JP2018044799A - 分析データの作成方法、ノイズフィルター、漏水有無判定方法、漏水場所の特定方法、振動データの計測方法 - Google Patents

分析データの作成方法、ノイズフィルター、漏水有無判定方法、漏水場所の特定方法、振動データの計測方法 Download PDF

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Abstract

【課題】漏水検知の判定精度を高めることができる、分析データの作成方法、ノイズフィルター、漏水有無判定方法、漏水場所の特定方法、および振動データの計測方法を提供する。【解決手段】少なくとも2か所に2つの振動センサ200を設置し、設置された振動センサ200から所定時間の振動を計測し、振動データを取得する振動データ作成工程と、取得された波形に対して、振動データの個数に対する所定の割合、または振動の大きさに対する所定の割合の少なくとも一方を用いて仕分けする仕分け工程と、を含み、振動レベルが第1閾値より大きい第1群の分析データ、および振動レベルが第2閾値より小さい第2群の分析データを取得する。【選択図】図1

Description

本発明は、分析データの作成方法、ノイズフィルター、漏水有無判定方法、漏水場所の特定方法、振動データの計測方法に関する。特に、異常音に関する分析データの作成方法、異常音に関するノイズフィルター、異常音に関する漏水有無判定方法、異常音に関する漏水場所の特定方法、異常音に関する振動データの計測方法である。
従来、配管の漏れの位置を決定する方法として、センサにより振動を検知し、検知された信号から相互相関関数を生成し、音響の伝搬速度を用いて異常音発生位置を特定する方法が存在する。
例えば、特許文献1(特開平8−226865号公報)には、掘削が容易でなく、雑音が多い環境において、侵入的でない方法で、邪魔な雑音源を排除して、正確に導管の漏れの位置を決定する導管の漏れの位置を決定する方法について開示されている。
特許文献1(特開平8−226865号公報)記載の導管の漏れの位置を決定する方法は、a)第1時間差の生プロットを得るため、導管に沿って離間して配置された第1センサ対から得られる漏れ雑音データから相互相関関数を計算する段階と、b)第2時間差の生プロットを得るため、導管に沿って離間して配置された第2センサ対から得られる漏れ雑音データから相互相関関数を計算する段階と、c)各プロットの時間差ピークを得るために、時間差の各生プロットを平滑化する段階と、d)第1時間差ピーク、及び第1センサ対間の既知の間隔を用いることで、導管の漏れ雑音に対する伝搬速度を決定する段階と、e)伝搬速度、第2時間差ピーク、及び第2センサ対間の間隔を用いることによって、漏れの位置を決定する段階とからなることを特徴とする導管の漏れの位置を決定するものである。
また、特許文献2(特表2003-502678号公報)には、相関に基づく技術を使って流体搬送管内での漏れを検知および位置特定する方法および装置が記載されている。
特許文献2(特表2003-502678号公報)記載の共通信号の検知と位置特定の方法においては、相関に基づく技術を使って2つの入力信号の共通信号を検知および位置特定する方法であって、周波数領域での入力信号の位相の分析により、少なくとも1個の フィルターを準備する工程と、前記の少なくとも1個のフィルターを使って周波数領域で入力信号をフィルター処理する工程と、フィルター処理した信号の相互相関を実行する工程とから成る共通信号の検知である。
また、特許文献3(特開平11−117356号公報)には、上水道の配水管の漏水を漏水音の計測により検知する場合、従来法では雑音の影響を受け易く検知が不充分であったのを、雑音に強く従来法より高精度で漏水を検知でき、漏水位置を精度よく特定できる配水管の漏水検知方法と、該検知方法を用いた複数の配水管路の漏水を集中的に監視できる漏水検知システムが記載されている。
特許文献3(特開平11−117356号公報)記載の漏水検知システムにおいては、配水管の所定区間内の漏水位置を検知するための方法であって、配水管に設定した漏水検知区間Lの両端部に、該区間内の漏水点から発生する漏水音を検知するための漏水音検知センサS1,S2をそれぞれ配設して、漏水音の同時計測により漏水音が各センサS1,S2に到達するまでの時間差τを求め、各センサ間の距離Lと漏水音の伝播時間差τと水中の音速Cとから、漏水音検知センサの一方からの漏れ位置dを、d=(L−Cτ)/2より算出して漏水位置を検知することを特徴とするものである。
特開平8−226865号公報 特表2003−502678号公報 特開平11−117356号公報
このように、上水道またはガス管等の老朽化が進み、欠陥からの流体漏洩が問題となっている。そこで、特許文献1(特開平8−226865号公報)または特許文献2(特表2003−502678号公報)に記載の方法を適用して、欠陥位置を特定することが考えられる。
しかしながら、実際の漏洩現場においては、異常音の他に自動車の通行音等の外騒音、その他ノイズが入力されるという問題がある。
また、漏洩する流体量が少なく異常音が小さい場合、漏洩位置と振動センサ位置とが離れており、検出される異常音が小さいという問題がある。
