JP2013160178A - 建設機械 - Google Patents

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東 奥野
Kazuo Muto
和夫 武藤
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一朗 西垣
Osamu Watanabe
修 渡邉
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Abstract

【課題】並列配置された複数の熱交換器を通過する冷却流量の調整が可能な建設機械を提供する。
【解決手段】エンジン(1)の上流側に配置された冷却ファン(2)と、冷却ファン(2)の上流側に設けられ冷却ファン(2)の送風方向に対して並列に配置された作動油クーラ(3)およびラジエータ(4)と、作動油クーラ(3)およびラジエータ(4)と冷却ファン(2)との間を覆うシュラウド(5)とを有する建設機械であって、シュラウド(5)に設けられ冷却ファン(2)の下流側に連通した少なくとも一つの開口部(7a)と、開口部(7a)を覆う開閉可能な開口カバー(7b)と、開口カバー(7b)を開閉動作させるモータ(8)と、モータ(8)の駆動を制御するコントローラ(10)とを有している。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えば油圧ショベル等の建設機械に備えられ、並列配置された複数の熱交換器と冷却ファンとの間を覆うシュラウドを有する建設機械に関する。
一般に、油圧ショベル等の建設機械では、エンジンの冷却水や油圧アクチュエータの作動油を熱交換器ユニットで冷却するために冷却ファンを熱交換器ユニットの下流側に設置させ、この冷却ファンの駆動力にて熱交換器ユニットに冷却風を流入させている。この際、複数の熱交換器が冷却ファンの回転中心軸方向に直交する方向に並列配置されている場合に、各熱交換器を通過する冷却風の風量は、熱交換器の大きさおよび通風抵抗等から定まるものの、建設機械の駆動状況によって求められる冷却風量が異なる。
例えば、建設機械の起動初期時においては、油圧アクチュエータの作動油の温度が低くかつ粘性が高く、油圧回路を流れる作動油の圧力損失が大きいため、作業者は作動油が十分温まるまで暖機運転しなければならない。そのため、建設機械の起動初期時には、作動油クーラを極力冷却しないことが望ましい。一方、掘削作業を続けて作動油の温度が十分上昇した後においては、作動油の過熱を防止するため、作動油クーラに十分な冷却風量を送る必要がある。
このようなことから、例えば特許文献1および2のように、並列配置された熱交換器を通過する冷却風量のバランスを制御する技術が提案されている。
具体的に、特許文献1に開示の技術では、冷却ファンの熱交換器間のシュラウドに冷却風を案内するためのガイド部材を複数配置し、並列配置された熱交換器を通過する冷却風量のバランスを調節できる構成としている。
また、特許文献2に開示の技術では、熱交換器の上流側に冷却風を分配するための分配板を設け、複数の熱交換器へ流入する冷却風量を調整できるようにし、さらに熱交換器の水温および油温を検知して分配板の傾斜角度を制御できる構成としている。
特開2005−061308号公報 特開平10−280959号公報
上述のように、建設機械においては、並列配置された熱交換器を通過する冷却風量の制御に課題がある。これに対し、上記特許文献1に開示の技術では、ガイド部材の角度の調整により冷却風量バランスを調整できるものの、建設機械の駆動状況に応じて冷却風量バランスを制御できない。
また、上記特許文献2に開示の技術では、熱交換器の水温および油温を検知して分配板の傾斜角度を動的に制御することで、建設機械の駆動状況に応じた冷却風量バランスを調整している。しかしながら、熱交換器の上流側に分配板を設置するためのスペースが別途必要となり、熱交換器の上流側に設置されるコンデンサやバッテリ、各種タンク等の設置スペースの自由度を下げてしまうとともに、分配板を配置することによって、熱交換器の点検や清掃作業の妨げとなってしまう。また、冷却風量バランスは調整できるものの冷却風量の総量は調整できず不変であるため、並列配置された全ての熱交換器の冷却風量を下げることができないという課題がある。
