以下、図面を参照しつつ本発明にかかる遊技機の一実施形態を説明する。図1に示すように、遊技機1は、遊技媒体として遊技球を用いるパチンコ遊技機であって、遊技盤2の縁に外側誘導レール3および内側誘導レール4が略円形に配置され、上記外側誘導レール3および内側誘導レール4によって区画された部分には遊技球が発射される遊技領域6が上記遊技盤2上に設けられている。上記遊技領域6には遊技球を誘導する誘導釘J(球案内部材の一例として機能する。)が遊技盤2の表面に設けられている。
また、遊技機1の前面側には、装飾ランプ等からなるランプ装置35、発射装置へ供給する遊技球と払い出された遊技球を受けるための上側球受け皿36、該上側球受け皿36の満杯時に遊技球を受けるための下側球受け皿37、効果音等を発するスピーカ38、遊技者の発射操作に応じて遊技球を上記遊技領域6へ向けて弾発発射するための発射装置64、遊技者による操作可能な遊技ボタンスイッチ67が設けられている。尚、図1における符号W1は遊技機の外枠、W2は外枠W1に取り付けられた前枠、Gは上記前枠W2に開閉可能にヒンジで取り付けられたガラス枠である。
以下、遊技機1の各構成について説明する。遊技ボタンスイッチ67は、押下可能な押しボタンスイッチからなり、正しく操作されたことを検知する接点型のリミットセンサーが内蔵され、押下操作に対応した出力信号を出力可能に構成されている。
上記遊技領域6の中央位置には、表示窓7が貫通形成され、その表示窓7の奥部には遊技装置の一例として機能する表示装置10が配置されている。また、表示窓7の周縁部には、遊技盤2の前面側から突出して表示装置10を囲む包囲枠体8が装着されている。包囲枠体8の左辺部分における上下方向の略中央部から下端寄りの位置に渡る範囲には、所謂ワープ通路である案内通路部13が設けられている。
また、包囲枠体8の下辺部分には、案内通路部13内を転動落下して排出された遊技球が転動可能な転動ステージ15が、案内通路部13に連続して設けられている。この案内通路部13及び転動ステージ15は、透明な樹脂で構成され、奥側の表示装置10の表示部(表示領域)11及び内部の遊技球が視認可能に構成されている。
また、遊技領域6には、中心線上の上部から下部に向かって順に表示装置10、第1始動入賞口41、第2始動入賞口42、アウト口48が配置されている。上記第1始動入賞口41及び第2始動入賞口42の左には左袖入賞口51、左落とし入賞口52が配置されている。また、上記表示装置10の左には左普通図柄変動開始用ゲート55が設けられ、その下方には風車26が設けられている。
また、上記第1始動入賞口41及び第2始動入賞口42の斜め右上方には、第1大入賞装置44が配置されている。また、第1大入賞装置44の左右方向中央部の直上には、右普通図柄変動開始用ゲート56が設けられ、その右側には右袖入賞口54が設けられている。また、右袖入賞口54の斜め右上方には、第2大入賞装置71が配置されている。上記左袖入賞口51、左落とし入賞口52、右袖入賞口54は、それぞれ上方から入球可能な入球口を上部に有している。また、左袖入賞口51と右袖入賞口54の入賞球を検出する左袖入賞口用検出スイッチと右袖入賞口用検出スイッチ、上記左落とし入賞口52の入賞球を検出する左落とし入賞口用検出スイッチが、それぞれ対応する遊技盤2の背面に設けられている。
また、第1大入賞装置44は、背面側に設けられた第1大入賞ソレノイド(図6参照)によって開閉される正面視略横長四角形の開閉板46と、この開閉板46によって覆われる正面視横長四角形の第1大入賞口45とを備えている。この第1大入賞装置44は、通常は開閉板46が閉じた状態とされ、左右方向のほぼ全幅に渡って第1大入賞口45の前面部が開閉板46によって覆われる。
そして、第1大入賞装置44は、当否判定結果が大当たりの場合に実行される大当たり遊技(特典付与)時に、開閉板46が所定ラウンドとして、本実施形態ではVロング大当たり及びVショート大当たりの場合に14ラウンド(26秒開放又は10個入賞が14回)開放されて前方傾斜状態となり、左右方向のほぼ全幅に渡って設けられた正面視横長四角形の第1大入賞口45に遊技球が入球可能となる。また、第1大入賞口45内には、第1大入賞口45に入賞(入球)した入賞球を検出する第1入賞球数カウントスイッチ(第1入賞球数カウントセンサ)(図6参照)が設けられている。
また、第2大入賞装置71は、図2に示すように、左側面の上端部に略縦長四角形状に開口された第2大入賞口72を備え、通常は正面視縦長四角形に形成された開閉扉73によって全面が覆われ、遊技球が入球不可能となっている。この開閉扉73は、下端縁部が第2大入賞口72の下端部開口縁において回動可能に軸支され、第2大入賞装置71の右側上端部の背面側に設けられた第2大入賞ソレノイド(図6参照)によって開閉される。
この第2大入賞装置71の内部には、図2に示すように、第2大入賞口72に入賞(入球)した遊技球(入賞球)が通過可能な特定領域(V領域)75および非特定領域76が形成されている。特定領域75と非特定領域76とは、左右に並んで形成されており、特定領域75が非特定領域76の右側に形成されている。尚、第2大入賞装置71の内部には、第2大入賞口72に入賞(入球)した遊技球(入賞球)を検出する第2入賞球数カウントスイッチ(第2入賞球数カウントセンサ)72Aが、特定領域75及び非特定領域76の上流に設けられている。
また、特定領域75には、特定領域75への遊技球の通過を検知する特定領域センサ75Aが設けられており、非特定領域76には、非特定領域76への遊技球の通過を検知する非特定領域センサ76Aが設けられている。また、第2大入賞装置71は、第2大入賞口72を通過した遊技球を特定領域75又は非特定領域76のいずれかに振り分ける振分部材77と、振分部材77を駆動する振分部材ソレノイド78とを備えている。
この振分部材77は、薄い平板状に形成され上面部が左斜め下方向に傾斜している。そして、振分部材77は、遊技盤2に対して左右方向に移動可能に設けられており、振分部材ソレノイド78の通電時には、特定領域75の上方が開放された状態(第1の状態)となり、振分部材ソレノイド78の非通電時には、特定領域75の上方を閉塞した状態(第2の状態)となる。
図2(A)は、振分部材ソレノイド78の通電時を示している。図2(A)に示すように、振分部材ソレノイド78の通電時には、振分部材77は右側方向へ移動されて、特定領域75の上方が開放された状態(第1の状態)となり、第2大入賞口72に入賞した遊技球は、第2入賞球数カウントセンサ72Aを通過後、特定領域75に振り分けられて特定領域センサ75Aを通過する。
また、図2(B)は、振分部材ソレノイド78の非通電時を示している。図2(B)に示すように、振分部材ソレノイド78の非通電時には、振分部材77は左側方向へ移動されて、特定領域75の上方を閉塞した状態(第2の状態)となり、第2大入賞口72に入賞した遊技球が、第2入賞球数カウントセンサ72Aを通過後、振分部材77の上面を転動して非特定領域76に振り分けられて非特定領域センサ76Aを通過する。尚、通常時には、振分部材ソレノイド78は非通電状態である。
尚、遊技機1では、特定領域75への遊技球の通過が、後述の確変状態(高確率状態)への移行の契機となっている。つまり、特定領域75は、確変作動口となっている。これに対して、非特定領域76は、確変作動口ではない。また、第1大入賞装置44には、確変作動口としての特定領域は設けられていない。即ち、非特定領域しか設けられていない。
また、図1に示すように、上記第1始動入賞口41、第2始動入賞口42、第1大入賞口45、第2大入賞口72、左袖入賞口51、左落とし入賞口52、右袖入賞口54は、上記遊技領域6に発射された遊技球が入賞(入球)可能な複数の入賞領域に相当する。上記の各入賞口(入賞領域)に遊技球が入賞して入賞(入球)が検出されると1入賞球の検出に対して所定個数の賞品球(遊技球)が遊技者に払い出される。上記1入賞球の検出に対する賞品球の払出個数は、上記入賞口毎に設定されている。
このように各種の入賞口等が配置されている遊技領域6において、左右方向の中央より左側の左遊技領域を遊技球が流下するように遊技球を発射する打ち方を「左打ち」という。一方、遊技領域6において、左右方向の中央より右側の右遊技領域を遊技球が流下するように遊技球を発射する打ち方を「右打ち」という。本実施形態の遊技機1では、左打ちにて、左普通図柄変動開始用ゲート55への通過、第1始動入賞口41、第2始動入賞口42、左袖入賞口51、左落とし入賞口52への入賞を狙うことができる。一方、右打ちにて、右普通図柄変動開始用ゲート56への通過、第2始動入賞口42、第2大入賞口72、右袖入賞口54、第1大入賞口45への入賞を狙うことができる。
また、遊技領域6の中央位置に貫通形成された表示窓7の右下角部の後方には、遊技の演出効果を高めるための可動部材91(いわゆる剣役物である。)が、遊技盤2の裏面側に配置されている。また、可動部材91は、第2大入賞装置71に対して左側に位置するように配置され、左右方向において第2大入賞口72を開閉する開閉扉73に相対向するように配置されている。
図3及び図4に示すように、可動部材91は、剣の形を模した本体部92と、本体部92の下端部に同軸に固定された略円板状の位置検出板93と、位置検出板93の下側に配置されて、モータ軸が本体部92及び位置検出板93に対して同軸に固定された駆動モータ95と、位置検出板93の外周面の近傍に、例えば、位置検出板93の外周面から約5mm離れた位置に配置された2連反射型フォトセンサ96と、から構成されている。本体部92は、剣の形を模した樹脂成形品で構成され、略縦長三角形で薄い刀身部92Aと、刀身部92Aの下端部から刀身部92Aの刃幅方向両側に突出する鍔部92Bと、鍔部92Bの下端部から下方に突出する略円柱状の握り部92Cと、から構成されている。
刀身部92Aの一方の面には、第2大入賞口72が開放されている旨を表す「Vチャンス!!」の文字が表示され、刀身部92Aの他方の面には、特定領域75を遊技球が通過した旨を表す「V獲得!!」の文字が表示されている。また、駆動モータ95は、ステッピングモータ等で構成され、遊技盤2の下辺側後方に固定され、本体部92及び位置検出板93をモータ軸の回転軸回りに時計方向及び反時計方向に回転可能に設けられている。
また、2連反射型フォトセンサ96は、一対の反射型フォトセンサ96A、96Bが、位置検出板93の外周面の周方向に沿って隣接配置されて構成され、位置検出板93に対して右側に配置されている。また、各反射型フォトセンサ96A、96Bの隣接面は、位置検出板93の半径方向に沿って配置されると共に、遊技盤2の裏面に対してほぼ平行になるように配置されている。
略円板状の位置検出板93は、アルミニウム、ステンレス等の金属や、合成樹脂等で形成され、外周面において、3個の第1凹部93A、第2凹部93B、第3凹部93Cが、中心角略90度の間隔で、全厚さに渡って所定深さ、例えば、約5mm〜10mmの深さで平面視矩形状に切り欠かれて形成されている。この第2凹部93Bは、刀身部92Aの「V獲得!!」の文字が表示された面に対して、奥側の壁面部が略平行に対向するように配置されている。また、第2凹部93Bは、円周方向の幅が、2連反射型フォトセンサ96の各反射型フォトセンサ96A、96Bによって同時に検出されない、つまり、各反射型フォトセンサ96A、96BからOFF信号が出力される幅寸法になるように形成され、原点位置として機能するように構成されている。
また、図3及び図4(2)に示すように、第1凹部93Aは、第2凹部93Bに対して平面視時計回り方向約90度の外周面に位置するように形成されている。また、第1凹部93Aは、円周方向の幅が、第2凹部93Bの約半分の幅で、駆動モータ95の回転軸を通る刀身部92Aの刃幅方向の直線97に対して平面視第2凹部93B側に位置するように形成されている。従って、図4(1)に示すように、第1凹部93Aが2連反射型フォトセンサ96に対向した場合には、2連反射型フォトセンサ96の奥側に位置する反射型フォトセンサ96Bのみに検出されない、つまり、反射型フォトセンサ96AからON信号が出力されると共に、反射型フォトセンサ96BからOFF信号が出力されるように構成されている。
また、図3及び図4(2)に示すように、第3凹部93Cは、第2凹部93Bに対して平面視反時計回り方向約90度の外周面に位置するように形成されている。また、第3凹部93Cは、円周方向の幅が、第2凹部93Bの約半分の幅で、駆動モータ95の回転軸を通る刀身部92Aの刃幅方向の直線97に対して平面視第2凹部93B側に位置するように形成されている。従って、図4(3)に示すように、第3凹部93Cが2連反射型フォトセンサ96に対向した場合には、2連反射型フォトセンサ96の手前側に位置する反射型フォトセンサ96Aのみに検出されない、つまり、反射型フォトセンサ96AからOFF信号が出力されると共に、反射型フォトセンサ96BからON信号が出力されるように構成されている。
上記のように構成された可動部材91は、通常時は、図1及び図4(2)に示すように、原点位置である第2凹部93Bが2連反射型フォトセンサ96に対向する回転位置で静止されている。従って、図1に示すように、通常時は、本体部92の握り部92Cよりも上側の部分が表示窓7内に突出した状態で、刀身部92Aの側縁部、つまり、刃の部分が遊技者側に向くため、「Vチャンス!!」の文字、及び、「V獲得!!」の文字は、正面側からは見えない。
また、可動部材91は、後述のように、Vロング大当たりの15ラウンド目において、第2大入賞口72が開放される時に、図4(1)に示すように、本体部92及び位置検出板93が、通常状態から平面視反時計方向へ90度回転されて、第1凹部93Aが2連反射型フォトセンサ96に対向する回転位置で静止される。これにより、本体部92の握り部92Cよりも上側の部分が表示窓7内に突出した状態で、刀身部92Aの「Vチャンス!!」の文字が表示された面が遊技者側に向くため、「Vチャンス!!」の文字が正面側から見えるようになる(図45(4)参照。)。従って、遊技者は、第2大入賞口72が開放される旨を容易に確認することができ、右打ちを迅速に行うことができる。
また、可動部材91は、後述のように、Vロング大当たりの15ラウンド目において、第2大入賞口72に入賞した遊技球が特定領域75を通過した時に、図4(3)に示すように、本体部92及び位置検出板93が、通常状態から平面視時計方向へ90度回転されて、第3凹部93Cが2連反射型フォトセンサ96に対向する回転位置で静止される。これにより、本体部92の握り部92Cよりも上側の部分が表示窓7内に突出した状態で、刀身部92Aの「V獲得!!」の文字が表示された面が遊技者側に向くため、「V獲得!!」の文字が正面側から見えるようになる(図45(6)参照。)。従って、遊技者は、確変状態(高確率時短状態)になる旨を容易に確認することができる。
また、図1に示すように、上記表示装置10は、図柄等が表示可能なものであって、液晶、ドットマトリックスもしくはLED表示装置等の画像表示装置からなる。本実施形態では、液晶表示器(TFT−LCDモジュール)で構成されている。
上記表示装置10(表示手段)は、表示部(表示領域)11と、表示部11の斜め左下隅部に表示される略四角形の普通図柄表示部50と、第1保留球数に対応する演出保留画像9Aを表示する第1演出保留エリアと、第2保留球数に対応する演出保留画像9Bを表示する第2演出保留エリアと、を有する。
表示部11は、特別図柄を表示したり、所定の演出映像・画像を表示するために用いられる。表示部11には、左右に並ぶ左特別図柄(左判定図柄、左識別情報)と中特別図柄(中判定図柄、中識別情報)と右特別図柄(右判定図柄、右識別情報)が、所定時間変動表示された後、所定の演出判定結果に基づき左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄が確定停止特別図柄(確定停止判定図柄、確定停止識別情報)として停止表示される。この際、表示部11には、上記特別図柄に加えて演出映像・画像(キャラクタ、背景、文字等)が表示されることもある。
この実施形態において変動および停止表示される左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄は、本実施形態ではそれぞれ『0,1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11』の12通りの図柄とされている。本実施形態では、遊技の当否判定結果が大当たり(当たり)の場合には、上記表示部11に大当たりの特別図柄組合せ、この例では『1,1,1』(いわゆる‘1’のぞろ目)や『2,2,2』(いわゆる‘2’のぞろ目)等、同一数字の組合せで特別図柄が停止表示され、遊技者に特典を付与する。具体的には、通常遊技よりも遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)を実行する。通常遊技は、特別遊技以外の当否判定を行う遊技状態をいい、本実施形態では通常状態(低確率状態)や確変状態(高確率時短状態)や時短状態(低確率時短状態)が存在する。
上記普通図柄表示部50は、記号あるいは絵(キャラクタ)等の普通図柄当たりを判定する普通図柄を変動表示および停止表示する。本実施形態における普通図柄表示部50に変動および停止表示される普通図柄は、『○』と『×』の2種類からなり、普通図柄当たりの場合には当たり普通図柄『○』で停止表示され、一方、普通図柄外れの場合には外れ普通図柄『×』で停止表示される。
上記第1始動入賞口41は、始動入賞領域に相当し、上方が開口した形状からなって遊技球が上方から入賞(入球)可能となっている。また、上記第2始動入賞口42は、始動入賞領域に相当し、背面側に設けられた不図示の第2始動入賞口用ソレノイドによって開閉する開閉扉42Aを備えている。この第2始動入賞口42は、通常時は開閉扉42Aが閉じた状態とされている。そして、上記普通図柄表示部50で普通図柄が変動した後、普通図柄当たりを示す特定の普通図柄(本実施形態では『○』)で確定停止表示された時に、開閉扉42Aは、遊技球が入賞困難な閉じた状態と入賞容易な前面側へ開いた開状態間を変化可能に制御される。
また、上記遊技盤2の背面には、第1始動入賞口検出スイッチ(第1始動入賞口センサ)と第2始動入賞口検出スイッチ(第2始動入賞口センサ)が入賞球用通路に設けられており、上記第1始動入賞口41と第2始動入賞口42への遊技球のそれぞれの入賞(入球)を検出するように構成されている。本実施形態において上記第1始動入賞口41及び第2始動入賞口42への遊技球の入賞(入球)検出は、所定の乱数値(数値データ)を取得するための起因および上記特別図柄の変動表示開始の起因とされている。
上記第1始動入賞口41及び第2始動入賞口42への入賞に起因して取得した乱数値(数値データ)は、一旦保留記憶手段に記憶される。つまり、上記特別図柄(識別情報)の変動表示が保留されると共に、上記保留記憶手段に記憶した乱数値(数値データ)の記憶数(保留球数)、すなわち上記第1始動入賞口41と第2始動入賞口42への入賞回数が、それぞれ第1保留球数と第2保留球数として記憶される。
この第1保留球数と第2保留球数は、上記の通り、第1演出保留エリアと第2演出保留エリアにそれぞれ演出保留画像9Aと演出保留画像9Bとして表示部11に表示され、当否判定手段による当否判定が行われることに基づいて、この当否判定と対応する乱数値(数値データ)および第1保留球数又は第2保留球数の記憶値(保留数)が減算され、上記表示部11で特別図柄(識別情報)の変動表示が開始されることに基づいて、第1保留球数又は第2保留球数の表示を減らすようにしている。尚、本実施形態では、上記第1始動入賞口41と第2始動入賞口42への入賞回数記憶値の上限値、すなわち第1保留球数と第2保留球数の上限値は当該変動中の記憶を除いて、それぞれ4つに設定されている。
上記第1保留球数と第2保留球数が、それぞれ設定上限数(4つ)まで記憶されている時には、上記第1始動入賞口検出スイッチと第2始動入賞口検出スイッチがそれ以上上記第1始動入賞口41と第2始動入賞口42へ入賞(入球)した遊技球を検出しても、第1保留球数と第2保留球数として記憶されない無効球とされ、その無効球については特別図柄の変動および当否判定を行うことなく、入賞に対する賞品球(賞品遊技球)が所定数払い出される。
上記左普通図柄変動開始用ゲート55と右普通図柄変動開始用ゲート56は、上記遊技盤2の背面に設けられた左普通図柄用ゲートセンサと右普通図柄用ゲートセンサで左普通図柄変動開始用ゲート55と右普通図柄変動開始用ゲート56を通過する遊技球をそれぞれ検出するように構成されている。そして、左普通図柄変動開始用ゲート55と右普通図柄変動開始用ゲート56をそれぞれ通過する遊技球が検出されることに基づいて上記普通図柄表示部50で普通図柄の変動を開始させる。
また、上記左普通図柄変動開始用ゲート55と右普通図柄変動開始用ゲート56を遊技球が通過することによって発生する普通図柄の変動を、最高4つ普通図柄変動保留球数として記憶する。具体的には、普通図柄変動保留球数表示器(図示せず)で普通図柄変動保留球数値を点灯表示する。普通図柄が変動を開始すると、普通図柄変動保留球数を減らし、普通図柄変動保留球数表示器における表示個数を減らす。
上記発射装置64は、操作レバー65の操作により駆動する発射モータを裏側に有し、この発射モータの駆動により遊技球を遊技領域6に向けて発射する。この発射装置64により発射された発射球は、遊技盤2の表面に立設された内側誘導レール4と外側誘導レール3間で構成される発射球誘導路を介して遊技領域6に誘導される。遊技領域6に誘導された遊技球は、転動しつつ下方へ落下し、第1始動入賞口41、第2始動入賞口42、各入賞口51、52、54、若しくは第1大入賞口45又は第2大入賞口72に入賞(入球)するか、あるいは何処にも入賞しなければ上記アウト口48から遊技盤2の裏側へ排出される。
上記遊技機1の裏側には、図5に示すように、複数の制御基板や装置等が設けられている。制御基板の主なものとして、主制御基板200、サブ制御基板205、表示制御基板210、音声制御基板220、払出制御基板240、電源基板250、発射制御基板260等がある。符号265は外部端子、281は払出装置、283は球無し検出スイッチ、289は球貯留タンク、291は球誘導樋である。尚、各制御基板には制御回路が設けられている。また、各制御基板は、単独でまたは複数まとめてケースに収納された状態で遊技機1の裏側に配置されている。
次に、主な制御基板を、図6及び図7のブロック図を用いて簡略に示す。
主制御基板(主制御回路)200は、遊技の進行を制御する主制御装置に相当し、少なくともCPU、RAM、ROM、タイマおよび複数のカウンタを備えたマイクロコンピュータを備える。この主制御基板200は、遊技情報や入球検出等の入力信号に従って遊技を制御し、遊技情報を記憶する記憶手段を備えた制御装置であって、サブ制御基板205および払出制御基板240と接続されている。
また、主制御基板200は、中継回路を介して第1始動入賞口41への入賞を検出する第1始動入賞口検出スイッチ(第1始動入賞口センサ)、第2始動入賞口42への入賞を検出する第2始動入賞口検出スイッチ(第2始動入賞口センサ)、左普通図柄変動開始用ゲート55と右普通図柄変動開始用ゲート56を通過する遊技球をそれぞれ検出する左普通図柄用ゲートセンサと右普通図柄用ゲートセンサ、第1大入賞口45に入賞した入賞球を検出する第1入賞球数カウントスイッチ(カウントセンサ)、第1大入賞口45を塞いでいる開閉板46を開閉する第1大入賞ソレノイド等とも接続されている。
また、主制御基板200は、中継回路を介して第2大入賞口72を塞いでいる開閉扉73を開閉する第2大入賞ソレノイド、第2大入賞口72に入賞した入賞球を検出する第2入賞球数カウントスイッチ(カウントセンサ)72A、特定領域75への入球を検出する特定領域センサ75A、非特定領域76への入球を検出する非特定領域センサ76A等とも接続されている。また、主制御基板200は、中継回路を介して特定領域75の上方を開閉するように振分部材77を左右方向へスライド移動させる振分部材ソレノイド78、第2始動入賞口42の開閉扉42Aを開閉駆動する第2始動入賞口用ソレノイド等とも接続されている。上記主制御基板200は電源基板250から電源供給を受けて作動する。
上記主制御基板200におけるCPUは、制御部、演算部、各種カウンタ、各種レジスタ、各種フラグ等を備え、演算制御を行う他、乱数値(数値データ)を生成し、また制御信号(コマンドとも称される)を、主制御基板200と接続されている各基板(各制御装置)等へ出力(送信)可能に構成されている。また、上記主制御基板200のCPUは、制御プログラムを実行して遊技情報に従って遊技に関わる主制御を行う。遊技情報は、少なくとも遊技状態の情報を含み、当否判定に関する確率情報や、各入賞装置への入賞情報や、払出情報、ランド状態、演出に関する情報等、遊技の進行に必要な情報である。尚、上記主制御基板200のCPUは、普通図柄当たりの当否判定や、大当たりの当否判定を行う当否判定手段(特典付与判定手段)としても機能する。
