JP2018038516A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】入球口へと向かう遊技球の動きに従来にない多様な変化を与えることを可能とした遊技機を提供する。【解決手段】大入賞装置43の内部において、入球したパチンコ球が転動する転動経路上に一対の可変ローラ80a,80bを配置する。可変ローラ80aは、裏側に配置された駆動モータ81aによって所定の第1方向(例えば反時計回り方向)に回転駆動され、可変ローラ80bは、同じく裏側に配置された駆動モータ81bによって所定の第2方向(例えば時計回り方向)に回転駆動される。第2大入賞装置60内に入球したパチンコ球79は、特定領域63方向へと転動する過程で可変ローラ80a,80bの間を通過し、その際に可変ローラ80aと可変ローラ80bの一方又は両方に接触して転動速度が変化する。【選択図】図3
Description
本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関するものである。
従来より、例えば遊技機の一つであるパチンコ遊技機では、遊技領域にパチンコ球が入球する為の様々な入球口が設けられている。この入球口に対してパチンコ球が入球すると、所定数のパチンコ球が払い出されたり、大当たり遊技に移行したり、高確率遊技状態(確変状態)へ移行したり、大当たり抽選が行われる等の様々な特典が遊技者に付与される。
即ち、入球口にパチンコ球が入球するか否かは、遊技に対して非常に大きな影響を持っている。そこで、入球口へと向かうパチンコ球の動きに変化を与えることによって、遊技を単調とすることなく、遊技者を飽きさせない遊技を行うことが可能となる。このようなパチンコ球の動きに変化を与える手段としては、例えば従来より遊技領域に配置された釘、風車、羽根型役物等が用いられている(例えば特開2016−067619号公報参照)。
しかしながら、例えば釘、風車は所定方向から接触したパチンコ球の転動方向を変えることはできるが、パチンコ球の変化する動きは限られている。また、羽根型役物は閉鎖状態、開放状態の間で位置が変位するものの、基本的に釘や風車と同じく所定方向から接触したパチンコ球の転動方向を変えることしかできない。従って、従来の遊技機ではパチンコ球に対して与える動きの変化が限られており、遊技が単調化するという課題を十分に解決することはできなかった。
本発明は前記従来における問題点を解消するためになされたものであり、遊技領域に設置された速度変更部材によって、入球口へと向かう遊技球の動きに従来にない多様な変化を与えることを可能とした遊技機を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため請求項1に係る遊技機は、発射装置によって遊技盤上に発射された遊技球が転動する遊技領域と、前記遊技領域に設けられ、前記遊技領域を転動する遊技球が入球可能に構成された入球口と、前記遊技領域において遊技球が前記入球口へ入球するまでの転動経路上に配置され、該転動経路上を転動する遊技球の転動速度を変更する速度変更部材と、を有し、前記速度変更部材は、駆動源によって駆動されて前記遊技領域において所定の動作を行い、遊技球と接触することによって遊技球の転動速度を変更することを特徴とする。
尚、「入球口」としては、一般入賞口、大入賞口、始動口、V入賞口等を含む。
尚、「入球口」としては、一般入賞口、大入賞口、始動口、V入賞口等を含む。
また、請求項2に係る遊技機は、請求項1に記載の遊技機において、前記所定の動作は、所定の内容の動作で前記速度変更部材を動作させる所定動作態様と前記所定の内容と異なる内容の動作で前記速度変更部材を動作させる別動作態様とを含む動作を1周期単位で繰り返し行う。
また、請求項3に係る遊技機は、請求項1に記載の遊技機において、前記所定の動作は、所定の内容の動作で前記速度変更部材を動作させる所定動作態様と前記速度変更部材を所定時間停止させる停止動作態様とを含む動作を1周期単位で繰り返し行うことを特徴とする。
また、請求項4に係る遊技機は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の遊技機において、前記速度変更部材は、回転軸を中心に回転する回転部材であることを特徴とする。
また、請求項5に係る遊技機は、請求項4に記載の遊技機において、前記所定の動作は、前記速度変更部材を時間経過に対して回転速度を変位させて回転させることを特徴とする。尚、「回転速度を変位させる」とは、回転速度を現在の速度から他の速度へと切り換える、回転速度を徐々に上昇させる、回転速度を徐々に低下させる、回転を停止させる等を含む。
また、請求項6に係る遊技機は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の遊技機において、前記速度変更部材は、前記転動経路を挟んで一対に配置されることを特徴とする。
また、請求項7に係る遊技機は、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の遊技機において、前記入球口は、大入賞装置の内部に設けられることを特徴とする。
また、請求項8係る遊技機は、請求項7に記載の遊技機において、前記速度変更部材は、大入賞装置の内部に設けられることを特徴とする。
また、請求項9に係る遊技機は、請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の遊技機において、前記入球口に遊技球が入球することによって高確率遊技状態を付与することを特徴とする。
また、請求項10に係る遊技機は、請求項9に記載の遊技機において、前記入球口の上部には、前記入球口を閉鎖状態と開放状態との間で切り替える可動片が設けられ、1周期単位で時間経過に対する前記可動片の開閉態様が設定され、前記可動片は、前記設定された開閉態様に従ったタイミングで閉鎖状態と開放状態とを切り替える動作を繰り返し行うことを特徴とする。
また、請求項11に係る遊技機は、請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の遊技機において、前記速度変更部材は、前記入球口の所定距離以内に配置され、前記入球口と一のユニットを構成することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、遊技領域に設置された速度変更部材によって遊技球の転動速度を変更することにより、入球口へと向かう遊技球の動きに従来にない多様な変化を与えることが可能となる。その結果、遊技の単調化を防止し、遊技を飽きさせることがない。
また、請求項2に記載の発明によれば、速度変更部材を所定の動作態様による動作と該動作と異なる動作態様による動作とを含む動作で繰り返し動作させることによって、速度変更部材に接触した遊技球の転動速度を遊技者に予測し難くすることが可能となる。
また、請求項3に記載の発明によれば、速度変更部材を所定の動作態様による動作と停止動作態様による停止動作とを含む動作で繰り返し動作させることによって、速度変更部材に接触した遊技球の転動速度を遊技者に予測し難くすることが可能となる。
また、請求項4に記載の発明によれば、回転軸を中心に回転する簡易な構造を有する速度変更部材によって、遊技球の転動速度を変更することが可能となる。従って、遊技台の故障やエラーの発生を防止し、コストダウンについても図ることが可能となる。
また、請求項5に記載の発明によれば、速度変更部材の回転速度を変位させることによって、速度変更部材に接触した遊技球の転動速度を遊技者に予測し難くすることが可能となる。従って、入球口へと向かう遊技球の動きに従来にない多様な変化を与えることが可能となる。
また、請求項6に記載の発明によれば、一対の速度変更部材の間に遊技球を通過させることによって遊技球の転動速度を変更するので、速度変更部材と遊技球を確実に接触させ、入球口へと向かう遊技球の転動速度を確実に変化させることが可能となる。
また、請求項7に記載の発明によれば、特に大入賞装置内にある入球口へと向かう遊技球の転動速度を変更することが可能となる。
また、請求項8に記載の発明によれば、特に大入賞装置内にある入球口へと向かう遊技球について、大入賞装置内に入球した後の遊技球の転動速度を変更することが可能となる。
また、請求項9に記載の発明によれば、特に入球した場合に高確率遊技状態(確変状態)へと移行するV入賞口へと向かう遊技球の動きに従来にない多様な変化を与えることが可能となる。
また、請求項10に記載の発明によれば、速度変更部材によって遊技球の転動速度を変化させることにより、特に可動片に遮られることなくV入賞口へ入球する入球タイミングを狙って遊技球を打ち出すことを困難とすることが可能となる。その結果、特定の遊技者が有利となることなく遊技の公平性を保つことが可能となる。
更に、請求項11に記載の発明によれば、入球口と速度変更部材を一ユニット化することによって、遊技台の生産効率を向上させることが可能となる。また、故障した場合の部品交換についても容易化する。
以下、図面を参照しつつ本発明にかかる遊技機の一実施形態を説明する。図1に示すように、遊技機1は、遊技媒体として遊技球を用いるパチンコ遊技機であって、遊技盤2の縁に外側誘導レール3および内側誘導レール4が略円形に配置され、上記外側誘導レール3および内側誘導レール4によって区画された部分には遊技球が発射される遊技領域6が上記遊技盤2上に設けられている。上記遊技領域6には遊技球を誘導する誘導釘J(球案内部材の一例として機能する。)が遊技盤2の表面に設けられている。
また、遊技機1の前面側には、装飾ランプ、告知ランプ等からなるランプ装置35、発射装置へ供給する遊技球と払い出された遊技球を受けるための上側球受け皿36、該上側球受け皿36の満杯時に遊技球を受けるための下側球受け皿37、効果音等を発するスピーカ38、遊技者の発射操作に応じて遊技球を上記遊技領域6へ向けて弾発発射するための発射装置67、遊技者による操作可能な遊技ボタンスイッチ69が設けられている。尚、図1における符号W1は遊技機の外枠、W2は外枠W1に取り付けられた前枠、Gは上記前枠W2に開閉可能にヒンジで取り付けられたガラス枠である。以下、遊技機1の各構成について説明する。
上記遊技領域6の中央位置には、表示窓7が貫通形成され、その表示窓7の奥部には遊技装置の一例として機能する表示装置10が配置されている。また、表示窓7の周縁部には、遊技盤2の前面側から突出して表示装置10を囲む包囲枠体8が装着されている。包囲枠体8の左辺部分における上下方向の略中央部から下端寄りの位置に渡る範囲には、所謂ワープ通路である案内通路部13が設けられている。
また、包囲枠体8の下辺部分には、案内通路部13内を転動落下して排出された遊技球が転動可能な転動ステージ15が、案内通路部13に連続して設けられている。この案内通路部13及び転動ステージ15は、透明な樹脂で構成され、奥側の表示装置10の表示部(表示領域)11及び内部の遊技球が視認可能に構成されている。
また、遊技領域6には、中心線上の上部から下部に向かって順に表示装置10、上側始動入賞口41、下側始動入賞口42、アウト口48が配置されている。上記上側始動入賞口41及び下側始動入賞口42の左には左袖入賞口51、左落とし入賞口52が配置されている。また、上記表示装置10の左には左普通図柄変動開始用ゲート55が設けられ、その下方には風車76が設けられている。
また、上記上側始動入賞口41及び下側始動入賞口42の斜め右上方には、第1大入賞装置43が配置されている。その第1大入賞装置43の左右方向中央部の直上には、右普通図柄変動開始用ゲート56が設けられ、その右側には右袖入賞口54が設けられている。また、右袖入賞口54の斜め右上方には、第2大入賞装置60が配置されている。上記左袖入賞口51、左落とし入賞口52、右袖入賞口54は、それぞれ上方から入球可能な入球口を上部に有している。また、左袖入賞口51と右袖入賞口54の入賞球を検出する左袖入賞口用検出スイッチと右袖入賞口用検出スイッチ、上記左落とし入賞口52の入賞球を検出する左落とし入賞口用検出スイッチが、それぞれ対応する遊技盤2の背面に設けられている。
また、第1大入賞装置43は、第1大入賞口45と、その第1大入賞口45を開閉する開閉板46とを備えている。開閉板46は、遊技盤2の背面側に設けられた不図示の第1大入賞ソレノイドによって開閉し、開閉板46が閉じた状態において、第1大入賞口45を塞ぎ、開閉板46が空いた状態において、第1大入賞口45を開放する。そして、第1大入賞口45が開放している場合にだけ、開閉板46の左右方向のほぼ全幅に渡って設けられた正面視横長四角形の第1大入賞口(入賞口)45に遊技球が入球可能となる。なお、第1大入賞口45内には、第1大入賞口45に入賞(入球)した入賞球を検出する第1入賞球数カウントスイッチ(カウントセンサ)が設けられている。
また、第2大入賞装置60は、第2大入賞口61と、その第2大入賞口61を開閉する開閉部材62とを備えている。開閉部材62は、遊技盤2の背面側に設けられた不図示の第2大入賞ソレノイドによって開閉し、開閉部材62が閉じた状態において、第2大入賞口61を塞ぎ、開閉部材62が空いた状態において、第2大入賞口61を開放する。そして、第2大入賞口61が開放している場合にだけ、第2大入賞口61から第2大入賞装置60の内部に遊技球が入球可能となる。
第2大入賞装置60の内部には、図2に示すように、第2大入賞口61を通過した遊技球が通過可能(入球可能)な特定領域(V領域)63および非特定領域64が形成されている。尚、特定領域63は、パチンコ球が通過(入球)することによって後述のように高確率遊技状態を付与する領域であり、本発明に係る遊技領域を転動するパチンコ球が入球可能に構成された入球口に相当する。また、特定領域63と非特定領域64とは、左右に並んで形成されており、特定領域63が非特定領域64の右側に形成されている。なお、第2大入賞装置60の内部には、第2大入賞口61に入賞(入球)した入賞球を検出する第2入賞球数カウントスイッチ(カウントセンサ)61aが設けられている。また、特定領域63には、特定領域63における遊技球の通過を検知する特定領域センサ63aが配されており、非特定領域64には、非特定領域64における遊技球の通過を検知する非特定領域センサ64aが設けられている。
また、第2大入賞装置60は、第2大入賞口61を通過した遊技球を特定領域63または非特定領域64のいずれかに振り分ける振分部材65と、振分部材65を駆動する振分部材ソレノイド66とを備えている。振分部材65は、遊技盤2に対して左右方向に移動するものであり、特定領域63の右斜め上方に設けられている。そして、振分部材65は、振分部材ソレノイド66の通電時に、特定領域63の上方を開放した状態(第1の状態)となり、振分部材ソレノイド66の非通電時には、特定領域63の上方を塞ぐ状態(第2の状態)となる。
図2(A)は、振分部材ソレノイド66の通電時を示している。図2(A)に示すように、振分部材ソレノイド66の通電時には、振分部材65は特定領域63への遊技球の通過を許容する第1の状態にある。このため、振分部材65が第1の状態にあるときは、第2大入賞口61に入賞した遊技球は、第2大入賞装置60の内部において特定領域63を通過する。一方、図2(B)は、振分部材ソレノイド66の非通電時を示している。図2(B)に示すように、振分部材ソレノイド66の非通電時には、振分部材65は特定領域63への遊技球の通過を妨げる第2の状態にある。このため、振分部材65が第2の状態にあるときは、第2大入賞口61に入賞した遊技球は、第2大入賞装置60の内部において振分部材65の上面を転動して非特定領域64を通過する。なお、遊技機1では、特定領域63への遊技球の通過が後述の確変状態への移行の契機となっている。つまり特定領域63は、確変作動口となっている。また、振分部材65は、前記特定領域への遊技球の通過を許容すべく、前記特定領域を開放した状態と、前記特定領域への遊技球の通過を禁止すべく、前記特定領域を閉鎖した状態との間で可動する、上記可動片の一例に相当する。
更に、遊技球が特定領域63へ入球するまでの転動経路上には、転動経路上を転動するパチンコ球の転動速度を変更する速度変更部材として、一対の可変ローラ80a,80bが配置されている。ここで、図3は特に可変ローラ80a,80b付近を拡大した図である。図3に示すように可変ローラ80a,80bは、それぞれ回転軸を中心に回転する円盤形状の部材であり、パチンコ球79の転動経路を挟んで一対に配置される。また、可変ローラ80aと可変ローラ80bの配置間隔Dは、パチンコ球79が間を通過可能な広さとし、例えばパチンコ球79の直径の1.2倍とする。また、可変ローラ80aは、裏側に配置された駆動モータ81aによって所定の第1方向(例えば反時計回り方向)に回転駆動され、可変ローラ80bは、同じく裏側に配置された駆動モータ81bによって所定の第2方向(例えば時計回り方向)に回転駆動される。尚、第1方向と第2方向は異なる方向であっても同方向であっても良い。更に、可変ローラ80a,80bの回転速度は、一定の速度ではなく時間経過に対して回転速度を変位させて回転する。具体的には、1周期単位で時間経過に対する可変ローラ80a,80bの回転速度の変位態様が設定されており、可変ローラ80a,80bは、設定された回転速度の変位態様に従って回転速度を変位させて回転する動作を繰り返し行う。従って、第2大入賞装置60内に入球したパチンコ球79は、特定領域63方向へと転動する過程で可変ローラ80a,80bの間を通過し、その際に可変ローラ80aと可変ローラ80bの一方又は両方に接触する。その結果、パチンコ球79の転動速度が変化することとなる。また、変化後の転動速度は、パチンコ球79が接触した際の可変ローラ80a,80bの回転速度に依存するので、接触したタイミングによってパチンコ球79の転動速度を遊技者に予測し難い様々な速度に変化させることが可能である。尚、可変ローラ80a,80bの回転速度の変位態様の詳細については後述する。
また、可変ローラ80a,80bは、特定領域63や非特定領域64の所定距離以内に配置されており、可変ローラ80a,80bと特定領域63と非特定領域64とを含む第2大入賞装置60全体で一のユニットを構成する。そして、ユニット単位でパーツの取り外し、取り付け、交換が可能となる。
また、包囲枠体8の右上部には、本特図表示領域70が設けられている。特図表示領域70は、後述する本特図を表示するための領域であり、ドットマトリックスもしくはLED表示装置等の画像表示装置からなる。
また、上記上側始動入賞口41、下側始動入賞口42、第1大入賞口45、左袖入賞口51、左落とし入賞口52、右袖入賞口54は、上記遊技領域6に発射された遊技球が入賞(入球)可能な複数の入賞領域に相当する。上記の各入賞口(入賞領域)に遊技球が入賞して入賞(入球)が検出されると1入賞球の検出に対して所定個数の賞品球(遊技球)が遊技者に払い出される。上記1入賞球の検出に対する賞品球の払出個数は、上記入賞口毎に設定されている。
上記表示装置10は、図柄等が表示可能なものであって、液晶、ドットマトリックスもしくはLED表示装置等の画像表示装置からなる。本実施形態では、液晶表示器(TFT−LCDモジュール)で構成されている。
上記表示装置10(表示手段)は、表示部(表示領域)11と、表示部11の斜め左下隅部に表示される略四角形の普通図柄表示部50と、第1保留球数に対応する演出保留画像9Aを表示する第1演出保留エリアと、第2保留球数に対応する演出保留画像9Bを表示する第2演出保留エリアと、を有する。
表示部11は、特別図柄を表示したり、所定の演出映像・画像を表示するために用いられる。表示部11には、左右に並ぶ左特別図柄(左判定図柄、左識別情報)と中特別図柄(中判定図柄、中識別情報)と右特別図柄(右判定図柄、右識別情報)が、所定時間変動表示された後、所定の演出判定結果に基づき左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄が確定停止特別図柄(確定停止判定図柄、確定停止識別情報)として停止表示される。この際、表示部11には、上記特別図柄に加えて演出映像・画像(キャラクタ、背景、文字等)が表示されることもある。
この実施形態において変動および停止表示される左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄は、本実施形態では12種類の図柄とされている。詳しくは、『0〜11』のそれぞれの数字によって構成される。
