JP2018036110A - 微粒子センサ - Google Patents

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薫 久田
井上 義規
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Abstract

【課題】1−3間絶縁体層の表面を通じた第1電位の部材と第3電位の部材との間での電流リークが生じ難い微粒子センサを提供する。【解決手段】第1ケーブル90の1−3間絶縁体層95は、第3半導電先端部96bの先端96cよりも第1ケーブル90の長さ方向の先端側CSに延びる形態で第1ケーブル90の外部に露出する1−3間絶縁露出部95dを含む。第1ケーブル90の長さ方向について、1−3間絶縁体層95のうち第3編組露出部97bの先端97cよりも先端側CSに位置する部位の長さAと、第3半導電先端部96bの長さBとは、0<B<(A/2)の関係を満たす。【選択図】図6

Description

本発明は、通気管内を流通する被測定ガス中の微粒子の量を検知する微粒子センサに関する。
ガス中の微粒子量を計測したい場合がある。例えば、内燃機関(例えば、ディーゼルエンジン、ガソリンエンジン)では、その排気ガス中にススなどの微粒子を含むことがある。このような微粒子を含む排気ガスは、フィルタで微粒子を捕集して浄化することが行われている。しかるに、フィルタが破損するなどの不具合を生じた場合には、未浄化の排気ガスが直接、フィルタの下流に排出されることとなる。そこで、排気ガス中の微粒子の量を直接計測したり、フィルタの不具合を検知すべく、フィルタ下流の排気ガス中の微粒子の量を検知可能な微粒子センサが求められている。
このような微粒子センサとして、通気管に装着されて、通気管内を流通する被測定ガス中の微粒子の量を検知するセンサ本体部と、このセンサ本体部を駆動する回路部とセンサ本体部との間を電気的に接続するケーブルと、を備える微粒子センサが知られている。この微粒子センサのケーブルは、例えば、複数の導電体と絶縁体から構成されている。このケーブルが振動すると、導電体と絶縁体との間に摩擦による静電気が発生して、絶縁体の表面が帯電する場合がある。そして、このような静電気による帯電が生じると、静電気ノイズが発生して、微粒子の量が適切に検知できなくなる虞があった。
これに対し、特許文献1には、センサ本体部と回路部との間を接続するケーブルとして、以下の構成の二重包囲ケーブルを用いた微粒子センサが提案されている。特許文献1の二重包囲ケーブルは、第1電位配線(編組)と第3電位配線(編組)とで第2電位配線を二重に包囲するとともに、第3電位配線で第1電位配線を包囲している。そして、第1電位配線と第3電位配線の間には、両者を絶縁する1−3間絶縁体層が配置されている。しかも、1−3間絶縁体層の径方向内側表面は、この1−3間絶縁体層と一体とされた導電性の第1導電被覆層に覆われており、第1電位配線は、この第1導電被覆層に接触している。また、1−3間絶縁体層の径方向外側表面は、この1−3間絶縁体層と一体とされた導電性の第3導電被覆層に覆われており、第3電位配線は、この第3導電被覆層に接触している。また、第3電位配線の径方向周囲は、絶縁性の外側絶縁被覆層によって被覆されている。
このような構成のケーブルでは、当該ケーブルが振動しても、1−3間絶縁体層は、第1電位配線あるいは第3電位配線と触れておらず、これらとの間の摩擦が生じないので、1−3間絶縁体層に静電気による帯電を生じにくい。従って、第1電位配線(編組)と第3電位配線(編組)との間に静電気が帯電するのを抑えることができる。
特開2014−35292号公報
しかしながら、上述のような構成を有するケーブルでは、以下のような不具合が生じる虞があった。具体的には、ケーブルの先端部では、各配線をセンサ本体部の各部に接続するために、各配線及び各絶縁体層の先端部を外部に露出させる必要がある。このため、このケーブルでは、例えば、第3電位配線(編組)が、外側絶縁被覆層の先端よりもケーブルの先端側に延びる形態でケーブルの外部に露出し、円環状に切断された先端を有する第3配線露出部を含むように加工される。また、第3導電被覆層が、第3配線露出部の先端よりもケーブルの長さ方向の先端側に延びる形態で前記ケーブルの外部に露出し、円環状に切断された先端を有する第3導電露出部を含むように加工される。さらに、1−3間絶縁体層が、第3導電露出部の先端よりもケーブルの長さ方向の先端側に延びる形態でケーブルの外部に露出する1−3間絶縁露出部を含むように加工される。
このため、例えば、1−3間絶縁露出部の表面に水分等の異物が付着することで、1−3間絶縁体層の表面の絶縁性が低下した場合には、第3電位配線に接触する第3導電被覆層と第1電位配線に接触する第1導電被覆層との間で、1−3間絶縁体層の表面を通じた電流リークが生じる虞がある。このように、1−3間絶縁体層の表面を通じて、第1電位とされる第1電位部材に導通する第1電位配線(編組)と第3電位とされる第3電位部材に導通する第3電位配線(編組)との間で漏れ電流が流れた場合には、被測定ガス中の微粒子の量を適切に検知することができなくなる虞があった。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであって、1−3間絶縁体層の表面を通じた第1電位の部材と第3電位の部材との間での電流リークが生じ難い微粒子センサを提供するものである。
本発明の一態様は、通気管に装着されて、前記通気管内を流通する被測定ガス中の微粒子の量を検知するセンサ本体部と、前記センサ本体部を駆動する回路部と前記センサ本体部との間を電気的に接続するケーブルと、を備える微粒子センサであって、前記センサ本体部は、第1電位とされる第1電位部材、前記第1電位とは異なる第2電位とされる第2電位部材、及び、前記第1電位及び第2電位とは異なる第3電位とされる第3電位部材、を有し、前記ケーブルは、前記第2電位部材に導通する第2電位配線、前記第1電位部材に導通し、前記第2電位配線の径方向周囲を包囲し、編組からなる円筒形状の第1電位編組、前記第2電位配線の径方向周囲を包囲し、前記第2電位配線と前記第1電位編組との間に配置されて、両者を絶縁する2−1間絶縁体層、前記第3電位部材に導通し、前記第1電位編組の径方向周囲を包囲し、編組からなる円筒形状の第3電位編組、前記第1電位編組の径方向周囲を包囲し、前記第1電位編組と前記第3電位編組との間に配置されて、両者を絶縁する絶縁性の1−3間絶縁体層、前記1−3間絶縁体層の径方向内側表面に密着して前記径方向内側表面を覆い、前記第1電位編組に接触する第1半導電被覆層、前記1−3間絶縁体層の径方向外側表面に密着して前記径方向外側表面を覆い、前記第3電位編組に接触する第3半導電被覆層、及び、前記第3電位編組の径方向周囲を被覆する絶縁性の外側絶縁被覆層、を有し、前記第1電位編組と前記第3電位編組とで、前記第2電位配線を二重に包囲すると共に、前記第3電位編組で前記第1電位編組を包囲する二重包囲ケーブルであり、前記第3電位編組は、前記外側絶縁被覆層の先端よりも前記ケーブルの先端側に延びる形態で前記ケーブルの外部に露出し、円環状に切断された先端を有する第3編組露出部であって、前記第3電位部材に接続する第3編組露出部を含み、前記第3半導電被覆層は、前記第3編組露出部の前記先端よりも前記ケーブルの長さ方向の先端側に延びる形態で、円環状に切断された先端を有する第3半導電先端部を含み、前記1−3間絶縁体層は、前記第3半導電先端部の前記先端よりも前記ケーブルの長さ方向の先端側に延びる形態で前記ケーブルの外部に露出する1−3間絶縁露出部を含み、前記ケーブルの長さ方向について、前記1−3間絶縁体層のうち前記第3編組露出部の前記先端よりも前記先端側に位置する部位の長さAと、前記第3半導電先端部の長さBとは、0<B<(A/2)の関係を満たす微粒子センサである。
上述の微粒子センサでは、センサ本体部を駆動する回路部(微粒子センサには含まれない)とセンサ本体部との間を電気的に接続するケーブルとして、上述の構成を有する二重包囲ケーブルを用いている。
