JP2018047592A - 積層フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】優れたマット調外観と転写性を両立する積層フィルムを提供する。【解決手段】基材層の少なくとも片面に無機粒子および/または有機粒子を含む樹脂層が積層された積層フィルムであって、前記樹脂層が少なくとも一方の表層にあり、前記樹脂層表面で測定した85度光沢度の面内平均値Gbが25以下であり、前記樹脂層の投影面積A(μm2)と投影面積当りの実表面積S(μm2)の比(S/A)が、1.15以上1.80以下である積層フィルム。【選択図】なし

Description

本発明は、基材層の少なくとも片面に無機粒子および/または有機粒子を含む樹脂層が積層された積層フィルムに関するものである。
近年、スマートフォン、タブレットの拡大に伴う回路の集積化により、プリント配線基板の高精度、高密度化が進んでいる。プリント配線基板の製造工程において、絶縁基材(ポリイミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂等)表面に回路を設けた上で、絶縁および回路保護を目的として、接着層を有する耐熱樹脂フィルムであるカバーレイを被覆し、離型フィルムを介して、プレスラミネートによる成形を行う。この際、離型フィルムには、プリント配線板材料、プレス板との離型性、対形状追従性、均一な成形性が求められる。近年、プリント配線基板にも意匠性が求められてきており、マット調外観を有するプリント配線基板のニーズが高まっている。マット調外観は表面形状を荒らすことによって、正反射する光を少なくすることによって達成できる。そのため、マット調外観を有するプリント配線基板は、表面形状を荒らした離型フィルムの上にて形成せしめ、離型フィルムの表面形状をプリント配線基板に転写することで得ることができる。そのため、表面形状を荒らした、マット調外観を有する離型フィルムが求められている。
また、回路基板表面に、加熱プレスにより、絶縁層や電磁波シールド層などの機能層を転写させる基材としても、外観、離型性に優れるマット調フィルムのニーズが高まっている。これらの転写フィルムとしての用途において、従来の要求よりもさらに光沢度の低い高度なマット調外観のニーズが増加しており、既存のフィルムでは適用が困難な状況であった。
マット調の転写基材として、無機粒子または、有機粒子を高濃度に含有するポリエステルフィルムが提案されている(例えば特許文献1、2)。また、高度なマット調外観を有するフィルムとして、表面に粒子層をコーティングにより設けたフィルムが提案されている(例えば特許文献3)。
特開2013−129076号公報 特開2006−312263号公報 特開2001−341264号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたフィルムは、フィルム表面に凸凹が形成されることで表面の低光沢感には優れるものの、フィルム表面の凸凹によるアンカー効果により密着力が高まり、離型性に劣るという課題があった。また、フィルム表面の凸凹によるアンカー効果により密着力が高まる結果、フィルム中の粒子近傍における凝集破壊が生じる場合があり、フィルム破れや付着により回路作製工程での工程安定性を保つことが困難であった。
また、特許文献2に記載のフィルムは、耐熱性に優れ、高温高負荷の加工条件にも適用可能であり、正面から見たときのマット感に優れた(0度光沢度の小さな)フィルムであったが、ななめから見たときのマット感に劣り(85度光沢度が高く)意匠性が十分でないという課題があった。特許文献3に記載のフィルムは、光沢度が非常に低く良好な外観に優れるが、転写用途に用いた場合には、粒子の脱落により、転写表面の品位低下や粒子付着などの不具合が生じる課題があった。
本発明の課題は上記した従来技術の問題点を解消することにある。すなわち、優れたマット調外観と転写性を両立し、かつ、工程適合性の高い積層フィルムを提供することにある。
上記課題を解決するために本発明は以下の構成をとる。すなわち、基材層の少なくとも片面に無機粒子および/または有機粒子を含む樹脂層が積層された積層フィルムであって、前記樹脂層が少なくとも一方の表層にあり、前記樹脂層表面で測定した85度光沢度の面内平均値Gbが25以下であり、前記樹脂層の投影面積A(μm)と投影面積当りの実表面積S(μm)の比(S/A)が、1.15以上1.80以下である積層フィルムである。
本発明によれば、優れたマット調外観と転写性を両立し、かつ、工程適合性の高い積層フィルムを提供することができる。かかる積層フィルムは、離型フィルムとして好適に用いることができる。
本発明の積層フィルムは、基材層の少なくとも片面に無機粒子および/または有機粒子を含む樹脂層が積層されてなる。以下では、本発明の積層フィルムにおける基材層と樹脂層について、具体的な様態を述べる。
[基材層]
本発明の積層フィルムの基材層は、ポリエステルを主たる構成成分とする。ここで、主たる構成成分とするとは、フィルムを構成する樹脂全体に対して50重量%以上をしめることを表す。
本発明の積層フィルムの基材層は、単層であっても、2層以上の積層構成を有していても良い。積層フィルムに優れたマット調外観を達成するためには、基材層は、無機粒子および/または有機粒子を含有することが好ましい。より好ましくは、基材層は、2層以上の積層構成を有しており、少なくとも一方の最表層が、無機粒子および/または有機粒子を含有することが好ましい(なお、無機粒子および/または有機粒子を含有する基材層の最表層を、A層という場合がある)。なお、3層構成とする場合は、生産性の観点から、両表層の組成を同じにすることが好ましい。さらに、生産性を向上させるために、両表層の積層厚みは等しくすることが好ましい。なお、本発明の基材層が2層以上の積層フィルムであり、基材フィルムの最外層に積層されるポリエステル層の無機粒子および/または有機粒子の濃度が異なる場合には、最も無機粒子および/または有機粒子の濃度が高い層をA層という。
