時の油圧ポンプの出力不足を防止することができる冷却ファン制御装置の提供。【解決手段】冷却ファン制御装置である車体コントローラ33は、少なくともエンジン冷却水の温度および作動油の温度に応じた最大目標回転数Ntmaxに冷却ファンを制御する。そして、車体コントローラ33は、作業装置による作業が高負荷作業か否かを判定する高負荷作業判定部である目標ファン回転数決定部M4を備え、目標ファン回転数決定部M4により高負荷作業と判定されると、冷却ファンの回転数を最大目標回転数Ntmaxよりも低いファン回転数に低下させる。【選択図】図5

Description

本発明は、冷却ファン制御装置に関する。
従来より、エンジンに直結された冷却ファンによってエンジン冷却水や作動油を冷却する冷却装置において、エンジンと冷却ファンとの間に、雰囲気温度に応じて冷却ファンの回転数を変化させるファンクラッチを設置したものが知られている。雰囲気温度の検出は、例えば、バイメタル等を用いて行われ、一般に、高温になるほどエンジンから入力される駆動力をより多く冷却ファンに伝達し、冷却ファンを高速回転させて冷却性能を向上させている。
しかしながら、ファンククラッチ周辺の雰囲気温度は、外気温に加え、エンジン、油圧ポンプなど周辺に設置された各種装置の排熱の影響を大きく受けるため、冷却水温あるいは作動油温の指標としては十分ではなく、効果的な冷却を行うことができない。そのため、エンジンと冷却ファンとの間に、電気信号に応じて冷却ファンの回転数を変化させる電子制御式ファンクラッチを設置し、ファン回転数を外部制御可能としたものが提案されている。例えば、特許文献1に記載の発明では、エンジン吸気温度、エンジン冷却水温、作動油温を検出して、各温度情報に応じて目標ファン回転数を決定し、その制御信号を電子制御式ファンクラッチに送信することで、ファン回転数を適切に制御している。
特開2005−351286号公報
ところで、ファンクラッチおよび油圧ポンプがエンジンに直結される油圧式作業機械においては、油圧ポンプおよび冷却ファンはエンジン動力により駆動される。したがって、例えば、高地などでエンジンラグダウンが発生する場合や、油圧ポンプに大きな出力が求められる高負荷作業などを行う場合に、冷却ファン駆動に動力が取られて油圧ポンプ出力が不足する可能性がある。一般に、エンジンラグダウンや高負荷動作により発生する油圧ポンプ出力不足は短時間に限られるものの、オペレータの違和感を招き、操作性が悪化する。
本発明の一態様によるファン制御装置は、エンジンと、前記エンジンにより駆動される油圧ポンプと、前記油圧ポンプから吐出される作動油により駆動される油圧アクチュエータと、前記エンジンにより駆動され、少なくともエンジン冷却水および作動油を冷却する冷却ファンとを備える油圧式作業機械に設けられ、少なくとも前記エンジン冷却水の温度および前記作動油の温度に応じた第1ファン回転数に前記冷却ファンを制御する冷却ファン制御装置において、前記油圧アクチュエータによる作業が高負荷作業か否かを判定する高負荷作業判定部を備え、前記高負荷作業判定部により高負荷作業と判定されると、前記冷却ファンの回転数を前記第1ファン回転数よりも低い第2ファン回転数に低下させることを特徴とする。
本発明によれば、高負荷作業時の油圧ポンプの出力不足を防止することができる。
図1は、本発明の冷却ファン制御装置を備えたクローラ式油圧ショベルを示す側面図である。 図2は、クローラ式油圧ショベルの旋回体上の機器配置を示す平面図である。 図3は、冷却ファンの制御に関係する構成を示すブロック図である。 図4は、パワーディギングスイッチと油圧回路に設けられたリリーフ弁とを示す図である。 図5は、本実施の形態の冷却ファン制御装置による機能ブロック図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。説明の便宜上、本実施の形態では各図に記載したように前後左右方向および上下方向を規定する。本実施の形態では、油圧式作業機械としてクローラ式油圧ショベルを例に、本発明の冷却ファン制御装置について説明するが、油圧式作業機械としては油圧ショベルに限定されるものではない。