そのため、特許文献2記載の方法では、充分なコヒーレンス性を示さない周波数を除去あるいは、阻止することで、相互相関関係のピークを増強することにより、異常音を検出しようとしている。
しかしながら、特許文献2記載の方法では、不完全なデジタル化の結果として極めて相関性の高いノイズが含まれてしまうため、自動帯域フィルターを併用して当該ノイズを削除している。
その削除の結果、合成樹脂管の微小な漏水のように、ノイズよりも小さな異常音が入力された場合に、必要な波形成分が除去されてしまうという問題が生じる。
また、特許文献3記載の方法では、図3の計算区間iの距離における分割を行い、各区間で発生する水中音を相関する複数個のフィルターを用いて各周波数の波形を合成し、この合成された波形の特徴を分析して、合成された波形が漏水音の波形か否かを判定しているものである。
しかしながら、特許文献3記載の方法では、音源の発生位置に応じたフィルターを設定しておらず、管路が一律で判定されている。その結果、雑音に対する異常音減の分離が容易ではなく、漏水を生じている異常音の発生位置特定を確実に行うことは困難である。
また、一般的な水道管路には給水分岐が存在し、水の使用がされる。連続的に蛇口等から水が使用された場合、漏水と流水との差が判定付かず、管路の異常と判定されてしまうことがある。そのため、水使用の少ない夜間に計測されることが主流であった。
すなわち、水使用と漏水とは、同じ水の噴出であるため、あらかじめ定めた周波数帯で一義的に区別することが困難であった。よって、給水分岐位置が異常と判定された場合、漏水か否かの判別が困難であり、判定精度に劣っていた。
具体的に、配管内の水中に振動センサを浸漬し、水中に伝わる振動を計測することによって、微小な漏水振動を検知することが可能となるが、使用水による影響も大きくなるという問題があった。
発明の目的
本発明の主な目的は、漏水検知の判定精度を高めることができる、分析データの作成方法、ノイズフィルター、漏水有無判定方法、漏水場所の特定方法、および振動データの計測方法を提供することである。
本発明の他の目的は、水使用の多い時間帯において漏水検知を可能とする判定精度の高くするための、分析データの作成方法、ノイズフィルター、漏水有無判定方法、漏水場所の特定方法、および振動データの計測方法を提供することである。
(1)一局面に従う分析データの作成方法は、少なくとも2か所に2つの振動センサを設置し、設置された振動センサから所定時間の振動データを複数計測し、当該複数の振動データを取得する振動データ作成工程と、振動データの個数に対する所定の割合、または振動データの大きさに対する所定の割合の少なくとも一方を用いて振動データ作成工程により得られた振動データを仕分けする仕分け工程と、を含み、仕分け工程により 振動データの振動レベルが第1閾値より大きい第1群の分析データ、および振動データの振動レベルが第2閾値より小さい第2群の分析データを取得するものである。
この所定時間の振動を計測した場合、水使用がある時は相対的に振動が大きくなり、水使用のない場合は相対的に振動が小さくなる。そのため、振動レベルが大きい群は水使用を含む可能性が大きく、振動レベルが小さい群は水使用を含む可能性が小さい。これによって水使用有無の分析データを得ることが可能となる。
(2)
他の局面に従うノイズフィルターは、少なくとも2か所に2つの振動センサを設置し、設置された振動センサから所定時間の振動データを複数計測し、当該複数の振動データを取得し、振動データの個数に対する所定の割合、または振動データの大きさに対する所定の割合の少なくとも一方を用いて、取得された振動データを仕分けし、振動データの振動レベルが第1閾値より大きい第1群の分析データから振動波形の周波数を算出し、振動データから算出された周波数帯を除外するものである。
この場合、第1群の分析データは、水使用の可能性を多く含むデータであると推定できる。調査現場に応じて、漏水由来の振動と水使用とによる振動を区別する周波数フィルター(バンドカットフィルター)の設計が可能となる。
(3)
他の局面に従う漏水場所の特定方法は、少なくとも2か所に2つの振動センサを設置し、設置された振動センサから所定時間の振動データを複数計測し、当該複数の振動データを取得し、振動データの個数に対する所定の割合、または振動データの大きさに対する所定の割合の少なくとも一方を用いて、取得された振動データを仕分けし、振動データの振動レベルが第2閾値より小さい第2群の分析データから振動波形の相互相関関数のピークを基に時間差を算出し、時間差から場所を特定するものである。
この場合、第2群の分析データは、水使用の影響を含まない可能性が高くなる。そのため、第2群の分析データの相互相関を用いると、高精度の漏水場所の特定が可能となる。
(4)
さらに他の局面に従う漏水有無判定方法は、少なくとも2か所に2つの振動センサを設置し、設置された振動センサから所定時間の振動データを複数計測し、当該複数の振動データを取得し、振動データの個数に対する所定の割合、または振動データの大きさに対する所定の割合の少なくとも一方を用いて取得された振動データを仕分けし、振動データの振動レベルが第2閾値より小さい第2群の分析データから振動データの振動波形の相互相関関数のピークの頻度を算出し、頻度が所定値以上の場合に漏水と判定するものである。
