JP2018046070A - 基板加熱装置、基板加熱方法及び記憶媒体 - Google Patents

基板加熱装置、基板加熱方法及び記憶媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】筐体11内に設けられる熱板2の温度を目標温度まで昇温させるにあたり、筐体11内において熱板2から離れた部位の温度を速やかに安定させて、当該熱板2による基板Wの処理を速やかに開始することができる技術を提供すること。【解決手段】熱板2を目標温度まで昇温させるときに、熱板2から離れた部位の温度を検出する第2の温度検出部31の温度検出値が、上記の部位の目標温度である周囲目標温度から予め決められた温度だけ低い温度である制御切り替え用の温度に達するまでは、前段電力制御部53によりヒーター21の電力制御を行う。そして、第2の温度検出部31の温度検出値が制御切り替え用の温度に達した後は、後段電力制御部52によりヒーター21の電力制御を行う。【選択図】図4

Description

本発明は、基板が載置される熱板を備えた基板加熱装置、基板加熱方法及び記憶媒体に関する。
半導体製造プロセスのフォトリソグラフィ工程においては、基板である半導体ウエハにレジストなどの薬液の塗布による各塗布膜の形成、塗布膜であるレジスト膜の露光、及び現像が行われる。そして、各塗布膜を形成した後や、レジスト膜の露光後で現像前において、ウエハは加熱装置により加熱される。この加熱装置にはヒーター及び温度センサを備え、載置されたウエハを加熱する熱板が設けられている。そして、この熱板においては温度センサによる検出温度に基づいて、ユーザーにより設定された熱板の温度(設定温度)になるように、ヒーターの出力が制御される。
例えばウエハのロットの切れ目などで上記の熱板の設定温度を上昇させる場合が有る。そのように設定温度の変更が行われることで熱板の温度が上昇するが、変更された設定温度に達して安定した直後においては、熱板の周囲の温度は当該熱板の温度変化に応じて変移する途中であり、不安定な状態となっている。このような状態でウエハを熱板に載置して加熱すると、周囲の雰囲気に熱板の熱が吸収されることによって、ウエハの面内の各部を設定温度で加熱することができないおそれが有る。
従って、熱板の温度が設定温度に達した後であっても、熱板の周囲の温度が安定するまではウエハの処理が行われないようにする必要が有る。しかし、上記のようにヒーターの出力は温度センサの検出温度と設定温度とに基づいて制御されているので、熱板の温度が設定温度に達した後は、当該熱板の温度を設定温度に維持するようにヒーターの出力は比較的低く制御されることになる。そのような状態で、熱板の周囲の温度を速やかに上昇させて安定化させることは難しく、熱板の周囲の温度が安定化するには、比較的多くの時間を要する場合が有る。
特許文献1には、熱板の表面を覆うカバーにもヒーターを設けることで、熱板とは独立して熱板の周囲の温度を制御可能な加熱装置について記載されている。しかし、この構成ではヒーターを設ける数が多くなることで、装置の製造コスト及び運用コストが上昇してしまう。特許文献2には、熱板の周囲に設けられるカバー(蓋体)の温度を調整するために、熱容量が比較的大きくなるように構成されたアームを、熱板の温度を上昇させる際にはカバーから離れるように駆動させることで、当該カバーの温度上昇を速やかに行う技術が記載されている。しかし、そのような駆動するアームを設けることは加熱装置の構成が大掛かりになってしまう懸念が有る。また、特許文献3には所定の時間、ヒーターの出力が定格出力とされた後、PID制御が行われるように構成された熱板について示されているが、熱板の周囲温度の調整については考慮されておらず、上記の問題を解決するには不十分である。
特開平10−189429号公報 特開2001−274064号公報 特許4384538号公報
本発明はこのような事情においてなされたものであり、その目的は、筐体内に設けられる熱板の温度を目標温度まで昇温させるにあたり、当該筐体内における熱板から離れた部位の温度を速やかに安定させて、当該熱板による基板の処理を速やかに開始することができる技術を提供することである。
本発明の基板加熱装置は、筐体内に設けられ、ヒーターによって加熱されると共に、その上に基板が載置される熱板と、
前記熱板の温度を検出する第1の温度検出部と、
前記筐体内であって前記熱板から離れた部位の温度を検出する第2の温度検出部と、
前記ヒーターの電力制御を行う前段電力制御部と、
前記第1の温度検出部と熱板の目標温度との偏差に基づいて、前記ヒーターの電力制御を行う後段電力制御部と、
熱板を目標温度まで昇温させるときに、前記第2の温度検出部の温度検出値が前記熱板の目標温度に対応する前記部位の目標温度である周囲目標温度から予め決められた温度だけ低い温度である制御切り替え用の温度に達するまでは、前段電力制御部によりヒーターの電力制御を行い、前記第2の温度検出部の温度検出値が前記制御切り替え用の温度に達した後は、後段電力制御部によりヒーターの電力制御を行うように電力制御部を切り替える切り替え部と、を備え、
