JP2018035595A - 制動装置及び遮蔽装置 - Google Patents
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Abstract
Description
図1〜図13を用いて、本発明の第1実施形態に係る制動装置1000について説明する。第1実施形態に係る制動装置1000は、コードCD(制動対象)の移動を制動する制動装置である。具体的には、第1実施形態に係る制動装置1000では、運動変換部に係る機構と抵抗付与部に係る機構が略垂直に位置するように設けられる。ここで、第1実施形態においては、図1に示されるように、スライダー220、コイルスプリングSP、軸芯41及びローラ部42からなるアイドルローラ40、ローレット240、ピニオンギア50、軸芯31、ワッシャー241、内歯付キャリア260及び遊星歯車280が、運動変換部(回転伝達部)を構成し、太陽歯車付ウェイトホルダ320、ウェイト340、ベース70及びケース10Aが、抵抗付与部(遠心ガバナ)を構成する。
図1は、第1実施形態に係る制動装置1000の分解斜視図である。制動装置1000は、整列部材200、ケース10A、スライダー220、コイルスプリングSP、軸芯41及びローラ部42からなるアイドルローラ40、ローレット240、ピニオンギア50、ローレット240及びピニオンギア50を挿通する軸芯31、ワッシャー241、内歯付キャリア260、遊星歯車280、プレート300、太陽歯車付ウェイトホルダ320、ウェイト340及び最下部に設けられるベース70により構成される。なお、ベース70の詳細な機構については、図12等を用いて別途説明する。
図2(a),(b)に示されるように、整列部材200は、コードCDを挿通し、コードCDの向きを整えるものである。また、複数のコードCDを互いに同じ向きに整列させるものである。整列部材200は、例えば、プラスチック等の樹脂で形成することができる。ここで、図2(a)に示されるように、矢印の向きをそれぞれ前後、左右、上下とする。すなわち、図3に示される第1天壁溝16と第2天壁溝17の距離が狭くなる向きを前方とし、左右方向(幅方向)、上下方向を定める。
次に、図6(a),(b)及び図7を用いてケース10Aについて説明する。なお、以下、図7において左向きを前方、右向きを後方、上向きを右側、下向きを左側として説明する。ケース10Aは、ベース70(図12等参照)とともに筐体を構成し、その内部に図1において示されたスライダー220、コイルスプリングSP、軸芯41及びローラ部42からなるアイドルローラ40、ローレット240、ピニオンギア50、軸芯31、ワッシャー241、内歯付キャリア260、遊星歯車280、プレート300、太陽歯車付ウェイトホルダ320及びウェイト340を保持する。
次に、図8を用いてスライダー220について説明する。スライダー220は、アイドルローラ40及びローレット240(図1等参照)を内部に保持し且つアイドルローラ40及びローレット240と共に移動する移動部材に相当する。スライダー220は、天壁部221と、天壁部221に連結される後側壁部222及び前側壁部224と、後側壁部222及び前側壁部224のそれぞれに連結される底壁部223とを有する。
次に、図1を用いて、アイドルローラ40、ローレット240及びピニオンギア50について説明する。
次に、図1及び図10を用いて内歯付キャリア260及び遊星歯車280について説明する。図1に示されるように、第1実施形態では、内歯付キャリア260は、平面視において略ドーナツ形状である。内歯付キャリア260は、円柱部内側の内周面に、ピニオンギア50と歯合する内歯車261が形成される。そして、内歯付キャリア260には、遊星歯車280が回転可能に設けられる。
次に、太陽歯車付ウェイトホルダ320及びウェイト340について、図1、図12及び図13を用いて説明する。図13に示されるように、太陽歯車付ウェイトホルダ320は、リング状のリング部324の外方に向かって、凸部321及び凹部322が交互に並んで形成される。そして、それぞれの凹部322には、ウェイト340が配置される。つまり、太陽歯車付ウェイトホルダ320は、制動装置1000の組み立て時において、凸部321を境としてそれぞれの凹部322内にウェイト340を保持する部材であるとも言える。なお、ウェイト340の数は任意であるが、回転時におけるバランスの観点から等間隔であることが好ましい(例として4つのウェイト340を載置)。
