JP2018042494A - 低糖質ビールテイスト飲料 - Google Patents

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Abstract

【課題】味の厚みが実現された低糖質のビールテイスト飲料の提供。【解決手段】本発明によれば、麦芽および/または未発芽の麦類を原料の少なくとも一部とする、糖質濃度が1.1g/100mL未満のビールテイスト飲料であって、HPLC分析用ゲル濾過法で分画された前記飲料由来の全ペプチド質量に対する飲料中の分子量800〜1500Da(HPLC分析用ゲル濾過法)のペプチド質量の比率(百分率)が25〜45%である、ビールテイスト飲料が提供される。【選択図】なし

Description

本発明は低糖質ビールテイスト飲料に関し、より詳細には糖質濃度が1.1g/100mL未満であるビールテイスト飲料に関する。
近年の健康志向の高まりにより、糖質含有量が低減されたビールテイスト飲料が求められている。これまでに、糖質含有量が低減されたビールテイスト飲料を目指して様々な技術が開発されてきた。
例えば、低糖質ビールテイスト発酵アルコール飲料を安定的に製造する技術として、資化性単糖類と資化性二糖類を糖源として用いる技術(特許文献1)が知られている。また、低糖質ビールテイスト飲料を微生物汚染リスクが著しく低い方法で製造する技術として、糖質原料中のオリゴ糖含有率を特定の範囲で使用する技術(特許文献2)が知られている。
特開2009−131202号公報 特開2012−157323号公報
低糖質のビールテイスト飲料は、糖質低減により、水っぽい、薄い香味印象となってしまう。従って、低糖質のビールテイスト飲料において味の厚みが実現できれば、低糖質でありながら、飲み応えのあるビールテイスト飲料を提供できる。
すなわち、本発明は、味の厚みが実現された低糖質のビールテイスト飲料を提供することを目的とする。
本発明者らは、糖質濃度が低減されたビールテイスト飲料において、分子量800〜1500Daのペプチドの比率を特定範囲内にすることで、当該ビールテイスト飲料において味の厚みを実現できることを見出した。本発明はこれらの知見に基づくものである。
本発明によれば以下の発明が提供される。
[1]麦芽および/または未発芽の麦類を原料の少なくとも一部とする、糖質濃度が1.1g/100mL未満のビールテイスト飲料であって、HPLC分析用ゲル濾過法で分画された前記飲料由来の全ペプチド質量に対する飲料中の分子量800〜1500Da(HPLC分析用ゲル濾過法)のペプチド質量の比率(百分率)が25〜45%である、ビールテイスト飲料。
[2]前記ペプチド質量の比率が28〜38%である、上記[1]に記載のビールテイスト飲料。
[3]発酵アルコール飲料である、上記[1]または[2]に記載のビールテイスト飲料。
[4]風味が改善された、麦芽および/または未発芽の麦類を原料の少なくとも一部とする、糖質濃度が1.1g/100mL未満のビールテイスト飲料の製造方法であって、HPLC分析用ゲル濾過法で分画された前記飲料由来の全ペプチド質量に対する飲料中の分子量800〜1500Da(HPLC分析用ゲル濾過法)のペプチド質量の比率(百分率)を25〜45%に調整することを含んでなる方法。
[5]麦芽および/または未発芽の麦類を原料の少なくとも一部とするビールテイスト発酵アルコール飲料に含まれる分子量800〜1500Da(HPLC分析用ゲル濾過法)のペプチドを有効成分として含んでなる、糖質濃度が1.1g/100mL未満のビールテイスト飲料の風味改善剤。
[6]糖質濃度が1.1g/100mL未満のビールテイスト飲料の風味改善方法であって、HPLC分析用ゲル濾過法で分画された前記飲料由来の全ペプチド質量に対する飲料中の分子量800〜1500Da(HPLC分析用ゲル濾過法)のペプチド質量の比率(百分率)を25〜45%に調整することを含んでなる方法。
本発明によれば、糖質濃度が1.1g/100mL未満のビールテイスト発酵アルコール飲料において、分子量800〜1500Daのペプチド比率を特定範囲内に調整することによって、味の厚みが実現された低糖質のビールテイスト発酵アルコール飲料を提供でき、消費者の健康志向など、多様なニーズに応えることが出来る点で有利である。