尚、本実施形態では、遊技の当否判定結果が大当たり(当たり)の場合には、上記表示部11に大当たりの特別図柄組合せが停止表示される。大当たりの特別図柄組合せは、左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄の3つの図柄が同一の組み合わせである。つまり、遊技の当否判定結果が大当たり(当たり)の場合には、例えば、『6』の数字のみによって構成される図柄が、左特別図柄と中特別図柄と右特別図柄として上記表示部11に表示される。そして、上記表示部11に大当たりの特別図柄組合せが停止表示された後に、遊技者に特典を付与する。具体的には、通常遊技よりも遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)を実行する。通常遊技は、特別遊技以外の当否判定を行う遊技状態をいい、本実施形態では通常状態(低確率状態)や確変状態(高確率時短状態)や時短状態(低確率時短状態)が存在する。
上記普通図柄表示部50は、記号あるいは絵(キャラクタ)等の普通図柄当たりを判定する普通図柄を変動表示および停止表示する。本実施形態における普通図柄表示部50に変動および停止表示される普通図柄は、『○』と『×』の2種類からなり、普通図柄当たりの場合には当たり普通図柄『○』で停止表示され、一方、普通図柄外れの場合には外れ普通図柄『×』で停止表示される。
上記上側始動入賞口41は、始動入賞領域に相当し、上方が開口した形状からなって遊技球が上方から入賞(入球)可能となっている。また、上記下側始動入賞口42は、始動入賞領域に相当し、背面側に設けられた不図示の下側始動入賞口用ソレノイドによって開閉する開閉扉42Aを備えている。この下側始動入賞口42は、通常時は開閉扉42Aが閉じた状態とされている。そして、上記普通図柄表示部50で普通図柄が変動した後、普通図柄当たりを示す特定の普通図柄(本実施形態では『○』)で確定停止表示された時に、開閉扉42Aは、遊技球が入賞困難な閉じた状態と入賞容易な前面側へ開いた開状態間を変化可能に制御される。
また、上記遊技盤2の背面には、上側始動入賞口検出スイッチ(上側始動入賞口センサ)と下側始動入賞口検出スイッチ(下側始動入賞口センサ)が入賞球用通路に設けられており、上記上側始動入賞口41と下側始動入賞口42への遊技球のそれぞれの入賞(入球)を検出するように構成されている。本実施形態において上記上側始動入賞口41及び下側始動入賞口42への遊技球の入賞(入球)検出は、所定の乱数値(数値データ)を取得するための起因および上記特別図柄の変動表示開始の起因とされている。
上記上側始動入賞口41及び下側始動入賞口42への入賞に起因して取得した乱数値(数値データ)は、一旦保留記憶手段に記憶される。つまり、上記特別図柄(識別情報)の変動表示が保留されると共に、上記保留記憶手段に記憶した乱数値(数値データ)の記憶数(保留球数)、すなわち上記上側始動入賞口41と下側始動入賞口42への入賞回数が、それぞれ第1保留球数と第2保留球数として記憶される。
この第1保留球数と第2保留球数は、上記の通り、第1演出保留エリアと第2演出保留エリアにそれぞれ演出保留画像9Aと演出保留画像9Bとして表示部11に表示され、当否判定手段による当否判定が行われることに基づいて、この当否判定と対応する乱数値(数値データ)および第1保留球数又は第2保留球数の記憶値(保留数)が減算され、上記表示部11で特別図柄(識別情報)の変動表示が開始されることに基づいて、第1保留球数又は第2保留球数の表示を減らすようにしている。尚、本実施形態では、上記上側始動入賞口41と下側始動入賞口42への入賞回数記憶値の上限値、すなわち第1保留球数と第2保留球数の上限値は当該変動中の記憶を除いて、それぞれ4つに設定されている。
上記第1保留球数と第2保留球数が、それぞれ設定上限数(4つ)まで記憶されている時には、上記上側始動入賞口検出スイッチと下側始動入賞口検出スイッチがそれ以上上記上側始動入賞口41と下側始動入賞口42へ入賞(入球)した遊技球を検出しても、第1保留球数と第2保留球数として記憶されない無効球とされ、その無効球については特別図柄の変動および当否判定を行うことなく、入賞に対する賞品球(賞品遊技球)が所定数払い出される。
上記左普通図柄変動開始用ゲート55と右普通図柄変動開始用ゲート56は、上記遊技盤2の背面に設けられた左普通図柄変動開始スイッチと右普通図柄変動開始スイッチで左普通図柄変動開始用ゲート55と右普通図柄変動開始用ゲート56を通過する遊技球をそれぞれ検出するように構成されている。そして、左普通図柄変動開始用ゲート55と右普通図柄変動開始用ゲート56をそれぞれ通過する遊技球が検出されることに基づいて上記普通図柄表示部50で普通図柄の変動を開始させる。
また、上記左普通図柄変動開始用ゲート55と右普通図柄変動開始用ゲート56を遊技球が通過することによって発生する普通図柄の変動を、最高4つ普通図柄変動保留球数として記憶する。具体的には、普通図柄変動保留球数表示器(図示せず)で普通図柄変動保留球数値を点灯表示する。普通図柄が変動を開始すると、普通図柄変動保留球数を減らし、普通図柄変動保留球数表示器における表示個数を減らす。
上記発射装置67は、操作レバー68の操作により駆動する発射モータを裏側に有し、この発射モータの駆動により遊技球を遊技領域6に向けて発射する。この発射装置67により発射された発射球は、遊技盤2の表面に立設された内側誘導レール4と外側誘導レール3間で構成される発射球誘導路を介して遊技領域6に誘導される。遊技領域6に誘導された遊技球は、転動しつつ下方へ落下し、上側始動入賞口41、下側始動入賞口42、又は各入賞口51、52、54、若しくは第1大入賞口45に入賞(入球)するか、あるいは何処にも入賞しなければ上記アウト口48から遊技盤2の裏側へ排出される。
上記遊技ボタンスイッチ69は、押下可能な押しボタンスイッチからなり、正しく操作されたことを検知する接点型のリミットセンサーが内蔵され、押下操作に対応した出力信号を出力可能に構成されている。
上記遊技機1の裏側には、図4に示すように、複数の制御基板や装置等が設けられている。制御基板の主なものとして、主制御基板200、サブ制御基板205、表示制御基板210、音声制御基板220、払出制御基板240、電源基板250、発射制御基板260等がある。符号265は外部端子、281は払出装置、283は球無し検出スイッチ、289は球貯留タンク、291は球誘導樋である。尚、各制御基板には制御回路が設けられている。また、各制御基板は、単独でまたは複数まとめてケースに収納された状態で遊技機1の裏側に配置されている。
次に、主な制御基板を、図5のブロック図を用いて簡略に示す。主制御基板(主制御回路)200は、遊技の進行を制御する主制御装置に相当し、少なくともCPU、RAM、ROMおよび複数のカウンタを備えたマイクロコンピュータを備える。この主制御基板200は、遊技情報や入球検出等の入力信号に従って遊技を制御し、遊技情報を記憶する記憶手段を備えた制御装置であって、サブ制御基板205および払出制御基板240と接続されている。
また、主制御基板200は、中継回路を介して上側始動入賞口41への入賞を検出する上側始動入賞口検出スイッチ(上側始動入賞口センサ)、下側始動入賞口42への入賞を検出する下側始動入賞口検出スイッチ(下側始動入賞口センサ)、第1大入賞口45に入賞した入賞球を検出する第1入賞球数カウントスイッチ(カウントセンサ)、第2大入賞口61に入賞した入賞球を検出する第2入賞球数カウントスイッチ(カウントセンサ)、特定領域63を通過した遊技球を検出する特定領域センサ63a、非特定領域64を通過した遊技球を検出する非特定領域センサ64a、第1大入賞口45を塞いでいる開閉板46を開閉する第1大入賞ソレノイド、第2大入賞口61を塞いでいる開閉部材62を開閉する第2大入賞ソレノイド、特定領域63と非特定領域64とのいずれかへの遊技球の通過を振り分ける振分部材65を左右方向に移動させる振分部材ソレノイド66、可変ローラ80a,80bを回転駆動させる駆動モータ81a,81b等とも接続されている。上記主制御基板200は電源基板250から電源供給を受けて作動する。
上記主制御基板200におけるCPUは、制御部、演算部、各種カウンタ、各種レジスタ、各種フラグ等を備え、演算制御を行う他、乱数値(数値データ)を生成し、また制御信号(コマンドとも称される)を、主制御基板200と接続されている各基板(各制御装置)等へ出力(送信)可能に構成されている。また、上記主制御基板200のCPUは、制御プログラムを実行して遊技情報に従って遊技に関わる主制御を行う。遊技情報は、少なくとも遊技状態の情報を含み、当否判定に関する確率情報や、各入賞装置への入賞情報や、払出情報、ランド状態、演出に関する情報等、遊技の進行に必要な情報である。尚、上記主制御基板200のCPUは、普通図柄当たりの当否判定や、大当たりの当否判定を行う当否判定手段(特典付与判断手段)としても機能する。
上記主制御基板200から出力される制御信号(コマンド)やデータとして、各種入賞コマンド、特別図柄(識別情報)や演出態様を変動パターンに基づいて変動表示(演出表示)させるための変動コマンド、特別図柄の変動を開始させるための変動開始コマンド、特別図柄の変動を停止させるための変動停止コマンド、状態コマンド、大当たりの当否判定結果データ、普通図柄当たりの当否判定結果データ、大当たり遊技演出を開始させるオープニングコマンド、大当たり遊技の終了演出を開始させるためのエンディングコマンド、数値データ取得手段で取得した数値データ、電源投入時、異常時、大当たりラウンド時のデータ等を挙げることができる。尚、上記状態コマンドには、上記表示装置10で客待ち状態の表示行うための客待ちコマンド、大当たり遊技中のラウンド指定コマンド等がある。
上記RAMは、本発明において、上側始動入賞口検出スイッチ及び下側始動入賞口検出スイッチにより入賞を検出したときに数値データ取得手段が取得した数値データをそれぞれの取得順に記憶可能な保留記憶手段に相当し、取得した数値データや第1保留球数、第2保留球数の記憶領域、左普通図柄変動開始スイッチと右普通図柄変動開始スイッチで検出された遊技球の普通図柄変動保留球数の記憶領域、CPUで生成される各種乱数値用の記憶領域、遊技に必要な遊技データ等の各種データ等を一時的に記憶する記憶領域、フラグおよびCPUの作業領域を備える。
上記ROMは、上記CPUのための制御プログラムや制御データ、上記表示部11での変動表示に関する変動パターンや図柄データ等が書き込まれている他、大当たりおよび普通図柄当たりの判定値等が書き込まれている。
サブ制御基板205は、主制御基板(回路)200から送信される制御信号に基づき電気装置の制御を行う従制御装置に相当し、CPU、ROM、RAM、複数のカウンタを備えたマイクロコンピュータと、上記主制御基板200とを結ぶ入出力回路と、表示制御基板210やランプ中継基板212、音声制御基板220、遊技ボタンスイッチ69等とを結ぶ入出力回路を備えている。電気装置としては、ランプ装置35、表示制御基板210、音声制御基板220が挙げられる。さらには、上記表示制御基板210に接続されている表示装置10、上記音声制御基板220に接続されているスピーカ38等についても、上記サブ制御基板205が制御する電気装置として挙げられる。本実施形態ではサブ制御基板205はランプ制御基板を兼ねている。
上記サブ制御基板205のROMには、制御用のプログラムやデータおよび定数、上記表示部11で表示される複数の演出のデータ等が記憶されている。一方、上記サブ制御基板205のRAMは、遊技情報の記憶領域、各種データの記憶領域、CPUによる作業領域等を有する。上記ランプ中継基板212には、装飾ランプ等のランプ装置35が接続され、上記サブ制御基板205からランプ中継基板212に送信された制御信号(指令信号)によって、ランプ装置35の作動を制御する。上記サブ制御基板205は電源基板250から電源供給を受けて作動する。
表示制御基板210は、CPU、ROM、RAMを備えたマイクロコンピュータと、上記サブ制御基板205を結ぶ入力回路と上記表示装置10を結ぶ出力回路等で構成され、上記サブ制御基板205から出力される制御信号に基づき、上記表示装置10や表示部11に設けられた普通図柄表示部50に対して表示の制御を行う。
上記表示制御基板210のROMには、制御用のプログラムが記憶されている。上記表示制御基板210は、上記サブ制御基板205からの制御信号に基づきCPUがROMから所定の表示制御データを読み出し、RAMの記憶領域で制御用データを生成してVDP(図示せず)に出力する。VDPは、CPUからの指令に基づいてROMから必要なデータを読み出し、表示画像のマップデータを作成し、VRAMに格納する。VRAMに格納記憶された画像データは、出力回路に備えるD/A変換回路にてRGB信号に変換されて表示装置10に出力され、表示部11に表示される。上記表示制御基板210のRAMは、遊技情報の記憶領域、各種データの記憶領域、CPUによる作業領域を有している。
音声制御基板220は、上記サブ制御基板205から出力される信号により音声信号を合成し、アンプに出力する。アンプは音声信号を増幅してスピーカ38に出力する。
払出制御基板240は、遊技球の払出を制御する払出制御手段に相当し、CPU、ROM、RAMを備えたマイクロコンピュータを有する。払出制御基板240は、上記主制御基板200と電気的接続手段で接続され、主制御基板200から出力される制御信号を受信して払出装置281の賞球モータを駆動して賞球の払い出しを行う。また、払出制御基板240には、遊技機1に接続されたカードユニット(遊技機1に隣接して設置され、挿入されたプリペイカード等の情報に基づいて球貸しを可能にするものである。)が電気的に接続されている。
そして、払出制御基板240は、このカードユニットからの信号に基づいて、電気的に接続された貸球払出装置の球貸モータを駆動して貸球の払い出しを行う。払出制御基板240は、電気的に接続された賞球センサにより、払出装置281から払い出された賞球を計数する。また払出制御基板240は、電気的に接続された球貸センサにより、貸球払出装置から払い出された貸球を計数する。
この払出制御基板240は電源基板250から供給される電源によって作動する。払出制御基板240のROMには、制御用のプログラムが記憶されている。払出制御基板240のRAMは、種々の入賞口への入賞検出に基づき上記払出装置281により払い出される賞品球(遊技球)の払出個数を、1入賞球の検出に対する払出個数毎に記憶可能である。
電源基板250は、遊技機1の外部より供給される主電源から遊技機1に適する所定電圧の遊技機用電源を生成して主制御基板200やサブ制御基板205、払出制御基板240、発射制御基板260等に供給するものであり、電源装置に相当する。上記主電源は、遊技店側で所要の電圧、本実施形態では交流(AC)24Vに変換されて供給される。
上記主制御基板200には、大当たり乱数用カウンタ、リーチ乱数用カウンタ、大当たり種別乱数用カウンタ、変動パターン乱数用カウンタ、普通図柄乱数用カウンタ等の乱数用カウンタが設けられている。
大当たり乱数用カウンタは、上記上側始動入賞口41及び下側始動入賞口42への入賞に対する大当たりの当否判定に用いられ、‘0’〜‘629’の大当たり乱数値を有する。上記大当たり乱数用カウンタにおける大当たり乱数値(数値データ)は、遊技機の電源投入時‘0’から始まって後述の主要乱数更新処理ごとに1加算され、‘629’に至ると次には‘0’にされて再び上記加算を繰り返す。上記大当たり乱数値は、上記上側始動入賞口41又は下側始動入賞口42への入賞を上記上側始動入賞口検出スイッチ又は下側始動入賞口検出スイッチで検出したことに起因して取得される。取得された大当たり乱数値(取得された数値データ)が、予め設定されている当たり成立数値と対比されて一致すれば大当たり(当たり)となり、一致しなければ外れとなる。
本実施形態では、低確率状態(通常状態、時短状態)時には、‘3’,‘397’の2個が当たり成立数値として設定され、取得された大当たり乱数値がこの何れかと一致すれば当否判定結果が大当たりとなる(つまり低確率状態時の大当たり確率は2/630である)。一方、高確率状態(確変状態)時には、‘3’,‘33’,‘173’,‘337’,‘397’,‘503’の6個が当たり成立数値として設定され、取得された大当たり乱数値がこの何れかと一致すれば当否判定結果が大当たりとなる(つまり確変状態時の大当たり確率は6/630である)。このようにして、当否判定手段(主制御基板200のCPU)は、上側始動入賞口41又は下側始動入賞口42への遊技球の入賞という判定条件の成立に起因した乱数取得による抽選が大当たりか否かを判定する。
本実施形態に係る遊技機1では、内部抽選(大当たり種別乱数用カウンタによる抽選。詳細は後述)によって、特別遊技(大当たり遊技)の最中に第2大入賞装置60の特定領域63を塞ぐ振分部材65が所定時間、第1の状態とされ、つまり、特定領域63が所定時間、開放され、その特定領域63を遊技球が通過することで、特別遊技(大当たり遊技)の後に確変状態が付与される大当たり(Vロング大当たり)と、特別遊技(大当たり遊技)の最中に特定領域63が極短時間しか開放されないため、その特定領域63を遊技球が通過せず、特別遊技(大当たり遊技)の後に確変状態が付与されない大当たり(Vショート大当たり)と、特定領域63を遊技球が通過する確率(確変状態が付与される確率)が約50%程度となるように設定されたチャレンジ大当たりと、に振り分けられる。尚振り分け確率は、例えば上側始動入賞口41への入賞に対する抽選ではVロング:Vショート:チャレンジ=50:25:25とし、下側始動入賞口42への入賞に対する抽選ではVロング:Vショート:チャレンジ=100:0:0とする。
また、本実施形態では、確変が付与されない大当たり遊技の終了後は、通常、当否判定が最大100回行われるまで時短状態とされる。当否判定が100回行われた後は時短状態が解除され、次の大当たりまで通常状態となる。また、確変が付与される大当たり遊技の終了後は、通常、次の大当たりとなるまで確変状態(高確率状態)かつ時短状態とされる。時短状態時の遊技では、詳細を後述するように、普通図柄当たりの抽選確率が1/300から299/300に向上すると共に、上記開閉扉42Aの拡開時間が1秒から2秒に長くなり、拡開回数も1回から3回に増える。したがって、時短状態時には、下側始動入賞口42へ入賞しやすくなり、持ち球を減らすことを抑制しつつ次の大当たりを期待して遊技を行うことができる。
リーチ乱数用カウンタは、当否判定結果が外れとなる場合において、リーチ状態を経るか否かを決めるリーチ有無決定用のものであり、‘0’〜‘126’のリーチ乱数値からなる。本実施形態におけるリーチ状態は、上記表示部11で変動停止表示される左特別図柄、中特別図柄および右特別図柄のうち、最後に停止表示される特別図柄(例えば中特別図柄)を除いて他の特別図柄(例えば左特別図柄と右特別図柄)が同一となる状態(最終停止図柄を除いて大当たりの特別図柄組み合わせと等しくなる状態であり、最終的に大当たりとなる場合と外れとなる場合が含まれる状態)をいう。
このリーチ乱数値は、遊技機1の電源投入時、‘0’から始まり、後述の主要乱数更新処理ごとに1ずつ加算され、‘126’に至ると、次に‘0’にされて再び上記加算を繰り返す。リーチ乱数値は、上記上側始動入賞口41又は下側始動入賞口42への入賞を上記上側始動入賞口検出スイッチ又は下側始動入賞口検出スイッチで検出したことに起因して取得され、当否判定結果が外れの場合に、その数値が予め決定されているリーチ成立数値と対比されてリーチ有無が判断される。本実施形態ではリーチ成立数値は、‘5’,‘17’,‘28’,‘40’,‘51’,‘63’,‘74’,‘86’,‘97’,‘109’,‘120’に設定されている。そして、リーチ乱数値がリーチ成立数値と同じである場合に、リーチ状態を経て外れとなり(リーチ有外れ)、リーチ乱数値がリーチ成立数値と異なる場合に、リーチ状態を経ずに外れとなる(リーチ無外れ)。尚、本実施形態では、上記大当たり乱数値による当否判定結果が当たりとなる場合には、必ずリーチになるため、リーチの有無に関してこのリーチ乱数値は使用されない。
大当たり種別乱数用カウンタは、当否判定結果が大当たりとなる場合において、Vロング大当たりとなるか、Vショート大当たりとなるか、チャレンジ大当たりとなるかを決めるものであり、‘0’〜‘7’の大当たり種別乱数値からなる。この大当たり種別乱数値は、遊技機1の電源投入時、‘0’から始まり、後述の主要乱数更新処理ごとに1ずつ加算され、‘7’に至ると、次に‘0’にされて再び上記加算を繰り返す。この大当たり種別乱数値は、上記上側始動入賞口41又は下側始動入賞口42への入賞を上記上側始動入賞口検出スイッチ又は下側始動入賞口検出スイッチで検出したことに起因して取得される。