ここで、使用する無機粒子および/または有機粒子としては特に限定されるものではないが、たとえば、無機粒子としては、湿式および乾式シリカ、コロイダルシリカ、ケイ酸アルミ、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、酸化アルミ、ベンガラ、モリブデンレッド、カドミウムレッド、赤口黄鉛、クロムパーミリオン、群青、紺青、コバルトブルー、セルリアンブルーなどの青色顔料、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、コバルトグリーン、黄鉛、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、チタンイエロー、マンガンバイオレット、ミネラルバイオレット、二酸化チタン、硫酸バリウム、亜鉛華、硫酸亜鉛、カーボンブラック、黒色酸化鉄など、有機粒子としては、スチレン、シリコーン、アクリル酸類、メタクリル酸類、ポリエステル類、ジビニル化合物、縮合アゾ、フタロシアニン、キナクリドン、ジオキサジン、イソインドリノン、キノフタロン、アンスラキノンなどを構成成分とする粒子を使用することができる。なかでも、耐熱性湿式および乾式シリカ、コロイダルシリカ、ケイ酸アルミなどの無機粒子およびスチレン、シリコーン、アクリル酸、メタクリル酸、ポリエステル、ジビニルベンゼンなどを構成成分とする粒子を使用することが好ましい。マット外観、経済性の観点からは、湿式および乾式シリカ、コロイダルシリカ、ケイ酸アルミが特に好ましく用いられる。なお、これらの外部添加粒子は二種以上を併用してもよい。
また、本発明の積層フィルムの基材層に含有する無機粒子および/または有機粒子の含有量は、マット調外観を達成するために、基材層全体を100質量%として0.1質量%以上5質量%以下含有することが好ましいが、マット調外観、剥離時のフィルム破れを防止する観点から、基材層全体を100質量%として0.5質量%以上4質量%以下含有することが好ましい。なお、基材層が2層以上の積層構成を有している場合、基材層のA層は、無機粒子および/または有機粒子をA層全体を100質量%として1質量%以上10質量%以下含有することが好ましく、2質量%以上8質量%以下含有することがより好ましく、3質量%以上6質量%以下含有するとさらに好ましい。
また、本発明の積層フィルムの基材層に用いられる無機粒子および/または有機粒子は、大きなうねり形状を表面に形成することで、特にフィルムの平面方向から見た際のマット調外観を良好とせしめる目的から、平均粒径が2μm以上10μm以下であることが好ましく、3μm以上9μm以下であればさらに好ましく、4μm以上8μm以下であれば最も好ましい。なお、本発明における平均粒径とは、D=ΣDi/N(Di:粒子の円相当径、N:粒子の個数)で表される数平均径Dのことを指す。
また、本発明の積層フィルムの基材層は、製膜時に発生する口金でのスジを抑制する観点から、粒子を含有する層に粒子とともに疎水性のポリエステル樹脂を含有することが好ましい。ここでいう疎水性のポリエステル樹脂とは、適量添加することにより樹脂フィルムの粒子層表面の表面エネルギーを38mN/mm以上44mN/mm以下とするポリエステル樹脂と定義される。粒子を多量に含有したポリエステル樹脂を溶融押し出しする場合、口金に粒子が堆積し、スジが発生する場合がある。この口金スジが発生すると、表面品位が悪化したり、スジ部分とそれ以外の部分で生じる結晶化状態の斑に起因する加熱時のフィルムの脆化が発生する場合がある。この課題に対して、疎水性の樹脂を粒子とともに同時に溶融押し出しすることにより、口金スジを低減可能であることを見出した。疎水性のポリエステル樹脂としては、ポリブチレンテレフタレートやポリオキシアルキレングリコール共重合ポリエステルなどが好ましく用いられる。疎水性のポリエステル樹脂の含有量としては、積層フィルムの耐熱性を良好とする目的より、基材層の粒子を含有する層全体に対して5重量%以上25重量%以下であると好ましく、10重量%以上20重量%以下であることがより好ましい。
本発明の積層フィルムの基材層は、耐熱性、寸法安定性の観点から二軸配向ポリエステルフィルムであることが好ましい。二軸配向ポリエステルフィルムは、未延伸フィルムを長手方向に延伸した後、幅方向に延伸する、あるいは、幅方向に延伸した後、長手方向に延伸する逐次二軸延伸方法により、または、フィルムの長手方向、幅方向をほぼ同時に延伸していく同時二軸延伸方法などにより延伸を行うことで得ることができる。
二軸延伸の延伸倍率としては、長手方向、幅方向のそれぞれの方向に、3.0〜4.2倍とすることが好ましく、より好ましくは3.1〜4.0倍、さらに好ましくは3.3〜3.8倍である。この場合、長手方向、幅方向の延伸倍率はどちらを大きくしてもよく、同一としてもよい。また、延伸速度は1,000%/分〜200,000%/分であることが好ましい。より好ましくは、1,500%/分〜50,000%/分、さらに好ましくは2,000%/分〜30,000%/分である。延伸速度を上記の範囲とすることにより、生産性が良好となり、また配向のコントロールを容易にすることができる。
長手方向に延伸をした後、幅方向に延伸を行う逐次二軸延伸方法の場合、以下の条件で延伸を行うと、長手方向と幅方向の物性差を小さくすることができるため好ましい。延伸倍率は、長手方向の延伸倍率を3〜4.2倍とし、幅方向の延伸倍率を3〜4.2倍、好ましくは長手方向の延伸倍率を3.3〜3.8倍、幅方向の延伸倍率を3.3〜3.8倍とし、長手方向と幅方向の延伸倍率の差を0.5倍以下、より好ましくは、0.2倍以下とすることが好ましい。また、長手方向の延伸(以降縦延伸と称する場合がある)の予熱温度は80〜100℃、さらに好ましくは85〜95℃とすることが好ましい。縦延伸温度は80℃以上110℃以下であれば好ましく、85℃以上100℃以下であればさらに好ましく、85℃以上95℃以下であれば最も好ましい。幅方向の延伸(以降横延伸と称する場合がある)の予熱温度は70〜120℃、さらに好ましくは75〜110℃とすることが好ましい。横延伸温度は80℃以上165℃以下であれば好ましく、80℃以上150℃以下であればさらに好ましく、80℃以上145℃以下であれば最も好ましい。予熱温度が上記温度範囲以上の場合には、フィルム中の非晶部分の熱結晶化が進行し、延伸時に破れが発生しやすくなる場合がある。また、予熱温度が上記温度範囲以下である場合には、冷温延伸となり厚みムラが大きくなるとともに、フィルムの配向度が低下することで、機械強度が悪化する場合がある。延伸温度が上記範囲を上回る場合、ロール粘着やクリップ粘着等の工程トラブルが生じる場合がある。また、延伸温度が上記範囲を下回る場合には、延伸張力が急激に上昇し、破れやクリップはずれなどが生じることで、生産性が大幅に低下する場合がある。
本発明の積層フィルムの基材層は、未延伸シートを二軸延伸した後に、熱処理を行うことにより得られることが好ましい。この熱処理は、オーブン中、あるいは、加熱されたロール上等、従来公知の任意の方法で行うことができる。熱処理は、フィルムの温度が120℃以上240℃以下となるような任意の温度とすることができるが、好ましくは200〜240℃である。さらに好ましくは225℃〜240℃である。また熱処理時間は任意の時間とすることができるが、好ましくは1〜60秒間行うのがよい。より好ましくは1〜30秒間である。なお、かかる熱処理はフィルムをその長手方向および/または幅方向に弛緩させつつ行ってもよい。さらに、再延伸を各方向に対して1回以上行ってもよく、その後、熱処理を行ってもよい。