参考例1でペプチド(画分CおよびD)が添加されたビールテイスト発酵アルコール飲料のペプチド量を示した図である。 参考例1の官能評価結果を示した図である。画分CおよびDについて官能評価スコアを示した。無添加のコントロールの官能評価スコアを2.5とした。 実施例1で製造した試醸品とペプチド添加品の官能評価結果を示した図である。 実施例2において実施した、HPLC分析用ゲル濾過法の保持時間と既知物質の分子量から作成した検量線を示した図である。
発明の具体的説明
本発明において「ビールテイスト飲料」とは通常にビールを製造した場合、すなわち、酵母等による発酵に基づいてビールを製造した場合に得られるビール特有の味わい、香りを有する飲料を意味し、「ビールテイストアルコール飲料」と「ビールテイストノンアルコール飲料」が含まれる。
「ビールテイストアルコール飲料」には、炭素源、窒素源、および水などを原料として酵母により発酵させた「ビールテイストの発酵アルコール飲料」も含まれ、「ビールテイストの発酵アルコール飲料」としては、ビール、発泡酒および原料として麦芽を使用するビールや発泡酒にアルコールを添加してなる飲料(例えば、酒税法上、「リキュール(発泡性)(1)」に分類されるリキュール系新ジャンル飲料)が挙げられる。
本発明のビールテイストアルコール飲料は麦芽および/または未発芽の麦類を原料の一部とするものであり、いずれの麦芽使用比率をも取ることができるが、例えば、麦芽使用比率を50%未満、50%以上、67%未満あるいは67%以上とすることができる。本明細書において「麦芽使用比率」とは、醸造用水を除く全原料の質量に対する麦芽質量の割合をいう。
「ビールテイストノンアルコール飲料」とは、未発酵のため発酵に由来するアルコール成分を含まないノンアルコール飲料でありながらビール様の風味を持つ飲料をいう。また、本発明において「ノンアルコール飲料」とは、アルコールが全く含まれない、すなわち、エタノール濃度が0.00v/v%である飲料を意味し、「完全無アルコール飲料」と同義である。
本発明のビールテイスト飲料は、糖質濃度が低減された低糖質の飲料であり具体的には、本発明のビールテイスト飲料の糖質濃度は、1.1g/100mL未満である。本発明のビールテイスト発酵アルコール飲料の糖質濃度は、好ましくは1.0g/100mL以下とすることができる。
糖質濃度の測定は公知の方法によって行うことができ、当該試料の質量から、水分、タンパク質、脂質、灰分および食物繊維量を除いて算出する方法(栄養表示基準(平成21年12月16日 消費者庁告示第9号 一部改正)参照)に従って行うことができる。
本発明のビールテイスト飲料ではHPLC分析用ゲル濾過法で分画された前記飲料由来の全ペプチド質量に対する飲料中の分子量800〜1500Da(HPLC分析用ゲル濾過法)のペプチド質量の比率(百分率)が特定範囲内であることを特徴とする。本発明において、当該ペプチド比率の範囲は25〜45%であり、好ましくは28〜38%とすることができる。
飲料中のペプチドの分子量は高速液体クロマトグラフィーによるゲル濾過法(本明細書において「HPLC分析用ゲル濾過法」ということがある)により測定される。具体的には、HPLC分析用ゲル濾過法の検量線(例えば、図4)を用いて保持時間から分子量を算出し、保持時間により分子量の異なるサンプルを分取できる。HPLC分析用ゲル濾過法による分子量の測定の具体例は後記実施例2に示される通りである。また、ペプチドの定量はLowry法(ローリー法)により実施することができる。
本発明のビールテイスト飲料は、糖質濃度が低減されているにもかかわらず、味の厚みが付与されていることを特徴とする。ここで、「味の厚み」とは、味の広がり、複雑さ、ボディ感付与等により認識される香味感覚を意味する。
本発明のビールテイスト飲料は、飲料中の糖質濃度が所定の範囲内に低減され、かつ、飲料中の800〜1500Daのペプチド比率が所定の範囲内に調整される限り、通常のビールテイスト飲料の製造手順に従って製造することができる。
例えば、本発明の飲料がビールテイストアルコール飲料である場合には、麦芽、ホップ、副原料、醸造用水等の醸造原料から調製された麦汁に発酵用ビール酵母を添加して発酵を行い、得られた発酵液を低温にて貯蔵した後、濾過工程により酵母を除去することによりビールテイスト発酵アルコール飲料を製造することができる。なお、ビールテイスト発酵アルコール飲料のうちオールモルトビールは、麦芽、ホップ、水から製造できることはいうまでもない。