そして、当否判定結果が大当たりとなる場合において、取得された数値が予め決定されている数値と対比されて大当たりの種別が判断される。詳しくは、上側始動入賞口41に遊技球が入賞した場合には、大当たり種別乱数値が、‘0〜3’のうちの何れかであれば、大当たりの種別がVロング大当たりとされ、大当たり種別乱数値が、‘4、5’のうちの何れかであれば、大当たりの種別がVショート大当たりとされ、大当たり種別乱数値が、‘6、7’のうちの何れかであれば、大当たりの種別がチャレンジ大当たりとされる。る。つまり、上側始動入賞口41に遊技球が入賞し、当否判定結果が大当たりとなる場合には、1/2の確率でVロング大当たりとなり、1/4の確率でVショート大当たりとなり、1/4の確率でチャレンジ大当たりとなる。また、下側始動入賞口42に遊技球が入賞した場合には、大当たり種別乱数値が、‘0〜7’のうちの何れであっても、大当たりの種別がVロング大当たりとされる。つまり、下側始動入賞口42に遊技球が入賞し、当否判定結果が大当たりとなる場合には、必ずVロング大当たりとなる。
変動パターン乱数用カウンタは、変動パターンテーブルから特別図柄(識別情報)や演出態様の変動パターンを選択する際に用いられるものであり、‘0’〜‘127’の変動パターン乱数値を備える。この変動パターン乱数値は、遊技機1の電源投入時、‘0’から始まり、後述の主要乱数更新処理ごとに1ずつ加算され、数値が‘127’に至ると、次に‘0’にされて再び上記加算を繰り返す。変動パターン乱数値は、上記上側始動入賞口41又は下側始動入賞口42への入賞を上記上側始動入賞口検出スイッチ又は下側始動入賞口検出スイッチで検出したことに起因して取得される。
変動パターンテーブルは、主制御基板200のROMに記憶されており、上側始動入賞口41に遊技球が入賞した場合の変動パターンテーブルと、下側始動入賞口42に遊技球が入賞した場合の変動パターンテーブルとの2種類の変動パターンテーブルがある。変動パターンテーブルでは、後述するが、通常状態であるか否か、判定結果がVロング大当たりとVショート大当たりとチャレンジ大当たりとリーチ有外れとリーチ無外れとの何れか、保留球数の数、変動パターン乱数値に応じて、変動パターンが設定されている。そして、その変動パターンテーブルに基づいて、1つの変動パターンが選択され、その選択された変動パターンが、変動コマンドとしてサブ制御基板205に出力される。サブ制御基板205は、この変動コマンドを受信すると、特別図柄(識別情報)や演出態様の具体的な変動の態様を演出態様乱数用カウンタ等によって決定する。
なお、各変動パターンには特別図柄(識別情報)や演出態様を所定のパターンで変動表示させる変動時間がそれぞれ設定されており、上記表示部11における特別図柄の変動表示開始時に変動時間が設定される。
普通図柄乱数用カウンタは、普通図柄当たりを判定するもので、遊技機1の電源投入時、‘0’から始まって後述の主要乱数更新処理ごとに‘1’ずつ加算され、‘299’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び上記加算が繰り返される。この普通図柄乱数値は、上記左普通図柄変動開始用ゲート55又は右普通図柄変動開始用ゲート56を通過した遊技球を上記左普通図柄変動開始スイッチ又は右普通図柄変動開始スイッチで検出するごとに取得され、現在上記普通図柄表示部50で普通図柄が変動中のものを除いて最大4個まで上記主制御基板200のRAMの普通図柄乱数値記憶領域に格納される。
また、低確率状態時には、取得された普通図柄乱数値が当たり成立数値として設定されている‘1’と一致すれば普通図柄当たりとなる。つまり、低確率状態時の普通図柄当たりの確率は1/300である。一方、確変状態(高確率状態)時および時短状態時には、当たり成立数値として設定されている‘1’〜‘60’の何れかと一致すれば普通図柄当たりとなる。つまり、確変状態(高確率状態)時および時短状態時の普通図柄当たりの確率は299/300である。普通図柄当たりになると、上記下側始動入賞口42を閉塞する開閉扉42Aが開放される。尚、通常状態(低確率状態)時における普通図柄当たりの場合、開閉扉42Aの開放は1秒の開放が1回行われる。一方、確変状態時および時短状態時における普通図柄当たりの場合、開閉扉42Aの開放は2秒の開放が3回行われる。
上記サブ制御基板(サブ制御装置)205に設けられる乱数用カウンタとしては、演出乱数用カウンタ、停止特別図柄乱数用カウンタ、左図柄乱数用カウンタ、中図柄乱数用カウンタ、右図柄乱数用カウンタ、演出態様乱数用カウンタ等がある。
演出乱数用カウンタは、特別遊技(大当たり遊技)時にラウンドごとに表示される演出(ラウンド演出)を決定する際に使用され、‘0’〜‘99’の演出乱数値を有する。演出乱数値は、電源投入時に‘0’から始まって後述のサブ制御基板205の制御における乱数更新処理ごとに‘1’ずつ加算され、‘99’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。そして、演出乱数値は、主制御基板200からラウンド指定コマンドを受信した際に取得され、後述のように、取得した演出乱数値と、ラウンド指定コマンドにより指定されるラウンドとに基づいて、ラウンド演出が選択される。
停止特別図柄乱数用カウンタ、左図柄乱数用カウンタ、中図柄乱数用カウンタ、右図柄乱数用カウンタは、表示部11に停止表示される停止特別図柄を決定する際に使用される。各カウンタの乱数値は、主制御基板200から変動コマンドを受信した際に取得され、取得された乱数値と停止特別図柄を決定するテーブルから、乱数値に応じた停止特別図柄が選択される。
演出態様乱数用カウンタは、主制御基板200から送信される変動コマンドに含まれる変動パターンに基づいて、変動演出テーブルから特別図柄(識別情報)や演出態様の具体的な変動演出を選択する際に用いられるものであり、‘0’〜‘199’の演出態様乱数値を有する。演出態様乱数値は、電源投入時に‘0’から始まって後述のサブ制御基板205の制御における乱数更新処理ごとに‘1’ずつ加算され、‘199’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。この演出態様乱数値は、主制御基板200から変動コマンドを受信した際に取得される。
変動演出テーブルは、表示部11に表示する具体的な変動演出の複数で構成されており、サブ制御基板205のROMに記憶されている。変動演出テーブルは、主制御基板200で選択可能な変動パターン毎に設けられている。このため、主制御基板200から送信される変動コマンドに含まれる変動パターンに応じた変動演出テーブルが特定される。そして、特定された変動演出テーブルに基づいて、取得された演出態様乱数値に応じた具体的な演出態様が選択される。
ここで遊技機1の遊技について簡単に説明する。上記遊技機1においては、遊技領域6へ向けて発射装置67により発射された遊技球が、上記種々の入賞口に入賞すると入賞口に応じた所定数の遊技球が賞球として上側球受け皿36に払い出される。また、上記左普通図柄変動開始用ゲート55又は右普通図柄変動開始用ゲート56を遊技球が通過すると、上記普通図柄表示部50で普通図柄が変動を開始し、所定時間変動した後に停止する。その際、普通図柄当たりの場合には、上記普通図柄表示部50で『○』が表示され、上記下側始動入賞口42の開閉扉42Aが背面の下側始動入賞口用ソレノイドによって閉じた状態から入賞し易い前側に開いた開放状態に変化し、遊技球が入賞し易くなる。そして、上記下側始動入賞口42に遊技球が入球して下側始動入賞口検出スイッチで検出される(入賞する)と、所定数の遊技球が賞球として払い出される。
また、上記上側始動入賞口41又は下側始動入賞口42に遊技球が入賞したことを起因に、大当たり乱数値、大当たり種別乱数値、リーチ乱数値、変動パターン乱数値等の数値データが取得される。取得された乱数値(数値データ)は、主制御基板200のRAM(保留記憶手段)に記憶されて特別図柄の変動、当否判定および当否判定結果の表示が保留されると共に、大当たり乱数値(数値データ)の記憶数、すなわち上記上側始動入賞口41又は下側始動入賞口42への入賞回数が、それぞれ第1保留球数と第2保留球数として上記主制御基板200のRAM(保留記憶手段)に記憶される。
上記主制御基板200のRAM(保留記憶手段)に乱数値(数値データ)の記憶(保留)がある場合、特別図柄の変動表示を開始する前に大当たりの当否判定とリーチ有無の判定等が行われると共に、変動パターン決定用乱数値等に基づいて変動パターンテーブルより変動パターンが選択され、選択された変動パターンに基づいて変動演出テーブルより特別図柄及び演出の具体的な演出態様が選択される。そして、選択された具体的な演出態様に従って、特別図柄の変動表示が上記表示部11で開始される。
特別図柄の変動表示の開始は、上記RAM(保留記憶手段)に記憶されている乱数値(数値データ)のうち、先ず、下側始動入賞口42に入賞して取得された乱数値が、下側始動入賞口42に入賞した順番に従って優先して実行され、その後、上側始動入賞口41に入賞して取得された乱数値が、上側始動入賞口41に入賞した順番に従って実行される。すなわち、下側始動入賞口42に入賞した順番に従って実行された後、上側始動入賞口41に入賞した順番に従って実行される。また、記憶されている乱数値(数値データ)は、当否判定手段による当否判定が行われることに基づいてRAM(保留記憶手段)から消去される。
上記特別図柄の変動表示開始から所定時間(変動パターン毎に設定されている変動時間)経過後、特別図柄が変動停止して大当たりの当否判定結果が上記表示部11に表示される。
当否判定結果が大当たりの場合、上記表示部11に停止特別図柄が『5、5、5』等のぞろ目で停止表示される。大当たりになると、特別遊技(大当たり遊技)が実行される。特別遊技状態(大当たり遊技状態)になると、上記第1大入賞装置43の開閉板46、若しくは、第2大入賞装置60の開閉部材62が開いて遊技領域6の表面を落下してくる遊技球を受け止め易くして、第1大入賞口45若しくは第2大入賞口61へ入賞可能にし、この第1大入賞口45若しくは第2大入賞口61への入賞があると、所定数の遊技球が賞球として払い出される。上記開閉板46若しくは開閉部材62は、所定時間経過後、あるいは入賞球数が所定個数となった時点で閉じるようにされ、所定ラウンド(所定回数)上記開閉板46若しくは開閉部材62の開閉を繰り返す。
本実施形態では、後述のように13ラウンド(13R)に設定されており、大当たりの場合に第1大入賞口45の開閉が11ラウンド繰り返し実行され、次に、第2大入賞口61の開閉が1ラウンド実行され、最後に、第1大入賞口45の開閉が1ラウンド実行される。つまり、1〜11ラウンド目に、第1大入賞口45が開閉され、12ラウンド目に、第2大入賞口61が開閉され、13ラウンド目に第1大入賞口45が開閉される。そして、後述のように、Vロング大当たり時又はチャレンジ大当たりの12ラウンド目に、遊技球が第2大入賞口61に入賞し、その入賞した遊技球が第2大入賞装置60の特定領域63を通過することで、大当たり後の確変状態での遊技が確定する。尚、Vロング大当たり時については予め定められた通りに遊技を行っていれば極めて100%に近い確率で遊技球が特定領域63を通過する。一方、チャレンジ大当たりに関しては約50%確率で遊技球が特定領域63を通過する。ちなみに、大当たり後の確変状態での遊技が確定すると、大当たり遊技の終了後、次に大当たりとなるまで確変状態(高確率時短状態)とされる。一方、Vロング大当たり時又はチャレンジ大当たりの12ラウンド目に、遊技球が第2大入賞装置60の特定領域63を通過せずに、大当たり後の確変状態での遊技が確定しなかった場合、及び、Vショート大当たりの場合には、大当たり遊技の終了後、当否判定が最大100回行われるまで時短状態(低確率時短状態)とされる。
次に、上記遊技機1の制御処理に関して説明する。上記主制御基板(主制御装置)200に設けられる主なフラグとして、大当たりフラグ、大当たり終了フラグ、Vフラグ、確変フラグ、時短フラグ等が挙げられる。
上記主制御基板200は、上記ROMに記憶されている制御用プログラムに従い上記マイクロコンピュータのCPUにより制御処理を行う。図6は上記主制御基板200が行うメイン処理のフローチャートである。
メイン処理では、先ず、デバイスの初期設定(S10)が行われる。デバイスの初期設定(S10)では、スタックの設定、割り込み時間の設定、CPUの設定、SIO、PIO、CTCの設定等が行われる。尚、電源投入時のみに必要な処理は、最初の1巡目のみに実行され、その後は実行されないが、周知であるので詳細は省略する。
次に、割り込み禁止処理(S20)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S30)、割り込み許可処理(S40)が行われ、その後に再び割り込み禁止処理(S20)に戻るループ処理が行われ、このループ処理の間に割込処理(S100)が行われる。
上記割り込み禁止処理(S20)では、4msecごとに割込処理(S100)が入ってきても、割り込み許可となるまで、割り込みを禁止する。次の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S30)では、種々の乱数が普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S30)ごとに1加算され、上記のように各乱数の設定上限値に至ると次に最小値に戻って再び加算が行われる。更新された乱数は上記主制御基板200のRAMに記憶される。割り込み許可処理(S40)では、4msecごとに入ってくる割込処理(S100)に対して割り込みを許可をする。
割込処理(S100)では、図7に示すように、出力処理(S110)、入力処理(S120)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S130)、入賞検出処理(S140)、普通動作処理(S150)、特別動作処理(S160)、保留球数処理(S170)、V領域通過判定処理(S180)、その他の処理(S190)が順に行われる。
出力処理(S110)では、各処理で設定された出力用のコマンド(制御信号)や取得された数値データ等が各制御基板に送信される。入力処理(S120)では、遊技機1に取り付けられている各種センサ(スイッチ)が検知した場合の信号入力が行われる。普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S130)では、上記メイン処理におけるループ処理内で行われている普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S30)と同様の処理が行われる。
入賞検出処理(S140)では、図8に示すように、先ず、上記上側始動入賞口41への入賞が検出されたか判断され(S140−1)、入賞が検出されていない場合には(S140−1でNO)、上記下側始動入賞口42への遊技球通過が検出されたか判断される(S140−5)。一方、上側始動入賞口41への入賞が検出された場合には(S140−1でYES)、上記第1保留球数が4以上か判断され(S140−2)、4以上であると判断された場合には(S140−2でYES)、上記下側始動入賞口42への遊技球通過が検出されたか判断される(S140−5)。
一方、上記第1保留球数が4未満であると判断された場合には(S140−2でNO)、第1保留球数に1加算され(S140−3)、大当たり乱数値、リーチ乱数値、大当たり種別乱数値、変動パターン乱数値等が取得されて主制御基板200のRAM(保留記憶手段)の上側始動入賞口41の入賞(入球)に対応する領域(アドレス)に記憶される(S140−4)。
続いて、上記下側始動入賞口42への入賞が検出されたか判断され(S140−5)、入賞が検出されていない場合には(S140−5でNO)、上記左普通図柄変動開始用ゲート55又は右普通図柄変動開始用ゲート56への遊技球通過が検出されたか判断される(S140−9)。一方、下側始動入賞口42への入賞が検出された場合には(S140−5でYES)、上記第2保留球数が4以上か判断され(S140−6)、4以上であると判断された場合には(S140−6でYES)、上記左普通図柄変動開始用ゲート55又は右普通図柄変動開始用ゲート56への遊技球通過が検出されたか判断される(S140−9)。
一方、上記第2保留球数が4未満であると判断された場合には(S140−6でNO)、第2保留球数に1加算され(S140−7)、大当たり乱数値、リーチ乱数値、大当たり種別乱数値、変動パターン乱数値等が取得されて主制御基板200のRAM(保留記憶手段)の下側始動入賞口42の入賞(入球)に対応する領域(アドレス)に記憶される(S140−8)。
続いて、上記左普通図柄変動開始用ゲート55又は右普通図柄変動開始用ゲート56への遊技球通過が検出されたか否かが判断され(S140−9)、左普通図柄変動開始用ゲート55又は右普通図柄変動開始用ゲート56への遊技球通過が検出されていない場合には(S140−9でNO)、この入賞検出処理(S140)が終了する。一方、左普通図柄変動開始用ゲート55又は右普通図柄変動開始用ゲート56への遊技球通過が検出された場合には(S140−9でYES)、上記普通図柄変動保留球数(普通保留球数)が4以上か判断される(S140−10)。
そして、普通図柄変動保留球数(普通保留球数)が4以上であると判断された場合には(S140−10でYES)、この入賞検出処理(S140)が終了する。一方、上記普通図柄変動保留球数(普通保留球数)が4未満であると判断された場合には(S140−10でNO)、普通図柄変動保留球数(普通保留球数)に1加算されると共に(S140−11)、普通図柄乱数値が取得され、取得した普通図柄乱数値が主制御基板200のRAMの左普通図柄変動開始用ゲート55及び右普通図柄変動開始用ゲート56の入球に対応する領域(アドレス)に記憶され(S140−12)、この入賞検出処理(S140)が終了する。
普通動作処理(S150)では、図9に示すように、先ず、上記下側始動入賞口42に設けられた開閉扉42Aが開放中か確認される(S150−1)。上記開閉扉42Aが閉鎖中であれば(S150−1でNO)、普通図柄変動保留球数が0かどうか確認される(S150−2)。そして、普通図柄変動保留球数が0であれば(S150−2でYES)この普通動作処理(S150)が終了する。
一方、普通図柄変動保留球数が0でない場合には(S150−2でNO)、上記入賞検出処理(S140)の普通図柄乱数取得処理(S140−12)で取得されて主制御基板200のRAMに記憶されている普通図柄乱数値が読み出され(S150−3)、現在時短状態(普通図柄当たりの抽選確率が299/300の高確率状態である。)か否か、つまり、時短フラグがRAMから読み出されてONに設定されているか否かが確認される(S150−4)。尚、遊技機1の起動時に、時短フラグは、OFFに設定されて主制御基板200のRAMに記憶される。
時短状態ではない、つまり、RAMから読み出された時短フラグがOFFに設定され、普通図柄当たりの抽選確率が1/300の低確率状態の場合には(S150−4でNO)、上記取得された普通図柄乱数値が1/300の低確率状態時の普通図柄当たり成立数値と対比されて両者が一致するか確認され、一致する場合には1/300の低確率状態での普通図柄当たりとなり、一致しない場合には普通図柄外れと判断される(S150−5)。普通図柄外れの場合には(S150−5でNO)、この普通動作処理(S150)が終了し、一方、普通図柄当たりの場合には(S150−5でYES)、上記開閉扉42Aを開放時間1秒、開放回数1回で開放する開閉扉開放処理1が行われ(S150−6)、その後にこの普通動作処理(S150)が終了する。
それに対して、S150−4で時短状態である、つまり、時短フラグがONに設定されていると判断されると(S150−4でYES)、上記取得された普通図柄乱数値が1/5の高確率状態時の普通図柄当たり成立数値と対比されて両者が一致するか確認され、一致する場合には1/5の高確率状態での普通図柄当たりとなり、一致しない場合には普通図柄外れと判断される(S150−7)。普通図柄外れの場合には(S150−7でNO)、この普通動作処理(S150)が終了し、一方、普通図柄当たりの場合には(S150−5でYES)、上記開閉扉42Aを開放時間2秒、開放回数3回で開放する開閉扉開放処理2が行われ(S150−8)、その後にこの普通動作処理(S150)が終了する。
また、S150−1で開閉扉42Aが開放中と判断されると(S150−1でYES)、開閉扉42Aの開放時間が経過(終了)したか確認され(S150−9)、開閉扉42Aの開放時間が経過していない場合には(S150−9でNO)、この普通動作処理(S150)が終了し、一方、開閉扉42Aの開放時間が経過した場合には(S150−9でYES)、開閉扉42Aを閉鎖する処理が行われ(S150−10)、その後にこの普通動作処理(S150)が終了する。