この二重包囲ケーブルは、第1電位編組と第3電位編組とで第2電位配線を二重に包囲すると共に、第3電位編組で第1電位編組を包囲している。そして、第1電位編組と第3電位編組との間には、両者を絶縁する絶縁性の1−3間絶縁体層が配置されている。しかも、1−3間絶縁体層の径方向内側表面(内周面)は、当該径方向内側表面に密着する第1半導電被覆層によって覆われており、この第1半導電被覆層が第1電位編組に接触している。また、1−3間絶縁体層の径方向外側表面(外周面)は、当該径方向外側表面に密着する第3半導電被覆層によって覆われており、この第3半導電被覆層が第3電位編組に接触している。
ここで、1−3間絶縁体層の径方向内側表面(内周面)及び径方向外側表面(外周面)に、第1導電被覆層及び第3導電被覆層が無い場合を考える。このようなケーブルが振動すると、導電体である第1電位編組及び第3電位編組と絶縁体である1−3間絶縁体層との間に摩擦による静電気が発生して、1−3間絶縁体層の径方向内側表面及び径方向外側表面が帯電しやすい。
しかるに、上述の微粒子センサでは、上述のように、1−3間絶縁体層の径方向内側表面(内周面)に第1半導電被覆層を密着させて設けており、さらに、1−3間絶縁体層の径方向外側表面(外周面)に第3半導電被覆層を密着させて設けている。このため、ケーブルが振動した場合でも、1−3間絶縁体層は、第1電位編組及び第3電位編組と接触していないので、これらとの間で摩擦が生じない。このため、1−3間絶縁体層において、静電気による帯電が生じ難くなる。即ち、上述の微粒子センサでは、第1電位編組と第3電位編組との間に静電気が帯電するのを抑えることができる。かくして、微粒子の量を適切に検知することができる。
さらに、上述の微粒子センサでは、ケーブルの長さ方向について、1−3間絶縁体層のうち第3編組露出部の先端(円環状に切断された切断位置)よりもケーブルの先端側に位置する部位の長さAと、第3半導電先端部の長さBとは、0<B<(A/2)の関係を満たしている。なお、第3編組露出部は、第3電位編組のうち、外側絶縁被覆層の先端よりもケーブルの先端側に延びる形態でケーブルの外部に露出し、円環状に切断された先端を有する部位である。また、第3半導電先端部は、第3半導電被覆層のうち、第3編組露出部の先端(円環状に切断された切断位置)よりもケーブルの長さ方向の先端側に延びる形態で、円環状に切断された先端を有する部位である。
0<Bの関係を満たすようにすることで、すなわち、第3半導電被覆層を、第3編組露出部の先端よりもケーブルの長さ方向の先端側に延びる形態とすることで、第3編組露出部が1−3間絶縁体層に接触するのを防止できる。これにより、第3編組露出部と1−3間絶縁体層との間において、両者の摩擦による静電気が発生するのを防止できる。
さらに、B<(A/2)の関係を満たすようにすることで、1−3間絶縁体層のうち第3編組露出部の先端よりもケーブルの先端側に位置する部位(長さA)において、1−3間絶縁露出部の長さが占める割合を、50%以上(A/2の長さ以上)にすることができる。これにより、第3半導電被覆層(第3半導電先端部)と第1半導電被覆層との間の、1−3間絶縁露出部の表面に沿った最短距離(1−3間絶縁露出部沿面距離という)を、大きく確保することが可能となる。
このように、1−3間絶縁露出部沿面距離を大きく確保することで、1−3間絶縁体層の表面の絶縁性が低下した場合でも、第3電位編組に接触する第3半導電被覆層と第1電位編組に接触する第1半導電被覆層との間で、1−3間絶縁体層の表面を通じた電流リークが生じ難くなる。これにより、1−3間絶縁体層の表面を通じて、第1電位とされる第1電位部材に導通する第1電位編組と第3電位とされる第3電位部材に導通する第3電位編組との間で漏れ電流が流れ難くなる。すなわち、1−3間絶縁体層の表面を通じた第1電位の部材と第3電位の部材との間での電流リークが生じ難くなる。従って、上述の微粒子センサでは、被測定ガス中の微粒子の量を適切に検知することができる。
さらに、前記の微粒子センサであって、前記センサ本体部は、前記第1電位とされる第1放電電極及び前記第2電位とされる第2放電電極を含み、前記微粒子センサは、前記第1放電電極と前記第2放電電極との間で気中放電を発生させ、当該気中放電により生じたイオンを前記被測定ガスに含まれる前記微粒子に付着させて、帯電した帯電微粒子を生成し、前記第1電位と前記第3電位との間に前記帯電微粒子の量に応じて流れる信号電流を用いて、前記被測定ガス中の前記微粒子の量を検知する微粒子センサとすると良い。
上述の微粒子センサでは、第1電位と第3電位との間で帯電微粒子の量に応じて流れる信号電流を用いて、被測定ガス中の微粒子の量を検知する。ここで、帯電微粒子の量に応じて流れる信号電流は、極めて微少となる。このため、例えば、1−3間絶縁体層の表面に異物(水分など)が付着して、1−3間絶縁体層の表面の絶縁性が低下して、1−3間絶縁体層の表面を通じて、第1電位とされる部材と第3電位とされる部材との間に漏れ電流が流れた場合は、微少な信号電流を適切に検知することができず、被測定ガス中の微粒子の量を適切に検知することができなくなる。
これに対し、上述の微粒子センサでは、前述のように、1−3間絶縁露出部沿面距離を大きく確保することで、1−3間絶縁体層の表面を通じた第1電位の部材と第3電位の部材との間での電流リークを生じ難くしている。このため、上述の微粒子センサでは、第1電位と第3電位との間で帯電微粒子の量に応じて流れる信号電流を用いて、被測定ガス中の微粒子の量を適切に検知することができる。
さらに、前記いずれかの微粒子センサであって、前記第3編組露出部は、金属線を網目状に編んだ編組からなり、前記第3半導電先端部の前記長さBと、前記第3編組露出部の網目のピッチCとは、B≧Cの関係を満たす微粒子センサとすると良い。
微粒子センサの使用に伴って、第3編組露出部の先端において編組の網目がほつれた場合には、円環状に切断された第3編組露出部の先端(切断位置)から、編組を構成する金属線が、網目のピッチCの長さだけケーブルの先端側に突出することが起こり得る。このように、編組のほつれにより第3編組露出部の先端からピッチCの長さだけ突出する金属線ほつれ部が生じた場合、この金属線ほつれ部と1−3間絶縁体層との間に第3半導電被覆層が存在しないと、ケーブルが振動したときに、金属線ほつれ部と1−3間絶縁体層との間に摩擦による静電気が発生して、1−3間絶縁体層の表面が帯電する虞がある。そして、このような静電気による帯電が生じると、静電気ノイズが発生して、微粒子の量が適切に検知できなくなる虞がある。
これに対し、上述の微粒子センサでは、第3半導電先端部の長さBと、第3編組露出部の網目のピッチCとは、B≧Cの関係を満たしている。すなわち、第3半導電被覆層のうち、円環状に切断された第3編組露出部の先端(切断位置)よりもケーブルの長さ方向の先端側に延びる部位(この部位が第3半導電先端部である)の長さBを、第3編組露出部の網目のピッチC以上の長さにしている。これにより、上述のような金属線ほつれ部が生じた場合でも、1−3間絶縁体層と金属線ほつれ部との間に第3半導電被覆層が介在するので、金属線ほつれ部と1−3間絶縁体層とが接触することがなく、金属線ほつれ部と1−3間絶縁体層との間の摩擦による静電気が発生することを防止できる。
さらに、前記いずれかの微粒子センサであって、前記通気管は、車載された内燃機関の排気管であり、前記被測定ガスは、前記排気管内を流通する排気ガスである微粒子センサとすると良い。
上述の微粒子センサは、車載された内燃機関の排気管に取り付けられて使用される。このような微粒子センサでは、車の運転に伴って、ケーブルが振動しやすいので、ケーブル内で摩擦が発生しやすい。
これに対し、上述の微粒子センサのケーブルは、前述のように、1−3間絶縁体層の内外表面を第1半導電被覆層及び第3半導電被覆層で覆っているので、車の運転による振動がケーブルに掛かっても、1−3間絶縁体層に摩擦による静電気が生じにくい。このため、上述の微粒子センサでは、微粒子の量を適切に検知できる。