本発明は、上記した実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、並列配置された熱交換器を通過する冷却風量の調整が可能な建設機械を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明は、駆動源の上流側に配置された冷却ファンと、この冷却ファンの上流側に設けられ前記冷却ファンの送風方向に対して並列に配置された複数の熱交換器と、これら熱交換器と前記冷却ファンとの間を覆うシュラウドとを有する建設機械において、前記シュラウドに設けられ前記冷却ファンの下流側に連通した少なくとも一つの開口部と、この開口部を覆う開閉可能なカバー部と、このカバー部を開閉動作させる駆動部と、この駆動部の駆動を制御する制御部とを有することを特徴としている。
このように構成された本発明によれば、並列配置された複数の熱交換器と冷却ファンとの間を覆うシュラウドに設けられた開口部を、制御部にて駆動部の駆動を制御してカバー部を開閉動作させて開口させることにより、冷却ファンの下流側の空気が開口部からシュラウド内に取り入れられる。このため、開口部の開閉を制御することにより、並列配置されたいずれかの熱交換器を通過する冷却風量を調整することができる。
また、上記構成において、前記熱交換器内を流れる流体の温度を検知するセンサ部を有し、前記制御部は、前記センサ部にて検知した流体の温度に基づいて前記駆動部の駆動を制御して前記カバー部を開閉動作させることを特徴としている。
このように構成すると、センサ部にて検知した流体の温度に基づいて駆動部の駆動を制御してカバー部を開閉動作させて開口部を開閉できるため、熱交換器を通過する冷却風量を動的に制御することができる。
また、上記構成において、前記シュラウド内の送風量を前記複数の熱交換器ごとに分ける仕切部を有することを特徴としている。
このように構成すると、複数の熱交換器ごとに、これら熱交換器を通過する冷却風量を調整することができる。
また、上記構成において、前記熱交換器は、作動油クーラで、前記センサ部は、前記作動油クーラと、この作動油クーラへ供給する作動油を貯留する作動油タンクとのいずれか一方の油温を検知し、前記開口部は、前記作動油クーラ側のシュラウドに設けられていることを特徴としている。
このように構成すると、作動油クーラと作動油タンクとのいずれか一方の油温をセンサ部にて検出し、この作動油クーラ側のシュラウドに設けられた開口部を開閉するカバー部を制御できる。このため、作動油の温度が低い場合に、開口部を開口させて作動油クーラを通過する冷却風量を少なくすることにより、作動油が温まるまでの時間を短縮することができる。
また、上記構成において、前記熱交換器は、ラジエータで、前記センサ部は、前記ラジエータの水温を検出し、前記開口部は、前記ラジエータ側のシュラウドに設けられていることを特徴としている。
このように構成すると、ラジエータの水温をセンサ部にて検出し、このラジエータ側のシュラウドに設けられた開口部を開閉するカバー部を制御できるため、ラジエータの水温を動的に制御することができる。
本発明によれば、開口部の開閉を制御することにより、この開口部からの冷却ファンの下流側の空気の流入量を制御できるため、冷却ファンにて冷却されたシュラウド内の冷却風の熱交換器を通過する流量が調整可能な建設機械を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る油圧ショベルの外観斜視図である。 上記油圧ショベルのエンジン室内を示す上面構成図である。 上記油圧ショベルのエンジン室を示す概略側面図である。 上記油圧ショベルのエンジン室を示す概略上面図である。 上記油圧ショベルのシュラウドを示す概略斜視図である。 上記油圧ショベルのコントローラによる制御手順を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る油圧ショベルのエンジン室内の概要を示す上面構成図である。 本発明の第3実施形態に係る油圧ショベルのエンジン室内の概要を示す上面構成図である。 本発明の第4実施形態に係る油圧ショベルのエンジン室内の概要を示す上面構成図である。 本発明による建設機械の熱流体シミュレーションモデルを示す斜視図である。 上記建設機械の作動油クーラの熱流体シミュレーションの結果を示すグラフで、(a)図は風量割合を示し、(b)図は作動油温度差を示す。 上記建設機械のラジエータの熱流体シミュレーションの結果を示すグラフで、(a)図は風量割合を示し、(b)図は冷却水温度差を示す。 上記建設機械のシュラウド内の空気の流れを示す模式上面図で、(a)図は開口なしの状態を示し、(b)図は開口ありの状態を示す。