前記前段電力制御部は、前記第1の温度検出部の温度検出値と熱板の目標温度との偏差に基づいて前記ヒーターの電力制御を行うときよりも、前記部位の昇温速度が早くなるように構成されていることを特徴とする。
本発明の基板加熱方法は、筐体内に設けられ、ヒーターによって加熱されると共にその上に基板が載置される熱板と、
前記熱板の温度を検出する第1の温度検出部と、
前記筐体内であって前記熱板から離れた部位の温度を検出する第2の温度検出部と、
前記ヒーターの電力制御を行う前段電力制御部と、
前記第1の温度検出部と熱板の目標温度との偏差に基づいて、前記ヒーターの電力制御を行う後段電力制御部と、
を備える基板加熱装置を用いた基板加熱方法において、
熱板を目標温度まで昇温させるときに、前記第2の温度検出部の温度検出値が前記熱板の目標温度に対応する前記部位の目標温度である周囲目標温度から予め決められた温度だけ低い温度である制御切り替え用の温度に達するまでは、前段電力制御部によりヒーターの電力制御を行い、前記第2の温度検出部の温度検出値が前記制御切り替え用の温度に達した後は、後段電力制御部によりヒーターの電力制御を行うように電力制御部を切り替える工程と、
前記第1の温度検出部の温度検出値と熱板の目標温度との偏差に基づいて前記ヒーターの電力制御を行うときよりも、前記部位の昇温速度が早くなるように前記前段電力制御部による電力制御を行う工程と
を含むことを特徴とする。
本発明の記憶媒体は、ヒーターによって加熱されると共に、その上に基板が載置される熱板を備えた基板加熱装置に用いられるコンピュータプログラムを格納した記憶媒体であって、前記プログラムは本発明の基板処理方法を実行するためにステップが組まれていることを特徴とする。
本発明によれば、熱板を目標温度まで昇温させるときに、熱板から離れた部位の温度を検出する第2の温度検出部の温度検出値が、熱板の目標温度に対応する上記の部位の目標温度である周囲目標温度から予め決められた温度だけ低い温度である制御切り替え用の温度に達するまでは、前段電力制御部によりヒーターの電力制御を行う。そして、第2の温度検出部の温度検出値前記制御切り替え用の温度に達した後は、後段電力制御部によりヒーターの電力制御を行う。前段電力制御部は、熱板の温度を検出する第1の温度検出部の温度検出値と熱板の目標温度との偏差に基づいてヒーターの電力制御を行うときよりも、上記の部位の昇温速度が早くなるように構成されている。従って、速やかに熱板から離れた部位の温度を安定化させることができ、基板の加熱処理を速やかに開始することができる。
本発明の実施形態に係る加熱装置の縦断側面図である。 前記加熱装置の横断平面図である。 前記加熱装置を構成するヒーターに印加される電圧波形を示す模式図である。 前記加熱装置に設けられる熱板の温度を制御する制御部のブロック図である。 前記制御部に含まれるデータを示す模式図である。 前記熱板の設定温度を上昇させるときの熱板周囲温度及びヒーター出力の推移を示すタイミングチャートである。 実施例と比較例における熱板周囲温度の推移を示すタイミングチャートである。 前記熱板の設定温度を低下させるときの前記加熱装置の動作を示す説明図である。 前記熱板の設定温度を低下させるときの前記加熱装置の動作を示す縦断側面である。 前記制御部の他の構成例を示す模式図である。 前記加熱装置の他の構成例を示す説明図である。 評価試験の結果を示すグラフ図である。 評価試験の結果を示すグラフ図である。
本発明に係る基板加熱装置の一実施形態であるウエハWの加熱装置1について、図1の縦断側面図、図2の横断平面図を夫々参照しながら説明する。この加熱装置1に搬送されるウエハWの表面にはレジスト膜が形成されており、当該レジスト膜の表面は、この加熱装置1による加熱後に現像処理を行うことでレジストパターンが形成されるように露光されている。つまり、この加熱装置1は、露光によりレジスト膜に生じた定在波を除去し、ウエハWに形成されたレジスト膜が化学増幅型である場合には露光により生じた酸を拡散させる、ポストエクスポージャベーク(PEB)を行う。
図中11は加熱装置1の筐体であり、側壁にウエハWの搬送口12を備えている。筐体11内において搬送口12が開口している側を前方側とすると、筐体11内の後方側には、水平な円形の熱板2が設けられている。この熱板2には、例えば発熱抵抗体からなるヒーター21と、第1の温度検出部をなす温度センサ22とが埋設されている。温度センサ22は、熱板2の表面の温度に相当する検出信号を、後述の制御部4に出力する。ヒーター21により加熱された熱板2の表面に、上記のウエハWが載置されて、加熱処理が行われる。図中23は支持部材であり、熱板2を側方から囲み、筐体11の底部から浮くように支持している。熱板2は厚さ方向に形成された貫通孔を3つ備えている。各貫通孔には垂直なピン24が挿通されている。当該ピン24は昇降機構25により昇降し、ピン24の先端は熱板2の表面において突没する。
図中26は円形のカバーであり、側壁と、当該側壁に支持された天板27とにより構成されている。図中28は昇降機構であり、熱板2上においてカバー26を昇降させる。ウエハWを加熱処理する際には、図1に示すようにカバー26の側壁の下端は熱板2に接し、カバー26と熱板2とにより、ウエハWの周囲に区画された処理空間29が形成される。ウエハWを加熱処理する際には、このように区画された処理空間29を形成することで、処理空間29の外部の気流の変化によってウエハWの温度が影響されることを防ぐことができる。