本発明は、ピークをとった回数を求め、頻度をとることによって漏水を判定するものである。例えば、車の通行等で過大なノイズが入った場合、その場所の相互相関関数のピークが高くなる。単純積算した場合、このピークが漏水によるピークよりも高くなる場合がある。
漏水による振動は常に発生し続けるため、頻度をとり、車の通行によるピークを1回とカウントすることによって、一時的に高くなった相互相関関数のピークの影響を低減することができる。
(5)
本発明にかかる漏水場所の特定方法は、さらに他の局面に従う漏水有無判定方法において、振動データの振動レベルが第1閾値より大きい第1群の分析データから振動データの振動波形の周波数を算出し、算出された周波数帯を振動データから除外するノイズフィルターを、第2群の分析データに適用してもよい。
この場合、水利用の可能性をさらに正確に排除し、精度よく漏水場所を特定することができる。特に漏水場所を特定した場合の信頼性が上がる。
(6)
本発明にかかる漏水有無判定方法は、さらに他の局面に従う漏水有無判定方法において、振動レベルが第1閾値より大きい第1群の分析データから振動波形の周波数を算出し、算出された周波数を除外するノイズフィルターを、第2群の分析データに適用してもよい。
この場合、水利用の可能性をさらに正確に排除し、精度よく漏水有無を判定することができる。特に漏水有無判定の信頼性が上がる。
(7)
さらに他の局面に従う振動データの計測方法は、少なくとも2か所に2つの振動センサを設置し、設置された振動センサから所定時間の振動データを複数計測し、当該複数の振動データを取得し、振動データの個数に対する所定の割合、または振動データの大きさに対する所定の割合の少なくとも一方を用いて取得された振動データを仕分けし、振動データの振動レベルが第2閾値より小さい第2群の分析データが所定の個数に達するまで計測を継続するものである。
この場合、水使用の影響が少ない分析データを所定の数集めることにより、漏水有無または漏水場所の信頼性を向上させることができる。
第2群に属する振動データの数は、好ましくは10個以上80個以下、より好ましくは20個以上60個以下である。
具体的には、現場計測時に振動の大きさを評価し、第2群の分析データが所定の個数に達するまで計測を実施することが望ましい。
なお、振動センサから得られるデータを振動データと呼ぶ。また、振動データには、振動レベル、振動波形、および、振動の大きさが含まれる。振動データの振動レベルとは、振動データに含まれる周波数、振幅等のレベルを含むものであり、振動波形とは、振動データの波形を意味し、振動の大きさとは、振動データの振幅波形の大きさを意味する。
異常音発生位置の特定方法の状況を説明するための模式図である。 振動センサを含む異常音の発生位置特定装置の一例を示す模式図である。 図2の振動センサの特徴の一例を示す模式図である 本実施の形態にかかる異常音発生位置の特定方法の一例を示すフローチャートである。 本実施の形態にかかる異常音発生位置の特定方法の他の例を示すフローチャートである。 実施例1の結果の一例を示す図である。 比較例1の結果の一例を示す図である。 実施例2および比較例2の異常音発生位置の特定方法の状況を説明するための模式図である。 ポイントAにおける振動センサのフーリエスペクトルの振幅に基づいた図である。 ポイントBにおける振動センサのフーリエスペクトルの振幅に基づいた図である。 第1群のクロススペクトルの一例を示す図である。 実施例2の結果の一例を示す図である。 比較例2の結果の一例を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
<異常音発生位置の特定方法の状況説明>
図1は、異常音発生位置の特定方法の状況を説明するための模式図である。
図1に示すように、地中に管網110が設けられている。管網110には、一定間隔で、消火栓からなる縦孔(マンホール)120が設けられている。
本実施の形態においては、ポイントAおよびポイントBの間隔で消火栓からなる縦孔120が設けられている。この場合、図1のポイントAおよびポイントBの消火栓からなる縦孔120に、それぞれ振動センサ200を設ける。
また、本実施の形態にかかる管網110は、ダクタイル鋳鉄管からなる。管網110は、直径300(φ300)mmからなる。また、本実施の形態におけるポイントAおよびポイントBの間には、商業施設A、商業施設B、および商業施設Cが設けられており、それぞれ管網100に対して給水分岐SBが3か所設けられている。
すなわち、商業施設A、商業施設B、および商業施設Cのうち1か所または複数箇所へ菅網110から水が流れ込む状態である。
<振動センサの説明>
図2は、振動センサを含む異常音の発生位置特定装置の一例を示す模式図であり、図3は図2の振動センサの特徴の一例を示す模式図である。
図2に示すように、本実施の形態にかかる異常音の発生位置特定装置100は、演算装置300および少なくとも一対の振動センサ200を含む。一対の振動センサ200は、共振型の振動センサ200である。
図2の振動センサ200は、台座210、支柱220、薄膜電極230,240、リード線231,241、圧電素子250、錘260およびGPS装置262を含む。