<第1実施形態>
以下、本発明に係る建設機械の第1実施形態である油圧ショベルについて図面を用いて説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る油圧ショベルの外観斜視図である。
図1に示すように、第1実施形態に係る油圧ショベルは、下部走行体であるクローラ41と、このクローラ41上に配置された上部旋回体42と、この上部旋回体42に上下方向に回動可能に取り付けられ掘削作業等を行なうことができるフロント作業機43と、操作室であるキャブ44とを備えている。
そして、フロント作業機43は、上部旋回体42に俯仰動可能に取り付けられたブーム43aと、このブーム43aの先端に回動可能に取り付けられたアーム43bと、このアーム43bの先端に回動可能に取り付けられたバケット43cと、これらを駆動する油圧アクチュエータ45と、を備えて構成されている。また、上部旋回体42は、その後方にエンジン室42aが内蔵され、カウンタウェイト42bが取り付けられている。
次いで、図2は油圧ショベルのエンジン室42a内の概要を示す上面構成図であり、図3は油圧ショベルのエンジン室を示す概略側面図で、図4は油圧ショベルのエンジン室を示す概略上面図である。また、図5は油圧ショベルのシュラウドを示す概略斜視図である。ここで、この図2中の実線矢印は空気の流れ方向を示し、破線矢印は信号の流れ方向を示している。
図2ないし図4に示すように、エンジン室42aは建屋カバー11にて覆われている。そして、建屋カバー11の内部には、駆動源であるエンジン1と、このエンジン1の上流側に配置された冷却ファン2と、この冷却ファン2の上流側に配置されこの冷却ファン2にて生起される冷却風が通過する複数の熱交換器である作動油クーラ3およびラジエータ4とが取り付けられている。ここで、これら作動油クーラ3およびラジエータ4は、冷却ファン2の送風方向に対して並列に配置されており、これら作動油クーラ3およびラジエータ4等の複数の熱交換器によって熱交換器ユニットが構成されている。
さらに、これら作動油クーラ3およびラジエータ4には、これら作動油クーラ3およびラジエータ4と冷却ファン2との間を覆って空間を形成するシュラウド5が取り付けられている。また、このシュラウド5には、作動油クーラ3およびラジエータ4ごとにシュラウド5内の空間を中心軸方向に分離する仕切り板6が取り付けられている。さらに、このシュラウド5の上面に開口部7aおよび開口カバー7bが取り付けられ、この開口カバー7bにモータ8が取り付けられている。
そして、作動油クーラ3には、この作動油クーラ3の作動油の温度、すなわち油温を検知するセンサ部である油温センサ9が取り付けられている。この油温センサ9には、この油圧センサ9にて検知した温度情報が送られ、この送られてきた温度情報に応じモータ8を介して開口カバー7bの開閉を制御する制御部としてのコントローラ10が取り付けられている。このコントローラ10は、外部信号でモータの駆動を制御するためのものであり、不要な場合に、このコントローラによるモータの制御を停止させることを可能にする停止スイッチ等の停止手段(図示せず)が取り付けられている。
具体的に、冷却ファン2は、エンジン1の出力軸にベルト(図示せず)等を介して連結され、このエンジン1によって回転駆動されるものである。すなわち、この冷却ファン2は、エンジン1の作動時に回転することにより、作動油クーラ3およびラジエータ4に外気、すなわち冷却風を供給するものである。
次いで、作動油クーラ3は、仕切り板6にて仕切られたシュラウド5内の一方の空間を閉塞するように、この仕切り板6に対して垂直に取り付けられている。そして、この作動油クーラ3は、油圧ショベルに搭載された各種油圧アクチュエータ45から作動油タンク(図示せず)へ戻る作動油の熱を冷却風中に放熱することにより、この作動油を冷却するものである。