[樹脂層]
本発明の積層フィルムの樹脂層は、無機粒子および/または有機粒子を含む必要がある。樹脂層に含有する無機粒子および/または有機粒子は、特に限定されるものではないが、シリカ、アルミナ、カオリン、炭酸カルシウム、酸化チタン、リン酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、タルク、クレー、マイカ、アジルコニア、アルミノケイ酸塩粒子などの無機粒子や、架橋ポリスチレン粒子、アクリル粒子、ポリエステル粒子などの有機粒子が挙げられる。回路製造工程における転写性と高度なマット調外観を両立する目的より、架橋ポリスチレン粒子を用いることが好ましい。
本発明の積層フィルムの樹脂層を積層する方法として、ベース樹脂と上記無機粒子および/有機粒子を基材層と同時に共押し出しした未延伸シートとする方法や、基材層に樹脂層組成溶液をコーティングする方法などが挙げられる。これらは特に限定されるものではないが、本発明の特徴とする表面形状を形成せしめる目的から、基材層にコーティングによって設ける方法を用いることが好ましい。
本発明の積層フィルムの樹脂層は、上述の粒子を均一かつ強固に基材表面に担持する目的から、樹脂層を構成する成分として、バインダー樹脂、架橋剤を含有することが好ましい。バインダー樹脂を含むと、粒子を基材層上に固定することで脱落を抑制するとともに、粒子の凝集状態を変化させることにより、樹脂層による凹凸の大きさを制御することができる。バインダー樹脂の具体例としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリビニル、ポリアルキレングリコール、ポリアルキレンイミン、セルロース類、でんぷん類等が挙げられるが、延伸追従性、剥離力制御の観点からアクリル樹脂が好ましく用いられる。また、バインダー樹脂に加えて架橋剤を含有することで、分子鎖間に拘束構造を形成し、樹脂層の強度を高めることができる。架橋剤はオキサゾリン樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、カルボジイミド樹脂、イソシアネート樹脂が好ましい。樹脂層の溶剤耐久性の観点からメラミン樹脂がさらに好ましく用いられる。架橋剤は任意の比率で混合して用いることができるが、架橋剤は、バインダー樹脂100重量部に対し5〜50重量部添加が耐久性向上の点で好ましく、より好ましくは10〜40重量部添加である。架橋剤の添加量が5重量部未満の場合、架橋剤の添加効果が不十分となり加工時に使用される溶剤への耐性が低下することや、ロール搬送時にキズが発生する場合がある。また、50重量部を越える場合、塗布時に斑が発生しやすくなる。
本発明の積層フィルムの樹脂層は、上記バインダー樹脂と架橋剤を樹脂層の主剤とし、この主剤固形分に対して、粒子濃度が4重量%以上15重量%以下であることが好ましい。後述する本発明の特徴とする表面形状が樹脂層の粒子濃度に強く依存することから、粒子濃度は上記特定の範囲とすることが好ましく、15重量%より高い場合には粒子が脱落しやすくなる場合がある。好ましくは6重量%以上14重量%以下であり、8重量%以上12重量%以下であると最も好ましい。
本発明では、樹脂層を形成する樹脂組成物中に、バインダー樹脂、架橋剤以外に、剥離性を付与する目的に適う添加剤を含有することが好ましい。添加剤は、バインダー樹脂と架橋剤の質量の和を100質量部としたとき、3質量部以上、30質量部以下であることが好ましい。添加剤の質量を3質量部以上にすることで、転写時の剥離性を付与することができ、30質量部以下であることで、適度な密着性を維持し、搬送時や打ち抜き工程での剥離を抑制することができる。ここで用いられる添加剤は、樹脂に添加することにより、樹脂の表面に剥離性(すなわち樹脂の表面エネルギーを低下させたり、樹脂の静止摩擦係数を低下させる)特性を有する化合物であることが好ましい。
本発明において用いることのできる添加剤としては、シリコーン含有化合物や、フッ素化合物、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、カルナバワックスなどのワックス、長鎖アルキル基含有化合物、樹脂などが挙げられる。中でも、長鎖アルキル鎖含有化合物は、所望の表面形状を形成せしめ、剥離性とジッピングの抑制を両立する点で好ましい。本発明でいう長鎖アルキル化合物とは、長鎖アルキル基を有する化合物を指し、長鎖アルキル基を含む化合物であれば特に限定されないが、主鎖ポリマーの側鎖に長鎖アルキル基を有するものが挙げられる。
主鎖ポリマーの側鎖に長鎖アルキル基を有する化合物において、主鎖ポリマーとしては、アクリレート系の重合体もしくは共重合体、ポリビニルアルコール(ポリ酢酸ビニルの部分ケン化物も含む)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物も含む)、ビニルアルコール−アクリル酸共重合体(酢酸ビニル−アクリル酸共重合体の部分ケン化物も含む)、ポリエチルイミン、ポリビニルアミン、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリウレタンなどが挙げられる。
本発明におけるフッ素化合物とは、化合物中にフッ素原子を含有している化合物である。例えば、パーフルオロアルキル基含有化合物、フッ素原子を含有するオレフィン化合物の重合体、フルオロベンゼン等の芳香族フッ素化合物等が挙げられる。本発明の積層フィルムを成形同時転写箔用途などに用いる場合、転写時に高い熱負荷がかかるため、耐熱性、汚染性を考慮すると、フッ素化合物は高分子化合物であることが好ましい。
本発明におけるワックスとは、天然ワックス、合成ワックス、それらの配合したワックスの中から選ばれたワックスである。天然ワックスとは、植物系ワックス、動物系ワックス、鉱物系ワックス、石油ワックスである。植物系ワックスとしては、キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、木ロウ、ホホバ油が挙げられる。動物系ワックスとしては、みつろう、ラノリン、鯨ロウが挙げられる。鉱物系ワックスとしてはモンタンワックス、オゾケライト、セレシンが挙げられる。石油ワックスとしてはパラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタムが挙げられる。合成ワックスとしては、合成炭化水素、変性ワックス、水素化ワックス、脂肪酸、酸アミド、アミン、イミド、エステル、ケトンが挙げられる。合成炭化水素としては、フィッシャー・トロプシュワックス(別名サゾワールワックス)、ポリエチレンワックスが有名であるが、このほかに低分子量の高分子(具体的には粘度平均分子量500から20000の高分子)である以下のポリマーも含まれる。すなわち、ポリプロピレン、エチレン・アクリル酸共重合体、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールのブロックまたはグラフト結合体がある。変性ワックスとしてはモンタンワックス誘導体、パラフィンワックス誘導体、マイクロクリスタリンワックス誘導体が挙げられる。ここでの誘導体とは、精製、酸化、エステル化、ケン化のいずれかの処理、またはそれらの組み合わせによって得られる化合物である。水素化ワックスとしては硬化ひまし油、および硬化ひまし油誘導体が挙げられる。