上記主制御基板200から出力される制御信号(コマンド)やデータとして、各種入賞コマンド、大当たりコマンド、特別図柄(識別情報)や演出態様を変動パターンに基づいて変動表示(演出表示)させるための変動コマンド、特別図柄の変動を開始させるための変動開始コマンド、特別図柄の変動を停止させるための変動停止コマンド、状態コマンド、大当たりの当否判定結果データ、普通図柄当たりの当否判定結果データ、大当たり遊技演出を開始させるオープニングコマンド、大当たり遊技の終了演出を開始させるためのエンディングコマンド、数値データ取得手段で取得した数値データ、電源投入時、異常時、大当たりラウンド時のデータ等を挙げることができる。尚、上記状態コマンドには、上記表示装置10で客待ち状態の表示行うための客待ちコマンド、低確率状態(通常状態)、確変状態(高確率時短状態)、時短状態(低確率時短状態)を指定する遊技状態指定コマンド、大当たり遊技中のラウンド指定コマンド等がある。
上記RAMは、本発明において、第1始動入賞口検出スイッチ及び第2始動入賞口検出スイッチにより入賞を検出したときに数値データ取得手段が取得した数値データをそれぞれの取得順に記憶可能な保留記憶手段に相当し、取得した数値データや第1保留球数、第2保留球数の記憶領域、左普通図柄用ゲートセンサと右普通図柄用ゲートセンサで検出された遊技球の普通図柄変動保留球数の記憶領域、CPUで生成される各種乱数値用の記憶領域、遊技に必要な遊技データ等の各種データ等を一時的に記憶する記憶領域、フラグおよびCPUの作業領域を備える。
上記ROMは、上記CPUのための制御プログラムや制御データ、上記表示部11での変動表示に関する変動パターンや図柄データ等が書き込まれている他、大当たりおよび普通図柄当たりの判定値等が書き込まれている。
サブ制御基板205は、主制御基板(回路)200から送信される制御信号に基づき電気装置の制御を行う従制御装置に相当し、CPU、ROM、RAM、複数のカウンタを備えたマイクロコンピュータと、上記主制御基板200とを結ぶ入出力回路と、表示制御基板210やランプ中継基板215、音声制御基板220、遊技ボタンスイッチ67等とを結ぶ入出力回路を備えている。
さらには、上記表示制御基板210に接続されている表示装置10、上記音声制御基板220に接続されているスピーカ38、ランプ中継基板215に接続されているランプ装置35、可動部材91の本体部92及び位置検出板93を回転駆動する駆動モータ95等が、上記サブ制御基板205が制御する電気装置として挙げられる。本実施形態ではランプ中継基板215はランプ制御基板を兼ねている。
上記サブ制御基板205のROMには、制御用のプログラムやデータおよび定数、上記表示部11で表示される複数の演出のデータ等が記憶されている。一方、上記サブ制御基板205のRAMは、遊技情報の記憶領域、各種データの記憶領域、CPUによる作業領域等を有する。上記サブ制御基板205は電源基板250から電源供給を受けて作動する。
表示制御基板210は、CPU、ROM、RAMを備えたマイクロコンピュータと、上記サブ制御基板205を結ぶ入力回路と上記表示装置10を結ぶ出力回路等で構成され、上記サブ制御基板205から出力される制御信号に基づき、上記表示装置10や表示部11に設けられた普通図柄表示部50に対して表示の制御を行う。
上記表示制御基板210のROMには、制御用のプログラムが記憶されている。上記表示制御基板210は、上記サブ制御基板205からの制御信号に基づきCPUがROMから所定の表示制御データを読み出し、RAMの記憶領域で制御用データを生成してVDP(図示せず)に出力する。VDPは、CPUからの指令に基づいてROMから必要なデータを読み出し、表示画像のマップデータを作成し、VRAMに格納する。VRAMに格納記憶された画像データは、出力回路に備えるD/A変換回路にてRGB信号に変換されて表示装置10に出力され、表示部11に表示される。上記表示制御基板210のRAMは、遊技情報の記憶領域、各種データの記憶領域、CPUによる作業領域を有している。
音声制御基板220は、上記サブ制御基板205から出力される信号により音声信号を合成し、アンプに出力する。アンプは音声信号を増幅してスピーカ38に出力する。ランプ中継基板215は、CPU、ROM、RAMを備えたマイクロコンピュータを備え、装飾ランプ等のランプ装置35や可動部材91の本体部92及び位置検出板93を回転駆動する駆動モータ95、各反射型フォトセンサ96A、96Bが接続されている。そして、ランプ中継基板215は、上記サブ制御基板205から出力される制御信号や各反射型フォトセンサ96A、96Bからの入力信号等に基づき、ランプ装置35や駆動モータ95の作動を制御する。
払出制御基板240は、遊技球の払出を制御する払出制御手段に相当し、CPU、ROM、RAMを備えたマイクロコンピュータを有する。払出制御基板240は、上記主制御基板200と電気的接続手段で接続され、主制御基板200から出力される制御信号を受信して払出装置281の賞球モータを駆動して賞球の払い出しを行う。また、払出制御基板240には、遊技機1に接続されたカードユニット(遊技機1に隣接して設置され、挿入されたプリペイカード等の情報に基づいて球貸しを可能にするものである。)が電気的に接続されている。
そして、払出制御基板240は、このカードユニットからの信号に基づいて、電気的に接続された貸球払出装置の球貸モータを駆動して貸球の払い出しを行う。払出制御基板240は、電気的に接続された賞球センサにより、払出装置281から払い出された賞球を計数する。また払出制御基板240は、電気的に接続された球貸センサにより、貸球払出装置から払い出された貸球を計数する。
この払出制御基板240は電源基板250から供給される電源によって作動する。払出制御基板240のROMには、制御用のプログラムが記憶されている。払出制御基板240のRAMは、種々の入賞口への入賞検出に基づき上記払出装置281により払い出される賞品球(遊技球)の払出個数を、1入賞球の検出に対する払出個数毎に記憶可能である。
電源基板250は、遊技機1の外部より供給される主電源から遊技機1に適する所定電圧の遊技機用電源を生成して主制御基板200やサブ制御基板205、払出制御基板240、発射制御基板260等に供給するものであり、電源装置に相当する。上記主電源は、遊技店側で所要の電圧、本実施形態では交流(AC)24Vに変換されて供給される。
上記主制御基板200には、大当たり乱数用カウンタ、リーチ乱数用カウンタ、大当たり種別乱数用カウンタ、変動パターン乱数用カウンタ、普通図柄乱数用カウンタ等の乱数用カウンタが設けられている。
大当たり乱数用カウンタは、上記第1始動入賞口41及び第2始動入賞口42への入賞に対する大当たりの当否判定に用いられ、‘0’〜‘629’の大当たり乱数値を有する。上記大当たり乱数用カウンタにおける大当たり乱数値(数値データ)は、遊技機の電源投入時‘0’から始まって後述の主要乱数更新処理ごとに1加算され、‘629’に至ると次には‘0’にされて再び上記加算を繰り返す。上記大当たり乱数値は、上記第1始動入賞口41又は第2始動入賞口42への入賞を上記第1始動入賞口検出スイッチ又は第2始動入賞口検出スイッチで検出したことに起因して取得される。取得された大当たり乱数値(取得された数値データ)が、予め設定されている当たり成立数値と対比されて一致すれば大当たり(当たり)となり、一致しなければ外れとなる。
本実施形態では、低確率状態(通常状態、時短状態)時には、‘3’,‘397’の2個が当たり成立数値として設定され、取得された大当たり乱数値がこの何れかと一致すれば当否判定結果が大当たりとなる(つまり低確率状態時の大当たり確率は2/630である)。一方、確変状態(高確率時短状態)時には、‘3’,‘33’,‘53’,‘59’,‘113’,‘173’,‘227’,‘281’,‘337’,‘397’,‘449’,‘503’の12個が当たり成立数値として設定され、取得された大当たり乱数値がこの何れかと一致すれば当否判定結果が大当たりとなる(つまり確変状態時の大当たり確率は12/630である)。このようにして、当否判定手段(主制御基板200のCPU)は、第1始動入賞口41又は第2始動入賞口42への遊技球の入賞という判定条件の成立に起因した乱数取得による抽選が大当たりか否かを判定する。
本実施形態に係る遊技機1では、大当たりには複数の種別がある。大当たりの種別については、図39及び図40に示すように、「Vロング大当たり」と「Vショート大当たり」の2つがある。この「Vロング大当たり」と「Vショート大当たり」は、内部抽選(大当たり種別乱数用カウンタによる抽選である。)によって振り分けられる。「Vロング大当たり」は、その大当たり遊技中に、特定領域75への遊技球の通過が容易に可能な開放パターンで振分部材77を作動させる大当たりである。「Vショート大当たり」は、その大当たり遊技中に、第2大入賞口72へ遊技球が入賞し難い開放パターンで開閉扉73を作動させると共に、特定領域75への遊技球の通過が困難な開放パターンで振分部材77を作動させる大当たりである。
具体的には、「Vロング大当たり」は、総ラウンド数が15R(ラウンド)である。1R(ラウンド)から14R(ラウンド)までは、第1大入賞口45を1R当たり最大26秒に渡って開放する。そして、15Rは、第2大入賞口72を1R当たり最大26秒に渡って開放する。この15Rでは、図41(1)に示すように、第2大入賞口72の開放中及び第2大入賞口72の閉鎖後の数秒に渡って、振分部材77が特定領域75の上方を開放する位置(第1の状態)(図2(A)参照)へ作動される。従って、第2大入賞口72へ入賞した遊技球が、特定領域75へ容易に通過可能となり、後述のように、大当たり遊技の終了後、確変状態(高確率時短状態)となる。
これに対して、「Vショート大当たり」は、総ラウンド数が15R(ラウンド)である。1R(ラウンド)から14R(ラウンド)までは、第1大入賞口45を1R当たり最大26秒に渡って開放する。そして、15Rは、第2大入賞口72を1R当たり最大0.2秒しか開放しない。従って、この「Vショート大当たり」では、15Rでは、第2大入賞口72の開放時間が極めて短く、賞球の見込めないラウンドとなっている。また、この15Rでは、図41(2)に示すように、第2大入賞口72が開放されても、振分部材77が特定領域75の上方を閉鎖する位置(第2の状態)(図2(B)参照)に停止している。従って、第2大入賞口72に万が一遊技球が入賞したとしても、必ず非特定領域76を通過して、後述のように、大当たり遊技の終了後、時短状態(低確率時短状態)とされる。
また、後述のように、「Vロング大当たり」の場合には、特別図柄(『0,1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11』)のうち、奇数図柄(『1,3,5,7,9,11』)が三つ揃った(奇数図柄のぞろ目)が表示部11に停止表示される。一方、「Vショート大当たり」の場合には、特別図柄(『0,1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11』)のうち、偶数図柄(『0,2,4,6,8,10』)が三つ揃った(偶数図柄のぞろ目)が表示部11に停止表示される。
本実施形態では、「Vショート大当たり」の大当たり遊技の終了後は、当否判定が最大100回行われるまで時短状態とされる。当否判定が100回行われた後は時短状態が解除され、次の大当たりまで通常状態となる。また、「Vロング大当たり」の大当たり遊技の終了後は、当否判定が最大160回行われるまで確変状態、つまり、高確率且つ時短状態とされる。時短状態時の遊技では、詳細を後述するように、普通図柄当たりの抽選確率が1/300から60/300(1/5)に向上すると共に、上記開閉扉42Aの拡開時間が0.3秒から2秒に長くなり、拡開回数も1回から3回に増える。したがって、時短状態時には、第2始動入賞口42へ入賞しやすくなり、持ち球を減らすことを抑制しつつ次の大当たりを期待して遊技を行うことができる。
リーチ乱数用カウンタは、当否判定結果が外れとなる場合において、リーチ状態を経るか否かを決めるリーチ有無決定用のものであり、‘0’〜‘126’のリーチ乱数値からなる。本実施形態におけるリーチ状態は、上記表示部11で変動停止表示される左特別図柄、中特別図柄および右特別図柄のうち、最後に停止表示される特別図柄(例えば中特別図柄)を除いて他の特別図柄(例えば左特別図柄と右特別図柄)が同一となる状態(最終停止図柄を除いて大当たりの特別図柄組み合わせと等しくなる状態であり、最終的に大当たりとなる場合と外れとなる場合が含まれる状態)をいう。
このリーチ乱数値は、遊技機1の電源投入時、‘0’から始まり、後述の主要乱数更新処理ごとに1ずつ加算され、‘126’に至ると、次に‘0’にされて再び上記加算を繰り返す。リーチ乱数値は、上記第1始動入賞口41又は第2始動入賞口42への入賞を上記第1始動入賞口検出スイッチ又は第2始動入賞口検出スイッチで検出したことに起因して取得され、当否判定結果が外れの場合に、その数値が予め決定されているリーチ成立数値と対比されてリーチ有無が判断される。本実施形態ではリーチ成立数値は、‘5’,‘17’,‘28’,‘40’,‘51’,‘63’,‘74’,‘86’,‘97’,‘109’,‘120’に設定されている。尚、本実施形態では、上記大当たり乱数値による当否判定結果が当たりとなる場合には、必ずリーチになるため、リーチの有無に関してこのリーチ乱数値は使用されない。
大当たり種別乱数用カウンタは、当否判定結果が大当たりとなる場合において、「Vロング大当たり」となるか、「Vショート大当たり」となるかを決めるものであり、‘0’〜‘9’の大当たり種別乱数値からなる。この大当たり種別乱数値は、遊技機1の電源投入時、‘0’から始まり、後述の主要乱数更新処理ごとに1ずつ加算され、‘9’に至ると、次に‘0’にされて再び上記加算を繰り返す。この大当たり種別乱数値は、上記第1始動入賞口41又は第2始動入賞口42への入賞を上記第1始動入賞口検出スイッチ又は第2始動入賞口検出スイッチで検出したことに起因して取得される。
そして、当否判定結果が大当たりとなる場合において、大当たり種別乱数値の数値が、予め決定されている「Vロング大当たり」に対応するものであれば、VロングフラグがONに設定され、予め決定されている「Vショート大当たり」に対応するものであれば、VロングフラグがOFFに設定され、RAMに記憶される。
後述のように、本実施形態では、第1始動入賞口41に入賞した場合には、大当たり種別乱数値が、‘0’〜‘4’のうちの何れかであれば、VロングフラグがONに設定され、大当たり種別乱数値が、‘5’〜‘9’のうちの何れかであれば、VロングフラグがOFFに設定され、RAMに記憶される(図15参照)。従って、第1始動入賞口41に入賞し、当否判定結果が大当たりとなる場合には、1/2の確率でVロング大当たりとなる。また、第2始動入賞口42に入賞した場合には、大当たり種別乱数値が、‘0’〜‘9’のうちの何れかであれば、VロングフラグがONに設定され、RAMに記憶される(図15参照)。従って、第2始動入賞口42に入賞し、当否判定結果が大当たりとなる場合には、全てVロング大当たりとなる。
変動パターン乱数用カウンタは、変動パターンテーブルから特別図柄(識別情報)や後述する演出態様の変動パターンを選択する際に用いられるものであり、‘0’〜‘127’の変動パターン乱数値を備える。この変動パターン乱数値は、遊技機1の電源投入時、‘0’から始まり、後述の主要乱数更新処理ごとに1ずつ加算され、数値が‘127’に至ると、次に‘0’にされて再び上記加算を繰り返す。変動パターン乱数値は、上記第1始動入賞口41又は第2始動入賞口42への入賞を上記第1始動入賞口検出スイッチ又は第2始動入賞口検出スイッチで検出したことに起因して取得される。
変動パターンテーブルは、主制御基板200のROMに記憶されており、第1始動入賞口41に遊技球が入賞(入球)した場合に、変動パターンを選択する第1変動パターンテーブル103(図42参照)と、第2始動入賞口42に遊技球が入賞(入球)した場合に、変動パターンを選択する第2変動パターンテーブル105(図43参照)との2種類の変動パターンテーブルがある。
各変動パターンテーブル103、105では、後述するが、通常状態であるか否か、当否判定結果がVロング大当たり、Vショート大当たり、リーチ外れ、又は、外れのうちのいずれであるか、保留球数の数、変動パターン乱数用カウンタのカウント値に応じて変動パターンが設定されている。そして、各変動パターンテーブル103、105に基づいて、1つの変動パターンが選択され、この選択された変動パターンが、変動コマンドとしてサブ制御基板205に送信される。サブ制御基板205は、この変動コマンドを受信すると、特別図柄(識別情報)や演出態様の具体的な変動態様を演出態様乱数用カウンタ等によって決定する。
尚、各変動パターンには特別図柄(識別情報)や演出態様を所定のパターンで変動表示させる変動時間がそれぞれ設定されており、上記表示部11における特別図柄の変動表示開始時に変動時間が設定される。
普通図柄乱数用カウンタは、普通図柄当たりを判定するもので、遊技機1の電源投入時、‘0’から始まって後述の主要乱数更新処理ごとに‘1’ずつ加算され、‘299’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び上記加算が繰り返される。この普通図柄乱数値は、上記左普通図柄変動開始用ゲート55又は右普通図柄変動開始用ゲート56を通過した遊技球を上記左普通図柄用ゲートセンサ又は右普通図柄用ゲートセンサで検出するごとに取得され、現在上記普通図柄表示部50で普通図柄が変動中のものを除いて最大4個まで上記主制御基板200のRAMの普通図柄乱数値記憶領域に格納される。
また、低確率状態時には、取得された普通図柄乱数値が当たり成立数値として設定されている‘1’と一致すれば普通図柄当たりとなる。つまり、低確率状態時の普通図柄当たりの確率は1/300である。一方、確変状態(高確率時短状態)時および時短状態(低確率時短状態)時には、当たり成立数値として設定されている‘1’〜‘60’の何れかと一致すれば普通図柄当たりとなる。つまり、確変状態(高確率時短状態)時および時短状態時の普通図柄当たりの確率は60/300(1/5)である。普通図柄当たりになると、上記第2始動入賞口42を閉塞する開閉扉42Aが開放される。尚、通常状態(低確率状態)時における普通図柄当たりの場合、開閉扉42Aの開放は0.3秒の開放が1回行われる。一方、確変状態時および時短状態時における普通図柄当たりの場合、開閉扉42Aの開放は2秒の開放が3回行われる。
上記サブ制御基板(サブ制御装置)205に設けられる乱数用カウンタとしては、演出態様乱数用カウンタ、演出乱数用カウンタ、停止特別図柄乱数用カウンタ、左図柄乱数用カウンタ、中図柄乱数用カウンタ、右図柄乱数用カウンタ等がある。
演出態様乱数用カウンタは、主制御基板200から送信される変動コマンドに基づいて所定の演出の実行有無および実行する演出の態様を決定する際に使用され、‘0’〜‘199’の演出態様乱数値を有する。演出態様乱数用カウンタは、電源投入時に‘0’から始まって後述のサブ制御基板205の制御における乱数更新処理ごとに‘1’ずつ加算され、‘199’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。
演出乱数用カウンタは、演出パターンを決定する際に使用され、‘0’〜‘99’の演出乱数値を有する。演出乱数用カウンタは、電源投入時に‘0’から始まって後述のサブ制御基板205の制御における乱数更新処理ごとに‘1’ずつ加算され、‘99’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。
停止特別図柄乱数用カウンタは、後述のように、Vロング大当たり又はVショート大当たり時に表示部11に停止表示される停止特別図柄を決定する際に使用され、‘0’〜‘11’の停止特別図柄乱数値を有する(図44参照)。停止特別図柄乱数用カウンタは、電源投入時に‘0’から始まって後述のサブ制御基板205の制御における乱数更新処理ごとに‘1’ずつ加算され、‘11’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。
左図柄乱数用カウンタは、当否判定結果が外れの時に上記表示部11の中央部で停止表示する左特別図柄81Aを決定するための左図柄乱数値を有する。左図柄乱数値は‘0’〜‘11’からなり、電源投入時に‘0’から始まって後述のサブ制御基板205の制御における乱数更新処理ごとに‘1’ずつ加算され、‘11’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び上記加算が繰り返される。
すなわち、左図柄乱数値‘1’が取得されたときには、左特別図柄81Aとして『1』が停止表示されるように設定され、左図柄乱数値‘2’が取得されたときには、左特別図柄81Aとして『2』が停止表示されるように設定され、・・・といったように、取得した乱数値が左特別図柄81Aとして停止表示されるように設定される。
中図柄乱数用カウンタは、当否判定結果が外れの時に上記表示部11の中央部で停止表示する中特別図柄81Bを決定するための中図柄乱数値を有する。中図柄乱数値は‘0’〜‘11’からなり、電源投入時に‘0’から始まって後述のサブ制御基板205の制御における乱数更新処理ごとに‘1’ずつ加算され、‘11’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び上記加算が繰り返される。
すなわち、中図柄乱数値‘1’が取得されたときには、中特別図柄81Bとして『1』が停止表示されるように設定され、中図柄乱数値‘2’が取得されたときには、中特別図柄81Bとして『2』が停止表示されるように設定され、・・・といったように、取得した乱数値が中特別図柄81Bとして停止表示されるように設定される。
右図柄乱数用カウンタは、当否判定結果が外れの時に上記表示部11の中央部で停止表示する右特別図柄81Cを決定するための右図柄乱数値を有する。右図柄乱数値は‘0’〜‘11’からなり、電源投入時に‘0’から始まって後述のサブ制御基板205の制御における乱数更新処理ごとに‘1’ずつ加算され、‘11’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び上記加算が繰り返される。すなわち、右図柄乱数値‘1’が取得されたときには、右特別図柄81Cとして『1』が停止表示されるように設定され、右図柄乱数値‘2’が取得されたときには、右特別図柄81Cとして『2』が停止表示されるように設定され、・・・といったように、取得した乱数値が右特別図柄81Cとして停止表示されるように設定される。
但し、例えば、当否判定結果が外れとなる場合において各乱数用カウンタによって取得された乱数値が一致したり、リーチ状態を経るということがリーチ乱数用カウンタによって決定されたにも拘わらず左図柄乱数値と右図柄乱数値とが異なったり、リーチ無しであるということがリーチ乱数用カウンタで決定されたにも拘わらず左図柄乱数値と右図柄乱数値が一致したりすることがある。このような場合には、当否判定の結果やリーチの有無に合わせた停止特別図柄を設定するため、各乱数用カウンタによって取得された乱数値がそのまま特別図柄として設定されないこともある(図37参照)。
ここで、上記演出態様乱数値、演出乱数値、停止特別図柄乱数値、左図柄乱数値、中図柄乱数値、右図柄乱数値は、主制御基板200から変動コマンドを受信した際に取得され、サブ制御基板205のRAMに記憶される
ここで遊技機1の遊技について簡単に説明する。上記遊技機1においては、遊技領域6へ向けて発射装置64により発射された遊技球が、上記種々の入賞口に入賞すると入賞口に応じた所定数の遊技球が賞球として上側球受け皿36に払い出される。また、上記左普通図柄変動開始用ゲート55又は右普通図柄変動開始用ゲート56を遊技球が通過すると、上記普通図柄表示部50で普通図柄が変動を開始し、所定時間変動した後に停止する。その際、普通図柄当たりの場合には、上記普通図柄表示部50で『○』が表示され、上記第2始動入賞口42の開閉扉42Aが背面の第2始動入賞口用ソレノイドによって閉じた状態から入賞し易い前側に開いた開放状態に変化し、遊技球が入賞し易くなる。そして、上記第2始動入賞口42に遊技球が入球して第2始動入賞口検出スイッチで検出される(入賞する)と、所定数の遊技球が賞球として払い出される。
また、上記第1始動入賞口41又は第2始動入賞口42に遊技球が入賞したことを起因に、大当たり乱数値、大当たり種別乱数値、リーチ乱数値、変動パターン乱数値等の数値データが取得される。取得された乱数値(数値データ)は、主制御基板200のRAM(保留記憶手段)に記憶されて特別図柄の変動、当否判定および当否判定結果の表示が保留されると共に、大当たり乱数値(数値データ)の記憶数、すなわち上記第1始動入賞口41又は第2始動入賞口42への入賞回数が、それぞれ第1保留球数と第2保留球数として上記主制御基板200のRAM(保留記憶手段)に記憶される。
上記主制御基板200のRAM(保留記憶手段)に乱数値(数値データ)の記憶(保留)がある場合、特別図柄の変動表示を開始する前に大当たりの当否判定とリーチ有無の判定等が行われると共に、変動パターン決定用乱数値等に基づいて変動パターンテーブルより変動パターンが選択され、選択された変動パターンに基づいて特別図柄の変動表示が上記表示部11で開始される。