また、ラジエータ4は、仕切り板6にて仕切られたシュラウド5内の他方の空間を閉塞するように、この仕切り板6に対して垂直に取り付けられている。すなわち、このラジエータ4は、シュラウド5内の空気が流れる方向に対して垂直に位置するように、作動油クーラ3に対し水平方向に並列配置されている。そして、このラジエータ4は、エンジン1のウォータジャケット(図示せず)に配管等を介して接続されており、このエンジン1との間で循環するエンジン冷却水の熱を、冷却ファン2にて供給された冷却風中に放熱して、このエンジン冷却水を冷却するものである。
さらに、シュラウド5は、例えば作動油クーラ3およびラジエータ4を覆いつつ冷却ファン2の外周を覆うように、この冷却ファン2の外周を取り囲んで取り付けられている。すなわち、このシュラウド5は、冷却ファン2の回転によって発生する冷却風を、作動油クーラ3およびラジエータ4へと導いて通過させて、この冷却風にて作動油クーラ3の作動油およびラジエータ4の冷却水のそれぞれを冷却させるものである。
次いで、仕切り板6は、シュラウド5内を通過する冷却風を複数の熱交換器ごと、すなわちシュラウド5内の空間を作動油クーラ3とラジエータ4とに分ける仕切部である。すなわち、この仕切り板6は、一方の熱交換器、例えばラジエータ4側の風量と、他方の熱交換器、例えば作動油クーラ3側の風量とを干渉させずに独立して調整できるようにするために設けられている。さらに、この仕切り板6は、この仕切り板6にて仕切られた一方のシュラウド5内を通過する風量が、この仕切り板6にて仕切られた他方のシュラウド5内を通過する風量に影響しないようにするために設けられている。
そして、このシュラウド5のうちの作動油クーラ3の下流側の部分の上面側に矩形状の開口部7aが設けられている。この開口部7aは、仕切り板6にて仕切られた作動油クーラ3側の上面であって、建屋カバー11内、すなわちエンジン室42a内において冷却ファン2の下流側に連通する位置に設けられている。さらに、この開口部7aは、各熱交換器、すなわち作動油クーラ3およびラジエータ4の下流側から冷却風を取り込まない位置に設けられている。そして、この開口部7aには、図5に示すように、この開口部7aを開閉可能にさせるカバー部である略矩形平板状の開口カバー7bの一側縁が、この開口部7aの一側縁に軸23を回転軸として回動可能に取り付けられており、この開口カバー7bによって開閉可能とされている。
また、モータ8は、開口カバー7bの一端縁に取り付けられている軸23を回転させて、この開口カバー7bを開閉動作させる駆動部であって、コントローラ10から送信される信号に応じて所定量回転駆動されることによって、軸23を回転させて、この開口カバー7bの開閉動作を制御する構成とされている。
さらに、図3および図4に示すように、冷却ファン2の下流側には、エンジン1の排気音を低減する排気マフラ12と、この排気マフラ12から排気ガスを排出するための尾管13と、エンジン1を支持する縦板14,15と、各種油圧アクチュエータに作動油を供給する油圧ポンプ16等が配置されている。また、作動油クーラ3の上流側には、コンデンサ17およびバッテリ18等が配置されている。具体的に、エンジン1は、縦板14,15上にマウント部材14a,15aを介して支持されて取り付けられている。ここで、このエンジン1の上部に排気マフラ12が設けられており、この排気マフラ12の内部を通過した排気ガスは、尾管13を通じて外部に排出される構成とされている。
また、油圧ポンプ16は、排気マフラ12の下側に配置されており、動力伝達機構(図示せず)を介してエンジン1の出力軸に接続されている。そして、この油圧ポンプ16は、油圧ホース等を介して制御弁(図示せず)に接続されており、エンジン1にて駆動されることにより、各種油圧アクチュエータ45に対し、制御弁を介して作動油を供給するものである。
さらに、コンデンサ17は、キャブ44内の空気を調和するための空気調和装置(図示せず)に用いられるものであり、蒸発器、コンプレッサ、冷媒タンクを含む冷媒系統(図示せず)の途中に配置されている。そして、このコンデンサ17は、コンプレッサにて圧縮された冷媒の熱を冷却風中に放熱することによって、この冷媒を液化させて冷媒タンクに還流させる。
そして、建屋カバー11には、複数の開口部11a,11bが設けられ、コンデンサ17より上流側に位置する開口部11aから、冷却ファン2にて生起される冷却風が取り入れられるように構成されている。また、この建屋カバー11は、開口部11aから内部へ取り入れられた冷却風が、作動油クーラ3および冷却ファン2を通過した後、冷却ファン2の下流側の上面および下面に形成されている開口部11bから外部へ排出される構成とされている。