特別動作処理(S160)では、図10に示すように、特別動作ステータスが1〜4の何れであるか判断される(S160−1〜S160−3)。上記特別動作ステータスが1の場合には(S160−1でYES)、特別図柄待機処理(S160−4)が行われ、上記特別動作ステータスが2の場合には(S160−1でNO、S160−2でYES)、変動中処理(S160−5)が行われ、上記特別動作ステータスが3の場合には(S160−1、S160−2でNO、S160−3でYES)、遊技状態確定処理(S160−6)が行われ、上記特別動作ステータスが4の場合には(S160−1、S160−2、S160−3で全てNO)、特別電動役物処理(S160−7)が行われる。尚、遊技機1の起動時には、上記初期設定(S10)において、特別動作ステータスは「1」に設定されてRAMに記憶される。
特別動作ステータスが1の場合に行われる特別図柄待機処理(S160−4)では、図11に示すように、先ず、下側始動入賞口42への入賞回数である第2保留球数が「0」か否か判断される(S160−4−1)。そして、第2保留球数が「0」の場合には(S160−4−1でYES)、上側始動入賞口41への入賞回数である第1保留球数が「0」か否か判断される(S160−4−2)。
そして、第1保留球数が「0」の場合には(S160−4−2でYES)、表示部11が特別図柄の変動中ではない待機画面(待ち受け画面)中か否か判断され(S160−4−3)、待機画面(待ち受け画面)中であれば(S160−4−3でYES)、この特別図柄待機処理(S160−4)が終了する。一方、待機画面(待ち受け画面)中ではない場合には(S160−4−3でNO)、表示部11を待機画面(待ち受け画面)にするための客待ちコマンドを送信バッファにセットする待機画面設定処理(S160−4−4)が行われて表示部11が待機画面にセットされ(S160−4−5)、その後にこの特別図柄待機処理(S160−4)が終了する。
一方、上記S160−4−1で第2保留球数が「0」ではないと判断された場合、即ち、下側始動入賞口42への入賞に起因して取得した乱数値(数値データ)群(以下、「第2特図保留」という。)の記憶が1つ以上ある場合には(S160−4−1でNO)、後述の第2特別図柄大当たり判定処理(S160−4−6)、第2特別図柄変動パターン選択処理(S160−4−7)、変動コマンドセット処理(S160−4−8)、第2特別図柄乱数シフト処理(S160−4−9)が、この順番で行われる。
また、上記S160−4−1で第2保留球数が「0」の場合に(S160−4−1でYES)、上記S160−4−2で第1保留球数が「0」ではないと判断された場合、即ち、上側始動入賞口41への入賞に起因して取得した乱数値(数値データ)群(以下、「第1特図保留」という。)の記憶が1つ以上ある場合には(S160−4−2でYES)、後述の第1特別図柄大当たり判定処理(S160−4−10)、第1特別図柄変動パターン選択処理(S160−4−11)、変動コマンドセット処理(S160−4−12)、第1特別図柄乱数シフト処理(S160−4−13)が、この順番で行われる。
このように、本実施形態では、第1特図保留に基づく左、中、右特別図柄の変動表示は、第2保留球数が「0」の場合(S160−4−1でYES)に限って行われる。即ち、第2特図保留の消化は、第1特図保留の消化に対して優先して行われる。そして、本実施形態では、上述したように、第2特図保留に基づく大当たりの抽選の方が、第1特図保留に基づく大当たり抽選よりも、遊技者にとって利益の大きい大当たりに当選しやすくなっている。尚、第2特図保留の消化を第1特図保留の消化に対して優先して消化せず、第2特図保留と第1特図保留のなかから入賞順序に従って消化するようにしてもよい。
次に、第2特別図柄大当たり判定処理(S160−4−6)と第1特別図柄大当たり判定処理(S160−4−10)とは、処理の流れが同じであるため図12に基づいてまとめて説明する。図12に示すように、第2特別図柄大当たり判定処理(S160−4−6)又は第1特別図柄大当たり判定処理(S160−4−10)では、先ず、1番目に記憶している大当たり乱数値を読み出す(S160−4−6−1)。詳細には、第2特別図柄大当たり判定処理では、上記S140−8で取得された第2特図保留に対応する記憶領域に1番目に記憶されている大当たり乱数値を読み出す。また、第1特別図柄大当たり判定処理では、上記S140−4で取得された第1特図保留に対応する記憶領域に1番目に記憶されている大当たり乱数値を読み出す。
そして、現在確変状態(高確率時短状態)であるか否かが判断される(S160−4−6−2)。具体的には、主制御基板200のRAMから確変フラグが読み出され、ONに設定されているか否かが判断される。そして、確変状態ではない通常状態(低確率状態)及び時短状態(低確率時短状態)である(確変フラグがOFFに設定されている)と判断された場合には(S160−4−6−2でNO)、上記S160−4−6−1で読み出された大当たり乱数値が通常状態(低確率状態)及び時短状態(低確率時短状態)時の大当たり成立数値と対比されて両者が一致するか確認される(S160−4−6−3)。
そして、大当たり乱数値が通常状態(低確率状態)及び時短状態(低確率時短状態)時の大当たり成立数値と一致する場合には、通常状態(低確率状態)及び時短状態(低確率時短状態)での大当たりとなり、一致しない場合には外れと判断される(S160−4−6−3)。外れの場合には(S160−4−6−3でNO)、この第2特別図柄大当たり判定処理(S160−4−6)又は第1特別図柄大当たり判定処理(S160−4−10)が終了する。一方、大当たりの場合には(S160−4−6−3でYES)、後述の大当たり種別の判定処理(S160−4−6−6)に移行する。
また、上記S160−4−6−2で確変状態(高確率状態)である(確変フラグがONに設定されている)と判断された場合には(S160−4−6−2でYES)、上記S160−4−6−1で読み出された大当たり乱数値が確変状態(高確率時短状態)時の大当たり成立数値と対比されて両者が一致するか確認される(S160−4−6−4)。
そして、大当たり乱数値が確変状態(高確率時短状態)時の大当たり成立数値と一致する場合には、確変状態(高確率時短状態)での大当たりとなり、一致しない場合には外れと判断される(S160−4−6−4)。外れの場合には(S160−4−6−4でNO)、この第2特別図柄大当たり判定処理(S160−4−6)又は第1特別図柄大当たり判定処理(S160−4−10)が終了する。一方、大当たりの場合には(S160−4−6−4でYES)、後述の大当たり種別の判定処理(S160−4−6−6)に移行する。
大当たり種別の判定処理(S160−4−6−6)において、第1特別図柄大当たり判定処理(S160−4−10)では、上記S140−4で取得されてRAMに記憶されている大当たり種別乱数値のうち、一番目の大当たり種別乱数値が読み出され、図35に示す第1大当たり種別テーブルから大当たり種別が選択される。
第1大当たり種別テーブルは、図35に示すように、「大当たり種別乱数値」と、「判定結果」と、「ラウンド数」とから構成されている。「大当たり種別乱数値」には、「0」〜「3」の大当たり種別乱数値と、「4」、「5」の大当たり種別乱数値と、「6」、「7」の大当たり種別乱数値とが、区分されて記憶されている。
「判定結果」には、大当たり種別が各大当たり種別乱数値に対応付けられて記憶されている。例えば、大当たり種別乱数値「0」〜「3」に対応する判定結果には、「Vロング大当たり」が記憶され、大当たり種別乱数値「4」、「5」に対応する判定結果には、「Vショート大当たり」が記憶され、大当たり種別乱数値「6」、「7」に対応する判定結果には、「チャレンジ大当たり」が記憶されている。また、「ラウンド数」には、大当たり遊技のラウンド数が各大当たり種別に対応付けられて記憶されている。例えば、「Vロング大当たり」に対応するラウンド数には、「13R(ラウンド)」が記憶され、「Vショート大当たり」に対応するラウンド数には、「13R(ラウンド)」が記憶され、「チャレンジ大当たり」に対応するラウンド数には、「13R(ラウンド)」が記憶されている。
従って、大当たり種別の判定処理(S160−4−6−6)において、第1特別図柄大当たり判定処理(S160−4−10)では、大当たり種別乱数値が「0」〜「3」のうちの何れかであれば、大当たり種別は「Vロング大当たり」であると判定され、大当たり種別乱数値が「4」、「5」のうちの何れかであれば、大当たり種別は「Vショート大当たり」であると判定され、大当たり種別乱数値が「6」、「7」のうちの何れかであれば、大当たり種別は「チャレンジ大当たり」であると判定される(S160−4−6−6)。つまり、第1特別図柄大当たり判定処理(S160−4−10)では、50%の確率でVロング大当たりが選択され、25%の確率でVショート大当たりが選択され、25%の確率でチャレンジ大当たりが選択される。そして、その判定結果、即ち、大当たり種別がRAMに記憶される(S160−4−6−6)。
また、大当たり種別の判定処理(S160−4−6−6)において、第2特別図柄大当たり判定処理(S160−4−6)では、上記S140−8で取得されてRAMに記憶されている大当たり種別乱数値のうち、一番目の大当たり種別乱数値が読み出され、図36に示す第2大当たり種別テーブルから大当たり種別が選択される。
第2大当たり種別テーブルは、図36に示すように、「大当たり種別乱数値」と、「判定結果」と、「ラウンド数」とから構成されている。「大当たり種別乱数値」には、「0」〜「7」の大当たり種別乱数値が記憶されている。
「判定結果」には、大当たり種別が大当たり種別乱数値に対応付けられて記憶されている。例えば、大当たり種別乱数値「0」〜「7」に対応する判定結果には、「Vロング大当たり」が記憶されている。また、「ラウンド数」には、大当たり遊技のラウンド数が大当たり種別に対応付けられて記憶されている。例えば、「Vロング大当たり」に対応するラウンド数には、「13R(ラウンド)」が記憶されている。
従って、大当たり種別の判定処理(S160−4−6−6)において、第2特別図柄大当たり判定処理(S160−4−6)では、大当たり種別乱数値が「0」〜「7」のうちの何れであっても、大当たり種別は「Vロング大当たり」であると判定される(S160−4−6−6)。つまり、第2特別図柄大当たり判定処理(S160−4−6)では、100%の確率でVロング大当たりが選択される。そして、その判定結果、即ち、大当たり種別がVロング大当たりあることがRAMに記憶される(S160−4−6−6)。
このように、第1特別図柄大当たり判定処理(S160−4−10)で「Vロング大当たり」が選択される確率は「50%」であり、第2特別図柄大当たり判定処理(S160−4−6)で「Vロング大当たり」が選択される確率は「100%」となるため、第2特図保留に基づく大当たりの抽選の方が、第1特図保留に基づく大当たり抽選よりも、遊技者にとって利益の大きい大当たりに当選しやすくなっている。
その後、第2特別図柄大当たり判定処理(S160−4−6)又は第1特別図柄大当たり判定処理(S160−4−10)では、主制御基板200のRAMから大当たりフラグが読み出されて、ONに設定されて再度RAMに記憶され(S160−4−6−7)、この第2特別図柄大当たり判定処理(S160−4−6)又は第1特別図柄大当たり判定処理(S160−4−10)が終了する。尚、遊技機1の起動時には、上記初期設定(S10)において、大当たりフラグは、OFFに設定されてRAMに記憶される。なお、第2特別図柄大当たり判定処理(S160−4−6)又は第1特別図柄大当たり判定処理(S160−4−10)が、遊技者に付与される特典を選択する、上記特典選択手段の処理の一例に相当する。
上記第2特別図柄大当たり処理(S160−4−6)の次に第2特別図柄の変動パターン選択処理(S160−4−7)が行われる。第2特別図柄の変動パターン選択処理(S160−4−7)では、上記S140−8で取得されてRAMに記憶されている変動パターン乱数値のうち、一番目の変動パターン乱数値が読み出され、図37に示す第1変動パターンテーブル110から変動パターンが選択される。
第1変動パターンテーブル110は、図37に示すように、「通常遊技の状態」と、「判定結果」と、「保留球数」と、「変動パターン乱数値」と、「変動パターン」と、「変動時間(msec)」とから構成されている。
「通常遊技の状態」には、「通常状態」と、「時短状態・確変状態」とが区分されて記憶されている。また、「判定結果」には、「通常遊技の状態」が「通常状態」である場合と「時短状態・確変状態」である場合との各々に対応づけて、「Vロング大当たり」と、「リーチ有外れ」と、「リーチ無外れ」とが区分されて記憶されている。また、「保留球数」には、「通常遊技の状態」が「通常状態」であり、「判定結果」が「リーチ無外れ」である場合に対応づけて、「0」〜「3」の第2保留球数と、「4」の第2保留球数とが区分されて記憶されており、「通常遊技の状態」が「時短状態・確変状態」であり、「判定結果」が「リーチ無外れ」である場合に対応づけて、「0」〜「1」の第2保留球数と、「2」〜「4」の第2保留球数とが区分されて記憶されている。また、「変動パターン乱数値」には、「0」〜「127」の変動パターン乱数値が、「通常遊技の状態」が「通常状態」である場合の「リーチ有外れ」を除く「判定結果」毎に記憶されており、「通常遊技の状態」が「通常状態」である場合の「リーチ有外れ」に対応して、「0」〜「25」の変動パターン乱数値と、「26」〜「127」の変動パターン乱数値とが区分けされて記憶されている。また、「変動パターン」には、「P14」〜「P22」の変動パターンが区分されて、「変動パターン乱数値」毎に対応付けられて記憶されている。
従って、第2特別図柄の変動パターン選択処理(S160−4−7)では、図13に示すように、時短フラグがRAMから読み出され、ONに設定されているか否かが判断される(S160−4−7−1)。時短フラグがONに設定されていない場合には(S160−4−7−1でNO)、つまり、通常遊技の状態が通常状態である場合には、大当たりフラグがRAMから読み出され、ONに設定されているか否かが判断される(S160−4−7−2)。大当たりフラグがONに設定されている場合には(S160−4−7−2でYES)、「変動パターン」として、「P14」が選択される(S160−4−7−3)。そして、第2特別図柄の変動パターン選択処理(S160−4−7)が終了する。
また、上記S160−4−7−2で大当たりフラグがONに設定されていない場合には(S160−4−7−2でNO)、外れ種別の判定処理が行われる(S160−4−7−4)。外れ種別の判定処理(S160−4−7−4)では、上記S140−8で取得されてRAMに記憶されているリーチ乱数値のうち、一番目のリーチ乱数値が読み出される。そして、読み出されたリーチ乱数値がリーチ成立値と一致する場合には、リーチ状態を経る外れ(リーチ有外れ)と判定され、読み出されたリーチ乱数値がリーチ成立数値と一致しない場合に、リーチ状態を経ない外れ(リーチ無外れ)と判定される(S160−4−7−4)。そして、その判定結果、即ち、外れ種別がリーチ有外れとリーチ無外れとの何れであるかが判断される(S160−4−7−5)。
外れ種別の判定結果がリーチ有外れである場合には(S160−4−7−5でYES)、上記S140−8で取得されてRAMに記憶されている変動パターン乱数値のうち、一番目の変動パターン乱数値が読み出され、その変動パターン乱数値が「0」〜「25」であるか否かが判断される(S160−4−7−6)。変動パターン乱数値が「0」〜「25」である場合には(S160−4−7−6でYES)、「変動パターン」として、「P15」が選択され(S160−4−7−7)、第2特別図柄の変動パターン選択処理(S160−4−7)が終了する。一方、変動パターン乱数値が「0」〜「25」でない場合には(S160−4−7−6でNO)、つまり、変動パターン乱数値が「26」〜「127」である場合には、「変動パターン」として、「P16」が選択され(S160−4−7−8)、第2特別図柄の変動パターン選択処理(S160−4−7)が終了する。
また、上記S160−4−7−5で外れ種別の判定結果がリーチ無外れである場合には(S160−4−7−5でNO)、第2保留球数が4であるか否かが判断される(S160−4−7−9)。第2保留球数が4でない場合には(S160−4−7−9でNO)、「変動パターン」として、「P17」が選択され(S160−4−7−10)、第2特別図柄の変動パターン選択処理(S160−4−7)が終了する。一方、第2保留球数が4である場合には(S160−4−7−9でYES)、「変動パターン」として、「P18」が選択され(S160−4−7−11)、第2特別図柄の変動パターン選択処理(S160−4−7)が終了する。
また、上記S160−4−7−1で時短フラグがONに設定されている場合には(S160−4−7−1でYES)、つまり、通常遊技の状態が時短状態若しくは確変状態である場合には、図14に示すように、大当たりフラグがRAMから読み出され、ONに設定されているか否かが判断される(S160−4−7−12)。大当たりフラグがONに設定されている場合には(S160−4−7−12でYES)、「変動パターン」として、「P19」が選択される(S160−4−7−13)。そして、第2特別図柄の変動パターン選択処理(S160−4−7)が終了する。
また、上記S160−4−7−12で大当たりフラグがONに設定されていない場合には(S160−4−7−12でNO)、外れ種別の判定処理が行われる(S160−4−7−14)。外れ種別の判定処理(S160−4−7−14)では、上記S140−8で取得されてRAMに記憶されているリーチ乱数値のうち、一番目のリーチ乱数値が読み出される。そして、読み出されたリーチ乱数値がリーチ成立値と一致する場合には、リーチ状態を経る外れ(リーチ有外れ)と判定され、読み出されたリーチ乱数値がリーチ成立数値と一致しない場合に、リーチ状態を経ない外れ(リーチ無外れ)と判定される(S160−4−7−14)。そして、その判定結果、即ち、外れ種別がリーチ有外れとリーチ無外れとの何れであるかが判断される(S160−4−7−15)。
外れ種別の判定結果がリーチ有外れである場合には(S160−4−7−15でYES)、「変動パターン」として、「P20」が選択され(S160−4−7−16)、第2特別図柄の変動パターン選択処理(S160−4−7)が終了する。
また、上記S160−4−7−15で外れ種別の判定結果がリーチ無外れである場合には(S160−4−7−15でNO)、第2保留球数が「2」〜「4」であるか否かが判断される(S160−4−7−17)。第2保留球数が「2」〜「4」でない場合には(S160−4−7−17でNO)、「変動パターン」として、「P21」が選択され(S160−4−7−18)、第2特別図柄の変動パターン選択処理(S160−4−7)が終了する。一方、第2保留球数が「2」〜「4」である場合には(S160−4−7−17でYES)、「変動パターン」として、「P22」が選択され(S160−4−7−19)、第2特別図柄の変動パターン選択処理(S160−4−7)が終了する。
また、上記第1特別図柄大当たり処理(S160−4−10)の次に第1特別図柄の変動パターン選択処理(S160−4−11)が行われる。第1特別図柄の変動パターン選択処理(S160−4−11)では、上記S140−4で取得されてRAMに記憶されている変動パターン乱数値のうち、一番目の変動パターン乱数値が読み出され、図38に示す第2変動パターンテーブル112から変動パターンが選択される。
第2変動パターンテーブル112は、図38に示すように、「通常遊技の状態」と、「判定結果」と、「保留球数」と、「変動パターン乱数値」と、「変動パターン」と、「変動時間(msec)」とから構成されている。
