JP2018047887A - 棚システム、棚板ユニット、および棚システムの使用方法 - Google Patents

棚システム、棚板ユニット、および棚システムの使用方法 Download PDF

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Abstract

【課題】1段目の積荷スペースが車両幅方向に分断されることなく、棚の設置および収納に要する時間を短縮することが可能な棚システム、棚板ユニット、および棚システムの使用方法を提供する。【解決手段】この棚システムは、一対のフィッティング部材31を有し、これらが一対の上下方向レール20の任意の高さ位置に係合することにより該一対の上下方向レール20によって支持される一番目の棚板ユニット30と、一対のフィッティング部材31を有し、これらが一番目の棚板ユニット30を支持する一対の上下方向レール20よりも車両後側に配置された一対の上下方向レール20の一番目の棚板ユニット30に対応した高さ位置に係合することにより一対の上下方向レール20によって支持される2番目の棚板ユニット30とを備え、2番目の棚板ユニット30における車両前後方向の前端部が1番目の棚板ユニット30により下方から支持される。【選択図】図1

Description

本発明は、箱型荷室の内部に配置される棚システム、棚板ユニット、および棚システムの使用方法に関する。
近年、トラックやトレーラー等の車両の箱型荷室内を上下複数段にする棚システムの開発が行われている(例えば、特許文献1参照)。この棚システムは、箱型荷室の右側の側壁の所定の高さ位置に右端が傾動可能に取付けられた右側棚板と、箱型荷室の左側の同じ高さ位置に左端が傾動可能に取付けられた左側棚板とを備え、1段積みの場合は右側および左側の棚板を上方に傾動させて側壁に沿わせて収納しておき、2段積みの場合は右側および左側の棚板を下方に傾動させて2段目の棚板が設けられる。
特開2012−106550号公報
しかし、前記棚システムでは、左側の棚板の右端側には脚部材が収納可能に取付けられており、左側の棚板を下方に傾動させた際に脚部材を取出し、取出した脚部材を左側の棚板の右端側と箱型荷室の床面との間に設置する。当該棚板の上には数百kgの重量物も載せられるため、脚部材の設置状態が悪いと棚板が下方に向かって傾いて積荷を安全に搬送することができない。
このため、脚部材の設置に十分に注意を払う必要があり、脚部材の設置に時間がかかる。また、前記棚システムでは、左側の棚板の右端側の下方に脚部材が設置され、箱型荷室の幅方向の略中央に脚部材が配置されることになるので、2段積みの場合に、1段目の積荷スペースが脚部材により左右に分断されることになり、好ましくない。
さらに、前記棚システムでは、箱型荷室内の幅方向の全体に亘る棚板を設置するためには、左側の棚板の側壁への固定を解除して左側の棚板を下方に傾動させる作業と、左側の棚板の脚部材を取出して設置する作業と、右側の棚板の側壁への固定を解除して右側の棚板を下方に傾動させる作業とが必要になる。このため、棚板の設置に要する時間が長くなる。また、当該棚板を収納するためには、右側の棚板を上方に傾動させて側壁に固定する作業と、脚部材を収納する作業と、左側の棚板を上方に傾動させて側壁に固定する作業とが必要になる。このため、棚板の収納に要する時間が長くなる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、2段積みにした場合でも1段目の積荷スペースが車両幅方向に分断されることなく、棚の設置および収納に要する時間を短縮することが可能な棚システム、棚板ユニット、および棚システムの使用方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明の第1の態様は、箱型荷室の内部における車両幅方向の両側壁に、それぞれ幅方向一対となるように固定された複数対の上下方向レールと、一対のフィッティング部材を有し、該一対のフィッティング部材が前記複数対の上下方向レールのうち一対の任意の高さ位置に下方に移動しないように係合することにより該一対の上下方向レールによって支持される第1の棚板ユニットと、一対のフィッティング部材を有し、該一対のフィッティング部材が前記第1の棚板ユニットを支持する前記一対の前記上下方向レールよりも車両後側に配置された一対の前記上下方向レールの前記第1の棚板ユニットに対応した高さ位置に下方に移動しないように係合することにより、該一対の上下方向レールによって支持される第2の棚板ユニットとを備え、前記第2の棚板ユニットにおける車両前後方向の後端側が前記一対のフィッティング部材により支持され、前記第2の棚板ユニットにおける前記車両前後方向の前端部が前記第1の棚板ユニットにより下方から支持されるように構成されている箱型荷室の棚システムを提供する。
第1の態様では、一対のフィッティング部材を対応する一対の上下方向レールにそれぞれ下方に移動しないように係合させるだけで、第1の棚板ユニットを任意の高さ位置に支持することができ、同様に一対のフィッティング部材を対応する一対の上下方向レールにそれぞれ下方に移動しないように係合させるだけで、第2の棚板ユニットもその高さ位置に支持することができる。また、第2の棚板ユニットにおける車両前後方向の後端側が一対のフィッティング部材により支持され、第2の棚板ユニットにおける車両前後方向の前端部が第1の棚板ユニットにより下方から支持されるので、脚部材を設けなくても重量物を載せることが可能となる。
上記態様において、前記第1の棚板ユニットおよび前記第2の棚板ユニットの各々に上方に向かう付勢力を加え、且つ、前記第1の棚板ユニットおよび前記第2の棚板ユニットの前記上下方向レールに沿った移動を許容する付勢機構をさらに備えることが好ましい。
各棚板ユニットは荷物の重さに耐えられる強度を有しており、軽いものではない。このため、上記構造は、第1および第2の棚板ユニットが付勢機構により上方に付勢されているので、各棚板ユニットの任意の高さ位置への配置、各棚板ユニットの上下方向の位置の調整、各棚板ユニットの上方への収納等の作業を容易且つ安全なものとする上で有利である。