特別図柄の変動表示の開始は、上記RAM(保留記憶手段)に記憶されている乱数値(数値データ)のうち、先ず、第2始動入賞口42に入賞して取得された乱数値が、第2始動入賞口42に入賞した順番に従って優先して実行され、その後、第1始動入賞口41に入賞して取得された乱数値が、第1始動入賞口41に入賞した順番に従って実行される。すなわち、第2始動入賞口42に入賞した順番に従って実行された後、第1始動入賞口41に入賞した順番に従って実行される。また、記憶されている乱数値(数値データ)は、当否判定手段による当否判定が行われることに基づいてRAM(保留記憶手段)から消去される。
上記特別図柄の変動表示開始から所定時間(変動パターン毎に設定されている変動時間)経過後、特別図柄が変動停止して大当たりの当否判定結果が上記表示部11に表示される。当否判定結果がVロング大当たり又はVショート大当たりの場合、上記表示部11に停止特別図柄が『5、5、5』等のぞろ目で停止表示される。Vロング大当たり又はVショート大当たりになると、特別遊技(大当たり遊技)が実行される。
特別遊技状態(大当たり遊技状態)になると、1R(ラウンド)から14R(ラウンド)までは、上記第1大入賞口45の開閉板46が開いて遊技領域6の表面を落下してくる遊技球を受け止め易くして、第1大入賞口45へ入賞可能にし、この第1大入賞口45への入賞があると、所定数の遊技球が賞球として払い出される。上記開閉板46は、所定時間経過後、あるいは入賞球数が所定個数となった時点で閉じるようにされ、14ラウンド(14回)上記開閉板46の開閉を繰り返す。
そして、15(ラウンド)において、第2大入賞口72の開閉扉73が開いて遊技領域6の表面を落下してくる遊技球を受け止め易くして、第2大入賞口72へ入賞可能にし、この第2大入賞口72への入賞があると、所定数の遊技球が賞球として払い出される。また、第2大入賞口72に入賞した遊技球が特定領域75を通過した場合には、大当たり遊技の終了後、当否判定が最大160回行われるまで確変状態、つまり、高確率且つ時短状態とされる。一方、15R(ラウンド)において、特定領域75を遊技球が通過しなかった場合には、大当たり遊技の終了後は、当否判定が最大100回行われるまで時短状態とされる。当否判定が100回行われた後は時短状態が解除され、次の大当たりまで通常状態となる。
次に、上記遊技機1の制御処理に関して説明する。上記主制御基板(主制御装置)200に設けられる主なフラグとして、Vロングフラグ、大当たりフラグ、大当たり終了フラグ、Vフラグ、確変フラグ、時短フラグ等が挙げられる。
上記主制御基板200は、上記ROMに記憶されている制御用プログラムに従い上記マイクロコンピュータのCPUにより制御処理を行う。図8は上記主制御基板200が行うメイン処理のフローチャートである。
メイン処理では、先ず、デバイスの初期設定(S10)が行われる。デバイスの初期設定(S10)では、スタックの設定、割り込み時間の設定、CPUの設定、SIO、PIO、CTCの設定等が行われる。尚、電源投入時のみに必要な処理は、最初の1巡目のみに実行され、その後は実行されないが、周知であるので詳細は省略する。
次に、割り込み禁止処理(S20)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S30)、割り込み許可処理(S40)が行われ、その後に再び割り込み禁止処理(S20)に戻るループ処理が行われ、このループ処理の間に割込処理(S100)が行われる。
上記割り込み禁止処理(S20)では、4msecごとに割込処理(S100)が入ってきても、割り込み許可となるまで、割り込みを禁止する。次の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S30)では、種々の乱数が普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S30)ごとに1加算され、上記のように各乱数の設定上限値に至ると次に最小値に戻って再び加算が行われる。更新された乱数は上記主制御基板200のRAMに記憶される。割り込み許可処理(S40)では、4msecごとに入ってくる割込処理(S100)に対して割り込みを許可する。
割込処理(S100)では、図9に示すように、出力処理(S110)、入力処理(S120)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S130)、センサ検出処理(S140)、普通動作処理(S150)、特別動作処理(S160)、特定領域センサ検出処理(S170)、保留球数処理(S180)、その他の処理(S190)が順に行われる。
出力処理(S110)では、各処理で設定された出力用のコマンド(制御信号)や取得された数値データ等が各制御基板に送信される。入力処理(S120)では、遊技機1に取り付けられている各種センサ(スイッチ)が検知した場合の信号入力が行われる。普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S130)では、上記メイン処理におけるループ処理内で行われている普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S30)と同様の処理が行われる。
センサ検出処理(S140)では、図10に示すように、先ず、上記第1始動入賞口41への入賞が検出されたか判断され(S140−1)、入賞が検出されていない場合には(S140−1でNO)、上記第2始動入賞口42への入賞が検出されたか判断される(S140−5)。一方、第1始動入賞口41への入賞が検出された場合には(S140−1でYES)、上記第1保留球数が4以上か判断され(S140−2)、4以上であると判断された場合には(S140−2でYES)、上記第2始動入賞口42への入賞が検出されたか判断される(S140−5)。
一方、上記第1保留球数が4未満であると判断された場合には(S140−2でNO)、第1保留球数に1加算され(S140−3)、大当たり乱数値、リーチ乱数値、大当たり種別乱数値、変動パターン乱数値、普通図柄乱数値等が取得されて主制御基板200のRAM(保留記憶手段)の第1始動入賞口41の入賞(入球)に対応する領域(アドレス)に記憶される(S140−4)。
続いて、上記第2始動入賞口42への入賞が検出されたか判断され(S140−5)、入賞が検出されていない場合には(S140−5でNO)、上記左普通図柄変動開始用ゲート55又は右普通図柄変動開始用ゲート56への遊技球通過が検出されたか判断される(S140−9)。一方、第2始動入賞口42への入賞が検出された場合には(S140−5でYES)、上記第2保留球数が4以上か判断され(S140−6)、4以上であると判断された場合には(S140−6でYES)、上記左普通図柄変動開始用ゲート55又は右普通図柄変動開始用ゲート56への遊技球通過が検出されたか判断される(S140−9)。
一方、上記第2保留球数が4未満であると判断された場合には(S140−6でNO)、第2保留球数に1加算され(S140−7)、大当たり乱数値、リーチ乱数値、大当たり種別乱数値、変動パターン乱数値、普通図柄乱数値等が取得されて主制御基板200のRAM(保留記憶手段)の第2始動入賞口42の入賞(入球)に対応する領域(アドレス)に記憶される(S140−8)。
続いて、上記左普通図柄変動開始用ゲート55又は右普通図柄変動開始用ゲート56への遊技球通過が検出されたか否かが判断され(S140−9)、左普通図柄変動開始用ゲート55又は右普通図柄変動開始用ゲート56への遊技球通過が検出されていない場合には(S140−9でNO)、このセンサ検出処理(S140)が終了する。一方、左普通図柄変動開始用ゲート55又は右普通図柄変動開始用ゲート56への遊技球通過が検出された場合には(S140−9でYES)、上記普通図柄変動保留球数(普通保留球数)が4以上か判断される(S140−10)。
そして、普通図柄変動保留球数(普通保留球数)が4以上であると判断された場合には(S140−10でYES)、このセンサ検出処理(S140)が終了する。一方、上記普通図柄変動保留球数(普通保留球数)が4未満であると判断された場合には(S140−10でNO)、普通図柄変動保留球数(普通保留球数)に1加算されると共に(S140−11)、普通図柄乱数値が取得され、取得した普通図柄乱数値が主制御基板200のRAMの左普通図柄変動開始用ゲート55及び右普通図柄変動開始用ゲート56の入球に対応する領域(アドレス)に記憶され(S140−12)、このセンサ検出処理(S140)が終了する。
普通動作処理(S150)では、図11に示すように、先ず、上記第2始動入賞口42に設けられた開閉扉42Aが開放中か否かが判定される(S150−1)。上記開閉扉42Aが閉鎖中であると判定された場合には(S150−1でNO)、当たり普通図柄「○」又は外れ普通図柄「×」の停止表示中か否かが判定される(S150−2)。そして、当たり普通図柄「○」又は外れ普通図柄「×」の停止表示中でないと判定された場合には(S150−2でNO)、普通図柄の変動表示中か否かが判定される(S150−3)。
そして、普通図柄の変動表示中でないと判定された場合には(S150−3でNO)、普通図柄変動保留球数がRAMから読み出されて、「0」か否かが判定される(S150−4)。そして、普通図柄変動保留球数が「0」であると判定された場合には(S150−4でYES)、当該普通動作処理(S150)が終了する。一方、普通図柄変動保留球数が「0」でないと判定された場合には(S150−4でNO)、時短フラグがRAMから読み出され、時短フラグが「ON」に設定されているか否か、つまり、「時短状態」中か否かが判定される(S150−5)。
時短フラグが「OFF」に設定されている、つまり、「通常状態」中であると判定された場合には(S150−5でNO)、上記入賞検出処理(S140)の普通図柄乱数取得処理(S140−12)で取得されて主制御基板200のRAMに記憶されている普通図柄乱数値が読み出され、普通図柄乱数値が1/300の低確率状態時の普通図柄当たり成立数値、例えば、「1」と対比されて両者が一致するか確認され、一致する場合には1/300の低確率状態での普通図柄当たりとなり、一致しない場合には普通図柄外れと判断される(S150−6)。
それに対して、S150−5で時短フラグが「ON」に設定されている、つまり、「時短状態」中であると判定された場合には(S150−5でYES)、上記入賞検出処理(S140)の普通図柄乱数取得処理(S140−12)で取得されて主制御基板200のRAMに記憶されている普通図柄乱数値が読み出され、普通図柄乱数値が60/300の高確率状態時の普通図柄当たり成立数値、例えば、「1」〜{60」と対比されて、普通図柄当たり成立数値の何れかと一致するか確認され、何れかと一致すると判定された場合には60/300の高確率状態での普通図柄当たりとなり、一致しない場合には普通図柄外れと判断される(S150−7)。
続いて、普通図柄表示部50に停止表示される当たり普通図柄「○」又は外れ普通図柄「×」が普通停止図柄に設定され、RAMに記憶される(S150−8)。具体的には、普通図柄当たりの場合には、当たり普通図柄『○』が普通停止図柄に設定され、普通図柄外れの場合には、外れ普通図柄『×』が普通停止図柄に設定されて、RAMに記憶される。その後、普通図柄変動時間決定処理が実行される(S150−9)。この普通図柄変動時間決定処理では、「通常状態」であれば、つまり、時短フラグがOFFであれば、普通図柄の変動時間が約30秒の普通図柄変動パターンが選択され、一方、「時短状態」であれば、つまり、時短フラグがONであれば、普通図柄の変動時間が約1秒の普通図柄変動パターンが選択されて、RAMに記憶される。
そして、普通図柄変動保留球数がRAMから読み出されて、「1」減算されて、再度RAMに記憶される(S150−10)。次いで、普通図柄乱数シフト処理が行われる(S150−11)。普通図柄乱数シフト処理(S150−11)では、上記主制御基板200のRAMにおける普通図柄変動保留球数のデータ記憶領域において、ロード(読み出し)順位一位のアドレスの記憶領域に記憶されていた普通図柄乱数値のデータが、上記S150−6又はS150−7でロードされたことに起因して、ロード順位が二位以降のアドレスに記憶されている普通図柄乱数値のデータについて、ロード順位を一つずつ繰り上げるアドレスのシフトが行われ、ロード順位が最も低い普通図柄乱数値のデータが記憶されたアドレスの記憶領域がクリアされる。
その後、上記S150−8で決定されて普通停止図柄と、上記S150−9で選択された普通図柄変動パターンを含む普通図柄の変動を開始するように指示する普通図柄変動開始コマンドが送信バッファにセットされた後(S150−12)、当該普通動作処理(S150)が終了する。尚、ここで送信バッファにセットされた普通図柄変動開始コマンドは、上記S110の処理が実行された際に、サブ制御基板205へ送信される。
一方、上記S150−3において、普通図柄の変動表示中であると判定された場合には(S150−3でYES)、S150−13の処理に移行して、普通図柄の変動時間が経過したか否かが判定される(S150−13)。具体的には、「通常状態」では、つまり、時短フラグが「OFF」に設定されている場合には、普通図柄の変動開始から約30秒経過したか否かが判定され、一方、「時短状態」では、つまり、時短フラグが「ON」に設定されている場合には、普通図柄の変動開始から約1秒〜2秒経過したか否かが判定される。従って、「時短状態」では、普通図柄の変動時間が「通常状態」よりも短くなっている。
そして、普通図柄の変動時間が経過していないと判定された場合には(S150−13でNO)、当該普通動作処理(S150)が終了する。一方、普通図柄の変動時間が経過したと判定された場合には(S150−13でYES)、2個のLED等で構成された不図示の普通図柄表示器が、上記S150−8で決定された当たり普通図柄「○」又は外れ普通図柄「×」に対応して点灯表示される(S150−14)。
続いて、上記S150−8で決定された当たり普通図柄「○」又は外れ普通図柄「×」の普通停止図柄を普通図柄表示部50に停止表示するように指示する普通図柄変動停止コマンドが送信バッファにセットされる(S150−15)。そして、当たり普通図柄「○」又は外れ普通図柄「×」の停止表示時間、例えば、約1秒がセットされて(S150−16)、当該普通動作処理(S150)が終了する。尚、ここで送信バッファにセットされた普通図柄変動停止コマンドは、上記S110の処理が実行された際に、サブ制御基板205へ送信される。
一方、上記S150−1において、開閉扉42Aが開放中であると判定された場合には(S150−1でYES)、開閉扉42Aの開放時間が経過(終了)したか否かが判定される(S150−17)。具体的には、時短フラグが「OFF」に設定されている、つまり、「通常状態」中では、作動時間「0.3秒」が経過したか否かが判定され、一方、時短フラグが「ON」に設定されている、つまり、「時短状態」中では、作動時間「6秒」が経過したか否かが判定される。
そして、開閉扉42Aの開放時間が経過していないと判定された場合には(S150−17でNO)、この普通動作処理(S150)が終了する。一方、開閉扉42Aの開放時間が経過したと判定された場合には(S150−17でYES)、開閉扉42Aを閉鎖する処理が行われ(S150−18)、その後に、この普通動作処理(S150)が終了する。
他方、上記S150−2において、当たり普通図柄「○」又は外れ普通図柄「×」の停止表示中であると判定された場合には(S150−2でYES)、図12に示すように、当たり普通図柄「○」又は外れ普通図柄「×」の停止表示時間が経過したか否かが判定される(S150−19)。そして、当たり普通図柄「○」又は外れ普通図柄「×」の停止表示時間が経過していないと判定された場合には(S150−19でNO)、当該普通動作処理(S150)が終了する。
一方、当たり普通図柄「○」又は外れ普通図柄「×」の停止表示時間が経過したと判定された場合には(S150−19でYES)、上記S150−8で当たり普通図柄「○」が普通停止図柄として設定されたか否か、つまり、普通図柄当たりであるか否かが判定される(S150−20)。そして、外れ普通図柄「×」が普通停止図柄として設定されたと判定された場合、つまり、普通図柄外れであると判定された場合には(S150−20でNO)、当該普通動作処理(S150)が終了する。
それに対して、当たり普通図柄「○」が普通停止図柄として設定されたと判定された場合、つまり、普通図柄当たりであると判定された場合には(S150−20でYES)、時短フラグがRAMから読み出され、時短フラグが「ON」に設定されているか否か、つまり、「時短状態」中か否かが判定される(S150−21)。時短フラグが「OFF」に設定されている、つまり、「通常状態」中であると判定された場合には(S150−21でNO)、開閉扉42Aを開放時間0.3秒、開放回数1回で開放する開放パターン1がセットされた後(S150−22)、後述のS150−24の処理が実行される。
一方、時短フラグが「ON」に設定されている、つまり、「時短状態」中であると判定された場合には(S150−21でYES)、開閉扉42Aを開放時間2秒、開放回数3回で開放する開放パターン2がセットされる(S150−23)。そして、上記S150−22又はS150−23でセットされた開放パターンに従って、開閉扉42Aの作動が開始された後(S150−24)、当該普通動作処理(S150)が終了する。
特別動作処理(S160)では、図13に示すように、特別動作ステータスが1〜4の何れであるか判断される(S160−1〜S160−3)。上記特別動作ステータスが1の場合には(S160−1でYES)、特別図柄待機処理(S160−4)が行われ、上記特別動作ステータスが2の場合には(S160−1でNO、S160−2でYES)、変動中処理(S160−5)が行われ、上記特別動作ステータスが3の場合には(S160−1、S160−2でNO、S160−3でYES)、特別図柄確定処理(S160−6)が行われ、上記特別動作ステータスが4の場合には(S160−1、S160−2、S160−3で全てNO)、特別電動役物処理(S160−7)が行われる。尚、遊技機1の起動時には、上記初期設定(S10)において、特別動作ステータスは「1」に設定されてRAMに記憶される。
特別動作ステータスが1の場合に行われる特別図柄待機処理(S160−4)では、図14に示すように、先ず、第2始動入賞口42への入賞回数である第2保留球数が「0」か否か判断される(S160−4−1)。そして、第2保留球数が「0」の場合には(S160−4−1でYES)、第1始動入賞口41への入賞回数である第1保留球数が「0」か否か判断される(S160−4−2)。
そして、第1保留球数が「0」の場合には(S160−4−2でYES)、表示部11が特別図柄の変動中ではない待機画面(待ち受け画面)中か否か判断され(S160−4−3)、待機画面(待ち受け画面)中であれば(S160−4−3でYES)、この特別図柄待機処理(S160−4)が終了する。一方、待機画面(待ち受け画面)中ではない場合には(S160−4−3でNO)、表示部11を待機画面(待ち受け画面)にするための客待ちコマンドを送信バッファにセットする待機画面設定処理(S160−4−4)が行われて表示部11が待機画面にセットされ(S160−4−5)、その後に、この特別図柄待機処理(S160−4)が終了する。
一方、上記S160−4−1で第2保留球数が「0」ではないと判断された場合、即ち、第2始動入賞口42への入賞に起因して取得した乱数値(数値データ)群(以下、「第2特図保留」という。)の記憶が1つ以上ある場合には(S160−4−1でNO)、後述の第2特別図柄大当たり判定処理(S160−4−6)、第2特別図柄変動パターン作成処理(S160−4−7)、第2特別図柄乱数シフト処理(S160−4−8)が、この順番で行われる。
また、上記S160−4−1で第2保留球数が「0」の場合に(S160−4−1でYES)、上記S160−4−2で第1保留球数が「0」ではないと判断された場合、即ち、第1始動入賞口41への入賞に起因して取得した乱数値(数値データ)群(以下、「第1特図保留」という。)の記憶が1つ以上ある場合には(S160−4−2でNO)、後述の第1特別図柄大当たり判定処理(S160−4−9)、第1特別図柄変動パターン作成処理(S160−4−10)、第1特別図柄乱数シフト処理(S160−4−11)が、この順番で行われる。
このように、本実施形態では、第1特図保留に基づく左、中、右特別図柄の変動表示は、第2保留球数が「0」の場合(S160−4−1でYES)に限って行われる。即ち、第2特図保留の消化は、第1特図保留の消化に対して優先して行われる。そして、本実施形態では、第2特図保留に基づく大当たりの抽選の方が、第1特図保留に基づく大当たり抽選よりも、遊技者にとって利益の大きい大当たりに当選しやすくなっている(図39、図40参照)。尚、第2特図保留の消化を第1特図保留の消化に対して優先して消化せず、第2特図保留と第1特図保留の中から入賞順序に従って消化するようにしてもよい。
次に、第2特別図柄大当たり判定処理(S160−4−6)と第1特別図柄大当たり判定処理(S160−4−9)とは、処理の流れが同じであるため図15に基づいてまとめて説明する。図15に示すように、第2特別図柄大当たり判定処理(S160−4−6)又は第1特別図柄大当たり判定処理(S160−4−9)では、先ず、1番目に記憶している大当たり乱数値を読み出す(S160−4−6−1)。詳細には、第2特別図柄大当たり判定処理では、上記S140−8で取得された第2特図保留に対応する記憶領域に1番目に記憶されている大当たり乱数値を読み出す。また、第1特別図柄大当たり判定処理では、上記S140−4で取得された第1特図保留に対応する記憶領域に1番目に記憶されている大当たり乱数値を読み出す。
そして、現在確変状態(高確率状態)であるか否かが判断される(S160−4−6−2)。具体的には、主制御基板200のRAMから確変フラグが読み出され、ONに設定されているか否かが判断される。そして、確変状態ではない通常状態(低確率状態)である(確変フラグがOFFに設定されている)と判断された場合には(S160−4−6−2でNO)、上記S160−4−6−1で読み出された大当たり乱数値が通常状態(低確率状態)時の大当たり成立数値と対比されて両者が一致するか確認される(S160−4−6−3)。
そして、大当たり乱数値が通常状態(低確率状態)時の大当たり成立数値と一致する場合には、通常状態(低確率状態)での大当たりとなり、一致しない場合には外れと判断される(S160−4−6−3)。外れの場合には(S160−4−6−3でNO)、この第2特別図柄大当たり判定処理(S160−4−6)又は第1特別図柄大当たり判定処理(S160−4−9)が終了する。一方、通常状態(低確率状態)での大当たりの場合には(S160−4−6−3でYES)、後述のS160−4−6−5の処理に移行する。
一方、上記S160−4−6−2で確変状態(高確率状態)である(確変フラグがONに設定されている)と判断された場合には(S160−4−6−2でYES)、上記S160−4−6−1で読み出された大当たり乱数値が確変状態(高確率状態)時の大当たり成立数値と対比されて両者が一致するか確認される(S160−4−6−4)。
そして、大当たり乱数値が確変状態(高確率状態)時の大当たり成立数値と一致する場合には、確変状態(高確率状態)での大当たりとなり、一致しない場合には外れと判断される(S160−4−6−4)。外れの場合には(S160−4−6−4でNO)、この第2特別図柄大当たり判定処理(S160−4−6)又は第1特別図柄大当たり判定処理(S160−4−9)が終了する。一方、確変状態(高確率状態)での大当たりの場合には(S160−4−6−4でYES)、後述のS160−4−6−5の処理に移行する。
S160−4−6−5において、第2特別図柄大当たり判定処理(S160−4−6)では、上記S140−8で取得されてRAMに記憶されている大当たり種別乱数値のうち、一番目の大当たり種別乱数値が読み出され、図40に示す第2大当たり種別判定テーブル102に基づいて大当たり種別が判定される。また、S160−4−6−5において、第1特別図柄大当たり判定処理(S160−4−9)では、上記S140−4で取得されてRAMに記憶されている大当たり種別乱数値のうち、一番目の大当たり種別乱数値が読み出され、図39に示す第1大当たり種別判定テーブル101に基づいて大当たり種別が判定される。
ここで、主制御基板200のROMに予め記憶されている第2大当たり種別判定テーブル102について図40に基づいて説明する。図40に示すように、第2大当たり種別判定テーブル102は、「大当たり種別乱数値」と、「判定結果」と、「ラウンド数」と、「開放する大入賞口」と、「1開放あたりの最大開放時間」とから構成されている。「大当たり種別乱数値」には、「0」〜「9」の大当たり種別乱数値が記憶されている。
「判定結果」には、大当たり種別が各大当たり種別乱数値に対応付けられて記憶されている。例えば、大当たり種別乱数値「0」〜「9」に対応する判定結果には、「Vロング大当たり」が記憶されている。また、「ラウンド数」には、大当たり遊技のラウンド数が各大当たり種別に対応付けられて記憶されている。例えば、「Vロング大当たり」に対応するラウンド数には、「15R(ラウンド)」が記憶されている。