図1は、本発明の冷却ファン制御装置を備えたクローラ式油圧ショベルを示す側面図である。図2は、クローラ式油圧ショベルの旋回体上の機器配置を示す平面図である。クローラ式油圧ショベル1は、走行体100と、走行体100上に配置される上部旋回体10と、上部旋回体10に取り付けられる作業装置90とを備えている。
作業装置90は、上部旋回体10に俯仰動作可能に取り付けられるブーム91と、ブーム91の先端に俯仰動可能に取り付けられるアーム92と、アーム92の先端に俯仰動可能に取り付けられるバケット93と、ブーム91を作動させるブームシリンダ95と、アーム92を作動させるアームシリンダ96と、バケット93を作動させるバケットシリンダ97とを備えている。
上部旋回体10は、メインフレーム11と、運転室30と、カウンタウェイト40と、建屋カバー50と、エンジン室60と、ラジエータ室70と、ユーティリティ室80とを備えている。
メインフレーム11は、上部旋回体10のベースであり、複数の鋼板や鋼材を接合することにより、車体の前後左右に延びる支持構造体を成しており、作業装置90が俯仰動可能に取り付けられている。
運転室30は、メインフレーム11の前方左側に搭載され、その内部にはオペレータが着座する運転席39が設けられている。また、運転席39の近傍には、作業装置90を操作するための操作レバー31,パワーディギングスイッチ32、車体コントローラ33などが設けられている。
カウンタウェイト40は、メインフレーム11の後端部に設けられ、作業装置90との重量バランスをとっている。
建屋カバー50は、メインフレーム11上に搭載されるエンジン61や、ラジエータ71等の機器を外部と仕切るものである。運転室30とカウンタウェイト40との間には、建屋カバー50内に位置して、エンジン室60と、ラジエータ室70と、ユーティリティ室80とが設けられている。
エンジン室60は、エンジン61、油圧ポンプ62、冷却ファン63、冷却ファン用クラッチ64、エアコン用コンプレッサ65などが収納されている。油圧ポンプ62は、エンジン61によって駆動される。運転室30に設けられた操作レバー31等を操作することによりコントロールバルブ13が切り換えられ、油圧ポンプ62から供給される圧油により、走行モータ14,旋回モータ12、ブームシリンダ95、アームシリンダ96及びバケットシリンダ97が駆動制御される。
コントロールバルブ13の近傍には、パイロット圧センサ(不図示)や、後述する電磁弁15、リリーフ弁16が設けられている。また、図2では図示を省略したが、図3を参照すると、油圧ポンプ62の近傍にはポンプ吐出圧センサ66が、コンプレッサ65の近傍にはコンプレッサ吐出温度センサ67およびコンプレッサ吐出圧センサ68がそれぞれ設けられている。
ラジエータ室70は、ユーティリティ室80の後方に設けられた空間で、ラジエータ71、オイルクーラ72、インタクーラ73、エアコン用コンデンサ74等を収納している。ラジエータ71,オイルクーラ72,インタクーラ73,エアコンデンサ74は、冷却ファン63と対向する位置に配置されている。図示は省略したが、図3を参照すると、ラジエータ71、オイルクーラ72、インタクーラ73の近傍には、それぞれエンジン冷却水温センサ75、作動油温センサ76、エンジン吸気温度センサ78が設けられている。
図3は、冷却ファン63の制御に関係する構成を示すブロック図である。油圧ポンプ62及びクラッチ64は、エンジン61に直結されており、エンジン61の出力により駆動される。冷却ファン63はクラッチ64の出力軸に設けられている。クラッチ64は、入力側と出力側との間の入出力回転数比を可変とするものであり、車体コントローラ33からの電気信号を受け、その電気信号に応じた回転数で冷却ファン63を駆動する。油圧ポンプ62の近傍にはポンプ吐出圧センサ66が設けられ、ポンプ吐出圧センサ66から車体コントローラ33へポンプ吐出圧情報が送信される。
オイルクーラ72には作動油配管72aが、ラジエータ71にはクーラント配管71aが、インタクーラ73にはインテークエア配管73aが、エアコンコンデンサ74にはエアコン冷媒配管74aがそれぞれ設けられている。エアコンコンデンサ74の入口側には、エアコン用コンプレッサ65が配置されている。作動油配管72aには作動油温センサ76が、クーラント配管71aにはエンジン冷却水温センサ75が、インテークエア配管73aにはエンジン吸気温度センサ78がそれぞれ設けられている。作動油温センサ76で検出された差動油温情報、エンジン冷却水温センサ75で検出されたエンジン冷却水温情報およびエンジン吸気温度センサ78で検出されたエンジン吸気温度情報は、それぞれ車体コントローラ33に送信される。