上記態様において、前記付勢機構が、前記第1の棚板ユニットおよび前記第2の棚板ユニットの前記フィッティング部材にそれぞれ一端が接続された複数のワイヤ又は棒状部材と、該ワイヤ又は該棒状部材の前記一端を上方に向かって付勢する付勢部材とを有することが好ましい。
この構成により、箱型荷室内における荷物を積載するスペースとの干渉を極力低減しながら、又は干渉を生ずることなく、付勢機構を設けることができる。
本発明の第2の態様は、箱型荷室の内部における車両幅方向の両側壁に固定された一対の上下方向レールに支持される棚板ユニットであって、前記一対の上下方向レールの任意の高さ位置に下方に移動しないように係合する一対のフィッティング部材と、該一対のフィッティング部材によって車両前後方向の後端側が支持された棚板部材とを備え、前記棚板部材における前記車両前後方向の後端部に、当該棚板ユニットと同一の構造を有する棚板ユニットの棚板部材における前記車両前後方向の前端部を下方から支持する棚板部材支持部が設けられている棚板ユニットを提供する。
第2の態様では、一対のフィッティング部材を対応する一対の上下方向レールにそれぞれ下方に移動しないように係合させるだけで、棚板ユニットを任意の高さ位置に支持することができる。また、棚板ユニットにおける車両前後方向の後端側が一対のフィッティング部材により支持され、棚板部材の後端部には同一構造を有する棚板ユニットの棚板部材の前端部を支持する棚板部材支持部が設けられている。このため、当該棚板ユニットを車両前後方向に複数並べると、各棚板部材の後端部が一対のフィッティング部材により支持されると共に各棚板部材の前端部がその前に配置された棚板部材の後端部により支持され、脚部材を設けなくても重量物を載せることが可能となる。
第2の態様において、前記各フィッティング部材と前記棚板部材とが傾動連結部を介して連結されており、該傾動連結部が、前記フィッティング部材に対する前記棚板部材の上下方向への傾動を許容することが好ましい。
これにより、箱型荷室の幅寸法が大きく、操作者が一対のフィッティング部材のうち先ず右側のフィッティング部材を操作して上下方向レールの任意の高さ位置に係合させた後に、左側のフィッティング部材を操作して上下方向レールの任意の高さ位置に係合させる作業を行う場合に、フィッティング部材に対し棚板部材が上下方向に傾動し、操作者による作業が容易になる。
前記態様において、前記一対のフィッティング部材のうち少なくとも1つと前記棚板部材との連結部、又は、前記棚板部材に伸縮構造が設けられ、該伸縮構造が、前記傾動連結部により前記棚板部材が前記フィッティング部材に対し傾動する際の前記一対のフィッティング部材間の距離の変化に応じて伸縮することが好ましい。
このように構成すると、操作者が一対のフィッティング部材の一方ずつ操作して、フィッティング部材に対し棚板部材が上下方向に傾動する際に、フィッティング部材間の距離の変化が伸縮構造により吸収されるので、操作者による作業がより容易になる。
第2の態様において、前記各フィッティング部材が、前記上下方向レールに前記車両幅方向に係合することにより該上下方向レールから前記車両幅方向に抜けないように形成されると共に該上下方向レールに沿って上下方向に移動可能に形成された本体部と、該本体部に前記車両幅方向に移動可能に取付けられ、前記車両幅方向の内側および外側の一方に移動すると前記上下方向レールに下方に移動しないように係合し、前記車両幅方向の内側および外側の他方に移動すると前記本体部の前記上下方向レールに沿った下方への移動を許容するロック部材とを有することが好ましい。
このように構成すると、ロック部材を車両幅方向に移動させるだけで、棚板ユニットの上下方向の位置調整を行うことができるので、操作者による作業が容易になる。
前記態様において、前記一対のフィッティング部材の前記ロック部材を前記車両幅方向における前記他方に向かって同時に移動させるロック部材操作機構を備えることがより好ましい。
この構成により、ロック部材操作機構を操作するだけで、一対のフィッティング部材のロック部材を車両幅方向におけるロックを解除する方向に同時に移動させることができるので、棚板ユニットの上下方向の位置を調整する作業をより効率的に行うことができる。
前記態様において、前記ロック部材操作機構が、前記棚板部材に取付けられ所定方向の力を加えると動く可動部材と、該可動部材に加わる力を前記一対のフィッティング部材の前記ロック部材にそれぞれ伝達する力伝達手段とを有し、前記可動部材に加わる前記所定方向の力が前記力伝達手段によって前記一対のフィッティング部材の前記ロック部材に伝わり、前記一対のフィッティング部材が前記車両幅方向の前記他方に向かって移動するように構成されていることがより好ましい。
この構成により、可動部材に所定方向の力を加えるだけで棚板ユニットの上下方向の位置を調整することができるので、操作者の負担をより軽減することができる。
第2の態様において、前記フィッティング部材が、前記上下方向レールに車両前側から当接するローラと、前記上下方向レールに車両後側から当接するローラとを有することが好ましい。
この構成により、フィッティング部材を上下方向レールに沿って移動させる際に、各ローラが上下方向レールに当接して転動するので、フィッティング部材の移動がスムーズになり、棚板ユニットの上下方向の位置を調整する作業をより効率的に行うことが可能となる。
第2の態様において、前記フィッティング部材の前記本体部が、上下方向に長手を有するフランジ部を有し、前記本体部は、前記フランジ部が前記上下方向レールに係合することにより前記上下方向レールから前記車両幅方向に抜けないように形成され、前記フランジ部における前記車両幅方向の外側を臨む面の下端に面取り又はR面取りが形成されていることが好ましい。
各棚板ユニットにはかなりの重量物が積載される場合もあり、当該重量がフィッティング部材と上下方向レールとの係合部によって支持されることになる。この時、フィッティング部材の姿勢が前記重量によって車両前後方向の軸線周りに回転する傾向があり、フィッティング部材のこのような回転によりフランジ部における車両幅方向の外側を臨む面の下端が前記重量により生ずる力で上下方向レールに押付けられる。この時に上下方向レールにフランジ部の下端が食い込んだ傷が形成され、当該傷が上下方向レール内におけるフィッティング部材のスムーズな移動の妨げになる場合があった。