次に、上記第1実施形態の建設機械のコントローラ10の制御手順について、図6を参照して説明する。図6は、コントローラ10の制御手順を示すフローチャートである。
コントローラ10は、油温センサ9から送信された作動油の温度を入力部19にて入力し、得られた温度が閾値以上かどうかを判定部20で判定する。
この場合に、この判定した温度が閾値未満の場合は、開口カバー7bが開いた状態となるように開信号送信部21から開信号を送信してモータ8を回転駆動させ軸23を回転させる。
一方、この判定した温度が閾値以上の場合は、開口カバー7bが閉じた状態になるように閉信号送信部22から閉信号を送信してモータ8を逆方向に回転駆動させ軸23を回転させる。
ここで、上記閾値は、例えば50℃以上95℃以下、好ましく50℃の値に設定されている。なお、この閾値の上限である95℃は、例えば油圧アクチュエータ45のゴムシールを構成するニトリルゴムなどの耐熱性温度に基づくものである。一方、この閾値の下限値である50℃は、作動油の粘性に基づく値であり、例えば油圧ショベルのフロント作業機43等の駆動効率に適した値とされている。
次に、上記第1実施形態の油圧ショベルにて得られる効果について説明する。
まず、エンジン1や油圧アクチュエータ45で発生した熱は、冷却水や作動油が循環する作動油クーラ3およびラジエータ4において、冷却ファン2で生起される冷却風にて冷却される。ここで、複数の熱交換器、例えば作動油クーラ3およびラジエータ4が冷却ファン2の回転中心軸方向に直交する方向に並列配置されている場合には、これら作動油クーラ3およびラジエータ4を通過する冷却風の風量は、これら作動油クーラ3およびラジエータ4の大きさや通風抵抗等から定まる。
このため、上記第1実施形態においては、これら作動油クーラ3およびラジエータ4と冷却ファン2と間を覆うシュラウド5上に開口部7aを開口し、この開口部7aに開口カバー7bを開閉可能に取り付け、この開口カバー7bの開閉を油温センサ9で検知した作動油の温度によって制御して、作動油クーラ3を通過する冷却風量を調整する。ここで、例えば、油圧ショベルの起動直後には油圧アクチュエータ45の作動油の温度が低く粘性が高いため、油圧回路を流れる作動油の損失が大きい。このため、作動油クーラ3は、なるべく作動油を冷却しないことが望ましい。
そこで、油圧ショベルの起動直後は、作動油の温度が閾値未満であるため、シュラウド5に設けられた開口カバー7bを開動作させて開口部7aを開いた状態に制御する。このとき、冷却ファン2と作動油クーラ3との間のシュラウド5で形成された空間の圧力が外部より低いため、冷却ファン2の下流側の外部の空気が開口部7aからシュラウド5内へ取り込まれていく。これにより、シュラウド5内の空間の圧力が上昇していくため、作動油クーラ3を通過する冷却風の風量が減少し、作動油の冷却を防止することができる。
さらに、作動油クーラ3と並列配置されたラジエータ4の境目に仕切り板6が設けられている。これにより、熱交換器ごと、すなわち作動油クーラ3およびラジエータ4ごとにシュラウド5内の空間の圧力を定めることができるため、作動油クーラ3側の開口カバー7bを開動作させて開口部7aを開いた状態にした場合においても、ラジエータ4を通過する冷却風量を減少させずに済む。
一方、いわゆるアイドリング状態から油圧ショベルを稼働させて仕事をさせた後においては、作動油の温度が上昇して閾値以上となり、開口カバー7bを閉動作させ開口部7aを閉じた状態に制御する。このとき、冷却ファン2により生起される冷却風のうちの作動油クーラ3側を流れる冷却風は、全て作動油クーラ3を通過するため、作動油の冷却に必要な冷却風の風量を確実に確保することができる。
以上から、作動油クーラ3を通過する冷却風量を油温センサ9で検知した作動油の温度に応じて動的に制御できるため、作動油が温まるまでの暖機運転の時間を短縮でき、この作業油が温まるまでに必要な燃料を少なくできるため、より省エネルギタイプの油圧ショベルにできる。特に、寒冷地で油圧ショベルを作業させる場合においては、起動前や、作業を中断させた場合、小割り・水平引き等の比較的負荷が少ない作業をさせた場合に、作動油の温度が低下する。そこで、これらの場合に、開口部7aを開口させ作動油クーラ3を通過する冷却風量を減少させることにより、起動開始時における作動油の加熱をより効率よく行うことができるとともに、稼働時の油圧回路の圧力損失を低減でき、消費燃料を少なくできる。