コンプレッサ65の出口とエアコンコンデンサ74の入口を繋ぐエアコン冷媒配管74aには、コンプレッサ吐出温度センサ67及びコンプレッサ吐出圧センサ68が設けられている。コンプレッサ吐出温度センサ67で検出されたコンプレッサ吐出温度情報、およびコンプレッサ吐出圧センサ68で検出されたコンプレッサ吐出圧情報は、それぞれ車体コントローラ33に送信される。
パワーディギングスイッチ32は高負荷作業時に使用され、押下時(ON操作時)に油圧回路のリリーフ圧を一時的に上昇させる機能を有する。パワーディギングスイッチ32のオンオフ情報(ON/OFF信号)は、車体コントローラ33に送信される。
図4は、パワーディギングスイッチ32と油圧回路に設けられたリリーフ弁16とを示す図である。リリーフ弁16は、油圧ポンプ62からコントロールバルブ13に圧油を供給する作動油配管13aに設けられている。コントロールバルブ13は、作業装置90の油圧アクチュエータであるシリンダ95〜97への、圧油の供給を制御する。
パワーディギングスイッチ32から車体コントローラ33にON信号が送信されると、車体コントローラ13は、電磁弁15を制御してパイロット圧をリリーフ弁16に印加させる。パイロット圧がリリーフ弁16に印加されると、ピストン160によってスプリング161が押し縮められる。その結果、リリーフ弁16のリリーフ圧が上昇する。パワーディギングスイッチ32は短時間(例えば、10秒程度)のみ有効である。
油圧ポンプ62の最大出力は、通常、事前に設定された油圧回路のリリーフ圧によって制限されるが、パワーディギングスイッチ32により油圧回路のリリーフ圧が上昇すると、油圧ポンプ62は、通常時よりも大きな出力が可能となる。車体コントローラ33にはエンジン61の実回転数をはじめとする各種情報が入力される。車体コントローラ33は、油圧ポンプ62への要求流量や冷却ファン63の目標回転数などを演算し、その情報を電気信号として送信できる。
図5は、本実施の形態の冷却ファン制御装置による機能ブロック図である。図5の機能ブロック図内の各機能は、車体コントローラ33に実装したプログラムを実行して実施される。図5に示す例では、車体コントローラ33は、エンジン温度関連情報であるエンジン冷却水温およびエンジン吸気温度と、エアコン運転情報であるコンプレッサ吐出温度およびコンプレッサ吐出圧と、作動油温と、油圧関連情報であるポンプ吐出圧およびポンプ目標流量と、エンジンラグダウン量と、パワーディギングスイッチ情報とに基づいて、冷却ファン63の目標ファン回転数Ntを決定するようにした。
車体コントローラ33は、エンジン温度関連目標回転数Ne、エアコン関連目標回転数Na、作動油温関連目標回転数No、ポンプ関連目標ファン回転数Np、エンジンラグダウン量関連目標回転数Nlを決定する。
(エンジン温度関連目標回転数Neの決定)
車体コントローラ33には、車体のヒートバランス性能を満足するよう予め設定されたテーブルT1およびテーブルT2が記憶されている。テーブルT1はエンジン冷却水温と目標ファン回転数との相関を表すテーブルであり、テーブルT2はエンジン吸気温度と目標ファン回転数との相関を表すテーブルである。車体コントローラ33は、入力されたエンジン冷却水温とテーブルT1とに基づいて目標回転数N1を演算する。同様に、車体コントローラ33は、入力されたエンジン吸気温度とテーブルT2とに基づいて目標回転数N2を演算する。
車体コントローラ33のエンジン温度関連最大値演算部M1において、目標回転数N1および目標回転数N2から大きい方を選択し、選択した目標回転数をエンジン温度関連目標回転数Neとする。なお、エンジン冷却水温並びにエンジン吸気温度が高いほど、大きなファン風量が必要となるため、テーブルT1およびテーブルT2は、右肩上がりの形状とすることが好ましい。
(エアコン関連目標回転数Naの決定)