上記構成では、フランジ部における車両幅方向の外側を臨む面の下端に面取り又はR面取りが形成されているので、前記重量によってフィッティング部材の姿勢が回転した際の上下方向レールへのフランジ部の下端の食い込みが低減され、又は、無くなる。
第2の態様において、前記フランジ部における下端の前記車両前後方向の端にR面取りが形成されていることが好ましい。
フランジ部における下端の車両前後方向の端にR面取りが形成されていることにより、前記重量によってフィッティング部材の姿勢が変化した際の上下方向レールへのフランジ部の下端の食い込みをより効果的に防止することができる。
なお、車両幅方向に延びる梁部材と、該梁部材の両端にそれぞれ取付けられた前記フィッティング部材とを有するビームを、前記フィッティング部材をそれぞれ対応する上下方向レールに係合させることにより任意の高さ位置に固定し、ビームの上に直接、又は板を介して荷物を載置することもできる。
この場合も、フィッティング部材が前記ローラを有することにより、軽量ではないビームを上下方向にスムーズに移動させることができる。
また、フランジ部における車両幅方向の外側を臨む面の下端に面取り又はR面取りを形成することにより、前記重量によってフィッティング部材の姿勢が回転した際の上下方向レールへのフランジ部の下端の食い込みが低減され、又は、無くなる。
さらに、フランジ部における下端の車両前後方向の端にR面取りが形成されていることにより、前記重量によってフィッティング部材の姿勢が変化した際の上下方向レールへのフランジ部の下端の食い込みをより効果的に防止することができる。
本発明の第3の態様の棚システムの使用方法は、前記棚システムの使用方法であって、前記第1の棚板ユニットおよび前記第2の棚板ユニットを対応する前記上下方向レールによって前記箱型荷室内の天井の近くの未使用時待機位置に配置する収納ステップと、前記第1の棚板ユニットの前記一対のフィッティング部材を前記対応する上下方向レールに沿って下方に移動すると共に、該一対のフィッティング部材を前記対応する上下方向レールに下方に移動しないように係合させることにより、該第1の棚板ユニットを任意の高さ位置に固定する第1棚板固定ステップと、前記第1棚板固定ステップの後に、前記第2の棚板ユニットの前記一対のフィッティング部材を前記対応する上下方向レールに沿って下方に移動し、該一対のフィッティング部材を前記対応する上下方向レールに下方に移動しないように係合させると共に、該第2の棚板ユニットの前記前端部を前記第1の棚板ユニットの一部に上方から当接させる第2棚板固定ステップとを有するものである。
第3の態様では、第1の棚板ユニットの上下方向の位置は一対のフィッティング部材を操作するだけで調整することができ、第2の棚板ユニットの上下方向の位置も一対のフィッティング部材を操作するだけで調整することができる。また、第2の棚板ユニットにおける車両前後方向の後端側が一対のフィッティング部材により支持され、第2の棚板ユニットにおける車両前後方向の前端部が第1の棚板ユニットにより下方から支持されるので、脚部材を設けなくても重量物を載せることが可能となる。
本発明によれば、1段目の積荷スペースが車両幅方向に分断されることなく、棚の設置に要する時間を短縮することが可能である。
本発明の一実施形態に係る棚システムの概略側面図である。 本実施形態の棚システムの概略背面図である。 本実施形態の棚システムの概略斜視図である。 本実施形態の上下方向レールの要部斜視図である。 本実施形態の棚板ユニットの要部斜視図である。 本実施形態の棚板ユニットの要部背面図である。 本実施形態の棚板ユニットの要部背面図である。 本実施形態の棚板ユニットの要部分解斜視図である。 本実施形態の棚板ユニットの要部斜視図である。 本実施形態の棚板ユニットの概略側面図である。 本実施形態のロック部材操作機構の要部側面断面図である。 本実施形態のロック部材操作機構の要部側面断面図である。 本実施形態のロック部材操作機構の要部背面断面図である。 本実施形態の変形例を示す棚板ユニットおよび上下方向レールの斜視図である。 本実施形態の変形例を示す棚板ユニットおよび上下方向レールの要部斜視図である。 本実施形態のフィッティング部材の変形例および上下方向レールの要部背面図である。 本実施形態のフィッティング部材の変形例の本体部の背面図である。 本実施形態のフィッティング部材の変形例の本体部の側面図である。 本実施形態のロック部材操作機構の変形例の要部側面断面図である。 図19におけるXX方向矢視図である。
本発明の一実施形態に係る箱型荷室の棚システムを、図面を参照しながら以下に説明する。
この棚システムは、図1〜図3に示すように、トラック等の車両の箱型荷室10の内部における車両幅方向の両方の側壁11にそれぞれ幅方向一対となるように固定された複数対の上下方向レール20を有する。複数対の上下方向レール20は互いに車両前後方向に間隔をおいて並ぶように配置されている。図1および図3は説明のために車両の進行方向の左側の側壁11を記載していない。
この棚システムは、複数対の上下方向レール20のうち車両の前側から2個目、3個目、4個目、5個目、6個目、および7個目の一対の上下方向レール20によってそれぞれ支持された6個の棚板ユニット30と、複数対の上下方向レール20のうち最も車両前側の一対の上下方向レール20によって支持されたエンドサポートビーム40とを有する。
各上下方向レール20は例えばエアラインレール(登録商標)と称されるレールであり、図4に示すように、上下方向に延びると共にレール底部を構成する内部空間21と、内部空間21に沿って設けられたレール開口部22とを有する。レール開口部22には、車両前後方向の幅が小さい複数の幅狭部22aと、車両前後方向の幅が大きい複数の幅広部22bとが、上下方向に交互に設けられている。幅狭部22aの幅(車両前後方向の寸法)は内部空間21の幅(車両前後方向の寸法)よりも小さい。
各棚板ユニット30は、図2のように、車両幅方向の一対の上下方向レール20にそれぞれ係合する一対のフィッティング部材31と、一対のフィッティング部材31によって支持された棚板部材32とを有する。