実施形態にかかる微粒子センサを車両に搭載したエンジンの排気管に装着した状態を示す概略図である。 実施形態にかかる微粒子センサの斜視図である。 同微粒子センサのセンサ本体部の縦断面図である。 同センサ本体部の他の縦断面図であり、図3とは直交する方向の縦断面図である。 同センサ本体部を排気管に取り付けた状態の縦断面図である。 第1ケーブルの先端部の拡大図である。 第2ケーブルの先端部の拡大図である。 第1ケーブル及び第2ケーブルの横断面図である。 実施形態にかかる微粒子検知システムの概略構成を示す説明図である。 微粒子センサにおける微粒子の取り入れ、帯電、排出の様子を模式的に示す説明図である。 第1ケーブルにおいて金属線ほつれ部が生じた場合を示す図である。 変形形態にかかるケーブルの横断面図である。
(実施形態)
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。図1は、実施形態にかかる微粒子センサ1を、車両AMに搭載したエンジンENG(内燃機関)の排気管EPに装着した状態を示す概略図である。図2は、微粒子センサ1の斜視図である。図3は、微粒子センサ1のセンサ本体部5の縦断面図である。図4は、センサ本体部5の他の縦断面図であり、図3とは直交する方向の縦断面図である。図5は、センサ本体部5を排気管EPに取り付けた状態の縦断面図である。
なお、微粒子センサ1の軸線方向GH(図3において上下方向)のうち、排気管EP(通気管)に装着される側(図3において上方)を先端側GS、排気管EPの外部に配置される側(図3において下方)を後端側GKとする。
本実施形態の微粒子検知システム200について説明する。微粒子検知システム200は、図1に示すように、微粒子センサ1と、この微粒子センサ1を駆動する回路部201とを備える。
微粒子センサ1は、車両AMに搭載したエンジンENG(内燃機関)の排気管EPに装着され、排気管EP内を流通する排気ガスEG(被測定ガス)中のススなどの微粒子Sを検知する。詳細には、微粒子センサ1のセンサ本体部5が、排気管EPに固定され、その先端側の一部が排気管EP内に配置されて、排気ガスEGに晒される(図5参照)。
回路部201は、排気管EP外で、第1ケーブル90及び第2ケーブル100を通じて、微粒子センサ1のセンサ本体部5に接続されている。この回路部201は、微粒子センサ1を駆動するとともに、後述する信号電流を検知する回路を有している。
ここで、微粒子センサ1について詳細に説明する。微粒子センサ1は、センサ本体部5と、このセンサ本体部5と回路部201との間を電気的に接続するケーブル(第1ケーブル90及び第2ケーブル100)と、センサ本体部5から延出するエアチューブ50とを備える(図2及び図3参照)。このうち、センサ本体部5は、センサ本体先端部6と、この後端側GKに位置するセンサ本体後端部7とを有する。センサ本体先端部6は、接地電位PVE(第3電位)とされた金属製の排気管EPの管取付部EPTに装着され、センサ本体後端部7が排気管EPの外部に配置される(図5及び図9参照)。
また、センサ本体部5から延出するエアチューブ50は、外部の圧送ポンプ330に接続される(図9参照)。また、センサ本体部5から延出する第1ケーブル90及び第2ケーブル100は、外部の回路部201に接続される(図9参照)。
センサ本体部5は、外側金具10、内側金具30、針状電極体70、及び補助電極体80を有する(図3参照)。このうち、外側金具10は、軸線方向GHに延びる円筒状であり、内側金具30とは離間して絶縁された状態で、内側金具30の径方向周囲を囲む。この外側金具10は、接地電位PVE(第3電位)とされた排気管EPの管取付部EPTに装着されて、接地電位PVE(第3電位)とされる(図5及び図9参照)。外側金具10は、外側第1金具11と、この外側第1金具11に先端側GSから当接する外側第2金具13と、外側第1金具11に後端側GKから溶接されたリアカバー15とから構成される。
なお、本実施形態では、外側金具10が第3電位部材に相当する。
外側第1金具11は、円筒状でステンレス製の部材である。この外側第1金具11は、円筒状の第1本体部11aと、この第1本体部11aの先端側GSに位置する円環状の外側保持部11bと、この外側保持部11bから径方向外側に膨出する円環状の金具取付部11cとからなる(図4参照)。なお、微粒子センサ1のセンサ本体部5のうち、外側第1金具11の金具取付部11cから先端側GSの部分(金具取付部11cを含む先端側GSの部分)が、前述のセンサ本体先端部6であり、外側第1金具11の第1本体部11aから後端側GKの部分(第1本体部11aを含む後端側GKの部分)が、前述のセンサ本体後端部7である。
第1本体部11aの径方向周囲には、後述する締結部材60が、外側第1金具11に対し回転自在に配置されている。また、外側保持部11bは、後述する内側金具30の内側保持部33bとの間に、円筒状でアルミナ製の絶縁スペーサ47を保持する部位であり、円環状の第1板パッキン48を介して絶縁スペーサ47に先端側GSから全周にわたり係合している。一方、金具取付部11cは、後述するように、締結部材60が係合して、排気管EPの管取付部EPTに取り付けられる部位である。この金具取付部11cのうち径方向外側部分は、後端側GKに凹んで軸線方向GHの厚みが薄くされた第1係合部11cfとされている。この第1係合部11cfには、後述する外側第2金具13の第2係合部13bfが全周にわたり係合している。
外側第2金具13は、円筒状でステンレス製の部材である。この外側第2金具13は、外側第1金具11から先端側GSに延出し、後述する内側金具30の径方向外側に隙間を介して配置されている。外側第2金具13は、外側第1金具11に溶接等で接合されておらず、外側第1金具11に当接しているだけであるため、外側第1金具11から取り外すことができる。外側第2金具13は、円筒状の第2本体部13aと、この第2本体部13aの後端から径方向外側に膨出する円環板状のセンサ座面部13bとからなる。第2本体部13aには、この第2本体部13aの先端側GSに開口する平面視U字状の切り欠きからなるガス導入窓13hが形成されている。
センサ座面部13bは、前述の外側第1金具11の金具取付部11cと共に、排気管EPの管取付部EPTに取り付けられる部位である。後述するように、センサ座面部13bは、先端側GSで管取付部EPTの管座面部EPZに、円環状で銅製のガスケット18を介して間接に接する。一方、センサ座面部13bには、後端側GKから外側第1金具11が当接している。また、センサ座面部13bのうち径方向外側部分は、後端側GKに突出する第2係合部13bfとされている。この第2係合部13bfは、前述のように、外側第1金具11の第1係合部11cfに全周にわたり係合している。
リアカバー15は、円筒状でステンレス製の部材である。このリアカバー15の先端部は、外側第1金具11の第1本体部11a内に後端側GKから挿入され、全周にわたり溶接されている。リアカバー15には、後端側GKに向けて突出する筒状のエア取入部15tが設けられている。このエア取入部15tには、エアチューブ50が接続され、円筒状の取付リング16によって加締め固定されている。このエアチューブ50は、エア取入部15tから後端側GKに向けて延出し、エアチューブ50の他端部は、外部に設置された圧送ポンプ330に接続されている(図9参照)。これにより、圧送ポンプ330で生成された清浄なエア(圧縮空気)ARが、エアチューブ50を介してリアカバー15内(センサ本体部5内)に供給される。
また、リアカバー15の内部から後端側GKに向けて、2本のケーブル(第1ケーブル90及び第2ケーブル100)が延出している。具体的には、図3に示すように、リアカバー15の後端側GKには、第1Oリング23及び円筒状の第1リテーナ25が挿入されており、これらに第1ケーブル90が挿通された態様で、第1ケーブル90がリアカバー15に保持されている。さらに、リアカバー15の後端側GKには、第2Oリング24及び円筒状の第2リテーナ26が挿入されており、これらに第2ケーブル100が挿通された態様で、第2ケーブル100がリアカバー15に保持されている。
ここで、第1ケーブル90及び第2ケーブル100について、詳細に説明する。なお、図6は、第1ケーブル90の先端部90b(センサ本体部5の内部に位置する部位)の拡大図である。図7は、第2ケーブル100の先端部(センサ本体部5の内部に位置する部位)の拡大図である。図8は、第1ケーブル90及び第2ケーブル100の横断面図であり、図6のD−D断面図及び図7のE−E断面図に相当する。