「開放する大入賞口」には、「1R〜14R」と「15R」とが区分されて記憶されると共に、「1R〜14R」に対応して「第1大入賞口」が記憶され、「15R」に対応して「第2大入賞口」が記憶されている。つまり、大当たり遊技における1R〜14Rは、第1大入賞口45が開放され、15Rは第2大入賞口72が開放される旨が記憶されている。
また、「1開放あたりの最大開放時間」には、大当たり遊技における第1大入賞口45の1開放あたりの最大開放時間と、第2大入賞口72の1開放あたりの最大開放時間とが、各大当たり種別に対応付けられて記憶されている。例えば、「Vロング大当たり」に対応する「1開放あたりの最大開放時間」には、「第1大入賞口」に対応して「26秒」が記憶され、「第2大入賞口」に対応して「26秒」が記憶されている。つまり、「Vロング大当たり」の場合には、1Rから14Rまでは、第1大入賞口45を1R当たり最大26秒に渡って開放し、15Rは第2大入賞口72を1ラウンド当たり最大26秒に渡って開放する。この15Rでは、第2大入賞口72内の特定領域75への通過が容易に可能である。
次に、主制御基板200のROMに予め記憶されている第1大当たり種別判定テーブル85について図39に基づいて説明する。図39に示すように、第1大当たり種別判定テーブル101の構成は、第2大当たり種別判定テーブル102とほぼ同じ構成で、「大当たり種別乱数値」と、「判定結果」と、「ラウンド数」と、「開放する大入賞口」と、「1開放あたりの最大開放時間」とから構成されている。「大当たり種別乱数値」には、「0」〜「4」の大当たり種別乱数値と、「5」〜「9」の大当たり種別乱数値とが、区分されて記憶されている。
「判定結果」には、大当たり種別が各大当たり種別乱数値に対応付けられて記憶されている。例えば、大当たり種別乱数値「0」〜「4」に対応する判定結果には、「Vロング大当たり」が記憶され、大当たり種別乱数値「5」〜「9」に対応する判定結果には、「Vショート大当たり」が記憶されている。また、「ラウンド数」には、大当たり遊技のラウンド数が各大当たり種別に対応付けられて記憶されている。例えば、「Vロング大当たり」に対応するラウンド数には、「15R(ラウンド)」が記憶され、「Vショート大当たり」に対応するラウンド数には、「15R(ラウンド)」が記憶されている。
「開放する大入賞口」には、「Vロング大当たり」と「Vショート大当たり」のそれぞれに対応して、「1R〜14R」と「15R」とが区分されて記憶されると共に、「1R〜14R」に対応して「第1大入賞口」が記憶され、「15R」に対応して「第2大入賞口」が記憶されている。つまり、大当たり遊技における1R〜14Rは、第1大入賞口45が開放され、15Rは第2大入賞口72が開放される旨が記憶されている。
また、「1開放あたりの最大開放時間」には、大当たり遊技における第1大入賞口45の1開放あたりの最大開放時間と、第2大入賞口72の1開放あたりの最大開放時間とが、各大当たり種別に対応付けられて記憶されている。例えば、「Vロング大当たり」に対応する「1開放あたりの最大開放時間」には、「第1大入賞口」に対応して「26秒」が記憶され、「第2大入賞口」に対応して「26秒」が記憶されている。つまり、「Vロング大当たり」の場合には、1Rから14Rまでは、第1大入賞口45を1R当たり最大26秒に渡って開放し、15Rは第2大入賞口72を1ラウンド当たり最大26秒に渡って開放する。この15Rでは、第2大入賞口72内の特定領域75への通過が容易に可能である。
これに対して、「Vショート大当たり」に対応する「1開放あたりの最大開放時間」には、「第1大入賞口」に対応して「26秒」が記憶され、「第2大入賞口」に対応して「0.2秒」が記憶されている。つまり、「Vショート大当たり」の場合には、1Rから14Rまでは、第1大入賞口45を1R当たり最大26秒に渡って開放し、15Rは第2大入賞口72を1ラウンド当たり最大0.2秒しか開放しない。従って、「Vショート大当たり」では、15Rにおける第2大入賞口72の開放時間が極めて短く、賞球の見込めないラウンドとなっている。つまり、Vショート大当たりは、実質14Rの大当たりとなっている。
従って、本実施形態の第2特別図柄大当たり判定処理(S160−4−6)では、大当たり種別の判定では、大当たり種別乱数値が「0」〜「9」のうちの何れかであれば、大当たり種別は「Vロング大当たり」であると判定されて、主制御基板200のRAMからVロングフラグが読み出されて、ONに設定されて再度RAMに記憶される(S160−4−6−5)。尚、遊技機1の起動時には、上記初期設定(S10)において、Vロングフラグは、OFFに設定されてRAMに記憶される。
また、本実施形態の第1特別図柄大当たり判定処理(S160−4−9)では、大当たり種別の判定では、大当たり種別乱数値が「0」〜「4」のうちのいずれかであれば、大当たり種別は「Vロング大当たり」であると判定されて、主制御基板200のRAMからVロングフラグが読み出されて、ONに設定されて再度RAMに記憶される(S160−4−6−5)。また、大当たり種別乱数値が「5」〜「9」のうちのいずれかであれば、大当たり種別は「Vショート大当たり」であると判定されて、主制御基板200のRAMからVロングフラグが読み出されて、OFFに設定されて再度RAMに記憶される(S160−4−6−5)。
従って、第2特別図柄大当たり判定処理(S160−4−6)で「Vロング大当たり」が選択される確率は「100%」であり、第1特別図柄大当たり判定処理(S160−4−9)で「Vロング大当たり」が選択される確率は「50%」となるため、第2特図保留に基づく大当たりの抽選の方が、第1特図保留に基づく大当たり抽選よりも、遊技者にとって利益の大きい大当たりに当選しやすくなっている
その後、第2特別図柄大当たり判定処理(S160−4−6)又は第1特別図柄大当たり判定処理(S160−4−9)では、主制御基板200のRAMから大当たりフラグが読み出されて、ONに設定されて再度RAMに記憶され(S160−4−6−6)、この第2特別図柄大当たり判定処理(S160−4−6)又は第1特別図柄大当たり判定処理(S160−4−9)が終了する。尚、遊技機1の起動時には、上記初期設定(S10)において、大当たりフラグは、OFFに設定されてRAMに記憶される。
続いて、上記第2特別図柄大当たり判定処理(S160−4−6)の次に第2特別図柄変動パターン選択処理(S160−4−7)が行われ、第1特別図柄大当たり判定処理(S160−4−9)の次に第1特別図柄変動パターン選択処理(S160−4−10)が行われ、上記表示部11で変動表示する特別図柄の変動パターンが選択される。この第2特別図柄変動パターン選択処理(S160−4−7)と第1特別図柄変動パターン選択処理(S160−4−10)とは、処理の流れが同じであるため図16及び図17に基づいてまとめて説明する。
図16及び図17に示すように、第2特別図柄変動パターン選択処理(S160−4−7)又は第1特別図柄変動パターン選択処理(S160−4−10)では、先ず、遊技状態が時短状態中か否か、つまり、時短フラグがONに設定されているか否かが判定される(S160−4−7−1)。そして、時短フラグがOFFに設定されて時短状態中でないと判定された場合、つまり、通常状態中であると判定された場合には(S160−4−7−1でNO)、大当たりフラグがONに設定されている(当否判定結果が大当たり)か否かが判定される(S160−4−7−2)。
そして、大当たりフラグがONの場合、すなわち大当たりの場合には(S160−4−7−2でYES)、大当たり種別がVロング大当たりか否かが判定される(S160−4−7−3)。具体的には、主制御基板200のRAMからVロングフラグが読み出され、ONに設定されているか否かが判定される。
そして、大当たり種別がVロング大当たりであると判定された場合、つまり、VロングフラグがONに設定されていると判定された場合には(S160−4−7−3でYES)、変動パターン乱数値がロードされ、通常状態中Vロング大当たりテーブルを参照して、変動パターン乱数値と一致する変動パターンが選択される(S160−4−7−4)。
詳細には、第2特別図柄変動パターン選択処理(S160−4−7)では、上記S140−8で記憶された第2特図保留に対応する記憶領域に1番目に記憶されている変動パターン乱数値が読み出される。そして、図43に示す第2変動パターンテーブル105から通常状態中Vロング大当たりの変動パターン乱数値と一致する変動パターンが選択される。また、第1特別図柄変動パターン選択処理(S160−4−10)では、上記S140−4で記憶された第1特図保留に対応する記憶領域に1番目に記憶されている変動パターン乱数値が読み出される。そして、図42に示す第1変動パターンテーブル103から通常状態中Vロング大当たりの変動パターン乱数値と一致する変動パターンが選択される。
ここで第2変動パターンテーブル105について図43に基づいて説明する。図43に示すように、第2変動パターンテーブル105は、「遊技状態」と、「判定結果」と、「第2保留球数」と、「変動パターン乱数値」と、「変動パターン」と、「変動時間(msec)」とから構成されている。「遊技状態」には、「通常状態」と、「時短状態・確変状態」とが区分されて記憶されている。
また、「判定結果」には、当否判定結果が「通常状態」と「時短状態・確変状態」のそれぞれに対応付けられて記憶されている。例えば、「通常状態」と「時短状態・確変状態」のそれぞれに対応付けて「Vロング大当たり」と、「リーチ外れ」と、「外れ」とが区分されて記憶されている。また、「第2保留球数」には、「通常状態」と「時短状態・確変状態」のそれぞれの「外れ」に対応付けて第2保留球数が記憶されている。例えば、「通常状態」の「外れ」に対応付けて、「0」〜「2」の第2保留球数と、「3」〜「4」の第2保留球数とが区分されて記憶されている。また、「時短状態・確変状態」の「外れ」に対応付けて、「0」〜「1」の第2保留球数と、「2」〜「4」の第2保留球数とが区分されて記憶されている。
また、「変動パターン乱数値」には、「通常状態」と「時短状態・確変状態」のそれぞれの各「判定結果」に対応付けられて変動パターン乱数値が記憶されている。例えば、「通常状態」の「Vロング大当たり」と「外れ」で「0」〜「2」の第2保留球数と、「3」〜「4」の第2保留球数とのそれぞれに対応付けて、「0」〜「127」の変動パターン乱数値が記憶されている。また、「通常状態」の「リーチ外れ」に対応付けて、「0」〜「25」の変動パターン乱数値と、「26」〜「127」の変動パターン乱数値とが区分されて記憶されている。また、「時短状態・確変状態」の「Vロング大当たり」と「リーチ外れ」と「外れ」で「0」〜「1」の第2保留球数と、「2」〜「4」の第2保留球数とのそれぞれに対応付けて、「0」〜「127」の変動パターン乱数値が記憶されている。
また、「変動パターン」には、「通常状態」の各「変動パターン乱数値」に対応付けて「P21」〜「P25」の変動パターンが順次区分されて記憶され、「時短状態・確変状態」の各「変動パターン乱数値」に対応付けて「P31」〜「P34」の変動パターンが順次区分されて記憶されている。また、「変動時間(msec)」には、変動パターンの変動時間が、「変動パターン」の各変動パターンに対応付けて記憶されている。
続いて、第1変動パターンテーブル103について図42に基づいて説明する。図42に示すように、第1変動パターンテーブル103は、「遊技状態」と、「判定結果」と、「第1保留球数」と、「変動パターン乱数値」と、「変動パターン」と、「変動時間(msec)」とから構成されている。「遊技状態」には、「通常状態」と、「時短状態・確変状態」とが区分されて記憶されている。
また、「判定結果」には、当否判定結果が「通常状態」と「時短状態・確変状態」のそれぞれに対応付けられて記憶されている。例えば、「通常状態」と「時短状態・確変状態」のそれぞれに対応付けて「Vロング大当たり」と、「Vショート大当たり」と、「リーチ外れ」と、「外れ」とが区分されて記憶されている。また、「第1保留球数」には、「通常状態」と「時短状態・確変状態」のそれぞれの「外れ」に対応付けて第1保留球数が記憶されている。例えば、「通常状態」の「外れ」に対応付けて、「0」〜「2」の第1保留球数と、「3」〜「4」の第1保留球数とが区分されて記憶されている。また、「時短状態・確変状態」の「外れ」に対応付けて、「0」〜「1」の第1保留球数と、「2」〜「4」の第1保留球数とが区分されて記憶されている。
また、「変動パターン乱数値」には、「通常状態」と「時短状態・確変状態」のそれぞれの各「判定結果」に対応付けられて変動パターン乱数値が記憶されている。例えば、「通常状態」の「Vロング大当たり」と、「Vショート大当たり」と、「外れ」で「0」〜「2」の第1保留球数と、「3」〜「4」の第1保留球数とのそれぞれに対応付けて、「0」〜「127」の変動パターン乱数値が記憶されている。
また、「通常状態」の「リーチ外れ」に対応付けて、「0」〜「25」の変動パターン乱数値と、「26」〜「127」の変動パターン乱数値とが区分されて記憶されている。また、「時短状態・確変状態」の「Vロング大当たり」と、「Vショート大当たり」と、「リーチ外れ」と「外れ」で「0」〜「1」の第1保留球数と、「2」〜「4」の第1保留球数とのそれぞれに対応付けて、「0」〜「127」の変動パターン乱数値が記憶されている。
また、「変動パターン」には、「通常状態」の各「変動パターン乱数値」に対応付けて「P1」〜「P6」の変動パターンが順次区分されて記憶され、「時短状態・確変状態」の各「変動パターン乱数値」に対応付けて「P11」〜「P15」の変動パターンが順次区分されて記憶されている。また、「変動時間(msec)」には、変動パターンの変動時間が、「変動パターン」の各変動パターンに対応付けて記憶されている。
従って、上記S160−4−7−4において、第2特別図柄変動パターン選択処理(S160−4−7)では、第2変動パターンテーブル105から通常状態中で「Vロング大当たり」であって、上記S140−8で記憶された第2特図保留に対応する記憶領域に1番目に記憶されている変動パターン乱数値と一致する変動パターンとして「P21」の変動パターンが選択されてRAMに記憶される(S160−4−7−4)。
また、第1特別図柄変動パターン選択処理(S160−4−10)では、第1変動パターンテーブル103から通常状態中で「Vロング大当たり」であって、上記S140−4で記憶された第1特図保留に対応する記憶領域に1番目に記憶されている変動パターン乱数値と一致する変動パターンとして「P1」の変動パターンが選択されてRAMに記憶される(S160−4−7−4)。
一方、上記160−4−7−3において、Vロング大当たりでない、即ち、Vショート大当たりであると判定された場合、つまり、VロングフラグがOFFに設定されていると判定された場合には(S160−4−7−3でNO)、変動パターン乱数値がロードされ、通常状態中Vショート大当たりテーブルを参照して、変動パターン乱数値と一致する変動パターンが選択される(S160−4−7−5)。
詳細には、第2特別図柄変動パターン選択処理(S160−4−7)では、常に、VロングフラグがONに設定されるため(S160−4−6−5)、上記S160−4−7−5の処理は実行されない。一方、第1特別図柄変動パターン選択処理(S160−4−10)では、上記S140−4で記憶された第1特図保留に対応する記憶領域に1番目に記憶されている変動パターン乱数値が読み出される。そして、図42に示す第1変動パターンテーブル103から、通常状態中Vショート大当たりの変動パターン乱数値と一致する変動パターンとして「P2」の変動パターンが選択されてRAMに記憶される(S160−4−7−5)。
他方、上記S160−4−7−2において大当たりフラグがONではない(当否判定結果がリーチ外れ又は外れである)と判断された場合には(S160−4−7−2でNO)、リーチ乱数値がRAMから読み出され、このリーチ乱数値がリーチ成立数値と一致しているか否かが判断される(S160−4−7−6)。
詳細には、第2特別図柄変動パターン選択処理(S160−4−7)では、上記S140−8で記憶された第2特図保留に対応する記憶領域に1番目に記憶されているリーチ乱数値が読み出される。また、第1特別図柄変動パターン選択処理(S160−4−10)では、上記S140−4で記憶された第1特図保留に対応する記憶領域に1番目に記憶されているリーチ乱数値が読み出される。そして、このリーチ乱数値がリーチ成立数値と一致しているか否か判断される(S160−4−7−6)。
そして、リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致していると判断された場合には(S160−4−7−6でYES)、リーチ有りとなり、変動パターン乱数値がロードされ、上記通常状態中リーチ外れテーブルにおける変動パターン乱数値と一致する変動パターンが選択される(S160−4−7−7)。
詳細には、第2特別図柄変動パターン選択処理(S160−4−7)では、上記S140−8で記憶された第2特図保留に対応する記憶領域に1番目に記憶されている変動パターン乱数値が読み出される。そして、図43に示す第2変動パターンテーブル105から、通常状態中リーチ外れの変動パターン乱数値と一致する変動パターンとして「P22」又は「P23」の変動パターンが選択されてRAMに記憶される(S160−4−7−7)。
また、第1特別図柄変動パターン選択処理(S160−4−10)では、上記S140−4で記憶された第1特図保留に対応する記憶領域に1番目に記憶されている変動パターン乱数値が読み出される。そして、図42に示す第1変動パターンテーブル103から、通常状態中リーチ外れの変動パターン乱数値と一致する変動パターンとして「P2」又は「P3」の変動パターンが選択されてRAMに記憶される(S160−4−7−7)。
一方、上記S160−4−7−6において、リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致していないと判定された場合には(S160−4−7−6でNO)、リーチ無しとなり、変動パターン乱数値がロードされ、通常状態中外れテーブルにおける変動パターン乱数値と一致する変動パターンが選択される(S160−4−7−8)。
詳細には、第2特別図柄変動パターン選択処理(S160−4−7)では、上記S140−8で記憶された第2特図保留に対応する記憶領域に1番目に記憶されている変動パターン乱数値が読み出される。そして、図43に示す第2変動パターンテーブル105から、通常状態中外れの第2保留球数と変動パターン乱数値とが共に一致する変動パターンとして「P24」又は「P25」の変動パターンが選択されてRAMに記憶される(S160−4−7−8)。
また、第1特別図柄変動パターン選択処理(S160−4−10)では、上記S140−4で記憶された第1特図保留に対応する記憶領域に1番目に記憶されている変動パターン乱数値が読み出される。そして、図42に示す第1変動パターンテーブル103から、通常状態中外れの第1保留球数と変動パターン乱数値とが共に一致する変動パターンとして「P5」又は「P6」の変動パターンが選択されてRAMに記憶される(S160−4−7−8)。
他方、上記S160−4−7−1で時短フラグがONに設定されて時短状態中であると判定された場合、つまり、時短状態又は確変状態(高確率時短状態)であると判定された場合には(S160−4−7−1でYES)、図17に示すように、大当たりフラグがONに設定されている(当否判定結果が大当たり)か否かが判定される(S160−4−7−9)。
そして、大当たりフラグがONの場合、すなわち大当たりの場合には(S160−4−7−9でYES)、大当たり種別がVロング大当たりか否かが判定される(S160−4−7−10)。具体的には、主制御基板200のRAMからVロングフラグが読み出され、ONに設定されているか否かが判定される。
そして、大当たり種別がVロング大当たりであると判定された場合、つまり、VロングフラグがONに設定されていると判定された場合には(S160−4−7−10でYES)、変動パターン乱数値がロードされ、時短状態中Vロング大当たりテーブルを参照して、変動パターン乱数値と一致する変動パターンが選択される(S160−4−7−11)。
詳細には、第2特別図柄変動パターン選択処理(S160−4−7)では、上記S140−8で記憶された第2特図保留に対応する記憶領域に1番目に記憶されている変動パターン乱数値が読み出される。そして、図43に示す第2変動パターンテーブル105から、時短状態・確変状態中Vロング大当たりの変動パターン乱数値と一致する変動パターンとして「P31」の変動パターンが選択されてRAMに記憶される(S160−4−7−11)。
また、第1特別図柄変動パターン選択処理(S160−4−10)では、上記S140−4で記憶された第1特図保留に対応する記憶領域に1番目に記憶されている変動パターン乱数値が読み出される。そして、図42に示す第1変動パターンテーブル103から、時短状態・確変状態中Vロング大当たりの変動パターン乱数値と一致する変動パターンとして「P11」の変動パターンが選択されてRAMに記憶される(S160−4−7−11)。
一方、上記160−4−7−10において、Vロング大当たりでない、即ち、Vショート大当たりであると判定された場合、つまり、VロングフラグがOFFに設定されていると判定された場合には(S160−4−7−10でNO)、変動パターン乱数値がロードされ、時短状態中Vショート大当たりテーブルを参照して、変動パターン乱数値と一致する変動パターンが選択される(S160−4−7−12)。
詳細には、第2特別図柄変動パターン選択処理(S160−4−7)では、常に、VロングフラグがONに設定されるため(S160−4−6−5)、上記S160−4−7−12の処理は実行されない。一方、第1特別図柄変動パターン選択処理(S160−4−10)では、上記S140−4で記憶された第1特図保留に対応する記憶領域に1番目に記憶されている変動パターン乱数値が読み出される。そして、図42に示す第1変動パターンテーブル103から、時短状態・確変状態中Vショート大当たりの変動パターン乱数値と一致する変動パターンとして「P12」の変動パターンが選択されてRAMに記憶される(S160−4−7−12)。
他方、上記S160−4−7−9において大当たりフラグがONではない(当否判定結果がリーチ外れ又は外れである)と判断された場合には(S160−4−7−9でNO)、リーチ乱数値がRAMから読み出され、このリーチ乱数値がリーチ成立数値と一致しているか否かが判断される(S160−4−7−13)。
詳細には、第2特別図柄変動パターン選択処理(S160−4−7)では、上記S140−8で記憶された第2特図保留に対応する記憶領域に1番目に記憶されているリーチ乱数値が読み出される。また、第1特別図柄変動パターン選択処理(S160−4−10)では、上記S140−4で記憶された第1特図保留に対応する記憶領域に1番目に記憶されているリーチ乱数値が読み出される。そして、このリーチ乱数値がリーチ成立数値と一致しているか否か判断される(S160−4−7−13)。
そして、リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致していると判断された場合には(S160−4−7−13でYES)、リーチ有りとなり、変動パターン乱数値がロードされ、上記時短状態中リーチ外れテーブルにおける変動パターン乱数値と一致する変動パターンが選択される(S160−4−7−14)。
詳細には、第2特別図柄変動パターン選択処理(S160−4−7)では、上記S140−8で記憶された第2特図保留に対応する記憶領域に1番目に記憶されている変動パターン乱数値が読み出される。そして、図43に示す第2変動パターンテーブル105から、時短状態・確変状態中リーチ外れの変動パターン乱数値と一致する変動パターンとして「P32」の変動パターンが選択されてRAMに記憶される(S160−4−7−14)。
また、第1特別図柄変動パターン選択処理(S160−4−10)では、上記S140−4で記憶された第1特図保留に対応する記憶領域に1番目に記憶されている変動パターン乱数値が読み出される。そして、図42に示す第1変動パターンテーブル103から、時短状態・確変状態中リーチ外れの変動パターン乱数値と一致する変動パターンとして「P13」の変動パターンが選択されてRAMに記憶される(S160−4−7−14)。
一方、上記S160−4−7−13において、リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致していないと判定された場合には(S160−4−7−13でNO)、リーチ無しとなり、変動パターン乱数値がロードされ、時短状態中外れテーブルにおける変動パターン乱数値と一致する変動パターンが選択される(S160−4−7−15)。
詳細には、第2特別図柄変動パターン選択処理(S160−4−7)では、上記S140−8で記憶された第2特図保留に対応する記憶領域に1番目に記憶されている変動パターン乱数値が読み出される。そして、図43に示す第2変動パターンテーブル105から、時短状態・確変状態中外れの第2保留球数と変動パターン乱数値とが共に一致する変動パターンとして「P33」又は「P34」の変動パターンが選択されてRAMに記憶される(S160−4−7−15)。