各フィッティング部材31は、図5〜図7に示すように、上下方向レール20の内部空間21内に配置される鍔部(フランジ部)31bを有し、上下方向レール20に沿って上下方向に移動可能に形成された本体部31aと、本体部31aに車両幅方向に傾動可能に取付けられたロック部材31cとを有する。
本体部31aの鍔部31bは上下方向レール20の下端から内部空間21内に挿入され、鍔部31bの挿入の後に上下方向レール20の下端に脱落防止ストッパ23が取付けられる。本体部31aの鍔部31bは幅狭部22aや場合によっては幅広部22bに車両幅方向に係合し、これにより本体部31aが上下方向レール20から車両の幅方向内側に向かって抜けることがない。
ロック部材31cは先端側に挿入部31dが設けられ、挿入部31dは、幅広部22bより少し小さい幅寸法(車両前後方向の寸法)を有し、幅狭部22aより大きい幅寸法(車両前後方向の寸法)を有する。ロック部材31cは本体部31aにシャフト、ボルト等の軸部材Sにより車両幅方向に傾動可能に取付けられ、図6のようにロック部材31cが車両の幅方向外側に傾動すると、挿入部31dが幅広部22b内に配置される。この状態では、挿入部31dが上下方向両側の幅狭部22aに上下方向に係合するので、フィッティング部材31が上方および下方に移動できなくなる。
一方、図7のようにロック部材31cが車両の幅方向内側に傾動すると、挿入部31dがレール開口部22よりも車両幅方向の内側に配置され、挿入部31dと幅狭部22aとの係合が解除される。この状態では、フィッティング部材31を上下方向レール20に沿って上下方向に移動させることができる。
このような構成により、フィッティング部材31を上下方向レール20の任意の位置に下方に移動しないように係合させることができる。
フィッティング部材31の本体部31aには複数のローラ31eがそれぞれ車両幅方向に延びる軸線周りに回転可能に取付けられている。各ローラ31eはベアリングから成り、ベアリングの内輪が本体部31aにボルト等の締結部材によって固定されている。複数のローラ31eのうち一部のローラ31e(本実施形態では2つのローラ31e)の外周面が上下方向レール20の外側面に車両前側から当接すると共に、他のローラ31e(本実施形態では2つのローラ31e)の外周面が上下方向レール20の外側面に車両後側から当接するように、各ローラ31eが本体部31aに取付けられている。前記一部のローラ31eは互いに上下方向に間隔をおいて配置され、他のローラ31eも互いに上下方向に間隔をおいて配置されている。
これにより、フィッティング部材31を上下方向レール20に沿って上下方向に移動させる際、本体部31aの鍔部31bが上下方向レール20の内部空間21に接触することにより生ずる抵抗を低減することができ、フィッティング部材31の上下方向の移動がよりスムーズになる。
なお、複数のローラ31eのうち一部のローラ31eの外周面が上下方向レール20の内側面に車両前側から当接すると共に、他のローラ31eの外周面が上下方向レール20の内側面に車両後側から当接するように、各ローラ31eを本体部31aにおける鍔部31bに取付けることも可能である。この場合でもフィッティング部材31を上下方向にスムーズに移動させることが可能となる。
棚板部材32は、図8〜10に示すように、車両幅方向に延びる梁部材33と、梁部材33により支持された棚板34とを有する。梁部材33の両端部は一対のフィッティング部材31にそれぞれ傾動連結部Sを介して連結されている。本実施形態では、梁部材33の端部がフィッティング部材31の本体部31aに車両前後方向に延びるシャフト、ボルト等の軸部材S(傾動連結部)により連結されている。このため、上下方向レール20に取付けられたフィッティング部材31に対して梁部材33は車両前後方向に延びる軸線周りに傾動することができる。
梁部材33は、フィッティング部材31に軸部材Sを介してそれぞれ連結された一対の端部梁33aと、一対の端部梁33aが両端に挿入されている主梁33bとを有する。端部梁33aおよび主梁33bは断面矩形状かつ中空状の梁であり、主梁33bの内形が端部梁33aの外形よりわずかに大きく形成されている。各端部梁33aは主梁33bに対して車両幅方向に移動可能であり、これにより梁部材33が車両幅方向に伸縮可能である(伸縮構造)。
棚板34は水平方向に延びるように形成され、棚板34における車両前後方向の後端部が梁部材33の主梁33bの上面に固定されている。なお、主梁33b上面における車両前後方向の前側に棚板34の後端部が固定され、主梁33bの上面における車両前後方向の後側には棚板34は配置されていない。棚板34の下面には車両前後方向に延びるリブ部材34aが固定され、リブ部材34aの一端は主梁33bに固定されている。
各棚板ユニット30には、一対のフィッティング部材31のロック部材31cを同時に車両幅方向の内側に移動させるロック部材操作機構35を備えている。このロック部材操作機構35は、図8〜13に示すように、棚板部材32の梁部材33にそれぞれ上下方向に傾動可能に取付けられた一対の可動部材35aと、一対の可動部材35aと一対のフィッティング部材31のロック部材31cとをそれぞれ連結する一対のワイヤ(力伝達手段)35bとを有する。
図13では一方の可動部材35aと一方のフィッティング部材31のロック部材31cとが一方のワイヤ35bにより連結されている状態が示されており、他方の可動部材35aと他方のフィッティング部材31のロック部材31cも他方のワイヤ35bによって同様に連結されている。各ワイヤ35bの大部分は梁部材33内に配置され、各ワイヤ35bはプラスチック又はゴムから成る可撓性のアウターケーブル35c内を挿通している。
図11〜13に示すように、各アウターケーブル35cの一端は梁部材33の端部梁33aに固定され、他端は梁部材33の主梁33bに固定部材33cにより固定されている。これにより、梁部材33の端部梁33aおよび主梁33bに対するアウターケーブル35cの一端および他端の位置が固定されている。可動部材35aは固定部材33cに車両幅方向の軸線周りに回動可能に支持されており、可動部材35aの一端にワイヤ35bの一端が連結されている。可動部材35aの他端には操作棒36を挿入する穴35dが形成され、操作棒36の一対の端部がそれぞれ一対の可動部材35aの穴35dにそれぞれ挿入される。