第1ケーブル90は、トライアキシャルケーブルであり、図6及び図8に示すように、銅の芯線からなる第2電位配線91と、その径方向外側に位置し、銅細線を編んだ編組からなる円筒状の第1電位編組93と、第2電位配線91の径方向周囲を包囲し、第2電位配線91と第1電位編組93との間に配置されて両者を絶縁する、PTFEからなる2−1間絶縁体層92とを有している。さらに、第1ケーブル90は、第1電位編組93の径方向周囲を包囲し、銅細線を編んだ編組からなる円筒形状の第3電位編組97と、第1電位編組93の径方向周囲を包囲し、第1電位編組93と第3電位編組97との間に配置されて両者を絶縁する、PTFEからなる絶縁性の1−3間絶縁体層95とを有する。
さらに、第1ケーブル90は、図8に示すように、1−3間絶縁体層95の径方向内側表面95bに密着して径方向内側表面95bを覆い、第1電位編組93に接触する第1半導電被覆層94と、1−3間絶縁体層95の径方向外側表面95cに密着して径方向外側表面95cを覆い、第3電位編組97に接触する第3半導電被覆層96とを有する。第1半導電被覆層94及び第3半導電被覆層96は、カーボン入りFEPからなり、半導電性(導電性)を有している。さらに、第1ケーブル90は、第3電位編組97の径方向周囲を被覆する、FEPからなる絶縁性の外側絶縁被覆層98を有している。このように、第1ケーブル90は、第1電位編組93と第3電位編組97とによって第2電位配線91を二重に包囲すると共に、第3電位編組97で第1電位編組93を包囲する二重包囲ケーブルとなっている。
この第1ケーブル90のうち、第2電位配線91の先端部91bは、図6に示すように、2−1間絶縁体層92の先端92cよりも第1ケーブル90の先端側CS(図6において上方)に延びる形態で、第1ケーブル90の外部に露出している。この第2電位配線91の先端部91bは、図3に示すように、セパレータ41内で、第1接続端子77による加締め接続により、針状電極体70の第1延出部71の後端部に接続されている。これにより、第2電位配線91が、針状電極体70(第2電位部材)に導通する。
また、第1電位編組93の先端部93bは、図6に示すように、第1半導電被覆層94の先端94cよりも第1ケーブル90の先端側CSに延びる形態で、第1ケーブル90の外部に露出している。この第1電位編組93の先端部93bは、図3に示すように、内側金具30(第1電位部材)の内筒31に接続されている。これにより、第1電位編組93が、内側金具30(第1電位部材)に導通する。
また、第3電位編組97の先端部である第3編組露出部97bは、図6に示すように、外側絶縁被覆層98の先端98cよりも第1ケーブル90の先端側CSに延びる形態で、第1ケーブル90の外部に露出し、円環状に切断された先端97cを有している。この第3電位編組97の第3編組露出部97bは、図3に示すように、リアカバー15内に挿入された筒状の第1金属部材21が外嵌し、この第1金属部材21を通じてリアカバー15(第3電位部材)に接続されている。これにより、第3電位編組97が、外側金具10(第3電位部材)に導通する。
また、1−3間絶縁体層95は、第3半導電先端部96bの先端96cよりも第1ケーブル90の長さ方向の先端側CSに延びる形態で第1ケーブル90の外部に露出する1−3間絶縁露出部95dを有している。
次に、第2ケーブル100について説明する。この第2ケーブル100も、トライアキシャルケーブルであり、図7及び図8に示すように、銅の芯線からなる第4電位配線101と、その径方向外側に位置し、銅細線を編んだ編組からなる円筒状の第1電位編組103と、第4電位配線101の径方向周囲を包囲し、第4電位配線101と第1電位編組103との間に配置されて両者を絶縁する、PTFEからなる4−1間絶縁体層102とを有している。さらに、第2ケーブル100は、第1電位編組103の径方向周囲を包囲し、銅細線を編んだ編組からなる円筒形状の第3電位編組107と、第1電位編組103の径方向周囲を包囲し、第1電位編組103と第3電位編組107との間に配置されて両者を絶縁する、PTFEからなる絶縁性の1−3間絶縁体層105とを有する。
さらに、第2ケーブル100は、図8に示すように、1−3間絶縁体層105の径方向内側表面105bに密着して径方向内側表面105bを覆い、第1電位編組103に接触する第1半導電被覆層104と、1−3間絶縁体層105の径方向外側表面105cに密着して径方向外側表面105cを覆い、第3電位編組107に接触する第3半導電被覆層106とを有する。第1半導電被覆層104及び第3半導電被覆層106は、カーボン入りFEPからなり、半導電性(導電性)を有している。さらに、第2ケーブル100は、第3電位編組107の径方向周囲を被覆する、FEPからなる絶縁性の外側絶縁被覆層108を有している。このように、第2ケーブル100は、第1電位編組103と第3電位編組107とによって第4電位配線101を二重に包囲すると共に、第3電位編組107で第1電位編組103を包囲する二重包囲ケーブルとなっている。
この第2ケーブル100のうち、第4電位配線101の先端部101bは、図7に示すように、4−1間絶縁体層102の先端102cよりも第2ケーブル100の先端側CS(図7において上方)に延びる形態で、第2ケーブル100の外部に露出している。この第4電位配線101の先端部101bは、図3に示すように、セパレータ41内で、第2接続端子87による加締め接続により、補助電極体80の第2延出部81の後端部に接続されている。これにより、第4電位配線101が、補助電極体80(第4電位部材)に導通する。
また、第1電位編組103の先端部103bは、図7に示すように、第1半導電被覆層104の先端104cよりも第2ケーブル100の先端側CSに延びる形態で、第2ケーブル100の外部に露出している。この第1電位編組103の先端部103bは、図3に示すように、内側金具30(第1電位部材)の内筒31に接続されている。これにより、第1電位編組103が、内側金具30(第1電位部材)に導通する。
また、第3電位編組107の先端部である第3編組露出部107bは、図7に示すように、外側絶縁被覆層108の先端108cよりも第2ケーブル100の先端側CSに延びる形態で、第2ケーブル100の外部に露出している。この第3電位編組107の先端部107bは、図3に示すように、リアカバー15内に挿入された筒状の第2金属部材22が外嵌し、この第2金属部材22を通じてリアカバー15(第3電位部材)に接続されている。これにより、第3電位編組107が、外側金具10(第3電位部材)に導通する。
また、1−3間絶縁体層105は、第3半導電先端部106bの先端106cよりも第2ケーブル100の長さ方向の先端側CSに延びる形態で第2ケーブル100の外部に露出する1−3間絶縁露出部105dを有している。
次に、締結部材60について説明する。この締結部材60は、センサ本体後端部7の径方向周囲、具体的には、外側第1金具11の第1本体部11aの径方向周囲に、回転自在に配置されている。締結部材60は、雄ネジ部61と、この雄ネジ部61の後端側GKに位置する工具係合部63とからなる筒状の部材である(図3〜図5参照)。このうち雄ネジ部61は、外周に雄ネジが形成された円筒状の部位である。一方、工具係合部63は、外形が六角形状の筒状で、センサ本体部5を排気管EPの管取付部EPTに取り付ける際に工具を係合させる部位である。
図5に示すように、排気管EPの管取付部EPTは、円環状の管座面部EPZと、この管座面部EPZから排気管EPの径方向外側に延出し、内周に雌ネジが形成された円筒状の雌ネジ部EPYとを有する。微粒子センサ1のセンサ本体部5を排気管EPの管取付部EPTに装着するにあたり、締結部材60の雄ネジ部61を管取付部EPTの雌ネジ部EPYにねじ込むと、締結部材60の雄ネジ部61の先端が、センサ本体先端部6のうち外側第1金具11の金具取付部11cに係合して、外側第1金具11を含むセンサ本体部5が先端側GSに移動する。