車体コントローラ33には、車体のエアコン性能を満足するよう予め設定されたテーブルT3およびテーブルT4が記憶されている。テーブルT3はコンプレッサ吐出温度と目標ファン回転数との相関を表すテーブルであり、テーブルT4はコンプレッサ吐出圧と目標ファン回転数との相関を表すテーブルである。車体コントローラ33は、入力されたコンプレッサ吐出温度とテーブルT3とに基づいて目標回転数N3を演算する。同様に、車体コントローラ33は、入力されたコンプレッサ吐出圧とテーブルT4とに基づいて目標回転数N4を演算する。
車体コントローラ33のエアコン関連最大値演算部M2において、目標回転数N3および目標回転数N4から大きい方を選択し、選択した目標回転数をエアコン関連目標回転数Naとする。なお、コンプレッサ吐出温度とコンプレッサ吐出圧が高いほど、大きなファン風量が必要となるため、テーブルT3およびT4は、右肩上がりの形状とすることが好ましい。
(作動油温関連目標回転数Noの決定)
車体コントローラ33には、車体のヒートバランス性能を満足するよう予め設定されたテーブルT5が記憶されている。テーブルT5は、作動油温と日標ファン回転数との相関を表すテーブルである。車体コントローラ33は、入力された作動油温とテーブルT5とに基づいて日標回転数を演算し、算出された目標回転数を作動油温関連目標回転数Noとする。なお、作動油温が高い程大きなファン風量が必要となるため、テーブルT5は、右肩上がりの形状とすることが好適である。
(ポンプ関連目標ファン回転数Npの決定)
車体コントローラ33のポンプ目標出力演算部O1において、入力されたポンプ吐出圧およびポンプ目標流量を用いてポンプ目標出力を計算する。例えば、ポンプ吐出圧が6MPaでポンプ目標流量が100L/minの場合には、ポンプ目標出力は100×6/60=10kWとなる。
車体コントローラ33は、ポンプ目標出力演算部O1で算出されたポンプ目標出力とテーブルT6とに基づき目標回転数を演算し、算出された目標回転数をポンプ関連目標ファン回転数Npとする。テーブルT6はポンプ目標出力と日標ファン回転数との相関を表すテーブルであり、予め車体コントローラ33に記憶されている。
エンジン61が冷却ファン63に割り当てることができる出力は、最大でもエンジン出力からポンプ目標出力を差し引いた値であり、ポンプ目標出力が大きくなる程、エンジン61が冷却ファン63に割り当てることができる出力は小さくなる。そのため、テーブルT6は、ポンプ目標出力が高負荷作業とみなされる所定値を超えると右肩下がりとなるような形状に設定されている。ここでは、ポンプ目標出力が、エンジン出力から後述する最大目標回転数Ntmaxの場合のファン出力を差し引いた値よりも大きい場合に高負荷作業とみなす。上記所定値としては、例えば、エンジン出力から後述する最大目標回転数Ntmaxの場合のファン出力を差し引いた値に設定される。
ポンプ関連目標ファン回転数Npとしては、例えば、ポンプ目標出力が所定値より小さい場合(非高負荷作業の場合)には、最大目標回転数Ntmax以上のファン回転数に設定され、ポンプ目標出力が所定値以上の場合(高負荷作業の場合)には、エンジン出力からポンプ目標出力を差し引いた出力に相当するファン回転数に設定される。そのため、ポンプ目標出力が所定値を超えるとファン回転数は右肩下がりに変化する。
(エンジンラグダウン量関連目標回転数Nlの決定)
ここで、エンジンラグダウンとは、作業装置90を急操作してエンジンに急に負荷が加わったときに、エンジン61の回転数が一時的に落ち込む現象を指す。高地での作業時など排ガス規制を満足するためにエンジン出力トルクが制限されている場合に、発生しやすい。エンジンラグダウン量は、目標エンジン回転数から実エンジン回転数を差し引いた値である。
車体コントローラ33は、入力された実エンジン回転数および目標エンジン回転数から計算されるエンジンラグダウン量とテーブルT7とに基づいて目標回転数を演算し、算出された目標回転数をエンジンラグダウン量関連目標回転数Nlとする。テーブルT7はエンジンラグダウン量と目標ファン回転数との相関を表すテーブルであり、予め車体コントローラ33に記憶されている。