筐体11内において、カバー26の天板27は、当該熱板2の温度変化に応じてその温度が変化する。図中31は、当該天板27の中心部に埋設された第2の温度検出部をなす温度センサであり、当該天板27の温度に相当する検出信号を、後述の制御部4に出力する。上記の温度センサ22と温度センサ31とを区別するために、以降は温度センサ22を熱板温度センサ22、温度センサ31を熱板周囲温度センサ31と記載する。また、熱板温度センサ22から出力される検出信号によって検出される温度を熱板温度、熱板周囲温度センサ31から出力される検出信号によって検出される温度を熱板周囲温度として記載する。
筐体11の天井には複数のノズル32が設けられている。各ノズル32はエアの供給源33に接続されており、当該供給源33から供給されたエアを、筐体11内における熱板2の上方領域に吐出することができる。このエアは、熱板2と当該熱板2の上方領域の温度を低下させる冷却ガスである。
図中34は水平な板状のアームであり、表面にウエハWが載置される。このアーム34は、移動機構35により前後方向に移動し、熱板2の支持部材23よりも前方の待機位置(図1に示す位置)と、熱板2の上方の位置との間で移動することができる。待機位置は第1の位置であり、熱板2の上方の位置は第1の位置よりも熱板2に近い第2の位置である。アーム34が待機位置に位置するときに、搬送口12から筐体11内に進入した加熱装置1の外部の搬送機構が昇降することで、当該外部の搬送機構とアーム34との間でウエハWの受け渡しが行われる。また、図2中36はアーム34の後端から前方側に向けて形成されたスリットであり、熱板2上にアーム34が位置したときに、上記のピン24は当該スリット36を介してアーム34上に突出することができ、ピン24の昇降とアーム34の進退との協働により、熱板2とアーム34との間でウエハWの受け渡しが行われる。このように、アーム34はウエハWを搬送する搬送機構を構成する。
さらに、アーム34は図示しない冷却水の流路を備えており、加熱装置1の稼働中、当該流路を常時冷却水が流通することにより、当該アーム34の表面は所定の温度になるように調整されている。そのように温度が調整されていることにより、冷却部であるアーム34は熱板2から受け渡されたウエハWを冷却する。また、このアーム34は、後述するように熱板2及び熱板2の上方領域の温度を低下させる役割も有する
ところで図1に示すように上記のヒーター21は、スイッチング素子を含むSSR(ソリッドステートリレー)41を介して交流電源42に接続されている。従って、SSR41がオン状態となるタイミングが制御されることで、ヒーター21への供給電力が制御され、それによってヒーター21の発熱量が制御される。このオン状態となるタイミングの制御は、後述の制御部4から当該SSR41に供給される制御信号に基づいて行われる。なお、このSSR41は、例えばオンオフの動作が電圧の0V付近で行われるゼロクロス動作を行う。
SSR41によりヒーター21に電力が供給される期間N2/所定の周期N1×100(単位:%)をヒーター21の出力とする。図3はヒーター21の出力が100%である場合と、50%である場合とについて、ヒーター21に供給される交流電圧の波形を概略的に実線の曲線として示している。なお、図中の点線の曲線の波形は、上記のSSR41によってヒーター21と交流電源42との接続が絶たれてヒーター21への出力がオフになっていることを示している。このように制御部4からSSR41に出力される上記の制御信号によってヒーター21への電力の供給が制御されるので、当該制御信号は、ヒーター21へ供給する電力の大きさを指定する電力指令値に相当する。
続いて図4のブロック図を参照して、制御部4について説明する。制御部4は、熱板2の温度の設定値(熱板2の設定温度)が変更された際に、熱板2の温度及び熱板2の周囲の温度が速やかに安定するように上記のヒーター21の出力を制御することができるように構成されており、コントローラ43と温度調整器51とを備えている。コントローラ43及び温度調整器51は各々コンピュータを含み、互いに接続されている。
コントローラ43は、加熱装置1のユーザーによって設定される熱板2の温度の設定値(熱板2の設定温度)が入力される入力部44を備えている。熱板2の温度がこの設定温度になるように、上記のヒーター21の出力が制御される。この入力部44はキーボードやタッチパネルなどの機器により構成されることで、ユーザーが当該機器を介して直接、設定温度を入力することができるようにしてもよいし、データの受信機として構成されることで、制御部4に接続されるコンピュータから送信された設定温度のデータが受信されるようにしてもよい。
また、コントローラ43はメモリ45及びデータ処理部46を備えている。記憶部であるメモリ45には、熱板2の設定温度と、熱板2が当該設定温度に達し、且つ熱板2の周囲の雰囲気の温度も安定化したときにおける上記の各センサ22、31により検出される熱板温度及び熱板周囲温度との対応関係が記憶されている。