演算装置300は、後述するフィルターを生成する生成部310、および演算部320からなる。
図2に示すように、振動センサ200は、鉄製の台座210上に支柱220が固定される。支柱220の上端部に圧電素子250が設けられる。圧電素子250の一端部は、支柱220の上端部に片持ち支持されている。
圧電素子250の両面に銀ペーストを塗布して形成された上下一対の薄膜電極230,240が設けられる。支柱220および一対の薄膜電極230,240の間は、絶縁されている。
また、圧電素子250の他端部で、かつ薄膜電極230上に錘260が載置されている。
薄膜電極230には、リード線231が接続されており、薄膜電極240には、リード線241が接続されており、リード線231,241はそれぞれ演算装置300につながっている。
リード線231,241から出力される電位差を、コンピュータ等の処理装置により振動波形として出力する。
なお、本実施の形態においては、リード線231,241を用いることとしているが、これに限定されず、演算装置300との間で送受信可能な機能部を設けてもよい。
また、圧電素子250は、高分子圧電材料であるポリフッ化ビニリデンの延伸フィルム(PVDFフィルム)によって形成されている。
具体的なパラメータが、圧電材料の弾性Eと、断面二次モーメントJと、長さLと、幅bと、高さhとである場合、バネ定数kは、以下のように示される。
k=3EJ/L(J=bh/12)・・・(1)
圧電素子250と錘260とからなる系の共振周波数foは、以下のように示される。
fo=√(k/M)/2π・・・(2)
また、共振型の振動センサ200は、共振周波数foが、60Hz以上1000Hz未満の範囲内に少なくとも1個存在するように形成する。
本実施の形態に係る共振型の振動センサ200は、図3に示すように、100Hzから500Hzまでの間に共振周波数foが4個存在するように形成している。その理由としては、管網110を伝わる異常音、特に漏水音は、可聴音が多く、中でも1000Hz未満が多いからである。
具体的には、図3に示すように、共振周波数foは、260Hz近辺のピークP1、310Hz近辺のピークP2、350Hz近辺のピークP3、480Hz近辺のピークP4の4個のピークを有する。
なお、本実施の形態において、隣接するピークP1とピークP2との差は、50Hzであり、ピークP2とピークP3との差は、40Hzであり、ピークP3とピークP4との差は、130Hzである。
すなわち、本実施の形態においては、隣接する共振点の差が50Hz以下の組が2組ある。また、隣接する共振点の最大離間は130Hzである。
また、0Hz以上500Hz以下の範囲に複数の共振点をもってもよく、好ましくは、100Hz以上500Hz以下の範囲に複数の共振点をもってもよく、さらに好ましくは、200Hz以上350Hz以下の範囲内に複数の共振点をもってもよい。
さらに、共振点の最小離間は1Hz以上であればよく、コストの面から好ましくは、10Hz以上であることが好ましい。
一方、図3の破線は、従来の振動センサの一例を示すものである。この場合、ピークを形成していない。
<異常音発生位置の特定方法のフローチャート>
続いて、異常音発生位置の特定方法について具体例を示しつつ説明する。
本実施の形態にかかる異常音発生位置の特定方法は、管網110の少なくとも2ヶ所(ポイントAおよびポイントB)に振動センサ200を設置し、管網110の欠陥等によって発生する異常音または振動を振動センサ200により検知する。
各振動センサ200の相互相関関数から振動の伝達時間差Tdを求め、伝達時間差Tdと振動の伝搬速度Vとから異常音発生位置を特定する方法である。
図1において、ポイントBの振動センサ200から距離Lの位置で流体の漏洩が発生したと仮定する。すなわち、距離Lの位置が異常音の発生位置(流体の漏洩位置)である。この場合、漏洩音は、ポイントAの振動センサ200に到達するまでにポイントBの振動センサ200の距離Lよりも距離にして距離Nだけ長い距離(L+N)を伝搬する。
したがって、ポイントAの振動センサ200およびポイントBの振動センサ200の距離をDと仮定した場合、漏洩音がポイントAの振動センサ200とポイントBの振動センサ200とに到着する伝達時間差Tdとすると、漏洩音の伝搬速度V、2つの振動センサ間の距離をDとして以下の式で求めることができる。
Td=N/V・・・(3)
また、
N=D−2L・・・(4)
で示すことができる。
式(4)を式(3)に代入することにより、
L=(D−V・Td)/2・・・(5)
と表すことができる。
以上のように距離Lを求めることができる。
以下、本実施の形態にかかる異常音発生位置の特定方法の具体例について説明する。図4は、本実施の形態にかかる異常音発生位置の特定方法の一例を示すフローチャートである。
まず、図4に示すように、管網110のポイントAの振動センサ200から漏洩音の振動波形を所定時間において取得する(ステップS11)。同様に、管網110のポイントBの振動センサ200から漏洩音の振動波形を所定時間において取得する(ステップS21)。
なお、所定時間とは、好ましくは1分間以上、60分間未満、より好ましくは10分間以上、20分間未満である。短すぎると、所定時間の間に常時水使用がある可能性があるし、長すぎると作業性に劣る。