操作棒36を下方に傾動させ、可動部材35aを図11の状態から図12の状態に傾動させると、各ワイヤ35bが各アウターケーブル35c内を可動部材35a側に移動する。これにより、一対のフィッティング部材31のロック部材31cが同時に車両幅方向の内側に向かって傾動し、一対のフィッティング部材31とその対応する上下方向レール20との上下方向の係合が解除される。
続いて、棚板ユニット30が任意の高さ位置に配置された状態で、操作棒36を上方に傾動させて一対の可動部材35aを図11の状態になるように傾動させると、一対のワイヤ35bによって一対のフィッティング部材31のロック部材31cが同時に車両幅方向の外側に向かって押され、これにより一対のフィッティング部材31と一対の上下方向レール20とが上下方向に係合される。
なお、各ワイヤ35bをフィッティング部材31側に向かって付勢する付勢部材や、各可動部材35aを図11の状態になるように付勢する付勢部材を設け、付勢部材により各フィッティング部材31と各上下方向レール20とが上下方向に係合されるように構成しても良い。
エンドサポートビーム40は、棚板ユニット30から棚板34およびリブ部材34aを省いた構成を有する。即ち、エンドサポートビーム40は、棚板ユニット30と同様に、一対のフィッティング部材31と、梁部材33と、ロック部材操作機構35とを有する。
このように構成された棚システムは、使用しない時は、6つ全ての棚板ユニット30とエンドサポートビーム40を上下方向レール20に沿って上方に移動させ、エンドサポートビーム40と各棚板ユニット30が箱型荷室10内の天井の近くの未使用時待機位置においてそれぞれ一対の上下方向レール20によって支持された状態とする。これにより、箱型荷室10内は1段置きの荷室として使用することができる。
続いて、2段置きの荷室として使用する場合、先ず、エンドサポートビーム40の一対の可動部材35aを操作棒36によって下方に傾動させる。その状態でエンドサポートビーム40を下方に移動させると共に、エンドサポートビーム40が任意の高さに配置された状態で操作棒36によって一対の可動部材35aを上方に傾動させる。これにより、エンドサポートビーム40の各フィッティング部材31が上下方向レール20に下方に移動しないように係合し、エンドサポートビーム40が上下方向レール20によって任意の高さ位置に固定される。
次に、車両前側から1番目の棚板ユニット30の一対の可動部材35aを操作棒36によって下方に傾動させる。その状態で当該棚板ユニット30を下方に移動させると共に、当該棚板ユニット30が任意の高さに配置された状態で操作棒36によって一対の可動部材35aを上方に傾動させる。これにより、当該棚板ユニット30の各フィッティング部材31が上下方向レール20に下方に移動しないように係合し、当該棚板ユニット30が上下方向レール20によって任意の高さ位置に固定される。この時、当該棚板ユニット30の棚板34の車両前後方向の前端部をエンドサポートビーム40に上方から当接させる。これにより、当該棚板ユニット30の棚板34の前端部がエンドサポートビーム40により支持される。
次に、車両前側から2番目の棚板ユニット30の一対の可動部材35aを操作棒36によって下方に傾動させる。その状態で2番目の棚板ユニット30を下方に移動させると共に、2番目の棚板ユニット30が1番目の棚板ユニット30に対応した高さに配置された状態で操作棒36によって一対の可動部材35aを上方に傾動させる。これにより、2番目の棚板ユニット30の各フィッティング部材31が上下方向レール20に下方に移動しないように係合し、2番目の棚板ユニット30が上下方向レール20によって固定される。
この時、2番目の棚板ユニット30の棚板34の車両前後方向の前端部を1番目の棚板ユニット30の棚板部材32の一部である梁部材33に上方から当接させる。これにより、図1に示すように、2番目の棚板ユニット30の棚板34の前端部が1番目の棚板ユニット30により支持される。1番目の棚板ユニット30の主梁33bの上面における車両前後方向の後側が2番目の棚板部材32の前端部を支持する棚板部材支持部として機能する。
車両前後方向の3番目から6番目の棚板ユニット30も必要に応じて同様に操作される。
このように、本実施形態によれば、一対のフィッティング部材31を対応する一対の上下方向レール20にそれぞれ下方に移動しないように係合させるだけで、一番目の棚板ユニット(第1の棚板ユニット)30を任意の高さ位置に支持することができ、同様に一対のフィッティング部材31を対応する一対の上下方向レール20にそれぞれ下方に移動しないように係合させるだけで、2番目の棚板ユニット(第2の棚板ユニット)30もその高さ位置に支持することができる。
また、2番目の棚板ユニット30における車両前後方向の後端側が一対のフィッティング部材31により支持され、2番目の棚板ユニット30における車両前後方向の前端部が1番目の棚板ユニット30により下方から支持されるので、脚部材を設けなくても重量物を載せることが可能となる。なお、1番目の棚板ユニット30の車両前後方向の前端部もエンドサポートビーム40により下方から支持される。
なお、本実施形態では、1番目の棚板ユニット30の棚板部材32の後端側が一対のフィッティング部材31により支持されており、当該棚板部材32の前端部がエンドサポートビーム40により支持されているが、当該棚板部材32の前端側をエンドサポートビーム40に固定してエンドサポートビーム40を1番目の棚板ユニット30の一部とすることも可能である。この場合、1番目の棚板ユニット30の棚板部材32の前端側も一対のフィッティング部材31により支持される構造になる。
また、2番目と3番目の棚板ユニット30の関係を見ると、3番目の棚板ユニット30の棚板部材32の前端部が2番目の棚板ユニット30により支持されている。この場合、2番目の棚板ユニット30が第1の棚板ユニットとして機能し、3番目の棚板ユニット30が第2の棚板ユニットとして機能することになる。