さらに本発明の主旨を損なわない範囲において、樹脂層には、必要に応じて消泡剤、塗布性改良剤、増粘剤、有機系潤滑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、発泡剤、染料等が含有されてもよい。
本発明の樹脂層をコーティングによって形成する場合、樹脂組成物を基材層上に設ける際に、溶媒を用いても良い。すなわち、樹脂組成物を溶媒に溶解または分散せしめて、塗液とし、これを基材層に塗布しても良い。塗布後に、溶媒を乾燥させ、且つ加熱を施すことで樹脂層が積層されたフィルムを得ることができる。本発明では、溶媒として水系溶媒を用いることが好ましい。水系溶媒を用いることで、加熱工程での溶媒の急激な蒸発を抑制でき、均一な樹脂層を形成できるだけでなく、環境負荷の点で優れている。
ここで、水系溶媒とは水、または水とメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類など水に可溶である有機溶媒が任意の比率で混合させているものを指す。
本発明の樹脂層は、基材層の片面、もしくは両面に積層することができる。片面に樹脂層を積層した場合には、反対側の面に帯電防止層を積層してもよい。帯電防止層には、例えば、カーボンブラック、酸化スズ、酸化スズアンチモンドープ、ポリチオフェンおよびポリアニリンなどの帯電防止剤を含有させることができる。透明性を考慮すると、酸化スズ系の帯電防止剤が好ましい。
本発明の樹脂層をコーティングにより設ける場合、樹脂層を形成する樹脂組成物を基材層の少なくとも片面に塗布した後、加熱せしめることで形成させることが好ましい。樹脂組成物の基材層への塗布方法はインラインコート法、オフコート法のどちらでも用いることができるが、好ましくはインラインコート法である。インラインコート法とは、ポリエステルフィルムの製造の工程内で塗布を行う方法である。具体的には、基材層を構成する樹脂を溶融押し出ししてから二軸延伸後熱処理して巻き上げるまでの任意の段階で塗布を行う方法を指し、通常は、溶融押出し後・急冷して得られる実質的に非晶状態の未延伸(未配向)フィルム、その後に長手方向に延伸された一軸延伸(一軸配向)フィルム、またはさらに幅方向に延伸された熱処理前の二軸延伸(二軸配向)フィルムの何れかのフィルムに塗布する。
本発明では、結晶配向が完了する前の未配向ポリエステルフィルム、一軸配向ポリエステルフィルムの何れかのフィルムの少なくとも片面に、樹脂組成物を塗布し、溶媒を蒸発させ、その後、基材層を一軸方向又は二軸方向に延伸し、加熱し、基材層の結晶配向を完了させるとともに、樹脂層を設ける方法を採用することが好ましい。基材層が粒子を含んでいる場合、基材層の表面には大きな凹凸が分布するため、均一に樹脂層組成溶液を塗工することが難しく、結果得られたフィルムの光沢度に見る方位や角度による斑が生じる場合がある。一方で、未延伸または一軸延伸後のポリエステルフィルムは、延伸による凹凸の形成や結晶化の進行が中途の状態であることより、樹脂層組成溶液を均一に塗布することができ、その後の延伸行程中に樹脂層を硬化させ、同時に基材の表面形状を所望の形態とすることができる。また、基材層の製膜と、樹脂組成物の塗布と溶媒の乾燥、および加熱(すなわち、樹脂層の形成)を同時に行うことができるために製造コスト上のメリットがある。中でも、長手方向に一軸延伸されたフィルムに、樹脂組成物を塗布し、溶媒を乾燥させ、その後、幅方向に延伸し、加熱する方法が好ましい。未延伸フィルムに塗布した後、二軸延伸する方法に比べ、延伸工程が1回少ないため、延伸による樹脂層の欠陥や亀裂が発生を抑制することができる。
一方、オフラインコート法とは、上記未延伸フィルムを一軸又は二軸に延伸し、加熱処理を施し基材層の結晶配向を完了させた後のフィルム、または未延伸フィルムに、フィルムの製膜工程とは別工程で樹脂組成物を塗布する方法である。本発明では、上述した種々の利点から、インラインコート法により設けられることが好ましい。
よって、本発明において最良の樹脂層の形成方法は、水系溶媒を用いた樹脂組成物を、基材層の少なくとも片面上にインラインコート法を用いて塗布し、水系溶媒を乾燥させ、加熱することによって形成する方法である。
基材層への樹脂組成物の塗布方式は、公知の塗布方式、例えばバーコート法、リバースコート法、グラビアコート法、ダイコート法、ブレードコート法等の任意の方式を用いることができる。耐熱性、寸法安定性の観点から二軸配向フィルムであることが好ましい。二軸配向させる方法としては、逐次二軸延伸方式、同時二軸延伸方式などが挙げられるが、生産性の観点から、逐次二軸延伸方式がより好ましく用いられる。
[積層フィルム]
本発明の積層フィルムは、転写対象の外観を高度なマット調外観とするため、樹脂層側の面で測定した入射角85度の光沢度Gbの面内平均値が25以下である必要がある。光沢度は、入射光に対する正反射の量を表す指標であり、この値が低いほど、マット調の外観を有していることを表す。そして、光沢度を測定する際、より深い角度、すなわちフィルム平面に対して垂直方向からの入射角の角度が大きくなる(入射角が90°に近い)ほど、フィルム表面の凹凸による拡散性が低下し、値が増加する挙動を示す。その傾向は深い角度でより顕著であることから、マット調外観の均一性を高めるという目的にて深い角度の光沢度を低減せしめる効果は非常に大きい。樹脂層側の面で測定した入射角85度の光沢度Gbの面内平均値は22以下であるとより好ましく、20以下であると最も好ましい。85度光沢度Gbの面内平均値を25以下とする方法として、積層フィルムの製造工程においてインラインコート法にて上述の樹脂層を基材層上に形成する方法などがあげられる。なお、入射角85度の光沢度Gbの面内平均値は、後述の測定方法により求められる値であり、任意の測定位置において入射角85度の光沢度の測定を行い、該測定位置を中心に30度刻みでシートを360度回転させ、それぞれの方向において測定し、得られた全ての方向の測定値の平均をもって入射角85度の光沢度Gbの面内平均値とする。