また、所定時間の間は連続的に波形を収集してから細分化することによって、複数個の振動データを得てもよいし、間欠的に計測してもよい。
振動データは1振動センサあたり50個以上、3600個未満であることが好ましい。データが少なすぎると信頼性が乏しくなる恐れがある。必要以上に多すぎると計算時間がかかる。
振動データの長さは振動センサ間の距離と振動の伝達速度によって決定される。振動センサ間距離が100m、振動伝達速度を350m/秒とすれば、振動の伝達にかかる時間は100/350=0.286秒である。このとき、0.286秒以上の長さであればよい。
また、ここで、本発明に係る振動計測装置200は、図3に示したように、共振周波数foが、60Hz以上1000Hz未満の間で4個あるため、流量の少ない漏れなどの振動波形を感度よく検出することができる。特に低周波数の帯域の振動波形の感度を高く維持することができる。すなわち、振動計測装置200は、対象音の周波数が共振周波数と大きく異なる場合に、感度が極端に小さくなり、共振周波数に近づく程、感度を大きくすることができる。
なお、共振周波数foは、100Hz以上500Hz以下に少なくとも1個以上存在することが望ましい。
特に、振動計測装置200の共振周波数foは、60Hz以上1000Hz未満の間において、好ましくは2個以上6個以下で、所定の間隔で有することが好ましい。
次いで、漏洩音の波形をフーリエ変換処理(ステップS12)し、フーリエスペクトルAを取得する(ステップS13)。次いで、漏洩音の波形をフーリエ変換処理(ステップS22)し、フーリエスペクトルBを取得する(ステップS23)。
<フーリエ変換処理(ステップS12およびステップS22)>
フーリエ変換処理に際しては、ポイントAの振動計測装置200およびポイントBの振動計測装置200で得られた波形から、同時刻を始点とする一定時間の波形を取り出して、その波形をフーリエ変換処理する。フーリエスペクトルをX(f)とすると、X(f)は、下記の(6)式のように、複素関数として表現される。
X(f)=∫-∞ x(t)e-j2πftdt・・・(6)
式(6)は、下記の式(7)のように、実数部と虚数部とに分けて表現することが出来る。
X(f)=XR(f)+jX(f)=|X(f)|ejθ(f)・・・(7)
式(7)において、|X(f)|は、フーリエスペクトルの振幅を表し、θ(f)は、位相を表す。フーリエスペクトルの振幅|X(f)|は、下記(8)式で求めることができる。
|X(f)|=√{X(f)+X(f)}・・・(8)
(仕分け工程)
次いで、本実施の形態においては、フーリエスペクトルAおよびフーリエスペクトルBに基づいて仕分け工程を実施する。
本実施の形態においては、フーリエスペクトルAの振幅の最大値および最小値を求め(ステップS14)、フーリエスペクトルBの振幅の最大値および最小値を求める(ステップS24)。
次に、求められた最大値および最小値を用いて、閾値を設定する(ステップS15、S25)。
本実施の形態における閾値は、最小値+(最大値−最小値)×30%で算出する。
次いで、フーリエスペクトルAおよびフーリエスペクトルBから、閾値以上の大きさを持つフーリエスペクトルAおよびフーリエスペクトルBを第1群の分析データとして設定し(ステップS31)、閾値未満の大きさを持つフーリエスペクトルAおよびフーリエスペクトルBを第2群の分析データとして設定する(ステップS32)。
本実施の形態における仕分け工程においては、フーリエスペクトルAおよびフーリエスペクトルBの個数から、給水分岐の数および/または計測時刻によって、所定の割合を適宜決定することができる。
給水分岐の数が多いほど、高い割合で第1群が設定される。また、朝夕で水使用が多く想定される場合ほど、高い割合で第1群が設定される。日中の住宅街の場合、好ましくは第1群が30%以上60%以下の範囲である。
例えば、振動センサ1個につき、50個の振動データを取得する場合、割合を50%と設定した場合、N個(Nは自然数)の第1群と(50−N)個の第2群を作ることができる。
本実施の形態における閾値の一例としては、以下の方法で算出される。
上述したように、フーリエスペクトルAおよびフーリエスペクトルBにおける振動波形の大きさを表すパラメータ、具体的には、平均振幅および/または振動レベル等である。
全振動データの最小値から一定の割合で仕分けを行う。例えば、最小値から20%と設定した場合、下記の手順をとる。
最初に、振動データの最小値と最大値とを求め、次に閾値の値を求め、次いで、閾値を所定の式、具体的に、閾値=最小値+(最大値−最小値)×20%を算出し、最後に、上記の値以上を第1群、上記の値未満を第2群と設定する手法である。
なお、本実施の形態においては、フーリエスペクトルAおよびフーリエスペクトルBにおける振動波形の大きさを表すパラメータから閾値を算出することとしているが、これに限定されず、ステップS11およびステップS21の処理によって取得された振動データから閾値を算出してもよい。
また、閾値の最小値からの割合は好ましくは10%以上50%以下、より好ましくは20%以上40%以下である。割合が小さすぎると、より多くの振動データが必要となるし、大きすぎると水使用の可能性を排除しきれないからである。