次に、図2、図3及び図12を用いて、ベース70について説明する。図3及び図12に示されるように、ベース70の略中央は周囲より嵩高くなっており、下側が凹んでいる円柱部708が設けられる。そして、図3(b)に示されるように、円柱部708の上面に第1ベース溝706、第1ガイド壁706A、第2ベース溝707、第2ガイド壁707Aが設けられる。
ことにより、軸芯31及び軸芯41の下端が、制動装置1000を載置する載置面と接触することを防ぎ、軸芯31及び軸芯41の下端を適切に挿通することが可能となる。
次に、これら各部材を組み立てた状態について図2を用いて説明する。図2は、これらの部材を組み合わせて構成された制動装置1000の組立図である。図2に示されるように、制動装置1000の外観は、ケース10A及びベース70が接続された筐体と、ケース10Aの上方から被せるようにして配置された整列部材200からなる。かかる組立は、図1に示されるように、各部材同士の中心軸を上下方向に重ねあわせた状態でなされる。具体的には、内歯付キャリア260と、ウェイト340を保持した太陽歯車付ウェイトホルダ320が、プレート300を介して組み立てられる(図1参照)。このとき、内歯付キャリア260に設けられた遊星歯車280と、太陽歯車付ウェイトホルダ320に設けられた太陽歯車323とが互いに歯合するようにする。
次に、図11を用いて第1実施形態に係る制動装置1000の動作について説明する。図11(a)はコードCDに何ら張力が与えられない状態(定常状態)、図11(b)はコードCDに張力が与えられ、ローレット240及びローラ部42でコードCDが挟着された状態(挟着状態)、図11(c)は、図11(a)から図11(b)へ状態変化する際における各部材の回転方向をまとめた図である。なお、図11(a),(b)はともに、図10と同様に、図2(c)のA−A線切断部断面図である。ここで、説明の都合上、かかる断面図には現れないローラ部42の外周を軸芯41の周囲に、ローレット240の外周を軸芯31の周囲に重ねて表示した。なお、ローレット240の外周は厳密には円形ではないが、説明の簡略化のため、円形に近似して図示している。
続いて、本発明の第1実施形態に係る制動装置1000の抵抗付与部の詳細について説明する。
第1実施形態に係る制動装置1000により、以下のような作用・効果を得ることができる。
(1)コードCDの自由移動時において屈曲しない(非屈曲)ために、屈曲抵抗が小さくなり、よりスムーズにコードCDが移動することが可能になる。
(2)引き操作時において操作力を低減し、自動動作(自動降下)時に確実にコードCDを挟着し、意図しない落下を防止することができる。
(3)コードCDに前方へ張力が与えられる場合には、ローレット240及びローラ部42が互いに近接するように移動することにより、コードCDを強く挟着することができ、ローレット240を確実に回転させ、回転をピニオンギア50に伝えることができる。
(4)コードCDに後方へ張力が与え得られる場合には、ローレット240及びローラ部42が互いに離間するように移動することにより、コードCDへの挟着力を弱め、コードCDの自由移動を許可することができる。
(5)筐体(ケース10A及びベース70)に設けられた規制溝により、ローレット240及びローラ部42が意図しない向きに移動することを防止することができる。
(6)スライダー220を浮き状態で保持することにより、抵抗力を低減し、部材の消耗を抑えることができる。
(7)ウェイト340に設けた突起341により、抵抗力を低減することができる。
(8)プレート300により遊星歯車280の傾きを防止するとともに、遊星歯車280とウェイト340の干渉を防ぐことができる。
(9)上記干渉を防止しつつもプレート300を薄型のものとすることで制動装置1000を小型化することができる。