「通常遊技の状態」には、「通常状態」と、「時短状態・確変状態」とが区分されて記憶されている。また、「判定結果」には、「通常遊技の状態」が「通常状態」である場合と「時短状態・確変状態」である場合との各々に対応づけて、「Vロング大当たり」と、「Vショート大当たり」と、「チャレンジ大当たり」と、「リーチ有外れ」と、「リーチ無外れ」とが区分されて記憶されている。また、「保留球数」には、「通常遊技の状態」が「通常状態」であり、「判定結果」が「リーチ無外れ」である場合に対応づけて、「0」〜「3」の第1保留球数と、「4」の第1保留球数とが区分されて記憶されており、「通常遊技の状態」が「時短状態・確変状態」であり、「判定結果」が「リーチ無外れ」である場合に対応づけて、「0」〜「1」の第1保留球数と、「2」〜「4」の第1保留球数とが区分されて記憶されている。また、「変動パターン乱数値」には、「0」〜「127」の変動パターン乱数値が、「通常遊技の状態」が「通常状態」である場合の「リーチ有外れ」を除く「判定結果」毎に記憶されており、「通常遊技の状態」が「通常状態」である場合の「リーチ有外れ」に対応して、「0」〜「25」の変動パターン乱数値と、「26」〜「127」の変動パターン乱数値とが区分けされて記憶されている。また、「変動パターン」には、「P1」〜「P13」の変動パターンが区分されて、「変動パターン乱数値」毎に対応付けられて記憶されている。
従って、第1特別図柄の変動パターン選択処理(S160−4−11)では、図15に示すように、時短フラグがRAMから読み出され、ONに設定されているか否かが判断される(S160−4−11−1)。時短フラグがONに設定されていない場合には(S160−4−11−1でNO)、つまり、通常遊技の状態が通常状態である場合には、大当たりフラグがRAMから読み出され、ONに設定されているか否かが判断される(S160−4−11−2)。大当たりフラグがONに設定されている場合には(S160−4−11−2でYES)、大当たり種別がRAMから読み出され、大当たり種別がVロング大当たりであるか否かが判断される(S160−4−11−3)。大当たり種別がVロング大当たりである場合には(S160−4−11−3でYES)、「変動パターン」として、「P1」が選択され(S160−4−11−4)、第1特別図柄の変動パターン選択処理(S160−4−11)が終了する。一方、大当たり種別がVロング大当たりでない場合には(S160−4−11−3でNO)、大当たり種別がVショート大当たりであるか否かが判断される(S160−4−11−5)。大当たり種別がVショート大当たりである場合には(S160−4−11−5でYES)、「変動パターン」として、「P2」が選択され(S160−4−11−6)、第1特別図柄の変動パターン選択処理(S160−4−11)が終了する。一方、大当たり種別がVショート大当たりでない場合には(S160−4−11−5でNO)、つまり、大当たり種別がチャレンジ大当たりである場合には、「変動パターン」として、「P3」が選択され(S160−4−11−7)、第1特別図柄の変動パターン選択処理(S160−4−11)が終了する。
また、上記S160−4−11−2で大当たりフラグがONに設定されていない場合には(S160−4−11−2でNO)、外れ種別の判定処理が行われる(S160−4−11−8)。外れ種別の判定処理(S160−4−11−8)では、上記S140−4で取得されてRAMに記憶されているリーチ乱数値のうち、一番目のリーチ乱数値が読み出される。そして、読み出されたリーチ乱数値がリーチ成立値と一致する場合には、リーチ状態を経る外れ(リーチ有外れ)と判定され、読み出されたリーチ乱数値がリーチ成立数値と一致しない場合に、リーチ状態を経ない外れ(リーチ無外れ)と判定される(S160−4−11−8)。そして、その判定結果、即ち、外れ種別がリーチ有外れとリーチ無外れとの何れであるかが判断される(S160−4−11−9)。
外れ種別の判定結果がリーチ有外れである場合には(S160−4−11−9でYES)、上記S140−4で取得されてRAMに記憶されている変動パターン乱数値のうち、一番目の変動パターン乱数値が読み出され、その変動パターン乱数値が「0」〜「25」であるか否かが判断される(S160−4−11−10)。変動パターン乱数値が「0」〜「25」である場合には(S160−4−11−10でYES)、「変動パターン」として、「P4」が選択され(S160−4−11−11)、第1特別図柄の変動パターン選択処理(S160−4−11)が終了する。一方、変動パターン乱数値が「0」〜「25」でない場合には(S160−4−11−10でNO)、つまり、変動パターン乱数値が「26」〜「127」である場合には、「変動パターン」として、「P5」が選択され(S160−4−11−12)、第1特別図柄の変動パターン選択処理(S160−4−11)が終了する。
また、上記S160−4−11−9で外れ種別の判定結果がリーチ無外れである場合には(S160−4−11−9でNO)、第1保留球数が4であるか否かが判断される(S160−4−11−13)。第1保留球数が4でない場合には(S160−4−11−13でNO)、「変動パターン」として、「P6」が選択され(S160−4−11−14)、第1特別図柄の変動パターン選択処理(S160−4−11)が終了する。一方、第1保留球数が4である場合には(S160−4−11−13でYES)、「変動パターン」として、「P7」が選択され(S160−4−11−15)、第1特別図柄の変動パターン選択処理(S160−4−11)が終了する。
また、上記S160−4−11−1で時短フラグがONに設定されている場合には(S160−4−11−1でYES)、つまり、通常遊技の状態が時短状態若しくは確変状態である場合には、図16に示すように、大当たりフラグがRAMから読み出され、ONに設定されているか否かが判断される(S160−4−11−16)。大当たりフラグがONに設定されている場合には(S160−4−11−16でYES)、大当たり種別がRAMから読み出され、大当たり種別がVロング大当たりであるか否かが判断される(S160−4−11−17)。大当たり種別がVロング大当たりである場合には(S160−4−11−17でYES)、「変動パターン」として、「P8」が選択され(S160−4−11−18)、第1特別図柄の変動パターン選択処理(S160−4−11)が終了する。一方、大当たり種別がVロング大当たりでない場合には(S160−4−11−17でNO)、大当たり種別がVショート大当たりであるか否かが判断される(S160−4−11−19)。大当たり種別がVショート大当たりである場合には(S160−4−11−19でYES)、「変動パターン」として、「P9」が選択され(S160−4−11−20)、第1特別図柄の変動パターン選択処理(S160−4−11)が終了する。一方、大当たり種別がVショート大当たりでない場合には(S160−4−11−19でNO)、つまり、大当たり種別がチャレンジ大当たりである場合には、「変動パターン」として、「P10」が選択され(S160−4−11−21)、第1特別図柄の変動パターン選択処理(S160−4−11)が終了する。
また、上記S160−4−11−14で大当たりフラグがONに設定されていない場合には(S160−4−11−16でNO)、外れ種別の判定処理が行われる(S160−4−11−22)。外れ種別の判定処理(S160−4−11−22)では、上記S140−4で取得されてRAMに記憶されているリーチ乱数値のうち、一番目のリーチ乱数値が読み出される。そして、読み出されたリーチ乱数値がリーチ成立値と一致する場合には、リーチ状態を経る外れ(リーチ有外れ)と判定され、読み出されたリーチ乱数値がリーチ成立数値と一致しない場合に、リーチ状態を経ない外れ(リーチ無外れ)と判定される(S160−4−11−22)。そして、その判定結果、即ち、外れ種別がリーチ有外れとリーチ無外れとの何れであるかが判断される(S160−4−11−23)。
外れ種別の判定結果がリーチ有外れである場合には(S160−4−11−23でYES)、「変動パターン」として、「P11」が選択され(S160−4−11−24)、第1特別図柄の変動パターン選択処理(S160−4−11)が終了する。
また、上記S160−4−11−23で外れ種別の判定結果がリーチ無外れである場合には(S160−4−11−23でNO)、第1保留球数が「2」〜「4」であるか否かが判断される(S160−4−11−25)。第1保留球数が「2」〜「4」でない場合には(S160−4−11−25でNO)、「変動パターン」として、「P13」が選択され(S160−4−11−26)、第1特別図柄の変動パターン選択処理(S160−4−11)が終了する。一方、第1保留球数が「2」〜「4」である場合には(S160−4−11−25でYES)、「変動パターン」として、「P14」が選択され(S160−4−11−27)、第1特別図柄の変動パターン選択処理(S160−4−11)が終了する。なお、第1特別図柄の変動パターン選択処理(S160−4−11)若しくは、第2特別図柄の変動パターン選択処理(S160−4−7)において選択された変動パターンは、上述したように、大当たり種別の判定結果及び外れ種別の判定結果毎に区分けされている。このため、変動パターン選択処理(S160−4−7、S160−4−11)において選択された変動パターンを用いれば、大当たり種別の判定結果及び外れ種別の判定結果を特定し、判定結果がVロング大当たりとVショート大当たりとチャレンジ大当たりと外れとの何れであるかが判明する。そして、その判明した判定結果が、特図表示領域70に表示される。
そして、第2特別図柄の変動パターン選択処理(S160−4−7)において「変動パターン」が選択された後に、変動コマンドセット処理(S160−4−8)が実行され、第1特別図柄の変動パターン選択処理(S160−4−11)において「変動パターン」が選択された後に、変動コマンドセット処理(S160−4−12)が実行される。何れの変動コマンドセット処理(S160−4−8、S160−4−12)においても、RAMから大当たりの判定結果(大当たりフラグ)、大当たり種別の判定結果、外れ種別の判定結果が読み出される。そして、読み出された大当たりの判定結果(大当たりフラグ)、大当たり種別の判定結果、外れ種別の判定結果と、第2特別図柄の変動パターン選択処理(S160−4−7)若しくは、第1特別図柄の変動パターン選択処理(S160−4−11)で選択された変動パターンのデータ等を含む変動コマンドが送信バッファに格納される(S160−4−8、S160−4−12)。尚、送信バッファにセットされた変動コマンドは、上記S110の処理が実行された際に、サブ制御基板205へ送信される。また、変動コマンドに含まれる変動パターンの代わり、若しくは、変動パターンとともに、特図表示領域70への表示対象となる図柄を、サブ制御基板205に送信してもよい。
また、上記変動コマンドセット処理(S160−4−8)に次いで第2特別図柄乱数シフト処理(S160−4−9)が行われる。第2特別図柄乱数シフト処理(S160−4−9)では、上記S140−8で記憶された第2特図保留に対応する記憶領域において、ロード(読み出し)順位一位のアドレスの記憶領域に記憶されていた特別図柄主要乱数値(大当たり乱数値、リーチ乱数値、大当たり種別乱数値、変動パターン乱数値)等のデータが、先の処理でロードされて空席となることに起因して、ロード順位が二位以降のアドレスに記憶されている特別図柄主要乱数値(大当たり乱数値、リーチ乱数値、大当たり種別乱数値、変動パターン乱数値)等のデータについて、ロード順位を一つずつ繰り上げるアドレスのシフトが行われる。
具体的には、図17に示すように、まず、当否判定手段(特典付与判断手段)の判定結果に基づく特別図柄(識別図柄)の変動表示が行われることにより、上記S140−8で記憶された第2特図保留に対応する記憶領域に記憶されていた上記第2保留球数から1減算(例えば、第2保留球数2のものは1にされ、3のものは2にされる等)される(S160−4−9−1)。次に、各第2特図保留に対応するデータが各第2保留球数から1減算した第2保留球数のRAMアドレスにシフトされ(S160−4−9−2)、続いて最下位(ロード順位が最後、例えば、4個目)の第2特図保留に対応するRAMアドレスに0がセットされ(S160−4−9−3)、この第2特別図柄乱数シフト処理(S160−4−9)が終了する。
また、上記変動コマンドセット処理(S160−4−12)に次いで第1特別図柄乱数シフト処理(S160−4−13)が行われる。第1特別図柄乱数シフト処理(S160−4−13)では、上記S140−4で記憶された第1特図保留に対応する記憶領域において、ロード(読み出し)順位一位のアドレスの記憶領域に記憶されていた特別図柄主要乱数値(大当たり乱数値、リーチ乱数値、大当たり種別乱数値、変動パターン乱数値)等のデータが、先の処理でロードされて空席となることに起因して、ロード順位が二位以降のアドレスに記憶されている特別図柄主要乱数値(大当たり乱数値、リーチ乱数値、大当たり種別乱数値、変動パターン乱数値)等のデータについて、ロード順位を一つずつ繰り上げるアドレスのシフトが行われる。
具体的には、図18に示すように、まず、当否判定手段(特典付与判断手段)の判定結果に基づく特別図柄(識別図柄)の変動表示が行われることにより、上記S140−4で記憶された第1特図保留に対応する記憶領域に記憶されていた上記第1保留球数から1減算(例えば、第1保留球数2のものは1にされ、3のものは2にされる等)される(S160−4−13−1)。次に、各第1特図保留に対応するデータが各第1保留球数から1減算した第1保留球数のRAMアドレスにシフトされ(S160−4−13−2)、続いて最下位(ロード順位が最後、例えば、4個目)の第1特図保留に対応するRAMアドレスに0がセットされ(S160−4−13−3)、この第1特別図柄乱数シフト処理(S160−4−13)が終了する。
上記第2特別図柄乱数シフト処理(S160−4−9)又は第1特別図柄乱数シフト処理(S160−4−13)に次いで、特別図柄変動開始設定処理(S160−4−14:図11参照)が行われる。特別図柄変動開始設定処理(S160−4−14)では、特別図柄の変動開始に必要なコマンドの準備等の設定が行われ、変動開始コマンドが送信バッファにセットされる。上記特別図柄変動開始設定処理(S160−4−14)の次に、特別動作ステータスが2に設定され(S160−4−15)、待機中が解除され(S160−4−16)、当該特別図柄待機処理(S160−4)が終了する。
次に、上記特別動作ステータスが2の場合に行われる変動中処理(S160−5)について図19に基づいて説明する。図19に示すように、先ず、特別動作タイマ判定処理が行われる(S160−5−1)。詳しくは、特別図柄の変動時間(変動パターンの変動時間)が終了したか否か(動作タイマ=0か否か)が判断され(S160−5−2)、変動時間が終了していなければ(S160−5−2でNO)、この変動中処理(S160−5)が終了する。一方、変動時間が終了していれば(S160−5−2でYES)、変動停止コマンドが送信バッファにセットされる(S160−5−3)。続いて特別動作ステータスが3にセットされ(S160−5−4)、その他必要な処理(S160−5−5)が行われた後に、この変動中処理(S160−5)が終了する。
尚、変動時間は、上述したように、変動パターンテーブルにおいて変動パターン毎に設定されており(図37及び図38参照)、S160−4−7、若しくは、S160−4−11で選択された変動パターンに応じた変動時間を用いて、変動中処理(S160−5)が実行される。
次に、上記特別動作ステータスが3の場合に行われる遊技状態確定処理(S160−6)について図20に基づいて説明する。図20に示すように、先ず、後述の遊技状態管理処理(図21参照)(S160−6−1)が実行された後、大当たりフラグがONか否か、すなわち大当たりか否か判断される(S160−6−2)。そして、大当たりフラグがOFF、すなわち大当たりでない場合には(S160−6−2でNO)、特別動作ステータスが1にセットされた後(S160−6−10)、この遊技状態確定処理(S160−6)が終了する。一方、大当たりフラグがON、すなわち大当たりの場合には(S160−6−2でYES)、ラウンドカウンタのカウント値がRAMから読み出され、このカウント値に当該ラウンド数である「13」が代入されて、再度RAMに記憶される(S160−6−4)。
そして、後述の遊技状態リセット処理(図22参照)(S160−6−7)が実行された後、S160−6−8において、大当たり遊技を開始するべく、「大当たり種別」のデータ等を含む大当たりのオープニングコマンドが送信バッファに格納される(S160−6−8)。その後、特別動作ステータスが4にセットされた後(S160−6−9)、この遊技状態確定処理(S160−6)が終了する。尚、送信バッファに格納されたオープニングコマンドは、上記S110の処理が実行された際に、サブ制御基板205へ送信される。
次に、上記遊技状態管理処理(S160−6−1)について図21に基づいて説明する。図21に示すように、先ず、確変フラグがRAMから読み出され、ONに設定されているか否か、即ち、確変状態(高確率時短状態)か否かが判断される(S160−6−1−1)。そして、確変フラグがONでない、つまり、確変フラグがOFFであると判断された場合には(S160−6−1−1でNO)、後述のS160−6−1−5の処理が実行される。
一方、確変フラグがONである、つまり、確変状態であると判断された場合には(S160−6−1−1でYES)、確変状態中に実行された特別図柄変動の回数をカウントする確変カウンタの確変カウント値がRAMから読み出され、「1」減算された後、再度RAMに記憶される(S160−6−1−2)。続いて、確変カウンタの確変カウント値が再度RAMから読み出され、「0」か否かが判断される(S160−6−1−3)。そして、確変カウント値が「0」でないと判断された場合には(S160−6−1−3でNO)、後述のS160−6−1−5の処理が実行される。尚、後述のように、本実施形態の遊技機1では、確変状態への移行時に、確変カウンタの確変カウント値が「160」に設定されてRAMに記憶されるようになっている(図26参照)。
一方、確変カウント値が「0」であると判断された場合には(S160−6−1−3でYES)、確変フラグがRAMから読み出され、OFFに設定されて再度RAMに記憶される(S160−6−1−4)。続いて、S160−6−1−5において、時短フラグがRAMから読み出され、ONに設定されているか否か、即ち、時短状態か否かが判断される(S160−6−1−5)。そして、時短フラグがONでない、つまり、時短フラグがOFFであると判断された場合には(S160−6−1−5でNO)、この遊技状態管理処理(S160−6−1)が終了する。
一方、時短フラグがONである、つまり、時短状態であると判断された場合には(S160−6−1−5でYES)、時短状態中に実行された特別図柄変動の回数をカウントする時短カウンタの時短カウント値がRAMから読み出され、「1」減算された後、再度RAMに記憶される(S160−6−1−6)。続いて、時短カウンタの時短カウント値が再度RAMから読み出され、「0」か否かが判断される(S160−6−1−7)。そして、時短カウント値が「0」でないと判断された場合には(S160−6−1−7でNO)、この遊技状態管理処理(S160−6−1)が終了する。尚、後述のように、本実施形態の遊技機1では、確変状態への移行時に、時短カウンタの時短カウント値が「160」に設定され、一方、時短状態への移行時に、時短カウンタの時短カウント値が「100」に設定される(図26参照)。
一方、時短カウント値が「0」であると判断された場合には(S160−6−1−7でYES)、時短フラグがRAMから読み出され、OFFに設定されて再度RAMに記憶された後に(S160−6−1−8)、この遊技状態管理処理(S160−6−1)が終了する。
次に、上記遊技状態リセット処理(S160−6−7)について図22に基づいて説明する。図22に示すように、先ず、確変フラグがRAMから読み出され、ONに設定されているか否かが判断される(S160−6−7−1)。そして、確変フラグがONでない、つまり、確変フラグがOFFであると判断された場合には(S160−6−7−1でNO)、後述のS160−6−7−3の処理が実行される。
一方、確変フラグがONであると判断された場合には(S160−6−7−1でYES)、確変フラグがRAMから読み出され、OFFに設定されて再度RAMに記憶される(S160−6−7−2)。続いて、S160−6−7−3において、時短フラグがRAMから読み出され、ONに設定されているか否かが判断される(S160−6−7−3)。そして、時短フラグがONでない、つまり、時短フラグがOFFであると判断された場合には(S160−6−7−3でNO)、この遊技状態リセット処理(S160−6−7)が終了する。一方、時短フラグがONであると判断された場合には(S160−6−7−3でYES)、時短フラグがRAMから読み出され、OFFに設定されて再度RAMに記憶された後(S160−6−7−4)、この遊技状態リセット処理(S160−6−7)が終了する。