そして、金具取付部11cの先端側GSに配置された外側第2金具13のセンサ座面部13bが、管取付部EPTの管座面部EPZに、ガスケット18を介して間接に接する。締結部材60の雄ネジ部61と管取付部EPTの管座面部EPZとの間に、金具取付部11c及びセンサ座面部13bが挟持されて、管取付部EPTに外側第1金具11及び外側第2金具13が保持され、管取付部EPTにセンサ本体部5が気密に固定される。なお、締結部材60は、センサ本体部5に対して回転自在に配置されているので、上述のセンサ本体部5の管取付部EPTへの装着は、センサ本体部5を回転させることなく、締結部材60のみを回転させることによって行うことができる。
次に、内側金具30について説明する。この内側金具30は、図3及び図4に示すように、軸線方向GHに延びる外形円柱状であり、前述のように、外側金具10の径方向内側に、外側金具10とは離間し絶縁された状態で配置されている。内側金具30は、第1ケーブル90の第1電位編組93及び第2ケーブル100の第1電位編組103を通じて、外部の回路部201に接続され、接地電位PVEとは異なる第1電位PV1とされる。この内側金具30は、後端側GKから先端側GSへ順に並ぶ、内筒31と、パイプホルダ33と、ノズル部材35と、混合排出部材37と、蓋部材39とによって構成されている(図3及び図4参照)。
なお、本実施形態では、内側金具30が第1電位部材に相当する。
内筒31は、円筒状でステンレス製の部材であり、半円筒状の2つの部材を組み合わせることによって構成される。内筒31の内部には、絶縁性のセパレータ41が保持されている。一方、内筒31の後端部は、円筒状の金属保持部材42内に挿入され保持されている。更に、この金属保持部材42の後端部は、円筒状の絶縁部材43内に挿入され保持されている。更に、この絶縁部材43の後端側GKには、円環状のゴム部材44が配置され、更にその後端側GKには、C環状のワッシャ45が配置されている(図4参照)。
パイプホルダ33は、外形円柱状でステンレス製の部材であり、後端側GKで内筒31の先端部内に嵌め込まれ固定されている。パイプホルダ33は、外側金具10の外側保持部11bとの間で絶縁スペーサ47を保持する内側保持部33bを有し、この内側保持部33bが、円環状の第2板パッキン49を介して絶縁スペーサ47に後端側GKから全周にわたり係合している(図3及び図4参照)。
ノズル部材35は、外形円柱状でステンレス製の部材であり、後端側GKからパイプホルダ33の先端部が嵌め込まれて、これに固定されている。ノズル部材35は、その内部に、中央が先端側GSに向かう凹形状とされ、その中心に微細な透孔が形成されたノズル部35aを有する。また、ノズル部材35は、ノズル部35aの周縁から先端側GSに延出する円筒状の先端側筒壁部35bを有する。この先端側筒壁部35b内には、円柱状の空間である円柱状混合領域MX1が形成されている。また、先端側筒壁部35bには、排気管EPの下流側に向けて開口し、この円柱状混合領域MX1に繋がる1つのガス取入口35hが設けられている(図3及び図4参照)。
また、ノズル部材35は、ノズル部35aの周縁から後端側GKに延出する円筒状の後端側筒壁部35cを有し、その内側に円柱状の放電空間DSを形成している。この放電空間DSは、リアカバー15の内部と連通しているため、前述のリアカバー15内に供給されたエア(圧縮空気)ARが、この放電空間DS内に流通する(図3、図4、図9、図10参照)。
混合排出部材37は、外形円柱状でステンレス製の部材であり、後端側GKからノズル部材35の先端部内に嵌め込まれて、これに固定されている。この混合排出部材37は、後端側GKに位置する排出後端部37aと、この排出後端部37aの周縁から先端側GSに延出した円筒状の筒壁部37bとからなる。このうち、排出後端部37aには、径方向内側に膨出する捕集極37cが設けられており、この捕集極37cによって、スリット状の空間であるスリット状混合領域MX2が形成されている。このスリット状混合領域MX2は、前述の円柱状混合領域MX1と連通している(図4参照)。
一方、筒壁部37b内には、円柱状の空間であるガス排出路EXが形成されている。このガス排出路EXは、スリット状混合領域MX2と連通する。また、筒壁部37bには、排気管EPの下流側に向けて開口し、ガス排出路EXに繋がる1つのガス排出口37hが設けられている(図3、図4参照)。
また、蓋部材39は、円板状でステンレス製の部材であり、混合排出部材37の先端側GSを閉塞している。
次に、針状電極体70について説明する。この針状電極体70は、タングステン線からなり、内側金具30の径方向内側に内側金具30とは絶縁された状態で配置されている。針状電極体70は、図3に示すように、直棒状の第1延出部71と、その先端部分に位置し、針状に尖った形状の針状先端部73とからなる。この針状電極体70(針状先端部73)は、第1ケーブル90の第2電位配線91を通じて、外部の回路部201に接続され、第2電位PV2とされる。なお、第2電位PV2は、第1電位PV1に対し、正の高電位である。
第1延出部71は、その径方向周囲を絶縁セラミックからなる円筒状の第1絶縁パイプ75で被覆されている。一方、針状先端部73は、放電空間DS内で先端側GSに向けて突出してノズル部35aと向き合っており、ノズル部35aと共にイオン源を構成する。即ち、後述するように、第1電位PV1とされるノズル部35aと、第2電位PV2とされる針状先端部73とは、これらの間に生じる気中放電により、微粒子Sに付着させるイオンCPを生成する。
なお、本実施形態では、針状電極体70(針状先端部73)が第2電位部材に相当する。
次に、補助電極体80について説明する。この補助電極体80は、ステンレス線からなり、内側金具30の径方向内側に内側金具30とは絶縁された状態で配置されている。補助電極体80は、図3に示すように、直棒状の第2延出部81と、その先端側GSでU字状に曲げ返された曲げ返し部82と、曲げ返し部82から後端側GKに延びる共に先端が針状に尖った形状の補助電極部83とからなる。第2延出部81は、その周囲を絶縁セラミックからなる円筒状の第2絶縁パイプ85で被覆されている。また、曲げ返し部82は、ガス排出路EX内に配置されている。
一方、補助電極部83は、スリット状混合領域MX2内で後端側GKに向けて突出している。この補助電極体80(補助電極部83)は、第2ケーブル100の第4電位配線101を通じて、外部の回路部201に接続され、第4電位PV4(補助電極電位)とされる。この第4電位PV4(補助電極電位)は、第1電位PV1に対して、正の高電位であるが、第2電位PV2のピーク電位(1〜2kV)よりも低い、例えば、DC100〜200Vの電位にされている。
次いで、微粒子センサ1の電気的機能及び動作について説明する(図9及び図10参照)。外部の回路部201の駆動により、第1電位PV1とされた内側金具30のノズル部35aと、これよりも正の高電位である第2電位PV2とされた針状電極体70の針状先端部73との間において、気中放電(コロナ放電)が生じ、大気(空気)のN2,O2等が電離した正のイオンCPが発生する。一方で、エアARが、放電空間DS内に供給される。このため、発生したイオンCPの一部は、エアARと共に、ノズル部35aから円柱状混合領域MX1に噴射される。
このエアARが円柱状混合領域MX1に噴射されると、円柱状混合領域MX1の気圧が低下するため、ガス取入口35hから排気ガスEGが円柱状混合領域MX1に取り入れられる。この取入ガスEGIは、エアARと混合され、スリット状混合領域MX2及びガス排出路EXを経由して、ガス排出口37hから排出される。その際、排気ガスEG中のススなどの微粒子Sも円柱状混合領域MX1内に取り入れられる。この微粒子Sは、イオンCPが付着して、正に帯電した帯電微粒子SCとなり、この状態でガス排出口37hからエアARと共に排出される。一方、円柱状混合領域MX1に噴射されたイオンCPのうち、微粒子Sに付着しなかった浮遊イオンCPFは、第4電位PV4とされた補助電極体80の補助電極部83から斥力を受け、捕集極37cに付着することで、ガス排出口37hからの排出が抑制される。