また、第1特別図柄変動パターン選択処理(S160−4−10)では、上記S140−4で記憶された第1特図保留に対応する記憶領域に1番目に記憶されている変動パターン乱数値が読み出される。そして、図42に示す第1変動パターンテーブル103から、時短状態・確変状態中外れの第1保留球数と変動パターン乱数値とが共に一致する変動パターンとして「P14」又は「P15」の変動パターンが選択されてRAMに記憶される(S160−4−7−15)。
その後、図16に示すように、S160−4−7−16において、RAMから選択した変動パターンが読み出され、この変動パターンのデータ等を含む変動コマンドが送信バッファに格納され(S160−4−7−16)、その他必要な処理(S160−4−7−17)が行われた後、この第2特別図柄変動パターン選択処理(S160−4−7)又は第1特別図柄変動パターン選択処理(S160−4−10)が終了する。尚、ここで送信バッファにセットされた変動コマンドは、上記S110の処理が実行された際に、サブ制御基板205へ送信される。
続いて、上記第2特別図柄変動パターン選択処理(S160−4−7)に次いで第2特別図柄乱数シフト処理(S160−4−8)が行われる。第2特別図柄乱数シフト処理(S160−4−8)では、上記S140−8で記憶された第2特図保留に対応する記憶領域において、ロード(読み出し)順位一位のアドレスの記憶領域に記憶されていた特別図柄主要乱数値(大当たり乱数値、大当たり種別乱数値、リーチ乱数値、変動パターン乱数値)等のデータが、先の処理でロードされて空席となることに起因して、ロード順位が二位以降のアドレスに記憶されている特別図柄主要乱数値(大当たり乱数値、大当たり種別乱数値、リーチ乱数値、変動パターン乱数値)等のデータについて、ロード順位を一つずつ繰り上げるアドレスのシフトが行われる。
具体的には、図18に示すように、まず、当否判定手段(特典付与判断手段)の判定結果に基づく左、中、右特別図柄(識別図柄)の変動表示が行われることにより、上記S140−8で記憶された第2特図保留に対応する記憶領域に記憶されていた上記第2保留球数から1減算(例えば、第2保留球数2のものは1にされ、3のものは2にされる等)される(S160−4−8−1)。次に、各第2特図保留に対応するデータが各第2保留球数から1減算した第2保留球数のRAMアドレスにシフトされ(S160−4−8−2)、続いて最下位(ロード順位が最後、例えば、4個目)の第2特図保留に対応するRAMアドレスに0がセットされ(S160−4−8−3)、この第2特別図柄乱数シフト処理(S160−4−8)が終了する。
上記第1特別図柄変動パターン選択処理(S160−4−10)に次いで第1特別図柄乱数シフト処理(S160−4−11)が行われる。第1特別図柄乱数シフト処理(S160−4−11)では、上記S140−4で記憶された第1特図保留に対応する記憶領域において、ロード(読み出し)順位一位のアドレスの記憶領域に記憶されていた特別図柄主要乱数値(大当たり乱数値、大当たり種別乱数値、リーチ乱数値、変動パターン乱数値)等のデータが、先の処理でロードされて空席となることに起因して、ロード順位が二位以降のアドレスに記憶されている特別図柄主要乱数値(大当たり乱数値、大当たり種別乱数値、リーチ乱数値、変動パターン乱数値)等のデータについて、ロード順位を一つずつ繰り上げるアドレスのシフトが行われる。
具体的には、図19に示すように、まず、当否判定手段(特典付与判断手段)の判定結果に基づく左、中、右特別図柄(識別図柄)の変動表示が行われることにより、上記S140−4で記憶された第1特図保留に対応する記憶領域に記憶されていた上記第1保留球数から1減算(例えば、第1保留球数2のものは1にされ、3のものは2にされる等)される(S160−4−11−1)。次に、各第1特図保留に対応するデータが各第1保留球数から1減算した第1保留球数のRAMアドレスにシフトされ(S160−4−11−2)、続いて最下位(ロード順位が最後、例えば、4個目)の第1特図保留に対応するRAMアドレスに0がセットされ(S160−4−11−3)、この第1特別図柄乱数シフト処理(S160−4−11)が終了する。
上記第2特別図柄乱数シフト処理(S160−4−8)又は第1特別図柄乱数シフト処理(S160−4−11)に次いで、特別図柄変動開始設定処理(S160−4−12)が行われる。特別図柄変動開始設定処理(S160−4−12)では、特別図柄の変動開始に必要なコマンドの準備等の設定が行われ、変動開始コマンドが送信バッファにセットされる。上記特別図柄変動開始設定処理(S160−4−12)の次に、特別動作ステータスが2に設定され(S160−4−13)、待機中が解除され(S160−4−14)、当該特別図柄待機処理(S160−4)が終了する。
次に、上記特別動作ステータスが2の場合に行われる変動中処理(S160−5)について図20に基づいて説明する。図20に示すように、先ず、特別動作タイマ判定処理が行われる(S160−5−1)。詳しくは、特別図柄の変動時間(変動パターンの変動時間)が終了したか否か(動作タイマ=0か否か)が判断され(S160−5−2)、変動時間が終了していなければ(S160−5−2でNO)、この変動中処理(S160−5)が終了する。一方、変動時間が終了していれば(S160−5−2でYES)、変動停止コマンドが送信バッファにセットされる(S160−5−3)。続いて特別動作ステータスが「3」にセットされ(S160−5−4)、その他必要な処理(S160−5−5)が行われた後に、この変動中処理(S160−5)が終了する。
尚、上述したように、第1変動パターンテーブル103と第2変動パターンテーブル105の「変動時間(msec)」には、変動パターンの変動時間が、「変動パターン」の各変動パターンに対応付けて記憶されている。従って、上記S160−4−7又はS160−4−10で選択された変動パターンに対応する「変動時間」を用いて、変動中処理(S160−5)が実行される。
次に、上記特別動作ステータスが3の場合に行われる特別図柄確定処理(S160−6)について図21に基づいて説明する。図21に示すように、先ず、後述の遊技状態管理処理(図22参照)(S160−6−1)が実行された後、大当たりフラグがONか否か、すなわち大当たりか否か判断される(S160−6−2)。そして、大当たりフラグがOFF、即ち、大当たりでない場合には(S160−6−2でNO)、大当たり遊技を開始しないため、特別動作ステータスが「1」にセットされた後、この特別図柄確定処理(S160−6)が終了する。
一方、大当たりフラグがON、すなわち大当たりの場合には(S160−6−2でYES)、大当たり種別がVロング大当たりか否かが判定される(S160−6−3)。具体的には、主制御基板200のRAMからVロングフラグが読み出され、ONに設定されているか否かが判定される。
そして、大当たり種別がVロング大当たりであると判定された場合、つまり、VロングフラグがONに設定されていると判定された場合には(S160−6−3でYES)、図39に示す第1大当たり種別判定テーブル102及び図40に示す第2大当たり種別判定テーブル102と、図41(1)に示す開放パターンに基づいて、大当たり遊技における1R〜14Rは、第1大入賞口45が1R当たり最大26秒に渡って開放され、15Rは、第2大入賞口72が1R当たり最大26秒に渡って開放される開放パターンが「Vロング開放パターン」としてセットされる(S160−6−4)。
また、15Rにおける第2大入賞口72の開放中及び第2大入賞口72の閉鎖後の数秒に渡って、振分部材77が特定領域75の上方を開放する位置(第1の状態)(図2(A)参照)へ作動させる振分部材ソレノイド78の駆動パターンが「Vロング開放パターン」としてセットされる(S160−6−4)。そして、後述のS160−6−6の処理に移行する。
一方、上記S160−6−3において、大当たり種別がVロング大当たりでないと判定された場合、つまり、VロングフラグがOFFに設定されていると判定された場合には(S160−6−3でNO)、図39に示す第1大当たり種別判定テーブル102と、図41(2)に示す開放パターンに基づいて、大当たり遊技における1R〜14Rは、第1大入賞口45が1R当たり最大26秒に渡って開放され、15Rは、第2大入賞口72が1R当たり最大0.2秒に渡って開放される開放パターンが「Vショート開放パターン」としてセットされる(S160−6−5)。
また、15Rでは、第2大入賞口72が開放されても、振分部材77が特定領域75の上方を閉鎖する位置(第2の状態)(図2(B)参照)に停止させる振分部材ソレノイド78の駆動パターンが「Vショート開放パターン」としてセットされる(S160−6−5)。
続いて、S160−6−6において、大当たり遊技中に実行される単位開放遊技(ラウンド遊技)の回数をカウントするラウンドカウンタのカウント値がRAMから読み出され、Vロング大当たりとVショート大当たりのラウンド数は15Rであるため、このカウント値にラウンド数「15」が代入されて、再度RAMに記憶される(S160−6−6)。
そして、後述の遊技状態リセット処理(図23参照)(S160−6−7)が実行された後、S160−6−8において、大当たり遊技を開始するべく、「大当たり種別」のデータ等を含む大当たりのオープニングコマンドが送信バッファに格納される(S160−6−8)。その後、特別動作ステータスが4にセットされた後(S160−6−9)、この特別図柄確定処理(S160−6)が終了する。尚、送信バッファに格納されたオープニングコマンドは、上記S110の処理が実行された際に、サブ制御基板205へ送信される。
次に、上記遊技状態管理処理(S160−6−1)について図22に基づいて説明する。図22に示すように、先ず、確変フラグがRAMから読み出され、ONに設定されているか否か、即ち、確変状態(高確率時短状態)か否かが判断される(S160−6−1−1)。そして、確変フラグがONでない、つまり、確変フラグがOFFであると判断された場合には(S160−6−1−1でNO)、後述のS160−6−1−5の処理が実行される。
一方、確変フラグがONである、つまり、確変状態であると判断された場合には(S160−6−1−1でYES)、確変状態中に実行された特別図柄変動の回数をカウントする確変カウンタの確変カウント値がRAMから読み出され、「1」減算された後、再度RAMに記憶される(S160−6−1−2)。続いて、確変カウンタの確変カウント値が再度RAMから読み出され、「0」か否かが判断される(S160−6−1−3)。そして、確変カウント値が「0」でないと判断された場合には(S160−6−1−3でNO)、後述のS160−6−1−5の処理が実行される。尚、後述のように、本実施形態の遊技機1では、確変状態への移行時に、確変カウンタの確変カウント値が「160」に設定されてRAMに記憶されるようになっている(図26参照)。
一方、確変カウント値が「0」であると判断された場合には(S160−6−1−3でYES)、確変フラグがRAMから読み出され、OFFに設定されて再度RAMに記憶される(S160−6−1−4)。続いて、S160−6−1−5において、時短フラグがRAMから読み出され、ONに設定されているか否か、即ち、時短状態か否かが判断される(S160−6−1−5)。そして、時短フラグがONでない、つまり、時短フラグがOFFであると判断された場合には(S160−6−1−5でNO)、後述のS160−6−1−9の処理が実行される。
一方、時短フラグがONである、つまり、時短状態であると判断された場合には(S160−6−1−5でYES)、時短状態中に実行された特別図柄変動の回数をカウントする時短カウンタの時短カウント値がRAMから読み出され、「1」減算された後、再度RAMに記憶される(S160−6−1−6)。続いて、時短カウンタの時短カウント値が再度RAMから読み出され、「0」か否かが判断される(S160−6−1−7)。そして、時短カウント値が「0」でないと判断された場合には(S160−6−1−7でNO)、後述のS160−6−1−9の処理が実行される。尚、後述のように、本実施形態の遊技機1では、確変状態への移行時に、時短カウンタの時短カウント値が「160」に設定され、一方、時短状態への移行時に、時短カウンタの時短カウント値が「100」に設定される(図26参照)。
一方、時短カウント値が「0」であると判断された場合には(S160−6−1−7でYES)、時短フラグがRAMから読み出され、OFFに設定されて再度RAMに記憶される(S160−6−1−8)。続いて、S160−6−1−9において、現在の遊技状態の情報(確変フラグ及び時短フラグのON・OFF状態である。)を含む遊技状態指定コマンドが送信バッファに格納された後(S160−6−1−9)、この遊技状態管理処理(S160−6−1)が終了する。尚、送信バッファに格納された遊技状態指定コマンドは、上記S110の処理が実行された際に、サブ制御基板205へ送信される。
次に、上記遊技状態リセット処理(S160−6−7)について図23に基づいて説明する。図23に示すように、先ず、確変フラグがRAMから読み出され、ONに設定されているか否かが判断される(S160−6−7−1)。そして、確変フラグがONでない、つまり、確変フラグがOFFであると判断された場合には(S160−6−7−1でNO)、後述のS160−6−7−3の処理が実行される。
一方、確変フラグがONであると判断された場合には(S160−6−7−1でYES)、確変フラグがRAMから読み出され、OFFに設定されて再度RAMに記憶される(S160−6−7−2)。続いて、S160−6−7−3において、時短フラグがRAMから読み出され、ONに設定されているか否かが判断される(S160−6−7−3)。そして、時短フラグがONでない、つまり、時短フラグがOFFであると判断された場合には(S160−6−7−3でNO)、この遊技状態リセット処理(S160−6−7)が終了する。
一方、時短フラグがONであると判断された場合には(S160−6−7−3でYES)、時短フラグがRAMから読み出され、OFFに設定されて再度RAMに記憶された後(S160−6−7−4)、この遊技状態リセット処理(S160−6−7)が終了する。従って、大当たり遊技の実行中は、低確率状態(大当たりの確率は2/630である。)、且つ、非時短状態(普通図柄当たりの抽選確率は1/300である。)に制御される。
次に、上記特別動作ステータスが4の場合に行われる特別電動役物処理(S160−7)について図24及び図25に基づいて説明する。図24に示すように、先ず、大当たりのオープニングが実施されたか否か(これから大当たりが始まる旨の映像が表示部11に表示されたか否か等)が確認される(S160−7−1)。大当たりオープニングが実施されていない場合には(S160−7−1でNO)、大当たりオープニングが実施されるのを待ち(S160−7−2)、若しくは、大当たりオープニングが実施されたことが確認された場合には(S160−7−1でYES)、その後に、大当たり終了フラグがRAMから読み出され、ONか否か判断される(S160−7−3)。大当たり終了フラグは、実行中の大当たり遊技において第1大入賞装置44及び第2大入賞装置71の開放が全て終了したことを示すフラグである。
そして、大当たり終了フラグがOFFであると判断された場合、即ち、大当たり遊技終了ではないと判断された場合には(S160−7−3でNO)、現在第1大入賞口45又は第2大入賞口72が開放中か否か判断され(S160−7−4)、開放中ではなく閉鎖中の場合には(S160−7−4でNO)、第1大入賞口45又は第2大入賞口72を開放させる時間に至ったか否か判断される(S160−7−5)。即ち、大当たりのオープニングの時間が経過して初回のラウンド遊技における開放開始の時間に至ったか、又は、一旦閉鎖した大入賞口(第1大入賞口45又は第2大入賞口72)を再び開放させるまでのインターバル時間(閉鎖時間)が経過して開放開始の時間に至ったか否かが判断される(S160−7−5)。
そして、大入賞口(第1大入賞口45又は第2大入賞口72)を開放させる時間に至っていないと判断された場合には(S160−7−5でNO)、この特別電動役物処理(S160−7)が終了する。それに対して、大入賞口(第1大入賞口45又は第2大入賞口72)を開放させる時間に至ったと判断された場合には(S160−7−5でYES)、現在実行中の大当たり遊技が「Vロング大当たり」の大当たり遊技か否かが判定される(S160−7−6)。具体的には、VロングフラグがRAMから読み出され、ONに設定されているか否かが判定される。
そして、現在実行中の大当たり遊技が「Vロング大当たり」でなく、「Vショート大当たり」であると判定された場合、つまり、VロングフラグがOFFに設定されている場合には(S160−7−6でNO)、後述のS160−7−10の処理に移行する。一方、現在実行中の大当たり遊技が「Vロング大当たり」であると判定された場合、つまり、VロングフラグがONに設定されている場合には(S160−7−6でYES)、第2大入賞口72を開放させる15Rの開始か否かが判定される(S160−7−7)。具体的には、ラウンドカウンタがRAMから読み出されて、「1」か否かが判定される。
そして、第2大入賞口72を開放させる15Rの開始でないと判定された場合、つまり、ラウンドカウンタが「15」〜「2」のうちのいずれかであると判定された場合には(S160−7−7でNO)、後述のS160−7−10の処理に移行する。一方、第2大入賞口72を開放させる15Rの開始であると判定された場合、つまり、ラウンドカウンタが「1」であると判定された場合には(S160−7−7でYES)、V有効期間設定処理が実行される(S160−7−8)。
V有効期間設定処理(S160−7−8)では、Vロング大当たりでの第15ラウンドにおける第2大入賞口72の開放中及び第2大入賞口72の閉鎖後の数秒間を、特定領域センサ75Aによる遊技球の検出を有効と判定するV有効期間に設定する。尚、本実施形態では、これ以外の期間(大当たり遊技を実行していないときも含む。)を、特定領域センサ75Aによる遊技球の検出を無効と判定するV無効期間に設定している。
ここで、特定領域センサ75Aによる遊技球の検出を有効と判定するというのは、特定領域センサ75Aによる遊技球の検出に基づいてVフラグをONに設定する(後述の特定領域センサ検出処理(S170)(図27参照))ということである。また、特定領域センサ75Aによる遊技球の検出を無効と判定するというのは、特定領域センサ75Aによる遊技球の検出があっても、VフラグをONに設定しないということである。尚、V有効期間に第2大入賞口72の閉鎖後の数秒間を含めているのは、第2大入賞口72の閉鎖直前に第2大入賞口72へ遊技球が入賞することがあるのを考慮したものである(図41(1)参照)。
即ち、本実施形態では、V有効期間中の特定領域75への遊技球の通過(V通過)の検出時のみVフラグをONに設定し、V有効期間外(V無効期間中)の特定領域75への遊技球の通過の検出時には、VフラグをONに設定しないこととしている。尚、後述のように、VフラグがONに設定されている場合には、確変フラグがONに設定される(後述の遊技状態設定処理(S160−7−27)(図26)を参照)。これにより、不正行為による特定領域75への遊技球の通過に基づいてVフラグがONに設定されることがないように、つまり、確変状態に設定されないようにしている。
続いて、S160−7−9において、第2大入賞口72が開放される旨を報知するように指示する「Vチャンス報知コマンド」が送信バッファに格納される(S160−7−9)。尚、送信バッファに格納されたVチャンス報知コマンドは、上記S110の処理が実行された際に、サブ制御基板205へ送信される。
その後、S160−7−10において、上記S160−6−4又はS160−6−5でRAMに記憶された大当たりの種別に応じた開放パターン(図41参照)に従って、第1大入賞口45又は第2大入賞口72を開放させる大入賞口開放処理が実行される。具体的には、1R〜14Rにおいて、第1大入賞口45の開放が開始され、15Rにおいて、第2大入賞口72の開放が開始される。
また、「Vロング大当たり」の開放パターンでは、第2大入賞口72の開放の開始から、第2大入賞口72の閉鎖後の数秒後まで、振分部材ソレノイド78が通電されて振分部材77が右方向に移動され、特定領域75の上方が開放された状態(第1の状態)となる。これに対して、「Vショート大当たり」の開放パターンでは、第2大入賞口72が開放されても、振分部材ソレノイド78が通電されず、振分部材77が左方向に移動して、特定領域75の上方が閉塞された状態(第2の状態)となる。従って、「Vショート大当たり」においては、仮に第2大入賞口72に遊技球が入賞しても、特定領域75を通過することができないように設定されている。
続けて、実行中の大当たり遊技のラウンド数の情報を含むラウンド指定コマンドが送信バッファに格納された後(S160−7−11)、この特別電動役物処理(S160−7)が終了する。この実行中の大当たり遊技のラウンド数は、「16」からラウンドカウンタのカウンタ値を減算した数値である。尚、送信バッファに格納されたラウンド指定コマンドは、上記S110の処理が実行された際に、サブ制御基板205へ送信される。
一方、上記S160−7−4で第1大入賞口45又は第2大入賞口72が開放中と判断された場合には(S160−7−4でYES)、第1大入賞口45又は第2大入賞口72に10個遊技球が入賞しておらず(S160−7−12でNO)、且つ、上記S160−6−4又はS160−6−5でRAMに記憶された大当たりの種別に応じた開放パターン(図41参照)に従って、第1大入賞口45又は第2大入賞口72を閉鎖させるラウンド終了時間(Vロング大当たりでは、1R〜15Rにおいて、26秒である。Vショート大当たりでは、1R〜14Rにおいて、26秒であり、15Rにおいて、0.2秒である。)が、当該ラウンドの開始から、つまり、第1大入賞口45又は第2大入賞口72を開放してから経過していない(S160−7−13でNO)か否か判定され、何れでもない場合には(S160−7−12でNO、且つ、S160−7−13でNO)、そのままこの特別電動役物処理(S160−7)が終了する。
それに対して、第1大入賞口45又は第2大入賞口72に10個遊技球が入賞したこと(S160−7−12でYES)、若しくは、ラウンド終了時間(Vロング大当たりでは、1R〜15Rにおいて、26秒である。Vショート大当たりでは、1R〜14Rにおいて、26秒であり、15Rにおいて、0.2秒である。)が、当該ラウンドの開始から、つまり、第1大入賞口45又は第2大入賞口72を開放してから経過したこと(S160−7−13でYES)の、何れかが成立した場合には(S160−7−12でYES、若しくは、S160−7−13でYES)、第1大入賞口45又は第2大入賞口72を閉鎖する大入賞口閉鎖処理が実行される(S160−7−14)。
そして、ラウンドカウンタのカウント値から1減算する処理が行われる(上述したように、上記S160−6−6でラウンドカウンタの初期値は「15」に設定されているため、15から減算が開始される。)(S160−7−15)。尚、上記大入賞口閉鎖処理(S160−7−14)では、大入賞口閉鎖のコマンドが送信バッファにセットされる。
続いて、ラウンドカウンタのカウント値が再度RAMから読み出され、「0」か否か判定される(S160−7−16)。そして、ラウンドカウンタのカウント値が「0」ではないと判定された場合には(S160−7−16でNO)、そのままこの特別電動役物処理(S160−7)が終了する。
それに対して、ラウンドカウンタのカウント値が「0」であると判定されT場合には(S160−7−16でYES)、大当たり遊技の終了処理として、大当たり遊技の終了を報知するべく、大当たりのエンディングコマンドが送信バッファに格納される(S160−7−17)。続いて、現在実行中の大当たり遊技が「Vロング大当たり」の大当たり遊技か否かが判定される(S160−7−18)。具体的には、VロングフラグがRAMから読み出され、ONに設定されているか否かが判定される。
そして、現在実行中の大当たり遊技が「Vロング大当たり」でなく、「Vショート大当たり」であると判定された場合、つまり、VロングフラグがOFFに設定されている場合には(S160−7−18でNO)、後述のS160−7−20の処理に移行する。一方、現在実行中の大当たり遊技が「Vロング大当たり」であると判定された場合、つまり、VロングフラグがONに設定されている場合には(S160−7−18でYES)、第2大入賞口72が閉鎖される旨を報知するように指示する「Vチャンス終了コマンド」が送信バッファに格納される(S160−7−19)。
その後、大当たり終了フラグがRAMから読み出され、ONに設定され、再度RAMに記憶された後(S160−7−20)、この特別電動役物処理(S160−7)が終了する。尚、送信バッファに格納されたエンディングコマンドやVチャンス終了コマンドは、上記S110の処理が実行された際に、サブ制御基板205へ送信される。
他方、上記S160−7−3で大当たり終了フラグがONであると判断された場合、即ち、大当たり遊技終了と判断された場合には(S160−7−3でYES)、図25に示すように、大当たりのエンディング演出の時間が経過したか否かが判断される(S160−7−21)。そして、エンディング演出の時間が経過していないと判断された場合には(S160−7−21でNO)、この特別電動役物処理(S160−7)が終了する。