次に、上記特別動作ステータスが4の場合に行われる特別電動役物処理(S160−7)について図23乃至図25に基づいて説明する。図23に示すように、先ず、大当たりのオープニングが実施されたか否か(これから大当たりが始まる旨の映像が表示部11に表示されたか否か等)が確認される(S160−7−1)。大当たりオープニングが実施されていない場合には、大当たりオープニングが実施されるのを待ち(S160−7−2)、若しくは、大当たりオープニングが実施されたことが確認された場合には(S160−7−1でYES)、その後に、大当たり終了フラグがRAMから読み出され、ONか否か判断される(S160−7−3)。
そして、大当たり終了フラグがOFFであると判断された場合、即ち、大当たり遊技終了ではないと判断された場合には(S160−7−3でNO)、図24に示すように、現在第1大入賞装置43が作動中か否か判断される(S160−7−4)。尚、第1大入賞装置43では、作動に伴って開閉板46が開いた状態とされるため、第1大入賞装置43の作動中には、第1大入賞口45が開放した状態となる。そして、第1大入賞装置43が作動中でなく、停止している場合(S160−7−4でNO)、つまり、第1大入賞口45が開放中ではなく閉鎖中の場合には、現在第2大入賞装置60が作動中か否か判断される(S160−7−5)。
尚、第2大入賞装置60では、作動に伴って開閉部材62が開いた状態とされるとともに、駆動モータ81a,81bが駆動して可変ローラ80a,80bが回転し、振分部材65が左右方向に移動する。つまり、第2大入賞装置60の作動に伴って、第2大入賞口61が開放するとともに、第2大入賞口61から第2大入賞装置60の内部に入賞した遊技球が可変ローラ80a,80bによって転動速度が変位し(図3参照)、更にその後に特定領域63と非特定領域64とに振り分けられる。以下に、第2大入賞装置60の作動について、図39に示すタイムチャートを用いて説明する。開閉部材62は、図39に示すように、第2大入賞装置60の作動に伴って、開いた状態とされる。そして、開閉部材62が開いた状態において、振分部材65が左右方向に移動し、第1の状態と第2の状態との何れかの状態とされる。第1の状態(図2(A)参照)では、上述したように、第2大入賞装置60の内部に入賞した遊技球が、特定領域63を通過可能とされ、第2の状態(図2(B)参照)では、上述したように、第2大入賞装置60の内部に入賞した遊技球が、特定領域63を通過不能とされ、非特定領域64を通過可能とされる。
尚、第2大入賞口61の最大開放時間、つまり、第2大入賞装置60の最大作動時間は、Vロング大当たりとVショート大当たりとチャレンジ大当たりとで異なる。具体的には、Vロング大当たり時の第2大入賞装置60の最大作動時間は、X3とされ、チャレンジ大当たり時の第2大入賞装置60の最大作動時間は、X2(<X3)とされ、Vショート大当たり時の第2大入賞装置60の最大作動時間は、X1(<X2)とされる。つまり、Vロング大当たり時には、第2大入賞口61が最大でX3の間、開放され、チャレンジ大当たり時には、第2大入賞口61が最大でX2(<X3)の間、開放され、Vショート大当たり時には、第2大入賞口61が最大でX1(<X2)の間、開放される。そして、第2大入賞口61が開放されている間に、第2大入賞口61に遊技球が入賞可能となる。
また、振分部材65は、Vロング大当たり時に第2大入賞口61が開放している間に、4回、第1の状態とされる。振分部材65が1回目に第1の状態とされる際には、極めて短い時間(数10msec程度)だけ、第1の状態とされる。また、振分部材65が2、3回目に第1の状態とされる際には、比較的短い時間(1〜2秒)だけ、第1の状態とされる。そして、振分部材65が4回目に第1の状態とされる際には、比較的長い時間(5秒以上)、第1の状態とされる。一方、チャレンジ大当たり時において、振分部材65は、第2大入賞口61が開放している間に、上記4回の内、前半の3回分だけ、第1の状態とされる。また、Vショート大当たり時においては、振分部材65は、第2大入賞口61が開放している間に、最初の1回だけ、第1の状態とされる。
従って、Vロング大当たり時には、第2大入賞口61が比較的長い時間、開放されるため、比較的多くの個数(最大で10個)の遊技球が、第2大入賞口61に入賞する。そして、Vロング大当たり時には、振分部材65が4回も第1の状態とされ、4回目に第1の状態とされる時間は、比較的長くされている。このため、Vロング大当たり時に第2大入賞装置60が作動した際には、遊技球が非常に高い確率で特定領域63を通過する。
一方、チャレンジ大当たり時には、第2大入賞口61は比較的短い時間しか開放されないため、振分部材65は3回のみ第1の状態とされる。従って、遊技球が特定領域63を通過する場合も通過しない場合もある。尚、本実施例では通過する確率が約50%となるように予め振分部材65の動作を設定するが、その確率は振分部材65の動作態様を変更することによって任意に変更可能である。
一方、Vショート大当たり時には、第2大入賞口61は非常に短い時間しか、開放されないため、遊技球が第2大入賞口61に入賞することは困難である。さらに、Vショート大当たり時には、振分部材65は1回しか、第1の状態とされず、その1回の第1の状態とされる時間は、極めて短くされている。このため、Vショート大当たり時に第2大入賞装置60が作動した際に、遊技球を特定領域63に通過させることは殆ど不可能とされている。これは、後述するが、特別遊技(大当たり遊技)時に遊技球が特定領域63を通過することで、特別遊技(大当たり遊技)の後に遊技者に有利な状態(確変状態)が付与されるためであり、Vロング大当たり時又はチャレンジ大当たり時にのみ、特別遊技(大当たり遊技)の後に確変状態を付与し、Vショート大当たり時には、特別遊技(大当たり遊技)の後に確変状態を付与しないためである。なお、振分部材65は、Vロング大当たり時において、開閉部材62が閉じられた後、つまり、第2大入賞口61が閉鎖された後、所定時間(1秒程度)経過した後に、第1の状態から第2の状態とされる。これは、第2大入賞口61が閉鎖される直前に、第2大入賞装置60の内部に遊技球が入賞した場合に、その遊技球が特定領域63を通過する可能性を残すためである。
一方、チャレンジ大当たり時には、第2大入賞口61は比較的短い時間しか開放されないため、振分部材65は3回のみ第1の状態とされる。従って、遊技球が特定領域63を通過する場合も通過しない場合もある。尚、本実施例では通過する確率が約50%となるように予め振分部材65の動作を設定するが、その確率は振分部材65の動作態様を変更することによって任意に変更可能である。
一方、Vショート大当たり時には、第2大入賞口61は非常に短い時間しか、開放されないため、遊技球が第2大入賞口61に入賞することは困難である。さらに、Vショート大当たり時には、振分部材65は1回しか、第1の状態とされず、その1回の第1の状態とされる時間は、極めて短くされている。このため、Vショート大当たり時に第2大入賞装置60が作動した際に、遊技球を特定領域63に通過させることは殆ど不可能とされている。これは、後述するが、特別遊技(大当たり遊技)時に遊技球が特定領域63を通過することで、特別遊技(大当たり遊技)の後に遊技者に有利な状態(確変状態)が付与されるためであり、Vロング大当たり時又はチャレンジ大当たり時にのみ、特別遊技(大当たり遊技)の後に確変状態を付与し、Vショート大当たり時には、特別遊技(大当たり遊技)の後に確変状態を付与しないためである。なお、振分部材65は、Vロング大当たり時において、開閉部材62が閉じられた後、つまり、第2大入賞口61が閉鎖された後、所定時間(1秒程度)経過した後に、第1の状態から第2の状態とされる。これは、第2大入賞口61が閉鎖される直前に、第2大入賞装置60の内部に遊技球が入賞した場合に、その遊技球が特定領域63を通過する可能性を残すためである。
一方、図39に示すように可変ローラ80a,80bの回転速度の変位態様についても1周期単位で時間経過に対して設定されている。ここで、可変ローラ80a,80bの動作態様は、第1動作態様による動作と第2動作態様を含み、1周期単位で時間経過に対して第1動作態様による動作と第2動作態様による動作との間でどのように切り替えて可変ローラ80a,80bの動作を行うかが設定されている。具体的には、先ず第1動作態様である低速回転(例えば1s−1)で回転し、その後、徐々に第2動作態様である高速回転(例えば3s−1)へと移行し、その後に再度低速回転へと戻るという動作を2回繰り返すのを1周期とする。そして、可変ローラ80a,80bは、設定された回転速度の変位態様に従って回転速度を変位させて回転する動作を繰り返し行う。尚、可変ローラ80a,80bは大当たり遊技中のみ回転動作させても良いし、大当たり遊技中以外についても常時回転動作させても良い。
このように作動する第2大入賞装置60が、現在、作動中か否か判断され(S160−7−5:図24参照)、第2大入賞装置60が、作動中でなく、停止している場合(S160−7−5でNO)には、ラウンドカウンタのカウンタ値が2であるか否かが判断される(S160−7−6)。ラウンドカウンタのカウンタ値は、未消化のラウンド数を示す数値であり、S160−6−4において13にセットされている。そして、1ラウンド終了する毎に、ラウンドカウンタのカウンタ値から1減算される。つまり、1ラウンド目が終了した際に、ラウンドカウンタのカウンタ値は12とされ、2ラウンド目が終了した際に、ラウンドカウンタのカウンタ値は11とされる。このため、「13」からラウンドカウンタのカウンタ値を減算した数値が、特別遊技の終了したラウンド数を示している。このことから、ラウンドカウンタが2であるか否かの判断は、11ラウンド目の特別遊技が終了したか否かの判断となっている。これは、上述したように、12ラウンド目に、第2大入賞口61を作動させるためである。
そして、ラウンドカウンタのカウンタ値が2でない場合(S160−7−6でNO)、つまり、11ラウンド目以外のラウンドが終了した場合には、後に説明する第2タイマが計測中であるか否かが判断される(S160−7−7)。第2タイマが計測中でない場合には(S160−7−7でNO)、第1大入賞装置43を作動させる時間に至ったか否か判断される(S160−7−12)。一方、第2タイマが計測中である場合には(S160−7−7でYES)、特定領域63を閉鎖すべき時間であるか否かが判断される(S160−7−8)。つまり、特定領域63を振分部材65によって塞ぐべきタイミングであるか否かが判断される。第2大入賞装置60では、上述したように、第2大入賞装置60の開閉部材62が閉じられた後、つまり、第2大入賞口61が閉鎖された後、所定時間(1秒程度)経過した後に、振分部材65が第1の状態から第2の状態とされることで、特定領域63が振分部材65によって塞がれる。このため、第2大入賞口61が閉鎖された後、所定時間(1秒程度)経過した後に、特定領域63を振分部材65によって塞ぐべく、第2タイマの計測時間が所定時間(1秒程度)経過したか否かが判断される(S160−7−8)。そして、第2タイマの計測時間が所定時間(1秒程度)経過していない場合には(S160−7−8でNO)、第1大入賞装置43を作動させる時間に至ったか否か判断される(S160−7−12)。一方、第2タイマの計測時間が所定時間(1秒程度)経過している場合には(S160−7−8でYES)、第2タイマがリセットされる(S160−7−9)。そして、特定領域63への遊技球の通過許可が終了する(S160−7−10)。つまり、振分部材65が第1の状態から第2の状態にされ、特定領域63が振分部材65によって塞がれる。そして、振分部材65の作動が停止される。次に、通過許可フラグがRAMから読み出され、OFFに設定され(S160−7−11)、第1大入賞装置43を作動させる時間に至ったか否か判断される(S160−7−12)。
第1大入賞装置43を作動させる時間に至ったか否か判断される際には(S160−7−12)、大当たりのオープニングの時間が経過して初回(1回目)のラウンド遊技における第1大入賞口45の開放開始の時間に至ったか、又は、一旦閉鎖した第1大入賞口45を2ラウンド目以降において、再び開放させるまでのインターバル時間(閉鎖時間)が経過して開放開始の時間に至ったか否かが判断される(S160−7−12)。
そして、第1大入賞装置43を作動させる時間に至っていないと判断された場合には(S160−7−12でNO)、この特別電動役物処理(S160−7)が終了する。それに対して、第1大入賞装置43を作動させる時間に至ったと判断された場合には(S160−7−12でYES)、第1大入賞装置43の作動開始処理が行われる(S160−7−13)。つまり、第1大入賞口45の開放処理が行われる。続けて、実行中の大当たり遊技のラウンド数(1R〜11R、13R)及び、実行中の大当たり遊技の大当たり種別の情報を含むラウンド指定コマンドが送信バッファに格納された後(S160−7−14)、この特別電動役物処理(S160−7)が終了する。
尚、上述したように、「13」からラウンドカウンタのカウンタ値を減算した数値が、特別遊技の終了したラウンド数を示している。このため、特別遊技の終了したラウンド数に1加算することで、実行中の大当たり遊技のラウンド数となる。つまり、S160−7−14で格納されるラウンド指定コマンドに含まれるラウンド数は、「13」からラウンドカウンタのカウンタ値を減算した数値に1加算した数値となる。尚、送信バッファに格納されたラウンド指定コマンドは、上記S110の処理が実行された際に、サブ制御基板205へ送信される。
また、上記S160−7−4で第1大入賞装置43が作動中と判断された場合には(S160−7−4でYES)、第1大入賞口45に10個遊技球が入賞しておらず(S160−7−15でNO)、且つ、第1大入賞装置43のラウンド終了時間が、当該ラウンドの開始から、つまり、第1大入賞口45を開放してから経過していないか否か判断され(S160−7−16)、何れでもない場合には(S160−7−15及びS160−7−16でNO)、そのままこの特別電動役物処理(S160−7)が終了する。
それに対して、第1大入賞口45に10個遊技球が入賞し(S160−7−15でYES)、若しくは、ラウンド終了時間が、当該ラウンドの開始から、つまり、第1大入賞口45を開放してから経過したか否か判断され(S160−7−16)、何れかである場合には(S160−7−15でYES、若しくは、S160−7−16でYES)、第1大入賞装置43の作動が停止され、開閉板46を閉じて第1大入賞口45が閉鎖される(S160−7−17)。尚、上記S160−7−17では、第1大入賞装置43の作動停止のコマンドが送信バッファにセットされる。
そして、ラウンドカウンタのカウント値から1減算する処理が行われる(上述したように、本実施形態では大当たり時のラウンド数は13Rであるため、13から減算が開始される。)(S160−7−18)。続いて、ラウンドカウンタのカウント値が再度RAMから読み出され、「0」か否か判断される(S160−7−19)。そして、ラウンドカウンタのカウント値が「0」ではない場合には(S160−7−19でNO)、そのままこの特別電動役物処理(S160−7)が終了する。
それに対して、ラウンドカウンタのカウント値が「0」である場合には(S160−7−19でYES)、大当たり遊技の終了処理として、大当たり遊技の終了を報知するべく、大当たりのエンディングコマンドが送信バッファに格納される(S160−7−20)。そして、大当たり終了フラグがRAMから読み出され、ONに設定され、再度RAMに記憶された後(S160−7−21)、この特別電動役物処理(S160−7)が終了する。
また、S160−7−6で、ラウンドカウンタのカウンタ値が2である場合(S160−7−6でYES)、つまり、11ラウンド目が終了した場合には、第2大入賞装置60を作動させる時間に至ったか否か判断される(S160−7−22:図25参照)。即ち、11ラウンド目に開放された第1大入賞口45を閉鎖して、12ラウンド目に第2大入賞口61を開放させるまでのインターバル時間(閉鎖時間)が経過して、第2大入賞口61の開放開始の時間に至ったか否かが判断される(S160−7−22)。
そして、第2大入賞装置60を作動させる時間に至っていないと判断された場合には(S160−7−22でNO)、この特別電動役物処理(S160−7)が終了する。それに対して、第2大入賞装置60を作動させる時間に至ったと判断された場合には(S160−7−22でYES)、第2大入賞装置60の作動開始処理が行われる(S160−7−23)。つまり、図39に示すタイムチャートに従った開閉部材62及び振分部材65及び可変ローラ80a,80bの作動が開始する。そして、第2大入賞装置60の作動開始に伴って、第2大入賞装置60の作動時間を計測するための第1タイマがスタートする(S160−7−24)。また、通過許可フラグがRAMから読み出され、通過許可フラグがONに設定される(S160−7−25)。尚、遊技機1の起動時には、上記初期設定(S10)において、通過許可フラグが、OFFに設定されてRAMに記憶される。続けて、実行中の大当たり遊技のラウンド数(12R)及び、実行中の大当たり遊技の大当たり種別の情報を含むラウンド指定コマンドが送信バッファに格納された後(S160−7−26)、この特別電動役物処理(S160−7)が終了する。
また、S160−7−5で、第2大入賞装置60が作動中と判断された場合には(S160−7−5でYES:図24参照)、図25に示すように、第2大入賞口61に10個遊技球が入賞しておらず(S160−7−27でNO)、且つ、S160−7−24で計測開始された第1タイマ時間、つまり、第2大入賞口61を開放してからの経過時間が、第2大入賞装置60の最大作動時間(X2)以上であるか否か判断される(S160−7−28)。この際、大当たり種別がVロング大当たりである場合には、S160−7−24で計測開始された第1タイマ時間が第2大入賞装置60の最大作動時間(X3)以上であるか否か判断され(S160−7−28)、大当たり種別がチャレンジ大当たりである場合には、S160−7−24で計測開始された第1タイマ時間が第2大入賞装置60の最大作動時間(X2)以上であるか否か判断され(S160−7−28)、大当たり種別がVショート大当たりである場合には、S160−7−24で計測開始された第1タイマ時間が第2大入賞装置60の最大作動時間(X1)以上であるか否か判断される(S160−7−28)。そして、第2大入賞口61に10個遊技球が入賞しておらず(S160−7−27でNO)、且つ、第2大入賞口61を開放してからの経過時間が第2大入賞装置60の最大作動時間以上でない(S160−7−28でNO)場合には、そのままこの特別電動役物処理(S160−7)が終了する。
それに対して、第2大入賞口61に10個遊技球が入賞し(S160−7−27でYES)、若しくは、第2大入賞口61を開放してからの経過時間が第2大入賞装置60の最大作動時間以上であるか否か判断され(S160−7−28)、何れかである場合には(S160−7−27でYES、若しくは、S160−7−28でYES)、第2大入賞装置60の作動が停止され、開閉部材62を閉じて第2大入賞口61が閉鎖される(S160−7−29)。ただし、開閉部材62が閉じられても、振分部材65は第1の状態で維持される。尚、上記S160−7−29では、第2大入賞装置60の作動停止のコマンドが送信バッファにセットされる。また、第1タイマがリセットされ(S160−7−30)、特定領域63を塞ぐタイミングを計測するための第2タイマがスタートする(S160−7−31)。そして、ラウンドカウンタのカウント値から1減算する処理が行われた後(S160−7−32)、特別電動役物処理(S160−7)が終了する。
また、上記S160−7−3で大当たり終了フラグがONであると判断された場合、即ち、大当たり遊技終了と判断された場合には(S160−7−3でYES:図23参照)、大当たりのエンディング演出の時間が経過したか否かが判断される(S160−7−33)。そして、エンディング演出の時間が経過していないと判断された場合には(S160−7−33でNO)、この特別電動役物処理(S160−7)が終了する。
一方、エンディング演出の時間が経過したと判断された場合には(S160−7−33でYES)、大当たり終了フラグがRAMから読み出され、OFFに設定されて再度、RAMに記憶される(S160−7−34)。そして、大当たりフラグがRAMから読み出され、OFFに設定されて再度、RAMに記憶される(S160−7−35)。続いて、特別動作ステータスが1にセットされる(S160−7−37)。これにより、次回の割り込み処理(S100)において、特別動作処理(S160)として特別図柄待機処理(S160−4)が実行されることとなる。その後、後述の遊技状態設定処理(S160−7−37)(図26参照)が実行されて、この特別電動役物処理(S160−7)が終了する。なお、特別電動役物処理(S160−7)が、特典付与判断手段の判定結果が特典を付与すると判定された場合に特典を付与する、上記特典付与手段の処理の一例に相当する。