図5の表は、上記のメモリ45に記憶された対応関係の一例を示している。このような対応関係は、例えば予め実験を行うことにより取得しておく。読み出し部であるデータ処理部46は、メモリ45に記憶された対応関係より、入力された熱板2の設定温度に対応する熱板温度及び熱板周囲温度を読み出し、読み出した各温度を温度調整器51に出力する。例えば、熱板2の設定温度が180℃として入力された場合には、図5の表より、熱板温度は180℃、熱板周囲温度は130℃として読み出されて、温度調整器51に出力される。このようにメモリ45から読み出された熱板温度、メモリ45から読み出された熱板周囲温度となるように、センサ22により検出される熱板温度、センサ31により検出される熱板周囲温度が夫々合わせ込まれるので、以降はこのように読み出された熱板温度を目標熱板温度、読み出された熱板周囲温度を目標熱板周囲温度として記載する。即ち、メモリ45には熱板2の設定温度と、目標熱板温度と、目標熱板周囲温度とを対応付けたデータが記憶されている。なお、この図5の例では、熱板2の設定温度は目標熱板温度と一致している。
続いて、温度調整器51について説明する。温度調整器51は後段電力制御部であるPID演算部52と、前段電力制御部である固定出力指示部53と、切り替え部であるスイッチ54と、判定部55と、を備えている。PID演算部52及び固定出力指示部53は、上記のSSR41に制御信号を送信する。スイッチ54によってPID演算部52からSSR41に制御信号が出力される状態と、固定出力指示部53からSSR41に制御信号が出力される状態とが切り替えられる。
PID演算部52は、熱板温度と目標熱板温度とを取り込み、これらの偏差を算出する。そして、当該偏差に基づいて熱板温度が目標熱板温度になるようにPID制御が行われるように、制御信号を出力する。固定出力指示部53は、ヒーター21の出力が100%、50%または0%となるように制御信号を出力する。詳しくは後述するように、熱板2の設定温度を上昇させるにあたり、固定出力指示部53は、熱板周囲温度が比較的低い温度範囲に含まれるときにはヒーター21の出力が100%となるように、比較的高い温度範囲に含まれるときにはヒーター21の出力が50%となるように、熱板温度に依らず、予め決められたパターンで制御信号(電力指令値)を出力する。判定部55は、熱板2の設定温度が変更されたときに、後述のように各種の判定を行い、スイッチ54の切り替えを制御する。
上記のデータ処理部46、PID演算部52、固定出力指示部53、スイッチ54及び判定部55は、例えばプログラムにより構成されている。また、例えばコントローラ43には、昇降機構25、28、移動機構35、エア供給源33に対して制御信号を送信して、ピン24の昇降、カバー26の昇降、アーム34の進退、ノズル32からのエアの給断などの動作を制御する図示しないプログラムも含まれている。これらの各プログラムは、後述の処理を実行できるようにステップ群が組まれており、例えばハードディスク、コンパクトディスク、光磁気ディスク、メモリカードなどの記憶媒体に格納された状態で、制御部4にインストールされている。
上記の加熱装置1において、第1のロットに属するウエハWの加熱処理が終了した後、第2のロットに属するウエハWの加熱処理が行われる前に、熱板2の設定温度の変更が行われる。以下、この熱板2の設定温度が変更されたときの加熱装置1の動作について説明する。
(熱板2の設定温度が上昇する場合)
熱板周囲温度の推移と、ヒーター21の出力の推移とを互いに対応させて示した図6のタイミングチャートを適宜参照しながら、熱板2の設定温度をT℃から、T℃よりも高いT1℃に変更する場合について説明する。コントローラ43の入力部44に設定温度T1℃が入力され、この設定温度T1℃に対応する目標熱板温度(T2℃とする)及び目標熱板周囲温度(T3℃とする)がメモリ45から読み出されて、温度調整器51に送信される。なお、図5で説明したように、この例では設定温度と目標熱板温度とは等しいため、T1℃=T2℃である。
そして、熱板周囲温度センサ31によって検出される熱板周囲温度が、第1の昇温用設定温度範囲R1、第2の昇温用設定温度範囲R2、第3の昇温用設定温度範囲R3のうちのいずれに含まれるかが判定される。図6に示すように、第1の昇温用設定温度範囲R1は、T3℃より低く、且つ(T3−A1)℃以上の温度範囲であり、第2の昇温用設定温度範囲R2は、(T3−A1)℃より低く、且つ(T3−A2)℃以上の温度範囲であり、第3の昇温用設定温度範囲R3は(T3−A2)℃より低い温度範囲である。上記のT、T1〜T3、A1、A2は、各々正の数である。A1、A2については予め設定された定数であり、A1<A2である。
ここでは熱板周囲温度が、第3の昇温用設定温度範囲R3に含まれると判定されたものとする。そのように判定されると、スイッチ54により固定出力指示部5がSSR41に制御信号を出力する状態となり、SSR41にヒーター21の出力が100%となるように制御信号が出力され(チャート中、時刻s1)、熱板温度及び熱板周囲温度が共に急激に上昇する。