上記製造手順において麦汁の作製は常法に従って行うことができる。例えば、醸造原料と醸造用水の混合物を糖化し、濾過して、麦汁を得、その麦汁にホップを添加した後、煮沸し、煮沸した麦汁を冷却することにより麦汁を調製することができる。また、麦汁は、糖化工程中に市販の酵素製剤を添加して作製することもできる。例えば、タンパク分解のためにプロテアーゼ製剤を、糖質分解のためにα−アミラーゼ製剤、グルコアミラーゼ製剤、プルラナーゼ製剤等を、繊維素分解のためにβ−グルカナーゼ製剤、繊維素分解酵素製剤等をそれぞれ用いることができ、あるいはこれらの混合製剤を用いることもできる。
本発明のビールテイスト飲料の製造の好ましい態様においては、糖化工程または発酵工程において、エンド型プロテアーゼ活性を保有する酵素製剤をタンパク分解のために使用することができる。このような工程を実施することによりビールテイスト飲料に含まれる分子量800〜1500Da(HPLC分析用ゲル濾過法)のペプチドの比率を増加させて、所定値の範囲内に調整することができ、ひいては低糖質でありながら、味の厚みが付与されたビールテイスト飲料を製造することができる。すなわち、本発明によれば糖化工程または発酵工程においてエンド型プロテアーゼを含む酵素製剤をタンパク分解に使用することを含んでなる、ビールテイスト飲料の製造方法が提供される。
上記のタンパク分解に使用する酵素製剤の活性の特徴は、エンド型プロテアーゼ活性に基づいて特定することができ、例えば、エンド型プロテアーゼ活性値が284〜8000ユニット/麦芽kgとなるよう酵素製剤を使用することができる。より好ましくは、エンド型プロテアーゼ活性値が635〜4000ユニット/麦芽kgとなるよう酵素製剤を使用することができる。エンド型プロテアーゼ活性の活性測定は、実施例2に記載された手順に従って行うことができる。
本発明のビールテイストアルコール飲料の製造では、麦芽以外に、未発芽の麦類(例えば、未発芽大麦(エキス化したものを含む)、未発芽小麦(エキス化したものを含む));米、とうもろこし、こうりゃん、馬鈴薯、でんぷん、糖類(例えば、液糖)等の酒税法で定める副原料;タンパク質分解物や酵母エキス等の窒素源;香料、色素、起泡・泡持ち向上剤、水質調整剤、発酵助成剤等のその他の添加物を醸造原料として使用することができる。本発明のビールテイストアルコール飲料は、醸造用水以外の使用原料を少なくとも麦芽およびホップとすることができ、場合によっては更に糖類、米、とうもろこし、でんぷん等を使用原料とすることができる。なお、ビールテイスト発酵アルコール飲料のうちオールモルトビールは、麦芽、ホップ、水から製造できることはいうまでもない。
また、ビールテイストノンアルコール飲料については、麦芽、ホップ、その他の原料(例えば、香料、色素、食物繊維、タンパク加水分解物、起泡・泡持ち向上剤、水質調整剤など)、水等の原料から仕込み液を調製し、該仕込み液から静置により固形分を取り除いた後、濾過を行うことでビールテイストノンアルコール飲料を製造することができる。上記仕込み液の調製は上述のビールテイスト発酵アルコール飲料の麦汁の調製方法と同様に常法に従って行うことができる。糖化工程あるいは発酵工程においては、エンド型プロテアーゼを含む酵素製剤をタンパク分解のために使用できる。
本発明においては、麦芽および/または未発芽の麦類を原料の少なくとも一部とするビールテイスト発酵アルコール飲料を製造し、実施例1の手順に従って該飲料から分子量800〜1500Daのペプチドが含まれる画分を調製し、該画分を低糖質のビールテイスト飲料に添加することによって、分子量800〜1500Daのペプチドの比率を所定値の範囲内に調整することができ、ひいては低糖質でありながら、味の厚みが付与されたビールテイスト飲料を製造することができる。すなわち、本発明によれば、麦芽および/または未発芽の麦類を原料の少なくとも一部とするビールテイスト発酵アルコール飲料を製造し、次いで、前記飲料から分子量800〜1500Da(HPLC分析用ゲル濾過法)のペプチドが含まれる画分を調製し、該画分を糖質濃度が1.1g/100mL未満のビールテイスト飲料に添加することを含んでなる、ビールテイスト飲料の製造方法が提供される。