本発明の積層フィルムは、樹脂層の投影面積をA(μm)、樹脂層の投影面積当りの実表面積をS(μm)としたとき、樹脂層の表面積と投影面積の比(樹脂層側の面で測定した単位投影面積当たりの樹脂層の実表面積(S/A))が、1.15以上1.80以下である必要がある。樹脂層の投影面積Aとは、積層フィルムをフィルム面と垂直な方向から見たときの水平投影面積を表す。樹脂層の単位投影面積当りの実表面積Sとは、フィルムをフィルム面と垂直な方向から見たときの水平投影面積の範囲のフィルム表面の実表面積を表す。積層フィルムの樹脂層表面に大きな凹凸が多く存在する場合、樹脂層の実表面積Sは大きくなり、S/Aの値は大きくなる。S/Aが1.15未満である場合には、転写物のマット調が不足する。また、S/Aが1.80より大きい場合は、樹脂層へ機能層を形成する際に溶液の塗工性が悪化し積層フィルムの表面形状が十分に転写されなず、転写物のマット調が不足したり、過度に密着面積が増加し、剥離時に樹脂層表面の粒子や樹脂が脱落し、工程汚染を引き起こす。S/Aは1.20以上1.70以下であると好ましく、1.30以上1.60以下であると最も好ましい。S/Aを上記特定の範囲とする方法としては特に限定されないが、基材層を2層以上の積層構成とし、樹脂層と接する側の層に無機粒子および/または有機粒子を含有させ、樹脂層に含まれる粒子の数平均粒径rc(μm)と基材層の樹脂層に接する側の層に含まれる粒子の数平均粒径rb(μm)の比(rb/rc)を4以上10以下とする方法が挙げられる。各層に勧誘する粒子の数平均粒径の比を上記特定の範囲とすることにより、基材層表面の大きなうねりと樹脂層の微細な粒子の配列が制御されることで、S/Aを上記範囲とすることができる。
本発明の積層フィルムは、樹脂層表面の表面うねりの平均値(Wa)が0.05〜0.5μmであると好ましい。表面うねりが上記範囲であることにより、樹脂層表面の大きな凹凸により深い入射角度の光の拡散能を良好と(光沢度を低く)することができる。Waは0.07〜0.45μmだと好ましく、0.1〜0.4μmだとさらに好ましい。表面うねりを上記の好ましい範囲とする方法として、基材層の樹脂層に接する層に含まれる粒子濃度を特定範囲とし、二軸延伸の面積倍率を8.0倍以上13.0倍以下とする方法があげられる。
本発明の積層フィルムは、表面ピークカウント(Pc)が100〜1000個/mmであると好ましい。Pcが1000より大きい場合には、転写時の剥離工程において粒子脱落が生じる場合があり、Pcが100より小さい場合には表面の微小領域における鏡面反射率の増加により外観斑が悪化する場合がある。Pcを好ましい範囲とする方法として、表面積比を好ましい範囲とする組成において、樹脂層に含まれる粒子の平均粒径を0.4μm以上0.8μm以下とする方法が挙げられる。好ましくはPcが150〜900の場合であり、200〜700であると最も好ましい。
本発明の積層フィルムは、マット調外観の転写性の観点から、表面粗さ(Ra)が0.4〜1.0μmであると好ましい。表面粗さが1.0μmを超えると、機能層の塗布工程において均一塗工が難しく光沢度の転写性が不十分となる場合があり、表面粗さが0.4μm未満の場合は密着が弱く使用前の搬送工程などで剥離してしまう場合がある。表面粗さを上記範囲とする方法は特に限定されないが、樹脂層に含まれる粒子の含有量や粒径を制御する方法が挙げられる。これら表面パラメータが上記特定の範囲内であることにより、高度なマット調外観と転写性を両立することができる。
本発明の積層フィルムは、樹脂層側の面で測定した85度光沢度の最大値Gbmaxと最小値Gbminの比(Gbmin/Gbmax)が0.85以上0.97以下であることが好ましい。樹脂層側の面で測定した85度光沢度の最大値Gbmaxと最小値Gbminの比(Gbmin/Gbmax)は、その値が1であると、光沢度に異方性がないことを表す。本発明者らが鋭意検討した結果、Gbmin/Gbmaxが上記範囲、すなわち光沢度に異方性をもたらす表面形状を形成することで、剥離開始点が作りやすくなり、剥離性が良好になることを見出した。面内の異方性は特性の均一性の観点より通常抑制すべきものであるが、上記範囲に制御することで密着の弱い方向に剥がれ易くなると推定される。Gbmin/Gbmaxが0.85未満の場合、光沢度が方向によって変化し、転写外観が悪化する場合がある。また、Gbmin/Gbmaxが0.97を超える場合には、剥離性を良好にするという効果が十分に得ることができない。Gbmin/Gbmaxは、0.88以上0.96以下がより好ましく、0.90以上0.95以下がさらに好ましい。Gbmin/Gbmaxを上記の好ましい範囲とする方法としては、基材層の上に樹脂層を設ける際に、基材層を一軸方向に延伸した一軸配向ポリエステルフィルムの少なくとも片側表面に、樹脂層を形成する樹脂組成物を含む塗液を塗布した後、加熱することで塗液の溶媒を蒸発させて樹脂層を形成せしめた後、一軸方向に延伸する方法が挙げられる。樹脂層を形成せしめた後、一軸方向にのみ延伸を加えることで、樹脂層に含有する粒子は異方性を有する形で存在することとなり、樹脂層表面は異方性を有する形状となる。上記の樹脂層を形成する樹脂組成物を含む塗液を塗布する工程において、塗布後に加熱乾燥工程に入るまでの時間を制御して、樹脂層組成溶液の溶媒の沸点に至る時間を長く設定すると、樹脂層組成溶液中に存在する粒子の流動性を高め、より異方性を有する樹脂層を形成することができる。なお、樹脂層を形成する樹脂組成物の塗液が水系溶媒である場合、塗液を塗布した後に加熱乾燥工程に入るまでの時間は3秒以上20秒未満とすることが好ましい。なお、樹脂層側の面で測定した85度光沢度の最大値Gbmaxと最小値Gbminは、後述の測定方法により求められる値であり、任意の測定位置において入射角85度の光沢度の測定を行い、該測定位置を中心に30度刻みでシートを360度回転させ、それぞれの方向において測定し、得られた全ての方向の測定値のうち、もっとも大きい値をGbmax、もっとも小さい値をGbminとする。
本発明の積層フィルムの製造方法の具体的な例について記載するが、本発明はかかる例に限定して解釈されるものではない。
基材層を2層以上有する積層ポリエステルフィルムとする場合、まず、A層に使用するポリエステルAとして、ポリエチレンテレフタレート樹脂(a)とポリエチレンテレフタレート樹脂(a)に平均粒径5μmのシリカ粒子を含有させた粒子含有ポリエチレンテレフタレート樹脂(a‘)を所定の割合で計量する。また、A層以外の層(B層)に使用するポリエステルBとして、ポリエチレンテレフタレート樹脂(a)を使用する。これらの原料樹脂を真空乾燥し、混合したのち単軸押出機に供給し溶融押出する。この際、樹脂温度は265℃〜295℃に制御することが好ましい。その後、冷却固化せしめて未延伸(未配向)PETフィルムを作製する。このフィルムを80〜120℃に加熱したロールで長手方向に3〜4.2倍延伸して一軸配向PETフィルムを得る。このフィルムの片面に所定の濃度に調製した、樹脂組成物を有する塗液を塗布する。この時、塗布前にPETフィルムの塗布面にコロナ放電処理等の表面処理を行ってもよい。コロナ放電処理等の表面処理を行うことで、PETフィルム上への樹脂組成物の塗布性が向上するため、濡れ性を向上させ、樹脂組成物のはじきを防止し、均一な塗布厚みを達成することができる。塗布後、PETフィルムの端部をクリップで把持して80〜130℃の予熱ゾーンへ導き、塗液の溶媒を乾燥させる。乾燥後100℃〜160℃の温度にて、幅方向に3〜4.2倍延伸する。引き続き、150〜240℃の熱処理ゾーンへ導き1〜60秒間の熱処理を行う。この際、加熱工程(熱処理工程)で、幅方向、あるいは長手方向に3〜15%の弛緩処理を行うとフィルム使用時の加熱工程における寸法変化を抑制することができ好ましい。