また、本実施の形態において、閾値が一つである場合について説明しているが、これに限定されず、閾値を第1閾値、第2閾値を設定しても良い。
すなわち、第1群の分析データを抽出するために、第1閾値を用い、第2群の分析データを抽出するために、第2閾値を用いてもよい。
例えば、第1閾値を閾値の最小値から40%の値とし、第2閾値を閾値の最小値から30%の値としてもよく、第1閾値を閾値の最小値から30%の値とし、第2閾値を閾値の最小値から40%の値としてもよい。
また、第1閾値と、第2閾値との算出方法が異なってもよい。
次いで、2つの正規化フーリエスペクトルA1および正規化フーリエスペクトルB1のうち、第1群のフーリエスペクトルAおよびフーリエスペクトルBのクロススペクトルを算出する(ステップS31)。
ここで、クロススペクトルは、正規化フーリエスペクトルA1および正規化フーリエスペクトルB1の周波数成分を相互に掛け合わせた上で平均したものである。
このクロススペクトルが大きな値を示すことは、その周波数帯域においては、2つのスペクトルの周波数成分同士の相関が大きく、両者の周波数成分の大きさが大きいことを意味する。
ここで、第1群のフーリエスペクトルAおよびフーリエスペクトルBのクロススペクトルの周波数帯域を抽出し、当該周波数帯域のバンドカットフィルターを作成する(ステップS32)。
本実施の形態においては、第1群の分析データに含まれる周波数は、25Hz以上50Hz以下であるため、25Hz以上50Hz以下の周波数を除去するバンドカットフィルターを作成した。
バンドカットフィルターの作成は前記のようなクロススペクトルを用いる方法に限定されない。例えば、フーリエスペクトルAの振幅が大きい周波数帯域とフーリエスペクトルBの振幅が大きい周波数帯域をそれぞれ算出し、その双方を除去するバンドカットフィルターを作成することもできる。
次いで、作成したバンドカットフィルターを第2群のフーリエスペクトルAおよびフーリエスペクトルBに適用し、適用後のフーリエスペクトルAおよびフーリエスペクトルBから第2群のクロススペクトルを作成する(ステップS41)。
続いて、第2群のクロススペクトルをフーリエ逆変換する(ステップS42)ことにより相互相関関数(ステップS43)が求められる。
次いで、相互相関波形の時間軸において、相互相関波形が最も大きくなった時間差、2番目に大きくなった時間差、3番目に大きくなった時間差、をそれぞれ1回とカウントし、所定回の頻度を算出する(ステップS44)。
本実施の形態にかかる所定回の頻度は、第2群の分析データの個数に対応したものである。最後に、伝達時間差Tdと振動の伝搬速度とから異常音発生位置を特定する(ステップS45)。
ここで、相互相関関数より漏水有無を判定する場合、具体的に以下のような指標に基づいて求めてもよい。
例えば、複数の相互相関関数を単純積算した場合のピーク高さに基づいてもよく、複数の相互相関関数を単純積算した場合のピーク高さおよび相互相関関数の平均振幅との比に基づいてもよく、複数の相互相関関数を単純積算した場合のピークの尖り度合いに基づいてもよく、その他の相互相関関数の任意の特徴に基づいてもよい。
すなわち、本発明は、ピークをとった回数を求め、頻度をとることによって漏水を判定するものである。
以上のように、水使用または車両通過等の雑音についてバンドカットフィルターを用いることで、雑音を除去し、確実に異常音の発生位置を特定することが可能となる。
(他の例)
図5は、本実施の形態にかかる異常音発生位置の特定方法の他の例を示すフローチャートである。以下、図5のフローチャートが図4のフローチャートと異なる点について説明を行う。
図5に示す異常音発生位置の特定方法は、図4に示したステップS31およびステップS32の処理を実施せず、ステップS41の処理の代わりに、仕分け工程における第2群のフーリエスペクトルA、フーリエスペクトルBからクロススペクトルを算出する(ステップS41a)。
その他の処理は、図4のフローチャートと同じであるため、説明を省略する。
以上のように、本発明にかかる分析データの作成方法、ノイズフィルター、漏水有無判定方法、漏水場所の特定方法、および振動データの計測方法においては、漏水検知の判定精度を高めることができる。
分析データの作成方法では、所定時間の振動を計測した場合、水使用がある時は相対的に振動が大きくなり、水使用のない場合は相対的に振動が小さくなる。そのため、振動レベルが大きい群は水使用を含む可能性が大きく、振動レベルが小さい群は水使用を含む可能性が小さい。これによって水使用有無の分析データを得ることが可能となる。
また、水使用の可能性を多く含むデータであると推定される第1群の分析データに基づいて、調査現場に応じて、漏水由来の振動と水使用とによる振動を区別する周波数フィルター(バンドカットフィルター)を設計することができる。
また、第2群の分析データは、水使用の影響を含まない可能性が高くなるため、第2群の分析データの相互相関関数を求めることにより、高精度の漏水場所の特定が可能となる。