また、本発明によれば、麦芽および/または未発芽の麦類を原料の少なくとも一部とするビールテイスト発酵アルコール飲料に由来する分子量800〜1500Daの1種または2種以上のペプチドが配合されてなるビールテイスト飲料が提供され、該飲料は本発明のビールテイスト飲料の一部である。該ペプチドが配合されてなる飲料はビールテイスト飲料としての風味が改善あるいは向上されており、具体的には、味の厚みが増強された飲料である。
ビールテイスト飲料における糖質の低減は公知の方法に従って行うことができ、例えば、糖化工程中にグルコアミラーゼを添加する方法、発酵工程中にグルコアミラーゼを添加する方法(酵素利用技術大系 基礎・解析から改変・高度機能化・産業利用まで(小宮山 眞 監修、株式会社エヌ・ティー・エス、2010年)など参照)、酵母に資化される糖質を多く含む液糖を使用して酵母による資化性を高めることにより糖質を低減する方法(特開2009−131202号公報参照)、糖化工程中に麦汁濾過を行う方法(特開2012−147780号公報参照)により飲料中の糖質濃度を所定値にすることができる。
本発明により提供される飲料は、場合によっては炭酸ガスを添加する工程に付し、さらに、充填工程、殺菌工程などの工程を経て容器詰め飲料として提供することができる。殺菌は容器への充填前であっても充填後であってもよい。また、飲料のpHが4未満に調整されている場合には殺菌工程を経ずにそのまま充填工程を行って容器詰め飲料とすることもできる。
本発明による飲料に使用される容器は、飲料の充填に通常使用される容器であればよく、例えば、金属缶、樽容器、プラスチック製ボトル(例えば、PETボトル、カップ)、紙容器、瓶、パウチ容器等が挙げられるが、好ましくは、金属缶・樽容器、プラスチック製ボトル(例えば、PETボトル)、瓶である。
本発明の別の面によれば、風味が改善された、麦芽および/または未発芽の麦類を原料の少なくとも一部とする、低糖質のビールテイスト飲料の製造方法であって、HPLC分析用ゲル濾過法で分画された前記飲料由来の全ペプチド質量に対する飲料中の分子量800〜1500Da(HPLC分析用ゲル濾過法)のペプチド質量の比率(百分率)を25〜45%に調整することを含んでなる方法が提供される。本発明においてビールテイスト飲料の「風味が改善された」あるいは「風味改善」とは、低糖質のビールテイスト飲料において味の厚みが実現されることを意味するものとする。上記の本発明の製造方法は、好ましくは味の厚みが付与された低糖質のビールテイスト飲料の製造方法である。上記の本発明の製造方法は本発明のビールテイスト飲料およびその製造方法についての記載に従って実施することができる。
本発明の別の面によれば、麦芽および/または未発芽の麦類を原料の少なくとも一部とするビールテイスト発酵アルコール飲料に含まれる分子量800〜1500Da(HPLC分析用ゲル濾過法)のペプチドを有効成分として含んでなる、低糖質のビールテイスト飲料の風味改善剤が提供される。ビールテイスト飲料の風味改善剤は、好ましくは低糖質のビールテイスト飲料の味の厚み付与剤である。本発明の風味改善剤は、本発明のビールテイスト飲料およびその製造方法に関する記載に従って実施することができる。
本発明のさらに別の面によれば、麦芽および/または未発芽の麦類を原料の一部とする、低糖質のビールテイスト飲料の風味改善方法が提供される。本発明の風味改善方法は、HPLC分析用ゲル濾過法で分画された前記飲料由来の全ペプチド質量に対する飲料中の分子量800〜1500Da(HPLC分析用ゲル濾過法)のペプチド質量の比率(百分率)を25〜45%に調整することにより実施できる。本発明の風味改善方法は、好ましくは低糖質のビールテイスト飲料に味の厚みを付与する方法である。本発明の風味改善方法は、本発明のビールテイスト飲料およびその製造方法に関する記載に従って実施することができる。
以下の例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
糖質濃度の分析
栄養表示基準に基づく糖質濃度の測定は、公知の五訂日本食品標準成分表分析マニュアルに記載の方法に従って行った。すなわち、サンプル飲料の質量から、水分(減圧加熱乾燥法)、タンパク質(自動分析装置による方法)、脂質(ソックスレー抽出法(3))、灰分(マッフル炉による燃焼法)および食物繊維量(プロスキー酵素重量法)を除いて算出する方法により測定した。