一方、エンディング演出の時間が経過したと判断された場合には(S160−7−21でYES)、大当たり終了フラグがRAMから読み出され、OFFに設定されて再度、RAMに記憶される(S160−7−22)。そして、大当たりフラグがRAMから読み出され、OFFに設定されて再度、RAMに記憶される(S160−7−23)。
続いて、VロングフラグがRAMから読み出され、ONに設定されているか否かが判定される(S160−7−24)。そして、VロングフラグがOFFに設定されていると判定された場合には(S160−7−24でNO)、後述のS160−7−26の処理に移行する。一方、VロングフラグがONに設定されていると判定された場合には(S160−7−24でYES)、VロングフラグがRAMから読み出され、OFFに設定されて再度、RAMに記憶される(S160−7−25)。
その後、S160−7−26において、特別動作ステータスが1にセットされる(S160−7−26)。これにより、次回の割り込み処理(S100)において、特別動作処理(S160)として特別図柄待機処理(S160−4)が実行されることとなる。そして、後述の遊技状態設定処理(S160−7−27)(図26参照)が実行されて、この特別電動役物処理(S160−7)が終了する。
次に、上記遊技状態設定処理(S160−7−27)について図26に基づいて説明する。図26に示すように、先ず、VフラグがRAMから読み出され、ONに設定されているか否かが判定される(S160−7−27−1)。つまり、V有効期間内に特定領域75を遊技球が通過したか否かが判定される。そして、VフラグがONに設定されていない、つまり、VフラグがOFFであると判定された場合には(S160−7−27−1でNO)、時短フラグがRAMから読み出されて「ON」に設定された後、再度RAMに記憶される(S160−7−27−2)。続いて、時短カウンタの時短カウント値が「100」にセットされる(S160−7−27−3)。その後、後述のS160−7−27−10の処理に移行する。
これにより、大当たり遊技後の遊技状態が、時短状態に設定される。この時短状態は、上記遊技状態管理処理(S160−6−1)において、特別図柄の変動表示が100回行われること、又は、上記遊技状態リセット処理(S160−6−7)において、大当たり遊技が設定されることのいずれかの条件の成立により終了する。
一方、VフラグがONに設定されていると判定された場合には(S160−7−27−1でYES)、確変フラグがRAMから読み出されて「ON」に設定された後、再度RAMに記憶される(S160−7−27−4)。続いて、確変カウンタの確変カウント値が「160」にセットされる(S160−7−27−5)。その後、VフラグをRAMから読み出して、OFFに設定して再度RAMに記憶する(S160−7−27−6)。
そして、時短フラグがRAMから読み出されて「ON」に設定された後、再度RAMに記憶される(S160−7−27−7)。続いて、時短カウンタの時短カウント値が「160」にセットされる(S160−7−27−8)。これにより、大当たり遊技後の遊技状態が、確変状態(高確率状態で、且つ、時短状態)に設定される。この確変状態は、上記遊技状態管理処理(S160−6−1)において、特別図柄の変動表示が160回行われること、又は、上記遊技状態リセット処理(S160−6−7)において、大当たり遊技が設定されることのいずれかの条件の成立により終了する。
続けて、S160−7−27−9において、特定領域センサ75Aによって遊技球が検出された旨を報知するように指示するV通過コマンドが送信バッファに格納される(S160−7−27−10)。尚、送信バッファに格納されたV通過コマンドは、上記S110の処理が実行された際に、サブ制御基板205へ送信される。
その後、S160−7−27−10において、今回設定した遊技状態の情報(確変フラグと時短フラグのON・OFF状態である。)を含む遊技状態指定コマンドが送信バッファに格納された後(S160−7−27−10)、この遊技状態設定処理(S160−7−27)が終了する。尚、送信バッファに格納された遊技状態指定コマンドは、上記S110の処理が実行された際に、サブ制御基板205へ送信される。
上記特別動作処理(S160)の次に特定領域センサ検出処理(S170)が実行される。特定領域センサ検出処理(S170)について図27に基づいて説明する。図27に示すように、先ず、特定領域センサ75Aによる遊技球の検出があったか否かが判定される(S170−1)。尚、本実施形態では、特定領域センサ75Aによる遊技球の検出は、振分部材77が第1の状態(図2(A)に示す状態)に制御されているときのみ検出可能となる。
そして、特定領域センサ75Aによる遊技球の検出がなかったと判定された場合には(S170−1でNO)、当該特定領域センサ検出処理(S170)が終了する。一方、特定領域センサ75Aによる遊技球の検出があったと判定された場合には(S170−1でYES)、V有効期間中か否か、つまり、Vロング大当たりの大当たり遊技における第2大入賞口72の開放中及び第2大入賞口72の閉鎖後の数秒以内か否かが判定される(S170−2)。そして、V有効期間中でないと判定された場合には(S170−2でNO)、当該特定領域センサ検出処理(S170)が終了する。
これに対して、V有効期間中であると判定された場合には(S170−2でYES)、VフラグがRAMから読み出され、ONに設定されて再度、RAMに記憶された後(S170−3)。この特定領域センサ検出処理(S170)が終了する。
上記特定領域センサ検出処理(S170)の次に保留球数処理(S180)が行われる。保留球数処理(S180)について図28に基づいて説明する。図28に示すように、現在の第1保留球数、第2保留球数、及び、普通図柄変動保留球数がロードされ(S180−1)、この第1保留球数、第2保留球数、及び、普通図柄変動保留球数を含む保留球数コマンドが送信バッファにセットされた後(S180−2)、この保留球数処理(S180)が終了する。
そして、送信バッファに格納された保留球数コマンドは、上記S110の処理が実行された際に、サブ制御基板205へ送信される。従って、この保留球数処理(S170)により、上記主制御基板200のRAM(保留記憶手段)の第1保留球数、第2保留球数、及び、普通図柄変動保留球数に関する記憶がサブ制御基板205へ出力されるようにセットされる。
次に、上記サブ制御基板205が行う処理について説明する。上記サブ制御基板205が行うサブ制御メイン処理(S200)では、図29に示すように、先ず、CPU初期化処理が行われる(S201)。詳しくは、スタックの設定、CPUの設定、SIO、CTCの設定等が行われる。そして、電源断信号がONした際に、サブ制御基板205のRAMに記憶されている内容が正常か否かが判断され(S202)、正常な場合には(S202でYES)、そのまま割り込み禁止処理(S204)、乱数更新処理(S205)、割り込み許可処理(S206)が行われ、その後に再び割り込み禁止処理(S204)に戻るループ処理が行われる。一方、RAMに記憶されている内容が正常でない場合には、RAMが初期化された後(S203)、割り込み禁止処理(S204)、乱数更新処理(S205)、割り込み許可処理(S206)を繰り返し行うループ処理が行われる。
この割り込み禁止処理(S204)では、割り込み処理が入ってきても、割り込み許可となるまで、割り込みを禁止する。次の乱数更新処理(S205)では、種々の乱数用カウンタが乱数更新処理(S205)毎に1加算され、上記のように各乱数用カウンタの上限値に至ると次に最小値に戻って再び加算が行われる。更新された各乱数用カウンタの乱数値はサブ制御基板205のRAMに記憶される。割り込み許可処理(S206)では、割り込みが許可され、後述の受信割り込み処理(S300)、2msタイマ割り込み処理(S400)、10msタイマ割り込み処理(S500)の実行が可能となる。
図30に示すように、受信割り込み処理(S300)は、主制御基板200からのコマンド(制御信号)を受信するための処理である。受信割り込み処理(S300)では、先ず、上記主制御基板200からのストローブ(STB)信号がONか確認され(S301)、ストローブ信号がON、すなわち外部INT入力部にストローブ信号が入力されると(S301でYES)、上記主制御基板200から出力されたコマンド(制御信号)の受信およびRAMへの格納が行われる(S302)。ここで主制御基板200から受信するコマンドには、入賞コマンド、変動コマンド、変動開始コマンド、変動停止コマンド、オープニングコマンド、Vチャンス報知コマンド、ラウンド指定コマンド、エンディングコマンド、Vチャンス終了報知コマンド、客待ちコマンド、大当たり判定データ、V通過コマンド、保留球数コマンド、遊技状態指定コマンド等が含まれる。一方、ストローブ信号がONになっていなければ(S301でNO)、その時点でこの受信割り込み処理(S300)が終了する。
図31に示すように、2msタイマ割り込み処理(S400)では、データ出力処理(S401)、入力処理(S402)、ウォッチドッグタイマ処理(S403)が行われる。データ出力処理(S401)では、ランプ点灯パターンや音声パターン等を2ms毎に作成して出力する処理や駆動物を駆動するための制御データが作成される。入力処理(S402)では、例えば、遊技ボタンスイッチ67等の操作状況が入力される。ウォッチドッグタイマ処理(S403)では、ウォッチドッグタイマをリセットする処理が行われる。
また、図32に示すように、10msタイマ割り込み処理(S500)では、スイッチ状態取得処理(S501)、コマンド受信許可確認処理(S502)、下皿状態確認処理(S503)、ループシナリオ再設定処理(S504)、コマンド監視処理(S505)、ランプ処理(S506)、スイッチ処理(S507)、コマンド送信処理(S508)等が行われる。
スイッチ状態取得処理(S501)では、2msタイマ割り込み処理で作成したスイッチデータが10msタイマ割り込み処理用のスイッチデータとして格納することが行われる。コマンド受信許可確認処理(S502)では、RAMクリア時等の演出禁止期間の判定が行われる。下皿状態確認処理(S503)では、下側球受け皿37の満杯報知用タイマ設定が行われる。ループシナリオ再設定処理(S504)では、客待ち演出等の一定間隔で行う演出の設定が行われる。
続いて、後述するコマンド監視処理(S505)が行われた後、ランプ処理(S506)において、出力するランプデータの作成が行われる。そして、スイッチ処理(S507)では、遊技ボタンスイッチ67等の押下を検出して、それぞれの押下に対応した処理が行われる。その後、コマンド送信処理(S508)において、送信コマンドがある場合には当該コマンドが表示制御基板210、ランプ中継基板215や音声制御基板220等に送信される。これにより、10msタイマ割り込み処理(S500)が終了する。尚、遊技機1の機能等に合わせて、10msタイマ割り込み処理(S500)にその他の処理を含めてもよい。
次に、上記コマンド監視処理(S505)について図33乃至図35に基づいて説明する。コマンド監視処理(S505)では、主制御基板200から受信したコマンド(制御信号)を解析し、コマンドに対応した処理が行われる。図33乃至図35に示すように、コマンド監視処理(S505)では、先ず、主制御基板200からコマンド(制御信号)を受信したか否かが判断される(S505−1)。主制御基板200からコマンドを受信していないときには(S505−1でNO)、このコマンド監視処理(S505)は終了する。
一方、主制御基板200からコマンドを受信したときには(S505−1でYES)、そのコマンドが上記変動コマンド(S160−4−7−16でセット)か否かが判断される(S505−2)。そして、変動コマンドであると判断された場合には(S505−2でYES)、後述する変動コマンド処理が実行された後(S505−3)、主制御基板200から上記変動開始コマンド(S160−4−12でセット)を受信したか否かが判断される(S505−4)。
また、一方、上記S505−2で受信したコマンドが変動コマンドでないと判断された場合には(S505−2でNO)、主制御基板200から上記変動開始コマンド(S160−4−12でセット)を受信したか否かが判断される(S505−4)。そして、変動開始コマンドであると判断された場合には(S505−4でYES)、S505−5において、後述する変動コマンド処理(S505−3)で、変動コマンドによって指定されたリーチ外れ又は外れの変動パターン、若しくは、Vロング大当たり又はVショート大当たりの変動パターンに対応して選択された具体的な演出態様の変動演出パターンにて演出表示を開始するための変動演出開始コマンドを出力バッファにセットする変動開始設定処理が実行された後(S505−5)、S505−6の処理が実行される。
この変動演出開始コマンドが上記コマンド送信処理(S508)で表示制御基板210に送信されると、リーチ外れ又は外れの変動パターン、若しくは、Vロング大当たり又はVショート大当たりの変動パターンに対応する所定の演出画像が表示制御基板210のROMから読み出され、表示装置10の表示部11にて左、中、右特別図柄81A〜81Cの変動表示演出が開始される。
一方、上記S505−4において、変動開始コマンドでないと判断された場合には(S505−4でNO)、上記変動停止コマンド(S160−5−3でセット)か否かが判断される(S505−6)。そして、変動停止コマンドであると判断された場合には(S505−6でYES)、演出表示を終了させるための変動演出終了コマンドを出力バッファにセットする変動停止設定処理が実行された後(S505−7)、S505−8の処理が実行される。この変動演出終了コマンドが上記コマンド送信処理(S508)で表示制御基板210に送信されると、表示装置10の表示部11にて仮停止表示されている停止特別図柄81A〜81Cが停止表示(変動停止)されて変動表示演出が終了する。
一方、上記S505−6において、変動停止コマンドでないと判断された場合には(S505−6でNO)、上記大当たりのオープニングコマンド(S160−6−8でセット)か否かが判断される(S505−8)。そして、大当たりのオープニングコマンドであると判断された場合には(S505−8でYES)、特別遊技演出選択処理が実行された後(S505−9)、S505−10の処理が実行される。
この特別遊技演出選択処理(S505−9)では、オープニングコマンドが解析されて、大当たり遊技(特別遊技)時に実行する特別遊技演出のパターン(内容)が選択される。そして、この選択された特別遊技演出パターンにて特別遊技演出を開始するためのオープニング演出開始コマンドが出力バッファにセットされる。尚、特別遊技演出には、大当たり遊技のオープニング中に実行されるオープニング演出と、第1大入賞口45と第2大入賞口72の開放中及び開放間のインターバル中に実行されるラウンド演出パターンが含まれている。
そして、このオープニング演出開始コマンドが、上記コマンド送信処理(S508)で表示制御基板210に送信されると、所定のオープニング演出画像が表示制御基板210のROMから読み出され、1ラウンド目の第1大入賞口45が開放される前に表示装置10の表示部11に表示される。
一方、上記S505−8で大当たりのオープニングコマンドでないと判断された場合には(S505−8でNO)、S505−10において、上記ラウンド指定コマンド(S160−7−11でセット)か否かが判断される(S505−10)。そして、ラウンド指定コマンドであると判断された場合には(S505−10でYES)、後述するラウンド演出設定処理(S505−11)が実行され、その後、S505−12の処理が実行される。
また、一方、上記S505−10でラウンド指定コマンドでないと判断された場合には(S505−10でNO)、S505−12において、上記大当たりのエンディングコマンド(S160−7−17でセット)か否かが判断される(S505−12)。そして、大当たりのエンディングコマンドであると判断された場合には(S505−12でYES)、エンディング演出選択処理が実行された後(S505−13)、S505−14の処理が実行される。
このエンディング演出選択処理(S505−13)では、エンディングコマンドが解析されて、大当たり遊技(特別遊技)のエンディング中に実行されるエンディング演出のパターン(内容)が選択される。そして、この選択されたエンディング演出パターンにてエンディング演出を開始するためのエンディング演出開始コマンドが出力バッファにセットされる。そして、このエンディング演出開始コマンドが、上記コマンド送信処理(S508)で表示制御基板210に送信されると、所定のエンディング演出画像が表示制御基板210のROMから読み出され、表示装置10の表示部11に表示される。
一方、上記S505−12でエンディングコマンドでないと判断された場合には(S505−12でNO)、上記Vチャンス報知コマンド(S160−7−9でセット)か否かが判定される(S505−14)。そして、Vチャンス報知コマンドであると判定された場合には(S505−14でYES)、可動部材91を平面視反時計方向に90度回転させるためのVチャンス駆動データが出力バッファにセットされた後(S505−15)、S505−16の処理が実行される。
このVチャンス駆動データが上記コマンド送信処理(S508)でランプ中継基板215に送信されると、ランプ中継基板215は、図4(2)に示される通常時の可動部材91の駆動モータ95を回転駆動して、図4(1)に示すように、本体部92及び位置検出板93を平面視反時計方向に90度回転させて、第1凹部93Aが2連反射型フォトセンサ96に対向する回転位置で停止させる。即ち、本体部92及び位置検出板93が、第1凹部93Aが2連反射型フォトセンサ96の奥側に位置する反射型フォトセンサ96Bのみに検出されない、つまり、反射型フォトセンサ96AからON信号が出力されると共に、反射型フォトセンサ96BからOFF信号が出力される回転位置で停止される。
これにより、図45(1)〜(4)に示すように、Vロング大当たりの各停止特別図柄81A〜81Cが停止表示された後(図45(1))、第1大入賞口45が開放される1R〜14Rのラウンド演出表示が終了するまでは、本体部92の握り部92Cよりも上側の部分が表示窓7内に突出した状態で、刀身部92Aの側縁部、つまり、刃の部分が遊技者側に向くため、「Vチャンス!!」の文字は見えない(図45(2)〜(3))。
そして、Vロング大当たりの第2大入賞口72が開放される15R目のラウンド演出表示が開始されると共に、本体部92の握り部92Cよりも上側の部分が表示窓7内に突出した状態で、本体部92が平面視反時計方向に90度回転して、刀身部92Aの「Vチャンス!!」の文字が表示された面が遊技者側に向くため、「Vチャンス!!」の文字が正面側から見えるようになる(図45(4))。従って、遊技者は、第2大入賞口72が開放される旨を容易に確認することができ、右打ちを迅速に行うことができる。
一方、上記S505−14でVチャンス報知コマンドでないと判定された場合には(S505−14でNO)、上記Vチャンス終了コマンド(S160−7−19でセット)か否かが判定される(S505−16)。そして、Vチャンス終了コマンドであると判定された場合には(S505−16でYES)、可動部材91の本体部92及び位置検出板93を平面視時計方向に90度回転させて原点位置に復帰させるための第1原点復帰駆動データが出力バッファにセットされた後(S505−17)、S505−18の処理が実行される。
この第1原点復帰駆動データが上記コマンド送信処理(S508)でランプ中継基板215に送信されると、ランプ中継基板215は、図4(1)に示される刀身部92Aの「Vチャンス!!」の文字が表示された面が遊技者側に向いた状態の可動部材91の駆動モータ95が回転駆動されて、図4(2)に示すように、本体部92及び位置検出板93を平面視時計方向に90度回転されて、第2凹部93Bが2連反射型フォトセンサ96に対向する回転位置で停止される。
即ち、第2凹部93Bが2連反射型フォトセンサ96の各反射型フォトセンサ96A、96Bによって同時に検出されない、つまり、各反射型フォトセンサ96A、96BからOFF信号が出力される回転位置(原点位置)で再度、停止される。これにより、図45(5)に示すように、可動部材91は通常状態の位置に復帰するため(図4(2))、本体部92の刀身部92Aの側縁部、つまり、刃の部分が遊技者側に向くため、「Vチャンス!!」の文字は見えなくなる(図45(5))。
一方、上記S505−16でVチャンス終了コマンドでないと判定された場合には(S505−16でNO)、上記V通過コマンド(S160−7−27−9でセット)か否かが判定される(S505−18)。そして、V通過コマンドでないと判定された場合には(S505−18でNO)、S505−22の処理が実行される。これに対し、V通過コマンドであると判定された場合には(S505−18でYES)、特定領域75に遊技球が入球して確変状態(高確率時短状態)を獲得した旨を報知する演出表示を開始するための確変獲得演出開始コマンドが出力バッファにセットされる(S505−19)。
この確変獲得演出開始コマンドが上記コマンド送信処理(S508)で表示制御基板210に送信されると、確変状態(高確率時短状態)になる旨の所定の演出画像が表示制御基板210のROMから読み出され、表示装置10の表示部11にて表示される。例えば、図45(6)に示すように、「確変獲得」の文字が画面中央部に表示される。
続いて、可動部材91を平面視時計方向に90度回転させるためのV獲得駆動データが出力バッファにセットされる(S505−20)。このV獲得駆動データが上記コマンド送信処理(S508)でランプ中継基板215に送信されると、ランプ中継基板215は、図4(2)に示される通常時(原点位置)の可動部材91の駆動モータ95を回転駆動して、図4(3)に示すように、本体部92及び位置検出板93を原点位置から平面視時計方向へ90度回転させて、第3凹部93Cが2連反射型フォトセンサ96に対向する回転位置で停止させる。即ち、本体部92及び位置検出板93が、第3凹部93Cが2連反射型フォトセンサ96の手前側に位置する反射型フォトセンサ96Aのみに検出されない、つまり、反射型フォトセンサ96AからOFF信号が出力されると共に、反射型フォトセンサ96BからON信号が出力される回転位置で停止される。
これにより、図45(6)に示すように、本体部92の握り部92Cよりも上側の部分が表示窓7内に突出した状態で、刀身部92Aの「V獲得!!」の文字が表示された面が遊技者側に向くため、「V獲得!!」の文字が正面側から見えるようになる(図45(6))。従って、遊技者は、確変状態(高確率時短状態)になる旨を容易に確認することができる。
そして、S505−21において、V通過タイマの計時が開始され、可動部材91が、刀身部92Aの「V獲得!!」の文字が表示された面が遊技者側に向いた状態で停止されてからの経過時間の計測が開始される(S505−21)。続いて、S505−22において、V通過タイマの計時中か否かが判定される(S505−22)。そして、V通過タイマの計時中でないと判定された場合には(S505−22でNO)、S505−26の処理が実行される。
これに対して、V通過タイマの計時中であると判定された場合には(S505−22でYES)、V通過タイマの計測時間が、可動部材91の本体部92及び位置検出板93を再度、原点位置に回転させる原点復帰時間に達したか否かが判定される(S505−23)。そして、V通過タイマの計測時間が、可動部材91の本体部92及び位置検出板93を再度、原点位置に回転させる原点復帰時間に達していないと判定された場合には(S505−23でNO)、S505−26の処理が実行される。
一方、V通過タイマの計測時間が、可動部材91の本体部92及び位置検出板93を再度、原点位置に回転させる原点復帰時間に達したと判定された場合には(S505−23でYES)、可動部材91の本体部92及び位置検出板93を平面視反時計方向に90度回転させて原点位置に復帰させるための第2原点復帰駆動データが出力バッファにセットされる(S505−24)。
この第2原点復帰駆動データが上記コマンド送信処理(S508)でランプ中継基板215に送信されると、ランプ中継基板215は、図4(3)に示される刀身部92Aの「V獲得!!」の文字が表示された面が遊技者側に向いた状態の可動部材91の駆動モータ95が回転駆動されて、図4(2)に示すように、本体部92及び位置検出板93を平面視反時計方向に90度回転されて、第2凹部93Bが2連反射型フォトセンサ96に対向する回転位置で停止される。
即ち、第2凹部93Bが2連反射型フォトセンサ96の各反射型フォトセンサ96A、96Bによって同時に検出されない、つまり、各反射型フォトセンサ96A、96BからOFF信号が出力される回転位置(原点位置)で再度、停止される。これにより、可動部材91は通常状態の位置に復帰するため(図4(2))、本体部92の刀身部92Aの側縁部、つまり、刃の部分が遊技者側に向くため、「V獲得!!」の文字は見えなくなる(図1参照)。
そして、S505−25において、V通過タイマがリセットされ、V通過タイマの計時が終了する(S505−25)。また、表示装置10の画面中央部に表示されていた「確変獲得」の表示を終了させる確変獲得演出終了コマンドが出力バッファにセットされる(S505−25)。この確変獲得演出終了コマンドが上記コマンド送信処理(S508)で表示制御基板210に送信されると、表示装置10の画面中央部に表示されていた「確変獲得」の表示が終了する。