本発明の積層フィルムは、基材層の少なくとも片面に無機粒子および/または有機粒子を含有する樹脂層が積層されており、前記樹脂層の表面積を従来フィルムよりも大幅に高めることにより、高度なマット調が求められる回路形成工程において、優れたマット調外観と転写性を両立する工程適合性の高い耐熱転写フィルムとして好適に用いることができる。
(1)ポリエステルの組成
ポリエステル樹脂およびフィルムをヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)に溶解し、H−NMRおよび13C−NMRを用いて各モノマー残基成分や副生ジエチレングリコールについて含有量を定量することができる。積層フィルムの場合は、積層厚みに応じて、フィルムの各層を削り取ることで、各層単体を構成する成分を採取し、評価することができる。なお、本発明のフィルムについては、フィルム製造時の混合比率から計算により、組成を算出した。
(2)光沢度
積層フィルムの樹脂層表面を、スガ試験機(株)製、デジタル変角光沢計UGV−5Bを用い、入射角85度、受光角85度(85度光沢度)で、JIS Z8741に準じて測定した。サンプルは50mm角に切り出し、樹脂層側から光を入射して行った。測定は、まず任意の測定位置において行い、該測定位置を中心に30度刻みでシートを360度回転させ、それぞれの方向において測定し、得られた全ての方向の測定値の平均をGbとする。また、面内における最大値をGbmax、最小値をGbminとした。フィルムの両表層に樹脂層を有する場合は、フィルム両面について、測定を行った。
(3)樹脂層の表面積と投影面積Aの比(S/A)、表面うねりWa
JIS B 0601に従い、(株)菱化システム社製 VertScan2.0 R5300GL−Lite−ACを使用して測定した。測定は、樹脂層側の表面についてN=3で行いその平均値を採用した。フィルムの両表層に樹脂層を有する場合は、フィルム両面について、測定を行った。なお、測定条件の詳細は次のとおりである。
製造元 : 株式会社菱化システム
装置名 : VertScan2.0 R5300GL-Lite-AC
測定条件 : CCDカメラ SONY HR-57 1/2インチ
対物レンズ 5x
中間レンズ 0.5x
波長フィルタ 530nm white
測定モード Focus
測定ソフトウェア : VS-Measure Version5.5.1
解析ソフトフェア : VS-Viewer Version5.5.1
測定面積(=投影面積):1.252×0.939mm
(4)表面ピークカウントPc、表面粗さRa
触針法の高精細微細形状測定器(3次元表面粗さ計)を用いてJIS−B0601(1
994年)に準拠して、下記条件にてポリエステルフィルムの表面形態を測定する。
・測定装置 :3次元微細形状測定器(型式ET−4000A)(株)小坂研究所製
・解析機器 :3次元表面粗さ解析システム(型式TDA−31)
・触針 :先端半径0.5μmR、径2μm、ダイヤモンド製
・針圧 :100μN
・測定方向 :フィルム長手方向、フィルム幅方向を各1回測定後平均
・X測定長さ:1.0mm
・X送り速さ:0.1mm/s(測定速度)
・Y送りピッチ:5μm(測定間隔)
・Yライン数:81本(測定本数)
・Z倍率 :20倍(縦倍率)
・低域カットオフ:0.20mm(うねりカットオフ値)
・高域カットオフ:R+Wmm(粗さカットオフ値)R+Wとはカットオフしないことを
意味する。
・フィルタ方式:ガウシアン空間型
・レベリング:あり(傾斜補正)
・基準面積 :1mm
上記条件にて測定を行い、その後解析システムを用いて表面ピークカウントPc、表面粗さRa算出した。
(ピークカウントPc解析条件)
・スライスレベル条件設定;上下間隔固定
・中心ピッチレベル0.05μm
・上下レベル間隔0.025μm
・下限375nm、中心レベル400nm、上限425nmのSPc値をピークカウントPcとして採用する。
(5)粒子の数平均粒径
透過型電子顕微鏡HU−12型((株)日立製作所製)を用い、フィルムの断面を3,000〜200,000倍に拡大観察した断面写真から求めた。すなわち、断面写真の粒子部分をマーキングして、その粒子部分をハイビジョン画像解析処理装置PIAS−IV((株)ピアス製)を用いて画像処理を行い、測定視野内の計100個の粒子を真円に換算したときの平均径を算出し、粒子の平均粒径とした。
(6)マット調外観転写性1(剥離性)
本発明の積層フィルムに、アプリケーターを用いて、ハードコート層(共栄社化学製UF−TCI−1)を乾燥後厚み40μmとなるように塗工し、80℃で10分間乾燥した。その後、幅10mm、長さ150mmの矩形に切り出しサンプルとした。該積層体を用いて、上金型温度、下金型温度ともに温度160℃に加熱したプレス機を使用し、厚さ0.2mmのアルミニウム板/厚さ0.125mmのポリイミドフィルム(東レデュポン製カプトン500H/V)/積層フィルム/HC積層体/厚さ0.125mmのポリイミドフィルム(東レデュポン製カプトン500H/V)/厚さ0.2mmのアルミニウム板の構成体を1.5MPaの条件下で1時間加熱プレスを行った。加熱プレス後に、積層フィルム/HC積層体を取り出し、2000mJ/cmの照度の紫外線を照射し、積層フィルムとHC層との離型性について、下記の基準で評価しB以上を合格とした。
S:10回離型テストを行い、10回ともフィルム破れも付着も発生しなかった。
A:10回離型テストを行い、1回、フィルム破れまたは付着が発生した。
B:10回離型テストを行い、1回より多く3回以内のテストでフィルム破れまたは付着が発生した。
C:10回離型テストを行い、3回より多くフィルム破れおよび/または付着が発生した。
(7)マット調外観転写性2(剥離性2)
(6)で得られた積層フィルム/HC積層体を平板に乗せ、角部を30mm×30mm平板から浮かす。その後角部の先端を角部の頂点が平板に対して垂直となる位置まで押し込む。サンプルを確認し、角部から転写フィルムが剥離している位置までの最短距離を測定し、下記基準にて剥離のきっかけのできやすさを評価した。