また、本発明は、ピークをとった回数を求め、頻度をとることによって漏水を判定するものである。例えば、車の通行等で過大なノイズが入った場合、その場所の相互相関関数のピークが高くなる。単純積算した場合、このピークが漏水によるピークよりも高くなる場合がある。
本発明の漏水場所の特定方法においては、漏水による振動は常に発生し続けるため、頻度をとり、車の通行によるピークを1回とカウントすることによって、一時的に高くなった相互相関関数のピークの影響を低減することができる。また、仕分け工程を行うことにより、水利用の可能性をさらに正確に排除し、精度よく漏水場所を特定することができる。特に漏水場所を特定した場合の信頼性が上がる。
また、本発明の漏水有無判定方法は、水利用の可能性をさらに正確に排除し、精度よく漏水有無を判定することができる。特に漏水有無判定の信頼性が上がる。
本発明にかかる振動データの計測方法は、水使用の影響が少ない分析データを所定の数集めることにより、漏水有無または漏水場所の信頼性を向上させることができる。
<実施例1および比較例1>
以下、図1に示すように、水道管路であるダクタイル鋳鉄管直径300(Φ300)mmに繋がった消火栓2箇所に対し、振動センサ200を取り付け、水中音を計測し、実施例1および比較例1を実施した。
なお、振動センサ200と振動センサ200との間の距離は、411mであり、振動センサ200と振動センサ200との間には給水分岐SBが3箇所存在し、うち一箇所で水の使用を行った。
実施例1においては、図5のフローチャートに基づいて処理を行った。
<実施例1>
実施例1においては、2か所に設置した振動センサ200から、1秒間の振動データを間欠的に50回計測した。実施例1においては、閾値を振動レベル30%と設定した。
次に、50個の振動データに対して、閾値以上を第1群の振動データと設定し、閾値未満を第2群の振動データと設定した。実施例1においては、第1群の振動データ数は、30個であり、第2群の振動データ数は、20個であった。
続いて、第2群の振動データについて、相互相関関数を算出し、相互相関関数が最も大きくなった時間差、2番目に大きくなった時間差、3番目に大きくなった時間差をそれぞれ1回とカウントし、20回の頻度を算出した。
図6は、実施例1の結果の一例を示す図である。
その結果を、図6に示す。図6の縦軸は、回数を示し、図6の横軸は、距離を示す。なお、図6の横軸は、漏水位置との照合を行うため、管路長と振動伝達速度とを基にして、時間差の軸から距離の軸に変換したものである。
<比較例1>
比較例1においては、実施例1と同様に、1秒間の振動データを間欠的に50回計測した。
次に、50個の振動データに対して相互相関関数を算出し、相互相関関数が最も大きくなった時間差、2番目に大きくなった時間差、3番目に大きくなった時間差をそれぞれ1回とカウントし、50回の頻度を算出した。
図7は、比較例1の結果の一例を示す図である。
<評価>
図6および図7に示すように、実施例1の図6においては、位置P1において、明らかに漏水が表れた。しかしながら、比較例1の図7においては、位置Q1において、水使用の影響が表れており、漏水の判定は出来なかった。
<実施例2および比較例2>
図8は、実施例2および比較例2の異常音発生位置の特定方法の状況を説明するための模式図である。
図8に示すように、水道管路である鋼管直径700(Φ700)mmに繋がった消火栓120の2箇所に対し、振動センサ200を取り付け、水中音を計測し、実施例2および比較例2を実施した。
なお、振動センサ200と振動センサ200との間の距離は、288.1mであり、振動センサと振動センサとの間には給水分岐SBが1箇所存在し、当該一か所で水の使用を行った。
実施例2においては、図4のフローチャートに基づいて処理を行った。
<実施例2>
図9は、ポイントAにおける振動センサ200のフーリエスペクトルの振幅に基づいた図であり、図10は、ポイントBにおける振動センサ200のフーリエスペクトルの振幅に基づいた図である。
本実施例2においては、2か所に設置した振動センサ200から、1秒間の振動データを間欠的に50回計測した。実施例2においては、閾値を振動レベル20%と設定した。
次に、50個の振動データに対して、閾値以上を第1群の振動データと設定し、閾値未満を第2群の振動データと設定した。実施例1においては、第1群の振動データ数は、30個であり、第2群の振動データ数は、20個であった。
図11は、第1群のクロススペクトルの一例を示す図である。
次に、第1群の振動データに基づいて周波数分析を行った。第1群の振動データに含まれる周波数は、主に25Hz以上50Hz以下であった。その結果、25Hz以上50Hz以下のバンドカットフィルターを作成した。
実施例2においては、作成したバンドカットフィルターを第2群の振動データに対して適用した。バンドカットフィルターを適用した第2群の振動データについて相互相関関数を算出し、相互相関関数が最も大きくなった時間差、2番目に大きくなった時間差、3番目に大きくなった時間差をそれぞれ1回とカウントし、20回の頻度を算出した。図12は、実施例2の結果の一例を示す図である。
<比較例2>
比較例2においては、比較例1と同様に、1秒間の振動データを間欠的に50回計測した。