さらに、上記特許文献2に記載の分配板のように熱交換器ユニットの検査、清掃の際に妨げとなる部品を追加することなしに、作動油クーラ3およびラジエータ4を通過する冷却風の風量を調節することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明による油圧ショベルの第2実施形態について、図7を用いて説明する。図7は、本発明の第2実施形態に係る油圧ショベルのエンジン室内の概要を示す上面構成図である。なお、第2実施形態のうち第1実施形態と同じ構成については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
図7に示すように、第2実施形態に係る油圧ショベルは、作動油クーラ3側のシュラウド5に設けられた開口部7aおよび開口カバー7bと、この開口カバー7bを開閉動作させるモータ8と、ラジエータ4側のシュラウド5に設けられた開口部24aおよび開口カバー24bと、この開口カバー24bを開閉動作させるモータ25とを備えている。さらに、この建設機械は、作動油クーラ3の温度を検知する油温センサ9と、ラジエータ4の水温を検知するセンサ部としての水温センサ26と、油温センサ9および水温センサ26が検知した温度に応じて各開口カバー7b,24bの開閉動作を、各モータ8,25を介して制御するコントローラ10とを備えている。
そして、第2実施形態では、作動油クーラ3およびラジエータ4ごとに、油温および水温を検知する温度センサ、すなわち油温センサ9および水温センサ26と、開口部7a,24aおよび開口カバー7b,24bが設けられている。このため、これら作動油クーラ3およびラジエータ4のそれぞれを独立して、油温または水温等の温度に応じた開口カバー7b,24bの開閉制御が可能となる。よって、これら作動油クーラ3およびラジエータ4を通過する冷却風量を個別に動的に制御できるため、作動油クーラ3が温まるまでの暖機運転の時間を短縮でき、作動油およびラジエータ冷却水の過冷却を防止できる。
<第3実施形態>
次に、本発明による油圧ショベルの第3実施形態について、図8を用いて説明する。図8は、本発明の第3実施形態に係る油圧ショベルのエンジン室内の概要を示す上面構成図である。なお、第3実施形態のうち第1実施形態および第2実施形態と同じ構成については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
図8に示すように、第3実施形態に係る油圧ショベルは、作動油クーラ3を冷却するための冷却ファン31と、ラジエータ4を冷却するための冷却ファン32とが別個に設けられている。そして、これら冷却ファン31,32は、例えばモータ等の別個の駆動源33,34にて駆動される構成とされている。そして、作動油クーラ3側の冷却ファン31は、仕切り板6にて仕切られ作動油クーラ3が取り付けられている側のシュラウド5の下流側に対向させて取り付けられている。また、ラジエータ4側の冷却ファン32は、仕切り板6にて仕切られラジエータ4が取り付けられている側のシュラウド5の下流側に対向させて取り付けられている。そして、これら冷却ファン31,32を駆動させる駆動源33,34は、シュラウド5の送風方向に直交する方向に向けて並列配置されており、このシュラウド5の下流側に対向させて設置されている。
そして、第3実施形態は、作動油クーラ3およびラジエータ4ごとに別個の冷却ファン31,32が取り付けられており、これら冷却ファン31,32を別個の駆動源33,34で駆動させるものであるが、作動油クーラ3側のシュラウド5に開口部7aを設け、この開口部7aを開口カバー7bにて開閉させることにより、上記第1実施形態と同様に、作動油が温まるまでの暖機運転の時間を短縮でき、起動開始時における作動油の加熱をより効率よく行うことができる。
<第4実施形態>
次に、本発明による油圧ショベルの第4実施形態について、図9を用いて説明する。図9は、本発明の第4実施形態に係る油圧ショベルのエンジン室内の概要を示す上面構成図である。なお、第4実施形態のうち第1実施形態ないし図3実施形態と同じ構成については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