次に、上記遊技状態設定処理(S160−7−37)について図26に基づいて説明する。図26に示すように、先ず、VフラグがRAMから読み出され、ONに設定されているか否かが判断される(S160−7−37−1)。そして、VフラグがONに設定されていない、つまり、VフラグがOFFであると判断された場合には(S160−7−37−1でNO)、時短フラグがRAMから読み出されて「ON」に設定された後、再度RAMに記憶される(S160−7−37−2)。続いて、時短カウンタの時短カウント値が「100」にセットされた後(S160−7−37−3)、この遊技状態設定処理(S160−7−37)が終了する。
これにより、大当たり遊技後の遊技状態が、時短状態に設定される。この時短状態は、上記遊技状態管理処理(S160−6−1)において、特別図柄の変動表示が100回行われること、又は、上記遊技状態リセット処理(S160−6−7)において、大当たり遊技が設定されることのいずれかの条件の成立により終了する。
一方、VフラグがONに設定されていると判断された場合には(S160−7−37−1でYES)、Vフラグが「OFF」に設定された後に、RAMに記憶される(S160−7−37−4)。次に、確変フラグがRAMから読み出されて「ON」に設定された後、RAMに記憶され(S160−7−37−5)、確変カウンタの確変カウント値が「160」にセットされる(S160−7−37−6)。そして、時短フラグがRAMから読み出されて「ON」に設定された後、RAMに記憶される(S160−7−37−7)。続いて、時短カウンタの時短カウント値が「160」にセットされた後(S160−7−37−8)、この遊技状態設定処理(S160−7−37)が終了する。
これにより、大当たり遊技後の遊技状態が、確変状態(高確率時短状態)に設定される。この確変状態は、上記遊技状態管理処理(S160−6−1)において、特別図柄の変動表示が160回行われること、又は、上記遊技状態リセット処理(S160−6−7)において、大当たり遊技が設定されることのいずれかの条件の成立により終了する。
上記特別動作処理(S160)の次に保留球数処理(S170)が行われる。保留球数処理(S170)について図27に基づいて説明する。図27に示すように、現在の第1保留球数、第2保留球数、及び、普通図柄変動保留球数がロードされ(S170−1)、この第1保留球数、第2保留球数、及び、普通図柄変動保留球数を含む保留球数コマンドが送信バッファにセットされた後(S170−2)、この保留球数処理(S170)が終了する。
そして、送信バッファに格納された保留球数コマンドは、上記S110の処理が実行された際に、サブ制御基板205へ送信される。従って、この保留球数処理(S170)により、上記主制御基板200のRAM(保留記憶手段)の第1保留球数、第2保留球数、及び、普通図柄変動保留球数に関する記憶がサブ制御基板205へ出力されるようにセットされる。
上記保留球数処理(S170)の次にV領域通過判定処理(S180)が行われる。V領域通過判定処理(S180)について図28に基づいて説明する。図28に示すように、通過許可フラグがRAMから読み出されて、通過許可フラグが「ON」に設定されているか否かが判断される(S180−1)。通過許可フラグが「ON」に設定されていない場合には(S180−1でNO)、このV領域通過判定処理(S180)が終了する。一方、通過許可フラグが「ON」に設定されている場合には(S180−1でYES)、遊技球が特定領域63を通過したか否かが判断される(S180−2)。つまり、第2大入賞装置60に設けられている特定領域センサ63aによって、特定領域63における遊技球の通過を検知したか否かが判断される(S180−2)。この際、特定領域センサ63aによって、特定領域63における遊技球の通過を検知されていない場合には(S180−2でNO)、このV領域通過判定処理(S180)が終了する。一方、特定領域センサ63aによって、特定領域63における遊技球の通過を検知されている場合には(S180−2でYES)、VフラグがRAMから読み出され、ONに設定され、再度RAMに記憶された後(S180−3)、このV領域通過判定処理(S180)が終了する。
次に、上記サブ制御基板205が行う処理について説明する。上記サブ制御基板205が行うサブ制御メイン処理(S200)では、図29に示すように、先ず、CPU初期化処理が行われる(S201)。詳しくは、スタックの設定、CPUの設定、SIO、CTCの設定等が行われる。そして、電源断信号がONした際に、サブ制御基板205のRAMに記憶されている内容が正常か否かが判断され(S202)、正常な場合には(S202でYES)、そのまま割り込み禁止処理(S204)、乱数更新処理(S205)、割り込み許可処理(S206)が行われ、その後に再び割り込み禁止処理(S204)に戻るループ処理が行われる。一方、RAMに記憶されている内容が正常でない場合には、RAMが初期化された後(S203)、割り込み禁止処理(S204)、乱数更新処理(S205)、割り込み許可処理(S206)を繰り返し行うループ処理が行われる。
この割り込み禁止処理(S204)では、割り込み処理が入ってきても、割り込み許可となるまで、割り込みを禁止する。次の乱数更新処理(S205)では、種々の乱数用カウンタが乱数更新処理(S205)毎に1加算され、上記のように各乱数用カウンタの上限値に至ると次に最小値に戻って再び加算が行われる。更新された各乱数用カウンタの乱数値はサブ制御基板205のRAMに記憶される。割り込み許可処理(S206)では、割り込みが許可され、後述の受信割り込み処理(S300)、2msタイマ割り込み処理(S400)、10msタイマ割り込み処理(S500)の実行が可能となる。
図30に示すように、受信割り込み処理(S300)は、主制御基板200からのコマンド(制御信号)を受信するための処理である。受信割り込み処理(S300)では、先ず、上記主制御基板200からのストローブ(STB)信号がONか確認され(S301)、ストローブ信号がON、すなわち外部INT入力部にストローブ信号が入力されると(S301でYES)、上記主制御基板200から出力されたコマンド(制御信号)の受信およびRAMへの格納が行われる(S302)。ここで主制御基板200から受信するコマンドには、入賞コマンド、変動コマンド、変動開始コマンド、変動停止コマンド、オープニングコマンド、ラウンド指定コマンド、エンディングコマンド、客待ちコマンド、保留球数コマンド等が含まれる。一方、ストローブ信号がONになっていなければ(S301でNO)、その時点でこの受信割り込み処理(S300)が終了する。
図31に示すように、2msタイマ割り込み処理(S400)では、データ出力処理(S401)、入力処理(S402)、ウォッチドッグタイマ処理(S403)が行われる。データ出力処理(S401)では、ランプ点灯パターンや音声パターン等を2ms毎に作成して出力する処理や駆動物を駆動するための制御データが作成される。入力処理(S402)では、例えば、遊技ボタンスイッチ69等の操作状況等が入力される。ウォッチドッグタイマ処理(S403)では、ウォッチドッグタイマをリセットする処理が行われる。
また、図32に示すように、10msタイマ割り込み処理(S500)では、スイッチ状態取得処理(S501)、コマンド受信許可確認処理(S502)、下皿状態確認処理(S503)、ループシナリオ再設定処理(S504)、コマンド監視処理(S505)、ランプ処理(S506)、スイッチ処理(S507)、コマンド送信処理(S508)等が行われる。
スイッチ状態取得処理(S501)では、2msタイマ割り込み処理で作成したスイッチデータが10msタイマ割り込み処理用のスイッチデータとして格納することが行われる。コマンド受信許可確認処理(S502)では、RAMクリア時等の演出禁止期間の判定が行われる。下皿状態確認処理(S503)では、下側球受け皿37の満杯報知用タイマ設定が行われる。ループシナリオ再設定処理(S504)では、客待ち演出等の一定間隔で行う演出の設定が行われる。そして、後述するコマンド監視処理(S505)が行われる。
続いて、各種ランプの点灯に係るランプ処理(S506)が行われた後、スイッチ処理(S507)において、スイッチの有効時間の管理および動作の設定を行う。そして、コマンド送信処理(S508)において、送信コマンドがある場合には当該コマンドが表示制御基板210や音声制御基板220等に送信される。これにより、10msタイマ割り込み処理(S500)が終了する。尚、遊技機1の機能等に合わせて、10msタイマ割り込み処理(S500)にその他の処理を含めてもよい。
次に、上記コマンド監視処理(S505)について図33に基づいて説明する。コマンド監視処理(S505)では、主制御基板200から受信したコマンド(制御信号)を解析し、コマンドに対応した処理が行われる。コマンド監視処理(S505)では、先ず、主制御基板200からコマンド(制御信号)を受信したか否かが判断される(S505−1)。主制御基板200からコマンドを受信していないときには(S505−1でNO)、このコマンド監視処理(S505)は終了する。
一方、主制御基板200からコマンドを受信したときには(S505−1でYES)、そのコマンドが上記変動コマンド(S160−4−8若しくは、S160−4−12でセット)か否かが判断される(S505−2)。そして、変動コマンドであると判断された場合には(S505−2でYES)、後述する変動コマンド処理が実行された後(S505−3)、主制御基板200から上記変動開始コマンド(S160−4−14でセット)を受信したか否かが判断される(S505−4)。
また、一方、上記S505−2で受信したコマンドが変動コマンドでないと判断された場合には(S505−2でNO)、主制御基板200から上記変動開始コマンド(S160−4−14でセット)を受信したか否かが判断される(S505−4)。そして、変動開始コマンドであると判断された場合には(S505−4でYES)、後述するが、変動コマンド処理(S505−3)において選択された停止図柄又は停止特別図柄、具体的な演出態様での変動演出の表示を開始するための変動演出開始コマンドを出力バッファにセットする変動開始設定処理が実行された後(S505−5)、S505−6の処理が実行される。
この変動演出開始コマンドが上記コマンド送信処理(S508)で表示制御基板210に送信されると、停止図柄又は停止特別図柄、具体的な演出態様に対応する所定の演出画像が表示制御基板210のROMから読み出され、表示装置10の表示部11にて左、中、右特別図柄の変動表示演出が開始される。
一方、上記S505−4において、変動開始コマンドでないと判断された場合には(S505−4でNO)、上記変動停止コマンド(S160−5−3でセット)か否かが判断される(S505−6)。そして、変動停止コマンドであると判断された場合には(S505−6でYES)、演出表示を終了させるための変動演出終了コマンドを出力バッファにセットする変動停止設定処理が実行された後(S505−7)、S505−8の処理が実行される。この変動演出終了コマンドが上記コマンド送信処理(S508)で表示制御基板210に送信されると、表示装置10の表示部11にて仮停止表示されている左、中、右特別図柄が停止表示(変動停止)されて変動表示演出が終了する。
一方、上記S505−6において、変動停止コマンドでないと判断された場合には(S505−6でNO)、上記大当たりのオープニングコマンド(S160−6−8でセット)か否かが判断される(S505−8)。そして、大当たりのオープニングコマンドであると判断された場合には(S505−8でYES)、特別遊技演出選択処理が実行された後(S505−9)、S505−10の処理が実行される。
この特別遊技演出選択処理(S505−9)では、オープニングコマンドが解析されて、大当たり遊技(特別遊技)時に実行する特別遊技演出のパターン(内容)が選択される。そして、この選択された特別遊技演出パターンにて特別遊技演出を開始するためのオープニング演出開始コマンドが出力バッファにセットされる。尚、特別遊技演出には、大当たり遊技のオープニング中に実行されるオープニング演出が含まれている。
そして、このオープニング演出開始コマンドが、上記コマンド送信処理(S509)で表示制御基板210に送信されると、所定のオープニング演出画像が表示制御基板210のROMから読み出され、1ラウンド目に第1大入賞口45が開放される前に表示装置10の表示部11に表示される。
一方、上記S505−8で大当たりのオープニングコマンドでないと判断された場合には(S505−8でNO)、S505−10において、上記ラウンド指定コマンド(S160−7−9若しくは、S160−7−20でセット)か否かが判断される(S505−10)。そして、ラウンド指定コマンドであると判断された場合には(S505−10でYES)、後述するラウンド演出設定処理(S505−12)が実行され、その後、S505−13の処理が実行される。
また、一方、上記S505−10でラウンド指定コマンドでないと判断された場合には(S505−10でNO)、S505−13において、上記大当たりのエンディングコマンド(S160−7−15でセット)か否かが判断される(S505−13)。そして、大当たりのエンディングコマンドであると判断された場合には(S505−15でYES)、エンディング演出選択処理が実行された後(S505−14)、S505−15の処理が実行される。
このエンディング演出選択処理(S505−14)では、エンディングコマンドが解析されて、大当たり遊技(特別遊技)のエンディング中に実行されるエンディング演出のパターン(内容)が選択される。そして、この選択されたエンディング演出パターンにてエンディング演出を開始するためのエンディング演出開始コマンドが出力バッファにセットされる。そして、このエンディング演出開始コマンドが、上記コマンド送信処理(S508)で表示制御基板210に送信されると、所定のエンディング演出画像が表示制御基板210のROMから読み出され、表示装置10の表示部11に表示される。
一方、上記S505−13でエンディングコマンドでないと判断された場合には(S505−13でNO)、S505−15において、上記保留球数コマンド(S170−2でセット)か否かが判断される(S505−15)。そして、保留球数コマンドであると判断された場合には(S505−15でYES)、保留球数報知処理が実行された後(S505−16)、S505−17の処理が実行される。
この保留球数報知処理(S505−16)では、保留球数コマンドが解析されて、第1保留球数、及び、第2保留球数の各数値に対応して、第1保留球数に対応する演出保留画像9A、第2保留球数に対応する演出保留画像9Bのそれぞれの表示個数が決定される。そして、この決定されたそれぞれの個数で演出保留画像9Aと演出保留画像9Bを表示するように指示する演出保留表示コマンドが出力バッファにセットされる。また、普通図柄変動保留球数の数値を普通図柄表示部50に点灯表示するように指示する普通保留表示コマンドが出力バッファにセットされる。
そして、この演出保留表示コマンドが、上記コマンド送信処理(S508)で表示制御基板210に送信されると、第1保留球数の数値に対応する演出保留画像9A、第2保留球数の数値に対応する演出保留画像9Bが、表示部11の下方に表示される。また、この普通保留表示コマンドが、上記コマンド送信処理(S508)でランプ中継基板212に送信されると、普通図柄変動保留球数の数値が普通図柄表示部50に点灯表示される。
一方、上記S505−15で保留球数コマンドでないと判断された場合には(S505−15でNO)、S505−17において、上記客待ちコマンド(S160−4−4でセット)か否かが判断される(S505−17)。そして、客待ちコマンドでないと判断された場合には(S505−17でNO)、その他のコマンド処理が実施され(S505−18)、当該コマンド監視処理(S505)は終了する。
それに対して、上記S505−17において、受信されたコマンドが客待ちコマンドであると判断された場合には(S505−17でYES)、客待ちコマンド処理を行い(S505−19)、コマンド監視処理(S505)は終了する。客待ちコマンド処理(S505−19)は、例えば楽曲中であればその楽曲の音量がフェードアウトするように音声制御基板220に制御させる処理等を含むものである。尚、客待ちコマンドは、上記メイン処理において、大当たりおよび普通図柄当たりの当否判定を行う保留がないとき(保留が全て消化されたとき)に、左、中、右特別図柄および普通図柄が停止した後、主制御基板200から送信されるコマンドである。
次に、上記変動コマンド処理(S505−3)について図34に基づいて説明する。図34に示すように、先ず、変動コマンドが解析される(S505−3−1)。変動コマンドには、大当たりの判定結果と、大当たり種別の判定結果と、外れ種別の判定結果と、変動パターンの種類等の情報が含まれている。続いて、表示部11に表示する特別図柄を、図柄乱数値等を用いて選択する特別図柄選択処理が実行された後に(S505−3−2)、同じく表示部11に表示する演出を、変動コマンドや演出選択テーブルを用いて選択する変動演出選択処理が実行される(S505−3−3)。そして、この変動コマンド処理(S505−3)は終了する。
尚、本発明は前記実施形態に限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。例えば、以下のようにしてもよい。
[他の第1実施形態]
(A)例えば、上記実施形態では、可変ローラ80a,80bによって特定領域(V入賞口)63へと転動するパチンコ球の転動速度を変更する構成としているが、特定領域63以外の他の入球口へと転動するパチンコ球の転動速度を変更する構成としても良い。他の入球口としては、例えば一般入賞口、大入賞口、始動口等がある。また、第1種2種混合機や第2種(羽根モノ)遊技機のV入賞口に適用することも可能である。具体的には図40に示すようにクルーン101上に設けられたV入賞口102へと向かって転動するパチンコ球79の転動経路上に可変ローラ80a,80bを設けることによって、パチンコ球79の転動速度を変位させることが可能となる。その結果、パチンコ球79の動きを遊技者に予測し難いより多様な動きにすることができ、また、V入賞口102への狙い撃ちについて防止することが可能となる。
(A)例えば、上記実施形態では、可変ローラ80a,80bによって特定領域(V入賞口)63へと転動するパチンコ球の転動速度を変更する構成としているが、特定領域63以外の他の入球口へと転動するパチンコ球の転動速度を変更する構成としても良い。他の入球口としては、例えば一般入賞口、大入賞口、始動口等がある。また、第1種2種混合機や第2種(羽根モノ)遊技機のV入賞口に適用することも可能である。具体的には図40に示すようにクルーン101上に設けられたV入賞口102へと向かって転動するパチンコ球79の転動経路上に可変ローラ80a,80bを設けることによって、パチンコ球79の転動速度を変位させることが可能となる。その結果、パチンコ球79の動きを遊技者に予測し難いより多様な動きにすることができ、また、V入賞口102への狙い撃ちについて防止することが可能となる。
[他の第2実施形態]
(B)また、上記実施形態では、可変ローラ80a,80bは第2大入賞装置60内に配置しているが、入球口へと転動する遊技球の転動経路上であれば他の場所に設置しても良い。
(B)また、上記実施形態では、可変ローラ80a,80bは第2大入賞装置60内に配置しているが、入球口へと転動する遊技球の転動経路上であれば他の場所に設置しても良い。
[他の第3実施形態]
(C)また、上記実施形態では、遊技球の転動速度を変更する速度変更部材として円盤形状の可変ローラ80a,80bを設けているが、可変ローラ80a,80bの形状は円盤形状以外であっても良い。例えば、多角形形状としても良い。更に、可変ローラ80a,80bの数は必ずしも一対である必要は無く、1のローラのみ又は3以上のローラから構成しても良い。
(C)また、上記実施形態では、遊技球の転動速度を変更する速度変更部材として円盤形状の可変ローラ80a,80bを設けているが、可変ローラ80a,80bの形状は円盤形状以外であっても良い。例えば、多角形形状としても良い。更に、可変ローラ80a,80bの数は必ずしも一対である必要は無く、1のローラのみ又は3以上のローラから構成しても良い。