次に、50個の振動データに対して相互相関関数を算出し、相互相関関数が最も大きくなった時間差、2番目に大きくなった時間差、3番目に大きくなった時間差をそれぞれ1回とカウントし、50回の頻度を算出した。
図13は、比較例2の結果の一例を示す図である。
<評価>
図12および図13に示すように、実施例2の図12においては、位置P2において、明らかに漏水が表れた。しかしながら、比較例2の図13においては、位置Q2において、水使用の影響が表れており、漏水の判定は出来なかった。
本発明においては、ポイントAおよびポイントBが「少なくとも2か所」に相当し、振動センサ200が「振動センサ」に相当し、ステップS11,S21Sの処理が「振動データ作成工程、振動データの計測方法」に相当し、ステップS14,S15,S24,S25の処理が「仕分け工程」に相当し、閾値が「第1閾値,第2閾値」に相当し、ステップS11,〜,S15およびステップS21,〜,25の処理が「分析データの作成方法」に相当し、ステップS32のバンドカットフィルターが「ノイズフィルター」に相当し、図4のフローチャートが「漏水場所の特定方法」に相当し、ステップS44の処理が「第2群の分析データから振動波形の相互相関関数のピークの頻度を算出、漏水有無判定方法」に相当する。
本発明の好ましい一実施の形態は上記の通りであるが、本発明はそれだけに制限されない。本発明の精神と範囲から逸脱することのない様々な実施形態が他になされることは理解されよう。さらに、本実施形態において、本発明の構成による作用および効果を述べているが、これら作用および効果は、一例であり、本発明を限定するものではない。
100 異常音の発生位置特定装置
110 管網
200 振動センサ
231,241 リード線
262 GPS装置
300 演算装置

Claims (7)

  1. 少なくとも2か所に2つの振動センサを設置し、設置された振動センサから所定時間の振動データを複数計測し、当該複数の振動データを取得する振動データ作成工程と、
    前記振動データの個数に対する所定の割合、または振動データの大きさに対する所定の割合の少なくとも一方を用いて、前記振動データ作成工程により得られた振動データを仕分けする仕分け工程と、を含み、
    前記仕分け工程により 前記振動データの振動レベルが第1閾値より大きい第1群の分析データ、および前記振動データの振動レベルが第2閾値より小さい第2群の分析データを取得する、分析データの作成方法。
  2. 少なくとも2か所に2つの振動センサを設置し、前記設置された振動センサから所定時間の振動データを複数計測し、当該複数の振動データを取得し、
    前記振動データの個数に対する所定の割合、または振動データの大きさに対する所定の割合の少なくとも一方を用いて、前記取得された振動データを仕分けし、
    前記振動データの振動レベルが第1閾値より大きい第1群の分析データから振動周波数を算出し、前記振動データから前記算出された前記周波数帯を除外する、ノイズフィルター。
  3. 少なくとも2か所に2つの振動センサを設置し、前記設置された振動センサから所定時間の振動データを複数計測し、当該複数の振動データを取得し、
    前記振動データの個数に対する所定の割合、または振動データの大きさに対する所定の割合の少なくとも一方を用いて、前記取得された振動データを仕分けし、
    前記振動データの振動レベルが第2閾値より小さい第2群の分析データから振動データの振動波形の相互相関関数のピークを基に時間差を算出し、時間差から場所を特定する、漏水場所の特定方法。
  4. 少なくとも2か所に2つの振動センサを設置し、前記設置された振動センサから所定時間の振動データを複数計測し、当該複数の振動データを取得し、
    前記振動データの個数に対する所定の割合、または振動データの大きさに対する所定の割合の少なくとも一方を用いて前記取得された振動データを仕分けし、
    前記振動データの振動レベルが第2閾値より小さい第2群の分析データから振動データの振動波形の相互相関関数のピークの頻度を算出し、前記頻度が所定値以上の場合に漏水と判定する、漏水有無判定方法。
  5. 前記振動データの振動レベルが第1閾値より大きい第1群の分析データから振動データの振動波形の周波数を算出し、前記算出された前記周波数帯を前記振動データから除外するノイズフィルターを、前記第2群の分析データに適用する、請求項3記載の漏水場所の特定方法。
  6. 前記振動データの振動レベルが第1閾値より大きい第1群の分析データから振動データの振動波形の周波数を算出し、前記算出された前記周波数帯を除外するノイズフィルターを、前記第2群の分析データに適用する、請求項4記載の漏水有無判定方法。
  7. 少なくとも2か所に2つの振動センサを設置し、前記設置された振動センサから所定時間の振動データを複数計測し、当該複数の振動データを取得し、
    前記振動データの個数に対する所定の割合、または振動データの大きさに対する所定の割合の少なくとも一方を用いて前記取得された振動データを仕分けし、
    前記振動データの振動レベルが第2閾値より小さい第2群の分析データが所定の個数に達するまで計測を継続する、振動データの計測方法。




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