図9に示すように、第4実施形態に係る油圧ショベルは、開口部7aを開閉させる開口カバー7bの駆動を制御するための切替えスイッチ35を備えている。この切替えスイッチ35は、モータ8に接続されており、このモータ8の駆動をオンオフできるとともに、このモータ8の駆動方向を変更できるように構成された制御部であって、このモータ8の駆動を操縦者が手動で制御可能とするものである。
そして、第4実施形態は、開口カバー7bのモータ8に接続された切替えスイッチ35を用い、油圧ショベルの起動時に開口部7aを開口させて、作動油クーラ3への冷却風の風量を低減させることにより、上記第1実施形態と同様に、作動油が温まるまでの暖機運転の時間を短縮でき、起動開始時における作動油の加熱をより効率よく行うことができる。
<その他>
なお、上記各実施形態においては、シュラウド5内の作動油クーラ3およびラジエータ4との間に仕切り板6を設けてシェラウド5を2つに仕切ったが、本発明はこれに限定されるものではなく、仕切り板6がなくてもよい。また、開口部7aおよび開口カバー7bをシュラウド5の上面に設けたが、シュラウド5の側面、下面、前面、またはそれらを組み合わせた位置に、単数または複数設けてもよい。
さらに、作動油クーラ3およびラジエータ4を水平方向に並列配置させたが、鉛直方向に並列配置させてもよい。また、熱交換器として作動油クーラ3およびラジエータ4を配置したが、例えばインタークーラ等の熱交換器を並列配置させてもよい。さらに、作動油の温度を油温センサ9にて直接測定したが、作動油の放熱によって温度が上昇した冷却風の温度を間接的に測定してもよい。
また、熱交換器である作動油クーラ3に油温センサ9を設置し、この作動油クーラ3内の作動油の温度を検出する構成としたが、この作動油クーラ3へ供給する作動油を貯留するための作動油タンク(図示せず)に、油圧センサ9を設置してもよい。この場合において、一般に、作動油クーラ3内の作動油は、この作動油クーラ3での熱交換により油温や流量が変動しやすい。これに対し、作動油タンク内の作動油は、油温の変動が少ないため、油温センサ9を作動油タンクに取り付けることによって、より安定した油温を測定することができる。
また、開口カバー7bの軸23をモータ8で回転させて開口部7aの開閉を制御させたが、例えば開口カバー7bをスライド移動させて開口部7aの開閉を制御してもよい。さらに、開口カバー7bをシュラウド5の外側に向けて回転させて開口部7aを開口させたが、この開口カバー7bを開口部7aの内側に取り付け、この開口カバー7bを内側に回転させて開口部7aを開口させてもよい。
さらに、建設機械として油圧ショベルの場合を説明したが、例えばホイールローダ等の他の建設機械であってもよく、例えばモータ等のエンジン1以外の駆動源を用いた建設機械であってもよい。また、エンジン1の出力軸にて駆動される冷却ファン2としたが、他の駆動手段にて駆動する構成の冷却ファン2や、エンジン1の出力軸に直接取り付けられた冷却ファン2等であってもよい。
<効果確認シミュレーション>
次に、本発明による建設機械の効果を確認するための熱流体シミュレーションについて説明する。図10は熱流体シミュレーションモデルを示す斜視図である。ここで、本シミュレーションは、図10に示すように、シュラウド5の上面(Top)27、前面(Front)28、側面(Side)29のいずれかに開口部7aを設けた場合と、このシュラウド5のいずれの位置にも開口部7aを設けなかった場合とを比較した。
また、本シミュレーションの対象としては、作動油クーラ3、ラジエータ4、インタークーラ30の3つの熱交換器ユニットが並列に配置された建設機械とした。なお、本シミュレーションにおいては仕切り板6が設置されていない。
そして、図11に作動油クーラ3のシミュレーションの結果を示し、(a)図は風量割合、(b)図は作動油温度差を示している。また、図12にラジエータ4を通過する作動油の冷却のシミュレーションの結果を示し、(a)図は風量割合(b)図は冷却水温度差を示している。この場合に、風量については熱交換器ユニットごとに開口部7aなしの場合の風量を100%とした場合の割合を、温度については開口部7aなしの場合の温度差として表している。