そして、熱板周囲温度が第2の昇温用設定温度範囲R2に含まれると判定されると、固定出力指示部53からSSR41にヒーター21の出力が50%となるように制御信号が出力され(時刻s2)、熱板温度及び熱板周囲温度の上昇が続く。然る後、熱板周囲温度が第1の昇温用設定温度範囲R1に含まれる、即ち、(T3−A1)℃に達したと判定されると、スイッチ54によりPID演算部52がSSR41に制御信号が出力する状態となり、熱板温度センサ22により検出される熱板温度と目標熱板温度T2との差分が算出され、熱板温度のPID制御が開始される(時刻s3)。
時刻s1〜s3でヒーター21の出力が100%、50%と比較的高い出力とされていたことで、熱板温度は例えば目標熱板温度T2を超えているため、ヒーター21の出力はPID制御の開始後0%の状態で推移し、熱板温度が下降する。また、熱板2の余熱によって熱板周囲温度は上昇を続け、その後に下降する。熱板温度の下降が続き、目標熱板温度T2を下回るとヒーター21の出力が上昇し(時刻s4)、当該熱板温度が目標熱板温度T2に達して安定化すると共にヒーター21の出力も安定化する。そして、熱板周囲温度が目標熱板周囲温度T3℃に達して安定化する(時刻s5)。その後、熱板2に第2のロットのウエハWが載置されて加熱処理が行われる。図6に示すように、時刻s1〜時刻s3までの固定出力指示部5によりヒーター21の出力の制御が行われる期間の熱板周囲温度の昇温速度は、時刻s3より後における熱板温度と目標熱板温度T2とに基づいてPID演算部52によってヒーター21の出力の制御を行う期間の昇温時における熱板周囲温度の昇温速度よりも早い。このように熱板周囲温度を上昇させることができるように、固定出力指示部5が構成されている。
上記のように行うヒーター21の出力の制御の効果を示すために、比較例として、固定出力指示部53による制御は行わず、上記の時刻s1から熱板温度と目標熱板温度T2とに基づいてPID演算部52によるヒーター21の制御を行った場合における熱板周囲温度の推移を、図7中のグラフに鎖線で示している。なお、図7中の実線は、図6で述べたようにヒーター21の出力の制御を行った場合、即ち発明の実施例の熱板周囲温度の推移を示しており、図6で示した熱板周囲温度のグラフと同じものである。
比較例では熱板温度が上昇して目標熱板温度T2との偏差が小さくなると、ヒーター21の出力が低下するように制御されるので、熱板周囲温度の上昇が実施例に比べて緩やかである。即ち、上記の固定出力指示部53は、仮に熱板温度と目標熱板温度T2とに基づいてPID演算部52によってヒーター21の出力の制御を行うとした場合よりも熱板周囲温度の昇温速度が大きくなるように構成されている。そして、比較例ではそのように熱板周囲温度は緩やかに上昇するので、当該比較例において熱板周囲温度が目標熱板周囲温度T3に到達する時刻s6は、実施例で熱板周囲温度が目標熱板周囲温度T3に到達する時刻s5よりも後の時刻である。つまり実施例の方が、より早くウエハWの加熱処理を開始することができる。
ところで、実施例において上記のように熱板の設定温度を変更するにあたり、設定温度T1℃が入力されたときに熱板周囲温度が第2の昇温用設定温度範囲R2に含まれると判定された場合は、上記の一連の動作のうち、当該第2の昇温用設定温度範囲R2に含まれると判定されたときの動作から開始される。同様に、設定温度T1℃が入力されたときに熱板周囲温度が第1の昇温用設定温度範囲R1に含まれると判定された場合は、上記の一連の動作のうち、当該第1の昇温用設定温度範囲R1に含まれると判定されたときの動作から開始される。
(熱板2の設定温度が下降する場合)
次に、熱板2の設定温度をT℃から、T℃よりも低いT4℃に変更させる場合について、熱板2の設定温度を下降させる場合の動作をまとめた図8を参照して説明する。入力部44に設定温度T4が入力され、この設定温度T4℃に対応する目標熱板温度(T5℃とする)及び目標熱板周囲温度(T6℃とする)が読み出されて、温度調整器51に送信される。なお、この例では設定温度と目標熱板温度とは等しいため、T4℃=T5℃である。
そして、センサ31によって検出される熱板周囲温度が、第1の降温用設定温度範囲R4、第2の降温用設定温度範囲R5のうちのいずれに含まれるかが判定される。図8に示すように、第1の降温用設定温度範囲R4は、T6℃より高く且つ(T6+B1)℃以下の温度範囲であり、第2の降温用設定温度範囲R5は、(T6+B1)℃より高い温度範囲である。上記のT4〜T6、B1は、各々正の数であり、B1については予め設定された定数である。
ここでは熱板周囲温度が、第2の降温用設定温度範囲R5に含まれると判定されたものとする。そのように判定されると、スイッチ54により固定出力指示部53によって制御信号が制御される状態となり、当該制御信号出力部55からSSR41にヒーター21の出力が0%となるように制御信号が出力される。つまりヒーター21がオフになる。そして、カバー26が熱板21から上昇し、図9に示すように待機位置から熱板21上にアーム34が移動すると共に、ノズル32からエアが吐出される。