エンジンラグダウン量が大きくなる程エンジン61がファン63に割り当てることができる出力は小さくなるので、テーブルT7は、エンジンラグダウン量が高負荷作業とみなされる所定値を超えると右肩下がりとなるような形状に設定されている。エンジンラグダウン量が、エンジン出力から後述する最大目標回転数Ntmaxの場合のファン出力を差し引いた値よりも大きい場合に高負荷作業とみなす。上記所定値としては、例えば、エンジン出力から後述する最大目標回転数Ntmaxの場合のファン出力を差し引いた値に設定される。
エンジンラグダウン量関連目標回転数Nlとしては、例えば、ポンプ目標出力が所定値より小さい場合(非高負荷作業の場合)には、最大目標回転数Ntmax以上のファン回転数に設定され、エンジンラグダウン量が所定値以上の場合(高負荷作業の場合)には、エンジン出力からエンジンラグダウン量を差し引いた出力に相当するファン回転数に設定される。そのため、エンジンラグダウン量が所定値を超えるとファン回転数は右肩下がりに変化する。
なお、上述した五つの目標ファン回転数Ne,Na,No,Np,Nlを決定する処理は、順次行われても良いし、並列に行われても良い。
(最大目標回転数Ntmaxの決定)
車体コントローラ33の最大目標回転数決定部M3において、最大目標回転数Ntmaxを決定する。最大目標回転数決定部M3は、エンジン温度関連目標回転数Ne,エアコン関連目標回転数Naおよび作動油温関連目標回転数Noから最大のものを選択し、選択した目標回転数を最大目標回転数Ntmaxとするものである。ただし、エアコンがOFFの場合にはエアコン関連目標回転数Naを考慮する必要がないので、エアコンON/OFF判定部S1によりエアコン関連目標回転数Naの最大目標回転数決定部M3への入力/非入力を切り換えるようにした。
エアコンがONの場合にはエアコンON/OFF判定部S1がONとなり、最大目標回転数決定部M3は、エンジン温度関連目標回転数Ne,エアコン関連目標回転数Naおよび作動油温関連目標回転数Noから最大値を選択し、選択したものを最大目標回転数Ntmaxとする。一方、エアコンがOFFの場合にはエアコンON/OFF判定部S1がOFFとなり、最大目標回転数決定部M3は、エンジン温度関連目標回転数Neおよび作動油温関連目標回転数Noから最大値を選択し、選択したものを最大目標回転数Ntmaxとする。このように、エアコンがOFFの場合には、エアコン関連情報を使用しない。
(目標ファン回転数Ntの決定)
車体コントローラ33の目標ファン回転数決定部M4において、目標ファン回転数Ntを決定する。目標ファン回転数決定部M4には、上述した最大目標回転数Ntmax,ポンプ関連目標ファン回転数Npおよびエンジンラグダウン量関連目標回転数Nlが入力されると共に、パワーディギングON/OFF判定部S2からファン最小回転数Nminまたはファン最大回転数Nmaxが入力される。目標ファン回転数決定部M4は、入力された回転数から最も小さなものを選択し、選択した回転数を目標ファン回転数Ntとする。
パワーディギングスイッチ32は、上述したように高負荷作業時にON操作されるものであり、ON操作によって油圧回路のリリーフ圧が一時的に上昇する。この場合、エンジン出力が高負荷作業に優先的に利用されるように、冷却ファン63に割り当てるエンジン出力を可能な限り抑えるのが好ましい。
パワーディギングON/OFF判定部S2によりパワーディギングスイッチ32からON信号が送信されていると判定された場合には、パワーディギングON/OFF判定部S2は、予め定められたファン最小回転数Nminを目標ファン回転数決定部M4へ出力する。逆に、パワーディギングスイッチ32からOFF信号が送信されていると判定された場合には、パワーディギングON/OFF判定部S2は、ファン最大回転数Nmaxを目標ファン回転数決定部M4へ出力する。
ファン最小回転数Nminとしては、ファン動作時に通常取り得る範囲の回転数よりも小さな値((例えば、0rpm)が採用される。また、ファン最大回転数Nmaxとしては、通常取り得る範囲のファン回転数よりも大きな値が採用される。
目標ファン回転数決定部M4は、パワーディギングスイッチ32からON信号が入力されている場合には、最大目標回転数Ntmax,ポンプ関連目標ファン回転数Np,エンジンラグダウン量関連目標回転数Nlおよびファン最小回転数Nminから最小のものを選択し、選択された回転数を目標ファン回転数Ntとする。この場合、ファン最小回転数Nminが最も小さいので、ファン最小回転数Nminが回転数を目標ファン回転数Ntとして選択されることになる。