[他の第4実施形態]
(D)また、上記実施形態では、遊技球の転動速度を変更する速度変更部材として円盤形状の可変ローラ80a,80bを設けているが、ゴムなどの弾性部材を速度変更部材として用いても良い。また、弾性部材を速度変更部材として用いて用いる場合には、速度変更部材は必ずしも回転駆動させる必要は無く、固定であっても良い。その場合であっても、遊技球が接触した場合に弾性部材の弾性によって遊技球の転動速度を変位させることが可能である。
(D)また、上記実施形態では、遊技球の転動速度を変更する速度変更部材として円盤形状の可変ローラ80a,80bを設けているが、ゴムなどの弾性部材を速度変更部材として用いても良い。また、弾性部材を速度変更部材として用いて用いる場合には、速度変更部材は必ずしも回転駆動させる必要は無く、固定であっても良い。その場合であっても、遊技球が接触した場合に弾性部材の弾性によって遊技球の転動速度を変位させることが可能である。
[他の第5実施形態]
(E)また、上記実施形態では、速度変更部材を回転駆動させることによって、接触した遊技球の転動速度を変位させる構成としているが、回転駆動以外の動作を行わせてもよい。例えば遊技領域内を上下や左右に移動する動作であっても良いし、形状を変化させる動作(例えば、円形、四角形、三角形へと形状が変わる)であっても良い。尚、回転駆動以外の動作を行わせる場合においても、1周期単位で時間経過に対する動作態様を予め設定し、設定された動作態様に従って動作を繰り返し行うようにする。
(E)また、上記実施形態では、速度変更部材を回転駆動させることによって、接触した遊技球の転動速度を変位させる構成としているが、回転駆動以外の動作を行わせてもよい。例えば遊技領域内を上下や左右に移動する動作であっても良いし、形状を変化させる動作(例えば、円形、四角形、三角形へと形状が変わる)であっても良い。尚、回転駆動以外の動作を行わせる場合においても、1周期単位で時間経過に対する動作態様を予め設定し、設定された動作態様に従って動作を繰り返し行うようにする。
[他の第6実施形態]
(F)また、上記実施形態では、可変ローラ80a,80bの動作態様として、低速回転(例えば1s−1)で回転する第1動作態様と、高速回転(例えば3s−1)で回転する第2動作態様を含んでいるが、他の動作態様(例えば中速回転(例えば2s−1)で回転する第3動作態様)を含めても良い。また、可変ローラ80a,80bの動作態様としては、徐々に回転速度を上昇させる動作態様としても良いし、徐々に回転速度を下降させる動作態様としても良いし、所定時間停止させる停止動作態様を含めても良い。例えば、可変ローラ80a,80bを低速回転で回転させた後に一旦回転を停止し、その後に高速回転で回転させる動作も可能である。
(F)また、上記実施形態では、可変ローラ80a,80bの動作態様として、低速回転(例えば1s−1)で回転する第1動作態様と、高速回転(例えば3s−1)で回転する第2動作態様を含んでいるが、他の動作態様(例えば中速回転(例えば2s−1)で回転する第3動作態様)を含めても良い。また、可変ローラ80a,80bの動作態様としては、徐々に回転速度を上昇させる動作態様としても良いし、徐々に回転速度を下降させる動作態様としても良いし、所定時間停止させる停止動作態様を含めても良い。例えば、可変ローラ80a,80bを低速回転で回転させた後に一旦回転を停止し、その後に高速回転で回転させる動作も可能である。
1 遊技機
10 表示装置
11 表示部
60 第2大入賞装置
63 特定領域
80a,80b 可変ローラ
81a,81b 駆動モータ
200 主制御基板
205 サブ制御基板
210 表示制御基板
10 表示装置
11 表示部
60 第2大入賞装置
63 特定領域
80a,80b 可変ローラ
81a,81b 駆動モータ
200 主制御基板
205 サブ制御基板
210 表示制御基板
前記目的を達成するため請求項1に係る遊技機は、発射装置によって遊技盤上に発射された遊技球が転動する遊技領域と、前記遊技領域に設けられ、前記遊技領域を転動する遊技球が入球可能に構成された大入賞口と、前記大入賞口内に設けられ、前記大入賞口に入球した遊技球が入球可能に構成された入球口と、遊技球が前記大入賞口から前記入球口へ入球するまでの転動経路上に配置され、該転動経路上を転動する遊技球の転動速度を変更する速度変更部材と、を有し、前記速度変更部材は、駆動源によって駆動されて所定の動作を行い、遊技球と接触することによって遊技球の転動速度を変更することを特徴とする。
尚、「入球口」としては、一般入賞口、V入賞口等を含む。
尚、「入球口」としては、一般入賞口、V入賞口等を含む。
また、請求項1に記載の発明によれば、特に大入賞口内にある入球口へと向かう遊技球の転動速度を変更することが可能となる。
また、請求項1に記載の発明によれば、特に大入賞口内にある入球口へと向かう遊技球について、大入賞口内に入球した後の遊技球の転動速度を変更することが可能となる。
[他の第6実施形態]
(F)また、上記実施形態では、可変ローラ80a,80bの動作態様として、低速回転(例えば1s−1)で回転する第1動作態様と、高速回転(例えば3s−1)で回転する第2動作態様を含んでいるが、他の動作態様(例えば中速回転(例えば2s−1)で回転する第3動作態様)を含めても良い。また、可変ローラ80a,80bの動作態様としては、徐々に回転速度を上昇させる動作態様としても良いし、徐々に回転速度を下降させる動作態様としても良いし、所定時間停止させる停止動作態様を含めても良い。例えば、可変ローラ80a,80bを低速回転で回転させた後に一旦回転を停止し、その後に高速回転で回転させる動作も可能である。
(付記)
また、本発明に係る遊技機を具体化した実施例について上記に説明したが、遊技機は以下の構成を有することも可能であり、その場合には以下の効果を奏する。
例えば、第1の構成は以下のとおりである。
発射装置によって遊技盤上に発射された遊技球が転動する遊技領域と、前記遊技領域に設けられ、前記遊技領域を転動する遊技球が入球可能に構成された入球口と、前記遊技領域において遊技球が前記入球口へ入球するまでの転動経路上に配置され、該転動経路上を転動する遊技球の転動速度を変更する速度変更部材と、を有し、前記速度変更部材は、駆動源によって駆動されて前記遊技領域において所定の動作を行い、遊技球と接触することによって遊技球の転動速度を変更することを特徴とする。尚、「入球口」としては、一般入賞口、大入賞口、始動口、V入賞口等を含む。
上記構成を有する遊技機によれば、遊技領域に設置された速度変更部材によって遊技球の転動速度を変更することにより、入球口へと向かう遊技球の動きに従来にない多様な変化を与えることが可能となる。その結果、遊技の単調化を防止し、遊技を飽きさせることがない。
また、第2の構成は以下のとおりである。
前記所定の動作は、所定の内容の動作で前記速度変更部材を動作させる所定動作態様と前記所定の内容と異なる内容の動作で前記速度変更部材を動作させる別動作態様とを含む動作を1周期単位で繰り返し行う。
上記構成を有する遊技機によれば、速度変更部材を所定の動作態様による動作と該動作と異なる動作態様による動作とを含む動作で繰り返し動作させることによって、速度変更部材に接触した遊技球の転動速度を遊技者に予測し難くすることが可能となる。
また、第3の構成は以下のとおりである。
前記所定の動作は、所定の内容の動作で前記速度変更部材を動作させる所定動作態様と前記速度変更部材を所定時間停止させる停止動作態様とを含む動作を1周期単位で繰り返し行うことを特徴とする。
上記構成を有する遊技機によれば、速度変更部材を所定の動作態様による動作と停
止動作態様による停止動作とを含む動作で繰り返し動作させることによって、速度変更部材に接触した遊技球の転動速度を遊技者に予測し難くすることが可能となる。
また、第4の構成は以下のとおりである。
前記速度変更部材は、回転軸を中心に回転する回転部材であることを特徴とする。
上記構成を有する遊技機によれば、回転軸を中心に回転する簡易な構造を有する速度変更部材によって、遊技球の転動速度を変更することが可能となる。従って、遊技台の故障やエラーの発生を防止し、コストダウンについても図ることが可能となる。
また、第5の構成は以下のとおりである。
前記所定の動作は、前記速度変更部材を時間経過に対して回転速度を変位させて回転させることを特徴とする。尚、「回転速度を変位させる」とは、回転速度を現在の速度から他の速度へと切り換える、回転速度を徐々に上昇させる、回転速度を徐々に低下させる、回転を停止させる等を含む。
上記構成を有する遊技機によれば、速度変更部材の回転速度を変位させることによって、速度変更部材に接触した遊技球の転動速度を遊技者に予測し難くすることが可能となる。従って、入球口へと向かう遊技球の動きに従来にない多様な変化を与えることが可能となる。
また、第6の構成は以下のとおりである。
前記速度変更部材は、前記転動経路を挟んで一対に配置されることを特徴とする。
上記構成を有する遊技機によれば、一対の速度変更部材の間に遊技球を通過させることによって遊技球の転動速度を変更するので、速度変更部材と遊技球を確実に接触させ、入球口へと向かう遊技球の転動速度を確実に変化させることが可能となる。
また、第7の構成は以下のとおりである。
前記入球口は、大入賞装置の内部に設けられることを特徴とする。
上記構成を有する遊技機によれば、特に大入賞装置内にある入球口へと向かう遊技球の転動速度を変更することが可能となる。
また、第8の構成は以下のとおりである。
前記速度変更部材は、大入賞装置の内部に設けられることを特徴とする。
上記構成を有する遊技機によれば、特に大入賞装置内にある入球口へと向かう遊技球について、大入賞装置内に入球した後の遊技球の転動速度を変更することが可能となる。
また、第9の構成は以下のとおりである。
前記入球口に遊技球が入球することによって高確率遊技状態を付与することを特徴とする。
上記構成を有する遊技機によれば、特に入球した場合に高確率遊技状態(確変状態)へと移行するV入賞口へと向かう遊技球の動きに従来にない多様な変化を与えることが可能となる。
また、第10の構成は以下のとおりである。
前記入球口の上部には、前記入球口を閉鎖状態と開放状態との間で切り替える可動片が設けられ、1周期単位で時間経過に対する前記可動片の開閉態様が設定され、前記可動片は、前記設定された開閉態様に従ったタイミングで閉鎖状態と開放状態とを切り替える動作を繰り返し行うことを特徴とする。
上記構成を有する遊技機によれば、速度変更部材によって遊技球の転動速度を変化させることにより、特に可動片に遮られることなくV入賞口へ入球する入球タイミングを狙って遊技球を打ち出すことを困難とすることが可能となる。その結果、特定の遊技者が有利となることなく遊技の公平性を保つことが可能となる。
また、第11の構成は以下のとおりである。
前記速度変更部材は、前記入球口の所定距離以内に配置され、前記入球口と一のユニットを構成することを特徴とする。
上記構成を有する遊技機によれば、入球口と速度変更部材を一ユニット化することによって、遊技台の生産効率を向上させることが可能となる。また、故障した場合の部品交換についても容易化する。
(F)また、上記実施形態では、可変ローラ80a,80bの動作態様として、低速回転(例えば1s−1)で回転する第1動作態様と、高速回転(例えば3s−1)で回転する第2動作態様を含んでいるが、他の動作態様(例えば中速回転(例えば2s−1)で回転する第3動作態様)を含めても良い。また、可変ローラ80a,80bの動作態様としては、徐々に回転速度を上昇させる動作態様としても良いし、徐々に回転速度を下降させる動作態様としても良いし、所定時間停止させる停止動作態様を含めても良い。例えば、可変ローラ80a,80bを低速回転で回転させた後に一旦回転を停止し、その後に高速回転で回転させる動作も可能である。
(付記)
また、本発明に係る遊技機を具体化した実施例について上記に説明したが、遊技機は以下の構成を有することも可能であり、その場合には以下の効果を奏する。
例えば、第1の構成は以下のとおりである。
発射装置によって遊技盤上に発射された遊技球が転動する遊技領域と、前記遊技領域に設けられ、前記遊技領域を転動する遊技球が入球可能に構成された入球口と、前記遊技領域において遊技球が前記入球口へ入球するまでの転動経路上に配置され、該転動経路上を転動する遊技球の転動速度を変更する速度変更部材と、を有し、前記速度変更部材は、駆動源によって駆動されて前記遊技領域において所定の動作を行い、遊技球と接触することによって遊技球の転動速度を変更することを特徴とする。尚、「入球口」としては、一般入賞口、大入賞口、始動口、V入賞口等を含む。
上記構成を有する遊技機によれば、遊技領域に設置された速度変更部材によって遊技球の転動速度を変更することにより、入球口へと向かう遊技球の動きに従来にない多様な変化を与えることが可能となる。その結果、遊技の単調化を防止し、遊技を飽きさせることがない。
また、第2の構成は以下のとおりである。
前記所定の動作は、所定の内容の動作で前記速度変更部材を動作させる所定動作態様と前記所定の内容と異なる内容の動作で前記速度変更部材を動作させる別動作態様とを含む動作を1周期単位で繰り返し行う。
上記構成を有する遊技機によれば、速度変更部材を所定の動作態様による動作と該動作と異なる動作態様による動作とを含む動作で繰り返し動作させることによって、速度変更部材に接触した遊技球の転動速度を遊技者に予測し難くすることが可能となる。
また、第3の構成は以下のとおりである。
前記所定の動作は、所定の内容の動作で前記速度変更部材を動作させる所定動作態様と前記速度変更部材を所定時間停止させる停止動作態様とを含む動作を1周期単位で繰り返し行うことを特徴とする。
上記構成を有する遊技機によれば、速度変更部材を所定の動作態様による動作と停
止動作態様による停止動作とを含む動作で繰り返し動作させることによって、速度変更部材に接触した遊技球の転動速度を遊技者に予測し難くすることが可能となる。
また、第4の構成は以下のとおりである。
前記速度変更部材は、回転軸を中心に回転する回転部材であることを特徴とする。
上記構成を有する遊技機によれば、回転軸を中心に回転する簡易な構造を有する速度変更部材によって、遊技球の転動速度を変更することが可能となる。従って、遊技台の故障やエラーの発生を防止し、コストダウンについても図ることが可能となる。
また、第5の構成は以下のとおりである。
前記所定の動作は、前記速度変更部材を時間経過に対して回転速度を変位させて回転させることを特徴とする。尚、「回転速度を変位させる」とは、回転速度を現在の速度から他の速度へと切り換える、回転速度を徐々に上昇させる、回転速度を徐々に低下させる、回転を停止させる等を含む。
上記構成を有する遊技機によれば、速度変更部材の回転速度を変位させることによって、速度変更部材に接触した遊技球の転動速度を遊技者に予測し難くすることが可能となる。従って、入球口へと向かう遊技球の動きに従来にない多様な変化を与えることが可能となる。
また、第6の構成は以下のとおりである。
前記速度変更部材は、前記転動経路を挟んで一対に配置されることを特徴とする。
上記構成を有する遊技機によれば、一対の速度変更部材の間に遊技球を通過させることによって遊技球の転動速度を変更するので、速度変更部材と遊技球を確実に接触させ、入球口へと向かう遊技球の転動速度を確実に変化させることが可能となる。
また、第7の構成は以下のとおりである。
前記入球口は、大入賞装置の内部に設けられることを特徴とする。
上記構成を有する遊技機によれば、特に大入賞装置内にある入球口へと向かう遊技球の転動速度を変更することが可能となる。
また、第8の構成は以下のとおりである。
前記速度変更部材は、大入賞装置の内部に設けられることを特徴とする。
上記構成を有する遊技機によれば、特に大入賞装置内にある入球口へと向かう遊技球について、大入賞装置内に入球した後の遊技球の転動速度を変更することが可能となる。
また、第9の構成は以下のとおりである。
前記入球口に遊技球が入球することによって高確率遊技状態を付与することを特徴とする。
上記構成を有する遊技機によれば、特に入球した場合に高確率遊技状態(確変状態)へと移行するV入賞口へと向かう遊技球の動きに従来にない多様な変化を与えることが可能となる。
また、第10の構成は以下のとおりである。
前記入球口の上部には、前記入球口を閉鎖状態と開放状態との間で切り替える可動片が設けられ、1周期単位で時間経過に対する前記可動片の開閉態様が設定され、前記可動片は、前記設定された開閉態様に従ったタイミングで閉鎖状態と開放状態とを切り替える動作を繰り返し行うことを特徴とする。
上記構成を有する遊技機によれば、速度変更部材によって遊技球の転動速度を変化させることにより、特に可動片に遮られることなくV入賞口へ入球する入球タイミングを狙って遊技球を打ち出すことを困難とすることが可能となる。その結果、特定の遊技者が有利となることなく遊技の公平性を保つことが可能となる。
また、第11の構成は以下のとおりである。
前記速度変更部材は、前記入球口の所定距離以内に配置され、前記入球口と一のユニットを構成することを特徴とする。
上記構成を有する遊技機によれば、入球口と速度変更部材を一ユニット化することによって、遊技台の生産効率を向上させることが可能となる。また、故障した場合の部品交換についても容易化する。
Claims (11)
- 発射装置によって遊技盤上に発射された遊技球が転動する遊技領域と、
前記遊技領域に設けられ、前記遊技領域を転動する遊技球が入球可能に構成された入球口と、
前記遊技領域において遊技球が前記入球口へ入球するまでの転動経路上に配置され、該転動経路上を転動する遊技球の転動速度を変更する速度変更部材と、を有し、
前記速度変更部材は、
駆動源によって駆動されて前記遊技領域において所定の動作を行い、
遊技球と接触することによって遊技球の転動速度を変更することを特徴とする遊技機。 - 前記所定の動作は、所定の内容の動作で前記速度変更部材を動作させる所定動作態様と前記所定の内容と異なる内容の動作で前記速度変更部材を動作させる別動作態様とを含む動作を1周期単位で繰り返し行うことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
- 前記所定の動作は、所定の内容の動作で前記速度変更部材を動作させる所定動作態様と前記速度変更部材を所定時間停止させる停止動作態様とを含む動作を1周期単位で繰り返し行うことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
- 前記速度変更部材は、回転軸を中心に回転する回転部材であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の遊技機。
- 前記所定の動作は、前記速度変更部材を時間経過に対して回転速度を変位させて回転させることを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
- 前記速度変更部材は、前記転動経路を挟んで一対に配置されることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の遊技機。
- 前記入球口は、大入賞装置の内部に設けられることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の遊技機。
- 前記速度変更部材は、大入賞装置の内部に設けられることを特徴とする請求項7に記載の遊技機。
- 前記入球口に遊技球が入球することによって高確率遊技状態を付与することを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の遊技機。
- 前記入球口の上部には、前記入球口を閉鎖状態と開放状態との間で切り替える可動片が設けられ、
1周期単位で時間経過に対する前記可動片の開閉態様が設定され、
前記可動片は、前記設定された開閉態様に従ったタイミングで閉鎖状態と開放状態とを切り替える動作を繰り返し行うことを特徴とする請求項9に記載の遊技機。 - 前記速度変更部材は、前記入球口の所定距離以内に配置され、前記入球口と一のユニットを構成することを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の遊技機。
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- 2016-09-06 JP JP2016173544A patent/JP2018038516A/ja active Pending
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