アーム34及び吐出されたエアにより、熱板温度及び熱板周囲温度が急激に低下し、熱板周囲温度が第1の降温用設定温度範囲R4に含まれると判定されると、エアの吐出が停止すると共にアーム34が待機位置に移動する。ヒーター21の出力は0%のままであり、自然冷却により熱板温度及び熱板周囲温度の低下が進行する。然る後、熱板周囲温度が降下して例えばT6℃に達すると、PID演算部52からSSR41に制御信号が出力される状態となり、センサ22により検出される熱板温度と目標熱板温度T5との偏差が算出され、当該偏差に基づいて熱板温度のPID制御が開始される。そして、熱板温度が目標熱板温度T5に達して安定化して、ヒーター21の出力が安定化する。その後、熱板2に第2のロットのウエハWが載置されて加熱処理が行われる。
なお、設定温度T4℃が入力されたときに熱板周囲温度が第1の降温用設定温度範囲R4に含まれると判定された場合は、上記の一連の動作のうち、当該第1の降温用設定温度範囲R4に含まれると判定されたときの動作から開始される。ところで、このように熱板2の設定温度を低下させる場合、固定出力指示部53による制御とPID演算部52による制御とが切り替わるタイミングは上記の例に限られず、T6℃よりも予め設定した高い温度あるいはT6℃よりも予め設定した低い温度に達したときに切り替わってもよい。また、熱板周囲温度が降温用設定温度範囲R4、R5に含まれるときもPID演算部52によりヒーター21の出力が制御されるようにしてもよい。その場合においても、熱板周囲温度が目標熱板周囲温度よりも高いので、ヒーター21の出力は0%になるように制御される。
また、上記の熱板2の設定温度の切り替えによるヒーター21の出力制御は、ウエハWのロットが切り替わるときに行われるものとして説明したがこのようなタイミングで行われることには限られない。例えば、熱板2の設定温度を上昇させるときのヒーター21の出力制御については、このロットの切り替わり時の他に、加熱装置1の電源を投入後、最初に加熱装置1に搬送されるロットを処理するために熱板2の設定温度が新規に入力されたときにも行われる。
上記の加熱装置1においては、熱板2の設定温度を上昇させるにあたり、固定出力指示部53が、当該固定出力指示部53による制御が行われている時間帯において、PID演算部52による制御が行われている期間の熱板周囲温度の昇温速度よりも、昇温速度が大きくなるようにヒーター21の出力を制御する。また、上記のように熱板周囲温度が、目標熱板周囲温度T3よりも予め決められた温度A1だけ低い制御切り替え用の温度に達したときに、固定出力指示部53による制御を停止し、PID演算部52による制御を開始するので、熱板周囲温度が目標熱板周囲温度を大きく上回ることを防ぐことができる。さらに、最終的にはPID演算部52によりヒーター21の出力を制御し、熱板周囲温度を目標熱板周囲温度に、熱板温度を目標熱板温度に夫々合わせ込む。このようにヒーター21の出力を制御することで、熱板周囲温度の目標熱板周囲温度への合わせ込み、熱板温度の目標熱板温度への合わせ込みを速やかに行うことができる。従って、熱板2の設定温度の変更開始後、加熱装置1にてウエハWの加熱処理を行うまでの時間が長くなることを抑制し、加熱装置1のスループットの向上を図ることができる。
さらに、熱板2の設定温度を上昇させるにあたり、固定出力指示部53によるヒーター21の出力の制御中、熱板周囲温度が上記の制御切り替え用温度に近づくと、ヒーター21の出力が100%から50%により降下するようにしている。それによって、より確実に、熱板周囲温度が目標熱板周囲温度を大きく上回ることを防ぐことができるので、より速やかに熱板周囲温度の目標熱板周囲温度への合わせ込みを行い、ウエハWの処理を速やかに開始することができる。なお、固定出力指示部53によるヒーター21の出力は100%及び50%の2段階に制御されることには限られず、より多段に制御されてもよい。例えば、熱板周囲温度に応じて10%刻みでヒーター21の出力が変更されるように制御されてもよい。
ところで固定出力指示部53が設けられず、PID演算部52によって、常にヒーター21の出力制御が行われるようにしてもよい。図10は、そのように構成された制御部5の模式図を示している。既述の制御部4との差異点を述べると、熱板温度センサ22からの出力及び熱板周囲温度センサ31からの出力の一方が、スイッチ57によって選択されてPID演算部52に取り込まれる。また、目標熱板周囲温度及び目標熱板周囲温度のうちの一方がスイッチ58によって選択されてPID演算部52に取り込まれる。スイッチ57、58の動作は、判定部55による上記の判定結果に従って制御される。この構成例では、PID演算部52及びスイッチ57、58が、前段電力制御部及び後段電力制御部を構成する。
以下、熱板2の設定温度を上昇させるときの制御部5による制御を、制御部4による制御との差異点を中心に説明する。図6で説明したように熱板周囲温度が目標熱板周囲温度T3から比較的大きく離れた昇温用設定温度範囲R2、R3に含まれるときには、スイッチ57、58により熱板周囲温度と目標熱板周囲温度T3とがPID演算部52に取り込まれる状態となる。そして、PID演算部52によって、熱板周囲温度と目標熱板周囲温度T3との偏差が算出され、当該偏差に基づいて熱板周囲温度のPID制御が行われるようにヒーター21の出力が制御される。