パワーディギングスイッチ32からOFF信号が入力されている場合(すなわち、高負荷作業状況の場合)には、目標ファン回転数決定部M4は、最大目標回転数Ntmax,ポンプ関連目標ファン回転数Np,エンジンラグダウン量関連目標回転数Nlおよびファン最大回転数Nmaxから最小のものを選択し、選択された回転数を目標ファン回転数Ntとする。この場合、ファン最大回転数Nmaxは通常取り得る範囲よりも大きい値であるので、実質的には、3つの目標回転数Ntmax,Np,Nlから目標ファン回転数Ntが決定される。
高負荷作業状況においては、上述したようにポンプ関連目標ファン回転数Npおよびエンジンラグダウン量関連目標回転数Nlは最大目標回転数Ntmaxよりも小さいので、ポンプ関連目標ファン回転数Npまたはエンジンラグダウン量関連目標回転数Nlが目標ファン回転数Ntとされる。逆に、非高負荷作業状況(通常作業時)においては、ポンプ関連目標ファン回転数Npおよびエンジンラグダウン量関連目標回転数Nlは最大目標回転数Ntmaxよりも大きいので、最大目標回転数Ntmaxが目標ファン回転数Ntとされる。
通常の非高負荷作業状況では、冷却ファン63は最大目標回転数Ntmaxに制御されるが、高負荷作業状況においては、冷却ファン63は最大目標回転数Ntmaxよりも低い回転数であるポンプ関連目標ファン回転数Np、エンジンラグダウン量関連目標回転数Nlおよびファン最小回転数Nminのいずれかに制御されることになる。
このように、目標ファン回転数決定部M4による処理は、エンジン温度関連情報とエアコン運転情報と油圧関連情報とに基づいて決定される目標ファン回転数(すなわち、最大目標回転数Ntmax)に、エンジンラグダウン量と、パワーディギングとによる制限をかけることに相当する。すなわち、ポンプ目標出力、エンジンラグダウン量およびパワーディギングに基づいて設けられた上限内で、エンジン温度関連情報と、エアコン関連情報と、作動油温とから目標ファン回転数を決定する。したがって、高地などでエンジンラグダウンが発生する場合や、油圧ポンプ62に大きな出力が求められる場合には、冷却ファン回転数を低下させるようにしているので、冷却ファン63の駆動にエンジン動力が取られて油圧ポンプ出力が不足するという事態を回避することができる。
なお、目標ファン回転数に制限をかけるポンプ出力不足、エンジンラグダウン、パワーディギングは、一般に長時間持続するものではないため、冷却性能の低下を最小限に抑えながら、作業性の悪化を防ぐことができる。
以上説明したように、本実施の形態の冷却ファン制御装置は以下のような作用効果を奏する。
(1)少なくともエンジン冷却水温および作動油温に応じた最大目標回転数(第1ファン回転数)Ntmaxに冷却ファン63を制御する車体コントローラ(冷却ファン制御装置)33は、目標ファン回転数決定部M4を備えている。目標ファン回転数決定部M4は、シリンダ(油圧アクチュエータ)95〜97による作業が高負荷作業か否かを判定する高負荷作業判定部として機能する。なお、本実施形態では、高負荷作業とは、高地などでエンジンラグダウンが発生する場合や、油圧ポンプ62に大きな出力が求められる場合などが対応する。そして、高負荷作業と判定されると、車体コントローラ33は、冷却ファン63の回転数を第1ファン回転数である最大目標回転数Ntmaxよりも低い第2ファン回転数(Np、Nl、Nminのいずれか)に低下させる。
すなわち、高負荷作業には冷却ファン63のファン回転数を低下させるので、油圧ポンプ62の駆動に利用可能なエンジン出力が増加し、高負荷作業における油圧ポンプ62の出力不足を防止することができる。
(2)例えば、上述した第2ファン回転数は、油圧ポンプ62のポンプ出力に基づくポンプ関連目標ファン回転数Np、エンジンラグダウン量に基づくエンジンラグダウン量関連目標回転数Nl、および、パワーディギング動作時のファン最小回転数Nminの少なくとも一つを含む。そして、目標ファン回転数決定部M4は、第2ファン回転数に含まれるファン回転数(Np,Nl,Nmin)の少なくとも一つが最大目標回転数Ntmaxを下回った場合に、高負荷作業と判定する。高負荷作業と判定されると、冷却ファン63の回転数を、最大目標回転数Ntmaxを下回るファン回転数の内、最も低回転数であるファン回転数に低下させるようにする。その結果、高負荷作業に相当する様々な状況(ポンプ出力増加時、エンジンラグダウン時、パワーディギング動作時)に対応することができる。