前述の気中放電の際、外部の回路部201から針状電極体70の針状先端部73に、放電電流Idが供給される。この放電電流Idの多くは、ノズル部35aに受電電流Ijとして流れ込み、回路部201に戻る。一方、捕集極37cで捕集された浮遊イオンCPFの電荷に起因する捕集電流Ihも、回路部201に戻る。つまり、受電電流Ijと捕集電流Ihの和である受電捕集電流Ijh(=Ij+Ih)が回路部201に戻る。
但し、この受電捕集電流Ijhは、帯電微粒子SCに付着して排出された排出イオンCPHの電荷に対応する電流分だけ、放電電流Idよりも小さい値となる。このため、放電電流Idと受電捕集電流Ijhとの差分(放電電流Id−受電捕集電流Ijh)に相当する信号電流が、第1電位PV1と接地電位PVEとの間を流れてバランスする。
従って、この帯電微粒子SCにより排出された排出イオンCPHの電荷量に対応する信号電流を回路部201で検知することにより、排気ガスEG中の微粒子Sの量を検知できる。なお、微粒子センサ1によって検知する「微粒子Sの量」としては、排気ガスEG中の微粒子Sの表面積の合計に比例する値を得てもよいし、微粒子Sの質量の合計に比例する値を得てもよい。また、排気ガスEGの単位体積中に含まれる微粒子Sの個数に比例する値(微粒子Sの濃度)を得てもよい。
なお、本実施形態では、針状電極体70の針状先端部73が第2放電電極に相当し、ノズル部35aが第1放電電極に相当する。
ここで、本実施形態の第1ケーブル90(図7及び図9参照)とは異なり、1−3間絶縁体層95の径方向内側表面95b(内周面)及び径方向外側表面95c(外周面)に、第1半導電被覆層94及び第3半導電被覆層96が存在していないケーブルを考える。このようなケーブルが振動すると、導電体である第1電位編組93及び第3電位編組97と絶縁体である1−3間絶縁体層95との間に摩擦による静電気が発生して、1−3間絶縁体層95の径方向内側表面95b及び径方向外側表面95cが帯電しやすい。特に、本実施形態の微粒子センサ1は、車両AMに搭載したエンジンENG(内燃機関)の排気管EPに取り付けられて使用されるので、車両AMの運転に伴って、ケーブルが振動しやすい。
これに対し、本実施形態の第1ケーブル90では、前述のように、1−3間絶縁体層95の径方向内側表面95b(内周面)に第1半導電被覆層94を密着させて設けており、さらに、1−3間絶縁体層95の径方向外側表面95c(外周面)に第3半導電被覆層96を密着させて設けている。このため、第1ケーブル90が振動した場合でも、1−3間絶縁体層95は、第1電位編組93及び第3電位編組97と接触していないので、これらとの間で摩擦が生じない。このため、1−3間絶縁体層95において、静電気による帯電が生じ難くなる。即ち、本実施形態の微粒子センサ1では、第1電位編組93と第3電位編組97との間に静電気が帯電するのを抑えることができる。これにより、微粒子Sの量を適切に検知することができる。
ところで、上述のような構成を有する第1ケーブルでは、以下のような不具合が生じる虞があった。具体的には、第1ケーブル90の先端部90bでは、各配線をセンサ本体部5の各部に接続するために、各配線及び各絶縁体層の先端部を外部に露出させる必要がある。このため、第1ケーブルでは、第3電位編組97が、外側絶縁被覆層98の先端98cよりも第1ケーブル90の先端側CSに延びる形態で第1ケーブル90の外部に露出し、円環状に切断された先端97cを有する第3編組露出部97bを含むように加工される(図6参照)。また、第3半導電被覆層96が、第3編組露出部97bの先端97cよりも第1ケーブル90の長さ方向(第1ケーブル90の軸線AXに沿う方向)の先端側CSに延びる形態で、円環状に切断された先端96cを有する第3半導電先端部96bを含むように加工される。さらに、1−3間絶縁体層95が、第3半導電先端部96bの先端96cよりも第1ケーブル90の長さ方向の先端側CSに延びる形態で第1ケーブル90の外部に露出する1−3間絶縁露出部95dを含むように加工される。
このため、例えば、1−3間絶縁露出部95dの表面に水分等の異物が付着することで、1−3間絶縁体層95の表面の絶縁性が低下した場合には、第3電位編組97に接触する第3半導電被覆層96と第1電位編組に接触する第1半導電被覆層94との間で、1−3間絶縁体層95の表面を通じた電流リークが生じる虞がある。このように、1−3間絶縁体層95の表面を通じて、第1電位PV1とされる第1電位部材(内側金具30)に導通する第1電位編組93と第3電位(接地電位PVE)とされる第3電位部材(外側金具10)に導通する第3電位編組97との間で漏れ電流が流れた場合には、被測定ガス中の微粒子Sの量を適切に検知することができなくなる虞があった。
特に、本実施形態の微粒子センサ1では、第1電位PV1と第3電位(接地電位PVE)との間で帯電微粒子SCの量に応じて流れる信号電流を用いて、被測定ガス(排気ガスEG)中の微粒子Sの量を検知する。ここで、帯電微粒子SCの量に応じて流れる信号電流は、極めて微少である。このため、前述のように、1−3間絶縁体層95の表面を通じて、第1電位PV1とされる第1電位部材(内側金具30)に導通する第1電位編組93と第3電位(接地電位PVE)とされる第3電位部材(外側金具10)に導通する第3電位編組97との間で漏れ電流が流れた場合には、微少な信号電流を適切に検知することができず、被測定ガス中の微粒子Sの量を適切に検知することができなくなる。
これに対し、本実施形態の微粒子センサ1では、第1ケーブル90において、第1ケーブル90の長さ方向(第1ケーブル90の軸線AXに沿う方向)について、1−3間絶縁体層95のうち第3編組露出部97bの先端97c(円環状に切断された切断位置)よりも第1ケーブル90の先端側GSに位置する部位の長さAと、第3半導電先端部96bの長さBとが、0<B<(A/2)の関係を満たしている(図6参照)。
第1ケーブル90において、0<Bの関係を満たすようにすることで、すなわち、第3半導電被覆層96を、第3編組露出部97bの先端97cよりも第1ケーブル90の長さ方向の先端側CS(図6において上方)に延びる形態とすることで、第1ケーブル90の先端部90b(切断加工部)において、第3編組露出部97bが1−3間絶縁体層95に接触するのを防止できる。これにより、第3編組露出部97bと1−3間絶縁体層95との間において、両者の摩擦による静電気が発生するのを防止できる。
さらに、B<(A/2)の関係を満たすようにすることで、1−3間絶縁体層95のうち第3編組露出部97bの先端97cよりも第1ケーブル90の先端側CSに位置する部位(長さAの部位)において、1−3間絶縁露出部95dの長さが占める割合を、50%以上(A/2の長さ以上)にすることができる。これにより、第3半導電被覆層96(第3半導電先端部96b)と第1半導電被覆層94との間の、1−3間絶縁露出部95dの表面に沿った最短距離(1−3間絶縁露出部沿面距離という)を、大きく確保することができる。
このように、1−3間絶縁露出部沿面距離を大きく確保することで、1−3間絶縁露出部95dの表面の絶縁性が低下した場合でも、第3電位編組97に接触する第3半導電被覆層96と第1電位編組93に接触する第1半導電被覆層94との間で、1−3間絶縁体層95(1−3間絶縁露出部95d)の表面を通じた電流リークが生じ難くなる。これにより、1−3間絶縁体層95の表面を通じて、第1電位PV1とされる第1電位部材(内側金具30)に導通する第1電位編組93と第3電位(接地電位PVE)とされる第3電位部材(外側金具10)に導通する第3電位編組97との間において、漏れ電流が流れ難くなる。すなわち、1−3間絶縁体層95の表面を通じた第1電位部材(内側金具30)と第3電位部材(外側金具10)との間での電流リークが生じ難くなる。従って、本実施形態の微粒子センサ1では、被測定ガス中の微粒子Sの量を適切に検知することができる。
さらに、本実施形態の微粒子センサ1では、第2ケーブル100においても、第2ケーブル100の長さ方向(第2ケーブル100の軸線AXに沿う方向)について、1−3間絶縁体層105のうち第3編組露出部107bの先端107c(円環状に切断された切断位置)よりも第2ケーブル100の先端側GSに位置する部位の長さAと、第3半導電先端部106bの長さBとが、0<B<(A/2)の関係を満たしている(図7参照)。