S:10mm以上
A:5mm以上10mm未満
B:1mm以上5mm未満。
C:1mm未満。
(8)マット調外観転写性3(光沢度)
(6)にて得られた剥離後のHC層(剥離面)の外観を観察し、下記基準にてマット調外観の転写性を評価した。なお、85度光沢度は、JIS−Z−8741(1997年)に規定された方法に従って、スガ試験機製デジタル変角光沢度計UGV−5Dを用いて、測定を行った。測定はn=5で行い、最大値と最小値を除いた平均値を採用した。
S:85度光沢度が20以下。
A:85度光沢度が20より大きく22以下。
B:85度光沢度が22より大きく25以下。
C:85度光沢度が25より大きい。
(ポリエステルの製造)
製膜に供したポリエステル樹脂は以下のように準備した。
(ポリエステルA)
テレフタル酸およびエチレングリコールから、三酸化アンチモンを触媒として、常法により重合を行い、固有粘度0.65のポリエステルAを得た。
(ポリエステルB)
ポリエステルA中に数平均粒径3.5μmの凝集シリカ粒子を粒子濃度20質量%で含有した固有粘度0.65のポリエチレンテレフタレート粒子マスター。
(ポリエステルC)
ポリエステルA中に数平均粒径2.5μmの凝集シリカ粒子を粒子濃度20質量%で含有した固有粘度0.65のポリエチレンテレフタレート粒子マスター。
(ポリエステルD)
東レ−デュポン社製ハイトレル7247を使用した。
(樹脂層形成用溶液(水分散体)
以下に示す、バインダー樹脂:架橋剤:添加剤:粒子:界面活性剤をそれぞれ表に記載の質量比、固形分濃度となるように純水で希釈して調整した。
・バインダー樹脂I:アクリル樹脂A
(日本カーバイド工業製“ニカゾール”(登録商標)RX7013ED)
・バインダー樹脂II:アクリル樹脂B
ステンレス反応容器に、メタクリル酸メチル(a)、メタクリル酸ヒドロキシエチル(b)、ウレタンアクリレートオリゴマー(根上工業(株)製、アートレジン(登録商標)UN−3320HA、アクリロイル基の数が6)(c)を75:20:5の質量比で仕込み、乳化剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを(a)〜(c)の合計100質量部に対して2質量部を加えて撹拌し、混合液1を調製した。次に、攪拌機、環流冷却管、温度計及び滴下ロートを備えた反応装置を準備した。上記混合液1を60重量部と、イソプロピルアルコール200重量部、重合開始剤として過硫酸カリウム5重量部を反応装置に仕込み、60℃に加熱し、混合液2を調製した。混合液2は60℃の加熱状態のまま20分間保持させた。次に、混合液1の40重量部とイソプロピルアルコール50重量部、過硫酸カリウム5重量部からなる混合液3を調製した。続いて、滴下ロートを用いて混合液3を2時間かけて混合液2へ滴下し、混合液4を調製した。その後、混合液4は60℃に加熱した状態のまま2時間保持した。得られた混合液4を50℃以下に冷却した後、攪拌機、減圧設備を備えた容器に移した。そこに、25%アンモニア水60重量部、及び純水900重量部を加え、60℃に加熱しながら減圧下にてイソプロピルアルコール及び未反応モノマーを回収し、純水に分散された樹脂(A)を得た
・バインダー樹脂III:ポリエステル樹脂B
テレフタル酸25モル%、イソフタル酸24モル%、5−Naスルホイソフタル酸1モル%、エチレングリコール25モル%、ネオペンチルグリコール25モル%の混合重合物を25質量%に水で希釈した分散体。
・架橋剤I:メチル化メラミン/尿素共重合の架橋製樹脂((株)三和ケミカル製“ニカラック”(登録商標)「MW12LF」)
・架橋剤II:カルボジイミド化合物(日清紡ケミカル(株)製”カルボジライト”(登録商標)「V−04」)
・添加剤I:長鎖アルキル基含有化合物(中京油脂社製“レゼムT738”)
・添加剤II:オレフィン系化合物(三井化学社製”ケミパール(登録商標)XHP400”)
攪拌機、温度計、コンデンサーを備えた温度調整可能な反応器中に、トルエン500重量部、ステアリルメタクリレート(アルキル鎖の炭素数18)80重量部、メタクリル酸15重量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート5重量部、アゾビスイソブチロニトリル1部を滴下器に入れ、反応温度85℃にて4時間で滴下して重合反応を行った。その後、同温度で2時間熟成して反応を完了させ長鎖アルキル基含有化合物Aを得た。
・粒子I:数平均粒径500nmの架橋ポリスチレン粒子(比重:1.06)を固形分濃度が15重量%となるように純水で希釈して得られた水分散体。
・粒子II:数平均粒径800nmの架橋ポリスチレン粒子(比重:1.06)を固形分濃度25%となるように純粋で希釈して得られた水分散体。
・粒子III:数平均粒径300nmのシリカ粒子(比重:2.00)を固形分濃度が40重量%となるように純水で希釈して得られた水分散体。
・粒子IV:数平均粒径300nmのシリカ粒子(比重:2.00)を固形分濃度が40重量%となるように純水で希釈して得られた水分散体。
・界面活性剤:フッ素系界面活性剤(互応化学(株)製 プラスコート(登録商標)「RY−2」)
(実施例1)
表に記載の質量比、固形分濃度にて樹脂組成物を含む溶液を調整した。
組成を表の通りとして、原料をそれぞれ酸素濃度0.2体積%とした別々の単軸押出機に供給し、A層押出機シリンダー温度を270℃、B層押出機シリンダー温度を270℃で溶融し、A層とB層合流後の短管温度を275℃、口金温度を280℃に設定しで、樹脂温度280℃で、Tダイより25℃に温度制御した冷却ドラム上にシート状に吐出した。その際、直径0.1mmのワイヤー状電極を使用して静電印加し、冷却ドラムに密着させ未延伸フィルムを得た。次いで、長手方向への延伸前に加熱ロールにてフィルム温度を上昇させ、予熱温度を90℃、延伸温度を95℃で長手方向に3.3倍延伸し、すぐに40℃に温度制御した金属ロールで冷却した。その後、コロナ放電処理を施し、表に示した組成の樹脂層形成用溶液(水分散体)をメタリングバーを用いてウェット厚みが15μmとなるように塗布した。次いでテンター式横延伸機にて予熱温度100℃、延伸温度120℃で幅方向に3.5倍延伸し、そのままテンター内にて定長にて温度240℃で熱処理を行い、その後同温度にて3%の弛緩処理を行い、さらに温度200℃にて2%の弛緩処理を行い、フィルム厚み50μmのA層/B層/A層の3層構成からなる基材層に樹脂層が積層された積層フィルムを得た。このとき樹脂層組成溶液塗布から予熱ゾーンに至るまでの時間は18秒であった。
(実施例2)
樹脂層組成溶液の組成を表の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの積層フィルムを得た。
(実施例3)