続いて、S505−26において、上記保留球数コマンド(S180−2でセット)か否かが判断される(S505−26)。そして、保留球数コマンドであると判断された場合には(S505−26でYES)、保留球数報知処理が実行された後(S505−27)、S505−28の処理が実行される。
この保留球数報知処理(S505−27)では、保留球数コマンドが解析されて、第1保留球数、及び、第2保留球数の各数値に対応して、第1保留球数に対応する演出保留画像9A、第2保留球数に対応する演出保留画像9Bのそれぞれの表示個数が決定される。そして、この決定されたそれぞれの個数で演出保留画像9Aと演出保留画像9Bを表示するように指示する演出保留表示コマンドが出力バッファにセットされる。また、普通図柄変動保留球数表示器(図示せず)で普通図柄変動保留球数の数値を点灯表示するように指示する普通保留表示コマンドが出力バッファにセットされる。
そして、この演出保留表示コマンドが、上記コマンド送信処理(S508)で表示制御基板210に送信されると、第1保留球数の数値に対応する演出保留画像9A、第2保留球数の数値に対応する演出保留画像9Bが、表示部11の下方に表示される(図1参照)。また、この普通保留表示コマンドが、上記コマンド送信処理(S508)でランプ中継基板215に送信されると、普通図柄変動保留球数表示器(図示せず)で普通図柄変動保留球数の数値が点灯表示される。
一方、上記S505−26で保留球数コマンドでないと判断された場合には(S505−26でNO)、S505−28において、上記遊技状態指定コマンド(S160−6−1−9、S160−7−27−10でセット)か否かが判断される(S505−28)。そして、遊技状態指定コマンドであると判断された場合には(S505−28でYES)、遊技状態指定コマンドが解析される(S505−29)。遊技状態指定コマンドには、上記確変フラグ及び時短フラグのON・OFF状態の情報が含まれている。
続いて、遊技状態指定コマンドに含まれる確変フラグがONに設定されているか否かが判定される(S505−30)。そして、確変フラグがONに設定されていると判定された場合には(S505−30でYES)、確変状態フラグがサブ制御基板205のRAMから読み出され、ONに設定されて再度、RAMに記憶された後(S505−31)、S505−33の処理が実行される。
一方、確変フラグがONに設定されていない、つまり、OFFに設定されていると判定された場合には(S505−30でNO)、確変状態フラグがサブ制御基板205のRAMから読み出され、OFFに設定されて再度、RAMに記憶される(S505−32)。尚、確変状態フラグは、遊技機1の起動時に、OFFに設定されてサブ制御基板205のRAMに記憶される。
その後、S505−33において、遊技状態指定コマンドに含まれる時短フラグがONに設定されているか否かが判定される(S505−33)。そして、時短フラグがONに設定されていると判定された場合には(S505−33でYES)、時短状態フラグがサブ制御基板205のRAMから読み出され、ONに設定されて再度、RAMに記憶された後(S505−34)、S505−36の処理が実行される。
一方、時短フラグがONに設定されていない、つまり、OFFに設定されていると判定された場合には(S505−33でNO)、時短状態フラグがサブ制御基板205のRAMから読み出され、OFFに設定されて再度、RAMに記憶される(S505−35)。尚、時短状態フラグは、遊技機1の起動時に、OFFに設定されてサブ制御基板205のRAMに記憶される。
続いて、S505−36において、上記客待ちコマンド(S160−4−4でセット)か否かが判定される(S505−36)。そして、客待ちコマンドでないと判定された場合には(S505−36でNO)、その他のコマンド処理が実施され(S505−38)、当該コマンド監視処理(S505)は終了する。
それに対して、上記S505−36において、受信されたコマンドが客待ちコマンドであると判定された場合には(S505−36でYES)、客待ちコマンド処理を行い(S505−37)、コマンド監視処理(S505)は終了する。客待ちコマンド処理(S505−37)は、例えば楽曲中であればその楽曲の音量がフェードアウトするように音声制御基板220に制御させる処理等を含むものである。尚、客待ちコマンドは、上記メイン処理において、大当たりおよび普通図柄当たりの当否判定を行う保留がないとき(保留が全て消化されたとき)に、左、中、右特別図柄および普通図柄が停止した後、主制御基板200から送信されるコマンドである。
[変動コマンド処理]
次に、上記変動コマンド処理(S505−3)について図36及び図44に基づいて説明する。図36に示すように、先ず、演出態様乱数値、演出乱数値、停止特別図柄乱数値、左図柄乱数値、中図柄乱数値、及び、右図柄乱数値等が取得されて、サブ制御基板205のRAMに記憶される(S505−3−1)。そして、変動コマンドが解析される(S505−3−2)。変動コマンドには、大当たり種別やリーチ外れや外れの変動パターンの種類等の情報が含まれている。
続いて、変動パターンが、Vロング大当たり又はVショート大当たりの変動パターンか否かが判定される(S505−3−3)。具体的には、変動パターンが、「P1」、「P11」、「P21」、「P31」であればVロング大当たりの変動パターンであり、変動パターンが、「P2」、「P12」であればVショート大当たりの変動パターンである(図42、図43参照)。
そして、Vロング大当たり又はVショート大当たりの変動パターンでないと判定された場合には(S505−3−3でNO)、変動コマンドに含まれる外れ又はリーチ外れの変動パターンに対応する外れ演出テーブル若しくはリーチ外れ演出テーブルから外れ若しくはリーチ外れの変動演出パターン(内容)が選択される(S505−3−4)。具体的には、上記S505−3−1で‘0’〜‘199’の上記演出態様乱数値のうちの一の演出態様乱数値が演出態様乱数用カウンタから取得され、この演出態様乱数値に対応する外れ、若しくは、リーチ外れの変動演出パターンが、外れ演出テーブル、若しくは、リーチ外れ演出テーブルから選択される。
例えば、変動コマンドに含まれる変動パターンが、「P5」、「P6」、「P24」、「P25」のいずれかであれば、通常状態の外れの変動パターンであり、それぞれに対応する通常状態の外れ演出テーブルから演出態様乱数値に対応する通常状態の外れの変動演出パターンが選択される。また、変動コマンドに含まれる変動パターンが、「P14」、「P15」、「P33」、「P34」のいずれかであれば、時短状態・確変状態の外れの変動パターンであり、それぞれに対応する時短状態・確変状態の外れ演出テーブルから演出態様乱数値に対応する時短状態・確変状態の外れの変動演出パターンが選択される。
また、変動コマンドに含まれる変動パターンが、「P3」、「P4」、「P22」、「P23」のいずれかであれば、通常状態のリーチ外れの変動パターンであり、それぞれに対応する通常状態のリーチ外れ演出テーブルから演出態様乱数値に対応する通常状態のリーチ外れの変動演出パターンが選択される。また、変動コマンドに含まれる変動パターンが、「P13」、「P32」のいずれかであれば、時短状態・確変状態のリーチ外れの変動パターンであり、それぞれに対応する時短状態・確変状態のリーチ外れ演出テーブルから演出態様乱数値に対応する時短状態・確変状態のリーチ外れの変動演出パターンが選択される。
続いて、外れ、若しくは、リーチ外れの変動パターンに対応する外れ停止特別図柄を選択する「外れ停止特別図柄選択処理」が実行される(S505−3−5)。ここで、外れ停止特別図柄選択処理(S505−3−5)について図37に基づいて説明する。
図37に示すように、先ず、上記S505−3−1で取得した左・中・右図柄乱数値(以下、左図柄乱数値を特別図柄データ1、中図柄乱数値を特別図柄データ2・右図柄乱数値を特別図柄データ3と称する)がRAMから読み出され(S505−3−5−1)、特別図柄データ1と特別図柄データ2と特別図柄データ3の乱数値が全て一致しているか否かが判定される(S505−3−5−2)。そして、特別図柄データ1と特別図柄データ2と特別図柄データ3の乱数値が全て一致していると判定された場合には(S505−3−5−2でYES)、上記S505−3−4でリーチ外れの変動演出パターンが選択されたか否かが判定される(S505−3−5−3)。
そして、上記S505−3−4でリーチ外れの変動演出パターンが選択されたと判定された場合には(S505−3−5−3でYES)、特別図柄データ1の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄、特別図柄データ2の乱数値に1加算した乱数値に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄、特別図柄データ3の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止右特別図柄にセットされ(S505−3−5−4)、この外れ停止特別図柄選択処理(S505−3−5)が終了する。
一方、上記S505−3−4でリーチ外れの変動演出パターンが選択されていない、つまり、外れの変動演出パターンが選択されたと判定された場合には(S505−3−5−3でNO)、特別図柄データ1の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄、特別図柄データ2の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄、特別図柄データ3の乱数値に1加算した乱数値に割り当てられている特別図柄が停止右特別図柄にセットされ(S505−3−5−5)、この外れ停止特別図柄選択処理(S505−3−5)が終了する。
上記S505−3−5−2で特別図柄データ1と2と3の乱数値が一致していないと判定された場合には(S505−3−5−2でNO)、特別図柄データ1と3の乱数値が一致しているか否かが判定される(S505−3−5−6)。そして、特別図柄データ1と3の乱数値が一致していると判定された場合には(S505−3−5−6でYES)、上記S505−3−4でリーチ外れの変動演出パターンが選択されたか否かが判定される(S505−3−5−7)。
そして、上記S505−3−5−7でリーチ外れの変動演出パターンが選択されたと判定された場合には(S505−3−5−7でYES)、特別図柄データ1の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄、特別図柄データ2の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄、特別図柄データ3の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止右特別図柄にセットされ(S505−3−5−8)、この外れ停止特別図柄選択処理(S505−3−5)が終了する。
一方、上記S505−3−4でリーチ外れの変動演出パターンが選択されていない、つまり、外れの変動演出パターンが選択されたと判定された場合には(S505−3−5−7でNO)、特別図柄データ1の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄、特別図柄データ2の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄、特別図柄データ3の乱数値に1加算した乱数値に割り当てられている特別図柄が停止右特別図柄にセットされ(S505−3−5−5)、この外れ停止特別図柄選択処理(S505−3−5)が終了する。
上記S505−3−5−6で特別図柄データ1と3の乱数値が一致していない、すなわち各特別図柄データ1、2、3が全て異なると判定された場合には(S505−3−5−6でNO)、上記S505−3−4でリーチ外れの変動演出パターンが選択されたか否かが判定される(S505−3−5−9)。
そして、上記S505−3−4でリーチ外れの変動演出パターンが選択されたと判定された場合には(S505−3−5−9でYES)、特別図柄データ1と特別図柄データ3の値が特別図柄データ1あるいは特別図柄データ3の乱数値に割り当てられている特別図柄と同一になるように停止左特別図柄と停止右特別図柄がセットされると共に、その同一にした特別図柄データ1或いは特別図柄データ3の乱数値に1加算した乱数値に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄にセットされ(S505−3−5−10)、この外れ停止特別図柄選択処理(S505−3−5)が終了する。
一方、上記S505−3−4でリーチ外れの変動演出パターンが選択されていない、つまり、外れの変動演出パターンが選択されたと判定された場合には(S505−3−5−9でNO)、特別図柄データ1の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄、特別図柄データ2の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄、特別図柄データ3の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止右特別図柄にセットされ(S505−3−5−8)、この外れ停止特別図柄選択処理(S505−3−5)が終了する。
続いて、図36に示すように、S505−3−6において、上記S505−3−5で選択された停止左特別図柄、停止中特別図柄、停止右特別図柄と、上記S505−3−4で選択された変動演出パターンとを含む外れ変動演出コマンドが出力バッファにセットされ(S505−3−6)、当該変動コマンド処理(S505−3)が終了する。この外れ変動演出コマンドが、上記コマンド送信処理(S508)で表示制御基板210に送信されると、外れ、若しくは、リーチ外れの特別図柄81A〜81Cの変動表示演出に対応する所定の演出画像が表示制御基板210のROMから読み出され、変動表示演出の準備がされる。
その後、上記変動演出開始コマンドが表示制御基板210に送信されると(S505−5)、外れ、若しくは、リーチ外れの変動表示演出が開始され、特別図柄81A〜81Cが、外れ図柄又はリーチ外れ図柄で仮停止表示される。そして、上記変動演出終了コマンドが表示制御基板210に送信されると(S505−7)、この外れ図柄又はリーチ外れ図柄が停止表示されて、外れ又はリーチ外れが付与された旨が報知される。
一方、上記S505−3−3において、変動コマンドに含まれる変動パターンが、Vロング大当たり又はVショート大当たりの変動パターンであると判定された場合には(S505−3−3でYES)、変動パターンが、Vロング大当たりの変動パターンであるか否か、つまり、「P1」、「P11」、「P21」、「P31」の何れかの変動パターンであるか否かが判定される(S505−3−7)。
そして、Vロング大当たりの変動パターンであると判定された場合には(S505−3−7でYES)、Vロング大当たりの変動パターンが、「P1」、「P21」のいずれかであれば、通常状態のVロング大当たりであり、それぞれに対応する通常状態のVロング大当たり演出テーブルから演出態様乱数値に対応する変動演出パターンが選択される(S505−3−8)。また、Vロング大当たりの変動パターンが、「P11」、「P31」のいずれかであれば、時短状態・確変状態のVロング大当たりであり、それぞれに対応する時短状態・確変状態のVロング大当たり演出テーブルから演出態様乱数値に対応する変動演出パターンが選択される(S505−3−8)。
続いて、Vロング大当たりの停止特別図柄が選択されて、RAMに記憶される(S505−3−9)。具体的には、上記S505−3−1で‘0’〜‘11’の上記停止特別図柄乱数値のうち一の停止特別図柄乱数値が停止特別図柄乱数用カウンタから取得され、図44に示す停止特別図柄テーブル106に基づいて停止特別図柄乱数値に対応する停止特別図柄が選択され、RAMに記憶される。
ここで、停止特別図柄テーブル106について図44に基づいて説明する。図44に示すように、停止特別図柄テーブル106は、「大当たり種別」と、「停止特別図柄乱数値」と、「停止特別図柄」とから構成されている。「大当たり種別」には、「Vロング大当たり」と「Vショート大当たり」とが、区分されて記憶されている。「停止特別図柄乱数値」には、「0、1」、「2、3」、「3、4」・・・「10、11」の6組の停止特別図柄乱数値が、各大当たり種別に対応して区分されて記憶されている。
「停止特別図柄」には、「1、1、1」、「3、3、3」、「5、5、5」・・・「11、11、11」の奇数のぞろ目の停止特別図柄が、Vロング大当たりの各「停止特別図柄乱数値」に順番に対応付けられて記憶されている。また、「停止特別図柄」には、「0、0、0」、「2、2、2」、「4、4、4」・・・「10、10、10」の偶数のぞろ目の停止特別図柄が、Vショート大当たりの各「停止特別図柄乱数値」に順番に対応付けられて記憶されている。従って、Vロング大当たりの場合には、停止特別図柄乱数値に対応した奇数のぞろ目の停止特別図柄が選択されて、RAMに記憶される(S505−3−9)。
続いて、図36に示すように、S505−3−10において、上記S505−3−8で選択されたVロング大当たりの変動演出パターンと、上記S505−3−9で選択された停止特別図柄とを含むVロング大当たりの変動演出コマンドが出力バッファにセットされ(S505−3−10)、当該変動コマンド処理(S505−3)が終了する。このVロング大当たりの変動演出コマンドが、上記コマンド送信処理(S508)で表示制御基板210に送信されると、Vロング大当たりの特別図柄81A〜81Cの変動表示演出に対応する所定の演出画像が表示制御基板210のROMから読み出され、変動表示演出の準備がされる。
その後、上記変動演出開始コマンドが表示制御基板210に送信されると(S505−5)、Vロング大当たりの変動表示演出が開始され、特別図柄81A〜81Cが、Vロング大当たりの停止特別図柄で仮停止表示される。そして、上記変動演出終了コマンドが表示制御基板210に送信されると(S505−7)、この停止特別図柄が停止表示されて、Vロング大当たりが付与された旨が報知される。例えば、図45(1)に示すように、「7、7、7」の停止特別図柄81A〜81Cが停止表示され、Vロング大当たりが付与された旨が報知される。
一方、上記S505−3−7において、Vロング大当たりの変動パターンでない、つまり、Vショート大当たりの変動パターンであると判定された場合には(S505−3−7でNO)、Vショート大当たりの変動パターンが、「P2」であれば、通常状態のVショート大当たりに対応する通常状態のVショート大当たり演出テーブルから演出態様乱数値に対応する変動演出パターンが選択される(S505−3−11)。また、Vショート大当たりの変動パターンが、「P12」であれば、時短状態・確変状態のVショート大当たりに対応する時短状態・確変状態のVショート大当たり演出テーブルから演出態様乱数値に対応する変動演出パターンが選択される(S505−3−11)。
続いて、Vショート大当たりの停止特別図柄が選択されて、RAMに記憶される(S505−3−12)。具体的には、上記S505−3−1で‘0’〜‘11’の上記停止特別図柄乱数値のうち一の停止特別図柄乱数値が停止特別図柄乱数用カウンタから取得され、図44に示す停止特別図柄テーブル106に基づいて停止特別図柄乱数値に対応する偶数のぞろ目の停止特別図柄が選択されて、RAMに記憶される(S505−3−12)。
そして、S505−3−13において、上記S505−3−11で選択されたVショート大当たりの変動演出パターンと、上記S505−3−12で選択された停止特別図柄とを含むVショート大当たりの変動演出コマンドが出力バッファにセットされ(S505−3−13)、当該変動コマンド処理(S505−3)が終了する。このVショート大当たりの変動演出コマンドが、上記コマンド送信処理(S508)で表示制御基板210に送信されると、Vショート大当たりの特別図柄81A〜81Cの変動表示演出に対応する所定の演出画像が表示制御基板210のROMから読み出され、変動表示演出の準備がされる。
その後、上記変動演出開始コマンドが表示制御基板210に送信されると(S505−5)、Vショート大当たりの変動表示演出が開始され、特別図柄81A〜81Cが、Vショート大当たりの停止特別図柄で仮停止表示される。そして、上記変動演出終了コマンドが表示制御基板210に送信されると(S505−7)、この停止特別図柄が停止表示されて、Vショート大当たりが付与された旨が報知される。
[ラウンド演出設定処理]
次に、上記ラウンド演出設定処理(S505−11)について図38及び図45に基づいて説明する。図38に示すように、先ず、ラウンド指定コマンドが解析される(S505−11−1)。ラウンド指定コマンドには、現在実行中のVロング大当たり遊技又はVショート大当たり遊技のラウンド数の情報や、現在実行中の大当たり遊技の種別(Vロング大当たり遊技かVショート大当たり遊技かの区別)等が含まれている。尚、現在実行中の大当たり遊技の種別は、上記変動コマンドの解析(S505−3−2)で取得してもよい。
続いて、現在実行中の大当たり遊技の種別は、Vロング大当たり遊技か否かが判定される(S505−11−2)。そして、現在実行中の大当たり遊技の種別は、Vロング大当たり遊技であると判定された場合には(S505−11−2でYES)、Vロング大当たりのラウンド演出パターンから現在実行中の大当たり遊技のラウンド数に対応するラウンド演出が選択される(S505−11−3)。
例えば、図45(2)〜(5)に示すように、Vロング大当たり遊技の場合には、表示画面の左上側に現在実行中の大当たり遊技の「ラウンド数」と、遊技者に右打ちを促す「右打ち」の文字と複数の矢印表示と、表示画面の中央部に「ボーナス」の文字を大きく表示し、14R目に画面下端中央部に「次ラウンドはVチャンス」の文字を表示するラウンド演出パターンから、現在実行中の大当たり遊技のラウンド数に対応するラウンド演出が選択される。
一方、上記S505−11−2で、現在実行中の大当たり遊技の種別は、Vショート大当たり遊技であると判定された場合には(S505−11−2でNO)、Vショート大当たりのラウンド演出パターンから現在実行中の大当たり遊技のラウンド数に対応するラウンド演出が選択される(S505−11−4)。
そして、この選択されたラウンド演出を実行するためのラウンド演出開始コマンドが出力バッファにセットされ(S505−11−5)、このラウンド演出設定処理(S505−11)が終了する。このラウンド演出開始コマンドが上記送信処理(S508)で表示制御基板210に送信されると、現在実行中の大当たり遊技のラウンド数に対応するラウンド演出の演出画像が表示制御基板210のROMから読み出されて、当該ラウンド演出の演出表示が開始され、次のラウンド指定コマンドが受信されるか(S505−10でYES)、エンディングコマンドが受信されるまで(S505−12でYES)、表示される。
以上詳細に説明した通り、本実施形態に係る遊技機1では、Vロング大当たりの15R目において、可動部材91の本体部92と位置検出板93が通常状態(原点位置)から平面視反時計方向に90度回転されて、刀身部92Aの一方の面に表示された「Vチャンス!!」の文字が正面側から見えるようになる(図4(1)、図45(3)〜(4))。これにより、遊技者は、第2大入賞口72が開放される旨を容易に確認することができ、右打ちを迅速に行うことができる。
また、Vロング大当たりの15ラウンド目において、第2大入賞口72に入賞した遊技球が特定領域75を通過した場合には、Vロング大当たり遊技が終了した後、可動部材91の本体部92と位置検出板93が通常状態(原点位置)から平面視時計方向に90度回転されて、刀身部92Aの他方の面に表示された「V獲得!!」の文字が正面側から見えるようになる(図4(3)、図45(5)〜(6))。これにより、遊技者は、確変状態(高確率時短状態)になる旨を容易に確認することができる。
また、本体部92と一体的に回転する略円板状に形成された位置検出板93の外周部には、2連反射型フォトセンサ96を構成する一対の反射型フォトセンサ96A、96Bから同時にOFF信号が出力されて、検出可能な周方向の幅を有する第2凹部93Bが形成されている。これにより、ランプ中継基板215は、この第2凹部93Bを原点位置に設定して駆動モータ95を制御するため、原点位置を高精度に検出して駆動モータ95を制御することが可能となる。
また、位置検出板93の外周部には、原点位置から平面視反時計方向に90度回転した位置に一対の反射型フォトセンサ96A、96Bのうちの反射型フォトセンサ96BからOFF信号が出力され、反射型フォトセンサ96AからON信号が出力される第1凹部93Aが形成されている。これにより、ランプ中継基板215は、原点位置に位置する位置検出板93を、反射型フォトセンサ96BからOFF信号が出力され、反射型フォトセンサ96AからON信号が出力される回転位置まで平面視反時計方向に90度回転させることによって、本体部92及び位置検出板93を平面視反時計方向に90度回転させた回転位置まで高精度に回転させることが可能となる。