また、本実施形態の棚板ユニット30は、一対のフィッティング部材31を対応する一対の上下方向レール20にそれぞれ下方に移動しないように係合させるだけで、棚板ユニット30を任意の高さ位置に支持することができる。また、棚板ユニット30における車両前後方向の後端側が一対のフィッティング部材31により支持され、棚板部材32の後端部は、同一構造を有する棚板ユニット30の棚板部材32の前端部を支持する棚板部材支持部として機能する。このため、棚板ユニット30を車両前後方向に複数並べると、各棚板部材32の後端部が一対のフィッティング部材31により支持されると共に各棚板部材32の前端部がその前に配置された棚板部材32の後端部により支持され、脚部材を設けなくても重量物を載せることが可能となる。
また、本実施形態では、各フィッティング部材31と棚板部材32とが傾動連結部Sを介して連結されており、傾動連結部Sがフィッティング部材31に対する棚板部材32の上下方向への傾動を許容する。このため、箱型荷室10の幅寸法が大きく、操作者が先ず右側のフィッティング部材31を操作して上下方向レール20の任意の高さ位置に係合させた後に、左側のフィッティング部材31を操作して上下方向レール20の任意の高さ位置に係合させる作業を行う場合に、フィッティング部材31に対し棚板部材32が上下方向に傾動し、操作者による作業が容易になる。
また、本実施形態では、棚板部材32に伸縮構造が設けられ、当該伸縮構造が、傾動連結部Sにより棚板部材32がフィッティング部材31に対し傾動する際の一対のフィッティング部材31間の距離の変化に応じて伸縮する。これにより、操作者が一対のフィッティング部材31を一方ずつ操作して、フィッティング部材31に対し棚板部材32が上下方向に傾動する際に、フィッティング部材31間の距離の変化が伸縮構造により吸収されるので、操作者による作業がより容易になる。
本実施形態では、伸縮構造は棚板部材32にける車両幅方向の両側に設けられているが、伸縮構造を棚板部材32における車両幅方向の一方だけに設けても同様の作用効果を奏する。
また、本実施形態では、伸縮構造が棚板部材32内に設けられているが、棚板部材32とフィッティング部材31とを連結する連結部材を設け、当該連結部材内に伸縮構造を設けることも可能である。
また、本実施形態では、一対のフィッティング部材31のロック部材31cを車両幅方向の内側に向かって同時に移動させるロック部材操作機構35を備えている。このため、ロック部材操作機構35を操作するだけで、一対のフィッティング部材31のロック部材31cを車両幅方向におけるロックを解除する方向に同時に移動させることができ、棚板ユニット30の上下方向の位置を調整する作業をより効率的に行うことができる。
また、本実施形態では、ロック部材操作機構35が、棚板部材32に傾動可能に取付けられた可動部材35aと、可動部材35aに加わる傾動力を一対のフィッティング部材31のロック部材31cにそれぞれ伝達する一対のワイヤ35bとを有し、可動部材35aに力を加えて所定方向に傾動させると一対のワイヤ35bによって一対のフィッティング部材31のロック部材31cが車両幅方向の内側に向かって移動するように構成されている。
このため、可動部材35aを所定方向に傾動させるだけで棚板ユニット30の上下方向の位置を調整することができるので、操作者の負担をより軽減することができる。
なお、可動部材35aを1つとすると共に、当該1つの可動部材35aに一対のワイヤ35bを連結し、当該1つの可動部材35aを傾動させるだけで一対のフィッティング部材31のロック部材31cが車両幅方向の内側に向かって移動するように構成しても良い。
なお、可動部材35aを棚板ユニット30に回転可能に取付られた部材とし、可動部材35aに力を加えて回転させると各ワイヤ35bにより一対のロック部材31cが操作されるように構成しても良い。
また、可動部材35aを棚板ユニット30に車両幅方向、車両上下方向、又は車両前後方向に移動可能に設けられた部材とし、可動部材35aに力を加えて移動させると各ワイヤ35bにより一対のロック部材31cが操作されるように構成しても良い。
さらに、各ワイヤ35bの代わりに、複数のギヤ、複数のリンク機構、シャフト等により、可動部材35aに加わる力を一対のフィッティング部材31のロック部材31cにそれぞれ伝達するように構成しても良い。
また、本実施形態では、フィッティング部材31が、上下方向レール20に車両前側から当接するローラ31eと、上下方向レール20に車両後側から当接するローラ31eとを有する。このため、フィッティング部材31を上下方向レール20に沿って移動させる際に、各ローラ31eが上下方向レール20に当接して転動するので、フィッティング部材31の移動がスムーズになり、棚板ユニット30の上下方向の位置を調整する作業をより効率的に行うことが可能となる。
前記実施形態において、各棚板ユニット30にそれぞれ上方に向かう付勢力を加えるために、例えば図14および図15に示す付勢機構50を設けることも可能である。
この付勢機構50は、各フィッティング部材31の本体部31aに一端が固定されたワイヤ51と、当該フィッティング部材31を支持する上下方向レール20の上方に配置され、ワイヤ51が巻掛けられるプーリ52と、プーリ52を通過したワイヤ51に車両幅方向の付勢力を付与する付勢部材としてのスプリング53とを有する。
プーリ52は、箱型荷室10に固定されたプーリブラケット54によって車両前後方向に延びる軸線周りに回転可能に支持されている。プーリブラケット54におけるプーリ52よりも車両前側には、フック形状等を有する第1の取付部54aが設けられ、プーリブラケット54におけるプーリ52よりも車両後側には、フック形状等を有する第2の取付部54bが設けられている。
図14および図15に示す例では、車両左側に設けられたプーリ52にワイヤ51が巻掛けられ、ワイヤ51の一端が左側のフィッティング部材31の本体部31aに固定され、当該ワイヤ51の他端がスプリング53の一端に連結されている。また、当該スプリング53の他端が車両右側に設けられたプーリブラケット54の第2の取付部54bに取付けられている。