樹脂層組成溶液の組成を表の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの積層フィルムを得た。
(実施例4)
樹脂層組成溶液の組成を表の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの積層フィルムを得た。
(実施例5)
樹脂層組成溶液の組成を表の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの積層フィルムを得た。
(実施例6)
樹脂層組成溶液の組成を表の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの積層フィルムを得た。
(実施例7)
基材のポリエステルA層の粒子を表の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの積層フィルムを得た。
(実施例8)
樹脂層組成溶液の組成を表の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの積層フィルムを得た。
(実施例9)
横延伸予熱2温度、前半温度を95℃に変更し、樹脂層組成溶液塗布からテンター100℃以上のゾーンに至る時間を30秒とした以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの積層フィルムを得た。
(実施例10)
樹脂層組成溶液の組成を表の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの積層フィルムを得た。
(実施例11)
樹脂層組成溶液の組成を表の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの積層フィルムを得た。
(実施例12)
基材のポリエステルA層の粒子を表の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの積層フィルムを得た。
(実施例13)
樹脂層組成溶液の組成を表の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの積層フィルムを得た。
(実施例14)
樹脂層組成溶液の組成を表の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの積層フィルムを得た。
(実施例15)
樹脂層組成溶液の組成を表の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの積層フィルムを得た。
(比較例1)
樹脂層組成溶液の組成を表の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの積層フィルムを得た。
(比較例2)
表に示すとおり、基材をポリエステルA層を有さない単膜構成とした以外は、実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの積層フィルムを得た。
(比較例3)
樹脂層組成溶液の組成を表の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの積層フィルムを得た。得られた積層フィルムの剥離性評価を実施したところ、剥離は可能であるが転写面に積層フィルム樹脂層の粒子が付着していたため、マット調外観転写性3(光沢度)は不合格とした。
(比較例4)
樹脂層組成溶液の組成を表の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの積層フィルムを得た。
(比較例5)
樹脂層組成溶液の塗工をオフライン加工にて行った。基材をインラインコートを行わず、実施例1に示した方法にて製膜した。得られた基材フィルムに表に示した組成の樹脂層組成溶液をスロットダイコーターを用いて塗布し、130℃で2分間乾燥してフィルム厚み50μmの積層フィルムを得た。
Figure 2018047592
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Figure 2018047592
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本発明の積層フィルムは、基材層の少なくとも片面に無機粒子および/または有機粒子を含む樹脂層が積層された積層フィルムであって、前記樹脂層が少なくとも一方の表層にあり、前記樹脂層表面で測定した85度光沢度の面内平均値Gbが25以下であり、前記樹脂層の投影面積A(μm)と投影面積当りの実表面積S(μm)の比(S/A)が、1.15以上1.80以下であることにより、高度なマット調が求められる回路形成工程において、優れたマット調外観と転写性を両立する工程適合性の高い耐熱転写フィルムとして好適に用いることができる。
本発明の積層フィルムは、無機粒子および/または有機粒子を含有する樹脂層が積層され、かつフィルムの表面積を従来フィルムよりも大幅に高めることにより、高度なマット調が求められる回路形成工程において、優れたマット調外観と転写性を両立する工程適合性の高い耐熱転写フィルムとして好適に用いることができる。

Claims (6)

  1. 基材層の少なくとも片面に無機粒子および/または有機粒子を含む樹脂層が積層された積層フィルムであって、前記樹脂層が少なくとも一方の表層にあり、前記樹脂層表面で測定した85度光沢度の面内平均値Gbが25以下であり、前記樹脂層の投影面積A(μm)と投影面積当りの実表面積S(μm)の比(S/A)が、1.15以上1.80以下である積層フィルム。
  2. 前記樹脂層表面の、表面うねりの平均値(Wa)が0.05〜0.5μm、表面ピークカウント(Pc)が100〜1000個/mm、表面粗さ(Ra)が0.4〜1.0μmである、請求項1に記載の積層フィルム。
  3. 前記樹脂層表面で測定した85度光沢度の面内最大値Gbmaxと、面内最小値Gbminの比(Gbmax/Gbmin)が0.85以上0.97以下である、請求項1または2に記載の積層フィルム。
  4. 前記基材層が少なくとも2層からなり、前記樹脂層に接する層に無機粒子および/または有機粒子を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の積層フィルム。
  5. 前記樹脂層に含まれる粒子の数平均粒径rc(μm)と、前記基材層の樹脂層に接する層に含まれる粒子の数平均粒径rb(μm)の比(rb/rc)が4以上10以下である、請求項4に記載の積層フィルム。
  6. 離型用途に用いられる請求項1〜5のいずれかに記載の積層フィルム。
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