また、位置検出板93の外周部には、原点位置から平面視時計方向に90度回転した位置に一対の反射型フォトセンサ96A、96Bのうちの反射型フォトセンサ96AからOFF信号が出力され、反射型フォトセンサ96BからON信号が出力される第3凹部93Cが形成されている。これにより、ランプ中継基板215は、原点位置に位置する位置検出板93を、反射型フォトセンサ96AからOFF信号が出力され、反射型フォトセンサ96BからON信号が出力される回転位置まで平面視時計方向に90度回転させることによって、本体部92及び位置検出板93を平面視時計方向に90度回転させた回転位置まで高精度に回転させることが可能となる。
また、位置検出板93の外周部に形成される第1凹部93A〜第3凹部93Cの各周方向の幅は、一対の反射型フォトセンサ96A、96Bから同時にOFF信号が出力される幅と、一対の反射型フォトセンサ96A、96Bのうちの一方又は他方からのみOFF信号が出力される幅から構成される簡易な構成ため、1個の2連反射型フォトセンサ96によって、可動部材91の回転位置を検出することができ、演出的な動作が可能な可動部材91の取り付けスペースを少なくすることが可能となる。
また、2連反射型フォトセンサ96は、一対の反射型フォトセンサ96A、96Bから構成されるため、この2連反射型フォトセンサ96の取り付けスペースを少なくすることができる。その結果、演出的な動作が可能な可動部材91の取り付けスペースを更に少なくすることが可能となり、可動部材91の取付位置を選択する自由度を増加させることが可能となる。
また、位置検出板93は、略円板状に形成されているため、可動部材91の軸方向の取り付け高さ寸法を短くして、可動部材91の取り付けスペースを更に少なくすることが可能となり、可動部材91の取付位置を選択する自由度を増加させることが可能となる。
尚、本発明は前記実施形態に限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。例えば、以下のようにしてもよい。
[他の第1実施形態]
(A)例えば、前記実施形態に係る可動部材91に替えて、図46に示す他の第1実施形態に係る可動部材111を取り付けてもよい。他の第1実施形態に係る可動部材111について図46に基づいて説明する。尚、前記実施形態に係る可動部材91と同一符号は、前記実施形態に係る可動部材91と同一あるいは相当する部分を示すものである。この他の第1実施形態に係る可動部材111の全体構成は、前記実施形態に係る可動部材91とほぼ同じ構成である。また、他の第1実施形態に係る可動部材111の制御構成及び制御処理は、前記実施形態に係る可動部材91の制御構成及び制御処理とほぼ同じである。
但し、図46に示すように、他の第1実施形態に係る可動部材111では、位置検出板93において、第1凹部93A、第2凹部93B及び第3凹部93Cに替えて、位置検出板93の外周面から突出する第1凸部93E、第2凸部93F及び第3凸部93Gが設けられている点で前記実施形態に係る可動部材91と異なっている。また、2連反射型フォトセンサ96は、位置検出板93の外周面から突出する第1凸部93E〜第3凸部93Gの半径方向外側面の近傍位置、例えば、約5mm離れた位置に配置されている。
具体的には、図46に示すように、略円板状の位置検出板93の外周面には、第1凸部93E、第2凸部93F、第3凸部93Gが、中心角略90度の間隔で、全厚さに渡って外周面から半径方向外側へ所定突出高さ、例えば、約5mm〜10mmの突出高さで平面視矩形状に突出して形成されている。この第2凸部93Fは、刀身部92Aの「V獲得!!」の文字が表示された面に対して、突出方向外側の壁面部が略平行に対向するように配置されている。また、図46(2)に示すように、第2凸部93Fは、円周方向の幅が、2連反射型フォトセンサ96の各反射型フォトセンサ96A、96Bによって同時に検出される、つまり、各反射型フォトセンサ96A、96BからON信号が出力される幅寸法になるように形成され、原点位置として機能するように構成されている。
また、図46(2)に示すように、第1凸部93Eは、第2凸部93Fに対して平面視時計回り方向約90度の外周面に位置するように形成されている。また、第1凸部93Eは、円周方向の幅が、第2凸部93Fの約半分の幅で、駆動モータ95の回転軸を通る刀身部92Aの刃幅方向の直線97に対して平面視第2凸部93F側に位置するように形成されている。従って、図46(1)に示すように、第1凸部93Eが2連反射型フォトセンサ96に対向した場合には、2連反射型フォトセンサ96の奥側に位置する反射型フォトセンサ96Bのみに検出されて、つまり、反射型フォトセンサ96AからOFF信号が出力されると共に、反射型フォトセンサ96BからON信号が出力されるように構成されている。
また、図46(2)に示すように、第3凸部93Gは、第2凸部93Fに対して平面視反時計回り方向約90度の外周面に位置するように形成されている。また、第3凸部93Gは、円周方向の幅が、第2凸部93Fの約半分の幅で、駆動モータ95の回転軸を通る刀身部92Aの刃幅方向の直線97に対して平面視第2凸部93F側に位置するように形成されている。従って、図46(3)に示すように、第3凸部93Gが2連反射型フォトセンサ96に対向した場合には、2連反射型フォトセンサ96の手前側に位置する反射型フォトセンサ96Aのみに検出されて、つまり、反射型フォトセンサ96AからON信号が出力されると共に、反射型フォトセンサ96BからOFF信号が出力されるように構成されている。
上記のように構成された可動部材111は、通常時は、図46(2)に示すように、原点位置である第2凸部93Fが2連反射型フォトセンサ96に対向する回転位置で、つまり、各反射型フォトセンサ96A、96BからON信号が出力される回転位置で停止されている。従って、図1に示すように、通常時は、本体部92の握り部92Cよりも上側の部分が表示窓7内に突出した状態で、刀身部92Aの側縁部、つまり、刃の部分が遊技者側に向くため、「Vチャンス!!」の文字、及び、「V獲得!!」の文字は、正面側からは見えない。
また、可動部材111は、Vロング大当たりの15ラウンド目において、第2大入賞口72が開放される時に、図46(1)に示すように、本体部92及び位置検出板93が、通常状態から平面視反時計方向へ90度回転されて、第1凸部93Eが2連反射型フォトセンサ96に対向する回転位置で、つまり、反射型フォトセンサ96AからOFF信号が出力されると共に、反射型フォトセンサ96BからON信号が出力される回転位置で停止される。
これにより、本体部92の握り部92Cよりも上側の部分が表示窓7内に突出した状態で、刀身部92Aの「Vチャンス!!」の文字が表示された面が遊技者側に向くため、「Vチャンス!!」の文字が正面側から見えるようになる(図45(4)参照。)。従って、遊技者は、第2大入賞口72が開放される旨を容易に確認することができ、右打ちを迅速に行うことができる。
また、可動部材111は、Vロング大当たりの15ラウンド目において、第2大入賞口72に入賞した遊技球が特定領域75を通過した時に、図46(3)に示すように、本体部92及び位置検出板93が、通常状態から平面視時計方向へ90度回転されて、第3凸部93Gが2連反射型フォトセンサ96に対向する回転位置で、つまり、反射型フォトセンサ96AからON信号が出力されると共に、反射型フォトセンサ96BからOFF信号が出力される回転位置で停止される。
これにより、本体部92の握り部92Cよりも上側の部分が表示窓7内に突出した状態で、刀身部92Aの「V獲得!!」の文字が表示された面が遊技者側に向くため、「V獲得!!」の文字が正面側から見えるようになる(図45(6)参照。)。従って、遊技者は、確変状態(高確率時短状態)になる旨を容易に確認することができる。
従って、本体部92と一体的に回転する略円板状に形成された位置検出板93の外周部には、2連反射型フォトセンサ96を構成する一対の反射型フォトセンサ96A、96Bから同時にON信号が出力されて、検出可能な周方向の幅を有する第2凸部93Fが形成されている。これにより、ランプ中継基板215は、この第2凸部93Fを原点位置に設定して駆動モータ95を制御するため、原点位置を高精度に検出して駆動モータ95を制御することが可能となる。
また、位置検出板93の外周部には、原点位置から平面視反時計方向に90度回転した位置に一対の反射型フォトセンサ96A、96Bのうちの反射型フォトセンサ96BからON信号が出力され、反射型フォトセンサ96AからOFF信号が出力される第1凸部93Eが形成されている。これにより、ランプ中継基板215は、原点位置に位置する位置検出板93を、反射型フォトセンサ96BからON信号が出力され、反射型フォトセンサ96AからOFF信号が出力される回転位置まで平面視反時計方向に90度回転させることによって、本体部92及び位置検出板93を平面視反時計方向に90度回転させた回転位置まで高精度に回転させることが可能となる。
また、位置検出板93の外周部には、原点位置から平面視時計方向に90度回転した位置に一対の反射型フォトセンサ96A、96Bのうちの反射型フォトセンサ96AからON信号が出力され、反射型フォトセンサ96BからOFF信号が出力される第3凸部93Gが形成されている。これにより、ランプ中継基板215は、原点位置に位置する位置検出板93を、反射型フォトセンサ96AからON信号が出力され、反射型フォトセンサ96BからOFF信号が出力される回転位置まで平面視時計方向に90度回転させることによって、本体部92及び位置検出板93を平面視時計方向に90度回転させた回転位置まで高精度に回転させることが可能となる。
また、位置検出板93の外周部に形成される第1凸部93E〜第3凸部93Gの各周方向の幅は、一対の反射型フォトセンサ96A、96Bから同時にON信号が出力される幅と、一対の反射型フォトセンサ96A、96Bのうちの一方又は他方からのみON信号が出力される幅から構成される簡易な構成ため、1個の2連反射型フォトセンサ96によって、可動部材111の回転位置を検出することができ、演出的な動作が可能な可動部材111の取り付けスペースを少なくすることが可能となる。
また、2連反射型フォトセンサ96は、一対の反射型フォトセンサ96A、96Bから構成されるため、この2連反射型フォトセンサ96の取り付けスペースを少なくすることができる。その結果、演出的な動作が可能な可動部材111の取り付けスペースを更に少なくすることが可能となり、可動部材111の取付位置を選択する自由度を増加させることが可能となる。
また、位置検出板93は、略円板状に形成されているため、可動部材111の軸方向の取り付け高さ寸法を短くして、可動部材111の取り付けスペースを更に少なくすることが可能となり、可動部材111の取付位置を選択する自由度を増加させることが可能となる。
[他の第2実施形態]
(B)例えば、上記他の第1実施形態に係る可動部材111に替えて、図47に示す他の第2実施形態に係る可動部材115を取り付けてもよい。他の第2実施形態に係る可動部材115について図47に基づいて説明する。尚、他の第1実施形態に係る可動部材111と同一符号は、他の第1実施形態に係る可動部材111と同一あるいは相当する部分を示すものである。この他の第2実施形態に係る可動部材115の全体構成は、他の第1実施形態に係る可動部材111とほぼ同じ構成である。また、他の第2実施形態に係る可動部材115の制御構成及び制御処理は、他の第1実施形態に係る可動部材111の制御構成及び制御処理とほぼ同じである。
但し、図47に示すように、他の第2実施形態に係る可動部材115では、2連反射型フォトセンサ96に替えて、2連透過型フォトインタラプタ116が用いられる点で他の第1実施形態に係る可動部材111と異なっている。
具体的には、図47に示すように、2連透過型フォトインタラプタ116は、一対の透過型フォトインタラプタ116A、116Bが、位置検出板93の外周面の周方向に沿って隣接配置されて構成され、位置検出板93に対して右側に配置されている。また、一対の透過型フォトインタラプタ116A、116Bの隣接面は、位置検出板93の半径方向に沿って配置されると共に、遊技盤2の裏面に対してほぼ平行になるように配置されている。
また、位置検出板93が回転することによって、側面視略コの字形に形成された2連透過型フォトインタラプタ116のスリット内を第1凸部93E、第2凸部93F、第3凸部93Gが通過する際に、一対の透過型フォトインタラプタ116A、116Bのそれぞれの受光素子と発光素子の間を遮って通過するように構成されている。また、2連透過型フォトインタラプタ116の周方向の幅は、第2凸部93Fの周方向の幅とほぼ同じ幅寸法に形成されている。従って、各透過型フォトインタラプタ116A、116Bの周方向の幅は、第1凸部93E及び第3凸部93Gの周方向の幅とほぼ同じ幅寸法に形成されている。
従って、図47(2)に示すように、第2凸部93Fは、円周方向の幅が、2連透過型フォトインタラプタ116の各透過型フォトインタラプタ116A、116Bによって同時に検出される、つまり、各透過型フォトインタラプタ116A、116BからON信号が出力され、原点位置として機能するように構成されている。
また、図47(1)に示すように、第1凸部93Eが2連透過型フォトインタラプタ116に対向した場合には、2連透過型フォトインタラプタ116の奥側に位置する透過型フォトインタラプタ116Bのみに検出されて、つまり、透過型フォトインタラプタ116AからOFF信号が出力されると共に、透過型フォトインタラプタ116BからON信号が出力されるように構成されている。
また、図47(3)に示すように、第3凸部93Gが2連透過型フォトインタラプタ116に対向した場合には、2連透過型フォトインタラプタ116の手前側に位置する透過型フォトインタラプタ116Aのみに検出されて、つまり、透過型フォトインタラプタ116AからON信号が出力されると共に、透過型フォトインタラプタ116BからOFF信号が出力されるように構成されている。
上記のように構成された可動部材115は、通常時は、図47(2)に示すように、原点位置である第2凸部93Fが2連透過型フォトインタラプタ116に対向する回転位置で、つまり、各透過型フォトインタラプタ116A、116BからON信号が出力される回転位置で停止されている。従って、図1に示すように、通常時は、本体部92の握り部92Cよりも上側の部分が表示窓7内に突出した状態で、刀身部92Aの側縁部、つまり、刃の部分が遊技者側に向くため、「Vチャンス!!」の文字、及び、「V獲得!!」の文字は、正面側からは見えない。
また、可動部材115は、Vロング大当たりの15ラウンド目において、第2大入賞口72が開放される時に、図47(1)に示すように、本体部92及び位置検出板93が、通常状態から平面視反時計方向へ90度回転されて、第1凸部93Eが2連透過型フォトインタラプタ116に対向する回転位置で、つまり、透過型フォトインタラプタ116AからOFF信号が出力されると共に、透過型フォトインタラプタ116BからON信号が出力される回転位置で停止される。
これにより、本体部92の握り部92Cよりも上側の部分が表示窓7内に突出した状態で、刀身部92Aの「Vチャンス!!」の文字が表示された面が遊技者側に向くため、「Vチャンス!!」の文字が正面側から見えるようになる(図45(4)参照。)。従って、遊技者は、第2大入賞口72が開放される旨を容易に確認することができ、右打ちを迅速に行うことができる。
また、可動部材115は、Vロング大当たりの15ラウンド目において、第2大入賞口72に入賞した遊技球が特定領域75を通過した時に、図47(3)に示すように、本体部92及び位置検出板93が、通常状態から平面視時計方向へ90度回転されて、第3凸部93Gが2連透過型フォトインタラプタ116に対向する回転位置で、つまり、透過型フォトインタラプタ116AからON信号が出力されると共に、透過型フォトインタラプタ116BからOFF信号が出力される回転位置で停止される。
これにより、本体部92の握り部92Cよりも上側の部分が表示窓7内に突出した状態で、刀身部92Aの「V獲得!!」の文字が表示された面が遊技者側に向くため、「V獲得!!」の文字が正面側から見えるようになる(図45(6)参照。)。従って、遊技者は、確変状態(高確率時短状態)になる旨を容易に確認することができる。
従って、本体部92と一体的に回転する略円板状に形成された位置検出板93の外周部には、2連透過型フォトインタラプタ116を構成する一対の透過型フォトインタラプタ116A、116Bから同時にON信号が出力されて、検出可能な周方向の幅を有する第2凸部93Fが形成されている。これにより、ランプ中継基板215は、この第2凸部93Fを原点位置に設定して駆動モータ95を制御するため、原点位置を高精度に検出して駆動モータ95を制御することが可能となる。
また、位置検出板93の外周部には、原点位置から平面視反時計方向に90度回転した位置に一対の透過型フォトインタラプタ116A、116Bのうちの透過型フォトインタラプタ116BからON信号が出力され、透過型フォトインタラプタ116AからOFF信号が出力される第1凸部93Eが形成されている。これにより、ランプ中継基板215は、原点位置に位置する位置検出板93を、透過型フォトインタラプタ116BからON信号が出力され、透過型フォトインタラプタ116AからOFF信号が出力される回転位置まで平面視反時計方向に90度回転させることによって、本体部92及び位置検出板93を平面視反時計方向に90度回転させた回転位置まで高精度に回転させることが可能となる。
また、位置検出板93の外周部には、原点位置から平面視時計方向に90度回転した位置に一対の透過型フォトインタラプタ116A、116Bのうちの透過型フォトインタラプタ116AからON信号が出力され、透過型フォトインタラプタ116BからOFF信号が出力される第3凸部93Gが形成されている。これにより、ランプ中継基板215は、原点位置に位置する位置検出板93を、透過型フォトインタラプタ116AからON信号が出力され、透過型フォトインタラプタ116BからOFF信号が出力される回転位置まで平面視時計方向に90度回転させることによって、本体部92及び位置検出板93を平面視時計方向に90度回転させた回転位置まで高精度に回転させることが可能となる。
また、位置検出板93の外周部に形成される第1凸部93E〜第3凸部93Gの各周方向の幅は、一対の透過型フォトインタラプタ116A、116Bから同時にON信号が出力される幅と、一対の透過型フォトインタラプタ116A、116Bのうちの一方又は他方からのみON信号が出力される幅から構成される簡易な構成ため、1個の2連透過型フォトインタラプタ116によって、可動部材115の回転位置を検出することができ、演出的な動作が可能な可動部材115の取り付けスペースを少なくすることが可能となる。
また、2連透過型フォトインタラプタ116は、一対の透過型フォトインタラプタ116A、116Bから構成されるため、この2連透過型フォトインタラプタ116の取り付けスペースを少なくすることができる。その結果、演出的な動作が可能な可動部材115の取り付けスペースを更に少なくすることが可能となり、可動部材115の取付位置を選択する自由度を増加させることが可能となる。
また、位置検出板93は、略円板状に形成されているため、可動部材115の軸方向の取り付け高さ寸法を短くして、可動部材115の取り付けスペースを更に少なくすることが可能となり、可動部材115の取付位置を選択する自由度を増加させることが可能となる。
[他の第3実施形態]
(C)また、例えば、前記実施形態に係る遊技機1において、位置検出板93に第2凹部93Bと、この第2凹部93Bに対して直径方向反対側に第1凹部93A又は第3凹部93Cのうちの一方のみを形成するようにしてもよい。そして、2連反射型フォトセンサ96によって第2凹部93Bが検出される位置を可動部材91の原点位置とし、2連反射型フォトセンサ96によって第1凹部93A又は第3凹部93Cが検出される位置を可動部材91が平面視180度回転した位置とすることが可能となる。これにより、1個の2連反射型フォトセンサ96によって、可動部材91の回転位置を検出することができ、演出的な動作が可能な可動部材91の取り付けスペースを少なくすることが可能となり、可動部材91の取付位置を選択する自由度を増加させることが可能となる。
[他の第4実施形態]
(D)また、例えば、他の第1実施形態に係る可動部材111において、位置検出板93に第2凸部93Fと、この第2凸部93Fに対して直径方向反対側に第1凸部93E又は第3凸部93Gのうちの一方のみを形成するようにしてもよい。そして、2連反射型フォトセンサ96によって第2凸部93Fが検出される位置を可動部材111の原点位置とし、2連反射型フォトセンサ96によって第1凸部93E又は第3凸部93Gが検出される位置を可動部材111が平面視180度回転した位置とすることが可能となる。これにより、1個の2連反射型フォトセンサ96によって、可動部材111の回転位置を検出することができ、演出的な動作が可能な可動部材111の取り付けスペースを少なくすることが可能となり、可動部材111の取付位置を選択する自由度を増加させることが可能となる。
[他の第5実施形態]
(E)また、例えば、他の第2実施形態に係る可動部材115において、位置検出板93に第2凸部93Fと、この第2凸部93Fに対して直径方向反対側に第1凸部93E又は第3凸部93Gのうちの一方のみを形成するようにしてもよい。そして、2連透過型フォトインタラプタ116によって第2凸部93Fが検出される位置を可動部材115の原点位置とし、2連透過型フォトインタラプタ116によって第1凸部93E又は第3凸部93Gが検出される位置を可動部材115が平面視180度回転した位置とすることが可能となる。これにより、1個の2連透過型フォトインタラプタ116によって、可動部材115の回転位置を検出することができ、演出的な動作が可能な可動部材115の取り付けスペースを少なくすることが可能となり、可動部材115の取付位置を選択する自由度を増加させることが可能となる。
[他の第6実施形態]
(F)また、例えば、位置検出板93を、略円板状に限らず、略半円板状に形成し、その外周部に、上記第1凹部93A〜第3凹部93C、又は、上記第1凸部93E〜第3凸部93Gを形成するようにしてもよい。これにより、位置検出板93の軽量化を図ることができ、引いては、可動部材91の軽量化を図ることができる。
[他の第7実施形態]
(G)また、例えば、位置検出板93を、略円板状に限らず、略円環状、又は、略半円環状に形成してもよい。そして、略円環状、又は、略半円環状に形成された位置検出板93の内周部と、本体部92の握り部92Cの下端部とを複数の梁で連結するようにしてもよい。また、略円環状、又は、略半円環状に形成された位置検出板93の外周部に、上記第1凹部93A〜第3凹部C、又は、上記第1凸部93E〜第3凸部93Gを形成するようにしてもよい。これにより、位置検出板93の軽量化を図ることができ、引いては、可動部材91の軽量化を図ることができる。
前記目的を達成するため請求項1に係る遊技機は、演出的な動作が可能な可動部材を備えた遊技機において、前記可動部材を一軸回りに回転させる回転駆動手段と、前記可動部材の回転位置を検出する検出手段と、前記検出手段によって検出された回転位置に基づいて前記回転駆動手段を制御する回転制御手段と、を備え、前記検出手段は、前記可動部材と一体的に前記一軸回りに回転すると共に、前記一軸に対して半径方向外側の外周部の所定の複数箇所に周方向の幅が異なる凹部又は凸部が形成された回転部材と、前記回転部材の前記外周部に対向するように配置された一対の検知部材と、を有し、前記凹部又は前記凸部の前記周方向の幅は、第1の寸法の幅と、前記第1の寸法より短い寸法の幅とを含み、前記第1の寸法の幅の前記凹部又は前記凸部が、前記一対の検知部材によって同時に検出され、前記第2の寸法の幅の前記凹部又は前記凸部が、前記一対の検知部材のうちの一方又は他方の検知部材のみによって検出されるように、前記一対の検知部材が、前記周方向に沿って隣接して配置されたことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、演出的な動作が可能な可動部材を備えた遊技機において、前記可動部材を一軸回りに回転させる回転駆動手段と、前記可動部材の回転位置を検出する検出手段と、前記検出手段によって検出された回転位置に基づいて前記回転駆動手段を制御する回転制御手段と、を備え、前記検出手段は、前記可動部材と一体的に前記一軸回りに回転すると共に、前記一軸に対して半径方向外側の外周部の所定の複数箇所に周方向の幅が異なる凹部又は凸部が形成された回転部材と、前記回転部材の前記外周部に対向するように配置された一対の検知部材と、を有し、前記凹部又は前記凸部の前記周方向の幅は、第1の寸法の幅と、前記第1の寸法より短い寸法の幅とを含み、前記第1の寸法の幅の前記凹部又は前記凸部が、前記一対の検知部材によって同時に検出され、前記第2の寸法の幅の前記凹部又は前記凸部が、前記一対の検知部材のうちの一方又は他方の検知部材のみによって検出されるように、前記一対の検知部材が、前記周方向に沿って隣接して配置される構成のため、演出的な動作が可能な可動部材の取り付けスペースを少なくすることが可能となる。