参考例1:ビールテイスト飲料に好ましい香味を付与するペプチド画分の特定
(1)ビールテイスト発酵アルコール飲料の製造
大麦麦芽、ホップ、酵素製剤を用いて、インフュージョン法にてビールテイスト発酵アルコール飲料を製造した。具体的には、65℃の湯300mLに大麦麦芽100gを入れ、60分保持し、さらに78℃に昇温して5分保持後、濾過して麦汁を得た。続いて、ホップを0.8g/L投入して100℃で90分煮沸したのち、濾過して発酵前液を得た。
その後、常法に従ってビール酵母により発酵を行い、発酵液の香味確認を行った。8名の訓練されたパネラーにより、「味の柔らかさ」、すなわち雑味が抑制され、ビールらしく柔らかくスムーズなテクスチャーがあり、調和のとれた味わいがあることを指標に、最低は1点、最高は5点として五段階で官能評価を行い、平均点を算出した。結果は表1に示される通りであった。
Figure 2018042494
表1の通り、製造されたビールテイスト発酵アルコール飲料は、官能評価のスコア(味の柔らかさ)が良好であり、香味の印象も好ましかった。
(2)ゲル濾過分画
上記(1)で得られた発酵液を0.45μmフィルターで濾過し、濾過済み発酵液を計量して凍結乾燥した。乾燥物を100mM NaCl溶液で溶解して5倍濃縮液を調製し、分画用サンプルとした。サンプルは、以下の条件にてゲル濾過分画を行った。
<ゲル濾過分画条件>
カラム:Hiload Superdex 30pg 26/600(GEヘルスケア社製)
サンプル注入量:5mL
溶離液組成:100mM NaCl
流速:2.5mL/分(流速一定)
検出波長:215nm
分取:0.29cv(カラム・ボリューム)から19.1mL(フラクション0)、その後0.35cvから5mLずつ分画(フラクション1〜51)
分画物の官能評価により、香味の特徴の違いによって、表2のようにフラクションをプレ画分、A1、A2、B、C、D、E、F、Gの9つのグループに分けた。
Figure 2018042494
(3)ペプチド画分の精製
上記(2)で得られた画分CおよびDは、固相抽出カラム(Bond Elute C18、Agilent technologies社製)にて吸着処理を行い、脱塩水で洗浄した後、50%エタノール水溶液にて溶出して、濃縮乾固を行い、これを脱塩水にて復水し、濃縮液とした。これをペプチド画分とした。
(4)ローリー法によるタンパク定量
上記(3)のゲル濾過分画によって得られたペプチド画分のタンパク定量は市販のキット(DCプロテインアッセイ、Bio−Rad社製)を用いたLowry法で行った。まず、上記分画液を適切な範囲になるように濃度調整した。濃度調整したサンプル5μLに対し、A液を50μL加えて撹拌し、続いてB液を400μL加えて攪拌した。室温で15分発色反応を行った後、96ウェルプレートに350μL移して750nmの吸光度を測定した。得られた吸光度と予め作成した検量線に基づき、ペプチド濃度(mg/mL)を算出した。なお、検量線はBSA(ウシ血清アルブミン)を用いて作成した。
(5)官能評価
これらの分画・精製サンプルを、大麦と大麦麦芽を使用した市販の麦芽使用比率49%未満のビールテイスト発酵アルコール飲料に、その飲料に含まれる画分C、Dそれぞれの画分量の50%上乗せとなるよう画分C、Dを添加し(図1参照)、5名の訓練されたパネラーにより官能評価を行った。
官能評価の指標は、「旨み、甘味、厚み、ボディ、およびオフフレーバーとしての渋み・味の不調和」の総合評価として、1〜5点の五段階スコアで評価した。無添加のコントロールをスコア2.5とした。官能評価スコアの平均値は図2に、官能評価コメントは表3に示される通りであった。
Figure 2018042494
図2に記載されているように、画分CおよびDを添加すると、官能評価スコアが高く、分画前の発酵液の官能評価結果と一致した。また、画分CおよびDは、スコアが高いことに加えて、官能評価コメントでは旨味が評価され、パネラーとのディスカッションの中で、旨みによる厚みや飲み応え、ボディへの寄与が強いと評価された。すなわち、画分CおよびDは、厚み、ボディなどの飲み応えや旨味等に寄与する効果がある事がわかった。