(10)第1ガイド壁16A及び第2ガイド壁17Aにより、軸芯31及び軸芯41からの圧力でケース10Aが削れることを防止することが可能となる。
(11)ピニオンギア50に段差51を設けたことで、ピニオンギア50とスライダー220との間の摺動抵抗を低減することができる。
(12)ウェイト340を着脱式としているので、必要な制動力をウェイト340の数又は種類により調整することが可能となる。
(13)運動変換部に係る機構と抵抗付与部に係る機構が略垂直に位置するように配置されることにより、制動装置1000全体の平面視における面積を低減することが可能となる。
(14)ウェイト340が回転に係る径方向内側に例えば自重により力がかかるように構成されるため、ウェイト340が所定速度未満で回転する際には制動力を発生させず且つウェイト340が所定速度以上で回転する際には制動力を発生させることができる。
続いて、本発明の第2実施形態に係る制動装置1000について説明する。第2実施形態に係る制動装置1000は、ウェイト340とは異なる回転部材である剛球342が遠心力によって回転し、所定値以上の遠心力がかかると、ウェイト340とともに一体回転するように構成されている。つまり、剛球342が所定速度以上で回転すると、間接的に制動力が発生する仕組みとなっている。以下これについて詳述する。
続いて、本発明の第3実施形態に係る制動装置1000について説明する。図17に示されるように、第3実施形態に係る制動装置1000は、第1及び第2実施形態とは異なりベース70が上り傾斜面70a(図12、図14等参照)を有していない。代わりに、ウェイト340とは異なる傾斜面付ウェイト340bがベース70に係る載置面70cに載置され、傾斜面付ウェイト340bの上面に上り傾斜面340cが設けられる。そして、ウェイト340が上り傾斜面340c上に載置され、所定値以上の遠心力がかかると、ウェイト340が上り傾斜面340cを上って内壁面10bと接触し、制動力が発生する仕組みとなっている。この場合は、傾斜面付ウェイト340bもその側面部340dがベース70に係る内壁面10bと接触して制動力を発生させるように構成されている。もちろん、これに限らず、不図示ではあるが例えば、必要に応じて側面部340dに突起部を設けて制動力を軽減させたり、図18に示されるように、太陽歯車付ウェイトホルダ320の凸部321を傾斜面付ウェイト340bよりも径方向外側に延ばし且つこの外周を取り囲む外周凸部321cを設けることにより内壁面10bと非接触としてこの面に係る制動力の発生を防ぐ等の変形を加えてもよい。なお、図18においては視認性を考慮して、傾斜面付ウェイト340bの図示を省略している。何れにしてもベース70に上り傾斜面70aを設けるのではなく部材を分けて傾斜面(すなわち上り傾斜面340c)を設けることで、第1及び第2実施形態と同様の効果を奏することができる。
第1及び第3実施形態に係る制動装置1000におけるウェイト340や第2実施形態に係る制動装置1000における剛球342は、上り傾斜面70a(第3実施形態にあっては上り傾斜面340c)によって径方向内側に重力の一成分が及ぶように構成されているが、重力以外によって径方向内側に力がかかるように実施してもよい。第4実施形態では、図19に示されるように、第1実施形態に係るウェイト340に引張バネ340s等を設けることで、上り傾斜面70a、340cを設ける代わりに径方向内側への力を作用させることができる。第2実施形態に係る剛球342についても同様である。
次に、第1及び第2実施形態に係る制動装置1000をヘッドボックス内に配置する態様について説明する。図20は、制動装置1000をヘッドボックス130内に配置した遮蔽装置100を表す。
本発明に係る制動装置1000や遮蔽装置100は、以下の態様においても実施することができる。
10b :内壁面
11 :天壁部
12b :後側壁部
12f :前側壁部
12l :左側壁部
12r :右側壁部
13 :鍔部
13C :円筒部
16 :第1天壁溝
16A :第1ガイド壁
17 :第2天壁溝
17A :第2ガイド壁
19 :係合孔
31 :軸芯
40 :アイドルローラ
41 :軸芯
42 :ローラ部