このため、第1ケーブル90と同様に、第2ケーブル100においても、第3編組露出部107bと1−3間絶縁体層105との間において、両者の摩擦による静電気が発生するのを防止できる。さらには、1−3間絶縁体層105(1−3間絶縁露出部105d)の表面を通じて、第1電位PV1とされる第1電位部材(内側金具30)に導通する第1電位編組103と第3電位(接地電位PVE)とされる第3電位部材(外側金具10)に導通する第3電位編組107との間において、漏れ電流が流れ難くなる。従って、本実施形態の微粒子センサ1では、被測定ガス中の微粒子Sの量を適切に検知することができる。
また、微粒子センサ1の使用に伴って、第1ケーブル90の第3編組露出部97bの先端97cにおいて編組の網目がほつれた場合には、円環状に切断された第3編組露出部97bの先端97c(切断位置)から、編組を構成する金属線(銅細線)が、第1ケーブル90の先端側CSに突出することが起こり得る(図11参照)。この突出量は、最大で、網目のピッチC(図6参照)の長さになりうる。このように、編組のほつれにより第3編組露出部97bの先端97cから突出する金属線ほつれ部97dが生じた場合、この金属線ほつれ部97dと1−3間絶縁体層95との間に第3半導電被覆層96が存在しないと、第1ケーブル90が振動したときに、金属線ほつれ部97d(突出部)と1−3間絶縁体層95との間に摩擦による静電気が発生して、1−3間絶縁体層95の表面が帯電する虞がある。そして、このような静電気による帯電が生じると、静電気ノイズが発生して、微粒子Sの量が適切に検知できなくなる虞がある。
これに対し、本実施形態の微粒子センサ1では、第1ケーブル90において、第3半導電先端部96bの長さBと、第3編組露出部97bの網目のピッチCとは、B≧Cの関係を満たしている(図6、図11参照)。すなわち、第3半導電被覆層96のうち、円環状に切断された第3編組露出部97bの先端97c(切断位置)よりも第1ケーブル90の長さ方向の先端側CSに延びる部位(この部位が第3半導電先端部96bである)の長さBを、第3編組露出部97bの網目のピッチC以上の長さにしている。これにより、上述のような金属線ほつれ部97dが生じた場合でも、1−3間絶縁体層95と金属線ほつれ部97dとの間に第3半導電被覆層96が介在するので(図11参照)、金属線ほつれ部97dと1−3間絶縁体層95とが接触することがなく、金属線ほつれ部97dと1−3間絶縁体層95との間の摩擦による静電気が発生することを防止できる。
さらに、本実施形態の微粒子センサ1では、第2ケーブル100においても、第3半導電先端部106bの長さBと、第3編組露出部107bの網目のピッチCとが、B≧Cの関係を満たしている(図7参照)。これにより、第2ケーブル100において、金属線ほつれ部107dが生じた場合でも、1−3間絶縁体層105と金属線ほつれ部107dとの間に第3半導電被覆層106が介在するので(図11参照)、金属線ほつれ部107dと1−3間絶縁体層105とが接触することがなく、金属線ほつれ部107dと1−3間絶縁体層105との間の摩擦による静電気が発生することを防止できる。
(変形形態)
実施形態では、第1ケーブル90と第2ケーブル100とエアチューブ50とを、別体(別個の異なる3部材)とした。しかしながら、本発明は、本変形形態のように、第1ケーブルと第2ケーブルとエアチューブとを一体に形成したケーブルについても、適用することができる。
具体的には、本変形形態のケーブル160は、図12に示すように、二重包囲ケーブルであり、その中心部分には、銅線からなる第2電位配線161及び第4電位配線162と、PTFEからなる中空のエアチューブ163が配置されている。これらの径方向周囲は、2−1間絶縁体層164で包囲されている。
具体的には、まず、第2電位配線161及び第4電位配線162を、それぞれFEPからなる絶縁性の第2電位配線被覆層164a及び第4電位配線被覆層164bで被覆している。さらに、これら第2電位配線被覆層164a、第4電位配線被覆層164b及びエアチューブ163の周囲及び相互間を、繊維の延伸方向をケーブル160の長手方向に揃えたガラス繊維からなる絶縁性の内側絶縁繊維部材164cで包囲している。さらに、第2電位配線被覆層164a、第4電位配線被覆層164b、エアチューブ163及び内側絶縁繊維部材164cの周りに、PTFEからなる絶縁テープを巻き付けて内側絶縁被覆層164dを形成している。
かくして、第2電位配線161の径方向周囲は、第2電位配線被覆層164a、内側絶縁繊維部材164c、及び内側絶縁被覆層164dの3つで包囲されている。また、第4電位配線162の径方向周囲は、第4電位配線被覆層164b、内側絶縁繊維部材164c及び内側絶縁被覆層164dの3つで包囲されている。即ち、これら第2電位配線被覆層164a、第4電位配線被覆層164b、内側絶縁繊維部材164c及び内側絶縁被覆層164dの4つからなる2−1間絶縁体層164で、第2電位配線161及び第4電位配線162の径方向周囲を包囲している。
さらに、この2−1間絶縁体層164(内側絶縁被覆層164d)の径方向周囲を、銅細線を編んだ編組からなる第1電位編組165で包囲している。加えて、この第1電位編組165の径方向周囲には、FEPからなる絶縁性の1−3間絶縁体層166が配置されている。但し、1−3間絶縁体層166の径方向内側表面166Uを、カーボン入りFEPからなる導電性の第1半導電被覆層166aが、径方向内側表面166Uに密着して被覆しており、第1電位編組165は、この第1半導電被覆層166aに接触している。
また、1−3間絶縁体層166の径方向外側表面166Sを、カーボン入りFEPからなる導電性の第3半導電被覆層166bが、径方向外側表面166Sに密着して被覆している。そして、さらにその径方向周囲は、銅細線を編んだ編組からなる第3電位編組167で被覆されている。従って、この第3電位編組167も、第3半導電被覆層166bに接触している。また、この第3電位編組167の径方向周囲には、その保護のため、FEPからなる絶縁性の外側絶縁被覆層168が形成されている。かくして、このケーブル160では、第2電位配線161及び第4電位配線162の周囲を、2−1間絶縁体層164及び1−3間絶縁体層166を介して、第1電位編組165及び第3電位編組167で二重に取り囲む形態となっている。
このように、本変形形態のケーブル160では、1−3間絶縁体層166の内外表面166U,166Sに、第1半導電被覆層166a及び第3半導電被覆層166bを密着させて設けてあるので、ケーブル160が振動しても、1−3間絶縁体層166と第1電位編組165あるいは第3電位編組167との間に摩擦が生じない。このため、1−3間絶縁体層166に静電気が帯電しにくい。
さらに、本変形形態のケーブル160でも、実施形態の第1ケーブル90と同様に、ケーブル160の長さ方向について、1−3間絶縁体層166のうち第3編組露出部(図示なし)の先端(円環状に切断された切断位置)よりもケーブル160の先端側に位置する部位の長さAと、第3半導電先端部(図示なし)の長さBとが、0<B<(A/2)の関係を満たすようにすることで、1−3間絶縁露出部(図示なし)に水分等が付着することによって1−3間絶縁体層166の表面の絶縁性が低下した場合でも、第3電位編組167に接触する第3半導電被覆層166bと第1電位編組165に接触する第1半導電被覆層166aとの間で、1−3間絶縁体層166の表面を通じた電流リークが生じ難くなる。
これにより、1−3間絶縁体層166の表面を通じて、第1電位PV1とされる第1電位部材(内側金具30)に導通する第1電位編組165と第3電位(接地電位PVE)とされる第3電位部材(外側金具10)に導通する第3電位編組167との間において、漏れ電流が流れ難くなる。すなわち、1−3間絶縁体層166の表面を通じた第1電位部材(内側金具30)と第3電位部材(外側金具10)との間での電流リークが生じ難くなる。