ペプチド分画物は、Superdex 75 10/300カラムにて分析を行い、分子量を推定したところ、画分CおよびDのペプチドが分子量約800〜1500Daに分布していた。
以上の結果より、分画・精製した分子量約800〜1500Daのペプチド画分CおよびDは、厚みやボディ、旨味をビール系飲料に付与できることが明らかとなった。
実施例1:低糖質ビールテイスト発酵アルコール飲料の製造並びに該飲料へのペプチド添加が味の厚みに与える影響の分析
(1)パイロットプラントによる低糖質ビールテイスト発酵アルコール飲料の製造
本実施例のビールテイスト発酵アルコール飲料の製造においては、主原料として、大麦麦芽を使用した。糖化に際しては酵素製剤を用い、糖化の温度、時間を調整し、濾過することで、麦汁を得た。具体的には、64℃の湯100質量部に対して、大麦麦芽33.6質量部、βグルカナーゼ酵素製剤を投入して100分保持後、78℃に昇温して5分保持した後、濾過して麦汁を得た。
上記の麦汁調製工程に続いて、得られた麦汁にホップを投入して100℃で90分煮沸した後、麦汁静置を行い、トリューブを分離した後、冷却して発酵前液を得た。得られた発酵前液へグルコアミラーゼを主体とする酵素製剤を添加した。その後、発酵前液に下面発酵酵母を添加し、常法に従って主発酵および後発酵を行った。続いて、後発酵後の発酵液を、より低温で維持することにより貯蔵を行い、濾過して、清澄なオールモルトタイプの低糖質のビールテイストアルコール飲料を得た。
(2)ペプチド画分の調製
(ア)ゲル濾過分画
オールモルトビール(市販品)をガス抜きした上で計量して凍結乾燥した。凍結乾燥物を100mM NaCl溶液に溶解して5倍濃縮液を調製し、ゲル濾過分画用サンプルとした。サンプルは、参考例1のゲル濾過分画条件と同じ条件でゲル濾過分画した。また、参考例1と同様に、分画したフラクションを表2に示す9つのグループに分けた。
(イ)ペプチド画分の精製
上記(ア)で得られた画分C〜D(フラクション番号:F25〜33)は、参考例1に記載のペプチド画分の精製と同様にして、精製したペプチド画分を得た。
(ウ)ローリー法によるタンパク定量
上記(イ)のゲル濾過分画によって得られたペプチド画分を上記(1)で製造した低糖質ビールテイスト発酵アルコール飲料に添加し、実施例2に記載のHPLC分析用ゲル濾過法にてゲル濾過分画を行った。それによって得られたペプチド画分のタンパク定量は適切な範囲になるように濃度調整し、サンプル5μLに対し、A液25μLを加えて撹拌し、続けてB液200μLを加え、参考例1に記載のタンパク定量と同様にして行った。
(3)分子量800〜1500Daのペプチド比率の算出
分子量800〜1500Daのペプチド比率は以下の算出式にて求めた。
Figure 2018042494
(4)糖質濃度の分析
栄養表示基準に基づく試醸品および添加品(サンプル番号1〜3)の糖質濃度は前記の通り行った。結果は表4に示される通りであった。
(5)官能評価
上記(1)で製造した低糖質ビールテイスト発酵アルコール飲料に上記(2)で得られたペプチド画分を添加しない試験区(試醸品)と添加する試験区(添加品(1)および添加品(2))を設け、800〜1500Daのペプチド濃度が表4のように調整されたサンプル飲料(サンプル番号1〜3)を調製した。
官能評価は5名の訓練されたパネラーにより実施した。具体的には、「味の厚み」について1〜9点の9段階で評価を行い、パネラー5名の評価スコアの平均値を計算した。ここで、「味の厚み」とは、味の広がり、複雑さ、ボディ感付与等により認識される香味感覚をいう。「味の厚み」についてはサンプル番号1のサンプル飲料を3点(味の厚みがない)とし、サンプル番号1より数値が高いものをより味の厚みが増したと判断した。
官能評価の結果は表4と図3に示される通りであった。
Figure 2018042494
表4および図3の結果から、糖質濃度が1.1g/100mL未満のビールテイスト発酵アルコール飲料であっても、800〜1500Daのペプチド比率を高めることにより「味の厚み」が向上することが確認された。
実施例2:低糖質ビールテイスト発酵アルコール飲料の調製並びに分子量800〜1500Daのペプチドが味の厚みおよび雑味に与える影響の分析
(1)パイロットプラントによる低糖質ビールテイスト発酵アルコール飲料の製造