まず、作動油クーラ3の風量については、側面29、前面28、上面27の順で通過風量が減少し、これに応じて作動油の温度も高くなっている。図13に開口部7aなしの場合と、作動油クーラ3側のシュラウド5の前面28に開口部7aを設けた場合の、各熱交換器および冷却ファン2を通過する空気の流れの模式図を示す。ここで、図13中の矢印は、空気の流れ方向を示している。
そして、図13(a)に示す開口部7aなしの場合に比べ、開口部7aがある場合は、図13(b)に示すように、冷却ファン2から出た空気の流れが開口部7aから再び吸入されている。これにより、作動油クーラ3を通過する風量が減少し、作動油の温度も高くなる。以上の結果、作動油クーラ3の冷却を防止できることが分かった。
なお、シュラウド5の側面29に開口部7aを設けた場合の影響が小さいのは、この開口部7aを設けた側面29の外側近傍に建設機械の内部を仕切る部材(図示せず)が存在し、この開口部7aから空気を取り入れるための十分な空間がないことによるものと考えられる。
次いで、ラジエータ4の風量については、最も風量の減少した前面28に開口部7aを設けた場合においても、96.2%と減少量が小さく、冷却水の温度上昇も1.4℃と小さい。この結果、作動油クーラ3側の開口部7aを開口させた場合に、この作動油クーラ3を通過する風量が大きく減少し作動油の温度が上昇するものの、ラジエータ4への影響は小さいことが分かった。
1 エンジン
2 冷却ファン
3 作動油クーラ
4 ラジエータ
5 シュラウド
6 仕切り板
7a 開口部
7b 開口カバー
8 モータ
9 油温センサ
10 コントローラ
11 建屋カバー
11a,11b 開口部
12 排気マフラ
13 尾管
14,15 縦板
14a,15a マウント部材
16 油圧ポンプ
17 コンデンサ
18 バッテリ
19 入力部
20 判定部
21 開信号送信部
22 閉信号送信部
23 軸
24a 開口部
24b 開口カバー
25 モータ
26 水温センサ
27 上面
28 前面
29 側面
30 インタークーラ
31,32 冷却ファン
33,34 駆動源
35 切替えスイッチ
41 クローラ
42 上部旋回体
42a エンジン室
42b カウンタウエイト
43 フロント作業機
43a ブーム
43b アーム
43c バケット
44 キャブ
45 油圧アクチュエータ

Claims (5)

  1. 駆動源の上流側に配置された冷却ファンと、この冷却ファンの上流側に設けられ前記冷却ファンの送風方向に対して並列に配置された複数の熱交換器と、これら熱交換器と前記冷却ファンとの間を覆うシュラウドとを有する建設機械において、
    前記シュラウドに設けられ前記冷却ファンの下流側に連通した少なくとも一つの開口部と、
    この開口部を覆う開閉可能なカバー部と、
    このカバー部を開閉動作させる駆動部と、
    この駆動部の駆動を制御する制御部と
    を有することを特徴とする建設機械。
  2. 請求項1記載の建設機械において、
    前記熱交換器内を流れる流体の温度を検知するセンサ部を有し、
    前記制御部は、前記センサ部にて検知した流体の温度に基づいて前記駆動部の駆動を制御して前記カバー部を開閉動作させる
    ことを特徴とする建設機械。
  3. 請求項1または2記載の建設機械において、
    前記シュラウド内の送風量を前記複数の熱交換器ごとに分ける仕切部を有する
    ことを特徴とする建設機械。
  4. 請求項1ないし3いずれか1項に記載の建設機械において、
    前記熱交換器は、作動油クーラで、
    前記センサ部は、前記作動油クーラと、この作動油クーラへ供給する作動油を貯留する作動油タンクとのいずれか一方の油温を検知し、
    前記開口部は、前記作動油クーラ側のシュラウドに設けられている
    ことを特徴とする建設機械。
  5. 請求項1ないし3いずれか1項に記載の建設機械において、
    前記熱交換器は、ラジエータで、
    前記センサ部は、前記ラジエータの水温を検出し、
    前記開口部は、前記ラジエータ側のシュラウドに設けられている
    ことを特徴とする建設機械。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018003647A (ja) * 2016-06-29 2018-01-11 コベルコ建機株式会社 作業機械

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