そして、熱板周囲温度が目標熱板周囲温度T3に比較的近い昇温用設定温度範囲R1に達すると(時刻s7とする)、スイッチ57、58により熱板温度と目標熱板温度T2とがPID演算部52に取り込まれる状態となる。そのような状態となると、これらの温度の偏差が算出されて、熱板温度のPID制御が行われるようにヒーター21の出力が制御される。
この制御部5を備えた加熱装置1において、設定温度が変更されてから上記の時刻s7に至るまでは、PID演算部52によって熱板周囲温度と目標熱板周囲温度T3との偏差に基づいてヒーター21の出力が制御される。従って時刻s7より後の熱板周囲温度に関わらず熱板温度と目標熱板温度との偏差に基づいてヒーター21の出力を制御する期間の熱板周囲温度の昇温速度よりも、時刻s7に至るまでの期間における熱板周囲温度の昇温速度を大きくすることができる。従って、制御部4を備えた加熱装置1と同様、熱板周囲温度を速やかに目標熱板周囲温度に合わせ込むことができるので、加熱装置1のスループットの向上を図ることができる。ただし、上記の固定出力指示部53を設けることによって、目標熱板温度及び熱板周囲温度に関わらず、ヒーター21の出力を100%、50%という比較的高い出力にすることができるので、より速やかに熱板周囲温度を目標熱板周囲温度に合わせ込むことができるため好ましい。
ところで、熱板温度センサ22に基づいて熱板温度を制御するにあたり、熱板温度と目標熱板温度との偏差に基づいて制御が行われればよいので、熱板温度としてはPID制御されることに限られず、例えばPI制御されるようにしてもよい。また、熱板周囲温度センサ31は、筐体11内において熱板2の温度変化に応じて温度が変化する雰囲気に設けられていればよく、配置される位置としては、上記の例に限られない。図11では、熱板周囲温度センサ31の他の配置例を示している。この図に示すように熱板周囲温度センサ31は、カバー26の天板27の周縁部に設けられていてもよいし、筐体11の天井において天板27の中心部に重なる位置や、天板27の周縁部に重なる位置に設けられていてもよい。また、熱板周囲温度センサ31は、これらの位置に各々設けられ、各熱板周囲温度センサ31による検出温度の平均値に基づいて制御が行われるようにしてもよい。
さらに、上記のエアを供給するノズルは、例えば熱板2の下方に設けられ、熱板2に向けてエアを吐出し、熱板2を冷却することによって熱板周囲温度も低下させるようにしてもよい。また、上記の熱板温度センサ22は放射温度計により構成され、熱板2から離れた位置に配置されてもよい。つまり、熱板温度センサ22は熱板2に設けることには限られない。
さらに、加熱装置1は既述の用途に用いることに限られず、例えば各種の塗布膜を形成するための薬液をウエハWに塗布した後、当該塗布膜に残留する溶剤を除去するためにウエハWを加熱するために用いてもよい。薬液としては、例えばレジストや、レジスト膜の上層または下層に形成する反射防止膜を形成するための薬液や、絶縁膜を形成するための薬液などが挙げられる。また、現像を行うためにウエハWに現像液を供給した後にウエハWを乾燥させるために加熱する場合に、加熱装置1を用いてもよい。また、本発明は上記した各実施形態に限られず、各実施形態を適宜変更したり、組み合わせたものについても含む。
評価試験
本発明に関連して行われた試験について説明する。評価試験1として、図1で説明した加熱装置1を用いて熱板2の設定温度を70℃から110℃に変更した場合における熱板温度及び熱板周囲温度の推移を調べた。この評価試験1の加熱装置1では上記の固定出力指示部53によるヒーター21の出力の制御は行わず、PID演算部52によるヒーター21の出力の制御のみを行った。ただし、設定温度を70℃から直接110℃とはせずに、70℃から一旦150℃にした後で110℃に低下させている。つまりこの評価試験1では、ヒーター21の設定温度を150℃にすることで、上記の発明の実施の形態と同様に、設定温度の変更直後にヒーター21の出力が一時的に非常に大きくなる状態とし、その後にヒーター21の出力が低下することで熱板温度、熱板周囲温度が目標熱板温度、目標熱板周囲温度に夫々合わせ込まれるようにしている。また、比較試験1として熱板2の設定温度を70℃から直接110℃に変更したことを除いては、評価試験1と同様の条件で熱板温度及び熱板周囲温度の推移を調べた。
図12、図13のグラフは評価試験1、比較試験1の結果を夫々示している。グラフの横軸は、熱板2の設定温度を変更する直前の時刻を0秒とした経過時間(単位:秒)を表し、グラフの縦軸は温度(単位:℃)を表している。各グラフ中、点線は熱板2の設定温度を、一点鎖線は熱板温度を、実線は熱板周囲温度を夫々示している。これらのグラフに示されるように、評価試験1で熱板及び熱板周囲温度が安定するのは経過時間がおよそ900秒のとき、比較試験1で熱板温度及び熱板周囲温度が安定するのはおよそ2800秒のときである。つまり、評価試験1の方が比較試験1よりも熱板2の設定温度の変更後に、早いタイミングで熱板温度及び熱板周囲温度が安定するので、ウエハWを熱板2に搬送して加熱処理することができる。従って、この評価試験1から本発明の効果が示された。