本実施例のビールテイスト発酵アルコール飲料の製造においては、主原料として、大麦麦芽を使用した。糖化に際しては酵素製剤を用い、糖化の温度、時間を調整し、濾過することで、麦汁を得た。具体的には、64℃の湯100質量部に対して、大麦麦芽33.6質量部、βグルカナーゼ酵素製剤を投入して100分保持後、78℃に昇温して5分保持した後、濾過して麦汁を得た。
上記の麦汁調製工程に続いて、得られた麦汁にホップを投入して100℃で90分煮沸した後、麦汁静置を行い、トリューブを分離した後、冷却して発酵前液を得た。得られた発酵前液へグルコアミラーゼを主体とする酵素製剤を添加した。その後、発酵前液に下面発酵酵母を添加し、常法に従って主発酵および後発酵を行った。続いて、後発酵後の発酵液を、より低温で維持することにより貯蔵を行い、濾過して、清澄なオールモルトタイプのビールテイスト発酵アルコール飲料(サンプル番号11〜15)を得た。また、サンプル番号14とサンプル番号15を3:2で混合してビールテイスト発酵アルコール飲料(サンプル番号16)を得た。
(2)酵素製剤におけるプロテアーゼ活性について
上記(1)で使用した外添酵素製剤はエンド型プロテアーゼを含む酵素製剤であり、エンド型プロテアーゼ活性に基づいて特定できる。具体的には、エンド型プロテアーゼ活性値が50〜7000ユニット/麦芽kgとなるように各試験区へ添加した。
エンド型プロテアーゼの活性は、酵素反応基質としてミルクカゼイン(pH6)を用い、酵素反応を行い、溶液中に遊離するアミノ酸を測定する方法を用いて測定を行った。具体的な測定方法は以下の通りである。
0.6%ミルクカゼインを含む13.3mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.0)をミルクカゼイン基質とした。酵素製剤をイオン交換水で適宜希釈した。ミルクカゼイン基質液5mLに、酵素製剤希釈液1mLを加え、30℃、10分間反応を行った。反応終了後、0.44Mトリクロロ酢酸溶液5mLを加え、よく混合し、30℃、30分間放置して、反応停止と未分解基質の不溶化を行った。No.6ろ紙にて反応液を濾過した。ろ液1mLに0.55M炭酸ナトリウム液2.5mLを加え、3倍希釈フェノール試薬0.5mLを加え、30℃、30分間放置し十分に発色させた。吸光度計(島津製作所社製)にて660nmの吸光度を測定し、基質から遊離したアミノ酸を定量した。酵素活性は、1分間に1μgのチロシンに相当するフォーリン試薬呈色物質の増加をもたらす酵素量を1ユニット(Unit)と定義した。
(3)HPLC分析用ゲル濾過画分の調製
上記(1)で得られた試醸品(サンプル番号11〜16)をそれぞれガス抜きした上で計量して凍結乾燥した。各凍結乾燥物を50mM リン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0、150mM NaCl含む)で溶解して2.5倍濃縮液を調製し、それぞれゲル濾過分画用サンプルとした。各サンプルについて、それぞれ、以下の条件にてゲル濾過分画を行った。
HPLC分析用ゲル濾過法の条件は以下の通りであった。
<HPLC分析用ゲル濾過法分析条件>
カラム:Superdex 75 10/300(GEヘルスケア社製)
サンプル注入量:100μL
溶離液組成:50mMリン酸ナトリウム(pH7.0)、20%(v/v)アセトニトリル、150mM NaCl
流速:0.5mL/分(流速一定)
検出波長:215nm
分画液のタンパク定量は参考例1と同様にローリー法に従って行った。
(4)HPLC分析用ゲル濾過法による分子量の測定
(ア)HPLC分析用ゲル濾過のサンプル調製
上記(3)で得られた分画フラクション(フラクション1〜10)をサンプルとして使用した。
(イ)分子量の検量線作成
上記HPLC分析用ゲル濾過条件記載のカラム、溶離液、流速、検出波長において、分子量既知のペプチドを0.1〜5mg/mLで適宜超純水に溶解したものを50μL注入してHPLC分析を行い、保持時間を確認した(表5)。その保持時間、分子量から検量線(図4)を作成した。
Figure 2018042494
(ウ)分子量の算出
その結果、フラクション1〜10のうちフラクション7に含まれるペプチドは分子量800〜1500Daの範囲であることが確認された。