なお、以上の説明はあくまでも一例であり、本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではない。例えば、上述した実施の形態では、冷却ファンは冷却ファン用クラッチ64を介してエンジン61により駆動される構成としたが、油圧ポンプからの圧油により駆動される油圧モータにより冷却ファン63を回転駆動するようにしても良い。この場合には、可変リリーフ弁等によりファン回転数が制御される。
1…クローラ式油圧シャベル(油圧式作業機械)、32…パワーディギングスイッチ、33…車体コントローラ(冷却ファン制御装置)、61…エンジン、62…油圧ポンプ、63…冷却ファン、90…作業装置、95…ブームシリンダ(油圧アクチュエータ)、96…アームシリンダ(油圧アクチュエータ)、97…バケットシリンダ(油圧アクチュエータ)、M1…エンジン温度関連最大値演算部、M2…エアコン関連最大値演算部、M3…最大目標回転数決定部、M4…目標ファン回転数決定部(高負荷作業判定部)、Na…エアコン関連目標回転数、Ne…エンジン温度関連目標回転数、Nl…エンジンラグダウン量関連目標回転数(第2ファン回転数)、Nmax…ファン最大回転数、Nmin…ファン最小回転数(第2ファン回転数)、No…作動油温関連目標回転数、Np…ポンプ関連目標ファン回転数(第2ファン回転数)、Nt…目標ファン回転数、Ntmax…最大目標回転数(第1ファン回転数)、O1…ポンプ目標出力演算部、S1…エアコンON/OFF判定部、S2…パワーディギングON/OFF判定部

Claims (5)

  1. エンジンと、前記エンジンにより駆動される油圧ポンプと、前記油圧ポンプから吐出される作動油により駆動される油圧アクチュエータと、前記エンジンにより駆動され、少なくともエンジン冷却水および作動油を冷却する冷却ファンとを備える油圧式作業機械に設けられ、少なくとも前記エンジン冷却水の温度および前記作動油の温度に応じた第1ファン回転数に前記冷却ファンを制御する冷却ファン制御装置において、
    前記油圧アクチュエータによる作業が高負荷作業か否かを判定する高負荷作業判定部を備え、
    前記高負荷作業判定部により高負荷作業と判定されると、前記冷却ファンの回転数を前記第1ファン回転数よりも低い第2ファン回転数に低下させることを特徴とする冷却ファン制御装置。
  2. 請求項1に記載の冷却ファン制御装置において、
    前記第2ファン回転数は、前記油圧ポンプのポンプ出力に基づくファン回転数、エンジンラグダウン量に基づくファン回転数、および、パワーディギング動作時のファン回転数の少なくとも一つを含み、
    前記高負荷作業判定部は、前記第2ファン回転数に含まれる前記ファン回転数の少なくとも一つが前記第1ファン回転数を下回った場合に、高負荷作業と判定し、
    前記高負荷作業判定部により高負荷作業と判定されると、前記冷却ファンの回転数を、前記第1ファン回転数を下回るファン回転数の内、最も低回転数であるファン回転数に低下させることを特徴とする冷却ファン制御装置。
  3. 請求項2に記載の冷却ファン制御装置において、
    前記油圧ポンプのポンプ出力が前記高負荷作業に相当する出力である場合には、前記油圧ポンプのポンプ出力が増加するほど前記第2ファン回転数をより低下させることを特徴とする、冷却ファン制御装置。
  4. 請求項2に記載の冷却ファン制御装置において、
    前記エンジンラグダウン量の値が前記高負荷作業に相当する値である場合には、前記エンジンラグダウン量が増加するほど前記第2ファン回転数をより低下させることを特徴とする、冷却ファン制御装置。
  5. 請求項2に記載の冷却ファン制御装置において、
    前記パワーディギング動作時のファン回転数は、前記第2ファン回転数に含まれる他のファン回転数よりも低く設定されていることを特徴とする冷却ファン制御装置。
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