なお、第3編組露出部(図示なし)は、第3電位編組167のうち、外側絶縁被覆層168の先端よりもケーブル160の先端側に延びる形態でケーブル160の外部に露出する部位である。また、第3半導電先端部(図示なし)は、第3半導電被覆層166bのうち、第3編組露出部の先端よりもケーブル160の長さ方向の先端側に延びる部位である。また、1−3間絶縁露出部(図示なし)は、1−3間絶縁体層166のうち、第3半導電先端部の先端よりもケーブル160の長さ方向の先端側に延びる形態でケーブル160の外部に露出する部位である。
さらに、本変形形態のケーブル160でも、実施形態の第1ケーブル90と同様に、第3半導電先端部の長さBと、第3編組露出部の網目のピッチCとを、B≧Cの関係を満たすようにすることで、第3編組露出部の先端部において前述のような金属線ほつれ部が生じた場合でも、1−3間絶縁体層166と金属線ほつれ部との間に第3半導電被覆層166bが介在するので、金属線ほつれ部と1−3間絶縁体層166とが接触することがなく、金属線ほつれ部と1−3間絶縁体層166との間の摩擦による静電気が発生することを防止できる。
以上において、本発明を実施形態及び変形形態に即して説明したが、本発明は上述の実施形態及び変形形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることは言うまでもない。
例えば、実施形態では、第1ケーブル90の先端部90bにおいて、0<B<(A/2)の関係を満たすようにしたが、第1ケーブル90の後端部(後端側CKの端部)においても、0<B<(A/2)の関係を満たすようにすると良い。これにより、第1ケーブル90の後端部においても、第3電位編組97に接触する第3半導電被覆層96と第1電位編組93に接触する第1半導電被覆層94との間で、1−3間絶縁体層95の表面を通じた電流リークが生じ難くなる。第2ケーブル100においても同様である。
また、実施形態では、第1ケーブル90の先端部90bにおいて、B≧Cの関係を満たすようにしたが、第1ケーブル90の後端部(後端側CKの端部、回路部201に接続される部位)においても、B≧Cの関係を満たすようにすると良い。これにより、第1ケーブル90の後端部の第3編組露出部において、前述のような金属線ほつれ部が生じた場合でも、1−3間絶縁体層95と金属線ほつれ部との間に第3半導電被覆層96が介在するので、金属線ほつれ部と1−3間絶縁体層95とが接触することがなく、金属線ほつれ部と1−3間絶縁体層95との間の摩擦による静電気が発生することを防止できる。第2ケーブル100においても同様である。
1 微粒子センサ
5 センサ本体部
10 外側金具(第3電位部材)
15 リアカバー
30 内側金具(第1電位部材)
35a ノズル部(第1放電電極)
50 エアチューブ
70 針状電極体(第2電位部材)
73 針状先端部(第2放電電極)
80 補助電極体
90 第1ケーブル
91 第2電位配線
92 2−1間絶縁体層
93 第1電位編組
94 第1半導電被覆層
95 1−3間絶縁体層
95d 1−3間絶縁露出部
96 第3半導電被覆層
96b 第3半導電先端部
97 第3電位編組
97b 第3編組露出部
98 外側絶縁被覆層
100 第2ケーブル
101 第4電位配線
102 4−1間絶縁体層
103 第1電位編組
104 第1半導電被覆層
105 1−3間絶縁体層
105d 1−3間絶縁露出部
106 第3半導電被覆層
106b 第3半導電先端部
107 第3電位編組
107b 第3編組露出部
108 外側絶縁被覆層
160 ケーブル
161 第2電位配線
164 2−1間絶縁体層
165 第1電位編組
166 1−3間絶縁体層
166a 第1半導電被覆層
166b 第3半導電被覆層
167 第3電位編組
168 外側絶縁被覆層
201 回路部
330 圧送ポンプ
AX 第1ケーブルの軸線
CS 第1ケーブルの先端側
CK 第1ケーブルの後端側
GH 微粒子センサの軸線方向
GS 微粒子センサの先端側
GK 微粒子センサの後端側
EP 排気管(通気管)
EG 排気ガス(被測定ガス)
S 微粒子
SC 帯電微粒子
CP イオン
PV1 第1電位
PV2 第2電位
PV4 第4電位(補助電極電位)
PVE 接地電位(第3電位)

Claims (4)

  1. 通気管に装着されて、前記通気管内を流通する被測定ガス中の微粒子の量を検知するセンサ本体部と、
    前記センサ本体部を駆動する回路部と前記センサ本体部との間を電気的に接続するケーブルと、を備える
    微粒子センサであって、
    前記センサ本体部は、
    第1電位とされる第1電位部材、
    前記第1電位とは異なる第2電位とされる第2電位部材、及び、
    前記第1電位及び第2電位とは異なる第3電位とされる第3電位部材、を有し、
    前記ケーブルは、
    前記第2電位部材に導通する第2電位配線、
    前記第1電位部材に導通し、前記第2電位配線の径方向周囲を包囲し、編組からなる円筒形状の第1電位編組、
    前記第2電位配線の径方向周囲を包囲し、前記第2電位配線と前記第1電位編組との間に配置されて、両者を絶縁する2−1間絶縁体層、
    前記第3電位部材に導通し、前記第1電位編組の径方向周囲を包囲し、編組からなる円筒形状の第3電位編組、
    前記第1電位編組の径方向周囲を包囲し、前記第1電位編組と前記第3電位編組との間に配置されて、両者を絶縁する絶縁性の1−3間絶縁体層、
    前記1−3間絶縁体層の径方向内側表面に密着して前記径方向内側表面を覆い、前記第1電位編組に接触する第1半導電被覆層、
    前記1−3間絶縁体層の径方向外側表面に密着して前記径方向外側表面を覆い、前記第3電位編組に接触する第3半導電被覆層、及び、
    前記第3電位編組の径方向周囲を被覆する絶縁性の外側絶縁被覆層、を有し、
    前記第1電位編組と前記第3電位編組とで、前記第2電位配線を二重に包囲すると共に、前記第3電位編組で前記第1電位編組を包囲する二重包囲ケーブルであり、
    前記第3電位編組は、前記外側絶縁被覆層の先端よりも前記ケーブルの先端側に延びる形態で前記ケーブルの外部に露出し、円環状に切断された先端を有する第3編組露出部であって、前記第3電位部材に接続する第3編組露出部を含み、
    前記第3半導電被覆層は、前記第3編組露出部の前記先端よりも前記ケーブルの長さ方向の先端側に延びる形態で、円環状に切断された先端を有する第3半導電先端部を含み、
    前記1−3間絶縁体層は、前記第3半導電先端部の前記先端よりも前記ケーブルの長さ方向の先端側に延びる形態で前記ケーブルの外部に露出する1−3間絶縁露出部を含み、
    前記ケーブルの長さ方向について、前記1−3間絶縁体層のうち前記第3編組露出部の前記先端よりも前記先端側に位置する部位の長さAと、前記第3半導電先端部の長さBとは、0<B<(A/2)の関係を満たす
    微粒子センサ。
  2. 請求項1に記載の微粒子センサであって、
    前記センサ本体部は、
    前記第1電位とされる第1放電電極及び前記第2電位とされる第2放電電極を含み、
    前記微粒子センサは、
    前記第1放電電極と前記第2放電電極との間で気中放電を発生させ、当該気中放電により生じたイオンを前記被測定ガスに含まれる前記微粒子に付着させて、帯電した帯電微粒子を生成し、前記第1電位と前記第3電位との間に前記帯電微粒子の量に応じて流れる信号電流を用いて、前記被測定ガス中の前記微粒子の量を検知する
    微粒子センサ。
  3. 請求項1または請求項2に記載の微粒子センサであって、
    前記第3編組露出部は、金属線を網目状に編んだ編組からなり、
    前記第3半導電先端部の前記長さBと、前記第3編組露出部の網目のピッチCとは、B≧Cの関係を満たす
    微粒子センサ。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の微粒子センサであって、
    前記通気管は、車載された内燃機関の排気管であり、
    前記被測定ガスは、前記排気管内を流通する排気ガスである
    微粒子センサ。
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