また、車両右側に設けられたプーリ52にもワイヤ51が巻掛けられ、ワイヤ51の一端が右側のフィッティング部材31の本体部31aに固定され、当該ワイヤ51の他端がスプリング53の一端に連結されている。また、当該スプリング53の他端が車両左側に設けられたプーリブラケット54の第1の取付部54aに取付けられている。このように、車両幅方向の両側に同じ形状のプーリブラケット54を取付け、当該プーリブラケット54にプーリ52およびスプリング53を取付けることができるので、部品点数を減らす上で有利である。
ワイヤ51の一端はワイヤ固定部材51aを介してフィッティング部材31の本体部31aの上端、且つ、軸部材Sの中心軸線(梁部材33の傾動軸線)に対し車両幅方向の外側に固定されている。ワイヤ固定部材51aは図示しない雄ねじ部を有し、当該雄ねじ部が本体部31aに形成された図示しない雌ねじ部に螺合することにより、ワイヤ固定部材51aが本体部31aに固定されている。また、ワイヤ固定部材51aの上端側には貫通孔等のワイヤ結合部51bが設けられ、ワイヤ結合部51bにワイヤ51の一端が結合されている。
上記構成により、各棚板ユニット30に上方に向かう付勢力が加えられる。また、付勢機構50は棚板ユニット30の上下方向の移動を許容するように構成されている。各棚板ユニット30は軽いものではないので、付勢機構50は、各棚板ユニット30の任意の高さ位置への配置、各棚板ユニット30の上下方向の位置の調整、各棚板ユニット30の上方への収納等の作業を容易且つ安全なものとする上で有利である。
また、各棚板ユニット30のフィッティング部材31に一端側が接続されたワイヤ51と、ワイヤ51を上方に付勢するスプリング(付勢部材)53とを用いているので、箱型荷室10内における荷物を積載するスペースとの干渉を極力低減しながら、又は干渉を生ずることなく、各棚板ユニット30に上方に向かう付勢力を付与することができる。
また、ワイヤ51の一端がフィッティング部材31の本体部31aの上端、且つ、軸部材Sの中心軸線に対し車両幅方向の外側に固定されているので、スプリング53の付勢力によりフィッティング部材31の本体部31aが引き上げられる際に本体部31aの上端側が上下方向レール20に引っ掛かり難い。エンドサポートビーム40のフィッティング部材にも同じ構成を採用できる。
なお、上記構成では、フィッティング部材31が下に行くほどスプリング53が伸び、これによりスプリング53による付勢力が大きくなる。これに対し、スプリング53の代わりにスプリングバランサーを用い、フィッティング部材31の位置に拘わらず付勢力が略一定となるように構成することも可能である。
また、ワイヤ51の代わりに棒状部材を用いることも可能である。この場合、棒状部材の一端がフィッティング部材31に連結され、棒状部材の他端にスプリング等の付勢部材が連結され、付勢部材により棒状部材の一端が上方に向かって付勢される。
前記実施形態において、図16〜図18に示すように、各フィッティング部材31の本体部31aの鍔部31bにおける、車両幅方向の外側を臨む面31fの上端および下端に、面取り31gを設けてもよい。図16では説明のためローラ31eは示されていない。
各面取り31gは、上下方向の3mm以上の範囲に設けられることが好ましく、本実施形態では上下方向の5mmの範囲に設けられている。また、各面取り31gが鉛直軸線に対し10〜30°の角度を成すことが好ましく、本実施形態では15°の角度を成している。
また、図18に示すように、鍔部31bにおける車両前後方向の端にR面取り31hを設けてもよい。
各棚板ユニット30にはかなりの重量物が積載される場合もあり、当該重量がフィッティング部材31と上下方向レール20との係合部によって支持されることになる。この時、フィッティング部材31の本体部31aの姿勢が前記重量によって車両前後方向の軸線周りに回転する(図16の矢印Aの方向に回転する)傾向があり、本体部31aのこのような回転により鍔部31bにおける車両幅方向の外側を臨む面31fの下端が前記重量により生ずる力で上下方向レール20の底面21aに押付けられる。この時に上下方向レール20の底面21aにフランジ部の下端が食い込んだ傷が形成され、当該傷が上下方向レール20内における本体部31aのスムーズな移動の妨げになる場合があった。
上記構成では、鍔部31bにおける車両幅方向の外側を臨む面31fの下端に面取り31gが形成されているので、前記重量によって本体部31aの姿勢が回転した際の上下方向レール20の底面21aへの鍔部31bの下端の食い込みが低減され、又は、無くなる。
また、外側を臨む面31fの上端にも面取り31gが形成されているので、棚板ユニット30を上方に移動させる際に本体部31aが矢印Aと反対方向に回転して外側を臨む面31fの上端が底面21aに食い込むことを防止することができる。
また、鍔部31bにおける下端および上端の車両前後方向の端にR面取り31hが形成されていることにより、フィッティング部材31の本体部31aの姿勢が変化した際の上下方向レール20の底面21aへの鍔部31bの下端および上端の食い込みをより効果的に防止することができる。
なお、面取り31gの代わりに上下方向3mm以上の範囲にR面取りを形成することにより、面取り31gを設ける場合と同様の作用効果を期待することができる。
エンドサポートビーム40のフィッティング部材にも同じ構成を採用できる。
なお、上記実施形態のロック部材操作機構35の穴35dを設ける代わりに、図19および図20に示すように、可動部材35aの車両後方を臨む面側にパイプ37を固定し、これにより車両幅方向に延びる穴37aを設けると共に、穴37aの上方にガイド部材37bを設けることも可能である。ガイド部材37bは穴37aの配置範囲に対し車両幅方向の外側にも配置されている。
また、1つの操作棒36を用いる代わりに、2本の操作棒38を用いて、一対の可動部材35aを同時に下方に傾動させることができる。操作棒38の先端には、操作棒38の長手方向に対し直交する方向に延びる差込部38aが設けられている。
この場合、操作棒38の差込部38aをガイド部材37bを用いて穴37a内に案内し、差込部38aが穴37a内に挿込まれた状態で、操作棒38を下方に押下げると、可動部材35aの車両後方を臨む面に操作棒38が当接し、可動部材35aが下方に傾動する。
10 箱型荷室
11 側壁
20 上下方向レール
30 棚板ユニット
31 フィッティング部材
32 棚板部材
33 梁部材
34 棚板
35 ロック部材操作機構