W ウエハ
1 加熱装置
11 筐体
2 熱板
21 ヒーター
22 熱板温度センサ
23 周囲温度センサ
4 制御部
41 SSR
42 交流電源

Claims (9)

  1. 筐体内に設けられ、ヒーターによって加熱されると共にその上に基板が載置される熱板と、
    前記熱板の温度を検出する第1の温度検出部と、
    前記筐体内であって前記熱板から離れた部位の温度を検出する第2の温度検出部と、
    前記ヒーターの電力制御を行う前段電力制御部と、
    前記第1の温度検出部と熱板の目標温度との偏差に基づいて、前記ヒーターの電力制御を行う後段電力制御部と、
    熱板を目標温度まで昇温させるときに、前記第2の温度検出部の温度検出値が前記熱板の目標温度に対応する前記部位の目標温度である周囲目標温度から予め決められた温度だけ低い温度である制御切り替え用の温度に達するまでは、前段電力制御部によりヒーターの電力制御を行い、前記第2の温度検出部の温度検出値が前記制御切り替え用の温度に達した後は、後段電力制御部によりヒーターの電力制御を行うように電力制御部を切り替える切り替え部と、を備え、
    前記前段電力制御部は、前記第1の温度検出部の温度検出値と熱板の目標温度との偏差に基づいて前記ヒーターの電力制御を行うときよりも、前記部位の昇温速度が早くなるように構成されていることを特徴とする基板加熱装置。
  2. 前記熱板の目標温度と前記周囲目標温度とを対応付けたデータを記憶する記憶部と、
    前記熱板の目標温度が指定されたときに当該熱板の目標温度に対応する周囲目標温度を前記記憶部から読み出す読み出し部と、を備えていることを特徴とする請求項1記載の基板加熱装置。
  3. 前記前段電力制御部は、電力指令値があらかじめ決められたパターンに基づいて出力されるように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の基板加熱装置。
  4. 前記電力指令値は、前記第2の温度検出部の温度検出値が前記制御切り替え用の温度に近づいたときに減少することを特徴とする請求項3記載の基板加熱装置。
  5. 前記熱板を冷却させるための冷却部と、
    前記冷却部を、第1の位置と、当該第1の位置よりも前記熱板から離れた第2の位置との間で移動させるための移動機構と、
    が設けられ、
    熱板を目標温度まで降温させるときに、前記第2の温度検出部により検出される温度に基づいて前記冷却部が第1の位置に位置する状態と、第2の位置に位置する状態とが互いに切り替えられることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一つに記載の基板加熱装置。
  6. 前記冷却部は、前記基板を前記熱板に搬送するための搬送機構であることを特徴とする請求項5記載の基板加熱装置。
  7. 前記筐体内を冷却するための冷却ガスを当該筐体内に吐出する冷却ガス吐出部を備え、
    熱板を目標温度まで降温させるときに、前記第2の温度検出部により検出される温度に基づいて前記冷却ガス吐出部が前記冷却ガスを吐出することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一つに記載の基板加熱装置。
  8. 筐体内に設けられ、ヒーターによって加熱されると共にその上に基板が載置される熱板と、
    前記熱板の温度を検出する第1の温度検出部と、
    前記筐体内であって前記熱板から離れた部位の温度を検出する第2の温度検出部と、
    前記ヒーターの電力制御を行う前段電力制御部と、
    前記第1の温度検出部と熱板の目標温度との偏差に基づいて、前記ヒーターの電力制御を行う後段電力制御部と、
    を備える基板加熱装置を用いた基板加熱方法において、
    熱板を目標温度まで昇温させるときに、前記第2の温度検出部の温度検出値が前記熱板の目標温度に対応する前記部位の目標温度である周囲目標温度から予め決められた温度だけ低い温度である制御切り替え用の温度に達するまでは、前段電力制御部によりヒーターの電力制御を行い、前記第2の温度検出部の温度検出値が前記制御切り替え用の温度に達した後は、後段電力制御部によりヒーターの電力制御を行うように電力制御部を切り替える工程と、
    前記第1の温度検出部の温度検出値と熱板の目標温度との偏差に基づいて前記ヒーターの電力制御を行うときよりも、前記部位の昇温速度が早くなるように前記前段電力制御部による電力制御を行う工程と
    を含むことを特徴とする基板加熱方法。
  9. ヒーターによって加熱されると共に、その上に基板が載置される熱板を備えた基板加熱装置に用いられるコンピュータプログラムを格納した記憶媒体であって、前記プログラムは請求項8に記載された基板処理方法を実行するためにステップが組まれていることを特徴とする記憶媒体。
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