(5)分子量800〜1500Daのペプチド比率の算出
分子量800〜1500Daのペプチド比率は以下の算出式にて求めた。
Figure 2018042494
試醸品(サンプル番号11〜16)のペプチド比率は表6に示される通りであった。
(6)糖質濃度の分析
栄養表示基準に基づく試醸品(サンプル番号11〜16)の糖質濃度の測定は前記の通り行った。結果は表6に示される通りであった。
(7)官能評価
各サンプル飲料を訓練されたパネラー4名による官能評価に供した。具体的には、「味の厚み」および「雑味の有無」の2項目について以下の基準で評価を行った。
「味の厚み」については1〜9点の9段階で評価を行い、パネラー4名の評価スコアの平均値を計算した。ここで、「味の厚み」とは、味の広がり、複雑さ、ボディ感付与等により認識される香味感覚をいう。「味の厚み」についてはサンプル番号14のサンプル飲料を3点(味の厚みがない)として評価を行い、4.1点以上を味の厚みに関して良好な香味が達成されていると判断した。
「雑味の有無」については1〜9点の9段階で評価を行い、パネラー4名の評価スコアの平均値を計算した。ここで、「雑味」とは、渋味・エグ味・収斂味をいう。「雑味の有無」については、雑味がある場合を5点、雑味が非常に強い場合を9点として評価を行い、4.5点以下を雑味が低減され、良好な香味が達成されていると判断した。
「味の厚み」と「雑味の有無」についての官能評価結果に基づいて、以下の基準で総合評価を行った。
A:味の厚みが向上し(5点以上)、雑味が少ないもの(4.5点以下)
B:味の厚みがやや向上し(4.1点以上)、雑味が少ないもの(4.5点以下)
C:味の厚みが向上するものの(5点以上)、雑味があるもの(4.5点超)
D:味の厚みがやや向上するものの(4.1点以上)、雑味があるもの(4.5点超)
E:味の厚みが向上していないもの(4.1点未満)
(8)評価結果
官能評価の結果は表6に示される通りであった。
Figure 2018042494
表6の結果から、糖質濃度が1.1g/100mL未満のビールテイスト発酵アルコール飲料であっても、分子量800〜1500Daのペプチド比率が25%以上であると、味の厚みが実現されたビールテイスト発酵アルコール飲料を提供できることが確認された。特に、分子量800〜1500Daのペプチド比率が28〜38%であると、雑味を抑制しつつ、味の厚みが実現されたビールテイスト発酵アルコール飲料を提供できることが確認された。

Claims (6)

  1. 麦芽および/または未発芽の麦類を原料の少なくとも一部とする、糖質濃度が1.1g/100mL未満のビールテイスト飲料であって、HPLC分析用ゲル濾過法で分画された前記飲料由来の全ペプチド質量に対する飲料中の分子量800〜1500Da(HPLC分析用ゲル濾過法)のペプチド質量の比率(百分率)が25〜45%である、ビールテイスト飲料。
  2. 前記ペプチド質量の比率が28〜38%である、請求項1に記載のビールテイスト飲料。
  3. 発酵アルコール飲料である、請求項1または2に記載のビールテイスト飲料。
  4. 風味が改善された、麦芽および/または未発芽の麦類を原料の少なくとも一部とする、糖質濃度が1.1g/100mL未満のビールテイスト飲料の製造方法であって、HPLC分析用ゲル濾過法で分画された前記飲料由来の全ペプチド質量に対する飲料中の分子量800〜1500Da(HPLC分析用ゲル濾過法)のペプチド質量の比率(百分率)を25〜45%に調整することを含んでなる方法。
  5. 麦芽および/または未発芽の麦類を原料の少なくとも一部とするビールテイスト発酵アルコール飲料に含まれる分子量800〜1500Da(HPLC分析用ゲル濾過法)のペプチドを有効成分として含んでなる、糖質濃度が1.1g/100mL未満のビールテイスト飲料の風味改善剤
  6. 糖質濃度が1.1g/100mL未満のビールテイスト飲料の風味改善方法であって、HPLC分析用ゲル濾過法で分画された前記飲料由来の全ペプチド質量に対する飲料中の分子量800〜1500Da(HPLC分析用ゲル濾過法)のペプチド質量の比率(百分率)を25〜45%に調整することを含んでなる方法。
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