50 :ピニオンギア
51 :段差
70 :ベース
70a :上り傾斜面
70b :非傾斜面
70c :載置面
100 :遮蔽装置
101 :遮蔽部材
102 :昇降コード
102c :昇降コード
102l :昇降コード
102r :昇降コード
104 :ロック部
108 :操作棒
111A :第1係合溝
111B :第2係合溝
112 :カバー部
113 :ガイド溝
114 :支持溝
115 :内周ギヤ
118 :溝
120 :操作部
121 :コードイコライザ
122 :ボトムレール
123 :ラダーコード
124 :シャフト
130 :ヘッドボックス
131 :上面
132 :底面
133 :側面
134 :ボックスキャップ
135 :コード出口
136 :取付け凹部
200 :整列部材
201 :第1前方溝
201A :第1前方コード挿入部
202 :第2前方溝
202A :第2前方コード挿入部
203 :第1後方溝
203A :第1後方コード挿入部
204 :第2後方溝
204A :第2後方コード挿入部
205 :前方壁部
206 :後方壁部
207 :右側壁部
208 :左側壁部
209 :爪部
210 :段差
220 :スライダー
221 :天壁部
222 :後側壁部
223 :底壁部
224 :前側壁部
225 :貫通孔
226 :第1天壁溝
227 :第2天壁溝
228 :第1底壁溝
229 :第2底壁溝
230 :突起
231 :凹部
240 :ローレット
241 :ワッシャー
260 :内歯付キャリア
261 :内歯車
280 :遊星歯車
300 :プレート
320 :太陽歯車付ウェイトホルダ
320a :太陽歯車付剛球ホルダ
320b :ウェイトホルダ
321 :凸部
321a :押圧部
321b :当接部
321c :外周凸部
322 :凹部
322b :底部突起
323 :太陽歯車
323b :ウェイト載置面
324 :リング部
340 :ウェイト
340a :当接面
340b :傾斜面付ウェイト
340c :上り傾斜面
340d :側面部
340s :引張バネ
341 :突起
342 :剛球
701A :第1係合板部
701B :第2係合板部
702 :取付筒
706 :第1ベース溝
706A :第1ガイド壁
707 :第2ベース溝
707A :第2ガイド壁
708 :円柱部
1000 :制動装置
CD :コード
SP :コイルスプリング
Claims (8)
- 制動対象からの入力に伴って回転し且つ前記回転に伴って発生する遠心力によって径方向外側に移動可能な回転部材と、
前記回転部材よりも径方向外側に形成された内壁面と、
を備え、
前記回転部材は、自重によって径方向内側に力がかかるように構成される、
制動装置。 - 前記回転部材を載置する載置面を備え、
前記載置面は、前記回転部材が前記径方向内側に力がかかるように構成される傾斜面を含む、請求項1に記載の制動装置。 - 前記回転部材を保持し且つ前記制動対象からの入力に伴って自転するホルダを更に備える、請求項1又は請求項2に記載の制動装置。
- 前記回転部材は、前記回転部材の回転速度が所定の閾値を超えると前記内壁面に摺動して制動力を発生させる、請求項1〜請求項3の何れか1つに記載の制動装置。
- 前記回転部材よりも径方向外側に配置され且つ遠心力によって径方向外側に移動可能な摺動部材を備え、
前記回転部材の回転速度が所定の閾値を超えると前記回転部材と前記摺動部材が一体回転し、前記摺動部材が前記内壁面に摺動して制動力を発生させる、請求項1〜請求項3の何れか1つに記載の制動装置。 - 前記回転部材を保持する回転部材ホルダと、前記摺動部材を保持する摺動部材ホルダを備え、
前記回転部材ホルダは、前記制動対象からの入力に伴って回転し、
前記摺動部材ホルダは、前記回転部材からの入力に伴って回転するように構成される、請求項5に記載の制動装置。 - 請求項1〜請求項6の何れか1つに記載の制動装置を備える遮蔽装置。
- 前記制動装置は前記回転部材の回転軸が鉛直方向に向くように配置される、請求項7の遮蔽装置。
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