36、38 操作棒
40 エンドサポートビーム

Claims (13)

  1. 箱型荷室の内部における車両幅方向の両側壁に、それぞれ幅方向一対となるように固定された複数対の上下方向レールと、
    一対のフィッティング部材を有し、該一対のフィッティング部材が前記複数対の上下方向レールのうち一対の任意の高さ位置に下方に移動しないように係合することにより該一対の上下方向レールによって支持される第1の棚板ユニットと、
    一対のフィッティング部材を有し、該一対のフィッティング部材が前記第1の棚板ユニットを支持する前記一対の前記上下方向レールよりも車両後側に配置された一対の前記上下方向レールの前記第1の棚板ユニットに対応した高さ位置に下方に移動しないように係合することにより、該一対の上下方向レールによって支持される第2の棚板ユニットとを備え、
    前記第2の棚板ユニットにおける車両前後方向の後端側が前記一対のフィッティング部材により支持され、前記第2の棚板ユニットにおける前記車両前後方向の前端部が前記第1の棚板ユニットにより下方から支持されるように構成されている箱型荷室の棚システム。
  2. 前記第1の棚板ユニットおよび前記第2の棚板ユニットの各々に上方に向かう付勢力を加え、且つ、前記第1の棚板ユニットおよび前記第2の棚板ユニットの前記上下方向レールに沿った移動を許容する付勢機構をさらに備える請求項1に記載の箱型荷室の棚システム。
  3. 前記付勢機構が、前記第1の棚板ユニットおよび前記第2の棚板ユニットの前記フィッティング部材にそれぞれ一端が接続された複数のワイヤ又は棒状部材と、該ワイヤ又は該棒状部材の前記一端を上方に向かって付勢する付勢部材とを有する請求項2に記載の箱型荷室の棚システム。
  4. 箱型荷室の内部における車両幅方向の両側壁に固定された一対の上下方向レールに支持される棚板ユニットであって、
    前記一対の上下方向レールの任意の高さ位置に下方に移動しないように係合する一対のフィッティング部材と、
    該一対のフィッティング部材によって車両前後方向の後端側が支持された棚板部材とを備え、
    前記棚板部材における前記車両前後方向の後端部に、当該棚板ユニットと同一の構造を有する棚板ユニットの棚板部材における前記車両前後方向の前端部を下方から支持する棚板部材支持部が設けられている棚板ユニット。
  5. 前記各フィッティング部材と前記棚板部材とが傾動連結部を介して連結されており、
    該傾動連結部が、前記フィッティング部材に対する前記棚板部材の上下方向への傾動を許容する請求項4に記載の棚板ユニット。
  6. 前記一対のフィッティング部材のうち少なくとも1つと前記棚板部材との連結部、又は、前記棚板部材に伸縮構造が設けられ、
    該伸縮構造が、前記傾動連結部により前記棚板部材が前記フィッティング部材に対し傾動する際の前記一対のフィッティング部材間の距離の変化に応じて伸縮する請求項5に記載の棚板ユニット。
  7. 前記各フィッティング部材が、前記上下方向レールに前記車両幅方向に係合することにより該上下方向レールから前記車両幅方向に抜けないように形成されると共に該上下方向レールに沿って上下方向に移動可能に形成された本体部と、該本体部に前記車両幅方向に移動可能に取付けられ、前記車両幅方向の内側および外側の一方に移動すると前記上下方向レールに下方に移動しないように係合し、前記車両幅方向の内側および外側の他方に移動すると前記本体部の前記上下方向レールに沿った下方への移動を許容するロック部材とを有する請求項4から請求項6の何れかに記載の棚板ユニット。
  8. 前記一対のフィッティング部材の前記ロック部材を前記車両幅方向における前記他方に向かって同時に移動させるロック部材操作機構を備える請求項7に記載の棚板ユニット。
  9. 前記ロック部材操作機構が、前記棚板部材に取付けられ所定方向の力を加えると動く可動部材と、該可動部材に加わる力を前記一対のフィッティング部材の前記ロック部材にそれぞれ伝達する力伝達手段とを有し、前記可動部材に加わる前記所定方向の力が前記力伝達手段によって前記一対のフィッティング部材の前記ロック部材に伝わり、前記一対のフィッティング部材が前記車両幅方向の前記他方に向かって移動するように構成されている請求項8に記載の棚板ユニット。
  10. 前記フィッティング部材が、前記上下方向レールに車両前側から当接するローラと、前記上下方向レールに車両後側から当接するローラとを有する請求項4〜9の何れかに記載の棚板ユニット。
  11. 前記フィッティング部材の前記本体部が、上下方向に長手を有するフランジ部を有し、
    前記本体部は、前記フランジ部が前記上下方向レールに係合することにより前記上下方向レールから前記車両幅方向に抜けないように形成され、
    前記フランジ部における前記車両幅方向の外側を臨む面の下端に面取り又はR面取りが形成されている請求項7〜10の何れかに記載の棚板ユニット。
  12. 前記フランジ部における下端の前記車両前後方向の端にR面取りが形成されている請求項11に記載の棚板ユニット。
  13. 請求項1〜3の何れかに記載の棚システムの使用方法であって、
    前記第1の棚板ユニットおよび前記第2の棚板ユニットを対応する前記上下方向レールによって前記箱型荷室内の天井の近くの未使用時待機位置に配置する収納ステップと、
    前記第1の棚板ユニットの前記一対のフィッティング部材を前記対応する上下方向レールに沿って下方に移動すると共に、該一対のフィッティング部材を前記対応する上下方向レールに下方に移動しないように係合させることにより、該第1の棚板ユニットを任意の高さ位置に固定する第1棚板固定ステップと、
    前記第1棚板固定ステップの後に、前記第2の棚板ユニットの前記一対のフィッティング部材を前記対応する上下方向レールに沿って下方に移動し、該一対のフィッティング部材を前記対応する上下方向レールに下方に移動しないように係合させると共に、該第2の棚板ユニットの前記前端部を前記第1の棚板ユニットの一部に上方から当接させる第2棚板固定ステップとを有する棚システムの使用方法。
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